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1961/10/28 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第10号
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1961/10/28 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第10号

#1
第039回国会 内閣委員会 第10号
昭和三十六年十月二十八日(土曜日)
   午前十時二十九分開会
   ―――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     大谷藤之助君
   理事
           塩見 俊二君
           松村 秀逸君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委員
           石原幹市郎君
           木村篤太郎君
           下村  定君
           吉江 勝保君
           伊藤 顕道君
           松本治一郎君
           赤松 常子君
  国務大臣
   国 務 大 臣 藤枝 泉介君
   国 務 大 臣 川島正次郎君
  政府委員
   行政管理政務次
   官       岡崎 英城君
   行政管理庁行政
   管理局長    山口  酉君
   行政管理庁行政
   監察局長    原田  正君
   調達庁長官   林  一夫君
   調達庁次長   真子 伝次君
   調達庁総務部長 大石 孝章君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   行政管理庁行政
   監察局監察局監
   察審議官    井原 敏之君
   外務省条約局条
   約課長     兼松  武君
   ―――――――――――
  本日の会議に付した案件
○特殊海事損害の賠償の請求に関する
 特別措置法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○臨時行政調査会設置法案(内閣提出、
 衆議院送付)
   ―――――――――――
#2
○委員長(大谷藤之助君) これより内閣委員会を開会いたします。
 特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法案を議題といたします。本案につきましては、すでに提案理由の聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側出席の方々は、藤枝防衛長官、林調達庁長官、真子次長、大石総務部長、兼松外務省条約局条約課長、魚本外務省アメリカ局安全保障課長、以上の方々でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#3
○山本伊三郎君 この本法が提出された提案理由で、前の行政協定から地位協定に移る際に、NATOに準じて、地位協定第十八条の五項(g)項の変更をやったということですが、その際の、こうやることが日本の立場上有利であるか、どうか、そういう点について関係当局から、防衛庁長官でけっこうですから、御説明願いたい。
#4
○説明員(兼松武君) お答え申し上げます。旧行政協定から新地位協定に切りかえます際に、従来問題のありました諸点を総ざらいいたしまして、これをわが国の事情に合ったようにするという根本の建前からいたしまして、NATOの全般的な立て方をとることが全般的に有利である、そういう建前から、特に十八条に関しまして、NATOの方式をとることがいいということになりまして、その結果、十八条の五項に関しましては、NATOの方式がそのまま採用されたことになったわけでございます。そこで、今問題になっておりますこの法案の事態生じましたのは、NATOの方式を採用いたします際に、わが方といたしましては、十八条以外の点につきましても、いろいろアメリカ側に要求を提出いたしまして、アメリカ側も相当譲歩してわが方の点を入れた。十八条に関しましては、全体として大切であるということがはっきりいたしておりますので、十八条に関するNATO方式はそのまま受け入れるという趣旨で、具体的に日本の事情に合わない点があれば、それは運用の面ではっきり日本の実情に合わしていく、そういう了解ができまして、このような十八条に関するNATO方式を採用した新地位協定の規定ができた次第でございます。
#5
○山本伊三郎君 質問の順序で、防衛庁長官に尋ねたいと思うのですが、これが一つのこの法律案提出の根本的な理由ですから、条約課長にもう一ぺんお尋ねをするのですが、われわれこの地位協定については、あのときの国会の事情から、十分論議をされておらなかった。しかし、いろいろ本案をあわせ考えますと、西独を中心としたNATOの条約は、西欧としてはある程度理解はできますが、日本の置かれておる実情からいうと、むしろ改悪と申しますか、不利でなかろうかという感がするのです。もちろん不利なるがためにこの法案が出されたのじゃないかと思いますが、そういう点について、こういう特殊な海事事件が起こった場合に、前の場合と今度の場合と、今、条約課長の話では、全般的に有利だという判断で改定されたようですが、その点どういう点が前と今と有利なんですか、この点を簡単にひとつ御説明願いたい。
#6
○説明員(兼松武君) 例をあげて御説明いたしますと、たとえば新協定の十八条の五項の(f)号をごらんいただきますと、旧協定におきましては、日本の判決の執行が及ばないということではなくて、日本の裁判権そのものが及ばないということになっておりましたものを、ここでは日本の判決は受ける。しかし、その執行だけ免除されるというふうに、根本的な立て方の考え方の間違がございまして、これはまさしくNATO協定をそのまま、前段十八条の五項に関しましては、NATO協定の規定をそのまま受け入れたかちそういうふうになっておるのでございまして、先ほど申しましたように、全般的に十八条の(g)を含めたこの規定を包括的に取り入れる、しかしながら、日本の実情に合わない点は運用の面で取り払うという了解でございますので、この地位協定全般として、たとえば十八条については今のような点がございますが、全般としてNATO方式をとることが駐留国側の国民の権利の保障全般にとって有利であると、そういう判断ででき上がっておる次第でございます。
#7
○山本伊三郎君 第十八条全般を見ると、若干日本の実情を認めた点はあります。しかし、この第五項(g)に関しては、本案を出される根拠となる(g)に関しては、私はそう考えておらないのです。したがって、そういうためにこういう法律案が必要になってきたんじゃないかと思うのですね、それを補うために。それを何かごまかすという意味ではないのですがれ、そう説明されておるのですが、やはり率直にその点は言ってもらった方がいいと思う。もしそうでなかったら、こういう法律案は必要でないと私は考えておるのですが、その点はどうですか。
#8
○説明員(兼松武君) 繰り返し申し上げますが、NATO協定の方式をとりましたのは、十八条だけではございませんので、全般的に米側に対して、わが方の要求すべき事項をきわめて多く要求いたしまして、米側もこれを受け入れまして、十八条につきましては、NATO方式を採用することがわが国にとっても有利な点があるということで、十八条につきましては、わが方がNATO方式をそのまま取り入れることになりました。そして(g)項だけをはずすということになりますと、米側といたしましても、NATO諸国に対して(g)項に関する約束をしておりますから、日本だけに新しい特殊な例を認めることは、米側にとってNATOのほかの国々に対していろいろな問題が起こってくる。そして(g)を含めたNAT
○の方式を全般的に採用する、そして十八条以外の、地位協定全体として見れば、わが方にとって著しい改善になっていることは申すまでもないことでございますが、そういう見地に立ちまして、(g)を含めたNATO方式の採用ということに結着いたした次第でございます。
#9
○山本伊三郎君 防衛庁長官の時間に制限がありますから、その問題はあとでまた続けるとして、防衛庁長官にお尋ねしたいのですが、この本案を出されたということと、この前の鶴園委員の質問に対してお答えになりました防衛庁に調達庁を吸収といいますか、そういう機構の改革をみておられますが、それと何らか関係があるのかどうか、その点……。
#10
○国務大臣(藤枝泉介君) この点は全然関係はございません。
#11
○山本伊三郎君 ちょっと本論から離れるのですが、防衛庁長官がお立ちになるので、その点にちょっと触れておきたいと思う。調達庁について、まだこれは本ぎまりでないのですが、防衛庁に吸収して、外局ですか、そういう形に改めるということで構想を言われたんですが、私の考えとしては、調達庁の職務と申しますか、いわゆる国家行政組織法の観点からいきましても、やはり駐留軍から受けた損害、現在は駐留軍が受ける損害に対する――損害といいますか、そういういろいろの事件に対する問題だけ取り扱っているのが調達庁の役目ですが、将来はやはり自衛隊による国民に対する損害といいますか、そういうものもやはり調達庁でやるという構想もあるのじゃないかと思うのですが、その点どうですか。
#12
○国務大臣(藤枝泉介君) 御承知のように、憲法に基づいて国家賠償法ができております。しかし、これは十分御承知と思いますが、公務員の不法行為による損害の賠償でございます。したがいまして、たとえば自衛隊が自衛隊の職務を執行する上において国民に被害を与えたというような場合の問題は、この賠償法とは別になりますが、この点は、なお私どもいろいろ行政措置として考えなきゃならぬ、あるいは場合によっては法律ということも考えなければならぬ段階になるかと思いますが、そういう場合に、それをどこでどういう部局で取り扱うのが妥当かということは、なお研究の余地があるかと思います。しかし、たとえば今おあげになりましたように、防衛庁と調達庁の統合ができました場合に、ある部局で、米軍の与えた損害、あるいはわが自衛隊の与えた損害というようなものを、ある特定の部局で取り扱うというふうなことも研究題目ではあろうと考えております。
#13
