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1961/10/31 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 地方行政委員会 第10号
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1961/10/31 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 地方行政委員会 第10号

#1
第039回国会 地方行政委員会 第10号
昭和三十六年十月三十一日(火曜日)
   午後二時三十二分開会
   ――――――――――
  委員の異動
本日委員新谷寅三郎君及び江田三郎君
辞任につき、その補欠として津島壽一
君及び加瀬完君を議長において指名し
た。
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小幡 治和君
   理事
           西田 信一君
           秋山 長造君
   委員
           郡  祐一君
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           津島 壽一君
           鍋島 直紹君
           湯澤三千男君
           占部 秀男君
          小笠原二三男君
           鈴木  壽君
           松永 忠二君
           赤松 常子君
           中尾 辰義君
           杉山 昌作君
  国務大臣
   自 治 大 臣 安井  謙君
  政府委員
   自治大臣官房長 柴田  護君
   自治省行政局長 藤井 貞夫君
   消防庁次長   川合  武君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策基本法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○個人県民税の賦課徴収独立に関する
 請願(第一五号)
○地方財務会計制度改正促進に関する
 請願(第一六号)
○国有提供施設等所在市町村助成交付
 金の対象資産範囲拡大に関する請願
 (第二八号)(第五五号)(第五六
 号)(第五七号)(第五八号)(第
 五九号)(第六〇号)(第六一号)
 (第六二号)(第六三号)(第六四
 号)(第六五号)(第六六号)(第
 六七号)(第六八号)(第六九号)
 (第七〇号)(第七一号)(第七二
 号)(第七三号)(第七四号)(第
 七五号)(第七六号)(第七七号)
 (第七八号)(第七九号)(第八四
 号)(第八五号)(第八六号)(第
 八七号)(第一一九号)(第一二〇
 号)(第一二一号)(第一二二号)
 (第一二三号)(第一二四号)(第
 一二五号)(第一二六号)(第一二
 七号)(第一二八号)(第一二九
 号)(第一三〇号)(第一三一号)
 (第一三二号)(第一三三号)(第
 一四九号)(第一五〇号)(第一五
 一号)(第一九〇号)(第一九一
 号)(第一九六号)(第二二六号)
 (第三六一号)(第三七〇号)(第
 三七一号)(第三八七号)(第八四
 四号)(第八四五号)(第八四六
 号)(第八四七号)(第八四八号)
 (第八四九号)(第八五〇号)(第
 八五一号)(第九三五号)(第一〇
 〇七号)
○地方公営、準公営企業債増大に関す
 る請願(第二九九号)
○選挙区別人口と議員定数の不均衡是
 正等に関する請願(第三五七号)
○公明選挙実現のため連座制強化に関
 する請願(第三五八号)
○会社、労働組合等からの政治献金禁
 止に関する請願(第三六〇号)
○市町村立高等学校全日制課程教職員
 の退職手当算定基礎勤続年限全国通
 算に関する請願(第四四七号)
 (第五一四号)(第六〇九号)(第
 六八二号)(第九四二号)(第九七
 九号)
○料理飲食等消費税全面撤廃に関する
 請願(第五一五号)
○自治行政における部落解放政策樹立
 に関する請願(第六八九号)(第六
 九〇号)(第六九一号)(第八六三
 号)
○町村人口減少による財政措置の請願
 (第八五二号)
○地方公務員の定年制実施に関する請
 願(第八五三号)
○国庫補助事業の認証及び起債の詮議
