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1962/08/29 第41回国会 参議院 参議院会議録情報 第041回国会 エネルギー対策特別委員会 第3号
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1962/08/29 第41回国会 参議院

参議院会議録情報 第041回国会 エネルギー対策特別委員会 第3号

#1
第041回国会 エネルギー対策特別委員会 第3号
昭和三十七年八月二十九日(水曜日)
   午前十時二十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     堀  末治君
   理事
           亀井  光君
           大河原一次君
           大竹平八郎君
   委員
           川上 為治君
           野田 俊作君
           二木 謙吾君
           武藤 常介君
           大矢  正君
           柳岡 秋夫君
           石田 次男君
           田畑 金光君
  政府委員
   通商産業政務
   次官      上林 忠次君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  説明員
   通商産業省鉱山
   局長      川出 千速君
   通商産業省公益
   事業局長    塚本 敏夫君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○エネルギー対策樹立に関する調査
 (石油対策に関する件)
 (電力対策に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(堀末治君) ただいまから委員会を開会いたします。
 エネルギー対策樹立に関する調査の一環として、石油対策及び電力対策に関する件を議題といたします。
 本日、政府側の出席者は、上林政務次官、川出鉱山局長、塚本公益事業局長、馬郡参事官並びに佐伯炭業課長でございます。本日は、残念ながら衆議院のほうとかち合ったので、大臣は参られませんが、どうぞあしからず御了承を願います。
 まず、石油対策問題について川出鉱山局長から説明を聴取いたします。
#3
○説明員(川出千速君) 原油の自由化が十月に予定されておるわけでございます。石油の製品のほうは、これは石炭に対する影響、その他いろいろの影響がございますので、十月の自由化は当分見送る方針でおるわけでございます。原油の自由化に伴いまして、いろいろな問題が起きてくるわけでございますが、その措置の一つとして、先般の通常国会で石油業法が通過いたしましたのは御存じのとおりでございます。石油の現状を御説明いたしまして、あわせて問題点を説明いたそうかと思います。配付してございます「石油事情資料」という資料がございますので、それについて石油の現状をごく簡単に御説明したいと思います。
 「石油事情資料」という厚いものでございます。これは説明が入っておりませんで、数字だけでございますが、まず、第一ページの第一表でございますが、ここに現在世界の原油の確定埋蔵量が掲げてございまして、一番左の欄の一番下の数字を見ていただきますとわかりますが、約五百億キロの埋蔵量が確認されておるわけでございまして、その埋蔵量は年々ふえておるわけでございます。これは一九六〇年の埋蔵量でございます。現在はもっとふえておるかと存じます。埋蔵量のうち、中東地域が六割以上を占めておるわけでございまして、世界の石油資源の過半は中東地域に現在のところ集中しておるというわけでございます。それに対しまして、生産のほう、つまり掘って出てくる生産量のほうは、世界全体で約十三億キロでございます。それが第一表でございます。
 次に、第三ぺ−ジ、二表、三表でございますが、これは先般総合対策のほうで御説明したかと思いますが、エネルギーの今後の構造を掲げたのが第三表でございます。そこでわかりますように、今後石油のエネルギー全体に占める地位が、飛躍的にふえていく数字がここの第三表に掲げてあるわけでございます。三十一年は一九・二%でございましたのが、今年は四〇%近く、三八.八%になっております。倍増計画の四十五年には約五割に達しようとしております。その後さらに伸びまして、六割にも達しようというわけでございます。それは、他のエネルギーであるところの水力なり石炭等があまりふえない、需要増の過半は、今後は石油に依存していくというのが大勢ではなかろうかと思います。これは日本だけではなくて、第二表でもおわかりのように、世界各国の共通の現象であろうかと存じます。これが第二表、三表でございます。
 次に、第五ぺ−ジの第五表に参りまして、これは、しからば石油業を営んでいる現状はどうなっているかと申しますと、世界に七つの巨大な石油会社がございまして、この七つの巨大な石油会社が、石油を掘り、輸送し、かつ、販売をしておるわけでございまして、七つの大きな会社のうち、二つがイギリス、あとがアメリカでございます。いわゆる米英的資本といわれておりますのは、この七大会社に代表されておるかと思います。その会社の名前が第五表にあがっておるわけでございます。
 その次に、七ぺ−ジをごらんになっていただきたいと思います。七ページに、しからばそういう巨大な会社がどのくらいの規模の会社であるかということを対照いたしますために掲げた表でございまして、スタンダード・ニュージャージーこれが昭和三十六年の統計でございますが、売り上げが八十億ドルをこえておるわけでございます。三十五年の日本の一般会計の予算よりも、はるかにオーバーしているだけの巨大なものを持って一社でやっているわけでございます。そういうふうな会社が、それよりは小さいものもあるけれども、一番大きい会社は八十億ドル以上販売をしておる。非常に巨大な会社が経営をしているという実態でございます。
 それから、次に、ずっと飛びまして、いろいろな資料がございますが、第九表、十四ぺ−ジ、十五ページをごらんになっていただきたいと思います。これは日本の石油会社の名前、どういう会社があるか、そのうち、外国資本と提携をしておる、合弁会社としている会社がどういうところであるか、携帯先がどこであるかというのを一覧として掲げたわけでございます.一番上の欄は、これは外国系の会社でございまして、輸入及び販売をしておるわけでございます。
 それから、次の欄にあります直接外資提携会社というのが精製あるいは販売をしておるわけでございまして、それぞれ五〇%ずつの合弁会社になっておりまして、アメリカ及びイギリスの石油会社と合弁会社を作っておるわけでございます。戦後合弁の形態になったわけでございます。それから、その次の欄は、合弁会社の子会社であります。直接の外資資本との合弁会社ではございませんが、間接的に影響を受けておる会社を掲げたわけでございます。次の一番下の欄は、合弁会社ではない会社がこれだけあるということを掲げたわけでございます。その中で、星じるしのついておりますのは、資本には外資は入っておりませんが、実質上外資提携会社と見られる会社を掲げておる、このしるしのついていないのが、いわゆる民族会社と称せられている会社でございます。ただし、民族会社も、外国から資金を借りておりますので、民族会社と外資会社とあまり変わらないような実態を現に呈しているわけでございます。それが第九表でございます。
 それから、次に参りまして、三十二ページの第二十一表をごらん願いたいと思います。これは三十一年以降の輸入の原油の価格をCIFで調べたものでございます。これは輸入原油の価格は、輸入原油の種類によりましていろいろ違うわけでございますが、それを平均いたしたものでございます。現在は原油の供給過剰時代といわれておるわけでございます。この表にもそれが現われておりまして、年表CIF価格は下がってきているわけでございます。三十六年度では五千円を割りまして、四千九百円台になっておるわけでございます。こういうふうに輸入原油の価格が下がって参りますと、国産原油との価格が、あとで御説明いたしますように、問題になってくるわけでございます。それが第二十一表でございます。
 それから、次に参りまして、第二十七表、四十二ページをお開き願いたいと思います。これは国産原油、それから天然ガスの生産量の実績と今後の見通しを掲げたものでございます。一番左の欄が原油の生産量、その次が天然ガスの生産量、天然ガスを原油に換算した合計が一番右の欄でございます。三十六年度は、国産原油が七十五万キロリットル、これは全体の輸入原油を含めた二%弱に当たっております。したがって、国産原油の比率は二%弱でございます。天然ガスが三十六年度は約十億立米でございまして、これは石油に換算いたしますと百万キロリットルでございます。したがって、合計いたしますと百七十六万キロリットルということになるわけでございます。三十七年以降は、いわゆる石油及び天然ガスの開発五カ年計画というのを政府で作っておりますが、それに基づきました数字を掲げてあるわけでございます。三十七年度は、原油は八十万キロになっておりますが、実際はあとでも御説明いたしますが、これをオーバーいたしまして、九十万キロに達する実情にございます。それが国産原油及び天然ガスの生産実績及び今後の見通しでございます。それから、国産原油、あるいは天然ガスを開発するために石油資源開発株式会社−政府出資の国策会社でございますが、この会社の出資の関係が第二十八表に掲げてあるわけでございます。
 それから、次に第二十九表に参りまして、四十四ぺ−ジでございますが、国産原油の価格の推移でございます。三十年ごろ九千五百五十円、一キロ当たり約一万円近い国産原油が、その後の合理化、開発の進むのに従いまして一逐次値段が下がって参りまして、三十六年から今年にかけては、六千六百五十円に下がってきておるわけでございます。これを政府の五カ年計画では、三十七年度のうちに六千円まで下げる計画でございます。六千円以下になりますと、これは国産原油の自然条件からやっていくことが非常に困難ではないかと考えているわけでございます。一方、輸入原油のCIF価格のほうは、先ほど申し上げましたように、五千円を割っておりまして、関税をかけましても、まだ国産原油よりはるかに安いわけでございます。その辺の値段の格差をいかにして政策的に埋めていくかということが一つの問題点でございます。ほうっておきますと、国産原油は輸入原油に負けてしまうということでございます。
 それから、三十表から次にかけて、アラビア石油の関係の資料が掲げてございます。アラビア石油は、サウジアラビア及びクェイト政府と利権協定を結びまして、石油の開発に進んでおるわけでございます。現在までに約六百億の投資をいたしまして、最初から石油の井戸が当たりまして、次々に全部当たりまして、現在三十数本の井戸が完成をして、いよいよ油がたくさん出てくる状況になっておるわけでございます。その油の出てくる状況は、三十六年度に約百五十万キロ出まして、これは国内の精製会社が政府の指導のもとに円滑に引き取っておるわけでございます。本年度出てくる予定量は六百五十万キロでございまして、これは昨年に比べますと、約五百万キロの異常な増加でございます。この急激な増加量を円滑に引き取るということは、きわめて困難な事情にあるわけでございまして、現在業界で話し合いを進め、政府がそのあっせんをしておる段階でございます。三十八年度になりますと、当初の目標の年間一千万キロの産油量に達しようということになるわけでございます。これを円滑に引き取れるかどうか、これも急速に伸びて参りましたところに問題がございまして、現在、政府も中に入りまして、今年及び来年の問題について検討を加えておる段階でございます。これがアラビア石油の問題でございます。
