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1962/08/28 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第4号
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1962/08/28 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第041回国会 地方行政委員会 第4号
昭和三十七年八月二十八日(火曜日)
   午前十時二十一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     石谷 憲男君
   理事
           小林 武治君
           西田 信一君
           秋山 長造君
           市川 房枝君
   委員
           西郷吉之幼君
           園木  登君
           館  哲二君
           鍋島 直紹君
           安井  謙君
           湯澤三千男君
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
           林  虎雄君
           松澤 兼人君
           松本 賢一君
           鈴木 一弘君
           基  政七君
  衆議院議員
   修正案提出者  纐纈 彌三君
   修正案提出者  阪上安太郎君
  國務大臣
   自 治 大 臣 篠田 弘作君
  政府委員
   内閣総理大臣官
   房審議室長   江守堅太郎君
   総理府総務長官 徳安 實藏君
   自治政務次官  藤田 義光君
   自治省行政局長 佐久間 彊君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   自治省行政局公
   務員課長    松浦  功君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○連合審査会開会に関する件
○地方公務員共済組合法案(第四十回
 国会内閣提出、衆議院送付)
○地方公務員共済組合法の長期給付に
 関する施行法案(第四十回国会内閣
 提出衆議院送付)
○激甚災害に対処するための特別の財
 政援助等に関する法律案(第四十回
 国会内閣提出衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 初めに連合審査会開会についてお諮りをいたします。
 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案につきまして、災害対策特別委員会と、明八月三十九日午後一時連合審査会を開会することにいたしたいと存じますが、さよう決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(石谷憲男君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(石谷憲男君) なお皆様に申し上げますが、先刻の委員長及び理事打合会におきまして、当面の委員会の審査日程を決定いたしておりますので、後ほど書面にてお知らせいたします。御承知置き願いたいと存じます。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(石谷憲男君) それでは、本日の議事に入ります。
 地方公務員共済組合法案、地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案の両案を一括して議題といたします。
 前回に続き、質疑を行ないます。御質疑の方は、順次御発言を願います。
#6
○鈴木一弘君 公務員共済組合法についてですが、これは政務次官にちょっとお願いします。
 今度ので、ばらばらのが一つになるわけですけれども、国民全体の上から考えると、厚生年金、国民年金というような方向から見ますというと、非常にその点は有利なような条件になるわけですけれども、この間の――きのうの予算委員会、あるいはこの前の国会の答弁でも、まあ調整していきたいという方向を示されているようですけれども、その点についての見解をちょっと承っておきたいと思います。
#7
○政府委員(藤田義光君) 御指摘のとおり、従来の恩恵的な恩給制度が社会保険制度としての前進を始めたということは、われわれとして非常にプラスであると、このように考えております。
#8
○鈴木一弘君 プラスというまあお考えのようですけれども、将来調整していくということは、自治省側としても、厚生省等に働きかけて統一した社会福祉制度、社会保険制度に持っていこうという考えなのかどうかということですね。そういう根底があるかないか。
#9
○政府委員(藤田義光君) その件に関しまして、現在社会保険審議会で検討中でございまして、順次整備されていくものと確信をいたしております。
#10
○鈴木一弘君 消極的でなくして、積極的に呼びかけていくかどうかという点についてはどうですか。
#11
○政府委員(藤田義光君) 何分にも初めての総合的な法案でありまして、われわれとしましても、この法案が万全とは考えておりません。しかし、この法案が通過いたしました暁におきましては、十分社会保険審議会等にも強力に働きかけまして、法案の理想に近づくように努力したいと考えております。
#12
○鈴木一弘君 今のでたいぶ了解したのですが、結局ばらばらなのを一つにしていったということは、統一の方向に進んでいると、こういうふうに努力していくと解釈していいですね。
#13
○政府委員(藤田義光君) そのとおりでございます。
#14
○鈴木一弘君 この前の、前国会でのいろいろな審議を――委員会の一審議を見ましたのですけれども、まあ勤務条件その他というものが違う。まあそういう面から、国民年金等と一緒の方向になかなか持っていかれないような答弁だったのですけれども、その点の危惧なんかも払拭されて、まあ将来、といっても近い将来か遠い将来かということになりますけれども、まあそういうものが払拭されていると、そして近い将来にというふうに考えていいわけですね。
#15
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘の点につきましては、お話のとおりに厚生年金あるいは国民年金よりも公務員の共済制度の方が給付の内容その他につきましては、はるかによくなっております。しかし政務次官が御答弁になりましたように、将来の方向といたしましては、共済制度も、厚生年金その他の社会保険全体につきまして総合調整をするという方向は、そのとおりの方向と私どもも考えております。ただそれぞれの制度につきまして、これまで長い間の沿革もございまするし、短い期間のうちに総合調整が必ず実現するということにはならないのではなかろうか。方向といたしましてはそういう方向に進むべきものと存じておりますが、実現はそう簡単にはいかないのではなかろうかと、このようなふうに存じております。
#16
○鈴木一弘君 公務員と国民との間の問題ですけれども、公務員というものが公僕であるとか、そういうよりにいわれておりますし、当然国民におくれて楽しむというような立場に立っていくべきがほんとうであろうと思うのですが、そういう意味では、これは非常に時間がかかるというのではなくて、せっかく努力して、できるだけすみやかにという方向を打ち出さすと、そういうことが望ましいわけですが、その点についての見解を承っておきたい。
#17
○政府委員(藤田義光君) 御指摘のように努力いたしたいと存じておりますが、その点に関しましては、前国会におきましても当時の厚生大臣灘尾氏から相当詳細に答弁している点で御了解とは思いますが、なるべく早い機会に、総合調整の実をあげたいと考えております。
#18
○市川房枝君 地方公務員共済組合法案の第二条に、「常時勤務に服することを要しない地方公務員のうちその勤務形態が常時勤務に服することを要する地方公務員に準ずる者で政令で定めるものを含むものとする。」ということ、これは具体的にはどういうことになりますか、御説明願います。
#19
○説明員(松浦功君) 御承知のように地方公務員法では、常時勤務する者、常時勤務しない者、両方とも法律の適用範囲といたしておりますが、この法律では、ここに書いてございますように、常時勤務に服することを要する地方公務員というものを原則として入れるということにいたしまして――対象にすることにいたしまして、常時勤務に服さない、いわゆる非常勤職員でございましても、その勤務の実態が常勤職員に準ずる者であるものは、できるだけこの制度の中にとり込んでいくという考え方で、政令で一定の基準を定めました上で、そういうものは全部この制度の適用を受けさせてやりたいと、こういう趣旨でございます。
#20
○市川房枝君 具体的にいってどういう者がおりますか。私具体的にひとつ伺いたいのは、売春防止法の第三十五条で、婦人相談員というものを売春防止法によって置くことになっておるのでありますが、これは全国約五百人ぐらいございます。それで法律の第三十五条の第四項には、「婦人相談員は、非常勤とし、社会的信望があり、かつ、前項に規定する婦人相談員の職務を行うに必要な熱意と識見をもっている者のうちから、都道府県知事又は市長が任命する。」と、こういうふうにありまして、そして東京都の民生局がそれについての説明をしておるのですか、婦人相談員は都道府県または市の非常勤の特別職の地方公務員であって、「都道府県知事又は市長が任命する。」と、こういうふうにあるのですけれども、これは共済法の中に入りますか、今の第二条の。
#21
○政府委員(佐久間彊君) 婦人相談員の勤務の実態につきましては、必ずしも都道府県によりまして同一ではないように承知をいたしております。そこで、この政令で定めます時期におきましては、主管省あるいは関係都道府県の勤務の実態をよく調査をいたしまして、先ほど公務員課長から申し上げましたような勤務の実態か常時勤務に服するような状態にあるものでございますれば政令で定めることといたしまするし、そうでなければ定めないというようにそれぞれ実態を検討した上で政令段階できめることにいたしたいと思います。
#22
○市川房枝君 今のお答えによりますと、地方の府県によって違うのだ、ある県によってはこの共済法の適用を受けるけれども、ある県によっては受けないと、そういうことになりますか。
#23
○説明員(松浦功君) 政令では、国家公務員共済組合法の政令で定めているのと同じような要件を規定するつもりでおりますが、具体的に申し上げますならば、常時勤務する職員について定められている勤務時間以上に勤務した日が引き続いて十二カ月をこえるに至った者で、そのこえるに至った日以後引き続き当該勤務時間をこえて勤務することを要することとされているもので、しかも受け取ります報酬が五千六百円以上の者ということで定めたいと思います。具体的には婦人相談員の場合には、給料のほうはまず問題ないと思いますが、勤務時間がはたして常勤職員に定められていると同じような勤務状態をしいられているかどうかということの判断になるのではないかと思います。したがって、ある府県の婦人相談員の勤務命令状況と、ある府県の勤務命令状況とが違いますれば、ある府県の婦人相談員は加入するけれども、ある府県の婦人相談員は加入しないということも法律的には可能であろうと思います。
#24
○市川房枝君 県によって違うということ、扱いが違ってくるということは問題だと思うのですが、現在の実例をちょっと申し上げますと、婦人相談員は東京都においては四日勤務なんです。それからたとえば神奈川県の横浜市では午後三時まで、時間が。そうして五日勤務にしております。そして現在、この法の適用以前の現在で申しますと、横浜市では五日ということになるわけですか――そしてこれは常勤として扱って、今まで普通の職員と同じことの扱いをしておるようでございます。現在そういうちょっと違いがあるのでございますけれども、私のほうから言うと同じ仕事をしておるわけであって、その待遇が県によって違うということは少し困るので、これは一様になるようにしていただきたいと思うのですが……。
#25
○説明員(松浦功君) ただいま御指摘がございましたように、政令で常時勤務に服する職員と同じように勤めているということは、一日八時間実働の二十二日ということを基準に置いておりますので、一週間に四日しか勤務を命ぜられていないようなところでは、これはいかようにもならない。この組合には加入できない。しかし、一週間に六日、日曜日を除いて全部勤務するというような勤務形態になっておるならば、これはこの組合に加入することが可能になるということになろうかと思います。先生おっしゃられますように、確かに同じ職種の者が県ごとにまちまちになることは好ましいこととは考えませんけれども、やはり週に四日勤務する者と週に六日勤務する者との間には給料の差があっても仕方がなかろうと思いますし、こういうものにつきましても差があることも仕方がないのではなかろうか。同じように六日勤務というふうに定められておりながら、片一方ではこの組合に入れる、片一方では入れない、そういう扱いは私どもは根絶するように努力して参りたい。しかし、勤務形態がはっきり違うものについて、あるものは入り、あるものは入らないということは、これはやむを得ないと思います。
#26
○市川房枝君 ただいま申し上げました横浜市の場合には、五日勤務で時間が八時からか、九時からか、午後三時までというのですが、それは常勤に入れるということが間違っておりますか。
#27
○説明員(松浦功君) 五日勤務で一日六時間でございますと、二十二日勤務という格好にはならないと思います。入れておるのが法律をややこえた取り扱いではないかと思います。
#28
○市川房枝君 これは東京都の婦人相談員の場合ですが、今まで健康保険組合に入っているのです。ところが、今度この共済組合法ができますと、健康保険組合から除外されることになるのではないかという心配を持っておるのですけれども、それはどうなんでしょう。
#29
○説明員(松浦功君) 東京都は現在短期給付は健康保険組合で運営しておりますので、健康保険組合をそのまま存続することはこの法律で認められております。存続いたしますれば、健康保険組合とこの法律とは全然無関係でございますますから、今までどおり健康保険組合に加入しておることは可能であろうかと思います。これは健康保険組合がかりにこの法律の附則の趣旨に基づきまして解散をいたしまして、短期給付についてもこの法律の適用を受けるということになりますと、それらの方々は健康保険組合がなくなりますから、政府管掌の健康保険に移るということになろうかと思います。
#30
○市川房枝君 今の健康保険の問題は東京ばかりでなく、地方でも約全体の五〇%くらい健康保険に入っているらしいのです。それで新しい法律ができるために東京都ばかりでなく地力でもその心配をしておるのですが、こういうこの法律自身はいろんないいところがたくさんありますけれども、この法律ができることによって、今まで受けていた恩恵といいますか、利益といいますか、そういうものがなくなると、何かそれを救済するというような方法はないものでしょうか。
#31
○説明員(松浦功君) 健康保険組合の対象者と、ここで新しく御審議を願っております共済組合におきまする対象者の範囲が食い違っておるのでございます。健康保険組合法のほうがゆるく、ずっと広い範囲になっておる。と申しますのは、この法律は年金というものを中に含んでおりますので、いわゆる常勤でない職員は排除していくという趣旨があるからでございます。そういう関係から、移行の際に若干の問題が起こるかと思いまするが、健康保険組合が解散いたしましても、政府管掌の健康保険というものは当然そのまま別の格好で作れるわけでございますから、そういう格好で救済せざるを得ないのではないかと考えております。
