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1961/10/17 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 逓信委員会 第6号
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1961/10/17 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 逓信委員会 第6号

#1
第039回国会 逓信委員会 第6号
昭和三十六年十月十七日(火曜日)
   午前十時三十六分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り
   委員長     白井  勇君
   理事
           鈴木 恭一君
           手島  栄君
           松平 勇雄君
           野上  元君
   委員
           黒川 武雄君
           新谷寅三郎君
           寺尾  豊君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           光村 甚助君
           山田 節男君
           奥 むめお君
  政府委員
   郵政政務次官  大高  康君
   郵政大臣官房長 金澤 平藏君
   郵政省郵務局長 西村 尚治君
   郵政省経理局長 佐方 信博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  説明員
   郵政省貯金局長 荒巻伊勢雄君
   ――――――――――
 本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営
 並びに電波に関する調査
 (郵政省職員定員問題等に関する
 件)
   ――――・――――
#2
○委員長(白井勇君) ただいまから開会いたします。
 お諮りいたします。日本放送協会昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の審査、並びに、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査中、放送に関する事項の調査のため、日本放送協会の会長阿部真之助君、副会長溝上_君、専務理事前田義徳君専務理事田辺義敏君、専務理事小野吉郎君、理事赤城正武君、経理局長秋元為次君をそれぞれ参考人に決定いたしておきたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
   ――――――――――
#4
○委員長(白井勇君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 御質問の御通告がございますから、それをお許しいたします。
#5
○野上元君 まず第一に、そろそろ三十七年度の郵政省の予算が大蔵省と折衝段階に入っておられると思うのだが、その状況をちょっと知らせてもらいたい。
#6
○政府委員(金澤平藏君) 八月三十一日、大蔵省に概算要求をいたしましたが、その内容を概括的に申します。
 第一番としまして、人的施設の拡充でございますが、これにつきましては、業務量の増加に対する要員措置というものをやっております。それから欠務補充の措置につきましては、年次休暇等、欠務あと補充、賃金の増加といたしまして、それは先般も御質問ございましたけれども、欠務補充というものがうまくいかなかったということが、郵便の遅配を生せしめました一つの原因でございますので、この点についてもやっております。
 それから郵便外務員の雇用難特別救済措置といたしまして、来年度の採用予定者は、これは外務員でございますが、四千五百人のうちの千人をまず四月に採用いたしまして、三カ月の訓練をいたします。これも研修所に一カ月、現場に二カ月ということをいたしまして、予想し得る欠務のあと補充にタイミングをはずさないという措置を考えております。こういうことを要求いたしました。
 それから物的施設の拡充でございますが、先般も問題になりました郵便局舎改善ということにつきまして、局舎の五カ年計画というものを皆様にも公表しておると思いますが、それにつきまして、三十七年度の経費、大体全体といたしまして三百億を考えておりますので、大体それに見合うものを三十七年度の経費といたしまして提出いたしております。それから機械化計画の推進あるいは郵便集配運送施設の改善及び機動車の増加をやっております。それから管理能力が非常に麻痺した、ゆるくなったということも反省いたしまして職務定員の増員も考えております。郵便専務主事あるいは労務担当主事、あるいは労務連絡官というものを考えております。そのほか管理者の訓練の充実でございますとか、そういうことを考えております。
 それからまた局舎の環境をよくするという立場によりまして、各所修繕費を前年度に比較いたしまして相当大幅に増加要求をいたしております。
 また、厚生施設費の増加も考えております。
 それからまた、そのほか配達作業の向上等でございますが、こまかになりますが、郵便協力会の助成とか、あるいは大口利用者の協力要請、あるいは外勤の仕事の困難性を考えまして、先般来やっておりますが、配達地図あるいは居住者名簿というものを大幅に整備いたしたいと考えております。
 それから、そのほかに施設の拡充といたしまして、これは例年のことでございますが、無集配特定局の増置あるいは簡易郵便局の増置ということを考えております。また、開拓者の入植地等にその便宜をはかるため、請負集配区を増設していきたい。またポストの増設、あるいは先般もちょっと申し上げましたけれども、郵便事業におきましては、ことに郵便事業におきましては、マン・パワーと申しますか、人件費が八〇%を占め、大多数人間によって事業をやっているというような関係もございますので、人的能力の活用と機械化の推進ということで、郵政能率研究所というものを考えております。これも要求いたしております。今のものは来年度の一つの大きな柱といたしまして、郵便遅配の解消と業務正常化の対策ということで大蔵省に要求いたしております。
 そのほか、国民貯蓄の増強による財政資金の確保策として、郵便貯金の純増目標達成あるいは簡易生命保険や郵便年金の新規募集目標達成と、また、新しい項目といたしましては、簡易保険、郵便年金加入者福祉事業団の設立ということを、要求いたしております。