 それから、第三十四表は、北スマトラで開発しております、これも海外開発の関係の協定の概要でございます。三十四表、三十五表が北スマトラ関係の数字でございまして、三十六表に北スマトラから出て参ります石油の量が書いてございます。三十七表は暦年で書いてございまして、三十七年は二十七万六千キロになっておりますが、これは三十七年度で申しますと約四十万キロでございます。これは量も少ないわけでございますので、引き取りは円滑に参ろうかと存じておる次第でございます。
 以上が、ごく大まかでございますが、石油業の現状のあらましでございます。こういうような前提をもとにいたしまして自由化をいたしますと、いろいろな問題が生じて参りますので、御承知のように、石油業法がこの前の国会を通過いたしまして、七月十日に施行をされたわけでございます。石油業法は、そこにお配りしてございますが、これは御説明申し上げませんが、おもな内容は、石油につきまして、石油の供給計画を政府がきめることになっております。供給計画は五カ年の長期見通し計画でございまして、その見通し計画に基づきまして、石油業の事業許可、あるいは設備の新増設の許可制をすることになっております。それから、石油精製業は、政府に毎年事業計画を届け出なければならないことになっておるわけでございます。それに対しまして、政府は変更の勧告をする。これは強制力はございませんが、勧告をすることができることになっておるわけでございます。そのほか、石油の標準額を政府がきめる。これは拘束力はございませんが、合理的な価格を表示をして、一つの基準を示すという規定も石油業法の中に入っておるわけでございます。石油業法施行後、すでに三回石油審議会を開きまして供給計画もそこできめたわけでございます。
 そこにお配りしてございます「三十七年度〜四十一年度石油供給計画」というのがございますが、一枚の紙でございますが、この供給計画は、石油業法に基づきまして、石油審議会の議を経た上で官報に告示をしたわけでございます。今後、石油業法の運用にあたりましては、この供給計画を柱にいたしまして、これを基準にいたしまして、事業許可なり、設備許可なり、あるいはその他の行政指導をして参ることになるかと思うわけでございます。この供給計画について、簡単に内容を御説明いたしますと、原油の欄のところで、一番上が、これは国産原油でございます。先ほど御説明いたしましたように、三十七年度は、上下合わせまして九十万キロでございます。それが五カ年計画によりますと、四十一年が百五万キロになる見通しでございます。それから、輸入原油のほうは、精製用と非精製用とに分かれておりますが、精製用がいわゆる石油業法の対象になり燃料油の関係でございます。これは三十七年に四千三百万キロ以上、四千三百八十七万キロでございますが、これが四十一年には八千七百万キロをちょっとこえるようになるわけでございまして、急速に需要が伸びていく見通しを持っておるわけでございます。あとは石油製品の今後の見通しでございまして、各年別に数字があげてあるわけでございます。
 以上、大体石油の現状、それから石油業法の骨子、石油業法に基づくところの石油供給計画を御説明したわけでございますが、今後のいろいろな問題点といたしましては、石油業法が国会を通過いたします際に附帯決議がついてあるわけでございます。その附帯決議の際に、総合的なエネルギー対策をすみやかに確立すべしと、これは石油が非常な伸びを示して参りまして、他のエネルギーに対する影響もいろいろあろうかと思うわけでございます。これについて総合的なエネルギー対策をすみやかに樹立するということがあげられているわけでございます。それから、国産原油なり天然ガスの探鉱、開発のために、国が大いに援助をすべしということがもう一つ掲げられてあるわけでございます。それは先ほど申し上げましたように、国産原油につきましては、輸入原油と値段の点でなかなか対抗できない格好になっております。これをいかに進めていくかということが問題ではなかろうかと思います。それから、天然ガスにつきましては、これは国産エネルギーの中では、一番自由化に対抗する力の強いものでございます。これを今後いかに伸ばしていくかということが一つの問題ではなかろうかと思っております。現在、政府としては、どういう地点に天然ガスが埋蔵されておるかという基礎的な調査について、三十七年度に予算をとりまして、今現に調査中でございます。今後もそういう点について力を入れて参りたいと存じておる次第でございます。
 それからもう一つは、国産原油、あるいは海外開発原油、これはアラビア石油等でございますが、それの引き取り態勢を整備してもらいたいというのが参議院の附帯決議でございます。これにつきましては現在、先ほど申し上げましたように、業界との話し合い、これに対するあっせんという形で調整をはかっていく考えでございます。
 簡単でございますが、説明を終わります。
#4
○委員長(堀末治君) 続いて、電力対策の問題について、塚本公益事業局長から説明を聴取いたします。
#5
○説明員(塚本敏夫君) それでは、電力につきまして簡単に御説明申し上げます。電力事情につきましては、資料を差し上げております。この資料に入ります前に、簡単に電力事業の運営につきまして御説明申し上げまして、あと、資料につきまして簡単に説明を加えたいと思っております。
 電力が初めてわが国に興こりましたのは、明治二十年、蔵前に火力発電所が、これは一般の電灯を対象として興こりまして、その後、水力といたしましては京都の蹴上、これが最初でございます。これもやはり家庭用がおもでありまして、その間、いろいろ繊維等におきまして、自家発が作られたようでありますが、御承知のように、日本は非常に水の豊富なところであるということで、だんだん水力が発展いたしたのであります。発展いたしますと同時に、だんだん競争も激しくなります。大きくなりますと同時に、競争も激しくなったのでありまして、それに対して、大正末期から昭和の初頭にかけまして、五大電力によりますところのいわゆる電力戦が展開されたのであります。その弊害を除去するために、自主的にカルテルが設けられまして、いわゆる電力連盟による自主規制が行なわれたのであります。それで、昭和十三年に、いわゆる電力管理法及び日本発送電株式会社というのが作られまして、これによって国家が集中的に電力を管理するという体制を作り上げたのであります。それに伴いまして、配電面におきまして、全国九配電会社が設立されたのであります。その電力国家管理時代を過ぎまして、戦後例のポツダム勅令によりまして、昭和二十六年から日本発送電及び九配電会社が解散されまして、現在のいわゆる九電力会社ができたのであります。この九電力会社につきまして、いろいろまた発電、送電面における一貫性という面からしまして、電源開発株式会社というものが、昭和二十七年に、これまた法律によって作られた次第であります。こういうような事情を経まして、現在のわが国の電力事業がだんだん推移したのであります。その間、いろいろ昭和二十九年に、各電力会社が一斉に電力料金をきめたのでありますが、その後、中には、その料金体系でやっていけない会社も出たのであります。まず、昭和三十二年に東北と北陸が料金改正の申請をいたしたのであります。そのときに、やはり九電力会社に対するあり方につきましていろいろ議論が出まして、いわゆる広域運営ということで、やはり九電力会社はそのままの形におきまして、お互いが彼此融通し、開発もそういう面から考えていくという、広域運営の考え方が打ち出されて参ったのであります。そういった広域運営を現在も九電力会社間に徹底してやろうということで現在は進んでいるわけであります。
 それで、今度またさらに、昨年、九州と東京が電力料金の改正を提出いたしまして、これが認可になり、さらに今年五月、東北電力から、これは二十九年から数えますと三回目の料金値上げの申請があったのであります。現在、通産省といたしましては、もちろん東北電力の改正につきましては、会社側の事情は、やはり改正の必要があるということでありますが、その影響するところ大きなものがあるわけでありますので、慎重に現在検討いたしている次第であります。
 なお、これに関連しまして、いわゆる再々編成と申しますか、そこまでの発言はなかったようでありますが、東京と東北を合併したらどうかというような発言もあったのでありまして、これに関連しましては、さっきも申しましたように、いわゆる九電力会社のあり方につきまして、たびたびいろいろ議論があったのでありますが、通産省といたしましては、ことしの四月から、通産省に電気事業審議会を作りまして、そういった電力の根本問題につきまして慎重に検討するために、五月から実際の審議に入っておるわけでございます。大体来年の八月ごろまでに結論を出しまして、その結論によりまして、いわゆる来年の通常国会でありますが、再来年開かれます国会に提出いたしたい、こういうような考えでおるわけであります。
 それでは、一応表につきまして簡単に御説明を申し上げます。
 第一ページは、まず、全体の電力事業者というものがどのくらいあるか。これは今申しましたように、おもなものは九電力会社でありまして、その他電力事業者としまして十社ほどあります。そのほかに、電発及び公営その他のものがあるわけでございまして、全体の発電設備の出力は、九電力で、大体三十七年度の予想におきましては、水力が九百八十万キロ、火力が千百万キロ、これはあとでも出て参りますが、従来は日本の電力事情は、いわゆる水主火従と申しまして、水力が主であったわけでありますが、だんだん火力のウェートがふえて参っておりまして、三十六年度におきましては、大体とんとん、三十七年度になりますと、ある程度また火力がふえるというような状況になっておるわけでございまして、全体といたしましても、三十六年度は、水力は千三百五十一万キロ、これに対しまして火力はまだ千二百四十六万キロであります。三十七年度になりますと、水力が千四百二十二万キロ、これに対しまして火力が千四百七十万キロ、こういうような状況にあるわけであります。
 なお、全体の販売の電力量は、一番右の下に書いてありますように、三十六年度の実績によりまして、大体一千億キロワット・アワー、販売収入が五千五百六十億円というふうになっておるわけでございます。
 次に、二ぺ−ジは、その他の事業者を一覧表にしてありますので、ごらんいただきたいと思います。
 それから、三ぺ−ジは、これは御承知のように、五十サイクル、六十サイクル、あるいは五十ないし六十サイクルの地域がありますので、その地域を線で結んで書いたものでございます。