#32
○市川房枝君 私、今婦人相談員だけのことを問題にしたのですけれども、ほかにもそういう、今度の法律によって今申したような今までの恩恵が受けられない。国の管掌の組合を組織すれば別だけれども。だから、そういう不利益になるものの人数についてお調べになっておりますか。
#33
○説明員(松浦功君) この法律では――健康保険組合を組織して健康保険組合に加入しておられる、ところが、そのままこの法律の適用を受けないで、健康保険組合の格好で存続していくことを認めております。したがって、健康保険組合を解散してこの法律に乗り移るというものについてだけ問題が起こるわけでございますが、健康保険組合をつぶしてこの法律に乗り移るというところは、私どもの聞いておる範囲ではほとんどございませんので、具体的にはそういう問題がはたして起こるかどうか。起こりました場合には、ただいまの御趣旨をよく拝聴いたしまして、政府管掌の国民健康保険等にも手厚く移れるように、十分厚生省とも連絡をとりながら指導して参るように心がけたいと考えております。
#34
○小林武治君 大臣に一つお聞きしておきますが、非常に大事な問題ですが、実は組合の資金の使用問題、組合の資金は組合員の福祉の向上あるいは行政目的の達成、こういうふうに書いてありまするが、これらの具体的内容について例示でもされるつもりであるか、どうか、その点はどうですか。
#35
○国務大臣(篠田弘作君) 組合の余裕金の運用については、政令でもって具体的に例示することになっております。
#36
○小林武治君 ですからこういうものということを具体的にお示しになるつもりであるか、どうかということです。
#37
○国務大臣(篠田弘作君) そうであります。
#38
○小林武治君 そこで伺っておきたいのでありますが、政令の内容になるかもしれませんが、行政目的の達成、こういうことについては地方債の引き受けとか、あるいは公営企業金融公庫の債券を引き受けるとか、そういうことかできるかどうか。
#39
○国務大臣(篠田弘作君) そういうこともやることになっております。
#40
○小林武治君 そこで、特に伺っておきたいのでありますか、今地方では教員住宅が非常に不足しておる。これをひとつ、ぜひもっと増したいという希望がありますが、教員住宅の建築等にもこの資金を使用できるかどうか。
#41
○国務大臣(篠田弘作君) できることになっております。
#42
○小林武治君 その形はどんなふうにするか。あるいは市町村団体に直接貸し付けるか、県に貸し付けるか、どんな形において……。
#43
○政府委員(佐久間彊君) 貸し付けの方法によっていたしますことが普通の状態だと思います。
#44
○小林武治君 これは大臣もぜひ一つ含んでおいていただきたいが、要するに教員住宅あるいは警察の住宅あるいは職員の住宅、これが非常に不足にしておるのが現状でありまするので、この資金を相当程度ここに回して活用できるようにしてもらいたいし、そのことは政令にも、ひとつ、ぜひ住宅建設というようなこともはっきり具体的に書いてほしいと思いますが、どうですか。
#45
○国務大臣(篠田弘作君) 承知しました。
#46
○占部秀男君 審議会の問題はまたあとにして、こまかい点についてちょっとお聞きをしておきたいと思うのですが、今小林先生から金の問題で、使い方の問題なんかも今話がありましたが、今度この法を施行するにあたって、従来の適用除外の都市で、あるいは町村で、恩給組合の金を持っておるわけですね、現在積立金を持っておる、この金についてはどういうふうなお考えを持っておりますか。
#47
○政府委員(佐久間彊君) 都市職員共済組合が積み立てる積立金の運用の問題でございますか。
#48
○占部秀男君 いや、現在まである条例組合あるいはこの施行以前のやつです。
#49
○政府委員(佐久間彊君) この法律施行前のものにつきまして、適用除外の市がそれぞれやっておるものでございますね、それはその市の今まで一般会計でまかなっておりますから、この法律とは関係ございません。
#50
○説明員(松浦功君) ただいま局長からお話がございましたが、一般会計で運営しておったものについては積立金かないのでございますから、問題はございません。積立金方式をとっておりましたところの積立金については、この法律では何ら手を一触れておりません。したがって、新しく共済に引き継ぐ義務がございません。ただ実際問題といたしましては、当該市が相当額追加費用を今度取るわけでございます。また、そのために積み立てられてきた金でございますので、行政指導としては、できるだけそれらの金を特別会計として留保しながら運営をして、その金で追加費用を払うようにしていただいたならば、一番財政的にも問題がないのではないか。一気に取りくずして一般会計で使ってしまうということになりますと、財政規模の激変という問題も起こって参ります。これらの問題についてはある程度考慮を願いたいということを申し上げておるわけであります。
#51
○占部秀男君 そこが問題なんですがね。これはこの法にも関係がないものですから、地方でどういう使い方をしてもよろしいという建前になっておる。それだのに行政指導というか、何というか、そういうもので、追加費用のほうになるべく回してもらいたいと、そういう指導をするということでしょう。そうすると、この法に何ら関係のないものの使い方を自治省のほうで規制するということになるのです。規制するということがよければいいのですかね。結果的には現在の積立金を持っておるその組合の組合員にとっては非常に迷惑な話です。つまり追加費用の問題は、これはこの法できめられた問題であって、この法を施行する場合には当然従来の市なんかは、それを一般会計から出さなければならないという覚悟でこの法ができておるわけですね。その点は市長会なり町村長会なりで私も行って聞いたけれども、大したことはないのだから大じょうぶだと、こういう話をしておりしましたが、いずれにしてもそういう気持で市長なり町村長なりがいるわけです。ですから積み立てた金は何としてでも従来の歴史的な経過からして、小林先生から言われたように、職員の住宅が足らない、これは早急にやらなければならぬ問題です。ここに使いたいという気持はほとんど持っておる。それを何か行政指導という形で措置をされると非常に迷惑なことです。行政指導と一言に言いますけれども、この組織は、今度の現在の修正されたこの運営からいえば、率直にいうと、課長もくろうと中のくろうとだからよく御存じだと思うけれども、自治省からこうやれと言われればそれ以外にやる手はないのです、市町村としては。市町村としてはあなたの光が光っていると、そのとおりにやるということになる。たから、その点は明確にしておいてもらいたいと思うのです。
#52
○説明員(松浦功君) これは私どもが申し上げましたことを非常に強くおとりいただいたかもしれませんが、御承知のように恩給組合あるいは市町村共済組合というものも積み立て方式でやっておることは、先生御承知のとおりです。これらはいずれも将来の退職者の引き当てとして、退職者に対する支給財源の引き当てとして積み立てられてきたもので、その点は適用除外の市町村においても同じわけであります。これらのものが新しい共済に積み立てられて、追加費用に相当する財源という格好で処理を受けるわけでございますので、そういうふうに運用されることが私どもは適当であると考えておるわけであります。法律的にこうしなければならぬということは、口が裂けても法律の建前から言えないわけであります。希望的に申し上げれば、そういうふうに運用なさることがほかの制度との関連から適当であると申し上げただけでありまして、これを強制して、こうしなければいかぬのだという態度をとるつもりはございません。将来も財政のことを考えれば、できるだけそうすることが市のためにいいんではないかというつもりの指導という意味でございますから、誤解のないようにお願いいたします。
#53
○占部秀男君 今、課長さんのお話である程度了解できるところもあるのですが、確かに性格はそういうような性格を主にしてやっていることは事実です。ところが、金そのものはたまっておるということで、これはそのままおいておくわけにいかないのだから、やっぱり確実な投資というか何というか、そういう面に、しかも福祉厚生面に関係のあるところに持っていく。これは常識ですが、そこで今言ったように、そちらのほうの行政指導の非常に微妙な点だと思うのですよ。あまり強く行政指導されると――僕はおそらくこの法律を施行したのちに相当金がかかるのじゃないかと思うのですが、そうすると、そこに逃げ道をみんな市町村長は持っていってしまう。こういうことになると、せっかく組合員が折半で、理事者側と一緒にためた金が単にそのために、この法の施行をカバーするためにだけ使われている。こういうことになってしまったら、これは職員の福祉ということは相当減殺されていくことになる。そこで、その指導の問題については、また具体的にやる場合に、われわれのほうとしても注文をつけるという言い方はおかしいけれども、やっぱり意見を聞いてもらって、現地の組合員が損のないように、ひとつしてもらわなきゃならぬと思うのです。そういう点はその用意がありますか。
#54
○説明員(松浦功君) この問題につきましては、ただ、いまもお話し申し上げたとおりでざいまして、積み立てられました金が職員の福祉のために、投資あるいは貸付という格好で、使われることは大いにけっこうだと思うのです。むしろ私どもがおそれておりますることは、何億という金がたまっているものを、たまたま予てのときの何かの財源に一般会計のほうで使われるということになりますと、あとへの影響が非常に大きくなります。先生のおっしゃる意味は、むしろこちらでもそういう指導をしたいと思っております。ただ一般会計に繰り入れて、一時的にぱっと使ってしまうということになると、財政規模の収縮が困難になって、次年度以降困るという問題がある。そういう使い方をなるべくしないほうがいいんじゃないかという気持で申し上げただけでございますので、御了承願います。
#55
○占部秀男君 その点はひとつお願いします。
 それからもう一つは、この衆議院の修正案の中でしたか、地方職員共済組合等の運営審議会の委員の中に組合員を代表する者を任命するようになりましたね。そこで、この組合員を代表する者をどういう人を組合員の代表として考えておられるか、この点を第一点にお伺いしたい。というのは、五年か六年くらい前でしたか、藤井さんが局長の時代でしたか、われわれと自治省のほうと話し合って市町村共済を最初作りました。そのときに委員を、同数の委員を入れるということで、これは今度のこれのもとになっているわけで、すね。ところが、現実に各地方へいくと、それが行なわれずに、たとえば市の総務課長であるとかあるいは給与担当の課長であるとか、そういう人が組合員の代表として相当入ってくる。それを今度は排除するために、組合員は自分たちの中から選挙した老を出そうと――それを排除するために相当トラブルが起こって、あのときは局長も御存じだったと思うのですが、二、三年ごたごたやった。今度この法律ができるについては、あの当時は何といったって旧恩給法の流れをくんだ問題であって、われわれのほうも、そうした点についてのある程度の理解を持っていたわけですが、今度は、これは純粋に労働関係の問題であり、しかも保険数理でもってこの掛金は積み立てられている。こういうような中ですから、そういう点の性格はひとつはっきりしてもらいたいと思うのですが、そういうのはどういうふうな点をお考えになっておるか、その点をひとつ……。
#56
○政府委員(佐久間彊君) 衆議院で御修正になりました案のとおりにもし御決定いただくことになりますれば、その御修正の趣旨を十分くみまして、ただいま先生の御指摘のようなことのない、ほんとうに一般の組合員を代表する者が半数選ばれるというようなふうに処置をいたしたい、具体的には関係の職員団体等の意向が十分反映するような方法で考えて参りたいと思います。
#57
○占部秀男君 非常にまあ一歩進んだので安心しているのですが、ただその関係の職員団体と話し合いができるような格好にした、こういうお話ですね。それにはやはりいろいろと行政指導の画で具体的な方法があると思うのですよ。その具体的の方法いかんによっては、逆に形式だけはそうなるけれども、実際問題としてはそうならぬという場合が相当出てくるわけです。それは局長御存じだと思うのですが、職員団体にはピンからキリまであって、それは非常に押せる職員団体もある。ところが、やはり小さなところで、どうも市町村長さんがこうだと言うと、どうも泣き寝入りというところも出てくる。こういうことなんですがね。そこで、これは何か具体的に、たとえば職長団体でこの人をぜひとも出したいというような決議をするとか、あるいは何とかいうことをさして、そうして組合員の意思というものをこちらは受け取って任命する、こういうようないろいろな方法があると思うのですが、そういう点について、課長でもけっこうですか、あまりこまかい点になりますから――もし、あれだったらひとつ知らしていただきたい。
#58
○政府委員(佐久間彊君) お尋ねの点は、三共済の運営審議会の問題になります。三共済それぞれ多少職員の性質が違っておりますし、また職員団体のないところもございますから、一律には申し上げかれますけれども、職員団体のありますところにつきましては、これをあるいは地域別に推薦を依頼するかどうか、その点はよくまだ政府部内で検討いたしておりませんけれども、実際上は職員団体から推薦をしていただいて、その推薦を尊重をして任命をしていく、こういうことになろうかと思っております。
#59
○占部秀男君 その推薦をするときに、これはいろいろと形があると思うのですが、たとえばその人数を、これはまたこまかい点についてはあれですが、大ワクを私言うのですが、かりに推薦をするほうで、これこれのうちこれをとってくれ、こういうふうな推薦の仕方もあるだろうし、また、これはこれだからこれにしてくれ、こういう仕方もおると思うのですね。いずれにしてもその仕方の方法、そういうような意味で仕方の方法はいろいろあると思うのですが、少なくとも推薦した者の中からこれは選ぶのだと、こういう点は確認してよろしゅうございますね。
#60
○政府委員(佐久間彊君) 推薦をお願いいたしました以上、推薦されました者の中から選はれるというふうな方向で考えるべきことは当然のことだろうと思っております。
#61
○秋山長造君 ちょっと関連。今の点は、自治省としてはきわめてすなおに、フランクに人選をしていく方針だというように了解していいですね。
#62
○政府委員(佐久間彊君) もちろん、フランクな、すなおな気持でやっていくつもりでございます。
#63
○占部秀男君 それからもう一つ、この地共のほうの理事に今度は組合員を代表する者を加えるということになりましたね。そこでこの任命というか、それについては関係団体の意見を聞くというようにたしか衆議院のあのときにはお話があったと思うのですが、この地方職員共済組合等の理事については、何名ぐらいいわゆる組合員を代表するという者を入れるお気持であるのか、その点をひとつお聞きしたいと思います。
#64
○政府委員(佐久間彊君) この理事の数につきましては三共済それぞれ事情がございますので、現在まだ法案も成立いたしておりませんときでございますので、具体的に何名くらいにするかというようなことは、相談はいたして、おりません。
 それから、組合員を代表する者を理事に入れるというお話でございますが、これは衆議院の御修正にはございませんで、附帯決議の中でそういう御意思を伺ったわけでございますが、この点につきましては、政府部内でよく慎重に検討をいたしたいと考えております。
#65
○占部秀男君 わかりましたが、附帯決議だから慎重にこれを検討したいということになると、これはやるかやらないか、今後の問題として別だというふうにとれるのですが、やるかやらないかということは今後のあれであって別だという意味ですか。それとも附帯決議の中にはそうなっておるので、それに沿うように技術的な面をひとつ今後考えていこう、その問題は検討すると、こういうのですか、どっちですか。
#66
