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1962/08/29 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第5号
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1962/08/29 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 地方行政委員会 第5号

#1
第041回国会 地方行政委員会 第5号
昭和三十七年八月二十九日(水曜日)
   午前十時三十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     石谷 憲男君
   理事
           小林 武治君
           西田 信一君
           秋山 長造君
           市川 房枝君
   委員
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           鍋島 直紹君
           湯澤三千男君
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
           林  虎雄君
           松澤 兼人君
           松本 賢一君
           鈴木 一弘君
           基  政七君
  衆議院委員
   発  議  者 太田 一夫君
  政府委員
   内閣総理大臣官
   房審議室長   江守堅太郎君
   総理府総務副長
   官       古屋  亨君
   大蔵省主計局法
   規課長     上林 英男君
   農林省農地局長 庄野五一郎君
   建設政務次官  松澤 雄藏君
   建設省住宅局長 関盛 吉雄君
   自治省財政局長 奥野 誠亮君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   大蔵大臣官房財
   務調査官    宮崎  仁君
   自治大臣官房参
   事官      松島 五郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○激甚災害に対処するための特別の財
 政援助等に関する法律案(第四十回
 国会内閣提出、衆議院送付)
○昭和三十七年度分の都道府県民税等
 の減額に関する臨時特例法案(衆議
 院送付予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案を議題といたします。前回説明を聴取いたしておりますので、これより質疑を行ないます。政府からは、現在、内閣総理大臣官房、審議室島村参事官、大蔵省主計官小田村四郎君、自治省財政局長奥野誠亮君、同じく参事官松島五郎君、建設省住宅局長関盛吉雄君、河川局次長鮎川幸雄君、農林省農地局長庄野五一郎君、同じく参事官在田新治君、同じく災害復旧課長梶木又三君、厚生省社会局施設課長瀬戸新太郎君、公衆衛生局防疫課長中原竜之助君が出席いたしております。それでは御質疑の力は、順次御発言をお願いいたします。
#3
○鈴木壽君 委員長、ちょっと……。
#4
○委員長(石谷憲男君) 速記をとめて。
  〔午前十時三十分速記中止〕
  〔午前十時四十三分速記開始〕
#5
○委員長(石谷憲男君) 速記を始めて。
 このほかに政府からは、建設政務次官松澤雄藏君、大蔵省財務調査官宮崎仁君が出席いたしております。
 それでは御質疑の方は、順次御発言をお願いいたします。
#6
○鈴木壽君 この法案は、従来激甚災害があった際の各事業別、事業ごとの特別な財政援助といいますか、措置といいますか、そういうものとは違って、各事業のそういうもの全部集めた、いわば総合負担方式をとっておるのでありますが、こういう総合負担方式をとったほうがいいという根拠について一つお伺いをしたいのです。なぜ、こういう方式をとるようになったのか、とろうとするのか、こういうことを一つお尋ねをします。
#7
○政府委員(江守堅太郎君) この激甚災害のための財政援助の法案を考えました根本的なスタートは、災害基本法の中で、従来のように災害が起こりましたつどいろいろ特例を出すという方法を避けましてできるだけ恒久的な立法にするということ、さらにこういった恒久的な立法をするにつきましては、国の財政の援助の仕組みなどをできるだけ合理的なものにしよう、こういった二つの考えがあり、さらに地方財政との関係も十分考えた一つの財政援助の仕組みを作ろうということでございます。それで従来の特例によりますと、一つ一つの立法をいたしまして、そうして固定的な一つの、何と申しますか、特別のかさ上げをしておる。これを、きのうも御説明いたしましたように、数個の公共事業的な経費をプールをいたしまして、そうしてこの総額と地方財政の標準税収入というものとのにらみ合わせをした上で、そうして個々の地方団体に対して一定の刻みを持った超過累進でもって国の援助額を決定するということのほうが、国の財政の援助の仕方としても、またその援助を受けるところの地方団体の財政の問題としても、これは合理的であろう、こういうふうに考えまして、第二章の公共災害関係のものはプール計算するということでございます。
#8
○鈴木壽君 お答えのように、災害対策基本法の中には、災害の発生したそのつどにいわば特例の措置なりそういう法的な制定をすることを避ける、こういうことがありますから、今度出て参りましたこういう財政援助に関する特別の法律案について、その考え方としては私は何も問題があるとは考えていないのであります。ただあなたがお答えになりました後段の、なぜこういう方式をとったほうがより合理的であり、あるいは国、地方団体を通じていいんだ、こういうことなのか、それを私はお聞きしたいのであります。従来特例措置がそのつどつど講じられてきた、それを一本にまとめた形においてそのつど特例の措置の法律案を出して、それがきまらなければどうにもならぬという、こういうことでは困るという、そういう実情はわかります。ですから、繰り返しますが、こういう法律、いわば恒久的な対策をする、ただ激甚地の指定をすれば自動的にこれらのいろいろな条文が適用になる、こういう考え方については私は異議がないわけなんであります。ただ、さっき言った総合負担方式といいいますか、私正確にこの呼び名をどう言えばいいのかわかりませんが、いわば総合負担の方式をとったほうがより合理的である、国にとっても地方団体にとってもいいんだと、こういうことについての根拠をもっとお聞きしたいわけなんであります。
#9
○政府委員(上林英男君) ただいまの点につきましては、大きな論点は先ほど内閣審議室長から申し上げましたとおりでございまするので、特に公共災害、いわば地方公共団体の負担になりまするような災害につきましては、ここで一括総合的に計算をいたしまして、財政力に応じましたかさ上げを行なっていくという方式をとったわけでございます。と申しまするのは、従来の特例立法におきまして、いろいろと過去におきましては地方公共団体の負担を軽減する措置を講じて参ったわけでございまするけれども、これにつきましては、先ほどから申し上げておりまするような、災害基本法におきますそのつどの立法ということを避けますると同時に、なおこれを合理化いたしまする手段といたしましましては、結局におきまして過去の災害特例において何をやったかと申しますると、地方公共団体の負担の軽減をはかったわけでございまして、この負担の軽減をはかります方法といたしましては、地方財政力に応じました負担の軽減をやっていくということが一番合理的な方法であるかと考えるわけでございます。逆に申しますると、過去のたとえば災害特例法でもってかさ上げをいたします。そういたしました場合に、たまたま激甚地に指定されたということになりますと、いきなり補助率がぎゅっと上がってしまう。その間のバランスがいかにも不自然であるというような議論もあったわけでございます。今回の措置におきましては、いろいろな公共災害を全部合計いたしまして、これを地方財政力に適合いたしまするように超過累進的に負担を軽減していく、こういう措置をとったわけであります。したがいまして、たとえば過去の例におきまする災害の国庫のかさ上げ率とそれから財政力との比較をいたしました表を作って参りますと、たとえば過去におきまして軽減をされましたものは、そう必ずしも財政力に応じましてうまく負担が軽減されておらない、非常にばらばらであるというようなケースも出て参るわけでございますが、今回のやり方によりますると、こういうような超過累進的な方法をとるわけでございまするが、したがいまして、地方財政力に応じました負担の軽減をやり得る、こういうような点でさらに合理化をされていくものと考えているわけでございます。
#10
○鈴木壽君 合理化という方向で考える場合には、いろいろな方法、考え方が出てくると思うのであります。そこで、こういう災害に対しての地方団体に対する財政の援助措置というものは、これは出発点としてはできるだけ地方団体の財政力といいますか、そういうものを圧迫しないで、もっと言葉をかえていいますと、地方団体の負担を軽減をしてやる、こういうことに私はあると思うのです。これが私は今までとられてきました特例の措置等に見られるような一貫した考え方だと思うのであります。と同時に、またこの法案を貫く考え方でなければならぬと思うのであります。そこでその場合に、先ほど申しましたように、その負担の軽減なりというものを合理化していく、こういう一つの考え方が当然これは出てくるわけなんです。これは合理化の仕方が、今回とられようとするこういうことで、はたしてそれが最上のものであるかどうかということを、ちょっと私自身は今のところこれが最上のものだというふうには考えられない向きがあるのであります。というのは、今あなたがお話しになりました、いわゆる財政力に応じたものを中心に考えていく。ところが、たとえばこの超過累進率を適用する際の、いわゆる財政力に応じた、こういう考え方をする場合に、税収入だけをその要素に取り上げておるのです。これではたして地方公共団体のいわゆる的確な財政力の把握ができるかどうか、こういうことに一つの私は問題があると思うのであります。ですから、考え方はこれはいろいろあるから、われわれはこういう考え方が一番いいと思ったのだ、こういうふうにいくべきだと、こういうふうなことになると、これは話がおしまいになりますけれども、私はさっき申しましたように、できるだけ地方団体の負担を軽減をしていく、こういう建前に立つという観点からしますと、ちょっともう少し具体的に、従来のやり方で地方負担が、過去に起こったたとえば三十六年度災害、これの激甚地指定をやったところに対して、それぞれの特例法を適用した場合のそれと、今回のこれを適用した、こう想定した場合のそれと、具体的にひとつこれはお示しをいただかないと、ちょっと私どもはこれだけでは、これが一番いいのだということにはすぐ納得できかねる部面があるのでありますから、そういう点はいかがですか。
