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1961/10/30 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 本会議 第13号
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1961/10/30 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 本会議 第13号

#1
第039回国会 本会議 第13号
昭和三十六年十月三十日(月曜日)
   午前十一時五分開議
   ━━━━━━━━━━
 議事日程 第十三号
  昭和三十六年十月三十日
   午前十時開議
 第一 雪害対策に関する決議案
  (小柳牧衞君外二十一名発議)
  (委員会審査省略要求事件)
 第二 農業災害補償法の一部を改
  正する法律の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
   ━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、台風常襲地帯対策審議会委員及
  び九州地方開発審議会委員の選挙
 一、科学技術会議議員の任命に関す
  る件
 一、日米貿易経済合同委員会に臨む
  政府の基本方針に関する緊急質問
 一、大型核実験と放射能対策に関す
  る緊急質問
 一、日程第一 雪害対策に関する決
  議案
 一、日程第二 農業災害補償法の一
  部を改正する法律の一部を改正す
  る法律案
   ━━━━━━━━━━
#2
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 内閣から指名を求めて参っております台風常襲地帯対策審議会委員及び九州地方開発審議会委員各一名の選挙を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
#5
○米田勲君 台風常襲地帯対策審議会委員並びに九州地方開発審議会委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
#6
○鍋島直紹君 ただいまの米田君の動議に賛成いたします。
#7
○議長(松野鶴平君) 米田君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
 よって議長は、台風常襲地帯対策審議会委員に内村清次君、九州地方開発審議会委員に矢嶋三義君を指名いたします。
   ――――・――――
#9
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、
 科学技術会議議員の任命に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
 内閣から、科学技術会議設置法第七条第一項の規定により、田代茂樹君、丹羽周夫君を科学技術会議議員に任命することについて、本院の同意を求めて参りました。
 本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#11
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本件は、全会一致をもって同意することに決しました。
   ――――・――――
#12
○中田吉雄君 この際、私は、日米貿易経済合同委員会に臨む政府の基本方針に関する緊急質問の動議を提出いたします。
#13
○鍋島直紹君 ただいまの中田君の動議に賛成いたします。
#14
○議長(松野鶴平君) 中田君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よってこれより発言を許します。中田吉雄君。
  〔中田吉雄君登壇、拍手〕
#16
○中田吉雄君 私は、日本社会党を代表し、十一月二日から開かれます日米貿易経済合同委員会に対する政府の所信についてたださんとするものであります。
 国際政局多端のおり、ラスク長官以下ケネディ政権の最高スタッフが遠路来朝されることに対しましては、日本社会党としても大いに歓迎の意を表するものであります。池田総理は、米国下院において、「私の今回の訪問は援助の要請に来たのではない」と演説されましたが、これはチャーチルが一九五三年一月十七日、米国上下両院合同会議で行なった「私がワシントンに来たのは金がほしくて来たのではない」という演説と全く同一であります。ただ違いますのは、チャーチルは、帰国いたしました翌日、議会において訪米の成果につき労働党と論戦をし、国民の協力のもとに外交を推進していますが、池田首相にはチャーチルの片鱗だになかった点は、わが党の最も遺憾とするところであります。(拍手)全国民注視の中に開かれます委員会であり、政府の明快なる答弁を求めるものであります。
 ラスク長官は、重大化した南ベトナムに対する日本の軍事援助、日韓会談の早期妥結、対韓援助等、重大なる要請をされるのではないかということが取りざたされておりますが、もし万一そのようなことがありますならば、国民の期待を完全に裏切るものといわなければなりません。わが党は、日米合同委員会の内と外とを問わず、今回の会談は厳に日米の貿易と経済に限定さるべきだと存じますが、総理の御所信をお伺いいたします。
 私はまず、本委員会は安保条約の第二条に基づくものであるか、また本委員会を持つに至った経緯、その性格、この会談に臨まれる政府の基本方針、運営等について、池田総理、小坂外相にお尋ねするものであります。
 わが国は、アメリカから、ガリオア、エロア、十七億五千万ドルないし二十億五千万ドルの援助を受けまして、戦後のわが国の経済の復興に大いに役に立ったことを、決して否定するものではありません。しかし反面、わが国も終戦処理費としまして九千七十六億円、当時のドル換算で実に五十七億九千万ドルと膨大な負担をしているのであります。しかも、今後の四億九千万ドルの返済をあわせ考えまするならば、わが国は、アメリカになお四十二億三千万ドルの貸しがあり、米国というたいへんな扶養家族をかかえたものと言わなくてはなりません。私は、この厳然たる事実を踏まえ、対米劣等感を払拭し、池田首相がミコヤン副首相や北方領土に対してとられた強い態度をもって本委員会に臨まれることを特に望むものであります。(拍手)総理の所見をお伺いいたします。
 昨今の国際収支は、経常収支で八億ドルから十億ドル、総合収支で六億ドルから七億ドルの赤字が予想され、二十億ドル台に迫った外貨準備高も、年度末には十億ドルないし十三億ドルに減少することが予想されています。今年一月から八月までの八カ月間を見ますると、わが国の対米輸出は六億四千万ドル、対米輸入は十三億七千万ドルであり、入超実に七億三千万ドルの多きに達しています。したがって、わが国の国際収支の逆調はすべて対米貿易の一点にあると言っても過言でありません。これは、無計画なる設備投資、物価騰貴等、交易条件の悪化にもよるものでありますが、一そう重要な点は、池田・ケネディ会談の結果、ドル防衛への無条件協力、自由化の強圧等の結果によって招来されたものである点であります。今年度は、対米輸出は実に十億ドル、輸入は二十億ドルとなるでありましょう。西独のディ・ヴェルト紙も言っていますように、池田総理は対米貿易において十億ドルという膨大な赤字によって池田内閣のてこ入れをしてもらった、と言っても過言ではないと思うのであります。したがって、対米貿易の不均衡是正なしには国際収支の改善はありません。この日米合同委員会では、不均衡是正こそ最大の課題と存じますが、担当大臣の御所見をお伺いいたすものであります。また、日米合同委員会に提出されました討議資料では、わが国経済並びに国際収支の見通し、特に対米貿易をどういうふうに見ておられるか、水田、佐藤両大臣にお伺いするものであります。
