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1962/09/01 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 内閣委員会 第10号
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1962/09/01 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 内閣委員会 第10号

#1
第041回国会 内閣委員会 第10号
昭和三十七年九月一日(土曜日)
   午前十時三十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 九月一日
  辞任      補欠選任
   永岡 光治君  北村  暢君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     村山 道雄君
   理事
           石原幹市郎君
           下村  定君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委員
           大谷藤之助君
           栗原 祐幸君
           源田  実君
           小柳 牧衞君
           野知 浩之君
           林田 正治君
           松本治一郎君
           横川 正市君
           鬼木 勝利君
           田畑 金光君
           小林 篤一君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 手島  栄君
  政府委員
   郵政大臣官房長 武田  功君
   郵政省郵務局長 佐方 信博君
   郵政省電波監理
   局長      西崎 太郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   郵政大臣官房人
   事部長     増森  孝君
   郵政大臣官房人
   事部審議官   土生 滋久君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。
 まず、郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。政府側の出席の方は手島郵政大臣、武田政府委員、西崎政府委員、佐方政府委員、藤牧監察局長、増森人事部長、吉灘文書課長、金沢貯金局長が出席いたしております。
#3
○横川正市君 きのう三十七年七月十三日の新聞で報道されております昨年の行政管理庁からの勧告に基づいて郵政省が出した回答について説明いただきたいと思います。
#4
○政府委員(武田功君) お答えいたします。
 この三十六年の八月二十九日に、行政管理庁から勧告が出ておりまして、これに対しまして、三十七年の七月十二日に省から回答いたした次第でございます。それで内容は非常に膨大なものでございますが、要旨をかいつまんで申し上げますと、その勧告のおもな内容は、第一に郵便業務の正常運行の確保ということを中心にいたしまして、人事管理、労務管理をしっかりやっていけ、それでその中につきまして、いろいろと勧告の内容といたしましては、外勤者の処遇をよくせいとか、それから賃金の使用をもっと効率的にしろとか、第二には労務関係につきまして労使の関係を安定化せい。また、労務管理の体制を整備する、そして総合的な労務政策を確立して近代的な労務管理をやっていく必要がある。こういうような内容でございます。また、業務面におきましては、もっと遅配の原因をしっかり究明して、そして特に六大都市を中心とした大都市に対する対策が適切ではないから、もっとそういう点について適切な対策を講ずる、郵便の機械化とか、あるいはまた、郵便物の規格等についても再検討する、あるいは外務職員の処遇は――先ほど申し上げました。また、小包の請負配達を考えてはどうか、こういったようなことがおもな内容でございます。これに対しまして、省といたしまして、大体そういったような趣旨をくみまして、要員対策につきまして増員の措置をはかる、あるいは非常勤者の本務化をはかるというようなこと、それから特に業務のいろいろ点検制を実施しまして、職場の規律の確保に努める。それから郵便関係職員の処遇につきましては、特に外務職員の処遇等についていろいろと措置をしていく。次に労務関係の、労使の間の安定化ということにつきましては、これは勧告の趣旨に沿いまして、特に労使間の意思の疎通をはかるように心がけるとともに、できるだけ省側も常に組合と接触を保ち、また、団体交渉にもよく応ずると同時に、この勧告にもございますように、管理運営事項というものがあまりはっきりしない、こういう点をもっとはっきりさせてやらなければならぬ、こういう趣旨もございますので、そういう点も中央、地方を通じて、管理運営の事項にわたるようなことまで、団交というようなことでなしに、これはまた別な形でやる、そういうことについて労使の意思の疎通に努めたい、そして省としてはできるだけ正常な労使関係の確立をはかりたい、こういうふうな回答をいたしております。また、管理体制につきましては、これは近代的な労務管理あるいは総合的労務政策というのはなかなかむずかしい問題でございますが、いろいろ部外の経験のある方等の御意見なども取り入れたりして、そうしてできるだけ省も勉強して、そういった方向に持っていこう、そういう努力をしております。また、現場における管理機構が弱体のうらみがある、こういう御指摘もございますので、そういう点につきましては、それぞれ現場の管理体制を充実するようにいたしまして、常に各現場におけるいろんな情報、情勢をキャッチできて、そしてまた、組合との意思の疎通にも十分事欠かないようにそれぞれの措置をとる、こういったような回答をいたしたわけでございます。なお、この回答は、勧告あるいは行政監察局の御調査が今から参りますと一昨年のことでございまして、当時と多少現在は事情が変わっております。また同時に、この回答を作成いたします間において、いろんな問題から昨年は郵便の運行が一部よくなくて、郵便の遅配といったような事態も途中で発生しておりましたので、そういうことを解決しつつこれに対する措置ということを考えまして、作成いたしたものでございます。はなはだ大ざっぱでございますが概略申し上げまして、そういうことでございます。
#5