○山本伊三郎君 この問題で、私は、やはり概念としてはっきり区分しておく必要があると思うのです。調達庁という職務権限と申しますか、役割というものは、やはりどこまでも駐留軍のいわゆる損害、あるいはそういう事故についての国民に対するいろいろの事務を取り扱う。それを防衛庁に統合するということは、若干これは概念的にいっても行き過ぎではないかと思うのです。事務的にはそういう便宜があるということも言われておるが、その点は事務的な面から見るとそういうことも言えるか知りませんが、やはり行政部門としては、はっきりとした区分をしておかなければ、防衛庁自身の業務そのものが、われわれはまあこの防衛庁に対して別の考えを持っておるが、現在あるという前提に立って考えた場合においても、防衛庁の業務そのものの問題といいますか、目的から逸脱する問題が出てくるんじゃないか。こういう点で、われわれとしては、基本的に、調達庁を防衛庁に吸収するということは反対の態度をとっておるのです。すでに、また、この前、総理府から調達庁を防衛庁に移されたときにもこの問題起こったのですが、やはりこれがだんだんと防衛庁の一部局として変わっていくことには、非常に業務執行上、防衛庁自身としても問題が起こると思うのですが、この点どうですか。
#14
○国務大臣(藤枝泉介君) 御承知のように、調達庁の事務の中には、施設の提供、あるいはそれに関連する事務のほかに、労務の問題もございますし、それから、ただいまおあげになりましたような米軍による被害についての、御審議をいただいている法案のような仕事もあるわけでございます。したがいまして、その辺は基地行政というような観点からいたしますならば、これは自衛隊の施設と一括して、統合して行なうことが好ましいことだと私は考えるものであります。そういたしましても、依然としてこの労務の問題であるとか、損害に関する問題とかいうものは残ってくるわけでございまして、それをどこで扱うか、どういう形で扱うかということは今後の問題として、この調達庁と防衛庁の統合の問題にからんで十分研究をいたして参りたい、そういう研究段階に現在あるわけでございます。
#15
○山本伊三郎君 研究段階ということはよくわかります。しかし、よほどここで考えておかぬと、やはり調達庁は調達庁としての職務、目的というものがはっきりあって戦後できておるのです。基地行政の関係からいうと非常に便利だと言われますが、これも分離してやれることであると私は思っている。したがって、これはもし統合されてしまうとなると、もちろんそれに携わる身分とか、そういうものは一般職として全然変化がないという、そういう考え方もちょっと聞いているのですが、やっぱり防衛庁職員となると、防衛庁の国防の方針というものがそこに一つの線が通っていると思う。それによって調達庁の事務をその線で進められるということについては、一般国家行政組織法の建前からいうと、私は間違いじゃなかろうかと思うのです。身分は自衛隊の関係に吸収してしまう、そういうことは、たとい私が社会党の立場からこの自衛隊を云々するのじゃなくしても、国家行政の立場からいっても、私はそこに一つの矛盾というか、問題が出てくると思うので、この点はひとつ十分検討してもらいたいと思う。なお検討段階ですから、これ以上追及しませんが、この点については構想が固まって、もう法案を出してしまってどうこうということでなくて、ある程度この点は、国会に対しても十分に考えというものを述べていただきたいと思いますので、その点だけひとつ。
#16
○国務大臣(藤枝泉介君) 御注意の点は、私どももえ考えなければならぬことでございます。十分御意見等も伺いまして、全きを、期したいと考えている次第でございます。
#17
○山本伊三郎君 それじゃ条約課長にちょっと続けますが、先ほどの答弁を聞いていると、なるほど全般的に見ると、前の行政協定よりも地位協定の方が、やや日本の自主性というもの認めているわけであります。であるが、私の言っているのは、(g)項に関してはやはりマイナスである。しかし、条約課長は、外務省の当局は、全般の有利なためには、それに合わすためにはこれだけはこうだということはできない。したがって、それに心中といいますか、それにからまって若干不利な点かあるけれども、やはりこうしたのだ、NATOに準じてこうしたのだ、そうすると、この点に関してのみは、やはり不利だということだけは認められると思うのですが、その点はどうなんですか。
#18
○説明員(兼松武君) お答え申し上げます。先ほど御説明いたしましたとおり、やはり全般として、折衝の結果、いろいろのいきさつを経てでき上がったものでございまして、(g)項に関しては、日本の特殊事情に合わせて、魚網の問題とか、のりの問題とか、そういう問題は、もちろんお説のとおり、NATO方式が本来適用されましたヨーロッパ地域の問題としては考えておられなかった問題でございます。そういう点につきましては、もちろん一本の実情に合わせて運用していくという了解ができておった次第でございます。そういういきさつからこの協定が成立した次第であります。
#19
○山本伊三郎君 大体積極的にあなたのほうから認めておられないようですが、大体はそういう私の思う方向に考えられていると思うのです。西独を中心に考えたNATOは、やはりいろいろの事情が私あったと思うのです。私は、何も民族的な差別を考えるのじゃないのですけれども、ドイツ人と日本民族に対するアメリカの国民というか、裁判所なり、そういう方面の考え方というものは、法理的な考え、そういうものは私は変わらないと思うのですが、感情的にアメリカの裁判にかけた場合には、やはりこれは西独のような形の結果が生まれないのじゃないか、アメリカの外交当局と日本の外務当局の間には、それはそういうものはないと思うのですが、裁判与件となると、やはりいろいろ私は日本の訴訟を提起した側の不利の結果が出るんじゃないかという心配がするんですがね。この法律案によって、それが全くそういう懸念がないのだと条約を締結された外務当局の立場として言い切れるのかどうか、その点どうですか。
#20
○説明員(兼松武君) その点は調達庁長官のほうからお答えをいたすべきかと存じますが、今御質問がございましたので、外務当局の立場として申しますれば、そういう点についても大した支障は来たさない、そういう考え方で、全般としては改善であるという立場に立って地位協定を締結した次第でございます。
#21
○山本伊三郎君 この点については、まだいろいろと具体的にもう少し外務当局にお聞きしたいのですが、あとにまだ問題がありますので、本案の内容にちょっと入ってみたいと思います。
 調達庁長官に聞きますけれども、すでに地位協定に変わってから一年以上になるのですが、この法律ができるその間において、これに該当する事件が幾らあったか、これをひとつお聞きしたいと思います。
#22
○政府委員(林一夫君) 地位協定発効後現在までの事案ですが、本法案に関係のある事案は一件もございません。
#23
○山本伊三郎君 この資料では、過去まだこれに該当するであろうという事件が、前の行政協定のときに六十何件かあったといわれておるのですが、その実情をちょっと聞いておきいと思い残す。
#24
○政府委員(林一夫君) 講和発効以後の事案でございますが、やり講和発効後、本法案に関係のあるる事案は、全部で八十件でございます。
#25
○山本伊三郎君 これは前のことですがね、その際の八十九件ですか、八十件のそれの実情、うまくおさまって解決されておるかどうか。これは前の場合の実情をちょっと聞いておきたい。
#26
○政府委員(大石孝章君) 講和発効後、協定発効前までに起きましたところのこの本案に該当しますところの事案は、調達庁長官からお答えしましたとおり八十件で、金額にして約五千九百万円でございます。この実情は、二十トン以上の漁船の被害でございまして、事故発生とともに関係方面でいろいろ調査をし、これを米側とも折衝いたしまして、被害者からの申請を受けた件数につきましては、解決済みでございます。
#27
○山本伊三郎君 もう一回念のために聞いておきますが、今言われた八十件というのは、この地位協定にかわってこの法律案が施行されておったら、この法律案によって処理しなければならぬというその事件が八十件ですね、その点。
#28
○政府委員(大石孝章君) そのとおりでございます。
#29
○山本伊三郎君 これに対して、第一次的には、事件が起こった場合、事案が起こった場合には調達庁があっせんするというのですが、具体的にはどういう――本人から申請があり、そうして調達庁では、相手国に対して具体的に大使館を通じてやるのか、その具体的なプロセスをちょっと説明願いたい。
#30
○政府委員(林一夫君) 事故が発生いたしましたときは、関係官署の協力を得まして、まず被害状況を調査し、また、その原因等もあわせて調査をいたしまして、その調査の結果に対しまして、その請求内容というようなものを十分検討しまして、被害者と十分協議して、納得のいく請求額、あるいは理由等をまとめまして、これを米軍当局に説明するというようなことをいたしたいと、こういうふうに考えております。
#31
○山本伊三郎君 この場合、米軍当局というのは、在日米軍の窓口はどこですか。
#32
○政府委員(大石孝章君) この場合の窓口は、海軍部隊につきましては、横須賀の海軍賠償法務官でございます。陸中、空軍につきましては、横浜にございますところの在日米軍賠償部長でございます。
#33
○山本伊三郎君 きょうはもう一問で終えておきましょう。そうしてこれが調達庁があっせんするということになっておるのですが、あっせんということはお世話するということにすぎないと思うのです。なかなかあっせんするといっても、本人が非常に手続上厄介になるのじゃないかという憂えがするのです。調達庁は非常に親切だと聞いておりますが、やはり法律がこうなって、あっせんだとなると、自己の業務でないということは、まああっせんという自己の業務はあるけれども、やはりそこに義務ということの観念が少し薄らぐんじゃないかと思うのですが、調達庁としては、これに対して業務についての人員配置とか、課の設置とか、そういうものをどう考えておられるか、そういう点ちょっと。
#34
○政府委員(林一夫君) このあっせんにつきましては、親切に協力していくというような態度をとることはもちろんでございまするが、その機構的の問題につきましては、現在の機構で十分あっせんができるというように考えておりまして、機構的には、別に改めるというようなことは考えておりません。
#35
○委員長(大谷藤之助君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
   ―――――――――――
