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1961/10/03 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 議院運営委員会 第4号
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1961/10/03 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 議院運営委員会 第4号

#1
第039回国会 議院運営委員会 第4号
昭和三十六年十月三日(火曜日)
   午前十一時二十五分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
  理事
           前田佳都男君
           宮澤 喜一君
           岡  三郎君
           米田  勲君
           天田 勝正君
           小平 芳平君
           杉山 昌作君
  委員
           鹿島 敏雄君
           徳永 正利君
           鍋島 直紹君
           松野 孝一君
           中村 順造君
           安田 敏雄君
    ―――――――――――――
   議     長 松野 鶴平君
    ―――――――――――――
 政府委員
   内閣官房副長官 服部 安司君
   総理府総務副長
   官       佐藤 朝生君
   公正取引委員会
   事務局長    坂根 哲夫君
   厚生政務次官  森田重次郎君
   運輸政務次官  有馬 英治君
   運輸大臣官房長 広瀬 真一君
   郵政政務次官  大高  康君
   郵政省電波監理
   局長      西崎 太郎君
   労働政務次官  加藤 武徳君
   労働大臣官房長 村上 茂利君
 事務局側
   事 務 総 長 河野 義克君
   事 務 次 長 宮坂 完孝君
   議 事 部 長 海保 勇三君
   委員部副部長  若江 幾造君
   記 録 部 長 佐藤 忠雄君
   警 務 部 長 渡辺  猛君
   庶 務 部 長 小沢 俊郎君
   管 理 部 長 佐藤 吉弘君
 法制局側
   法 制 局 長 斎藤 朔郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公正取引委員会委員の任命承認に関
 する件
○国家公安委員会委員の任命承認に関
 する件
○社会保険審査会委員の任命承認に関
 する件
○運輸審議会委員の任命承認に関する
 件
○日本放送協会経営委員会委員の任命
 同意に関する件
○労働保険審査会委員の任命承認に関
 する件
○調査承認要求の取り扱いに関する
 件
    ―――――――――――――
#2
○理事(宮澤喜一君) これより議院運営委員会を開会いたします。
 まず、内閣提出にかかる行政各部委員の任命について事後承認の件、すなわち、公正取引委員会委員の任命承認に関する件、国家公安委員会委員の任命承認に関する件、社会保険審査会委員の任命承認に関する件、運輸審議会委員の任命承認に関する件、日本放送協会経営委員会委員の任命同意に関する件、労働保険審査会委員の任命承認に関する件、以上六件を一括して議題といたします。
 前回、各委員から、政府においてさらに検討するよう求められました事項につきまして、この際、政府委員から御説明をお願いいたします。
#3
○政府委員(服部安司君) 先般の議運委員会において御要望のございましたことについて御説明いたしたいと思います。
 まず、御了解を得て、その前に皆様方にちょっと御報告いたしたいことがございます。それは、前回の委員会において、いろいろとこの人事案件について御意見がございました。私もしごくごもっともだと思う点が多々ありましたので、さっそく内閣官房において慎重に検討を加え、皆様方の御要望にこたえなければならないという立場から、昨日の事務次官会議に、ただいま朗読いたしますが、強く要望いたしました。すなわち、
 各種審議会、委員会等の委員の人選について
  各種委員会及び審議会委員の人選については、ほとんど毎国会問題にされているが、今国会においても、衆参両院の議院運営委員会から内閣官房に対して強い申し入れがなされたので、今後、各省におかれては、以下各号に掲げる事項に留意せられ、内閣と緊密な連絡を保ち、もつて円滑なる人事の実施をはかられたい。
  一、各種委員の人選についての内閣の基本方針は、別添配付資料に掲げる通りである。
  この方針は、本年六月、各省人事課長会議に提示し、各省の協力をお願いした。なお、この方針は、主として国会の同意または承認を求める人事を対象としているが、その他の委員の選考にあたっても、これを準用するようお願いしてある。
  二、各省におかれては、今後右方針に一そう御協力されるとともに、
  (1)国会関係人事については、官房副長官との事前打ち合わせを十分に行ない、国会対策に遺憾なきを期するようにされたい。