 また、一般会計でございますが、有線放送電話施設の改善普及に対する助成、あるいはまた宇宙通信の研究と放送行政の刷新と、これは先般も御説明あったと思いますが放送行政の刷新と申しますことは、放送関係法制調査会の設置をすること並びに放送行政に必要な企画、調査強化というわけでございます。
 そのほかに、電電の関係におきましては、電信電話拡充計画の実施ということを考えております。
 その後、何と申しますか、その概算要求を八月三十一日に出しまして以来、いろいろとまだ下の段階では説明というようなことをいたしております。
 簡単でございますが、これで概略御説明を終わります。
#7
○野上元君 これの大蔵省との折衝の模様をちょっと聞かしてもらいたいのですがね、簡単でいいですが。
#8
○政府委員(佐方信博君) 八月三十一日に概算要求いたしまして、あとは主管のところに関係者、各局も全部参りまして説明を終わったというところでございます。そこで、向こうでこれから何回かいろんな会議を開いて、また資料要求したりして、いわゆる査定まで交渉するわけです。
#9
○野上元君 特に貯金、保険は、時間の関係であとに回しますが、郵便関係の問題で定員の問題ですがね、予算要求にどういうふうにされておるのか内訳を知らせてもらいたい。郵便関係だけでいいです。
#10
○政府委員(佐方信博君) 郵便関係の定員につきましては……。
#11
○野上元君 増員です。
#12
○政府委員(佐方信博君) 増員ですか、約八千人の増員をもくろんでおります。
#13
○野上元君 その八千人というのは、純然たる増員ですか、それとも、非常勤務を定員に組みかえるというだけの増員なのか、その点どうなんですか。
#14
○政府委員(佐方信博君) たとえば新しいことしの増員を考えますときには算出されました人間の中で四分の三は定員でとりまして、たとえば三月とか二月ごろになって、必要な増員につきましては賃金をもって充てるというようなやり万をしておりますので、来年の増員の中には、一部本年度定員を賃金で四分の二とっておりますから、それは当然賃金が定員に振りかわるということになります。しかし、昨年まで問題になりましたように、過去何年か賃金として累積しておったというものを定員にすると、そういうことはございません。
#15
○野上元君 具体的にひとつその内訳を知らしてくれませんか。その八千人、純然たる需要増に基づく定員増は幾らか、組みかえるものは幾らか、こりいうふうに御説明いただけませんか。
#16
○政府委員(佐方信博君) 約七千五百名が純然たる需要増と、約五百人が前年の賃金の組みかえ、こういうことになっております。
#17
○野上元君 それは、間違いないですか。
#18
○政府委員(佐方信博君) 間違いございません。
#19
○野上元君 私の聞いたのでは、純然たる事務量増に基づく定員の増は、要求されているのはこれの約半分くらいだというふりなことを聞いたんですがね。そのことはいわゆる常労で、非常勤の定員組みかえだと、こういうふうに聞いたんですが、それは私の聞いたのが間違いですか。
#20
○政府委員(佐方信博君) ことし事実問題としまして、予算上は約五百人の非常勤をとっておりましたけれども、物数増加が非常に多いもんでございますから、年度内に少し早目に四千人くらいの人間は現場に引き出しているわけです。したがって、それは来年度は定員になっていきます。先ほど申し上げましたよりに、来年や算上は賃金が約五百名ということでことし考えておったわけですけれども、予想以上に利用増がありましたので、四千名の人間が現実ふえ出した。したがって、当然来年はその人は定員になっていくということでございますから、予算と実行と区別して先ほど申し上げましたけれども、現実の姿の来年の八千名の増の中には、本年すでに四千名賃金として使っているものが定員として入ってくるということでございます。
#21
○野上元君 そうすると、実際問題として八千人の増員要求の中で、もう半分はすでに定員に組みかわっておるということですか。
#22
○政府委員(佐方信博君) ことし五百人と思っておったのが実は四千人ほど要るということで実行いたしておりますから、その四千人の人が来年は優先的に定員化するよりにということで考えております。
#23
○野上元君 それはわかったんですが予算、要求されておる八千人のうちにその人たちが含まれておるのか。
#24
○政府委員(佐方信博君) 端的に言いますと含まれておると、こういうことです。
#25
○野上元君 そうすると、三十七年度に予想される事務量に見合うところの定員の増は、それを差し引いたものである、こういうことになるわけですす。
#26
○政府委員(佐方信博君) そういうことになります。
#27
○野上元君 そうすると、先ほど私が質問いたしたとおり、現実の姿としては、その約半分が三十七年度においては事実増員になる、こういうことですね。
#28
○政府委員(佐方信博君) そのとおりでございます。
#29
○野上元君 まあここで論争しても仕方ないと思うのですが、そういう計算があなたのほうで出されたのですが、それをもって実際自信を持って三十七年度はやっていけると、こういう確信があったからこそ出したのだと思うのだが、その点は大丈夫ですか。
#30
○政府委員(佐方信博君) その点につきましては、事業局のこまかい計算、それから個々の局の積み上げということを基礎にしておりますし、これからもなお物数増加ということもございますれば、当然それをも査定までには十分に勘案しまして、自信のあるものに持っていくつもりでございます。ただ、先ほどから申し上げますように、去年までの非常勤の組みかえというのは、お互いに相当不満を持ちながら、何年か焦げついておったものを定員にしたわけでございますけれども、本年におきましては、過去のことはもう一切片づけまして、ただ今年年度途中からの物数増加予想よりも多かったものですから、それを事実問題としまして多く出していく。したがって、来年は焦げつきじゃなくて、ことしの後半期に賃金として雇った人を定員にしていくというのが全体の半数近くになると、こういうふうに御了解いただきたいと思います。
#31
○野上元君 あなたは私の質問に対して、査定の段階においてさらに確信の持てるものにしていきたいという希望が述べられたのだが、それはどういう意味なんですか。査定の段階においてもっとふやしていきたいと、こういう意味なんですか。
#32
○政府委員(佐方信博君) 概算、要求は、御承知のとおり八月までの――八月までといいますか、八月に作りますときには、実際問題として六月くらいまでの資料しかないわけです。現実の査定と申しますのは十二月あるいはまた一月ごろに今までやっているわけです。大蔵省も収入の面、その他物数の面も、全部査定しますときには一番新しい資料を使ってしますものですから、それにマッチしたものにしていく、こういうことを申し上げておるわけであります。
#33
○野上元君 そうすると、現在八千人をオーバーすることはあり得るというわけですね。
