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1961/10/19 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第4号
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1961/10/19 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第4号

#1
第039回国会 商工委員会 第4号
昭和三十六年十月十九日(木曜日)
   午後一時十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     山本 米治君
   理 事
           川上 為治君
           剱木 亨弘君
           椿  繁夫君
   委 員
           赤間 文三君
           上原 正吉君
           大泉 寛三君
           岸田 幸雄君
           古池 信三君
           高橋進太郎君
           岡  三郎君
           近藤 信一君
           中田 吉雄君
           向井 長年君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       大川 光三君
   通商産業省重工
   業局長     島田 喜仁君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  説明員
   内閣総理大臣官
   房参事官    西  謙一君
   通商産業省重工
   業局車両課長  守岡  孝君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○自転車競技法の一部を改正する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○小型自動車競走法の一部を改正する
 法律の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山本米治君) これより商工委員会を開会いたします。
 本日は、自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、小型自動車競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、以上二案を便宜一括して議題といたします。
 前回に引き続きこれより質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○近藤信一君 先日の本委員会で審議会とそれから調査会の答申案についてお尋ねいたしましたが、昨年の三月に審議会では競輪の存廃に関する答申を出し、さらに今回調査会の答申が出されたわけですが、この審議会の答申とそれから今回出された調査会の答申と一体どういう関係になっているのか。この一点、まずお尋ねいたします。
#4
○説明員(西謙一君) 一応両方の審議会の結論が違う場合には、あとからできました調査会が根本的な基本方針をきめるということになっておりますので、こちらのほうの結論が優先するというような考えで従来きております。
#5
○近藤信一君 そういたしますると、前の審議会の答申は今回の調査会の答申にいろいろと問題を反映さしておると思うのです。そこで今回の答申で前の審議会の答申というものは一体無用になるものであるのか、それともまた今後は今回の調査会の答申を中心にして改正法案というものがなされていくのか、この点についてどういうふうな考え方を持っておられますか。
#6
○委員長(山本米治君) しかるべく発言を求めて下さい。
#7
○説明員(西謙一君) 一応今回の答申を中心に今後の改正はいたす、前の審議会の結論は参考にいたしましたけれども、今回の調査会の結論を中心として今後の改正を進めていく、こういうことになっております。
#8
○近藤信一君 そういたしますると、審議会で三年後に存廃について考慮すると、こういうふうな審議会の答申であったが、今度の調査会の答申は存廃ということが中心でなくて、やはり今後も続けていくというところに重点があるのじゃないか、こういうふうに私は考えるのですが、この点いかがですか。
#9
○説明員(西謙一君) 存続するかあるいは廃止するかということは当然今回の調査会の主要議題になったわけでございますが、結果といたしまして、一応弊害を除いて存続する、こういう結論が出されたわけでございますから、存続という前提でしかるべき改正を今後行なっていくということになると考えております。
#10
○近藤信一君 私どもは、根本的にこの問題についてはわが党としてはこれは廃止ということが原則なんで、今までもそういう建前からわれわれは法改正について審議をいろいろやってきたわけなんであります。それが何年も何年もこう次から次へとこれが繰り延べられるということについては、私どもは納得ができかねる。
 さらにもう一つは先日の委員会でも御答弁がございましたように兵庫県なんていう大きな大都市ですら、もう廃止をはっきりと打ち出しておる。こういう点があるから、私は存続するという建前が本旨でなく、やはり廃止というところに重点が置かれなきゃならぬと思うのですが、この点いかがですか。
#11
○説明員(西謙一君) 廃止すべきであるという世論も非常に強くございましたし、また存続すべきであるという世論も強かったような背景で、それでは最終的にどういうふうにきめるかという立場に迫られまして、両方の利害関係のない委員――学識経験者に集まっていただきまして、今後の最終的な最高方針を伺うために諮問をいたしました。その結果こういう改正存続論が出たわけでございます。
#12
○中田吉雄君 ちょっと関連してですが、審議会は三年後に検討するということですか、存廃は。ところがその後にやられた調査会では、時間外でしたけれども、承りますと、満場一致で弊害を是正して存続すると、だからあなた方がそういう意識を持って委員を選考して審議会の意思を無視して……むしろ賛否両論があって、多数決で存続するというふうになっておるのならばいいのですが、すでにその審議会の答申を無視して、自分のほうで存続するという、学識経験者という、そういう名で満場一致というところは、すでにその審議会の答申を無視した、存続することを調査会の名においてやるという、そこらが世論並びに審議会の動向を無視して、すでに事務局が一定の方向を打ち出されておったことにならんですか、その関係どうですか。
