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1962/11/10 第41回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第041回国会 逓信委員会 第8号
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1962/11/10 第41回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第041回国会 逓信委員会 第8号

#1
第041回国会 逓信委員会 第8号
昭和三十七年十一月十日(土曜日)
   午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 佐藤洋之助君 理事 羽田武嗣郎君
   理事 大柴 滋夫君 理事 栗原 俊夫君
   理事 森本  靖君    上林山榮吉君
      寺島隆太郎君    中村 寅太君
     橋本登美三郎君    保利  茂君
      佐々木更三君    畑   和君
      八百板 正君    安平 鹿一君
      山本 幸一君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 委員外の出席者
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
十月三十一日
 委員畑和君辞任につき、その補欠として矢尾喜
 三郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員矢尾喜三郎君辞任につき、その補欠として
 畑和君が議長の指名で委員に選任された。
十一月十日
 委員南條徳男君及び前尾繁三郎君辞任につき、
 その補欠として中村寅太君及び寺島隆太郎君が
 議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員寺島隆太郎君及び中村寅太君辞任につき、
 その補欠として前尾繁三郎君及び南條徳男君が
 議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 電波監理及び放送に関する件(株式会社仙台放
 送の免許等に関する問題)
     ――――◇―――――
#2
○本名委員長 これより会議を開きます。
 電波及び放送に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。大柴滋夫君。
#3
○大柴委員 株式会社仙台放送のことにつきまして、三つ四つの御質問をいたします。
 実は十一月六日に、宮城県の県議会の総務警察委員長遠藤要さん外自民党並びに社会党の議員五名からなる陳情を日本社会党は受けました。その陳情の大体の要旨は、十月一日に開局した仙台放送を構成する三つの単位である県と東北テレビ、仙台テレビ、この間に紛争がある。その紛争の根本的なものは、郵政省の許可を受けるときには東北テレビの持ち株が四九%仙台テレビが四六%、しかもその両者に五〇%以上の支配力を持たせないために、県が五%の株を持って許可を受けた。しかし、その後において東北テレビが株を買いあさって、約五五%くらいに近い支配力を確保したのであるから、仙台放送の人事面において、経営面において、言葉で言うならば、横車を押して困る。そういうようなことから、県が持っていた公共性を保つというか、そういうものの五%の株の意味がなくなってしまった。しかも、開局のときの許可の条件としては、既存のマスコミに支配されない、こういう一項をうたっているけれども、この東北テレビの背後にあるものはフジテレビであって、フジテレビの独占というか、いわゆる既存のマスコミの支配傾向が強くなっている。以上二つのような理由、県の公共性が非常になくなった、あるいは一つの地方テレビの一方において既存のマスコミの支配が強くなって困る、このことが県議会においてたまたま問題になって、県の総務委員会としては、申し合わせの上に、おそらく自民党へも、政府の方へも行っただろうと思いますが、われわれのところに参ったわけであります。
 そこで問題の質問をいたすわけでありますが、大臣がきょうはお見えになっておりませんが、大臣は病気なんですか。それとも、何か別に大したことはないだろうというので、きょうは出てこないのでありますか、一体どっちでありますか。
#4
○保岡説明員 官房長からお答え申し上げます。
#5
○武田説明員 お答えいたします。
 大臣はちょっとかぜを引いておりまして、病気できょうは休んでおります。
#6
○大柴委員 いつも病気だとか、かぜを引いているわけですが、そういうことでは困るわけです。できるならば、三十分でも十分でも、あとでもいいから、この席で一番大切なときに大臣の決意を聞きたいですから、顔を出すように一つ御処置を願いたいと思います。よろしいですか。
#7
○武田説明員 連絡をとってみます。
#8
○大柴委員 それでは一つ大臣のかわりとして政務次官にこの御質問をいたしますが、この問題はいろいろ調停者があって、県が中に入って、東北テレビ並びに仙台テレビに五〇%以上の株を持たせない。要するに決定的な支配権を持たせないということで、許可がおりたんだろうと思います。ところが、先ほど説明をいたしたように、東北テレビが株を買いあさっておる。宮城県会で、五%の出資をするときには、三浦知事は大へんりっぱな御演説をなさって、公共性と地方性を守るために五%の株を宮城県は出資する、こういうことになったんだそうであります。ところが、さっき言ったような話だと、全く宮城県の意向というものは無視され、要するに一つの営利会社の独善によって宮城県のこの県会の顔というものは無視される。しかも、この今の状態においては、宮城県会だけではなくて、宮城県県民に対して、これは大へん無視しているわけであります。営利会社の独善というものが、両者の争いというものが、宮城県下の県会議員あるいは県民というものに、泥がはねかかったというような状態ではなくて、何か十月一日の仙台放送の開局の日に、フジテレビの何か河北新報の広告がありまして、これで仙台放送はフジテレビの支配の中に入ったんだ、こういう堂々たる広告をしたそうであります。要するに、宮城県の県会というものの顔へ泥を塗っている、こういうことだろうと思います。こういうような事態について、営利会社の独善というものが、県民の代表である県会に泥を塗ったというようなことの、こういうような状況について、政務次官、あなた御存じですか。
#9
○保岡説明員 具体的な今お話しのようなことは存じておりませんけれども、大体の様子は聞いております。
#10
○大柴委員 大体の様子を知っているとするならば、そういった東北テレビのいろいろな状況というものが、宮城県会に泥を塗った。宮城県会は大へんこれを遺憾として、自民党や政府やわれわれのところに陳情してきている。あなたも遺憾だと思いますか。
#11
○保岡説明員 そういう内紛が公共性のあるべき放送事業の中にありますことは、遺憾なことだと考えます。
#12
○大柴委員 それであなたが遺憾の事実を認めたわけでありますが、一体郵政省としては、こういうことを何とか努力しようと今しているのでありますか。それともまた、ありがちなことだ、そのうちほっておけば何とかなるだろう。そのいずれの処置をとっているのでありますか。
