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1961/10/17 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 災害対策特別委員会 第2号
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1961/10/17 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第039回国会 災害対策特別委員会 第2号
昭和三十六年十月十七日(火曜日)
   午前十一時十七分開会
   ――――――――――
  委員の異動
十月十六日松澤兼人君辞任につき、そ
の補欠として中田吉雄君を議長におい
て指名した。
本日委員澤津俊英君辞任につき、その
補欠として武内五郎君を議長において
指名した。
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     一松 定吉君
   理事
           赤間 文三君
           稲浦 鹿藏君
           武内 五郎君
           中田 吉雄君
           村尾 重雄君
   委員
           青木 一男君
           古池 信三君
           紅露 みつ君
           塩見 俊二君
           重政 庸徳君
           前田佳都男君
           椿  繁夫君
           羽生 三七君
           藤田藤太郎君
           松永 忠二君
           牛田  寛君
           千田  正君
  国務大臣
   建 設 大 臣 中村 梅吉君
   自 治 大 臣 安井  謙君
  政府委員
   農林政務次官  中野 文門君
   通商産業政務次
   官       大川 光三君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の互選
○昭和三十六年六月、七月及び八月の
 水害又は同年九月の風水害を受けた
 中小企業者に対する資金の融通に関
 する特別措置法案(内閣送付、予備
 審査)
○昭和三十六年六月及び八月の豪雨に
 よる堆積土砂並びに同年六月、七月
 及び八月の豪雨による湛水の排除に
 関する特別措置法案(内閣送付、予
 備審査)
○昭和三十六年五月二十九日及び三十
 日の強風に際し発生した火災、同年
 六月の水害又は同年九月の風水害に
 伴う公営住宅法の特例等に関する法
 律案(内閣送付、予備審査)
○昭和三十六年六月の水害、同年七月、
 八月及び九月の水害若しくは風水害
 又は同年八月の北美濃地震による災
 害を受けた公共土木施設等の災害復
 旧等に関する特別措置法案(内閣送
 付、予備審査)
○昭和三十六年五月の風害若しくは水
 害、同年六月の水害、同年七月、八
 月及び九月の水害若しくは風水害又
 は同年八月の北美濃地震による災害
 を受けた地方公共団体の起債の特例
 等に関する法律案(内閣送付、予備
 審査)
○昭和三十六年五月の風害若しくは水
 害、同年六月の水害、同年七月、八
 月及び九月の水害若しくは風水害又
 は同年八月の北美濃地震による災害
 を受けた農林水産業施設の災害復旧
 事業等に関する特別措置法案(内閣
 送付、予備審査)
○昭和三十六年五月、六月、七月、八
 月及び九月の天災についての天災に
 よる被害農林漁業者等に対する資金
 の融通に関する暫定措置法の適用の
 特例に関する法律案(内閣送付、予
 備審査)
   ――――――――――
#2
○委員長(一松定吉君) ただいまより災害対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の変更について御報告いたします。昨十六日、松澤兼人君が辞任され、中田吉雄君が選任されました。また本日、清掃俊英君が辞任され、武内五郎君が選任されました。
   ――――――――――
#3
○委員長(一松定吉君) それではこれより理事の互選を行ないます。数は申し合わせにより六名となっております。互選は先例により委員長において指名することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ考あり〕
#4
○委員長(一松定吉君) 御異議ないと認めます。
 それでは赤間文三君、稲浦鹿藏君、柴田栄君、中田吉雄君、武内五郎君及び村尾重雄君を理事に指名いたします。
   ――――――――――
#5
○委員長(一松定吉君) 次に、昭和三十六年六月、七月及び八月の水害又は同年九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案外六件を一括して議題といたします。
 これより順次提案理由の説明を求めます。まず、自治省関係より説明を願います。
#6
○国務大臣(安井謙君) ただいま議題となりました昭和三十六年五月の風害若しくは水害、同年六月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃地震による災害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。