 等の早期決定等に関する請願(第八
 五四号)
○後進地域町村に対し地方交付税特別
 配分に関する請願(第八五五号)
○東京都の区長公選に関する請願(第
 九六五号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣要求に関する件
   ――――――――――
#2
○委員長(小幡治和君) ただいまから委員会を開会いたします。
 議事に入ります前に委員の異動について報告いたします。
 本日付けをもって委員新谷寅三郎君が辞任され、その補欠として津島寿一君が委員に選任され、同じく本日付けをもって委員江田三郎君が辞任され、その補欠として加瀬完君が委員に選任されました。
   ――――――――――
#3
○委員長(小幡治和君) 災害対策基本法案を議題として討論に入ります。
 御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#4
○小笠原二三男君 討論に入ります前に、昨日私の質疑中、消防庁長官という高い地位について誤解を受けるような発言が幾多あったやに記憶するのでありまして、これは委員会の権威のために、まことに相済まぬことであると存じますので、委員長におかれて速記録をお調べの上、善処していただくよう、その部分については全書取り消したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#5
○委員長(小幡治和君) 承知いたしました。さよう取り計らいます。
#6
○秋山長造君 私は、日本社会党を代表いたしまして、災害対策基本法案に賛成をいたすものです。
 賛成はいたしますが、先日来の本委員会の審議を通じましても、この災害対策基本法については、相当問題点があることは皆さん御承知のとおりであります。また、担当大臣であります安井自治大臣あるいはまた、先だっての本会議における池田総理大臣の御答弁等の端々にも、本災害対策基本法案は、必ずしも現在の時点において考えましても、これは完備したものではない、今後さらに十分整備していきたいというようなお言葉があったところからも、この問題点についてはうかがい知れる節があろうかと思うのであります。年々わが国に頻発する各種の非常災害に対しまして、私どもはかねてから現行制度のいろいろな不合理を是正して、国の責任において十分なる総合的な対策、措置を講ずることを焦眉の急務と考え、また、そのためにこれらの災害対策の基本方針を盛り込んだ災害基本法というべきものを制定することは、かねて強く希望してきたものであり、むしろ今日災害対策基本法という名において、そういうわれわれの強く望んできたものが提案をされたということは、むしろおそきに失したものと言っても言い過ぎではないと思います。それだけ期待が非常に大きいし、また読んで字のごとく、災害対策の基本を定める法案でありますだけに、その内容については、私どもとしていろいろな問題点を指摘しなければならないし、同時に、今後もっとりっぱな基本法に仕上げていくためにも、また、この災害基本法案を基本法として、年々歳々頻発するこの非常災害に対して、適切有効な働きをなさしめるためにも、ぜひこの際幾つかの問題点に触れて当局の善処方を強く希望しておきたいと思うのであります。
 まず第一の点は、この災害対策基本法案の内容は必ずしも第一条あるいは第三条等にうたわれておりますような、ほんとうに災害対策の大木をこれで確立をするということには必ずしもなっていないのではないか、むしろ中央における中央防災会議、地方における府県防災会議あるいは市町村防災会議というような各段階での防災会議というものを設けて、そしてそれらの上下の関係あるいは相互の関係の総合調整というような、いわば防災対策についての組織あるいは運営、こういうようなことが主になっておりまして、ほんとうにきめのこまかい、ずばり防災対策そのものというものは、むしろ影が薄いような感じを受けざるを得ないのであります。防災会議の構成につきましても、中央、地方を問わず、この委員会でも各委員からいろいろの角度から論議がされたのでありますが、私どもはやはり民間の知能と力を結集して、名実ともに総合的、そしてまた挙国的な、官民をあげての防災対策、防災体制というものを整備するためには、ただ、いわゆる役所の長を羅列的に集めて、そしてそれで事足れりとするのではなしに、もっと民間の学識経験者とか、あるいは一般の住民の代表というようなものを、この組織の中に参加さすべきじゃないかということを考えるのであります。