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1961/10/10 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第4号
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1961/10/10 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第4号

#1
第039回国会 内閣委員会 第4号
昭和三十六年十月十日(火曜日)
   午前十一時十五分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     大谷藤之助君
   理事
           塩見 俊二君
           松村 秀逸君
           鶴園 哲夫君
   委員
           石原幹市郎君
           上原 正吉君
           木村篤太郎君
           中野 文門君
           一松 定吉君
           山本 利壽君
           吉江 勝保君
           伊藤 顕道君
           千葉  信君
           赤松 常子君
  衆議院議員
           飛鳥田一雄君
  国務大臣
   国 務 大 臣 川島正次郎君
  政府委員
   人事院事務総局
   給与局長    滝本 忠男君
   行政管理政務次
   官       岡崎 英城君
   行政管理庁行政
   管理局長    山口  酉君
   大蔵政務次官  堀本 宜実君
   建設大臣官房長 鬼丸 勝之君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
   ――――――――――
 本日の会議に付した案件
○連合国占領軍等の行為等による被害
 者等に対する給付金の支給に関する
 法律案(衆議院送付、予備審査)
○大蔵省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣送付、予備審査)
○臨時行政調査会設置法案(内閣送
 付、予備審査)
○建設省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
   ――――――――――
#2
○委員長(大谷藤之助君) それでは、これより内閣委員会を開会いたします。
 去る十月三日、予備審査のため本委員会に付託されました連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案(衆第一号)を議題といたします。
 発議者から提案理由の説明を聴取いたします。
#3
○衆議院議員(飛鳥田一雄君) ただいま議題となりました連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案に対する提案の理由を説明申し上げたいと思います。
 今日、経済成長が一七%とかいわれておりますが、無暴な太平洋戦争の痛手はいまだ国民生活の上に痛々しくそのつめを残しているのであります。
 この法律案で取り上げました占領軍被害者の問題も、その特徴的なものの一つであります。
 敗戦後より今日まで、占領軍軍人及びその構成員等の不法行為によって、善良な一般市民が、実に十四万八千人以上もその尊い生命または身体に重大な損害を受けているのであります。たとえ占領軍であっても、善良な一般市民に対しては、その財産、生命に対して脅威または損害を与えてならないことは国際法上明白な事柄であります。しかし、日本の場合は、これら占領軍から損害を受けた被害者は、何ら顧みられることなく放置され、日本の行政機関にその事実を訴え出た者のみがわずかの見舞金を日本政府または地方自治体から支給されているにすぎないのであります。しかも、これら不運な人々は、サンフランシスコ平和条約第十九条によって、一切の権利を放棄せしめられているのであります。
 ただ、平和条約発効以後発生した事故については、行政協定第十八条に基づいて、損害の補償を行なうこととなっており、十分とはいいがたい措置ではあるが、昭和二十七年以降三十四年度末までに、六万九百四人の被害者に対して、死亡の場合、最低三十万円から最高百五十万円までの補償を行なっているのであります。
 ところが、平和条約発効以前の死亡約三千七百人以上を含む約九千人に及ぶ被害者に対しては、その後若干の補正的な見舞金の追給措置が行なわれたが、前に述べましたように、涙金程度の見舞金を支給したにすぎません。さらにそれすらも受けていない泣き寝入りの人が数多くとり残されているのであって、調達庁調査によっても二千人以上の未受給者がいるのであります。これらの人々には何物をもってもかえることができない生命身体の損害を十年以上も放置されていたわけであります
 私どもは、国の措置としてこれらの人々を一刻も早く救うことが、真に血の通った政治ではないかと思うのであります。
 この際せめて昭和二十七年以降の現行補償制度と比較して、著しく均衡を失しているものに対し、緊急に救済措置を講ずる必要があると痛感する次第であります。以上がこの法律案を提出するに至った基本的な態度であります
 次いで、法案の内容についてその概要を説明申し上げます。
 ます、この法律案による給付の範囲でありますが、第一条に規定しましたように、連合国占領軍の行為によって死亡または、傷害を受けた者及びその遺族に限定し、一部の特例を除き財産上の損害はこの際除外した次第であります。
 最高裁判所のある判決文の中に「人間の生命は、全地球よりも重し」という名言を残しているのでありますが、何物にも優先して尊重さるべき生命及び身体の損害は、いかなる事情があるにせよ、早急に救済さるべきであるとの見地に立っているのであります。
 その適用範囲については、前にも述べたように昭和二十年九月二日より昭和二十七年四月二十八日まで発生した事故で被害者が日本国籍を有する者とした次第であります。したがって、第三国人等の被害者はこの法律の権利者たり得ないわけでありますが、外交上の問題として政府において円満な解決をはかられんことを強く希望しているのであります。
 なお、ポツダム宣言受諾以後昭和二十年九月二日以前においても若干の被害者があるので、これらの者も救済し得るよう附則に規定してその措置をとることにしたのであります。
 また、給付金の基準についてでありますが、事件発生後約十年以上も経過した事実に対して、個々にその程度を認定して給付金の金額を算定することはきわめて困難な事情にあるので、労働省で作成した昭和三十五年一月の毎月勤労統計により、全産業の労働者一人当りの平均給与額をとることとし、その三十分の一をもって、一率に基準日額としたわけであります。
 給付金の種類は、療養給付金、休業給付金、障害給付金、遺族給付金、葬祭給付金、打切給付金の六種類でありますが、それぞれの給付金の種数に応じて基準日額を乗じて給付金額を算定することとしたのであります。たとえば、遺族給付については、基準日額の千日分に相当する金額とし、葬祭給付は基準日額の六十日分、傷害者に対する打切給付金は、基準日額の千二百日分に相当する金額としたことなどであります。
 なお、現実の支給にあたっては、当然のことながら、すでに何らかの給付を受けている者については、この法律による給付金額からすでに支給した相当給付金額を控除した金額を支給することとした次第であります。
 療養給付金については、実際療養に要した費用を支給することにしたのでありますが、この法律施行以前の療養費については、実情の把握が困難なので、調達庁長官が、一定の基準を政令によって定め、それによって支給することとしたのであります。
 また、連合国占領軍等の行為という特殊な関係から、婦女子等の場合で、その行為により、直接負傷し、または疾病にかからなくとも、その行為が原因となり、重大な精神的衝撃等によって死に至らしめた場合は、やはりその遺族に対し、遺族給付金を支給する規定を設けた次第であります。
 さらに、この法律が現実に施行されましても、事件後十数年を経過したものが多いことから見て、個々の状況を判断する資料に乏しく、調進庁長官だけでの認定が困難なケースが相当数あると予想されるのであります。これらのものについては、各地方調達局に、学識経験者等、調達局長が任命する七人の委員で構成する被害者給付金審査会を附置して、調達局長の諮問に応じ、調査審議し、その万全を期することにしたのであります。
