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1962/08/23 第41回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第041回国会 商工委員会金属鉱山に関する小委員会 第1号
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1962/08/23 第41回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第041回国会 商工委員会金属鉱山に関する小委員会 第1号

#1
第041回国会 商工委員会金属鉱山に関する小委員会 第1号
本小委員会は昭和三十七年八月二十一日(火曜
日)委員会において設置することに決した。
八月二十一日
 本小委員は委員長の指名で次の通り選任された。
      小川 平二君    藏内 修治君
      齋藤 憲三君    始関 伊平君
      中村 幸八君    多賀谷真稔君
      田中 武夫君    松平 忠久君
      伊藤卯四郎君
同日
 中村幸八君が委員長の指名で小委員長に選任さ
 れた。
―――――――――――――――――――――
昭和三十七年八月二十三日(木曜日)
    午後三時二十二分開議
 出席小委員
   小委員長 中村 幸八君
      小川 平二君    齋藤 憲三君
      始関 伊平君    田中 武夫君
      松平 忠久君
 小委員外の出席者
        通商産業事務官
        (鉱山局長)  川出 千速君
        参  考  人
        (鉱業審議会会
        長)      新海 英一君
        専  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 金属鉱山に関する件
     ――――◇―――――
#2
○中村小委員長 これより会議を開きます。
 金属鉱山に関する件について調査を進めます。
 当面の問題といたしまして、貿易の自由化に伴う金属鉱業の諸問題について、まず政府より説明を聴取することにいたします。川出鉱山局長。
#3
○川出説明員 先般の通常国会で、衆議院で非鉄金属に関する決議がございましたが、政府としましては、鉱山の自由化に対する諸施策、たとえば関税対策あるいは体質改善のための探鉱補助金の増額、あるいは合理化のための投融資、海外開発のための会社の設立等につきまして、一応の施策の路線はできたわけでございますが、本年になりましてから、国内の市況の問題も相待ちまして、鉱山の閉鎖をするものあるいは人員の縮小を発表する会社等が出て参りまして、いろいろ自由化を前にして影響が多く現われてきておるわけでございます。この前の国会の決議も、そういうような趣旨も含めまして、いろいろな重要問題について政府に要望されたことと思うわけでございます。その後政府といたしましては、通産省の中に鉱業審議会を設けまして、国会で決議されました各重要項目についてきまして現在審議を重ねておるわけでございます。重要な問題につきましては、分科会も設けて検討をいたしております。いまだ結論は出ておりませんが、なるべく早く中間的なものでもよろしいと思いまして、ある程度の結論が出ましたものからまとめていきたいという方向で運営をしておる次第でございます。
 以上簡単でございますが、ちょっとその後の状況について御報告申し上げる状第でございます。
#4
○中村小委員長 以上で説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○中村小委員長 これより質疑に入るわけでありまするが、本日は、本件調査のため、参考人として鉱業審議会会長新海英一君が御出席になっております。
 それでは、まず新海参考人より、自由化を控えた金属鉱業の諸問題等について、御意見をお述べいただきたいと思います。新海英一君。
#6
○新海参考人 新海でございます。非鉄金属鉱業の対策につきまして非常に御検討いただきまして、まことにありがとうございます。
 まず審議会の設置と構成について、先生方もすでに御承知のこととは存じますが、ちょっと触れさしていただきたいと思います。
 鉱業審議会は、従来通産省に設置されておりました地下資源開発審議会を発展的に解消して新しく設けられたもので、法律によりますと、鉱業に関する重要事項を調査審議するということになっております。すなわち、この審議会におきましては、従来やっておりました探鉱や埋蔵鉱量調査などの技術的問題のほか、新たに金属鉱業等に関する基本問題に関係する事項を調査審議することになったものでございます。
 審議会の委員は五十名以内となっておりますが、石炭部会の関係の委員が半数になっておりますので、鉱山部会に属しておる委員は現在二十三名でございます。これらの方々は、学識経験者として審議に参画していただいておるのでございますが、鉱山業界、労働組合、需要業界、金融関係、言論界、学界、その他広く各界から選ばれておるのでございます。
 そこで、審議の経過についてでございますが、審議会は、第一回を六月二十二日にやりまして、それから七月六日、七月十八日、八月七日と、月二回のテンポで開催いたしております。そして、各委員はきわめて熱心に審議に携わっていただいておるのでございますが、その間、八月十五日から十八日まで、東北地方の鉱山の現地視察を行なっていただいております。また、別に需給価格安定対策分科会を設けまして、専門的な検討も並行的に進めております。
 審議の内容につきましては、前国会衆議院本会議及び商工委員会でなされました自由化に直面する金属鉱業危機打開に関する決議に即しまして、その決議内容を構成しておる施策の各項目ごとに検討をしておる次第でございます。すなわち、第一回から第三回までの審議におきまして、鉱産物の自由化とこれに伴う問題点、鉱業政策の基本的な方向などについて各委員のおおむね思想統一を終わりまして、第四回からは、探鉱促進の方法、雇用安定対策、さらには需給及び価格安定対策など、具体的な施策についての審議に入っておるのでございます。
 そこで、今後の審議の予定でございますが、審議会の審議状況はただいま申し上げました通りで、日を詰めて非常に熱心に審議をやっていただいておるのでございますが、何分問題が重大でございますし、まだ中間的な検討段階で、はっきりした結論的なものが出たとはいい得ないような状態でございますので、今日のところ、まだ詳細に御報告することはむずかしいような状態でございますが、ただ炭鉱助成の措置を強力かつ積極的にやらねばならないこととか、あるいは当面の雇用対策に十全の行政措置をとるべきことなど、相当具体的に突っ込んだ方向でだんだんきまってきております。今後は、自由化実施後、というよりも実施前にどうしても確立しておかなければならぬ需給及び備格安定対策を結論づけ、引き続いて精錬部門の合理化対策などについて審議を進め、できるだけ早く中間的な結論でもまとめ上げる予定にしておるのでございます。
 以上、大体のところを御説明申し上げました。
#7
○中村小委員長 以上で新海参考人の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#8
○中村小委員長 質疑の通告がありますのでこれを許します。田中武夫君。
