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1961/10/11 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 農林水産委員会 第5号
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1961/10/11 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 農林水産委員会 第5号

#1
第039回国会 農林水産委員会 第5号
昭和三十六年十月十一日(水曜日)
  午前十時四十分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     仲原 善一君
   理 事
           石谷 憲男君
           櫻井 志郎君
           亀田 得治君
   委 員
           青田源太郎君
           植垣弥一郎君
           岡村文四郎君
           重政 庸徳君
           柴田  栄君
           田中 啓一君
           高橋  衛君
           藤野 繁雄君
           大河原一次君
           北村  暢君
           清澤 俊英君
           棚橋 小虎君
  政府委員
   農林政務次官  中野 文門君
   農林省畜産局長 森  茂雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  説明員
   農林省畜産局経
   済課長     森  整治君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○家畜取引法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
   ――――――――――
#2
○委員長(仲原善一君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 家畜取引法の一部を改正する法律案(閣法第三七号)参議院先議を議題といたします。本案に対する質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#3
○藤野繁雄君 家畜取引法の第二条の第三項によれば、家畜市場は「定期に又は継続して開場」するとこう書いてある。その「定期」はわかるが、「継続して」ということはどういうふうなことになりますか。
#4
○政府委員(森茂雄君) 「定期」に対しまして「継続して」というのは、臨時に、ある日を、ある数日間を限ってやる場合で、「定期」というのは、あらかじめ月何日から何日ということできめてある場合を言うわけであります。
#5
○藤野繁雄君 そうするというと、法律第二十七条の「臨時市場」とどれだけ違いがありますか。
#6
○政府委員(森茂雄君) 臨時というのが継続してということだと思います。
#7
○藤野繁雄君 そうするというとね、第二条の第三項には「定期」と「継続」とあって、「継続」も、これは家畜市場をやる際において登録しておかなくてはいけないのですよ。定期でやる、継続してやるというそういうふうなことはないのですか。継続ということは臨時ということになってしまうのですか。この「定期」と「継続」と「臨時」の三つの区別によって、今回の取り締まりが重大関係を及ぼすのです。だから、まず家畜市場というものは、「定期」と「継続」と「臨時」と、どういうふうな区別があるのかということを確かめなくちゃこの法律の審議はできないのです。
#8
○説明員(森整治君) 今の点について御説明させていただきます。
 普通家畜市場と、ここで取り扱っております開催を行なっているものは、大体普通は月何の日、たとえば二日なら二日、それから十二日、二十二日、そういうことを毎月開催している、そういうのが通例でございます。それで、たまたま共進会式のものが開かれるとか、そういう場合に臨時的にそういうことがございますが、そういうものとは別に、定期的というのはただいま申しましたように、二日、二の日なら二の日、四の日なら四の日、そういう、あるいは曜日できめるのもあろうかと思いますが、月二回、一回、その曜日がきまっているのもありましょうが、そういうような形で、毎月定期に継続的に行なわれている。これが家畜市場の開催だと思います。
#9
○藤野繁雄君 僕の解釈はそれと違っているのだ。定期というのは一カ月なら一カ月に何の日か、あるいは何日何日というのが定期であって、継続というのは常設なんだ、従来の家畜市場の頭から言うと。それだから、「継続して」というのは、一年じゅうやっているのが継続してです。それだから、従来の旧家畜市場法によって見ても、臨時市場と、定期と常設と、こう三つあった。その常設という年がら年じゅうやっているのを、ここでは「継続して」と、こう書いてあると思っているのだが、それ違いますか。
#10
○説明員(森整治君) ただいま申し上げましたのは、二の日ということは、二日、十二日、二十二日、それが翌月のまた二日、十二日、二十二日と、こういう意味でお答え申し上げたのでございますが……。
#11
○藤野繁雄君 それは定期なんです。継続して行なうというのは常設じゃないかと言うのです。共進会や何やらのときにやるというのは臨時なんです。それだから、定期と臨時と、その間に「継続して」ということであるから、これは常設だと。年がら年じゅう開くのが継続してやるのだと。一カ月のうちに何日か切れるということは継続じゃないのです。これは定期なんです。だから、定期と継続と臨時との区別を明らかにしてもらいたい。そうでなくちゃ法律案の審議はできないと言うのです。
#12
○政府委員(森茂雄君) この点は、本法を適用するのに非常に重要なことでございまして、私まだ未熟でございますので、はっきりしたお答えをすぐあとで研究して申し上げます。
#13
○藤野繁雄君 そうするというと、資料の六十一ページをあけて下さい。このもらった資料の六十一ページ。六十一。ページの3によれば、「年間開場回数別家畜市場数(年次別)」と、こう書いてある。それに一番上の方に、一回、二回ないし三回、四回ないし十一回、こういうふうなことを書いてある。これが定期でしょう。この資料のうちには、定期の資料はあるけれども、継続してやるところの資料がない。継続してやっているのを、あなた方は資料として提出せなくちゃいけない。しかし、さっきの局長のお話の通りだから、これはあとでまたやることにします。
 次は、家畜市場の開催日等における市場外の取引制限に関する取り締まりが今度行なわれた。この取り締まりの制限を行なうためには、さっき申し上げました定期、継続、臨時のものを解決せなくては取り締まるのができないということになってくるのです。定期であったならば、定期前後ということになって、臨時であったらば臨時の前後となってくる。継続であったら、継続だから前後というのは何によって前後を区別するかということです。
#14
○政府委員(森茂雄君) およそ家畜取引市場を開こうという場合には、あらかじめ日にちがきまるわけでございますので、臨時であろうが、定期であろうが、あらかじめきまった日を――あらかじめ届け出などによってきまっておりますが――そのきまった日について前後ということになるのであります。
#15
○藤野繁雄君 いや、それが私のさっきから言うように、常設ということであったら、年がら年じゅうやっているんだから、前後がないのです。常設の場合においては取り締まりの方法がないのです、この規定では。常設だったらば、年がら年じゅうやっているのに前後があるはずはない。定期の場合と臨時の場合は前後がある。その前後がある場合においては、前の日、あとの日というものが対象になるけれども、現在においてはどうであるかというと、私などが家畜市場を経営している場合には――常設の家畜市場というものを僕ら経営しておった、自分みずからが。だから現在においてはそういう常設のものがあるのかないのかということが土台になってきて、この問題を解決せなくては、あなた方がせっかく作ったけれども、その取り締まりができない。しかし、継続ということはあとで研究されるということだから、そのままにしておいて、次に「家畜取引を業とする者」というのは一体だれか。これは家畜商だけであるか。だれであるか、「業とする者」というのは。
#16
○説明員(森整治君) 家畜商を考えております。
#17
○藤野繁雄君 もし「家畜取引を業とする者」というのが家畜商だけであったらば、この法律の対象となるものは「業とする者」を対象にしてあるかのように考えられるのであります。であったらば、家畜商以外の者は自由に取引ができるかどうか。
#18
○政府委員(森茂雄君) 家畜商は家畜商法によって登録をすることになっております。家畜商はもちろん資格はありますが、その他の者としましては、農協が行なう場合がありますが、これは家畜商法による家畜商ではございませんけれども、そういうものがここで取引をする資格者であります。
#19
○藤野繁雄君 これはさっきの、この前家畜商の法律の場合においても議論した問題でありますが、農協は業として仕事をやっていない。業としてやっていない者を業としてやるということは何か根拠がありますか。家畜商というものは、これを業としてやる、農協は業としてやらない。業としてやるところの者を取り締まるのであったら、業としてやらない者は取り締まる必要がない、取り締まるべきものじゃない。