#13
○説明員(西謙一君) その点につきましては非常に神経を使いまして、競技関係者はもちろん除きますし、それからその反対に、非常に公営競技を廃止すべきであるということを強く主張しておられた方々も除きまして、賛否いずれの両論をもはっきり出していないような方、そうして、利害関係のないような方々を選びましたわけでございまして、選んだときにおきましては、どのような結論が出るかということは全然予想されていないわけであります。まあ公平な方三者を選んだ。そうして、その意見を聞いて、こういう結果になったものと考えております。
#14
○中田吉雄君 それじゃただ弊害を除いて存続するような今回の答申になったのは偶然の一致ですか。計画的な、いわば知能犯的な、そういうことだと思うのだが、その関係はどうですか。あまりにもそれは偶然の一致という、満場一致といえば、若干留保でもあるとかなんとかいうのならばあれですけれども、しかも学術経験者が、大体平素の言動を見て、そういうふうな選び方をされたのじゃないかと思うのですが、その点どうですか。
#15
○説明員(西謙一君) 計画的であったか、偶然であったか、いずれであるかという御質問では、やはり偶然であったと、こういうふうになります。
#16
○近藤信一君 今中田委員から関連質問がございましたが、私どもも、審議会のときにも、それが問題になったのです。実際はやはり審議会の場合には、中田委員が言われましたように、反対論者もその中に二、三いたわけです。結論的には。ところが調査会は満場一致。そして今度調査会のは重点的に取り入れられていく。こういうことになれば、審議会で出した結論というものは何にもならぬじゃないか。こういう結果になるわけですが、この点いかがですか。
#17
○説明員(西謙一君) さきに競輪の審議会であのような意見が出たということが、直接間接のきっかけとなって、こういう調査会が生まれることになった点から言いまして、あのような審議会が開かれたということは、やはりそれ相応の意味なり作用があった、こういうふうに考えるわけでございます。
#18
○近藤信一君 大臣がおられれば大臣にこれは御所信を承るわけですが、大臣がおらないから、政務次官からちょっと御所信を承りたいと思うのです。それは競輪について、実際実情というものをどういうふうに把握され、また認識を持っておられるのか。この点一つこの際ですからお伺いをしておきます。
#19
○政府委員(大川光三君) お答えいたします。ただいまの御質問でございますが、私自身の考えから申しますと、競輪というものは決して好ましいものではない。よろしく廃止すべきという論が正しいと考えております。しかし、御承知のとおり、競輪によって地方自治体が財政的に依存しておる面も非常に多いのでございますから、そういう地方自治体の財政も考慮して参らなければならぬ。そういう意味で、当分存続ということもやむを得ない、かように考えております。
#20
○近藤信一君 政務次官の御所信としては、根本的にはあまり好ましくはないと考えておるが、他方自治体の財政が非常に苦しい、そういう点から、まあやむを得ないじゃないか、こういう御所信ですが、その後、地方自治体も相当復興して参りまして、その後新聞なんかで見ておりましても、地方議員の歳費の値上げもどんどんなされておるし、内容的には国会議員よりいいというような都市も相当あるわけです。
 そこで、また競輪の最初の趣旨というものは、戦災復興ということが最初考えられた問題で、もう十五年たった今日、その必要もなくなっておるじゃないかというふうにも私ども考えるので、ただいたずらに競輪がもうかるから、とにかくやれば利潤が上がってくるからということで、これがずるずるときておるというふうに私どもは考える。そこで弊害のあるこういう競技をいつまでも続けていくということは、私ども好ましくない。そこで地方財政が云々ということであれば、これはもっと国がその問題は根本的に考えるべき問題じゃないかと私は思うのですが、この点いかがですか。
#21
○政府委員(大川光三君) 先ほど答弁の中で、主として私の考え方を地方財政ということに結びつけて申し上げたのであります。今一面、言葉を漏らしましたが、これは競輪というもの、その他の公営競技が、大衆娯楽という面も考慮に入れなければならぬと考えます。したがって、なるべく弊害の起こらないように、改良に改良を加えて、大衆娯楽という面からも存続ということを考えなければならぬ。私は先ほど申しましたように好ましいことではない、しかし地方財政と大衆娯楽という二つの面から、これを検討すべきものだ、かように考えております。
#22
○近藤信一君 今回の改正案の提案理由の中にもございましたように、公営競技調査会の答申に基づいて、競輪制度全般についての改正法律案というものを、次の通常国会に提案するようなことで、今検討中ということでありますが、通産当局としては改正案作成に当たって、どういうふうな基本的構想をもって臨まれるのか、この機会にそれをちょっとお伺いしておきます。
#23
○政府委員(島田喜仁君) 通産省といたしましては、内閣に置かれた審議会の答申の線に沿いまして、現状よりは競輪あるいはオートレース等につきまして、これを奨励しない、そうしてできるだけ社会的批判のある弊害を除去いたしまして、ただいま政務次官からお話のありました健全な大衆娯楽として運営されるような方向で、法案の改正をいたしたい、こういうふうに考えております。
#24
○近藤信一君 そういたしますると、次の改正案というものも廃止ということは全然お考えになっておらない、この基本的立場からお考えになっている、こういうことでございますか。
#25
○政府委員(島田喜仁君) 内閣といたしまして、競輪のほかに、御承知のようにオートレース、競馬、モーターボートという四つの同じような公営競技がございますので、その公営競技調査会でこの四つの公営競技に対しまして、一応存続という結論が出ました以上は、そのうち二つを担当いたします通産省といたしましても、その方針に沿いまして、やはり存続ということを前提にして、ただいま申し上げた弊害を除去して参りたい、そのための法案の改正の準備をいたしたい、こういうふうに考えます。