○政府委員(佐久間彊君) この理事の中に組合員を代表する者を入れるという点につきましては、政府原案を作成いたします段階には、あまり強い御意見がなかったわけでございまして、あまりよくは検討いたしておらなかった点でございます。なおまた、そういう点につきまして、立案の過程でお話が出ましたときにも、それについていろいろな意見を聞かれておったわけでございますので、実は法律が成立いたしました上でよく関係省と相談をして参りたいという気持でおりましたものでございます。もちろん附帯決議のございました趣旨は、十分念頭において相談はいたすつもりでございますが、今のところどういうような結論になるかということは、あらかじめ予定はいたしていないというのが正直なところでございます。
#67
○占部秀男君 そこで、局長にさらに念を入れてお伺いしたいのですが、いろいろ組合によって確かに事情が違う点もあると思います。しかし、それを一律に全部同じように扱うんだ、これでは僕はこの法を運営する立場からいって、あまりに機械的に流れてくるんじゃないかと思うんです。それぞれの事情によって、あるいはそういうものは必要ないという場合は、これは出ないとは思うけれども、出てくるかもしれないし、また、それぞれの事情によってやはりこれは組合員の中から理事を出していくんだ、こういう場合も出てくると思うので、そういう点については画一的な指導というか、そういうふうなことをしないで、実態に即したような指導をしてもらいたい。指導というか、方法をとってもらう、こういうふうに私は考えるべきではないかと思うが、その点はいかがですか。
#68
○政府委員(佐久間彊君) その点は御指摘のとおりに、個々の組合の実情に即して考えていくべきものだと考えております。なお、ついでに申し上げますが、組合員の意思を反映するということのために運営審議会、組合会があるわけでございまして、理事は、これはきまりましたことの実行に当たるわけでございますし、常時勤務を要するような場合もかなり多いんじゃなかろうか、そういうことになりますというと、組合を代表する者が即理事になるということが、はたして組合の運営上適当かどうかという問題もあるんじゃなかろうか、そういう点もあわせて考慮はしてみたいと思います。
#69
○占部秀男君 そこは、やはり私たちの心配しているところなんです。組合会のように議決機関であると私はもうすっきりすると思うのです。ところが、これは御存じのように運営審議会は諮問機関である。そこで諮問機関でやはり組合員の気持と、そう私はズレはないと思うのですけれども、場合によってはズレのある場合も出てくる。そういうような場合に、やはり諮問機関であるがゆえに、組合を代表する人たちか――執行部の中に執行部といいますか、具体的には動かすわけですから、その執行機関の中に入っておくということが、これはもうこういう制度の民主的な方向の原則だと思うのですが、何もそこの中でかき回そうとか何とかいう問題、かき回せば組合員は自分が損なんですから、そんなことはみんな自分で計算しているのですから、やはりそういう点はさっぱりと一本民主的に筋を入れてもらえば、そうすればたとえ審議会形式であったとしても、諮問機関であったとしても、一般の掛金をした組合員は安心していられるわけです。これは非常に言い方はちょっとどうも理事者側を信用しないような言い方にとられると困るのですが、そういう意味ではなくて、実際問題として。そこで、やはりこの筋は、私は逆に、今局長が言われたような心配を逆の立場から考えて、それで私は心配しているわけです。そういう点はどうですか、大臣、これはひとつ民主的にこの問題をやるためにも、せっかく附帯決議もついているのだし、それによって相当各地のこの問題に対して不満を持った人たちも、まあまあ納得しようじゃないかというところまできているというような情勢もあるので、この点をひとつすっきりと、そういう方向で私は扱ってもらいたいと思うのですが、この点はいかがですか。
#70
○国務大臣(篠田弘作君) あなたのお話、たいへん感心して聞いているので、そのとおりやったほうがいいと思います。
#71
○松澤兼人君 関連してちょっと。ただいま問題になっております衆議院の附帯決議の中にあります今問題になっておりました地方職員共済組合等の理事、これは法律用語としましては、府県職員、それから公立学校の職員、警察職員、こういうことになっているのだと思いますが、衆議院の修正した纐纈さん、この三つを含んでいるという意味に解釈してよろしゅうございますか。
#72
○衆議院議員(纐纈彌三君) 今の御質問の趣旨のとおり考えております。
#73
○松澤兼人君 問題は、今占部君がおっしゃった点なんですけれども、この中に道府県の職員、それから公立学校、それから都道府県警察の職員というふうに、非常に性格なり、あるいはまた職員団体などの取り扱いが他の法律によって違った規定をされているものがあるわけであります。組合員の意思を代表するために組合員を代表する者を運営審議会の中に入れて民主的な運営をはかるという点では、もちろんこれは賛成であります。けれども、今申しましたように、職員団体の結成その他の問題につきまして、明らかに性格の違った三つのものを運営審議会の中に入れて、民主的に運営するという附帯決議がついているわけですが、これは行政局長の御意見としては、この三つを一緒にしてやられるという場合、どのように実際は運営されて、指導されていくお考えですか。たとえば都道府県の警察職員と道府県の職員と、これを同じようにしていくということはどういうことになりますか。
#74
○政府委員(佐久間彊君) 地方職員共済組合等という附帯決議の言葉でございますが、これは地方職員共済組合と警察職員共済組合と公立学校職員共済組合との三つの組合を総称して言うているのでございまして、組合といたしましては三つできるわけでございます。で、運営審議会はそれぞれの組合に別々にできるわけでございますから、先生の御懸念のようなことはないのではなかろうかと考えます。
#75
○占部秀男君 もう一つ、こまかい問題ですが、この修正案の附帯決議の第二項ですか、例の掛金のいわゆる二%以下の場合の問題については負担の過重にならないように適当な措置をひとつ講じてもらいたいということかあるわけですね。これはまあ結局はこの附帯決議に沿って自治省のほうで行政指導をすることになると思うのですが、その場合にどんな行政指導の――これはまあ、こまかい点はもちろんまだ私も無理だろうとは思うけれども、方向でいくのか、そういう点考えられていることがあったらひとつ教えていただきたい。
#76
○政府委員(佐久間彊君) この点につきましては、衆議院でもいろいろ御審議をいただいたわけでございますが、私どもこの附帯決議の御趣旨に基づきまして指導をいたす案といたしまして、一応念頭にございますのは、この標準的な率未満の率でやっております団体につきましては、新法が施行になりますと、その分だけ地方公共団体としては支出が少なくなるわけでございます。しかもその支出は本来職員の福祉のために出すべきものであったわけでございますから、これの運用につきましてはできるだけその趣旨を生かして、たとえば互助会等に回して運用するなり、あるいはまあ職員の福祉のための施設のほうその他に回すなり、そういうような方法で経過的に使ったらいいのではないだろうか。ただこれは、あくまでも経過的な措置でございますから未来永劫にそういうことでいくということでは、これは新制度を作りました趣旨でもございませんので、まあ経過的に――そのときちょっと話に出ましたのは、まあ三年間くらいでだんだんに緩和するようなふうにしてみたらどうだろうかというような話も出ておったわけでございますので、そういうような出ましたお話を十分含んだ上で、具体的に法律が成立しました暁には指導をいたしていきたいと思っております。
#77
○占部秀男君 わかりました。そういうような方向でやるとして、これは今日的には行政指導の範囲内でやることですか、それともそれ以上に何かやりますか、その点。
#78
○政府委員(佐久間彊君) これは、この法律の施行に関する通達の中へ書くというような方法によりまして行政指導で考えたい、かように思います。
#79
○占部秀男君 これはどうなんですかね。これはひとつ技術的な問題として課長にお伺いしたいのですか、行政指導でやると、これは相当、あとでせっかく衆議院の附帯決議の趣旨にそぐわない場合も私は相当出てこやせぬかということを懸念するのですが、これの何かもっとはっきりした形のものが、今度の国会は間に合わないとしても、これはできないものですかどうですか、その点ちょっとお伺いしたい。
#80
○説明員(松浦功君) この附帯決議の中身としていろいろとただいま局長から御発言がございましたように、各委員の方々の間で出ておりました話でも、大体三年程度という話が出ております。そういうような短期のものでございますと技術的にはいかんともしようがございません。これがもし永久ということでございますれば、これはまた技術的に方法はございますが、その点御了解をいただいて、行政指導ということで御了承いただきたいと思います。
#81
○占部秀男君 なお、これはまあ法律そのものが、これを施行する場合に、そうきょうからあしたというふうにいかなくて、経過的に問題があるわけですから、したがって、次の国会でもこの経過的な問題を中心に御質問をしなければならぬ問題も私は出てくるのじゃないかと思うのです。そこで、今のそういう点については、どういうふうなやり方をしたのか、そういう点を、やはり国会のほうに、やった場合には報告というか資料というか、そういうものをやはりいただきたいと思うのです。決してそれは政府を追及するとか何とかいう意味合いじゃないんですから。したがって、そういう点をひとつフリーにやってもらいたいんですがね、そういう点いかがですか。
#82
○政府委員(佐久間彊君) 私どもがどういう指導をしたかということにつきましては、国会にまた御報告申し上げたいと思いますが、その指導に基づいて、各団体がどうしたかということも、これはまあ、ある程度つかめますれば、御報告いたしたいと思いますが、そう正確にすべてにつきまして網羅したものを申し上げるということはむずかしいのじゃなかろうかと思っております。
 それからなお、先ほどのお尋ねでございますが、公務員課長から申し上げたとおりございますが、衆議院で修正案を御審議いただきます段階で、地方団体によっていろいろ事情が違うから、同じ職員の福祉のために使うとしても、むしろ法令によって一定、画一的な規制をしないほうがいいというような御意見も伺っておりましたので、まあ、行政指導ということで考えておるわけでございます。
#83
○占部秀男君 局長のお話、もっともなところがあるんですね。それで、僕も全体として全部が全部きちっと統計的に、計数的にこれがこうだということを言っておるわけではないので、およそ局長の言われたような方向でやはり報告してもらいたいということと、それからその結果、かりにトラブルというか――大したことはないけれども、しかしまあそういう問題が起こった場合に、これはやはり組合員の意向というものを聞いて、これは組合々々の職員団体があり、職員団体の連合会があるわけですから、そういうところの意見も聞いて処置をするようにひとつしてもらいたいと思うんですがね、その点いかがですか。
#84
○政府委員(佐久間彊君) まあ、御趣旨は私ども別に異存はないわけでございますが、ただこの措置は組合としてやるわけではございませんで、地方公共団体としてやる仕事でございますので、そこはひとつ、そこのそれぞれの地方公共団体で職員の意向を十分くみ取る方法を適宜に考えてやっていただくほうがいいんじゃないかと考えております。
#85
○占部秀男君 私もそれはわかっております。地方公共団体が責任持ってやることはよく知っておる。ただ事実問題として、こういう問題にはトラブルが起こる場合がある。われわれはトラブルを起こしたくない、率直に言って新しい法律ができる以上は、そのときにやはり一応の行政指導はするんだから、やはり親切にその点はやってもらいたいということを言っておるのです。自治省が全部責任をかぶれといったってこれはかぶれる問題じゃないんですから、そういう法的な限界はわれわれも知っておるわけだ。ただそのときに、ただ行政指導をした、一片の行政指導をやった、あとはとろうがとるまいが、どんなトラブルが起こってもこっちは知っちゃいない、こういう形では――こういう種類のものは、しかも経過的にはある程度長い過程で処理しなければならぬ問題である。それじゃやはりまずいじゃないか、そこで、そういう問題については職長団体なり、職員団体の連合会があるのだから、少し仕事は複雑になって御迷惑かもしれぬけれども、そういう点も意見を聞いて、それでもってこの問題については法そのものはやはり自治省が動かすことになるんですから、したがって、そういう点についてのサゼスチョンというか、話し合いというか、そういうもの。がうまくいくようにひとつやってもらいたい、こういう意味なんです。
#86
○政府委員(佐久間彊君) 御趣旨はよくわかりましたから、それを含んで処理いたしたいと思います。
#87
○占部秀男君 どうもこま切れで申しわけありませんが、少しやはり確認しておく必要がある。
 もう一つは、従来の適用除外の都市ですね。都市で市町村共済に入るか都市共済を設立するかについては、これは法の建前からいっても自由ということになっているはずです。この自由になっておることについて、何らか自治省のほうで行政指導的なものをするんですか、しないんですか。その点は……。
#88
○政府委員(佐久間彊君) 共済組合の事業の効率的な運営という観点からいたしますというと、あまり小さな市が単独で組合を持つということも適当じゃないじゃないか。そこで、一つの県の中で数個の市がなるべく共同で一つの職員共済組合を作ったほうがいいんじゃないかという程度の行政指導はいたすつもりでおります。
#89
○占部秀男君 今言われた「という程度の行政指導は」という、その程度の問題が非常に問題なんです。それは少しこまかくてしつこいかもしれませんが、問題は非常にあとあとに響くんで。僕の聞いたところでは、たとえば豊橋の市でしたか、この間愛知に行ったときに、何か県の地方課を通じてですか、市町村共済に入らなきゃいけねえんだと――いけねえんだという言葉は悪いけれども、入るべきだと、こういう非常に強い指導が行なわれておる。これはまだ施行されたわけじゃないですからあれですが、予備的なきっと話でしょう。向こうのほうの人たちは、これはどっちに入ってもこっちの考え方でいいわけなんだけれども、これはやはり制約されるものかということを実は私のところへ聞いてきた。そういうような例が僕はおそらくあちらこちらにも調べてみれば現在あるんじゃないかという気がするんで、特にそういう点は何か特別に前もって指導といいますか、そういうものをしたんですか、どうですか。
#90
○説明員(松浦功君) ただいま局長から御発言がございましたように、共済組合の存立の基礎というものは、やはり保険数理でございますので、ある程度の人数がないとなかなか運営がむずかしいという観点から、ただいま豊橋の具体的な事例が出たようでございますが、私の記憶をたどりました範囲では、市町村共済組合に入れなどということは、入ったほうがいいということなどはこちらは一言も言っておりません。そうでなくて、愛知県内には適用除外の名古屋市を除いた十二の市がございます。これらがばらばらな組合を作るということになりますると、県内のいろいろ行政問題にやりにくい点も出てこようし、それからただいま申し上げたような意味合いで、人口五万、六万のところが一つの団体を作ってみても、これは非常に苦しいことになる。ことに、短期給付等については料率が高くなるというような不利な点も出て参りますので、地方課には、できるだけ十二の市が一まとまりになって都市共済をお作りになったほうが万事好都合だろう、もしそういうことで了承してもらえれば、そういう格好に持っていったほうがいいだろうと、そういうことを言うたことはございます。そういう意味合いでございます。
#91