 次の四表でありますが、これは電力事業がいかに設備が増大していくかということをカーブで表わしてある表でございまして、一番上の斜線、これが電力事業の総資産であります。これはちょっと御訂正願いたいと思いますが、その斜線の一番左の下に「四・二」と書いてありますのは「四〇二」の誤りでありますので、御訂正願います。それから、その斜線の中ほどにあります「一〇三」と書いてありますのは、これは一〇三〇の誤りであります。これは総資産でありまして、総資産がこういうようにふえておりますが、その下の実線を見ていただきますと、従業員数が書いてありますが、二十六年度におきまして十三万七千、これがだんだん減っておりまして、三十六年度におきましては十三万三千、こういうように、従業員数に比べましても、資産、いわゆる設備が非常にふえて参りました。これはさらに販売電力量の伸びよりも大きいわけであります。これは将来の建設も入っておりますので、そういう点が非常に将来、電力事業としては大きなウエートを占めてくる。これはあとで説明いたしますが、販売収入五千五百億のうち、毎年そういった電源開発に使います金が三千億ないし四千億、大体水揚高の六割くらいをそういった設備の投資に使わなければならぬ、こういった事業は非常にまれでありますが、そういった特殊な事業であります。
 それから、その次の五表は、さっき申し上げましたように、水力、火力の比重を年別に掲げたのでありまして、当初は、事業用としましては六百万キロ、これが水力でありまして、二十六年度六百十二万八千キロ、それに比べまして、火力が二百九十一万一千キロ、こういうように、大体三分の一、全体としましては四分の一、二割五分程度のウェートを示しておりましたのが、三十七年度になりますと、大体水力、火力同じくらいになっております。この傾向はだんだん強まりまして、将来は火主水従というような推移になるかと思っております。
 その次の表は、今のをキロワット・アワーで表わした表でありまして、あとでごらんいただきます。それから七表は、電力需要の推移でありますが、これは電灯と電力のほうは大口と小口、そういったものの需用の推移を掲げてあります。一番下に書いてありますように、二十六対三十六、二十六年に対して三十六年がどういうふうにふえたか、下から二番目の数字でありますが、電灯が九・九%、それから電力は大口が一四%、小口は一%、合計しまして大体一%、大体そういったような伸びを示しております。
 次は八から九表、これは各産業別の電力の需用を掲げてありまして、この表をごらん願いましても、大体金属工業、それから化学工業、化学工業は、これは途中で統計のやり方が変わっておりますので、紙パルプが除かれております。これを入れますと、大体化学工業、金属工業、こういったものの伸びが非常に急激であるということであります。第十表も、前に掲げたものの全体の比率を出してある表であります。
 十一表は、電力が、この設備を作ります場合に、非常に需用の多いときと少ないときがあるわけでありまして、特に一日の間でも、これはあとで出て参りますが、夜が少なくて昼が多い、時間によりましても非常に違ってくるわけであります。また、一年を通じましても、非常にそういった波があるわけであります。その波の一番上のところに応じ得るように設備を作っておかなければならぬ。これは電力の一つの宿命であるということ、そういった点で、いわゆる負荷というものは非常に問題になるわけであります。これは三十六年の五月十七日、豊水期における負荷について全国の平均をとった表でありまして、こういうふうに、午前零時、二時、四時、六時、この間はずっと電力の需用が少ないのであります。八時から需用がありまして、昼の時間はちょっと休みがありますので下がりまして、大体八時――十時、いわゆる二十時――二十二時、この辺がずっとふえておりまして、それからどんどん下がっている、こういうような一日の波であります。これが渇水期、十二月になりますと、やはり五時ごろの一般民家が電灯をつけますとき、これが非常にピークになります。
 その次の十二表、これは一年間の発電電力量をカーブにしたものでありまして、ごらんのとおり、大体十二月が一番需用が大きいわけであります。それから、九月の非常に下がっているところがありますが、これは大体台風時期でありまして、そういうようなことでございます。なお、下に火力と水力と分けてありますが、火力が冬場非常にふえておりまして、これは渇水期でありますので、だんだん水力が下がっているという表であります。
 それから十三表、これは各九電力会社の電力量のバランス表でありますが、これは数字をごらん願えればわかりますが、その中ほどに「融通」というのがあります。これが東北が三角じるしでありますが、これはもらっているということであります。これは大体東京からもらっております。それから北陸がやはり十六万四千八百キロ、これは大体中部と関西からもらっておるわけであります。そういった、いわゆるさっきも申しましたように、広域運営によりまして、彼此融通をやっておるわけであります。特に東京――東北間におきましては、夜東京はこれは火力が大きいわけでありまして、火力といいますのは、やはり稼動率を年中平均することによってその効率を上げるわけでありますので、その夜の分を東北に融通する、その夜の分の東京の電力によりまして東北の電力需要をまかないまして、自分の水力発電はとめまして、水をためておく。そのためた水を昼間使いまして発電する、それを今度はまた昼間東京に送る、こういうような方法でやっておるわけであります。それによって設備も、全体的に、国家的に見まして、膨大な設備を、ある程度その分だけ過剰設備を避けていくというような方法をとっておるわけであります。
 その次の表も、大体これは同じ表でありまして、これはさっきの表はアワーでありますが、次のはキロワットで表わしてあるわけであります。
 十四表は、これは各国の電力需用と国民所得、それから製造工業の生産の伸びそれと比較したのでありますが、これは非常に型が日本の型は違っておりまして、まん中の実線、これが電力需用であります。それに対しまして、日本の場合の一番上の斜線、これは製造工業の伸びであります。それから一番下の点線、これは国民所得でありまして、日本の場合は産業の伸びが非常に激しくて、それに対して電力の需用が中間にある、国民所得が一番低い。これがアメリカにいきますと、大体電力の伸びが非常に大きいわけであります。その次に国民所得でありまして、一番下が製造工業の伸び、そういうような状況になっております。大体イギリス、西ドイツもやはり電力の伸びは大きいわけであります。フランスだけが最近に至りまして国民所得が相当に伸びておりまして、電力の伸びも相当上がっているような状況であります。これはいろいろ事情があるかと思いますが、一応そういうようなものであります。
 それから十五表、これは国民一人当たりの各国の比較でありますが、大体日本は一人当たり千二百キロアワー、それがアメリカになりますと四千二百九十キロアワーというようになります。これはいろいろありますが、一人当たり所得が、大体アメリカは日本の十倍ですが、それに比べると電力消費量は多いというようなわけでありますが、いろいろあるようですが、これはいろいろ分析いたしております。
 その次は、エネルギー全体の一人当たりの消費量であります。それから、十七表、これは電力の消費でありますところの火力発電の石炭及び重油の消費量の推移であります。ごらんのとおり、昭和二十六年度におきましては、石炭の消費量が六百万トン、それに対しまして重油が十万キロリットル、大体一八倍しますと石炭の量になります。それが三十六年にいきますと、石炭が千七百万トン、重油が五百九十九万キロリットル、大体二十六年ごろにおきましては、重油の消費量が大体三%ぐらいである。これは換算いたしますと出ますが、この表に載っておりませんが、大体三%、これが大体三十三年ごろが一七%、これが三十六年になりますと三七%、こういうようにふえております。現在いろいろ石炭対策として、電力にいかに石炭を使うかという問題と関連していく問題であります。今後問題になっていく点であります。
 それから、次は火力発電の石炭、重油の消費量の見込み、これはちょっと説明を申し上げますと、石炭の対策のために、これは電力が最大需要者でありますので、長期引取契約を結んでいこうということで進んでいるわけでありますが、三十七年は千七百万トン、三十八年千八百万トン、四十二年に二千三百万トンだけは九電力が引き取ろうということになっているわけであります。その表であります。それから、その次は重油でありますが、重油は、ここに書いてありますように、石炭が四十二年におきましては五二・二%、それに対しまして重油が四八・九%、こういうような比率になっております。
 その次の十九表、これは「国民所得倍増計画における電力の地位」でありますが、これはごらんになるとわかると思いますが、ちょっと御説申し上げますと、イのところで、総エネルギーに対しまして電力がどういう地位を占めるかということでありますが、これはトンに換算いたしてありまして、三十五年度におきましては五千九百万トン、大体全体の三九%、それが四十五年には一億四千百万トン、四十七%であります。五十五年になりますと二億五千八百万トン、大体総エネルギーに対して半分の五〇%を占める、こういうような状況にあります。それから(ロ)の「国民所得倍増計画における一次エネルギー供給」というのを見ますと、まず全体のエネルギーの中で、水力、これが三十四年の一番右の構成比率を見ていただきますと、三十四年度で二七・六%、これが五十五年度になりますと一四%、さっき申しましたように、火力がふえるわけであります。大体水力の需要が減っていく、それに対しまして、これは石炭の中に電力が入るわけでありますが、石炭は三十四年三七・八%が、五十五年に二十二・二%、それに対しまして、石油、これは三十四年の二九・五%が、五十五年六二・五%、と申しますのは、電力が大体全体の半分を占めるわけであります。その中で石油がこのようにふえるということは、電力がだんだん石油を使わざるを得ないのじゃないか、そういうような情勢にあるのじゃないかということであります。
 それから二十表、これは発電所の開発と、それから実際の出力がどういうふうに食い違っていくかということと、それから、そういった発電所の着工を年次別に見てあるわけでございます。たまたまこれは着工――一番上の黒い実線でありますが、これは不景気のときにやっぱり相当落ちておる。二十九年、三十年が落ちておる。その着工に対しまして、実際の運転開始、これは次の実線、小さな実線でありますが、大体二年ないし三年おくれて開始される、こういうような状態であります。でありますから、直ちにすぐ効果を発揮するわけにはいかぬということであります。たまたま従来は不景気のときに落ちておりました。それが景気になりますと、その設備が実際に供給と需要とが間に合わないというような結果を来たしておるわけであります。そういう面からいたしまして、この黒い大きな実線、これはずっとなだらかに上がっていくということが必要であろうかと考えます。
 それから、二十一表は飛ばしまして、二十二表は包蔵水力、これは最大出力で申しますと、大体未開発が千九百万キロワットぐらいある。これはもちろん実地に探査した数字ではありませんが、この中から今後実際に開発いたすわけであります。
 それから、次の二十三表、これは電源開発の場合の補償の問題、これは一番大きな問題でありますが、一応その表を掲げてあります。これはごらんになるとわかります。
 それから、工事資金の調達、これは先ほど申しましたように、総工事費は、九電力会社だけを見ましても、三十六年度で二千三百億、こういうような膨大な資金量になっております。