#36
○委員長(大谷藤之助君) 次に、臨時行政調査会設置法案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側の出席の方々は、山口行政管理局長、井原監察審議官、ほどなく川島国務大臣、岡崎行政管理政務次官、原田監察局長、林田水産庁漁政部長も出席でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#37
○委員長(大谷藤之助君) それじゃ速記を起こして。
 川島国務大臣御出席でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#38
○伊藤顕道君 本法案について川島長官に二、三伺いしたいと思いますが、時間の関係もございますので、二、三しぼって重点的にお伺いしたいと思います。
 先般この法案の提案理由の説明を伺ったわけですが、この中を見ますと、この調査会設置の目的については、行政運営の簡素化、能率化、まあこういうところにねらいがあるのであって、公務員のいわゆる人員整理、こういうようなことについては考えていない、まあ一応こうおっしゃっておるわけですが、まあ衆議院の内閣委員会でも、長官はしばしばそういう意味のことを言明されておるわけです。しかし、長官がそう言われても、まだまだ私どもとしては安心できない点はあるわけですが、この点についてはっきりしたひとつ態度をお示しいただきたいと思う。まずこの点からお伺いします。
#39
○国務大臣(川島正次郎君) 今回御審議願いました臨時行政調査会の仕事は、現在の行政機構が複雑多岐になっておりまして、責任の所在もきわめて不明確だ、それがために一般国民が非常に迷惑をしている。そこで、そういう点を十分調査いたしまして、能率的な責任体制の確立した行政機構に直そうということがねらいでございまして、それ以外に他意は全くないのであります。したがいまして、人員整理等は全然考えておりませんし、また、公務員の既得権益を害すとかいうようなことはすべきことでもなし、また、そういう考えもないのであります。
#40
○伊藤顕道君 私がお伺いしたのは、川島長官を信頼しないという意味では毛頭ないのであります。ただ、この説明によりますと、この調査会の存続期間は三十九年三月三十一日までとなっておるわけです。しかし、一方、川舟長官が三十九年三月末日まで長官にあられるとは、一応今の情勢では考えられないわけです。長官がかわれば、また考えも変わりましょう。こういう点で危惧の念を持つわけであります。この点についてはどういうふうにお考えですか。
#41
○国務大臣(川島正次郎君) 法案の精神並びに国会における審議の経過というものは、これが調査会に反映するのであります。私は十分ここで御審議を願いまして、その精神に基づいて、たとい長官がかわりましても、歴代の長官はその運営に当たりましょうし、また、委員の各位にもそういう考え方で十分説明して委員会の運営に当たってもらうつもりでおりますからして、その点は私といたしましては心配をいたしておらぬのであります。ただ、先の先まで心配しますと、結局結論を得ないのですけれども、大体そういうことは常識的に考えても間違いないと、こういうふうに思っているわけです。
#42
○伊藤顕道君 私どもとしては、長官の言われるように、行政運営の簡素化、能率化、こういうことには、もちろんかくあらねばならぬと思います。むしろ私どもは、日ごろ行管のいわゆる権限をさらに一段と強化しないと、なかなかいろいろ審議会を設けたり、あるいはこういう調査会を設けても――もちろん必要でしょうけれども、基本的には行管の権限をさらに一段と強化することが一そう効果的であろうと思うのです。たとえばいろいろ各庁について勧告など行ないまするけれども、今までの過去の実態を見ますと、勧告しても、それが勧告どおり改善された面も二部ありますけれども、せっかく勧告しても、それが勧告しっぱなしというような事実も相当あるわけです。したがって、私どもとしては、行管の権限はさらに一段と強化する必要がある、まあそういうふうにすら考えておるわけです。したがって、こういう調査会を設けて、運営の簡素化、能率化をはかる、これはまあたいへんけっこうなわけですけれども、一向、そういう情勢の中で、そういう経過の中で、やはり公務員の整理とか、そういうことが得て起こりがちだと思う。そういうことを顧慮するわけです。ただ、長官が国会の場で言明されたことは絶対間違いないのだと、こう信じたいのですが、ただし、川局長官に対しては信頼するわけですが、過去の他の事項について長官がしばしば繰り返し言明されたことが、何ら約束を守れない事実もあるわけです。これはその内容については申し上げませんが、ということで、そういう点を考慮するあまり、この点について重ねてお伺いしたわけです。この点についてさらに決意のほどを伺いたい。
#43
○国務大臣(川島正次郎君) 行政管理庁といたしましては、個々の行政事務につきまして常時監査をいたしまして、いろいろ勧告をいたしておるのでありますが、今度の目的はそうじゃございませんで、行政の根本問題についてひとつメスを入れよう、それには従来の官僚とか事務官でなしに、全く違った角度からものを見てもらうために、在野の各方面の有識者の方たにお入りを願って御検討順おうというのが趣意でありまして、行政管理庁でやっている仕事とはおのずから目的が違うのでございまして、したがいまして、これは時限立法になっておりまして、三十九年度までにひとつ根本の案を立ててもらおうと、こういうことで、行政管理庁といたしましては、調査会がありましても、これと並行しまして、常時監査は怠らずやるつもりでおります。それから、いろいろ御心配がありますが、何としましても、案が出れば、結局これは国会の御審議を願うことになるのでありますからして、政府が出しました案は、国会の御審議の場で御意見を反映することもできようかと思うのでありますが、私は、そういう事態にならぬように、案を作る際に人員整理等に触れないでもって、いかにして今日の行政機構というものを簡素、能率化して国民の便利にするかということ、責任体制をいかにして明らかにするかということに重点をしぼって調査研究してもらうつもりでおります。まあそういうスタートでやるのでありますからして、二カ年の間に多少委員がかわりましても、大体当初お願いした委員の人にずっとやってもらうというつもりでおりますからして、そういう方針で最後までやっていただけるものだと、こう考えておりますし、また、そうあらねばならぬとも思っておるわけであります。
#44
○委員長(大谷藤之助君) 政府側出席の方を追加申し上げます。岡崎政務次官、原田行政監察局長、松本行管会計課長、以上の方々でございます。
#45
○伊藤顕道君 この調査会を運営するのは、やはり委員がなるわけですが、したがって、人の問題ということがここに一つ起きてくるわけです。その七人の委員の人選については、衆議院の内閣委員会で特に附帯決議がなされて、超党派的に厳正を期した人選をやりたい、こういうことが一応附帯決議であげられたわけですが、しかし、具体的には任命権は総理大臣にあるわけです。しかし、その任免については衆参両院の承認を必要とすると、まあこういうことであるので、任命権者は総理大臣であっても、国会の承認を必要とするという建則から、一応妥当な人選が行なわれるやに考えられるのです、一応は。しかしながら、従来の事実から見て、これはまあ手放しで安心できない面も過去の実績からは考えられるわけですが、こういう点について長官としてはどういうふうにお考えですか。
#46
○国務大臣(川島正次郎君) 従来も、行政機構の改革ばしばしば計画をされたのでありまするが、全部がとはいいませんが、相当抵抗がありまして、目的を達しない点も少なくなかったのであります。そこで、今度はただ政府だけでなしに、国会の方々並びに国民の世論も背景としまして、これをぜひ実現したいと、こういう考えを持ちまして皆さんに御協力を願っているわけであります。したがいまして、これは政党政派の問題でないので、超党派的なことは言うまでもございません。人選等につきましても、むろん党派的の脅えは持っておりません。広く民間の各層各級からして、ひとつ適当な方にお願い申し上げたいと、こう考えておるのでありまして、人選については御心配のないようにいたします、これはしばしば衆議院の委員会におきましても私が言明をいたしております。したがって、衆議院の委員会における附帯決議にも現われているわけでございます。この点私は十分了承しております。
#47
○伊藤顕道君 次に、委員とか、専門委員、調査員、こういうものについては非常勤になっているわけです。しかし、一方、この調査会については、きわめて強力な、高度な、そうして現在わが国における最高の権威ある機関たらしめたい、まあこういうことが提案理由にあるわけです。これはたいへんけっこうなことですが、しかし、そういう高度強力な、しかも、最高権威のある機関たらしめたいというのに、一人の専従もいないで、全部非常勤ではたしてそういう期待に沿い得るのかどうかということは、一応も二応も顧慮されるわけです。こういう点については、どういうふうにお考えですか。
#48
○政府委員(山口酉君) ごもっともな御疑問でございますが、実際の仕事を運営していくことをよく考えてみますと、この仕事は調査事務を相当に伴うわけです。で、その調査の結果を待って判断をしていただくというような姿になっておりますので、その調査の実務に当たります作業的な部分は、これは非常勤にはいたしておりません。それで、まあ専門の部分につきましては、一週間に二回ぐらい出ていただいて、そうしてその指導のもとに調査員が動く、このように考えております。で、調査員の実態は、実行政管理庁あるいはその他の省からかなりの人を入れまして、そうしてそれの協力を得てやるということにいたしておりますので、法案のほうで調査員は非常勤とするということになっておりますのは、これは形式的にはその調査員が各省に所属しておりますから、その両方に常勤ということはできないわけでございます。形式的には、たとえば行政管理庁の職員が調査長を担当いたしますと、法案からして、こちらのほうは非常勤の形をとっておりまして、そうして実際は常勤である職員がその実務に当たると、このように考えております。したがって、そういう常時あります相当の作業量を伴いますところの職員につきましては、実態的には常時その事務に参加できるというふうに考えております。ただ、この上級の七人の委員、あるいはただいまのところで十五人を予定しております専門の委員の方につきましては、これは毎日出ていただくというほどの必要は実際はなかろうということを考えてこのようにいたしてある次第でございます。