#11
○政府委員(上林英男君) ただいまの御質問の点につきましては、昨日「激甚災害特例における超過累進方式」という資料で御説明いたしたと思いますが、その中におきまして、今回の法律案によりまする計算をいたしました場合と三十四年災の場合との比較を差し上げてあるかと思います。と申しますのは、今回の特例法案のかさ上げ率等は、大体三十四年災の場合におきまする園庭の負担額というようなものを標準にいたしまして、大体あの程度の災害が起こりまする場合には、ほぼ同様の国庫負担が行なわれまするように計算をいたしたものでございます。したがいまして、この資料の四ページ目をごらんいただきますと、三十四年災の際に被害を受けまして特例法の適用を受けました六県ほどの例があがっておるわけでございまして、それによりますると、合計いたしますと、ここにございますように、その六県の標準税収入が百七億に対しまして、地方負担額が六十四億でございます。三十四年災の特例法によりまするかさ上げ額が二十四億七千六百万でございましたが、今回のこの法律案によりまして計算をいたしますと二十七億八千四百万、若干前回の、と申しますか、三十四年災のかさ上げ額を上回る。若干県によってはでこぼこがございまするが、総体といたしましては、大体三十四年災を若干上回る程度の国庫のかさ上げを考えた数字であります。以上が府県でございますが、市町村につきましても同様でございます。
#12
○鈴木壽君 今回のこの試算に基づいたこういう苦労は一応わかります。そこでお聞きしたいのは、もし将来災害が起こっていわゆる激甚地の指定をする、その場合に、個々の現在までの特例措置、あれによっての計算をし、さらにこれによる計算をした場合に、現在までとられてきた特例措置によってやったほうがより地方団体の負担が軽減される、こういうような場合が起こった場合、これは必ずしもないとは私言い切れないと思のでありますが、そういう場合は、特に今後この法案を修正なり何かしてそれ以上のものにしていくというふうな、そういう用意はありますか。
#13
○政府委員(上林英男君) 今回の法案は、先ほどからも御説明申し上げておりますように、過去の大災害を勘案いたしまして、国庫の負担率の増加につきまする合理的な方法というものを考えたわけでございます。したがいまして、場合によっては、具体的な災害の態様によりまして、あるいはこの計算によったほうが国庫の補助率が下がる場合も一あるかもしれません。しかしながら、先ほどから申し上げておりまするように、全体として考えましたときには、大体三十四年災の国庫の負担額を上回るような、そういう国庫の負担額を規定いたしたものであります。いかなる方法が合理的であるか、こういう問題でございまして、先ほどから御説明申し上げており益するように、過去の災害特例法と申しますと、何と申しますか、それぞれの特例法によっていろいろの措置が講ぜられたわけでございまして、場合によりましては、たまたま激甚地に指定をされたということで、いきなり補助率が、たとえば五割から九割に上がったというような例もございます。その間、中間的なところにありましたような地方公共団体とのバランスの問題というようなものもときどき議論があったのでございまするけれども、今回の案によりますれば、そこらの点はより合理化をされたわけでございます。その結果としては、必然的に手厚い保護を受けることになりまする場合も数多くあるわけでございます。その間のバランスというような問題も考えていかなければならないと思うわけでございまするので、したがいまして、場合によりましては、この案によるほうが国庫の負担一率が少ないというような場合もあるかと思いますが、またそういう場合にはそれなりの理由があるという場合もあるかと思いまするし、今後の問題としては、なおこの運用の問題と合わせましてよく考えて参るつもりではおりますけれども、たまたまそういう例がありましたということで、直ちに今この法律を、どうこうという問題ではないのではないか、こう考えるわけでございます。
#14
○鈴木壽君 現在までの特例措置で、やはり指定をし、補助率を引き上げていくという、これの基準についてひとつ御説明を願いたい。これはどなたのほうがいいのか。現在までのいろいろの、たとえば三十六年度災害のこの特例措置がたくさん出ております。たとえばそのうちの公共土木災害なら公共土木災害、こういった例をとりまして、基準をどこに置いてやったのか、これをひとつ。
#15
○説明員(宮崎仁君) 御質問の趣旨にぴったりと合うかどうか問題でございまするが、地方行政委員会のほうの資料として、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案・参考資料」という横長の資料が行っておると思いますが、この資料に、たとえば一ページを見ていただきますと、今回の特別法の事項ごとに一般の原則ではどういう国の負担が行われ、三十四年災の特例はどうなる、三十六年災はどう、今回の法律ではどうなっておるという比較でずっと示してございます。こういう形でございまして、ここで御説明をいたしてもよろしゅうございまするか、第二章の地方財政関係などは、今も議論になっておりますように、従来のここにあげております負担率を総合負担方式に改めましたから、これは根本的に変わってしまっておりますが、第四章、第五章あたりを見ますと、大体従来の特例法と似たような規定になっておる次第でございます。
#16
○鈴木壽君 そこで私が実はお聞きしたいのは、合理的な考え方でやっていきたいという、その中心をなす一つは、財政力に応じたそれをやる、こういうことだと思うのです。この点はどうですか。
#17
○政府委員(上林英男君) 今回の措置は、財政力に応じまして合理的に地方団体の負担を軽減して参りたい、こういう考え方でございます。
#18
○鈴木壽君 そこで財政力というものをここでは標準税収入で地方負担額を割ったそこから出てくるパーセンテージ、これを一つのめどに置いておる、こう考えていいですか。
#19
○説明員(宮崎仁君) そのとおりでございます。
#20
○鈴木壽君 地方自治団体の財政力というものを、災害によって生ずるいわゆる地方負担額それと標準税収入との関係でだけとらえて、これではたしていいのかどうか、この問題について。
#21
○説明員(宮崎仁君) その点は、御指摘のように、かなり問題の点であろうと思います。現在の地方財政に対する国の措置として交付税というものが非常に大きなウエートを占めておるわけでございますが、この交付税による財政調整の機能というものを度外視して見ることがはたして適当かどうかということは、根本的な議論としては、あるわけでございます。ただ、災害に関するそういった地方の財政力と災害の負担との調整という問題といたしましては、従来公共土木施設国障負担法という形で、相当大きな問題が行なわれておったわけであります。この現在の国庫負担法は、御承知のように、標準税収入に対して地方の負担を見て、それによって超過累進率をきめていくという形になっておりまして、そういう形で運営されてきて、非常にまあうまくいっていると申しますか、負担軽減の方式としては、かなり進んだ、合理的な方法と言っていいかと思います。今回の特別財政援助の法律による方式は、言ってみますれば、従来公共土木施設国庫負担法でやっておった方式というものを、こういう地方の負担にかかる各種の事情全部に及ぼしたという形になっておりまして、方式といたしましては、主体をなす公共土木の方式をとるということが最もなじみやすい、かつその方式で合理的に措置し得るのじゃないか、こういうふうに考えているわけでございます。御承知のとおり、このようにして行なわれた国の負担のかさ上げにより地方の負担が軽減されるわけですか、その軽減された地方負担に対しては、さらに起債による措置というようなものが行なわれるわけでありまして、従来でありますると、いろいろの充当率によって起債が行なわれ、またそれが地方交付税によってカバーされるというようなことも行なわれるわけでありますが、今回のこの財政援助の特別法によってかさ上げが行なわれた後の地方負担についても、起債の措置が行なわれるわけであります。この起債の措置は、従来とも相当手厚いものでありまするが、これについてまたいろいろと検討していただくということもあるかと思いますので、こういう方法で地方の負担を見ていくということで十分合理的に対処し得るのじゃないか、こういうふうに考えているわけであります。
#22
○鈴木壽君 私お聞きしているのは、いわゆる合理的な地方に対する財政援助を考える場合に、財政力に応じたものがより合理的だ、それが根本になっているというのですから、その場合に、こういう形でいわゆる地方団体の、たとえば標準税収入だけでの地方団体の財政力というものの把握の仕方というものは、私はこれはちょっとおかしいと思うのです。従来の三十四年度災害の特別措置あるいは三十六年度の場合は、大体同じ方式をとっておりますが、これでも私は根本的には標準税収入で割り切っていく物の考え方というものは不合理である、こう思っているのです。それをさらに持ってきている。ただ違うところは、これに対していわゆる超過累進の率を持ってきて、軽減の仕方をだんだん大きくしていこう、こういうだけなんです。根本になっている地方自治団体の財政力というものをまことに一方的な割り切り方をしてきめている。こういうところに私は問題がおると思う。ですから、より合理的にするならば、もっと地方自治団体の、府県であれあるいは市町村であれ、ほんとうの意味の財政力というものを別な方法によってまず出して、そうして、それと事業量なりあるいはそれに対応する地方団体の負担額なり、これとの関係において私は物事を考えていかなければ、一応標準税収入というものはある程度これは地方団体の財政力を示す一つの目標にはなると思いますが、これだけでは私はいけないと思うのです。私はそういう考えを持っております。これではたして合理的であり、恒久的なものとしてやって、私は地方自治団体、場合によっては非常に迷惑なところが出てくると思う。どうですか。
#23
