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1962/09/02 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 社会労働委員会 第8号
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1962/09/02 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 社会労働委員会 第8号

#1
第041回国会 社会労働委員会 第8号
昭和三十七年九月二日(日曜日)
   午後七時五十三分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     加瀬  完君
   理事
           鹿島 俊雄君
           高野 一夫君
           藤田藤太郎君
   委員
           加藤 武徳君
           紅露 みつ君
           佐藤 芳男君
           竹中 恒夫君
           丸茂 重貞君
           山下 春江君
           山本  杉君
           横山 フク君
           藤原 道子君
           柳岡 秋夫君
           小平 芳平君
           村尾 重雄君
           奥 むめお君
  衆議院議員
   社会労働委員長
   代理理事    中野 四郎君
  国務大臣
   厚 生 大 臣 西村 英一君
  政府委員
   内閣法制局第一
   部長      山内 一夫君
   公正取引委員会
   委員長     佐藤  基君
   公正取引委員会
   事務局長    小沼  亨君
   厚生政務次官  渡海元三郎君
   厚生大臣官房長 熊崎 正夫君
   厚生省環境衛生
   局長      五十嵐義明君
   厚生省医務局長 尾崎 嘉篤君
   農林省畜産局長 森  茂雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       増本 甲吉君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○栄養士法等の一部を改正する法律案
 (第四十回国会本院提出、衆議院送
 付)
○医療法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
○環境衛生関係営業の運営の適正化に
 関する法律の一部を改正する法律案
 (衆議院提出)
○環境衛生関係営業の運営の適正化に
 関する法律の一部改正に関する請願
 (第一号)(第二二四号)
○老人福祉法制定に関する請願(第二
 号)(第二〇号)(第四〇号)(第六二
 号)(第六九号)(第七〇号)(第八〇
 号)(第一八二号)(第一九〇号)(第
 一九六号)(第二二五号)(第二二六
 号)(第二二七号)(第二八七号)(第
 四三七号)
○国民年金事務費増額に関する請願
 (第一二号)
○清掃事業施設の用地費国庫補助増額
 等に関する請願(第一三号)
○医療保障制度の一元化等に関する請
 願(第一四号)
○戦没者の妻等に特別加給金支給に関
 する請願(第二一号)(第二二号)(第
 二三号)(第二四号)(第二五号)(第
 二六号)(第二七号)(第二八号)(第
 二九号)(第三〇号)(第三一号)(第
 三二号)(第三三号)(第三四号)(第一
 一三号)(第一一四号)(第三二〇号)
 (第三二一号)(第三七一号)(第三七
 二号)(第三七四号)(第四三四号)
○失業対策事業打切り反対等に関する
 請願(第三六号)(第三七号)(第三
 八号)(第三九号)(第六三号)(第六
 四号)(第六五号)(第六六号)(第九二
 号)(第一一六号)(第一一七号)(第
 一一八号)(第一一九号)(第一四一
 号)(第一四二号)(第一四三号)(第
 一四四号)(第三八〇号)(第三八一
 号)(第三八二号)(第三八三号)(第三
 八四号)(第三八五号)(第四三五号)
○人命尊重に関する請願(第四一号)
 (第六七号)(第一九一号)
○じん肺法及び関連諸法の改正に関す
 る請願(第六一号)(第九三号)(第
 三一四号)
○離島の無医村対策等に関する請願
 (第六八号)
○戦争犯罪関係者に対する補償の請願
 (第八四号)(第九〇号)(第一一五
 号)(第一三九号)(第一五四号)(第
 三〇七号)(第四四六号)
○業務外外傷性せき髄損傷患者援護に
 関する請願(第九一号)
○農山漁村の幼児保育に関する請願
 (第一三三号)(第一三七号)(第四四
 八号)(第四四九号)(第四五〇号)
 (第四五一号)(第四五二号)
○戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部
 改正に関する請願(第一六〇号)
○公衆浴場法の一部改正に関する請願
 (第一八一号)(第三七六号)
○失業対策制度の改善に関する請願
 (第一九二号)
○成人病対策強化に関する請願(第二
 〇〇号)
○精神病後保護施設設置に関する請願
 (第二〇一号)
○国民健康保険直営診療施設運営費補
 助増額に関する請願(第二〇二号)
○戦傷病者のための単独法制定に関す
 る請願(第二二八号)(第三七五号)
○準軍属遺族の処遇改善に関する請願
 (第三七三号)
○薬種商の取扱薬品制限即時撤廃に関
 する請願(第三七九号)
○小児マヒ対策促進等に関する請願
 (第三八六号)
○動員学徒犠牲者援護に関する請願
 (第四四七号)
○継続審査要求に関する件
○継続調査要求に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(加瀬完君) 開会いたします。
#3
○奥むめお君 委員長、発言を求めます。
#4
○委員長(加瀬完君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#5
○委員長(加瀬完君) 速記を起こして。