#20
○政府委員(森茂雄君) もちろん農協は業としてやらずに、ただその事業をやっております。営業をやるわけではありません。ここで取り締りの対象としたものは、業とする者だけでございまして、それでは肉屋など第三者が行って買う場合が認められるかというと、これは認められぬわけであります。家畜取引を業として、継続的に営業をする者、その者について取り締まりの対象になるわけであります。たまたま、ほんとうの一時的に、必要から買いに行くという場合は、業とするものでなくて、対象にいたしておりません。
#21
○藤野繁雄君 この問題は、家畜商法の改正のとき、さらにやります。
 次に、資料の五十九ページをあけて下さい。これには、「開設者別家畜市場数」というのがあって、その数が三十六年には千四百八十二、そのうちの農協関係のが千三百六十五で、大部分を占めている。この農協関係の家畜市場経営者は総合農協であるが、特殊農協であるか、お伺いしたいと思います。
#22
○政府委員(森茂雄君) お尋ねの点は、ほとんどが特殊農協であると思います。今千三百六十五のうち、どういう率になっているかはありませんが、あとでお知らせいたしますが、大部分が特殊農協であります。
#23
○藤野繁雄君 それから、家畜のうちで、家畜市場を通じて取引せられるものと、通じないところのものとが、その割合は大体どのくらいなんです。それが家畜市場を通じて取り扱いをしないということは、今度は一番最初に質問した定期、継続、臨時にまた関係があるのです。それだから、家畜市場を通じて取引せられるものとその他のものとの割合が、どういうふうになっているか、そうして、通じて取り扱いをされなかったものであったらば、定期、継続、臨時が行なわれていないときにやられるのであるかどうかと、こういうふうなことであります。
#24
○政府委員(森茂雄君) 家畜市場を通じないで取引される量というものは、実は内輪でも、昨日いろいろ検討したのですが、推定が出てこないわけであります。そういう意味におきまして、どの程度家畜市場を経ないで家畜の取引が行なわれておるか、実は畜産局に資料がないものですから、お答えはできませんが、家畜市場を通ずる家畜の取引は相当量行なわれて、相当頭数おるわけですが、それは、その家畜が小牛として取引され、またその手を経て百姓に肥育用にいき、また肥育されて、市場で取引される、こういう場合もありまして、二回あるいは三回、同じ家畜がダブって取引される格好になっておるものですから、相当量あるわけでありますが、家畜市場で御指摘の取引される動物のうちで、一番多いと推定されるものは豚であります。
#25
○藤野繁雄君 これも資料をひとつできるだけ備えてもらいたいと思います。
 その次は、家畜市場の取引方法は三つある。その一つはせり売りである。二番目は入札である。三番目はその他である。このせりと入札とその他との大体の割合はどういうふうなものであるか。また、この三つの利害得失はどういうふうなものであるか、政府はどういうふうにこの三つのものを奨励しようと考えておられるのであるか。
#26
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 産地における家畜の取引につきましては、ほとんどせりまたは入札で行なわれておるというふうに報告されております。それからいわゆる集散地市場、和牛の西日本におきます集散地市場では、業務規程では、現在全部せりまたは入札で行なうようになっておりますけれども、実態が多少くずれまして、相対の取引が行なわれておるというのが、一部におきましてそういう傾向が見られるというのが現状ではないかというように考えております。それで、政府といたしましては、これをせり、入札へ持っていくという努力をここ数年来終始継続して行なっているわけでございまして、特に家畜市場の整備のための資金を出しまして、せり場を設ける、そういうことに努めておるわけでございます。
#27
○藤野繁雄君 家畜市場には、ときどき喜ぶべきものじゃない談合が行なわれるが、談合防止の方法についてはどういうふうにお考えですか。
#28
○政府委員(森茂雄君) やはり本法で精神として流れておりまするように、せりまたは入札あるいはその他の方法によってやはり取引が公開される、できるだけせりまたは入札、それによらない場合でも、少なくとも公開性を非常に強く持つということで、相対だけしか知らないということじゃなしに、家畜についてどういう値段で取引されたか公開されるということが必要である、こういうふうに御指摘の点では考えております。
#29
○藤野繁雄君 このせりまたは入札の場合においても、その家畜はどのくらいの価格があるものであるかということを前もって調査しておいて、その額に達したならば落札あるいは入札に応ずる、応ぜないというようなことをしていかなくては、生産者に思わしくない悪影響を及ぼすかもわからぬと考えるのであります。でありますから、家畜市場では入場したところのものについて、この家畜は大体どのくらいの値打があるものかと査定した後に入札またはせりに出されるのであるか、その点、お伺いしたいと思います。
#30
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 その問題につきましては、市場側におきまして家畜の価値等につきまして十分目の高い人たちを集めた評価委員会というのが設けられております。そういうようなことを指導して参ります。
#31
○藤野繁雄君 僕ら自分で家畜市場を経営しておった際において、これが一番大切なんです。で、入札制でもそれに応じなかったらいいんだが、一体どのくらいの値段が適当であるかということを、各市場でやっておられたらいいけれども、さっきお話した通りに、適当な価格はこのくらいのものだという評価を決定しておいて、そして市場経営者はその評価に達したならば、それ以上になったらば入札あるいはせり売りのときのそれに応ずるとか応ぜないというようなことをせなくては、ただ市場へ持ってきた、それをせりにかけた、入札にしたというようなことでは、生産者保護にはならないから、家畜市場を経営する場合においては、生産者保護の趣旨によって市場の経営をしてもらいたいというのが今の質問の要旨なんです。
#32
○清澤俊英君 関連して。今の場合、ちょっと藤野さんと僕は意見が違うんだ。ということは、せり並びに入札等によって公正なる価格を市場はせりできめていくという需給の関係でね、そういうものがきまってくる。こういう建前がまあ市場法の中心になっているのです。これは非常に不合理だと思うのですがね。不合理だが、その場合に出荷者がさし値をしてせりに付することはできると思うのです。自分のものにさし値をしてさし値に達しない場合には、幾らかの罰金を出してまあ大体落としたものを、落ちた場合でもこれは無効にすることができると思う。現在やっておると思うのです。そうした場合、せりというものが今大体どういう形で行なわれておるか、これはあなた方のほうでよくお調べになったらいい、せりが、青物の青果や生鮮の中央市場などではせりはやっておりますが、ほんとうの公開せりではありません。やはりやみせりですから、符牒でやっているのだから、指をこんなことをして出しても幾らになるかわからない。こんなものは公開せりではないのです。したがって、今私の見解というのは、非常に狭いですけれども、大体において家畜市場等で、私の付近でやっているのは、まだ旧態依然たるふところ取引ですから、たまたま今までの習慣上符牒を持っておりませんから、臨時で年一回ぐらい芝浦で肥育牛をせりでやっております。このときは全く地方の一般せりでやっていると同じことで十声、二十声で、ひどい場合は三十声ぐらいかけて価格のつり上げをしていきます。そういうせり売りをやっているのかどうか。大体はこれでやっているが、今のせりの状況、これはどういう方法でやっておるのですか。そういうことをお調べになりましたか。
#33
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 ただいまの問題につきましては、業務規程で、通常、販売予定価格というものを定めまして、それを維持するような形でせりが行なわれておる。場合によりましては、たとえば群馬の前橋の家畜市場あたりも農民が持って参るという場合も相当ございます。そういう場合に、気に食わない場合には引いて帰れるというようなこともできます。
#34
○藤野繁雄君 次は家畜市場と食肉市場との関係を大体でいいから一つ御説明願いたいと思います。
#35
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 今の食肉の取引につきましては、ただいま中央卸売市場を開設しております都市が、東日本から申しますと、ごく最近大宮が発足いたしました。それから横浜、名古屋、大阪、広島、福岡、以上の個所で開設をされております。まだ大消費地において開設されていない都市は仙台、京都、神戸、これにつきましては来年度、再来年度あたり開設を予定してその予算的準備を進めております。そこで、中央卸売市場では大体まだ現在の体制は成畜が入っております。枝肉輸送ということ、きのうも御質問ございましたように、枝肉センターなどを設けて、産地の出荷施設を整備いたしまして、枝肉で、そういう市場へ持ち運びし、そこで枝肉で取引を行なうということを目途としておりますが、ただいまの現状ではへまだ成畜で消費地に入って参りまして、そこの付設市場で、屠場で屠殺されまして枝肉になり、その枝肉が中央市場の取引の対象になる。こういうのが現状でございます。そこで、その成畜が集散地市場でおもに売買されまして、それが、ある場合には消費地の問屋さんが産地に買い付けに参る場合もございますが、ほとんど地元の生産地の家畜商の手を経て消費地の問屋に送られてくるという形になっております。そこで、集散地市場の家畜取引につきまして、消費地の、ただいま申しましたように直接産地の、たとえば、農協から消費地の中央市場へ成畜で荷が送られるという場合、そこである程度の枝肉にしまして、せりまたは入札という形でその価格が明示されてくるということと同じように、産地の家畜市場に出しました場合にも、成畜としての公正な値段が確保されるということを期待しております。