#9
○田中(武)小委員 形式からいえば、審議会には通産大臣から諮問があって、その諮問に対していろいろと討議をして答えを出して答申をする、こういう格好であろうと思うのですが、通産省から審議会に出された諮問は、どういう出し方をしておられますか。
#10
○川出説明員 この前の国会で金属鉱山に関する問題の決議がございました。これは今後の鉱山に関する重要問題のほとんど全部を網羅しておるのではないかと私は考えておりますが、これを中心に審議をしていただきたいということでお願いしてございます。
#11
○田中(武)小委員 そうすると、五月七日の衆議院の決議、これを添付か何かして、これに対する意見を求めるというようないき方ですか。それとも何々、何々、何々と、こういうふうにあげておられるんじゃないですか。どういう諮問の仕方ですか。諮問書というものがあるはずですが、できればその写しでもちょうだいしたいと思うのですが……。
#12
○川出説明員 実はそういう文書みたいなものをつくらなかったわけでありまして、この鉱業審議会は鉱業に関する重要事項を調査、審議をするということが法律できめられておるわけでございます。そういうことになっておりますが、さしあたって今当面取っ組むべき問題は、国会で決議をされた事項がほとんど網羅されておりますので、実は国会で決議されました文書及びこの小委員会で審議された審議の経過等を最初に配付いたしまして、実はこういう問題がこういうに審議をされました、決議になったのでございますということを私から説明いたしまして、入っていったわけでございます。
#13
○田中(武)小委員 従来やはりそういういき方をとっておられるんですか。大体審議会に対しては、所管の大臣あるいはものによれば総理から、次の何々に関して意見を求めるといったような諮問書といいますか、何かそういうものが出て、それに対する答申という格好で出されるのですが、私は何も形式を言っておるのではないのです。今の話ですと、前国会以来の当小委員会の経過及び商工委員会並びに本会議の決議、そういうことを資料といいますか説明をせられて、これに対するいろいろの意見をまとめてもらいたいといった方法でやっておられる、こういうことですか。
#14
○川出説明員 実はその文書でやらなかった点は私の手落ちかと思います。本来ならばそういう文書の形式で諮問すべきであったかと思いますが、そういう手続を省略いたしまして国会の決議を中心――もちろんそれに限定をする意味ではございませんが、それを中心に議論をしていただく。もちろんこの鉱業審議会は恒久機関でございますので、いろいろな問題を今後も審議を重ねていくわけでございますけれども、当面緊急を要する問題について御審議を願いたいということで始めたわけでございます。文書による手続は実はとっていなかったわけでございます。
#15
○田中(武)小委員 まあそれは形式はいいと思います。
 そこで新海参考人にお伺いするのですが、私もある審議会の委員をしておるのですが、大体文書に基づいてやるわけです。今おっしゃったようなことで、それでは審議会としてはどういう態度といいますか、どういう受け身の格好で審議をやられましたか、ちょっとお伺いしておきます。
#16
○新海参考人 大体今局長からお話のありました通り、国会の決議の問題を一々取り上げまして、重要問題から検討して参っております。
#17
○田中(武)小委員 そうしますと、五月七日に衆議院の本会議において決議をいたしましたのは、自由化に直面する金属鉱業危機打開に関する決議という見出しで、項目を国内鉱物資源の調査及び探鉱促進策、価格安定策、鉱業の合理化対策、中小鉱山振興対策、海外鉱物資源の開発、税制対策、こういった大まかな項目をあげているわけなんです。そういうことについて、たとえば価格対策をどう、海外鉱物資源の開発をどうというようなふうに、一つ一つ問題を取り上げて論議をせられたのか、あるいはばく然とした全体の論議から入られたのか、お伺いいたします。
#18
○新海参考人 重要問題を取り上げまして、ことにそのうちから最も緊急を要するものを一つ一つ取り上げまして、今お話の価格安定、これが一番の根本問題である、それから金属鉱業については探鉱助成の措置がこれまた最も緊急なものである、これいかんによって金属鉱業が今後保護育成、助成されるかどうかということの分かれ道になりますから、こういうものを取り上げて、それから今お話の海外資源、これはまあ別会社をつくることで、今審議会としては取り上げておりません。
#19
○田中(武)小委員 参考人にも十分御了解をいただいた上でのことだと思うのですが、われわれが五月七日本会議において決議いたしました、すなわち今あげましたような内容は、自由化に先立ってこれだけのことを手を打たなければ大へんなことになる、こういう上に立って実は決議したわけなんです。ところがテンポが早かったといいますか、舞台が早く回ったといいますか、ともかくわれわれはこういうような決議内容に従ったいろいろな施策をしてもらう、あるいはそれができるまでは自由化は延期だ、言いかえるならば自由化以前にそういう、ことをやらなければ失業者が出る、閉山、休山が出る、こういうことでやったわけですが、実はまだ結論に達していない。ことに御承知のようにあちこちに休山、閉山が出てきているわけなんです。中にはもちろんその体質からくるものであって、自由化とはあるいは直接関係のないようなことによる休山もあるかと思いますが、それとてもやはり自由化という上に立って、それに対応するために今から企業の内部の整備をしておこう、こういうことでやっておるのではないか、こういうようなことも考えられるわけです。従って、この決議はあくまでも失業者を出さないんだ、こういう上に立っての決議です。やらなければ失業者が出て、石炭の二の舞いになる、すでにそういうことになっておりますので、失業者対策の問題をも含めて、一ついろいろと検討してもらいたい、このように思うわけなんですが、その点いかがでしょう。
#20
○新海参考人 審議会におきましても、私の説明が不十分だったかも存じませんが、雇用問題も重要問題として取り上げております。それで雇用問題につきましては、通産省当局におきまして、労働省その他各関係方面を十分連絡の上に具体案を作ってもらうことになっております。
#21
○田中(武)小委員 そこで今参考人もおっしゃったように、過去数回本会議あるいは分科会を開かれたようですが、聞くところによると、すでに審議会としてはある結論に達したといいますか、そういうものもあり、まだ戸口のものもある、こういうように聞いておるのですが、事は急を要する、こういう観点にわれわれは立っておりますし、先ほど来言っているように、自由化以前に打つべき施策である、そういう観点から、金の問題はすぐに予算につながる、あるいは立法を必要とするものもあるかもしれない。そうしますと、全部の結論が出るまで、もうすでに結論が出ているものも、答申も済んだ、こういうことであると、時期を失するというような感じを持つわけなんです。先ほど鉱山局長も、審議会で中間的な意見がまとまったものについてはできるだけ実施に移していきたい、こういうような意見も述べられておるわけなんです。そこで審議会の会長として、私、お願いをするといいますか、要望いたしたいことは、現段階においても、すでに結論を出し、あるいは意見のあまり違っていないというものなら、どんどん一つ実施に移せるように、すべての問題についての結論が出るのを待つということではなく、一つ一つ結論がつけば、たとえば探鉱の問題あるいは海外鉱物資源の開発の問題、こういうような問題は、出ればすぐに答申をする、そして通産省はその答申があれば、もちろん審議会ですからすべてを拘束するわけじゃないでしょうが、少なくともそういうようにして、急迫した状態の金属鉱業についてのいろいろの点を審議してもらって下るわけだから、出てくればすぐにこれをできる限り早い方法において、行政指導でやるものは直ちに行政指導に移していく、立法を必要とするなら立法作業に移る、予算を必要とするものなら、できれば予算補正をも求めるというくらいな態度で出てもらいたいと思いますが、新海さんと局長の御意見を伺いたいと思います。