○政府委員(奥野誠亮君) 鈴木委員の御心配になっておりますように、いろいろな考え方があろうと思います。後進地域の開発のための公共事業費にかかる国庫負担の特例に関する法律、これは、財政力の乏しい団体については国が援助額を強めていこう、こういう考え方をとっておるわけであります。そういう場合には基準財政需要額でもって基準財政収入額を除して得た率、この率の低いほどかさ上げを強くするという方式をとっております。財政力ということからいいますと、こういうような筋がよろしいのじゃないかと思うのであります。しかし、この法律では、財政力の低い団体について国の負担をかさ上げしているわけですけれども、事業分量が多くなるにつれてそのかさ上げの度合いを増していくということは加味されていないわけであります。で、財政力ということからいいますと、今申し上げたようなことでございますけれども、標準税収入をとりながらも地方負担の総額が標準税収入に対してそれほど大きな割合でなければかさ上げの程度を強くしないし、その割合が大きくなればかさ上げの程度を多くするという方式をとっていることによって、この法律では財政力に応じたかさ上げという方向に持っていっているのじゃないか上、こう考えるわけであります。標準税収入そのものはそれほど大きくなくても、団体が小さければ必ずしも財政力が悪いとは言えないのであります。しかしながら、標準税収入が少ないからかさ上げを多くするのじゃなしに、地方負担額がそれに対して大きくならなければかさ上げの割合を高めていかないわけでありますから、やはり財政力に応じて国がかさ上げを大きくしていっていると、こういうことが言えると思います。反面、税収入が非常に多くても、団体の規模がたいへん大きければ、財政力は案外面悪いかもしれない。したがいまして、標準税収入との割合を求めることによって単に財政力だけをとっているのじゃなしに、財政力に応じて国の負担をふやしていくのだという方式に変わっていくのじゃないかと思います。御指摘のように、財政力ということだけでは標準税収入を基礎にしてそれで適当であるかどうかということに疑念があると思います。ただ、それに応じて国の負担をかさ上げしていくのだということでいいますと、標準税収入と地方負担額の割合に応じて国の負担割合をかさ上げしていくという方式をとることによって、その目的が達成されていくのじゃないかと、こう思うのであります。より合理的な方法をとろうとすれば、一つには財政力を求め、他方にはその財政力に応じて負担額が多くなる割合を求めるという複雑な方法をとらなければならないと、こう考えるのでありますけれども、今申し上げるような標準税収入と負担額との割合で国庫負担額のかさ上げを高めることによって、大体財政力に応じた国庫負担のかさ上げの方式ということになっているのじゃないか、こういうふうな考え方を持っているわけであります。
#24
○鈴木壽君 私は今財政局長がおっしゃるようなことも一つの考え方だろうとは思うのですが、さっきから念を押して聞いておりますように、地方自治団体の財政力に応じたものをやらなければ、たとえば少し裕福な団体に金をやり過ぎた、こういうことが過去にあったと、こういうのですね。過去において、公平の原則からいうと、どうもうまくないというようなことも主張しておられますから、そうだとすれば、私は地方自治団体の財政力というものをまず一つつかむ、これが私は必要だと思う。そのつかみ方の方法として、これはいろいろあると思うし、ファクターも考え方によっては違ってくると思う。しかし、いずれにしても、さっき奥野さんが言ったような、後進地域の公共事業に対する補助率のかさ上げの際にとられたようなあれも一つの私
 は方法だと思う。これがベターであるかどうかは別の問題として、あれも一つの方法である。この場合のこの法律案によるこれと比べた場合に、向こうのほうが私はやはりより合理的だと思う。そういうようなものをなぜとれないのかと、こういうことなんです、私の言うのは。単に標準税収入だけで団体の財政力などと言うことは非常に狭い考え方になってくる。あとで率に応じたかさ上げをすると言っても、それは一つのプラス・アルファであって、根本的には財政力に応じた物の考え方というものにはならぬと思う。私はそこに大きな問題があると思うのですね。これは奥野さんが例を引いたように、税収入が小さい団体であっても、それが必ずしも貧弱団体とかなんとかいうことじゃないと思う。かりに大きな税収入がある団体であっても、それでもって、それ一つだけでその団体が非常に財政力が大きい、強いと、こういうことは私は言えないと思う。ですから、私はこの標準税収入だけを考えた地方自治団体のいわゆる財政力という、そういう物の考え方には、どうも私は問題があると、こういうことなんです。
#25
○説明員(宮崎仁君) 先ほど財政局長のほうから詳細な御説明があった点がございまして、まあ財政力そのものの比較ということで議論をいたしますと、かなりいろいろ御議論があろうかと思います。ただ、この方式は地方公共団体の財政力に応ずるように国の負担を高めていこうと、こういう方式でございます。その地方のいわば財政力、それに応じて国の負担を高めていく、その方式としていかなる方式があるか、こういう問題になるかと思うのでありますが、先ほど御説明いたしましたように、現在の公共土木施設国庫負担法、これが法第一条におきまして、「地方公共団体の財政力に適応するように国の負担を定めて、」云々という規定がございますが、この方式として、先ほど御説明いたしたように、標準税収入というものをとっておるわけでございます。で、標準税収入と事業費という関係でもってこの公共土木施設国庫負担法はできております。このようなことで、従来災害関係の事業について非常にこの方式がなじみが深いということと、こういうことでやってきたことによって割合に合理的に措置されてきた、こういう点にかんがみまして、標準税収入を尺度としまして、それに応じた、それと地方負担と対比して、その程度に応じて負担率を高めていくということが現在とり得る手法としては最も適当であると、こういうふうに考えておるわけでございます。
#26
○鈴木壽君 私さっきたとえば三十四年災、あるいは三十六年災でどういう基準によってやっているのかということをお聞きしました。変な言い方でありますが、私知らないでお聞きしたのじゃないのです。こういう資料もいただいておりますし、従来私どもそういうものも審議をしておりますから、私はあなたが、従来やってこられたそれが一番いい方法だ、適当な方法だと、こう言うのだが、根本において、先ほどもちょっと触れましたように、標準税収入だけでこういうようなことをやることに対しては疑問を持っておる。前提として、今回、より合理的な、よりまた恒久的なもの、こういう立法をしよう、そういう形において地方の負担というものをまあ特別に軽減をしてみていこう、こういう際でありますから、私は従来がこうであった、これをただ単に踏襲するだけでなしに、それこそより合理的なものにしなければならぬ、こういうふうに思うわけなんです。こういう際であるからというような観点に立って考える場合において、どうも従来のそれがいいと言ってそれをそのまま踏襲するような、そういう方式には私はどうもすぐ納得できない。しかも、合理的なという中に、地方団体の財政力に応じたそういうものを取り入れていくのだと、こういうことをうたう限り、これでは地方団体の財政力というものは的確にはつかめない、こうことなんです。これで地方団体の財政力は的確につかむことができるのですか。これは自治省でもいいし、どなたでもいいけれども、もしこの標準税収入だけで地方団体の財政力を的確につかむことができる、こういうのだったら、ひとつ御説明いただきたいと思います。
#27
○政府委員(奥野誠亮君) ちょっと先ほど触れましたように、標準税収入が少ない団体でありましても、規模の小さい団体でありますと、必ずしも貧弱だとは言えないわけであります。標準税収入が少なくても、地方負担額との割合、それがある程度以上に上がっていきませんと国のかさ上げ援助は受けられないわけであります。したがいまして、そこをからみ合わせることによって、財政力に応じて国が負担額をかさ上げするとか、かさ上げしないとかという方式をとっておることによって、結果的には財政力に応じた国庫負担のかさ上げ制度になっている、こう申し上げているわけであります。いろいろ複雑な方法をとって参り、なすると、さらに鈴木委員のおっしゃるような方向に持っていけないことはないだろうと思うのでございますけれども、こういう方法をとっても大体財政力に応じた国庫負担のかさ上げ制度になっているのじゃないだろうか、複雑にするよりは簡素にして目的を達成したほうがよりベターである、こういう考え方であります。緻密に論じて参りますと、財政力は財政力、地方負担額の割合は割合、別個に取り上げた上でからみ合わせる方式をとらなければならぬかもしれませんけれども、あまりにも複雑になるわけでございますので、大体において財政力に応じた国庫負担のかさ上げ制度になっていればいいのじゃないか、そういう考え方になって参りますと割合簡単で、また財政力に応じたかさ上げ制度になっているのじゃないだろうか、こうわれわれは考えておるわけでございます。
#28
○鈴木壽君 私は、こういう案を作って、それに対する説明として、奥野さんにお聞きします。ただ、考え方としては、私はもし財政力というものに応じたものにしなければいわゆる不合理だと、こういう前提があるならば、その財政力というものを的確に押える方法といいますか、それを考えなければならぬと思うのです。その押えたそれと、今度の負担額あるいは事業量、この場合地方負担額でございますが、それとの関連において物を考えていかなければならぬと思うのです。でないと、もう出発が私はおかしくなる。結果においてはあるいはあまり違わないようなことが出るかもしれません。しかし、私は、結果においてかりにあまり違わない、それがベターにしても、繰り返して申し上げますが、財政力に応じた地方団体に対する手当としてはどうしてもやはり私はこれだけじゃ不合理だと思うのです。私は、先ほど奥野局長が言われたような低開発地域に対するああいうものだってそんなに、もうすでにやっているのですから、複雑なものじゃないと思うのです。私はこれよりはより合理的だと思うのです、財政力を把握する方法としては。私はもっと別の要素も加えるべきじゃないかとは思うのでありますが、私は特に心配なのは、こういう方式によって、もう一つ関連してあとでお聞きしなければなりませんけれども、たとえば府県段階では二〇%ですね、それから市町村にあっては一〇%と、こういうことともからみ合って市町村段階で非常な私は場合によってはバランスがくずれてくるところが出てくるのじゃないかという心配があるのです、こういう方法だけでやっていけば。むしろ従来の方法――従来といってもたいして根本においては変わっておりませんけれども、市町村、これはたくさんのいろいろな態様の市町村がございますから、この中で非常に私心配な点が出てくるのじゃないかと思うのであります。これは質問だか意見だか、意見を押しつけるような格好にもなるようでありますけれども、私は、財政力に応じた財政援助を考える場合にはこれではいけない、これははっきり申し上げなければならぬと思うのです。