#36
○清澤俊英君 関連して。今聞きますと、大宮、横浜、名古屋、大阪、福岡等が中央市場法でやっている。この管轄はあなたの方ですか。
#37
○政府委員(森茂雄君) 内容的には畜産局はいろいろ相談をいたしますが、監督権は経済局で一本に統轄してやっております。
#38
○清澤俊英君 それでは、まことに済みませんけれども、このうちのどれでもいいです、どれでもいいから業務規程をひとつ取って参考資料にいただきたい。
 それで、なお昨日私の質問しました芝浦の市場ですね。これはあなたの方は間違いでした。中央市場法の取り扱いをしておりません、これはしておりません。東京都の条例かなどでやっておりますので、まだやっておりません。
#39
○政府委員(森茂雄君) ある中央市場の業務規程はすぐそろえて出します。
 それから、東京では食肉について中央卸売市場法による中央卸売市場は開設されておりませんことは、御指摘のとおりでございます。
#40
○清澤俊英君 あなたきのう中央卸売市場法でやっていると、こうお答えになった。はっきり言われたんだ。僕はやっておらぬじゃないかと言ったのを、やっていると言われた。
#41
○政府委員(森茂雄君) 三十七年度から準備をされて開設する予定でございますからということを申し上げまして、もしやっておるということをお話したとすれば、まさに間違いでございます。
#42
○藤野繁雄君 次には、家畜市場の経営状態がどういうふうであるかということをお伺いしたい。それは全体的に赤であるか黒であるかというようなこと。それから、家畜の生産頭数が自然に増加してくるというようなことであれば、家畜取引法施行令の改正が必要じゃないかどうか、あるかないか。これには、一日の頭教が非常に小さい頭数を書いてある。このくらいの頭数であるからあるいは赤字が出ないとも限らないと思っている。であるから、家畜取引法施行令というようなものを、現在の畜産の状況から考えて改める意思があるかどうか、改めるとするならば、どういうふうな基準で改めるというのであるか、その算定の基礎を示してもらいたいと思う。
#43
○政府委員(森茂雄君) 生産頭数が増加することに伴いまして、家畜市場が狭隘になる、また、取引頭数が従来の基準では少ないということは、御指摘のとおりであります。できるだけ家畜市場の設備が整備されることが必要だと思います。一方において、家畜市場の施設が整備せられることと相待って、取引頭数も調節されていかなければなりませんので、また、施設の充実ということも、結局は取引関係に非常に零細な生産者が多いものでございますので、それらの維持費がその取引による手数料等に関係してきますので、やはり国としてこれは相当の額を補助して整備していかなければならぬと存ずるわけであります。そういう点につきましては、十分実情をもっと調査しまして、無理を続けても何でございますので、実情を十分調査いたしまして処理いたしたいと思います。
 実は、家畜市場は歴史的にいろいろ必要があって発展して参っておるわけでございますが、一方において取引が合理化されていないという点も認めますが、資料、調査等が必ずしも十分でない点がございまするので、それらと並行して充実して参りたいと存ずるわけであります。
#44
○藤野繁雄君 それから、法第十三条。今までも家畜市場の整備をやる、これに対してはある程度の指導助成をやる、こういうふうなことでありますが、私の考えでは、この家畜取引法を制定する場合においても述べておいたのでありますが、家畜市場にはたくさんの家畜が集まってくる。そのうちには病畜が入ってこないとも限らない。であるから、現在の法律のような、十三条のような法律では、病畜に対する施策がない。まかり間違ったらば家畜市場は病気蔓延の場所とならないとも限らない。そういうふうなことを前もって予防しておかなくち心、ならない。しかるに、十三条には「開設者は、家畜市場の開場日には、当該家畜市場に獣医師を配置し、家畜取引の当事者の要求があるときは、」と、こう書いてある。要求がなかったらそのままなんです。こういうふうな無法の家畜市場は私はないと思っている。それだから、私はこの家畜取引法の制定の場合においても、この点については注意せなくちゃいけないということを申し上げておいたのでありますが、今になってこれはそのままなんです。一体、現在どういうふうな指導方針をやっておられるのか。
#45
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 家畜市場につきましては、ただいま十三条の規定が義務づけられてございますが、従来の経験から申しますと、これによって、家畜市場に伝染病その他が発生する場合には、防疫措置で開場を一時停止するというような措置がございます。従来の経験では、たとえば和牛に一時はやりました感冒でございますが、こういうような問題は、これはどこでうつったということはなかなか申し上げられにくいんで、必ず家畜市場ではそういうことが行なわれて、そこでうつったのではないということは、明確には申し上げられないかと思いますが、伝染病がそういう場所で、家畜市場で蔓延したというふうな事例は、今まで承知いたしておりません。また、家畜市場には必ず専門の獣医がおることになっております。
#46
○藤野繁雄君 僕の言うのは、十三条に「家畜取引の当事者の要求があるときは、」と、こう書いてある。「要求があるとき」で、要求がなかったらそういうことはできない。であるから、要求がなくても獣医がおるのだから、要求があるまでだまって事務所におる必要はないのだから、常に市場内を見回って病気があるかどうかということを査察して、そうして要求がなくても疾病に冒されているという疑いの家畜は、積極的にこちらが見てやると。そうして家畜の病気をなくなしてしまう、こういうふうなことをやらなくちゃいけないじゃないか。「要求があるとき」ということは悪いんじゃないか。積極的になぜやらぬか。やるということはできないのであるかどうか。こういうふうな点なんです。
#47
○説明員(森整治君) お答えいたします。
 ただいま申しましたように、まあ疾病を全部見なければいけないかどうか、こういう問題になるかと実は思うのであります。伝染病に類する――法定の伝染病でございますれば家畜伝染病予防法で強制的に種々の防疫措置がとれるという規定がございます。そこで、伝染病以外の疾病については、常時見回るということは、はたして――まあ指導としてはけっこうなことだと思いますけれども、上場頭数が非常に多い場合に、相当な手間になることもございまして、まあ当事者の要求があれば見てあげると、こういう趣旨ではないかというふうに判断しております。
#48
○藤野繁雄君 今の問題は、現在の法律はそうだけれども、積極的に一つ働くように指導すべきだと私は考えておりますから、それだけつけ加えておきます。
 次は、農業協同組合が家畜市場開設の申請をしたと、そういうふうな場合においては、都道府県知事は、家畜取引法の第五条に反しない限り第三条によってすみやかに登録しなくてはいけないんではないかということなんです。
 それから、家畜市場開設の申請をしても、都道府県知事が登録をしないということを通知せずしてそのまま放置しておいたらばどうなるかと、第七条の関係なんです。
 農協が家畜市場開設の申請をやった。そうしたならば、第五条に、こういうふうなものはできないと書いてあるから、それに反しない限りは、すみやかに第三条によって登録しなくてはならないじゃないか。しかるにもかかわらず、都道府県知事は、受け付けて、あなたのところには許さないぞというようなことも何にも言わずして、一カ月も二カ月も三カ月も半年もそのまま放置しておいたらば、それはどうなるかということなんです。
#49
○政府委員(森茂雄君) 第三条で都道府県知事は登録をしなければならないのですね。したがいまして、登録すればそれによって効果が生ずる……。
#50
○藤野繁雄君 僕の質問と違っておる。それはあなたの言う通り僕は言っているんですね。登録しなくちゃいけないのを、今度は登録をしないということだったらば、通知をやらなくてはいけぬでしょう、受け付けてから。その通知もやらずして、半年も長い間放置しておいた場合においては、一体どうすればいいのか。
#51
○政府委員(森茂雄君) その場合は、家畜取引法第三条による都道府県知事の行政怠慢ということになるわけであります。都道府県知事は、登録しなければならないということになっております。
#52
○藤野繁雄君 いや、登録しなくちゃいけないのだろう。登録しなくちゃいけないのを、登録せずしてそのまま放置して、知事が登録しない。そのときはどうすればいいかというのです。書類は受け付けた、受け付けたけれども、これは悪いのだとか何とかということも何にも言わずして、黙って握っておったならば、そのときはどうすればいいか。
#53