#49
○伊藤顕道君 従来の例によりますと、調査会とか審議会等の委員が、非常に多くの審議会あるいは調査会の委員を兼ねておったわけですね。中には十幾つかの、また、数十の審議会あるいは調査会を兼ねて、名前だけ出しておく程度だと思うのですが、こういうことでは、いかに体裁を整えても、実効は期しがたいと思う。で、今行管局長のお話によりますと、この委員とか専門委員、調査員は非常勤のように、私どもはそう解釈しておったのですが、中には常勤の者もおるのだということになると、委員の中に常勤の者はいないと思うのですが、専門委員、調査員の中にも、一部常勤の者がいるのかどうか、そういう点が一点と、それから、この調査会ができた境には、委員については他の調査会あるいは審議会等を絶対に兼ねさせないというような用意があるのかどうか、せっかく適任者を選んでも、その方がほかの委員を幾つも兼ねているというような、過去のようなことでは、とうてい効果は期待しがたいと思うのです。こういう点で、いかに体裁をつくろっても、実効は期しがたいと思うのです、そういうことでは。この点を明確にしていただきたいと思うのです。
#50
○国務大臣(川島正次郎君) この調査会がうまくいくかいかぬかということは、全く委員の人選にあるのでございまして、委員の人選につきましては、特に意を用いまして、きわめて学識経験の高い、しかも、この仕事に熱意のある方にお願いを申し上げたいと、こう考えておるわけでございます。委員の人選につきましては、十分慎重に考えまして、この調査会の目的を達成させたい、こう考えております。
#51
○政府委員(山口酉君) 常勤の問題につきましては、専門委員のほうは、これは非常勤でございます。調査員のほうは、各省から応援に出ます分は、事実上常勤に考えておりますので、約五十名くらいの常勤の職員を置くという構想にいたしております。
#52
○伊藤顕道君 そうすると、委員と専門委員については非常勤であるけれども、調査員については、行管の局長にお伺いして、今お答えがあったから、そうすると、調査員は全員常勤なんですか、この点を明確に。
#53
○政府委員(山口酉君) 十名は非常勤を予定しております。これはやはり調査員の中にも、専門委員の方が、ぜひこの人を調査員として入れたいという方が出てくると思います。そういう方方につきまして、あるいは大学の助手をしているとか、あるいは助教授をしているとかというような方で、どうしても常勤にしていただくということは困難であるというものが予想されますので、そういうための準備として、十名だけでは非常勤に考えております。あと四十名くらいを各省、主として行管あたりの職員が専従する、このように考えております。
#54
○伊藤顕道君 もう時間がありませんので、最後に関連事項で長官に一つだけお伺いしておきますが、この審議会とか調査会の要員の兼務のことについてお伺いしたわけですが、これは広く行管の扱っておる今までの審議会あるいは調査会等で、しばしば当内閣委員会で問題になったのは、先ほども申し上げたように、一人で非常に多くの兼職をしておる、こういうようなことが非常に問題。それと審議会、調査会等については、すべからくこれを統合、また整理する必要がある、こういうようなことが、多く従来の当内閣委員会で問題になってきたわけです。そういうことについて、行管長官として就任以来、どういうふうにこれを考え、どのように措置されておるか、関連がございますので、最後にこの一点だけをお伺いして、質問を終わります。
#55
○国務大臣(川島正次郎君) 現在の調査会、審議会、ざっと二百六十数件であります。しかも、私ども考えましても、不要不急のものもありまするし、また、重複しているものもあります。統合したらいいじゃないかということもありますので、先般閣議にも諮りまして、閣議の了解を得て、ただいま各省それぞれと行政管理庁との間において、調査会の整理統合につきまして相談を進めております。これはむろん法律に基づいたものでありますからして、整理ができますれば、それは次の国会に提案して御審議を願う、こういうつもりで急いでやっているわけであります。
 それからもう一つ、人の問題でありますが、なるほど一人の人が十以上の審議会、調査会に顔を並べている例がこれはあるのでありまして、そういう点につきましても、特に関係閣僚の注意を促してございます。なるべく一人の人を多く使わないで、広く民間の有識者の人にお願いしたい、こう考えてやっているわけであります。
#56
○赤松常子君 私、内閣委員にはまだしろうとでございますので、めくらヘビにおじずの御質問をするかもしれません。どうぞその辺お含みでお答え願いたいと思います。
 この法案が提出されましたいきさつはいろいろ伺いました。で、ごく最近に、行審の第五次の答申によってこの案が組まれたということはよくわかっております。ところが、先ほど長官もおっしゃいましたように、過去幾たびかこの行審から政府に対して、行政の簡素化、能率化について意見が出されていたけれども、それは何か数十次に及んでと聞いておりますが、それが実現をしないで、ようやっと今日この案が提出されるということになった。その間に、今、長官もおっしゃいましたように抵抗があった、こういうお言葉がございましたのですが、私は、その抵抗の御説明が伺いたいのでございますけれども、それが何かこの法案の中に繰り返して行なわれるのではないかという感じが強くしてならないのであります。この点についてどういう抵抗があったのか、なぜこれが今日までおくれたのか、これを簡単にお聞きしたいと思います。
#57
○国務大臣(川島正次郎君) 今日の行政機構の弊害の一つとしてあげられることは、各省が割拠主義になりまして、自分の持ち場だけをあまり強く主張する。共管事項がありまして、三省、三省にまたがるようなことば、なかなか問題が解決しない。そこで、世間で言ういわゆる官僚の抵抗というものがあるわけであります。こういう点を排除いたしまして、国民のためになるすっきりした行政機構を作りたいというのが今度の目的でございます。したがいまして、先ほどもお答え申し上げたのですが、これを達成するためには、ひとり政府の問題ではなしに、国会の皆さんの御協力も得まして、また、国民の世論の背景も得まして、行政を根本的に変えて参りたい、こういうふうに私ども考えてやっているわけであります。
#58
○赤松常子君 それであれば、なおさらこの総理府の中にお置きになるということが、各省各機構と肩を並べて弱体なものではないでしょうか。そういうあり方であっては、また各省の抵抗がありはしないか。それを排除する強力な拘束力と申しましょうか、強制力というものが生まれるかどうか、心配いたします。この総理府の中に総理府の付属機関として置かれる、こういうことは、私は非常に心配をいたすわけで、なぜ憲法調査会のように、内閣直属機関になさらなかったのか。強力といえば、そういうふうにしないと、総理府の中の一付属機関であれば、また各省が割拠主義で、やはりこづき回すのではないでしょうか。そういう点、内閣直属にできなかったということは、たいへん私は疑問を持っているのでありますが、この点スムーズにいくでしょうか、いかないでしょうか。
#59
○国務大臣(川島正次郎君) 行政機構、行政の運営ということは、内閣総理大臣の権限に属していることであります。内閣といいますると、内閣の合議体でものをやるのですが、行政機構そのものが内閣総理大臣の権限でありますからして総理府に置いたわけでありまして、総理府に置きますと内閣に置きますとによって効果が違うとは私は考えていないのでありまして、ただ、事案の性質上、総理府に置くことが適当という判断に立って置いたわけであります。
#60
○赤松常子君 釈迦に説法かも存じませんけれど、内閣総理大臣の性格というものに二重の性格があると思うのです。総理府の長たるその総理大臣の性格と、内閣の長たるその性格と二重にあると思うのです。で、こういう強力な問題を推進しよう、特にフーヴァー委員会のような、あの超党派の権威の高いものにしていこうという、この行審の答申にもございますような、こういう強力な機関を作ろうというのであるからには、内閣の長たる総理大臣のもとに置いてこそ適切ではないか。私は、そこになお疑問がある次第でございます。内閣の長たるその総理大臣の管轄下に置いてやっていく、行政の長たる総理大臣ではなくて、内閣の長たるその総理大臣のもとにこういう強力な機関が置かれてこそ、拘束力、推進力が強まるのではないか。この点、私まだ非常に危ぶむものでございます。ちょっとお聞かせ下さいませ。
#61
○国務大臣(川島正次郎君) これは私は、法制上のことは全くしうろとでもって、お答えができない点があるのですが、行政機構の責任者が内閣総理大臣であるからして総理府に置いた、こう私は考えております。あるいはこういうことについては前例等もあるのじゃないかと思いますので、ちょっと今政府委員に答えさせますから。
#62
○政府委員(山口酉君) ただいま長官からお答え申し上げましたとおり、現在の機構におきまして、行政制度に関する問題の所掌は内閣総理大臣に属しております。それは御意見のございました、つまり主任の大臣としての内閣総理大臣に属しております。内閣の首長たる内閣総理大臣ではございません。内閣総理大臣たる権限に基づきまして、そのスタッフとして置きまするならば内閣に置くという筋になりますけれども、現在の機構では、そういうことは現行制度ではできない。これは内閣総理大臣というものは閣議を主宰しますけれども、閣議を指導する権限はございませんので、閣議できめた方針に従って指揮監督をするということ、あるいは閣議にかける事項についての総合調整をすると、このような権限になっておりますので、新しく制度を打ち立てるという問題は主任の大臣たる内閣総理大臣の権限に属する。で、この調査会というものは、これは行政に関するものでございますので、内閣の権限の中に属します。その中でどの主任の大臣かというと、内閣総理大臣になるということで、このようになっております。ただ、憲法調査会は、これは内閣に置かれております一つの例でございますが、内閣に置きましたのは、これはつまり憲法調査会の目的は行政の問題ということでございませんので、もっと広い立場のものでございますから、必ずしも主任の大臣が内閣総理大臣だとはいえない。これは本来、まあ私から申し上げるまでもなく、国会がその発議権のある問題の参考的なものを調査するという程度でございますから、したがって、内閣総理大臣の責任分野ではございませんのでこのような取り扱いになっておりますけれども、この問題については、やはりその責任大臣が内閣総理大臣になっておりますからこのようなことにいたしました。しかし、趣旨といたしましては、やはりこれを強力にしなければならないということはそのとおりでございますので、いささか異例でございますけれども、これを国会にこの結果を報告する道を置きまして、そうして国会の御支援のもとに実行に移したいと、このような制度にいたしたわけでございます。
