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1962/08/24 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第3号
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1962/08/24 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第041回国会 地方行政委員会 第3号
昭和三十七年八月二十四日(金曜日)
   午後一時三十一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     石谷 憲男君
   理事
           小林 武治君
           秋山 長造君
   委員
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           湯澤三千男君
           占部 秀男君
           林  虎雄君
           松澤 兼人君
           松本 賢一君
           鈴木 一弘君
  衆議院議員
   修正案提出者  纐纈 彌三君
   修正案提出者  阪上安太郎君
  国務大臣
   大 蔵 大 臣 田中 角榮君
   自 治 大 臣 篠田 弘作君
  政府委員
   大蔵省主計局次
   長       谷村  裕君
   大蔵省主計局給
   与課長     平井 廸郎君
   自治政務次官  藤田 義光君
   自治省行政局長 佐久間 彊君
   自治省財政局長 奥野 誠亮君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査(地方
 公務員の給与に関する件)
○地方公務員共済組合法案(第四十回
 国会内閣提出、衆議院送付)
○地方公務員共済組合法の長期給付に
 関する施行法案(第四十回国会内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#3
○委員長(石谷憲男君) 速記を始めて。
 初めに地方行政の改革に関する調査を行ないます。前回に引き続き、地方公務員の給与に関する件を議題といたします。政府からは田中大蔵大臣、自治省奥野財政局長が出席いたしております。御質疑の方はどうぞ御発言を願います。
#4
○占部秀男君 大蔵大臣にお忙しいところ申しわけございませんが、わざわざ来ていただきましたが、時間の関係があるというので、私も急所の点だけ簡潔に御質問いたしますから、十分に明らかにしていただきたいと思います。
 それは、今度の人事院勧告についての給与法の改正の問題に関連するのでありますが、大臣御存じのように地方のほうは、中央の国家公務員の給与が改正になるとこれに準ずるという形で改正されるわけです。これは実際的にはいろいろ問題がございますが、そこで従来地方は、自主財源がないために給与改定の場合にはいつも、いつもといってもこの前二、三回交付税法の改正をして、そして財政措置をする、不交付団体の場合には別でありますが、交付団体には財政的措置をされる、それで初めて地方のほうは給与の引き上げができる、こういう実情になっているわけです。今度の給与改定が当然行なわれると思うのでありますが、その場合にそれをするためには国の予算の補正をしていかなければならぬのじゃないか、こういう点をわれわれは考えて、この前に御質問をしたわけです。大橋国務大臣も――給与担当の大臣も、それから自治省側の大臣のほうも結局はそうしなければならぬのじゃないかという形の御答弁でございましたが、大蔵省のほうは主計局長が当日出られなくて、次長さんが来られたわけですが、大蔵省としては現在本年度内に補正をするかどうかは検討中である、こういうお話でございました。まあ本年中にというような話はわかるけれども、本年度内にということになると、これはもうことしはやってもらえないことになるので、地方のほうとしては非常に大きな問題になっております。こういう点についての見通しを一応大臣にお伺いをいたしたい、こういうわけなんでありますが、そういう点はいかがでございますか。
#5
○国務大臣(田中角榮君) 国家公務員に対して人事院勧告がなされておりますが、御承知のように今度の勧告は非常に複雑でございまして、私たちが勧告を受けましたときには七・九%というような数字で新聞にも発表され、われわれもそういう態度でもって書類の検討に入ったわけでございますが、こまかい分類をしてみますと、ある面については八%をこえ、八・三%になり八・五%というようにだんだんと非常に技術的な勧告をしておりますので、今までのように何パーセントとして直ちに計算ができるようなものではないようであります。この問題は労働省、自治省、大蔵省、文部省等関係各省の間でもってできるだけ早い機会にこれが集計をして、大体平年度化した場合には幾ら必要なのか、三十七年度にこれをいつから適用するかというような問題が閣議で検討できるように、早急に結論を得るように事務当局をして作業を進めさしておるわけでございますが、いずれにしても現段階において平年度どのようになるというような数字はつかみ得ない状態でございますので、この国会では補正予算を提出していつから実行いたしますということは言明できない状態でございますと、こう御答弁申し上げておるわけであります。しかし、地方公務員は、ただいま仰せられたように、一般公務員に準じて例年行なわれておりますし、これが法制上は一部においては各府県とも一律に準拠法を作ったほうがいいというような御議論も過去にあったわけでありますが、これは戦後の地方自治体が独立をして行なわれておりますのと、それから基本的な法制上から、また組織の上からいろいろな弊害もあり議論もありますが、現行給与体系が行なわれていることは御承知のとおりであります。その意味で大ざっぱに平年度幾らになるかというようなことを逆算すれば数字は出ると思いますが、勧告をもととしての集計は当分まだ時間がかかるだろうという状態で申し上げておるわけでございます。
#6
○占部秀男君 私は、率直にいえば、補正の問題も補正の問題ですが、形式的にいつ補正をする云々という問題ではなくして、もっと深く大臣にお願いをしておきたいと思って言うんですが、そうすると、その場合に補正はいつになるかわからぬけれども、とにかく地方に対する財政措置は、これはしてもらえるものだと、こういう前提に立ってよろしゅうございますな。
#7
○国務大臣(田中角榮君) お答えをいたします。
 各都道府県で財源が潤沢であろうはずはありませんし、また、支払いは払うけれども、払った場合には何にも他の事業は全然できないとか、いろいろな問題が出てくるので、きめた場合の実態に即して過去は補正をした例がたくさんありますので、過去の例にも徴しながら適切に処置をしていかなければならぬと、こう考えておるわけであります。
#8
○占部秀男君 その適切な措置が、実はわれわれとしては一番問題があるわけなんですね。御存じのように、地方のほうは交付税法の給与単価のこのあれをきちっとやってもらわぬと、実際問題としては、これは御存じのように一般財源ですから、市長さんや町村長さんによっては必ずしもそれを回さないという場合もあるし、いろいろあるわけです。そのために従来この問題は問題があちらこちらに起こっておる。そうしてどうしても交付税法上の基礎単価というものをはっきりしてもらって、そうしてこれの財政措置をしてもらえるようにせぬと、これは非常に重大な問題が起こってくるわけです。それはもう地方の市町村と、それから職員の組合との間でそのたびにトラブルが起こったということは、もうずっと実例があるわけですね。われわれはこういうことはなるべく起こしたくないという観点に立っておる。そこで、そういう点についての、やはりはっきりした見通しというか、措置の方法的な考えも明らかにひとっしていただきたい。というのは、僕がどうしてそういうことを言うかというと、何かほかの金のような形で一応給与が上がるのだ、そこでお前のほうに財源措置だけやろうじゃないかというので、どんぶり勘定的に分けちゃうと、そういうことはないと思うのですが、そういうことも行なえば行ない得るわけですから、そういうことになると、これは非常に地方は問題になる。こういう点を僕は大蔵大臣に念を押しておきたいと思うのですが、その点はいかがですか。
#9
○国務大臣(田中角榮君) 一般公務員に、勧告によりまして何月からこれを適用するということで基準がきまれば、財源処置を行なわなければならなくなることは当然であります。その場合、補正を組めば自動的に交付税が交付されるわけです。しかしその問題に対しては、いつでも言つておるのですが、各都道府県に対して、こう基準になるような方法を考えたらどうか、法定してはどうかという問題は、いろいろ議論が今までも出ておるのでありますが、先ほども申し上げたとおり、地方自治、地方財政の建前上、準拠法を作つて、公務員のほうに右へならえということがいいのか――法制組織の上において一般公務員とは違う建前になっておりますので、三公社はこのとおり、五現業に対しては団体交渉で行なうというような、いろいろな問題がありますので、そういう実情に即した適切な措置をしなければならないでしょう、こういうことを申し上げておるわけであります。
#10
○占部秀男君 大臣も時間の関係があると思いますし、僕も時間の関係があって、委員長の言ったとおり端折りたいと思います。ですから、あまりこまかい点は御質問せずに、終わりだけ言つておきますが、今大臣の御答弁の中で、初めの前半はそれでいいのですよ、ところが後半何か文句がついてしまうと、僕たちはどうもひがみつぽいせいか、また何かあるのじゃないかという感じになるので、私の言ったことをそのままひとつ御答弁願いたいと思うのですが、その前半でよろしゅうございますな。
#11
○国務大臣(田中角榮君) 前半、けっこうです。