それから、さらに中央防災会議なり、あるいは県段階の防災会議というものは、その業務の内容を検討してみますと、おおむね計画の立案なり、あるいは下部機関に対する指示、命令、伝達、勧告というようなことが主でありまして、実際に防災の業務を実行し、また、その責めに任ずるのは、主として市町村という形になっておるのでありますが、やはりこの国をあげての防災対策ということになりますと、財政力の貧弱な、また、いろんな面での組織の貧弱な市町村に過大な負担を負わすべきではなくして、むしろ国なり県なりが、もっと積極的に災害対策の実施面での責任を引き受けていかなければならぬということを考えるのであります。
 それから第二に申し上げたいことは、従来国にしても県にしても、そのとって参りました災害対策が、ややもすれば、いわゆる公共施設の復旧ということに重点が置かれまして、個人なり、あるいは民間の被害というものに対する措置がおろそかになっておった、ややもすれば軽視されておったという弊を私どもは認めないわけにはいきません。しかし、実際に災害の犠牲者になるのは、何といいましても、かよわい一般国民でありまして、この直接の被災者、災害の犠牲者というものに対する国としての、もっと秩序立った手厚い制度をぜひこの災害対策基本法を作るにあたりましては考えなければならなかったのではないか。にもかかわらず、そういう点が必ずしも明確に盛り込まれておりません。これでは災害対策基本法、この基本法という看板に対して非常に大きな期待をかけ、希望をつないでおります一般国民、特に災害を受けた一般被災者に対して、非常な期待を裏切る結果になるのではないかというように考えるのでございまして、ぜひとも国の責任において、あるいは地方公共団体の責任において、この災害を受けた個人、いわゆる被災民に対するもっともっと徹底し、充実をした援護、救援の制度を考慮される必要があるのではないかということを強く申し上げておきたいと思うのであります。
 それから第三に申し上げたいことは、この災害対策基本法を実施するにあたりまして、中央においても、地方においても、相当膨大な財源と、そうして人員が必要なのではないか。にもかかわらず、その必要な人員なり、あるいはこれに要する財源の確保という点が必ずしも明確になっておらないのではなかろうか。で、この点は国の立てまする防災基本計画につきましても、ただ単に国土の保全なり、あるいは災害対策なりについての従来現行の諸施策あるいは諸計画というものを十分に再検討をし、また、これが総合的、有機的な運営をはかるという点について十分でないのではないか。しかも、そればかりでなしに、この基本評価を実施していくために一番問題なのは、財政的といいますか、予算的な裏づけだと思うのでありますが、そういう点についても、必ずしも明確になっておりません。財政的な裏づけを伴わない計画は、どこの機関で、どれだけりっぱなものを作りましても、これはしょせんは机上計画に終わり、絵にかいたもちに終わってしまうのでありますから、ぜひこの災害対策基本法の実施にあたりましては、きめのこまかい財政措置というものを伴わせるように、十分なる考慮を政府において行なわれたい。
 それからさらに次に申し上げたいことは、激甚災害についてであります。激甚災害につきましては、別途恒久立法をもってこれに対処されるということが、この災害対策基本法案の中にも書かれておるのでありますが、その具体的な今後の取り運びということについては、必ずしも明確にされなかったのであります。われわれはこの激甚災害についての現行の関係諸法律、諸制度等をすみやかに整備されて、そして今後は激甚災害の都度新しい立法をばらばらにやらなくてもいいような、完備した恒久立法をぜひ速急に立案をして、国会に提案をしていただきたいと思うのであります。特にその場合、補助率の引き上げということを十分に考えなければならぬということを強く指摘しておきたいと思うのであります。