#26
○近藤信一君 答申案の中にもございますように、競輪をここで廃止するというこになると、ほかに不健全な娯楽というものが栄えてくるようなことがあるから、競輪を自粛して続けていくというふうに調査会の答申にはあるのですがね。そうすると、いつまでたっても、これは競輪自体というものの廃止ということは考えられず、ただ健全娯楽ということを建前として、これはいつまでも続けていかれる。それから最初に競輪の立法をしたときの趣旨と相当方向が違ってくるのではないかというふうに私考えるのですが、その点いかがでしょうか。
#27
○政府委員(島田喜仁君) 今度のやはり公営競技調査会の答申案は、今申し上げましたように、公の場で――オープンの場でもって健全な大衆娯楽として運営をしていくほうが、やはりこれをやめた場合に、見えない場でギャンブル的な行為が行なわれる点をもやはり考慮したと、私どもは想像いたしております。したがいまして、やはりそういった一つの狙いを頭において健全な大衆娯楽、スポーツとして運営をしていく方がやはり妥当ではないか、こういうおそらく判断のもとに結論が出たと私どもは見ております。
#28
○近藤信一君 競輪全般に関する問題については次の国会に全面的改正案が提出される、こういうことでございまするから、またその機会に根本的な問題についてはいろいろと御質問をいかしますが、今度の改正案について二、三お尋ねいたしたいのは、今度の改正案はいずれも交付金に関する現行の制度をさらに一年間延長しよう、こういうところにあるわけなんです。次の通常国会には競輪制度全般について改正案を提案するということでありますから、何も今回これらの法律を一年間延長するという必要はないのじゃないか、もっと短かい期間、もうあと通常国会も二カ月くらいで召集されるわけでございますから、たとえば三カ月とか半年とかというふうな短かい期間でこの改正案というものはなされて当然じゃないかと私は思うのですが、一年間延長するというこの考え方はどこから出ているのか、どこに基礎をおいて一年間の延長というものはあなたのほうでなされておるのか、この点お伺いいたします。
#29
○政府委員(島田喜仁君) 来たる通常国会で今度は競輪法の改正に関しまする法律案を御審議を願うわけでございますが、御承知のように、競輪の法律は、ただいま申し上げましたように、四つの競技が特殊事情も一面あると同時に、同じような考え方で統一的に考える問題もございます。したがいまして、そういう面との関係方面との調整もございます。それから同時に法律を作りましても、ただいま申し上げましたような運営が健全に行なわれるための実施面というものが非常に大きい。そうして同時にかりに法案を御審議いただいて、これは仮定でございますが、改正ができましたといたしましても、要するに経過措置の問題が、答申案に盛られておる幾つかの条項を実施をいたして参ります場合の経過措置等もございまして、少なくとも交付の規定を一年間延長していただくことが実情に沿う、またそうしていただかなければ、法律がかりに通りましたような場合を予想いたしましても、実際にはその運営等についていろいろ問題がある、こういうことを実は懸念いたしまして、一年間の御審議を願うことにいたしました。
#30
○近藤信一君 本法の附則に交付金に関する規定はいずれも限時的考慮となっておりまして、「この法律の施行の日から四年を経過する日」、すなわち本年九月三十日以降においては別に法律で定めるところによるものとする、こうなっております。現在では別に法律も定めてはおられないわけなんですね。この交付金に関する規定は当然軽視されている状態におかれておると、こう思うのですが、そこで十月一日以降今日まで、競輪や、オートレースがやまっておるわけじゃございません。現在なお競技が行なわれておるわけなんです。それでその施行者は交付金に当たる金額についてどのような今取り扱いをしておられますか。
#31
○政府委員(島田喜仁君) 実は九月三十日で、ただいまお話のございましたように、期限が実は切れているわけでございます。私どもといたしましては、九月末に引き続いて空白ができないように希望をいたしておりましたのでございますが、現在は、一日からきょうは十九日でございますので、その間の空白ができております。国会で御審議願いまして、その空白を埋められるような法律改正がもしかりにできた場合を想定いたしますと、法律は可決をしていただきましたけれども、各施行者であります地方自治体に入って参りました財源がほかに使われまして、産業振興の資金として交付をすることができないということになりますと非常にたいへんなことになりますので、そういうことのないように、一応財源は十月一日から以降空白の間に行なわれた売上金の中から振興費等に交付すべき金額は、そのまま保留をしておいてもらいたいということを私どもの出先であります通産局を通じまして指示をいたし、そうしてまた全国施行者協議会にもその旨連絡をいたしております。
#32
○近藤信一君 そういたしますると、十月一日以降今日までなされている問題については、従来のままで保留しているという形、あなたのほうでそういう形で指導しておられるわけですね。
#33
○政府委員(島田喜仁君) ただいま先生のお話のとおりでございます。
#34
○近藤信一君 そうすると、この国会でこの法律の改正案が可決されればその保留分は全部従来どおりになるということですね。
#35
○政府委員(島田喜仁君) ただいまのとおりでございます。ただ、長いこと空白期間ができますというと、施行者の側においてもその点について危惧の念を持ちましたり、また期間が長くなると、保留している問題についても問題が起こりますので、できるだけ短かい期間の間はそういう形で目下連絡をとっている次第でございます。
#36
○近藤信一君 きょうも競輪の開始されるところをラジオで放送しておりましたが、十月以降もちろん競輪などは行なわれておりますが、ずっと一体今日までどれくらいオートレースも含めて行なわれているか、そうして施行者はどこどこであるか、この点おわかりであったならば御説明願います。
#37