#34
○政府委員(佐方信博君) とにかく、そのときの数字に一番近いこっちは一つの算出の方式を持っているわけですから、物数がふえれば、そういう形にまた変わっていくということはあり得ると思います。
#35
○野上元君 過去毎年八月三十一日に大体次年度の予算要求はされるのですか。
#36
○政府委員(佐方信博君) 財政法に規定がございまして、各省は八月三十一日までに大蔵省に概算要求しなければならぬという規定がございますので、法規的にはっきりいたしているわけです。
#37
○野上元君 そうすると、今私とあなたとの間に問答しておるようなことが毎年起きていますか。現実に八月三十一日現在で要求した予算が、査定の段階においてふえていくというようなことが過去においてあったのですか。
#38
○政府委員(佐方信博君) 今申し上げましたよりに、物数並びに収入というものは、一番新しい資料で見ますものですから、そのとき当然われわれとしましては、それに応じた数字はこうなんだという説明はし、大蔵省はまた大蔵省独自の立場から査定というものはいたしております。
#39
○野上元君 具体的に答えていただければいいのですが、過去において八月三十一日現在で要求された、概算要求されたあなた方の定員が、査定の段階において現実にふえたという実績があるのか。
#40
○政府委員(佐方信博君) 概算要求した数字が一番新しい数字にマッチしたもので説明いたしますと、御承知のとおり概算要求というものと査定の数字というものは非常に違ってきておる。いわゆるそこに査定というのが入っておりますから、現われた数字としましては、概算要求を八月にしたのよりも増査定されたということは、事実問題としてはございません。
#41
○野上元君 そうすると、先ほどあなたが言われた、査定段階において、さらに物増を見ながら確信のある措置を講じたということは、現実としてはないということですか。
#42
○政府委員(佐方信博君) ないかあるかというと、今まではなかった。しかし大蔵省としましては、一番新しい数字によって、もっと収入が上がるはずじゃないか、したがって、たとえば借入金なんかしなくてもいいじゃないかというような意見が出ますと、私たちとしましては、そういうふうに収入を見直す、物数を見直すならば、概算要求の定員そのものも、われわれもっとふやした数字でなくてはならぬのだという説明をするわけです。最後の段階でいろいろな意味での査定の数字があるのでありますから、現われました数字は、概算要求を上回る査定を受けたということはないわけです。
#43
○野上元君 その点はそのくらいにしておきますが、この定員法が撤廃されてから、以後の定員の要求といいますか、大蔵省に対する、定員法があったときの要求の仕方とは全然違うのですか。
#44
○政府委員(佐方信博君) 昭和二十六、七年ごろのようにたびたび行政整理がされておりますときには、実は概算要求いたしましても、予算上の数字をきめる前に、やはり定員のワクというものは相当締めなくちゃならぬのだというようなことがあって、大蔵省も査定するのに非常に困難を来たしておったように思います。しかし、この四、五年来というものは、郵政事業におけるところの定員の重要性ということがありましたために、定員法があるからといって、別に大蔵省はその査定をきびしくしたというふうに私は考えておりません。したがいまして、今度定員法がはずされましても、今までとあまり変わらないのじゃないか、定員法がはずされましても、予算総則の中には、やはり予算に定められておるところの定員をみだりにこえてはならないという規定があるのでございますので、私はこの二、三年来、定員法があるためにひどい査定を受けたというふうには考えておりません。したがいまして、定員法の有無ということによって、私たちの概算要求の仕方を変えるとかというふうな考えは、今のところございません。
#45
○光村甚助君 関連。ややこしい答弁じゃなくて、私にはざっくばらんでやってもらいたいのです。定員法があったときに、郵政省の定員が、郵便だけですよ。定員は何人であったか、そうして非常勤という名前のもとで何人使っておったかということが一点と、そうして定員法が取っ払われてから定員が幾ら、そしてまた非常勤が幾ら使っておるのか、これが第二。
 来年度要求している、人間を入れると、ほんとうの定員は何人か。それであと何人非常勤を使う予定か。三つの段階に答えてもらえばはっきりするのです。抽象的でなくて、その三つのやつを私に答えてもらいたい。
#46
○政府委員(佐方信博君) 非常に端的にお答えいたしたいと思いますが、ちょっとここに数字の持ち合わせはございませんけれども、定員法がありましたときには、予算定員がそのまま定員になっておりましたが、定員法が撤廃されましたことしにおきましても、予算定員がそのまま定員、いわゆる政令になって定員法がはずされましたけれども、政令にそのまま載っておるわけです。そこで、先生のお話しのように、いわゆる非常勤というものを、ほんとうは定員法がなかったならば、定員じゃなかったのか、こういりお話かと思いますけれども、御承知のとおり、昨年までは約五千人近い人間が、定員法がありますためといいますか、定員のはかに実際問題として定員扱いで使っておったわけです。それは本年度の予算におきまして全部定員にいたしました。したがって、本年度の予算定員、すなわち、定員といりときには、前年度までの定員といわゆる定員的な非常勤がことしは含まれておったわけです。そこでなお何人今度は、いわゆる定員じゃないけれども、非常勤がおるかということになりますと、郵便関係だけで考えますと、この年の下半期に約四千人近い人を定員的な扱いをしたいということで非常勤を今出しております。
#47
○野上元君 私の聞きたかったのは、一たび概算も出されてしまって、大蔵省と折衝の段階に入ると、それをふくらますということは、理論的にも非常にむずかしいのだし、現実の問題としても、非常にむずかしいのじゃないかという心配があったわけです。したがって、八千人で要求されても、現実には、実質的には四千人の増員だということで、はたして、あなた方がこの遅配対策を完全にやられるかどうか、あるいはまた、組合との関係を円満にこれをもって説得することができるかどうかということを若干心配したわけです。したがって、今後査定の段階において、これをふくらますというようなことができるならば、これは非常にけっこうなことなので、現実問題としてできないということになると、非常に最初から問題が膠着状態に入ってしまうのじゃないか、こういう心配をしたのですが、その点についてはあなたの方は自信がありますか。
#48