#12
○占部秀男君 前半の、今までのように積算の基礎もきめて、給与に関係のある財源であるという点を明かにでき得るような方法で財政措置はしてもらうのだ、こういう点ははっきりしておかぬと――決して大臣を疑うわけじゃないのですけれども、たびたびそういうことがあるので、念を押しておきたいと思います。
#13
○国務大臣(田中角榮君) 地方公務員のベース・アップの問題は、財源として交付税だけでまかなわれるわけじゃございませんが、いずれにしても、一般公務員で補正を組んだ場合、その補正によって交付されるものに対してはベース・アップに使われる、勧告の趣旨に使われる、こういう過去の例に徴して、そのような方法でやらざるを得ないでしょうということを申し上げるわけです。
#14
○占部秀男君 じゃ僕はけっこうです。大臣の時間もあるでしょうし……。
#15
○委員長(石谷憲男君) 本件についての本日の調査は、この程度にいたしたいと存じます。
  ―――――――――――――
#16
○委員長(石谷憲男君) 次に地方公務員共済組合法案、地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案の両案を一括して議題といたします。
 両案は、前国会において本院から衆議院に送付したものでありますが、衆議院において継続審査となり、本国会において新たに本委員会に付託されましたので、初めに両案について提案理由の説明を聴取いたします。篠田自治大臣。
#17
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま議題となりました地方公務員共済組合法案につきまして提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、国家公務員の退職年金制度は、すでに三年前からいわゆる恩給制度を共済制度に切りかえ、その給付内容を改善し、官吏及び雇用人を通ずる統一された退職年金制度として実施されているのでありますが、地方公務員につきましては、依然として、恩給方式によるもの、共済方式によるもの等、地方公共団体により、また、公務員の職種、身分により、その適用される制度が複雑不統一であり、かつ、その給付内容も国の新制度に比して低く、改善を要する点が少なくないのであります。
 政府としては、地方公務員の生活の安定と福祉の向上に寄与し、公務の能率的運営に資するために、地方公務員についても、すみやかに、国家公務員に準じて合理的な退職年金制度を確立することが必要であると考え、かねて、地方制度調査会に諮問し、その答申に基づき、検討を重ねて参ったのでありますが、ここに成案を得るに至ったのであります。すなわち、地方公務員についても、国家公務員の制度に準じ、統一的な共済組合制度を設け、これに長期給付のほか短期給付及び福祉事業を行なわせることとしたのであります。
 以上がこの法律案を提出した理由であります。次にこの法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、地方公務員共済組合の組織につきましては、地方公共団体及び職種の別により地方職員共済組合、公立学校共済組合、警察共済組合、都職員共済組合、指定都南職員共済組合、市町村職員共済組合及び都市職員共済組合に区分し、さらに市町村職員共済組合及び都市職員共済組合については、それぞれ全国組織の連合会を設けることとしております。
 第二に、すべての地方公務員は、いずれかの組合の組合員となることとし、すべての地方公務員共済組合の組合員期間または国家公務員共済組合の組合員期間は、通算することとしております。
 第三に、長期給付の制度につきましては、退職給付、廃疾給付及び遺族給付を行なうものとしておりますが、その内容は国家公務員共済組合の長期給付の制度に準ずることとしております。
 第四に、短期給付及び福祉事業の制度につきましても、組合は、国家公務員共済組合の制度に準じて、保健給付、休業給付、災害給付等の短期給付を行なうものとし、また、同時に福祉事業を行なうものとしております。
 第五に、組合の給付に要する費用につきましては、組合員の掛金及び地方公共団体の負担金をもつて充てるものとし、短期給付については、掛金百分の五十、負担金百分の五十、長期給付については、掛金百分の四十五、負担金百分の五十五とし、また、組合の事務に要する費用は全額地方公共団体の負担とすることとしております。
 その他のおもな事項は、組合の資金は、安全かつ効率的な方法により、かつ、組合員の福祉の増進または地方公共団体の行政目的の実現に資するように運用する建前とすること、組合の給付に関する決定等に不服がある者について審査の請求を処理するため審査会の制度を設けること、地方公務員共済組合制度に関する重要事項を調査審議するため、地方公務員共済組合審議会を設けることなどであります。
 なお、地方議会議員互助年金法附則第四項の規定に基づき、同法を廃止して、地方議会議員の年金制度に関する規定をこの法案の中に統合することといたしました。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
 次に、ただいま議題となりました地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案につきまして提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
 政府は、地方公務員の生活の安定と福祉の向上に寄与し、公務の能率的運営に資するため、さきに地方公務員共済組合法案を提案して御審議を願うことにしたのでありますが、同法の施行に伴い、長期給付に関する経過措置等を定める必要がありますので、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一に、組合員の施行日前の地方公務員としての在職期間につきましては、原則として、地方公務員共済組合の長期給付に関する規定の適用を受ける組合員期間に通算することといたしております。
 第二に、施行日の前日に新法の最短年金年限より短い年金年限の退職年金条例または共済条例の適用を受けていた組合員につきましては、いわゆる期待権を尊重するよう、受給資格の特例を設けることといたしております。
 第三に、施行日前の地方公務員としての在職期間を有する者の退職給付の額は、退職年金条例の規定の適用を受けた期間、共済組合の組合員期間、施行日以後の組合員期間等に応じ、それぞれの制度における退職給付の支給率等により算定した給付額の合算額とし、既得権を保障するよう配意することといたしております。
 第四に、恩給公務員期間を有する者、国の共済組合の組合員期間を有する者等であったものの長期給付につきましても、第二及び第三の場合と同様に、経過措置を設けることといたしております。
 第五に、施行日の前日に消防職員、警察職員及び船員組合員であった者に対する長期給付につきましては、旧制度の取り扱いの特例に見合う経過措置を設けることといたしております。
 第六に、長期給付に関するその他の事項につきましても、必要な経過措置を規定することとしたほか、地方議会議員互助年金法の規定による互助会の会員であった地方議会議員共済会の会員についても、必要な経過措置を規定することといたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
#18
○委員長(石谷憲男君) 次に、両案はいずれも衆議院において修正議決されておりますので、修正個所について説明を伺いたいと存じます。衆議院議員纐纈彌三君。
#19
○衆議院議員(纐纈彌三君) ただいま議題に供せられております地方公務員共済組合法案及び地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案に対する、衆議院における修正の内容及び趣旨の概要を御説明申し上げます。
 御承知のように両法案は、これまで複雑多様をきわめておりました地方公務員の共済組合制度を抜本的に改正し、国家公務員の制度に準じて統一的な共済組合制度を設け、もって地方公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するとともに、公務の能率的運営をはかる目的のもとに提出されたのでありますが、今日まで、衆議院地方行政委員会におきまして慎重かつ熱心に審査を重ねて参りました結果、共済組合の運営の民主化と組合員の既得権、期待権の尊重等を一そう徹底する必要があると認めましたので、参議院地方行政委員会における審議の経過をも参酌して本制度の改善合理化のため必要最少限の修正を加えた次第であります。
 次に、修正の内容について申し上げます。
 修正の第一点は、地方職員共済組合等の運営の民主化をはかるため、運営審議会の委員の数十人以内を六人増加して十六人以内に改めるとともに、その委員の半数を組合員を代表する者のうちから命ずるものとしたことであります。
 第二点は、連合会の運営につきまして、市町村長以外の組合員の意見を反映させるため、連合会の総会の、市町村長以外の組合員から選出される議員の数九人を二人増加して、十一人にするとともに、市町村長である総会の議員以外の総会の議員から選出される理事二人を一人増加して三人としたことであります。
 第三点は、最短年金年限が、十七年の退職年金条例以外の退職年金条例または共済条例の適用を受けていた更新組合員の退職年金の受給資格の経過措置について期待権を尊重する見地から合理化したことであります。
 第四点は、地方公務員の特殊性により、その者の事情によらず引き続いて勤務することを困難とする理由により退職した組合員であって、政令で定めるものの退職年金に関し、新法の施行後にかかる部分についても減額退職年金を選択しない場合に、退職年金の三〇%に相当する額を四十五歳から五十五歳に達するまで支給することとしたことであります。
 なお、この制度は、職員の若年退職を助長する趣旨のものと解すべきでないことは当然であります。