 その次に、二十五表にそういった工事資金に対して財政資金はどれくらいいっているかというのが次の表でありまして、九電力会社でごらんになりますと、九電力のA分のB、A分のC、これはA分のBと申しますのは借入金、それからA分のCと申しますのは純増額、ですから、ほんとうは純増で見ていただいたほうがいいかと思いますが、借入金額だけで申しましても、二十六年は四二%であったものが、三十六年は五・四%に落ちた。いわゆる電力会社の純増手取りといたしましては、二十六年が三八・二%のものが二・七%になっておる。こういうように財政資金の比率が非常に落ちておるわけでございます。次の二十六表は、これは資本金の推移でありますが、これは飛ばします。それから、二十七表、二十八表、これは今電力料金の問題が問題になっておりますので、そういう参考のために書いてありますから、ごらんになっていただきたいと思います。それから、三十表、これはいかに最近の発電原価が上がっておるかという表であります。簡単に説明申し上げますと、一番上に二十九年の料金織り込み原価、これが水力が五万四千円、火力が二万二千円、これが三十六年になりますと、水力が十四万九千円、火力が五万九千円、こういうふうに上がっております。それから、三十一表、これは各公共料金の値上がりですが、これは一応ここに掲げておいたわけでございます。
 三十二表、これもそれと同じような趣旨の国民生活と電気料金であります。三十三表もそういったものであります。
 それから、三十四表は、各国の電気料金の比較、これは日本がいかに安いかということをごらん願いたいと思います。
 次は、原子力でありますが、これは現在原子力発電につきましては、原子力発電株式会社が、大体ある一基を今続行中でありまして、四十五年度までに大体百万キロワットを開発しよう、こういう目途のもとに現在進んでおるわけであります。さらに四十五年から五十五年に至りましては、六百万ないし八百万キロワットの開発をしたい、こういうことで進んでおるわけでございます。それから、発電のコストはどうかというのを各国別に書いてあるのでありまして、一番左のまん中ごろに日本の東海発電所、これは単価がキロワァトアワー当たり四円二十五銭、これは御承知のように、日本は地震国でありますので、耐震設計、保安の面、そういった面を初めてでありますので、相当金をかけておるのでありまして、そういう点から相当高くなっております。米国あたりでは、安いのは二円四十七銭、こういうのもあります。
 それから、次は三十六表の、周波数、電圧の変動状況でありますが、最近だんだんサイクルも電圧もよくなってきたという表であります。次のも大体そういう表であります。
 それから、次に三十九表に参りまして、ロス率、これは電力事業の合理化のためには、いかにロス率をなくしていくかということが非常に大きな問題でございますが、こういうように、二十六年では総合ロス率で二六・二%であったものが、現在三十六年におきましては一三・四%に比率も落ちてきたということであります。
 それから、その次の最後の表、これは火力発電の熱効率でございますが、いろいろさっきも申し上げましたように、水主火従から火主水従に移って参りますのは、これは水力自体の開発も、今後は不利な地点が多くなり、火力もだんだん新鋭火力が出て参りまして、むしろ火力をやったほうが安くなるという傾向にあるわけであります。その場合、その火力のロス率がいかに上がってきておるかということをここに書いてあるわけでありまして、まん中の実線、これが二十六年におきましては一八・九%、これが三十六年になりますと三三%。たとえば石炭全体のカロリーを一〇〇といたしますと、そのうちの三三までが発電できる、こういうような表であります。でありますから、そういうようにして、大体倍の効率になっておるということであります。でありますから、下の点線の石炭換算燃料消費率、これも〇・八七から、現在は〇・四八に下がっておる、キロワット・アワー当たり〇・四八キログラムでよろしい、こういうように、非常に熱効率が上がっておるという表であります。
 以上、簡単でありますが、御説明を終わります。
#6
○委員長(堀末治君) これから御質疑を願うことにいたします。御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#7
○大矢正君 最初に、油に関連して鉱山局のほうに五、六点お尋ねをしますが、どうしますか、全部一本に並べて質問しますか、それとも、一つ一つ質問しますか、頭がよろしいようだから、一ぺんに並べてもいいでしょう。
 一番簡単なのは、日銀の石油卸売価格というのが出ておりますが、これは税込みの価格ですかどうですか、おそらくそうだと思いますが。
#8
○説明員(川出千速君) 二十二表の資料でございますと、これは税抜きかと思います。
#9
○大矢正君 税抜きですか。
#10
○説明員(川出千速君) さようでございます。
#11
○大矢正君 それでは次に、最近重油価格がこの資料に載っているような価格ではなくて、たとえば電力用の重油なんかというものは六千円をすでに割っておるということが、通説としてこのごろはわれわれの耳にも入ってきておるわけですが、現状の重油の引き取り状況というものは一体価格の面でどうなっているのか。
#12
○説明員(川出千速君) この二十二表にございますのは、これは日本銀行の調べました卸売価格でございまして、おそらく平均価格をとっておるのじゃないかと思います。したがって先ほど御質問のございましたように、大口の電力用向けの精製会社が直接に売り込む値段はこれよりもはるかに低いというふうに聞いております。現在どのぐらいか正確に存じませんが、六千円台、ものによると六千円を割るものもスポット的にありゃせぬか、これはうわさの程度でございますが、あるのじゃないかと思います。
#13
○大矢正君 そのスポットものは最近六千円を割っておるというのは、新聞なんかでも再三伝えられておる。あなたのほうでそういうことをお調べになったことがありますか。そこまであなた方の仕事の範囲がはたしてあるのかどうかということは、ちょっと私も疑問に思うのですけれども、しかし、実際の市場価格がどうなっているかということは、常にあなた方が調査しておかなければならぬ立場にあるのじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
#14
○説明員(川出千速君) 組織的に実態調査というような格好でしておりませんけれども、業界からいろいろ聞いておりますと、ただいま申し上げたようなことでございます。
#15
○大矢正君 これは議論になりますからやめます。
 次に、この資料によりますと、製品である重油の輸入がこれから年差量的に減っていくことになる。その理由は一体どういうところにありますか。
#16
○説明員(川出千速君) 大きく分けまして石油製品は、揮発油等の軽い製品と、重油等の重い製品に大別することができると思います。その中間のものもございます。日本の石油製品の需要は確かに重いほうが伸びが早い。もちろんガソリンも伸びておりますけれども、重油の伸びは非常に早い。ところが、軽いほうのものの需要といたしましては急速に最近伸びて参りましたのが石油化学のナフサでございます。これはガソリンと同様考えてよろしいわけであります。この石油化学用のナフサが相当のスピードで伸びて参りますと、大体日本は重質系の石油を入れておりますので、その特質等をいろいろ考えてみますと、原油を輸入して軽いものと重いものとを作るわけでありますが、輸入した原油によって重油をまかなっていく。軽いものが必ずしも過剰にならない、まかなっていけるのじゃないか。したがって長期的な見通しといたししては石油化学が相当に伸びるという前提はございますが、製品である重油の輸入は、むしろ減る傾向にあるのではないかと考えております。そういう前提のもとに供給計画は立ててございます。
#17
○大矢正君 次に国内の石油の精製施設の能力は、まあこの表に出ておりますが、実際の稼働率といいますか、操業率といいますか、それはどの程度になっておりますか。
#18
○説明員(川出千速君) 現在七〇%をちょっとこえるところではないかと考えております。これはわれわれは八割ぐらいを適正稼働率といっておるわけでございます。これは修理をする期間がございますので、若干の余裕をもっていないとまずいものですから、八割ぐらいということになっておりますが、現状では七割を少しこえるぐらいの稼働率ではないかと思っております。これは、一つは石油精製設備の規模がだんだん大きくなって参りまして、一つできますと、過渡的には稼働率が下がるという関係もございます。
#19
○大矢正君 このあなた方の資料によると、昭和三十七年度以降、かなり大幅な石油精製施設に対する設備投資の計画が出ておるわけですね。これは今の七〇%の操業率というのと比べてみますと、これだけ大幅な設備投資を精製施設に行なうということになると、この操業率というのは七〇%よりむしろどんどん下がってくるのではないか、そういう心配が私にはあるのですがね。まあ過剰投資といいますか、そういう危険性はないのかどうか。どうもあまりにもあなたの資料から出てきたこれから以降のここ二、三年の間の設備投資は過大過ぎるような感じがする、その辺ひとつ。
#20
○説明員(川出千速君) ただいま御指摘のように、確かにそういう傾向が非常に強いわけでございます。というのは、精製会社が非常に競争をいたしまして設備を拡張をするという機運がございます。しかしながら、石油業法ができましたから、設備の増設あるいは新設につきましては、全部政府の許可が必要になりました。したがって、この供給計画を基準に、過大な設備にならないように今後石油業法を運営していく方針であります。
#21
○大矢正君 この原油の自由化について先ほど簡単な説明があったのですが、もうちょっと説明願えないでしょうか。
#22
○説明員(川出千速君) 戦後、現在まで原油は、あるいは石油製品は全部輸入が自由になっておりません。外貨の割当を受けた人が外貨を使ってどこの国からでもいいわけでございますが、自由に輸入をすることになっております。しかし、これは外貨割当が前提になっておるわけでございます。ところが、十月から原油の自由化が行なわれますと、その点は資金があれば外貨割当は必要でないわけでございますので、原油を買うことは自由でございます。どこの企業も自由に資金さえあれば原油を買うことができるわけでございます。しかしながら、原油を買っても売り先がなければこれはむだになるわけでございますので、その辺やはり業界としましても、自由化になっても無秩序に買うということはこれはできないのではないかと考えます。なお、設備につきましては、石油業法が長期的な方針のもとに抑制をしていくことが法律的に可能になっておりますから、無秩序な、業法がなくて原油の自由化をいたしますと、これは相当の混乱が予想されておりますが、そういう非常な混乱は避け得る態勢を作ってきたわけでございます。
#23
○大矢正君 もう一つ。先ほど日本の国にある石油会社の外資の提携状況という説明がありましたがね。この点、外国系の会社がエッソ、それからモービル、シェル、この三つは百パーセント外国資本だという説明でありますが、まあエッソなんかは最近非常に激しい宣伝をやっておるようでありますが、私しろうとであるからよくわかりませんけれども、百パーセント外国の資本で国内でこういう油の輸入と販売、こういうことを扱うというのは、今の日本の外資法やその他法律ではこれは無条件で認められているのかどうかということをちょっと気になるのでお尋ねをしておきたい。
#24
○説明員(川出千速君) 外資法の内容につきまして、私専門的な知識はございませんが、ここにございますのは、これは日本法人でございまして、向こうの子会社と申しますか、そういう形でできておるわけでございまして、当然これはよろしいかと思います。日本法人でございます。