 本年の水害等による被害が甚大な点にかんがみ、おおむね昭和三十四年の水害または風水害の場合に準じて、国において、特例措置を講ずる必要があるのでありまして、その一環としてこの法律案は、本年五月の風害もしくは水害、同年六月の水害、同年七月、八月及び九月の水害もしくは風水害または同年八月の北美濃地震による災害を受けた地方公共団体に対し、地方債の発行の特例を認め、さらに農地その他の農林水産業施設の小災害復旧事業の事業費に充てるため発行が許可された地方債について、国が一定率の元利補給を行ない、もって、これらの地方公共団体の財政運営と農地等小災害の復旧事業の円滑化をはかろうとするものであります。以上が、この法律案の提案の理由であります。
 次にこの法律案の内容の要旨につきまして御説明申し上げます。
 第一は、財政収入の不足を補うためまたは災害対策の財源とするための地方債の発行であります。地方財政法第五条には、地方公共団体が地方債を起こすことのできる場合が制限的に列挙されておりますが、今回その特例として災害を受けた地方公共団体が、地方税、使用料、手数料その他自治省令で定める徴収金の減免による歳入の不足を補う場合または災害救助対策、伝染病予防対策その他の災害対策で自治省令で定めるものに通常要する費用であって地方公共団体が負担するものの財源とする場合に、地方債を発行することができるようにしようとするものであります。なお、当該地方債を発行することができる地方公共団体は、災害を受けた地方公共団体のうち政令で定めるものとされておりますが、政令では従来の例に準じ財政力に比し被害の程度の特に著しい団体を指定いたす予定であります。
 第二は、農地等の小災害復旧事業にかかる地方債の元利補給であります。これは、農地その他の農林水産業施設の被害の大きい地域を包括している市町村で政令で指定するものが行なうこれらの施設の災害復旧事業のうち、一カ所の工事の費用が三万円以上十万円未満のものに対して、農地につきましてはその事業費の百分の五十、農業用施設及び林道につきましては百分の六十五に相当する額の範囲内で、また政令で指定する特に被害の著しい地域については、政令で算定する額についてはいずれも百分の九十に相当する額の範囲内で発行が許可されました地方債について、国が元利償還金の百分の七十一・五に相当する額の元利補給を行なうとするものであります。なお、元利償還金のうち残余の百分の二十八・五に相当する額については、別途毎年度の地方交付税の算定に用いられる基準財政需要額に算入することといたしております。対象市町村は、農林水産業施設にかかる補助災害復旧事業費と小災害復旧事業費との合計額が一定額を超える市町村とし、また、特に被害の著しい地域は、農林水産業施設にかかる補助災等復旧難業について特に高率適用となる地域とする予定であります。
 第三は、これらの地方債の資金は、資金運用部資金または簡易生命保険及び郵便年金特別会計の積立金をもって充てるものとし、また、利息の定率及び償還方法は政令で定めることといたしております。
 以上が、昭和三十六年五月の風害若しくは水害、同年六月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃地震による災害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案の提案理由とその内容の要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
#7
○委員長(一松定吉君) 自治省関係に関しまする説明は終わりましたが、本案の審議に入りますることは後日に譲りまして、次に建設省関係の昭和三十六年六月及び八月の豪雨による堆積土砂並びに同年六月、七月及び八月の豪雨による湛水の排除に関する特別措置法案の説明を求めます。
#8
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま議題となりました昭和三十六年六月及び八月の豪雨による堆積土砂並びに同年六月、七月及び八月の豪雨による湛水の排除に関する特別措置法案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 本年六月、七月及び八月の豪雨のため各地におきまして、堤防等の欠壊あるいは土砂の崩壊等により、市街地または農地等に異常に多量の土砂が堆積し、また河水が流入して長期にわたる浸水を見たのであります。これらの土砂及び湛水の排除につきましては、地方公共団体等において鋭意その促進をはかったのでありますが、被災地方公共団体等の財政事情等から見て、被害激甚地域における堆積土砂及び湛水の排除事業を施行する地方公共団体等に対しては国の補助について特別の措置を講じ、災害の復旧を促進することといたしたのであります。
 以上が、この法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。
 まず、この法律にいう堆積土砂は、昭和三十六年六月及び八月の豪雨に伴い発生した土砂等の流入、崩壊等により被害地域内に堆積した異常に多量の泥土、砂礫、岩石、樹木等をいうものとし、また、湛水は同年六月、七月及び八月の豪雨に伴い被害地域内に浸入した水で、浸水状態が一定の程度以上にわたっているものをいうこととし、被害地域、堆積土砂の量、浸水状態の程度等は政令でこれを定めることといたしました。