#13
○保岡説明員 事民放の問題でもありますし、また、郵政省が許可をいたしました条件というようなものについての紛争ということにも考えられておりませんので、まだわれわれが公式にそれに立ち入りするという時期じゃないのじゃないかというふうに一応考えております。
#14
○大柴委員 まだ事情がはっきりしていないので公式に立ち入る時期ではないという、まだ全く白紙の状態だと、あなたはおっしゃるわけですね。
#15
○保岡説明員 白紙の状態と申しますと、何も心配していないというようなふうに聞こえるのでありますが、心配はいたしておりますけれども、民間の放送局でございますし、公共性を阻害しているということがはたして言えるかどうかという問題もございますので、公式にはまだこれに介入すべき時期じゃないというふうに考えております。
#16
○大柴委員 少し今から論を進めて質問を続けたいと思いますが、担当者である電波監理局長にお尋ねいたしますが、あなたの方が昭和三十四年九月十五日に出した放送局の開設の根本的基準第九条の適用の方針に基づく審査要領というのがありますけれども、その二の項に「申請者は、できる限り人的に及び資本的に、その地域社会に直接かつ公正に結合すること。」こういうことが出ておりますが、現在ただいまの仙台放送の資本構成は、県会が盛んに問題にしているように、公正に結合しない、こう私どもは思うのでありますが、どうでありますか。
#17
○西崎説明員 ただいま御指摘の審査要領は、開設のときの要件でございます。仙台放送に免許を与えますときの審査におきましては、その条項に適合しておる、そういうふうに判断して、そのほかの条項にも適合しておったので免許を与えたわけであります。ただ、その開設の根本基準というのは、これはいわゆる開設要件でありまして、存続要件というふうには現在考えられておりませんので、その当時の状況と違っておるからといって、現在その免許に異議があるじゃないかというふうには考えられないのであります。
#18
○大柴委員 なるほど、それは一応形式的な理屈を言えば、そうだかもしれません。しかし、仙台放送の開設というのは、十月一日でしょう。九月七日に、郵政大臣手島栄殿にいろいろな陳情書が出ているわけであります。しかも、その陳情書は、すでに東北テレビが株を買いあさって、人事面について、経営面について、横暴をして困るからというので、十月一日の前に出ておるのであります。それを、どうしてあなたは開設要件だ、どうだと言うのでありますか。
#19
○西崎説明員 電波法の規定にございますように、この免許に、予備免許と本免許と二つございます。実際に開設の根本基準を適用して、それに合格した場合に、予備免許というものを下付するわけでございます。それに基づきまして施設万端の準備をしまして、技術的な条件さえ適合しておれば、自動的に本免許というものを与えなければならない、こういうことになっておりまして、名前は本免許とか免許という言葉を使っておりますが、予備免許さえ受ければ、技術的な条件に適合して施設ができ上がれば、自動的に免許を下付しなければいけない、こういう建前になっております。
#20
○大柴委員 なるほど、それは免許はそうかもしれません。予備免許と本免許があるかもしれませんが、いずれにしても、十月一日の開設前にこういうものが出ているわけです。あなたもこれは御存じでしょう。それに対してあなたはどうしたのですか。
#21
○西崎説明員 先ほど申し上げましたように、予備免許を交付しますと、あとは設備さえ検査に合格しさえすれば免許を与えなければならない、そういう現行法の建前になっておりますので、そういった事態は存じてはおりましたけれども、現行法の解釈によりまして、そうせざるを得ないということで、検査に合格したので、本免許を交付したわけでございます。
#22
○大柴委員 そうしますと、少なくとも一応あなたの言っている言葉だけはわかりますよ。昭和三十四年九月二十二日の、やはりあなたの方の通達から出た根本基準適用の第一方針の「一つの者によって所有または支配される放送局の数を制限し、できる限り多数の者に対し放送局開設の機会を開放する。」こういうようなことがあるわけでありますが、現在そういうように東北テレビが五五%の株の支配を持っておるというのは、この精神には合致いたしておりませんね。
#23
○西崎説明員 ほかの地方の局等を見ましても、できるだけ、先ほど先生が御指摘のように、チャンネルも地方においては少ないわけですから、その結成基盤というものは、広い方がいいわけでございます。特定の勢力が五五%といいますか、過半数持っておって、その条項に違反する、こういうふうには考えておらないわけです。その審査要領のうちで、いわゆる複数局の支配であるとか、三事業支配、こういうものにつきましては、明確に規定しておるわけでございますが、その他の条項につきましては、個々によって常識的に判断していく、こういう態度をとっておるわけでございます。
#24
○大柴委員 要するに、開設の機会を開放するという、あなたの方の二つの精神には合っておりませんねということです。いろいろの説明はいいですよ。合っているのか、合っていないのか。
#25
○西崎説明員 必ずしも合ってないとは言えないんじゃないかと思います。
#26
○大柴委員 しかし、二つにあるじゃありませんか。あなたの方の、電波監理局長の三十四年九月二十二日の適用の方針、第一の方針の三の項に、「できる限り多数の者に対し放送局開設の機会を開放する。」こういうことがあるから、おそらく東北テレビと仙台テレビ両者に対して、四九、四六の株で申請があったから、与えたんだろうと思うのです。それが五五%になり、六〇%になって、東北テレビの支配というものがなったならば、この精神に合致してないでしょう。
#27
○西崎説明員 先生今御指摘のように、なるべく大ぜいの者に機会を与えるということは、これはもうぜひ必要だ、そういった意味で、従来競願状態の場合に、いわゆる合併方式――本来ならば多数の申請があった場合に、いわゆるそのうちから一つだけ選ぶ択一方式ということをやってもかまわないわけでございます。しかし、できるだけ、チャンネルが乏しいので、大ぜいの人に参加の機会を与えた方がいいんじゃないかという考え方もありまして、特に地方におきましては、そういった合併方式というものを採用してきたわけでございまして、その場合に、必ずしも株が各競願者に公平に配分されにゃいかぬという規定もないわけでございまして、そこいらはいろいろ考え方によっても違うかとも思いますけれども、われわれの方としましては、これはいろいろ道義的な問題は確かにございます。しかし、会社ができましてからあと、会社内部で株式が移動するということは、われわれの方としては処置のしようがない、こういうふうに考えております。
#28
○大柴委員 私の聞いているのは、株式が移動したとかしないとかいうことでなくて、なるべく多数に与えるというものが、実際めくってみたら、多数でなくて、一社の支配権が強いということならば、精神に合致していないではないかということを聞いているのですよ。
 まあ、質問を進めますけれども、さらにこういうことが書いてあるわけですね。その適用の方針第四に「各地域社会における各種の大衆情報手段の所有及び支配が、放送局の免許によって特定の者に集中することを避ける」。これにも合致いたしておりませんね。どうでありますか。
#29