 政府はすでに、アメリカの輸銀、市中銀行に三億ドル程度の借款の手当てをされ、さらにIMFに三億ドルの借款を申し入れる予定で、本委員会でも協力を求められると伝えられています。貿易の不均衡是正をなさずして、手当たり次第、借款政策で事態を糊塗いたしますことは、対米従属を一そう強めるものと言わなくてはなりません。(拍手)水田大蔵大臣にその真相を求めるものであります。
 自由化計画を繰り上げ、来年十月一日までに九〇%の自由化をやることを条件に、アメリカに八条国移行勧告の一年延期をしてもらったことは、これはアメリカの強い要請にこたえたものであることは周知のとおりであります。政府の無計画かつ自主性のない自由化計画のために、わが国石炭産業は国際石油カルテルのために重大な危機に直面いたしております。これは、単に固体燃料から液体燃料へのエネルギーの革命だけによるものではありません。また、自由化のため、非鉄金属産業は、海外鉱石確保に狂奔し、国内鉱山の放棄となり、山をつぶす自由化となりつつあります。わが党は、自主性のない、準備のない基幹産業をつぶす自由化には、強く反対するものであります。
 アメリカは、IMF勧告の一年延期の代償としまして、乗用車等十数品目の自由化を求めていますが、これらの品目こそ将来わが国が育成すべき産業として断じて自由化すべきでないと思う次第であります。
 アメリカは、また、わが国のミカンは植物防疫上の理由で輸入を禁止していながら、自分のほうのレモンの自由化を求めています。果実関係の自由化は農業基本法の選択的拡大としての果樹振興に水をかけるものであって、極力自由化を回避すべき光と存じますが、佐藤、河野両大臣に御所信をお伺いいたします。
 アメリカは、わが国に対しましては、一方、強く自由化を求めながら、他方、バイ・アメリカン、シップ・アメリカン等、これが友好国かと思われるほど、あらゆる輸入制限を行なっています。綿織物につきましては、わが国が自主規制をしています間に、米国市場は香港製品にとってかわられ、正直者がばかをみました。自由化の強圧、繊維協定等、池田・ケネディ会談後のできごとでございましたが、これでは池田・ケネディ会談の成果はいずこにあったかと言わなくてはなりません。もちろん、わが国も、ラッシュ輸出等、十分反省を要する点がありますが、アメリカの輸入制限措置の撤廃と緩和も、また、木合同委員会の大きな問題の一つと考えますが、政府の御所信をお伺いするものであります。
 過般の短期取りきめの協定は、米綿の最大の買手であります輸入国日本に対する措置としては、とうてい忍ぶことができません。日本外交の完全な敗北と言わなくてはなりません。元来、貿易自由化を目ざすガットが、輸入制限を助長するような取りきめを行なったことは、不可解であり、主導国である米国の反省を強く求めるものであります。したがって、今度は短期協定の轍を踏みませんように、本委員会で米当局と十分話し合いをしておきますことが、来たるべき――今も開かれていますジュネーブ会議を成功裡に終わらせる前提と思いますが、政府の見解をお伺いするものであります。
 米国は、わが国などの強い反対にもかかわりませず、ボナー法をこの十月四日に成立させましたことは、海運自由の原則に反するものとして、大国の横暴を強く指弾しなくてはなりません。わが国の海運収支の赤字は逐年ふえまして、三十五年度には二億六千万ドルに達し、また、シップ・アメリカンのために、わが国海運収支の損失は百二十億円と言われています。したがって、ボナー法の改正を求め、国際慣行に反しない運用を求めますことは、喫緊の要務と思う次第であります。
 また、アメリカは羽田空港乗り入れの外国航空会社のうち三三%と、1その最大の利用率を占めながら、わが国のニューヨーク以遠への乗り入れを許しません。池田・ケネディ会談で軽く一蹴されたことは、周知のとおりであります。その他、海上運賃と用船料の自由化反対等、当然木合同委員会の重要議題となるべきでありますのに、なぜ斎藤運輸大臣の出席を積極的に求められなかったか。これに対する政府の方策をお伺いいたすものであります。
 ヨーロッパ共同市場各国は、域内でつり合いのとれた貿易をなし、わが国の対米貿易の赤字をヨーロッパにしわ寄せすることを好まず、対米貿易の赤字は日米のワク内で解決すべきものと思う次第であります。共同市場、自由貿易連合、米州経済機構と、今や世界経済は、共同市場化へと大きく前進しています。しかるにわが国は、安保体制のため、共同市場化すべき経済の共通な基盤もなく、近隣の市場も封鎖されている次第であります。頼みの米国も、対米輸出は不自由化、対米輸入は自由化、これでは、池田内閣に国際収支の改善と所得倍増計画の達成を求めることは不可能と言わなくてはなりません。四十億ドルもつぎ込みアメリカでさえ手に負えなかった韓国や台湾を含む太平洋経済同盟に期待を持つというがごときはナンセンスであります。この状態を打開しますためには、体制は違っても、世界人口の三割五分を占める中国やソ連等との東西貿易による市場転換の社会党の道あるのみ、と言っても過言でないと思う次第であります。(拍手)また、わが国が東西貿易と積極的に取り組んで、初めて米国の輸入制限や自主規制等、一方的な措置を改めさせる有力な外交上のフリー・ハンドを握るものと言わなければならないと思うのであります。
 アメリカは、合同委員会において、わが国の低賃金問題で、対米貿易の不均衡を是正をしてもらいたいという要求を押えようといたしております。ILO条約の批准もせず、人事院勧告の完全実施をしない政府が窮地に陥ることを、社会党としても深く憂慮するものであります。しかし、新安保体制のもと、十億ドルの対米貿易の赤字が労働者階級の賃金上昇の大きな障害となっていることを、強く主張してもらいたいものであります。
 われわれは、特需や借款よりも、輸入制限の撤廃、東西貿易の自由とその拡大を求めるものであります。日米合同委員会においてどう対処されるか、政府の御所信をお伺いいたします。
 このほど経済協力開発機構の加盟を拒否されましたが、これでは、何のための小坂外相のヨーロッパ訪問であったでありましょう。池田外交の大きな失敗と言わなくてはなりません。(拍手)経済援助グループの加盟をもってわが国経済の国際的な孤立を収拾できると思うことはナンセンスであります。元来、経済協力は、アメリカの援助の肩がわりの性格を持ち、商業べースに乗らないものを押しつけられるのが山であります。自主性を強く要求するものであります。
 また、国際収支の赤字のため、外国から五億ドルも六億ドルも借金をしなくてはならず、台所が火の車のわが国が、対外援助とは、自己矛盾もはなはだしいと言わなくてはなりません。石炭労働者の離職者の救済すらせず、農業と中小企業の二重構造をほったらかしにしての経済協力は、本末転倒と言わなくてはなりません。これは、わが国がかつて歩んだ道であります。わが党は強く反対するものであります。対外援助よりも、南部イタリアの開発に重点を置き、三十億ドルの外貨準備を持ち、安定した繁栄をしているイタリアの政策には、学ぶべきものがあろうかと思う次第であります。軍事でなく、真の日米友好を日本社会党も強く求めるものであります。
 しかし、日米間の貿易の利害は、狭められた世界経済の市場の中で、かつての日米開戦の前夜のごとく、鋭く対立しているのが現状であります。今にして改めなくては、重大な事態になるのではないかと憂慮する巻のであります。かかる不均衡は、アメリカ軍隊の駐留と、占領時代の惰性、外交の無力によって存在するもので、わが党の断じて了承しないところであります。(拍手)私は、今回の日米合同委員会が、日米対等の友好促進のきっかけになることを心から切望するものであります。しかし、池田内閣に対する対米信用の低下を恐れたり、アメリカの支持を失ってはと、主張すべきも主張されないようなことがあるのではないかと憂慮するものであります。貿易の不均衡こそ追随外交の象徴。対等ムードでごまかさず、この問題と四つに組み、実質的な討議をお願いするものであります。この成否こそ、池田内閣の命運にかかわるものと存じます。御健闘を切に祈るものであります。