 非常にお待たせいたしましたが、これから提案される特に二法案についての各会派間の話し合いが、時間を十二分にかけて打ち合わせをする必要もございましたし、なお、各会派の国会対策機関での話し合いも、ただいままで本委員会を開くような方向に取り運びがおくれましたために、たいへんおそくなりました。委員長も非常に不手ぎわでございましたが、各会派間の事情もございますので、御了承をいただきたいと思います。
 栄養士法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
#6
○奥むめお君 委員長、速記に残したいので発言を求めます。
#7
○委員長(加瀬完君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#8
○委員長(加瀬完君) 速記を起こして。
 重ねて申し上げます。
 栄養士法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
#9
○高野一夫君 本案につきましては、前第四十国会におきまして、本委員会提出の法律案として審議の上衆議院に送付いたしたものでありまして、したがって、今回は提案理由の聴取、質疑並びに討論を一切省略いたしまして、直ちに採決に入られんことの動議を提出いたします。
#10
○委員長(加瀬完君) 高野君の動議に御賛成の方の挙手願います。
  〔賛成者挙手〕
#11
○委員長(加瀬完君) 挙手多数でございます。
 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 栄養士法等の一部を改正する法律案を原案どおり可決することに御賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#12
○委員長(加瀬完君) ありがとうございました。総員賛成でございます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認め、さように決定をいたします。
  ―――――――――――――
#14
○委員長(加瀬完君) 医療法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対し、御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#15
○藤田藤太郎君 私は、厚生大臣にお尋ねをしたいのでございます。
 今日、厚生省に、医療関係として医療審議会というのがございます。ところが、私の知る限りにおきましては、任期が切れて、これがその活動をしていないというように聞くわけであります。ですから、医療審議会は前の委員の任期が切れておるなら、即日ひとつ委員を任命して、これが活動を開始するようにしてもらいたい。こう思うわけでございますけれども、厚生大臣の御所見を承りたいと思います。
#16
○国務大臣(西村英一君) 当然のようなことのように思われまするけれども、私その辺の事情をまだつまびらかにしておりませんので、政府委員をして答弁をさせます。
#17
○政府委員(尾崎嘉篤君) 医療審議会の委員は、実は医療法の一部改正案を政府提案をいたしますときに、その成立を待ちまして発令しようとしておったのでありますが、それ以来おくれております。至急に任命を発令をするようにいたしたいと思います。
#18
○藤田藤太郎君 速急に任命するということですか。
#19
○政府委員(尾崎嘉篤君) さようでございます。
#20
○藤田藤太郎君 次は、医療機関整備審議会というのが各都道府県にございます。この審議会というものは非常に私は重要な役割を持っていると思うのです。ですから、特別な知識のある人も必要でありましょうけれども、しかし、医療を行なっている人、医療を受けている人ですね、非常にたくさんな被保険者もおるわけでありますから、一番好ましい状態は、三者構成が私は好ましいと思うのでありますが、都道府県の内容を見てみますと、非常にまちまちでございます。ですから、これはやはり中央医療協が三者構成で発足したように、この医療機関整備審議会も三者構成で発足するように、これは都道府県の条例できめるような仕組みになっておるようでございますけれども、厚生大臣としては、これは中央医療協の例にならって指導していただきたいと思うのでありますが、どうでございましょうか。
#21
○国務大臣(西村英一君) 各県の条例でやるようになっておりまするが、御趣旨のような方法でやったほうが私はいいのじゃないかと思われますので、さように指導をいたしたいと思います。
#22
○藤田藤太郎君 次は、今、大臣は三者構成の趣旨に沿っておやりになるということなら、私はもうそれ以上つきませんが、そういう工合に理解してよろしゅうございますね。
#23
○国務大臣(西村英一君) さようでございます。
#24
○藤田藤太郎君 そこで、今度の医療法の改正で問題になるのは、何というても、この公的医療機関が、みずからの資金と申しましょうか、たとえば共済組合とか健保だとか、そういうところがあるわけでございまするが、私たちは、この法律に書かれている以上に、そういう閉鎖的なといいますか、組合員及び組合員の家族を対象にして作るような病院については、これはこのワクから排除してもらいたいという希望を持っているわけでございます。いずれそういう意思は明らかにしたいと思いまするが、この点についても、特段のそういうところに御配慮を願いたいと思うわけでございますが、どうでございましょうか。
#25
○国務大臣(西村英一君) 特別な病院については、その需要等の関係、必要度等の関係も大いに考えなければならぬと思いますので、そういうような点、全般的な問題としては、これはやはり偏在なくやるということが必要でございますけれども、特定のものにつきましては特定の考え方をするということが適当じゃないかと私は考える次第でございます。
#26
○藤田藤太郎君 それでは、大臣に特段の御配慮をお願いしておきたいことは、今私が申し上げましたような、共済組合とか健保というようなところが自主的に、都会にあるとしても、地域全般にまたがって一つ組合員組織でこしらえるというのでございますから、特段の御配慮をお願いしておきたいと思います。
#27