○横川正市君 こういう回答を作る郵政省の立場として、行政管理庁から出された勧告に対して、これは全面的に受け入れて回答を書かれたのですか。それとも、私は行管に対して相当突っ込んだ質問をいたしましたが、最後は、行管の態度はきわめてふなれで、小範囲で、実際上いろんなミスがあって、そういう関係で全部を期待に沿うような調査をしたわけではないのだ、将来その点について十分考慮をしたいという監察官からの答弁がありました。ですから私からすれば、おそらくこの郵政省があの行管の監査勧告に対してどういう回答を出すかというのは、非常に注目しておったわけです。内容はいろいろこれから質問いたしますが、大体行管の勧告受け入れの郵政省側の態度というものは、どういう、何といいますか、行管に対する内容等を検討した結果、立場としてどういう立場をとられるか、その点をお聞きをいたしたいと思います。
#6
○政府委員(武田功君) 御説のように、この勧告自体に省といたしましてもいろいろと疑問の点もずいぶん多うございますし、また、現場の把握という点においても、かなり私どもと違っておるところもございましたので、そういう点についていろいろと照会、あるいは疑問をただすということを十分やりまして、御回答いたしたわけでございまして、回答にあたりましても、勧告をただうのみにするという形ではございませんで、この内容のこまかい点につきましては、省の言うべきことは十分述べると、また同時に、この郵政事業の運行ということを主にいたしまして回答案を作った、こういうことでございます。
#7
○横川正市君 これは行政管理庁という役所が、それぞれの行政を監査して公にした問題ですから、その公にした問題を私どもが議会でいろいろ質問をいたしますと、非常に不十分であったという点が明らかにされて、さらにこれは将来十分ひとつ検討させていただきたいという回答が国会の場であって、そういう公にされた文書を、郵政省はどういうふうに取り扱うかというのは、これは私はこそこそと……公にされた文書というものを、これは一般に十分公表されたもので、郵政省が今度の回答を出したということは、それを受け入れたということ以外出ておらない、表面上は。郵政省の態度としては、私は勧告内容が不十分であったということは、これは公にしつつ、実は行管に対する回答というのが出されてしかるべきではないかと思うのですが、その点はどのようにお考えになっておりますか。
#8
○政府委員(武田功君) その途中の検討の過程はいろいろございますけれども、省といたしましては、そういうものを総合して先般発表いたしましたような回答をしたわけでございます。
#9
○横川正市君 私は、まず根本的な問題で、行管の実務調査をやった勧告が、実務をある程度知っている者につかれたら、その勧告の内容についていささかやはり不十分であったという点を認めざるを得なかった、こういう立場に立って勧告が公表されているというふうに考えておりますから、そういう立場で今度の郵政省の回答というのを見ますと、実はそうではなしに、何か行管の「てにをは」の使い方くらいを少しふに落ちかねたから、その点はどういうことですかと問い合わせて回答を書いた、こういうことが言われているような気がするのです。そこで根本的な違いというものは、私は現業官庁を運営する場合の心がまえというのは、実は、なるほど行管は権力をもって行政監査はするわけでありますけれども、その監査の内容に対して実務の面からやはりある程度の少し高い段階での配慮というものがあってしかるべきではないか。たとえば管理業務はどうだとか、あるいは人員の問題がどうだとか、あるいは手当の問題がどうだとか、こういうことが言われる前に、実は郵政省というのは現場の仕事を運営していく以上必要項目として当然とるべきことなので、たとえば現場に対して監査が行なわれたならば、いや実はあなたのほうの監査はこういう事情で間違っているではないですか、こういうふうに現場の仕事というのは一歩先んじているべきだと思うのです。そうでなければ、一体行管というのは実務についているわけではないのですね。たまたま第三者が現場に行って、岡目八目かもしれないけれども、目についた。気がついた点があったもので、それが勧告となって出た。それを私がこの委員会で質問したら、いや、それは間違いだった、これからは是正しましょうと答弁している。その回答に対して今回のような郵政省の回答が出たということは、私は非常にふに落ちかねて、もう少し現業官庁というのは現場の運営、その他について自信と確信とをもってやっていいのではないか。まあ心がまえとしてそういうふうにやっていただきたい。そういう意味での回答を求めているわけですから、それに対して御返事を願いたいと思うわけです。
#10
○政府委員(武田功君) 先ほども申しますように、私どものほうは事業官庁として長年やっておりまして、十分そういう点は事業の運行ということを、国民の利益ということを考えた上でもって対処していくという意味において、この勧告についていろいろと措置をしたわけでございます。
#11
○横川正市君 ここで今あなたの答弁を聞くと、やはり適材適所主義云々ということで返事が出されておる。それから勧告の人事管理の問題については、そこに勧告案文があるでありましょうが、適材適所ではないという見方がされております。これからまあ適材適所に移行する。一体今までの郵政省の人事の取り扱い、人事管理の内容と、それから行管がその適材適所主義をとりなさいという、そういう勧告にこたえて適材適所主義をとるということは、今までの方針を変えることだと思うのですが、それはどういうふうに変えるわけですか。
#12
○政府委員(武田功君) その点につきましては、別に方針を変えるという問題ではございませんで、当然のことでございますし、この回答にも、人事異動に際し、適材適所主義に徹して、事業再建の熱意と適性を備えるものを簡抜するよう配意することにする、こういうふうに回答した次第でございます。
#13
○横川正市君 だから、私は現場官庁というものの持っております性格というものがもっと明確に人事管理の面として今まで郵政省としては持っていたはずなのですね。行管の説明書を見ますと、人事の発令についてはげた箱順序であって当を得ていない、こういう文章があります。それから、その当を得ていない結果、後顧の憂えのないように郵政局や本省は処置を取りなさい、一体これは何を言っているのかと言って、私が質問したら、これは言葉の使い方の間違いでした。こういうことだったのです、行管からの返事は。一体、そのげた箱順序であるとか、それから、当を得ていない、後顧の憂いのないように郵政局や本省は考えなければいけない、そういうことが今までの人事の中にあったとあなたたちのほうでは考えて、そしてさらにこれをやろうと、改善しようとするのか。あるいは人事の登用その他については従来と違った方針でいこうと、こういうふうにお考えになっているのですか。
#14