#63
○赤松常子君 私、まだそこが釈然といたさないのでございまして、もっと私も研究したいと思っておりますが、結局私の心配は、各省がそれぞれ、先ほど長官もおっしゃいましたように、縄張り主義、あるいは何と申しましょうか、権利を守るその立場に立って、この法案が成立いたしましても、いろいろな調査に協力するとか、あるいは都合が悪ければしないとかいうことになりはしないか、こういう心配なんです。そういうことはどこで保障されているのか。この機関がいろいろ調査をする不要不急の局、部属の統合廃止、そういう思いきったことをするにも調査が必要でございますが、その調査すら、各省の都合の悪いときはこれを拒否しないか、そういう拒否した場合にどうなるのか、所期の目的が達せられないとすれば、屋上屋を重ねるにすぎないのではないか、そういう懸念があるから私も質問するわけなんでございまして、そういう場合はどういう拘束力、強制力をだれが持ってやらせるのか。
#64
○政府委員(山口酉君) 法案の第九条に調査権のことを書いてございます。この書き方についてあるいは御質問が出たかと思うのでございますが、内閣の統括のもとにあります行政機関につきましては、内閣総理大臣が指揮監督をしておられる。で、一つの内閣に属する行政機関は一体的運用をされるべき関係になっております。したがって、法律できめられた調査会が持っておる権限というものは受認をすべき義務が各省にあるわけでございます。で、こちらに求める権限を書いたというのは、それを提出、これに協力すべき義務を書いてございまするので、これはその反面、当然解釈できるということで、書きましても、これは例示と申しますか、念のために書いたということになるわけで、それは同様であるという解釈でございます。したがって、内閣の統括のもとにおける各省がこれに従わなければ、それはつまりそれに従わないものが公務員法上の責任をとる、責任を追及される、このように考えております。
#65
○赤松常子君 この法案全体を見ましても、まことにお上品で、たとえば今あなたのおっしゃった第九条の第二項「専門委員にこれを調査させることができる。」とか、あるいは第三項「必要な協力を依頼することができる。」とかいう程度のことであって、こういう大事業をなさるその目的が達せられるでございましょうか、それが一つ。それから、先ほど伊藤委員もお述べになりましたように、この調査員の資格、あるいはお仕事をするその時間、常勤、非常勤の問題でございますけれど、こういう程度の非常勤の専門委員、それは常勤の方もいらっしゃるとおっしゃっておりますけれど、この程度の仕事の扱われ方でこういう大事業の調査研究が二年間のうちになされるものでございましょうか。私の言いたいことは、非常にこれは調査会の権限というものが弱い、各省に対して拘束力を持っていない、こういう点を非常に不安に思うと同時に、こういう調査員の非常勤の方の多い、専門委員の非常勤の多い組織においてこの大事業が遂行できるかどうか。フーヴァー委員会と比較いたしましても、非常に調査員が少ないですね。フーヴァー委員会では、調査員が第一次で三百人、第二次で二百人もいらっしゃる。そうして、もう精力的にやっていらっしゃって効果をあげていられるのに比較いたしまして、こういう機構で所期の目的が達成できるとお思いでございましょうか、その心配です。
#66
○政府委員(山口酉君) 調査権につきましては、これはこの調査会にこのような調査権を雷きましたことは、実は異例でございまして、本来、政府が調査を委嘱いたしますと、調査会というものは、その本来の任務に従って、当然ある程度の調査権はあるという解釈をされておりまして、このような明確な調査権というものを書かないのが例でございます。で、今回につきましては、これは相当異例の強い規定を置いたつもりでございます。ただ、性格上罪則をつけたりはしておりません。調査の対象になっておりますのは、いずれも政府機関であるとか、あるいは公共団体であるとか、その他公的な機関でございますので、法律でこのような規定があれば、あえて非常に抵抗をするというような事例は従来あまりございませんし、強制執行もできないものでございます、性格上。罰則をつけるということもこのようなものにいささか不穏当であるというようなことでこの程度になっておるわけでございます。実際問題としましては、これだけ明確に書いておりますと、運用上相当の調査は可能であると考えております。これは、従来、行政管理庁は監査をいたしております。その監査の権限もそれほど強く書いておりません。
 それから常勤、非常勤の問題につきましては、先ほど申し上げたところでございますが、実は、常時手足となって働きます者は常勤的に働いてもらうという考えでございますが、それを指揮し指導するという者は、必ずしも常にそこでそばについているという必要はないということで、かえってそういうふうな人を求めようとすると、これは時限立法でございます、二年余りになっておりますので、そういう方はすべて職務を離れなければいけない。そうして二年もこれに専属するということになると、非常にりっぱな人で惜しい人でも来ていただけないというおそれがあるというようなことで、こういう運営が一番適当であろうと考えたわけでございますます。
 それから、数は、フーヴァー委員会は必ずしも目的が一致しておるわけじゃございませんけれども、実は、この調査会につきましては、行政管理庁の調査能力というものは相当利用できるだろうと思います。過去におきましてもかなり調査をいたしておりますし、さらに調査会の運営される方向に従って、その方向と歩調を合わせて、行政管理庁で現在持っております調査機能が千二百人くらいございますので、そういうものの相当のものを動員してこれに協力するということを考えておるわけでございます。
 それから、なお、これは出発の当初の初年度の計画を申し上げたのでございますが、運用の状況に応じて、来年度以降につきましては、さらに拡充することも考えております。
#67
○赤松常子君 二年間の時限立法であるからこそ、早く効果をあげなくてはならない。だらだらと、いつまでも続けているうちに、社会情勢も経済情勢も変わって参ります。今の時点に即応し対応した結論を早く出さなきゃいけない。それであるからこそ、私はもっと機構の充実が必要ではないかということと、それから繰り返して言うようでございますけれども、従来各省各機関で自分の都合の悪いところはなかなか発表しない。タッチしてもらいたくない。私、そういう例も一、二聞いているわけなのでございまして、そういう壁を破るにこの機構でいいかということがなかなか私ば心配がぬぐい去らないのでございます。で、願わくは、これは私は内閣直属にしていくくらいな気魄と、それから構想と理想を持っていただきたかった。これは私の気持でございますが、今おっしゃいますように、時限立法であるからこそ、もっと私は強力なものにしてもらいたかったと、こうお願いするし、また、自分の要望でもあるわけでございます。
 それから、この法案にございますように、これは第二条でございますけれども、「行政の、実態に全般的な検討を加え、」としてございますが、これはあれでございましょうか、政府の諸機関あらゆるものにこの調査会の調査をなさる、そうしてそこの不合理を摘発して解決していくということになるとこれでは理解されるのでございますが、行政全般にあまねく適用なさるおつもりでしょうか。
#68
○政府委員(山口酉君) 行政の全般的な検討という文句を使っておりますが、これは国の行政につきまして調査をすることになっております。国の行政につきましては、すべて含めております。国の行政にはまあいろいろの機関の形態はございますけれども、一応国の行政については全部、ただ、現実的な問題といたしましては、全体に通ずる大きな問題はむろん取り上げるわけでございますが、その取り上げ方につきましては、あるいは今非常に問題になっております総合調整の問題であるとか、割拠主義を排除するための調整の問題、あるいは責任体制の明確化を期するためにはどういう組織運営が必要かというような、体質を改善すべき根本問題、そういうことにしぼられてくるだろうと思います。所掌事務といたしましては、全部にかぶせてございます。
#69
○赤松常子君 たとえば人事院、それから会計検査院、こういうところにもこの調査会の調査は及ぶのでございましょうか。対象としていらっしゃるのでございましょうか。
#70
○政府委員(山口酉君) これは現実の問題として会計検査院が取り上げられるかどうかはわかりません。おそらくそういうことはないと思いますけれども、権限の問題としましては、この法案の書き方は、調査審議する対象には入っております。
#71
○赤松常子君 私、そうあってほしいと思うのでございます。会計検査院こそほんとうに国民の税金の行方を調査して、一銭一厘むだなく使っているかどうかという大事な機構でございますが、しかし、ちょくちょく地方に参りまして聞くことは、やはりこの会計検査院の方々の中にも、ちょっと耳にしがたいことも聞いておりますから、もちろんこれも私は対象の中に入れてもらいたいと、こう思っている次第でございまして、今はっきりどうなるかわからない、実際に当たらないとわからないとおっしゃっておりますけれども、全般の中に含めていただきたい、こうお願いしたいと思っております。
 それから、その次でございますけれども、あれでございましょうか、第三条の内閣総理大臣は、意見、答申の申し出を受けたときはこれを尊重しなければならない、この幅が非常にあって、まことに不明瞭でございます。ここも心配な点でございます。これはどういうふうに解釈してよろしいのでございましょうか。
#72
○政府委員(山口酉君) これは二条の二項、三項について尊重義務を書いたわけでございます。二項のほうは調査会の意見についてでございます。これを尊重するわけであります。三項のほうは、内閣総理大臣から国会に報告するように申し出を受けた場合に、その趣旨を尊重して、国会に報告をするようにしたい、このような趣旨で書いたわけでございます。
#73