○奥むめお君 私、今日の委員会が非常におくれたことに対して、何分事情がいろいろ混乱していたと察するのでありますけれども、そうして時間が少ないから簡単に進めたいという委員長の御要望でございますけれども、これは納得できませんです。十分審議を尽くさなければならぬ問題が多いと思うのでございます。この点をまず申し入れておきます。それで、厚生大臣にお伺いしたいのですが、公的機関の規制ははかるけれども、私的機関の規制ははからないというのは、大臣はいかにお考えになりますか。
#28
○国務大臣(西村英一君) 大体、医療機関は公私の別なく、今偏在がないように、需要に応じてへんぱなくやるということが必要ではなかろうかと思うのであります。そういうようなことを考えますと、私たちもなかなかいい案がありませんので、厚生省といたしましては、現在、医療制度審議会に諮問いたしまして、そうしてうまい方法はないだろうかということを研究中なんであります。今回提案されましたものにつきましては、これは議員立法でありますので、いろいろ私たちも多少考えるところがあるのですが、公的医療機関だけを統制することがいいかどうかという問題でございまするが、それは非常に統制しやすいわけでございますけれども、何と申しますか、あまねくやはり需要に応じて医療機関があるということが望ましい姿じゃないかと、かように考える次第でございます。
#29
○奥むめお君 重ねてお尋ねいたしますが、厚生大臣は、今考えるところもある、問題があると思うとおっしゃいましたけれども、どういうところに問題があるとお考えになりますか。
#30
○国務大臣(西村英一君) どういうところに問題があるか、その点を研究するわけでございまして、一方的に規制のみをするよりもっといい方法はないか、こういうことはなんでございます。どういう点かというようなことが研究の課題になると私は思うのであります。
#31
○奥むめお君 大臣はこの法案に賛成なさいますか、いかがですか。
#32
○国務大臣(西村英一君) この法案のねらいとするところは、現在の医療機関がまんべんなく行なわれていない、あまり需要のない個所に片寄り過ぎている、あるいはまた、国として考えなければならないような点がお留守になっているから、何とか医療機関の調整をやらなければならぬ、こういう観点から考えますると、この法案はそのねらいで提案されているものと私は思うわけでございます。しかし、今私が申し上げましたように、ある程度の制限をするのでございますから、この制限するということにつきましては、よほど研究をしなければならぬ、さような意味におきまして、この法案の趣旨そのものに私は反対ではございませんので、むろんこういうことは考えなければならぬ。しかし、なかなか制限する方法論がむずかしいから、厚生省としても今までもたもたしておりまして、現在の状況では医療制度審議会に諮問をいたしている、その答申を待ってひとつ考えたい、こういうのでございます。
#33
○奥むめお君 医療制度調査会といいますか、審議会ですか、どちらでございますか。
#34
○国務大臣(西村英一君) 医療制度調査会でございます。
#35
○奥むめお君 医療制度調査会の結論はおよそいつ出ますか。
#36
○国務大臣(西村英一君) 大体来年の三月ころに行なわれる予定に承っております。
#37
○奥むめお君 そういたしますと、この法案では八カ月以内に実施するように書いてございますが、ちょうど答申が出るのと同じくらいでございますね。それをお待ちになってからじゃおそかったんでございますか。これは提案者に伺いたいと思うんですけれども、いかがでございましょう。あまりこう無理に――答申が出ることはさまっているのだから、それをなぜ八カ月以内にというふうなことで、答申が出るのをなぜ待たないでお急ぎになったのか。
#38
○衆議院議員(中野四郎君) 内容をつまびらかにしておりませんが、大体衆議院においては、各党の間において、今日これを可決することが最も正しいという観点に基づいてやっております。この内容については、あまり私はつまびらかにしておりません。
#39
○奥むめお君 委員長、なぜもっと内容を知っている方をお出しにならなかったんですか。大事な問題でございますよ。
#40
○衆議院議員(中野四郎君) 委員長提案になっているんで――私の提案になっていますか。
#41
○委員長(加瀬完君) 委員長提案だが、代理でございますよ。
#42
○衆議院議員(中野四郎君) 私は、環境衛生だけだと思ったから。
#43
○奥むめお君 よろしいです。それじゃ厚生省にお伺いいたしますが、これは八カ月以内と書いてあることは答申待ちの文字でございましょうか。そうして、あなた方はこれにどう対処なさるつもりでございましょうか、お尋ねいたします。
#44
○政府委員(尾崎嘉篤君) 答申が来年の三月に出る、それでこの法案が八カ月で、大体同じじゃないかというお話しでございますが、事務的に申しますればそのとおりでございまして、答申が出るからという考え方だと思います。ただ、中間報告が出ておりまして、その線はこの法案の内容と大体同じ線でございまして、委員会の結論もそういうようなところにおっつくように考えておるのでございます。おそらく委員会の結論は、これは出てみなければわかりませんが、出ましても、そう矛盾することはないので何とか事務的に御趣旨に沿ってあわせてできる、そういうように考えておるわけです。
#45
○奥むめお君 失礼ですが、今御答弁下さいましたのはどなたですか。
#46
○委員長(加瀬完君) 医務局長です。
#47
○奥むめお君 今、大臣のお考えはわかりましたが、局長に伺いたいのですが、厚生省が機械的に人口割で基準をおきめになるように聞いておりますが、そうでございますか。また、それは実情に合うとお考えですか。
#48
○政府委員(尾崎嘉篤君) ただいま考えております方法は、地域別に人口割の病床数というお話しでございますが、それだけでございませんで、その病気の種類、たとえば結核とか精神、そういうものは別に扱っております。それと一般、こういうふうに分けて、病種別にいろいろ考えております。また、地域も、ただ保健所単位だけではなく、病院の数によりまして、県全体を統轄する意味におきまして、またそういうような別の扱いをやる考えでございます。
 なお、そのほか、今度の法案の趣旨によりまして、交通事情その他も参酌いたしまして、よりいい基準を作っていくように努力し、また、審議会のほうの御検討を得るようにしていかなければならないと、こう考えるわけです。