○政府委員(武田功君) 人事が適材適所に行なわれているかということは、この点はなかなか人事そのものになりますといろいろ御批判もあるわけでございます。しかしながら、私ども省といたしましては、確信を持った人事行政をやっておるつもりでございまして、まあ行管からごらんになってあるいはそういう感じがあるとするならば、さらに――さらにという言葉で私どもは今までの適材適所主義を押し進めていこう、こういうような気持でございます。
#15
○横川正市君 郵政の大体学歴によるところの雇用状況それからいろいろな経験年数からくるところの現場管理者の登用、そういったものはある意味では私は一般行政官庁とは違った形態のものがあると思う。しかし、類似した形のものは、これは国鉄であるとか電電公社とかいうものがあるわけです。そこで国鉄とか電電公社においてはそれほど問題にならなかったものが、郵政省で問題になるというのは、単にこれは人間形成上不備なものを持った者が異常に適材適所主義という選択の目からのがれてこういった者が多く役職についておった、こういうふうに見るべきか。それとも電電公社あるいは国鉄というような所とは違って、郵政の場合には機構上とかあるいは予算上とか定員上とか、すなわち能力があっても事実上手腕が発揮できなかったようなそういう環境があったのか。一体そういった面でどれほど本省が反省をしたかというのがこれが私としては重要な問題だと思う。ことに私は行管の勧告を見て非常に腹を立てました。少なくとも二十五年、三十年、三十五年と現場に精通し、しかも今まで大過なくできていた者の中から、ほかの役所では例を見ない勧告になって出たについて腹を立てた。一体郵政省当局はこの勧告を見て腹を立てたかどうか。ただそうか、そういうものがあったなという、あなたたちは大学を卒業して、そしてきめられたコースをある程度行くわけですから、それであなたたちの立場から見れば、経験年数を積まれて現場管理者になった者をそういうふうに安く見るかもしれない。しかし、私たちから見れば、現場の事情というものはそうではないし、少なくとも郵政省という独立官庁であれば、現場官庁の持っているいわゆるプライドというものがもう少しあっていいのではないか。しかもそこに働く現場の管理者にもう少しプライドを持たせてはどうかと、こう私どもは考えるのです。そういった点で一体行管の勧告とあなたたちの態度とはどうあったかということを御質問しているわけなんです。
#16
○政府委員(武田功君) この文意の問題は別といたしまして、先生の御指摘のように、私どもは一万四千の現場局所また約三十万になんなんとする現業職員を擁して大きな事業を運行し、また、その人事にあたりましては熱意をもってやっておるつもりでございます。はなはだ私事でございますが、私なども親子二代この事業に精魂を傾けているつもりでございますが、まあそういう意味でございまして、決して今までの人事の行き方も自信のない、また他から非難を受けるようなことはないと思いますが、たまたまこの御調査のありましたときは、実は私名古屋郵政局長をしておりまして、ちょっと聞きました例でございますと、たとえば非常に年をとった方でもう停年真近いというような方が、これは一例でございますけれども、そういう方が非常に事業的にもまた労務事情もむずかしいような大局等におる。もっとそういうような順序にこだわらないで、若い人、うんと元気のいい、また相当なベテランのもっと若手をやったらどうですか。そういったようなことをお尋ねに出たことはございますが、大体そういう趣旨ではないかと考えております。しかし、省といたしましては、今申し上げましたように、御指摘のような私どもも現業職員のためにというしっかりした気持でやっておるつもりであります。
#17
○横川正市君 私はこういうような文書をもらったら、気に食わなかったら、行管にもう一回見て下さいというような気持が郵政省にあってしかるべきではないかと思う。もらったらさようごもっともでございますと言ってそれに合わしたような回答書を出してお茶を濁すなんというようなことは、どうも現場の管理者に少し気の毒じゃないか、そういう気持を率直に感じたわけであります。だからそういう点でこの勧告を受けた郵政省側の態度というものをお聞きをいたしたわけです。そこで、今言われたたとえば一例として相当の年配の人たちが大局の局長になった、これはその行管の指摘をされたように、げた箱順序で、等級、給料が高かったからそこへ持っていった前例がありますか。
#18
○政府委員(武田功君) ちょっと具体的にはなかなかいろいろな多い場合でございますので、前例というお尋ねでございますが、はっきりお答え申し上げかねます。
#19
○横川正市君 ないのじゃないのですか、そういうことは。たとえばこれは人間ですから批判をします。あの人間はいいわ、悪いわと言ってですね。しかし、少なくとも大局を預かるべき中心の人に選ばれるというときには、私は相当なやはり努力をして選ぶのじゃないかと思うのですね。そこで私の気に食わないのは、たまたま本省から部局長が行った、その取り扱いや何かがあまりよくなかった、あるいは労務問題が現場で激発した、非常に当を得た処置をしなかった、そのときに当を得てないではないかということの批判と、お前はその局の局長としての適任者ではないという批判とは別だと思うのですよ、事実上は。そういうことからたまたま行管の調査の人たちと話をするトップ・クラスの人たちの不用意な言葉が、その業務に携わる主要な人たちに傷をつける、こういうことにもなりかねない問題が私はあるかと思う。この点で一体あなたも現場を見てきたわけですが、自分で人事を何年かやられた。そうしてその建前から考えてみて、実際には当てのはずれた人事というものはありましたか。それともやっぱり適材適所主義でちゃんと人事を発令してきましたか、どちらですか。
#20
○政府委員(武田功君) 適材適所云々は、これははたでごらんになるといろいろありましょうけれども、人事といたしましては、間違いなくやっておる、こう思っておりますが、任命された後においてたまにはその方の健康とかいろいろな事情で数多い人事の中でございますから、あるいは御指摘のようなミスと申しますか、多少首をかしげるようなことがあるかもしれません。
#21
○横川正市君 私は具体的な問題では、郵政省はもう少し現場管理者の権限の強化をしてやる考え方があるかないか。それからもう少し現場の長に予算上の操作をまかせたらどうか。たとえば非常勤者一人、二人雇うのにも、郵政局まで行かなくても、そのものの状況というのは、これは当然あとで隠すことのできないことなんでございますから、そういう状況に見合って、当然現場の管理者の、自分の裁量でそれを適当に処理のできる、そういういわゆる能力を、予算上、それから権限上与えたらどうか、それが少なくとも行管のこの中で、郵政省は適材適所の配列が正されない、その最大の原因というものはげた箱順序で、年功序列でもって局長にしたのだというような指摘をされていることに実はこたえることじゃないかと思うのですよ。もっと現場の管理者が縦横に仕事ができる能力を与えてやるという、本省での政策の変更を私はやるべきじゃないかと思うのですが、この点はどうですか。金がかかり過ぎてだめだということじゃ困るのですがね、これは。