 第五点は、施行期日を十月一日から十二月一日に改め、これにともなって新共済組合設立手続の期限に関する規定の整備をはかったことであります。
 以上が修正内容の概要であります。何とぞ御賛同をお願いいたします。
#20
○委員長(石谷憲男君) それでは、これより質疑に入ります。
 御質疑の方は順次御発言をお願いいたします。
#21
○占部秀男君 この法案についての二、三の重要な点について質疑をいたしたいと思いますが、その前に、私の質疑は前国会での質疑と重複をしない問題点で、この修正案に関連しての問題におもに集中して質疑をいたしますから、十分な質疑の時間はいただきたいと思います。
 そこでまず纐纈先生のほうにお伺いをいたします。修正案の問題でありますが、衆議院で非常に御苦労されたことについては、われわれとしては感謝をいたしておりますが、その内容の点について念のため二、三お伺いをいたしたいと思います。この修正案によります第六条、第七条関係の問題でありますが、委員が十人から十六人になったということや、「この場合において、委員の半数は、組合員を代表する者でなければならない。」、こういうような点についての修正には敬意を表するわけでありますが、結局はこの運営審議会というものの法的な性格というものは何らこの前の原案と変わりがないと、具体的に言うならば、決議機関でなくて諮問機関である、こういう点はさように了承してよろしいですか。
#22
○衆議院議員(纐纈彌三君) ただいま御質問の点につきましてはお説のとおりでございます。
#23
○占部秀男君 この点については自治省のほうも同様な見解に立っておられるわけですか。
#24
○政府委員(佐久間彊君) さようでございます。
#25
○占部秀男君 そこで、私は運営審議会の問題点にまず集中して自治省のほうにお尋ねをいたしたいと思います。この運営審議会に関連して、私はこの法の性格の問題について一問質問をいたしたいと思うのですが、それは地方公務員共済組合法がちょうど三年ぐらい前に第一次原案として出されたときに、当時藤井氏が行政局長であったと思うのでありますが、その性格づけが恩給法に準じたものであるか、あるいは完全ないわゆる一般的な労働関係としての雇用関係を規定したところの性格のものであるか、こういう問題で本院の中でも三回か四回にわたってこの問題が質疑応答されたわけです。そのときに藤井局長は、結局は一般労働関係としての雇用関係を規定したものであって、その意味でいわゆる旧恩給法の流れをくむものではない、こういうような答弁をされて、速記録にも明らかになっております。その後この問題が法案として第二次その他が出されるか出されないかというような問題点についても、そのつど本委員会ではそういう点についての質疑応答が行なわれて、藤井行政局長から同様の答弁を得ておるわけでありまして、この点は速記録に明らかになっておると思うのであります。今度のこの法律案はさような意味合いでわれわれは性格づけを了承してよろしいかどうか、こういう点を局長にお伺いいたしたいと思います。
#26
○政府委員(佐久間彊君) 本法案の第一条にお尋ねの性格の点が書いてあるわけでございますが、大体御趣旨はそのとおりだと思いますが、恩恵的な恩給制度ではなくて、相互救済を目的とする共済制度として公務員法の趣旨をくんで制定をいたすことにいたしたわけでございます。
#27
○占部秀男君 その場合に、くどいようですが、今局長の御答弁の中に地方公務員法の意向をくんでという言葉が入っておりましたが、地方公務員法の場合にも労働関係というものは全面的に否定し得ない、われわれはかように考えておりますが、その点はそういう考え方でよろしゅうございますか。
#28
○政府委員(佐久間彊君) そのとおりでございます。
#29
○占部秀男君 そこで、お伺いをいたしたいのでありますが、第六条に規定されておる地方職員共済組合等については運営審議会を設ける、都職員共済組合等あるいはまた市町村職員共済組合及び都市職員共済組合には組合会を設ける、かようになっていて、地方職員共済組合等については諮問機関である運営審議会が設けられておっても、市町村職員共済組合等でやられておるような決議機関としての組合会を設けてない。この違いでありますが、これについて私が、この前国会で――本委員会でいろいろと質疑応答された中をずっと調べてみますと、結局この差異というものは、国家公務員共済組合法の関連もあって、従来からの慣行をそのまま受け入れてこの審議会方式にしたのである、こういうようなことだけが理由になっておるというように私は速記録を見て感じておるのですが、そういう受け取り方でよろしゅうございますか。また、そうでない理由があるとなれば、そうでない理由をお聞かせ願いたいと思います。
#30
○政府委員(佐久間彊君) この点につきましては、立案の過程におきましていろいろ検討をいたしたのでございます。すべての共済組合につきまして、同一の審議機関を設けたほうがいいのではないか、そういうような御議論もあったわけでございます。いろいろ検討いたしました結果、ただいま先生のおっしゃいましたとおりに、従来の沿革なり現状を一応踏襲いたしまして、三共済については運営審議会、市町村関係の共済組合については組合会を置く、こういうことにいたしたわけであります。
#31
○占部秀男君 私は、念のため率直に言っておきますが、同一の審議機関といいますか、結局は決議機関を設けるべきであるという主張の立場なんであります。そこで今佐久間局長は、現状をそのまま認めてと、こういうように言われましたけれども、この法の目的は、地方公務員のいろいろな長期給付あるいは短期給付を含めての福祉的な問題について民主的に運営をして、よりよいものを作っていこうということが、私はこの法律の目的であると思うのでありますが、そういう意味に了解してよろしゅうございますか。
#32
○政府委員(佐久間彊君) その点はおっしゃるような趣旨に考えております。
#33
○占部秀男君 とするならば、地方公務員法上の、またこの法律の性格からいっても、これは一般的な労働関係としての問題点を規定したのである、こういう建前に立てば、しかも地方公務員のそうした面についてのよりよいものを作ろう、こういう関係から言うならば、現状をそのまま認めるのではなくて、少なくとも一歩前進したものを、これは当然――あとで質問の中で明らかにしますが、当然そうあるべき姿というものを私は出していくべきがほんとうじゃないか、つまり市町村については決議機関を認める、地方共済については諮問機関である、こういう扱い方はとるべきではないと思うのですが、その点いかがですか。つまり現状のまま引き継ぐということは必ずしもこの法律の目的に沿ったやり方ではないというように私は考えるのですが、その点はいかがでございますか。これはあなたの御意見でけっこうであります。
#34
○政府委員(佐久間彊君) この共済組合の組織をどうするか、今の審議機関の問題も含めて全体の組織をどうするかという点は、立案の過程におきまして私どもといたしましても一番苦慮し検討をいたした問題点の一つでございます。組合の種類も、御提案いたしておりますように、そういろいろな種類の組合を各地方団体ごとに置くということもどうかという批判的な御意見も、その道の専門家から伺ったこともあるわけでございます。しかし、これまで地方公共団体関係の職員につきましては、いろいろな違った沿革を持ち、違った運用をなされてきた制度を統一するわけでございますので、できるだけ円滑に新制度に移行のできるようにということも配慮いたしまして、理屈の上からいたしますと、必ずしもすっきりしてない点もあろうかと思いますが、組合の種類をどういうふうに置くかということとあわせまして、その置かれました組合の中の機構につきましても、やはり従来の沿革というものを相当この際は尊重して考えていくのがいいのじゃないか、かような結論に達したわけでございます。
#35
○占部秀男君 今、局長の御答弁で、円滑に移行するための配慮をして、従来の沿革というものを尊重するような立場をとった。そういうような御苦心の点は私も決してわからないのじゃないのです。しかし、ところが、従来の沿革というものに、率直にいえば、非常に重くウエートを置いて、労働関係一般であるという、いわゆる雇用関係であるという基本をそこなうようなことになると、これは逆に、あなたが言われるような円満に移行しようという場合にも、逆の姿が出てくる。こういう点で私たちは心配をしておるわけです。なぜ、こういうことを言うかというと、この法律の、この地方共済等に関する諮問機関的な運営の仕方そのものは、決していわゆる地方公務員の民主的な福祉制度の確立の問題のためには、いわば助長するとか、あるいは進歩さすというような方向にはいかないと、こういう私たちは観点を持っておるからであります。
 そこで、私は具体的にお伺いをいたしたいのでありますが、この一般的な労働関係において、給与、いわゆる給与の中でも恩給であるとか、諸手当であるとか、こういう問題は、これは別でありますが、少なくとも組合員と――いわゆる職員と理事者側との折半で行なう、しかも、それが保険数理の上に立っておる、こういう場合には、当然これは組合員と、そして理事者側とが同数の決議機関でこの運営をするのが、私は労働関係としては建前ではないかと、かように思うのですが、その点はいかがでございますか。
#36
○政府委員(佐久間彊君) お話のような建前で考えていくということは、原則的にはそのとおりであろうと思います。ただ、この制度は労働関係の制度ではございますが、同時に、地方公務員法に基づきまして、国や地方団体が公務員のために作って参る、創設をして参る一つの国の制度でございますから、そういう点から考えてみまして、国家公務員におきます審議機関の制度との均衡もやはり考えて参らなければならないじゃなかろうか。ただ、一般の労働関係の場合だけと同様な考慮――原則的にはそうでありますが、それだけではいけない。ほかの考慮も加味していかなければならないのではないか、かように考えておるわけであります。
#37