○政府委員(島田喜仁君) 実ははなはだ恐縮でございますが、一昨日の十七日までは計算をしておりまして、その後の二日間はちょっと調べがございませんが、一日から十七日までの大体予想されまする振興費の部分を申し上げますと、競輪の関係で一日から十七日まで約四千六百五十万と推定をしております。それから小型自動車競走の関係では、やはり同じく一日から十七日までの分といたしまして約七百五十万と推定をされます。したがいまして、二日間の分がこれに加わるわけでございます。それから場所といたしましては、競輪は十月の一日以降大体ただいま申し上げましたような時期までを予想いたしますと、函館を初めにいたしまして、函館、平以下二十一カ所で行なわれております。全国で競輪場が五十六ございますので、そのうちの二十一、約三〇数%の個所で競輪が行なわれております。それからオートレースにつきましては、全国で五カ所ございますが、川口、船橋、大井、浜松、飯塚、全国で五カ所でございますが、この五カ所全部で行なわれております。
#38
○近藤信一君 衆議院においては修正がなされまして、十月一日以降改正案が公布施行される日までの間に行なわれたレースは、施行者に対して、交付金をさかのぼって納めさすとこういう附帯決議がついて修正されておるのです。そこでこの施行者が、今あなたが通産省からずっと留保するように指導しておると、こう言われましたが、何らの施行者がいざこざなしに今までのように納めることが、交付金を納めることができるかどうか。みんなスムーズに話し合いがもうできておると思われるけれども、まあいざということになると、なかなか金銭上の問題はむずかしい問題が起こると思うのですが、この点はいかがですか。
#39
○政府委員(島田喜仁君) 正直に申しまして、一応、もしかりに空白なしに法案が可決されまして、引き続き現在の交付制度が存続するということを一つの条件にいたしておりますので、私どもといたしましては、ただいまお話しになりましたように、その法案を通していただいた暁には交付をしてもらうための指導はいたしております。私どもといたしましては、おそらく従来と同じように交付をしてもらえるものと予想はしておりますが、きまった上での話し合いにはまだ入っておりませんので、絶対に大丈夫だということを申し上げる立場にはございませんが、私どもといたしましては、そういう話し合いで、一応法案が通りましたときに、現行制度の存続が行なわれた場合には、交付金を交付するという一応の話し合いになっております。
#40
○近藤信一君 本年度上期の機械工業振興費予算は、競輪、オートレースを含めてどのくらいになっていますか。
#41
○政府委員(島田喜仁君) ちょっと恐縮でございますが、もう一度御質問をお願いします。
#42
○近藤信一君 本年度のね、上期、上半期ですね、これの機械工業振興費の予算、これは競輪、オートレースのあれを当てにしておるわけですね。これは一体どれぐらいになっておるか。
#43
○政府委員(島田喜仁君) 上期の交付金が四億五百万円でございますが、そのうちで、競輪関係が三億六千四百万円、それから小型自動車競争によるものが四千九十万円でございます。
#44
○近藤信一君 今度、下期ですね、これは機械工業振興費の予算はやはり競輪、オートレースを含めてどれくらいの予定でございますか。そして競輪、オートレースの売上額はどれくらいを予定しておるか。
#45
○政府委員(島田喜仁君) 下期の一応予算の予想でございますが、交付金合計で六億一千九百万円でございます。そのうち競輪が五億四千九百万円、それから小型自動車競走の関係が七千万円でございます。
#46
○近藤信一君 そういたしますると、この下期と上期とだいぶんこれは差があるのですが、これはどういう勘定になって参りますか。
#47
○説明員(守岡孝君) 私から御説明いたします。御承知のとおり、ことしの九月までの期限でございましたので、九月までに一応事務が行なえるというふうに考えますと、八月の売り上げまでは確実に入るということで、四月から八月までを頭に置きまして予算を組みまして、それで四億幾らという予算を上期分として組んだわけでございます。下期分といたしましては、九月分を入れまして来年の三月までの見積もりを一応予算として組むという、例年そういう扱いにしております。それでそういうような結果が出たわけでございます。
#48
○近藤信一君 下期は八月が含まれるというわけですね。
#49
○説明員(守岡孝君) 上期に四月ないし八月が含まれまして、下期に九月以降来年の三月までが含まれる、こういうことでございます。
#50
○近藤信一君 そこで、機械工業振興費ですね、これの今年はそれで三月までのあれは一応あるのだが、来年度の、来年のことは見通しつきませんけれども、これ一年間延長になるのですがね。この四月から九月までの見込みですね。
#51
○説明員(守岡孝君) 競輪の売り上げも、最近のいわゆる何といいますか、レジャー・ブームといいますか、そういう関係で徐々に上がっておりまするので、実はまだ来年度の上期の予算は組む段階ではございませんけれども、概略現在の時点で想像いたしますと、本年度の上期の一割程度の増加は見られるのではなかろうかというふうに考えております。
#52
○近藤信一君 これはね、統計を見ても毎年々々ふえてきているのですね、車券の売り上げなんか。これはそうすると、どうしてもわれわれは、根本的には競輪廃止と、こういう原則を持っておるのですが、毎年売り上げがふえてくると、どうしても施行者側ではやめるにやめられぬと、こういう状況になって、これは調査会もそれに同情したような答申案が出てきておると思うのですよ、私は。こういう点を私はもっと通産当局もよく考えて、ただ利潤だけの問題でなくして、一般的に国民に与える影響というものをよく考えなきゃならぬのじゃないか。根本的な問題は私はそこにあると思うんですよ。施行者側では、いや競輪をあれしたならばパチンコだとかまた何とかという不健全的な娯楽というものがどんどんと発展してくるから、これは健全娯楽のために競輪が必要だと、こういうふうな結論が出ているけれども、私はそんなことは一つの理屈にしかすぎないんじゃないかと思うんです。政府は、もっと根本的な問題で考え、そして廃止の方向で打ち出すべきじゃないかと思うんです。私どもは少なくともそういう考え方を持っておるということを申し上げまして、問題は次の改正案にしぼられていきますので、私はこの程度にいたします。
#53
○椿繁夫君 ただいまのなにに関連してですが、この振興費の十一億四千三百万円、これいろんな団体に補助しておられますが、この中で施設の拡充であるとか新設であるとかいうようなものに支出いたします分は、これは急になくなった場合でも影響は少ないように思いますが、ここに列記されております団体で、この補助金を経常費に予定しておるというような団体はございますか。