#22
○新海参考人 できるだけ御要望に沿うようにいたしたいと思います。ことに先ほど、私、審議会の審議の経過のときに申し上げました通り、需給及び価格の安定対策、これはどうあっても自由化実施前に決定せぬと、今お話の雇用問題とかそういうものに直結するものでありますから、これだけはぜひ急いでやりたい。それで、幸い今分科会で需要業界と鉱山業界と話し合いをしておりますが、相当問題点もありますけれども、大筋におきましては大体一致点が見出せるのではないかというふうに希望しております。まだ細目にわたっては、なかなか問題が利害対立するような点もありますので、期待通りいくかどうかわかりませんが、できるだけ御要望に沿うようにいたしたいと思います。
#23
○川出説明員 ただいま会長からも御発言がございましたが、事務当局といたしましては、これはもういろいろ準備の都合もございますので、鉱業審議会の審議を待ってということでなくて、事務的な手続としましては並行をして実は勉強をしております。
#24
○田中(武)小委員 これは審議会の性格によって、途中で国会に審議内容を明らかにせよとか、あるいはどういう方向の結論で出そうだとか、あるいは会長としてどういうように持っていきたい、こういうようなことを聞くのは適当でない審議会もあろうと思いますが、この審議会は、ことに今申しましたような性格であり、また事態がそうでありますので、別にこういう席上でやっていただいても差しつかえないだろうと思うのです。従って、先ほど衆議院の決議と申しまして、六つばかりの項目をあげました。私聞いておるところでは、海外鉱物資源の開発等については、もうすでに意見が一致した、こういうふうにも聞いておりますが、大まかな項目についてすでに意見が一致したといいますか、そういうものと、まだ意見が一致していないがこういう方向に行くだろうという、そこが言えなければやむを得ませんが、だろうということ、あるいは会長としてはこういうようにまとめたい、そういうような御意見ななお考えがあれば、こだわらずに一つ言ってもらいたい。それが今後審議会を運営する上においてまずいというようなことまであえてわれわれは迫りませんが、できるだけここで審議会の、もうすでに出た結論だとかあるいはこういう態度で審議しておる、こういうような大きな項目について、できるだけ明らかにしてもらいたいと思うのですが、どんなもんでしょう。
#25
○新海参考人 先ほどの繰り返しになるような感はありますが、炭鉱助成措置を強力に進めること、それから雇用関係、これについて万全の措置を講じたい。できれば何か石炭の離職者と同じようなことがやれると最もいいと思いますが、御案内の通り石炭とはちょっと違う面もありますし、それから石炭では業者から一部負担金も出しておるような関係もあります。ですから、その通りには参らぬと思いますが、まあ石炭に準じたような扱いをしていきたい。これは石炭のようにスクラップ・アンド・ビルドとか五千五百万トントとかいうものがきまっておるわけではありませんが、離職者が何人出るとか、そういうことは今はちょっと数字的には申し上げられないと思いますけれども、しかし、自由化の結果、どうしても、同じ日本の鉱山を保護育成するにしてもやはり限度がありましょうし、どうしても立ち行かぬ山については閉山とかいうことも起こるのじゃないか。その場合の対策を十分にやっていきたい。それからあとは合理化資金、金融面について画期的な助成措置を講じて参りたいというようなことを今考えております。
#26
○田中(武)小委員 たとえば今の鉱物資源の探鉱促進の項なんかでも、すみやかにやる必要があるという程度の結論になるのか、あるいは幾らぐらいの金をつぎ込んでやるべきであるというような具体的な数字まで審議会として考えられておるのか、そういう点どうでしょう。
#27
○新海参考人 その問題につきましても、局を中心にして具体案を練ってもらっておりますが、われわれとしては、ある構想も持っておりますけれども、とにかく今までの探鉱奨励金のような程度のものではとてもいかぬ、できれば国家出資の探鉱事業団、新鉱床探査事業団でも作って、そうして大きな金をそれにつぎ込んでもらう、あるいは長期低利の融資をやってもらうとかいうようなことを、具体的に幾らとは今ちょっと申し上げられませんけれども、考えております。
#28
○田中(武)小委員 審議会の権限がどの程度であるか、大体審議会というものは何の審議会でも同じようなものだと思うのですが、しかし、問題はやはり事務当局といいますか、鉱山局長としては、いろいろの面において相当意欲を持っており、あるいは受けて立つといいますか、そういう気がまえはあると思うのです。しかし、一番問題はやはり大蔵省等との折衝だと思うのです。そういう場合には、やはり抽象的でなく、具体的に、幾らほどが必要である、あるいは幾らほど出さねばならないといったような答申といいますか、審議会の態度が望ましいのではないか、このように考えております。さらに先ほど参考人も申されましたが、一番問題はやはり価格安定策だと思うのです。これも参考人が言われたように、自由化以前にやらなければ何にもならない。いわゆる葬式済んで医者話というようなことにならないように一つやっていただきたい。
 最初私が申しましたように、衆議院の五月七日の決議は、あくまでも失業者が出ないように、ほっておくとそういうような状態になって閉山あるいは廃山、従って失業者が出る、そういうことの出ないようにやるべきだという上に立っての決議なんです。ところが、実際の事態としては、そういう失業者が出てきた、こういう状態でございますので、そういうような関係も一つ十分ににらんでいただきまして、われわれも側面的に審議会に協力できるところはしていきたい、こう思っておりますので、むしろ審議会の方が鉱山局長のしりをたたくといいますか、局長はその気であってもそれ以上のやつがわからなければしょうがないのですが、ともかく大蔵省折衝等もありますから、できるだけ具体的な金額まで出せれば出してやっていただきたい、こういうことを要望いたしておきます。
#29
○松平小委員 関連しまして新海さんにちょっとお聞きしたいのですが、六月二十二日からずっとやられておって、三日くらいの間に、まず金属鉱山に対する基本的な方向についての思想統一、これができた、そういう意味のことを先ほど新海さんはお述べになったのですが、金属鉱山の今後の基本的方向の思想統一をされたその方向というものは、一口に言うとどういうような方向、つまり衆議院の五月七日の決議のあの方向で相当国が助成政策、いろいろなことをやっていかなくちゃならぬのだ、そうでなければとても自由化を前にしてだめだ、そういう意味の思想統一であるかどうか、その具体的な思想統一の方向について、もし御説明願えたら若干説明していただきたいと思うわけです。