 政府は、本議場を通じ、国民に対し率直なる所信を述べられることを求めまして、私の質問を終わるものであります。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。
 今回の日米貿易経済合同委員会は、その名の示しますがごとく、両国の経済的協力の促進、貿易の拡大あるいは国際経済政策の調整等、貿易経済各般にわたりまして、相互の理解と認識を深めるためのものでございます。したがいまして、これによりまして両国の友好促進に大きな段階を作ることを私は期待いたしておるのであります。お話の対米貿易不均衡の問題も当然話題に出てくると私は期待いたしております。
 なお、この委員会の運営につきましては、私は委員でございませんので、後刻外務大臣よりお答えすることにいたしたいと思います。
 なお、ケネディ大統領との会談につきましては、ワシントンでの共同声明によりまして御了承を願いたいと思います。もし共同声明に御質問があるならば、他の機会にお答えをしてもよろしゅうございます。
 また、綿布の問題につきましては、通産大臣より詳しくお答えすると思います。
 また、今回の合同委員会に運輸大臣が参加しないことにつきましては、向こうでも話をいたしましたが、やはり対等な関係で行くべきだというので、個々の問題につきまして各大臣が出ていって話をするよりも、こういう問題は、外務大臣でもできることでございますので、対等の関係から、運輸大臣はやめてもらったのであります。
 なお、東西貿易の推進につきましては、お話のとおり、われわれは、政治経済や政治感覚が違いましても、貿易の促進は、はかっておるのであります。その証拠には、日ソ貿易の最近の増進でおわかりいただけると思います。
 なお、前後いたしましたが、対日援助につきまして、いわゆるガリオア、エロアの返済につきましては、私は、各方面より考えまして、一応、四億九千万ドル、十五カ年ならば適当であるというので、一応の協定を見たのであります。終戦処理費とはその性質を異にするものでございますから、私は、との話し合いはこれで満足すべきものと自分では考えておるのであります。
 最後に、OECDすなわち経済協力機構に日本が断わられた、こう断定なさるのはまだ早いのではございますまいか。OECDの有力な部面であるDACのほうには正式メンバーとして参加いたしておるのであります。今のところ、OECDは地域的機構であるという色合いが強い。今入ることはなかなか困難のようでございますが、われわれは、日本の置かれた力と立場から申しまして、OECDに入ることが世界の経済協力機構に役立つことを主張しておるのであります。まだ過渡期であることを御承知願いたいと思います。
 なお、われわれは、日本の今後と、その他世界の貿易に貢献する立場から、低開発地域その他につきましてのできるだけの援助をしていくことが、日本の経済の発展のもとをなすことと私は考えておるのであります。(拍手)
  〔国務大臣小坂善太郎君登壇、拍
  手〕
#18
○国務大臣(小坂善太郎君) すでに総理からお話がありましたから、若干簡単に補足さしていただきます。
 まず、日米貿易経済合同委員会に対しまして大きな御期待をお寄せいただきまして、深く私どもも同感に存じ、極力努力いたしまして、御期待にこたえたいと思います。まず、アメリカの十閣僚中、六閣僚が一度にそろって特定の国に対して会議を持つためにアメリカを離れるということは、これはアメリカの歴史上いまだかってないことでございまして、私どもは、こういうアメリカの側の大きな期待というものを、われわれもまた大きな期待を持って迎えて、十分にひとつ腹を打ち割って話をし合って、われわれの持っておる問題点を率直に披瀝いたしまして、私ども真に日本国民の代表としての政府の考え方を十分に理解してもらうように努めたいと考えておる次第でございます。
 個々の問題について若干申し上げますると、先ほどのお話の中に、終戦処理費を五十四億ドル払っておるじゃないか、したがって、このガリオアの返済というものはこれと相殺思想で考えるべきであったのではないかというお話がございました。御承知のように、決算ベースで終戦処理費は五千百六十八億円となっております。しかし、この終戦処理費に対しては、平和条約におきまして、このクレームを放棄いたしておりまして、このガリオアの返済とは別個の問題になっております。このことは西独の場合も同様でございまして、西独は、約六百億マルク、ドルに換算しまして百二十七億ドルの終戦処理費を支払いまして、その上に御承知のように十億ドルを支払い、そのほかに余剰物資として二億ドルちょっと上のものを支払っておるわけでございます。西独は御承知のように、八年前、一九五三年にこの協定を作りまして、今ほとんど全額支払っておるような状況でございます。二億ドル程度残っておりまするが、そのような状態になっておりまして、わが国としましては、先ほど総理のおっしゃった四億九千万ドルを払う、これを十五カ年に払うということは、西独に比して非常に有利な協定ではないか、かように思っております。詳しくはまた委員会等でいろいろ御質問に応じてお答え申し上げたいと思います。
 それからOECDの問題にお触れになりましたが、これも総理からお答えしたように、あれは御承知のように、OEECすなわちヨーロッパの経済協力機構であったのでございますが、それにアメリカとカナダが入ってOECDになった、経済援助機構というものになったわけでございます。この名の示すように、OECDは済経協力援助機構、この援助に非常に重点がある。わが国としましては、その下部機構の最も大きなDAC、開発援助委員会、これの主要メンバーとして冒頭から入っておるわけでございます。OECDが先月末に発足をしましたその当初から入っておるわけでございます。したがって、このOECDの会議におきましては、日本も随時出席してその意見を述べることができることになっております。これは他の国と違う立場を日本は与えられております。今欧州を中心として経済協力援助機構ができて、発生的に欧州を中心とした国が入って、それに日本が直ちに入ると、他の国が入りたいという場合には、いろいろそこに問題が生ずるわけでございますので、今申しましたように、まず日本はそれに常に出席して意見を述べ得る立場を獲得し、その後に正式メンバーということになりますれば、いろいろな関係も排除できるわけでありまして、私はこのOECDに日本が入るということは、これは現在はまだ実現しておりませんが、ほどなく正式メンバーになるように、できるだけ各国の理解を深めてその実現を期したいと思っている次第であります。
 それからアメリカとの輸出入の問題、貿易の問題でございます。これは通産大臣からもお答えがあると存じますが、御承知のように対米輸出が十億ドルを越してきた、こういう近年非常な勢いでそこまできたわけでございますが、急速に伸びた反面、若干それに対する反動もあるわけでありまして、今その反動をいかにしてわれわれはアメリカと話し合って排除していくか、日本の輸出貿易をふやしていくか、ということを考えねばならぬ重要な時期でございます。その時期におきまするこの日米貿易経済の合同会議というものは、その意味からも非常に私は大きな重要な意義があると考えまして、できるだけさような点で努力をして成果をおさめたいと考えている次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(佐藤榮作君) 日米貿易経済合同委員会についていろいろ御意見を承りました。また同時に、政府を鞭撻されたことにつきまして厚くお礼を申し上げます。日米間の両国の貿易は、御指摘にありましたように、一九五九年、この年は比較的貿易の数字が輸出入のバランスがとれたように思いますが、それから後はおおむね入超が続いております。それで、日米間の貿易の考え方でありますが、これ以外の、貿易外の一CAあるいは特需等の関係がございますので、大体そういうようなものをあわせて日米間の貿易のバランスがとれるような構造ということが考えられないか、そういうような意味でいろいろ検討しております。しかし、いずれにいたしましても、最近は日米間の貿易の差が非常に大きな入超になっております。また御指摘のとおり、わが国の赤字の大部分が対米貿易にある、こういう実情にございますので、今回の会議を通じまして、ぜひとも日本国内の実情を正しく認識してもらい、米側におきましても、米国内における各種の業界あるいは組合の運動等に対する政府の心がまえも、ぜひとも協力していただくような方向に話を持っていきたい、かように私ども努力するつもりでございます。