 第二に、地方公共団体が河川、道路、公園等の区域内にある堆積土砂の排除事業を施行するときは、国は当該事業費の十分の九を補助することができることといたしました。ただし、その堆積土砂の排除事業が国の負担または補助の対象となる他の災害復旧事業の一環としてこれに附随して行なわれる場合または公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法その他の法令により国がその費用の一部を負担し、または補助することができる災害復旧事業として行なわれる場合には、それぞれの災害復旧事業として堆積土砂の排除を行なうこととし、この法律による補助は行なわないことといたしました。
 第三に、河川、道路等の区域以外の私有地等に堆積している土砂等につきましても、指定場所に取り集められたもの、またはこれを放置することが公益上重大な支障があると認められるものにつきまして、市町村が排除事業を施行する場合におきましては、その事業費の十分の九を補助することができることといたしました。
 第四に、地方公共団体等が湛水の排除事業を施行するときは、国は、当該事業費の十分の九を補助することができることといたしました。
 なお、堆積土砂の排除事業につきましては建設大臣、湛水の排除事業につきましては、政令で定める区分に従い、農林大臣または建設大臣がそれぞれ主務大臣として補助金の交付の事務を行なうことといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
 次に、昭和三十六年六月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃地震による災害を受けた公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 御承知のように、本年六月から九月にかけての梅雨前線豪雨、第二室戸台風等による災害は、ほとんど全国にわたっており、その被害は激甚なものであります。これらの災害による公共土木施設の被害報告額は約千八十九億円の巨額に上っており、このため災害を受けた地方公共団体は、その復旧に多大の経費の支出を余儀なくされている次第であります。政府といたしましては、かかる災害の状況にかんがみ、激甚な災害を受けた地方公共団体における公共土木施設の災害の復旧等を促進するため、昭和三十四年における特別措置と同様に、公共土木施設の災害復旧事業費に対する国庫負担率の引き上げ等を行なうこととし、これにより地方公共団体の災害復旧等に関する財政負担を軽減する措置を講ずることといたしたのであります。以上が、この法律案を提出した理由でありますが、次にその要旨について御説明申し上げます。
 第一に、六月の水害、七月、八月及び九月の水害もしくは風水害または八月の北美濃地震による災害を受けた公共土木施設のすみやかな復旧をはかるため、公共土木施設災害復旧事業に関する国の負担率の引き上げについて特別の措置を定めたことであります。
 すなわち、これらの水害、風水害または地震による災害であって、政令で定める地域に発生したものに関する公共土木施設の災害復旧事業費に対する国の負担率を引き上げることとし、災害復旧事業費の総額のうち、当該地方公共団体の昭和三十六年度の標準税収入の二分の一に相当する額までの額については十分の八、標準税収入の二分の一をこえ標準税収入に達するまでの額に相当する額については十分の九、標準税収入をこえる額に相当する額については十分の十として算定することとしております。また、国が直轄で施行する災害復旧事業に対する地方公共団体の費用負担についても、同様の措置を講ずることといたしました。
 第二に、再度災害を防止するため、地方公共団体またはその機関が災害関連事業を施行する場合における国の負担または補助について特別の措置を定めたことであります。すなわち、地方公共団体またはその機関が、これらの水害、風水害又は地震による災害であって政令の定める地域に発生したものに関し、災害復旧事業を施行する場合において、災害復旧事業の施行のみでは再度災害の防止に十分な効果が期待できないと認められるため、これと合併して施行する必要のある公共土木施設の新設または改良工事を施行するときは、国の負担率または補助率が三分の二未満のものについてこれを三分の二に引き上げることとしております。
 第三に、都道府県または水防管理団体が、これらの水害または風水害であって政令で定める地域に発生したものに関し、水防のため使用した資材に関する費用については、国は、予算の範囲内でその費用の三分の二を補助することができることといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 次に昭和三十六年五月二十九日及び三十日の強風に際し発生した火災、同年六月の水害または同年九月の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、本年五月二十九日及び三十日の強風に際し発生した火災、六月の水害または九月の風水害による住宅の被害の状況にかんがみ、これらの災害による被災者を入居させるための公営住宅または本年九月の風水害による被災者を入居させるための産業労働者住宅の建設等を促進するため、公営住宅の建設等に要する費用についての国の補助率の引き上げ等について公営住宅法の特例を設けるとともに、産業労働者住宅の建設に融通される住宅金融公庫の貸付金の償還期間の延長等に関し、産業労働者住宅資金融通法の特例を設けようとするものであります。