 また、この法律による権利者で調達庁長官の処分に不服がある者は、一年以内に書面で、調達長官に不服の申立てを行なうことができることとし、再審査の方途も講じてあるのであります。
 ついで、この法律の実施にあたっては、迅速かつ正確な運用をはかるため、関係都道府県、警察署等行政機関の協力義務を規定した次第であります。さらに、給付金を受ける権利の時効を三年とし、この法律による給付金はすべて非課税として、給付金の権利については、譲渡、または担保、差し押え等の行為を禁止することとしてあります。
 また、遺族の順位その他手続に関する規定等必要な措置を規定し、さらに細部の必要手続については総理府令にゆだねることとしたのであります。
 以上法律案の主要点について御説明申し上げましたが、なにとぞ立法の趣意を十分御了察の上、慎重審議、すみやかに可決されんことを心から願う次第であります。
#4
○委員長(大谷藤之助君) 以上で提案理由の説明は終了いたしました。自後の審査は、これを後日に譲ります。
 ちょっと速記を止めて。
 〔速記中止〕
#5
○委員長(大谷藤之助君) それじゃ速記をつけて。
#6
○委員長(大谷藤之助君) 次に、去る九月二十五日、予備審査のため本委員会に付託されました大蔵省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から提案理由の説明を聴取いたします。
#7
○政府委員(堀本宜実君) ただいま議題となりました大蔵省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の概略を御説明いたします。
 この法律案は、大蔵省の機構の一部を改正いたしまして、行政事務の一そうの適切かつ能率的な運営をはかろうとするものでありまして、内容は、さきに第三十八回国会に提出いたしました法律案と同様であります。
 以下、その内容の概略について御説明申し上げます。
 第一は、主税局税関部を関税局とすることであります。最近におけるわが国貿易の急激な進展に伴いまして、税関の事務量は飛躍的に増加してきており、また、為替、貿易自由化の動きに伴いまして関税政策の重要性が高まって参りましたため、主税局税関部の事務量は量的にも質的にも著しく増大してきております。このような実情にかんがみ、この際、主税局税関部を独立の局に昇格して、政策面及び実施面の事務処理の効率的な運営をはかろうとするものであります。
 第二は、財務研修所及び会計事務職員研修所を設置することであります。前者につきましては、財務局職員の資質能力の向上、能率増進をはかるため、従来主として大臣官房地方課においてその研修を行なって参りましたが、今般独立の附属機関として、研修内容の充実をはかろうとするものであります。また、後者につきましては、各省庁における会計事務の改善に資するため、かねてから主計局において行なって参りました会計事務職員研修を、独立の附属機関として研修内容を一そう充実しようとするものであります。
 第三は、印刷局及び税関における官房の制度を改め、総務部とするものであります。
 最後に、最近の経済金融情勢の推移にかんがみまして、大蔵大臣の諮問機関である金融機関資金審議会の設置期間を昭和三十八年三月三十一日までといたしまして、その間、民間資金の活用の基本方針等について審議させることとしようとするものであります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由及びその概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いを申し上げます。委員長(大谷藤之助君) 以上で提案理由の説明は終了いたしました。自後の審査は、これを後日に譲ります。委員長(大谷藤之助君) 次に、去る九月二十五日、予備審査のため本委員会に付託されました臨時行政調査会設置法案を議題といたします。
 政府から提案理由の説明を聴取いたします。
#8
○国務大臣(川島正次郎君) 臨時行政調査会設置法案につきまして、その提案の理由を説明申し上げます。
 近時、経済の発展に伴い企業経営の改善はきわめて著しいものがありますが、これに比べまして、行政の運営は、必ずしも時代の進展に即応していない面があることは一般に指摘されているところであります。このような事情にかんがみまして、政府といたしましては、昨年十月十四日行政運営の簡素能率化のため、行政諸法規並びに事務内容を徹底的に再検討し、不要不急事務の整理、簡素化をはかり、新規増員を極力抑制する方針を決定し、その具体的方策を行政審議会に諮問いたしましたところ、同審議会は、昨年十二月七日答申中において、根本的な対策として、行政の体質改善のための強力な臨時診断機関の設置を提唱して参ったのであります。政府はこの答申の趣旨を尊重し、各界各層の知能を結集して、権威の高い行政診断機関として、総理府に附属機関として臨時行政調査会を設置することとし、本法案を提出した次第であります。
 臨時行政調査会は、行政を改善し、行政の国民に対する奉仕の向上をはかる目的のために、行政の実態に全般的な検討を加え、行政制度及び行政運営の改善に関する基本的事項を調査審議し、その結論に基づいて内閣総理大臣に意見を述べ、または内閣総理大臣から諮問があった場合には答申する任務を有するものであります。したがって、臨時行政調査会設置の目的は、あくまで行政の根本的な体質改訳をはからんとするものでありまして、公務員の人員整理のごときことを意図するものではありません。臨時行政調査会内閣は臨時の機関でありまして、その存続期間は昭和三十九年三月三十一日までとしております。調査会の意見または答申の取り扱いについては、内閣総理大臣はこれを十分尊重しなければならないこととするとともに、国会に対して総理大臣から報告する道を開く規定を設けました。これは、行政の改善問題については、政府がその責に任ずることはもちろんでありますが、あらかじめその問題点を国会及び国民に提示し、十分な協力を仰ぎたいとの趣旨にほかなりません。さらにこの調査会には、調査について他の諮問機関と異なる権能を持たせてあります。すなわち、調査会は、行政機関、地方公共団体及び公共企業体等に対して資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができることは、他の諮問機関と同様でありますが、必要があるときは各行政機関については、その運営状況を調査できる規定を設けました。
 また、調査会の組織については、内閣総理大臣が、両議院の同意を得て任命する委員七人をもって組織することといたしました。その他調査会に専門の事項を調査審議するため専門委員、調査に従事する調査員を置くことになっています。
 以上が本法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決されますようお願い申し上げます。
#9
○委員長(大谷藤之助君) 以上で提案理由の説明は終了いたしました。自後の審査は、これを後日に譲ります。
   ――――――――――
#10
○委員長(大谷藤之助君) 次に、建設省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側出席の方々は、川島行政管理庁長官、山口行政管理庁行政管理局長、滝本人事院給与局長、鬼丸建設大臣官房長、なお、建設大臣もほどなくこちらに見える予定でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#11
○鶴園哲夫君 行政管理庁長官にお伺いをいたしたいのでありますが、御存じのように、三十八通常国会に建設省、大蔵省、厚生省、労働省、それぞれ設置法の一部改正が出されまして、四つの局を新設する、さらに運輸省、外務省、それぞれ部を新しく新設をするというような提案がなされまして、この中で厚生省と労働省にはそれぞれ局が新設されている。運輸省、外務省にも部がそれぞれ新設されました。今度のこの臨時国会に、さらに残りました建設省と大蔵省の局の新設が出ておるわけであります。この点につきまして若干伺いたいのでありますが、三十六年度におきましては、十六の新しい局並びに部を新設するという要求が各省から出されております。それに対しまして、政府としては四つの局、それから二つの部、これを新設するというお考えであった。昨年三十五年度の場合におきましては、二十二の新しい部局を新設するという要求があったのでありますが、これに対しまして、政府としてはゼロ、作らないという方針になっておった。そこでゼロから六、三十五年度は三十二要求があったのだけれどもゼロだ、三十六年度は十六あって六つ新設する、こういうことになったわけでありますが、このゼロから六つというのは非常に方針が変わったのではないかという印象を強く受けるわけであります。もちろん三十五年二十二要求があった中にも、至当な要求のものも――皆至当な要求のものでありましょうが、それはゼロだ、三十六年度は六つだ、何か大きな変更があったのではないかという印象を強く受けますので、そういう変更があったのかどうか、その点をます伺いたいのであります。