#30
○新海参考人 今のお話でございますが、御承知の通り、日本の鉱山は、その規模におきましても、鉱石の品位におきましても、諸外国に比べて非常に自然条件に恵まれておらないと思うのであります。それですから、このまま自由化に突入したら、ほとんど全部の鉱山がつぶれるのじゃないか。それですから、自由化対策としてこれを保護育成することも必要である。同時に、これは国家の重要資源であるという観点から見ましても、ひいては国際収支の問題にも関連しましょうし、安全供給という問題にも関係しましょうから、それでできる限りの保護育成はしなければならぬ。それだからといって、どんな不利な条件の山でも保護していかなければならぬということにはならない。それですから一方においてできるだけ保護育成すると同時に、各企業におきましても合理化を促進して、だんだん、何年か後には海外のものとある程度太万戸ちできるような条件まで持っていきたいという点について思想統一があります。
#31
○松平小委員 そういたしますと、ほかの言葉で言えば、今までの日本の鉱業対策としてらとれてきた若干の助成措置がございます。先ほど言いました探鉱奨励金とかいうのもその一つであろうと思うのですが、そういうものでなくて、これは一つ画期的にやらなければならぬ、そうでなければ、これはつぶれてしまうのだ、だからこれは、なるほど衆議院の決議はそういう意味においても納得できるということで、政府においては画期的な保護政策ですか、そういうものをやって、そうしてだんだん外国とも対抗できるところに持っていけ、こういうことであって、そのためには思い切った予算的措置なり立法措置なり、あるいは金融措置なり税制関係なり、そういうものをやっていかなければならぬ。平たく具体的に言えばそういう方向づけというか、そういうことになりますか、どうでしょうか。
#32
○新海参考人 大体において御説の通りでございます。
#33
○松平小委員 そこでもう一つ伺いたいのですが、あるものは十月の一日から自由化になるものがある、それからあるものは三月まで延ばすものもあるということなんですが、われわれとしてはたとえばマンガンその他におきましても、十月一日からすぐやるということには準備が全然できていないので、それは延ばしていかなければならぬと思うのですが、三月といっても立法措置をやるということになると、これは通常国会になるのじゃないかという気もいたします。かりに通常国会になる前にまた一つ臨時国会ということがあれば、それはその臨時国会に間に合わしてもらわなくちゃならぬ。それから予算にいたしましても、今言いました臨時国会がなければ通常国会になってしまうということになるので、どうもテンポが合わないのじゃないか。しかも来年の通常国会の開会、その後の日程というものを見ますと、四月になると地方選挙が行なわれて、国会は一カ月ばかり空白状態になってしまうと思うのです。そうしますと、五月にならなければいろいろな立法措置も講じられないということになるのではないかと私は思う。そうすると、実際問題として非常にずれてしまって困るのじゃないかという気がするわけです。そこで、予算的措置を必要とするものは予備費か何かでやる、こういうことでいかなければ間に合わないと思います。そういうようなことについて、審議会においてはその辺のめどというか、見通しというか、そういうようなものも審議の中の議論の対象になっておりますかどうですか、その点をお伺いしたいと思うのです。
#34
○新海参考人 ただいままでそういう問題には入っておりません。
#35
○松平小委員 私は、やはり立法措置、予算措置というものは国会との関係においてそういう問題を考慮していただかないと、ますますずれてしまうような気がいたします。
 そこで、鉱山局長にも伺いたいのですけれども、今私が言ったような関係もあるので、審議会に対する諮問のやり方については何かずれないように、先ほど新海さんも言われたように、自白化をする前にすべての準備を大体完了する、こういうテンポでやってもらわなくてはならぬと思うのですが、その心がまえというか、準備というものはどういうふうにお考えになりますか。
#36
○川出説明員 自由化の予定でございますが、現在、十月に自由化を予定しておるものと、銅、鉛、亜鉛の地金のように、十月以降来年の三月までの間に自由化を予定しているもの、逆にいうと関税を引き上げようとしているもの、それからできるだけ長い間自由化を見送りたい、この三つに政府の方針は分かれておるわけであります。十月自由化を予定しておりますのは、これは全部といってもいいと思いますが、タリフ・クォータ制度を採用しておるわけでございます。タリフ・クォータ制度は、いわば半自由化と申しますか、割当制度を残して、一次関税、二次関税と二段階の税率にいたしておるわけであります。十月に自由化を予定しておりますタリフ・クォータ制度を前提とするものの中に、海外相場が非常に下がってきているものがございますが、昨年当初見通した当時と前提条件が若干違ってきております。その違い方にもいろいろニュアンスが鉱産物の種類によって違いますが、これについての対策をどういうふうにするか。たとえば緊急関税をすぐに発動するというのも一つの方法でございます。そういう問題につきましては、現在慎重に検討しておるわけでございます。それから、来年の三月までに自由化を予定いたしております銅、鉛、亜鉛、これは日本の鉱山の中では生産量も一番多く、雇用の人員も一番大きいわけでございます。いわば日本の鉱山の大宗的な存在になっておるわけであります。特に銅あたりにつきましては、審議会で価格と需給の安定対策と申しますか、国会のこの前の決議で申しますと、たとえばプール的な思想をどういうふうに考えるかというような問題、検討すべきことというふうになっておりますが、そういう問題につきまして分科会を設けて現在検討を加えておる。結論は出ておりませんが、だんだんまとまる方向に現在のところに行っておるわけでございます。これは一刻も早く結論を出したいと思っております。
 それから、探鉱助成の問題につきましては、これは先ほど会長からも申し上げましたように、審議会の中で異論のある方は一人もないわけでございます。これはどういう形でやるか、今検討しております。たとえば一案としては、国会の決議もありましたように、探鉱事業団という制度を設けるという考え方もございまますが、これには委員の中で反対の考えを持っておられる方もあるわけでございます。何も事業団をつくらなくてもいいのではないかという御意見もありまして、最終的に固まっておるわけではございませんが、探鉱助成に画期的に力を入れなければいけないというところでは一致はできておるわけでございます。これにはもちろん予算措置なり財政投融資の措置がなければ、これは形だけあって中身のないもので、実効を上げないわけでございます。私としましては、その制度がどういう形になるかというのは今から研究しなければなりませんけれども、その実現に全力を上げたいと考えておる次第でございます。
#37