○占部秀男君 そうすると、市町村共済のほうへ加入しろということを言ったわけじゃないんですね。そういう点は、僕も、あまり小さなところで小さなのをやっても、運営が苦しくなるんで、それはやはりそういう点もあると思うんですよ、率直に言って。しかし、それがあったからといって、やはり一応そういう方向を親切心にこちらが言ってやる程度の問題であって、それをどういうふうにやるかということは、これはやはり当該の団体で決める問題であると、この建前だけははっきりひとつしておいてもらいたいと、こう思うんですかね。
#92
○説明員(松浦功君) 法律にも一または二以上の市をもって都市共済の設立を申し出たものは都市共済を設けると書いてございますので、自治大臣の承認も一切ございません。向こうが申し出さえすれば法律の効果を生ずるわけでございます。その申し出をします際に、ただいま占部委員から御発言でございましたように、あとで困らないことになるようにという老婆心から言っておるだけでございます。
#93
○占部秀男君 もう一つ。この法律は、私が言うまでもなく、非常にこまかい点が既得権の問題やいわば経過規定の問題なんかであるわけなんです。そこで、他の給与が千円上がるとか二千円上がるとかというこういう問題と違って、各個人々々に相当各個ばらばら、という言い方はおかしいんですが、その個人の持っておる従来勤務してから後の歴史的な過程から相当アンバラ――アンバラというか、一律ではないわけですな、いろいろな問題について。やはりこの問題は相当組合員に納得をさして出発しないと、思わない不測な事態が起こるということになるわけです。そこで、僕は、これは一つの方法、たと思うんですが、もちろん自治省としてはこれを行政指導する場合に、組合の連合会とか――旧来のですよ、いろいろ誉ころと説明会を開いたりお話し合いすると思うんですね。また、市町村会等にもこれを明らかにこまかい点をあれをすると思うんですが、同時に、これは、職員団体ですね、いわゆる組合のほうとも、まあこれは正式の形というか何かわからんけれども、ともかくもやはり相当念を入れた、つまり何と申しますか激論会とかそういうような問題じゃなくて、この趣旨をしかも具体的に、経過措置の場合には既得権はこうなるんだ、あるいはこの場合はこうなるんだというような説明を親切にして、将来のトラブルを防いでいく必要があるのじゃないか、どうもこの問題についてはそういう感じがするんですがね。そういう点について何か用意をされておるようなことはございますか。また、ないとしたならば、そういう点を積極的にやっていただこうという意思があるかないか、この点ひとつお聞きしたい。
#94
○政府委員(佐久間彊君) これは御趣旨まことにごもっともでございまして、できるだけこの法律の趣旨を個々の職員まで周知をしてもらうという努力はいたすつもりでございます。そのために職員団体に説明をする機会もなるべく多く持つようにいたしたいと思います。ただ、この法律が成立いたしましてから、施行を十二月一日に予定をいたしておりますが、この間、政令を作ったり、省令を作ったり、それからいろいろな都市共済の設立の準備、各組合の設立準備というようなことで、まあそういうことで私どもの職員ももう手いっぱいだろうと思いますので、あるいはその期間に少し行き届かない点があろうかと思いますが、気持といたしましては、先生のおっしゃいますように、できるだけ積極的に皆さんによく理解してもらうように努力をいたすつもりでおります。
#95
○占部秀男君 この問題は確かに十二月一日までの間はお忙しいでしょう。しかし、しょっぱな――しょっぱなと言ってはおかしいけれども、かりに法律案が通ったとしたら、初めにやれば、十二月いっぱいずっとやるわけじゃないですからね。その点はフランクにひとつ考えていただきたいと思いう。
 それから最後に、僕はこれはよくわからなかったんですが、この間名古屋へ行ったときに、これは港湾関係の公務員の問題なので、全国的に見るとそう普遍的な共通性というものはないかもしれんですが、港湾関係の公務員が厚生年金の処置だけであって、はいれないというんですな。何かそういうような問題があるんですか、ないんですか。あったらひとつ事情を……。
#96
○政府委員(佐久間彊君) これは港湾関係によりまして港務局というものができております。港務局の職員は公務員じゃないということに法律上なっておりますので、その関係で法律上適用ができないということに現行制度上はなっております。
#97
○占部秀男君 そうすると、港務局の中には、あそこはたしか一部事務組合ですか、何か県と市とが一緒になってやったやつじゃなかったかと思うんですが、その職員のあれをちょっと……。
#98
○説明員(松浦功君) 先生がおっしゃっておられるのは一部事務組合のことじゃないかと思うのでございます、名古屋の。これはもう問題ございません。地方自治法上の一部事務組合でございますから公務員でございます。これはもうこの法律の適用を受けますから、御心配ございません。局長が発言なさいましたのは、港湾法に基づく港務局というものが全国に三カ所でございます。九州の洞海湾、それから小倉港、それと四国の愛媛の新居浜港でございます。この三つは港湾法の適用によりまして港務局というものを設けておりますが、この方々は公務員としての取り扱いを法律上受けておらないわけであります。この方々を何とかしたいと法律上考えたのでございますが、いかんせん、向こうの法律をつぶさなければなりませんので、今回は措置ができません。この方々はこの法律の適用を受けることができません。ほかの海湾は全国で全部この法律の適用を受けます。
#99
○占部秀男君 一部事務組合のやつはですね。――その問題ですが、これは今回の法律にはかりに間に合わないとしても、将来どうもそのままほうらておくということは、何か同じ職場の中で働いていて、それで非常にアンバラになってやりにくいと思うんです。これは何か特例的な措置というか、そういう使を考えてもらえる余地があるかないか、考えてもらえるようだったら、これは近い将来にそういう点も私は検討してもらいたいと思うんですが、その点はいかがでございますか。
#100
○政府委員(佐久間彊君) これはもう御趣旨は私ども同感でございます。ただ、まあ運輸省所管の法律を改正いたさたければならぬことになりますので、御趣旨を実現する方向でよく政府部内で検討してみたいと思います。
#101
○占部秀男君 前回でしたか、小林委員のほうから、いわゆる健保職員の問題が起こりましたね。これとは質は違いますけれども、やはりそういう点は再検討しなきゃならないので、そういう機会にひとつ検討をしてもらいたいと思うんですが、よろしゅうございますか、そういう点は。
#102
○政府委員(佐久間彊君) 検討いたしたいと思います。
#103
○秋山長造君 衆議院の方にお尋ねしますが、衆議院修正の第四点ですね。その者の事情によらずして引き続いて勤務することを困難とする理由により退職したもの……、この、その者の事情によらずという意味は、まあ大体勧告退職なんかの場合を含めておられるんだろうと思うんですが、一口に勧告退職といいましても、ずいぶんいろいんな態様があると思うんですよ。したかいまして、この点はまあある程度修正者の御意向というものをはっきりつかんでおきたいと思うんですがね。どういう趣旨か、あらためて御説明をいただきたい。
#104
○衆議院議員(纐纈彌三君) ただいまの御質問にお答えします。一応、これの具体的の問題として、たとえば行政制度の問題とか、あるいは制度をあれして、まあ行政整理、そういう問題、あるいは勧奨の問題もある程度入りますが、ただ、この問題につきましては、必ずしもすべてを勧奨の問題に持っていって、そうして、自分の意思によらないような形にされるようなやり方をされては困るということが一口入っておるわけですが、大体そういうようなことで、まあ転任等につきましてはこれは差しつかえないんじゃないかと思いますが、とにかく、二、三そうした意思によらずにやられるような者についてはなにいたしたい、こういう趣旨でございます。
#105
○秋山長造君 おっしゃることはよくわかるのです。こういう修正をしたためにあまり範囲を広げ過ぎて何もかもやめる人は全部これに当てはめていくということになっては行き過ぎになるというお話はわかるのですけれども、その逆に、またむしろ私は逆のほうのおそれも大いにあるものじゃないかと思うのです。非常にきびしくきびしくこれを解釈しましてね。一口に勧奨退職といってもいろいろ態様があるので、また退職を勧奨するほうもなかなかあの手この手で巧妙にやる場合があるわけでして、形式的に退職の勧奨をする場合もあるのでしょう。これはもう明らかに当てはまるでしょうが、形式的には自発的に退職するような形にして、しかも実質的にはこれはもう勧奨退職といわざるを得ぬような場合もたくさんあると思うのですがね。そういう場合にどの辺に線を引くのかということが実際の運用になると非常に問題だと思うのでしてね。そういう点は政令で定めるということになっているんですが、その政令で定める内容というのは大体これが通った場合どういうことを予想されるのかということを、修正者でも自治省のほうでもいいんですかね。
#106
○衆議院議員(纐纈彌三君) 修正したものの考え方は、やはりなるべくならば給付を受けられる力の利益になりたい、こういう意味合いが含まれておるわけでございまして、政令のほうは政府におまかせしておるわけですが、それは、一応われわれの考え方は、今おっしゃるような疑問がございますが、一応修正者の意見といたしまして、考え方といたしましては、なるべく有利に持っていきたい。その辺で一つ政府のほうに……。こういうのがわれわれの考え方でございます。
#107
○政府委員(佐久間彊君) 政府といたしましては、この修正案を御可決いただきましたならば、次のように考えております。この修正の法文の表現が、現在国家公務員等退職手当法にございます表現と同じでございますので、退職手当法の施行令にきめてあります範囲と同様に考えたらどうであろうかと思っておるわけでございます。そういたしますと、いわゆる勧奨退職というものと、それから定員の減少もしくは組織の改廃または勤務公署の移転により退職したもの、この二つを規定をいたし、そうしてその運用につきましては現在の国家公務員等退職手当法と同様に考えていったらどうであろうかというふうに考えております。
#108
○衆議院議員(阪上安太郎君) 修正者として少し補足をして御説明申し上げたいと思いますが、御承知のように、この修正に持っていく段階としまして、最初はこの措置を受ける者を女子に限ろうということであったわけなんであります。しかしながら、そのときに修正者の間でいろいろと物議をかもしまして、結論としましては女子だけでは場合によっては勧奨退職のみに悪用されるおそれがある。したがって、ざっくばらんにいってそういうことを阻止する意味においても男子もこれに加えるべきだ、こういう経過をたどっておりますので、したがって、当然そういう点を政令において配慮され、実施において配慮さるべきであるというのか、修正者の意思ということになろうと思いますので、その点はさらにつけ加えて御説明申し上げます。
#109
○秋山長造君 そういたしますと、たとえばまあ女子の場合にはあまりないかもしれませんが、男子の職員の場合なんかで、いわゆる俗な言葉でいう後逸に道を譲るために退職するというようなことが往々にしてあるのですね。そういう場合はこれにあてはまるのですか、どうですか。
#110
○説明員(松浦功君) 現在の地方の実態は、後進に道を譲ってほしいというよう意図を任命権者が出す場合には、退職手当の条令におきまして普通退職の場合と割り増しの場合と整理の場合と、大体三色考えておりますが、大体、勧奨の場合にあてはめているわけでございます。そういう場合には勇退をお願いしたい、そのかわり勧奨退職という取り扱いで、有利な退職手当を出しますという取り扱いをしているようでございます。一般論としては後進に道を譲るという格好の退職手当の場合は、大体これに該当することになるかと思います。
#111
○秋山長造君 そういたしますと、纐纈さんのさっきのお話、阪上さんのお話、今の課長のお話を総合いたしますと、やはり修正者の修正の趣旨というものが退職者の利益というものを十分尊重するという趣旨から出発しているし、それから課長の御答弁によりましても、大体自治省のほうとしても、そういう趣旨でこの解釈をし、適用をしていく、御方針のようですか、そういうふうに解釈してよろしいですね。
#112
○政府委員(佐久間彊君) そのとおりでございます。
#113
○秋山長造君 そこで衆議院の修正理由の説明の第四点の最後のところに、「なお、この制度は、職員の若年退職を助長する趣旨のものと解すべきでないことは当然」である、これは当然だと思うのですが、その点は政府のほうも同じような方針でおやりになるものと受け取っていいですね。
#114
○政府委員(佐久間彊君) その御趣旨を十分体して運用して参りたいと思います。
#115
○秋山長造君 その点は、若年退職を助長する趣旨でないことは、これで明確になったのですが、同時に若年退職を助長するというほど強い響きは持たない場合ですね。たとえば、さっきも申しましたように、なるほど形の上では若年退職にこの修正点を利用するということにはならんかもしらんが、しかし、実質的にはこの修正ができたので、形式的には若年退職に利用したわけではないが、しかし、事実上実質的にはこれができたので、退職勧奨等がやりやすくなった。実費的にといいますか、結果的にはこれがある程度利用されるというようなことも、断じてあってはならんと思う。先ほど阪上さんのお話にありました特に女子教職員なんかの場合、このおそれはないとはいえないと思うのですが、そういう点についても、形式的であれ、実質的であれ、断じて、これが若年退職等に利用されるというようなことは許さないという明確な方針を、政府としては堅持されていくべきものと受け取ってよろしゅうございますか。
#116
○政府委員(藤田義光君) そのとおり守っていきたいと思います。特に修正者の意向を尊重して御質問の趣旨に沿いたいと思います。
#117
○秋山長造君 この点は、特に女子教職員なんかの場合には参議院の審議段階でも、むしろ、この女子職員のことが中心に論議されたくらい論議された。衆議院でもおそらくきっかけはそういうところがきっかけであったろうと思います。ところが、きょうは文部大臣も見えておられないわけですけれども、文部大臣なんかに真正面からこういう席で聞きますと、女子教職員なるがゆえに若年退職を強制されるというような事実はないと、こう一応否定されるのですけれども、しかし地方の教育委員会等で実際にやっておられる人事の実態というものは、やはりこの衆議院修正を必要とするような実態なんですね。
 そこで今の御答弁が自治省としての御答弁だけに終わらないように、やはり文部当局はもちろんですが、関係各当局にも十分徹底さるべく政府一体の方針として、はっきりしていただきたいということを特にお願いしておきたいと思う。よろしゅうございますか。
#118
○政府委員(藤田義光君) ええ、実は明日九時から政務次官会議があります。各種委員会の御質問の趣旨のうちで、特に論議すべき事項は随時論議して各省の意思の疎通をはかっておりますが、ただいま秋山先生の発言あしたの政務次官会議にも強く発言しておきたいと思います。
#119
○秋山長造君 それから、そもそもこの衆議院修正が行なわれたというのは、これはもとを言いますと今度の減額退職年金という新しい制度そのものに相当問題があり、無理がある。明治以来何十年来続けられて、一つの確立された原則になってきておる若年停止方式というものを一挙にやめて、そうして減額退職年金という別なものに切りかえていこうとするところに問題があり、無理がある。そこで前国会での参議院段階でも非常に論議され、この問題については与野党を通じてとにかく減額退職年金という問題はもう一度再検討すべきだ。あるいはそれを十分緩和をして、不利にならない。当事者の利益か――既得権が守られるような方法を十分研究すべきだという結論になっている。そういう附帯決議もついております。それから今度の修正をやられた上に、さらに減額退職年金制度は国家公務員共済組合法等とともに再検討すること。こういうほぼ同趣旨の附帯決議がついておるわけですが、この問題については、こういうように衆参を通じて非常に論議の焦点になり、そうしてそれぞれにほぼ同趣旨の附帯決議がついたので、それだけに非常に国会の意思としてはこれはもう一つの確定した強い意思だと思うのですが、政府のほうは今後どういうように対処されるおつもりか、ついでにお尋ねしておきたいと思う。