  (2)右打ち合わせを行なう場合は、なるべく前広に申し出られたい。また、候補者の内諾を得ることは、打ち合わせ後に行なうようにせられたい。
  (3)各省とも具体的人選については原局の意向を尊重されると思う。このこと自体は妥当と認めるが、一方、国会、内閣の趣旨が十分に反映されないで、人選が片寄り、あるいは同一人に集中するなど、種々の弊が見られるので、今後は各省大臣官房において積極的に指導調整されるようにされたい。
 こういうふうに昨日の次官会議に、皆様方の御意見を十分尊重いたしまして、私から強く要望いたしておきました。また、明日は各省の人事課長を招致いたしまして、このことを強力に要望する用意をいたしておるわけであのます。
 先般、米田先生から兼職状況並びに小汀委員の推薦理由についての質問がございましたが、兼職は、ただいま配付いたしました書類は前回の分に漏れ落ちでございましたので、追加と申しましょうか――ただしこれは、ごらんの通り、あまり国家公安委員としての職務遂行上に支障のないものでございます。民衆駅等運営委員会委員、国有鉄道部外国団体等公正委員会委員、国立劇場設立準備協議会委員、防衛懇談六委員、厚生省行政顧問、こうなっておりまするが、もうほとんど年に一度か二度くらいの会合でございますので、われわれといたしましては、一応委員ではございまするが、みなすに適当でないという、委員でもないというような考え方から、はなはだ不手ぎわでまことに申しわけないと存じておりまするが、よろしく御了解願いたいと存じます。
 続いて小汀委員の推薦理由を具体的に申し述べよということでございましたので、その点についてお答えいたします。小汀委員は、現在も国家公安委員として任命されておるのでありますが、その勤務状況を見ますると、高齢ではありまするが、きわめて健康であり、また他の多くの役職も兼ねておられまするが、公安委員としての仕事については特に御熱心で、会議には特別の支障がない限り必ず出席されておる状況であります。御承知のように、国家公安委員会は、公平中正なる警察運営を保障するための民主的な管理機関でありまするから、その五人の委員には、広く国民の良識を代表するような各界の人々が当たることが望ましいものであります。小汀委員は新聞界の出身で、現在言論界においては代表的な地歩を占めておられる人でありまするから、他の委員の構成から見て、このような言論界の代表者を委員に加えることは、きわめて適正な措置であると考え、また小汀委員は政党政派を超越した高い見識の持ち主であって、常に民主主義的な信念のもとに公正な立場を保持されており、このような点から見ても、警察の民主的な管理機関を構成する人としてはまことにふさわしい人であり、妥当な人選であると考えてお願い申し上げた次第でございます。
 次に天田委員の質問は、NHK経営委員会委員は、今回の新規三名のほかは、他の地区を通じてマンネリズムではないか、また公正取引、社会保険、運輸、労働保険等の推薦者はいずれも官僚出身者に偏している。特に内務官僚が多いのは遺憾である。これに対して政府の態度を再考されたいということでございましたが、NHKの経営委員の人選については、前国会において御要望があったので、今回一部任期満了に際して、清新の人材を入れたいという考えでお願い申し上げた次第でございます。また公正取引、社会保険、運輸、労働保険等の、官僚出身者の推薦の理由でございますが、これらの審議会はいずれも専門的もしくは準司法的な性格を有するものでありますので、そういう意味から、事務に通じた、また練達者を選んだものであります、官僚偏重の趣旨ではございませんで、また委員の構成は関係の各分野にわたられるよう配意いたした次第でございます。
 なお、こういった点は関係各省から一つ詳細にお答え願いたいと考えております。
#4
○天田勝正君 今の答弁が違っておりますから、私が言ったのじゃないことを言っておるから。
#5
○政府委員(服部安司君) どうぞ私の聞き違いのような点がございましたら、あとでもう一度教えていただいて、十分お答えいたしたいと思います。
#6
○天田勝正君 違っている点だけちょっと……。今の答弁のうち、放送協会の点は、私の言ったことと違ってお答えになっております。私は、これは従来各地区から委員を選ぶという形から、まことにバラエティに富んでけっこうだということを申し上げたのであって、なお、この際言っておきますが、これでさえも、各地区から選ぶと言いながら、実は東京居住者、これを各地区と、こう割り切ったことさえあったので、本委員会においてこれが注意をされまして、今日のように実質的に各地区から選ぶ、こういうことになってきたのでありまして、現在においては実際に各地から選ばれておりますから、この委員についてはバラエティに富んでいる。むしろこれには、けちをつけたのではない、他の委員会においてもかくのごとくやるべしという意味で申し上げたのでありますから、誤解のなきようお願いします。
#7
○政府委員(服部安司君) どうもいろいろありがとうございました。
#8
○理事(宮澤喜一君) それでは、前回に引き続きまして質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#9