○西崎説明員 その条項は、先ほど申し上げましたように、複数局支配、それから三事業支配のことを申しておるわけであります。その意味から申しますれば、必ずしもそれに違反しておるというふうには考えておらないわけであります。要するに、たとえば地方におきまして、テレビとラジオと新聞、この三つのいわゆる言論機関が同一人によって支配されるということを最小限押えたい、そういうことがその条項の基本的な精神になっておるわけでございます。
#30
○大柴委員 特にそうでありましょう。東北テレビのうしろにフジテレビがおって、新聞を持ち、あるいはいろいろのものを持っているのだから、なおさらこの傾向が強いじゃありませんか、特定の者に集中するという傾向というものが、あなたはいろいろ言っているけれども、あなたの説明よりもはるかに強いじゃありませんか。あるいはテレビだけに限っても、集中度というものは強いじゃありませんか。
#31
○西崎説明員 今申し上げたのは、同一の地域ということで、たとえば仙台なら仙台ということにおきましては、今の三事業支配ということにはなっていないわけであります。それからいわゆる複数局支配ということは、同一人が、地域を別にしまして、たとえば東京と仙台なら仙台、ここで同一人が二つ以上の局を支配してはいけない、こういうことでございますが、そういう点から申しましても、これは今御指摘のように、仙台放送というものはフジテレビが支配しているのだというふうに言われれば、またそういうことが事実であれば、これは確かに問題にはなり得ると思いますが、われわれは、やはり形式的な要件でもって支配しているかどうかという立場に立たざるを得ないわけであります。そういう意味で、仙台放送というものはフジテレビが支配しているというふうには考えておらないわけであります。
#32
○大柴委員 フジテレビが支配しているかどうかということは、それはなかなかむずかしい問題ではありましょう。しかし、十月一日の河北新報の広告に、県議会で問題になったようにあるわけです、フジテレビの全国縦断網が完成した……。あなたがどう考えておるかは知らぬが、当の方で言っているんだから、それは間違いないでしょう。
 そこで、あなたとしては水かけ論争みたいなことになるわけでありますが、こういうことが書いてあるわけですよ。「この意味において、開設しようとする放送局が、周波数割当計画に合致し、そこに表明された免許方針を具現するものであること」、そうすると、あなたの方には、既存のマスコミに支配されてはならぬとか、一つの支配というものを決定的にしてはならぬというような、いろいろの免許方針があるわけですね。その精神を、あなたは、それは開局のときだけ形式的に守ればいいんだとおっしゃるけれども、ここにはその方針を具現するものであること、要するに将来にわたって、開局のときだけでなくて、あなたたちの出した通達というものを守るべきものであること、こううたっているのですが、それでは、現在の仙台放送はどうですか。
#33
○西崎説明員 先ほども申し上げましたように、免許のための根本基準、あるいは先ほど御指摘の審査要領というのは、開設要件で、存続要件ではないと申し上げたわけでありますが、われわれとしましては、とにかく開設要件であっても、免許の有効期間中はできるだけその要件が守られていくことが望ましい、こういうふうには考えておりますけれども、しかし、それから多少それたからといってどうこうするという、そういう権限は与えられていないのであるというふうに判断しておるわけでございます。
#34
○大柴委員 それでは、要するに開設のときの方針というものは、免許後も守られていくことが望ましいということをあなたは言うわけですね。ただ、しかし、多少それていっても、それをどうこうする権限はあなたにはない。だれにあるのですか。
#35
○西崎説明員 現行法では、だれにもないんじゃないかと思います。
#36
○大柴委員 だれにもないということが、どこに書いてありますか。
#37
○西崎説明員 そういう法的権限が与えられてなければ、政府にはないんじゃないか、こういうふうに考えます。
#38
○大柴委員 しかし、ここに「免許方針を具現するものであること」、こういうことが書いてある。さらに、あなたも望ましいと言うんなら、東北テレビなら東北テレビを呼んで、困るではないか、あるいは書面をもって、こういうことは世間の問題になるから困るぐらいの注意はどうですか。
#39
○保岡説明員 注意を与えるというような程度のことは、これは権限行為でないのでありますから、別に問題ないと思います。
#40
○大柴委員 もう一ぺんはっきり言って下さい。
#41
○保岡説明員 注意を与えるというようなことは、どこでも一般社会にあることでございますので、特に役所でこれをやってはいかぬということはないと思うのでございますけれども、一番最初私が申し上げましたように、まだ会社の中の内紛問題でございます。それに一々政府の方で介入するということは、まだ時期的に不適当ではないかという意味に申し上げた次第でございます。
#42
○大柴委員 じゃあ政務次官のおっしゃることは、まだ会社の内紛だから、こうおっしゃるわけですが、すでに宮城県会において問題になっておる。社会党へも陳情がきておる。われわれは野党でありますよ。あまりこういうことの調停役は……。あなたの方の愛知揆一さんとも関係なければ、何とも関係ないわけです。ただ、しかし、こういうことがおかしいので、県会で大問題になっておる。本名委員長のところにも行っただろうと思います。手島大臣のところにも行っただろうと思います。それを、まだわれわれとしては何もしておらぬ、こういうようなことは、どうでありますか。やるつもりがないのでありますか、あるのでありますか、それともまだでありますか、どっちでありますか。
#43
○保岡説明員 この問題につきましては、内部においてはいろいろと皆さん御心配になり、われわれも心配しておることは、一番最初に私申し上げた通りでありますが、いろいろと御心配下されて奔走されておるということも聞いております。そういうふうに、まだいろいろやっておられるわけなんでございます。公の立場で政府がこの中に正式に介入するということは、今のところどうだろう。これはまあお尋ねにないことでございますけれども、私たちの考えといたしましては、やはりそれぞれ、今日に至るまでの間にいろいろとあっせんされた方々も、たくさんおられるわけであります。しかも有力な、りっぱな方々がおられたわけでありますから、その方々にできるだけの手を尽くしていただくべき時期じゃないかというふうに考えるわけでございます。
#44
○大柴委員 大臣の代理の方に念のために質問しておきますが、この東北テレビが買いあさった株というのでありますか、まあ言葉は適当でありませんが、この株は、何か二万六千株、額面千三百万円のものを二千六百万円で買いあさっているわけですよ。そうすると、これは、資本主義社会でありますから株の買いあさりは自由だというような発言、ややそれに似たような発言が電波監理局長からあったわけでありますが、舞台は、政府の許可を必要としているというような、要するに場所が、政府なら政府が入っている舞台なんです。そういう舞台において、千三百万円の株がわずか数カ月ぐらいに二千六百万円になるというような、何か政府の許可を利用して金をもうけるような事態というものは、許可を必要とする事業において、一体どういうことになりましょう。望ましいことでありましょうか、それとも大へん遺憾なことでありますか、政務次官、どうでありますか。