#25
○大矢正君 日本の法人であることは間違いないでしょうね。今日まだ資本の自由化が行なわれていないわけですから当然のことと思いますが、事実上の問題として出資が百パーセント外国資本であり、そして、また、確かに事業を運営するものは日本人であるかもしれないけれども、それはあくまでも名目的なものであって、いわゆる本国のその会社の指示なり指令なりそういうものに従って実際に行なうということは、結局は外国の資本によって日本にそういう輸入販売会社ができたと同じようなことになるのじゃないでしょうか。結果論としてはどうでしょうか。
#26
○説明員(川出千速君) これは日本の法人がアメリ方法人で資本は日本が百。パーセントということも、実例があるかどうか知りませんが、もちろん可能なことになっておるわけでございます。石油の問題になりますと、私は、輸入なり、あるいは、販売という面よりも、生産をする段階が重要であろうかと思っております。生産をする段階は現在五〇%を限度にいたしておるわけでございます。一、二年前に五五%の会社があったわけでございますが、行政指導によりまして五〇%に下げた例がございます。
#27
○大矢正君 きょうは勉強させてもらっておるので、議論はやりたくありませんから、質問だけしますが、次は公益事業局のほうに電力問題について質問をいたします。
 家庭用の電気料金というもののキロワット・アワー当たりの販売価格と、それから大口工場のキロワット・アワー当たりの販売価格と、価格をちょっとお教え下さい。
#28
○説明員(塚本敏夫君) 家庭用いわゆる電灯と、それから事業用に使います電力、これは現在の料金制度は全部コスト主義になっておりまして、電灯、電力、おのおのそのコストによって計算いたしまして料金を算定するわけでございます。実際は家庭用が絶対額としては相当高くなっております。これは御承知のように、家庭用は配電区域が非常に広い、送電線が非常に長い、その他ロス率が非常に高い、そういったいろいろの事情がありまして、原価的に見ますと、相当高くなるわけであります。極端な例を申しますと、大口の場合は電源から直接高圧で送れるというものが、家庭用はやはり変電所を幾つか通りまして、なお、最後の送電線を伝わって家庭に入るということでありまして、そういう点で原価主義によっている以上、家庭用が高いというような状況になっております。
#29
○大矢正君 高い安いのことは私も知っているのですよ。具体的に数字で幾らかと聞いている。
#30
○説明員(塚本敏夫君) これはこの表に載っておりませんので持ち合わせの資料ちょっと古いのですが、三十五年度で申しますと、全国平均が家庭用電灯、これが十一円六十銭、これに対しまして電力、これが四円十六銭ということになっております。
#31
○大矢正君 そこで家庭用の電灯はキロワット当たり十一円六十銭払わせられるが、大口電力は四円十六銭でいい、こういうことになるわけです。しかし、あなたの説明からいうと、それは大口電力は高圧線からそのまま引ける場合もあるし、一方、家庭電灯のほうは、電気料金のほうは、なかなか細分化するからコストが高くなるという御説明ですが、私は、家庭用の電灯のコストがどれくらいかかっているのかという詳細はわかりませんが、一応あなたの御説明を承っておきますが、電源開発から買い入れる電力でありますね、九電力が。それで、ひどいところになると、電源開発から買い入れた金額よりは、もっと安い金額で大口工場に実際に電力を提供しているという場合がしばしばあるのですが、その点お認めになりますか。
#32
○説明員(塚本敏夫君) これは電発から売ります値段もまちまちでありますが、もちろんいわゆる特約料金と申しまして、これは電力特有のあれでありますが、さっきも申しましたように深夜の電力、これは非常に余る。電気は貯蔵するわけに参りませんので、さっき申しましたように、いわゆる水でためるという貯蔵方法以外に、一応発電しますと、使わない以上、これは全部ロスになる、こういうような特質を持っておるわけでございます。そういう面で、いわゆる深夜電力を使う、あるいは、また、豊水期における余剰電力を使う、そういう場合は非常に安く特約で渡すわけでございます。そういう場合におきましては、一般の料金より非常に安くなっております。でありますから、電発の買い入れの料金よりももっと安い場合があろうかと思います。
#33
○大矢正君 しかし、大口工場が夜だけ電気を使うのじゃなくて、昼も使うのです。この分は昼の電気だけれども、この分は夜の電気だと、おそらく価格を二つに分けてやられているわけじゃなくて、プールされて計算されているわけですから、はたしてあなたの言う議論が正しいかどうか私も疑問がありますが、それはそれとして、次に、九電力のごく最近の運転資金を除く他の、特に設備、施設、こういうもののために借り入れた金額というものはどの程度ありますか、九電力全部で。
#34
○説明員(塚本敏夫君) 九電力で、さっきも申しましたように、総工事費――二十七ぺ−シであります、三十六年度で三千三百四十五億、そのほかに、その年の債務償還その他がありますが、合計しまして四千六百九十五億、これに対しまして、外部資金でやっておりますのが二千七百三億、こういうことになっております。
#35
○大矢正君 そうすると、開発銀行その他いろいろある、世銀の借款もありますが、そういうものをおしなべてみて今日の借り入れ残高というものは、銀行からいえば、融資残高というのは二千七百億しかない、こういうことになるわけですか、そうじゃないでしょう。私の聞いているのはそれを聞いているのです。
#36
○説明員(塚本敏夫君) ただいま申しました二千七百三億は、これは三十六年度に借り入れます外部資金でおりまして、外部資金の残高はこの表には出ておりませんが、その年度の債務償還がそこに出ております。これはむろんその残高から計算した金額でありますから、別途またお答えいたしたいと思います。
#37
○大矢正君 あとからでもけっこうですが、そこでこの表を見ると、最近東北電力の値上げ問題がありますが、電力の値上げはなぜ行なわなければならないかということを理由づけるための資料みたいに思う。私は勘ぐってものを言うわけじゃない。これをずっと見ると、いかにして今日電力需用が増大しているか、それに伴って設備費がかかるか、したがって電力料金を上げなきゃならないかということに結論をもっていって、言うならば電力協会の資料みたいな感じがしてしょうがないのだ。あなたの場合は政府なんだから、もっとやはりこういう資料ではなくて――こういう資料もいいでしょう、いいでしょうが、もっとやはり実際的な資料を出してもらう必要性があるんじゃないかということを感ずることが一つと、それからもう一つは、これは電力会社がかりに施設を需用の増大によって拡大をしたからといって、それは捨てる金じゃなくて、それだけ資産として電力会社に残っていくものですね。言うならば、電力料金を上げるということは、資産をふやすということに通じていくんですよ、われわれに言わせると。だから、そこで私はやはりこれは政府が、もっと電力料金を上げないためには、やはり需用にこたえる道は、施設を大きくする以外にないんですから、結局のところはやはり政府の投資、融資というものを大きくして、そして電力料金を上げないという方向をとらないと、電力会社はもうかってしょうがないでしょう。どんどん自分の施設をふやすために電力料金を上げていけばいいんだということなら、これはたいへんな話なんですよ。しかし、これは公益事業局長に言ってもせんかたない話で、これは大臣に言うべきことだから、政務次官いるから、どうですか、この問題。
#38
○政府委員(上林忠次君) 東北の問題に言及されたのですが、できましたときは水力を主としまして、当時の建設費も安かったし、案外安い電力が発電されて、これに伴って諸種の産業がくっついていったのでありますが、その後建設費が高くなって、にわかに苦しい状況になっている、何とかしないと、このままでは電力会社が立っていかぬというようなことを聞いております。まあ、これにつきましては、区域の関係とか、いろいろなことがあるらしいのでありますけれども、私、まだ十分な検討をいたしておりません。省としても十分のまだ結論に達しておらぬ、できる限り需用者に被害を与えないように、円満な産業の発展ができるように電力料金を押えながら、迷惑をかけないようにやっていきたいという覚悟であります。
#39
○大矢正君 次に、局長にお尋ねしますが、火力発電の場合の燃料費である石炭もしくは重油、これがコストの中に占める比率はどの程度のものなんですか。
#40
○説明員(塚本敏夫君) これは三十三ページの二十九表をごらん願います。最後の三十六年度を見ていただきますと、二十六年度を一〇〇として、原油の増加率を書いておりますが、各年度の原価の構成比率がその下に書いてありまして、三十六年度で一七%、二十六年度に対しまして三倍になっております。
#41
○大矢正君 この三十六年のコスト中に占める燃料費の割合の一七%という数字は、油と石炭を込みにした計算ですね。そこで、かりに油より石炭は価格の上において高いからコストも高くなると、こういう説明が今日までしばしばなされているわけですが、かりに石炭を使った場合と、油を使った場合とではコストの上でどれだけの変化が起こってくるのでしょうか。現状の価格でどれだけの変化が起こってくるのでしょうか。
#42
○説明員(塚本敏夫君) これは地域によって非常に違うわけでありまして、産炭地であります九州とか北海道、これはむしろ現在のところ油より安い、関西、東京、中部になりますと、特に高くなります。そういうところにおきましては、千円以上開いている。こういうことになります。
#43
○大河原一次君 そのことについて、その場合、一キロワット・アワーどのくらいになりますか、産炭地の場合と、東京、大阪などの大消費地域の場合における価格は。
#44
○説明員(塚本敏夫君) これは地域によって違いますが、大体いわゆる石炭の輸送をしなければならない地域は、キロワット・アワー当たり、石炭が三円三十銭、石油が二円八十銭、これはもちろん地域によって違います。大体そういった見当になっております。
#45
○大矢正君 三十三ぺ−ジの資料は、これは水力、火力込みにした原価計算でしょう。そこでそうじゃなくて、火力だけの原価計算をした場合、燃料はコストの中で何%になっておりますか。
#46
○説明員(塚本敏夫君) 三十四ぺ−ジの三十表でありますが、この中に火力の中の原価のことが書いてあります。その中で三十六年、三十七年の原価は、これは燃料費が一円六十四銭、これは全国平均になっておりますので、ちょっとさっき申しました数字と合わないかと思いますが、そういう目的でありますと、別にまた表を作る必要があるかと思います。
#47
○大矢正君 この数字に現われた原価は、詳しく読んでおりませんのでわかりませんが、これは工場もしくは家庭に届いた場合、結局最終的の販売面まで入れた原価なのですか、それともそうでなくて、水力、火力発電所でもってつかんだコストになるのですか、その点はどうなのですか。
#48
○説明員(塚本敏夫君) これはずっと見ますると、水、火力総合原価です。下から三行目、これは総合になりまして、ここまでは発電原価であります。その次にロス率が出ておりまして、そのロス率をかけましてさらに需用端の発電原価、その次に送電原価というのがあります。でありますから、これは需用端の発電原価というところまででありまして、そのほかに需用者までいきますまでには送電の費用が要るということであります。