○米田勲君 今、服部さんからお話がいろいろありましたが、次官会議を開いたり人事課長会議を開いたりして適宜措置をしたことについては了解いたしますが、これは私に批判させれば、おそきに失している。こんなことは毎回問題になっているのであるから、当然そうした慎重な手続を経なければならないのであったのに、じんぜん今日までそういうことが行なわれなかったということは、やらないよりはおそくてもましであるが、そういう点で、はなはだ遺憾である。
 それから次にお聞きをしたいのですが、この間私は日本放送協会の経営委員会の委員に新たに選任された岡田さんと勝沼さん、この人については問題はございませんが、佐々木さんと三輪さんは任期満了だったので、この人には再び選任するということはしなかった、その理由は何でしょうかとお聞きしたときに、この二人は三選になるのであるから、それでやめていただいて、新たな人を、こういう御返答であったはずであります。そのことは、このお二人にやめてもらった理由として今も取り消されないのかどうか、そのことをまずお聞きをいたします。
#10
○政府委員(大高康君) NHKの経営委員会の委員につきましては、NHKの方針といたしまして、三選はなるべく控えてもらいたいというようなことになりまして、三選目になりますというと大体やめてもらうというようなことに相なっておるのだそうでございます。さようなためにおやめいただいたことでございまして、別に他意はございません。
#11
○米田勲君 私は内閣の意見を聞いたはずでして、ところが服部副長官が述べている意見と、今の方が申されている意見とはだいぶ食い違いがあるわけです。内閣としてどういう立場から人選をしたのか、その選考に一つの基準があるはずであるが、それをお聞きしたいといって聞いたはずでした。しかるに話が食い違っておるということが一つ問題だし、もう一つは、この人をやめてもらったのは、三選になることでもあるし、それはまあ、うまくないというので新たな人を選んだということであると、その筆法でなぜ内閣としては他の委員会なり審議会なりの委員を選任するということをしないのか、ただ日本放送協会関係の委員だけはそういう筆法でやっている。他は十何年やっていようが、何期にわたろうが、依然として同じ人を選任する。非常に方針としては食い違いがあるように感ずるわけです。これではちょっと聞いたほうは納得がしかねるので、そういうだれでも随意に立って違うことを言わないで、内閣としてどういう意見なのか、まとめて話してもらわなければ困るわけです。それで、私はあらためて聞いたのは、この二人の方をやめていただいたのは、三選になるからやめていただいたというのが答弁であったが、今もそのことは取り消されないかと、こう質問したわけです。
#12
○岡三郎君 ちょっと関連。先ほど服部副長官の言った中で、次官会議に配付資料にある通りという言葉があって、それに基づいて厳重任命せられたという趣旨を承ったのですが、その卸付資料というのは方針なのか、説明なのか、どういうものをさしているのか、もしもそうならば、話を早く進あるためにもそれを一つ見せてもらいかい。そうすればこまかく聞く必要がたくなると思うのですがね。次官会議に一体どういう内容を言っているのか、これは今の米田君の質問と関連があるのだけれども、でき得るならばそうした方が時間を省略するのに便利だ、こう思って申し上げたのです。
#13
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。実は前回の私の選考方針の説明の段階で、非常に私の説明の不備であった点は、これは、はっきり認めておわびいたしますが、ただそのうちで、好ましくないかもしれませんが、まあ方針といたしまして、委員の新陳代謝をはかるため三選をこえる長期留任は特別の事由のない限りこれを行なわない、こういう方針にのっとって今日まで進めてきたわけでございます。もう一度申しますと、委員の新陳代謝をはかるため三選をこえる長期留任は特別の事由のない限りこれを行なわない、で、もちろんただいま郵政政務次官から三選を避けるためにというお話があった。したがって、おのおの各省の今日までの行き方もありましょうが、非常にこれは望ましいことでございまして、私が前回選考方針を御説明いたしました、三選をこえる長期にわたる者はなるべくこれを特別の事由のない限りは行なわないというのが内閣の基本方針であるわけでございます。
 それから別添とは何か、私は時間があまりかかることはどうかと思いましたので省略いたしましたが、別添とは前回皆様方に御説明いたしましたのが別添の資料でございますので、この点も御了承願いたいと思います。
#14
○岡三郎君 もらっていない。
#15
○政府委員(服部安司君) 私はこの前朗読いたしました。
#16