○政府委員(佐方信博君) これまででも、実は毎年の増員が二千人とか三千人とかありました場合には、先ほど申上げましたよりに、予算上来年度の定員になる人から、いわゆる下半期でふえる人につきましては賃金でとっておるわけです。したがいまして、今まででも、たとえば三千人くらいの増員がありましても、約千人くらいは前年度の賃金で振りかえただけ、したがって、最高八千人要求いたしまして、約四千人くらいの前年度の振りかえでありましても、私たちとしましては、今までの数字からいっても、決してこれは少ない数字ではございません。同時にまた、関連のものではなくて、個々の局をできるだけ積み上げた数字も裏づけして説明しようということでございますので、この数字につきましては、事業局ともよく相談いたしました上で、自信を持って出しておる数字でございます。
#49
○野上元君 あなたのほうの答弁としては当然そうあると思うのだが、じゃこういう質問に答えられますか。私は過去この定員の問題についても何回も大蔵省と折衝したこともあるし、各方面にわたっていろいろとお願いしたこともあります。それの経験によると、大体あなた方の定員を算定する場合には、三十六年度予算が決定をされた上に立って、この三十六年度の予算は正しいものであるという上に立って常に積み上げられてくるわけです。ところが、その三十六年度のとき、すでにあなた方の予算要求は大幅に切られたということはしばしばあるわけですね。にもかかわらず、きまってしまうと、それが正しいのだという上に立って、翌年からまた積み上げていくという行き方は、過去のいわゆる切られたやつをどんどん累積していく組合の考え方等についても、われわれはわからぬことはないわけなんです。したがって、その点のあなた方は説得をする何があるかどうか、その点が、心配なんですがね。わかりますか、私の言うこと。ちょっと言葉が、足らないかもしれません。
#50
○政府委員(佐方信博君) ちょっとお言葉の中に何か違ったことをお聞きじゃないかと思いますけれども、最近の査定は、三十六年度の予算を基礎にいたしておりません。過去三年間物数がどういうふうにふえてきたかということによって必要な人間をはじき出しまして、それから三十六年度のそれと定員を差し引くというような経過をとってきておりますので、ことしの予算を基礎にして、これは御承知のとおり、しょっちゅう変わっておりますし、新しい資料もございませんので、毎年過去三、四年間を見直して計算し直すというようなやり方をいたしておりますので、問題は、この前申し上げたように、査定のときに的確なお互いの資料を持って、どっちの主張が通せるかどうか、算出そのもののやり方につきましてはそう問題はない。出た数字につきまして、もう少し能率を上げたらいいじゃないかというような、毎年々々お互いに議論をするわけでございます。そういう点を私たちとしましては強く押すために、個々の局をできるだけ調べ上げたこの積み重ねを一方持っておる、同時に、いわゆる今一万五千局も一々積み重ねは大へんでございますけれども、表計算としましては、大数的な能率でやりますけれども、実際は、できるだけ個々の局を積み上げたものを裏に持ちながらやっていこうというようなやり方で、現実にできるだけ合わせるようにというような今努力をこの一、二年続けておるわけでございます。
#51
○野上元君 そうすると三年間の実績を見ながらやっておるということになると、たとえば三十六年度に要求が切られた、あるいは三十五年度の要求も若干切られた、三十三年度も切られたというような場合に、それらも十分この中には考慮されておるのだ、こういうふうに解釈してよろしいですね。
#52
○政府委員(佐方信博君) そういうふうになっています。
#53
○野上元君 それからこの前の委員会で、定員の問題であなたと若干質疑討論したのですが、いわゆる組合は予算を無視して定員をはじく、あなたのほうはどうしても予算との、関係があって、いわゆるあらゆる条件を考えながら可能な範囲で定員を算定するという二つの立場がある、したがってこのお互いに二つの立場を取っ払って、自由な立場で、現在郵政事業に対して、特に郵便事業に対してどれだけの定員が必要なんだというようなことを一ぺんはじいてみてくれぬかと、こういうふうに注文したのですが、それはどうですか。
#54
○政府委員(佐方信博君) 先般そういうお話がございましたですが、私どもといたしましては、事業局の、立場から、別にその予算の関係に遠慮して出したわけではなくて、事業局にはかねてからこまかく検討し積み上げられました算出基準というものがあるわけでございます。その算出基準に基づきまして出しましたものが、今回の要求した数字でございますので、事業局、郵務局の立場としては、今回要求しておる数字がとれますれば、業務の正常な運行は期待できるというふうに考えておる次第でございます。
#55
○野上元君 その点はまだ若干抽象論になりますから、現実的に物事を解決する尺度にはならぬと思いますから、後ほどまた私もいろいろ資料を集めて皆さん方に要望したいと思っておりますから、この点はきょうはこれで打ち切っておきますが、八千人の要求がとれれば、われわれとしては、郵政当局としては、大体厳密な数字の上に立った定員であるから、自信を持ってやれると、こう言われるわけですが、従来しばしば大蔵省に切られるということがあるのですが、今回の場合はその点は絶対大丈夫ですか。
#56
○政府委員(佐方信博君) 何分にも説明を終わっただけでございますので一体どういうふうになるかということにつきましては、大蔵省のほうも主査段階、あるいは課長段階から逐次上まで上がっていくわけでございますので、何とも申し上げられませんけれども、ただ、ことし初めくらいから、やはり人の問題につきましては、去年の非常勤組みかえを初めとしまして、相当大蔵省にも説明しております。今度の四千名のうち、個々の問題につきましては、やはり現実の姿というものも相当反映いたしておりますから、それは私どもとしても強く要求していきたい、こういうふうに考えます。
#57
○野上元君 この郵政事業は、今日、御承知のように独立会計であり、定員法も撤廃されておる、当然入るをはかって出ずるを制するという性質を持っておる。にもかかわらず、定員の問題について大蔵省が、とやかく言う理由は、一体どこにあるのですか。
#58
○政府委員(佐方信博君) もう大蔵省としましても、いろいろ言い分はあろうかと思いますが、私らと、しましては、やはり定員というものが一番大事な問題でございますし、また、経理的に考えましても、大体定員一人当たり幾らということでいろいろはじかれるのでございますから、一番重点を置いておる。大蔵省として、国全体として、できるだけ、いわゆる一般公務員というものをふやしたくないという一つの気持もあるようでございますし、まあほんとうに必要なものだけ見ていったらいいじゃないかという議論だろうと思います。あとこまかい点いろいろあろうと思いますけれども、私たちのほうで、的確な資料を持って相手を説得するだけの材料があるならば、別に大蔵省は定員問題について、郵政省の定員をふやしてはいかぬという特別の……。いわゆる一般公務員を、ふやすという、あまりふやさぬほうがいいという議論以外に、特殊な私は理由があると思っております。