#54
○説明員(守岡孝君) お話のございました点をすべてこれがこうだというふうに申し上げるだけの準備をいたしておりませんけれども、たとえばお手元にお配りしてございます資料の中の「自転車貿易あっせん所運営補助金」、これは、世界各地にあっせん所を作りまして、それに適当な人間を送って、そこで自転車の紹介、あっせん、展示、そういった仕事をやっておるわけでございます。さような仕事もこの中には相当数含まれておりまして、したがいまして、かような助成が打ち切られるというこになりますと、すべてその仕事をやめなければならぬ、あるいは海外から引き揚げなければならぬというふうな事態が出て参るケースが相当ございます。
#55
○椿繁夫君 廃止の傾向にある。現に廃止をした府県市町等もみられる。今回の調査会の答申は、そういう世論を無視して改善をして存続するように答申をされておりますから、政府も、多分これは地方財政への影響であるとか、あるいはこういう補助団体のただいまお話のような経常費的なものに相当使用されておる面が大きい場合には、廃止の世論がどんなに大きくなってもなかなか廃止しにくいというようなことになると思うんです。これは機械工業振興のために設備の補助をする、あるいは検査施設の補助をするというものでありますなら、打ち切られても、その後補助するならほかの方法で考えることもできましょうが、経常費に多く使っておるというような場合には、相当これは影響が大きいことを心配いたしますので尋ねるわけですが、幾つありますか。相当団体がございますが、ただいまお話しのような自転車貿易あっせん所運営補助金、それに類する経常費にこの補助金をあてにして予算を組んでおるというふうな団体がこの中に幾つあって、しかもそれに従事しておる職従業員などは一体どの程度になるというふうなお調べはございますか。
#56
○説明員(守岡孝君) ただいま手元に持っておりませんけれども、調べました上で御提出できると思います。
#57
○岡三郎君 今近藤さんから聞いたんですが、いろいろと質疑があったようなので重複する点が多いと思うんですが、結局自由民主党自体においても公営競技に対して調査会を設けて、そうして政府自体通産省においてもこれを設けた。それで、過去においていろいろと新聞社等においてもこの弊害等についてずいぶん指摘してきた。まあそういうふうな中において結局こういう答申が出て、通産省自体にしても次の国会においてこれを基礎に改正案を出す、こういうふうになってきたんだが、この答申案等について見ても「実情において、社会的に好ましくない現象」がいろいろと起こしておるけれども云々と、こういうことになっておりますが、実態的にいって通産省自体機械振興とか、そういった面において断ちがたいものがある、こういう立場だろうと思うんですが、自転車等機械関係事業振興資金協議会委員の名簿を見るというと、通産次官その他ずっとありますね。こういふうな点で、まあそれぞれ必要とするとか、あるいは利害関係を持っている人がこの中に入ってきていろいろと金の使い道について論議しているが、もう少し根本的に競輪ばかりでなくして、その他、各こういうふうな競技について国民的な立場の見解を聞くような機構を作って、その中でまあやむを得んというように結論が出てきたというならば、これはいいけれども、これは中田さんが言ったように、今回は全会一致でまとまったといっても、割り切れんものがいっぱい残ってきておると思うんです。そういうふうな点で、競輪が八百長が多いというところからいろいろと問題になってきたと私は思うんですが、競輪ばかりでない、ほかのものもそうですが、一体いつごろになったら通産省のほうとしては、「好ましくない」と知りながら、まあこういう点もあると、こう言っておるけれども、しかし、地方財政にしても戦後ずいぶん回復しているんですから、そういうふうな点で根本的に競輪なら競輪というものについて、国民の世論というか、そういうものを聞いて、ほんとうに廃止するという考え方がないのかどうかね。今はこういうふうな条件があるから、こういうふうにやるが、将来はこれはやめるんだという考え方があるのかないのか。こういうことが長くいつまででもやっていいということにはならんというふうな見解があってしかるべきだと思うが、現状においては、かくかくの多面的に言うといいことをしているから、地方財政のこともあるから、改善をして、これを存続する、こういうふうになっておるわけですが、その点競輪というものは、未来永劫いいのだというふうに通産省は思っておるのですか。競輪ばかりじゃなく、公営競技、これは一種の賭博行為だから、ある程度の段階にいったらやめるのだという考えにのっとっているのかどうか、その点まず聞きたいのです。
#58
○政府委員(島田喜仁君) 公営競技四つございますから、競輪の問題だけを申すのはどうかと思いますが、一応私どもののほうでは、競輪とオートレースをやっておりますので、その二つについて申し上げますが、先ほども近藤先生からお話がありましたように、この前には、通産省にあります競輪審議会では二つの意見が出まして、御承知のように、存続論を廃止論、これは条件がくっついているのですが、そういう形で答申が行なわれ、私どもといたしましては、今度の公営競技調査会に対しましては、競輪審議会の答申をそのまま公営競技調査会に説明をいたしました。そのときに問題になった点も詳しく説明をいたしたわけであります。
 ただ問題は、両論ありましたように、地方財政、その他産業振興、その他社会福祉等々のところに金を出す方法といたしまして、本来、予算というものが、国家にあるじゃないかという問題がございますが、御承知のように、一つはなかなかきめのこまかい、だんだん補助金制度というようなものを、私どもの属しております機械工業について考えますと、なかなか予算措置という形で十分、技術的にもこの目的を達成すると考えられない点が一つある。もう一つは、やはり大衆娯楽といたしまして、これは両論あると思いますが、健全な形で娯楽を公の場で認めていくべきか、あるいはそういうものは弊害があるからやめちまうかという点については、やはり両論あると思います。私どもといたしましては、弊害がもし出ない、弊害が除去できていくとすれば、競輪はやはり、大衆娯楽として公衆の面前で運営していくべきだと思いますが、もし弊害が非常に多くなってきたとすれば、これは検討しなければならないと思います。