○米田勲君 ちょっと食い違いがあるのだが、そこはわかりましたが、別のことをお聞きいたします。次官会議や人事課長会議でいろいろなことをお話なさっているのですが、それぞれの委員会や審議会が設けられておる所期の目的を十分に果たすために、委員というものはそういう角度から選任されなければならぬということはもちろんですが、いかに超人的な働きのある人でも、国、政府あるいは行政機関等の各委員を一つや二つならまだしも、相当たくさん兼任をさせておるというこの人選の仕方、私は建前としては妥当でないというふうに批判をするわけです。これだけたくさん人材がおるはずの中で、たった一人の人に集中的に各委員や審議会委員を委嘱しなければならないという内閣のその態度には何としても理解しがたいところがある。この配付された資料を見ると、どなたもそのことを感ずるのであります。小汀さんについては特に。これがまず第一点。それから小汀さんは前後を通じて一回目と二回目の間は多少切れておるのですが、相当長期間にわたっておるのじゃないのですか。十数年間も同じ人に国家公安委員をしてもらわなければならないほど日本は人材が払底していないはずです。そういう長期間にわたって行なわれている人に、これはもちろん人物としては内閣が認めたようにりっぱでしょう、勤務成績もよいでしょう。しかし、長期間にわたって同じメンバーが、いかに言論界の代表といえども、その職にあるということは、私は妥当でないという立場なんです。
 それからさらに考えることは、この人は年令がたしか七十二才になっている。本人は、ただいまのお話を聞くと、非常に健康で、職務についてもきわめて熱心で、出席もよろしいと思いますが、もちろんだれしもそういう重要な委員に任命されれば最善を尽くすのが義務であります。だから、健康であり、出席率がいいというのは当然のことであって、任務を妥当に果たしておるという角度から見ればあたりまえです。しかし、任命する側、政府側から考えたら、七十二才の御老齢の人を、なおかつまだこういう重要な仕事についてもらって活動してもらうということは、もう少し考える余地はないのかどうか。いかに健康だといっても、この年令ではもはや勇退をしてもらうほうが、国家公安委員会の活動の上からいって妥当なのではないか、こういうことを私たちは批判するわけです。そのほか、先日も私はお話ししましたが、小汀さんという人は確かに内閣から見ればりっぱな人であるかもしれませんが、われわれの立場だけでなく、広く意見を聞いてみても、どうも国家公安委員としては言動が慎重でないという批判が強くあります。言うべからざるときに大胆不敵にいろいろなことをおっしゃるのは、言論の自由だとおっしゃればそれまでですが、国家公安委員という仕事は、内閣も認めておるとおり、公平中正な立場の人、そういう言動の人が必要であります。ところが、小汀さんという人は、天下周知のごとく、常非に性格的にも変わっておる人で、いついかなるときでも、思ったことを率直に、相当口をきわめて主張するほうの人であります。私はそういうことを通じて、党派をこえてこの人は、他のいろいろな理由もあわせて考えるときに、内閣が再び、三たび、四たびこの人を国家公安委員に任命したということには、容易に理解できないという立場を持っております。したがって、抽象的な勤務状態だとか、あるいは言論界の代表だとか、政党政派をこえて非常に公正中正な意見を持っておる人だとかということではなしに、私たちが批判をしておるその立場を納得させるような説明をさらにいただきたいと思うわけであります。そうでなければ、とうてい了承をすることはできないわけですから、親切にひとつ、私たちの立場が間違いであるなら、どのように間違っておるのか、単に便宜的にこのことを通過させるということはできない気持でおるのですけれども、ぜひ副長官から詳しく話を伺いたい。
#17
○中村順造君 関連して。先ほど小汀委員の推選理由が言われたのですが、その内容を聞いておりますと、何か健康で熱心だとか、それから国民の良識を代表するものであり、公正であるとか、こういう理由が述べられておるのですが、これは小汀委員の推薦理由とは私は理解できないのですがね。これは国家公安委員としての当然のことであって、だれにも言えることであると思うのです。公安委員だけが健康で熱心だとか、ほかの者は不健康で熱心でないというのなら別だけれども、これは一般的に国家公安委員の資格から言えることであって、小汀委員の推薦理由としてはこれはちょっとうなずけないのですよ。それからもう一つ、今米田委員から質問があったのだが、先ほど言われた三選をこえてやらせる場合には、やはり特別な事由というものがある場合に限って三選をこえてやる、こういうふうな理解に立つというと、やはり小汀委員についても特殊な、特別な事由というものがなければならぬと思うのですが、そういう点をひとつ一緒にしてお答えをいただきたいと思います。
#18