 その次には、わが国の災害の実情を見ました場合に、最も大きなのは年々定期的におとずれるところの台風、あるいは集中豪雨というようないわゆる気象災害でございます。にもかかわらず、この災害対策基本法案の内容をつぶさに検討いたしました場合、この気象災害というものに対する評価というものが必ずしも十分でないのではなかろうか。気象観測というものが、特にわが国のような自然災害の多い国においてはきわめて重要だと思うのであります。気象業務につきましては、その災害の都度ずいぶん批判も出、また国民の不平も出、また、その不十分な点が指摘されるのでありますが、一たび台風が去るといわゆる台風一過で、その重要性が忘れられてしまうのであります。たとえば十月初めに関東地方を襲ったいわゆる二十四号台風、あの当時気象台の予報がよろめき予報などという形容詞をつけられまして、そしてその不十分さ、不完全さが各方面から指摘をされたことは、お互いの記憶に新たなところでございます。で、どうしてもただアメリカの観測機にたよるということでなしに、あるいは定点観測船にしても、南方定点一カ所というようなことでなしに、もっともっとこういう気象観測の面に国費をさいて、そして充実をした、整備された気象観測が行なわれるように、画期的な措置を政府において講ぜられなければならないと思うのであります。で、気象災害が毎年平均二千億以上に上っておるのでありますが、そのうち七割は台風の被害だといわれておるのでございます。したがいまして、その気象災害の一割でもこの気象業務の充実の面に充当されますならば、これは国民のためにも、また日本の国土を守るためにも、非常に大きな効果をもたらすのではなかろうかということをわれわれは考えるのでございます。
 最後に申し上げたいことは、災害時における市町村長の措置権でございます。五十九条から六十条、さらに六十一条、六十二条にかけまして、市町村長の災害時における事前措置あるいは一般住民に対する立ちのき命令権あるいは警察官、海上保安官等のその市町村長の権限の代行権さらに応急措置権というようなものがうたわれておるのでありますが、これらはいずれもその性質、内容、実態からいいまして、地方住民の基本的な人権に抵触する面が多々あろうかと考えるのであります。これらの点につきましても、十分にこの法律を実施されるにあたりましては配慮をされて、いやしくもそれが乱用されたり、あるいは火急の事態のもとで軽々に発動されたりいたしまして、そうして基本的な人権を侵すというようなことのないように、特に留意をされなければならぬと思うのであります。
 その他いろいろ指摘したい点もございますが、幸いに衆議院段階におきまして各党派の話し合いによって、たとえば第八章の災害緊急事態あるいはその他数点について重要な修正、削除が行なわれておりまして、ある程度の改善がなされておることを私どもは認めざるを得ません。これらの見地に立ちまして、本法案をあらためて検討いたします場合に、やはり災害対策基本法はあくまで災害対策の基本をきめるべきものであって、単にこの災害対策を行なっていくところの行政上の組織あるいは運営というようなことだけに片得ることは最も避けなければならぬと考えるのでございまして、私どもはこのような立場から、今後さらに政府におきましてこの法律の内容を十分に検討をされ、整備をされ、改善を加えて、名実ともに災害対策の基本法として、りっぱなものを作り上げていただきたいと思います。とにもかくにも、いろいろな問題点はございますけれども、長年の国民の要望に沿うところの、それにこたえる少なくとも意図を持った法律案であることを認め、また災害対策に対する一歩前進であるということも率直に認めるものでございまして、いろいろな問題点を指摘し、私どもの強い希望を申し上げまして、本災害対策基本法案にわが社会党は賛成をするものでございます。
 それから以上の討論の中でも指摘いたしました点も多々ございますので、この際、私は各派の共同提案にかかる災害対策基本法案に対する附帯決議を御提案申し上げたいと存じます。それはお手元にございますので、案文を朗読さしていただきます。で、朗読する前に、最後の「五」ですね、「五」の下のほうの「民間施設の復旧」、で、点を打っておりますが、その「民間施設の復旧」の次に、「に努め」、この三字を挿入していただきたい。「民間施設の復旧に努め被災者援護の万全を期すること」、こうなります。
 初めから朗読いたします。
 一、防災基本計画の樹立に当っては国土保全に関する現行の諸施策を再検討し、これが総合的有機的統一を図ると共に予算的裏付けをも配慮すること
 二、この法律を実施するに当り、中央、地方の諸機関における必要な定員並びに財源を確保すること
 三、政府は激甚災害に関する恒久立法を次期国会に提案し、激甚災害への措置に万全を期すると共に現行の災害関係諸法令を整備し、補助率についても再検討すること
 四、気象観測の重要性に鑑み、気象業務に関する施設組織の整備拡充に画期的な措置を講ずること