○松平小委員 実は私どもの方の党内に、これは自民党の国会対策あたりと話し合いをしておるのですが、池田総理が外遊される前になるか、あとになるか、短い期間でありますけれども、一週間か十日間のうちにどうしても臨時国会を開かなければならぬのじゃないかという考え方がございます。それはこの金属の問題もあり、そのほかの問題もあって、ある程度補正予算をどうしても出さなければならぬ問題があるわけです。そこで十一月、池田総理の外遊の前かあとかに臨時国会を開くようにという申し入れをすることになっておる。これはあるいは実現するのじゃなかろうかと私は思っておるのです。そういたしますと、その際にすべて間に合わせるということをしていただきたい。それにはできるだけ早く立法の事務上の手続も済ませると同時に、大蔵省との予算の折衝にも入ってもらうというふうにして、そして十月の終わりまでにはいろいろなことについて準備を全うするということも必要ではないかと思うのです。そういう場合に間に合うように現在の作業は進められておるかどうか、また進めるつもりであるかどうかということをお伺いしたい。
#38
○川出説明員 いろいろ各方面の御意見も聞かなければなりませんし、あるいは政府部内の意見の統一ということもございます。従いまして、そういう機会がございましたら、事務局としてはいつでも応ぜられるように準備を整えなければならないと考えております。
#39
○松平小委員 もう一つこの際伺っておきたいと思いますのは、この決議の中にもあり、先ほど田中委員も触れられましたけれども、海外の鉱物資源の開発会社の構想、これは、今新海さんのお話によりましても、大体異存がないし、これはそういう方向で進んでおるということであったのですが、最初私ども伺っておるときには、八月の半ばにはこの会社ができるんだ、こういうことを伺っておったわけです。ところが、聞けば、まだできない、こういうことなんですが、すべてがそういう工合にテンポが次から次におくれていってしまうような懸念があるように私は思のです。そこで一体何でできないのか、もう八月の十日くらいにはできる、少なくとも十五日には発足するんだといわれておったのに、二週間たってもできない。ずるずるべったりしておるうちに、海外経済協力基金の総裁は外遊してしまうということもあって、これは十月にならなければできなくなってしまうというようなことになるおそれもあるわけですが、その辺の事情なり、また政府の考え方なりというものをお聞かせ願いたい。
#40
○川出説明員 実は海外開発株式会社、これは仮称でございますが、その設立につきまして、これは国策会社ではございません、政府機関である海外開発協力基金が半分出資する、民間の鉱山会社が中心になりまして半分出資するということで、政府部内で考えがまとまって準備段階に入ったわけでございます。当初の予定は払い込みが十億円で、民間五億、海外開発協力基金五億という予定でございましたが、これは民間の鉱山会社がことしに入りましてから情勢が非常に逼迫して参りました。資金繰りも苦しくなったものですから、とりあえず当初発足するにはその半分の額すなわち二億五千万円ずつということで話がまとまりました。だれが初め出資するかというような話もいろいろ話し合いがつきまして、現在協力基金の方に、この会社がスタートしてから行なうべく予定されるいろいろな事業計画、それを説明しておる段階でございまして、はなはだ設立が当初の予定よりおくれておるのは申しわけないところでございますけれども、政府としましては少なくとも来月上旬中ぐらいには必ずぜひとも設立したいということを切望しておるわけでございます。
#41
○松平小委員 この問題は、初めは業界側の方で金が集まらぬ、そこですったもんだしておくれているように聞いておりました。その後半額に減らして、業界は大体納得した。ところが今度は政府の方で、あなた方の方の手続上の関係で、海外経済協力基金に対する説明がおくれてしまったり、いろいろなことでもって設立がおくれてしまった。つまり、言いかえれば初めは業界の関係でおくれたが、今度は政府関係の事務上の問題等でもっておくれているように今あなたの説明は承ったのです。従って、これは柳田総裁がとにかく外国へ行ってしまう前に、出すことをきめて手続も進めなければきまりませんよ、実際言いますと。その辺のことはどうですか。
#42
○川出説明員 実は鉱山局の方からも協力基金に説明しておりますし、それから会社の設立準備委員会の方からも詳細な事業計画を説明をいたしております。近く政府部内でも意思統一を、これは反対はないと思いますけれども、各省にまたがった問題でもございますので、通産省、経済企画庁、外務省、大蔵省等が関係官庁でございます。それの意思統一をはかりまして、今まで政府部内の怠慢というおしかりでございますが、確かに鉱山局としてもそういう点はあったかもしれませんが、これ以上おくれないように全力をあげたいと考えております。
#43
○松平小委員 海外経済協力基金内で百六十五億も持っていて、その後今まで十五億ぐらいしか貸していない、あとの金で何しているかわかりゃしない。だから、こういうものはそのためにできた基金なんだから、遠慮会釈なしに、どんどん説明することは説明して、そうして初めからそういう計画があって、話し合いを進めてきておるのですから、なるべく早くやってもらいたい、要望を申し上げます。
 それからもう一つ、このついでにお伺いしたいと思うのですが、これはこの問マンガン業者の総会のようなものがあって、そうしてわれわれも来てくれというので行って、いろいろな審議の過程で意見を聞いたりして、同時にまたそのときに決議もいただいておるわけです。ところがその中に一つありますことは、マンガンの需給並びに価格の安定、これをはかるためにはどうしても一手買取機関をつくらなければならぬというのが第三項ですかにあったのです。ことほどさように逼迫しているのではなかろうかと私は思います。これに対してあなたのさっきちょっと触れられた点は、緊急関税というようなことを言われましたけれども、緊急関税をやるにしても、これはソビエトのものが来るという場合には、おそらく五〇何%以上の関税をかけなければならぬだろうし、また中共との間の貿易の話し合いが進んでいくと、さらに大きな関税をかけなければならぬようなことになるかもしれないわけです。そういうものを一体関税で始末していけるかどうかということが非常に疑問であるから、一手買い取りというような考え方も出てきたんじゃなかろうかと思うのです。その辺のことは審議会で審議されているのか、あるいはそうじゃなくて、あなたの方の鉱山局だけでどういうふうにしたらいいかという対策を今考えておられるのか、それを伺いたいと同時に、一体どういう方向でこのマンガンについては需給価格の安定をはかっていくという具体策を研究されておるのか、その点を伺いたい。
#44
○川出説明員 実は私もそのマンガン鉱業の全国大会に出席させていただいたのでありますが、マンガン業界は中小鉱山でございまして、数も多く、全国に散在しておりまして、四千名程度の従業員をかかえておるわけであります。その影響するところは大だということをよく承知しております。これはタリフ・クォータ制度を前提にしておりますので、割当以上のものには二次関税をかける、それでやろうと言っておるわけじゃございませんが、今検討しておるわけでありますが、一案としてはそういうことも考えられるということになりますと、割当されたものは関税がゼロで入ってくるわけでございますので、需要業界に対して迷惑をかけることはない。これは一案であります。現在その影響等々につきまして検討しております。結論を得ていないのであります。今のままでいいかどうかということも研究しておる段階でございます。