○政府委員(森茂雄君) まだ寡聞にしてそういうことを聞いておりませんが、もしそういうことがあれば非常に生産者も公正な取引をやる機会が失われる。また、黙って片一方の方もやってしまえば法的に触れてくるわけであります。これは、片一方においては第三条以下による手続をしておるわけでございますので、そういう事態は寡聞にして承知しておりませんが、これはそういうことがございますれば、私どもとしてこれを登録をするように、これは都道府県知事の義務になっておりますので、登録をして、正当な事由なくして、法第五条各号に該当しておらなければやらなければならぬわけでございまするから、そういうことのないように指導したいと考えております。
#54
○藤野繁雄君 それで、そういうふうなことで登録してくれない。仕方がないから農協が市場を開いた。しかし、それはさっきもお話した通りに、農協は業としていないのだから、共同販売の形でやるのだから、市場としての制約を受けないのじゃないかと思うが、そういうふうな場合においても罰則の規定を適用するかどうか。書類は出している。一定期間経過しても登録はしてくれない。しかし、豚はだんだん大きくなってくる。販売はしなくちゃいけない。形式は共同販売の形で、そうして売り場も作れば係留所も作ってそうして共同販売をやった。これは業としてやらないのだからいいじゃないか。業としてやらないところのものも、知事がやるべきところのものをせずにおって、そういうふうな場合に追い込まれた場合においてでも、罰則の適用をするかしないか。受けるものであるか受けないものであるか。僕はそういうふうな場合には罰則の適用はないものと考えるが、それに対する見解を承りたい。
#55
○政府委員(森茂雄君) 登録のないにかかわらず――形式的にはこの面だけでは法律の違反になりますが、そもそも登録しなければならないという都道府県知事のほうの前提になる理由が法文に該当する場合において、こういう登録を知事がしてないということになりますると、社会通念的に言って、そのもとになる部面から、何というか、私の解釈としては、起訴したり何かする、常識的に言ってそういうことができないということになると思います。
#56
○藤野繁雄君 それをいろいろ手続とりおったら、豚は大きくなってどうしようもなくなってくる。処分しなければならない。登録はしてくれない、処分はしなくちゃならない。そういうふうな場合に、農協だから共同販売の形式をとったんだ、共同販売の形式をとったんだから、これは、共同販売だから業としてやるんじゃないんだから、この法律の適用を受けないんだから、そういうふうなことをやっても罰則の適用はないんじゃないか。また、罰則を課するべきものじゃない。であるから、監督官庁である農林省は、罰則の適用をせないという断言ができるかどうか。
#57
○政府委員(森茂雄君) お説のような事例が行なわれるということにつきましては、非常に不都合だと思いますので、むしろ都道府県知事が法律に従ってやるという前提のもとでございますので、そういう事例が起こらないように具体的な事例についてまた御指摘を願いまして、むしろその前の前提である登録をしなければならないという規定を守っていくということで指導いたしたいと思います。具体的な事例があれば、早速調査して、そういう第五条の規定によって都道府県知事がしなければならないことを――都道府県知事が誤ったことをしないという前提でありますので、そういうことが起こらないように極力……。具体的な事例がありますれば、早速調査しまして、登録さして、そして公正な場合は機会を与えるように指導したいと思います。御指摘の罰になるとかならぬとかという点につきましては、行政官庁としては、起訴をする事由が薄弱というよりも、むしろ不当と考えますので、法務省的な解釈は私は保留いたします。
#58
○藤野繁雄君 まだいろいろあるけれども、私の質問があまり長くなりますから、この程度にいたします。
#59
○清澤俊英君 ちょっと関連して、二、三。
 今二条の問題が問題になっていましたね。そこで、旧法は、生産する農業者が市場を開設する、こういうふうになっているわけですね。資料等で見ますとそういうふうに書いてある。「農業者がその生産した家畜について行う家畜取引のために開設されるものをいう。」と、これを改正して、他のものもできるようにするために、「当該地域内において生産される家畜についての家畜取引のために開設されるものをいう。」と、こうなって、農業者ははずしたんですね。ところが、ちょうだいしております資料から見ますと、三十年から三十六年にかけて、ずうっと農業者以外の中小企業協同組合、市町村、株式会社、個人、その他と、こうなっております。そうすると、これらのものは大体二条とどういう関係で今までできておったか、こういうことですね。こういうものがかりに許されてやっておれば、何も二条を改正することは要らないと、こう思うんです、ほとんど全部網羅しているんですから。特に改正するということは、厳格に旧法の第二条の農業者が開設するものであるということが厳守せられておった場合に初めて改正の要があると思うんです。その改正をここで行なわれますのは、この五十九ページの資料から見てどういう意味合いになるのでしょうか。
#60
○政府委員(森茂雄君) 第二条を改正いたしますゆえんのものから申し上げたほうがいいと思いますが、ここに総数といたしまして家畜市場が千四百八十二あることになっております。そのうち、現在の第二条の規定による産地家畜市場は、今通報で押えておる現在では千二百四十八あります。あとの残部のものが、主として農業者が生産した家畜についてじゃなくて、農業者が生産した家畜も入りますけれども、農業者からあるいは産地家畜市場から買ってきた家畜商が取引する家畜市場が千二百四十八以外にあるわけであります。したがいまして、ここに掲げております家畜市場数は、主として農業者ばかりじゃなく、およそ家畜市場、家畜が取引の対象となって開かれる市場の市場数を掲げてあるわけであります。
#61
○清澤俊英君 そうすると、「開設者別家畜市場数」と、こうなっていますわね。数となっている。家畜市場数なんです。ところが、「この法律において「産地家畜市場」とは、家畜が生産される地域内に設けられる家畜市場であって、主として、当該地域内において家畜を生産する農業者がその生産した家畜について行う家畜取引のために開設されるものをいう。」と、こうなっている。そのほかにかりにあったとすれば、それは家畜市場じゃないのでしょう、市場であっても。ここへ書くことは要らないのでしょう。家畜市場としてあなたのほうで開設者別を書かれておるんですから。私は数を言うておるのじゃない。
#62
○政府委員(森茂雄君) 本法によって産地家畜市場――現在の法律ですね、産地家畜市場というものは、私どもといたしましては、主としてこれは再編整備して補助金を出しまして施設を充実する対象にいたしたい、こういうことで産地家畜市場……。
#63
○清澤俊英君 そういうことを聞いているのじゃないです。改正する新しい法律案では、とにかくに、「農業者がその生産した家畜について行う家畜取引のために開設されるものをいう。」というものをさすんだが、今度のはそれをはずしてあると、こう言うんですわ。ところが、資料を見ますと、前からやはりあるじゃないか、こういうことを言うておるんです。これに対して、あなたは今、これは農業者の生産したものを農業者が家畜市場を開いてそうしてそこで市場売買をやる、この場合だけをさしたんだと、こう言われれば、あとの市場というものは要らないことじゃないか。要るのか要らぬのか、これだけ聞けばいい。
#64
○政府委員(森茂雄君) 農業協同組合または農業協同組合連合会が三十六年に開いておりまするここに提出されておりまするものは千三百六十五あるわけであります。それはほとんどが産地家畜市場であるわけでありますが、本法では、第二条第三項で家畜市場の定義をいたしております。それから第四項では、国がこの法律によりまして再編整備をする対象とする産地家畜市場というものをこの第三項のうちから引き出しまして産地家畜市場という定義を与えております。この資料の五十九ページの表は、およそ第二条第三項によって開設される家畜市場で、都道府県等の調査によります家畜市場で、第三項の家畜市場全部でございますので、四項の産地家畜市場はこのうちに含まれるものでございまして、三十六年二月一日現在としては千二百四十八になっております。したがいまして、中小企業協同組合等でやっておりまするものにつきましては、産地家畜市場でない場合が多いのであります。
#65
○清澤俊英君 それからさっき藤野さんの質問に対して、産地市場においては予定価格を一応定めると。その予定価格はどういう構成によって定めるんですか。これは非常にむずかしい問題だと思います。この予定価格をある程度定められた場合には、当然上がるべき趨勢にあったものも、その定められたことによって、場合によっては押えられるという危険性もありますね。こういうことも考えられる。その予定価格はだれによってきめられるのですか。重大な問題ですからその構成人員……。
#66
○説明員(森整治君) 先ほど申しましたように、市場側で、通例――この家畜の評価の問題は非常にむずかしいわけでございまして――評価委員会といいますか、そういう委員会を設けまして、予定価格について市場側でそういう価格を見ておる、こういう形になっております。
#67
○清澤俊英君 評価委員会というのはどういうメンバーなんですか。
#68
○説明員(森整治君) これは主として家畜市場が、大体協同組合なり畜連なり、そういう開設者が、その市場につきまして、家畜について目が高い人を集めてそういう委員会を作る。そこで予定価格をあらかじめ定める、それは市場限りのものであります。
#69