#22
○政府委員(武田功君) 御指摘の点は部内におきましても、常にやはり議論になっておりまして、できるだけそういう方向でやっていこうじゃないかと、なかなか同じ画一的な仕事を全体的に運営をする、そういったような事業でございますので、どうしても郵政局なり本省なりで統制をとりながらやらなければならないという面が多うございますが、たとえば今御指摘のように、欠員ができた、それは一々郵政局に来なくても、現業局長であらかじめ示されたワクの中で充員できるとか、また、賃金の場合でも、このごろは年度当初、またあるいは繁忙時期におきましては、その事前に相当額を与えまして、それを運用させる、そういうふうに、だんだんそういう方向に向けております。
#23
○横川正市君 大臣、これは私は現場管理者の最も必要なものとして、ぜひひとつやっていただきたいと思うのでありますが、たとえば同一市町村――町村は少ないとして、市ですね、その中にある郵便局の長またはそれに次ぐ者の、その地域における社会的な地位というのは、これはあまり高くないというのが現状ではないかと思うのですね。高くしなければいけないということは、これはもうおそらく考えていると思うのです。なぜ高くないかという点で、あまりにも、いわば通例いわれているつき合い程度のものもできない状態。自腹を切るようなことのない態勢というようなものまでも考えてやって、当然――たとえばいろいろな人員を雇いに行くのにも局長が自転車に乗って、今、あちこち飛び回っておりますよ。それから実際郵便の流れを調整するのにも郵便課長が行ってお願いをしているようですよ。そういったことも、おそらく昼飯代も持っておらないじゃないですか。実際上は、そういったことではなかなか現場の管理者というものはむずかしい状態にきているのであって、その面も含めて、今、官房長に言ったように、予算とか権限の問題で、当然その局の業務の幅というのはわかるわけですからね、ある程度の予算査定をして持たせるということくらいは信用してやっていいんじゃないかと、こういうふうに思うわけでありますが、この点、早急にひとつ改善される意思があるかどうか、お聞きをいたしたいと思います。
#24
○国務大臣(手島栄君) 最近のこまかい事情はよく存じておりませんが、横川委員のおっしゃるように、局長なり、課長なりが十分働けないような状態でありますといたしますと、私としてはその点思い切って改善したいと、かように考えております。
#25
○横川正市君 最近郵便局へ行きますと、郵政局からの業務指導官とは別個に、郵政局からの、何か郵政局人事で、労務担当官とかというのが配属されておりますね、これはどういう考え方で配属され、どの範囲に配属されているのですか。
#26
○説明員(増森孝君) 大体全国におきまして四十九人、統括局というところに配置いたしまして、その受け持ち区域の労務事情の把握連絡、そういうことを郵政局に対してさせるということで……。
#27
○横川正市君 これは通常、大体郵便局には庶務課の庶務主事が労務担当をして、この程度のことは常に上局に申達されているのじゃないですか。
#28
○説明員(増森孝君) お答えいたします。今までの統括局と申しますのは、先生先刻御承知だと思いますけれども、横の何といいますか、指導というようなことはできない建前になっています。統括局と申しまして、非常に名前だけは、その受け持ち局を統括しているような印象を与えますけれども、全然郵便局相互間は独立官庁でございまして、そのために、筋といたしまして、郵政局において駐在させておかなければならない。こういう考えでおります。
#29
○横川正市君 それは統括局長の権限にしたらどうですか。
#30
○説明員(増森孝君) その点は、いろいろ省内でも統括局に実質的にその局の統括をさせたらどうかというような議論が戦わされておるのでありますけれども、まだその段階に至っておりません。やむを得ずそういうふうな便法を講じております。
#31
○横川正市君 これは官房長、行管の勧告に基づいて考え出したことですか。
#32
○政府委員(武田功君) 行管の勧告の中にも何か似たようなことがたしかございましたけれども、この問題はやはり前々から、労務関係につきましてもっと現場の把握をしっかりしなければならない。また、郵政局に向かって、たとえば東京郵政のごときは、二千の郵便局がいろんな状況を報告をいたさなければならない。その報告ルートその他が、なかなか錯綜した状態でありますので、そこでそういう点ももっと早くに郵政局自身が、いろんな点についてキャッチできるようにというような意味合いから、前々から省内で議論しておったのでございます。
#33
○横川正市君 私は、現場の第一線管理者に権限をもしふやすとすれば、こういう権限をふやしてやるべきだと思うのです。普通お役所というのは、現場の局長というのは、郵政省の係官が参りましても頭があがらないような状態ですよ。郵政局人事の者が、局長席の前にかまえておって、その一局を統括する責任者として体面が立ちますか。同じ局の中で、局長二人、しかもそれが現場の局長よりは、社会的や何かでいろいろ権能を持っているような格好の者を置いておいてですね。
#34
○説明員(増森孝君) ちょっと誤解がございますとまずいと思いますので、ちょっと説明が足りなかったかと思いますが、この労務担当連絡官は、統括局長を助けてやるということにしております。で、非常にヌエ的な存在でございますが、やはり先ほど申しましたように、統括局長にはそういう権限がございませんので、郵政局にしかそういう権限がないということでございますので、やむを得ずそういうふうな態勢にしたのでございますが、あくまでも労務連絡官は、統括局の統括局長の配下においてやらせるということにしております。
#35
○横川正市君 そのやり方それ自体、非常に私は気に食わぬのです。こういうことを現場でやられることは、今人事部長の言われたようなことですよ、私ども知ってるのは。しかし、なおかつ現場の局長というものを、もう少し事実上仕事のできるような立場に置きかえて考えてやる必要があるのじゃないか。何か郵政局がやらないと……、しかも後顧の憂いなからしめるようにバックボーンになってやりなさいという勧告そのものをあなた方は実施しているように思うのです。そうではなしに、もう少し、自分の部下なんですから、本省という立場の役所、郵政局という立場の役所、しかし、現場という第一線業務に携わっているという者にもう少し重きを置いたものの考え方とか解決とかいうものが、あってしかるべきじゃないですか。郵政局の権限だから、統括局には権限はないからそういう担当官を配置するというのは、いわばありきたりの解決方法で、前進した解決の方法じゃないですよ。これは大臣は就任されて、配属されるのを御案内になったかどうかわかりませんけれども、これをこのまま続行されるのか、テスト・ケースとしてやられるのかどうかわかりませんが、そういう機関もある程度置かれることはやむを得ないと思いますけれども、私は害のほうが多いのじゃないかと思うのです。そういう点で、今後の処置についてお伺いしたい。