#59
○野上元君 質問を変えますが……。
#60
○鈴木強君 ちょっと野上さん、違うことになりますなら、ちょっと定員問題について関連して。
 定員法がはずれたということは、郵政のような事業官庁に定員法を当てはめておくということは不合理だということだと思いますね。したがって、私は、今野上委員の質問に対してお答えになりましたが、なるほど、三十六年度予算編成当時に定員法というものがありますから、これにどうしても縛られてしまう。したがって、定員法の改正がない限りにおいては定員増ということも不可能だ、こうなるのですが、ところが、今度は撤廃されたということで、それだけ郵政事業の自主性なり独立性というものが私は認められたんだと思うのです。したがって、今度はそれは、もちろん、何もずさんな要求をするわけではないですから、現在の遅配等の問題も、やはりいろいろの角度から検討した場合に、定員が不足だということは、これはわれわれが全国を視察しましてもはっきり出ているのですね、これは。したがって、郵政省としては、円満なる運営をするための必要要員というものはどうしても確保しようという立場に立っておりますね。ですから、その際に問題になるのは、やはり給与総額だと思います。ですから給与総額によって今度は定員法がはずれたものを縛ってくるという形が出てくるのですよ。ですから、これが一つのガンで、本来ならば私はこういう給与総額というものはなくてしかるべきだと思うのですよ。これがあるから定員法がはずれても給与総額によって縛られてしまって、皆さんが大蔵省に行って何か知らぬが、頭を下げてお願いしますというようなことを言わなければならぬ不合理があると思うのですよ。ですから、基本的には、やはり独自性に立って郵政省の経営者が必要であるという要員については、これは当然大蔵省が認めていくという精神が、定員法撤廃の趣旨だと私は思うわけです。ですから、昨年より以上にその自主性を持って対大蔵省の折衝というものはやれるし、また大蔵省としても、定員法がある当時の考え方で郵政事業を見るということは、私は誤りだと思うのですよ。ですから、そこら辺は、これは電電の場合でも言えると思うのですが、何か定員法がはずれているのだが、給与総額で縛って大蔵省が多少不当干渉するというような点があると思いますから、その点はひとつ法改正趣旨に立脚して、その精神を生かすように私は対予算折衝というものを省一体となってやっていただけば、昨年より以上のやりやすい道が開けているのだからそのつもりでおやりになったらどうかと思いますが、その趣旨に間違いないと思いますが、どうですか。
#61
○政府委員(佐方信博君) お話のとおり、法律的にも一歩を進めて自主性が認められてきたわけでございます。ただ、公社の場合と違いますのは、定員法をはずされましたけれども、一応政令が残っているわけです。ただし、法律でございませんので、年度途中においてほんとうに必要なことがありますならば、国会の議決を待たないで、行政部内だけで政令を改正するというふうにできるわけです。給与総額は、定員をはずしたからといって、特にことし厳粛にしたわけじゃございませんけれども、また、逆な意味で一つの制約になっていることは事実で、ございます。お話の点もありますし、われわれといたしましても、実は一番今困っておりますのは、ある程度定員的な非常勤の数字がつかめるわけでございますけれども、一般の非常勤と、いうものが、その場でいろいろ休暇がぽかぽか起こったりしてやっておりますから、金額としてはつかめますけれども、賃金要員が今何人だということは非常につかみにくいという問題が、ございます。その点を今、一年かかって鋭意調査しておりますので、そういう点を的確にした上で、いやしくも定員的なにおいのあるものにつきましては、これはできるだけ定員で持っていくということに一生懸命努力して、予算化にも努めていきたいと思っております。
#62
○野上元君 質問の角度を変えますが、先般郵政当局と労働組合との間に非常勤の問題に関して一つの協定が成り立ったはずですね、そういうことはありませんか。そういう事実、たとえば仕事の本質上、非常勤を雇う場合においても、その仕事の本質上、これは永久に使っていかなければならぬという非常勤を最初に雇う場合がある。たとえば、一年勤務したからエスカレーター式に定員化されていくんだ、あるいは一年かどうか知りませんが、ある一定の期間が過ぎれば、これは自然に定員化されていくんだ、こういうような協約を結んだことはないのですか。
#63
○政府委員(佐方信博君) ちょうど人事部長がおりませんのでなにでございますが、昨年一応非常勤を、できるだけいわゆる定員に準ずる人と、全くのその日限りといいますか、それからまたあるいは年末首等のごく臨時のときにやる人というようなことで、大きくいえば二つに区分した。そしてその長くおる人には月給制をとるとかいうような協定は結んでおります。しかし、その人が直ちに自動的に定員になっていくんだというふうにはなっていないかと思いますが、ちょっと詳細は担任でございませんので、資料を持っておりません。
#64
○野上元君 そうすると、自動的に定員化されないということであると、定員化する場合には、結局あなたのほうで判断をし、そして予算の許される限りあなたのほうの独自の見解でやっていく、こういうことになっておるわけですか。
#65
○政府委員(佐方信博君) 先ほどからお答えいたしておりますように、ちょっと私の主管でございませんので、正確には申し上げかねますけれども、どの人を定員に持っていくか、定員にするかということにつきましてはこれは国交事項ではなくて、いわゆる管理者がきめていくということになっておると思います。
#66
○野上元君 そうすると、従来は定員法があったから、どうしても定員法以外の非常勤を定員化する場合には定員法の改正が必要である。しかし、今回は定員法がなくなっておるから、そういう必要があった場合には、省は自由に定員化するということができるんですか、年度の途中においても。
#67
○政府委員(佐方信博君) 先ほど申し上げましたように、法律は撤廃されましたけれども、一応政令で人数は固められておりますので、まず政令の改正ということをしなければならないと思います。同時にまた給与総額が定められておりますので、給与総額のワクを撤廃するについてやはり大蔵省の了解が必要になってくる、こういうように思います。
#68
○野上元君 そうすると、現実には年度の途中ではそういうことは行ない得ないということですか。
#69