○清澤俊英君 そうすると、買う者までがその中に入って評価をあらかじめしていくことになる。それじゃ公正な価格は出ないでしょう。
#70
○説明員(森整治君) ただいま申しましたのは、意味はそういうことではございませんで、買う家畜商は、通常その市場に固定はしておりません。ある一定の数市場を毎月歩いているというのが普通の形態だと思います。それで、家畜商の数が、買手の数が非常に少ない場合には、むしろ談合をされるというおそれがございます。ここでせりまたは入札の場合にはへそういう上場頭数が多ければ集まる家畜商の数も多い。したがって、そういう多数の家畜が上場されるような市場におきまして、買手のほうの数が多くなければ談合の機会が少なくなる。買い人が評価委員会に入るということではございません。市場開設者が選びます、その市場に付設された委員会ということでございまして、買い手はほかからやって来て買いにくるわけであります。
#71
○清澤俊英君 そういうことは常時行なわれておりますか。
#72
○説明員(森整治君) 名の通りました集散地市場では、通例そういう形になっていると承知しております。
#73
○清澤俊英君 その場合、何条でしたかにありましたね。せり、入札その他、今度の改正案でもそうでしょう、市場設備に合わぬほどたくさん出たとかいうような場合に、特殊な取引を業務規程によって許される。その業務規程の内容というのは、その許される場合というのは、今のような場合をさすのじゃないかと思う。一つの随意契約的なものじゃないか、随意取引のようなものじゃないかと思うのです。そうすると、今言うた特殊のような場合には、別に予定価格を定めなくても相対取引でこれは済むのじゃないか。何も予定価格をきめて少数の者に何をするというようなことは要らないのじゃないか、今のような場合は。こう考えます。それが一つと、いま一つは、せり、入札その他の場合として二つあげてありますね。つなぎ場、せり場等の施設に余った、多数のものが集まった場合、またはその他の特別の資質とかいうことも加わっているし、そうしたような場合に、このせり、入札以外の取引をすることができる。それは業務規程にあらかじめ定めてある。その業務規程の範囲とその関係はどうなりますか。
#74
○政府委員(森茂雄君) 予定価格を市場で発表した場合に、お説のとおり、生産者のほうでかえってもっと高く売れるのに抑制作用になる場合があるじゃないか。全然ないことはもちろんありませんが、やはりそれでわからない方には一つの気配を、公正なところで気配を教えるという意味で……。議論のあるところでございますけれども、先生の言われる、予定価格をあらかじめきめておけば生産者に不利な場合があるのじゃないか、そういう不利の場合が絶対にないとは考えませんが、大体基準になるというようなことは、抽象的なことでございますけれども、考えられると思います。
 それから業務規程でございますけれども、そういう取引方法について、例外的なせりまたは入札によらない、以外の業務規程は、現在ではそういう例外的な規程はきめてはならないことにしておりますが、そうしておりますと、やはり旧来の、単に個人間のみの取引が行なわれるということになりますので、今後は例外的な取引、たとえば定価売買あるいは掲示売買、表示売買という公開的なせり、または入札以外の方法による取引方法に限定いたしまして、以外のそういう取引、今申し上げましたような取引に、たとえば正札売買、掲示売買等に限定いたしまして公開性のある取引をしたい、こういうことでございます。現在せり、または入札以外の取引方法を業務規程では認めておりません。
#75
○清澤俊英君 ちょっと質問と食い違っておるようですね。特定の場合を、今度改正したものをあげて、この場合には業務規程にあらかじめ定められたる方法によってこれを行なう、こういうのでしょう。それを、業務規程の内容はどうなのか。今でも、旧法でも、前の二項目です、特別な資質か、あるいは市場内の状況ですな、状況等々除いて特別の何を業務規程によって定めてあるわけなんです。それがないとはおかしいですね。市場ごとに業務規程を作って届け出しなければならない、知事に届け出をして、その認可を受けておかなければならない、私はおそらくこれは相対取引をさしているのじゃないか、こう思っている、こういうのですが、相対取引は入るのか、入らぬのか。
#76
○政府委員(森茂雄君) 御指摘のとおり業務規程で、家畜取引の目的とする家畜の頭数が売場施設などの状況から見て著しく過多な場合、いろいろ場合を掲げまして、そうして定価売買といいますか、内輪言葉でいいますと正札売買、それから掲示売買、それから表示売買、三種類の公開的な売買方法を認める、相対取引は認めない、こういう方針で措置して参りたいと考えます。
#77
○清澤俊英君 参りたいじゃない、今どうなっているのですと言うのです。今、現在でもこれは要るでしょう。今度二つふやしたのですね。旧法から見れば条件を二つふやしただけで、旧法でもやはりせり並びに入札ができない場合には業務規程によって知事の認可を受けた条件によって取引ができると、こうなっているのです。
#78
○説明員(森整治君) お答えいたします。現在の取引については、業務規程上はせり、または入札によるというのが原則でございまして、確かに例外的に集まります家畜なり家畜の上場頭数が非常に少ない場合、先ほど御指摘のようなせり、または入札によることがかえって売手側の不利になる場合もございます。それから種畜と申しますか、非常に個々の、一頭々々の牛の資質によりまして非常に価格のつけ方が違うし、また買手方の評価の仕方も非常に違う、種牛みたいな、そういうものにつきましては、これまたせり、または入札によるのは不適当かと思います。したがいましてそういうことを業務規程では例外的にせり、または入札によらない場合として規定しているわけでございます。それから先ほど申しましたように、そうでない場合、通常の場合に、せり、または入札という業務規程でせり、または入札によって売買を行なう、そういう業務規程が出されまして、都道府県知事が認可しているというのがほとんどでございますけれども、実態はそれを無視して相対取引が行なわれておるというのが、遺憾ながら現在のある和牛の集散地市場におきましてある程度見られるということでございます。
#79
○清澤俊英君 私の聞いているのは、どうも聞き方が悪いんだろうと思うのですが、本法にちゃんと書いてあるのです。旧法にも新法にもちゃんと書いてあるのです。せり並びに入札困難な場合には、こういう業務規程によってあらかじめ知事だかに認可を得たその方法でできない場合にはやるととができると、こうなっているのです。だがら、業務規程の内容というものが大体相対取引というようなものを中心にするのか、今言われたように評価取引をやるとか、いま一つ何かお話がありましたが、そういうようなものを現在あるから、現在あるのでしょう、旧法によってもあるんですから、それを聞かしてくれというのです。相対取引はできない、こうおっしゃるから、それはそうでないことはわかりましたが、そうすると、そのほかに何があるかと言っているのです。その業務規程に現在あるわけなんだから。
#80
○説明員(森整治君) お答えいたします。業務規程上そのせり、または入札以外の売買方法として掲げられているものは……全然せり、または入札以外の売買方法を書いてないのがほとんどでございます。そしてたまに見受けられるものとしては、仲立ち売買のことを書いてある業務規程がございます。業務規程上、業務規程というのは市場開設者がこういう売買方法で行ないますということで、都道府県知事に登録されているそういう書きものでございます。その書きものでは、せり、または入札によるということで出しておりまして、それを都道府県知事が認可しているというのが通例の形でございます。たまに仲立ち売買規定を書いて、都道府県知事の承認を受けているところがある、こういうことでございます。
#81
○清澤俊英君 そうしますと、仲立ち売買を規定するものだけが今現在ある、その仲立ち売買というのはどういう方法ですか。あなた方のこの法律を見れば、直されるのは、前のにもちゃんと書いてあると思うのですが、家畜の売買を行なう場合、その他せり及び入札の方法によることが著しく不適当と認められる場合であって、開設者が農林省令で定める手続により都道府県知事の許可を受けて、業務規程をもって定めた場合においてはこの限りでない。と、こうなっている。しかし、今度の新しいやつでは、改正案としては、せり並びに入札売買が困難または不当と認められる場合において、これらの場合につきあらかじめ開設者が農林省令に定めるところにより都道府県知事の許可を受けて、業務規程をもって定めた売買の方法によるときはこの限りでない。と、だから、あらかじめ業務規程で定めて、それを許可を受けておりますれば、その方法が使われるのですね、せり並びに入札以外に、これは現在もこれからも同じことなんです。ただ、仲立ち売買という一つなんですか。仲立ち売買というのはどういうことをやるのですか。
#82
○説明員(森整治君) お答えいたします。第三者の仲立人が入りまして、当事者間の売買を成立する、こういうことでございます。
#83
○清澤俊英君 そうすると当事者売買ですね、それはできないと、こう言っておられるのです。
#84
○説明員(森整治君) お答えいたします。業務規程で仲立ち売買を規定しているところがございまして、そういうものにつきましては、都道府県知事の認可のもとに当事者間の売買を成立させる第三者の仲立人がおりまして、それで売買行為が行なわれるということが認められておるということでございます。
#85