#36
○国務大臣(手島栄君) ただいまの制度は、暫定的にやっておるようでありますから、もう少し研究しまして改善すべきものは改善したいと思います。
#37
○横川正市君 私は、今の大臣の答弁に満足をいたしますが、事実上現場の管理者というのは、実は労働問題の矢面に立ち、郵政行政の一番先端の管理者になっておるということで、待遇の問題も、日常の業務の問題も、一番苦労している段階にありますから、そういったものに重きを置かない第一線官庁というものはないのです。そういった意味でこの点はぜひひとつ解決をしていただくようにお願いしたい。
 次に、今度の勧告をずっと見ますと、それぞれその項目をあげて解決に努力をいたしておるようであります。たまたま、京都の中央郵便局をまだ私は見ておりませんけれども、実際にはああいうような形の機械化も私はあると思います、報道されるように。それから名古屋の中央郵便局のような格好もある。しかし、事実は、大局がああいう格好の改善をはかられる。その対象局である中局あるいは、それに大体同等程度の、小と中との中間的な局というところでは、ほとんど局の改善というものは行なわれないで、今、そのままの形で踏襲しております。たとえば作業場は平面作業場、それから物の処理については、きのうも言ったように、あのコンベヤ・ベルト装置というような程度のもの……私はもう少し、この現場の状態については、改善を加える必要があるのじゃないかと思っているわけです。ことに東北、北海道なんかのようなところでは、室内温度を維持するために暖房装置をしておりますけれども、現場のところへは寒風吹きさらし、毎回到着便のあるごとに温度は低下いたします。手をこごえさせて仕事をする。あれを、その取り入れ口を地下に持っていって、そうしてコンベヤで二階に上げて、二階は作業場というふうにちょっと工夫をすれば、事実上そういう耐寒対策にもなります。
 それからもう一つは、やはり人の力で上げたり、コンベヤにたよるのではなくて、二階が作業場で一階が事実上の積み出し積みおろし場になっておれば、これはパイプみたいなものが、あるいはすべり台みたいなもので、労力を事実上使わないで仕事ができるというふうに、いわゆる立体、平面の作業場というのは、実は大がかりの機械化でなしに、ほんの職場の人の工夫程度で実際上の作業環境をよくするということもあるのじゃないかと思うのですが、これは今私の言ったようなことは取り入れるか入れないかじゃなくて、実は郵便の現場についてはもっと研究して取り入れるべきは早急に取り入れてもらいたい、こう思うのでありますけれども、この点ひとつ関係の方からお聞かせいただきたい。
#38
○政府委員(佐方信博君) 仰せのとおりの面が非常にあろうかと思います。局内の通常郵便の工夫等につきましては、まだまだ研究すべき点がございますけれども、小包の関係ではベルトを使うとか、それから特に大都会等、このごろ土地が得られませんので、どうしてもこれは立体的にしなければならぬ。それから増築しようとしても横に土地が得られないということがございますので、私どもといたしましては、そういう基本的な設計についても研究いたしますけれども、同時にまた、非常に身近なことを少しでも能率化できるものは何でも上げてきてもらいたいということで、その方面はこれから一番力を入れなくちゃならぬと思って、努力いたしておる次第であります。
#39
○横川正市君 ここは社労でも逓信委員会でもありませんから、労務管理についての問題は、また別の委員会で十分やってもらいますが、要は行管のこれらの問題のよって来たっております原因は遅配問題であるわけです。相当努力をされて実際上の成果を上げられておるように実際見ておりますので、一そうこれは努力をされて、一般国民の要請にこたえていただきたいと思います。同時に、郵政省の予算の問題になりますと、いつも頭の痛いところでありまして、現業官庁で一番苦労をしているのは、国鉄に並んで郵政じゃないかと思うのでありますが、しかし、国鉄の場合と郵政の場合とはその仕事の性質上も違う意味か、幾らかやはり重点からはずれているような気がするのです。もちろんこの料金改訂その他の年次の計画を見ましても、国鉄の運賃の値上げは随時ずっとやられておりますが、郵政は何年間か据え置かれたという前例もあるわけでありまして、必ずしも公的料金の値上げを私は好むものじゃありませんけれども、実際にこの対策を立てられるならば、予算上の問題で相当やはり大臣の努力を必要とするのじゃないか、こう思います。この点もいろいろ御努力いただきたいと思いますが、最後に諸手当とか、それから特別な何といいますか、仲裁裁定の実施額の中で何か名目がついて出される場合に、国鉄の場合は幾ら、電通の場合は幾ら、郵政の場合は幾らといって、新聞の発表するところなんかでも非常に違う、額の面で違う点があるわけなんでありますけれども、これなんかは金があるかなしかで額が違えられておるのですか。実質上何か別に理由があって支出する額が郵政だけ一つ低い、こういうふうになっておるのですか、どうでしょう。
#40
○説明員(土生滋久君) 現在の公労法はやはりそれぞれの企業側との取り扱い、ケース・バイ・ケースできめられるわけでありまして、建前といたしましては、三公社等との間に横の関係は制度としてはないわけであります。したがいまして、先生のおっしゃるような意味でそれぞれの特殊性に基づいてある程度の差というものはあり得るわけですけれども、ただ私の記憶しておる範囲におきましては、たとえば仲裁裁定等でこういった差がついたというようなことは全然絶無ではありませんけれども、最近はあまりないように、少なくとも共通の問題につきましては調停仲裁にかかりました問題で、はっきりした差がついたような事例はないように記憶しております。
#41
○横川正市君 なければそれにこしたことはないので、ただ現場に行きますと、現場の人たちはどうして郵政だけは自分だけ手当が少ないのかということをよく聞かれるものですから、これはもらっている人が実感として少ないと思っているのです。省のほうでは出したというなら出したという事実をPRして、差がないのだということを宣伝してもらわないと、現場の人たちの士気に関係することですから要望しておきます。
 次に、大臣が就任されてから二度新聞で、一度は反対、一度は考慮と出たのですが、日曜の郵便物の取り扱いの制度の変更についてはおそらく検討されているのじゃないかと思いますけれども、現段階はどの程度までおできになっているか、それと大臣のお考えを聞いておきたい。
#42