 また、今日貿易の拡大はあるが、輸入が非常に拡大された、その点について、自由化との関係あるいは米国のいわゆる十六品目等の強く要請されておる問題等との関連においての御議論も展開されまして、あるいは石炭鉱業あるいは非鉄鉱業等に対して非常な甚大な影響を与えておるのは、この自由化そのものの計画が当を得ないんじゃないか、こういうような御意見であったかと思います。御承知のように、自由化の基本対策は、すでにお示ししておるように、わが国の国際競争力のある産業部門をまず第一に取り上げて、順次自由化の範囲を拡大して参ったのでございます。そして、今日予定しておりまする自由化の目標期間、それまでに国内産業も、近代化なり、あるいは合理化を進めて参りまして、国際競争力を持ち得るようにしたい、こういう考え方で国内の指導をいたしておるのであります。同時にまた。この自由化は、日本が外国へ輸出して参ります場合におきまして、今日の状況は、申すまでもなく、差別待遇を受けるとか、あるいはガット三十五条の援用を受けるとか、日本商品としては、非常に狭い市場に押し込められておる、こういう不利があるのでございますので、相互主義あるいは互恵主義の立場に立ちまして、自由化を進めることによって、同時に、わが国の輸出マーケットも拡大して参りたい、かような考え方をいたしておるわけであります。で、米国の十六品目についての問題でありますが、これも十六品目強く自由化を要望してはおりますけれども、これらの品物自身は、わが国産業の状況等から見まして、ウェーバー品目であるものが非常に多いのであります。もちろん自由化は進めて参りますが、わが国産業の育成強化という立場に立って、当方として、当然主張すべきウエーバー、これは確保して参る、こういう考え方でこれにも対処していくつもりでございます。したがいまして、いわゆる八条国に移行した後におきましても、ガットのウエーバーをとることによりまして輸入制限を続け、国内産業の育成をはかっていく、こういうような基本的方針には変わりはないのでございます。
 また先ほど、わが国の産業、ことに繊維の問題についてお触れになりました。この繊維の問題は、過去日米間におきましていろいろ協定もありますし、また、業界自身が、対米貿易の観点では、繊維のみならず、いわゆる自主規制等をいたして参っております。しかしながら、これらの事情等について、米国側の認識は、なお私どもが希望するようには必ずしもなっていない、かように考えるのであります。ことに、今年の夏の繊維の会議等におきましては、なお私ども、一そうわが国の実情について深い理解を持っていただきたい、こういう強い希望を持っております。そういう意味から、今回の日米綿製品の輸入取りきめについて、これを最終的なものと考えず、さらに今後も交渉を重ねていくつもりでございますし、ことに、ただいまガットにおきまして、国際繊維会議、これが開かれております。この国際会議の結果によりましては、一九三六年以降のわが国の綿製品の輸出にこれは重大なる関係があるもの、かように考えますので、ただいまこのガットの会議に臨みまして、当方といたしましての主張を十分徹底させたい。そうして、これは、アメリカばかりではございませんで、欧州の諸国も同様でありますが、いわゆる主要な輸入国、この門戸の開放あるいは輸入の増大、こういうことを強く要請する。これは本来のガットの精神にも合致するものだ、かような立場に立ちまして、積極的に当方の主張を述べていく考えでおります。
 なお、最後に、東西貿易の問題について一言触れたいと思いますが、私どもは、いわゆる共産圏、それらの諸国との貿易につきましても、貿易は拡大するという考え方で臨んでおります。すでに御承知のように、ソ連あるいはその他の共産国との間には、協定あるいは条約等の締結もございますので、こういう意味では貿易は一そう拡大されてしかるべきだと思います。しかしながら、現在の状況におきましては、なかなかコマーシャル・べースに乗れない、こういう実情がありましたり、あるいは当方といたしましても、ソ連等について申しますると、当方が輸入超過の状況になっておる、こういうような状況でございますので、貿易は拡大させたい、同時に、それは相互互恵の立場で、また、いわゆる入超を来たさないように私どもも努力して参るつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍
  手〕
#20
○国務大臣(水田三喜男君) お答えいたします。
 中田議員お説のとおり、わが国経済にとりまして、国際収支の均衡を回復するということが当面の重要な課題であります。ただいま政府がとっております総合対策も、その目的からとられておる緊急措置にほかなりません。したがって、日米貿易の問題も、その政策の一環として、当然今回の会談におきましても、改善の方向において討議されることと存じます。
 それから、外貨の資金繰りの問題でございますが、これはまた別のことでございまして、必要に応じて適宜な措置をとって対処いたすつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇 拍手〕
#21
○国務大臣(河野一郎君) 私に対するお尋ねは、くだものの問題でございましたが、自由化をした際に、農産物の中で、ことに、くだものの問題がどうかということでございました。私は、一般農業につきましては、貿易の自由化におきまして、各国の例にならいまして、国内の農業を保護する意味において、他の産業とは同じように考えるわけにはいかないと考えておりますけれども、ただ、農業のうちにおきましても、くだものにつきましては、農業基本法の線に沿って、これから伸びるものであるから、特に注意をせいということでございましたが、この点はいささか所見を異にするものでございます。なぜかと申しますると、くだものは、わが国におきまする現在の生産事情がもっともっと伸びる、伸び得る可能性があるにもかかわらず、農家の作りましたのと、消費者の手に渡ります場合と、非常に価格差があり過ぎます。消費者の諸君が、くだものというものは高いものだという気持を持っておられるような気がするのであります。そういうことで、これに対する施策としては、きめをこまかに飛躍的に施策をして参りまして、もっとくだものの値段が下がっても、消費を増大することが必要である、消費の増大によって作付面積をふやすことが可能であるという方向に、今後いかなければならぬのではなかろうかと考えております。そういう意味において、手放しに自由化をするとは考えておりませんけれども、大局目標とするところは今申し上げた方向でいきたい。その過程におきましては、どれもこれも一がいに自由化するということば考えておりませんけれども、御指摘になりましたミカン、レモン等につきましては、現にアメリカ側に対して、わがほうのミカンの輸入を自由に認めるならば、レモンの輸入についても自由化することに同意をするという意味におきまして、交渉中でございます。その他、現に問題になっておりまするパイナップル等につきましても、沖繩のパイナップルの生産事情等も十分勘案いたしまして、一品目ごとに、きめをこまかく対処していくことが必要であると考えまして、今回のアメリカ農務長官との会見の機会におきましても、非常に好機でございますから、これらについて、きめをこまかくいろいろ懇談してみたいと考えておる次第でございます。(拍手)