○清澤俊英君 それじゃ、局長は、一種の相対売買ですね、仲立ちが入って公正なものをきめるのですから相対売買です。あなたはだめだと、こう言っておられる。それは業務規程では禁止していると、こう言っておられる。それと同時に正札売買あるいはいま一つ何でしたか、こういうものもあるというのですけれども、それはないらしいのです。それは何で行なうのですか、ないことをやるのですか。
#86
○政府委員(森茂雄君) 現在ほとんどといっても仲立ち売買というのはごく一、二例でございまして、全部千数百あるものはすべてせり、または入札によるということで業務規程に規定しておるわけでございます。今回法律を改正しまして認めようというのはせり、または入札の方法によることが不適当ばかりでなく、非常に施設上、施設の点からいって困難だという場合を特に例示しまして、例外的な場合であるけれども、農林省令で定価売買、表示送買、掲示売買等に限定いたしまして認めていく、現在ではせり、または入札以外の方法では業務規程では規定しておらないのがほとんどすべてといっていいぐらいでございますが、そういう運用なり現状でございますので、例外的な場合でも公開的な場合を認めて極力施設等が充実しましたらせり、または入札のほうへ持っていこう、あまり厳格にせり売りまたは入札の方法によるということだけしか、現在こういう十五条の規定がありましても運用しておらないのです。そこで今度、それじゃ十五条で運用できるかといいますと、まあ不適当という言葉を広く解しまして、あるいは「農林省令で定める手続により」ということで、やれるかどうかということになりますると、法制的にいって疑問でありますので、十五条ではっきりと「農林省令で定めるところにより」ということで、手続ということを「農林省令で定めるところにより」ということではっきりいたしまして、例外的でも省令でまた限定しまして公開的方法だけを認めようと、こういうことにいたしました。
#87
○清澤俊英君 もうその点はやめますが、今度できますやつは一般のあれも入るのでしょう。今あなたにお伺いしたときは、旧法による場合は、生産地農民が行なうものは生産地農民の畜産物を出して、和牛とかヤギとかそういうものを出している こういう形になるのだ、したがいまして、そのほかに第二条第三項による開設者もおる、こういう形になっておりましたが、これが今度一つになってしまうのですね、こういう区別がなくなる、そうしました場合、千メートル以内かと思いますが、その範囲内で区域売買ですか、これはできないということと、それから大体区域外の売買はきめられていると、こういうふうに私はちょっと今考えているのですが、そうなった場合に居宅売買、家畜商が一番農民と売買するのは農民の自宅です、居宅売買、これが一番数が多いのです。農民側は一々きょうは市だから牛や馬を引っぱって、それは月に三回も四回もあるところへ出ていくこともありませんし、かりにそういうものだけやっておりましたらおそらく大部分の市場は成立しないと思うのです。こういうことも考えられる。そうした場合に居宅売買ができるのかできないのか、今の法律の表だけをさっと読んで見ますとどうも区域外売買は禁止せられている、こういうふうに見えるのですがね。ちょっとそういうふうに解釈せられるところがあるが、居宅売買できるのか、できないのか。
#88
○政府委員(森茂雄君) 清澤先生のおっしゃる居宅売買というのは、家畜商が農家の委託を受けて飼育した牛だとか今度はその取りかえに小牛を渡すとか、そういう農家と家畜商との間の供託関係でございますね。そういうことはできるわけでございますね。従来どおりできるわけでございます。
#89
○北村暢君 家畜の売買の方法についてただいまだいぶ質疑がなされているのですが、これについて私ももう少しはっきりさせたいと思いますので、御質問いたしますが、今度の改正案では、改正前の法律では、「特殊な資質を有する家畜の売買を行う場合」に限ってせり、または入札以外の方法でやる。これは説明のありましたように、種牛であるとか何とか非常に特殊なもので、値段を決定するのにせり、入札では不適当だ、そういう場合は都道府県知事の許可を受ければ業務規程でもって定められる。ところが、今度の改正案ではそうではなしに、それももちろん含んでおるが、それと同時に家畜市場の施設の状況から見て、非常に上場頭数が多くて適正な取引が行なわれない、そういう場合も含めて取引方法を農林省の政令で定めるところによって業務規程で定めればせり売り、または入札によらなくてよろしい、こういうことのようですが、大体市場の価格形成ということが本筋からいって、やはり入札とせりというものが本筋であるという点からいけば、そういう著しく多いものが出てきて実質上困難であるというような状態の出ているのは私はこれは非常に少ないのじゃないかと思うのです。というのは、出されております資料を見ましても、大体一開場日当たりの上場頭数が規模別に出ている表が出ておりますけれども、ここで六百頭以上というのが若干あるわけでございます。一体現在まで実施してきて家畜の頭数もふえておるのでしょうけれども、大体この市場の規模別にいって例外規定を適用しなければならないというようなものはどの程度あると判断しておられるのか、ちょっとその点を説明していただきたい。
#90
○政府委員(森茂雄君) 御指摘のとおり、せり、または入札でやっていこうということで、三十二年以来本法施行令でもって指導して参ったわけでありますが、最終段階におきまして、広島の尾道等では、せり、または入札による業務規程は作ったが、実際上、相対売買をやめない。で、衆議院のほうでも問題になりまして調査に行った結果、いろいろ、施設が狭隘であるというようなことが主として理由になりまして、そうして、尾道が何といいますか、法違反のまま尾道市場ががんばられたわけであります。そこで、せっかくせり、または入札の方法に返りました三重、滋賀、京都、兵庫、岡山、愛媛等が、尾道が相対売買を事実上認めておるならば、もとのとおりの商慣習で家畜商あたりでやろうじゃないかということで、現在相当、今指摘した県におきましては尾道にならって、厳格に言いますと法違反をやっておるわけであります。今回、特に本条文を明確にはっきりと特殊事例を省令等できめまして、農林省令の定むる手続によるということじゃなく、省令で相対売買を極力なくしていくと、そのかわりほかの方法として、公開的な方法をとらせようということで、ある意味ではこれは何といいますか、せり、または入札の方法に対してはやや後退的と言えば後退的と言えますが、ただ現在、尾道がそういう施設的な面で相対売買をやっておりますものですから、ほかの関西数府県では相対売買が行なわれている現状でありますので、例外的な規定を明示しまして、農林省令の定むる手続によりということでなくて、農林省令の定むるところによりということで、例外的な場合を公開規定を限定いたしまして農林省令で定めまして、それによって一切相対売買をなくしようという行政方針であるわけであります。
#91
○北村暢君 尾道が相対売買をやっていることに対して、法律違反をやっている場合の農林省の処置はどういうふうにされましたか。
#92
○政府委員(森茂雄君) 再三係員等も派遣いたしまして、現場の実情を調べた結果、物理的にいって相当金をかけなければ前後左右等限定されていまして――相当金をかけなければと言いますと、二階建にするとか三階建にするとか、そういう点もありまするが、それかといって、そういう要するに施設的な充実ということが一つの問題であります。それから、そういう条件をつけましてもし本法をお認め下さった暁には、そういう施設的な面ということと両面から相対売買をやめさしたい、こういうことで極力過去三十二年以来いろいろ懇談をしたり、実情調査の結果は、現状としては本法を改正いたしまして、新しい方法を明示しましてやっていくのが一番いい、いろいろ努力してみましたけれども、相対売買が相当行なわれているということであります。
#93
○北村暢君 十五条の違反については罰則規定はありませんでしたかね。
#94
○政府委員(森茂雄君) 開設者は取り締まることができても、そこに出入りする売買当事者を罰する規定がございませんので、開設者としてはせり、または入札の方法によってやっていきたい、あるいは日にちをふやしたり、それから時間をきめたりして、極力せり、または入札の方法を、時間延長というようなこと、それから日繰りをなるべくつけるというようなことで、開設者としては非常に努力して参ったわけでありますが、そこに参加する家畜商についての罰則規定がないものですから、やはり家畜商同士の話し合いの結果、現状においては相対取引が行なわれている現状であります。したがいまして、本法を改正いたしまして、法で規定されたせり、または入札の方法あるいは業務規程の方法によってやらない場合については、家畜商についても罰則がかけられるというようなことで、公開的の取引、例外的でも公開的の取引を十分やっていく、こういうことで家畜商の面も押えているわけであります。開設者としてはいろいろ努力して参っているわけであります。
#95
○北村暢君 今の質問に対して、参加者には罰則規定がないというのだが、開設者にはどうなのですか、罰則規定がないのですか。
#96
○政府委員(森茂雄君) 開設者には第十八条第二項で、家畜市場の開場の停止を命じたり、登録を取り消すということになっているわけです。開設者としてはやはり登録を取り消されるということでは、そこの市場の発展が期せられませんものですから、やはり家畜商の協力を待たなければならない。家畜商に例外的の措置でも、公開的の方法をやらせようということでは、ほかにバック・アップの規定がなければならぬものですから、開設者については、第十八条で登録の取り消し、開場の停止という措置ができることになっております。