#12
○国務大臣(川島正次郎君) 前大臣の方針につきましては、私からここで御説明申し上げるわけにいかぬのでありますが、私といたしましては、なるべく行政機構を簡素、能率化いたしまして、一般国民諸君の便利をはかりたい、こういうことを根本の方針にいたしておるのであります。しかし、時勢の進運、社会の要求に応じまして、必要なる部局はこれを新設しもしくは拡張することは、これはやむを得ないのであります。しかし、いたずらに行政機構が膨脹いたしまして多岐多様になることは、これは絶対に避けなければなりませんからして、新設その他の各省の要求に対しましても、行政管理庁としましては、極力これを抑制いたしまするし、また、従来ありまする機構ですでに必要でなくなった機構等も、これは漸次整理する必要があるのじゃないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
#13
○鶴園哲夫君 そういたしますと、変化があったわけではないというふうに受け取るわけでありますが、ですが、変化はないという長官の御答弁でございますけれども、二十二要求があってゼロだ、三十六年度は十六の部局の新設の要求があってそれは六つだというには、何か変化がなければならぬのじゃないだろうか。無から六ですからして、何かそこに変化があったのではないか。部局を新設するということに対する政府の考え方、方針が変わったのじゃないかという印象を受けるわけです。なかったとおっしゃるのですけれども、どうもそこの理由が前の三十五年度の二十二の要求というのが、そうむちゃな要求ではなかろうと思いますが、それぞれ設けるという現実の理由があったのだろうと思います。その中から一つや二つはぜひとも必要だという至当なものがあったのじゃないかという気がするわけでありますが、それが全部ゼロだ、三十六年度は六だ、何か大きな変化があったのじゃないか。倍増ブームという、そういうようなブームが影響しておるのかどうか、何か私は従来の方針のまま変わっていないというのでは理解がつきにくいのですけれども、重ねて……。
#14
○国務大臣(川島正次郎君) 行政機構の簡素、能率化という考え方は、歴代の行政管理庁長官の持っている方針だと私は考えまして、この点には変化はないと思うのでありますが、三十五年の際、私は当局者ではございますませんので、どういう事情でゼロになったか、詳細に申し上げるわけにはいかないのでありますが、三十六年度の際には、小津前大臣が大体きめまして、これを継承しまして、私も現在やっている程度の部局の新設は必要なりと、かように考えておるわけでございまして、その間に事務上どういう変化があらたということは、私は御説明申し上げる資料を持っておりません。
#15
○鶴園哲夫君 この点は、どうも私、今大臣の御答弁では理解のつきにくい感じがするわけでございます。したがって、これはどうも今のお話でははっきりしないのでありますが、問題を残しておきまして、次に明年度、三十七年度に新しく局を作る、あるいは部を作るという要求を各省から相当出されておるというふうに思います。現在どの程度の要求が行管のほうに各省から出されておるものかどうか、この点を伺って、それに対しまして、行政管理庁としては、昨年と同じように、甘いといいますか、ゼロから六というのは非常に甘いということになりますが、そういう甘い態度をおとりになるのか。従来、局を減少するというのは、非常な努力を払って局を減少してこられたし、また部を削減されます場合も、たいへんな努力で部が削減された経緯があるわけであります。そういう意味合いから、三十七年度に対するお考えを伺っておきたい。
#16
○国務大臣(川島正次郎君) 私の方針は、先ほども申し上げたとおり、行政機構の簡素、能率化でありまして、その趣意に従って審議をいたしますが、ただ、私の手元には、まだ三十七年度の各省の要求が参っておりません。これは事務当局が今審査中でございまして、大体下審査ができますれば、中間で私に報告があるわけであります。各省からどういう要求があったということは、事務当局から報吾させますから、御了承願います。
#17
○政府委員(山口酉君) 三十七年度の各省の部局の増設、昇格等につきましては、ただいま各省から説明を聞いておる最中でございまして、なお今後かなり変更があるかと思いますが、現在までのところでは、約三十の部局の新設、昇格を計画いたしておるようでございます。
#18
○鶴園哲夫君 大臣、せっかく簡素化ということをたびたび御説明になるわけでございますが、三十という部局の新設が出ておる。まだふえてくるという可能性も否定できないわけでありますが、これはどうもたいへんなことだと思います。私どうも去年からこういう形になって参りましたのは、臨時行政調査会法案というのが提案されて、三年のうちにこういった問題についてもやはり論議になるだろうと思いますが、そういう法案が成立しない前に、あるいは結論が出ない前に、局を作るところは早く作っておこう、部を作るところは早く作っておこうというような考えもやはりなきにしもあらずじゃないかという気もするわけでありますが、その辺はどういうふうに見ておられるのか、伺いたいと思いまます。
#19
○国務大臣(川島正次郎君) 私は、必ずしも今これから御審議願いまする臨時行政調査会ができるので、その前に各省が機構の改革をやっておこうというのじゃないと、私はこう思いますが、先ほど来申し上げたとおり、何としても今日の行政機構というものは複雑多岐でありまして、国民に対して非常な迷惑を与えておるのでございますからして、できるだけこれを簡素化することにはこれから努力したいと考えております。現在各省から私のほうに回っておりまする三十数余の部局の増設につきましても、十分一つ検討いたしまして、必要万やむを得ざるものはこれを認めますけれども、比較的必要度の薄いものはこれを押さえるような方針をとりたい、こう考えております。
#20
○鶴園哲夫君 昨年は十六の部局の新設の要求がありまして、そして六つお認めになったわけですが、ことしは三十ですから、昨年の二倍近い、ほとんど二保という部局の新設が要求されておる。何かこういうところに一種のムードみたいなものを非常に強く感ずるのですけれども、私は必要である部局をふやすということについて反対するものではありません。ですが、何か去年たががゆるめられたような印象がありまして、ゆるめられたならゆるめられた理由を明らかにしていただきたい。今まで局を作るということについては、非常に慎重だといいますか、ほとんどゼロ的、ゼロといってもいい態度をとってきておられたのが、昨年から六つの局を作るというようなことになって参りました。そういう形では、必然三十七年度になりますと、各省はこういう形で昨年の二倍近い要求が出てくる、あるいは今後ふえるかもしれませんということになってきておるというふうに思うわけであります。ですが、そこの変化の程度のことがわかりませんので、この問題は別におきます。
 次にお伺いします点は、今各省に置かれております調査官、参事官、あるいは審議官という、何々官という名称のつく職でありますが、これは各省の局長に該当する同じような等級の人、あるいは課長と同じような等級の人、あるいは次官と同じような等級に該当するこういう調査官、参事官、審議官というものが、近年非常に顕著に増加いたしておるわけです。これは一体どういう理由なのか。この点いろいろ考えられますけれども、どういうふうに考えていらっしゃるのか、当初はこういうものはなかったのです。ほとんど例外にしかなかったのです。ただ大蔵省の主計局の主計官、あるいは行政管理庁の管理官、こういう分掌官はあったのでありますが、総括調整をする官というもの、調査官とか審議官とか参事官とかいうものはほとんどなかったといえる。ところが、近年これが非常にふえておる。試みに私外務省を調べてみますと課長は四十四名外務省におりますが、参事官が実に二十一名おる。あるいはこれは通産省でも相当なものですね、非常なふえ方なんですね。これは一体どういうことなのか。私は、もちろんこういうスタップ的な総合調整的な任務を持ったこういう官の必要なことは否定するものではありませんし、必要であると思っておりますが、しかし、ふえ方が非常に顕著でありますし、しかも、種々いろいろこの点については問題があるように思いますので、どういうふうな理由でこのように顕著にふえているのかという点を伺いたいわけであります。
#21