○赤松常子君 尊重するということは、尊重しない場合もあるし、それから、また、いいかげんに取り扱うこともあるし、都合の悪いときには無視するときもあるしという、半面の裏の考え方でございますね、私ども今までしばしば経験いたしておりまするものですから、ただ尊重しなければならないということで十分よろしいでしょうか。尊重されなければそれだけのことだということに終わってしまう場合もあるんではないでしょうか。ここの表現は、もっとこれを責任持ってその実現に努力するというようなことに、私はもっと強く表現してもらいたいと思う次第ですが。
#74
○政府委員(山口酉君) 法律の書き方の点でございますが、御趣旨のようには実は考えておるわけであります。ぜひ国会に報告したい。ただ、法律の書き方は、いろいろ法制的に研究いたしました結果、国会と行政府との関係もございますし、政府の内部的な問題としては、国会に政府が提出するという場合、提出することについて政府が責任を持つわけですから、これは閣議事項になります。したがって、直接閣議でこうしろということはおかしいということもございまして、政府は出すのは出すんですけれども、一応そのようなことでございますので、尊重するという形態にしております。
 それからもう一つは、これは総理府の付属機関でございます。それで答申をいたしますのは、内閣総理大臣に答申をし、意見を述べるわけであります。したがって、それが今度は開議に上がって、それから国会にくるわけであります。そういう政府部内の段階もございますので、一気にそれを義務づけた表現は妥当でないという、立法的な、技術的な問題からこのような表現にいたしておるわけであります。
#75
○赤松常子君 だからこそ、私、内閣直属にしてもらいたい気持がなお強くする次第でございまして、ここでけられればそれまでのことなんでございましょう。その前の第二条の第三項「内閣総理大臣に申し出ることができる。」できる、何か私もっと義務づけて、しなければならないというふうにできないものか。それは法律の書き方は私しろうとでよくわかりませんけれども、ほかの法律には、もう少し義務づける条文もございますわけで、ここのところにもつと、こういう権威ある調査会でございます以上、義務づけるということにここをもう少しならないものでございましょうか。ここから私何かくずれていくような気がして心配でございます。ほかの法案には、しなければならないとか何とか、義務づける書き方もございますでしょう。
#76
○政府委員(山口酉君) ほかの調査会、審議会的なもので、このような、これよりも強い表現でしたものはございません。みなこれより弱い表現になっております。
#77
○赤松常子君 だから私、たいへんこの間も、社会保障制度審議委員の一人でございまして、医療協のあの改組問題に四月から取っ組みまして、いろいろすったもんだやったのでございます。ところが、一向にそれが取り上げられない。二転三転いたしまして、また変えたようでございますけれども、ほんとうに審議会なり何なりというもののあり方、そういうことに非常に私不満を持っている次第でございます。それとこれと同列ではないとおっしゃるかもしれない。けれども、こういう書き方であれば、それと同列になってしまう、こういう心配を私さらに一そう持っている次第でございますけれども、もっとここを何とかお考え願えないものでございましょうか。さらに、もうこの段階にきてしょうがないとおっしゃれば、政府の御決意を長官からおっしゃっていただきたいと思います。
#78
○国務大臣(川島正次郎君) この第三条の規定は、先ほど来、政府委員から御説明申し上げているように、第二条の二項と三項と含んでいるわけであります。第三項の「調査会は、前項の意見又は答申を、内閣総理大臣から国会に報告するように、内閣総理大臣に申し出ることができる。」とあります。これは調査会のいろいろな答申が出ると思うのです。私どもの考えとしましては、根本的に行政機構を改革する前に、とりあえずこういう点を改革したらよかろうという部分的の答申が出まして、逐次実行したい、三年の限度以内に成り立つようにと考えております。したがいまして、調査会の意見答申には、きわめて軽い意味と、相当基本問題に関して重要なのとありまして、軽い意味のことは一々国会に報告するまでもないのじゃないかということも含まれまして、報告を内閣総理大臣に申し出ることができる、こう書いたわけであります。この第三項によりまして、調査会が、国会に報告するように内閣総理大臣に申し出た場合には、第三条の規定によりまして、尊重しなければならんということがある。もし尊重しなければ、これは内閣総理大臣として政治上の一つの責任が出るわけでございまして、衆議院におきましてもお答え申し上げましたが、これは申し出を受けたときは国会に報告する、こういうふうにお読み取り願いまして一向差しつかえないということを申し上げたわけでございまして、そういうふうに御了解願いたいと思います。
#79
○赤松常子君 どうも私、まだもっと勉強して参りたいと思っております。
 それから次に、委員の問題でございますけれども、あれでございましょうか、先ほど長官もおっしゃいました、「すぐれた識見を有する者のうち」と書いてございますが、もちろん私はほんとうにだれもが納得する十分な経験と豊富な識見をお持ちになっていらっしゃる方がおなりになっていただきたい。これの問題で、この前の行審の委員のお顔ぶれを拝見いたしまして、どうも底辺と申しましょうか、庶民の声が通ずるような御人選でなかったということ、私たいへん残念に思っている次第でございます。こういう一つの経験から、今度の委員の御選定には、非常に私それこそ各界各層から、底辺の人、中くらいの人、そういうところがらの識見ある方と経験ある方をお選びいただきたいと思っておりますが、この段階にきて、もう御構想が少しはまとまっているのでございましょうか。どういう分野からおとりになる、あるいは人選方法は、ただ上のほうから任命するというのじゃなくて、たとえば学界、言論界からその推薦を得るというような人選方法を民主的になさるおつもりでございましょうか、その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
#80
○国務大臣(川島正次郎君) 個々の人選につきましては、全くまだ構想はできておりませんが、しかし、各界の代表という意味ではなしに、やはり個人として学識経験豊かなりっぱな人を選びたい、こういうふうに考えております。しかし、各界の代表ではなくても、その分野といたしましては、まあ七人の人を各方面から選び出す、こうも考えておるわけであります。
#81
○赤松常子君 もちろんそれは各界の代表という、正式な会を開いて代表を送り込む、そういう利益代表の意味を私は申しておるのじゃございませんけれども、ただ上からピック・アップして、政府に都合のいい人をこの人この人というふうにお選びになるのか、あるいは各界の意見を一応お聞きになって、そうしてその意見も入れて御人選なさるのか、たいへん私は違うと思うのです。その選び方をお聞きしたいと思います。
#82
○国務大臣(川島正次郎君) 参考として各界の意見を聞く場合もありますし、各界に属さない人でもってりっぱな人を個人的にお願いをするということもあり得るのであります。いずれにしましても、これは国会の決議を得る人当でございますからして、国会で御了承を得るような人選をしなければならぬ、そういうつもりでおります。
#83
○赤松常子君 その人選ができた場合に、あらかじめ国会に内示をなさるのでございましょうか。ただきまったものを国会に形式的にお持ちになるという方法でしょうか。一応内示をなさって了解を得るようなことはなさらないのでございましょうか。
#84
○国務大臣(川島正次郎君) これは、この種の調査会、審議会の委員を設定します場合、国会の御了解を得る前例等もあります。国会閉会中に任命をした場合には、次の国会でもって御承認を得るわけでありますが、国会休会中に任命する場合には、一応議院運営委員会の御了承を得てやりたい、私はこういうふうに考えております。
#85
○委員長(大谷藤之助君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#86
○委員長(大谷藤之助君) 速記を起こして。
#87
○鶴園哲夫君 まず初めにお伺いいたしたい点は、フーヴァー委員会の例にならって、臨時行政調査会ができるというような雰囲気が非常に強いわけででありますが、フーヴァー委員会といいますとどきっとする面もありますし、なかなかいい面もありますしするわけであります。したがって、フーヴァー委員会のどこを日本のこの臨時行政調査会では重点を置いておられるのか、それをお伺いしたいのです。そこで、この調査会ができる、こういうふうに御提案になりました趣旨は、昨年の十二月の七日に行政審議会から行政管理長官に答申が出まして、その中で米国におけるフーヴァー委員会の例にあるような、超党派的な、きわめて権威の高い機関を臨時に設ける必要があるというような答申が出まして御提案されたというふうに思うわけでありますが、ただ外部からは、非常にフーヴァー委員会だフーヴァー委員会だというような言い方がなされております。たとえていいますと、新聞論調でありますが、十月の十二日、朝日新聞社説によりますと、フーヴァー委員会の日本版的なものができるというような社説であります。きのう衆議院でこの臨時行政調査会法案が上がったわけでありますが、新聞には和製フーヴァー委員会だと、こういうような言い方ですね。しかし、私は、この提案の趣旨等から見まして、フーヴァー委員会のような超党派的な、きわめて権威の高いそういう機関を作るのだ、それから調査権を持ったそういう機関をお作りになるのだというふうに解釈をしているのですけれども、どうも雰囲気といたしましては、フーヴァー委員会、和製フーヴァー委員会だ、あるいはフーヴァー委員会の日本版だというような空気があるものでありますから、その点をまず初めにお伺いしたいと思います。
#88
○国務大臣(川島正次郎君) 臨時行政調査会を作ろうという考えを起こしましたことは、その動機の一つとして、行政審議会の答申によるのでありますけれども、しかし、現在の行政機構というものは、きわめて複雑多岐で、国民に対し、非常に不便を与えているということは、これは国民ひとしく認めるところでありまして、たまたま行政審議会からそういう答申がありました機会にこういう案を作ることになったわけであります。行政審議会の答申だけではございません。時世がこういうものを要求しておるのだと私は考えまして、前小澤大臣から引き継ぎを受けましたときも、これを提案する決意をいたしたのであります。フーヴァー委員会を私は全く研究しておりませんから、どういうことか知りません。しかし、フーヴァー委員会はどうありましょうとも、新たに作ります臨時行政調査会は、日本の実情に即した行政機構を作るわけであります。ただ、今お話の中にありましたフーヴァー委員会は、きわめて権威の高いものであり、しかも、みずから調査機能を持っているということはこれに取り入れてあるようでありますけれども、調査の内容、効果等につきましてはフーヴァー委員会とは全く別個でありまして、日本独自のものでございます。