#45
○松平小委員 その研究はいつまでたてば結論が出ますか。これは十月一日までにはいやでも応でも何とか結論を出さなければならないことになるか、あるいはまた三月まで自由化を延ばすか。それはどうですか。
#46
○川出説明員 十月実施になる前に少なくとも結論を出さなければいけないと思っております。
#47
○松平小委員 最後に私は新海さんにお伺いしたいのですが、さっき新海会長は、まだ結論を得ていないものもある、それを鋭意審議会で結論をなるべく早く出すというお話であったのですが、大体この審議会は最後的にはいつごろ最終的な結論を出すというお見込みで運営されておられるか、その点をお伺いしたい。
#48
○新海参考人 はっきりお約束をすることもどうかと思いますが、ただいまの審議会の状況から申しまして、おそくも九月中には中間答申が出せるようなことを考えております。
#49
○松平小委員 これは先ほど田中委員も言及されたことなんですが、きわめて重大なことであることは新海さんが先ほど繰り返しお話しになった通りでありまして、私はほんとうに死活の関頭に来ているというのがこの金属鉱山だろうと思います。しかもそこへ持ってきまして、設備過剰投資を抑制するというような金融の引き締め、そういうものが加わりまして、さらにこの金属鉱山の存立というものを危殆ならしめておる、こういう段階にありますので、ぜひ一つ審議会の方々に真剣に取り組んでいただきまして、先ほど会長が言われたいわゆる基本的な方向の思想統一、その思想統一のもとに、一つ具体的な案を積極的に出していただいて、そして一つ当局をむしろ鞭撻するという意気込みで、ぜひこの解決に邁進していただきたいことを御要望申し上げます。
#50
○田中(武)小委員 さっき松平委員も触れられたわけですが、きのう商工委員会で、自由化の十月一日のこれこれということを鉱山局長から答弁がありましたが、そのうちにアンチモニー、地金、水銀、マンガン、これは今松平委員も触れられたし、それから黒鉛、石綿といったようなものは、直ちに十月一日から自由化して大丈夫ですか。
#51
○川出説明員 その点非常に問題があると思いまして、研究をさせていただいておるところでございます。今おっしゃいましたほかに、タングステン鉱がございます。
#52
○田中(武)小委員 それが問題なのだが、どっちを向いて研究するのですか。十月一日に実施をする以前に何らかの手を打つと言っても、もう二カ月しかないわけですね。それをずっとずらしておいて手を打つという方向なのか。検討だけれども、どっち向きの検討をやるのですか。
#53
○川出説明員 そこのところを、実はなかなか問題が、ございまして、はっきり言えないわけでございまして、少なくとも十月一日までには結論を出したい。それで御了承願いたいと思います。
#54
○松平小委員 あなたが結論を出すと、政府はその結論でいいと言いますか。自由化をやれやれと言う方の政府もあるわけだ。あなたが結論を出せば、それは政府の意思通りになりますか。
#55
○川出説明員 結論を出しますと申し上げましたのは、政府として結論を出すわけでございます。
#56
○中村小委員長 始関伊平君。
#57
○始関小委員 せっかくの機会ですから、私も二、三伺いたいと思います。最初の自由化の実施と自由化を前提としてのいろいろな対策の実施の時期との関係ですが、これは自由化に伴う一番大きな問題である関税というものがきまっておる以上、非常な状況の変化のあったものは別ですが、自由化の前にあらゆる対策を実施に付せと言ったって、これは無理なんで、おくれない方がいいですけれども、自由化の実施と自由化に関連のある対策の実施とはほぼ並行していけばいいので、これは絶対に実施までにやれる対策を実施に付さなければいかぬということでは、これは自由化ということはできないということになりますが、その辺について審議会では何か御意見があるのかどうか、聞かしてもらいたい。
#58
○新海参考人 自由化実施前にどうしてもやらなければならぬ問題と自由化後それと並行してやってやって間に合う問題とあると思います。
#59
○始関小委員 大体そういうことで、どうしても自由化実施前にやらなければならない最大の問題は、関税と私は理解しておりますが、ただ、審議会は有能な学識経験者が二十数人おられるということでありますから、大へんにぎやかで、おまとめにくいと思うのですけれども、少なくとも来年度の予算の編成に問に合うように答申が出ないといかぬのですが、各官庁とも八月中に予算をまとめるというふうに聞いておりますが、その辺の相互の連絡はどうなりますか。
#60
○川出説明員 実は政府の予算は原則として八月末に大蔵省に提出するということになっております。もちろん例外はあるかと思いますが、そういう了解がございます。従って、事務当局としましては、鉱業審議会の大体の方向を見つつ、それと並行して来年度要求すべき予算あるいは財政投融資については案をまとめつつあるわけであります。決してそのために手おくれになるようなことはいたさないつもりでおります。
#61
○始関小委員 先ほど九月におまとめになるということでありますから、それでいいと思いますが、これは通産省の出した予算案あるいは財政投融資等の案をバックアップするようなことになると思いますので、あまりおくれないように審議会でもおまとめになるように願います。
 それから要するに、この審議会で問題を取り上げられる大きな筋道というものは、自由化をやるわけですから、輸入の数量そのものを直接に規制する。これは産業保護としては最大のものですが、それはできないわけはない。しかし、それに見合って、それにかわるようないろいろな施策をやっていくということですが、そうなりますと、やはり合理化を一方において進めなければならぬ、こういうふうになると思うのです。合理化につきましては、せんだっての国会の決議でも合理化をすることと、そのために必要な資金を確保することというようなことが書いてあるのであります。さっき審議会会長からお述べになりましたが、石炭の千二百円というものに当たる目標というものはないですか。おそらく審議会の中でも中立委員等から合理化を進めよという意見が相当あるのじゃないかと思いますが、その場合に幾らに下げるというような目標なんかは、あまり議論になっていないのであるかどうか。もしなっておるとすれば、審議会会長の個人的な見解をちょっとお聞きしたい。
#62
○川出説明員 今、始関委員から御指摘の通りでございまして、これにつきましては、いろいろな議論が行なわれております。単に国の保護だけではいろいろな対策は立たないのではないかという御意見が主として中立系の方から出ているわけであります。もちろん政府としましても、合理化資金確保には努めるわけでございます。
 合理化の目標は、これは石炭とはだいぶ意味合いが違うかと思いますけれども、立てなければならないのではないかという考え方でございますし、いろいろな対策を立てる場合に、やはり基本になる一つの原則ではないかと考えておるのでございます。審議会でもそういう御意見は相当有力でございます。たとえて言いますと、一般と違いますのは、海外相場の変動で国内の価格が非常に影響される。これは現在でもそうでございます。自由化になればなおさらそうだと思うのであります。それで正常な海外相場を前提にした場合に、どのくらいのコスト変動があろうか。これを関税等を含めて、一応の目標というものを定めたらどうであろうかというような御意見も出ているわけでございます。