○国務大臣(手島栄君) 反対ということを言った覚えはありません。私としましては、各国がだんだん日曜配達をやめている情勢もありますし……。しかし、一般公衆に非常に関係のある仕事でありますので、日本の社会情勢がどの程度こういう問題を賛成してもらうような状況になっているかということが一番大きな関心を持っている点であります。同時に、日曜の配達をやめますと、月曜日にそれだけのものが多くなる、それをどういうふうに人のやりくりをやっていくかというこの二点をもう少し研究しましてきめたいと、ただし、反対して、やらないというような考えは毛頭持っておりません。
#43
○横川正市君 これは一時田村文吉郵政大臣のときに、大臣から提案がありまして、そのときに全面的に賛成だったけれども、当時は今のように定員の処置が、ふくらまっている時期ではなくて、やられることによって縮小する、いわゆる合理化されるような危険が相当あった時期であります。そういう関係で、当時職員の中からも、その問題の解決を強く主張した場合に反対というふうに動いたこともありましたけれども、何にしても私は現場の職員の非常に強い希望もこの中にありますので、ぜひ努力をしていただきたいと思います。
 それから最後に、きょうの新聞で――いろいろ前回の質問に引き続き機構問題等もお聞きいたしたいと思ったのですが、あまり長くなりますから、しめくくっていただきたいと思いますけれども、五輪中継のための宇宙開発はオリンピアまでには無理じゃないかというジャフィというこれはアメリカの肩書きはどういう人か、が来て話されておるようであります。これに対してきのうの新聞かには来年の予算で郵政はある程度の実現のために予算をとることを態度決定したと出ておりました。おそらく態度をきめたあとでこういう格好の記事になると、私どもとしては一体どこで希望をつないでやれるかと非常に疑問になるわけでありますけれども、担当の方からひとつ事情を説明していただいて、しめくくりの考え方を大臣からお聞きいたしたいと思います。
#44
○政府委員(西崎太郎君) 前々回のこの委員会における先生からの御質問のときにもお答えしたわけでありますが、日本といたしましては、この通信衛星を仲介とした国際通信というものが将来非常にテレビの中継、国際的な中継、あるいは国際的な電信電話の拡充のためにも重要なことである。したがって、日本としてはそういった国際的な進運におくれないように準備していくべきであるということで郵政省としましても三年前からこの関係の予算を逐次御承認願って参っておるわけであります。たまたま今お話のオリンピックが二年後にある。したがって、それに間に合うようにやればなおけっこうではないかという考え方でおるわけであります。たまたま今回そういったテルスターその他のアメリカの打ち上げまする通信衛星を中心としました国際的な実験計画というものに日本もぜひそういう意味で参加したいということで、今回アメリカの航空宇宙局の長官代理、それから今言われました通信衛星部長その他の関係者が日本に見えました。その機会にこういった実験計画に参加するための覚書の交換の関係につきましていろいろ協議する機会を得たわけであります。その際に、日本側としましても、できればオリンピックに米側の態勢を間に合わしていただきたいということを申し上げたわけでありますが、実は今までアメリカとしましても計画の中にはそういった関係が取り入れられてないので、今回はそういう点についてイエスとかいうことは言えないわけでありまして、そういう意味でああいう記事になったと思うのであります。われわれとしましては、なお、今後ともせっかくこういう実験計画を日本で推進しますためにぜひ米側の協力を今後とも得るように努力して参りたい。まあそういう意味で今要求しております予算というのは、必ずしもオリンピックに問に合わせるために要求しておるわけじゃなくして、将来に備えて、宇宙通信時代に備えての実験ということで予算的な要求もいたしておる次第であります。
#45
○横川正市君 おとついですか、人物紹介で、浅野監理官の紹介では、開発に取りまとめられて努力をされたと人物紹介があって、そのあとに郵政省の予算が来年度要求されるとあって、それから実は、きょうは、それは一つの目的があったからだろう、その目的は少なくともオリンピアまでに間に合わせたい、こういうことだろう、こう思っておったところが、けさの新聞で、オリンピアにはとても間に合いません、大体物事をするときには最も努力をして早期にできたいという気持は非常に強く働いておってもなかなか困難で解決をしないという、こういう見方もあると思う。だからその対策を立てるというのと、二年後にはオリンピアという一大祭典が来るのだから、できればそれに問に合わせたいということで仕事をする。そのために予算措置その他準備をするのだと思うのですがね。ただここで聞いておりますと、前者のほうであってそう急ぐ必要はなかったんだ、初めから、というふうに見られるとどうも私どもとしては、郵政省の立場というのはどうも当面適切な措置を取ったのじゃなかったというふうに見られるわけです。これは予算をかけたり、それからいろいろ努力をしてもなおかつオリンピアには間に合わない、こういう考え方でこれから進むのか、それともぜひ間に合わせたい、こういうことで進むのか、このどちらですか。
#46
○政府委員(西崎太郎君) 先ほども申し上げましたように、われわれの真のねらいは、早く国際的な宇宙通信の開発に歩調をそろえておくれをとらないようにしたい、まあ、しかしオリンピックにつきましても、もちろんわれわれとしては、これにできるだけ間に合わせるように今後アメリカのほうにも積極的にさらに働きかけて参りたい、こういう気持であります。
#47
○横川正市君 先般のニュースでは、イギリスとかあるいはフランスとか、そういったところでは実際上映像されておるやつがニュースでは出ておったわけです。今回来た人もおそらく間に合わないだろうというのは、これはあの程度のものではなくて、現在国内でやっているような映像が間に合わないというのか、それとももう技術上、予算上、資金上、とても何といいますか、長期にわたってこれを完全に波を送る、そういう装置はおそらく不可能だろう、こういうのか、そのどちらですか。
#48
○政府委員(西崎太郎君) その詳細な点につきましては、これから日本が地上委員会に近く参加できるわけでありまかすから、そういった機会を利用しまして、もっとはっきりつかみたいと思います。われわれの今まで理解しているところは、大西洋に比べまして太平洋というものは距離がだいぶ遠いわけでございます。そういう意味で現在の通信衛星を利用した場合には通信できる時間というものが短くなる、そういった問題であるとか、あるいはアメリカの東海岸にそのためには地上局をやはり作ってもらわなければいけないわけです。これの設備の完成の時期とか、こういった問題がからんでいるわけでございます。まあ、われわれ多少希望的かもしれませんけれども、要するに、中継の時間という点に問題が相当あるのじゃないか。したがって、アメリカと欧州の間ほど長い時間でないということならば必ずしも望みなきにあらず、こういうふうに考えております。