○占部秀男君 原則的にはそのとおりであると、こういうことは私もそのとおりであると思うわけです。ただ、そのあとの点が、局長さん、工合が悪いわけです。というのは、国や地方団体の問題であって、いわば地方公務員の問題でなくて、やはり国の制度として考えるのだからと、こういうふうに言われますけれども、これは職務上の、いわゆる職制上の問題については、これは別であります。私も、局長の言われるところも、ある程度問題によっては納得をしていかなければならないと思っておるのです。ところが、この法律の性格そのものが、一応地方公務員の職務上の問題であるというのじゃなくて、地方公務員であろうが、民間産業の人であろうが、労働関係は同じであります。この同じ労働関係に基づくそれを規定しておるのがこの法律なんであります。したがって、この法律の中に、地方公務員であるという職制的な、職務的ないろいろな、何といいますか、プラス・アルファを忍び込ませるということ自体が、僕はこの法律の本来の目的や性格に反したものである、かように考えるわけなんですが、その点はいかがでございますか。
#38
○政府委員(佐久間彊君) お話のとおりに、原則的な考え方といたしましては、これに、おっしゃいますような職制上のいろいろの考慮を忍び込ませるということは、これはできるだけ避けなければならない点であると考えます。
#39
○占部秀男君 どうもくどいようですが、私は今の答弁では不十分なんです。もう少し念を入れさしてもらいたいと思います。今、局長は、原則的にはそのとおりであると言われるのですが、これは原則も、それから例外もないのですよ。というのは、一般労働関係というものを、私は公務員の労働関係というものはないのだ、民間産業の労働者だけの労働関係はないのだ、そういうような考え方では局長はないと思うのですけれども、だからといって、一般労働関係そのものが、公務員も民間も全部ごちゃごちゃにして、現象面ではそういうものはないのだというような、そんな機械的な平面的な考え方に立っておるわけじゃないのです。少なくとも給与、中でも月給であるとか給料であるとか諸手当の問題、これは国なり地方団体で支給される問題ですよ。そこで、これを団体交渉できめるか、あるいは法律できめるか、これは別にして、いずれにしても、金そのものは一方的に――一方的にという言い方はおかしいけれども、片務的にといいますか、国や地方団体から職員がもらう金です。この問題については、やはり地方公務員としての性格から来るいろいろな制約というもの、これはわれわれは認めてないのでありますが、しかし、立法上は認め得る余地がある、こういうような政府の解釈にもわれわれはある程度は了承し得る範囲もあると思う。ところが、この問題はそうではなくて、組合員すなわち職員と理事者側とが折半で出し合っておる。純粋に保険数理に基づいた相互扶助的な形の共済制度になっておる。これは国から、あるいは地方団体から直接片務的にもらう金ではない。そういう性格の違いというものは、地方公務員だから別の扱いができる。それから民間産業だからこういう扱いだ、そういう余地を許さないものである、私はかように考えておる。その点はいかがでございますか。
#40
○政府委員(佐久間彊君) 相互救済を目的とする共済制度でございますから、建前といたしましては、先生のおっしゃいますとおりであろうと思います。ただ、御指摘になりました経費負担の問題につきましても、純然たる折半じゃなくて、地方公共団体が一〇%職員よりもよけいに負担をいたしております。別に一〇%負担しておるからどうだこうだというわけではございませんけれども、やはり単なる相互共済制度であると同時に、やはり地方公共団体が公務員の福祉のために一つの国の制度として運営をしていくものであるという趣旨も若干加味して考えられておるのじゃなかろうか、また、そうでいいのじゃなかろうか、このように考えておるわけでございます。
#41
○占部秀男君 この一〇%の問題にこだわるわけじゃありませんが、確かに地方公共団体のほうがよけい出しておる。それからまた、そのよけい出しておる内容は、政府の説明によれば、地方交付税をふやして国からも財政措置をしておる、その意味では国も地方団体もこの問題については関連を持っておるのである、こういうようなお話である。それはそのまま、私も関連を持っておるという点は了承したいと思うのです。だからと言って、この運営の急所であるところのこの機関が、それだからといって、この地方団体なりあるいは国のいわば一方的な決定ですね――諮問機関なんですから、決議機関じゃないのですから――一方的な決定にまかされていいという理由はないのです。というのは、局長も御存じだと思うのですが、たとえば短期給付の問題で会社等で行なっておる、政府管掌の健保は別にして、独立健保ですね――やっておる。これについても国から補助金が出ておる。ところが、これは会社側と、そして組合員側との折半でやっていて、決定機関もいわゆる評議員会あるいは組合会、こういうもので運営をされておるということは御存じのとおりです。これとわれわれ――どうも出身が地方公務員だからすぐわれわれと言って申しわけありませんが、この地方公務員の労働関係とは何ら変わりはないのです。したがって、国から何か出した、あるいは地方団体から幾らかよけい出ておる、そのことによって決議機関の性格をどうこうするという、そうした理由にはならぬと私は思うのですが、その点はいかがですか。
#42
○政府委員(佐久間彊君) 私も国から、あるいは地方公共団体が一〇%よけい負担しているから、そのことでもって決議機関、審議機関の性格が変わってくるべきものだとは考えておりません。一応別個の問題と思います。
#43
○占部秀男君 どうもそうなると、別個の問題だということになると、それじゃなぜこういうことをやったんだということになるので、どうも局長の御答弁ではわれわれ納得できないのですが。というのは、国なりあるいは地方団体で金を出しておる。そこで国の監督というか、何というか、そうした問題が、この法の施行の大綱について違反をするような場合、適当な勧告ができるとか、あるいはまた、それに対してある程度関与ができるとか、これは僕はあり得ることであると思うのです。法律なんですから施行の責任は御存じのようにあなた方が持っておるのですから。したがって干渉はできない、関与することはできると私は思う。ところが、折半で出しておる、理事者側と組合員とが出しておる金、この金に基づいてのいろいろな運営――この第八条ですか、「この運営審議会の議を経なければならない。」ということの中には、第一に「定款の変更」という大きな問題がある。第二には「運営規則の作成及び変更」という問題がある。第四には「重要な財産の処分」、この財産はその金から成り立っておる。この「財産の処分及び重大な債務の負担」がある。この債務の負担行為その他重要な問題について、こういうことになっておる。そうすると、職員は自分たちが半分出した金で、しかもその運営面について、また借金をするなどという大事なときに、これは借金の払いは国がやってくれるかといったら国はやってくれない。かりに借金を負った場合に、欠損になればやはり組合員が負担しなければならない。それは組合員が、どういう形になるかしれないけれども負担していかなければならない。こういう状態について、しかも純粋な労働関係である、雇用関係である、こういう性格のものを、それをその対象である組合員が何らの権限がない、という言い方は少し極端かもしれません。事実上は諮問されれば相当な意見が取り入れられることは事実だと思うけれども、それの決定権は一方的にある。それで僕は、このノーマルな労働関係がはたして保てるかどうか、こういう実際問題の上からいってもこの問題はもう少し考えてもらわなければならぬと、こういうふうに思うのですがね。その点はひとつ次官あたり、だいぶ御答弁したそうなお顔をしているから、もしなんだったら次官でけっこうでありますが、局長でもけっこうであります。
#44
○政府委員(佐久間彊君) この共済組合の運営にあたって、そういう労使対等と申しますか、そういう言葉は共済の関係では必ずしも適当かどうかわかりませんけれども、そういう考え方で運営がなされていかなければならないということは先生のおっしゃいますとおりであろうと思います。そこでその運営の方式、どういう機関でやっていくかということになりますと、従来の立法例でも運営審議会の方式をとっておりますものと、組合会の方式をとっておりますものと、二種類あるわけでございます。そこで、どっちか一本にしなければおかしいのじゃないかというのも一つの御意見だと思います。しかしそれは、それぞれ従来も二つの立法例があるわけであるし、沿革もそれぞれの組合にあることであるから、これは先刻申し上げましたように、従来の沿革を尊重をしていこう。ただしその運営にあたりましては、これは職員の福祉のための制度でございますので、組合員の利益を考え、また組合員の意向が十分反映をされて運営がなされていかなければならないということは、これはもう言うまでもないことだろうと思います。そこで運営審議会は諮問機関だというお話ではございますが、普通の諮問機関でございますと、諮問するほうの側から、諮問してもしなくてもいいというようなものが多いわけでございますが、これは諮問機関ではございますが、八条に掲げてございます重要な事柄につきましては、必ず「運営審議会の議を経なければならない」。ということになっておりまするし、実際問題といたしまして、この運営審議会が反対をいたしましたものをそのまま執行するということは、これはかりにあったとしても希有なことであって、考えられないことだろうと思います。したがいまして、諮問機関であって議決機関でないというふうにおっしゃいますと、いかにも片方はいいが片方はけしからぬというような御意見も出ようかと思いますが、よく見てみますとそう大した違いはない。諮問機関としてはほとんど議決機関に近いぐらい強い権能を持ったものでございますし、かつまた、運営の実際の運用にあたりましては、御趣旨の点を十分体して参りますならばいいんじゃなかろうか、このような期待を持っておるわけでございます。