#89
○鶴園哲夫君 フーヴァー委員会ができましたときのアメリカにおける情勢なり、あるいは国際情勢なり、そういうものと今日の日本の置かれております諸情勢との関係において、そう類似していない面もあるやに思いますし、考え方によりますと、これから類似してくるのじゃないかという気もいたします。それらの点につきましては、後ほど伺いたいと思いますが、いずれにいたしましても、このフーヴァー委員会が、大きな機構整備と、機構縮小と、人員整理という役割を果たしたのは事実であります。そういう大きな任務も一つ果たしたわけですが、これだけではないわけでありますけれども、しかし、この調査会の設置についての提案の説明を承りますと、公務員の人員整理というものを意図するものではない、目的は、あくまでも行政の根本的体質改善にあるのだ、こういうような御説明でありますが、何といいましても、この点に非常に不安があるわけであります。そういうことについて衆議院のほうでも附帯決議として出ておりますが、どういうお考えをお持ちなのか、伺っておきたいと思います。
#90
○国務大臣(川島正次郎君) 現在の行政機構、それから公務員の人員等の趨勢を見ますると、膨張する一方でありまして、現に三十七年度の予算要求の中に、公務員の増加を要求しているのが四万六千名あります。この趨勢でいきますれば、公務員の数はますますふえる一方である。現在のやり方は、ただ従来のような行政のやり方を、そのまま事務量のふえただけ公務員をふやすというだけでありまからして、人はふえても、もちろん能率的には上がらぬということになるのでありまして、そこで、根本的に行政機構を改革をいたしまして、能率化、簡素化をしようというのが調査会のねらいでありまして、この結果、公務員の整理をする、人員を整理するというようなことは考えておりません。ただ、今後公務員のふえることだけは、これは抑制し得るようなことになるのではないか、そういうふうにはっきり考えておりますけれども、既得の公務員の権利をこの調査会によって剥奪するというようなことは全然企図しておりません。
#91
○鶴園哲夫君 なお伺っておきたいのでありますが、こういう行政組織関係の調査会が、今まで十回ほど戦後持たれておりますが、その中の二つは、直接機構に関係のない調査会、審議会、あるいは諮問委員会でありまして、八回ほど持たれておるわけであります。八回持たれましたうちの六回が、非常に大きな人間整理と機構の縮小の答申をいたしておるわけであります。第一回は昭和二十三年でありますが、この審議会は、人件費を一割五分整理するという答申が出ておりまして、第二回が二十四年の審議会でありますが、二十四年の審議会は、十二万九千人という整理を答申しておるわけであります。この際に定員法というのができまして、非常に苦しんだわけでありますが、定員法ができておる。続いて同じ年の二十四年に答申が出まして、これが二万二千名の人員整理を答申をしておる。第四次が二十六年、この場合は実に九万七千という人間整理を答申しておる。第五回が二十七年、これは機構改革と人間整理を出しました。第六次が昭和二十八年、この答申は待命制度というものを新しく作りまして、人間の整理を打ち出したわけです。こういう終戦以来、行政組織の簡素化、あるいは能率化、あるいはサービスの向上化という名前のもとに、審議会、調査会、こういうようなものが持たれてきたわけでありますけれども、それらがいずれの場合におきましても、大幅の人間整理という方向に落ち込んでおるわけであります。したがって、ただいま長官のおっしゃいました、従来おる公務員の整理を意図するものではないというふうに御答弁いただきましても、長い経過からいって、非常に不安がありますし、これまたぬぐい去れない不安だと思うのであります。したがって、その点からもう一ぺんこの点について伺っておきたいと思います。
#92
○国務大臣(川島正次郎君) 戦後数次の人員整理がありましたことは、戦時機構を平時機構に切りかえる過程においてそういう操作が行なわれたわけだと思うのでありますが、従来のように、いたずらに人員整理をしましても、行政機構の根本が変わらぬ限りは、いつか元に戻ってしまう、それが現在の姿であります。そこで、今度は機構の根本に改正を加えまして、今後みだりに定員のふえることは抑制していこう、今後のふえることは抑制する。ただし、現在いる公務員諸君は、それを能率的に働いてもらうようにしようということが根本のルールであるし、また、そう進めておりますから、従来の人員整理の行政改革とは全く違った意図に基づいておる。私は御心配のようなことはないと、かように考えております。
#93
○鶴園哲夫君 その問題につきましては、後ほどもう一回伺いたいと思いますけれども、逝去の戦後におきます行政改革、つまり機構を整備し、合理化していく、さらに能率を上げていく、こういうような経過を見ますというと、四段階に分かれると思うのでありますが、最後の段階は、昭和二十七年の機構改革と人員整理であったわけでありますが、これは二十七年のときにおきましては、御存じのように、日本が講和条約によりまして独立をするということで、政治目標というものの重点の置き方が変わって参りまして、行政組織というのは、言うまでもなく、行政権の行使上の装置でありますからして、行政目的、あるいは政治目的の重点の置き方が変わってきますと、機構の再編、あるいは人員整理というものは出てくるわけでありますが、どうも昭和二十七年の際の場合におきましては、政治目的の重点の置き方が変わってきまして、それに伴って機構の大きな改編がありましたし、人間の整理がある。そして、それに並行して自衛力が増加をする、それに伴って、それと密接な関係があって行政機関の中央集権化、つまり警察庁の強化、あるいは公安調査庁というものができましたり、それからこの場合に、政防法でなくて、破防法というのができたわけでありますが、今この昭和二十七年当時と類似したような形が情勢としてはあるのじゃなかろうか。つまり昭和三十二年ころから、今の日本の国内情勢なり、あるいは日本を取り響いております国際情勢との関係からいいまして、また政治目標の置き方というのが相当変わってきておるのじゃなかろうかというふうに思っております。したがいまして、この場合に行政調査会が設けられるわけでありますが、これから三年という間を考えますというと、今の日本の政治目標の置き方というのが、あるいは日米新段階だとか、いろいろな名称で使われておりますが、国際情勢、特にアジアにおきますところの韓国の問題なり台湾の問題なり等々の、非常に緊迫するこれらの諸情勢を考えますというと、どうも昭和二十七、八年ころの情勢に入ってくるのじゃなかろうか、そうしますと、今長官が仰せのような趣旨でお設けになったとしましても、どうも政治目標の置き方というのは変わってきつつあるように思いますし、そうしますと、おのずから昭和二十七、八年当時のような機構の考え方というものが出てくるのじゃないかというふうに懸念しておるわけでありますが、破防法に対する政防法という言い方はいたしませんけれども、いずれにいたしましても、非常に二十七、八年ころの情勢にやはり類似しているということを気にいたしておるわけです。その場合に、何か二十七、八年当時のようなものが大きく出てくるのじゃないかという心配をするのですが、その点についての考え方を承っておきたいと思います。
#94
○国務大臣(川島正次郎君) 臨時行政調査会の政治目標を申し上げますれば、行政の民主化でありまして、鶴園さん御心配のように、今後日本の防衛力増強の趨勢に向かっているのに、これが一役買うのじゃないかという御懸念でありますが、そういうことは一向考えていません。いかにして今日の行政機構を民主化させて国民のサービスを向上しようかということがねらいでありますから、むしろ御懸念とは逆の効果があるのじゃないかとさえ私は考えられるのでありまして、全くこれによって日本の自衛力を増強するなんということを意図しているのでなし、また、そういうことはあるべからざることであります。どこまでも行政の民主化、国民に対するサービスの向上を目途にいたしまして行政機構の改革をしようという一点だけであります。
#95
○鶴園哲夫君 もの一回フーヴァー委員会が気になるわけですけれども、このフーヴァー委員会が、第一次、第二次フーヴァー委員会が設けられておるわけでありますが、ちょうど終戦後から朝鮮戦争のまっさなかまで、フーヴァー委員会が一次、二次と、こういうふうに設けられまして、そうしてフーヴァー委員会が果たしました役割というのは、戦争中に膨大になりました機構を整備する、あるいは人員を整理する、同時に、結論的には平時における国防力を強化する、安定させるというところにフーヴァー委員会のひとつの大きな特色があったように思うわけであります。フーヴァー委員会の勧告によりまして、アメリカの再組織法というものが出ておりますが、この再組織法ばフーヴァー委員会の骨子であるわけですが、この町組織法は、今私が申し上げましたように、機構の整備、人員の整理、同時に、それと並行してと申しますか、それと引きかえにと申しますか、国防体制の事実上の安定強化という役割を果たしたところに大きな特色があるというふうに思っておるわけです。そういたしますと、どうもフーヴァー委員会フーヴァー委員会だといわれますと、そういう懸念をいたしますし、さらに、どうもこれからの二、三年の情勢というものが、何か似たようなそういうものを強制されるのではないであろうか、四囲の情勢からそういうものが強制されるのではないであろうかというような懸念をするわけです。したがって、これは外国の模様でございますので、政府委員でよろしうございますが、どういうふうに考えておられるのか、伺いたいと思います。
#96
○国務大臣(川島正次郎君) フーヴァー委員会の運営上の特徴は、きわめて権威の高いものにするとか、みずから調査能力を持つということが取り入れられておるのでありますけれども、しかし、目的とするところは全く違うのでありまして、日本の現在の行政機構の実情がいかにも複雑多岐であって、責任体制が確立しないので国民に迷惑を及ぼしておるから、これの体質を改善いたしまして、簡素、能率化しようということが目的でありまして、フーヴァー委員会とは全く目的が違うのであります。私は、フーヴァー委員会がどういう活動をしたかという詳細は存じませんが、私といたしましては、そういうことに関係なしに、日本の現状に当てはめて、改善すべきものは改善するということなんでありますから、そういうふうにひとつ御了承願いたいと思います。