#22
○中田吉雄君 議長、答弁漏れがあります。
#23
○議長(松野鶴平君) 答弁漏れの点があったら御指摘下さい。
#24
○中田吉雄君 ただいま海運問題で、海運の赤字が二億五千万ドルもあり、わが国の赤字の三分の一を占め、海運に関し木合同委員会で取り上げることが必要だと思うがという質問に対しましては、答弁が漏れているように思います。
 なお、池田総理は、ラスク長官がおいでになって、貿易と経済のほかに、日韓会談の早期妥結と対韓援助が最大の目的で来られる、こういうことを国民は心配しているが、その点については口を減らして語られなんだ点であります。この点は、最大の関心を国民が持っていますので、御答弁をお願いします。
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(池田勇人君) 海運問題につきましては、ボナー法の点につきましてお答えしたのでございます。御承知のとおり、最近輸入がふえまして、しかも船腹を非常に多く使うバルキーの品物の輸入がふえましたので、お話のとおり、戦前とは逆に二億ドル余りの海運に関する赤字が出ているのであります。この問題につきましては、シップ・アメリカンとか、ボナー法もあるいは影響いたしまするが、それ自体、日本の海運政策にも非常な影響があるのであります。われわれは、先般、計画造船を五十万トンいたしましたが、あるいは民間におきましての船腹の増強につきましてできるだけ力を添えていこうといたしているのであります。で、この日米経済合同委員会につきましての問題は、ボナー法の問題が出てくることにつきましては、これは外務大臣が話をするということに私は指示いたしているのであります。
 次に、ラスク国務長官と私の会談につきましては、予定はいたしておりまするが、どの問題を話をすると打ち合わせをいたしておりません。何分にも私とは十数年来非常に仲よくしておられる方で、しかも夫婦ともでございまするから、私はできるだけ長い時間お話いたしまして、日米の問題、あるいはいろいろな個人的な問題も話をすると思いまするが、今どの問題につきましてラスク氏と協議するという話題はきまっておりません。(拍手)
   ――――・――――
#26
○坂本昭君 この際、私は、大型核実験と放射能対策に関する緊急質問の動議を提出いたします。
#27
○鍋島直紹君 ただいまの坂本君の動議に賛成いたします。
#28
○議長(松野鶴平君) 坂本君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よってこれより発言を許します。坂本昭君。
  〔坂本昭君登壇、拍手〕
#30
○坂本昭君 大型核実験と放射能対策に関し、私は、日本社会党を代表しまして、九つの点について緊急質問を行なわんとするものでございます。総理の答弁をいただき、細部につきましては関係各閣僚の説明を願います。
 質問の第一点は、去る二十三日、ノーバヤゼムリア地区におけるソ連の核実験を政府は異常に強力なものと認めておられますが、強さが何メガトン程度のものと判断しているのか、また、その判断の根拠はどこにあるかを、政府の見解としてお伺いいたしたい。さらに、核爆発が地上か大気圏中か、また大気圏中ならば大陸間弾道弾の形で打ち上げられたものか、また爆発地点はノーバヤゼムリアの島の上か北極圏内かについてもお伺いいたしたいのであります。
 質問の第二点は、国民の保健衛生の上から、被害の実態を……(発言する者多し)
#31
○議長(松野鶴平君) 御静粛に願います。
#32
○坂本昭君(続) すみやかに科学的に調査しなければならないが、責任ある調査機関は、いつから、どこに、だれが責任者として、いかなる組織機構をもって設置されているのか、あるいはこれから設置されんとしているのかを、明らかにしていただきたいのであります。従来は、気象庁、防衛庁、各大学の研究所、各県の衛生研究所など、調査方式や基準の不統一のままに研究が各行政機構を通して行なわれていますが、測定基準を明らかにし、予算措置を確保し、全国至るところに測定網を整備すべきであって、少なくとも測定地点を早急に増設しなければ、現状では死の灰の分布さえ調査できないのであります。各大学はもちろんのこと、あるいは高等学校や中学校の理科教室をも動員して、ガイガー・カウンターによる全国的な測定網を整備することも一つの方法でありましょう。世界気象機関、いわゆるWMOを通じて大気圏中の放射能測定の国際組織を作ることが国連で決議されましたが、わが国における調査機関について総理の答弁をいただきたいのであります。
 質問の第三点は、この調査機関による放射能被害の実態を政府は責任をもって国民に報告しなければならないことであります。現在のように、各省庁の専門研究家の意見を各報道関係がばらばらに国民に伝えるというのではなく、責任ある統一見解を国民に報告することによって、正しい対策を立てる基礎を作るべきであります。(拍手)この際、政府として、最近の国内における死の灰降下の状況について御報告いただきたい。特に二十三日の大型核実験について・ソ連側は、きれいな核爆発であり、予防措置が講ぜられていて、被害を与えないと言っていると伝えられているが、わが国の調査の結果はソ連側の説明を裏書きするものかどうか、政府の見解を明らかにしていただきたいのであります。
 質問の第四点は、国民に対する警告、すなわち警報の問題であります。ノルウェーでは放射能警報司令部が常置されておりますが、わが国においても、状況によっては国民に対し警報を発する制度を作るべきであり、最近わが国の一部の資料では危険な放射線の量が記録されているので、当然に警報なり警告を政府も責任をもって出す必要があると考えますが、国民への警告制度について総理のお考えを伺いたいのであります。もちろん、いたずらに国民を恐怖に陥れてはなりません。しかし、諸外国においても、危険な放射線の分量、すなわち警告線量については研究されており、わが国も責任ある機関においてこれを決定し、国民に対する警告の責任を政府が果たすべきであると考えるものであります。
 質問の第五点は、警告の発せられた場合はもちろんのことでありますが、死の灰に対する一般的な対策であります。米、野菜、牛乳、魚などについて、個々別々はもちろん、上水、特に天水使用についての対策であります。放射能に対する濾過装置の効果は、上水道についてはあらかじめ調査しておくべきであり、天水を直接飲用している人々については、緊急に指導して濾過設備を作らなければなりません。国民生活上、切実な問題でありますから、すみやかに対策を講ずべきであるにかかわらず、現在、政府は何ら具体的な指導をしていないのでありますが、死の灰に対する保健衛生対策実施の責任はどこにあるか、総理にお尋ねしたい。さらにまた、核実験による放射能災害対策に要する設備改善費や医療費等については、法律をもって国が負担すべきであると思うが、総理のお考えを承りたいのであります。