○政府委員(佐方信博君) 行ない得ないということじゃないと思います、法律事項じゃございませんので。いろいろな条件が熟しておりますならば、政令改正に踏み切ることも、それは当然できると思います。
#70
○野上元君 それから、最近好景気の波を食らって非常に求人難だということがいわれております。とりわけ、いわゆる若い人たちの求人が非常にむずかしいということがいわれておるんですが、郵政省の場合、これだけのいわゆる定員の増加があっても、それをすぐ法律が通ったとたんにこれを補充するというだけのめどはあるんですか。
#71
○政府委員(佐方信博君) これも私の主管でございませんからわかりませんけれども、少なくとも、この四月までは定員として採用するということにつきましては、いわゆる初級職、試験の一合格者というものもございましたし、定員として採用することについての困難はあまりなかったように思います。ごく最近におきまして、いわゆる定数定員に準ずるような非常勤の例では、大都会におきましては年度途中のこともございますし、また最近のいろいろな情勢からいきまして、思うとおりに右左には大都会では集まらないというような実情になっておるようでございます。また、来年四月の増員ということになりますというと、これは正式の学校卒業生も相当出ますし、試験の合格者も相当ありますので、今のままほんとうに苦しいのか、来年になって少し、また、ことしの四月と同じ程度に採用できるのかという問題は、今後の推移を見なければならぬと思います。
#72
○野上元君 そうすると、郵政当局、では、非常勤を雇用する場合と、いわゆる試験を受けて定数、何といいますか、定員に入る人と、採用は全然趣きが違うんだと、したがって、すぐ定員になる人たちは試験を受けて資格を得て、そしてなるんだから問題はない。しかし非常勤の場合は若干困難がある。こういうふうに考えてよろしいですか。
#73
○政府委員(佐方信博君) どうも一々私がお答えすべきかどうか非常に問題がございますけれども、建前としまして、郵便局の従事員は四級職――初級職試験の合格者をもって充てるという法律の建前になっておりますので、一生そういう仕事をしたいという人は初級職試験を受けているわけです。全国でも相当な希望者もありますし、合格者もあって、特に地方では合格しても採用されないというような状況でございます。問題は、年度途中におきまして雇う非常勤につきまして、実は東京、大阪等でもいろんな問題で非常勤の採用難があるわけですけれども、いわゆる定数的な、将来定員にもなる可能性があるならば、一時の臨時よりも給与が安くてもくるのだというような議論もあるわけです。しかし同時にまた、臨時できますと、その人たちに、定数的な形でない限りボーナス等も出ないから、気の毒だからもう少し単価を上げろということもありまして、年度初めにほんとうの臨時の俸給を少し高く上げてみたわけです。そうしたら少し集まっている。その人たちは本雇いにする場合に、少し定数的なものにしようということになってくると、今度はなかなか、俸給が下がるならばいやだというので、いわゆるこれから長い間勤める希望があるにもかかわらず、集まらないところが出てきたというような問題があるわけです。しかし、試験合格者の場合におきましては、これは長く郵政事業に入りたいということで試験を受けた人でございますので、やはり学校の卒業期等においては、ふだんのときよりも採用は比較的やさしいのじゃなかろうかというような見解を持っておるわけでございます。
#74
○野上元君 この八千人の中に約半数はいわゆる定数的非常勤が定員化される。あとの余った四千人が新たに定員として採用されるのだ、こういうことになるわけですね。その定員として採用される約四千人の数はこれは即座に集まる、即座に採用できるという態勢はできておるのかどうかということを聞いておるのです。
#75
○政府委員(佐方信博君) そういうつもりでおりますけれども、なお一点少し心配いたしておりますのは、大都会における集配手がどうだろうかという心配があるわけであります。これは四月には埋まるかもしれませんけれども年度途中におきまして、集配の人がやめまして、すぐあしたからぽっと集めるわけになかなかいかぬだろうというようなわけで、来年につきましては、年度初めから、いわゆる欠員の有無にかかわらず、相当多くの人を前もって採用しておきたい、外務者だけは、そうして二、三カ月特別の訓練をしておきたいというようなことを考えて予算要求を今出しております。
#76
○野上元君 臨時のほうですが、これは最近郵政省の市価が安いので非常に集まりが悪いのだということを地方に行くたびに私たちはよく聞くのです。おそらく永岡氏がこの問題、前々委員会で質問したのじゃないかと思うのですが、つい二三日前も全国自由労務者の代表が官房長官に会って、最低賃金を日給六、百円にしてもらいたい。こういう要望が出ておりますが、それから比べると、郵政省がきめておる単価は著しく低きに失しているということが言えると思うのだが、その点についてあなたのほうは、現実に採用する場合に支障はないのか。
#77
○政府委員(佐方信博君) その賃金の単価があまり高くないということは事実でございます。しかし、ごく最近におきますところの、今度令達いたしました定数以外は、全国でやはり相当の人員ができておりますので逐次上げておる。たとえば今年のほんとうの臨時者につきましては、さきに平均四十円上げ、また最近三十円上げるというようなやり方をして、逐次合わせてはいっておりますけれども、必ずしも十分集まらないとは思っていない。同時にまた、他との比較ということは、実は非常にむずかしい問題でございますけれども、何というのですか、私のほうはこんなに高いぞというような数字になっていないことも、これも事実でございます。
#78
○野上元君 こんなに高いぞじゃなくて、こんなに低いぞ、こういうことを天下に公表しておるのだと思いますが実は私は千葉に住んでおりますが、この間千葉の統轄局に参りまして、実はその話を聞いたのです。臨時がほしいので募集したけれども、全然集まらなくて、そこでやむを得ないので職安にたのみにいったが職安でいわく、幾ら出してくれるかと言ったところが、三百十円とか言ったところが、笑われたと、あなた方、われわれをひやかしにきたのか、今どきそんなことを言って人が集まると思ってるのかと、一笑に付されたといって残念がっていましたが、そういう事態が随所に起きていますか。
#79
○政府委員(金澤平藏君) 私も詳しいことは存じませんが、来年度の四千人についてお尋ねと思いますが、先ほどちょっと申し上げましたように、東京と大阪では相当の求人難があるのじゃないだろうか。それでこれはまだきまっておりませんが、相当求人の実態についてみますと、まず賃金の額よりも寝るところがほしいという希望が多いのでそういうこともほかの会社ではやっておるようですが、私のほうも東京都につきましては独身寮を作りましてそうしてたとえば東北とか広島そういう方面からこちらのほうに持ってくるというようなことを考えております。お考えになっているかわかりませんが……。