#49
○奥むめお君 その基準はきまっているのですか。
#50
○政府委員(尾崎嘉篤君) 今申し上げました基準と申しますのは、これまで補助金だとか融資のワクをやります場合にこれをやっておりました基準でございまして、その基準はさらによりいいものにいたしまして、今度審議会によりまして御検討を願い、その御検討を得ました基準によりまして新たにやっていく、こういうふうになるわけです。
#51
○奥むめお君 私考えますのに、融資を受けますときに、すでにいろいろきびしい規制のもとにはきまるわけですね。そうすると、それをさらにまた規制をかけるために基準をこしらえる、これはどういう意味でございますか。
#52
○政府委員(尾崎嘉篤君) 融資のほうの場合、今申しました今までの基準が大体こういうところだったということを申し上げたわけであって、今度新たにこの法案が成立いたしました場合には、それを基礎にし、さらによりいいものに作り上げていく、こういうふうに申し上げたわけでございます。なお、この法案で問題になっております病院は、融資とかその他の対象にあまりなっていないのが大部分ではないか。だから、割合自由に今までやっておられたところではないか、こういうふうに考えるわけでございます。
#53
○奥むめお君 私は重ねてお伺いいたしますが、患者と医者との関係、病院と患者の関係というものは、非常に信頼度というものがあるので、数で考えれば多過ぎるといわれても、たくさんあっても、どうしてもこちらへ行きたいという、遠いところをわざわざ行く人もあれば、近いところにあってもそれを利用しない人もある。そこに親切な医者がいるかどうか、設備がいいかどうか、高く取られないかというように、いろいろなことがございますですね。だから、こういうことを何か規制をきめるときの基準になさいます根拠はございませんか。重ねて申しますと、アフター・ケアとか、あるいは予防衛生とか、医療機関には当然やってもらいたい仕事は、普通の町医者ではできませんし、また、病院でも、私的なものではなかなかそこまでは手が伸びない、また、そこまでするという考えもないと思うのですね。そういたしますと、それをやっぱりやっているのは、組合員の要請に押されて、または組合員のために、営利を離れた公的立場で働いている公的機関が私は多いと思う。ですから、これをただ地理的な、機械的な数で規制するというだけでは、あまり血が通わなさ過ぎる。ことに相手は気の毒な病人です。病気になって働けなくなり、収入がなくなったのに、今度は支出がふえる。長い時間働かないで病気にあうということで、まことに気の毒なそういう人のために、もっと愛情のある考え方はできないものかと思うのですけれども、きょう提案者もいらっしゃらないようですから、厚生省にちょっとお伺いしたいと思います。
#54
○政府委員(尾崎嘉篤君) 今の患者と医者の問題はいろいろデリケートの問題がございますが、そういうような問題を含めまして、全般的にやはり地域の偏在――全然病院のないところにできるだけそういう病床を作っていくという、こういう立場で、資金をそういうような方向に向けていく立場でこの法案をお作りになったというふうに考えるのでありまして、われわれといたしましては、御意見の御趣旨に従いまして、法律が成立いたしました場合には、適切な運営をやっていかなければならない、こう考えるわけです。
#55
○委員長(加瀬完君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#56
○委員長(加瀬完君) 速記を始めて。
#57
○奥むめお君 この法律には、無医村――医者の足りないところを充実しなければならないということが書いてありますね、これは私ども法律だけで安心していいのですか。どういう御用意がございますか。
#58
○政府委員(尾崎嘉篤君) 予算的には、病床のない地区、また、病床の少ない地区に重点的に病床を作らすように補助を出してやっていくように予算を来年度も要求しております。これで第二の方は推進していきたいと思っております。
#59
○奥むめお君 協力いたしまして、これで切り上げといたします。
#60
○委員長(加瀬完君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
#62
○高野一夫君 私は、ただいま議題となっております医療法の一部改正案に対しまして、附帯決議を付することの動議を提出いたします。
 私は、ただいまの医療法の一部を改正する法律案を原案どおり可決することに賛成の意見を持つものであります。その意見を表明いたしまして、各会派共同になる附帯決議案を提出いたしたいと思います。
 案文を朗読いたします。皆さんのお手元に配付してあるはずでございます。
 一、第七条の二第二項によって都道府県知事が必要な補正を行なう場合は特に申請者の意志を考慮すべきである。
 二、厚生大臣は、医療機関整備審議会委員の選任については医療を受ける側を代表する者を加えるよう都道府県知事を指導すべきである。
 三、厚生大臣は、利用が専らその組合員及び家族に限定された医療機関についてはその特殊性にかんがみ特別の考慮を払うべきである。
 四、第七条の二第五項の規定による協議をうけた際、厚生大臣は申請者の意志を尊重して誠意をもってこれに当るべきである。
 以上であります。
#63
○奥むめお君 私、この医療法の一部改正には反対をいたします。今急いで無理をしてこれを通さなければならぬという理由も見出しませんし、ことに、これは拙速主義で、非常に無理な点がございます。ことに、今、公的医療機関の拡充整備を非常に急いでおります、いろいろな機関がまたふえております。だから、私は、これを規制するということは、そういう善意をもって仕事をしようとする者にたいへん障害となると思います。いま一つは、こういう時期であるから、かえって私的業者の圧力によってこの法案ができたのじゃないかと案じられる節もないわけじゃございません。で、医療というものは、気の毒な病人のためになければならない。ですから、その病人のために最もいい方法はどうするかということは、これは今政府でも諮問を出していらっしゃるようでございますから、それの答申を待って、よりよい、もっと行き届いたものにしてほしいということが国民の願いだろうと思うのでございます。そういう点で、時間もございませんから簡単に申しますが、私は、この法案が、今日拙速のうちに三党提案でできることを非常に悲しいと思うのでございます。で、この附帯決議も、せっかくの附帯決議を御心配下すったのですから、賛成したいと思うのでございますが、また、それほど反対しなければならぬほどかどを立てるつもりはございません。だけれど、本案に対して反対します以上は、これにも反対をしたい。