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。米田委員から、長期にわたり同一人が選ばれることは決して妥当でない。しかも高齢であるじゃないかという点でございまするが、これはおのおのの見方でございまして、私も米田委員の御発言はある程度了解できるものでありますが、しかし、長期の点は確かにその通りだと思います。ところが、先ほど申し上げた通りに、まず絶対公平中立な方であるという点を政府は重く見、特に、こういう警察行政をつかさどる立場からいいますと……。あわせて、高齢ではありまするが、非常に健康に恵まれている。またおしかりを受けるかもしれませんが、過去のいわゆる勤務状態と申しましょうか、出席率はもうたいへん良好であるという点で、お願い申し上げておる次第でございます。なお、再考の余地はないかというお言葉でございますが、今後は、ひとつ十二分にただいま御発言の内容を考慮いたしまして、御意に沿うように努力いたしたいと存じまするが、ひとつよろしくこのたびは御理解を賜わりたいと存ずる次第でございます。なお、性格的に非常に変わった入で、率直に意見を述べるじゃないかという点でございますが、その通りと款も思います。しかし、その点については、まあいつの場合も、私もこの前ちょっとそういうお言葉がございましたので、おそまきながらよく検討いかしましたが、個人の立場の発言でございますので、まずこの点についても今後は十分に選考にあたって留意いかしますが、ひとつこのたびは御理解を賜わりたいと存ずる次第でございます。なお、便宜的なことではないかというお言葉でございましたが、決してさようではございません。いろいろの角度から検討を加えて、三選ではありまするが、適当な方と認めてお願い申し上げた次第でございます。
 次に、中村委員からの質問でございまするが、これは、健康で熱心なのは当然じゃないか。そのとおりでございます。しかし先ほど来申し上げておりますとおり、非常に年令の割に若者をしのぐ元気者でございます。なお非常に熱心に、厳正公平な立場で仕事をやってもらっている点が多く認められておりますので、お願い申し上げた次第でございます。三選をこえる云々の点でございまするが、これも今後は、先ほどのNHKの経営委員の選任のとおりに、今後は避けていきたいと考えまするが、基準方針から申しますと、はなはだ理屈っぽくなって相済みませんが、三選をこえる――すなわち選考方針ではなるたけ四選は避ける。特別な事由のない限り四選は避けるという立場でございまするが、しかしこれはあくまで選考方針でございまするので、今後は十二分に御意見を尊重いたしまして、そういうことのないように努力いたしたいと考えております。
#19
○米田勲君 今副長官からの説明にないのですが、内閣では一人の優秀な人物がおれば、とにかく幾つでもその人に委員をやらせる、こういう考え方はちょっと納得できないということを先ほど言っておる。小汀さんは、ここに並べられているだけでも、何でこの人ばかり天才的に万能選手として選任しなければならぬのか、どうもわからない。そうして国家公安委員は十数年もやっておるから、もうそろそろ、たくさんお持ちでもあるし、別な方にお願いしたらどうかという論が出てくるのが妥当なはずなのに、どうも私はこれだけたくさんの委員がなぜこの人に集中しているか。また中村君も聞いたが特殊な事由があるのじゃないか、われわれが考えている以上の理由があってここに集中するのではないか、こう思われるのですが、その点はいかがですか。他の委員は全部やめてもらうのですか。
#20
○政府委員(服部安司君) 内閣の方針といたしましては、国会の承認を要する人事については、厳格に幾つ以上いけないとか、幾つ以下はよいとかいうことは困難でありまするが、各種の諮問的な委員会の委員を別といたしまして、政府の気持といたしましては、せいぜいなるたけ少ない方法をとりたいと考えております。しかし、元来、学界、財界の有力者等の中には、その知識経験等にかんがみ、各種審議会の委員を数多く委嘱されている方もありまするが、こういう委員の方々も、委員を引き受けられた以上、審議会の会議にはよく出席し、十分その職責を果たしてこられているのではありまするが、多忙な方にあまり数多くの委員をお願いするのは恐縮でもあるので、新規に委嘱するということは極力これを避けることとしております。また、委員を引き受けられる方御自身としても、委員を引き受けの際、他の兼職を幾つかおやめになっている場合がかなりあるわけでございます。こういう方針で進めておりまするが、特に今御指摘のありました小汀国家公安委員の人選については、一応見ますると、非常に兼職が多いように見受けられるわけでございますが、そのほとんどがあまり、こう言っちゃあれですが、重要な委員会ではございません。はなはだ失礼でございまするが、これは率直に申し上げてあまり大して重きをなす委員にはなっておられませんので、大体国家公安委員会が非常に、一番ウエートのかかった委員でございますので、この点もあわせて御了解を願いたいと思います。
#21
○前田佳都男君 小汀利得氏は年令の点でも問題になっておるようでありますが、これで見ますと明治二十二年生まれになっております。今、七十一、二だろうと思うのでありますが、委員の年令につきましては、これはずっと資料を見てみますると、たとえば公正取引委員会のごときは年令的な制限、六十五才以上はいけませんというふうな規定があるようであります。国家公安委員会のことを規定いたしておりまする警察法には、年令的制限は書いてございませんが、年令的制限を書いてないというのは、何かやはり国家公安委員は、年がいっても元気かくしゃくとして抱負識見のある者はいいというふうな、そういうふうな意味で、特に年令的制限を書いてないのじゃございませんか。ちょっと政府の御答弁を。
#22