#29
○政府委員(奥野誠亮君) 後進地域の開発のための公共事業費の国庫負担の特例に関する法律、これは財政力だけで国の負担のかさ上げをやっているわけであります。しかし、財政力がいかに貧困であっても、公共事業費があまり多くない、多くない場合にはことさら国が援助しなくても十分消化できるのじゃないか。だんだん事業分量が多くなってくれば、それに応じて国の援助の度合いを高めていかなければ、財政力が貧困な団体であるだけに、消化が困難じゃないか、こういう議論もできようかと思うであります。そうしますと、あの法律において、財政力はなるほど的確に反映はしているけれども、公共事業を円滑に消化させるという点において配慮が欠けているのじゃないか、こういう議論も出ようと思うのであります。今回の法案においては財政力だけをとってはいないわけでありまして、財政力と事業分量とをからみ合わせているわけであります。標準税収入に対する地方負担額が多くなれば多くなるに従って国の援助をふやしていこう、こういう方式をとることによって災害復旧事業を円滑に達成できるように配慮しているわけであります。そういう点においては、後進地域の場合も財政力ではある程度配慮が行き届いている、こう言えないわけでもない、こう考えているわけでございます。なお、こういうようなかさ上げを通じまして、個々の団体に対する援助の度合いを高めると同時に、地方財政全体の負担も救うということにしているわけでございまして、残った部分につきましては、先ほど宮崎調査官からお話も出ましたように、さらにかゆいところに手の届くような配慮は、どうしても地方交付税制度でやっていかなければならぬのじゃないか、こういう考え方を持っているわけでありまして、残りの地方負担額につきましては、地方債を許可し、その元利償還を基準財政需要額に算入することによりまして、不交付団体については何ら国がめんどうを見ないことになりますけれども、交付団体については、逆に十分なめんどうを見ていくような、こういうことになるわけで、結果は、さらにそこでも財政力に応じた国の配慮が徹底していく、二段がまえになっている、こういうことを申し上げることができるのじゃないか、こう思っているわけであります。
#30
○鈴木壽君 どうも根本から食い違ったようなことになってきましたが、私は、たとえば災害復旧事業の消化、しかも、それが地方団体にあまりに大きな負担をかけるというような形でなしに行なわれる、こういうことにおいての事業量の大小にもからんでやっていく、そういう考え方は私は否定するんじゃないんです。しかし、否定しないが、標準税収入だけで物を考えていくことがおかしい、こういうことなんです。これはそうでしょう。あとパーセンテージが多くなるに従って率を上げていく、これだけの話なんです。別のファクターを持ってきてやっても、それはとらなければならぬ一つの方法だと思う。そこで、地方の標準税収入というものだけを考えていく。それによっては財政力というものはつかめないから、私はもっと財政力を的確につかむことをひとつやって、その財政力に応じて、はたしてこの復旧事業が地方団体の財政の大きな圧迫にならないように措置できるか、そういう観点において、事業量がふえたらまたもっと率をふやしてやる、こういう考え方に立つべきだと思う。標準税収入、これだけじゃなくて、一つ交付税の問題を取り上げても、算定する場合の一つの要素にすぎない。これだけで地方の財政力がどうのこうのと言うことは、私はまことにおかしいと思うんです。こういう安易な考え方でやられれば、私は地方団体というものは非常に困ると思うんです。かえって、さっき何といいましたか、言葉はそのとおりじゃなかったと思いますが、富裕な団体がたくさんの補助金をもらっているというようなことがまた出てくるんです、これは。あなた方が合理的にしよう、こう言っても、かえってこういうことによって出てくる。私はそういうことじゃいけないと、こういうことなんです。
#31
○政府委員(奥野誠亮君) 標準税収入だけで国がかさ上げ工合をきめているのなら、御指摘のとおりだと思うのであります。標準税収入できめているんじゃなしに、標準税収入と災害復旧事業費の国庫負担との比率で国庫負担のかさ上げをきめているわけでありますから、それにおいて財政力も加味したと、地方負担額がその団体に与える影響も加味したということでございしまして、標準税収入だけできめているんでは、御指摘のとおりに、弊害があると思います。そうじゃなしに、その倍率できめているというところに、財政力に応じた国庫負担のかさ上げになっているんじゃないかと、こう思うのであります。財政力だけを見ます場合には、基準財政収入額を基準財政需要額で除することによって的確にそれを把握することができると思います。災害復旧事業費がどの程度その団体の財政力から見て強い影響力を与えているかということを見ようとします場合には、災害復旧事業費に伴う地方負担額を基準財政需要額で割ってその程度を察知できると思うのであります。その方式がここにとられている方式だと、われわれはこう言いたいのであります。
#32
○鈴木壽君 まあそれは一つの安易な、従来やってきたものを踏襲するという態度では、私御説明を承ります。しかし、ほんとうに合理的に、しかも地方の団体の財政力に応じたものをやるという場合には、私は地方負担額をいわゆるほんとうの意味での地方の財政力という何かの数字を出してきて、それによって除したそのパーセンテージによって物事を考えていく、さらに超過累進なりいろんなことを考えていく、こういうことでなければならぬと、こういうことなんです。これでは、それだけではな一いと、こうおっしゃるけれども、財政力の要素として取り上げているのは標準の税収入だけなんですから、私はまあしゃべっている間に、地方負担分については言及しなかったから、お前それだけ考えているじゃないかと、こう言われるかもしらぬが、私はまあこの算式といいますか、この割り算のこれを言っているつもりなんです。これだけでは私は、だめだと言うんです。だから、私は根本的にもう一度財政力を示す何か指数なりそういうものがあって、それで負担額なら負担額の指数なり何なりを除して、そのパーセンテージに応じた方向がつければ、このようなかさ上げを考えていくと、こういうことでなければ、地方団体にとってはほんとうの意味でのプラスになったとか、あるいは公平だとか、合理的だということは言えない、こういうことなんです。私は、安易な考え方で、従来もとっておったからまた、やりますと、こういう考え方しかないと思う。
#33
○説明員(松島五郎君) ただいま先生のお話、ごもっともでございますが、現在の財政力指数、後進地域に適用しております財政力指数の場合は、基準財政需要額で基準財政収入額を除して得た数値を一たん求めまして、それを財政指数と呼んで、その上で引き上げ率をそれにリンクさしていくと、こういう方式でございます。今回の災害については、地方負担を分母にいたしまして標準税収入を割る、あるいはその反対になるかもわかりませんが、それによってかさ上げをきめていくということでございますので、その割ったところで一度何か災害財政力指数とでも申しますか、そういう言葉でも使って表現すれば表現できると思いますけれども、結果的には同じようなやり方をやっているわけでございます。一般的に基準財政需要額、基準財政収入額と申しましても、それを七分の十なり八分の十なりにいたしますと標準税収入になるわけでございますから、結局、基準財政需要額といい、標準税収入といっても、実体は同じようなものであるというふうに考えられます。したがいまして、分子としては標準税収入あるいは基準財政収入額をとるということは同じではないか。ただ、それを割ります場合に、災害復旧事業費の地方負担に関連さして考える、一般的な財政負担に関連さして考える、こういう問題であろうと思います。したがいまして、ねらっておりますところは、災害復旧事業費については災害復旧事業費と財政力といいますか、収入とを関係させる、後進地域の場合は、一般的な財政需要額といいますか規模と税収入とを関連させる。ところが、後進地域の場合は、一たん出しましたものはあとは事業最に関係なく率がきまっていくわけでございます。ところが、今度の場合は、一たんそういう災害についての財政を指数を出しまして、それをさらに事業量と関連さしてかさ上げを強めていく、こういうやり方でございますので、先生のおっしゃるような目的は達成されていくのではなかろうかと、こういうふうに考えます。
#34
○鈴木壽君 私は低開発地域におけるいわゆる財政力の出し方のこれは最良のものだとは思っていない。ただし、お前、どういう方法があるかと言われても、実はなかなか正直な話、これが一番いいと思うというふうにも私言いかねますけれども、あれが最上のものだとも思っていない。これはしかし別な話でありますが……。ですから、たとえば、その場合に使った基準財政収入額と基準財政需要額との関連ですね、これにも私は問題があると思っていますから、今言ったようなことになりますが、その個々の場合には、基準財政需要額でも何でもない標準税収入ですからね。だから、ちょっとしたがって性質が違ううことになってきていると思う。だから、私は何といいますか、いかなる方法がその財政力を示すものとして一番いいのかということについては、まあいろいろ考え方があると思うのです。あると思いますが、これだけで、こういう形だけで財政力に応じたものをやるという考え方には、これはあまりに安易なやり方だと、こういうことなんです。私はこの場合に、考え方はこれは二つに分けて考えなければならぬと思う。財政力に応じたものの率を出していくやり方と、もう一つは、その率に応じたかさ上げを別に行なっていくというやっぱり一応二つに分けて考えていきたいと思う。後段のほうのそれについては、出てくる率、それに応じたかさ上げをしていく、超過累進をやっていく、こういうことについては何も問題がないが、出てくる率の根本になるものに対して私は問題がある、こういうことなんです。
 それからこれはどこで責任を持って、こういうものに対してこれを所管をし、こういうものに対して責任を持って御答弁できる、それはどこなんですか。大蔵省、自治省、これいろいろ出てきます。どなたでも、私、えり好みして言うわけじゃありませんけれどもね、これの中心になって所管をするのはどこなんですか。私は建設省なり農林省たってそれぞれ言い分があるのじゃないかと思うのですがね。そういう形ではちょっとここではまずいと思う。