#45
○西崎説明員 われわれも、そういう具体的な事実についてははっきり確認しておるわけでございませんが、もしそういうふうなことが事実だとすれば、もちろん政府としてとやかく言うべき筋合いのものではないと思いますが、必ずしも好ましい現象とも申せません。
#46
○大柴委員 あなたが、たとえばこれは資本主義のあれだからしょうがないとおっしゃるけれども、片一方においては好ましくないとおっしゃるけれども、こういう資本主義というのはないだろうと思うのです。いやしくも政府で許可をするときには、双方に絶対的の支配権を持たせないところの安定的な、公共的なために、宮城県に五%持たせる。そして株の値段は、とにかく二万六千株、千三百万円だというものを、許可がとれるとわかったら、すぐ買いあさる。しかも倍以上の金で買いあさるというのは、これは同じ資本主義でも、強盗的であります。もう少しみんなが話し合ってできることとか、あるいは世間も納得する程度で株を買いあさって何かするのならいいけれども、これはみんな宮城県会を怒らせ、われわれ政治にたずさわるものを怒らせ、郵政省として遺憾だと言わす、こういう態度というものに対して、だれかが一体これを何とかしなければ――国会が何かするか、郵政省が何かするか、あるいは新聞が何かするかしなければ、これは解決つかないでしょう。金があるものは自由にこういうことをするということになるんだろうと思います。そういうことに関して、政務次官、どうですか。
#47
○保岡説明員 私は、お説の通り、世間的に考えましておもしろくないことであろうと思うのでございますが、ただ、郵政省が正式にこれに介入する、政府が正式に介入するということになりますならば、少なくともやはり放送局自体の公共性と申しますか、そういうものに著しい――著しいと言っちゃ語弊があるかもしれませんが、阻害するような事態が出ないと、なかなかすぐこれに介入するということはむずかしいのじゃないかというふうに私どもは考えるわけであります。
#48
○上林山委員 関連して。私は、この問題については、白紙であり、大局的に考えていきたいという態度を持っておるのですが、ただいまの政務次官の大柴委員に対する答弁の中で、今の段階でこういう問題で郵政省が関与することが、放送の公共性を阻害するおそれがあるので適当でない、こういうような答弁のように聞こえたのですが、それにもし誤りなきものとすれば、私は、少し考えが、いな、根本的に考えが違っているんじゃないかと思う。なぜかと言えば、プログラムに、あるいは放送の内容、こういうものに郵政省が一々権限によって関与することは、これは放送の公共性を阻害するものだといわれても仕方がない。しかしながら、免許の条件が、だれが考えても常識的にはずれた結果になっている場合、郵政省の権限であるとかないとかということを第二にしておいて、こういう事情を聞きますが、これはほんとうに世間で言われておるような事実であるかどうか、これくらいの調査はしたところで、私は、決して公共性を郵政省が壟断しているものとは受け取れない。これこそ私は、放送事業というものを健全に育成していく基本的態度でなければならぬと思う。権限がどうとか、時期でないとかいうようなことは、私は、放送事業に大臣以下あなた方が真剣に取り組んでおるものと、その答弁では受け取れない。私は、もう少し具体的に聞きたいこともありますが、関連だからやめますけれども、そういうような考え方では、私は、放送事業を今の郵政当局にまかせるわけにいかぬ、これくらいに考えるんです。しかも、電波監理局長とは、お互い親しい仲だ。だけれども、あなたの答弁の中にも、あまりにも観念論が多過ぎる。しんに触れておらぬ。たとえば、予備免許をしたから、技術的条件が整えば、すべてこれを免許をしなければならぬのだと言う。それならば、技術的だけの問題が整えば、ほかの悪条件が露骨に出てきても、その途中においてはどうにもならないのだ。今の現行法の解釈ではそうなっておるんです。そういう答弁です。これはおよそ行政をあずかるものの態度じゃないでしょう。予備免許というものは、あくまでも予備免許なんだ。それはおっしゃるように、露骨に悪条件が出てこない場合は、技術的条件が整いさえすれば、常識的に、たくさんの資本を投下しているんですから、これは大体許可していくということでなければならぬけれども、その過程において、非常なる悪条件が出てきた場合、しかもそうしてはならないという法文がどこにありますか。その明文を示してもらいたい。不幸にしてわれらは、その明文を見たことがない。こういう基本的な態度というものは、もう少し勉強してしかるべきだと思う。勉強が足らぬと僕は思う。僕が足らぬと言うけれども、足っておりますと言うなら、僕が納得するような説明をしてほしい、もう少しあるけれども、この二点だけを政務次官と電波監理局長の二人から一つ率直に……。僕は、決してあなた方をここでいじめて困らせようとするのではないので、要はこの問題に真剣にどういうふうにお取り組みになるのか、その心組みを聞きたいので、今の答弁を聞いていると、今の段階ではどうもしょうがないんだ、郵政省はどんな方法もまだできないのだ、今まであっせんした人たちがやっておればそれでいいのじゃないか、こういうような答弁に聞こえるんですよ。それでは委員会の質疑応答にならぬような気がするんです。こういう問題は、あくまでも私は、イデオロギーにとらわれず、超党派的に、真剣に考えてしかるべき問題だと思うので、今お尋ねをするわけです。
#49
○保岡説明員 だんだんの御教示、まことにありがたく思います。また、お話しの通りだと受け取れる面もありますので、お礼を申し上げますが、ただ、私が申し上げたことを少し誤解されたようでございますので、その点だけ少し申し上げておきたいと思います。
 私が申し上げましたことは、私どもが介入すること、正式に介入するということが、放送の公共性を阻害するというように受け取られたようでございますが、ただ、まあそれにしても、それについてのいろいろな御意見はまさしく拝聴いたした次第でございますが、私が申し上げましたのは、そうでなしに、あの問題は、結局郵政省が免許を与えた条件の中に入っておらぬわけでございまして、あれに基づいて三人が調停されて申し出られたことに基づいて許可したというよりは、むしろそれは一つのそのときの情勢でございまして、いわゆる許可の条件ということになっておらないということが、一つの考え方であります。
 第二の問題は、公共性を阻害するということは、この問題が非常に大きくなるかならないか、発展するかどうか知りませんけれども、放送そのものに影響を与えてくる。従って、一般公衆が迷惑を受けるというような事態ならば、これはやはりわれわれといたしまして何とか手を打たなければならぬ。何とかやらなければいかぬ。それまでの間、会社の内紛として会社みずからにおさめてもらう、あるいは会社の周囲にある方々、関係のある方々におさめてもらうということでないだろうかということを申し上げた次第であります。
#50
○西崎説明員 先生が御指摘になりましたように、言葉が足りなくていろいろ誤解を招いたような言辞がありました点をおわび申し上げますが、もちろん免許を受けました局におきましても、その後の免許の有効期間中においていろいろ法令に違反するような事態が起きますれば、電波法の七十六条その他の罰則もございますので、当然そういうものが適用されるわけでございます。本件のような場合につきましては、ただいま政務次官も言われましたように、株式の出資の比率というようなもの、あるいは役員の問題もそうですか、これはあれを条件として免許をしたわけじゃないわけでありまして、そういう意味におきまして、それと違った事態が起こったからといって本免許を与えないということは、できないのじゃないかというわれわれの判断であります。