○政府委員(服部安司君) 国家公安委員には年令的な制限がございません。
 なお先ほどの、ちょっと委員長の了解を得ておきますが、私の言葉のどうも不備な点で、重要でない委員と申しましたのは、これは決して軽視したわけでございません。ただ、私の言いわけのようなことになりますが、それは兼職が多いから、時間的にも体力的にもどうかという点にこだわったと思うのですが、これはすべて必要で重要な委員会でありますけれども、時間的とか体力的には、そう国家公安委員会のように、毎週とか、または臨時会とか開かれるような筋合いの委員会ではございません、という点を申し上げようと考えておったのですが、はなはだどうも言葉が足りない点は率直におわびを申し上げます。
#23
○天田勝正君 関連。私は大会派が終えたあと質問したいと思っておりましたが、今の米田委員の質問に対する答弁はどうも不穏当なので、黙っておるわけにはいきませんから申し上げます。それは、他の委員はそう重要でない、とんでもない話なんで、そういうことは聞き捨てなりません。郵政審議会の委員、これもすでに二回続けて委員になりまして現在もその職にあります。百貨店審議会の委員、これもまことに重要な職務で、今日の中小企業には全部影響する問題をかかえております。海運造船合理化審議会委員、これもそれぞれの担当の省からすれば、もし副長官の言われるようなことがあったら、これはえらいことだ、それならそっちを廃止したらよろしいということになります。こういうわけで、これは他のものがそうあまり重要でないなどということは、本委員会においては私は承服できない、こういうふうに思います。
 なお、この際申し上げますけれども、公安委員につきましては、あまりに小汀君のみならず、兼職が多過ぎるので、むしろその相手方は迷惑に感じておるだろうと思う。永野君については十四であります。どれをとらえても全部重要な兼職であります。永野君が十四、高野君が八つ、金正君が四つで、兼職をしていないのは安井君だけ、こういうことで、むしろ内閣側はお願い申して無理に引き受けてもらっておる、こういうことが言えるのでありまして、たとえば金正君のごときは、昨年すでに辞表を出して、長いことこれを突っ放しておることを私は承知しております。ところが、これを無理やりといってもいいんですが、慰留しまして、辞表を出しているのにこれをとうとう認めないで撤回せしめておるのであります。この任期は来年のはずでありますが、当人はそれまででもう絶対やめるのだ、こういうことを言っておられるということを私は承知しておる。こういうわけで、永野さんのごときは、この人が一体公安委員をやりたいなどというはずがない。永野さんの兼職を皆さんごらんになればはっきりわかりますが、とてもこの人が欲をかいてよけいやりたいでもない、無理に押しつけているのです。それでたまたま今小汀君の問題になったわけでありまして、そういう無理に押しつけるようなことをこの際やめれば、ものは解決つくのです。私は小汀さんの個人のことをとやかく言うつもりはありません。もちろんそれぞれ有能に違いない。そういうことでありますから、ことに内閣に置かれております各種の委員会の委員は、そう重要でないということは、一体どういうことを意味するのか。また私が指摘しましたように、事実この兼職の人で御迷惑に感じておるという例もあることでありますから、それらをちゃんとお調べになった上で、今の答弁をされておるのか。はっきりしていただきたいと思う。
#24
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。大へん私の言葉の不足で、あらためておわび申し上げます。私は決して重要でないと言ったことは、まあ言い方は非常に悪かったのでありますが、しかし、老齢で他の委員兼職が多過ぎてというお言葉がございましたので、私の調べた範囲では、ほとんど非常勤であって、時間的に、委員の数は御指摘の通り八つありますが、あまり拘束されない、したがって国家公安委員としての職務にたえられる状態であるという説明をする考えでおりましたが、ああいう言葉で誤解を招いて、非常に申しわけないと存じておるのでございます。どうぞその点あわせて御理解願いたいと存じております。また、小汀氏の兼職の多い点については、これも言い過ぎかもしれませんが、将来少なくするように考慮いたしまして、努力を払いたいと存じておりますので、何とぞよろしくお願いする次第であります。
#25
○米田勲君 私は副長官の言葉じりをつかまえてあげ足をとる気はないのですが、人間というのは、ふだん考えておることが不用意に出るものなんです。だから、あまり重要でない委員会とか審議会ということが出てくるわけです。これはこの話とは別途に、ずいぶんたくさん政府、国会、行政機関関係のこういう委員会とか審議会が多いわけですよ。だから、今のように内閣が考えておるなら、総合的に検討して、あまり重要でないというような刻印を押しておるようなものは、全部なくするというふうにこれは再検討してもらいたい。あげ足をとるという意味じゃなくて、そういうことをまず再検討する意思はないか。