#45
○占部秀男君 局長の言われたことは私もよくわかるんです。ところが、われわれが心配することは、法律というものは私が言うまでもなく、この立案者といいますか、それの意思のいかんにかかわらず、法そのものが独自に動くわけですね。それでこの使う者と使われる者との間が平和的なときはいいんですが、問題が一度こじれてくると、今局長の言われたような方向が案外とれない場合があるんですね。それがまた重大な問題のときにそういうことが起こる、労使の間では。そこで私は、そういう点を心配しておるわけです。今局長のお話の地方共済が、従来そういうような方式であった。それは事実そのとおりです。ただそれには、あの当時の地方共済組合というものは、旧恩給法の流れをくんだ地方共済組合である。その恩給法の流れをくんだその流れを、今度はいかぬから、相互共済的なものに、いわゆる労働関係としてのものに変えていこうじゃないか。これがこの法律の私は趣旨であると思う。したがって、局長が言われたように、従来は地方共済としてはこういう運営方式をしていたんだということは、この際ファクトにはならぬですよ、私の考えるところでは。もう一つは、今、諮問は「議を経なければならない。」と書いてあるからと――、確かにそういう点は非常に努力されておると私は思っておるんです。ところが、そこまでいったならば何を好んで議決機関にせずに諮問機関にそのままして置いたか、ここにさらに大きな問題が起こってくる。これほどまでのことをあなた方は法律の中に書いておきながら、しかも急所の点はやはり諮問機関である。これは急所の点へいったら締めようという気持があるから――これは僕のひがみかもしれぬ。ひがみかもしれぬが、締めようという点があるから、僕は依然として諮問機関という点にこだわっておるのじゃないか、もしも、もうかりにこの問題は、今ここでどうこうというあれはできないにしても、そういう点はやはりノーマルな問題として、これはやはり検討する必要があるのじゃないかということを考えておるし、それからまた、そうしなければならないのじゃないかというふうにも考えておるのですが、今の点についての御意見はどうですか。
#46
○政府委員(佐久間彊君) 立法論といたしますと、同じ地方公務員共済組合の中に二つの方式が規定されるということにつきましては、いろいろ御意見があろうと思います。私どももこれが必ず絶対正しい、一番いい方法だとも思っておりませんが、いろいろ法案を作成いたします過程におきましては、先ほど申しましたように、地方団体のいろいろな従来の実情、複雑な実情もございますので、それを統一的な制度にいたしますためには、ある程度従来の沿革も理論的にはどうか知りませんが、尊重していかなければならぬ、そういうような配慮をいたしたわけでございまして、立法論としてどうだというようなことになりますれば、立法論としてはなおいろいろ研究すべき点があろうかと思います。
#47
○政府委員(藤田義光君) 私は、就任早々でございまして勉強いたしておりません。専門家中の専門家である占部委員の質問に答弁するというまだ自信は全然ございません。ただ、この条文作成にあたりましては、政府与党内にも占部委員と同じような発言も非常に激しくありました。いろいろ苦慮しまして調整した結果がこういう表現になっております。第八条の二項には、建議権を認め、あるいはまた調査権も認めるというようなことで、何とか過去の実績を考えながら運営していく。しかし組合会というものが議決機関として発足いたしますので、この雰囲気というものが相当運営審議会にも反映してくるのじゃないか、実際の運用においては相当御指摘のような点も是正できるのじゃないか、こういう点も考慮しているわけでございます。先ほど来の御発言、速記録にも残っておりますので、政府といたしましては、今後の運営に十分ひとつ留意して参りたいと思っております。
#48
○占部秀男君 せっかくまあ次管が御答弁で、僕も「それじゃあとお願いします」と、こういうふうに言えばいい男なんですが、なかなかそうはいかないのです。というのは、これは今ある問題じゃなくて、これから作る問題ですから、作る問題だからできるだけやはりいいものにして作っていこうというのが、これは国会の役割です。そこで僕は、まあ将来もこの問題についての検討の問題もありますので、少ししつこいようですけれども、なお念を入れたいと思うのです。
 そこで、なぜ僕は、この際、今のときに、これをやはり直しておかなければならぬかと、こういう問題に僕はまあなるわけなんですけれども、それをしないと、将来地方公務員のいろいろな雇用関係について大きな影響が出てきたり、トラブルが出てくる。こういうふうなことを僕は心配して、そこまでやったならば、それは御苦心の点はよくわかります。八条から読んでみて、そこまでやったならば決議機関に踏み切るべきじゃないか。まあ率直にいっていろいろと私も聞きました。先生のほうの党内事情もあるということもよく知っております。知っておりますけれども、やはりそこまで踏み切るべきじゃないか、将来の禍根を断つためにも、この際やはりそこへいくべきじゃないかという考え方を持っておるわけです。
 そこで念のために、あとのあれをするために私は申し上げるのですが、それじゃ職員が拠金する、掛金するわけですね。これは恩給関係のときには、御存じのように初め掛金はなかったわけですね。それが途中でたしかあれは一%か幾らかになって、その次二%ぐらいになりましたか、何か納付金がありましたね、恩給のときには。ところが恩給のときには、あれはたしか基礎計算には、計算の基礎ですか、あれには初めは入っていなかったわけですね。ところが、今度のこれは初めからいわゆる保険数理ですから、したがって計算の基礎に入っている。こういうところで、この掛金の性格の問題は、僕は一応明確にしておきたいと思うのですが、掛けた金はこれはどこの金になりますか。たとえば国の金なのか、地方団体の金なのか。あるいはどこの所有という言い方はおかしいし、どうも当たらない、うまい言葉が出ないのですが、どこのものになるのか……。
#49
○政府委員(佐久間彊君) 組合員が掛けました金は、法律上独立の法人である共済組合の資産になるわけでございます。
#50
○占部秀男君 これはまあ特殊法人かどうかわかりませんけれども、たぶんそういうものの、つまり管理する金になると、こういうことになりますね。そうすると、この金を動かす権利を持ったものはどういう人たちになりますか。
#51
○政府委員(佐久間彊君) これはこの法律に書いてございますような理事、あるいは代表者になっている理事長が、先ほどお話のございましたような組合会なり、運営審議会の議を経、あるいは議決を経て運用をしていくことになるわけでございます。
#52
○占部秀男君 私は非常に幼稚な質問のようになって、しかも無理に質問しているような感じで受け取られるかもしれませんけれども、これは将来の運営面に非常に響く問題ですから、私は念を入れておきたいと思う。つまり決議機関であるならばこういうことはちっとも聞かないのです。つまり決議機関じゃない諮問機関で、しかも皆さんの御苦心のとおり、まあやや決議機関になれるように組合員の意向は通してやりたいと、こういうような事実上の運営がなされるであろうと思うから、私はこういう点を念を入れるのであって、そういう点は一つ誤解のないようにお願いをしたいと思うのです。まあわかっていることじゃないかというような点でも一つ御答弁を願いたいと思うのです。
 そこで、そうすると今局長のいわれたお話ですと、結局は組合を構成している組合員といいますかね、組合員と、それからわれわれ組合長その他の役員と、これらにいずれもこの金――両方で積み立てた金のいろいろな運営面、処理面の権利があると、こういうように考えてよろしゅうございますか。
#53
○政府委員(佐久間彊君) 法律上はそうでございます。使っていく場合につきましては、できるだけ組合員の福祉を考えて使っていかなきゃならぬ、こういうことは申すまでもございません。
#54
○占部秀男君 そこでやっぱり問題が起こるのですね。今いったように法律上は、つまり組合長その他役員を含めての全組合員が権利を持ったものであると、この金については。ところが運営面については、その気持はある程度いれるけれども、やはり決定は上の者だけの決定で済まそうと思えば済む問題である、ここに私は問題があると思う。市町村におけるたとえば市町村共済であるとか、都市共済であるとか、こういう点については、これは決定権は組合会にあるわけです。つまり決定というか、決議に基づいて役員がいろいろな金その他の問題について運営をするわけでしょう。だから、したがって決定権というものを組合会が持っている。その組合会は、いわゆる理事者側と組合員である一般職員から半数ずつ出している、こういうことになっているわけです。ところが諮問機関ということになると、そういうようにはならない。しかも運営審議会の議を経なければならない事項、ここにまあ四つ、五つ書いてありますが、これと、それからその次の第九条ですか、組合会ですね、市町村の組合会、これの議決を経なければならないという第十条の一号から五号まで、この内容は全く同じなわけですね、全然違っていない。そういういろいろな運営上の仕事、金の使い方、これは、地方共済の諸君、つまり府県の諸君は決定権はない。市町村その他の諸君は決定権がある。こういうようなあり方は、私は、この法自体の立て方が、局長の御苦心の点はよくわかる。その事情もよくわかる。わかるけれども、そういうような立て方自体が、こういう法律としてはきわめて珍しい、古今未曽有な――その意味では、非常にこの法律はまずい法律であると、こういうように私にはどうしても考えられてならないのですが、そういう点は、局長、いかがですか。これはいじめる意味じゃありませんよ。あとで念を入れる意味ですから、誤解のないようにお願いします。
#55