 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
 まず、公営住宅法につきましては、次の特例を設けることといたしました。
 第一に、事業主体が、本年五月二十九日及び三十日の強風に際し発生した火災、六月の水害または九月の風水害であって、政令で定める地域に発生した災害により住宅を失った者に賃貸するため第二種公営住宅を建設するときは、国は、予算の範囲内で、その費用につき現行法に定める国の補助率より高率の四分の三を補助することができることとするとともに、国の補助の対象とする住宅の戸数を増加し、災害により滅失した住宅の戸数の五割に相当する戸数を国の補助の対象とすることといたしております。
 第二に、事業主体が、本年九月の風水害であって、政令で定める地域に発生した災害により滅失した公営住宅に災害の当時居住していた者に賃貸するため公営住宅を建設するとき、または災害により著しく損傷した公営住宅を補修するときは、国は、予算の範囲内で、第一種公営住宅についてはその費用の三分の二を、第二種公営住宅についてはその費用の四分の三を補助することができることとし、それぞれ現行法に定める国の補助率より高率の補助を行なうことといたしております。
 次に、産業労働者住宅資金融通法の特例といたしまして、本年九月の風水害であって、政令で定める地域に発生した災害により住宅を失った産業労働者に貸し付けるため、この法律の施行の日から二年以内に住宅を建設しようとする事業者で、主務大臣の定める条件に該当し、かつ、災害により事業場等に著しい損害を受けたものに対し、住宅金融公庫が産業労働者住宅資金融通法によりその建設に必要な資金を貸し付ける場合に、事業者が災害のため法定の償還期間内に償還することが困難な状況にあると認めるときは、その貸付金の償還期間を三年以内延長し、かつ、その償還期間内で三年以内の据置期間を設けることができることといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
#9
○委員長(一松定吉君) 建設省に関しまする問題はこの程度にとどめまして、次に通産省関係についての説明を求めますが、ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#10
○委員長(一松定吉君) 速記をつけて。それでは今回は通産省関係について、大臣のかわりに大川政務次官が出席しておりまするから、大川政務次官の提案の理由の御説明を願います。
#11
○政府委員(大川光三君) ただいま議題となりました昭和三十六年六月、七月及び八月の水害又は同年九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案につきまして、提案理由及びその概要を御説明申し上げます。
 まず、提案の理由について御説明申し上げます。
 本年六月の梅雨前線集中豪雨、七月及び八月の集中豪雨に引き続き、九月の第二室戸台風は、中小企業者に対して甚大な被害を与えており、その急速な立ち直りをはかるためには、再建資金の融通の円滑化をはかることが刻下の急務となって参りました。
 このため政府におきましては、直ちに国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫の資金を重点的に災害融資に振り向けることといたしましたほか、両公庫の災害融資については、一貸付先当たり五十万円までの金額について貸出利率を年六分五厘とすることの閣議決定を先般行なうとともに、商工組合中央金庫の行なう災害融資についてもこれに準ずる措置をとることを検討して参ったのであります。
 この法律案は、以上の趣旨に従いまして、商工組合中央金庫が行なう災害融資について、両公庫の場合と同様その貸付利率の引き下げを行なうため、商工組合中央金庫に対する政府の利子補給に関し必要な事項を規定したものであります。
 すなわち、政府は、商工組合中央金庫が災害を受けた中小企業者であって政令で指定するものに対し、昭和三十七年三月三十一日までに貸し付けた再建資金のうち、被害中小企業者にあっては一人につき五十万円まで、また、中小企業者団体にあっては一団体につき百五十万円までの金額について、貸し付けを行なった日から三年間を限り、年六分五厘の利率を適用したときは、通常利率との差額を商工組合中央金庫に対して支給することができることといたした次第であります。
 以上、この法律案の提案理由及びその概要を申し述べましたが、何とぞ慎重御審議の上、御賛同あらんことをお願い申し上げる次第であります。
#12
○委員長(一松定吉君) 通産省関係の説明はこの程度にとどめまして、次には農林省関係の提案理由の説明を求めます。
#13
○政府委員(中野文門君) ただいま議題となりました昭和三十六年五月の風害若しくは水害、同年六月の水害、同年七月、八月及び九月の水害若しくは風水害又は同年八月の北美濃地震による災害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