#49
○横川正市君 日本の技術陣を動員して、少なくとも成功させたいということは一般国民の一つの願いになるのじゃないかと思うのです。ことに責任官庁ですから、この点については一そう努力をされるように御期待を申し上げて、私の質問は終わりたいと思います。
#50
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#51
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
#52
○山本伊三郎君 内閣委員会として参考までに聞いておきます、二点ほど。各省で人事局を持っている省は幾つぐらい、どこにありますか。郵政省では調べていますか。
#53
○政府委員(武田功君) 私どものほうで調べましたところでは、法務省、外務省――失礼いたしました、防衛庁でございます。
#54
○山本伊三郎君 この人事局設置の理由として、ここに若干書いてあるのですがね。人事局の範囲に入らないものに、一般職の職員の給与に関する法律の適用を受けもののうち政令で定めるものは依然として大臣官房で扱う、こういうことですが、そうすると、人事局というのは主としていわゆる郵政労務者――労務者といいますか、従業員の労務担当という労務行政というものを担当さそう、こういう趣旨ですか。
#55
○政府委員(武田功君) 人事の一部を官房に残しましたのは、従来から大臣あるいは次官で直接ごらんになっておられる人事の部分を残しましたもので、ただ労務関係のみの人事局というような意味ではございません。
#56
○山本伊三郎君 そうすると、この説明ではちょっと足らないですね。「一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける職員のうち政令で定める」というところにそれが入っておるのですか。
#57
○政府委員(武田功君) さようでございます。
#58
○山本伊三郎君 この政令で定める範囲というのは、いわゆる一口にいうと、高級人事、こういうことですか。
#59
○政府委員(武田功君) 平たく申し上げれば、そういうことでございます。
#60
○山本伊三郎君 そこで、まあきのうの鬼木委員の質問にも関係があると思うのですがね。単に部を局にしたということだけでなくして、きのうの官房長の説明では、部長よりも局長のほうが権限が上であるから、直接次官なり大臣に相談することができるということですが、そういうことがどれほどここに必要があるのか、ちょっと僕らには理解できない、具体的にちょっと説明して下さい。
#61
○政府委員(武田功君) たとえば内部の職務規程で、各局長、部長、あるいは課長というのに職務を分任してございます。その度合いがやはりこういう機構でございますから、局長の場合と部長の場合とでは多少幅が違う、こういう意味の権限が大きくなる、こういうふうに申し上げた次第でございます。
#62
○山本伊三郎君 それはきのう聞いたのですがね。具体的に不便になる、局長にしなければ、そういう円滑に人事行政が行なえないという具体的な日常の支障というものはどういうところにあるのですか。部長であったのではだめだ、局長でなければいけないという具体的な問題、決裁等判が一つ少なくなる、そうことであるのか。その点ひとつ、ざっくばらんに、しろうとにわかるように。
#63
○政府委員(武田功君) やはり官房におりますので、官房を通ずるとか通じないとかという問題もございまするし、また、局長としての発言というものと、部長としての発言と、多少ニュアンスも違っております。それから先ほど御説明申し上げましたように、将来の人事の配置、そういう点におきましては、従来と違って各局長を経験したものも人事局長に回す、そういうことで各事業を十分把握してその上で今度人事行政をやる、そういう形もとれるかと思います。
#64
○山本伊三郎君 私は先ほど各省に人事局がどれだけあるかということを聞いたのですが、本委員会では人事部を作る、この人事部を作ることすら問題になったことがある。しかし、郵政省の場合には、たくさんの現業員をかかえておりますから、人事局といえどもこれは労務局だ、こういう意味に私はとっておるのです。普通の官庁であれば、人事局というものは私は必要があるとは認めておらない。というのは、人事権を持つということは、非常に郵政行政の全般にわたる大きな発言権を持ってくる。これは官庁においては人事権が重要視されておる。しかし、これでは幸いに高級人事については、依然として大臣直接のいわゆる決裁をおくという意味において官房に置くということは、これでのがれておるようですが、非常に人事権というものは官庁における重要な一つの仕事なんです。そういうことで、これは人事局といわれておるが、現業庁である郵政省であるから特に労務関係を重視してこの点は置かれたと思うのです。私はこの点を実は問題にしておるのです。したがって、なるほどそういう局にかわって権限を若干持ったものが労務対策を講ずることはいいのですけれども、今の郵政当局のやられる事実がわれわれとして非常に不満であるからこういう問題が起こっておるということも御承知だと思います。したがって、まあ私はすでにこれが成立するもう寸前になっておるのだから、くだくだ言いません。そういう意味で作られることは明らかでありますから、たとえこれが局ということになっても、いわゆるほんとうの労務対策という近代的な感覚で運用してもらいたいと思うのですが、この点どうですか。
#65
○国務大臣(手島栄君) お話のとおりでありまして、部を局にしたから労務対策を強化するとかそういう意味のことは毛頭考えておりません、御安心下さいますように。
#66
○山本伊三郎君 まあ手島さんは、非常に大臣はなかなかそういう点で古い政治家でございますから、その点のことはおわかりだと思いますが、大臣はそうまあ永久じゃない。なかなか長続きはしませんので、大臣がかわるとまた実際これを扱う、まあ官僚という言葉は使いませんが、高級公務員の方々の手に帰するものですから、この点は十分人事局発生のときに大臣は特にひとつ言い聞かしてもらいたいと思う。よろしゅうございますね。
 それからもう一つ、ちょっとほかの設置法を出されるときの、大体調査会とか、審議会を作るときには、相当詳しいデータが出されるのです。この臨時放送関係法制調査会というものを置くことになっておりますが、これはこの種のような調査会は今まで全然なかったのですか。なかったとすれば、今までこういう点については省内においてどこでこういう問題は研究されておったのか、その点ちょっと伺いたい。
#67