#49
○大矢正君 最近、石炭が油よりは割高につくために、もしかりに石炭を従来どおり火力で消費するということになりますと、かなり大幅な電力料金の値上げを行なわないと、コストが合わない、こういうような説がしばしば飛ぶのですが、先般有沢石炭調査団の一部の人なんかも、極端にそういう発言をしている。かりに石炭を使わせるということになると、かなり火力の中の燃料費がコストの中で高くなってくるので勢い電力料金を値上げせざるを得ないというような発言をしばしばされておるのですが、どうも一円六十四銭という火力における原価から申しますと、私は必ずしもそういう結論にならないんではないかという気がするんですが、あなたは一体この点について、どういうふうにお考えでしょう。
#50
○説明員(塚本敏夫君) これは、われわれ現在計算をいたしておりますが、大きく見ますと、やはり石炭を使う場合より重油を使う場合が安いということになるかと思います。これが全国的にどれくらいの差額になるか、これは現在計算をいたしておりますが、大体、大観いたしますと、そういう傾向になるのではないかと思います。
#51
○大矢正君 私は、高いということは認めるのです。それは、先ほど原価が出たように、三円三十銭と二円八十銭が出ているのですから、高いということは認めるが、電力料金を上げなければならないほど大きな負担になるかということが一つの問題点としてあるのですよ。ですから、それは具体的な積算に基づいてあなたのほうはお答えをしたいというお気持はあるかと思いますが、今大づかみに考えてどうかということなんです。
#52
○説明員(塚本敏夫君) 大づかみに考えまして、やはりどの程度の額になりますか、それによろうかと思いますが、もちろん地域にもよろうかと思いますが、やはり現状においては、全部これを石炭に変えるということになりますれば、ある程度料金もいじらざるを得ない、かように判断いたします。
#53
○大河原一次君 油の問題でちょっとお聞きしたいんですが、従来の精製業者との間の取引関係において、引き続いて今年予想される石油の輸入の総量、その点ひとつお聞きしたい。大体、従来の取引関係から、本年度も当然日本の精製業者の石油の輸入が行なわれるでしょう。その想定されている輸入総量、その点。
#54
○説明員(川出千速君) 先般石油審議会に諮りまして、その見通しを立てたわけでございますが、その数字によりますと、精製用の輸入の量は四千三百八十七万キロという予定でございます。そのほかに、国産の原油が九十万キロあるわけであります。なお、精製用でなく肥料用等の輸入が若干ございます。
#55
○大河原一次君 これらの原油総量は、現在の精製業者が全部これは引き取られるわけですね。
#56
○説明員(川出千速君) ただいま申し上げました量は、石油に対する需要と申しますか、需要から想定いたしましてそのくらいの原油の輸入は必要であろうという数字でございます。そのトータルでございます。
#57
○大河原一次君 たまたま先ほどあなたの説明の中で、今、輸入総量について、政府が精製業者との間に交渉を続けておるその中には、単価やその他の問題も含まれるだろうと思うのですが、そういう交渉が行なわれているという説明があったと思うのですよ。したがって精製業者は、今後さらに十月以降からの自由化されることによって総量がふえるということも予想されるであろうし、あるいは特殊原油等の輸入というものも相当大幅にふえると予想されるが、その場合において日本の業者がこれらに十分に対処できるような態勢になっているかどうか、私はそういうふうに、先ほどのあなたの説明の中から考えたので、したがって政府はその中に立って何か交渉されているかというように考えたものですからお聞きしたわけなんですが、その点をもっと具体的にひとつ伺いたい。
#58
○説明員(川出千速君) お答え申し上げます。四千三百八十七万キロと申しますのは輸入を必要とする総量の見通しでございまして、その内訳と申しますか、その中でどういう油がどのくらいかということはきめていないわけでございます。石油精製会社は、御承知のように、いろいろの長期契約をすでに結んでおりまして、特定のところから購入することをきめているところが大部分でございます。先ほど御説明いたしました、いろいろの問題があると申しましたのは、海外で開発をしております国産系の原油でございます。カフシ原油iアラビア石油の持っているカフジ原油でございます。これが三十六年度百五十万キロ、三十七年度が六百五十万キロと予想されているわけでございます。これはあまりに急速に五百万キロにもふえたものですから、精製会社の立場からいたしますと、それぞれ長期的な契約を結び、あるいは特定の油に合う設備をすでに作っているわけでございますので、あまり急速に伸びると、この受け入れ態勢が間に合わないということを、一方、精製事業界のほうでは申しております。政府としましては、国産系の原油でございますから、これをできるだけ円満に、できるだけの量を消化するほうが好ましいわけでございますので、その間に立ちましてあっせんをしているわけでございます。
#59
○大河原一次君 その場合にですね、今度できました石油業法の中において、私、初めてですので、まだよく見ていないのですけれども、精製業者がいつまでも供給に対処することのできないような、そういう姿勢でいるという場合には、何か政府は石油業法の中からくる機構ですか、何か買い取り機関といいますか、買い取り機関を設置しなければならぬだろうという意向が出ているようですが、その点はどうなんでしょうか。
#60
○説明員(川出千速君) 石油業法の中には買い取り機間の規定はもちろんございませんし、特定の石油を引き取れという強制的な規定もないわけでございます。そういう点についての法的強制力はないわけでございます。ただ、石油業法が国会を通過いたします際に、衆議院におきましては国産系の原油の取引を円滑に行なうために買い取り機関を作ったらどうだろうか、参議院におきましては多少表現は違いますが、長期的な引き取り体制の整備をはかるべしという附帯決議がついております。その趣旨を尊重して今やっているわけでございます。
#61
○大河原一次君 時間がないから簡単にお聞きしますが、先ほど大矢委員の質問にも関係するのですが、今後、先ほどあなたが説明された今後の電力の事情として、いわゆる水主火従から火主水従の方向ということがいわれたわけですが、その場合ですね、われわれは、まあ私の立場から申し上げますと、今日の政府の考えておられるいわゆるエネルギー政策というものは、もちろん各エネルギー部門においてはいろいろ事情もあるだろうと思うのですが、今日、少なくとも政治の部面からいわゆるエネルギー政策を考えた場合に、私は、何といっても、いろいろああいう問題が起きている石炭対策がむしろ主になった総合エネルギー政策というものを考えるべきではないか、政治の方面から特に言えば。電力の趨勢としてはそういう火主水従の方向に歩むというような場合に、われわれはもっとこの石炭の部面にウエートを置いて考えるべきではないかと思うのですが、たまたま石油使用が今世界的な趨勢になっております状態の中で、どんどんきて圧迫を加えているわけですが、しかも、この場合に、最近の火力発電の場合におきまして、原油のなまだきという問題が問題になっておりますが、こういう問題は、相当私はさらに今日の石炭部門に対する大きな圧迫になっておるのではないかと思うのですが、当局としては、原油のなまだきに対してはどのような考え方ですか、その点をひとつお聞きしたい。
#62
○説明員(塚本敏夫君) これは現在の石炭問題を政府全体としてどう片づけていくかという問題でありますが、もちろん従来とも、相当のウエートを占めます石炭を今後も相当使わなければならぬということは当然であろうと思います。ただ、具体的にどういった数字にするかということは、いろいろ発電の方法、あるいは今後の発電所の建設計画とも関連がありますので、具体的に現在作業を進めておるわけであります。なお、原油のなまだきにつきましては、いろいろ電力会社で試験をいたしておりまして、中間の段階でありますが、その結果は相当いいんではないかという報告が出ております。ただ、これは石炭と電力という問題ではありませんで重油と原油をどう使うかという問題かと思います。もちろん石炭を減らせば、重油のほかに、原油がそれだけふえるということもありますが、当面としましては、原油と重油をどうするかという問題だと思います。そのほかに、石炭を全体とししてどうするかという問題があるわけであります。そういう問題としてお考え願ったらいいんじゃないかと思います。
 それから、なお、さっき大矢委員から、現在の九電力の総借入金はどうかという問題がありましたので、あわせて御答弁させていただきますが、さっき返済額を申し上げましたので、三十五年度末で申しますと、一兆二千三百六十億、これが総借入金になっております。さっき三十六年度における返済額が出ておりますから、三十六年度その分に対して十何億返済いたしまして、さらにまた三十六年度に借り入れる、こういうような状況になっておるわけであります。三十六年度の返済金と、それから三十六年度の外部借入金、これを相殺いたしますと三十六年度末が出てくるわけでございます。その計算は今やっておりませんが、そういうことで今三十五年度末をここに出してあるわけであります。
#63
○大河原一次君 先ほど原油のなまたきは、現在のところ試験段階だ、しかし、非常にいいようであるということで、今後原油のなまだきという問題が相当数字に上る場合、その他の石油製品に対する影響等はどういうふうに考えておられますか。
#64
○説明員(川出千速君) 原油のなまだきは世界各国どこでもやった例がないわけでございます。現在日本でなまだき問題が起きて試験をしておる。その結果は技術的な観点から見ると可能ではなかろうか、あるいは十分やれるのではないかという中間的な報告が出ておるという公益事業局長のお話がございました。これは石油政策あるいは総合的なエネルギー政策の観点からしますと、いろいろ技術的な観点だけではなくて、経済問題あるいは経済政策としての総合的な判断が必要かと思います。たとえば、なまだきをしますためには、電力会社は相当のまた新しいプラントパイプというようなものも必要になろうかと思います。あるいは保安上の関係の施設も必要かもわかりません。この辺は今後の研究課題ではないかと思います。それから、石油精製の関係から申しますと、それだけ重油の需要が減るわけでございまして、電力用には原油の形で供給がいくということになりますと、当然石油製品の生産構造の激変をしてくることもございます。長期的に見て総合的に判断をして妥当かどうかということを考えなければならないかと思っております。
#65
○大矢正君 資料をひとつ電力のほうからお願いしたいと思いますが、さっきも私が質問したのですが、コストの関係ですが、北海道あるいは九州というような産炭地における電力の、特に火力電力のコストは特に違いますから、これはけっこうですが、他の七電力の火力発電のコストは現状の段階で幾らになっているか、そしてまたそれは重油の場合には幾らにつき、石炭の場合には燃料費が幾らにつくというような資料をできたら御提出願いたい。