#35
○委員長(石谷憲男君) 総理府が所管でしょう。
#36
○政府委員(古屋亨君) 総理府のほうから提案をいたしております。御承知のように、関係各省が非常にたくさんございますので、連絡調整をやっておりまする総理府といたしまして提案した次第でありまして、関係する省は、御承知のように、建設、自治、大蔵、その他農林、関係各省にまたがっておりますので、関係各省から実は詳細の事項については説明をしていただくような次第でございます。
#37
○鈴木壽君 連絡調整、最終的なとりまとめは総理府でおやりになっていると、こういうことですね。もちろんこれは関係部分については各省にたくさんありますが、これはいわば連絡調整の上に統合された一つの案と私どもは見るのですが、それに対して責任を持って立案の趣旨なり、精神なり、あるいはいろいろな問題についてお答えを願えるところはどこか、こういうことなんです。私が今お聞きするのは、各省にまたがる問題でなしに、この法案を流れる根本的な考え方について今お聞きするので、それをどこで御答弁いただけるのか、こういうことなんです。総理府でございますか。
#38
○政府委員(古屋亨君) 提案したのが総理府でございますので、総理府において連絡調整をしておるという立場におきまして、全体的問題につきましては総理府の所管だと思っており、致す。ただ、個々の関係省の連絡調整でございますので、関係省からも実は出ていただいておるわけでございます。
#39
○小林武治君 どうもわからぬが、たとえば指定なんかどこがやるのです。たとえば指定公共団体なんという指定ですね。
#40
○政府委員(上林英男君) 激甚災害の指定及び将来指定をいたしまする場合には政令で指定をいたすことになっておりまするから、したがいまして、政府が政令を制定いたしまして指定を行なうということになるわけでございます。なお、この法律の二条の3項にありまするように、そういう「政令の制定又は改正の立案については、内閣総理大臣は、あらかじめ中央防災会議の意見をきかなければならない。」ということになっておるわけでございます。こういう手続を経て政令でもって指定をする、こういうことになるわけでございます。
#41
○小林武治君 政令ですると言うけれども、たとえば衆議院でこういうふうな附帯決議がつけられたのですが、そんなことはどこできめるのですか。たとえば今の標準税収入で割ってみるとしても、災害は各省にまたがっているものをどっかでもって足して、そしてその全体を出した上で、全体を標準税収入で割るというふうなことをやるのだが、そういうことはどこでやるんですか。
#42
○政府委員(古屋亨君) 総理府が関係省と連絡をいたしましてきめておる次第でございます。御承知のように、災害基本法によりまして、防災会議は総理府の所管ということになっておる次第でございまして、ただ、総理府だけで所管になっておりますが、きめる場合には、関係者と連絡をいたしまして、その点食い違いのないようにしてやっておる次第でございます。
#43
○小林武治君 主管大臣というものはこの中にいっぱい出ておるのですが、主管大臣は何をやるのですか。そういうただ総理府の連絡調整だけですか。主管大臣というのは何をやるのですか。実質的に主管大臣としてこの法律の実施においてどういうことをやるかということです。
#44
○政府委員(上林英男君) この法律の所管大臣と申しますると、おのおのの所管省の組織法によりまして規定せられましたところに従いなして、それに関する業務を各省の大臣が取り扱うわけでございます。したがいまして、各条文によりましてそれぞれの主務大臣が異なるわけでございます。たとえばあとのほうに出て参りまする農林とか、それから中小企業とか、その他厚生、それぞれは御存じのとおり所管大臣ははっきりいたしております。なお一番問題になりますのは、おそらく公共災害であるかと思いまするけれども、これにつきましても、このかさ上げをいたしまする補助金なり負担金なりは、おのおのの法律に従って法律の補助金なり負担金の率に加算をいたしまして交付をする、こういう格好になっておるわけでございますから、したがいまして、その場合におきましても、各省の大臣がこれを所管する、こういうことになるわけでございます。なお激甚災害あるいは災害一般ということになりますと、政府全体の責任において運営をして参るわけでございまするので、その意味におきましては、先ほどから長官が御答弁申し上げておりますように、総理府におきまして総合調整をしていただくということに相なるわけでございます。
#45
○小林武治君 ごちゃごちゃしていてよくわからぬが、これはたとえば予備費などは各省別にみんな計上いたしますか、補助金を出す場合に。
#46
○政府委員(上林英男君) 御存じのように、予備費は大蔵大臣が管理をいたしておりますが、支出をいたしますときには、先ほど申し上げましたように、それぞれの各省に関しまするたとえば公共土木施設、災害復旧事業費をかさ上げいたしますときには、その部分のかさ上げとして計上いたす格好になるわけでございます。
#47
○小林武治君 今の、たとえば一〇%とか二〇%政令で出す。政令は総理府のものですか、政令できめるとおっしゃるが。
#48
○政府委員(上林英男君) 政令は内閣が制定をするわけでございまするが、何と申しますか、発議官庁と申しますか、あるいはそういう官庁といたしましては、関係各省の大臣が全部それに参加をされるわけでございます。
#49
○小林武治君 総理府が総括しておるというのは――。どうもやっぱり地方の人は、この実施を受ける方は、相当まごつくのじゃないかと思いますので、政府はそうすると各省がみんな署名する、こういうことですか。
#50
○政府委員(古屋亨君) 各省共同で、つまり総理府令それから共同政令になるわけでございます。つまり総理府、建設省、大蔵省、自治省、農林省、関係省、その他の共同の政令になるわけでございます。
#51
○秋山長造君 関連して。この法律ができまして、何か今までばらばらだったのが非常にまとまってぴしゃぴしゃっと事が運ぶような感じを受けておったのですけれども、いろいろ聞いておると、一体金の計算をどこでやって、どういうように取りまとめて、どういうように地方へ渡すのかというようなこと、非常に何かごたごたした感じを受けるんですがね。私の言い方もきわめて大ざっぱな感じを言うのですけれどもね。一体この災害が起こってから金の計算をいろんな方式でまとめて、そうして地方でやるのに何年とはかからぬだろうけれども、何カ月ぐらい一体かかるのですか。
#52
○政府委員(上林英男君) この公共土木災害、公共施設につきましては、全体を総合いたしましてかさ上げ率をきめるわけでございまするが、それにつきましては、各省から一定の形式によりまする御報告をいただきますれば、それを計算いたしまして、それによりましてかさ上げ率が機械的にきまるわけでございます。したがいまして、そのきまりましたかさ上げ率を各省が交付いたしておりまする従来の基本法、従来の法律に基づきまする負担金に加えまして、これを各地方公共団体に交付をする、こういう手続をとるわけでございます。御存じのように、公共土木施設災害復旧事業費におきましても範囲はもちろん公共土木施設のみでございまするが、同じようなことをただいま建設省でもってやっておるのでありまして、それにつきましては建設省が計算をいたしますところに従い、たとえば漁港とか港湾というものはそれぞれの所管省で個別に交付しておる、こういう格好でございまして、それと同じような方法でやるわけでございますが、ただ範囲が広がっておりまするので、こういう計算につきましては、ただいまのところ大蔵省で計算をいたしたいと、こう考えておるわけであります。
#53
○秋山長造君 そうすると、この法律の所管は総理府で、したがって総理府が事務的な取りまとめというようなことをやり、それから金の取りまとめは大蔵省でやると、そういうように了解していいのですか。私らの感じでは、やっぱり地方団体の問題だし、特に地方の財政力等とからんでくる問題なんだから、やっぱりそういう仕事になれたところで手っとり早く取りまとめをして、そうして地方団体に一番必要なことは金が早く行くということ、現実に行かぬまでも、大体どのぐらいもらえるのだという見通しが早く立つこと、そういうことが一番必要だろうと思うのですが、自治省あたりでこの金の取りまとめをやらしたほうがかえって事が手っとり早くいくのではないかという感じがするのですけれども、そういうことについて政府のほうでどういうように考えられておるのですか。
#54
○説明員(宮崎仁君) 若干技術的な点もあるようですから、その点の御説明をいたしまして、もし必要があれば、また、その最後の問題につきましては別に御答弁をいたしたほうが適当かと思いますが、結局、この第二章に掲げております措置をやるにあたって必要なことは何かといいますと、各省で現在行なっておりますところの、いわゆる災害の査定というのが行なわれなければなりません。これは激甚災害であろうと、通常災害であろうと同じことでありますが、これにかなりの時間を要するわけであります。たとえば公共土木災害等でありますると、その年度に発生したものについて、大体その年末の十二月ごろまでに査定完了するのが通常のようであります。その他のこまかい問題になりますと、これは災害発生の時期によりましてもっと早くできるかもしれませんが、そういうこと
 査定ということがとにかく行なわれなければならぬ。査定が行なわれますと、それに基づいて事業費が決定いたしますから、現在の方式によりまして、制度によりまして、地方の負担が幾らということは、各事業ごとに全部計算ができるわけでございます。それかさっきお話がございましたように、どこかで集計をする、官庁にその報告が出てくる。集計そのものは非常にこれは機械的なことでありまして、一定の人数と一定の時間があればできることであります。従来の特例法におけるそういう特例の措置の計算の時間としましては、大体災害発生の翌年の二月ごろまでにほぼみなでき上がっておるというのが実態でございます。今回の計算も、相当の大災害であっても、まずそのぐらいの時間までにやらなければなりませんし、またできるであろうというふうに考えております。
 その計算そのものをどこでやるかということについては議論もあると思いますが、結局予算として、補助金あるいは負担金を支出するために予算的なめんどうを見るのは大蔵省でやるわけでございます。その前に、たとえば総理府のようなところで集計していただいて数字をいただいてももちろんよろしいわけでございますか、その辺の手続はなるべく簡素化したほうがいいという議論もあるかと思います。いずれにいたしましても、その集計そのものをどこでやるかということは、そう大きな問題ではないのではないかというふりに考えております。