 問題は要するに健全な大衆娯楽として弊害が非常にあるかないかということが、私は競輪を存続すべきか、存続すべきでないかの分かれ目になると思いますので、私どもは、できるだけこの弊害をなくしまして、世論といたしましても、できるだけ競輪というもののについて、大衆娯楽について、やはり存続するという、そういう考え方を持っていただく方向で私どもは考えていきたい、こういうふうに思います。
#59
○岡三郎君 だいぶはっきりしてきたのです。やはり指導するならば、そのくらいの腹がなければ指導できないと思うのです。反対論――われわれの立場として反対すべきだと思います。何か問題が起こってくると、通産省が、これをいろいろ心配して、委員会、調査会、審議会等を作って、他に問題を転嫁して、そしてその中から問題点を改善するといって、いろいろとやってきておるわけですが、弊害がないようにして存続したいということは、これは、今問題が起こってないから、ちょっとはっきりしてきたが、問題があるというと、そういう力強い発言はないと思うのです。何とかこれをやめたいけれども、現下の事情で、そういうふうにも参らぬというような答弁があって、このごろは、あまりいろいろなことが起こらないから、だいぶ気を強くして、健全娯楽としてこれを育成したいなんということになってきておるのじゃないかと思うのだが、しかし、そういう変遷はあるでしょう。あるでしょうが、まあ競馬とかモーターボートとかモーターボートは人がやっておるから、競馬も、人は乗っておるけれども、とにかくいろいろな問題の中で、八百長という問題が過去において大きく起こってきた。最近においては、そういう事態は、新聞社のほうも一時うんと書いたけれども、結局押し切られた形で逃げられたから、このごろあまり書かぬけれども、そういう事態を通産省重工業局のほうでは、どういうふうになっているか説明してもらいたいと思うのだが、最近の競輪の実施面において、八百長とかそういった問題は……。
#60
○説明員(守岡孝君) 公営競技が四つございますうちで、競輪がとかく世の批判をあびて参ったという理由は幾つかあろうと思いまするけれども、一つは非常にチャンスが多い、非常にお客さんがよく入るという問題も一つあろうかと思いますが、もう一つは、今、岡先生の言われますように、人間がやっている競技であるから八百長のチャンスが多いのじゃないか、現に多かったというふうな言い方があったわけでございます。
 この問題につきましては、従来、終戦後の歴史を見てみましても、騒擾といったようなケースが幾つか散見されます。その理由となっておりまするのが、八百長があった、あるいは八百長があったのではないかというファンの疑惑から事が大きくなったというふうな状況にございまするので、通産省といたしましても、関係者といたしましても、この八百長の防止、公正なるレースの運営、お客さんに十分納得のしてもらえるりっぱな競技を見せるということが競輪の浄化といいますか、改善といいますか、そういう面で非常に大事なことであるということを痛感いたしまして、実は昨年の初めあたりから、この面につきましては特別に力を入れまして、事故防止対策協議会等も積極的に活用いたしまして、なおかつ関係者の間におきましてはこの問題をとにかく解決しなければ、競輪の根幹をゆるがすポイントであるという意識も非常に高まって参りましたので、その後はいわゆる八百長、あるいは八百長を原因といたしまする騒擾、社会の耳目を聳動いたしまするような事件という形は、一応表面からは消えております。内部的には選手の管理というものを関係者といたしましては十分強化いたしまして、不良選手の淘汰、その面についても、従来とは違いまして格段の力を入れて参っておる状況でございまして、かつて競輪には八百長がつきものであったという風潮を、現在はレースが非常によくなったというお客の評価にぼつぼつ変えつつあるのが現状でございます。
 なおこの面につきましては岡先生御指摘のように、省といたしましても十分留意して、その面から問題が起こるということのないように、競輪運営がりっぱに行なわれまするように努力したというふうに考えます。
#61
○岡三郎君 最近におけるいわゆる大穴というのは、どの程度ですか。
#62
○説明員(守岡孝君) かつて四十万、五十万という大穴が出たこともございます。これは競輪が発足しました当初、二十五、六年といったころに多かったようでございまするが、最近は、いわゆる大穴というものはもうございませんで、数万円見当が最高ではないかというふうに記憶いたしております。
#63
○岡三郎君 数万円と言ったって、あなた、幅があるから、もうちょっと親切に答弁してくれぬかなあ、大体どの程度だと。
#64
○説明員(守岡孝君) 最近の状況では一万円台というのが一番高いのだそうでございます。
#65
○岡三郎君 それはえらく改善されたと思うので、その点は非常に非常にというとあれですけれども、何とか格好がついてきたというように思うのですが、もう一つは、競輪の開催と特殊団体――特殊団体という言葉は、ちょっとまぎらわしいが、そういう観念がずいぶん過去においてもあって、開催の警備だとか、いろいろなことがあったのですが、そういう状況の改善はどうなっていますか。
#66
○説明員(守岡孝君) かつては、さようなこともあったように聞いておりますが、実は、私も歴史が新しゅうございますので、過去との比較を詳しく申し上げることはできないのでございます。いわゆる暴力団あるいは組といったようなものを競輪場の警備等に利用するといいますか、そういった例がかってはあったようでございます。さような例は、現在のところ絶無でございます。
#67
○岡三郎君 それでは、今度のこれも時間的な問題ですから、次に、この答申に基づいて改正案が根本的に出ると、こういうことですから、その際に譲って、一応質疑はやめますが、ただ、事の性質上、やはりともすれば、いろいろな問題が出てくる要素はあると思うのです。そういうふうな点で、これがいろいろな関係において善用され、いろいろな面において、これが役に立っているという面を強調するに値するだけのやはり実績を作り、競技そのものの内容を改善することによって、廃止ということに対して、あなた方のほうは、こういうわけだからということで改正案というものを練ってくると思うのです。そういうふうな点で、本質的な問題については、さらに次に譲るということにして、とにかく問題を起こしがちな公営競技問題ですから、一つ、十分監督してやってもらいたいと思うのです。
 本日は、この程度でやめます。
#68