○国務大臣(川島正次郎君) 私どもその当時責任者じゃございませんんで、どういう理由でふやしたかということをここで御説明申し上げるわけにいかないのでありますが、考え方としては鶴園さんと同じ考えを私は持っております。いたずらにそういう役人がふえることに対しては、十分これを抑制すべきものである、こう考えておりますし、ことに今御指摘のように、いろいろ違った名前で置いているわけでありまして、それぞれそのときに事情があるでありましょうけれども、そういうことも考慮しなければいけないじゃないか。外務省については、私はかねて思っておるんですけれども、一体参事官が多い上に、大使、公使でも、勤務場所を持っていないでもって外務省に籍を置いている人間が相当あるのです。こういうのは当然整理する必要がないかということをかねて主張しておったこともありますので、お話はごもっともな点がありますから、十分一つ御意見を尊重いたしまして、これから検討してみたいと思っております。
 それから、三十五年度においてゼロだった、三十六年度に六つふえたのはどうかという先ほどの御質問でありますが、これもお答えしたとおり、私は事情を知りませんけれども、十分当時の事情を調べまして、今後私が仕事をやっていく上の参考にしたい、こう考えております。
#22
○委員長(大谷藤之助君) ちょっと政府側の内閣の御出席の方を追加いたします。岡崎行政管理政務次官も出席されております。
#23
○鶴園哲夫君 この調査官なり参事官なり審議官という問題であります、が、当初この調査官というのは、課を大幅に整理したことがありますが、その場合の課長の処遇に若干困った点もあって、そして二、三年たって最初に調査官というものが出て参りまして、その調査官が非常にふえたというようにも思いますが、この局長のポストをふやすということは非常にむずかしかったわけです。ほとんどもうできなかったわけです。また、部長のポストをふやすということもできなかった。ですが、この審議官なり参事官ともなりますと割合にふやせる。そうしますと局長と同じ二等級になれる、あるいは課長と同じように三等級になれる、あるいは次官、外局長官と同じように一等級になれる、こういうようなことが一つはあるんじゃないだろうか。これは否定できないのではないだろうかという私は気がしておるわけなんですが、これはあまりこまかくなりまして恐縮でありますけれども、そういうような感じを持っております。また、各省の中にあっても、そういう気持が否定できない面があるんではないかと思っております。したがって、こういう点にについても山口行管局長から伺いたいと思います。そういう傾向がないかという点ですね、あまりに顕著にふえるもんですから。たいへんなもんです、このふえ方は。伺いたいと思います。
#24
○政府委員(山口酉君) 総括整理職がふえて参っておりますことは御指摘のとおりでございます。これは鶴園委員が御指摘のような、課の整理を非常に強力にいたしました際に、その課にかわってできたものがあるということは、これも私は否定いたしません。そういう事実はあると思います。ただ、この総括整理職というものが必要であるというふうに考えて参りましたのは、これは行政審議会の御意見にも出ておったんでございますが、中間管理者と申しますか、局長、部長というようなところの管理者が非常に忙しくなっております。これは事実でございます。で、なかなか自分の所管しております分掌事項を全部完全に取り切って考えていくという余裕がなかなかない。国会関係につきましても、相当な範囲の仕事を持っておりますし、部内においては、部内の総括整理をし、部下を監督して企画事務を担当していく、対外的にもいろいろ折衝事項がありますし、非常に繁忙になってきたということは否定できません。しかも、こういう部面の強化ということは、どうしても行政運営を円滑に質をよくしてやっていくためには、こういう立場の人に十分活動してもらわなければならない。そこで、そういう人たちが十分その能力を発揮するために、直接の補佐的な職員というものが必要ではないかということで、このミドル・マネージメントの強化という線が行政審議会で答申されております。そういう実際の必要がございまして、課長というような下の分掌職のほかに、局長の総括整理の仕事を直接援助するという立場の参事官とか、あるいは調査官とか、いろいろ名称はございますが、そういうふうなものを少し強化していこうということになって参りまして、それが現在今御指摘のような部面で非常に多くなったということをいわれるわけでございます。これは外国の例を見ましても、日本よりむしろこういうミドル・マネージメントのスタッフというものは豊富に持っております。わが国は特にそういうのに比べて多いということもないと思います。もちろん非常にこういうところがふえてきませんように、十分御指摘のように注意はして参りたいと思います。また、御意見にごさいましたような同じようなランクの職員、局長クラスあるいは部長クラスと同じような給与で待遇をいたしますような職員がふえてくる、そういうふうなものならば認められやすいというようなことで、そういうところを各省から計画をして出す傾向はないかどうか、これは私は正直に申し上げますと、あるいはあるんではないかと思っております。しかしながら、私どもの行政管理庁としては、そういうことは一切考えませんで、この待遇は人事院で所管しておりますので、一切考えませんで、仕事の分掌事項、職能の範囲が必要かどうかということに限って見ておるわけでございまして、先ほど申し上げましたような考え方でやっておりまするので、それがたまたま非常にむづかしい仕事であるというふうに人事院で認定されれば、あるいは給与、待遇は相当局長クラスのようなものを出すということになる可能性はあるわけです。で、そういう見通しのもとに各省が計画を出すということがないかどうか、これはちょっとわかりませんですが、私はあるいはありはしないかとも思います。しかし、私どもは、そういうことをそういう目的でやるものならば、極力これを抑制する、認めないという態度で審査をいたしております。
#25
○鶴園哲夫君 この三十六年度に四つの局ができまして、部が三つできる、それから農林省に今度、今まで中央農林試験場というのが一つあったんですが、これをやりくり算段いたしまして、五つの中央農業試験場ができる、こういうような設置法の改正を見ておるわけですが、これらに共通しまして言えることは、局がふえて部ができる、それから五つの中央農業試験場がふえる、ですが、そこに働く人員は例外なしにふえない、一人もふえない。つまり五つの中央農業試験場長というポストができる、それから局長というポストができる、あるいは部長というポストができるというだけになっておるように思うんです。このことは一体どういうことなのか。ポストだけふえて局になったけれども、課がふえるわけではないし、人間がふえるわけではない、部が局に昇格しただけだ。農林省みたいに、今までは試験場一つであったんですが、それをやりくり算段をして五つの中央農業試験場ができる、人間はふえない。言うならば管理面というものを強化するというふうにもとれますけれども、何かポストだけがふえるという印象を非常に強く受ける。先ほど申し上げました調査官、参事官、審議官というものが続々ふえたということも、何かポストがふえるという印象を受けるわけですね。これはいろいろの理由があると思うんですけれども、やはり一つの大きな理由には、今の局長の耐用年数といいますか、あるいは事務次官の耐用年数といいますか、これが近年伸びた、四、五年前までは、大体事務次官というのは四十五、六でやめた。ですから、それに伴って局長も大体その程度でやめたというのが普通の各省の実情だと思うんです。ところが、近年これがずっと伸びてきまして、ここ四、五年の間に、大体次官というと五十をこしております。局長も大体五十前後と、四、五年前は四十二ぐらいの局長がおった。その意味で、上級公務員の耐用年数が非常に延びてきた。そうすると、ポストを作らないともたない。同じ局長に三年も四年もおるわけにはいきませんから、たらい回ししております。ある局長をやった者がまた横のポストに横すべりするということで、たらい回しをやるということでやっておりますが、なかなかそうはいかない。何しろ年令が四、五年から六年延びております。したがって、課員を伴わない、課の増設を伴わない、単なる課のポストだけのあるいは審議官、参事官、調査官というものが顕著に増加してきているのではないかという点は否定できないのじゃないか。それならばここで私は公務員のあり方というものをもっと検討すべきではないか。今は働き盛りの四十五、六というところで次官をやめなければならない。局長をやめて官界から足を洗うということは、これはどうしてもおかしい話である。五十一、二になっておりますけれども、それでもまだおかしい。白髪の局長がおってよろしい、白髪の次官がおってよろしいと思うのですが、その辺についてどういうような感じを持っておられますか、承っておきたいと思います。