#120
○政府委員(佐久間彊君) おっしゃいました御質疑につきましては、前国会での御審議の過程におきましても十分伺っておりまするし、また今回の衆議院の御修正の段階におきましても、減額退職年金制度を若干停止制度に改めるという制度の基本に触れたものはこの際はしないけれども、将来の問題としてはよく検討するようにという御意図も伺っておりますので、これは国家公務員共済組合法あるいは公共企業体共済組合法と皆関連をいたす問題でございますので、政府部内、関係省庁と将来の問題としてよく意見の調整をはかり、検討をして参りたいと思っております。
#121
○占部秀男君 こまかい点ですが、臨時職員ですね、市町村によって臨時職員の扱い方が違っておるところがあるんですね。従来共済組合の組合員としたり、そうでなかったりという形がとられておるわけです。この臨時職員であった過去の、何というか、期間の措置の問題なんですが、これは共済組合に入っているものはいいわけですけれども、厚生年金の関係というか、厚生年金者であるというものについては、通算措置はどういう措置が具体的にはとられることになりますか、その点だけ。あとはまた午後やりますが……。
#122
○説明員(松浦功君) 共済組合制度の適用を受けている者については、これは問題ございません。共済組合制度の適用を受けない者については、これは厚生年金に入れないわけでございます。したがって、これらの者は過去の期間は一切職員という扱いはできないことになろうかと思います。
#123
○委員長(石谷憲男君) 午前中の質疑はこの程度にいたしまして、午後は一時三十分に再開することにいたしたいと思います。
 それでは、これにて休憩いたします。
    午前十一時五十二分休憩
   ――――・――――
    午後二時二分開会
#124
○委員長(石谷憲男君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 共済関係二法案について質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#125
○秋山長造君 施行法の二条三項の問題になっている「昭和三十七年一月一日以後になされた退職年金条例又は共済条例の改正に係るものを含まないものとする。」、この規定なんですが、こういう規定を特に設けられた趣旨なり理由なりをお伺いしたいと思う。
#126
○政府委員(佐久間彊君) お答えいたします。
 この法律によりまして新しい統一的な年金制度を作るわけでございますが、その際、この施行法におきましては、過去の地方公共団体の条例等によりまするいわゆる既得権を保障するための経過措置を規定をいたしているわけでございますが、その経過措置を規定いたします場合に、ある一定のときを押えまして、そのとき現在で効力を有する条例によるものをこの法律によって既得権を認めていくということにいたしたわけでございます。で、一月一日と申しますのは、御承知のように、この問題につきましては多年の懸案でございましたが、昨年十二月の三十日に予算も政府といたしまして閣議で決定をいたされましたし、それによりまして、この年金制度の改正を実施をするという方針も政府としてきめたわけでございます。で、この施行法の内容につきましては、その前から、こういうような内容のものを検討しているんだということは自治省の試案といたしまして発表いたしておったわけでございますが、予算がきまりますと同時に、内容につきましても、事実上ここで固まったわけでございます。そこで、そのときを抑えまして、そのとき現在の条例をもとにいたしまして経過措置を規定する、こういうことにいたしたわけでございます。
#127
○秋山長造君 ただ、まあ予算の決定だとか、政府の四十国会提案の方針等が決定したというのは、いわば政府部内の便宜上の問題であって、従来各自治体によってそれぞれ独自の共済年金制度を持ってきたわけなんです。しかも、それが千差万別であって、非常に条件のいいところもあれば悪いところもある。とすれば、いいところはますますよくしていこうという努力をされるのは当然だろうが、特に低いところはできるだけ職員の待遇改善の一環としてこの年金制度を改善していこうという努力をすることは当然なんでね。また、おそらく自治省としてもそういう指導をされてきたはずなんです。だから、地方の自治体がその線に沿って、そして独自にそういう改善の努力をしてきたものを、いきなり頭から一月一日以後はいかぬというように押えてしまおうというのには、どうも客観的に無理があるんじゃないかという気がするのですがね。せめてこの法律の公布された日から後は、もう新しい法律ができたんだから、だからその後にあわてて条例改正等をやったものは、それは除くということなら、理論的にも実際的にももっともだという納得ができるのですけれども、一月一日でただ政府の部内の都合ということで切ってしまわれるということはどうも非常に無理がある。理論的にも無理があるんじゃないか。いわば地方自治法で保障された地方の自治制といいますか、自治権といいますかね、それを一方的に侵害するというか、踏みにじるというか、そういうそしりを免れぬのじゃないかという気がするのですが、どうでもこうでも一月一日ということで切ってしまわねばならぬという、それほどの理由は私はないのじゃないかと思うのですけれども、どうですか。
#128
○政府委員(佐久間彊君) 先ほども申し上げましたように、従来地方公共団体でばらばらになっておりました制度を統一をいたしまして、しかも統一をされました制度は社会保険の一環をなすもので、強制適用するのだ、そういう一つの制度を作ることになるわけでございますから、そこでその制度におきまして、経過規定、既得権の尊重のためのいろいろな措置をきめますにつきまして、やはり技術的に見ましても、一定の時日を押えまして、そのとき現在におけるものを尊重をしていく、こういう扱いにいたしませんというと、規定自身も公正な規制ができないことになるわけでございます。実は法律の案がもう固まりまして、近く提案になるということで、地方のほうからは、その法律が成立する前に改正をしたいんだがと、りかというような内々の照会も、私どものほうにあったのでございますが、新制度ができる直前に従来の条例を急に変えるということがあちこちで行なわれるということになりますと、統一的な新しい制度に移行いたしますにつきまして、取り扱いが不公正になるということを心配いたしましたので、そうした照会をいたして参りました向きにつきましては、新制度ができる前にそうした改正をやることは困るということを申しまして、そのような私どもといたしましても指導をいたしてきたわけでございます。でございますから、個々の地方公共団体に対する取り扱いを公正にするという見地からいたしましても、ちょうど案が固まりました一月一日を押えまして、この法案全体を立案いたしましたわけでございまして、私どもといたしましては、これは適切な措置であろうというふうに考えておるわけでございます。
#129
○秋山長造君 一月一日以後の条例改正等は認めないという指導を事実おやりになったんですか。どうですか。その点をはっきりしていただきたい。
 それから、なるほど政府の方針が十二月の末に一応固まったからということなんですけれども、これはまあこの際だけじゃないんで、従来何回も固まっては結局どたんばでくずれ、固まってはくずれて、それでまあ今日に及んだわけなんで、ですから、そういう今局長のおっしゃるような論法でいけば、以前のときにもやっぱりどっかで時期を切って、それ以後やったものはいわば便乗的な改正じゃないかということで非難を受けるということになったはずなんですけれどもね。今度だって、後ほど御答弁いただきますが、明らかに三十七年一月一日以降条例改正等をやったものは認めないぞということを、前々から地方へあからさまに通達でもしておられたということなら、またそれはそれとして別な角度から議論しなきゃなりませんけれども、ただ今まで一たびやろうとしてくずれ、再びやろうとしてまたくずれ、今度が三べん目ということになっているんで、今度の場合だって、必ずしも政府の方針が固まったからといって、この法案が必ず四十国会で成立するかどうかということは、当時としては必ずしもはっきりした見通しがあったわけではないんじゃないか。現に四十国会では成立しなくて、今国会に持ち越しておるという状態なんですから、その点をあまりきつく一月一日ということにこだわって、あまりきつく規制していこうということは、主観的にどういう意図であったにしても、とにかくそれぞれの自治体がそれぞれの自治体の職員の待遇改善という趣旨から条例改正をやったことには間違いないことなんですからね。そうとすれば、別に組合員に罪があるわけじゃないし、それからまた条例改正等をやって少しでもいい条件に持っていったということは当然のことだし、これは奨励されるべき、ほめられることであっても、そう非難されるべきことじゃないと思うんですがね。いわんや今度の法律では、いろいろな組合の既得権というものを十分尊重する、できるだけ尊重する。そのための経過措置ということなんですから、その趣旨から言っても、たまたま一月一日以後に行なわれた改正だからもう絶対それはいかぬということはきびし過ぎるし、それから理屈も私は通らぬのじゃないかと思うんです。どうも何回も同じことを言うことになりますけれども、そうお考えにならんですか。
#130
○政府委員(佐久間彊君) 先刻も申し上げましたが、ばらばらでございまして、非常に不利不便のありました地方公務員に関する年金の制度をこの際統一をして、内容も国家公務員に準じたよりよいものにしていこう、こういう制度の改正を立案いたしております際でございますから、それをその直前になって各地方共団体が、また、さらに条例でばらばらな措置をなされるのを、そのまま放置をしておくということは、新制度の発足をスムーズにいたします趣旨からいっても好ましくないではないか、かような考えに立ったわけでございます。もちろん今まで何回も提出すると言うては伸ばしておったではないかと、こういうお話でございますが、過去におきましては、自治省といたしましては法案を提出するつもりで準備は進めておりましたけれども、政府全体といたしまして予算もきまり、来たるべき国会に提出をするというところまでは至っていなかったわけでございまして、政府といたしまして正式にこの案を国会に提出するということになりましたのは今回が初めてなわけでございます。そこで、一月一日という時期が一番いいかどうかということになりますと、これは若干御議論もあろうかと思いますが、私どもといたしましては、先刻申し上げましたような理由からいたしまして、この時期を押えまして、そうして経過措置の立案を――立案の内容につきましては、そのときすでに固まっておりまして、その前自治省の試案として各方面にもいろいろ御批判もいただいておったわけでございますから、政府部内だけで急にきめて、ほかは知らなかったということをやったというわけではないわけでございます。
#131
○秋山長造君 前段の地方団体に対して、かねがねそういう指導をしてきたはずだというお話があったんですが、それは、どういう形でやられたんですか。
#132
○政府委員(佐久間彊君) これは一般的な通達の形では指導いたしておりません。個々の紹介がございました際に、それはいかぬということを答えまして、そうした方向によって指導をいたしてきたわけでございます。
#133
○秋山長造君 ただ個々の照会があったときに、それはいかぬということを指導されたとおっしゃるんですが、さっきの御答弁では、何か聞き合わせがきたときに、その聞き合わせがきた場合に限ってそればいかぬということをおっしゃったようにさっきは聞いたんですが、今はそうでなしに少し一般的に指導されたようなお話なんですが、そこらが非常に微妙な点なんでして、あとから申し上げますけれども、自治省はこの規定に引っかかる自治体が幾つぐらいあるか把握しておられるだろうか。私の聞いておるところでは、たとえば鹿児島、熊本、横須賀、八幡、関というようなところを聞いておるんですが、藤山政務次官の地元の熊本もそうらしいですが、たとえば横須賀あたりは去年の十月の、かねがね条例改正が問題になっておって、もっと早く改正が行なわれるべきだったのが、十月の市会で決議をされて、そして一月一日から実施された、こういういきさつがあるようです。それから鹿児島の場合にしても、雇用人の場合には、最短年限二十年、それから吏員の場合は十五年という二本立になっておったのが、その間の矛盾、不公平等がかねがね問題になっておって、そうしてそれを吏員の十五年に統一しょうという話が前からあって、そしてそれがいろいろな経過をたどって、たまたま時期的に、ことしの一月一日から実施ということになったにすぎないので、自治省のおっしゃるように十二月の三十日に政府の方針が固まったので、あわてて便乗的に一月一日から実施というふうに、言い切ってしまえるようなものじゃないように思うのですが、どうも局長のお話を聞いておると、何か便乗的に、やったのだから、懲罰的にそいつは切ってしまうのだというような感じを受けるのですが、それでは少し主観的に流れ過ぎた解釈じゃないかと思うのです。すなおに、すっと既得権の尊重という趣旨で認めたらどうですか。
#134
○政府委員(佐久間彊君) これは一月一日という時期につきましては、いろいろ御議論があろうかと思いますが、前からの懸案でございましたし、この施行法で規定いたしております内容は、もうすでに何回か自治省試案といたしまして公表もいたしておりまするし、各地方公共団体その他関係者も、この内容につきましては、もうすでによく御承知になっておられた点だと思うのでございます。そこで法律ができます前に、抜けがけ的にいろいろまた条例で改正をするというようなことは好ましくないというようなことは、いろいろな会議の機会にもその趣旨は申したこともありまするし、直接的には先ほど申しましたように、このことについて改正をしたいが、どうかという照会も幾つかの団体からあったわけでございまして、それは適当でないという指導をいたしておったわけでございます。でございますから、一月一日ということがちょうど予算がきまってから、すぐということだけでございますと、御意見のようなうらみがあろうかと思いますが、実質的にはこの内容というものは、相当前から発表いたして御承知になっておったわけでございますから、そのような趣旨からいたしまして、まあ抑えるとすると一月一日ぎりぎりのところ、法案の内容の固まったその時期を抑えることが筋じゃないか、そのように考えたわけでございます。
#135
○占部秀男君 今の問題ですが、これは五市なら五市の問題をそういう扱いをすることと、それから今秋山さんが言ったように、この問題を一応いいじゃないかという形にすることによって、国の直接的な負担というものは違う部面があるのですか、ないのですか。また違う部面があるなら、どの程度の問題になるのですか。
#136
○政府委員(佐久間彊君) これは国には直接負担の影響はございませんけれども、個々の地方公共団体の追加費用の負担がそれだけ増高することになります。
#137
○占部秀男君 そこでおかしいのですよ。国が直接この法を施行する場合に、そうしたから負担がたくさんになるのだ、それだからこれはいけないのだというなら、これは話がわかる。話がわかるかわからぬか、とにかく話がわかるとして――ところが地方団体の追加費用がふえるのだということは、これはきめるときに地方団体自体が自分の財政状態と比べてはっきりと、そういうことは自治省が考える以上に地方団体が考えている。それは自治省は金の関係がないのだ、地方団体は金の関係があるから考えておるのですよ。そういう問題をあまりにも機械的に統一しようという考え方はおかしいのじゃないか。