#63
○始関小委員 ただいまの局長のお話を翻訳して申しますと、こういうことになりますね。たとえば銅については一トン当たり三万円という関税がありますね。関税をきめた当時の国内相場、あるいは国内の生産コストと、海外相場とそれにプラス三万円というものを比較してみると、まだ若干そこに国内の業者が苦しい点がある。実行するかどうか知りませんが、その程度の合理化をやればよろしいんだ、これが目標になる。海外相場が狂った場合は、あとでまた質問しますが、一応銅についていえば私はそんなふうに理解するのですが、それでよろしいか。その合理化目標というものは私もそうむずかしいものじゃないのじゃないかという感じがしておりますが、いかがなものでしょうか。
#64
○川出説明員 海外相場の変動ということもございますので、これは国内のコストだけに左右されるわけでもございませんが、一応現在基本関税がたとえば銅の場合は一〇%になっております。海外相場が正常なときに一〇%でやっていけるかどうか。これはもちろん海外の輸入鉱石もプールして採算をとるということを考えなければいけないわけでございます。そういうようなところが議論になっておるわけでございます。
#65
○始関小委員 合理化すれば多少つらいのはあたりまえなんで、海外相場に大きな変動がない限り、一応それでやっていけるはずだということで関税がきまっておると思うので、その苦しいものだけを合理化すればいいと、一応私はそのように了解いたします。その次に海外相場が思いのほかに下落した場合の問題が起こるわけですね。関税というものはそう簡単に上げるわけには参りませんから、そこで緊急関税という制度がある。時と場合によると、さっきあなたはそういう御答弁をなすったかどうか私聞き取れませんでしたが、鉛、亜鉛については自由化と同時に緊急関税というものを一緒にやるということも考慮する必要があるのじゃないか、そういうようなことは審議会で議論されているのかどうか。
 それからもう一つ、これはこの前局長から聞いた話なんだけれども、緊急関税というものが発動するのに非常に手数がかかって、時間がかかって緊急の間に合わない、役に立たないという問題があるようだが、こういう問題についてはその後どういうことになっておるのか、会長なり局長から答弁していただきたい。
#66
○川出説明員 緊急関税の発動方針については、まだ現在実例、先例がないわけでございます。おそらく鉱産関係がやるとすれば第一号になるかと思うのであります。従って、現在通商局がこれを所管しておるわけでございまして、その手続を簡略と申しますか、早く発動できるような形で検討を加えておるわけであります。
 それから鉛、亜鉛の場合は、海外相場が戦後最低ということになっておりまして、これをどういうふうにするかということは、現在審議会では銅を中心に議論をしておりまして、銅で一つのモデルができれば、それを鉛、亜鉛に適用し得るかどうか、適用し得ないとすれば、どういう対策を立てるかということが、今後の議題になって参るかと思っております。現在は鉛、亜鉛の問題も含めてございますけれども、主として銅を中心に議論をしているわけでございます。
#67
○始関小委員 鉛なり亜鉛なりその他のいろいろな問題が入ってくると思いますが、非常に安いものが日本の市場に殺到するという場合に、緊急関税以外に、三カ月なり六カ月というものは輸入を停止する、イギリスあたり通商交渉なんかでそういう問題がやかましいと新聞なんかに出ておりますが、私勉強しておりませんのでちょっと大ざっぱな質問ですが、そういうことを日本の金属鉱山の対策として考慮する余地はありませんか。
#68
○川出説明員 これは考慮する余地がありますし、まだ法制的に十分研究しておるわけではございませんが、可能ではないかと考えております。
#69
○始関小委員 これはもう有能なる同僚議員の御質問で出たところでありますが、探鉱奨励金ですね。これなどは今まで大体中小企業対策として出しておったのだが、今度は自由化対策として何も中小に限らず、探鉱奨励金というのは危険があるから出すんだと言われましたが、業態の大きい小さいで区別するのはおかしいのですが、そういった点とか、それから額等についてもこれは審議会でできるだけ具体的に国会が十億円出せという決議はできないけれども、私は審議会ならかまわないだろうと思うから、あまり遠慮なさらずに、具体的に額を含めた答申を出すように希望したいと思いますが会長いかがですか。
#70
○新海参考人 賛成でございます。
#71
○始関小委員 これでおしまいにいたしますが、もう一つは、私どもの方の決議でいいますと第六の税制対策なのですが、税制対策は十年来の懸案でございまして、要するに利益のあった場合にそれに対して課税はしない、将来のために留保することを認めるというところに税の原則との衝突がありまして、非常に困るのだというのが大蔵省の立場だと思います。ところが一方は中小企業の体質改善の対策あるいは貿易振興あるいはメタル・マイニング、石炭あるいは石油、こういう特殊な産業の方面になりますと、どうしても減耗控除といいますか、こういったような種類の利益があった場合にも、課税からある一定限度留保する、こういう制度が必要だということであって、今日までこれがうまくいかなかったからといってあきらめてしまう必要はなかろうかと思いますが、審議会の空気あるいは会長の指導方針はいかがですか。
#72
○新海参考人 審議会としてはまだ税制問題まで入っておりませんけれども、いずれその問題はやっていきたいと思います。ただやはり金融措置との相関関係もあると聞いておりますので、できるだけ鉱山のためになることでしたらやりたいと思っております。
#73
○中村小委員長 齋藤君。
#74
○齋藤(憲)小委員 私も一問だけお尋ねをしてお願いをしておきたいと思うのですが、二十三名の審議会の委員は今回まで四回会合を開いておられるわけでありますが、これは大体各委員が自己の考えをお述べになった程度でもって、実質審議には私はまだ入っておられないのじゃないかと思うのです。この大問題を控えて二十三人の委員が、四回の会合をお開きになって各項目に対して実質的な審議をかわされていくということは、私はなかなかむずかしかったのじゃないかと思います。そこでわれわれが考えております探鉱助成措置とかあるいは需給安定、価格安定、それから税制の問題、雇用関係、こういう問題に対して三十八年度の予算にどう措置を講ずるかということに対しては、鉱山局は大体準備を整えておられるということでございますが、それはわれわれが希望するがごとき項目に対してすべて予算措置を講ずる態勢をもって三十八年度の予算をまとめ上げようとしておられるのか、従来ありきたったような予算の形態で、額を少しふやしているという状態なのか、それは一体どうなのですか。
#75
○川出説明員 これは実は、省内の調整をしなければきまらないわけでございます。御承知のように、大蔵省の方から、閣議決定をいたしまして、前年度の五割増要求額――前年度の五割増という閣議了解でございましたか決定がございまして、各省に通達がございまして、結局それがトータルで五割増でございますから、その間に省としてアンバランスは当然あってよろしいわけでございます。従って、どういうことに最終的に省全体として調整されるかわかりませんですが、私どもとしましては、今年度の三億円の予算程度では非常に不足ではないかということで、数字をまとめつつあるということでございます。