 以上、私の反対討論でございます。
#64
○委員長(加瀬完君) 他に御意見もないようでございますので、討論は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。医療法の一部を改正する法律案を原案どおり可決することに賛成の方の御挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#66
○委員長(加瀬完君) 挙手多数でございます。よって本案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 討論中に提出されました各派共同提案にかかる高野委員提出の附帯決議案を議題といたします。右附帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の御挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#67
○委員長(加瀬完君) 挙手多数と認めます。よって、各派共同提案にかかる高野委員提出の附帯決議案は、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 附帯決議が決定をされましたので、厚生大臣の御所見を伺います。
#69
○国務大臣(西村英一君) この法案は議員提案でありまするけれども、法案が通過いたしますれば、私たちはその法の目的とするところを十分しんしゃくいたしまして行政をやるつもりでございます。また、ただいま附帯決議がこの法案に付せられましたが、いずれも附帯決議の線に沿って運用を誤らないようにしたいと思っております。
  ―――――――――――――
#70
○委員長(加瀬完君) 環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対し、御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#71
○藤田藤太郎君 厚生大臣にお伺いしたいのであります。私は、時間がありませんから、しぼってお尋ねいたしますので、簡明にお答えを願いたいと思います。
 一つは、この環境衛生の同業組合の料金の決定、これについて厚生省はどういう指導を今日しているか、これをお伺いしておきたいと思うのでございます。
#72
○国務大臣(西村英一君) 政府委員に答弁いたさせます。
#73
○政府委員(五十嵐義明君) 環衛関係の営業者の料金、価格等の決定についてどういうような指導をしておるかというお尋ねでございますが、適正化規程に基づきます基準料金等につきましては、それぞれ審議会にお諮りをいたしまして、その線に沿って決定するようにいたしております。なお、そのほかに、この基準料金をもとにして実際に運営される料金があるわけでございます。この問題につきましても、物価の総合的な安定対策という見地から、できるだけ営業者の営業の合理化その他の点を考慮いたしまして、できるだけ適正な料金が行なわれますように指導いたしておるつもりでございます。
#74
○藤田藤太郎君 そこで、重ねてこの問題についてお尋ねしておきまするが、たとえば標準価格というものがきめられておるのに、実際の価格と標準価格の差が非常に大きいのが現状でございます。標準価格をきめて、実際の価格がそれとうんと差があるというようなことは、私は考えられないことではないかと思うのです。ですから、そういう点については厚生省どう見ておられるか、これはひとつ明らかにしておいてもらいたい。
#75
○政府委員(五十嵐義明君) お尋ねの基準料金と実際の価格との開きでございますが、これは本法の趣旨から参りまして、基準料金のそれを割れば適正な衛生措置が阻害されるというぎりぎりの線をきめているわけでございまして、もちろんこの線に近い料金が実際上運営されることが望ましいわけでございますが、しかし、全部これを守らなければならないという法の精神ではございませんので、私どもは、できるだけ安定された適正な料金で運営されるように指導いたしているつもりでございます。
#76
○藤田藤太郎君 そこで、その価格の差異について、今の厚生省の考え方は、標準価格と実際価格とに非常な開きがあることについては、もっと積極的に、実態に即した指導が私は必要ではないかという工合に感じておるわけでございます。そこで、ある実際料金が上がった、その料金は、一つはこの環境衛生の同業組合については、今まで徒弟的な要素が多分にあって、だから、何といっても労働基準法があることですから、それに基づいて労務管理の近代化というような問題が、そこで働らいている方々に十分に行なわれるというものも含んでいると私は思うのでありますけれども、結果的にはそういうことが十分に実現されていないというゆがみを持っていると私は思うのであります。こういう点も、賃金の問題その他は労働省だということでなしに、料金決定されるのは厚生省なんでありますから、そういう点も十分にやはり配慮をしていただかなければいけないのじゃないかと、私はそう思うのですが、どうですか。
#77
○政府委員(五十嵐義明君) 私は、先生の御指摘のとおりだと考えております。実は、この点につきましても、そういった面で、労働省も加えまして、業者と十分話し合いの場を持って、経営の合理化に努めておる次第でございます。
#78
○藤田藤太郎君 そこで、私がお尋ねしたいのは、生活協同組合――農協ですね、これは員内利用に関してはこの法律の規制を受けないということになっていると思うのでありますが、どうでございましょうか。厚生省の見解をお聞かせを願いたい。
#79
○政府委員(五十嵐義明君) 員外者の規制につきましては、五十六条の二と五十七条にその条文があるわけでございますが、かいつまんで申しますと、職域の当該組合は、規制命令あるいは勧告を受けない立場に立つわけでございます。その他の地域等の組合につきましては規制を受けるということに相なっておるわけでございます。