 第六点は、国民は現に今降りかかる死の灰に対する対策を急がねばならないが、同時に、死の灰をさらに引き続いて降らすような実験が継続されることをすみやかに停止しなければ、国民は将来にわたってとうてい安心して生活することができないということであります。われわれは、米ソ両国を初めとして、いかなる国の核実験にも反対し、特にソ連の大型核実験に強く反対してきたのでありますが、世界は今や新しい核実験競争の激しい段階に入りつつあります。第三者としてのわれわれは、客観情勢を明らかにして、冷静にかつ迅速に対処しなければなりません。三年前、一九五八年九月末から十月下旬にかけて、核実験再開が北極圏上空において行なわれましたが、それは、当時、台湾海峡における軍事的緊張と深い関係のあったことは、すでに歴史的事実であり、国際緊張の熾烈さについて、われわれは常に深刻な検討を加え、実情を把握していなければなりません。今次、ソ連の実験再開、特に大型実験を世界世論に反して強行、さらに続行せんとしているソ連側の意図と理由とについて、総理はいかに分析し、いかに判断をしておられるか、お伺いしたい。(発言する者多し)われわれはいかなる理由があろうとも、いかなる国の核実験にも絶対に反対するものでありますが、その反対は、単に感情的なことに終始したのでは、現実に核実験を停止せしめる力とはならないのであります。実験を許すことは断じてできないが、世界の世論を犯しても実験せんとする客観情勢を冷静に見きわめることが、実験停止の条件と力とを第三者として引き出すことになるであろうと考えるのであります。このような意味において、実験再開の客観情勢及び実験の意図と目的とを総理はどう見ておられるか、お答えいただきたいのであります。
 質問の第七点は、ソ連の実験強行に刺激されて、アメリカもまた大気中の実験を行ない、死の灰の危険は一そう強化されるのではないかという、米ソ核実験競争の今後の見通し、したがって死の灰降下の見通しについて、総理に伺いたのであります。
 質問の第八点は、核実験競争は、米ソにとどまらず、イギリス、フランスその他の国々に心連鎖反応を起こしはしないかという問題であります。特に中華人民共和国は、原爆保持の時期に関し、毛沢東・モントゴメリー会談では三年以内、また、陳毅外相とロイター通信総支配人との会談では二年以内と伝えられておりますが、中国が核保有国になることは、日本に対するアメリカの核兵器の持ち込みが現実問題となることであり、死の灰どころではなく、民族消滅の危機を生むこととなるが、総理はこれに対していかに対処されんとするお考えか、お伺いしたいのであります。(発言する者多し)
 質問の第九点は、去る九月二十日、米ソ両国は軍縮交渉を進める八原則の共同宣言を国連に提出、全面的完全軍縮実現の計画が米ソの間で初めて宣言されたのであります。十月十四日、当参議院予算委員会において、羽生委員は総理に対して質問をし、核兵器及び通常兵器を含む全面的完全軍縮実現のために、わが国が全力を尽くして恒久的世界平和の基礎を確立しようではないかということをただしたのに対し、総理は、核実験禁止、全面軍縮、私は精神においてしごく賛成でございますと、率直に答弁されたのでありますが、総理は、まさにこの精神をもって米ソ共同宣言を支持し、日本の新しい外交路線を推進せらるべきであり、この際、特に全面的完全軍縮についての総理の見解を伺うものであります。わが国の著名な理論物理学者である朝永振一郎博士が、「軍備のない世界という考えは、今ではもはや理想家の夢でもなく、道徳家や宗教家だけの問題でもなく、いわんや宣伝のためのうたい文句でもなく、われわれ庶民が生きるための関心事である」と書いておられるが、全面的完全軍縮の考えを総理は当然に積極的にお持ちになられるべきであるが、よもや反対ではございますまい。(拍手)
 最後に一言いたします。今回の大型核実験を契機として、核兵器を保有する大国の実験に対し、世界の世論はきわめてきびしい。と同時に、国際緊張緩和に対する世界諸国民の願望もきわめて熾烈であります。世界唯一の被爆国たるわが国は、その悲惨な体験を通して、いわばわが国のみに課せられた新しい平和への使命を果たさなければなりません。そのために、われわれは平和への確固たる信念をもって、平和のための行動と発言とを、国際的にも国内的にも積極的に行なうべきであります。すでにわが国の人の骨の中には、平均一ストロンチウム単位の放射能が入っており、十才以下の子供では、その含有量は成人の三倍も多いことから、子供に対する放射能の見えざる影響の蓄積が、今後あるいは、白血病や、ガンや、精神障害等を惹起するであろうおそるべき問題を、今回の核実験はあらためて国民全体に強く画認識させたのであります。政府は、国際的連繋を保ちながら、すみやかに日本の有能なる科学者を動員して、核実験が人類に与える影響を……(発言する者多し)
#33
○議長(松野鶴平君) 静粛に願います。
#34
○坂本昭君(続) 正確に調査して、国民に対して責任ある報告と警告をなし、特に死の灰の吹きだまりとなる日本において、保健衛生上の万般の措置を、迅速かつ国の財政的責任をもって処理すべきことを、私は強く要求いたしまして、緊急質問を終わるものでございます。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#35
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。
 先般の大型核爆弾が何メガトンか、どれだけのメガトンか、私、存じませんが、従来たびたび行なわれた核爆発よりもよほど大きいものだと言われております。気象庁その他の発表にも数十メガトンと、こうあったと思いまするが、私は専門家でございませんから、どのくらいのメガトンかは、あとから関係閣僚がお答えすることにいたします。
 なお、放射能対策につきまして各般の事柄が述べられましたが、これも関係閣僚から放射能対策につきましての考え方を申し述べることにいたしたいと思います。
 なお、核爆発につきましては、私は一昨日もフルシチョフ首相に駁論を出したのでございまするが、いかなる理由であろうが、どの国がやろうが、絶対に私は反対であるのであります。したがって、今回のソ連のあの大型爆弾の実験がどういう目的から出たかということにつきましては、私は論じたくございませんが、聞くところによりますると、軍事的目的もさることながら、政治的目的――政治的に西側に恐怖心を起こさせ、また中立国に平和気分を盛り上げ、そしてアメリカ側の譲歩を求めようとする、政治的感覚から出たんだというのが通説のように聞いております。(拍手)
 次に、完全軍縮でございますが、完全軍縮は私も心から望むところでございます。心から望むところでございまするが、核兵器にいたしましても、十分な、しかも厳格な管理あるいは査察制度がなければ、なかなかできないのでございます。われわれの経験から申しまして、海軍の軍縮につきましても、どれだけ各国があの軍艦だけでも苦労したでしょうか。最近のような飛行機あるいはミサイル等の問題がありますときに、一がいに完全軍縮といっても、名はよろしゅうございますが、なかなか実行がむずかしい。だから、共同宣言をしたり、核実験停止の約束をしながら、一方的にソ連はやっている。この実情からいっても、なかなか、理想はそうでございまするが、行ないにくいということはおわかりだと思います。したがって、私は完全軍縮をやるためには、あらゆる厳格な査察管理をしなきゃいかぬし、そして一ぺんにお題目的にやるだけでなしに、個々の問題から具体的に誠実に進んでいかなきゃならぬ重要な問題だと考えます。(拍手)
  〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#36