 それで今の点も御答弁をしていただきますが、もう一つは何か局長が御答弁になると、この法律案がかかるのを控えて、いわばどさくさまぎれに何とかうまくやってしまおう、こういうような考え方だから、これはいかぬのだ、こういうようにも、率直に言えばわれわれにはとれる。ところが、今秋山さんも言ったように、こういう条例を改正する場合にはそれをするためにいろいろな過程というものがある。どこの条例だって見てみればそんな完全な条例というものはないわけです。また条例が今まで、この法律案なら法律案が問題になった後に、条例を改正しなかったところは皆無かというと、そうでもない。われわれの調べではそうでもない。やはり改善措置というものは大なり小なりやっているところもあるわけです。それをことさら一月一日というところに基点をおいて、これをやるというところに私は無理があるのじゃないか。これがこの法律なら法律の施行されるということを控えて、大部分の市町村があわせてやっちまえというのでやったと、これならば私も問題があると思うのですよ。ところが、わずか四つか五つかの市が、その市の独自の組合員に、いわゆる職員の待遇改善の情況からやったのを機械的に押えるというのは僕はおかしいと思う。もう少し、何というか、あまり人を悪人に見ずに、局長も非常にいい人なんだから、非常にすんなりとこれを認めてもらうようにしてもらいたいと思うのですがね。その二つの点をひとつ……。
#138
○政府委員(佐久間彊君) 国の負担の点でございますが、直接は地方公共団体の負担になりますけれども、その追加費用も最終的には全部国の財政措置によって措置されることになるわけでございます。でございますから、国の財政に響いてくる――その意味においては響いてくるわけでございます。それから四つ、五つというお話でございましたが、この立案をいたしました当時におきましては、そういうことが相当あるであろうという予想をいたしておったわけでございまして、現実にどのくらいあるかということは、もちろん当時私どもはわかっておりません。ただ、建前といたしまして、こうした規定をおいておかないと困るのじゃないか、また一月一日現在までの条例をもとにいたしまして、追加費用なり何なり、すべての計算の上に立って立案をいたしたと、かようなことに相なるわけでございます。
#139
○占部秀男君 そのあとのやつは、これは水かけ論になるかもしれませんが、前のやつですね、国の財政措置に結局なるので、これが国の負担となると、こういうお話なんですが、これは財政措置の問題、これは国の補助金として出すわけではないのでしょう。追加給付の問題については、これは交付税の中に入れるというわけでしょう。そうすると基準財政の問題になってくるわけでしょう。そうすればわれわれも、国のほうで出す出すといったって、その両方のバランスによっては、これは不交付団体もあるのだし、何も不交付団体の場合、それだけよけい国が特別の補助をしてくれるわけですか、そうではないでしょう。おそらくこの五つの組合の大部分というものは不交付団体じゃないですか。一応の計算としては――それは机の上の計算は地方財政計画の中でもって追加費用を国が財政措置をしたのだとみるかもしれませんけれども、実際上は今の不交付団体は、ほとんどは手前の金でやっているということになるのではないですか。その点はどうなんですか。
#140
○説明員(松浦功君) ただいまの点でございますが、五市が不交付団体であるかどうか、ただいまちょっとつまびらかにいたしませんが、横須賀、熊本、鹿児島等はいずれも交付団体だったかと思います。これはどういうことになるかと申しますと、占部先生からお話がございましたように、交付税の基準財政需要額の中に算入いたしまして、交付税の配分を通じて財政措置をしていくということになります。交付税額が一定でございましたならば、もしこういう制度が認められないということになると、基準財政需要額が相対的に幾らか少なくなる。そういう意味では、この改正を行なったことによってほかの団体の幾らかの金額をその団体が交付税配分を通じて吸い取っていく、こういう格好には理論的にはなり得るのじゃないかと思います。
 それともう一つ、先ほど来お話がございましたように、各都道府県が条例でおやりになることなんだからというお説、まことにごもっともでごいますが、現在の市町村につきましては、市町村共済組合法は法律で一切きめられておりますので、直したくても直せない。それから都道府県の職員と教員等につきましては、いずれも自治法の通算政令を働かせて通算措置を講じておるために、これは十七年ルールという恩給法に準じたルールをはずれますと、通算措置がなくなります、法律上。したがって、その関係から都道府県の教員でありますとか、それから市町村共済組合に関します限りにおいては、事実上内容を向上させようとしても現在の段階ではできないという格好になっておる。したがって、残っております部分についてだけはまあ改善することはけっこうだと思いますけれども、そういうところだけ改善するということになりましても、改善できないところはできないことになります。そういう意味では不公平が起きるということは、こまかな点から申し上げればいえるのじゃないかと、私ども考えております。
#141
○秋山長造君 ただそれは課長のおっしゃるのも一つの理屈ですけれども、まあ交付税云々の問題なんかは、それはただ、しいて理屈をつければいえるというだけのもので、そういう本筋の問題じゃないと思うのですよ。この際、それでやはり今、後段でおっしゃったようなことは何も鹿児島や横須賀、熊本だけでなしにたくさんある。で、それらのほかの市は、何でしょう、今まで沿革的に見ても数年前からこの構想が発表されて、第一次、第二次、第三次というように試案か発表されたりしてだんだん進んできた。その途中で、あるいは自治省でおっしゃるように先を見越して、便乗的に改正されたようなところがあるかもしれない。これはまあ仮定の問題ですけれども、あるかもしれない。まあ便乗的でなくてもいろいろな理由で今問題になっている鹿児島や横須賀と同じような事情で、それぞれ過去において条例改正等をやられたところがだんだんあるだろうと思う。そういうものが、たまたま同じ趣旨でやったにもかかわらず、去年の暮までにやったところは全部そのままもう一言も文句をつけないで認めている。それで三夜明けて一月一日になったら、もうそれは絶対に悪いのだ、もちろん、そういうものは便乗改正だといわんばかりの扱いとうものは、どうもこれは無理があると思うのですが、これは大臣や政務次官はどういうようにお考えになりますか。
#142
○国務大臣(篠田弘作君) これは衆議院におきましてもずいぶん議論があったようであります。昨年の秋に市長会議がありまして、その席上で行政局長からこういう改正をやる。そこで期限は大体来年の一月一日をもって期限としてやっていきたいから、あまり便乗的な改正はやらないでほしいと要望したことがあるそうです。そこでその趣旨を守ってと申しますが、それに賛意を表してやらなかったところもあるし、まあ何言ってんだというようなことで、おれのほうはやるんだということでやったのが五つばかりあるのです。そういうようなことで、衆議院の段階でも非常に議論があって、何を言ってんだと言ってやったかどうかしりませんけれども、そういうふうに受け取ったんですね。おそらく僕はそう思います、率直に言って。そこで、衆議院の段階でもその点について今のお話と同様な議論がずいぶんありましたし、それを今の意見で、どうにか賛成してきてもらったというのが事の真相で、それをまた今ここで同じ議論をしているわけですけれども、また、ここでひっくり返るというと、また衆議院へ持っていって、またたいへんなことになるということじゃないかと思います。実情はそうだろうと私は思います。本来なら、法律ですから公布の日からこれを適用するというのが普遍の法律常識で、私も公布の日から適用したらいいじゃないか、そう考えるのですけれども、今までの苦心といいますか、そういういろいろないきさつがありまして、そこでひとつ御了解を願いたいというのが私の考え方でございます。
#143
○秋山長造君 これは大臣、衆議院で大いに議論があったというのは大臣の推量ですよ。議論はなかった。こういうことは審議しておらんでですよ、衆議院ではこの点は。それはなかなかこの点こまかく審議する余裕がなかったのですよ。だから、参議院は良識の府ですから、大いに良識に立ち返って審議しておるわけです。
#144
○国務大臣(篠田弘作君) まあ率直にいいますと、党内で大もめにもめたわけです。これが政調あたりでも激しくもんで、それから衆議院の段階でもそういう問題がありまして、ようやくおさめて参議院へ持ち込んで、今度参議院でまた同じことが議論になった、言いかえればそういうことだろうと思います――そういうことです。
#145
○鈴木壽君 大臣、時間がないようでございますから簡単にお尋ねをしたいと思いますが、衆議院で附帯決議がつけられておるのでありまして、私どももこの問題のきまりようによっては幾つかの附帯決議をつけなければならぬのじゃないかとも思っているわけですが、それはともかく、この附帯決議の扱いと申しますか、それの受けとめ力についてまことに変なような言い方でありますが、私どもこれは附帯決議というものは、単に気休めでもなく、こういう趣旨にのっとって、次の機会にできるだけ早い機会にできれば法の改正なり、あるいはいろいろな具体的な対策措置等をとってほしい、こういうことなんでありますから、それは大臣、私どもの附帯決議というものの考え方なりを受けとめての政府としてのそれに対する態度といいますか、そういうことについては、今私が申し上げたようなことについては御異議ないと思いますが、いかがでございますか。
#146
○国務大臣(篠田弘作君) おっしゃるとおりであろうと思います。
#147
○鈴木壽君 そこで附帯決議では、これは衆議院のほうの附帯決議では、これは前の国入会での附帯決議とほとんど同じようなものでありますが、このうち、いま少しく項目にわたってお考えをお聞きしたいと思うのでありますが、中には前に質疑の際に触れられた問題もありますから、そういうものは除いて、そのうちの二、三についてお聞きしたいと思うのであります。
 その附帯決議の一つに、「長期給付の掛金率の引下げについてあらゆる施策を検討すること。」、こういうことがあるのであります。これは端的にいうと、掛金率は高いのだからもっと引き下げろ、そのためのあらゆる施策を検討せい、こういうことだと思うのであります。そこで、これに対して大臣としては、これからどういう御態度で御検討なさるのか。そうしてまた、この掛金率が高いということに対する、あなたの大臣としての考え方はどうなのか、これをひとつまず最初にお聞きしたいと思うのであります。
#148
○国務大臣(篠田弘作君) 「長期給付の掛金率の引下げについてあらゆる施策を検討すること。」というこの条項でございますが、掛金が高いかどうかという問題につきましては、これは給付のほうがまたそれだけよくなっておるということになりますと、今ここですぐ掛金が高いということを私申し上げることはできませんけれども、しかしできるだけ掛金を安くするということは望ましいことでございますから、これを附帯決議の御趣旨と合うように安くするようにしたい、こういうことは考えます。しかしそれも結局今計算をしてみないというと、どれだけ安くできるものか、どれだけ高いものかということはちょっとわかりません。
#149
○鈴木壽君 この決議の趣旨は、私が今申し上げましたように、それからまた大臣もお認めになっておられるように、やはり掛金の率が高いということだと思います。何とか方法を講じて引き下げろといことだと思う、端的に言えば。もちろん、これについては国家公務員の場合等も関連してくると思いますし、いろいろな他に合わせて検討しなければならぬ問題も出てくると思うのであります。したがって、私は大臣が給付の内容によって高いか低いか、それも今、にわかに言えないとかというようなことは、これは一応この附帯決議のつく以前の問題であって、端的にこの附帯決議は下げろということだと思います。ですから、そういうことについてできるだけ安いにこしたことはないから検討します、しかし今どれくらいのということは、今の段階としてはあるいはどの程度引き下げるというようなことは、はっきり言えない段階だと思いますから、それは了承しますけれども、そういう方向で真剣に御検討いただいて、引き下げについての、それを実現できるようにしたいという御意図であるかどうかということをあらためてひとつお聞きをしたいと思います。
#150
○国務大臣(篠田弘作君) そのとおりであります。
#151
○鈴木壽君 それから次の「減額退職年金制度は、国家公務員共済組合法等とともに再検討すること。」、これに対してどういうふうなかまえでおられますか。
#152
○国務大臣(篠田弘作君) 国家公務員共済組合との関係がございますので、将来それと一緒に検討していきたい、こう考えております。
#153
○鈴木壽君 一緒に検討する、これは当然ここの附帯決議の中にも一緒に検討してもらいたいということなんでありますが、実は国家公務員共済組合、いわば大臣の所管外のことですね、一応。それで今問題になっているのはこの地方公務員の場合の共済組合法でありますが、率直に言って、この減額退職年金制度についてどうなんです。いろいろ議論もあったことなんでありますけれども、大臣の考え方としてはどうなんです。
#154
○国務大臣(篠田弘作君) 減額退職年金制度については、いろいろな面において研究しなければならぬ面があると思っております。
#155
○鈴木壽君 単なる研究でなしに、この決議の趣旨に沿った、趣旨を生かすような御検討、御研究というふうに解してよろしゅうございますか。
#156
○国務大臣(篠田弘作君) もちろん、そうでございます。
#157
○鈴木壽君 それからその次の「給付費及び追加費用については、国庫負担その他の方法により地方公共団体の財政を圧迫することのないよう万全の財政措置を講ずること。」、このことにつきましてはいかがでございますか。
#158
○国務大臣(篠田弘作君) この問題は、大蔵省との間に従来ともずっと交渉を続けてきている問題でございまして、今後も御趣旨に沿って交渉を続けて参りたい、こう思います。
#159
○鈴木壽君 聞くところによれば、大蔵省はこういう問題に対して非常に何といいますか、態度としては否定的なきつい態度だ、こういうことが伝えられておるのですが、その間もし差しつかえなかったら見通しとして大蔵省の態度、こういうものをあわせてお聞きして、それに対して一体どういうふうにして実現のためにおやりになるか、こういうこともできたらひとつお答えいただきたいと思います。
#160
○国務大臣(篠田弘作君) それは、ちょっとこちらから説明いたさせます。
#161
○政府委員(佐久間彊君) この点につきましては、先生もよく御承知いただいておりますように、実は三年来、政府部内におきまして、大蔵省と自治省との間で意見が食い違い、その調整のために本法案の提案がおくれてきたといういきさつがあるわけでございます。昨年の末の閣議におきまして、一応大蔵省の考え方を自治省ものみまして、政府といたしまして現在提案いたしておりまするが、地方の一般財源で措置をするということにきめたわけでございますので、ただいま大臣のおっしゃいましたように、将来の問題といたしましては、なお、これは慎重に、附帯決議の御趣旨もございますので、検討することになろうかと思いますが、さしあたりまして、そのような経過でございますので、すぐこれが実現ということは相当困難な状況であるように任ずるのでございます。
#162