#55
○西田信一君 ちょっと、今の問題になっている点ですね、第四条の第四項に、「前条第一項第十二号から第十四号までに掲げる事業に係る前項による交付金の交付の事務は、政令で定める区分に従って農林大臣又は建設大臣が行なう。」と書いてありまして、第十三号から第十四号までははっきり出書いてあるのだが、その他の第一号から第十一号までの問題については何も明確に書いてないのですが、これはどういう理由なんですか。そこら辺に不確定のものがあるのじゃないですか。これはどうなんです。
#56
○政府委員(上林英男君) 十二号ないし十四号につきましては、排土、排水でございまするが、これにつきましては、市街地につきましては建設大臣が行なっておりますし、それ以外につきましては農林大臣が行なっておりまするので、その区分が明確でございませんので、ここで書いたわけでございます。しかし、その他の各号につきましては、それぞれの所管省がすでに現存の各省の法体系できまっておりまするので、特にうたわなかったわけでございます。
#57
○小林武治君 今のお話で、予備費は大蔵省だが、たとえば補正予算を要求するというのは各省で要求しますか。
#58
○政府委員(上林英男君) これは予算の要求あるいは提出その他につきましては、財政法に規定がございまするとおりに運営されるわけでございます。
#59
○小林武治君 だから、その内容を聞いているのです。各省が要求するのですか。
#60
○政府委員(上林英男君) 財政法にあるとおり、各省が概算要求をいたしまして、大蔵大臣が否定調整をいたしまして内閣できめる、そして国会に提出されるという手続がきめられているわけであります。
#61
○小林武治君 要するにまとまっておるような格好だがちっともまとまっておらぬというふうな感じを持つということですが、何かもう一つ、内閣が出てきたのは何のために出てきたのか。結局、この法律を紙の上でまとめた、実施については相変らずばらばらじゃないか、こういうふうな印象を受けるので、結局、従来特別法を出しておったときとちっとも変わっておらぬ、実質的にはそういうふうに解釈していいのですか。ただこうい恒久法ができておるから、そのつど法律を作らんでもよくなったわけで、実行方法はほとんど従来の特例法で出していたときと変わらない、同じだと、こういうふうに理解してよろしいのですか。
#62
○政府委員(上林英男君) この第三条の、公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助と申しますのは、先ほどから御説明申し上げておりますように、各種の災害復旧事業につきまして、総合いたしまして、地方公共団体の負担の軽減をはかっておるわけでありまして、その意味におきましては従来のやり方と全く異なっておるわけでございます。ただ、これを実際に実施いたしまする官庁といたしましては、もちろんそれぞれの所管省があるわけでございまして、その機構の上に乗って処理をしていくということであります。
#63
○鈴木壽君 総理府のほうでいろいろな、たとえばかさ上げの問題等が新しくなってきた、こういうことの取り扱い、実際に作業するところを、さっきのお話では大蔵省でやるというふうなお話でしたが、総理府、政府部内全体の統一された、今の何といいますか、態度としてそうなんですか、そこをひとつお聞きします。
#64
○政府委員(古屋亨君) 先ほどからお話がございますように、こういう問題、きわめて迅速に、また関係ある省できわめて迅速にやらなければならないことは申すまでもないことでございまして、ただいまお話しになりましたような、どこで担当するか、従来とどう違うかとという点につきましては、実は私のほうの連絡調整でできるだけお話しのような点を考えまして、どこで計算し、どこであれするかということを最終的に連絡調整の立場から決定をして参りたいと思っております。
#65
○鈴木壽君 そうすると、まだあれですね、それが決定しておらないということなんですね。
#66
○政府委員(古屋亨君) さようでございます。
#67
○鈴木壽君 そうすると、大蔵省でやるというふうな話は、これはおかしくなってくる。
#68
○政府委員(上林英男君) 先ほどのは、ただいまのところ大蔵省でやりたいと思っておりますということを申し上げたのでありまして、これは大蔵省としての気持を申し上げたのです。まだ政府全体といたしましては、はっきりそうきまったわけではございません。
#69
○鈴木壽君 法規課長、そういう答弁はやめてもらいますかね。ただいまのところ自分のほうではやってもらいたい、やろうと思いますでは、これは一つのやっぱり審議する上での相違なんでございますから、それはお断りした上で、個人的に、あるいは大蔵省としてはこう思っておりますというならば、思っておりますと、はっきり言ってもらわないと、僕ら、大蔵省のほうでやることになっておるのかどうか、こういうふうに聞くのですから。聞いてみると、そうでないということなんですから、そこら辺のお答えなり御答弁というものは、はっきりしておいていただきたいと思う。
 そこで、まだきまっておらない、これからきめるのだ、こういうことなのでありますが、先ほど秋山委員からもお話がありましたように、何か地方行政委員会だからと、こういう意味じゃありませんけれども、地方団体の財政力等の問題がありますし、このいわゆる率の出し方、あるいは補助の適用の仕方というような、こういうものは、むしろ地方団体の財政問題を取り扱っておる自治省がやったほうが、形としてはいいんじゃないかと私は思うのですがね。しかし能率その他いろいろ問題があるというふうな話も先ほどありましたから、そういうことによっては、このどこでなければならぬというふうな、はっきりしたことをあるいは言うべき段階でないかもしらんけれども、しかし一応すなおに地方財政に関係したことで、地方自治団体に関係したことであり、基本的には各省それぞれの担当の事業によって考えていけるが、さて、その上のいわゆるかさ上げの問題等については、自治省がやるべきじゃないか、やったほうがいいんじゃないか、こう思うのですが、それについて何か……。
#70
○政府委員(古屋亨君) 実は、そういう点につきまして、まだ私どもが調整がついていないということを先ほど申し上げた次第でありまして、先生方の御意見よく承りまして、私、連絡調整の際に、はっきり各省と調整をして決定したいと思いますが、今のところは、先ほど大蔵省からもお話があって、いろいろな、どこでやりたいという希望もあるようでございますが、これはいろいろ御審議の過程を尊重いたしまして、十分慎重に連絡をいたしまして決定いたしたいと思っております。
#71
○鈴木壽君 さらに私、先ほどからお聞きしたことについて、最終的に、その問題についての最終的なお答えをいただきたいと思いますが、今回のこういう措置が、より恒久的な合理的なものにするために生れたのだ、そしてその考え方の中には、地方自治団体の財政力に応じた財政援助というものを考えていく、こういうことだとすれば、さっき、あんたお聞きになっておったかどうか、この財政力というものの見方というものは、私はこれではいけないのだと思うのですが、それについて、最終的に政府のほうとしては、これがより合理的であり、これでいこう、これ以外に方法はないというふうにお考えになっておられるのか、これをひとつ念を押してお聞きしてみたいと思います。
#72
○政府委員(古屋亨君) やはり、いろいろ先ほどから鈴木委員と、大蔵省、自治省、各省のお話がございましたが、政府といたしましては、現在のところいろいろ方法があろうかと思いますが、この方法がベターであるというふうに考えまして提案をしているような次第でございます。
#73
○鈴木壽君 それなら私は今回のこういう措置をとろうとするこれについて、地方団体の財政力に応じた云々という看板を私はおろしてもらいたいと思う。これは単なる一つの安易な方法であって、私はこれはそういう看板をおろして、従来のものに、さらにこういう方式によってかさ上げを考えていくのだということにしなければ、私は理屈に合わぬと思う。――お答えかないようであります。じゃ、この問題については、またあとの機会にお聞きしたいと思います。
 そこで、超過累進方式をとっていくこの方式について、激甚団体の指定についてですが、このいただいた資料によりますと、指定は「当該地方公共団体の上記事業別地方負担額の合計額が当該団体の標準税収入の県にあっては二〇%を、市町村にあっては一〇%を超える団体を激甚県、市町村として指定する。」、こういうことになっておるのでありますが、ここで県にあっては二〇%、市町村にあっては一〇%と、こう区切りをつけた根拠についてひとつ……。
#74
○説明員(宮崎仁君) 先ほど総括的な御説明としてありましたように、今回の特別財政援助の方式をきめるにあたりましては、過去におきます災害に対しましてとられました特例法の実績というものを根拠にして、この制度が作られておるわけであります。そういったものとしまして、最も包括的で、しかも手厚かった三十四年の伊勢湾台風の際の特例というものを特に有力な根拠としたわけでありますが、この際の実績について詳細に調べて参りますると、今回のような災害に伴う地方食掛と標準税収入という形で、三十四年の際の実績をもう一ぺん今回の方式に置き直して見て参りますと、ここにありますいわゆる地方負担額と標準税収入の比率が、府県にあっては最高は三八〇%くらいから始まりまして、最低二三%ぐらいまでのものが適用になっておったという実績が出ておるわけであります。それで、そういう点から考えまして、従来の特例でも公共土木については、たとえば激甚地指定ということで、事業費と標準税収入との比率で一定の基準が引いてございますが、今回こういう相互負担方式をとりました関係で、その地方負担額と標準税収入の割合の実績というものを基準に線を引くことが妥当であろう、こういうことで、県については二三%が最低でありましたが、少し余裕を見て二〇%ということになったわけであります。市町村につきましては、やはり同種の検討を行なったわけでありますが、市町村の場合は、県とは災害対策事業の構成割合が異なっております関係もございまして、県の場合よりは若干引き下げるほうが実情に合うということであります。理屈で計算いたしますと、二〇%から若干下げる程度でもいいという議論もあるのでございますが、実際の適用というようなことを考えて、これを緩和することにいたしまして、府県の半分の一〇%にすることが妥当だと、こうしたわけであります。そういったことでございます。