#80
○藤田藤太郎君 それちょっとお伺いする。私の言っているのは、生協または農協は、そのきめられた法律に従って運営されているわけですから、その員外利用については私は言っているわけではない。その員内、その生協員の員内の利用については、この環境衛生法の規制を受けない、規制命令を受けないということに理解していいですね。
#81
○政府委員(五十嵐義明君) 私の言葉が不十分でございましたので、重ねて申し上げますが、生活協同組合あるいは農協、いずれもこの規制命令あるいは勧告の適用を受けないということのためには三つの要件がございます。その一つは、特定の事業所または事務所の従業員の福利厚生をはかるためのものであること、これはまあ職域の施設であることということになっております。それから、当該従業員以外の者の利用に供していないこと、それから第三には、当該施設の事業活動が、当該営業の健全な経営の阻害等の事態を生じたことについて関係がないということ、この三つがございますれば、その施設は規制を受けない、こういうことになるわけでございます。
#82
○小平芳平君 環境衛生を目的としたこうした法律に「営業の健全な経営」云々というような、非常な経済行為の面が強くなってくる改正になるようでありますが、その点についてのお考えを伺いたい。
#83
○衆議院議員(中野四郎君) お答えをいたしますが、むろん公衆衛生の徹底を期すということが主たる問題でありまして、しかし、今日の現段階においては、社会情勢の変化に基づいて公衆衛生の徹底を期するだけでは、とうていその所期の目的を達成することができ得ませんので、したがって、やむを得ず、営業の健全なる経営を阻害するような場合においてはという趣旨をつけておるのであります。
#84
○小平芳平君 厚生大臣がその判断をなさる場合に、厚生大臣として、何か経済行為についての判断をこれからするという点についての矛盾はお感じになりませんか。
#85
○政府委員(五十嵐義明君) 先ほど提案者からもお話があったところでございますが、私どもは、究極の目的として、衛生措置を守るということを健全な経営ということとは、これはある意味においては不離一体だと考えておりますので、必ずしも矛盾は感じていないわけでございます。
#86
○小平芳平君 この価格についても、たとえば独禁法ではずいぶんこまかい規定が設けられているようでございますが、今度の場合は厚生大臣の判断にまかされているように思いますが、そういう点、将来の運営面で問題が生じませんか。
#87
○政府委員(五十嵐義明君) 私どもは立法の趣旨に沿いまして、また、消費者あるいは学識経験者も含めました審議会にお諮りをいたしまして、その意見を尊重して、十分適切な運営をはかって参りたいと考えておるわけでございます。
#88
○奥むめお君 厚生大臣にお伺いいたしますが、環境衛生関係でこの間農林との連合審査の席上で、農林大臣が、畜肉類を経済面に入れることは反対だとおっしゃった。それから、公取の委員長が、環営法に対して、たとえば床屋の問題で、百六十円の東京の基準料金で十分やっていけると思うからこの法案には反対をした、こういうお話でありますが、これでもこの法案をやっぱり通さなければいけないとお考えになったんでしょうか。御賛成でございましたでしょうか。大臣にお伺いしたいと思います。
#89
○国務大臣(西村英一君) 私のほうの衛生の立場からいきまして、それを主眼にしました経済面に、ことに食肉の問題については今までもやっていないし、これからもやる意図はないということをあのときも申し上げたのでございます。したがいまして、今回の法案は、このいろいろ衛生を整備する面に不都合があれば、それに対して勧告は出させるようにしたいということの改正でございますので、私は、この法案の提出には賛成でございます。
#90
○奥むめお君 重ねて伺いたいのは、衛生面の整備をはかるには経営の健全をはからなければならぬ、それがなければ衛生面はよくいかないのだと大臣の横にいらっしゃる環境衛生局長がおっしゃいました。では、料金を引きあげて経営の健全化をはかれば、それだけで衛生上の整備はできるとお考えになりますか、いかがでございますか。
#91
○国務大臣(西村英一君) それはまあ非常に関係があるということを思っております。
#92
○奥むめお君 局長に伺いますが、経済の収入だけはかれば、必ず衛生面はよくいくということをお考えになっておるのですか。
#93
○政府委員(五十嵐義明君) 決してそのようには考えておりません。この法律はもう衛生措置を守り、公衆衛生の向上を目的とする法律でございますが、それと健全な経営とは不離一体であり、健全な経営をはかり、衛生措置を守っていきたい、こういう考え方でございます。
#94
○奥むめお君 この法案を、また非常に無理な中で、会期末の間ぎわにこれを急いで通そうとしているのですが、これは私から考えますと、多くの国民にずいぶん関係が深いので、まあ例を床屋にとりましても、政府が発表した数字で見ましても、私は、その業者の収入をはかるだけでは衛生設備はよくならぬという証拠がはっきり出ていると思うのです。たとえば東京都で保健所を通して厚生省がお調べになった衛生設備の問題の調査によりますと、はっきり悪くなっていると統計が出ている。それにもかかわらず、料金はぐんぐん上がっている。なぜ悪くなったか。私は、これはいつか局長もおっしゃったように、保健所の人が足りないのだ、今、鯨のベーコンで死んだ人もありますね。とにかく環境衛生関係の監督指導といっても、ほんとうに行なわれていないに近いほど不備でございますね。それでだんだん悪くなっているのに、料金だけはどんどん上がっている。で、その料金は、従業員の求人難だから上げざるを得ないのだと、機械化できないから上がるのだと、非常に同情的に政府は発表しています。新聞雑誌も発表しています。しかし、これも統計を見ますと、政府の発表の数字は、従業員は二割しか上がっていない。三十六年と三十七年と比べましても、材料費や設備費というものの上がり方はしれているのです、この物価値上がりの中で。ところが、業主は六割を取っている、収入が上がっている。これで料金値上げを肯定する理由になるでしょうか。あなたいかがお考えになりますか。
#95