#26
○国務大臣(川島正次郎君) ただいまのお話し、まことにごもっともでありまして、一体人間の平均年令が非常に延びたのですからして、したがって、公務員の定年はありませんけれども、大体退職基準の年令を延長するのは当然であります。私はもっと進みまして、実は私先般来こういうことを考えているのですが、日本ではあまり役人の異動が激し過ぎる。たとえば各省の次官は、大体二年でもって異動するということになっておるわけであります。したがいまして、仕事が思いつきになって、あまり責任を持たない。外国等の例を申し上げますと、一つの仕事に一生奉仕するということが非常に多いのであります。ことにイギリスなんぞはそういう点は徹底しておるのでありまして、日本では出世主義と申しますか、いろいろな事情がありまして、役人があまり変化し過ぎる。そこに行政能率が上がらない一つの原因があるんじゃないか。もう少し一つところに落ちついている方法がないものかということを先般来ひそかに考えておるのであります。何といいましても、今日の行政運営というものは戦前そのままでありまして、ただ、事務量のふえたに従って人間をふやしただけでありまして、内容の改善はほとんど入っておらないのであります。今回臨時行政調査会を設けまして、行政の根本的改善をしようということもそういうところから出発をしておるのでありまして行政のやり方を全面的に変えませんと、ただいま御指摘のようなことに対するお答えもできないわけであります。鳩山内閣のときでありましたけれども、許可、認可があまりおそい、数年かかるのが幾らもありますけれども、一定の期間内に許可、認可がないものは許可、認可したものとみなす、こういう方針をとったことが一時ありました。そうしますと、各役所ともあまり審査せずに却下してしまう。またこれを民間が出し直すというような、非常に繁雑なことになりますので、ついそれでやめたのでありまするが、こういうところにも役所のやり方のきわめて旧式な、いわば国民本位でなしに、役所本位の運営をしている点があるのでありまして、これらにつきましても、十分検討いたしまして改善していく、こう考えております。鶴園さんのお話は行政の運営の根本に関する問題でありまして、私は、御熱意非常に尊重して拝聴いたしておりまして、今後私は、行政の機構、運営等につきましては、十分一つこれを改善して、国民の輿望にこたえるようにいたしたい、こう考えております。
#27
○鶴園哲夫君 今のこういうような上級公員の状況というものの続いて問題になりますのは、公団、公社、事業団、こういうものが近年非常にふえております。さらに三十七年度は、農林省だけでいいましても、六つぐらいの公社、公団ができる予定になっておりますが、非常に公団、事業団、公社というものをどんどん作る。これは要するに、やはり五十年程度で耐用年数に参りますから、それでやめてそれっきりというわけにはいかないという点がやはり否定できないのじゃないですか。確かに公団、公社の任務というものもありますけれども、近年顕著にこれが出てきているわけです。そうしてこの局長とか、あるいは次官という方々はそういうところの総裁になられる、あるいは理事長になられる、理事になられる、監事になられるという形で、全部そういうところにお行きになる。私は、そのことが事務能率が上がるのだ、行政面の事業的な面は全部公団にするという風潮を今年あたりから――そこへ行かれる、そうすると月給が一挙に三倍になる。今や各省の中の課長になった者は、大体課長になりますと、一、二年たちますともうやめることを考える五、六年の生命しかありませんから。そうすると、まあ今は給与は安いけれども、やめれば給与は三倍になるのだそうであります。そうして四、五年理事をやる、あるいは監事をやると、退職金はます一千万、公務員の、私、十九年農林省に勤めましたが、私の退職年金は二十九万円、そうしてそこをやめて、また別の公団に行かれる、公社に行かれる、こういうようなことが一体公務員の制度としていいのかどうか、つながっておるわけです。局長、次官と公団という、このものはつながった制度として考えなければならぬような形になっている。そのことが公務員の制度としていいのかどうかということと、それから事業団、公団というものは、そういうものによってほんとうに運営されるのだろうかという心配があるわけなんです。しかし、これはまあそういう感じを持っておりまして、大へんな問題だと思うというだけでございまして、これについて御回答をいただこうと思っておりません。これはやはり相当根本的にそういう問題について考えなければならぬのじゃないだろうかというふうな気がしておるわけです。
 それは一応おきまして、続きまして、こまかくなりまして恐縮な面もありますけれども、もしこまかければ山口局長に一つ御答弁をいただくとしまして、参事官、調査官、審議官というものが、どうも行政組織のラインを、次官、局長、部長、課長、班長、そうして係長、課員という、このラインを非常に混乱さしているのじゃないか。局長と課長の間に調査官が四人も五人、そうして場合によりますと、調査官が何か二つの課をまとめたような顔をしている、判こが一つふえるということになりまして、あるいは調査官が動き回りますと課長が浮いてしまう。あるいは審議官というのが、あるいは何か参事官というのが局長の下で次長みたいな社事をされるということで非常にふえました結果、その必要性を否定するものでありません。けれども、非常にふえましたために、そういう行政組織、大切なラインというものが混乱をしているのじゃないかという私心配をしているものです。そういう点につきましてどういうふうに見ておられますか、局長一つ御答弁を願います。
#28
○政府委員(山口酉君) 総括整理職がラインを乱しておるという御指摘でございますが、これはまあ建前としてはそういうものはラインには乗っていないスタッフの機関でございますが、運営の仕方としまして、ラインに乗っているような運営が中にはないとはいえないと思います。これは制度の本来を乱るものでございますので、私どもは、そういう運営をしては困ると思っております。本来のスタッフとしての運営をしてもらうようにしなければならないと考えております。まあ審査をします段階では、各省の説明を聞いても、いずれもこれはスタッフとして説明されておるわけですが、その後実際の運営を見ていくと、どうもラインらしくなっておる。御指摘のように、二つまとめて一つの何か部長的な扱いをしてみたり、あるいは全部を扱ってみたり、あるいは次長的な扱いをしてみたり、そういう傾向が全然ないとは言われません。これは運営が間違っておるわけです。そういうことはもちろんいけないわけでございますので、そういう運営がないように、今後注意してさしていきたいと思っております。
#29
○鶴園哲夫君 この行政組織のラインのほうは、局長にいたしましても、課長、あるいは部長にいたしましても、各行政機関を通じまして、内容は一定をしておる。課長といいますと、どの省から来ましても課長だ、これは三等級の課長で、どの程度の仕事をしておられるということははっきりする。ところが、この調査官といいますと、非常にその点が違うのですね。あるいは参事官、審議官と、非常に各行政機関共通な概念になっていないのですね。調査官といいましても、課長を同じような待遇の調査官もありますし、あるいは局長と同じような待遇の調査官もいらっしゃいますし、審議官のごときに至りましては、外局長官と同じような一等級の方もおりますし、三等級の審議官までおられる。私は、政府の考え方といたしまして、各省こういうような参事官なり調査官なり審議官という概念が、こんなに乱れておっては、どうもはっきりしない、おかしいのじゃないだろうかという考えを持つわけです。ですから、そういう点についてどういうふうに考えておられるのか、伺っておきたいと思うのです。
#30