 それから、私はどうも副長官の言っておることで納得できないのは、小汀さんは非常に兼職が多いと言っているのは、その他の委員会の開催の日が数少ないから時間的に拘束されないということだけでは納得できないですよ。その委員会の委員に選ばれておる限り、出席をしたときだけ、ものを判断すれば、それで事足りるのだというような簡単なものであれば、その委員会の必要はないとも言える。私は少なくも、その委員に任命されておる人は、ふだんにおいて、委員会の開かれておるその場所だけでなく、ふだんにおいて自分の担当しておる分野のその問題について広く検討を加え、調査もし、そして公正な判断ができるように準備をしておく必要がある。そういうことを考えると、時間数であまり拘束されないとか、委員会の数がめったに開かれないとか、そういうことは兼職をたくさんさせてもいいという理由にはならないのです。私は少なくも内閣の態度としては、こういう一人の、しかも高齢の人に十数年にわたってさらに国家公安委員をやってもらうというものの考え方が納得ができないと言って、再三聞いておるわけなんです。だから、私たちを納得させるような特別な理由があるなら、ぴしっと言ってもらいたいんです。言いくるめるような話で、最後にまあ力尽きてか飽きてきて納得したというようなことでは、予想とたいへん違うのですね。納得されるまで、私は気が長いのですから何べんでも再質問いたしますから、一回で終わるようにぴしっと納得のいくように答弁して下さい。
#26
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。ただいま御指摘のありました、なるべく委員会の数を少なくしろという点は、私も同感でございまして、申しおくれましたが、昨日もこの点はっきりと事務次官会議で私から申し上げました。その内容は、各種委員会のうち、法律に基づかないものは、行政の簡素化、各省の責任所在の明確化及び国家行政組織法上の疑義などの見地から、これを早く廃止されたい、こういうことであります。全く私はただいまの御意見に同感でございまして、先ほど説明漏れいたしましたが、私もそこまで熱意をもって皆さん方の御要望にこたえなければならないという決意で、また就任日も浅いので、十二分に、こういった面にうといわけでありますが、私は少なくとも今後は皆様方の意見を十二分に尊重いたしまして、意に沿うように努力したいという意欲を一つお認め願いたいと存ずる次第であります。
#27
○岡三郎君 ただいま服部副長官が言っていることについてよく聞いていたわけですが、結局、一応任命してしまったんで、米田君の質問についても、天田君の質問についても、ある点では、自分もどうも同感する点もあるというふうな言葉を言われておったんで、この点非常に正直だと思うのですが、ただ就任日浅い、こういうことで、できてしまったものを今どうする、ただひたすら御承認願いたい、こういうふうなことを申されておった。まあその点では、言っていることはわかる立場に立ちたいと思うのですが、とにかく次官会議あるいは人事課長会議、こういうものを開いて、またそれをよくやられていることもわかるのですが、この問題について、これは今ここで言われていることでなくて、過去からずっといろいろな問題について、これと同じようなことが繰り返されてきておるわけです、人は違うが。そういうふうな点で、これは内閣の仕組みとして、今法律にのっとってない各種委員会とか、国家行政組織法、これは法律ですが、こういったものについても、しばしば内閣委員会とかその他の委員会で、これは追及されておるわけです。いわゆるだんだんだんだんと無限に広がっていくような考え方を与えるように、いろいろな雑多な委員会ができて、そのままほうったらかされて、さっぱり意向に沿ってない。そういうふうなことを含めて考えたときに、今、服部副長官がここでしっかりやりたいといっても、そのうちにまた内閣自体が人事が変わってしまって、また同じことが繰り返されてきておるということにもわれわれは思いをいたしているわけです。ですから、あなたがここで一生懸命にやっても、これからどの程度各省が協力するかどうかは知らぬが、先ほど言ったように、候補者をきめるときに交渉は打ち合わせ後にしてもらいたいと、こう言ってみても、それがはたして確実に行なわれるかどうか。あなたも、選挙があって忙がしくてとび歩いている間に、すっときまって、仕方がないじゃないかと言われたときに、あなた自体も当局に立っているから、腹の中では煮えくりかえっていても、弁護しなければならない立場に立たざるを得ないと思う。そういう点で、結局同じことが繰り返されていくシステムになっていると思うのですね。これは悪意ではないと思うのだけれども、とにかく各省からすっと出されてきたときに、なかなかあんた一人ではチェックできないようにあると私は思う。そういう点で、ここでわれわれが言っていること自体は、これは今まで何べんも言ってきたけれども、そのときどきで、結局は事後承認とかあるいはそのとき承認する。承認するときはまだいいのですよ。いろいろなこれからどうするかということ、しかし、今の規則においても、一応再任して事由があれば、これはやめてもらうこともできる。