 五、災害対策については特に国民生活の安定と民間施設の復旧に努め、被災者援護の万全を期すること
  右決議する。
 以上でございまして、皆さんの御賛成を得たいと思います。
#7
○委員長(小幡治和君) ほかにありませんか。――他に御発言がなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう決しました。
 これより採決を行ないます。
 災害対策基本法案を問題に供します。本案を衆議院送付案のとおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#9
○委員長(小幡治和君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって、衆議院送付案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、秋山君の討論中にありました各派共同の附帯決議案を議題といたします。
 本決議案を当委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#10
○委員長(小幡治和君) 全会一致でございます。よって本附帯決議案は全会一致をもって当委員会の決議とすることに決定いたしました。
 諸般の手続等につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう決しました。
 なお、ただいま決定いたしました附帯決議に対して、安井自治大臣から発言を求められておりまするのでこれを許します。
#12
○国務大臣(安井謙君) 災害対策基本法に対しまして、会期の関係から非常に短い日数にもかかわりませず、非常に建設的な御質問かつ御意見等を承りまして、今後この法案の運営上非常に稗益するところが多かったと思っております。
 なお、ただいま決議されました附帯決議の事項に関しまして、基本計画の具体化、あるいは法律実施に伴う予算定員の確保、または激甚災害に対する恒久立法化、気象観測の能率化、災害民間あるいは個人に対する救助、いずれも非常にごもっともな御指摘だと存じまして、この御趣旨に沿って今後十分の努力をいたす所存でございます。
   ――――――――――
#13
○委員長(小幡治和君) それでは、これから請願を審査いたします。
 当委員会に付託されました請願は八十九件でございますが、まず各請願の趣旨について、事務局から簡単に説明を聴取いたします。
#14
○専門員(福永与一郎君) お手元に分類表が差し上げてございますから、その順に従って簡単にご説明申し上げます。
 最初の、市町村立高等学校全日制課程教職員の退職手当算定基礎勤続年限全国通算に関する件、六件ございますが、すべて六件とも同一内容のものでございます。ただいま表題を読みましたとおりのものでございます。
 次は、地方公務員の定年制実施に関する件(第八五三号)、一件でございます。これも定年制の実施を要望するものでございます。
 それから次は、東京都の区長公選に関する件、これも表題のとおりのものでございます。区長の公選を法律をもって、地方自治法を改正して、東京都の特別区の区長の公選を実現せられたいというものでございます。
 次は、自治行政における部落解放政策樹立に関する件というのでございます。四件ございますが、その内容は、自治行政における部落解放政策として、部落対策のための特別交付税の増額、部落民の多い地区の市町村合併が遅延しておるので、これが解決のために適切な措置を講ぜられたい、あるいは固定資産税の賦課に対する是正措置を講ぜられたい、また均等割住民税、国民健康保険税等を引き上げられたい、かような対策を要望する内容のものでございます。
 次は、地方財務会計制度改正促進に関する件、これは調査会が設けられていることは御承知のとおりと思いますが、その調査会の結論を急ぎ、これが制度の改善を促進せられたいというものでございます。
 次は、地方公営、準公営企業債の増大を要望するもの、次は、町村によりましては人口が都市に集中されて減少するものが少なくありませんので、かような人口減少の傾向にある町村に対しては、来年度の地方交付税の算定にあたって、交付税の補正の方途を講ぜられたいというものでございます。
 次は、国庫補助事業の認証及び起債の詮議等の早期決定を要望するもの。その次は、後進地域町村に対し地方交付税特別配分を希望するものでございます。