#75
○鈴木壽君 ちょっとお聞きしても、何かこう従来のものも調べて、県にあっては二三%でしたか、最近のところ。それ以上になっているのを少し下げて二〇%にした、市町村にあっては、どうも一〇%というのは、もっと出なければならぬというような論もあったけれども、こういうふうにしたと、何かこうきちっとした合理的な納得のできるような御説明でないのですが、端的に言うと、あれですか、従来の三十四年災なり、三十六年災で激甚地として指定した、それをいろいろ調べてみたと、標準税収入と、それから地方負担分を考えた場合の率を出した場合に、こういうふうな率が出ておるから、それより下回らない考え方できめたと、こういうことなんですか、端的に言うと。
#76
○説明員(宮崎仁君) 簡単に申しますれば、おっしゃるとおりでいいかと思うのでありますが、三十四年災の際の国の特例法による特例負担額とかさ上げ額、そういうものがきまってくるには二つの要素があるわけであります。つまりどの程度以上の団体を適用団体ときめるか、いわゆる団体の指定の基準というものが一つ。もう一つは、超過累進によるかさ上げの程度、この二つによって国庫の負担額が結果的にどれだけふえるということがきまってくるわけであります。で、今の御質問は前段の指定の基準でございますので、それについては三十四年災の際の、実際にそういった指定が行なわれた実績というものを取って調べたということを申し上げたわけであります。これをもう少し理屈で言えということであれば、たとえば公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法、これが最もそういう基準としては大きなものでありまするが、どういう基準であったかということを申しますと、御承知のように、標準税収入に対する災害復旧事業費が標準税収入一対一をこえるというのが基準でございます。さらに混合方式というものが入って参りまして、県内の市町村の区域について同様の計算をしておりますが、基準は一対一ということになっております。一対一ということになりますと、どういうことになるかといいますと、標準税収入に対して一倍の事業費という場合の国庫の負担率はおおむね七一%くらいでありますが、そういうことになりますと、地方の負担としては二八%くらいということになろうかと思います。で、それにさらに今回のように相互負担ということになると、ほかの災害関連事業であるとか、学校であるとか、いろいろのものがさらに加わってくるわけですから、地方負担額としてはもつとふえなければならぬという議論もあるわけです。ただものによりましては、この構成によって若干それが下がる場合もあろうと思います。そこで、実績について詳細に見て参りますと、先ほど申しましたように、最低は二三%というものが当たるということで二〇%を取った、こういうことであります。町村についても同様の計算をして参りますが、結果的には、おっしゃったように、三十四年災の特例よりは若干手厚いということが今回の措置の結論でございます。それをきめる際に、この一〇%で表現してございます指定の基準、それからかさ上げの率、この二つをかみ合わせてどういうふうに作っていくかということが現実の問題でございます。一〇%のほうはやはりその際の三十四年災におきます実績によって計算いたしてみまして、今回のような方式でやって、どのくらいの市町村が該当してくるかといり計算をいたしてみますると、大体一〇%という線を引けば、まずほぼ合理的な線が引けるのじゃないか、こういうことでこの基準を取ったわけであります。数字的には先ほど法規課長から御説明しましたように、四ページに市町村の数字が出ておりますが、これは五県、二百八十ばかりの市町村についての計算をした実績でございます。
#77
○鈴木壽君 時間もないようでありますから最後に一つ。今のお話を聞いて、いろいろ数字的なことはあるよりでありますけれども、これによって根本的には私はいわゆる標準税収入と地方負担額のかみ合わせで考えることに私は問題があると思うのですが、さらにたくさんの市町村で、この一〇%ということで線を引くことによって、具体的にいろいろないわゆるアンバランスが出てきてはしないかという心配が一つあるのですが、この点十分過去の、三十四年災のみならず、三十六年災あたりの実際のそれなんかもよく御検討なさった上で、そういう心配はないのだ、こういうことなんでしょうか、どうでしょうか。
#78
○説明員(宮崎仁君) 三十四年災については、先ほど申し上げたとおりでございまして、三十六年災につきましては、実は全体についての査定確定額がとれなかったものもありまして、特に特例措置によるかさ上げを全部織り込んだところの数字がとれなかったところもありまして、これを全部集計しての、今回の相互負担方式による計算というものは行なわれておりません。しかし、それぞれたとえば公共土木施設であるとか公立文教施設であるとかいうようなところで、全体的検討をされておられるようであります。その結果によって大体このぐらいの線ならばいいか、悪いかという議論を十分されて、今回の基準をきめたわけでございます。もちろん、この一〇%という基準も一つの基準でありまして、これは激甚災害について、どこから激甚災害にするかということでありますから、この一〇%をきめたことによって、これから落ちるものが出るということは、これは当然考えなければならないわけでございます。ただ、どの程度以上のところを激甚団体として救うかという、その程度を従来と合わせたということであります。したがいまして、この一〇%という線を引くことによって、落ちるるものがどうなるか、あるいは従来だったらそういう措置を受けられなかったものが新たに入ってくるというものもあるかと思います。その辺の出入りはこの制度を新しくした関係で出ると思いますが、総体的に見れば一〇%という基準で考えるということであれば、まず、そう議論はないのじゃないかということで、私どもの中では一応まとまったわけでございます。
#79
○鈴木壽君 自治省にお聞きしますが、三十四年災なりあるいは三十六年災の具体的な例に沿って――こういうものと各団体のやつを比較検討する、そういう作業をやっておりましたか。
#80
○政府委員(奥野誠亮君) 三十四年災害において地方団体が受けた援助額と、新法による援助額との比較は検討いたしております。
#81
○鈴木壽君 この資料の中にあります、公共災害のかさ上げ額の試算表の中の二百八十三市町村ですか、これの総額としてはこうだが、個々の団体はどうかということの何かございませんか。
#82
○政府委員(奥野誠亮君) 総額については若干上回っておる程度でございますけれども、個々の団体では増減がございます。減る団体もございますし、ふえる団体もございます。若干ふえる団体のほうが多いというようなことになっております。
#83
○鈴木壽君 私は、たくさんの、三千数百ある市町村ですから、ふえる団体――補助がかさ上げされる団体のあることは、これは今回の法の趣旨からいっても、できるだけ財政援助をしていこうというのでしょうから、いいと思うのですが、逆にこのことによって、従来のそれを適用したものよりも下がるものがたくさん出てきはしないかという一つの心配があるのですが、その点はどうですか。
#84
○政府委員(奥野誠亮君) 三十四年災害と復旧事業の種類が全く同じだと、こういたしますと、先ほど申し上げましたように、ふえる団体のほうが若干多いという結果になっておるわけであります。今回は各災害復旧事業費の地方負担額を合算して、標準税収入との比率をとって見たわけでございますので、従来とはその点においてかなり違うわけでございます。従来は個々の事業費ごとに国庫負担のかさ上げを行なっておりますし、国庫負担のかさ上げの程度も災害土木国庫負担法のようにかなり高度にまで負担率を高めるものもございましたし、災害関連事業のようにそのような措置をとられなかったものもあるわけでございます。今回は全部合算しますので、災害関連事業が多くなって参りますと、その団体にとって非常に有利になってくると、こう思うのでございます。ただもう災害土木国庫負担法の対象の事業だけだということになって参りますと、必ずしも有利だというふうにはいえないと思います。
#85
○鈴木壽君 できれば私――これは今すぐ提出していただけるかどうか、具的体な団体のあなた方試算の段階において検討しましたAならAという市、BならBという市、こういうものを少し、三十四年災でもいいし、あるいは三十六年災でもいいし、とにかくほしいのですがね。県の場合はこういうふうに公共災害の場合にはA、B、C、Dと、こうありますが市町村の場合でも何かそういうものがあってほしいという気がしますが、これは次回あたりまでにできますか。
#86
○説明員(宮崎仁君) 計算をいたしましたもとの資料はもちろん市町村の分全部でございます。ただ非常に膨大で
 ございます。
#87
○鈴木壽君 いや、そんなにたくさん要らぬ。
#88
○説明員(宮崎仁君) ちょっと御提出をする資料として印刷をするというのは間に合わないかと思いますが、何でございましたら、個表のほうをひとつごらんに入れますから、それを見ていただいて御判断願うということではいかがかと思います。後ほど持ってあがってもよろしゅうございます。全体に資料として提出いたしますということになりますと、相当な枚数で、しかも相当詳細なものでございますので……。
#89
○鈴木壽君 忍は何百もあるやつを全部出せなんて、そんなことを言いませんけどもね、五つか十くらいほしいのですが、まあ印刷が間に合わないとすれば――次の委員会いつですか。
#90
○委員長(石谷憲男君) たしたです。
#91
○鈴木壽君 あとでちょっと、そういう資料をお僻りしてもいいんだが――私、一応これでとめておきます。
#92
○松本賢一君 ちょっと一つだけ聞いておきたいのですが、これの地方財政に対する影響ということになりますと、いただいておる資料は地方負担額とそのかさ上げといったようなものをもらっているのですが、実際に地方財政に対する影響というものは、これに起債の問題をプラスしてみないとわからないのじゃないかと思うのです、実際の問題は。そうすると、従来一般の災害復旧事業に対して起債というものをどの程度にお認めになり、それからその償還に対してどの程度の援助をしておられるか。そういうことと、それから三十四年災なり三十六年災なりのときにはどういうふうにやられたか、また今後この法律によってやられる場合には起債はどういうふうにお認めになり、どういうふうに償還に対する援助の手を伸べられるかといったようなことをお聞きしておきたいのですが。
#93