#80
○野上元君 あなたの答弁を聞いても経理局長の答弁を聞いても、ちょっと急場に間に合わないのじゃないか。あなたが言われるように、経理局長言われるように、逐次上げていくのだというようなことを言っておられるが、逐次ではこれはとてもじゃないが、採用ができないのじゃないか。思い切った措置をとらないと採用できないのじゃないかというような気がするわけですよ。特に年末が差し迫っておりますから、大量に臨時を雇い入れなければならぬ。ところがデパート、証券会社とか、その他大工場だとか、この臨時の雇用がすさまじい勢いで伸びるわけですが、郵政省と比べた場合に待遇が非常に違うわけですね。そういう場合に当然資金の高いほうに流れていくのはあたりまえのことですが、特に臨時の場合はそういうような傾向が強いと思うのですが、それを乗り切るだけの準備をぜひやっておいてももらいたい。でないと、せっかくあなた方が努力してやってみても、人が集まらないで年賀郵便の排送は非常にむずかしいのじゃないかという心配がするんですよ。
 きょうは残念ながらお約束の時間が、郵務局長は外国の方々を招待されておるそうですから、きょうはこれ以上質問を進めることをやめますが、そういう点についても十分検討してもらっておいて、次の委員会で答弁のできるような準備をしておいてもらいたい。
#81
○政府委員(佐方信博君) 御心配の年末首の非常勤につきましては、最近東京、大阪等の各郵便局の要請を十分入れまして、万全の手配ができるように各郵政局と目下打ち合わせまして、年末首の対策に遺憾のないようにしたいというふうに成案を急いでおります。
#82
○野上元君 では郵務関係の質問は一応本日はこれくらいで打ち切ります。
 貯金局長は見えておりますか。――最近池田政策によってだいぶ景気があおられたんですが、その場合には郵便貯金よりもむしろ社債投資だとか、あるいはその他の投資信託だとか株式投資だとか、そういう方面に貯蓄余力が流れていったということがあると思うのですが、その傾向と公定歩合が再度引き上げられ、かつまた設備投資を押えられ、景気が若干、後退のきざしを見つつある今日の貯蓄の伸び方はどのように影響があるか、ひとつ説明してもらいたい。
#83
○説明員(荒巻伊勢雄君) 所得倍増計画によりまして非常に景気がいいと、したがって国民は有利の方面へ投資をするという傾向が強く出ておりましてその状況といたしましては、今年度は比較的定額貯金といった利回りの高い貯金の伸びが昨年に比較いたしまして半分以下に落ちておるというようなことから見ましても、まとまった相当大きな貯金額として個人的のたとえば一万円だとか十万円だとかという性質のお金のものは、有利な方面に相当行っておるというように実は考えておるわけでございます。ただし、今年度貯金の伸びが当初非常に悪かったという過去の事実がございますが、これは一時郵便貯金のみが一とり利下げが先走るということで、一般の銀行預金のほうの貯金の利下げがはたしてどうかというような懸念もございまして、郵便貯金が比較的そういう点で落ちておったと思いますが、その後におきまして、銀行の預金等の利率も下がりましたものでございまするから、通常貯金の伸びというものが回復して参りました。しかし根本的には、先ほど申し上げましたように、定額貯金の利率の比較的高いものがやや、やはり依然として投資信託という方面へ現在においても投資されておるとこういうふうに思います。しかしながら、先生の御指摘のごとく、最近におきまして、設備投資の制約あるいは公定歩合の引き上げというようなことで、株価も下がってあるというようなことから見まして、はたして、このままで有利確実な投資というものが、利回りは別として、そういう大きな利潤と申しましょうか、そういうようなものが期待できるかどうかという一部の懸念があるやに思えまして、郵便貯金といたしましては、定額、通常貯金、両者含めまして、むしろ既定の計画、すなわち千四百五十億という計画でございまするけれども、この方面へは確実に郵便貯金として行くのではないだろうかというような観測も一部いたしておるわけでございます。
#84
○野上元君 定額貯金等、利子の高い貯金が減るということは、郵便貯金の事業経営から見たらプラスになるのじゃないですか。
#85
○説明員(荒巻伊勢雄君) 利子の高い貯金は確かに、事業経営から見ますれば、支払い利子が多いわけでございますから、経費はかかるわけでございます。しかしながら、非常に長期的に平均的に見ますと、三年有余――三五・五カ月くらい定額貯金は滞留をいたします。したがって、こういう確実な長期の預金を郵政省として確保するということは、事業経営上は有利であり、同時にまたこれが財政投融資面から見ましても、大きな資金源になるわけでございます。通常貯金は大体七・二カ月程度の滞留期間でございますから、ただいままでのところ、四百十億程度の預入がございますけれども、二月、三月へ入りますると、相当引き下げがあるというような懸念がみなされますので、郵政省としては、利率面から見ますれば、確かに経費の高い貯金でございますけれども、事業経営上からは預託利率六分五厘くらいの範囲内で十分カバーできますので、なるべく定額貯金を確保したいと、こういうことも考えておるのでございます。
#86
○野上元君 それから郵便事業自体が。投資の自由化を持ち、事業経営の自由を持つならば、あなたの言われることもよくわかるのだが、現実には郵便貯金はそういう自由経営がなされておらない、もうきまっておるわけですね。そういうことから考えてみると、必ずしもあなたの言うような定額がうんと集まるということは、そう喜ばしいことではないのじゃないか、それよりむしろ安い利率の貯金がふえていくほうがいいのではないか、そう思うのですがね
#87
○説明員(荒巻伊勢雄君) そういうお考えも確かに一面妥当だろうと私は考えます。
#88
○野上元君 まあその論争はやめましょう。景気変動との関係はもうはっきり現われていますか。
#89
○説明員(荒巻伊勢雄君) 過去の状況を見ますると、昭和三十一年、三十二年当時、やはり非常に景気の下降線のときにおきましては若干的タイム、ラグと申しますか、時間的ずれがございますけれども、郵便貯金は非常に伸びが落ちております。少し時間的にすれると思いますが、そいう傾向は確かにございます。
#90
○野上元君 そうすると、最近政府が若干デフレ的政策を打ちつっある影響はもう少ししたら出てくる。こういうふうにあなたのほうは判断されているわけですか。
#91