 その次は、個人県民税の賦課徴収独立に関する件、趣旨は、個人県民税は県が市町村に委託して徴収するものでございますが、これは現在国税と地方税を通じて他の地方団体に徴税を委託する唯一のケースでありますから、これを元へ戻して個人県民税は県で徴収するような制度に改められたいというものでございます。
 次は、料理飲食等消費税の全面撤廃に関するものでございます。内容は、現在見込まれております酒税の自然増収を減税せずに、富裕団体には薄く、貧弱団体には厚く多額に交付することによって、料理飲食等消費税を全面撤廃せられたいという趣旨のものでございます。
 その次は、六十六件並んでおりますが、国有提供施設等所在市町村助成交付金、いわゆる基地交付税の交付金の対象を、現在では自衛隊の使用に供せられております資産が米軍の使用に供せられております資産の範囲よりも低い、狭いのでございますが、これを米軍同様に全資産を対象とするように範囲を拡大せられたいという趣旨のものでございます。
 その次は、最後に四件、いずれも公職選挙法関係でございますが、まず最初の三五七号、選挙区の人口、選挙区別人口と議員定数のアンバランスを国勢調査の結果によって是正せられたい、その場合、議員定数は現行どおりとするようなことをぜひ実現せられたいというものでございます。その次は、三五八号、公明選挙実現のため連座制強化を要望するものでございます。その内容は、現行法のとおりに関する免責規定を削除し、連座規定を拡張し、候補者の近親者、その他実質上の総括主宰者または出納責任者に準ずるような重要な運動員及び推薦者が買収等の違反行為をした場合も当選を無効とする、そのような内容の選挙法改正を実現せられたいというものでございます。その次は、選挙違反者の罰則強化に関する件でございますが、内容は、買収、もてなし等、特に悪質な違反に対しては必ず長期(十年間)の公民権を停止するよう公職選挙法を改正せられたいというものでございます。最後に、会社、労働組合等からの政治献金禁止に関する件、すなわち、政党、協会その他、またはその支部が選挙に関するといなとを問わず、会社、労働組合から寄付を受けてはならないこととする、寄付はすべて個人単位とし、一定の寄付額をこえないように規正する、かような内容に政治資金規正法を改正せられたいという趣旨のものでございます。
 以上でございます。
#15
○委員長(小幡治和君) 政府側から意見がありましたら、簡単にひとつ願いたいと思います。
#16
○政府委員(柴田護君) 行政関係では、第一の市町村立高等学校全日制課程教職員の退職手当算定基礎勤続年限の全国通算、これは現状におきましては困難でございますが、地方公務員の退職年金制度の問題として検討いたしたいと考えております。それから定年制の問題も同様でございます。
 それから東京都の区長公選に関する件につきましては、地方制度調査会におきましても、首都制度の問題を検討いたしておりますので、その検討を待って政府としては態度をきめたい、かように存じます。
 それから財政関係の問題につきましては、別段意見がございません。税制関係につきましては、個人県民税の賦課徴収独立に関する件、この問題につきましては、地方税全体というものとの関係と、それからいわゆる課税自治権というものとの関係で、相関関係から判断すべき問題と考えておりますが、現状としては、政府といたしましては県民税は市町村に委任徴収させるほうがいいという考え方を持っております。料理飲食等消費税全面撤廃につきましては、税体系上並びに地方財政の現状上困難と考えております。それから国有提供施設等所在市町村助成交付金の対象資産範囲拡大につきましては、請願の御趣旨はよくわかりますが、実際問題としては非常に困難でございます。ただ、なおその余地がありますれば、請願の趣旨に沿いまして努力をいたしたいと考えております。
 選挙関係四件につきましては、いずれも選挙制度審議会におきまして現在審議中でございます。審議の結果を待ちまして、政府として態度をきめたいと考えている次第であります。
#17
○委員長(小幡治和君) 質疑の方は御発言願います。
#18
○小笠原二三男君 八五四号の財政関係、この点につきましては、地方公共団体いずれも困っておる状況だと思いますので、行政管理庁等から総括的に批判が出ているわけですが、これらについては、早急に関係各省で研究してやっていける、行政運用でやっていけるということなのですから、自治省あたりが力こぶを入れておやりになって、何とか促進されるということはできないものですか。
#19