#76
○齋藤(憲)小委員 われわれの理想から申しますと、新鉱床探査事業団というものをつくって、やはり立法措置も講じ、予算もとり、そして探鉱から日本の金属鉱山に対する一つの安定感を与えていく。また、その金属鉱物の買取機関をつくって、これも立法化し、そして予算措置を講じて、これも安定感を与えていきたい。まあいろいろな希望を本会議の決議でもって盛ったわけなんでございますけれども、これを実行するという段階になりますというと、実際の態勢からいって、審議会がようやく発足して、二十三名の委員が大体自分の考えている意見を述べたところでもって予算構成はちょんでしょう。八月一ぱいに予算構成を大体省議をまとめて大蔵省に出してしまえば、あとでいかに審議会でもってこうだ、ああだといったって、その予算がふえるものでもなければ、また、その予算の構成の大要というものが変わっていくものでもない。そこで、審議会というものが九月に中間報告をしてみたところで、三十九年あたりの予算には響くかもしれないけれども、三十八年の予算には響かないということになりはせぬか。こういうふうな懸念を私はさっきから、質疑応答の間に持つわけなんでございます。
 そこで、私がお願いをしたいのは、いろいろな問題がこの金属鉱山に対してはあるわけです。貿易の自由化というものを前提として、いかなる影響があるかということを推理的に考えてさえ、たくさんの問題があると思う。それに対して、あれもしなければならぬ、これもしなければならぬということは、とうてい時期おくれの短期間において、これはいかなる有能な委員がたくさんお集まりになっても、なかなか名論というものは結論づけられないのじゃないか、私はそう思うのでありますから、この際、審議会の一つの考え方として、これは会長によく一つお考えを願いたいのですが、日本の金属鉱山というものはどういうものはどういう措置を講じたら、一時的にでも延命できるか、これで一番予算のとれやすい方向に向かって審議会の応急処置の結論を持っていくということを、一つお考えを願いたいのです。たとえて言うならば、探鉱奨励金の非常な増額を要求して、これでとにかく一年間応急処置を考えていく方法はこうすればできるのだ、その間に、さらに探鉱事業団であるとかその鉱物の買取機関を設定するとか、そういう審議を綿密にやっていくというような、恒久対策と、今眼前に迫っておるところの貿易自由化に対するところの繁急対策、こういうふうな二つの面を分けて、そしてその審議会においていろいろ結論を出す。このせっぱ詰まった貿易自由化に対して、日本の金属鉱山を一時的にでも延命さして、将来の生きていく道を確立するには、まずこういう手段が非常に大切なんだというような案があって、そして当局と御相談の上で適当な予算を獲得するという線を出していただけるというと、われわれは自由民主党の内部において、その予算獲得のために働き得るということになるんじゃないかと私は思うのです。あれもやらなければいかぬ、これもやらなければいかぬ、そうしてさっき局長の言われた通りに、総体的に五割だ。そうすると、省内のセクショナリズムというものがあるわけですね。なかなか通産省は間口が広いから、各局長が腕をふるってセクショナリズムで、その五割の増額予算のうちでどれだけ自分の方にたくさん予算をとるかというこで折衝が行なわれるわけでありますから、こういうところで論議を重ね、そうして審議会において審議を重ねておられましても、なかなか短期間にうまくいかないのじゃないかという懸念を私は持つわけでありますから、どうか一つそういう点をあらかじめ局長、会長の間で御相談されておって、一番有効適切な予算獲得に向かってその審議会の結論を出していくという作業も一つやっていただかなければ間に合わないのじゃないかと思うのでありますが、一つそういう点に対しまして会長の何か御構想がございましたら、この際承っておきたいと思います。
#77
○新海参考人 ただいまお話のありました通り、審議会におきましても、この自由化を眼前に控えまして、緊急にやらなければならぬ問題と恒久の問題をやはり分けまして、審議を進めております。緊急の問題と申しましては、先ほど来繰り返し申しますように、需給並びに価格の安定対策、それと探鉱奨励の方法ですね、こういうものを緊急にやらなければいかぬ、それを今極力進めておるような次第でございます。それから、あわせて、雇用問題、雇用対策、その他の問題につきましては、まあ自由化と並行してもいける問題があると思いますので、大体そういう方向で進んでいます。
#78
○齋藤(憲)小委員 局長に一つお願いしておきたいのですが、局長はどういう予算構成をもって省内で今努力をしておられるか、われわれはよくわからぬのですが、そのうちによく御説明を承って、われわれも応援のできることは応援をしたいと思うのでありますが、せっかく本会議で決議をいたしました金属鉱山に対する小委員会の希望というものは、やはり幾ら国会で希望したって、行政面においてこれが反映しなければ何にもならぬのです。労多くして功ないことなんです。暑いときに汗をたらしてこんなことをやっている必要は一つもない。よほどそういう点は省内において、予算構成のときに柱を立てるように努力してもらわなければならぬ。あなた方の柱が立っていないと、われわれの方からあれも入れろ、これも入れろと言ったって、なかなか現在の予算構成においては不可能でありますから、その点は一つ十分注意をしてやっていただきたい。それから、八月の七日に審議会を開いてあとはお開きになっておらないということは、ここに鉱山視察というものは入ったわけですけれども、非常に暑いところを御苦労ですが、矢つぎばやに一つ何とか涼しい部屋でもとっておいて、ごちそうでもうんとして、そうしてコンクリートするところはコンクリートしていただかないと、時期がおくれてしまったのでは、やはりこれは何にもならぬということになってしまう。やはりあるときに強く押すときには、審議会の結論はこうだという一つ武器というものをわれわれにも与えてくれなければ、予算構成はなかなか達成することはできないから、非常に御苦労ですけれども、会長にその点は一つ十分御勉強あらんことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
#79
○新海参考人 今の審議会のことですが、あした第五回をやりますので、それで極力促進いたしますから……。
#80
○齋藤(憲)小委員 一つよろしくお願いします。
#81
○川出説明員 全力をあげて予算獲得に努力したいと思います。
#82
○中村小委員長 他に御質疑はございませんか。――ないようでありますので、この際新海参考人に一言お礼を申し上げます。
 参考人には長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、ありがとうございました。今後の鉱業政策を検討する上に非常に資するところがありました。どうか本日のこの小委員会の空気もよく審議会の会員一同に御披露願って、全力をあげて早急に結論をお出しになることを委員長からお願い申し上げましてお礼の言葉といたします。
 次会は来たる二十七日午後一時三十分より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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