 もう一つは、資料にあるかどうか、私はまだ正確に見ておりませんからわかりませんが、もしあったら要りませんが、これから以降の電力の需用の伸びの見込み、私は総体のものがあると思いますが、それのうち、その対策として火力と水力をどういう区分にしているかということと同時に、当然この資料の中には三十八年は幾ら、三十九年は幾らというふうと大よその石炭の需要見込みが出ておるわけでございますから、そうすると、その積算の根拠があるわけでして、この需要に対して火力の、特に石炭に対してどういうようにしているのか、また重油に対してどういうようにしているのか、こういう点について資料をできたらひとつ御提出願いたいと思います。
#66
○委員長(堀末治君) よろしゅうございますか。
#67
○説明員(塚本敏夫君) はい。
#68
○川上為治君 私、一点質問をしておきたいと思うのですがこれは先ほど鉱山局長から原油の貿易の自由化の問題について答弁がありました中で、私は局長の答弁についてこういうふうに了解をしたのですが、そういうことですかどうですか、その点を一言聞いておきたいのですが、十月から原油の貿易の自由化は実行する、これは一つですね。それから、それに対するいろいろな問題の対策等については大体その貿易の自由化をやりましても、そんなに原油をめちゃくち中に石油業界のほうで入れることはないだろう、売れないものをそんなに入れるということはないだろう、まためちゃくちゃに安売りしても、それは損をするのですから、そうめちゃくちゃに入れることはないだろう、需給問題について非常に市場を混乱させるというような、あるいは価格問題についても混乱をさせるようなことはないだろう、こういう見解が一つ。もう一つは、現在石油業法というのは施行されているから、石油業法においてある程度の需給調整なり価格調整というのはできるから、それでまあひとつ今のとたろは十分じゃなかろうかと思う。もしそれでなかなかいけないというようなことであるならば、行政指導によっていろいろ措置をとろうということは、たとえばアラビアの原油の買い取りの問題についても、あるいは値段の問題についても、あるいは国産原油の価格なり引き取りの問題についても、これは行政指導で何とかやっていけるのであるから、今別に、これ以外に特別な措置を講ずる必要はないのじゃないか、ただ国会のほうで衆議院なり参議院でああいう委員会の決議があるので、その問題については十分検討はしておる。しかし、今すぐそういうような問題についてこうするというような、結論を急いで貿易の自由化をやる前にやるというようなふうには考えていない、何とかさっき言ったようなことで乗り切れるのじゃないかというようなふうに答弁の印象を私は受けたのでありますがてそういうことでありますか。それとも、石油業法の実行なり、あるいは、また、行政措置と、こういうふうなことによって、この石油問題というのは国土性にしましても、あるいはアラビア、スマトラの原油の引き取りの問題、価格の問題にしましても、なかなかこれはうまくいかぬ、だから、どうしても特別な需給調整機関なり価格調整機関なり、あるいは買い取り機構なり、そういうものを確立しなければ自信はないのだ、こういうようなふうにお考えなのであるか、私は今の答弁を聞いておりますというと、むしろそういうのは今必要だというふうには考えないが、十分に研究はするがというような印象を受けましたが、そういうふうに了解してもいいのですか、この点をひとつお伺いしておきたい。
#69
○説明員(川出千速君) 楽観をしておるわけではないわけでございまして、石油業界が良識を持ち、政府の方針に協力をすれば、ある程度の解決方法はあるであろう。しかし、現在のところ、原油の自由化をしておるわけではないわけでございまして、原油の自由化を十月以降いたしまして、業界の協力態勢、あるいは石油業法の運用のいかんを見定めないと、その辺の結論は実は出ないと考えております。決して私は楽観論を述べたわけではございません。
#70
○川上為治君 そうすると、今の局長の答弁では、十月の一日から貿易の自由化をやる、そして石油業法の実施とか、あるいは行政指導とか、いろいろなことをやってみて、どうしてもうまくいかぬときは、それは国会の決議にあるような問題については、いろいろ研究して、その際実行に移すように持っていきたい、それまではもう少し様子を見たい、こういうようなふうにとっていいですか。
#71
○説明員(川出千速君) いろいろ準備は、研究はいたしますが、いろいろな方針をきめるのは。さように考えております。
#72
○川上為治君 私は、この問題については相当意見がありますが、これは意見はきょうはやめて、ただ、局長の先ほほどの答弁がそういうようなふうに聞えたもんですから、その点だけを確かめておきたいと思います。
#73
○田畑金光君 私、資料を正確に読んでおりませんので、後日詳細な質問はすることにして、二、三の点だけをまずお尋ねしておきたいと思います。
 最初に、政務次官にお尋ねしたいことは、昨日通産大臣が新面記者との会見の中で、東北電力の料金値上げについては十月を目途にして引き上げの措置を講ずる考えだ、こういう新聞記事を見たわけです。また、同じく消費者米価についても、農林大臣は上げなければならぬ条件というのは、これこれあるのであって、これを据え置くという条件は何もないのだ、こういうお話も出ておるわけです。おそらく十月ないし十一月には、特に池田総理がヨーロッパに出発する前までには、私鉄、電力、消費者米価、いずれについても結論を出されるものとわれわれは見ておりますが、当面電力料金についての昨日の通産大臣の発言というものは、これは通産省の省議なり、あるいはそれを決定しているかどうかわかりませんが、その方針と見ていいのかどうか、そのことをお聞きしておきます。
#74
○政府委員(上林忠次君) まことに愚鈍な話でお恥ずかしいのでありますが、まだ省内でそういうふうな大臣からきまったというようなことは聞いておりませんので、たいへん省内の意見が違うようなことになって相済まんと思いますけれども、まだ私は大臣からそういう話を聞いておらぬ、新聞でああいう話が出ておりますが、私はまだ聞いておりません。
#75
○田畑金光君 その話を追及しても始まらぬと思いますから、とにかくこの間の予算委員会で池田総理並びに通産大臣、経済企画庁長官から電力業界の再々編成についての考え方が述べられたわけですね。当面東北電力料金の値上げが直接再々編成にはつながらぬけれども、いずれにしても、将来の電力事業のあり方を考えた場合に、新たな構想を持って電力事業というものは考えていかなければならない、これは池田総理は四、五年前から考えたことだと、こういうお話があるわけです。で、どういう構想でどう将来なるかということをお尋ねしてもお答えはなかろうと思いますから、そういうことは私お尋ねしませんが、少なくとも昨年の国会できまって、通産省の中では電気事業審議会というものが持たれて、各学識経験者を中心に電力事業の将来のあり方等も含めて、いろんな問題について検討をされておるとわれわれも承知しておるわけです。ものの常識から見れば、こういう電気事業審議会等において一つの結論が出て、それに基づいて初めて政府は施策をとるというのが行政の順序だと思いますが、私は、こういうふうな問題で、大臣がおられぬこの席で深く追及することはいたしませんが、電気事業審議会というものはどういう内容、どういう人方で検討し、その結論というものは大よそいつごろ出て、それに基づいて通産省としてはどういう施策を将来電気事業に対してとろうとされておるのか、この電気事業審議会の今日までの経過と運営の内容についてまずお尋ねしたいと思うのです。
#76
○説明員(塚本敏夫君) さっきも説明の中で申し上げましたように、電気事業審議会は四月から発足いたしておりまして、実際審議に入りましたのは五月からでありますが、現在のところ委員十五名、会長は有沢さんでありまして、そのほか需用者代表、それから一般の学識経験者、それから電力業界代表、労働組合代表、そういった方々にお入り願っておるのです。現在はいろいろ各界の意見を聞き終わりまして、これからいろいろ実際の審議に入る予定であります。大体来年の八月ごろまでに答申を出していただくというような段取で現在進んでおります。
#77
○田畑金光君 その審議会のテーマの中には、電気事業のあり方等も含めて検討されておられるわけですか。
#78
○説明員(塚本敏夫君) 現在のところ、今申しましたように、各界のいろんな状況を聞く段階でありまして、これからどういう点を審議するかということは委員会できまっていくわけであります。もちろんわれわれ事務当局からいろいろテーマを出しておりますが、これは審議会としてどう取り上げていかれるか、これからの問題であると思いますが、多分電力のあり方につきましては、当然議論される問題であろうと、かように考えております。
#79
○田畑金光君 東北電力料金値上げの結論がどう出るかは別にいたしまして、とにかくこの表を見ましても、二十九表ですか電力会社の総括原価の増加率、これを見ますと、コストの中に占める資本の割合が三・九九%、約四割を占めておるわけですね。三十五年度末の借り入れ残が一兆二千三百六十億と先ほど御説明があったわけです。一年間の返済利息だけでもたしか千三百五十億前後あると聞いております。そこで、要するに電気事業は公益事業として、需用に対しては供給しなければならない義務が課せられておるから、したがって、今後の経済成長に伴うて、電力の需用がふえればふえるほど、開発というものは進めていかなければならない。しかも、これからの開発が、先ほどお話のように、火主水従ということで、新鋭火力発電ということになりますと、ますます資本費の増加と、それがコストにはね返ってきて高い料金の電力というものが出てくる。こういうことを考えたときに、それをどうできるだけコストを安くするかということは、これはまあ一つの一番大きな問題が、この資本費をどういうようにもっと軽くするかということだと思うのですね。そういう点からすれば、政府の安い財政投融資の面、あるいは外債の発行等もありましょう。そういう面を、もっとこれは政府の重点施策の一つとして考えてもらわなければならないと、こう思うのですが、そういう点はどのように考えておられましょうか。
#80
○説明員(塚本敏夫君) ただいま田畑先生からお話のとおりでありまして、将来相当やはり多額の資金が要るわけであります。そういう面で、その一部をにないます財政投融資、これも相当私といたしましては将来ともふやして参りたいと思っているわけであります。さっきも表で申し上げましたように、財政投融資の比率は相当下がっております。そういう面から、今後料金問題全体として財政投融資をどう考えるか、政府でもちろんきめられるわけでありますが、そういう面に向かってわれわれももちろん努力したい、かように考えております。
#81
○田畑金光君 今の点は、ひとつ政務次官、予算の編成期も来ているわけですから、局長、政務次官、大臣、協力されて、財政投融資の、面はずっと下がっておるのですから、それだからして、資本費の負担というものが結局料金にはね返ってくるわけですから、逆にひとつカーブを上げるような努力を予算措置等においては御検討願いたいと思うのです。