○政府委員(山口酉君) 調査官には、実はスタッフとしての、つまり行政組織法でいいますと、二十条の三項の前段の職と、それから後段の分掌職と両方ございます。これは、その所管の省におきましては、どちらかに統一されております。政府全体で見ますと、前段の調査官もあれば、後段の調査官もあるということで、これは名称不統一はないかという御指摘、その面ではそのとおりでございます。実は、これは従来からのいきさつで、その省限りにおきましては、習熟しておりますといいますか、その省でなれております名称をそのまま使っておりますので、その省の中で両方同じような名前で前段と後段にするということは、これは認めないことにしております、けれども、ほかの省では、従来取り扱いしております名称を無理に変えるということはせずに現在までやっております。このことの是非につきましては御批判はあると思いますが、現在の取り扱いはそのようにいたしております。それから職名と給与が一致しないということ、これも実は、あるいは一致した方が望ましいのかもしれませんが、今われわれの考え方では、組織というものは給与とは一致させないで考えておる。直接大臣につながるものであっても、比較的軽い職務もございますし、上に中間のものがありましても、質的に相当重要な、相当学識経験を要するような職務もございますので、こういう階段的なもので給与をきめてしまうというのは、非常に困難があると思います。で、現在の取り扱いといたしましても、課長でも二等級がございますし、三等級もある。中には四等級もあると思いますが、そういうことで給与のことは考えずに、役所の法制ということを主にしてやっております。これは一つの考え方の問題でございまして、統一すればそういう面で便利ではございますけれども、実務としまして非常にむずかしさがあるというふうに考えますので、今にわかにそれを統一してやるということについては困難ではないかと思っております。
#31
○鶴園哲夫君 この参事官、あるいは調査官、審議官というのが、各省では大体同じような取り扱いを受けておる。調査官といったら各省ではこういうものだ、しかし、政府全体としましてはそれは通用しない、これは明らかです。こういうようなものを、しかしそのままほうって置くというのも、政府機関としては、これは農林省だけの調査官ならいいんです。しかし、調査官という名称のものはどこにもあるのです。それがそれぞれ違うというのでは、政府の機関としては、しかもスタッフという機能を与えた名前としましては、非常に不適当じゃないだろうかというふうに思いますし、さらに混乱いたしておりますのは、審議官というもの、審議官の職の中には法律で設けた審議官もおりますし、政令で設けた審議官もおる。それから参事官になりますと、法律の者もいますし、政令の者もいるし、中には各省限りで省令で設ける参事官までできてしまっている。このラインの方は、局長といえば、これは法律で設けてありますし、部長も法律、課長は政令で明らかなんですが、参事官に至っては、法律から政令から省令まで設けてある。こういうのは一体何だという気がするのですよ。何かこの面のラインのほうはすっきりしておるのだけれども、そうでないこのスタッフ的な存在の官というものは、設け方そのものもたいへんな混乱があると思っているのですが、これは一体どういうふうに考えておられるか、伺っておきたいと思います。
#32
○政府委員(山口酉君) これは御指摘のとおりでございまして、現在の法律制度がそのようになっておるわけでございます。行政綿織法では、局長とか課長とか部長というのは名前がきまっておりますけれども、この一部の総括整理職及びその分掌官というものは、おそらくその仕事の内容に非常にバラエティがあるだろうという予想のもとに、統一的な名称をきめるということはむずかしいということで、きめていないと思います。それが原因でいろいろ名前ができておるわけです。中には、その政令職と法律職と同じ名前を使っているとか、あるいは政令職と省令職で同じ名前になっておるというようなことがございます。御指摘のとおりでございますが、実は私もこれをできるだけ統一したいという考えを持って、これは権限が必ずしも行管でないものが相当あるわけです。省令につきましては各省大臣にございます。そういうところまで統一したいと思いまして、いろいろ折衝をした経験はございますが、非常にこういう障害が現実に大きいというようなものがありませんと、なかなかそれを各省納得いたしませんので、現在まで統一することはできずにおります心統一するということは便宜的な問題が主でございますので、非常に障害がないということであると、それほど強く主張もできないということでなっておるわけですが、考え方といたしましては、私は、鶴園先生と同じように、できるだけ統一していきたいということで、新しい職名を作る際に、現在のところ変わったものはできるだけ抑制するということだけは考えてやっております。さらに全体についてできるだけ名称を統一していくということ、気持はそのとおりでございますから、今後十分研究をいたして参りたいと思います。
#33
○鶴園哲夫君 これが局長というのは法律で設けられるし、部長は法律で設ける。課長は政令で設ける。しかし、局長と同じ待遇のものが実は政令で設けられるというような、そういうことですね。それから場合によるというと、省令だけでできる。りっぱにそうできる。これは行政組織としてはいいことではないというような私は感じを持つわけです。それはおきまして、ただこの参事官なり調査官なりというものの使い方ですね、これは非常に問題があるんじゃないかと私は思うのですがね。たとえば課長で病気をしたと、たとえば課長の激務には耐えられないけれども、調査官なら耐えられる。そこで課長をやめるというと、四等級に下がるかもしれない、あるいはもっと下がるかもしれませんけれども、そこで調査官にしておく。あるいは長い間病気をして出てきた。しかし、課長の職にはとても耐えられない。あるいは部長の職には耐えられない。そこで調査官の職務を与える。あるいは地方の支分部局から本省に転任させた。しかし、課長のポストがない。部長のポストがない。したがって、調査官のポストに置くというような利用の仕方だって相当あるのではないかというふうに思うわけです。それから部を設けたいんだけれども、どうも部というのは法律できめておるのでできない。あるいは局を設けたいんたが、局というのは作れない、法律で。そこで審議官を作って審議官が局長と同じような仕事をしている。今度農林省にできます、官房の強化によって課が三つできますが、その上におります審議官というのは、これは局長と同じ仕事をやるのですね。あるいは調査官、参事官が部長と同じような仕事をする。これは使い方に相当問題があるのじゃないかというように思うのですが、そういう点はどういうふうに見ておられるのか承っておきたい。
#34
○政府委員(山口酉君) その点は先ほども御指摘になったところでございますが、本来総括整理職として設けられたのを実はライン的に扱っている。運営が制度を間違えておるというものが、これは全然否定はいたしません、御指摘のようにあると思います。そういうものにつきましては、今後の審査の際に十分にそれを、そういう従来の運営の仕方というのをよく検討いたしまして、そして制度を乱りませんように、改める方向で検討いたしたいと思います。
#35
○鶴園哲夫君 先ほど山口局長が、調査官なり審議官なり、あるいは参事官なり、どういう職務の内容と、どの程度の責任の差があるということで、これが二等級に該当するか、一等級に該当するか、あるいは三等級に該当するかということは人事院のおきめになることだというお話がありましたけれども、これはそうじゃなくて、行政管理庁と各省と大蔵省との御相談によってきまる。そしてそれが人事院に対して通知が行く。人事院はそれを二等級の定数を一名ふやす、あるいは三等級の定数を二名ふやすという形のが実情ではないかと私は思うわけです。そういうように承知しております。そうしますと、問題があるわけでありますが、それは三等級以下ですね。あるいは四等、五等、六等というところの職務の内容と、あるいは責任の重さ、それによってこれを四等に格づけするか、あるいは五等にするか六等にするかということは、これはどうも人事院と各省と大蔵省との折衡できまるようであります。主体は、これは人両院にあるんじゃないかと思うのです。三等以上につきましては、どうも行管にあるように思うのです。そうしますと、同じ公務員の内容のきめ方が、責任の重さあるいは仕事の複雑さのきめ方が三等以上のはどうも行管が中心になり、それ以下のものについては人事院が中心になっておるということになりますと、これはどうも方針として、体系的になっていないのじゃないだろうかという心配をしているのですがね。上のほうは非常に甘くなるのではないかという気もいたします。四等以下が非常にきつくなっているのじゃないかという気もいたします。そういう疑問を抱かざるを得ないような二元論になっているのではないかということを思っておるのですけれども、その点について人事院の滝本給与局長と山口局長に伺っておきたい。
#36