○政府委員(佐久間彊君) 先ほどから繰り返して申し上げておりますように、同じ一つの法律に基づきます共済組合に、二つの違った方式の審議機関、あるいは議決機関があるということは、立法技術上おかしいじゃないかと言われますと、確かにそういう点は、そうかなあとも私も思うわけでございますが、先ほど来申し上げておりますような立法の経緯から、現地御審議願うには、この案が一番適当であるということで、御審議を願っておるわけでございますので、よろしくお願いいたします。
#56
○占部秀男君 これはきょう一日で終わるわけの問題じゃないのですが、あとでいろいろとお話を申し上げることがあるのですから、僕らは、わかったようなわからないような答弁ですけれども、あえて聞きおきます。
 そこで、もう一点、私は伺いたいのですけれども、これは将来のためですから、組合員の性格の問題といいますか、扱い方の問題です。というのは地方公務員といってもいろいろあるわけですね。いわゆる地方公務員法上の団体を作る一般職と、それから地公労法関係の、いわゆる労働組合法が適用される人たちと、それから一般職の中でも、いわゆる単純労務という形、たとえば御存じだと思うのですが、単純労務の場合は政令がありますね。その規定される人は、それはまた地方公営企業労働関係法の適用を受け得ると、こういうことでありますね。そこで、一般職の中には、率直に言っていわゆる労働三権としての団体交渉権はないということになっておる。ところが、この地方公営企業労働者あるいは単純労務の方々は団体交渉権があるわけです。もちろん制約された意味でありますけれども、団体交渉権はある。そこで、それを今度は、府県の場合には、それじゃ今言った地方共済の場合にこれをとってみると、地方共済の中にも、やはり三つの種類が入ってくるわけでしょう。入ってくる。そこで、かりに、今、局長が言われたような点をわれわれが是認するとしても、一般職の場合には、あるいは押しつけられて是認するかもしれぬけれども、単純労務の場合、あるいは県の、たとえば電気事業であるとか、そういう公営企業労働関係の場合には、これは労働組合法の決定と、私は矛盾する結果が出るのじゃないかと、つまり労働組合法により団体交渉権で給与、勤務条件はきめるのである。これが建前になっておる。ところが一般職の場合はその団体交渉権が、決定権がない。率直に言えばわれわれは反対だけれども、法的には地方公務員法で、それほど強い決定権がない。そこで、こういう問題については、あるいは法的な解釈としては、一方的に抑えられる場合があるかもしれぬ。しかし同じ地方共済の単純労務関係、地方公営企業関係について、この退職年金の問題、短期給付、長期給付の問題、これを一方的にきめられるというのは、どうも、地方公営企業労働関係法、あるいは単純労務の政令、こういうものと考えて、これは矛盾している姿じゃないか、こういうように思うのですが、その点はひとつ法的な明快な解釈を聞かしていただきたいと思います。
#57
○政府委員(佐久間彊君) これは先生のおっしゃいましたいわゆる労働関係につきまして、一般職員と公営企業関係職員あるいは単純労務の職員とが、それぞれ法の取り扱いが違っておりますことは、お話しのとおりでございます。でございますから給与その他の勤務条件については、法令で別段の定めがございませんければ、お話しのとおり、それぞれの法律に定めてございます方式で決定をいたしていくわけでございますが、たとえば退職年金制度につきましては、この法律によりまして、それらの職種にかかわらず、しかも各職種の間、みな通算できる統一的な年金制度を作ろう、そのほうがより職員全体の福祉のためになる、こういう観意から、この法案を立案いたしておりますので、これはそのほかの勤務条件の問題に対する法律でもって、一つの別な扱い方を定めているものだ、かように考えているわけでございます。
#58
○占部秀男君 その点が私、納得できないのです。つまり、この法律以外の点については、地方公企労法あるいは単純労務に関する政令が生きている。しかしこの法律に関する限りはこれだというのですが、逆じゃないかと私は思う。そのために、私は局長に最初念を入れて言ったのですが、この問題は地方公務員労働関係一般である、こういう性格でこの法律ができているのだということを、私はあなたに確認を得たわけです。つまり労働関係一般ということになれば、地方公企労法なりあるいはまた、この現在のこの単純労務に関する政令、これが基準になるべきだ。労働関係の前提である。これとつまり摩擦するような、矛盾するようなそうした法律あるいは政令を作れば作れるかもしれませんが、行政面からいって、正しい行政として、そういうものを作れるわけはないのですよ。労働関係というものについては、労働関係の基本的な法律があるのです、地方公務員なら地方公務員の中にも。だから私は一般職の場合をこれはとっておりますよ。さっき言った一般職の場合には、押しつけられる場合があるかもしれない。僕は率直に言っている。ところが単純労務なり地方公企労関係の問題については、労働関係の基本法があるのですね。しかもその基本法に規定していない問題については、労働三法を適用すべきであるという点が明らかになっているわけです。つまり労働組合法その他が適用される。そうしたらその適用の中で、地方公企労法なりあるいは単純労務の政令、これで特殊に規定している。根本はやはり労働組合法なんです。これは局長も是認されると思うのです。そういうような点をずっとたどっていくと、こういうあり方自体をここで規定することが、僕はおかしい、逆じゃないかと思う。これは決して変に追及するとか、時間的に追及をするという意味ではございません。今後のそうした部面に対する地方公務員の労働関係の扱い方の問題について、これは非常にあとあと大きく響く問題だ、これを単にわれわれが呑めば、この例に従っていろいろな点で無用な制約が出てくる可能性のある問題だ、そういうふうに私たちひがんでいるかもしれないけれども考えるので、その点をひとつ明確にしてもらいたい。
#59
○政府委員(佐久間彊君) 先生のお話のような考え方も一つの考え方かとも存じますが、現在の地方公務員法を見てみましても、給与とそれから年金制度というものとは、一応広い意味ではこれも雇用関係の一つの問題でございましょうけれども、区別をして考えているわけでございます。そうして年金制度につきましては、共済制度によって統一的な制度を作ることを今後期待をしているわけでございまして、この年金制度は、単なる普通の労働関係と違って、広く社会保険あるいは社会保障の制度の一環として、場合によっては公務員と公務員でない者との区別など要らないじゃないかというような御意見も、一つにはやはりあるわけでございます。そういうようなことも考えてみますというと、給与――狭い意味の給与というものとは、やはり区別をして考える考え方も十分成り立つのじゃなかろうか。私どもはその考え方に従いまして立案をいたしたわけでございます。
#60
○占部秀男君 きょうは時間の制約があるので、私もあまり長くはやりません。もう十分ばかりできょうはひとつ終えたいと思います。
 そこで局長に今の点について私はもう一ぺん念を入れておきたいのは、今局長は地方公務員法にこの問題についての規定がある――たしかに私もあると思います。また、この給与諸手当の問題のほかに、法の四十三条には共済制度の問題があるわけです。また法の四十四条には退職年金及び退職一時金ですか、これの問題についての規定があるわけです。しかしその規定を見ると、まあ共済制度の問題はいわゆる保険数理を使った制度を作れということが規定されておって、それから四十四条のほうには、それにならって退職年金の制度その他退職一時金の制度を作れということが規定されておる。それ以外には何も規定されていないのですね。お読みになってよくわかると思うのですが、規定されてない。そうすると保険数理を使うということだけは規定されておる。ほかは規定されてない。保険数理を使うということ自体がもう一般的な労働関係です。こういう扱い方をしているのですね。それだからこそこの給与その他のまあさっき私が言った片務的と言いますか、一方的と言いますか、一方的という言い方はおかしいけれども、ともかく出すべき給付の内容を、国なり地方団体からもらう本俸なり諸手当、これとは違った扱い方を法の四十三条、四十四条でしているわけなんです。私はそういうふうに思う。したがって、今局長が法には特別な扱い方をしておる、法にはまたこういう扱いをしておる、それだから私はこういうふうにやったんだということは、逆の私は考え方に立たなければならぬ、つまり私の考えるような考え方に立たなきゃならぬのじゃないかと思う。それがためにこの法律は特に共済制度の問題と退職年金と退職一時金の問題について、こういう保険数理によるという規定の仕方をしているのではないかと、かように私は思うのですが、その点いかがでございますか。
#61
○政府委員(佐久間彊君) 先ほど申し上げましたのが少し言葉が足らなかったかと思いますが、広い意味で申しますと、退職年金の問題も、退職一時金にいたしましても、あるいはまた給与にいたしましても、広い意味の一つの給与の問題というふうに考えられるかと思いますが、地方自治法にいたしましても地方公務員法にいたしましても、狭い意味の給与というものと退職年金、退職一時金は一応別な性質のものということで扱っております。これはそれも一つの理由があろうかと思います。退職年金、退職一時金はやめましたあとの老後の保障の問題でございますから。そこでまあおっしゃいますように、地方公務員法ではその点は別に考えてはおりますが、その制度を立てます場合に、公営企業の職員も単純労務の職員も全部包含したものを作れとまでは書いてございません。しかし保険数理に基づきまして地方公務員の福祉のための退職年金制度を考えて参ります場合には、公営企業の職員であるから、あるいは単純労務の職員であるからといって、一般の職員と区別する必要はないんじゃないか、あるいは学校の教員であるから、警察官であるから、一般職員とこれまた区別する必要もないんじゃないか、あるいは身分によって吏員と雇用員との間の区別をする必要もないんじゃないか。やはり老後の生活保障という点から考えていきますならば、できるだけ、むしろ全部包含をして、そして相互に通算もできるという統一的な制度にしたほうが結局職員の福祉のためにもなるんじゃないかと、かような考え方に立ってこのような提案をいたしたわけでございます。むろん立法論といたしましては、お話のように公営企業職員については公営企業職員だけをひとつ集めた組合を作る、単純労務者なら単純労務者だけを一つにした制度を作るということも考えられるかと思いますけれども、退職年金制度の運用という点から考えますと、どうもそれは適当でないのじゃなかろうかと、かような考え方を持っておるわけでございます。