○中田吉雄君 公営競技調査会の答申の6の(イ)ですね、この「売上金の一部を、関連産業等の振興に充当するが、その他に社会福祉事業、医療事業、スポーツ、文教関係等にもなるべく多く充当することとし、この趣旨を法律に明記する」と、これは一体どういうことですか。私は、敗戦後の財政事情の困難なときに、大川次官も言われたようなことで、余儀なく必要な悪としてやったということは了承できますが、もっと一そう関連産業の振興にも充てるし、社会福祉、医療、スポーツ、文教関係等にも一そうよけい充当すると、私はこういう競技のようなものに、どうして学識経験者の人が、こういう賭博行為といいますか、射幸的な競技で、国が当然やるべきものを、どうしてこういうものに、一そうよけいさいていくというような、そういうセンスを実際問いたいと思うし、それからこういうふうにすれば、さっきも課長が言われたように、レジャー・ブーム等でだんだん売り上げがふえるかもしれませんが、施行する地方公共団体の収入を減らすかせぬと、こういうことによけい出せぬと思うのです。そうすると、うま味がなくなるからやらぬということになって、自己矛盾に陥るようなことがないかどうか。また法律に明記するということはどういうことか、その辺のことをお聞きしたい。
#69
○説明員(西謙一君) この福祉事業、医療事業、スポーツ、文教関係にもなるべく充当しろという趣旨は、想像いたしますのに、大衆娯楽でございまして、大衆から集めた金でございますから、なるべく大衆の利益になるように還元することが望ましいというような考え方から、そういうものが追加されたと考えます。
 それから法律に明記するとありますのは、従来特別競輪というようなことをやりまして、施行者から寄付といったような形で福祉事業、医療事業等に入っておりましたのが、(ロ)に書いてありますように、地方団体がだんだん依存しなくなると、そういうような道も閉ざされるおそれもありますので、法律で、そういうような寄付というような行為を通らずに、そのような方面にも充当できるようにしたい、こういうことが法律に明記するという言葉の趣旨でございます。
#70
○中田吉雄君 その問題は、私は、こういう考えについては異論を持つのですが、時間がありませんから、このいろいろな補助金を出して助成されているが、その経済効果の問題、これは次官から局長にお伺いしたいが、一体通産政策として、こういう政策がとられるべきかどうかという問題、きめのこまかい云々とさきに言われましたが、敗戦後を見ますと、造船に対して補助金なり助成金を出す、あるいは利子を補給するというようなことをやって、だんだんと復興する。今度は補助金をできるだけ整理して、そうして融資と租税特別措置による減税という形で、ですから、本年度なんかは、政府の税収入の当初予算の見積りでも、租税特別措置で千五百億の減税がなされている。こういうふうに、主として私は通産省の助成政策というものは、補助金がだんだん少なくなって、租税特別措置による減税と財政投融資という面に変わってきていると思うのです。そこでなかなか補助金もとりにくいし、私は、経済白書を見ても、租税特別措置は、当初作った当時とは事情が変わって、整理してもいいものが大幅にあるということを経済白書もいっているのです。ところが、減税というような措置をとれば、一たんやったら、その必要がなくなっても、いつまでも存続するという一つの欠陥を持っていると思うのです。租税特別措置で減税で援助する、助成するという、その必要がなくなっても、一たんやったら既得権としたり、そういう欠点があるので、私はやはり、そういうずっとこれまでから産業助成政策を変貌されていく必要があって、そういうものを整理して、私はもっと自由化その他に備えてやるものがあれば、一律的な租税特別措置によるものよりも、必要ならやはり補助金といいますか、そういう政策をとっても、新しい角度から検討する必要がありはしないかというふうに思うのです。
 そういう点と、それからこれを見ますと、あまりにも総花的で、これは島田局長から事務的に聞いてもいいのですが、こういうたくさん出して、経済効果が、助成の効果が、実際あるかどうかという、非常に少ない額の、こういうことで、一体本格的に、こういう助成されたような産業を、ほんとうに助成して高水準に引き上げるというようなことに役に立つかどうか、そういうことについて、私は通産省の大体の政策が財政投融資と租税特別措置というようなことになって、きめのこまかい助成政策、補助金ができないので、余儀なく必要悪として、こういうものにたよっておられるのじゃないかと思う面も了承しますが、もう経済白書ですら――租税特別措置は千五百億も減税の助成をしておるのです。――必要のないものがたくさんあると、こういうことをいっておるのですから、もうそういうものははずしてしまって、そういうのを税収入として重点的にやるというような、これは局長にお尋ねするのもどうかと思うのですが、私は、そういうふうにすべきじゃないかと思うのですが、その点は、どうでしょうか。
#71
○政府委員(島田喜仁君) 私、重工業局長でございますので、全般の問題についての政策を云々するのは、その資格がどうかと思いますが、今お話のございましたように、実は私どもが、この機械関係の振興費に充当いたしております補助金等の支出先は、実は非常にこまかくなっております。それは先生の御指摘のとおりでございますが、御承知のように機械産業というのは、大体、その圧倒的大部分が、九〇%以上――九七、八%になりますが、それはもう、ほとんど中小企業以下の部品その他の下請企業、あるいは自転車につきましても、全部が中小企業でございます。で、その点が一つと、もう一つは機械といいましても、品種がもう非常に多い。その業種々々によりまして、その実態がみんな違うわけでございますので、その点からも、一括してその機械関係に幾らというわけになかなか参らぬ点が実はあるわけでございます。
 それから内外の情勢が、ただいま自由化のお話もございましたが、内外の情勢が変わる。その内外の情勢の変遷に応じまして、いろいろきめのこまかい政策をやっていかなければならぬ点等から考えますというと、やはりこういう制度というものは、必要悪ではなしに、今後やはり必要になって参る、積極的に必要になって参る、こういうふうに思っております。
 なかなか国の予算というものは、そうこまかいところまで、ある一定の期間もございますしいたしまして、やはり一つの項目別に一つの政策、方針をきめていくわけでございますが、今申し上げました中小企業の実態と業種が非常に多いという面から見ますというと、やはりこういう面にきめのこまかい、また愛情のある政策を実施するためには、やはりこういう制度が私は必要であろう、こう考えます。