○政府委員(五十嵐義明君) 料金値上げにつきましては、いろいろと事情もあろうかと思います。御指摘のような点も、私ども十分注意しながら業界と話し合っているわけでございますが、物価の値上がり、あるいは従業員の給与の値上がり等は比較的少ないが、その値上げの収入は大部分業主に入っているじゃないかと、こういうような御質問でございますが、私どもは必ずしもそう考えていないのでございまして、こういった零細な企業では、家庭労働というものが多いわけでございます。その家庭労働のほうに回る料金が、業主の収入というような形で現われているという面もやはり考えていかなければならない、このように承知いたしておるわけでございます。
#96
○奥むめお君 公取の委員長にお伺いいたしますが、現在、環境衛生関係の業で、過当競争ありとお考えになりますか、いかがでございますか。
#97
○政府委員(佐藤基君) 環境衛生関係の料金の現状を見ますというと、いわゆる基準料金よりも相当高く、たとえば東京で申しますと、基準料金は百六十円でありますが、三百円くらいのものもずいぶんある。それでやっていけるということは、過当競争がたいしてあるとは考えられない。過当競争があるならば、そういうふうな高い料金を維持することは不可能じゃないかと、こういうふうに考えております。
#98
○奥むめお君 それから、消費者の利益を不当に害してはならないという基準の認可のときに条件がございますね、消費者の利益を不当に害しないことと。この問題では、委員長は、今度の料金値上げについてどうお考えでございますか。
#99
○政府委員(佐藤基君) 料金につきましては、今も申しますとおり、東京は基準料金百六十円であります。百六十円ぐらいの料金なら、そうたいして消費者の利益を害するとは考えておりません。
#100
○委員長(加瀬完君) これ一問にして下さい。
#101
○奥むめお君 それじゃ、公取の委員長に伺いますが、実際に環境衛生関係業種の値上げが物価値上げのこれはリーダー・シップをとっているのですね、ですから、それは国民に非常に関係の深い業種ですからひしひしと感ずるのですね。こういうふうにして無理にどんどん上がってきましたこの料金に対しまして、消費者は非常に困っている。で、過当競争も今ないと思うとおっしゃる。そうしたら、基準料金の認可をお与えになった条件が消滅したのですから、これは当然に取り消してよろしいのじゃないでしょうか。私、取り消してほしいと思うのですが、いかがでございましょうか。
#102
○政府委員(佐藤基君) 基準料金は、いわゆる最低料金をきめたものであって、最低料金を今取り消す必要は考えておりません。
#103
○委員長(加瀬完君) 御発言はこれにとどめることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
 なお、附帯決議の提出については、その際願います。
#105
○藤田藤太郎君 私は、この環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の立場から、附帯決議を提案いたしたいと存じます。附帯決議案を朗読いたします。
 厚生大臣は、食肉販売業に関し将来本法を適用する場合、或はその販売価格について制限を行なわんとする場合は、生産、卸、小売の各段階の意志の疎通をはかるよう農林大臣と密接な連絡の下に協議指導するものとする。
 以上でございます。
#106
○高野一夫君 私は、自由民主党を代表いたしまして、本案を原案どおり可決すべきものと賛成の意を表明いたします。
 なお、藤田委員提出の附帯決議案に賛意を表します。
#107
○小平芳平君 私は、公明会を代表して、本法案並びに附帯決議案に反対の意思を表明いたします。
 反対する第一の理由は、環境衛生の確保が法律の主目的であるにもかかわらず、経済行為を目的とするような新たな性格が加えられること。
 第二に、本改正が独禁法の精神に反するおそれが多いこと。
 第三に、本法の適用業種の中から食肉販売等の各種の問題が起きております。
 なお、本改正にあたって、関係官庁や関係業者間に多くの食い違いや反対意見もあり、消費者にも大きな影響を与えることが予想されます。
 以上の理由から反対するものであります。
#108
○奥むめお君 この改正案に対しまして、私、家庭の主婦を代表して反対いたします。
 環境衛生関係の法律が初めてできましたときには、これは衛生立法であると、厚生省は明らかにし、熱心にこれを説明したものでございます。ところが、このやっていることは、年々経済立法に近い内容のものを現わしておりました。今度はっきり経済立法であると擬装を解いたわけで、はっきりした。これは、こういう法律を厚生省の管轄に置いていいのかどうか。私は、むしろそれを案じます。で、今、中小企業の求人難とか、賃金が上がって困るとか、経営難とかという話をずいぶん聞きますけれども、これは床屋やクリーニング屋一つの問題でなしに、企業全体の、中小企業の運命的な産業構造の変革による問題だと思う。これとの対決なくして、ただ料金さえ上げればよくなるという指導をしているということに、すでに誤りがあると思う。私どもはきょうは時間もございませんので残念でございますけれども、とにかく厚生省が環営法による衛生指導をなさる以上は、中小企業の経営の面まで手を出そうということは、すでにたいへんな間違いです。間違いだからこそ、求人難の問題は賃金を上げさえすれば人が来るように思っていなさる。間違いなんです。日本の床屋は、私からいえば、非常に高くして、それだけに過剰サービスをしている。三百円、五百円の床屋もございます。そこなんかへ行くと、驚くべき過剰サービスです。国民はこんなことを求めていますか。大衆は安くて早くて、そうして衛生的なものを求めています。こういう指導をだれがするのだと私は厚生当局に質問したいと思う。で、今度の改正法案について、各党の私の友人である議員さんや皆さんに聞きましたが、私の友人である皆さんは反対していらっしゃる。上のほうできめちゃったから仕方がないのだ。三党の申し合わせがあって、面子が立たないようなことがあっては困るからしょうがないのだ、こういう泣きごとを言い言いこの法案には賛成していなさる人が多いと私は見ました。こういう妙ちきりんな立場に、しかも、三日もこの法案について何かかけ引きがあったらしく、私どもは何もそれはあずかり知らない。