#62
○占部秀男君 もう一問だけでやめます。あの、局長の言われたことですね、僕は単純労務は単純労務だけの共済組合を作り、地公企労関係は地公企労関係だけの共済組合を作れと、こういうことを言っておらない。僕は全体として区別する必要はない、これはそのとおりだと思う。私もそうあるべきだと思う。ただ区別する必要はない、それは私はわかっておりますけれども、この決議機関の問題ですね、運営の点ですね、それは悪いほうにいかずに、よいほうに持っていってもらいたいというのがわれわれの主張です。地公企労関係も単純労務関係も一般職もこれを一括することは賛成だ、賛成だけれども、あなた方はこの運営面についてはほぼ法的な解釈からいけば、一般職に見合うような形のほうに全部しわ寄せしておると私たちには考えられる。これはそうではなくて、この法の目的は民主的な地方公務員の福祉制度を確立することにあるならば、むしろ一般職の場合は、幾らか問題があったとしてもやはり一般的な労働関係の基本に従って、地公企労なり単純労務なりのほうに、こちらの一般職のものをしわ寄せして進歩的な公務員制度のあり方を作っていくとか共済制度のあり方を作っていく、つまり議決機関に持っていくのがほんとうじゃないか、まずそれが国会で指向する方向じゃないか、こういう点を僕は言っているのです。御答弁はいいです。あとでまたあれしますから、一応きょうは概略的に基本的な点だけをお伺いして、私は答弁としては納得できませんから、またその点については、あとで秋山理事を通じて委員長のほうに御相談することにいたします。
#63
○小林武治君 纐纈さん、せっかくおいでですから少しお聞きします。私は今回の修正にはにわかに賛成し難い、それは、運営審議会や組合会の人の数を増すとかというようなことは、これは数理に関係ないからいずれでもいいというふうに思います。これが民主的に運営される一つの手段であってもけっこうだと思いますけれども、給付の内容を変えられた、こういうことは、これは先ほど来のお話のように共済の関係は保険数理に基づいてやっておる。したがって、これはある程度の計算の積み重ねの上にできているのでありまして、これをただ御都合で、机上の議論でもって給付内容を変えるということは、私はとるべき態度ではないんじゃないか、こういうふうに思いますので、衆議院段階でお直しになったについては多少追加の費用あるいは掛金とか、あるいは公共団体の負担金とか、こういうものに、多少の影響があると思うのでありますが、そういう影響はどういうふうに考えておやりになったのか、また、この政府当局としても、これは成り行きで仕方がないということであれば、これは無責任のそしりを免れない。したがって、数字的にも多少の検討があったんだろうと思いますが、その向きはいかがでございましょうか。
#64
○衆議院議員(纐纈彌三君) ただいまの小林先生の御質問にお答えいたします。
 従来参議院では、提案理由のときにちょっと申し上げましたが、この前いろいろ御審議をいただいて無修正で原案どおりお通しいただきました。実はこの案を衆議院の方に回されましていろいろ検討いたして参りましたところにおきましては、御承知のように国家公務員と違いまして地方公務員におきましては、いろいろ複雑な、たとえば恩給につきましてもずいぶん短いところもありますれば、もちろん国に準じまして十七年というのが非常に多いのでございます。それらの問題につきましてやはり組合員の方々の、この支給を受けられる方々のいわゆる期待権というものについて、あの内容を検討いたしてみますると、どうも少し大まかに過ぎているのではないかというようなことで、一応非常に刻みを少し細かくして、できるだけ合理的に、こうした年限が伸びたものに対しまして、短かくて恩給等になられた方々に対して大して御迷惑をかけないようにしようということがひとつ、第三に申し上げた修正点でございます。
 それから若年停止のほうの問題につきましては、これは特に私考えますのに、今の問題もそうでございますが、若年停止の問題は国家公務員にも多少ありますが、ことに地方公務員につきましては、学校の先生等の方に大体そういう制度が設けられておりまして、これにつきましてもやはり原案におきましては最初申し上げましたと同じような意味において、多少不合理があるのではないかということで減額退職年金をもらうか、この新法によって五十五才からもらうかというようなことは選択的にいたすようにいたしまして、そうして五十五才までもらえないということになりますると、やはりこれまた期待権に相当の影響があるのじゃないかということで、ここに三〇%というものをその間認めて、そうしてあまり今までの期待権に支障のないようにしたいというようなことで、一応修正することに決定したようなわけでございまして、それに対しましては相当苦心もして参ったわけでございます。そうして最後の点で、それに対しまして相当費用が要るのではないかというようなお話がございましたが、この点につきましてはもちろん政府当局ともいろいろ打ち合わせをいたしまして、金額はちょっと私数字に弱いものですから、はっきりどのくらい余分になるかということについては、ここで御答弁申し上げかねますが、一応政府当局ともこの点につきましてはいろいろ相談をいたしまして、この程度ならばいわゆる保険数理の関係から、計数の関係からいって大した支障ではないだろうというようなことで承諾を得ましたので、かような修正をいたしたわけでございまして、原案をお通しになりました参議院の方々には、あるいは少し御迷惑だったかと思いまするが、先ほど申しましたような趣旨のもとに修正をいたしたような次第でございますので、御了承願いたいと思います。
#65
○小林武治君 私は、今纐纈さんがお述べになった動機については共鳴もできるし、われわれのほうの附帯決議にもその旨のことが出ておりますが、ただこれを実行することは議員修正ではなかなか無理である、これを作った政府当局者が積み上げた数字を基点としていじるというのが本来の姿であるべきであった。したがって、やられた内容自体を私はいたく批判するということではないが、議員がやるのはきわめて適当でないというふうな考え方を持っておるのでありますが、これについて政府が同意したということであるが、どういう趣旨で同意されたか、政務次官ひとつ御答弁願いたい。
#66
○政府委員(佐久間彊君) お尋ねの点につきましては、政府といたしましてはやはり政府原案が最も適当であるというふうに考えておったわけでございますが、いろいろお尋ねもございまして、若干資料的なことも申し上げたわけでございます。で、若年停止制度に切りかえるということは前国会でもるる申し上げましたように、今度の新制度の根本の姿に触れる問題でございまするので、これは絶対に政府といたしましても困るということを申し上げたわけでございますが、衆議院で御修正になりましたのは若年停止制度の根本の建前に触れませんで、現在の施行法に書いてございます経過規定につきまして、新法部分について若干の配慮をする、こういう御趣旨でございまするので、そういたしますとこれは更新組合員についての問題でございますから、財源率には響いてこない、追加費用として取り扱かうべきものであろうというふうに考えておるわけでございます。
 なおかつ、その金額につきましても、これは府県の公務員についてだけでございますが、私どもの調査いたしましたところによりますと、昨年一カ年間で全部の退職者が約八千人ございましたが、その中で四十五才から五十五才未満、この修正案に該当する部分が約八百人、その中でさらにその後の事情によらないということで、この規定に適用になろうかと思われますものが約二百人でございます。約二百人について一年分の所要額を計算いたしますと、まあ三十四万程度ではないかと、初年度――もちろん、それが年々ふえて参るわけでございますから、そういうことからいたしますというと、これは地方団体の負担がそれだけふえることにはなるわけでございますが、まあそう大きな負担にもならないのではなかろうか。どうしても御修正なさるということであるならば、まあその程度であるならば忍んでもよいのではなかろうかというような気持でお答えを申し上げておった次第でございます。
#67
○政府委員(藤田義光君) ただいま行政局長から事務的に御答弁申し上げましたが、いろいろ客観的な事情もございまして、非常に、修正をのむということになりまして、政府部内にも意見がございましたが、結局一刻も早く国会を通過させたいという至上命令のためにこの修正をのんだという結論でございます。
#68
○小林武治君 この問題は、そう私も追及を、もうこれ以上あまりいたしませんが、好ましい形じゃないということを申し上げて一おきます。
 もうひとつ私は伺っておきますが、前国会の参議院の附帯決議というものは、そのまま生きておる、したがって、今度またこれを重ねてする必要がないというふうに私は思っておりますが、その中に、最近また地方関係団体の従業員もぜひ本法の適用をしてもらいたいと、こういう強い希望があると、私もこれに共鳴をいたしておりまするが、したがって、これについて私は政務次官もおられるから、何とかこの次の機会に、この問題の改正を政府提案として出してもらいたいと、こういうことを考えておりますが、できれば新しい修正もしたいぐらいに考えておるのでありますが、しかし、この際としてはいかがかと思うので、政府におまかせしたいと思うのです。したがって、次の機会にそういうことをする意思があるかどうか。こういうことについて伺えれば。