○鈴木壽君 私も、実は率直に申し上げますと、個々の幾つかの附帯決議のうち、この点は結論的には一番、あなた方が実現のために努力すると言ってもむずかしい問題ではないかと、こういうふうに思っておったところなんであります。しかし、これは私どもの考え方としては、ぜひ実現してもらいたいという、これは強い考え方を私どもは持っておるのでありますが、そこでここ二、三年来、いわばこの問題のために法案の固まり方もできなかった。それからいま一つは、いよいよこの法案をこういうような形にまとめる際に、一応の了解ができておるわけです。あなた方は御不満であったかもしれないが、とにかく大蔵省との間に一応の了解ができて、そういうことの前提でこういうものができておる。今度これをまた、さらに引っくり返したような形でやるということは、なかなか私は、今あなたから率直にお話があったように、むずかしい問題ではないかと思う。しかし、これは、いろいろ考え方については今更申し上げませんけれども、ぜひやはりこういうふうな趣旨を生かして実現のために努力してもらいたいと思うし、特に私は大臣に、局長まかせと言っちゃ悪いけれども、局長まかせとか何とかいうことでなしに、これは大臣にひとつうんとふんばってもらいたい問題だと思いますが、大臣いかがでございましょう。
#163
○国務大臣(篠田弘作君) がんばりましょう。
#164
○鈴木壽君 最後に一つ、時間もないようでありますから、一つだけにしておきます。
 この衆議院の附帝決議の一番あとのほうの関係諸団体の職員についての問題でございます。この附帯決議では、「地方公務員に準じ共済制度を設けること。」と、こういうふうになっておりますが、そこで一つは大臣にお聞きしたいことは、これについてのこれからの取り組み方についての、これは決意のほどをお聞きしたいと思いますし、局長には、今までの、こういう法案を作るまでの間にどのような検討が行なわれ、どういういきさつがあり、そうして最後には関係市町村の職員が一応ワク外に出た、こういうことになったその経緯なり、これを少しく局長のほうからお聞きしたいと思いますが、まず最初に大臣のほうからひとつお願いしたいと思います。
#165
○国務大臣(篠田弘作君) 御指摘のこの問題は、ここに書いてあります「地方公務員に準じ共済制度を設けること。」という方向でやっていきたいと思います。多少関係する関係官庁と申しますか、そういう方面にも異論があるようでありますが、できるだけ努力いたしまして説き伏せていきたい、こう考えております。
#166
○政府委員(佐久間彊君) この問題につきましては、実は自治省といたしましては、当初試案の中にこういう制度を設けることにいたしておりまして、その方向で検討をいたしておったわけでございます。しかし、立案の過程におきまして政府部内で関係省との間で意見の調整ができませんで、この御提案いたしましたものの中にはこれを除いておるわけでございます。で、関係省との間の意見の食い違いの問題は、一つは厚生省でございますが、厚生省は、共済組合は公務員のための組合ではないか。そこで、公務員の身分を持っているものについてだけを対象にすべきであって、ここにあげられておりますようなものは、言うならば公務員ではない。したがって、それをそこまで拡張することについては反対だと。で、反対の理由といたしましては、この公務員じゃない一般のこうした職員につきましては厚生年金制度でいくべきじゃないか。で、現在厚生年金制度が、給付の内容が公務員の共済組合よりも悪いならば――ならばといいますか、悪いことは認めるが、それならば厚生年金制度の給付の内容を改善するという方向で努力すべきではないかと、まあこういうのが厚生省の御意見のおもな点であったのでございます。
 なおまた、大蔵省は、財源、それからこの制度の内容について技術的にもまだいろいろと疑問な点があるというようなことで、これまた十分な了解を得るまで時間的にも余裕がなかったような状況でございます。
#167
○鈴木壽君 大臣がおらなくなりましたが、局長、これはひとつ大臣にもお伝えいただきたいのですが、今までいろいろな法案に附帯決議というものがつきましたが、これは私、冒頭に申し上げましたように国会では単に気休めとかゼスチュアとかではないのですから、それはあるいは立案者と、最初の立案の当局の方々からすれば御不満の場合もあるかもしれませんけれども、やはりどうしてもその決議の趣旨を生かしたその後の御改正なり、そういうものがとられなければならぬと思うのです。ただ、従来、大臣が、ただいま聞いたような最大限の努力を約し、近く実現できるような答弁をしておきながら、二年たっても三年たってもこれが生かされないという例かずいぶんあったわけなんですね。おそらく今回は、そんなことはないだろうと思いますけれども、私はやっぱりこの問題、先国会においてもこういう附帯決議がつけられ、さらにこの国会においてもまた同じものかついておる。また、先国会において参議院のこの委員会でつきました附帯決議もほぼ同じような趣旨の項目が並んでおると、こういうことからしますと、これはぜひ、いろいろなめん、どうな問題も私はあると思いますが、そういう問題を克服して早急にひとつ決議の趣旨を生かしていく、こういうことをぜひやってもらいたいと思うのであります。これはひとつ実は、大臣にもう一回念を押しておきたかったのでありますか、政務次官がおられますから、委員長、政務次官にいま一つ申し上げまして……。先ほど私は、大臣に附帯決議について三、三お考えのほどをお聞きして決意のほどをお尋ねしたわけでありますが、今そのお尋ねした項目につきましては了承いたしました。ただ、全体としてそういう努力をなさるとか十分尊重しますと、こうおっしゃっていながら、過去にはそれが二年たっても三年たっても四年たっても生かされなかった。また、委員会に同じような決議が繰り返されると、こういう例かございましたのですが、私はもしそうだとしますと、決議に対する政府当局の考え方、扱い方というものに非常に不満だといわなければならぬと思うのです。今回の問題、これは繰り返して申しますように、単なる気休めとか何かそういうことでなしに、ほんとうにこの法を生かし、それによって多数の公務員の方々の福祉のために少しでもよいものをやっていきたいと、こういうところから出たそれなんでありますから、これはぜひ早急に、いろいろな困難な問題があることは予想されますけれども、早急にひとつ御検討なさって、この決議の趣旨の実現のために最大の努力をしていただきたい。できればこの次の通常国会あたりに、私はその時限までに法改正ということは望みませんけれども、あるいはできないかもしれませんけれども、ある程度の方向ぐらいは示されるということを望んでいるわけでありますが、そういうことにつきましてひとつ政務次官からもあらためてお考えをお聞きしたいと思う。
#168
○政府委員(藤田義光君) 大臣から御答弁申し上げたかと思いますが、私も、この法案は何分にも従来乱立しておりました多数の法律を集大成したものでありまして、将来是正すべき点がたくさん出てくる、だろうと思います。特にこの制度の実施に伴う追加費用としまして八千数百億を必要とするということでありますので、そういう財源問題等も一応現在のところ地方財政でめんどうを見るということになっておりますが、国庫負担等の関連において相当大きな問題になるかと想像いたしております。そういう際におきまして順次実施しました結果に基づいて是正して参りたい。附帯決議の趣旨に関しましては、もちろん現実に一つ一つ具体化するように努力を続けて参りたいと、かように考えております。
#169
○秋山長造君 前の問題に返りますが、さっき大臣はああいうようなことをおっしゃったけれども、大臣は衆議院の審議の状態を御存じないでおっしゃったのだろうと思うので、深くとがめるつもりもありませんけれども、大臣ですらこの一月一日というのはどうもちょっと常識とは違うというような感想を持たれているのですね。やっぱり法律の公布の日以後はいかぬという程度のことが常識じゃないかというような個人的な感じだけは表明されたのですが、やっぱりそれが私は正しいのではないかと思うのでして、先ほど去年のうちに地方に対していろいろな機会に、一月一日以降の改正は認めぬのだというようなことをPRされたというようなお話ですけれども、これもどうもきわめて不明確なんでして、さっき最初に条例改正をしてもいいかどうかと聞いてきたところには、それはいかぬといって返事をしたのだというような話だった。それからその次に、何かいろいろな問題についてそういうような趣旨の話をしたのだというような、少しぼやけたようなことで、さっきまた大臣は、市長会議のときにはっきり言うたはずだと、こういうようなお話なんですが、一体どの程度のことを事前におやりになったのか、その点を明確にお答え願いたいと思う。
#170
○政府委員(藤田義光君) 秋山委員の御発言、先ほどから拝聴しておりまして、私もこれは端的に申し上げまして、純理論としては秋山委員の御発言の趣旨がよく了解できます。ただ自治省といたしましては、起債の問題や交付税の問題、非常に微妙な問題をかかえておりますので、なるべくこういう財政に関係した措置に関しましては、全国の自治体を平等に取り扱い、どろなわ式な措置をとったような公共団体が得をすると、こういう誤解のないような行政指導をずっとやって参っております。したがいまして、今回一月一日以降条例改正をやったところが必ずしもどろなわとは私は考えませんが、特に秋山委員の御指摘のとおり、私の郷里もこれをやっておりまして個人的には一月一日以降の条例改正も認めたほうが、私自身の選挙には有利なんであります。しかし、いろいろ現実の問題と、それから過去数回にわたってこの制度を実現しようとした実績、あるいは昨年末の客観情勢からしまして、一応地方自治体としては常識的に、もうこれは来年になったら改正した条例がおそらくだめであろうということは想像したであろうと健全な自治体の理事者、あるいは組合の方の常識に私たちは期待いたしまして、一応先ほど大臣も申されましたとおり、政府与党内におきましても、秋山委員と同様な発言が強力にありました。ありましたが、政府当局といたしましては、純理論から一歩退きました姿で一月一日で線を引こう。こういう法律案になりますと、どこで線を引くかということになると、なかなかむずかしい。水かけ論になりますが、一応常識的に一月一日、これが妥当な線であろうということで、実は衆議院の段階においてもこの問題に関しましては、異論があったかどうかしりませんが、異論が表面化せず参議院に回ったような次第でございますので、いろいろな御異論もありましょうが、ひとつその点の政府当局の苦心だけは認めていただきたい。
#171
○秋山長造君 苦心というても苦心は何もないので、認めさえすればいいので、ことさらに、こういう線を引こうとするところからいろいろな苦心というか強弁をしなければならぬのでね、まあ選挙に得だ、損だということは私らには関係ないので、私なんか、これを幾らやったところで別に何も選挙にプラスにもマイナスにもなりはせんのですけれども、そういうことはつけ足しとして、どうですか局長。市長会議で言った、何で言ったとかいろいろなことを言われるのですが、どういう機会にどういう方法で、この地方団体に趣旨を徹底されたのですか。その点をはっきりして下さい。
#172
○政府委員(佐久間彊君) これは一々正確にいつどの席でどういうふうに申したかということはちょっと申し上げかねますが、こういう趣旨のことは半年も一年も前からいろいろな機会には述べております。ただ文書で照会があって、文書で回答いたしましたものは二、三あるようでございますし、そのほかまた特に冒頭に私が申し上げましたのは、昨年の秋から暮れにかけまして、現実にこういう条例の改正をしていいかという照会、これは幾つか公務員課のほうにあったのでございます。それにつきましては、近く提案をすることになるのでいかぬと、これはかなり具体的にはっきりした指導をいたしたわけであります。そのほか、どういう席でいつどうしたということは、ちょっと今正確にはお答えいたしかねます。
#173
○秋山長造君 じゃ、さっき大臣が市長会議でやったというのはうそですか。さっき大臣はそうおっしゃった、去年の秋ごろ市長会議ではっきり言ったはずたという御答弁をされたのですが……
#174
○政府委員(佐久間彊君) 市長会で私かというのは、私記憶がはっきりいたしておりませんが、公務員課長が関係の市長さんの役員会でそういう趣旨を申したことはございます。
#175
○秋山長造君 そのときに、今問題になっている鹿児島だとか熊本だとか、横須賀だとかいうようなところの理事者も、法律には当然こういう一月一日以降はだめだという規定が法律の中に入るだろうということは承知したんですか、そのとき。
#176
○説明員(松浦功君) 記憶でございますが、ただいま局長から御発言ございなしたように、市長会の幹事会、行政関係の幹事会だったと思いますが、その席上で年金法の説明をしたときに、改正をしていいかということがございました。そのときにおきましてははっきりと私もお答えをした記憶が残っておりますが、新しく法律もしける際だ。いずれにしても改正すればそれらの金は地方財政に負担がかかってくる問題なんだから、そういうことはないようにということを申し述べた記憶がございます。そこに横須賀の市長さんがおられたか、鹿児島の市長さんがおられたか、それは私ちょっと記憶がございません。
#177
○鈴木壽君 今の問題でちょっと関連して参考のためにお聞きしたいのですが、鹿児島、熊本、八幡、それから関、横須賀ですか、この五つの団体がいつ何月何日に問題になるような条例を作ったのか。問題になるといってはおかしいけれど、条例を作ったのか。そういう内容等からして五つの場合、明らかに便乗的なものとあなた方がごらんになっているのかどうかですね、こういうことを参考のために……。
#178
○政府委員(佐久間彊君) この法律はそういう具体的な事例を承知いたしました上で立案をいたしたわけでございませんで、先ほど申しましたようないろいろな機会にどうもそういう動きがあるし、またそういうな御意向のところもあるように存じましたし、まあ従来から指導いたしておりました関係もございますので、建前としてそういうものを予想いたしまして規定を作ったわけでございます。したがいまして、その後これに引っかかるものがどういうところがあるかということは、実は私どものほうからは調査はいたしておりません。ただいろいろな機会に耳にいたしておりますのが先生のおあげになったようなところでございまして、それらにつきましてもその内容を正確には私どもが承知をいたしておるわけではございません。
#179
○鈴木壽君 ではもう一点、そういたしますと、その御答弁としてはわかりましたが、どこかでこれは切らなければならぬということも確かにあると思うのですが、そうすると、その切る場合に、やはり考え方は便乗的なものが出ることをやはり一応押えなければならぬと こういう意図であることだけはこれは明らかだと思うのですね。そこで、それではやはり具体的にこういう問題の処理をどうするかという場合には、これらの各団体で作りましたそういう条例がいわゆる便乗的な色彩が濃厚であると、明らかにこの法が出ることを予想し、有利な、有利といってはあるいはいけないかもしれないが、有利にそういうものを取っておこうと、法の出る前にね。そういうような意図であるのかどうか。そしてそれに伴うような内容を持っておるかどうかということがやはり検討されなければならぬと思うわけなんですね。単にぴしゃっと日限を切手という機会的なそういう仕分けよりも、今言ったようなことろを私はもっと考えていかなければならぬと思うのでありますから、そういう意味では私はやはりそれらの諸団体の条例等についてもっと内容をあなた方がつかむべきだと思うのですね。それによってやはり一つの判断の強い線を出すと、こういうことであってしかるべきだと思うのですがね。したがって、私は時日もあまりないようでありますけれども、さっき私がお尋ねしたようなことをできるだけひとつお調べになっていただきたいと思うのです。何かの方法で、詳細な全文でなくても要点だけでもひとつ、あとでお調べになっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
#180
○政府委員(佐久間彊君) お話の出ました五市につきまして、それがどういう内容であるかということにつきましては、次回までに調べられると思いますが、そのほか私どもの耳に入っておりませんところでもあるかも存じません。それらもこの機会に全部調べるということはちょとできかねると思いますが……。
#181