#97
○説明員(井原敏之君) 今、大臣からお答え申し上げましたとおりでございますが、フーヴァー委員会にあやかっておるということを非常に喧伝されまして、やや誤解をしておられるように見受けられるように考えます。この第五次答申に、たしかフーヴァー委員会というくだりがあるわけでありますが、ここでいわれております、鶴園先生とくと御承知のように、純然と十二人の、民主、共和両党からパーパーの委員を出しておるわけでありますが、そういう超党派の態勢である。これも御承知のように、通常タスクフォースと言われておりますが、専門調査部会を二十四くらい置きまして、個々の専門の問題点をあずけたわけであります。それを出しましたタスクフォースのレポートは、この十二人の委員会で検討いたしまして最終的な委員会の報告なり勧告が出たように承知しておるわけでありますが、そういう体制は、確かに構想として参考にすべきものがあるというふうに考えたわけでありまして、取り上げる問題点等につきましては、御承知のように、第一次フーヴァー委員会は一九四七年でございました第二次世界大戦の直後でございまして、当時のアメリカとしましては、連邦の機構が非常に膨張しており、これを何とかしなければならない、ああいう納税者の意見の強い国柄でございますので、そういうことが非常に大きなねらいになったように伺っておりますが、戦後十五年になっております日本の国情はだいぶ違います。また、風土も違うわけでありまして、フーヴァー委員会にあやかる点があるとすれば、そういう超党派的な、非常に権威の高い委員会で問題を処理していくということで、専門の項目については、各界の専門家に問題をあずけて考えていただく、こういう点が参考にしている点でございます。
#98
○鶴園哲夫君 行政の体質改善、行政組織あるいは行政運営上の体質改善というものを根本的なねらいにしておるという御趣旨でありますし、御説明でありますが、過去の審議会なり調査会なりが、先ほど申し上げましたように、八回にわたって持たれているわけでありますが、それらがほぼ同じような言いい方をいたしまして、結論はやはり同じ結論に大体落ちついておる。つまり、それは機構を縮小する、そうして人間を整理して、少ない人員で能率をあげようという形にするということに毎回落ち込んでおるわけでありまして、体質の改善は全く行なわれていないわけであります。たとえば稟議制度ひとつとってみましても、判こが二十も三十も連なるというわけで、古くからいわれておりますように、稟議制度たったひとつとってみましても、何ら改善されていない。いつも落ちるところは人員整理というところに落ちる、あるいはきわめて機械的に局を減らす、課を減らすというところに陥っている。しかし、今回非常に強い御決意で、また、非常に高邁な精神をお持ちになって調査会を設置されるわけでありますが、どうも私は元のところに、過去の経緯と同じようなところに落ち込むのではないかという感じがしているわけです。ついことしになりましてからも、去年からことしにかけまして、賃金が上がっても、国際競争力ができるような体質改善をやるのだ、産業の体質改善をやるのだというようなことを財界も政府も口にされておりましたけれども、国際収支ががたがたするというようなことがありますと、すぐ賃金はストップだ、やれ消費生活の抑制だということで、またもや体質改善というのは賃金を押さえるというところに落ち込んでいる。したがいまして、私も過去の経験からいって、また、今申し上げた例からみまして、能率を向上させるのだ、あるいは体質を改善させるのだというふうにおっしゃるのだが、どうも過去の例と同じように、何回も繰り返し落ち込んだところに落ち込むのではないか。つまり勤務条件が悪化するということ、あるいはただ人間が減って労働がふえるというようなところに落ち込むのではないかという懸念をするわけですけれども、ひとつお考えを承りたい。
#99
○国務大臣(川島正次郎君) 現在の行政機構の体質改善の必要は国民ひとしく認めているところであります。従来幾回か行政機構の改革が行なわれたのでありますけれども、必ずしも所期の目的を達しておりません。これにはいろいろの事情があろうかと思いますが、先ほど申し上げたとおり、官僚機構の抵抗ということもその主たる条件の一つなんであります。今度全く角度を変えまして、従来の調査会、審議会とは違いまして、従来こうした行政機構改革審議会は、主として行政管理庁長官の諮問機関でありますし、委員の構成メンバーも比較的普遍的でありましたけれども、今度は総理大臣の諮問機関にいたしまして、きわめて少数の委員にお願いして、議論よりもひとつ実行案を作ってもらう、こういうことにいたしました。ことに勧告の結果は、これを国会に報告するという道を選んだことも、勧告の結果が実現するためには、そうすることが必要である、国会議員の方々の御協力を得なければ実現しないということでありまして、従来の審議会、調査会とは全く違ったやり方をやっておるわけでありまして、行政機構改革では、いわゆる大調査会になるわけでありまして、ややともすれば従来の陥りやすい弊に陥らないでこの調査会の目的を達成するように努力いたしたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
#100
○鶴園哲夫君 この問題は、もう少しまたあとでもう一ぺん具体的にお伺いいたしたいと思いますが、次にこの行政制度、行政運営の体質改善をおやりになるということでございますが、この場合に公務員制度を御検討になるのじゃなかろうかという心配があるわけであります。衆議院でも、公務員の身分に変更を加えるものではないという附帯決議が出ておるようでありますが、この点の心配があります。それは昭和二十九年に公務員制度の調査会というのができまして、それが三十年の十一月に、公務員制度につきましての答申を行なっておるわけであります。しかし、その答申の大部分は実行されないで参っておるわけですが、しかし、今回こういう臨時行政調査会というのができまして、行政組織、それから行政運営の根本的な体質改善をやるという場合に、重ねてこの機会に公務員制度の検討というものが行なわれる。そして、今日あります国家公務員の身分というものが変更になるおそれはないかという心配をしておるわけです。御存じのように、行政組織の運営の改善、あるいは行政組織の体質改善という場合に、二通りあるようでありまして、それはアメリカのフーヴァー委員会がとったように、ほんとうに組織を改革をして、行政運営、行政能率を上げていこうという行き方と、イギリスが一貫してとっております、公務員制度を変えることによって能率を上げていく、あるいはサービスを向上さしていく、この二つのお考え方があると思いますが、私が今の臨時行政調査会の設置についての御説明を承っておりますと、アメリカのような行政組織なり機構というものを改善することによって能率を上げていこうという御意見のようにも受け取れますが、ただ、御存じのように、行政管理庁のほうはイギリスがとっておりますようなOM制度というものを盛んに賞揚していて、やろうという、またやっている。まだ規模は小さいですが、やっているという傾向もありますし、一体どういうふうに考えておられるのか。イギリスみたいになりますと、どうしてもこれはやっぱり公務員制度というものを論じていくということになると思います。
#101
○政府委員(山口酉君) 先般来、から申し上げましておりますように、今度の調査会は、組織、運営、特に非常に錯雑しております機構を整備して、特にその中でも、総合調整に欠けている面を改善していく。それから責任体制が不明確なために運営が非常に混乱するというような点を整備したいというようなことを主目的と考えられているわけでございます。従来、能率と申しますと、直ちに勤務条件が悪化する、ハード・ワークになるのじゃないかという懸念が一般に持たれるようでございますけれども、これはこの調査会について能率を検討していただきますのは、これは正しい意味の能率であって、ハード・ワークになるということは能率が上がったことにならないと解釈しているわけでございます。そういう勤務条件といたしましても、十分過当な状況にならないようにして、その上で行政効果を上げるということがほんとうの能率であると、かような考え方でいっております。そのためには、やはり組織であるとか運営であるとかいった面を改善しなければだめである、このような考え方でございまして、お話のように、そういう面につきましては、アメリカは非常に研究をしております。さらに英国でもそういう状況でございまして、先ほど御意見がございましたけれども、公務員制度によって何とか能率を上げようとしましたのは、英国でもこれは古いことでございまして、最近では、もうその点では限度がある、今後はその公務員を督励するということよりは、むしろ仕事のやり方、その仕組みというものを改善して能率を上げていくということが本筋だというふうに直しまして、まあオーガニゼーションと、それからメソードということに重点を置いてやるといっているわけです。この委員会におきましても、そういうふうな問題を中心に考えております。現にこの調査会は、行政管理庁が実は中心になっております。総理府に設置されておりますけれども、実際この法案をごらんになるとわかりますように、行政管理庁が中心になって運営するようになっております。これは行政管理庁の現在の分掌事項といたしましては、公務員制度の問題は取り扱っておりません。行政管理庁がぜひやりたいと思っておりますことは、組織、機構、運営の問題でございます。公務員の従来の身分上の制度について、これを変更することを意図してやっているものではございません。
#102
○委員長(大谷藤之助君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#103
○委員長(大谷藤之助君) 速記を起こして。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十八分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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