○政府委員(武田功君) その研究のほうは、電波局でその行政上必要な面を研究しておりました。ただ、今回のこの調査会は、最近非常に重要性を増してきております放送無線、この関係につきまして、大々的に、また根本的に放送そのものを再検討しよう、こういう意味で、それを主眼といたしまして作りますものでございまして、従来にないものでございます。
#68
○山本伊三郎君 大体こういう調査会、審議会を作るときには、その委員の数とか、専門委員の数をあげておられるのですが、幸い院の調査室のほうで資料として配っておられるのですが、それによると、委員は十五人、専門委員は十人で組織される、こういうふうになっておるのですが、それは間違いないですか。
#69
○政府委員(武田功君) 資料が不備でございましたことは申しわけございませんが、今の委員の数は先生の御指摘のとおりでございます。
#70
○山本伊三郎君 そこで、この委員というのは学識経験者、これはどの調査会でも学識経験者で全部包括されておるのですが、特に放送関係というと特殊の問題だと思うのですが、委員十五人というものはどういう人々を大体予定されておるのですか。個々の人はきまってないと私は思う。どういう人、どういう方面の方というふうに考えておるのですか。
#71
○政府委員(武田功君) やっぱり放送関係でございますので、聴視者代表とかいうようなところとか、それからまた、学界だとか、言論界あるいは実業界、いろいろな文化の方面とか、各方面をなるべく網羅できるような形で考えております。
#72
○山本伊三郎君 常に本委員会で問題になるのですがね。現在調査会、審議会その他これに類する諮問機関そのものが二百七十ほどあると思う、ちょっと資料を持っておりませんが。そのうちの委員に任命されている人でダブっている人は二十幾つということもちょっと記憶しておるのですが、正確な数字じゃないですがね。まあそういうことで非常に問題になったことがあるのですが、なるほど委員となると学識経験者、特にそういう人が必要ですが、なるべくそういうものを避けて、この調査の実績を上げるようにしなければいけないのですが、この点はどういうお考えですか。
#73
○政府委員(武田功君) できるだけそういうようなことのないようにしたいとは存じますが、また、調査会の目的によく合うように人選をいたしたいと存じます。
#74
○山本伊三郎君 それからもう一つ、専門委員十人というのは、これはどういう人ですか。
#75
○政府委員(武田功君) これは調査会が発足いたしまして、いろいろ調査項目がきまると思います。発足後調査会の委員におかれましていろいろ御意見を聞いて、そうしてその上できめていきたい、こう考えております。
#76
○山本伊三郎君 それはそれでいいのですが、大体どの調査会でも、専門委員というものはあるのです。一番大きいのでは臨時行政調査会というのがあるのですが、七人委員ができておるのですが、大体各方面を見ると、委員十五人というのが名誉職のような格の人が多いのです。経団連の会長とか、いろいろそういう有力な、その人を一枚加えておけば各界その方面は押えられるという人を置いておいて、事実は何もやっていない。ほとんど専門委員がやって、形式的に委員会にかけて、そうしていろいろ意見を聞いたという形式的な存在になりがちなところが多いのです。これは大臣も御存じだろうと思う。その点においてこの専門委員というものは相当重要な役割を演ずると思うのですが、この中にはいわゆる公務員といいますか、郵政省なり他省のそういう公務員が入るのかどうか、この点ちょっと聞いておきたい。
#77
○政府委員(武田功君) 入る場合もございます。
#78
○山本伊三郎君 入るのは郵政省関係ですか、その他のほうから入る人もございますか。
#79
○政府委員(武田功君) 郵政省の場合は大体入らないのでございます。また、他省のほうの場合もなるベく公務員の方は入らないようにと申しますか、特に部外の専門家というものをお願いするつもりでおります。
#80
○山本伊三郎君 そこで報酬と申しますか、委員十五人、専門委員十人に対する報酬というものを出されるのですか。何も書いてないから。資料にあるのですか。
#81
○政府委員(武田功君) 資料にはございませんが、委員手当を出すようにしております。大体予算をきめておりまして、委員は一回二千五百円、専門委員は一回大体千二百円程度、こういうことで予算を立てております。
#82
○山本伊三郎君 わずかなことですが、やはりそれも一つの郵政省の予算から出されるのですから、こまかいことを言うわけじゃないのですが、そういうものについてやはりこういう提案されるときに出していただきたいと思います。それで当委員会としては調査会とか審議会というものにきわめて批判的なものがありますから私は言ったんですが、その点今後またあるかないかわかりませんが、その点資料として十分ひとつ出していただきたいと思います。
 まあ大体私は本案に対しては討論はいたしませんが、最後に討論にかわる意味において聞いていてもらいたいと思うのですが、わが党はこれに対して反対しております。これは御存じのとおりだと思います。それは第一点で申しました人事局そのものの運営の問題にわれわれ非常に危惧しておる、こういう点でございます。その他については必要な部門もあると思うのですが、その点は、人事局に昇格をして運営される場合には先ほど大臣から言われましたからこれは答弁要りません。要りませんが、十分その点に留意されて、郵政行政の国民に対する非常に便宜になるように措置を考慮されることを私は特に要望して私の質問を終わりたいと思います。
#83
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。――他に御発言がなければ本案の質疑は終了したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言がなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#84
○委員長(村山道雄君) 挙手多数と認めます。よって本案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出する報告書の作成等につきましては、慣例により委員長に御一任願います。
  ―――――――――――――
#85
○委員長(村山道雄君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日、永岡光治君が辞任され、補欠として北村暢君が選任されました。暫時休憩いたします。
  午前十一時五十五分休憩
 〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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