○政府委員(山口酉君) 今、鶴園委員のおっしゃいました、三等以上につきましては行管も加わって協議してきめておるということは、これはございません。行管は給与については一切タッチしておりません。これはむしろ私ども行政管理庁から発案いたしまして、三十四年の七月十日に閣議決定をしております。これはどういうことをきめてあるかと申しますと、職について給与を確定しないと申しますか、この職ならこの給与だというふうにしてしまわないという趣旨です。この理由は、つまり待遇をよくするために職を要求する、課長というポストが必要ではないにもかかわらず、あるいは局長というポストが必要ではないにもかかわらず、給与を上げるために、もう古くなったから待遇をよくしなければならぬということで、そこで、そういう職を計画するということになると事務機構が繁雑になる。ですから、そういうことのないようにしたいということで、切り離して考えておる。今課長になっていない人でも、もう経歴も古いし、また、あるいは質的に非常にむずかしい仕事をやっておるならば、給与は考えてもいいということで閣議決定をいたしまして、これは人事院というのは独立的機関ですから、内閣から人事院にそれを申し入れをしておる、こういうことでございまして、この三等以上の給与をきめるのに、行政管理庁が参与してやっておるというようなことはございません。考え方は、今申し上げましたような閣議決定の線で考えております。
#37
○政府委員(滝本忠男君) 人事院からお答え申し上げます。
 ただいまのお話の中で、たとえば課長に準ずる職というようなのがございます。これは国家行政組織法の二十条に規定してございますが、この二十条におきましては、「その所掌事務の一部を総括整理する職を置くとき、又は課(課に準ずる室を含む。)の所掌に属しない事務の能率的な遂行のためこれを所掌する職で課長に準ずるものを置くとき」と、こういうことが書いてあるわけです。それは政令によりまして定めなければならない。この政令は行政管理庁が所管されておるところでございます。したがいまして、そういう新しく官職を眠くという場合に、政令で定められるということになりますと、その職務と責任の程度が大体課長に準ずる、こういうふうに相なるわけでありまして、したがいまして、それを受けまして、人事院におきましては、そういう職が新たに設けられるという場合には、これを定数上三等級にするということをいたしておるわけでございます。しかし、そういうことになっておりますけれども、そういう政令で設けられまする職につきましても、これは人事院が職務、責任の観点からこれを評価いたしまして、やはり三等級にするには多少職務、責任の程度が足らないのではないかというのが間々ございます。そういうものはこれは三等級に定数を作らずに、四等級にするということに定数上いたしておるわけです。それから人事院はもとより官職の設定機関ではございません。これは先ほど出ております法律、政令あるいは省令によりまして、各省の大臣がおきめになる、これはもう大臣の権限によりまして、そういう官職を置くことが必要であるという御判断で置かれる。その場合に、人事院といたしましては、そういう官職が一体職務と責任の程度がどのようなものであるか、これは給与法の六条並びに八条によりまして、人事院の権限、判断をいたす権限がございまするので、その点は人事院が判断をいたしまして、それぞれ適当な、たとえば四等級あるいは五等級ということで定数を必要なだけ、ふやす。しかし、これも定数全体を増すとか減らすとかいうことは人事院の権限でございません。定数の範囲内におきまして、しかも、予算の範囲内におきましてこの定数の異動をする、新しく定数の改定をする、こういうことをやっておる次第でございます。
#38
○鶴園哲夫君 それは形式的にはともかくといたしまして、実際的の処理の仕方としては、参事官なり、調査官なり、審議官等については、行管の力が各省並びに大蔵省との話し合い、その場合の主体はやはり行管にあるというふうに私は考えております。それ以外のものについては、四等以下のものについては、人事院の方が主体になって判断しておるというふうに思っておるわけです。そうではないのか、実際上の問題として。私の聞いておりますのは、たとえば調査官を作ったと、そうしますと、それがどの等級に該当するかということは、これは今は二等の人もおりますし、三等の人もおります。これは二等か三等かという場合には、これも農林省なら農林省と――各省と行管と大蔵省との間できめる。その通知は人事院に行く。その通知が行ったものを大半院は大体定数を一名ふやす、三等なら三等の定数を一名ふやすという形の処理をする、実際上は。形式はそうだと思うのですよ。そういうふうに思っておるのですが、違いますか。
#39
○政府委員(滝本忠男君) ただいまも申し上げましたように、この国家行政組織法の二十条というのがございまして、それで官職を法律によらないで政令でおきめになるという場合には、政令官職として政令に新たにそういうものが付加されるわけでございます。それは先ほど私が申し上げましたように、大体課長に準ずる職ということになっております。あるいは職務と責任が重い場合には、それ以上のものも場合によってはあるかもしれません。大体そういうことになっております。従いまして、そういうものは人事院がそういうことを行管でおやりになりました場合に、それは政令官職でございまするので、十分尊重いたしまして、おおむね三等級の官職の定数を増加するという措置をやっておるぬけでございます。先ほども申しましたように、その中にやはり例外的にはわれわれの方で職務と責任という観点から見ました場合に、やはりまあ三等級というには少しやはり職務と責任の程度が低いはないかというふうなものが間々ございます。そういうものは人事院におきましてやはり四等ということに、四等の定数をつけるということをやっておる。これは例外的といってもいいのでございますが、そういうことをやっております。事実問題としてどうやっておるかというお話でございまするが、それはやっておる結果を見てそういうことになっておるのではないかというお話であるかもしれませんが、われわれがやっておりまするのは、人事院としてやっておりまするのは、官職設定権は人事院にない。したがって、まあ一つの官職というものがある省で新設されるという場合には、それを給与法の六条と八条によりまして人事院は評価し、そうして必要がある場合には、定数の改定をいたすという行為をやっておるわけでございますただ、先ほどから申しておりますように、国家行政組織法の二十条というものがございまして、これでおきめになりまする官職につきましては、国家行政組織法に特段の規定があるのでありますから、それを十分尊重しておる、こういうことでございます。
#40
○鶴園哲夫君 この課長、部長、局長、あるいは班長、係長と、こういう職階ができました当時を振り返って考えてみまして、その当時は各公務員というものはそのラインによって組み立てられておったのです。ですが、逐次そうでない面が相当出て参りまして、それで参事官なり調査官、審議官というような企画的、調整的な任務、そういうものを行なうものが必要であるという点等から、最初は例外的に若干出たのですが、非常に顕著にふえてきた。その弊害というものはまた種々あるように思います。また、私今指摘したところでありますが、こういう存在が必要であることは、これは否定できないというふうにまあ思うわけです。つまり、職階的なものが漸次実情に合った形のものに前進している形、その弊害というものも相当たくさん現われている。ですが、そういう形になってきておるのじゃないだろうかというふうに思うわけです。その場合に、課長というのは三等であったわけです。ところが、だんだん変わってきまして、二等級の課長というのが相当出てきましたですね。あるいは局長といっても、前は局長といったら三等級であったのですが、今一等級の局長がある。あるいは同じ省の中で、調査官といいましても、当初は三等であったと、しかし、同じ調査官であるけれども、二等の調査官も出てきたという実情なんですね。そこで、人事院に伺いたいのですけれども、四等の班長というのは、班長は四等でなければならないというが、三等の班長があって悪いのか、あるいは係長、五等級ですが、四等級の係長かおって悪いのかと、いいじゃないか。班長は、これは万年班長です、今や。七年、八年班長、広い視野と非常に豊富な経験と材料との判断で企画と立案に当たり、あるいは国民に対するサービスをやっておる。ですから、班長は七年も八年もおって、これは三等になれっこない、今の仕組みではですね。そういうような人が三等の班長におってもいいではないか。あるいは係長も今や万年係長になっている傾向が強い。その場合に四等の係長がおってもいいではないか。あるいは係員も今や万年係員です。今や各省ごらんになりますとおわかりになりますが、昭和二十七、二十八年に入った人たちは十年たっておりますが、係長になれない。しかし、仕事はもうりっぱに一つの仕事を持って活動している。一騎当千の人たちになっておるのですね。しかし、それは係長でないから六等におる。あるいは五等になれないということ。だから、五等の係員かおったっていいじゃないですかというふうに思うわけですが、そういう点について、人事院としての見解を承っておきたいと思う。