 それからもう一つ、電源開発のコストに影響するのは、二十三表にあります補償費の莫大なというか、相当な負担だと、こう見るわけですね。三十年から三十二年までは貯水池及び調整池式のものが二・一%、水路式が五・三%、火力が二・八%、こういう補償費がかかっているわけです。下の欄を見ると、たとえば黒部川第四発電所のような補償物件のきわめて小さい地域を含めると、三十三年から三十五年の間は七%ないし二・九%になっておるようですが、それを考慮外に置くと、これは一四、六%になるということでしょうか、非常な高い補償というものがあるわけですね。たとえば水力開発をやろうとすれば、必ずりっぱな道路を作らなければならない、橋梁を作らなければならないなどという、非常に大きな公共補償というものが出てくるわけですね。私は、こういう公共補償等については、もっと、たとえば国の財政負担なり、地方公共団体の負担なりで考える措置等も、これから十分検討すべき問題ではなかろうかと私は見ておるわけなのです。そういう点についてはどのように考えておられますか。
#82
○説明員(塚本敏夫君) この表の補償費の一番右の下の表にありますように、一般補償と公共補償、これが総計におきまして公共補償が五三%を占める、こういうような状況でありまして、今田畑先生からお話しのように、橋梁もそれを取りつぶして新たに作る場合には、それよりも幅員の広いもの、あるいは木の橋を鉄筋の橋にする、そういうこともやっておるわけであります。また、そのほかに、これは道路等も当然工事用道路として作りまして、これを一般の道路に供するわけであります。そういった面、公共補償の面におきましては、やはり国の事業としてその分を国で負担するということが必要じゃないかということで、−われわれもいろいろ建設省あたりとも交渉いたしておるわけであります。ただ道路等におきましては、当分の間、目先計画に入っております道路等につきましては、ある程度考えられるわけでありますが、相当将来の道路計画、あるいはまた道路計画に載っていないような分につきましてもそういった国の負担というのが非常に困難な状況であります。そういう点も、もちろんわれわれとしましては関係各省と十分打ち合わせて、電力料金にはね返らないような、国で負担すべきものは当然国で負担するように努力をいたして参りたいと、かように考えております。
#83
○田畑金光君 それから、もう一つ大事なことは税金の問題だと思うのですね。固定資産税あるいは電気税、おそらくこの二つの税金でも七百億から八百億の負担だと、こう見ているわけです。そうしますと、これだけの将来にわたって電源開発の工事をやらなくちゃならない。資本費はますますかかってくる、経理を圧迫してくる、そしてそれが料金にはね返ってくる。こういうことを考えてみますと、やはりこの際、たとえば関西電力のように、非常に経理のいいところは、これは別といたしましても、当面問題となっている東北電力のようなところは、やはり固定資産税とか、あるいは電気税なんというものをなくして、そうすることによってできるだけその経理の重圧というものを軽くする、こういうことが大事な私は一つの今後の政治じゃなかろうかと、こう考えておるわけです。東北電力だけを特別扱いにすることは、今の税体系その他からいっても無理であるという議論も出てくるかもしれぬ。しかし、いずれにしても、低開発地域の開発の促進とか、あるいは新産業都市建設促進とか、ことに東北の場合は、東北三法を中心にして、昭和三十二年以来、東北の開発が非常に熱心に取り上げられているわけですね。そういう際に、電気料金が、かりに二一%上がったということになってきますと、おそらく東北に産業が集まってくる唯一の魅力というのは、安い電力、豊富な電力、質のいい電力ということで集まってくるわけですから、もし、その電力までが他の電力会社よりも割高になってくるとすれば、東北開発というのはとうていこれは実現できない話なんですね。そういうことを考えたならば、私は地方税の問題等についても、当面この電気料金の値上げの問題と関連して、政府はこれはとらない、こういう措置ぐらいはやはりやるところに私は政治があると、こう見ているのですが、こういう点は議論になったかならぬのか。ただし、この間の予算委員会では、経済企画庁長官はそういう構想も考えられているのだということをはっきり言っているのですね。主管大臣である通産大臣が本気になってこの問題と取り組んでもらわなければものにならぬと、私はこう思うのですけれども、この点は部内の中で議論でもなさっているのかどうか、そういう構想で進めようとするのか、それを承っておきたいと思います。
#84
○説明員(塚本敏夫君) ただいまのお説、非常にわれわれもそういう方向に向かって進んでおるわけでありまして、ただいま固定資産税、事業税等につきましては、自治省と交渉をいたしております。もちろんこれは地方の非常な有力な財源でありますので、地方としましても、いろいろ問題はあるかと思います。そういう方向に向かいましてわれわれも現在作業を進めておる状況であります。
#85
○田畑金光君 もう一つ、今度は電力の問題に関連してお尋ねしたいことば、昭和四十二年度に石炭消費を二千三百万トンとこれは予定されて、通産大臣かしらぬが、中に入られて石炭業界と電力業界とが長期取引契約を結んでおられるわけですね。電力の石炭需要というのが将来の石炭産業の生きるか生きないかの唯一の道なんですね。そこで、二千三百万トンの長期取引の約束はなされておりますが、約束は実行してくれるものだと思っておるのですが、特に公益事業局長等は責任をもって中に立って、電力業界には引き取らせるのだと、こういう腹づもりだと思いますが、その決意のほどをひとつ聞かしておいてもらいたい。
#86
○説明員(塚本敏夫君) これは二千三百万トンにつきましては、業界としてもはっきり約束をいたしております。役所といたしましても、はっきり取りきめられておる二千三百万トンの引き取りについては、十分今後も業界を指導して参りたいと、かように考えております。現在でも、特にことしは豊水期でありまして、しかも、一般に電力需用が落ちておりますので、石炭の消費量も実際は落ちておるわけでございますから、引き取りの契約量だけは引き取るように指導をいたしております。
#87
○田畑金光君 公益事業局長にお尋ねすることはこれで終わりますが、最後に、一点だけ鉱山局長にお尋ねしたいと思うのです。今川上委員よりもお尋ねがございましたが、最近の石油市場ですね、これは貿易自由化を前にして非常に市場が混乱しておる。いわゆる市場のシェアの獲得をめぐって必要以上に乱売競争が行なわれておる。で、おそらく石油精製会社というものは非常に私は今の状況では赤字ではないかと、こう見ておるのですね。でありまするから、皆さんのほうとしても、たしか石油精製等については一〇%なり一五%なりの引き締めを指導しておられると私は聞いておるのですが、今の石油市場というものは正常な姿であるのかどうか、これをひとつ承りたいと思います。
#88
○説明員(川出千速君) ただいま御指摘のように、ノーマルな段階を少し越えておるのではないかと考えております。石油の自由化を前にしてということもございますが、相当競争が激しく行なわれておりまして、実質上赤字の経営をしておる会社がかなりの数に上っておるように承知いたしております。
#89
○田畑金光君 そういう情勢の中で、通産省としては石油審議会に諮られて、ある精製会社の許可等もなされたのじゃありませんか。
#90
○説明員(川出千速君) 設備の許可、あるいは事業の許可について先般行なったわけでございますが、これは石油業法には普通の法律と違いまして、経過規定を設けていなかったわけでございます。普通の法律でございますと、法施行のときに、現に事業に着手している、あるいは設備に着手しておりますときにはこの限りにあらずという経過規定がつくのが例でございますが、かえってそれは設備の増設を促進する過去の例もございますので、産業合理化審議会の資金部会におきまして、その辺の設備の調整は行政運営の面でやって参りましたものですから、経過規定を置かなかったわけでございます。したがって、経過規定は置かなかったわけでございますけれども設備調整を終わっているものにつきまして、あらためて石油の審議会に諮ってきめたわけでございます。
#91
○田畑金光君 あとすぐ終わりますから、もう一、二点……。
 そこで、今の石油の市場というものが非常に混乱をしている、あなたのお話のように、ほとんどの会社が赤字じゃないかということですね。そうして、たとえば大口電力なんかでは六千円を割っているじゃないか――それが長続きするのはけっこうです。不当なダンピングをやっているということ、それがはね返ってやはり石炭の安定のためにも大きな影響を与えているということ、それが安ければ安いほど需用者は得をするかもしれませんが、長続きしないと思うのです。正常な市場じゃないと思う。そういうことを考えて見ますと、私は、石油業法の第十五条にある「販売価格の標準額」というものについて検討されて、第十五条に基づいて私は通産大臣が業界を指導することが大事な時期じゃないかと判断するのです。そのために第十五条があると思うのです。自由化を前に控えて、これは業界として避けられない過当競争をやっているわけですから、こういう時期こそ、十五条の販売価格の標準額を通産大臣が示されて、業界の
 エネルギーの全般な均衡をとるような指導をなされることが大事じゃないか、こう私は見ておりますが、この点について、その時期でないのかどうか、あるいはまた、この条文の発動について考慮しているのかどうか、それをお尋ねしておきたいと思います。
#92
○説明員(川出千速君) 十五条の発動につきましては、今検討はいたしておりますが、これは需用業界の立場からしますれば、先ほど先生がおっしゃいましたように、安ければ安いほどいいという意見もありまして、その意見も、ある程度尊重しなければなりませんし、現在検討をしているわけでございます。
#93
○田畑金光君 検討ということじゃいつでもごまかされるわけです。これは十五条に引っかかる情勢に入ったという判断であなたのほうでは検討なされているのかどうか、それが一つ。
 それからもう一つは、川上委員のほうの質問にありましたように、私は、やはり来年度の予算編成期にだんだん入ってきているのだし、国内における国産原油、それから北スマトラの石油、アラビア石油の問題等考えてみたら、今の石油市場の動き等見ると、やはり私は、この際、これらの特殊原油引き取りの特殊法人を作るということ、国会の決議もありますし、あの決議の趣旨と、あの決議の生まれた背景を考えて見るならば、私は、特殊法人設立に皆さんとしては踏み切るべきじゃないか。これが官僚統制とか何とかといって、いろんな雑音があるかもしれないけれども、石油市場全体の安定、エネルギー全体の安定のために必要じゃないかと私は考えておりますが、この点も検討中だということじゃごまかされて困りますが、私の申し上げたような前向きの形で検討するという気持なのかどうか、それをあわせて承りたいと思います。
#94
○説明員(川出千速君) 十五条の問題につきましては、先ほど申し上げましたような形で、鉱山局としましては必要ではないかという点からも考えているわけでございますが、これは需用業界の立場も考えなければならぬわけでございますので、その辺をあわせて検討していくということを申し上げたわけであります。
 それから、特殊法人の問題につきまして、これはもう影響するところがいろいろ各方面にございますものですから、先ほど川上先生にもお答えしましたが、今後の情勢を見つっということで御了承願いたいと思います。
#95
○委員長(堀末治君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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