○国務大臣(三木武夫君) 放射能の調査について御質問がございましたが、現在、雨とか大気中のちり、水道、農水座食品等について、気象庁、都道府県衛生研究所、防衛庁等の機関を通じて調査をいたしておるのでございます。その調査した降下物に対する分析は、放射線医学総合研究所、気象研究所その他の国立試験研究所等において分析をいたしております。しかしお話にもありましたごとく、放射能の増加が予想されますので、近く内閣に対策本部を設けて調査分析の機能を強化いたしたいと考えております。また、放射線の人体に対する影響については、これは坂本議員も御承知のごとく、いまだ遺伝等の面については不明の点が多いのであります。明らかになっていない。したがって、どの程度までは人体に影響がないかということを言い切ることは困難であります。しかしながら、この程度にふえれば警戒をしなければならぬということは、これは国民の各位にもお知らせしなければならぬ、そういう意味で、まあ暫定的に警戒量というものをきめたいと考えております。そのきめる基準は、放射能の国際防護委員会の勧告もございますし、アメリカの連邦放射線審議会等の資料もございますので、そういう資料等も参考にして、そうして警戒量というものを暫定的にもきめたい、そうしてそれをどのようにして――警報のシステムをどうするかということは、対策本部等を中心として、これは至急に検討いたしまして決定をいたしたいと考えております。(拍手)
  〔国務大臣灘尾弘吉君登壇、拍手〕
#37
○国務大臣(灘尾弘吉君) 放射能の人体に対する影響等につきましては、ただいま三木国務大臣からお答えいたしましたが、今回の続いて起こっております実験の結果が、人体にどの程度の影響を及ぼすであろうかということにつきましては、まだ直ちに人体に影響する程度には至っておらないと判断をいたしておるわけでございますが、しかし、これが今後反復継続せられるということになれば、おそるべき影響を生ずるということはもちろんでございます。私どもといたしましては、即時かような実験を停止してもらいたいということを強く希望するものであります。
 一面におきまして危害の防止ということにつきましては、もとより政府といたしましては厳重な調査を継続いたしまして、万全の措置を講じて参りたいと存じております。警告放射能量あるいは警報基準、こういうふうなものにつきましては、ただいま三木大臣からお答え申し上げましたとおりでございます。人体あるいは飲食物等に対する一般的な注意事項につきましては、先般これを決定して発表いたしました。これに基づいて必要な行政措置ということにつきましては、今後のさらに調査検討を待ちまして、関係省庁と協議いたしましてこれを決定いたしたいと存じておりますが、万遺憾なきを期していきたいと思っております。(拍手)
  〔国務大臣小坂善太郎君登壇、拍
  手〕
#38
○国務大臣(小坂善太郎君) すでに総理大臣からお答え申し上げたことで尽きておると存じますが、われわれとしましては、こういう核実験のごときものは一日も早く停止されたいということで、直接相手国に対し、あるいは国連において、この問題に強く抗議をしておることは御承知のとおりでございます。国連におきましては、日本が主導的な立場をとって、まず特別政治委員会において議をまとめて、この放射能の身体に及ぼす影響について至急調査して結論を出すようにということを提案し、総会においての圧倒的な賛成を得ていることは御承知のとおりでございます。
 第二に、大型核爆発が五十メガトンというがごときことを平気で言い出して、そうしてそれを強行しようとしておる、あるいは強行したと伝えられるソ連に対して、強く反省を促す決議案を、これまた一般政治委員会において議決し、また総会において圧倒的な多数をもって通過していることも御承知のとおりでございます。
 なお、査察を伴う協定、有効な核実験の停止協定を、一日も早く作らなければならぬということについて、国連において議決すべく目下努力をしておる際でございます。
 以上をもってお答えといたします。(拍手)
   ――――・――――
#39
○議長(松野鶴平君) 日程第一、雪害対策に関する決議案(小柳牧衞君外二十一名発議)(委員会審査省略要求事件)、
 本案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、これを議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よって本案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。小柳牧衞君。
   ――――――――――
  〔小柳牧衞君登壇、拍手〕
#41
○小柳牧衞君 私は、ただいま上程されました雪害対策に関する決議案につきまして、発議者を代表しまして提案の理由を説明せんとするものであります。
 まず、案文を朗読いたします。
   雪害対策に関する決議
  積雪による被害は、その地方における民生、産業等にきわめて重大な影響を与え、もはや忍び難き状態に至つている。
  このため地域格差は毎年増大するばかりで、福祉国家建設の理想に反する。
  よつて政府はすみやかに総合的対策を講じ、本問題の抜本的解決をはかるべきである。
  右決議する。
    ―――――――――――――
 わが国は、御承知のとおり、世界に類例の少ない軟質の降雪地帯でありまして、積雪地域の面積は全国の五九・五%、ここに居住する国民は総人口の二九・七%、約二千七百万人といわれておるのであります。この地方においては、ために、文化、産業、交通が多大の打撃と制約を受け、住民は非常な重圧と不利益に苦しんでいるのでございます。
  〔議長退席、副議長着席〕
 したがって、との地域と他地方との所得格差は、はなはだ大でありまして、しかも、時代の進運はますますその格差を大ならしめているのでございます。また、この地方はほとんど全部がいわゆる後進性の県でありますが、その主たる原因は実に積雪にありといわれています。それゆえに、積雪の問題を解決しない限り後進性は永久に脱却できないと確信するものであります。
 従来、降雪による被害に対しましては、それぞれ救済及び復旧補助等の方法を講ぜられていますが、その金額もその率も実際の損害に比してきわめて少なく、また社会生活の不利益に対しましては、公務員に対してわずかばかりの積雪手当が認められているだけでありまして、一般住民に対しましては直接何ら考慮は払われていない現状でございます。また、雪に対する調査研究につきましても、寒冷につきましてはかなり綿密な調査をやっておりまするが、雪の経済並びに一般生活に及ぼす影響等につきましては、その調査研究がきわめて不十分であるのでございます。要するに、雪害に対する国の施策は応急的であり断片的でありまして、実に明治以来、総合的一貫性のある国策は、かつてありません。まさにこれは国策の盲点と言ってよろしいのでございます。政府は、今日所得の地域格差の是正を重要国策として鋭意達成に努力していますが、この際、この格差を生み出す原因であり、しかも歴代内閣がかつて手を染めなかったこの国策の盲点の打開に乗り出すことは、まさに時宜を得たるものと思うのでございます。しかのみならず、科学の急激な進歩は文明の利器の普及を促進せしめておるにかかわらず、これが利用をはばむ雪の生活は、年々その格差を加速度的に大ならしめているのでございます。もはや一日も放任すべきではないと思うのでございます。政府はよろしく一大決意をもって、雪害に対して抜本塞源的な国策を樹立して、民生の向上と産業の発展をはかり、もって、長い年月、積雪の重圧のもとに歯を食いしばりながらも黙々として国民の務めを果たしてきておるこの国民をして、ひとしく文明の恵沢に浴せしむべきであると信ずるものでございます。
 このため、政府はまず、雪害に対してすみやかに総合的基本的の法規を制定し、一方、雪の産業、交通及び社会生活に及ぼす影響を科学的に調査研究する機関を設置して、所得の地域格差の減少の方策を立てまして、さらに、国税、地方税、特に交付税を再検討しまして、住民の負担の軽減をはかるとともに、地方財政を健全かつ豊かにする方策を講じまして、そうして全国民をあげて福祉国家の光を追うて安栄の道をともに進み得るようにすることを強く要望するものでございます。
 以上が本案を提出いたしました理由でありますが、何とぞ各位の御賛同を賜わり、すみやかに可決あらんことを切にこいねがう次第であります。(拍手)
#42
○副議長(平井太郎君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。清澤俊英君。