#41
○政府委員(滝本忠男君) 公務員法並びに給与法におきましては、職務と責任に応じまして給与を決定するということに相なっております。ただ、公務員法の六十四条というようなものを見てみますると、これはまあよく御指摘になることでありまするが、俸給表を考える場合には、生計費、民間賃金というようなものを考慮し、さらに人事院の判断を加えて作るというようなことに相なっでおること、御承知の通りであります。でこれはこの法の建前は職務と責任ということで給与を決定するということになっておるのでありますけれども、長い間のわが国の習慣なり、また社会一般の情勢なりというもので見てみますると、給与というものが職務と責任だけではなかなか割り切れないではないかという問題があるわけでございます。現在きめております、また今回御審議を願うことになっております俸給表をごらんになりましても、一つの等級における俸給の幅というものは相当長いのであります。これはほんとうの意味の職階給とは言えないであろうというふうに思います。そういう長い俸給表を作らなければ現実の運用に適しないというのがわが国の実情でございます。そういう長い一つの等級における俸給の幅を作っておきましても、なおかつ、やはり現在わが国の、これはいいと悪いとを問わず、いわゆる年功序列賃金ということを言って、おりますがそれから見てみますと、まだ若干そこに食い違いがあるというようなこともございましょう。で、ある一方におきまして、わが国の行政におきまする仕事の量の増加というものは非常におびただしいものであります。試みに、われわれは十年前の定員の状況と、それから現在の定員がどれくらいそれぞれ省庁別あるいは仕事別に増加しているかというようなことを調べておりますが、それと同時に、そういう部局におきまする仕事の量の増加がどういうふうになっているかという状況も調べております。それによってみますると、これは仕事の種類によりまして比率が一様ではございませんけれどもおおむね定員の伸びはまあ一%、二%、あるいは定員が十年前に比べて減っておるというようなものもあるのであります。ところが、仕事量のほうは、五倍から十倍、あるいは二十倍というふうにふえておるというような状況もございます。こういう状況から見てみますると、同じ組織におりまする一つのポジションを占めておるという人の仕事というものが、十年前よりは相当高く評価していいのではないかということであろうと思います。そういうことがたとえば三等級初号というものの金額の増額ということで現われておると思います。また一方、それだけでさばき切れぬで、先ほどからお話が出ておりますように、やはり仕事を、組織を持って、そして部下を持ちまして、そして一つのラインというような形で仕事を何でもかんでも処理するということがいいのか、あるいは仕事の種類によりましては、非常に部下の数は少なくても有能な責任者を置きまして、そうして仕事をやるのがいいのか、いろんな問題があります。最近いろいろ官職の設定というものがライン以外に出されておるということも、そういうところにあるいは原因があるのではないかというふうに思っております。いずれにいたしましても、職務と責任というものが最近――最近と申しまするか、時の経過に従いまして、わが国の現状におきましては、相当高く評価されているのではないか。同じ局長といっても職務内容が非常にふえておる、その職責が高くなっておるというような事情がございます。そういう事情を勘案いたしまして、たとえば非常に困難な仕事を遂行されておる責任重大な局長等につきましては、これを一等級にするというようなことをやっております。と同時に、これは単に局長だけではない、課長につきましてもそういうことが言えるわけであります。課長補佐につきましてもそういうことが言えます。あるいは係長につきましてもそういうことが言えます。したがいまして、われわれのほうでは、そういうこと、並びに御指摘になりましたたとえば課長補佐で熟練しておるもの、課長補佐としての仕事をやるに十分な熟練と経験を積んでおるといううような方々が現実におられるわけであります。係長についても同様でござ上います。そういう方々につきましては、やはりそれに応じて、課長補佐でありましても三等級にいたすということをわれわれのほうでやっておるのであります。そのやる度合いがひとつ間であろうと思いまするが、これはまあ行政(一)について申しまするならば大体そういう例外的に、職務と責任の形式的な段階で言えば四等級であるけれども、非常に熟達しておるとして三等級にするという措置をしておりまするが、その措置の幅は、上下等級を通じて大体同様になるようにわれわれのほうで考慮してやっております。したがいまして、現在でも四等級で、本来ならば四等級の課長補佐でありまするけれども、三等級になっておられる方も相当おりまするしまた係長で四等級になっておられる方もある、このような状況であります。
#42
○鶴園哲夫君 四等の班長が三等になっておる例があるという話ですね。これはうんと例外じゃないですか。それから五等の係長が四等になっておるというお話ですが、係長として四等として存在しておるのですか。あるいは班長として三等になっておるのですか。
#43
○政府委員(滝本忠男君) そのとおりでございます。また、これは別の面からたとえばその定数というものを考えまする際に、現在の職員の年令別構成がどうなっておるか、あるいは勤続年数別構成かどうなっておるかというような考慮も加えまして、ある等級における定数改定ということは十分注意してやっておるのでありまするが、今申しましたように、係長で四等級になり、あるいは課長補佐で三等級になるというものが、今御指摘のように非常に小範囲ではなしに、大体上位等級とバランスのとれた程度においてなっておるのであります。
#44
○鶴園哲夫君 三等以上といいますと、今の約二十万の行政職俸給の職員の中で三等以上というのは六千くらいです。ですから約二十万というのは四等以下だ。それがどうもバランスをとって存在しておるというふうには考えられないのです。ですから、まあバランスをとっておやりになるならけっこうですから、ぜひそういうことで御努力願いたいと思います。以上で終わります。
#45
○国務大臣(川島正次郎君) 先ほどお話しになりました事業団、公団等に天下り人事、中には人間のために事業団、公団を設けるのだというお話がありましたが、私は、御意見には全面的に賛成であります。従来もそういう傾向が多分にございました。事業団、公団等は民間の学識経験を十分活用することが大きな意義がありまして、いたずらに官庁の出先機関であってはならないのでありまして、現在の道路公団上の岸道三、また初代住宅公団の加納久朗というような人は、私ども、幹事長時代に人選したのでありますが、そういうことに意を用いましてやりまして非常に成績を上げておるのでありますがただ実際問題といたしますと、民間の人で有能な人は大体いずれも仕事を持っておりまして、給与の低くなり、ことに政府並びに国会から強力な監督を受ける事業団なり公団に来るのはいやがりまして、適当な人材を得ることは困難でありますけれども、しかし、何としてもやはり民間人を起用いたしまして活発に仕事をやることは必要でありまするし、同時に、官庁等の連絡等に、若干官庁の経験者を入れることもこれまた必要でありまして、いわば混合方式で人事をやっていく、こういうことがいいんじゃないかと思いまして、御趣意はまことにでもっともでございますから、適当な機会に関係閣僚に御趣意のほどをよく徹底するように努力いたしたいと思っております。
#46
○委員長(大谷藤之助君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#47
○委員長(大谷藤之助君) 速記をつけて。
 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(大谷藤之助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後は一時五十分再開することとし、これにて暫時休憩いたします。
   午後零時五十二分休憩
   ――――・――――
   午後三時二分開会
#49
○委員長(大谷藤之助君) これより内閣委員会を再開いたします。
 本日は、議事の都合により、これにて散会いたします。
   午後三時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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