○政府委員(柴田護君) ごもっともでございまして、私どもかねてからそういう方向で大蔵省並びに各省といろいろ折衝をいたしておりますけれども、実は補助事業につきましては、補助条件等の問題もからみまして、なかなかその実効が思ったほど顕著ではないのであります。起債の線につきましても、大いに努力はいたしておりますけれども、これも、関係省と申しましても大蔵省でございますが、それから特別地方債につきましては、厚生省、三省からめまして、なかなかその辺のところが意見が合いませずに地方に迷惑をかけておる現状でございます。この状態が決していいとは思っておりません。また、常にわれわれといたしましては、早くやろうじゃないかということにつきまして呼びかけをいたしまして、改善に努めておりますが、まだなかなか思うように成果が上がらないというのが遺憾ながら現状でございます。しかし、私たちといたしましては、御指摘もございましたように、なお一そう努力いたしまして、請願の趣旨に沿うようにやっていきたいと、かように考えております。
#20
○鈴木壽君 今の問題ですが、起債の場合の大蔵省のこれに対する権限といいますか、発言権といいますか、どうも納得のいかないものがあるのですが、これはあなたに申し上げてもどうかと思うのですが、いずれ機会があれば、私は大臣なり、あるいはまた大蔵省当局に来てもらって聞きたいと思っていますが、私は、最終的には自治省がこの問題の所管であって、これはいろいろ大蔵省としても意見があるかもしれませんし、不当内容のものについての何かチェックをしなければならぬといったようなことも、ときにはあるかとも思いますけれども、ことごとくに大蔵省のイエスがなければやれないというような、少し極端な言い方かもしれませんけれども、大体今の傾向はそういうふうになっているのじゃないかと思うのですけれども、一体、責任は自治省に当然あるべきだと思うし、起債のワクの中における配分――いろいろな配分の問題ですから、一番市町村の事情をよくわかっておられる、あるいは事業そのものについて実態をつかみ得る自治省が、もっとこの問題に対して強い権限を持ってやっていいんじゃないかと思うのですがね。何かおくれる一つの大きな理由は、大蔵省の態度にあるのじゃないかと思うのですが、その点もしなんでしたらひとつ。
#21
○政府委員(柴田護君) 基本的には、起債資金と申しますか、資金量の問題にあるのじゃないかと、私たちは実は思うのであります。大蔵省が地方債の問題につきまして、いろいろ関与をして参りますのは、結局金を貸す立場ということから、その資金が零細資金の集積であります関係上、預金者に対する責任ということから、金を借りるほうの返済能力その他について、ある程度心配をする、こういうのがそのゆえんであります。したがって、資金量が大蔵省の資金運用部資金にたよらないということになって参りますと、この問題はおのずから別の考えが立つと思うのでありますが、お話のように現状のところは、非常に不必要に微に入り細にわたり過ぎているということもあるのでありまして、お互いにその点も反省しようじゃないかといったようなことを、だんだん話し合っております。一時に比べますと、その点も相互の努力で早くなったのじゃないか、実は多少は早くなったのじゃないかと思いますけれども、なお、もちろん不十分なことは御指摘のとおりでございます。基本的な問題は、やはり資金量というものが決定的になってくる。しかも、その資金の源が、政府資金というものから離れてくるといったようなところ、その辺に問題解決の糸口があるのじゃないか、私たちはこのように考えておるわけであります。
#22
○鈴木壽君 この問題は、あなたにだけ言ったって、ちょっとあなたとしても答えられないところもあると思いますので、いずれまたあとで伺いたいと思いますが、やはりこの請願の趣旨は生かすように、ほんとうに努力をしていただきたいと思います。それだけ申し上げてまたあとの機会に……。
#23
○小笠原二三男君 これはお役人だけに聞くことではいかぬので、政治的に政党がこういうようなことについて監視をし、監督をしてやらなくちゃできぬことだと思うのですがね。で、柴田さんを前に置いて、はなはだ失敬な言い分になるけれども、私は認証とか詮議とかこういうようなものは、もう役人の権力の根源として、役人の根性として、こういうようなことを何かお上という考え方でやっておるところに、根本的に官僚の精神がなっていないと思われる。もう少し国民へのサービス、公僕だという建前に立つなら、全知を傾けて努力するという点はあり得るかと思う。だから、いい意味とは言えない、従来の悪い意味において役人根性に徹すると、こういうような