○鈴木壽君 全国的な今話題になっているこの五市ですか、これ以外にもあるかもしれませんし、それをにわかに全部もれなく調べるということも、これは事実上不可能かと思いますので、そこまで私要求しませんが、とりあえず今話題に上ぼっておる五つの市について、要点だけでけっこうでございますから、ひとつお願いしておきます。
#182
○秋山長造君 じゃ、こうして下さい。今の鈴木委員の要求ですね。私も、実はそれをお願いしたいと思ったのですが、それをひとつ明後日の委員会までに、筋書きだけでいいですから、その五つの市について条例改正をやった経緯と、それから問題点をまとめて、それを明後日の委員会に出して下さい。七の上であらためて御質問をしますから。きょうのところは、この問題についての私の質問は保留しておきます。
#183
○委員長(石谷憲男君) 両案についての本日の審査はこの程度にいたしたいと存じます。
  ―――――――――――――
#184
○委員長(石谷憲男君) 次に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案を議題といたします。まず、政府当局から提案理由の説明を聴取いたします。徳安総理府総務長官。
#185
○政府委員(徳安實藏君) 今回、私が総務長官に就任いたしました徳安でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 ただいま議題となりました激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 政府は、第三十九国会において成立いたしました災害対策基本法を本年七月十日から施行いたしたのでありますが、同法第七章におきまして、著しく激甚である災害が発生した場合における復旧事業等が適切に実施されるための地方公共団体に対する国の財政援助及び被災者に対する特別の助成措置について、別に法律を制定すべきこととされております。また、この法律は、できる限り激甚災害発生のつど特例法を制定することを避け、災害に対する国の負担制度の合理化をはかり、激甚災害に対する施策が円滑に講ぜられるようにすべきこととされております。
 本法律案は、この災害対策基本法の規定の趣旨にのっとり、従来、激甚災害のつど個別に立法されて参りました各種の国の負担、補助等に関する特例法を総合的に考慮し、合理的かつ恒久的な制度を作ることを目的としたものであります。
 すなわち、まず、国民経済に著しい影響を及ぼす災害であって、その災害による地方財政の負担を緩和し、または被災者に対する特別の助成を行なう必要があるようなものが発生した場合には、政府は、中央防災会議に諮って、これを激甚災害として指定し、以下に述べる措置のうち、その激甚災害に対して適用すべき措置を指定することといたしております。
 この特別措置の内容といたしましては、
 第一に、公共土木施設、公立文教施設、社会福祉施設の災害復旧事業費等、地方公共団体の負担額を計算し、この地方負担額を当該団体の標準税収入と比較して、一定基準に該当するものにつきまして、超過累進的に負担を軽減するよう特別の財政援助を行なうこととしております。
 第二に、農林水産業関係につきましては、農地、農業川施設及び林道の災害復旧事業及び災害関連事業の地元負担を軽減するため、通常の補助のほか、負担が増大するに伴い超過累進的に補助ができることとするとともに、農林水産業共同利用施設に対する補助の特例、開拓地の施設等に対する補助、天災融資法の特例、森林組合等の行なう排土事業に対する補助、土地改良区等の行なう排水事業の補助及び共同利用小型漁船酒造費の補助につきまして、それぞれ、従来の災害特例立法に準じた措置を定めております。
 第三に、中小企業につきましては、中小企業信用保険法による災害関係保証の特例、中小企業振興資金等助成法による貸付金の償還期間の特例、事業協同組合等の施設の災害復旧事業に対する補助及び中小企業者に対する資金の融通に関する特例につきまして、それぞれ従来の災害特例立法と同様の措置を規定いたしております。
 最後に、以上の各種の措置のほか、公立社会教育施設及び私立学校施設の災害復旧事業に対する補助、私立学校振興会の業務の特例、市町村の施行する伝染病予研事業に関する負担の特例、母子福祉資金に対する国の貸付の特例、水防資材費補助の特例、罹災者公営住宅建設事業に対する補助の特例、産業労働者住宅資金融通の特例並びに公共土木施設、公立学校施設及び農地、農業川施設等の小災害に関する起債の元利補納の特例を定めております。
 以上がこの法律案の概要でございますが、この法律が施行されることによりまして、将来著しく激甚である災害が発生した場合におきましても、別に立法を要することなく以上の諸措置が発動されることとなり、災害復旧事業等の迅速かつ適切な執行が行われ、また災害を受けた地方公共団体等の経費の負担を適正ならしめるとともに、被災者の災害復興の意欲を振作することができるものと確信いたしております。
 なお、本年すでに発生している集中豪雨及び台風による災害をも考慮して、本法律案の附則において、昭和三十七年四月一日以後に発生した災害についてこの法律を適用することといたしております。
 何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
#186
○委員長(石谷憲男君) 続いて補足説明を聴取いたします。江守内閣総理大臣官房審議室長。
#187
○政府委員(江守堅太郎君) ただいまの提案理由説明に対しまして若干の補足説明をさせていただきます。
 これはプリントはお配りしてございません。ただこういった「激甚災特例における超過累進方式」という横書きのプリントがお配りしてございます。これを後ほど参照していただきたいと思います。
 この激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案、これはただいまの提案理由にございましたように、災害対策基本法の規定の趣旨にのっとりまして、激甚災害に対処するための合理的かつ恒久的な制度を作ることを目的といたしております。すなわち国民経済に著しい影響を及ぼす災害が発生いたした場合に、これを激甚災害と指定いたします。同時にそ激甚災害に対しまして適用すべき措置を指定いたします。そうしてその災害による地方財政の負担を緩和し、あるいは被災者に対する特別の援助を行なうということにしているものでございます。
 この法案によりますところの特別措置といたしましては、まず第一にこの法案の第二章の関係でございますが、公共土木施設災害復旧事業等に関する地方公共団体に対する特別の財政援助、それから次に、やはり第三章の関係でございますが、被害を受けました農林水産業者等に対する特別の助成の措置、それから第三には、第四章の関係でございますが、被害を受けました中小企業者等に対する特別の助成の措置、最後にその他諸般の災害関係の特別措置、これは第五章に規定してございます。このような四つの体系に区分をいたしまして特別措置を規定いたしておる次第でございます。これらの各車に定めました措置のうち、従来の災害の特別立法による方式と特に異なる内容となっておりますのは、公共土木施設災害復旧事業費等に関する財政援助と、農地農業川施設災害復旧事業費等に関する助成につきまして、これらにつきましては先ほど申し上げました、このお手元にお配りいたしました資料によりまして御説明を申し上げたいと思います。
 まず第一に、公共土木施設災害復旧事業費等に関する特別の財政援助の措置でございますが、これは従来公共土木の災害復旧等につきまして、個々の災害の額に対しましてそれぞれ補助を定めておったという方式を改めまして特定のあるグループの事業対象につきましてこれを全部合算をする。それを合算いたしまして、これを地方の標準税収入との関係を見ながら、それぞれの区分に従って特別超過累進の率を適用いたしまして、補助率を計算する、こういうような仕組みになっておるわけでございますが、まず第一にこういった方式によりまして財政上の特別の措置をいたします事業対象といたしましては、そこに書いてございいます「対象事業」というところに書いてございますように、十三でございまして、公共土木施設災害復旧事業、公共土木施設災害関連事業、公立学校施設災害復旧事業、公営住宅等災害復旧事業、生活保護施設災害復旧事業、児童福祉施設災害復旧事業、身体障害者史生援護施設災害復旧事業、精神薄弱者援護施設災害復旧事業、婦人保護施設災害復旧事業、伝染病院隔離病舎等災害復旧事業、伝染病予防事業、推積土砂排除事業、湛水排除事業、このような十三の事業対象につきまして、これを合算をするという方法をとろうとするものでございます。さらに法案の第三条の一項によりまして激甚団体として指定をすることになっております。これは政令に譲ってあるわけでございますが、その考え方といたしましては、今申し上げましたような対象事業につきましての地方負担額の合計額がそれぞれの団体の標準税収入に対しまして、県におきましては二〇%以上、市町村にありましては一〇%をこえる、そういう団体を激甚県あるいは激甚市町村というふうに政令で指定をいたします。それから次に、そのように計算いたしました地方負担額の合計額を標準税収入で割りました比率によりまして、下の表に書いてございますように区分をいたしまして、そして、それぞれに超過累進率を適用するということになっております。県で申しますと、そこに書いてありますように、一〇%から五〇%というものに対しましては補助率五〇%、五〇%から一〇〇%に対しましては五五%、以下順次そのような仕組みで計算をいたしまして、六〇〇%以上のものについては九〇%というふうな計算を県に対して行なうということでございます。さらに、市町村につきましては、今の県と同様の刻み方によりまして五%から一〇%というものに対しましては六〇%、以下順次四〇〇%以上のものに対しては九〇%というふうに、超過累進率の適用をして計算するということにいたしておるわけであります。このような計算をいたしました結果が実際の財政負担、あるいは各市町村に対する補助という問題等を見るときに、どういうふうになるかということでございますが、それは次の次の、二枚めくっていただきまして「公共災害嵩上額試算表」というものがございます。これは昭和三十四年災害について試算をしたものでございますが、県について申しますと、ここに六県とりまして試算をいたしたわけでございますが、総額の結論を申し上げますと、三十四年災のときのかさ上げ額は二十四億七千六百万円、それを今申しました方法によって試算をいたしますと二十七億八千四百万ということになっております。それぞれの県について申しますと、三十四年災のときに受けました災害の態様がそれぞれ異なっておりますような関係もございまして、あるいはふえ、あるいは減るというような関係になっておりますけれども、これはこの二つの数字を直接比べることが多少無理な点もございます。大体のめどといたしましては、国がこういう補助をする際の国からの補助金、地方財政を緩和する程度のこういうものは三十四年災の当時よりもややいいというふうに、私どもは考えております。
 それから市町村のところでございますが、これは約二百八十三市町村について計算をしたものでございますが、これも三十四年災のときのかさ上げ額は十五億一千三百万、今回の計算によりますと十五億九千九百万という計算になっております。
 それから法案の第三章の農林水産業に関する特別の助成の関係でございますが、農地及び農業用の施設の災害につきましては、激甚地の指定をこれまた政令でいたすことになっておりますが市町村の地域につきまして農地、農業用施設災害復旧事業費及び農業用施設災害関連事業の地元負担額の合計額を被害農家戸数で除した金額、つまり一戸当たりの地元負担額でございますが、一戸当たりの地元負担額が二万円をこえます地域を激甚地として指定するということでございます。それから、それらに対しまする超過累進のきざみ方といたしましては、今申しました一戸当たりの地元負担額一万円から二万円というものに対しては七〇%の補助、それから二万円から六万円までは八〇%の補助、六万円をこえるものにつきましては九〇%の補助をする。このような超過累進率を適用する。こういうことでございます。
 それから林道の災害でございますが、これも政令で激甚地の指定をいたしますが、その考え方は、林道の一メートル当たりの地元負担額――これは林道災害復旧事業及び林道災害関連事業の地元負担額の合計額を、その被害の総延長メートルで割ったものでございますが、その一メートル当たりの地元負担額が百八十円をこえる地域を激甚地として指定する。そして超過累進率につきましては、そこに書いてございますように、そのようなきざみ方で、それぞれ七〇、八〇、九〇%こういう超過累進率を適用するということでございます。
 このような超過累進率の適用をいたしました結果、地方団体はどのような負担になるかということが、次の「地元負担額の比較」というところに書いてございます。一番左が一戸当たりの事業費でございますが、簡単に地元の負担額の増減という点だけをごらんいただきますと、その三つ目の欄が、従来の災害特例法によりました場合の地元負担額でございます。その次の次の欄か、今回の、今申し上げました計算をいたしましたときの地元の負担額でございます。これを比較いたしますと、つまり△になっておりますところが、それだけ地元の負担が軽くなるということでございます。ごらんいただきますように、一戸当たりの事業費が二十万円というところにつきましては、今回の措置によりまして一万一千四百二十一円、地元の負担は軽くなるということでございます。
 同様に、林道について見ましても、今回の措置によりまして、地元の負担は相当従来の措置よりも軽減されるものが多いということがおわかりいただけると思う次第でございます。
 このほかに、農林水産業共同利用施設災害復旧事業費に対する補助、それから開拓者施設及び水産動植物養殖施設の災害復旧悪業費に対する補助、天災による被害農林漁業者等に対する資金融通の特例、共同利用小型漁船建造費の補助、こういったものは従来の個別立法に準じた措置を定めております。
 次に、法案の第四章の、中小企業に関する特別の助成措置につきましては、大体その内容は従来の災害特例立法とほぼ同様のものと考えております。中小企業信用保険の付保限度額について災害融資にかかる保険金額を通常の保険価額とは別ワクで処理できる。また、事業協同組合等の共同利用施設災害復旧事業に対する特別の補助、中小企業振興資金等助成法による貸付金の償還期間の特例などの措置、こういう措置を講ずることにいたしておるわけでございます。
 最後に、第五章が、「その他の特別の財政援助及び助成」として規定しておりますものは、公立社会教育施設災害復旧事業費の補助、私立学校施設災害復旧事業費の補助、母子福祉資金に関する国の貸付の特例、水防資材費の補助、罹災者に貸し付ける公営住宅建設費の補助等の特別措置のほかに、公共土木施設、公立学校施設、農地及び農業用施設等小災害復旧事業費に充てるための地方債に関する元利補給の措置等を、この章で定めております。これらの措置は、災害を受けました個人または法人に対する助成ということを目的として行なわれますものと、地方公共団体に対する補助ではありますが、補助の目的あるいはその性質上、この法案の第二章で規定しております地方財政援助のためのプール合算方式による補助、そういったものでは、なじみにくいといったものを、特別にはずして規定をいたしておるものでございます。
 以上が大体この法律案の提案理由につきまして、補足説明を申し上げるべき諸点でございます。
#188
○委員長(石谷憲男君) 本案についての本日の審査は、この程度にいたしたいと存じます。
 次会は明二十九日午前十時に開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時三十六分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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