#51
○上林山委員 これは非常に微妙でありますので、私はもう一言だけ私の意見をまじえながらお尋ねしたいのだが、今政務次官は、株の比率は許可の条件でない。だから、それが予備免許を与えた後に非常なる変更があっても、今の段階では、今の法律ではやむを得ないのだ。だから本免許を与えなければならぬと、裏打ちして電波監理局長も答えておるわけですが、それはちょっと形式主義的な官僚の考え方です。もう少し官僚が実態を把握して行政をやろうとする場合は、そういう考えを持たないはずです。というのは、おそらくこの地方の放送が適正に行なわれるためには、競願もあったのだから、それを内輪で調整をとってというものの、実際は郵政省とも連絡の上で内輪で調整をとって、そして株の比率もきめ、しかも、県が中に入って、地方的な、公共的な放送ができるようにという意味で、郵政省にもその結論を報告し、そういう状態であるならば、うるさい競願の問題も解消されるし、将来の放送も適正に行なわれるであろうから、それぞれの技術的な条件も整うならば、それで許可してもいいという、許可の文面には書いてなくとも、これは文面に書いた以上の有力なる心理的現象を与えたものだと私は思うのです。だから、あまり形式主義的に法律を解釈していくと、あなたの答弁のようになるのだ。しかし、今日の法律というものは、そうしたような解釈法学じゃないんだよ。すでに社会法学になり、あるいはもっと広い意味の自由法学にすらなっておるのですよ。法文に書かないものを活用していくところに、私は、いわゆる形式的な法律というものが、もっともっと血が通い、肉がついて生きてくるのだ、こういうように考えるのです。法律は、一つの基準を示しただけですよ。便宜的基準ですよ、この文面は。りっぱな学者に聞いてごらんなさい。私は学者じゃないから表現が下手ですけれども、そういうふうになっているのですよ。今、世界の法律、あるいは日本の法律を読んでごらんなさい。そういう方向に進んでいっているのだ。だから、あまり文言にはない、許可の条件には、紙には書いてなかったが、おそらく許可の条件の最大の原因は、私はここに隠されているのだと思う。それで、郵政省としては、予備免許をしたから、途中でそういう問題が起こっても、許可の条件ではないから、その後も免許をおろしていいのだ、新聞に広告して、一社がいわゆる独裁的にやっておるのだというようなことがあっても、そしらぬ顔で過ごすということは、私は忠実じゃないと思う。少なくとも、こういう現象であるが、許可のときにはこういうお話もあり、われわれはそれを重要な参考として許可したのだが、一体そういう事実になっているのかいないのかと聞くのに、何が越権ですか、郵政省として。越権じゃありませんよ、親切ですよ、それは。そういうような考え方をしていかなければならぬのじゃないかと私は思っている。だから、今のお二人の答弁は、もうあげ足をとられまいとする、何といいますか、壁を、煙幕を張りながら答弁しているように思えてしようがない。だから、私はもっと率直であっていいのじゃないかと思うのですよ。これは、そういう事情も聞きました、これは社会常識的に考えても遺憾なことだ、だから、われわれも調査を今進めます、進めました、それは内輪で解決できるものは内輪で解決願いたいが、解決できないものが出てくるとすれば、われわれは法律に基づいてやるのではなくて、行政の一つの手段として、いわゆる勧告もしよう、あるいは御相談もしようと思っているという、何かそうした答弁があったって、決してあなた方のマイナスにはならない。むしろ私は一つの手本にすらなるのじゃないかと思う。もっと一つくつろいだ気持でお答えを願いたいし、もっとしんに触れた御答弁が願いたい。
  〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕
#52
○保岡説明員 だんだんのお話でございますが、私どもは、今のところでは、やはり今すぐにこれに介入するということは不適当だと考えております。
#53
○上林山委員 政務次官は、それこそ私の質問にそれた答弁をそっけなくしているにすぎない。そういう意味で、権限に基づいて――あなたの考えているいわゆる古い法律観念なんだ。権限に基づいて介入する時期ではない、介入しようと今でも思いません、それならそれでいいのですよ。それは一応考え方は違うが、それでもいいかもわからぬが、それでは放送というものが適正に行なわれないという証拠が出てきておるのだから、世間でこういう事実があるということを聞いておるが、そうなっておるのですか、許可のときああいう事情もあったんだから、どうなんでしょう。一応実態の調査ぐらいはしたって、介入になりませんよ。権限に基づいて聴取することは、介入じゃありません。また、放送自体に対しての監督の権限があるんですよ。一ぺん放送の許可をしたからといって、永久不変のもんじゃないのです。免許の許可は、何年かたったら更改しなければならぬ。(「三年」と呼ぶ者あり)その通り、三年たてば更改しなければならないのですよ。先進国では、そういうような経営のこと、放送の内容、こういうものを記録しているんですよ。そうして三年後には許可を変更したり、取り消したりするところもあったんですよ。民間放送だからといって、いわゆる古い資本主義的な考え方じゃどうにもならぬ点が、放送事業に関してはあるんです。だから、そういうことを考えると、介入の権限が全然ないなどという考え方も、私は、電波法、放送法全体をお読みになっていないと思うのだ。それならば、三年たてば何がゆえにあなたは免許を更改する必要がありますか。そこにピリオドを打っておるじゃないですか。その間はどうでもいい。自由にやりなさい。私どもは関与はいたしません。法律に違反さえしなければ、私どもは介入できませんというんですか。それは私はちょっと皮相な解釈だと思います。あんまりそっけないから、もう少しはっきりした答弁をしておいて下さい。
#54
○保岡説明員 私は、機会がなくて、直接当事者からまだ聞いておらぬのでございますが……。(「聞いたらいいじゃないですか。」と呼ぶ者あり)いや、それは聞いているということは聞いているのですが、当事者から直接……。(「当事者から聞かなくて何です」「もういいよ」と呼ぶ者あり)
#55
○大柴委員 そんな政務次官の、聞いておるんだとか、聞いておらぬのだとか、そういう答弁はないですよ。この次に、十二月七日に正式にやりますから、それまでよく聞くなり、呼ぶなりして、あなた自身ももう少しはっきりした態度をとっておいて下さい。こういうことは大へんな問題となって――あなたの方に出したのに書いてあるじゃありませんか。露骨な利権行為であって、テレビ、ラジオ界でこのような前例を見ざる不祥事と言わなければなりません。それをあなたの方が聞いておらぬ、直接には聞いておらぬ、ちょっと聞いたなんて、何ですか。
 それでは監理局長に聞きますが、あなた今答弁に、許可の条件になっておらない、こういう御答弁でございましたけれども、それならば、一体宮城県が五%を持った、これは何で県が持ったのでありますか。あなた、そのことを知って許可の条件としたのでありましょう。