 のがますます権限的に行使されてくる、そして国民が不自由するということになるんだと思うのです。そういう点が指摘されない限り、根本的な解決はできないということを私は考える。柴田さんは地方行政で精進をしておるので、公僕精神には徹しておられるから、柴田さんに対して申し上げるのではないが、奥のほうにいる大蔵官僚などというものは、まあその先輩を前に置いて、はなはだあれですけれども、そのとおりと思う。国会議員などもへいこらへいこらと諸官庁へ頭を下げて陳情請願これ努めるというような、こういう政治や行政の仕方そのものが官僚の根性をそういうふうにますますひん曲げる原因にもなる。国会みずからもまたこの点は自粛しなくちゃいかぬと思う。話は変なほうへ飛びましたが、私はそう思うのです。
#24
○西田信一君 国有提供施設等所在市町村助成交付金の対象資産範囲拡大の件ですね。これは趣旨はもっともだけれども、きわめて実現が困難だという説明でありましたが、これは件数も六十何件に及んでおるようで、相当該当市町村は切実にこれを望んでおるところだと思うのです。それで、趣旨はわかるけれども、困難性があるというのは、理論的に困難だというのか、それとも現実に予算その他の面でその実現がきわめて困難だと、こういうことなのか、私は、これは請願者の立場に立てば相当考慮してやるべき性質の請願であるというふうに思うわけですが、どうなんですか。
#25
○政府委員(柴田護君) 現実の問題というか、理論上の問題でございまして、現状よりか拡大するということになりますと、結局、閉鎖、そういう問題になってくる。そうなって参りますと、結局一般の行政財産とのどこで線を引くかという問題になって参りまして、その辺のところが理論的にややむずかしい。私たちは、現在の国有提供施設等所在市町村助成交付金の算定の基礎になっております評価が、もう相当たっておりますし、国の国有財産全体について再評価が行なわれておりますので、むしろそっちの方からこの問題の解決に糸口を見出したい、こういう気持でずっといるのでございますけれども、今御指摘の範囲拡大についての困難ということを私申し上げましたのは、その請願の趣旨が範囲でございますので、金額でございませんので、範囲だから理論的にむずかしい問題が横たわっているというお答えをしたのであります。しかし、全然余地がないかというと、それはないとは言えません。十分研究さしていただきたい。
#26
○委員長(小幡治和君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#27
○委員長(小幡治和君) 速記を始めて。
 それでは、ただいま御審議の結果として、請願第五一五号及び第八五三号を除くすべての請願は、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、報告書等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう取り計らうことといたします。
   ――――――――――
#30
○委員長(小幡治和君) 次に、継続調査要求についてお諮りいたします。
 当委員会におきましては、付託法案審査と並行して、地方行政の改革に関する調査を行なって参りましたが、会期中に調査を完了することが困難でありますので、本院規則第五十三条により、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 なお、要求書の作成は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
   ――――――――――
#33
○委員長(小幡治和君) なお、閉会中の委員派遣につきましては、必要に応じこれを実施することとし、時期、人選等、あらかじめ委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○委員長(小幡治和君) 御異議ないと認め、さように取り計らうことにいたします。
 これにて散会いたします。
   午後三時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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