#97
○北村暢君 そうしますと、十八条によって、市場内においてそういう相対売買をやっているということについて、実際に法違反をやっているということになれば、開設者に対して登録の取り消し、もしくは開場の停止というものを命ぜられることになっているのですが、十八条の規定を適用したことがないということになれば、この法律は、十八条で規定しておくことが無理ということにならないのですか、どうですか。
#98
○政府委員(森茂雄君) できれば十八条の第二項を発動して停止とか取り消しとかというようなことはやりたくないということで、極力努力して参ったわけであります。知事あるいは開設者一体となって努力して参ったわけでございますけれども、現在の実情としては、それができなかったわけでありまして、第十八条はやはりこれは知事なり、その他参加者が正当な事由があった場合において、開設者が不当な行為をしたという場合にやる規定でありまして、十八条はぜひ業務規程を守らせたい、公正な取引を円滑にしていくという意味において、第十八条は必要でありますので、私が申し上げました事例については、第十八条を発動することが非常に社会的に適当でないという判断に立ちまして、都道府県知事はまだ開設を認めている現状であります。
#99
○北村暢君 そうしますと、今度の改正の場合についても、特別な例外規定を設けて、定価売り、表示売りということをやろうということのようですが、この特別の規定を設けたら、それじゃ相対売りがなくなるかと言えば、なくなるかならないかわからないのですが、その場合、十八条の規定がまた社会的に影響があるとか何とかで適用しないということになれば、実際、法というものは守られないことになるわけです。ですから、この点はやはりせり、入札の原則というむのは、私はやはりくずしてはいけないのじゃないかと思うのです。そしてやはりとの法律をもって取り締まる規定があるのですから、取り締まりを厳重にやる。農林省は完全に市場関係者に屈服しておる。やるならばやってみれ、社会的影響があるのだから、実際農林省できないじゃないか。もう農林省の監督を大体無視して不正取引が行なわれておる、こういうことですよ。ですから、これはやはり私はそのためにせり、入札の原則というものをくずすということはいけないのじゃないかという感じがいたします。
 それじゃお伺いしますが、定価、表示というのは、これはだれが一体定価をきめ、表示という価格をだれがきめるのですか。またどういうふうにしてきめるのですか。
#100
○政府委員(森茂雄君) 定価売買は、売手が販売価格を定めて、これを定価票、正礼といいますか、正札に値段を書きまして、家畜につけておく。売買は、その定価票の表示価格だけで行なわれる。一時間ごとに、売買が成立しないものにつきましては、一斉に定価のつけかえをやる。もちろん売手がやるわけであります。掲示売買は、市場中の見やすい場所に掲示板を置きまして、これに売買の対象になる家畜を記入しておきまして、番号で記入しておきまして、その番号の下の空欄に買手が購入申し込み価格を記入するわけであります。一定の時間たちまして一斉に売買が終了することといたしますが、売手が定めておいた最低価格をこえた価格が申し込まれたという家畜につきましては、最高の購入申し込み価格を申し込んだ者を買手として、その価格で取り引きされるわけであります。北村先生のおっしゃったように、私も二カ月前に畜産局に飛び込みまして、前に出されましたこの法律でいろいろお話を実は内部でしたわけでありますが、こういう方法によってはじめて相対売買がやめられる。こういうあなたと同じような疑問を持って実は検討したわけでございます。とういう方法ではっきりと明示していけばやれる、こういうことで再び本案を提出したわけであります。
#101
○北村暢君 そうしますと亀この表から見ましても、実は市場に、上場頭数と売買の成立した頭数との表が出ておるのですけれども、資料がございますが、その中で、大体今までで上場頭数が、三十四年の場合ですが、大体百七十三万頭に対して、成立しているのが百二十五万頭ですよ。ですから、大体五十万頭近い、四十七、八万頭というのは成立しないでおるわけです。そういう統計資料が出ておるわけです。ですから、二、三割というものは、市場に出しても売買成立がしないというものが相当やはり出てくるのじゃないか。そしてまた今のここで見ましても、この法律によりましても、定価売り、表示売りというようなものをせりのほかにとったとして、これが完全に成立するということはない。先ほど言ったように、一定の時間をおいて、定価売り、表示売りで処理をしていくというのだが、実際成立のしないものがやはり出てくるだろうと思うのですよ。そういうものは、せり、もしくはそのほかの定価、表示売りにしても成立しないものが出て、しかもこれが市場の中で相対売買というものが起こってくる可能性というものは私はあるのじゃないかと思うのですよ。そうしますと、今度の規定で、当日、前日ですか、一キロ以内でやっちゃいけないということが出ておるわけなんですけれども、しかし尾道であるとか、ああいうところは市場の開催日数が非常に多いだろうと思うのですね。そういう点からいくというと、もう一キロ以内どころの騒ぎじゃない。市場の中で相対売買というものが起こる可能性がある。こういうふうに思うのですよ。そういうような問題の起こったときに、一体この法律改正をしたことによって、農林省は十八条の規定なり何なりを勇敢に適用する意気込みでおられるのかどうなのかですね。どうなんでしょう。
#102
○政府委員(森茂雄君) 北村さんのおっしゃるとおり、従来家畜取引が非常に長い伝統と慣習でやってきておるものですから、公開方法による取引に変えることはよほど努力しないと、またこそこそやっているとか、そういうようなことが行なわれる危険性が多分にあるわけです。やはり市場で取引されまする家畜商の御理解と、また政府側の信念とによるわけでありまして、今回特にこういう面から言えば変えぬでもいいじゃないかという御議論が出るのももっともだと思いますが、特に例外的に制限をいたしましてやっていこう。いろいろ旧来の関係からいいまして、個人としての立場で何といいますか、何で袖の下でやる取引が悪いのかいうことで、そういうように思い切っておる人もあるわけでございまして、私まだ非常に経験が浅いわけでありますが、がんこだと言われるくらいに理想的なほうに向かってやっていきたいと思います。これはやはり農林省、あるいは都道府県知事、開設者、家畜商が一体となって理解していかなければ、私だけががんこで話がわからぬやつだということで、せり、または入札、例外的に公開方法だけでがんばるのだと言っても、実際上、中で行なわれてしまえばそれきりであります。そういう意味におきまして、われわれとしても、関係者に十分御理解をいただいて、そうしてやっていこう、こういうことで行政官庁の熱意と同時に、関係業者の御協力を待たなければやはりやっていけない。御指摘の点は十分注意してやりたいと思っております。
#103
○北村暢君 もう一つこの点について。まあ、施設が狭隘のために混雑をしているという理由が一つあるようでございます。まあ、さばき切れないという問題ですね。そうすると、この新たに市場を拡張するか、新たにもう一つ設けるかという問題が出てくると思うのですが、こういういわゆるこれはまあ地域市場、今までの産地市場でもないですから、そうすると、再編整備以外の処置で施設拡充なり、施設の整備なり、こういう問題に対する行政措置として政府は一体どのような方法でやっておられるか。施設拡充のための三分の一の補助をするとか、あるいは開設者を公共団体に切りかえてもっと整備されたものにするとか、何か適当な処置を講じないというと、私は、これはのんべんだらりとやっていたんでは、こういう混雑したものの簡単な改善なんというものはできないと思うのですが、そういう特殊な、非常にまあ市場としても大きな規模を持っておるところだと思いますから、そういう点について具体的な政府の施策というものはどういう法律の根拠に基づいてできるのか、またやろうとしているのか、これを一つ御答弁願います。
#104
○政府委員(森茂雄君) 新しく新法におきまして、第二十六条の二の規定によりまして根拠法を設けまして、予算獲得にも努力いたしまして、そういたしまして、従来ある経費よりもできるだけよけいな経費をとりまして、やはり一方において補助していって、そうしてせり、または入札の方法によれるような施設を充実して参っていきたいと思います。予算だけでできないことはございませんけれども、法律でも明記いたしまして、国または都道府県が援助をして参ろうと存ずるわけであります。
#105
○北村暢君 二十六条の規定は、産地家畜市場、それから産地市場が今度は地域家畜市場ということになりまして、集散地の市場を含むことになりましたが、今言った尾道だとか三重とかいうのは地域市場の中に入るのですか。
#106
○政府委員(森茂雄君) ただいま産地市場になっておりますのは千二百四十八でございますが、本法を改正しまして地域市場といたしますと約百七市場が増加するわけであります。その百七のうちに尾道市場が一つございまして、ある金額につきましては、尾道市場に対して予算を準備しております。
#107
○北村暢君 私の聞いているのは、その地域市場の中に尾道なんかは入るのですか。
#108
○政府委員(森茂雄君) 入ります。
#109