早くこの法案について十分な審議時間を取って下さいということは、委員長に私が一番先に申し入れていたはずです。ところが、委員長は時間がないからとおっしゃる。こんな国民生活に関係の深いことを短い時間に、そこでやめないか、早くやめろと私に何べんかお言いになった。私、たいへん残念だと思います。だから、こういう問題につきまして、環境衛生関係というものを、こんな小手先のことをやっていたんじゃ、床屋もクリーニング屋も風呂屋も浮かばれません。クリーニング屋だって、大きな機械を入れて、一度に千枚もワイシャツを仕上げできるような機械を持ってやり出したら、みんな注文だけ集めてやっていくよりほか仕方がないでしょう、これがクリーニング商売というものになるのです。床屋もそうですね。外国の床屋なんかは、日本のように時間をかけておりません。時間をあれだけかけているところを見ると、人があると私は言えると思う。こういう問題を、どうしたらこの合理化時代に対処さして経営を成り立たせ、衛生面をよくしていくという、この指導はもっと真剣に厚生省が考えるべきだと思います。いや、厚生省は衛生面をよくしていけばよいので、別に考える問題です。これでやめますが、私は反対いたします。この附帯決議案は、この限りにおいては、私、たいへんけっこうだと思う。けれども、同様に私反対を表明いたします。
#109
○村尾重雄君 私は、民社党を代表して、本案並びに附帯決議案に賛成の意を表明いたします。
#110
○委員長(加瀬完君) 討論は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#111
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を原案どおり可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#112
○委員長(加瀬完君) 挙手多数でございます。
 よって本案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 討論中に提出されました各派共同提案にかかる藤田委員提出の附帯決議案を議題といたします。右附帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の御挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#113
○委員長(加瀬完君) 挙手多数と認めます。よって各派共同提案にかかる藤田委員提出の附帯決議案は、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
#114
○国務大臣(西村英一君) 附帯決議案がつけられましたので、政府所信を表明いたします。
 その趣旨に沿いまして、行政の誤りなきを期したいと思います。
#115
○委員長(加瀬完君) なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願うことといたしまして御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#116
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#117
○委員長(加瀬完君) 次に請願を議題といたします。
 本日まで当委員会に付託中の請願は言一件でございまして、一応専門員のもとで整理せしめ、委員長及び理事会において検討いたしました。その結果、議院の会議に付するを要し、内閣に送付するを要するものと意見の一致をみましたものを専門員をして報告いたさせます。
 なお、その他の請願は、さらに検討を要するものと認め、これを保留すべきものと協議いたしました。
 ただいま専門員から報告させます。
#118
○専門員(増本甲吉君) 理事会で採択を可と御決定になりました請願は、お手元に配付しました資料に記載のとおりでございます。
#119
○委員長(加瀬完君) ただいま専門員から報告いたしましたとおり決定いたしまして御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 なお、報告書については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
#122
○委員長(加瀬完君) 継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律を廃止する法律案につきましては、会期も切迫し、開会中に審査を終了することが困難でありますので、本院規則第五十三条により、継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#123
○委員長(加瀬完君) 御異議ないものと認めます。
 なお、要求書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#124
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#125
○委員長(加瀬完君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障制度に関する調査及び労働情勢に関する調査につきましては、会期も切迫し、会期中に調査を終了することは困難でございますので、本院規則第五十三条により、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#126
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認めます。
 なお、要求書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#127
○委員長(加瀬完君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後八時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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