○政府委員(奥野誠亮君) 災害土木国庫負担法に基づきます災害復旧事業費につきましては、地方負担額につきまして初年度は一〇〇%の地方債をつけておるわけでございます。翌年度以降、過年度災になりますと七〇%の地方債をつけておるわけでございます。そういうことで災害の規模が大きくなって参りますと、その年において地方債計画を修正いたしております。それだけ地方債の額を増額するという措置をとっておるわけでございます。なお配分に当たりましては、過年度災の場合には――いいかえれば翌年度以降の場合には総体で七〇%の地方債を予定しているわけでありますけれども、災害の激甚な地域につきましては、その充当率を漸次高めまして、場合によりましては八〇%あるいは九〇%というような充当をするというような方式をとっているわけであります。この災害復旧事業費の地方債の元利償還額につきましては九五%を基準財政需要額に算入するということに地方交付税法上いたしておるわけであります。
#94
○松本賢一君 そうすると、今御答弁になかったのですが、今後の問題としてはどういうふうにやられるか。それから三十四年、三十六年には、どういうふうにおやりになったか。
#95
○政府委員(奥野誠亮君) 今申し上げました点は従来もそうでございますし、今後もそうしていく考えでございます。
#96
○松本賢一君 そうしますと、この法律かできてもできなくても、実質的には地方財政にとって大したことじゃないといったような感じがするのですがね。九五%の償還に対する援助が出る、そうして一〇〇%に近い起債の認証が得られるのだということになると、こういうまあわれわれにとっては非常にめんどうな数字の現われる法律なんですけれども、まあ地方財政にとって実質的には大したことじゃないという気がするのですが、そういう大まかな感じを持ってもいいわけでしょうか。
#97
○政府委員(奥野誠亮君) 災害の起こりました場合には、復旧事業をもっぱら地方団体が担当していかなければならないわけでございます。そうしますと、国の財政と地方の財政と、こういうふうに二つに分けて考えてみました場合には、地方財政上大へんな財政需要を負ってしまうことになるわけであります。したがいましてそういう場合には国がある程度地方財政全体に援助していただきませんと、地方財政が全体としてやっていけないということになろうかと思います。地方財源全体をどの団体にどう配分していくかということにつきましては、今申し上げますように、地方債の元利償還額の九五%まで基準財政需要額に算入していきますので、災害の激甚な団体も地方財源全体のワクの範囲においては、ある程度めんどうを見てもらえるわけであります。しかしながら、その結果は地方財源全体が十分でありませんので、どこかにしわが寄ってきて、個々の団体の財政が苦しいということになってくるわけでございます。要するに国の財政と地方の財政として考えました場合、地方の財政のほうで処理しなければならない復旧事業が莫大になって参りますと、ある程度国のほうからめんどうを見てもらう、その上で全体の荷をある程度軽くしながら、そのワク内でさらに個々の団体について十分なめんどうを見ていくということになって参るわけでございます。同時に、こういうような恒久立法を作っておくことによりまして、国からどこまでめんどうを見てもらえるかということが事前にわかっておるわけでございますので、それに応じてそれぞれ必要な手を打っていくことができると思うのでございます。災害は土木災害だけでございませんので、農林災害その他いろいろあるわけでございまして、二章、三章、四章、それぞれ災害の種類に応じまして国の援助する措置が法に規定されておるわけであります。したがいまして、そういうようにどういうような措置が激甚災の場合にはとられるかということが個々の団体にあらかじめ明示されておるということは、復旧事業について自信を持って的確に処理していける態勢を作っていく。こういう利点が大いにあるのじゃないか、こういうふうに思っておるわけであります。
#98
○松本賢一君 その事柄をはっきりさせるという点に大いに意味があると思うのですが、実質的には個々の地方団体にとっては、災害が起こった場合に、今まででも実質的にはこの法律に大体似たような国の援助は出ておったということは言えると思うのですね。ただ今おっしゃったように、そういうことが起こった場合に、これは予算の関係か何かで、ある地方にそういうことが起こった場合に大きなしわ寄せがいくといったようなことが起こり得るわけですね。そうすると、こういう法律がちゃんとできておれば、そういうことがないということですか。
#99
○政府委員(奥野誠亮君) そのように考えておるわけであります。また起債団体にいたしましても、初年度は一〇〇%地方債で充当しておるわけでございますが、次年度は一応七〇%ということにしておるわけでございますので、今回地方団体の負担もかなりの額に上るだろうと思います。激甚災害として国が特別の援助をして参りますと、道府県の負担が比較的少なくなって参りますので、かりに地方債の充当率が七〇%あるいは八〇%にいたしましても、それだけ軽減されてくるということになるのじゃなかろうかと、こう思っております。
#100
○西郷吉之助君 自治省にお伺いしておきますが、さっき鈴木委員との質疑応答がありましたが、今度の百分の十と二十に対しては災害の総合額として扱うために、局部的に非常に激甚な災害があった場合、総合額はその率に達しないというような場合に、局部的な激甚災の場合の救済措置はどうなっておりますか。
#101
○政府委員(奥野誠亮君) 激甚災害として指定されない災害の場合には、たまたま地方負担額を総合してみましても、総合してみました結果、相当な額に上っておりましても、特別な援助は受けられないわけでございます。したがいまして、そういう場合には激甚災害として指定する範囲をどうきめていくかという問題によって救われたり、救われなかったりするという結果になると思います。しかし、いずれにいたしましても災害を受けた団体につきましては、先ほど松本委員からも御質問がございましたが、地方債あるいは特別交付税その他の面であたう限りの援助はするという方式にはなっているわけでございます。当該年度の土木災害復旧事業でございますと、一〇〇%地方債は充当しますし、元利償還額の九五%は、基準財政需要額に算入していくわけであります。同時にまた、被害額の二%程度のものを特別交付税で交付するという方式をとって参っておるわけであります。これは激甚災害たると否とを問わず、そういうような方式をとって参っておりますので、ある程度救い得る、こう思っております。
#102
○委員長(石谷憲男君) 本案の本日の委員会における審査は、この程度にいたしたいと存じます。
  ―――――――――――――
#103
○委員長(石谷憲男君) 次に、昭和三十七年度分の都道府県民税等の減額に関する臨時特例法案を議題といたします。提案理由の説明をお願いいたします。衆議院議員太田一夫君。
#104
○衆議院議員(太田一夫君) 私は、日本社会党を代表しまして、ただいま議題となりました昭和三十七年度分の都道府県民税等の減額に関する臨時特例法案の提案理由の説明をいたします。
 政府は昭和三十七年度税制改正において、地方財政の自主性と健全性とを強化するとともに負担分任の建前を明らかにするとの名のもとに所得税の一部を道府県民税に移譲することとし、あわせて累進税率を廃して比例税率としたのでありますがその結果は予想外の重税となり特に低所得者層にその影響が著しく本年度の道府県民税は大むね二倍から五倍と急増するに至ったのであります。そのために所得税減税の効果を帳消しにするばかりでなくあまりにも急激かつ苛重な大衆課税は物価高にあえぐ住民の生活を二重に圧迫しております。特に今回初めて採用された比例税率は所得の少ない者ほど不利となるものであり、逆に高額所得者にとっては有利となる逆進性をもつものでありますことはこの際見逃すことのできないところであります。われわれはこの高すぎる住民税に対する国民の悲痛な訴えに耳をおおうわけにはいかないと思うのであります。
 国民所得に対する租税負担率適正化の問題や地方財政強化と税源配分の基本問題、大衆負担の軽減と所得不均衡是正、特に住民税融税方式の再検討等の諸問題はさらにあらためて検討することといたしますが、とりあえずここに当面する事態解決のために昭和三十七年度分の都道府県民税等の減額に関する臨時特例法案を制定し本年度の道府県民税の急激かつ大幅増額に対する住民不満を緩和解消し、地方自治の健全かつ高度なる発展に資したいと考える次第であります。
 本法のおもなる内容は次の通りであります。
 第一には、昭和三十七年度分の個人の道府県民税の所得割の額を次の区分によって減額することといたします。すなわち、課税合計所得金額三十万円以下の場合三〇%、課税三十万をこえ五十万円以下の場合二〇%、課税五十万円をこえ七十万円以下の場合一五%、課税七十万円をこえ百万円以下の場合一〇%、なお、この減額措置による各人の減額後の所得金額の調整のため、所要の措置を講じております。
 第二には、税額控除等があるため、その者の減額すべき金額が賦課税額以上となる場合には、その賦課税額迄とし、また減額すべき金額が今後徴収する税額より多額となるときは、その差額を還付することといたしております。
 第三には、本法は部局税及び特別区民税について準用することとしてありますが、特別区民税については、都道府県民税相当額についてその所得金額に応じて所要の減額をすることといたしてあります。
 第四は本法による減税によって生ずる都道府県の歳入減(約一〇五億円)に対してはタバコ消費税の税率を四・七%引き上げることによって補てんすることといたします。
 以上が本法案を提出する理由であります。何とぞ慎重審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
 なお、付け加えますが、本法による減税額は、不要家族なき者、いわゆる独身者で一年の収入三十万円程度のものは、七百八十円の減税、妻と子供二人の家庭におきまして五十万円の年収のある場合は九百円、妻並びに子供三人あり八十万円の年収の場合は、約一千五百円程度と相なっております。
#105
○委員長(石谷憲男君) 本案に対する質疑は、次会以降に譲りたいと思います。
 それでは午後一時三十分から激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案について連合審査会を開催いたしますので、本委員会はこれにて散会いたします。
   午後零時三十九分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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