  〔清澤俊英君登壇、拍手〕
#43
○清澤俊英君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案になりました雪害対策決議案に賛成の意見を述べたいと思います。
 昭和三十五年十二月末から一月にかけて、北信越、東北、北海道等、積雪寒冷地帯は、異常な豪雪により、この地方の経済、産業、社会生活の上に甚大な被害を受けたのであります。すなわち、歳末を控えて鉄道は不通となり、道路は杜絶すること数日に及び、沿岸各線においては、たき出しと仮宿泊所の設営等をもってこれが救済に当たり、小都市のごときは、防寒用品、食料品類は売り切れとなり、これが補給の道は絶たれ、人心の不安は極度に達した。時あたかも初春売り出し中なりしも、営業停止状態となり、仕入れ品は売れず、契約品は輸送の道絶たれて注文は取り消しとなるなど、生産工場はもちろん、小売商に至るまで甚大なる打撃を受け、売掛金は取れず、支払いは請求せられ、商工業者は破産に直面し、産業は麻痺状態に陥ったのであります。ことに春肥の輸送のごときは、春耕期を控えながら四月末に至るも必要量の入手の目安もつかず、二十万農家に不安と動揺を与えたのであります。
 これら被害状況を新潟県について見ても、鉄道の麻痺、道路交通の杜絶、電信、電話、送電線の事故不通、生活物資の欠乏、諸物価の高騰、金融の逼迫、家屋の倒壊損傷などによって受けた損害は莫大なものがあり、すなわち、死傷行方不明が五十六人、被害建築物は全半壊三万八千数戸、農林農地水産関係二十一億円、商工業関係二十六億七千万円、教育関係三千余万円、合計約五十億円の被害に達したのであります。しかも融雪期における河川のはんらん、堤防の決壊、道路、橋梁の損傷、融雪期の遅延等により、農作物は病害の発生と冷害等による減収を初めとし、被害は枚挙にいとまがないのであります。
 民生の安定はもとより、産業各般の損害は、はかりしれぬものがあります。
 かかる豪雪による大被害は、随時週期的に襲来するものであるが、雪にとじ込められて、暗たんたる生活環境は平常であって、豪雪地帯住民のみが知る苦悩であります。これは無雪地帯の人々の知るところでないのみならず、年々投下する防雪防寒対策に要する心労と経費は決して僅少なものではないのであります。雪は豊年のきざしとか、雪月花が詩歌の対象となり、風流の具に供せられていることは、古来、南方支那大陸より伝来した思想であり、積雪地帯の実態を知らぬ盲目的な思想であります。しかしながら、これらの地方に年々降り積もる雪は豊富な水資源となり、発電と海潮による産業の発達と食糧の供給に重要な貢献をなしております。かかる雪による効率は、長い冬期間の交通輸送の困難から県外に持ち去られ、害悪のみを押しつけられるわれわれの忍びがたいところであります。
 思うに、かつて東北地方をして慢性的凶作と飢饉の地域と化せしめ、産業の発達を見ることなく、後進地帯として取り残されている大きな原因は、との積雪のもたらす災害のためであることは否定できないのであります。かかる不合理をそのまま放置することは、福祉国家として恥ずべきことであります。
 顧みるに、昭和八年から九年の大豪雪は、北陸、東北方面に大冷害と融雪時の水害を招来し、農作物の収穫は皆無となり、昭和の飢饉となり、草根本皮を食して飢えを忍んだのであります。これに驚いた政府は、雪害対策を推進し、積雪研究所を設け、雪に対する本格的研究に乗り出したのであります。なお、地域的後進性を打破するため、今日の特殊会社、東北振興の発足ともなったのでありまして、積極的に雪害対策が進められたのでありますが、その後、満州事変から支那事変、大東亜戦争と打ち続く戦禍の中に、これら施策は東北振興の復旧のほか全く忘れ去られておるのであります。返す返すも残念しごくのことであります。
 したがいまして、政府は、雪の害についてここにあらためて思いをなし、積雪による災害に対し根本的な対策を樹立し、災害から住民を守り、産業経済の発展を期し、地域差の不合理を除去すべきである。これは積雪地帯官民の願望である。政府はすみやかに雪害対策基本法を制定し、禍を転じて福となす積極的施策を要望するものであります。さらに、積雪試験研究機関を完備充実して、気象現象の把握、交通道路の保全、建築物構造の研究、資源の開発、鉱工業生産の拡大、農林水産業の対策等、急速なる施策を要望いたしまして、本提案の賛成意見といたしたいと思います。(拍手)
#44
○副議長(平井太郎君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 これより本案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#45
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
 ただいまの決議に対し、自治大臣から発言を求められました。安井自治大臣。
  〔国務大臣安井謙君登壇、拍手〕
#46
○国務大臣(安井謙君) 地方の開発、特に地域格差の解消等につきましては、政府もかねてから意を用いまして種々施策もやっておりますが、特にただいま御可決になりました雪害対策につきましては、十分に御決議の内容を体しまして、今後もでき得る限りの努力をいたすつもりでございます。(拍手)
○副議長(平井太郎君)日程第二、農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長仲原善一君。
   ――――――――――
  〔仲原善一君登壇、拍手〕
#47
○仲原善一君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 この法律案は、ただいま政府において農業災害補償制度の抜本的改正が意図され、その関係法律案が別途この国会に提出されている事情にかんがみ、本年がその時期に当たっております農作物の通常、異常及び超異常共済掛金標準率の改訂を一ヶ年延期して、本年度はこれを行なわないこととするため提案されたものであります。
 なお、この法律案は、第三十八回国会において、衆議院農林水産委員会で修正議決され、後、審査未了となったものでありますが、その際に修正されたものと同一のものであります。
 委員会におきましては、説明を聞いた後、質疑に入り、農林当局に対し、農業災害補償制度の抜本的改正の基本方針、農業共済組合連合会の事業不足金の状況とその対策、北海道における農業共済掛金率の現行制度によるものと改正制度によるものとの相違の調査措置等についてただされたのでありまして、これが詳細は会議録に譲ることにいたします。
 かくて質疑を終わり、討論に入り、別に発言もなく、続いて採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 右報告いたします。(拍手)
#48
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#49
○副議長(平井太郎君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
 暫時休憩いたします。
   午後零時三十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時五十四分開議
#50
○議長(松野鶴平君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 本日はこれにて散会することとし、次会は明日午前一時より開会いたします。議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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