#56
○西崎説明員 御承知のように、仙台地方にチャンネル・プランの変更ということで、一波増波されたわけでございます。それをめぐって、先ほど来のお話しの、いわゆる東北テレビと仙台テレビと、その両社の競願になったわけであります。それで、先ほどもお話しのあった三人の方が調停役に立たれまして、県も一枚加えて、そしてその結果、覚書というものができたわけであります。従って、これには、またおしかりを受けるかもしれませんが、役所としては介入しておらない。それによって、いずれにしましても、競願状態というものが解消しましたので、役所としまして、その一つのまとまった申請、すなわち、今仙台放送に対して予備免許を与える、こういうわけでございます。しかし、そういう比率でまとまったという事実は、これは当然知ってはおったわけでございます。
#57
○大柴委員 だから、それがりっぱな、競願状態が解消して、あなたの方が介入したか介入しないか知らぬけれども、一つの仙台放送というものを許可する条件になったのでありましょう。競願状態が解消したからこそ……。それを条件と言わずして、何が条件でありますか。じゃ、あなたの方の条件というものは、何を条件というのですか。私ども、それはりっぱな条件だろうと思うのです。第一、それまであなたの方は、いろいろ競願条件のことで、それができるのを待っていたのじゃありませんか。今になって、やれ紙に書いてないから、やれ介入していないから、やれおれは知らぬから、まだ勉強しておらぬから、そういうことじゃ――これはりっぱに世間的に通用する条件であると思うのです。どうですか、監理局長。
#58
○西崎説明員 そういったようないきさつで、われわれの方としましては、それは会社間の自発的な覚書である、こういうふうに見ておるわけであります。従って、形式的には、これは条件というふうには考えておらないわけであります。
#59
○森本委員 関連してちょっと聞いておきたいのですが、これはそうすると、東北テレビと仙台テレビがあくまでも競願をしておったならば、許可をしない、こういう前提ですか。
#60
○西崎説明員 それは仮定の問題でありますので、はっきりしたことは申し上げかねますが、どうしても競願状態というものが解消しなければ、択一、先ほど話が出ました択一という方式も、これは当然やり方としては可能なわけでございます。
#61
○森本委員 これは東北テレビと仙台テレビが競願をしておったならば、それが解消しないことには許可をしないというのが、大体今までの郵政省の全国的な免許の方針です。やり方ですね。だから、仙台だけを、五つなら五つ、二つなら二つ出ておる中で、一つだけ許可するという方針はやらないわけですから、そうすると、東北テレビと仙台テレビの競願が解消しない限りについては――仮定の問題じゃないわけです。これは東北テレビと仙台テレビの競願が解消しない限りについては、許可をしない、こういう前提のもとにこれは進めてきた、こう言えるのじゃないですか。
#62
○西崎説明員 先ほど審査要領で御指摘がありましたように、なるべくこういった地方の放送事業というものは、結成基盤が広い方がいいということで、できれば仲よくみんなが一緒になってやった方がいいのじゃないかという考え方で、合併方式というものが従来主として採用されてきたわけでありますけれども、どうしてもその話がつかないというような場合には、当然この根本基準によりまして、最も優先の度合いの高いものに免許を与えるということも可能でありまして、そういうことはやらないのだというふうには考えておらないわけであります。
#63
○森本委員 そうすると、この東北テレビ、仙台テレビの申請が出たのは、いつですか。
#64
○西崎説明員 仙台テレビが三十五年の二月二十九日であります。東北テレビは三十五年の三月二十三日、こういうふうに承知しております。
#65
○森本委員 それから結局長い時間をかけておるわけでありますが、長い時間をかけておるということは、こういうふうに調停ができて、二つのものが一本になることが望ましいということで、郵政省は待っておったわけですか。
#66
○西崎説明員 必ずしもそうではありませんで、実はこのもとになるチャンネル・プランの変更というのは、全国的に考えておったわけでございまして、このときチャンネルが増波されたのは、御承知のように仙台、名古屋、広島、北九州、そのほかまだ一、二あったと思いますが、そういった全国的な見地でチャンネル・プランの修正というものを考えておったので、ひまどったわけであります。
#67
○森本委員 そういたしますと、あなたの方では、こういうふうな競願が出ておるところで、どうしても調停がつかなくて、そのうちに択一的に一社だけ免許したというのがありますか。
#68
○西崎説明員 一社だけと申しますか、たとえば例を申しますと、広島でございます。これは競願が四社あったわけでございます。そのうち二社は拒否しまして、あとの二社は合併、こういう例があったわけでございます。
#69
○森本委員 そういたしますと、五つなら五つ出ておって、優秀なものが二つ、あるいは三つあるが、チャンネルは一つしかないというときは、合併して一つになることが望ましいという方針を郵政省としてとっておることは、間違いないのでしょう。
#70
○西崎説明員 それは、その地況によっても違いまして、一がいには申し上げかねますけれども、特に地方のような媒体の少ないようなところには、できるだけ、機会も少ないわけでありますから、結成基盤が広い方がいいんじゃないか、そういうふうな考え方であります。
#71
○森本委員 だから、郵政省としては、東北テレビと仙台テレビが競願をしておった、たまたまその二つが、話し合いがついて、一つの仙台放送という形において一本になった、それが最も望ましい、こういう考え方に立ったことは間違いないわけですね。
#72
○西崎説明員 そういうわけであります。
#73
○森本委員 そういたしますと、東北テレビ、仙台テレビが、一本化して仙台放送になった、その内容はどういうものであるということについては、十分承知しておった、こういうことになるわけですね。
#74
○西崎説明員 さようであります。
#75
○森本委員 そういたしますと、その内容については、東北テレビが四九、仙台テレビが四六、宮城県が五%ということで、さらに会社の重役等についてもこうこうであるというふうな話し合いがなされて、ここに一本化において免許を与えた。ということは、免許のときの条件としては、やはりそれが一つの条件となって免許を与えた。その後これがどうこうなるということについては、それは先ほど来政務次官なり電波監理局長が言っておるように、法的にこれに介入する余地はないにいたしましても、免許をおろすときの一通りの条件としては、このいわゆる覚書きといいますか、こういうふうな三者の話の内容についても、十分郵政省としてはそれを承知の上で、新しく仙台放送に免許をおろしたということになるわけですね。その免許をおろしてしまったあとで、こういうふうにもめておる。それに対して、郵政省が言う権利があるとかないとか、なぜ言わぬとか言うとか、そういうことは別として、とにかく免許をおろすときの条件の内容の中には、いろいろあったけれども、直接の郵政省の免許条件の内容にはないにいたしましても、郵政省は、東北テレビと仙台テレビが合併することが望ましい、合併することによって仙台放送に免許をおろす、その合併した状況はかくかくしかじかであるということを十分承知して、この予備免許をおろされた、こういうふうに解釈して――これが適当な解釈あると思うのですが、その通りでしでよう。