○北村暢君 そうしますと、あなたのところからいただいた資料の中の最後のところに、再編整備計画の目標のところの地域家畜市場の七百九十四、その他の家畜市場七十三とありますが、このその他の家畜市場というのはどういう市場ですか。
#110
○政府委員(森茂雄君) 現在消費地市場――産地市場、集散地市場、消費地市場とありますが、集散地市場の大部分のものが今度入るわけであります。御指摘の市場は消費地市場であります。
#111
○北村暢君 そうすると、消費地市場の再編整備はどういう根拠に基づいておるのですか。
#112
○政府委員(森茂雄君) 現在京都、神戸、これは一種の消費地市場であります。これらはもっと充実いたしまして中央卸売市場の枝肉取引市場に拡充しよう、こういうことでおります。
#113
○北村暢君 資料にある再編整備計画の目標数というのに七十三というのがあるわけですね。その他の家畜市場、それは消費地市場というのですから、七十三は消費地市場が再編整備をやろうとする目標数なんでしょう。そういうものが、京都、神戸は中央卸売市場でやるというならば、これはこの法律で、家畜取引法ではなしに、中央卸売市場法でやるべきであって、この再編整備とは違うのじゃないですか。
#114
○政府委員(森茂雄君) 御指摘のとおりであります。そういう大消費地における家畜市場は、枝肉市場として中央卸売市場法によって、かつ、中央卸売市場法で準備しました予算によって充実していこうというわけであります。私のほうでやるというのは、主として産地の市場それから一部集散地市場、今度拡充します集散地市場について予算措置を講じてやろうというわけであります。御指摘のとおりであります。
#115
○北村暢君 だからお伺いしているのは、その他の家畜市場が消費地市場だとおっしゃるから、それじゃ消費地市場の再編整備をやる法律の根拠はどこにありますか。二十六条は地域市場だけでしょう、再編整備をやるのは。消費地市場も再編整備をやるということが出ておりますから、どういう法律の根拠に基づいてやるのですかと、こう聞いているのです。
#116
○政府委員(森茂雄君) 消費地の家畜市場はできるだけ枝肉取引による中央卸売市場として、中央卸売市場法による規定によって再編整備しよう、こういうことで企業市場課と連絡をとりまして、来年度では東京、やがて本年度中にできるのは大宮、京都、神戸はそれに次いで来年以後において中央卸売市場による家畜市場ではなくて、枝肉の取引市場として整備していく。私どもの対象として、家畜市場として、消費地の家畜市場として整備しようという考えはございません。
#117
○北村暢君 そうしますと、お伺いしますが、特に問題の起こる先ほどの特殊の取引方法を認めようとする地域というのは、市場というのはごく少ないだろうと思うのですよ、私は。ごく少ないだろうと思うのですが、そういうところは早急に公正な取引が行なわれるためには、施設なりあるいは市場の整備というか、増設というか、そういう点からいって整備しなければならないと思うのですね。そうなれば、一体これは予算的にどういうふうに考えておられるのですか。
#118
○政府委員(森茂雄君) 予算的には大いに努力しておるわけでありますが、三十六年度、本年度では約千五百万円、来年はもっとよけいに現在大蔵省に要求しております。
#119
○北村暢君 それの補助の方法はどういうふうになっておりますか。
#120
○政府委員(森茂雄君) 開設者に対して三分の一補助、都道府県によりましてはそれにさらに補助の残につきまして追加して開設者に負担のかからないようにやるわけであります。
#121
○北村暢君 そうすると、この特例を認めようとするような尾道なり三重なり岡山なりというようないわゆる畜産の取引の主要な市場の整備というものが急務であろうと思うのです。そうすれば、三分の一補助の千五百万円というのはおそらく集散地ではなくしてほかの今度の地域市場ですね、これも含んでの予算ではないかと思うのですが、大体尾道だの何だの、そういう一番混乱しているようなところの整備は一体どのくらいあればできるのですか。
#122
○政府委員(森茂雄君) 第一次計画としては、尾道については二百三十万円予定しておりますが、一年限りで済ますわけではなくして、計画的に三カ年くらいでやっていこう、こういうことで考えております。
#123
○北村暢君 大体、私は最初に資料要求してありますが、再編整備の計画の実施の状況というものを知らないというと、これははっきりできない問題だと思うのですが、大体二百三十万円とか、三十六年度で千五百万円程度の市場整備の予算では大体が整備できないのですね。これは、実際できないのです。だから、今度の特例法もこれは永久にこういう特例を認めていこう、こういうことじゃないでしょう。暫定的に今行なわれておる相対取引を一時押える手段として市場の整備ができるまで二年なり三年なりこれを暫定的にやっていこう、法律改正をしてやっていこう、こういう考え方だと思うのです。そうすると、これはやはり予算の裏づけがないというと、こういう法律改正としては永久にこういうふうになってしまって、暫定的でなくなってしまう可能性が出てくるのです。ですから、こういう法律改正を暫定的にやろうとするその計画というものをはっきり出すべきだ。尾道だけではなくて、問題になっているところは何カ所かあるわけでありますから、それは尾道が混乱しておるために相対取引が行なわれておる。したがって、岡山も三重もそれにならってやれということは、必ずしも岡山、三重が混乱していなくとも、尾道が相対取引が行なわれるのだから私の市場でも相対取引でもいいのだ、こういうことになったのでは全然取り締まりなんかできなくなってしまうわけです、これは。したがって、私はこの特例を認めることはあまり賛成しないのです。いかに尾道が特殊条件にあって場所が狭いということで相対取引が行なわれていて、これを押える方法がない、こういうことのようですけれども、実際にはそれが蔓延するでしょう。そういう混乱しないところでも相対取引をやる、そうして業者は非常に強いのです、お前のところが会場を閉鎖するならしてみろ、おれは勝手なところでどんどんやる、これはできるでしょう、せりでなくとも。これはあとのほうの質問でもって、市場全体の計画の問題について、あるいは商取引の問題、商法のほうとの関連において何もそこの市場を閉鎖してもどこでもできないことはないでしょう。やはりそういうような点からいって、市場の秩序とか何とかいうのはそのために守られなくなってくる。したがって、この法改正ということが暫定的であるならば、あるように予算の裏づけなりあるいはこの施設拡充の計画なりというものが明確に出て、そういう見通しがあるものでなければ、法律改正をしても無意味である、私はそう思うのです。ですから、そういう点からいけば、この市場関係は流通関係が非常に重要だから、取引関係からいっても非常に重要である。そういう見通しもない、今言ったような、この計画はちょっと金額を聞いただけでも私はさっぱりやるのかやらないのかわからないような感じがする。もしこの法律改正の裏づけとなるような施策があるなら、ひとつ具体的に予算関係についてこの市場整備計画というものと並行して出していただきたい、こう思うのです。そういう点についてどのように考えておられるか、ひとつお伺いいたしたい。
#124
○政府委員(森茂雄君) 御指摘のとおりでございまして、やはり施設の充実と相待って、特に狭隘なところはせり、または入札の方法が矯正できるわけであります。したがいまして、改正案にもこれはただし書きの許可は条件を付してやる、条件を付してやるということは、年限を限ったり、いろいろ開設者に努力をしてもらうということで、いろいろ条件がつけられるわけです。逆の意味におきまして、わざわざ本法を、北村先生御指摘のとおり、やはり条文がなくても、もっと一生懸命予算折衝をやればとれないというものではございませんけれども、やはり前これを立案しまして、前国会に出したところの趣旨は、ここまでも内容をさらけ出しまして、十分御討議いただきまして、そうして法第十五条までもあえて改正してやるまでには、こういうことで農林省が真剣に従来の家畜取引の弊害ある点を是正しようということで、ある意味ではわざわざ立法を要さずとも、一生懸命予算をとっていけばよいわけでありますから、北村先生御承知のとおり、ここまで行政官庁として、北村先生も行政官としてベテランでございますが、そういう意味におきまして、やはり役所が法律を変えてまでもこれの裏打ちをしていこうということは、行政官庁としては、十五条を改正してまでもということで、わざわざこういう家畜取引法を御審議願わずに、黙って知らぬ顔をしておればそういう点は御指摘にならぬわけでございますが、あえて勇敢にも前局長が提示されたゆえんのものは、われわれだけの力ではだめなんで、広く国民にこういうことを知ってもらって、全面的に応援してもらって、家畜の取引の万全を期したいという趣旨からでございます。
 資料につきましては、昨日要求されました資料は、やはり夜かけてやりますのですが、きのうの台風で印刷のほうのアルバイトも出ていないので、十時という約束がまだ届いておりません点は申しわけないと思います。至急資料は整えて提出したいと思います。
#125
○委員長(仲原善一君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#126
○委員長(仲原善一君) 速記をつけて。
 本日はこの程度とし、これをもって散会いたします。
   午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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