○説明員(荒巻伊勢雄君) 今までのような大きな上昇カーブではないといたしますれば、つまりほんとうのデフレと申しますか、景気が驚く不景気になるといり意味ではなく、伸びを少し押えるという意味におきましては、やはりことしのような増強目標をとったその根拠を、そのまま来年度、三十七年度の募集計画へ持っていっていいかどうかという点を検討しているわけでございますが、私は来年度は多少すれるとは思いまするけれども、今年度に比較してひどく、具体的に申し上げますれば千四百五十億を割るような目標にはならないというふうに考えているわけです。
#92
○野上元君 この前、資金運用部資金への預託利率を六分五厘にしましたね。そのときに、これで貯金会計は独立経営へ踏み切るのだと、こういうふうに説明されたわけです。そのときに、それではいつになったら完全な独立経営ができるのだと聞いたときに、ここ二、三年中には必ずできる、こういうふうな説明をたしか前貯金局長はされたと思うのですが、その見通しはどうですか。
#93
○説明員(荒巻伊勢雄君) そのときの条件といたしましては、たしか人件費の増加、すなわちベースアップというものの今後の状況は不確定でございますが、現在のベースを基準にして今後五カ年間を見ました場合におきましては、三十七年度におきましては若干の、たしか七億程度の赤、その八年度以降におきましては、漸次十五億ないし四十億ということで黒になると、こういうふうに御説明申し上げていると思います。三十七年度におきましても、ただいまのところ、その長期計画の線に合わせてしているわけでございますけれども、問題は千四百五十億ないし千五百億、まあ千五百十億ということでいきました場合の計画でございますので、もり少し具体的に申し上げますれば、定額貯金等が少なくなって、通常貯金が非常に伸びるというようなことになりますれば、同じ千五百十億におきましても、やはり経費率が少なうございますので、七億の予定の赤字はあるいはなくて済むかもしれない、こういうふうなこともまあ考えられるかと思います。
#94
○野上元君 そうすると、当時計画されたときに、すでにベースアップは明らかになっておったわけですね。したがって、ベースアップが、われわれが予想しておったよりも高かったために、計画は若干時間的にずれていくだろうと、こういう説明があったのだが、大体三十七年度において黒字に転換できる、千四百五十億円の目標が達成することができるならば、大体とんとんぐらいにはいける、こういう見通しが立ったということになると、時間的なすれはなくなったというふうに見てよろしいのですか。
#95
○説明員(荒巻伊勢雄君) 少しそういう点におきましては、むしろ私どもから見ますれば非常にいい状況であると考えられております。
#96
○野上元君 そうすると、今の段階で今のままでいけば、ベースアップがないと仮定すれば、三十七年度には大体黒字に転換できる、こういうふうに了解しておいてよろしいですか。
#97
○説明員(荒巻伊勢雄君) 非常に黒字というふうにはっきり申し上げられませんけれども、少なくともとんとんで行けるのではないだろうかというふうに考えられます。
#98
○野上元君 三十七年度の予算を概算要求されたと思いますが、貯金事業として特記すべきことは何ですか、三十七年度における事業計画の中で。
#99
○説明員(荒巻伊勢雄君) ただいままでの概算要求におきましては千五百億を目標といたしております。しかし、それは四月から七月当時までの状況を前提といたしました算出でございまするから、なお今後大蔵省と折衝過程におきまして、やはり千五百億を少し上回るかどうかという点は、まだ最終的には確定いたしておりません。
 それから、もう一つの点は、貯金を募集する上におきましての多年の懸案でございまする、三十万円の限度をぜひこの際五十万円に上げて、増強に対する新分野、増強に対する士気高揚といったようなことを考えております。
 それからもう一つの点といたしましては、従来貯金関係におきましての、大都市におきましての無集配の状況もたいへん仕事が繁忙して参つておりまするので、この方面に関する人員の手当ということをもう少し増強しなければならないというようなことで、相当数の増員を要求いたしております。
 そのほか、募集手当の確保ということにつきましては、従来概算要求と実際の成立額とにおきましての若干の差異がございますので、これは大蔵当局に、そういう財政投融資上重要な役目を果たす貯金の原資確保におきましての、そういう原動力となる手当につきましては、当省の言うように、なるべく深い査定をなさらないようにというようなことでお願いしているということでございます。
#100
○野上元君 最近特に大衆投資ということが非常に強くなっておりますね。したがって、郵便貯金の募集というのは非常にむずかしくなってきたのじゃないかというような気がするんですが、そういう顕著な事実が現場から訴えられるというようなことはないんですか。
#101
○説明員(荒巻伊勢雄君) 顕著な現場からの困難だという声は、ただいままでのところは、私どもは耳にいたしておりません。ただ、大都市におきましては集金事務等が非常に多くなったために、募集まではいかないだというような一部の局はあるというように聞いております。それから、貯金の大部分、すなわち四七、八%ぐらいが現在は特定局、無集配特定局、それから集配特定局まで入れますると七七、八%が特定局で行なわれますので、これは全国的に非常に小さなお金が大きく集まっていると思いますが、そういう点で、大衆投資と貯金の募集困難というものは、ただいままでのところ、そう直接には大きくなっていないように思います。
#102
○野上元君 最後に一つお聞きしたいのですが、日銀の公定歩合が二度引き上げられたんですがね。まあ、さらに引き上げるかもしれぬというような空気もなきにしもあらずというような段階の中で、貯金の利子を引き上げるというようなことは、今のところ考えておられないですか。
#103
○説明員(荒巻伊勢雄君) 内部的にはそういう点では預金金利一般ということで、当然相互のバランスのとれたものでなければなりませんので、一般金利が、預金金利が引き上げられるという趨勢にありますれば、郵便貯金も当然上げるようにもちろん考えるというふうに、検討はいたしておるわけでございます。
#104
○野上元君 そういう空気はないかと聞いているんです。
#105
○説明員(荒巻伊勢雄君) ただいままでのところ、まだ耳にいたしておりません。
#106
○野上元君 私の質問は終わります。
#107
○委員長(白井勇君) ほかにございませんか。――ほかに御発言もないようでありますから、本件に関する質疑は、本日のところ、この程度にとどめておきます。
 これにて散会いたします。
   午前十一時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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