#76
○西崎説明員 先ほど申し上げましたように、われわれは、必ずしも出資の比率がそうなければならぬというところまで突っ込んで考えておるわけでなくて、その話し合いで競願が……。
#77
○森本委員 僕が言っておるのは、そういうふうな郵政省の見解とか意見というものを聞いておるわけではなしに、東北テレビと仙台テレビが一本になって、仙台放送として免許申請をした。そうして一本になったら、郵政省としてはこれに免許をおろそう、こういう形になった。その一体になった条件というものは、こういうふうな内容であるという条件も、十分承知しておって、免許をおろしたのであろう、そういうことを聞いておるわけです。
#78
○西崎説明員 もちろんそういうことであります。
#79
○森本委員 そういうことになりますと、先ほど来言っておりますように、政務次官が何回も答弁をしておりますように、かりに法律的にこれを云々するということはできないにいたしましても、道義的には郵政省としてはこれに関する政治責任を有するということは、はっきり言えると思う。そこで、先ほど来論争しておることは非常に食い違っておりますので、私言っておきたいと思いますが、一たび予備免許をおろして、それが免許になって会社が発足をした。その会社が発足したあとについて、公共的なものが失われない限りにおいては、郵政省としては口出しをすることについて遠慮をしなければならぬということは、一応法律上はいえると思う。しかし、郵政省が言えることは、たとえば三年後の免許更新のときには、お前のところは仙台テレビと東北テレビが一緒になった仙台放送ということでやるということでやったのじゃないか。それが実際の内容については、こういうことで内紛が起こっておる。こういうことが将来続くとするならば、非常におもしろくない。そういうことが将来続くとするならば、三年後の免許更新のときには郵政省としては十分考えなければならぬ。こういう注意を与えることは、法律上何ら差しつかえない。現在やっておる問題についてどうこうということよりも、三年後の免許更新のときには、お前のところみたいにうそを言うようなところについては十分考えなければならぬというふうな注意なり、あるいは行政指導をするということは、これは法律上何ら差しつかえない問題である。郵政省が本格的にこの免許の権限を振りかざして、そしてこれに対して行政指導をするということは、法律的根拠というものは、それしか私はないと思う。しかし、それは重大な権限であるから、そう簡単に振りかざすわけにはいかないということになると私は思う。なっても、しかし、ここがこれだけ紛争しておる。それをそのままのほほんとして、われわれは知らぬ、それは会社の内紛であるから知らぬということは、私は、郵政省としても道義的にいえぬのではないか、こう考えるわけであります。そういう点については、いずれこの次の十二月七日に、参考人なり証人が来られるのでありますから、その際にいろいろ聞けば十分にわかると思っておりますので、私はそのときにいろいろ質問をしたいと思いますが、いずれにいたしましても、先ほど来大柴委員が盛んに質問をいたしておりますけれども、それに対して政務次官なり電波監理局長の回答というものが、形式上の、法律上の内容等々を答弁いたしますから、いつまでたっても質問と答弁が食い違って、歯車が合わぬことになる。そういうふうな質疑応答をやっておりますと、これは実際のところ、あなたの方がそういう答弁をしておりましたら、質問者の方も何回でも質問をする、こういうことになりますから、逓信委員会はこの問題でずっとやっていかなければならぬということになって参りますと、通常国会、臨時国会では、法律もろくに通らぬということになりますので、私の方は別に差しつかえありませんけれども、政府なり与党としては、十分にこれは国会運営上考えていかなければならぬ問題であろうと思う。だから、私は、政府当局としても十分に質問者の意を受けて、その質疑に対して一つ誠実味ある答弁をして、質問と答弁の歯車が合っていくような形をとってもらいたい。何か先ほど来の答弁を聞いておりますと、政務次官と電波監理局長は、なるべくなら歯車を合わすまい合わすまいという答弁をやっておるというように私としては考えるので、今質問をしたわけでありますが、大体私は、この問題についても、次の参考人が来たときにもっと詳しく質問をしたいと思いますが、一つそういう点、答弁の方法について注意をいたしておきたい、こう思うわけです。
#80
○大柴委員 これは私は法律的にどうこうというよりも、今森本委員が言ったように、先ほども言いましたように、少なくとも免許の精神というものは踏みにじられたと思う。現に宮城県会において大問題になっておる。だから、このことは十二月七日でありますか、われわれもずっと臨時国会、通常国会と、あなたの方が誠意のない御答弁をなさる限り、幾らでもこれからあかしがつくまで質問をいたします。そのことを明瞭にいたしまして、きょうはとりあえず終わります。
#81
○佐藤(洋)委員長代理 寺島隆太郎君。
#82
○寺島委員 もうすでに他の質疑者から大体の内容につきましては御質問がありましたので、私も、特に来月の七日には各参考人から従来の経緯に基づいてお聞きいたした上で、重ねて大臣及び政府委員の御答弁を伺いたいと思いますが、特に西崎局長と、今二人の質疑者のあとを受けて私がやりましても、蒋介石政権の官僚と問答しているようで不愉快な感じが増すだけだろうと思いますから、長いおつき合いでありますから、率直に御答弁を願いたい。何かあげ足をとられまい、とられまいというような御答弁、およそ歴代の電波監理局長の中で、あなたのような答弁をしている人はありませんよ。そこで、今森本委員から御質問になった通り、免許条件ではないんだと言いますけれども、東北テレビと仙台テレビが競願になったときに、両者の陳情書の中に、強い内面指導によってこれは一本になったんだということが書かれておる。西崎さんはしょっちゅう内面指導していましたよ。してないとは言わせない。われわれだ頼んだ陳情だって、強い内面指導をしている。そのときには、別に法律に書いてあるとかないとかいうことで逃げないで、内面指導をした結果、愛知揆一、内ケ崎なにがし及び三浦知事のあっせんによって、こういう持ち株比率というものができたんだ、こういうことを肯定する以上は、これが予備免許の段階中に踏みにじられたときには、本免許でやったときには、なぜ広島がやったような確認条項をつけるようなただし書きを法的にして、今次の紛争が起こらないような手を打たなかったのか。その点を明らかにしてもらいたい。やろうと思っても、技術的にできないんだ、そういうことでは、どうもあなたの答弁を聞いていると、公平なる西崎電波監理局長の話とは思えない。フジテレビ常務取締役が出てきて答弁している、さような感じを受けるので、その辺のいきさつをはっきり承っておきたい。答弁がむずかしければ、この次でもけっこうですけれども、免許条件ではないと言いながら、強い内面指導の結果、昭和三十六年七月十四日、東北テレビ一本化についてという報告書を出されて、あなたは読んでいるでしょう。読んでないのですか。読んだ結果行なったのがいわゆる免許条件なんだ。それが翌日、箱根山の雲助が小さな娘を手込めにするようなことが行なわれているのに、六法全書開いて、おれは知らぬのだと言うことは、電波の公共性を守る官僚としてゆゆしい問題だ。そういう人間に公共性のきわめて厚い電波というものをまかしておいてよろしいかどうかということを、立法府として翻って考えておかなければならない問題である。この次出てくるまでには、そういう点を十二分に勘案して、責任ある御答弁を願いたい。政務次官に至っては話にならない。あなたは初めて政務次官をやったんだが、本問題でも、あなたの答弁は、宮城県における公共放送がどうなるかというきわめて重要なことに影響するのであるから、言々句々よくわきまえて御答弁を願いたい。あえて本日あなたの答弁を承ろうとはしません。西崎さんのこれに対するあり方及び過去のいきさつ等について、お考えがあれば聞いておきたい。