#72
○中田吉雄君 このいただいたグラフを見ますと、昭和二十四年から三十五年度まで十二年ですか、この機械関係事業振興資金として八十四億ほどトータルが出ておりますが、ほんとうにこれであなた方は自信を持って、まあ委員会を何とか納得させるというようなことでなしに、じゃ、ベスト・ファイブぐらいで、ほんとうにこれがあって初めて相当振興したというようなものは、どんなものですか。
#73
○政府委員(島田喜仁君) まず一例を申し上げますが、これは他の公営競技も同様でございますが、まず競輪につきましては、自転車の振興という面に競輪から上がりました金を充てておるわけでございまが、自転車は、御承知のように昭和二十四年競輪が始まりました当時の時代から現在までを考えてみますというと、生産量においても七、八倍の生産がふえまして、自転車については世界の、要するに世界一、二位という、むしろ生産では一位になっております。ソ連を除いて一位になっております。
 それから輸出の面も非常に御承知のように、重い車が品質がよくなりまして軽くなりまして、今は輸出産業としても、世界ではイギリスとドイツに対抗いたしまして、世界でまず屈指の自転車産業ということになっております。おそらくこの競輪の金がなかったとすれば、これは推定でございますが、現在のような世界に雄飛するような自転車産業にはならなかったであろう、こう私は思います。
#74
○中田吉雄君 自転車だけですか。――それから、えらいたくさん出ていますが、これやはり問題だと思います。まあ大川次官に、あるいは島田局長に、ちょっと口添えしてもらえば何百万か出るというようなことでは、これは私はなかなかいけぬと思うのです。いろいろ審議会があるでしょうが、私も審議会にはたくさん関係したことがありますが、たいてい事務当局がまあ言われたのを異議なしと、あまりうるさく言うと人気が悪くなるというようなことで、やっぱし私は、経済効果というものを何らかの形で客観的に評価する方法をきめて、情実といいますか、そういうことがないように、大川次官、島田局長、佐藤通産大臣に頼めば、そっと百万、二百万入るというようなことじゃ、これは困るので、私が経済効果ということを言っているのは、まあそういうことでなくして、ガラス張りで、われわれは、まあこういうことによるのは反対ですが、やるからには、そういうふうにするには何らかの客観的な基準が、メルクマールがないと私はいけぬと思うのです。これはどうなんです。
#75
○政府委員(島田喜仁君) 一昨日、その点の御質問がございまして、お答えをいたしましたが、まずこの振興費に関しましては、特殊法人であります、通産大臣の監督いたします特殊人が、事業計画あるいは収支予算を通産大臣の認可を受けてやることになっておりますが、業務方法書というものを作りまして、その業務方法書で選定基準あるいは補助の仕方あるいは実施の仕方等をきめております。で、なおその点につきましてはこの国会で、もし交付金制度が、振興費の制度が存続可決をいたしますれば、さらに詳細な、ただいまお話の基準というものを、さらに詳細に作りまして、そうして実施をいたす予定であります。なお、ただいまお話の資金の配分等につきましては、協議会がございまして、その協議会に諮問をいたしましてやることになっております。
 なお、先ほど自転車の例だけを申し上げましたが、御参考までに申し上げますというと、今まで振興費でやって参りましたこの効果の上がりましたものを二、三拾って項目で申し上げますと、まず機械の総合研究所を作りまして、そうしてこの総合研究所は中小企業関係にも開放いたしております。いわゆる開放研究室というのでございますが、これが、いわゆるミシンであるとか双眼鏡であるとか、いわゆる軽機械のいろいろな研究に、その研究所を開放いたしまして、これが非常に効果を上げております。
 それからなお、御承知のように機械工業の振興のために、従来は産業巡航見本市というものをやっておりますが、それにつきましても御承知のように世界各国――今までは第一次と第二次をやりましたが、中南米並びにオーストラリア方面に東南アジアを含めましてやりましたが、非常に効果をおさめております。
 それから、先ほどこの交付金、振興費がもしなくなった場合にというときに、車両課長の方から御説明申し上げましたが、海外に機械の展示センターというものを作りまして、中型機械についてはメキシコ、ボンベイ、ニューヨーク、軽機械についてはニューヨーク等にセンターを作っております。そうして、これに対して人を派遣し、展示をいたしましてPR、宣伝に努めております。そのほかに機械の市場調査をたくさんやっております。市場調査あるいは生産性の調査というものを数年継続をいたしまして、各国とも、また国内でもそうでございますが、状況が変わって参りますので、三十数種類にわたりまして実施をいたしております。
#76
○政府委員(大川光三君) 中田さんにちょっとお答えをいたしますが、実は私、通産省に入ってまだ日が浅うございまして、先ほどお引き合いに出されました補助金について口を聞いたようなことはございませんし、また今後も、そういう情実にわたることはすべきものではない、かように心得ております。
#77
○中田吉雄君 大川次官のような廉潔な人が、そういうことを……。ただ、かりに例として言ったのですから、その点は誤解のないように。ただ、申しますが、やはり、経済効果について、客観的な基準を作って時代の趨勢をみながら、私はなるほど部品は数百あるでしょうが、かなり重点的にやらなければ、私は効果は期待できんのじゃないかという考えを持っております。
#78
○委員長(山本米治君) 他に御質疑ございませんか。――御質疑がなければ、両案の質疑は終局したものと認めて、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#79
○委員長(山本米治君) 御異議ないと認めます。両案の質疑は、終局いたしました。
 なお両案の討論、採決は、都合により次回に譲ることといたします。
 本日は、これにて散会いたします。
  午後二時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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