 農林水産業の重要な生産基盤である農地、農業用施設、林道、共同利用施設等の施設は、毎年災害により大きな被害を受けており、したがって、その復旧事業の推進については、国及び地方公共団体等において常に努力しているところでありますが、特に本年は、五月の東北地方における風害を初めとして、六月以降全国的に梅雨前線豪雨等による災害が相次いで発生し、さらに九月中旬には第二室戸台風が近畿地方を中心に広範囲な地域に猛威をふるい、その被害は一昨年の伊勢湾台風等による被害にも迫るほどの規模でありまして、これらの災害を受けた施設の早期復旧を進め、すみやかに生産の回復と経営の安定をはかることが目下の急務となっております。
 このような状況にかんがみまして、伊勢湾台風時における措置に準じて災害復旧のための特例法を制定し、これらの災害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業について現行の暫定措置法の特例を定めて、国が高率の助成を行なうとともに、開拓地の入植施設及び水産動植物の養殖施設の災害復旧事業並びに再度災害防止のためにする災害関連事業についても特別の助成を行なおうとするものであります。
 以下、本法案の内容について簡単に御説明いたします。
 まず第一に、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の特例について申し上げますと、被害激甚地の農地、農業用施設及び林道については事業費のうち一定の基準額をこえる部分につき補助率を十分の九とするとともに、共同利用施設については被害激甚地における三万円以上の工事費のものを補助対象とし、当該事業費のうち一定の基準額をこえる部分につき補助率を十分の九とするほか、その他の共同利用施設についても補助率を引き上げることとしております。
 第二に、開拓地の入植施設及び水産動植物の養殖施設の災害復旧事業に対する助成についてでありますが、被害激甚地における施設の工事費が三万円以上のものにつき、開拓地の入植施設については十分の九の補助率、水産動植物の養殖施設については十分の九の範囲内で政令で定める補助率による補助を行なうこととしております。
 第三に、災害関連事業に対する助成についてでありますが、被害激甚地において再度災害の防止のために災害復旧事業と合併して行なう必要のある農業用施設または林道の新設または改良の事業について当該事業費の三分の二の補助を行なうこととしております。
 なお、以上を通じまして被害激甚地の指定基準及び一定の基準額は、それぞれの事業ごとにすべて政令で定めることとしております。
 以上が、この法律案を提出する理由及び法律案の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。
 次に、昭和三十六年五月、六月、七月、八月及び九月の天災についての天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の適用の特例に関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 この法律案は、本年五月、六月、七月、八月及び九月の天災により農林漁業名等の受けた被害が特に激甚でありましたので、これらの被害農林漁業者等が天災融資法に基づいて貸し付けを受ける経営資金及び事業資金について、次の三つの特例を設けるものであります。
 その第一は、被害農林漁業者に貸し付けられる経常資金の貸付限度額の引き上げであります。すなわち、畜産専業農家に家畜または家禽の購入または飼養に必要な資金として貸し付ける場合及び真珠、ウナギ等の水産動植物の養殖に必要な資金として貸し付けられる場合は五十万円、果樹栽培をおもな業務とする農家に果樹栽培に必要な資金を含めて貸し付けられる場合及び被害農家に家畜または家禽の購入または飼養に必要な資金を含めて貸し付けられる場合は、北海道にあっては三十五万円、その他の地域にあっては三十万円、一般の被害農林漁業者に貸し付けられる場合は、北海道にあっては二十五万円、その他の地域にあっては二十万円と、それぞれ大幅に貸付限度額を引き上げるものであります。
 第二は、経営資金のうち、果樹栽培をおもな業務とする農家に果樹栽培に必要な資金を含めて貸し付けられる場合の償還期限を七年とするものであります。
 第三は、被害組合に貸し付けられる事業資金の貸付限度額を組合に貸し付けられる場合は一千万円、連合会に貸し付けられる場合は二千万円に引き上げるものであります。
 以上が、この法律案を提案いたす理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
#14
○委員長(一松定吉君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#15
○委員長(一松定吉君) 速記をつけて。
 本日はこの程度で散会いたします。
   午前十一時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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