#83
○西崎説明員 初めに一つお断わりいたしておきたいのでありますが、われわれは、やはり国家公務員という立場から、できるだけ公平ということを念頭に置いて事に当たっているわけでありますから、その点は一つ誤解のないようにお願いしたい。
 それからこれもまたあるいは議論になるかと思うのでありますが、ただいま広島の場合には条件になって、仙台の場合には条件になっていないのはどういうわけかというお話がございましたので、その点だけについてお答えしたいと思います。
 仙台の場合は、先ほど来お話がありましたように、三人の調停役の方が間に立たれまして話をまとめられた。従って、これの成就は間違いないのではないかということで、あえて条件は付さなかったわけであります。ただ、広島の場合は、御承知のように、これは当事者間でなかなか話がつきませんで、役所が直接間に立ちましてまとめた。役所と申しましても、これはわれわれ事務官僚という意味ではございません。そういうわけで、その条件の成就というものに対しまして、まだ一まつの危険性といいますか、そういうものも感ぜられましたので、条件を付した、こういうわけでございます。
#84
○寺島委員 仙台の場合には、三人の人が出てきておったから、一まつの不安がないのだ。広島の場合には、一まつの不安があったから内面指導でこうしたのだ。あなたはかようにおっしゃいますけれども、一まつの不安どころか、大まつの不安が翌日に起こっておるんだ。そういう先見の明のないことでよろしいのか。
 第一に、株式会社仙台放送取締役四人は、委曲を連ねて郵政大臣手島栄あてに――当然事務処理はあなたの手でするのだから、予備免許の段階ではそういうことが条件になっておるけれども、広島放送と同じような条件にしてもとに戻して下さい、そうしないと、おそらくフジテレビからどんどん人がやってくる。八五%も現に映像というものはフジから流れておるのだ、こういう状態はとどまるところを知りません、われわれは、裁判所に行って法廷で争うこともできないのだ、あなたがやった内面指導の範疇のもとで、どうかこれを是正するようにやってもらいたいと、泣くような文書まで来ておる。政務次官は、よく聞いていない、こういう答弁です。西崎電波監理局長は、六法全書の冷たいものを取り出して、これで自分はいささかも誤まりがありませんと言うが、免許をして、それがまだ本免許に至らないまでの間に、持ち株事項ががらっとひっくり返されるほどのやり口のひどい連中を前にして、一まつの不安がない――不安があったればこそ、これを修正するということが行政的責任じゃないですか。そのために、仙台では刻々と民放の公共性が失われておるのだ。失っていないとは言わせませんよ。この次は全部条件を出して、こういう状態で失われておるということを、あなた方が調べようとしないから、こっちで調べて差し上げますが、こういう状態に置いておかれて、宮城県の県議会で問題になり、次に飛び火して国会で問題になり、それをのらくら問答で逃げ切って、あなたが言う、われわれは国家公務員として正しい行動だと言えるかどうか。これは国家公務員としての正しい考え方以前の問題である。申し上げますけれども、この問題は、西崎さんが永久に電波監理局長をやっておるわけでもあるまいし、いずれあなたが職を下りて民間に下ったら、あなたの不親切な行政のやり方というものがいかに禍根を招くかということを、身にしみて反省するに違いないと思う。今からでもおそくないから、すみやかに仙台、東北放送の代表者を呼んで、強力なる内面指導のもとに、こういう不幸な事実がないように、そしてみんなが明るい気持で仙台放送の将来をながめられるように、仙台地域の住民に、とにかく一時野心家のためにこういう遺憾な事実があったけれども、西崎さんの行政的なさばきによってりっぱにもとに戻ったというように言われてこそ、さすがは西崎氏だということになると思います。それだけのことができる人物なんだが、どうも本件について逃げ回っておるということは、私の仄聞する情報によっても、おかしいと思う。この点を強力に申し上げておきたいと思います。
 もう一つ関連してお聞きしたいと思うけれども、こういうふうちきわまる、箱根の山で娘を手込めにする雲助のような、紳士の風上に置けないような経営者があなたのところへ送信所の免許をさらに申請してきたならば、これが技術条件に合っていれば、文句をつけないでやはり許可するのですか。これが一つ。三年後も、こういうような雲助のような態度をとっているようなものがあった場合に、いわゆる免許の更改に対してチェックをしないであるか。この点についてしぼって、こういう場合にはこうだ、断固としてやりますという気持があるのかないのか。それをちょっとお聞きしておきたい。
#85
○西崎説明員 個々の申請につきましては、そういった点も一つ十分考慮に入れて考えておるわけでございます。
#86
○寺島委員 もうこれで最後ですが、そうすると、個々の申請についてそうした条件を考慮に入れるという、そうした条件というのは、たとえば新版先代萩騒動というこの問題について、十分考慮しているものと余韻の中に含めまして、残余の質問は十二月七日に持ち越したいと思います。
    ―――――――――――――
#87
○佐藤(洋)委員長代理 この際、参考人招致の件についてお諮りいたします。
 すなわち、ただいまの株式会社仙台放送の免許等に関する問題につきまして、来たる十二月七日の委員会に、参考人として関係者を招致し、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#88
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決します。
 なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認めます。
     ――――◇―――――
#90
○佐藤(洋)委員長代理 この際、お諮りいたします。
 去る九月、当逓信委員を東北地方に派遣し、現地調査をいたしましたが、その報告書が委員長の手元に提出されております。これを参考のため会議録に掲載いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認めます。さよう決します。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十二分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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