#69
○政府委員(藤田義光君) 御指摘の地方関係団体の問題に関しましては将来の問題として必ず真剣に検討してみたいと思っております。
#70
○小林武治君 どうも将来というような、えらい不的確な言葉でなくて、もう少しこういう強い希望を入れてやろうという、政府の誠意と申すか、そういうものの見えるようなひとつ答弁を願いたいと思います。
#71
○政府委員(藤田義光君) この問題に関しましては、大臣、政務次官の事務引き継ぎのころからすでにいろいろ事務当局と論議しております。近い将来とひとつ御了解願いたいと思います。
#72
○小林武治君 それじゃひとつ私は近い機会と言わないで、次の機会と、こういうふうに注文をして、この問題はひとつ打ち切っておきます。
#73
○松本賢一君 ちょっと私は新米でございまして、いきなりこういうめんどうな問題にぶつかりまして非常にとまどいしているんですが、賛成か反対か判断を下さなきゃならないんで、ある程度理解しなきゃならないので、その理解する努力をするよすがに、きょうこれでもうあと時間もないと思いますので、ちょっとだけ御質問申し上げたいと思います。
 まず、自治省の方々にお伺いしたいんですが、これが第一条の精神というものは非常にりっぱなことが書いてあるわけで、このとおりに全体ができ上がっていればたいして問題はないと思うんですが、現在私のところへいろいろな形で陳情がきているわけです。地方のたくさんの市長さんたち、あるいは共済組合、あるいは職員組合といったようなところからですね。その陳情の内容というものは、もっとよくしてくれということなんです、要するに。もっとよくしてくれということは、結局これに大きな不満があるのだろうと思うんです。そういう大きな不満が多数の人に抱かれているままでどうしてもこの法案を通さなければならないのかどうか、まだまだ検討する余地があるんじゃないかという私はしろうと考えで気がするんですが、その点についてひとつ御答弁いただきたいと思うんです。
#74
○政府委員(佐久間彊君) お尋ねの点につきましては、実はこの法律案は、提案理由の説明の中にもございましたように、三年前、今から申しますと約四年前からの懸案でございまして、地方制度調査会にも諮問をいたしまして、その大綱の答申をいただいておるわけでございます。その地方制度調査会の審議の間にも、関係の地方団体あるいは職員団体そのほか各方面の方々の御意見を十分徴しておりまするし、さらに答申をいただきましてから立案にかかりましてから後も、自治省の試案といたしまして第一次試案、第二次試案、第三次試案まで作りまして、そのつど関係の方々の御批判を請うております。まあ、私どもといたしましては、できるだけそれらの御要望も取り入れて調整もいたしたつもりでおるわけでございます。ただ、この内容が基本的には国家公務員につきましてすでに四年ほど前から実施になっております内容に、地方公務員の内容をその線まで改善をするという考え方でおるわけでございます。そこで一部なお御意見があろうと思われる向きは、幾つかの市におきまして、現在の国家公務員の制度よりも若干給付の内容もいいというようなところ、あるいは掛金がほとんど取られなくてやっておったというようなところがごく少数あるわけでございますが、それらの点につきましていろいろ御不満もあるようにも思います。まあ、しかし、この施行法という大部な法律は、全部それらのこれらの既得権の保障という観点に立ちましての経過規定を事こまかに規定をいたしたわけでございまして、基本は国家公務員共済組合の内容をとっておりますが、地方公務員の特殊性にかんがみまして、経過措置の中には若干国家公務員の場合にない配慮もいたしておるわけでございます。それからなお、いろいろな御意見の中には相反する両方からの御意見もあったりいたしておるわけでございまして、また、相反するとまでいきませんでも、それぞれの今までの過去の沿革によりまして注文がだいぶ違うところもございます。それら全部をとにかく一つの法案にまとめますために調整をいたしたわけでございまして、なお若干の御不満を持っておられる向きもあろうかと思いますけれども、私どもといたしましてはこれは最善の努力をいたしまして法案をまとめ上げたいと申して過言ではないと思っておるわけでございます。
#75
○松本賢一君 まあ長い歴史があったことでここまでこぎつけられたということだろうと思うのでございますけれども、しかし、もっといいものにして、できるだけ全体の人が満足するようなものに仕上げていくのがいいのではないかという気がするのでございます。そこで、衆議院の纐纈先生にお尋ねしておきたいのでございますが……。
#76
○衆議院議員(纐纈彌三君) 阪上先生もお見えでございますから……。
#77
○松本賢一君 どちらでもよろしゅうございますが、お願いしたいんですが、さきほどの御説明の中に、「参議院地方行政委員会における審議の経過をも参酌して本制度の改善合理化のため必要最少限の修正を加えた次第であります。」ということがあったわけでございますが、これを私ども初めて見る者が読みますと、もっと修正したいところがたくさんあるのだけれども、参議院のほうで修正をなさらなかったんだから、それに遠慮があるから、必要最少限の修正を加えたんだと、こういうふうに読み取れるのでございますが、そういうふうに読み取ってよろしゅうございましょうか。
#78
○衆議院議員(阪上安太郎君) そういうふうにこの附帯決議がとられるということはわれわれとしては本旨じゃないと思うのでございます。あくまでも、これはすなおに参議院の附帯決議等参酌しましてそのまままじめにこれは考えて修正を出しておるということでございます。こういう問題でございますので、これ以上申し上げることはどうかと思いますが、その辺でひとつごかんべん願いたいと思います。
#79
○松本賢一君 私もまじめに読んでそういうふうに解釈できるんですがだから、もう一つこれを進めていきますと、参議院でもしもっと修正が考えられたならば衆議院としてはそれに応ずる用意はあるという意味にとってよろしゅうございましょうかということです。
#80
○衆議院議員(阪上安太郎君) 大体御質問の趣旨がわかって参りましたが、本来ならば参議院の自主性ということがございますので、当然そういう立場というものは尊重されていいのじゃないか、こういうようにわれわれは考えております。しかしながら、この修正まで持ってくる過程をよく考えて参りますると、政府との折衝の、ことに保険数理の問題と関連いたしまして財源問題等がからんできておりますので、政府との折衝等重ねて参りましたぎりぎりいっぱいの線をわれわれは修正した、まあかように考えております。そこで、参議院におかれまして、それは衆議院の力が弱いんだ、もっとそれは政府と折衝をやって修正すべきだということになれば、これはもちろんわれわれといたしましては何も言うことはないだろうと、かように存じますが、見通しとしてなかなか困難でなかろうかというふうに考えます。それは決して参議院を軽視した意味の言葉ではございません。非常に困難ではなかろうか、こういうように考えております。
#81
○衆議院議員(纐纈彌三君) ただいま阪上先生もおっしゃいましたのですが、蛇足になるかもしれませんが、実はこの修正案を決定いたします際につきましても、いろいろ検討をいたし、さきほど小林先生からお話のありました保険数理と申しますか、そういうような問題も検討いたしたわけでございますが、今の情勢におきましては特にこれをひとつ、先ほど以来政府委員から申しましたように、長い間の懸案であり、何回もこれは折衝いたしておりまして今まで成立を見ることができなかったわけでございまして、どうしても今度はひとつ通したいというようなことで、社会党の皆様方とも十分相談をして今度の修正案を出したわけでございまするので、私どもとしては、さらにまたこれを参議院で修正されてまた衆議院に参りますというようなことになりますと、これはなかなかたいへんなことでございます。ですから、先ほど小林先生からも御希望がありましたように、そういう問題もございますので、まあそういう問題もやがてはこれはあるいは修正をしなければならぬ問題もできて参りますから、今国会におきましては、ぜひひとつ参議院にこの修正をのんでいただいて、これ以上修正をさしていただかないように、まあぜひひとつお願いしたいと思っておるわけでございます。
#82
○松本賢一君 衆議院のほうの御説明、一応わかりました。まあ言葉にこだわるわけじゃございませんが、そうすると、これは必要最少限じゃない。結局は、最大限の修正をしたということでございますね、事実上は。その事情は一応わかりましたが、そこで自治省のほうに最後にお伺いしたいのですが、先ほどの小林さんのお言葉なんかも含めて、将来いろいろな問題で、これはもう問題が出てくると思うのです。これは私がこれに賛成するとか反対するとかということは別問題として、将来にわたってとにかく大いに考慮して、悪いところはどんどん改めていくという御意思は十分あるだろうと思うのですが、その点いかがですか。
#83
○政府委員(藤田義光君) 実は財源の問題、あるいは国家公務員とのバランスの問題、その他長年の懸案であるということで、まあこの案が政府としましても、率直に言ってベストな案とは思っておりません。将来実施してみました結果において、是正すべき点は大胆にひとつ取り上げていきたいと篠田大臣とも相談申し上げておりますことを御了承願いたいと思います。
#84
○松本賢一君 きょうはこれでやめます。
#85
○委員長(石谷憲男君) 両案についての本日の審査は、この程度にいたしたいと存じます。
 次会は八月二十八日(火曜日)午前十時から開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十四分散会
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ソース: 国立国会図書館
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