だから、そういうふうな点で、あなたもなかなか苦しいだろうけれども、やはりいろいろ話を聞いてみれば、どこかで折り目をつけなければならぬし、どこかで筋を引かなければならないということになれば、やはりだれかがどこかで一ぺんやってみるという一つの行為というものを必要とするのではないかと思う。結局われわれ自体も、こう言って一応就任して、これから承認する場合に、何かわれわれ自体もおっくうな点が実際あるわけです。きまったものを今さら言ってみてもという気持も、率直に言ってあるわけです。あるけれども、万たび繰り返されてきている議運が、万たび同じようなことをやって同じ結果を招いているということでは相ならん。この気持は各委員にも私はあると思う。私自体にもあると思う。ですから、そういうふうな点で、先ほどの選考方針とかいろんなものがあるので、こういった点について一ぺんここらで一つ線を引く、あるいは折り目を正すようなことをやってみたらどうなのか。そうすれば、なるほど副長官が言ったように、しっかりと連絡をとって、はっきりと選考方針を尊重してやらないというと赤恥をかくぞ、やはりちょっと手ぬかりだったということで、こういうことは一波が万波を呼んで、そういうことこそ、私はその事実が、一つの具体的なこういう委員会というものを権威あらしめ、しかも第三者から見てもなかなかよろしいということで、議運自体がこういう時間を使わないでもよいことに私はなるのじゃないかと思う。これはある意味においては服部さんに対する酷な言い方かもしれませんけれども、しかし、私はどこかでけじめを何とかつけていってもらうように、これは逆に言えば、われわれの方としては常時監視しなければならんけれども、これもお互いに暇がある体じゃないですから、どこかでけじめをつけてもらいたい、こう私は思う。だから、次官会議とか、人事課長会議、これもいいです。これをやられたことについては私は熱意があるということにとって了とする。了とするけれども、結局事後承認で、結局はうやむやで子、れで終わってしまったという形で、またある一定の時期がくるというとまたそれを反復する。このことがないように何とかならんものでしょうか。これはあなたが来たから、特に熱心だから、こういうことを言うのです。
#28
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。
 私は先刻申し上げた通りに、改善をしたいという強い意欲に燃えておるものでございます。したがって、酷どころか、たいへん理解ある言葉だと感謝いたします。
 私は端的に申し上げまするが、推薦を拒否したこともあります、私就任後において。先ほど来申し上げております通りに、従来の行き方では了承しがたい。また、次官会議に昨日通告いたしましたことを読みましたが、あのとおりに事前に十二分に打ち合わせなさいということも、これは一つの新たな考え方だと私は考えております。そこで、私も長い間、衆議院当選以来、皆さんと同様、衆議院では議運をやっておりました。こういった人事のいわゆる審議にも参画いたしました。率直に言って、私はわからぬとは申し上げません。よくわかっております。したがって、その体験の基盤に立って、今後大いに改善を加えて国会の意思を尊重せねばならないという基本に立って、先ほど来申し上げているような方途を講じておるわけでございます。必ず私は今後の人選については、先ほど来申し上げておりますとおりに、選考方針にのっとって、一応皆さん方に御了承願ったと思うのですが、あの選考方針にのっとって進めていきたいという考えを持っておりますので、よろしく御指導願いたいと存ずる次第であります。
#29
○岡三郎君 よく熱意はわかりますが、なお、この運輸審議会委員についても、相良君個人について私はとやかく言いたくございません。ああいう武州鉄道のような問題を起こして、そして世の指弾を受け、その中身についてはどれほど知ったかわかりませんけれども、やはり今の運輸審議会委員は、これはある程度責任をとってもらいたい。そうして、一新して、ああいう許可事業ですか、運営というようなものについて、これはほんとうに公正な立場で、公正でやっていられるかもわからないけれども、結果としてああいう一つのことになってきたということになれば、審議会委員としてもやはり職責というものに私は関係してくると思う。そういうふうな点で、これもちょっと簡単に今すぐ了承するわけにもいかんし、そういう意味で、これはせっかく来てくれたのだから全部だめだというわけにも工合が悪いかもわかりませんので、なお聞かなければならん点も同僚諸君にもあると思いますが、本日は、公正取引委員会委員鈴木憲三君、これはまあ一つ承認しましょう。一つくらい出さんというと、これはせっかく来てくれたので工合が悪いと思う。それと、次に、同僚委員から、先ほど大高さんの説明について、まあ二期でやめさせることについて、お話がありましたが、これはわれわれのほうも、できるだけ硬直状態でなくて、人選を新たにする、こういうふうな考え方ですから、日本放送協会経営委員会委員、この方は私のほうとしては了承したい。しかし他の問題については、ちょっとまだ意見がありそうなので、本日はこれ以上同意をするということまでには至っていないのです。
#30
○理事(宮澤喜一君) ただいまの岡君の御発言につきましては、後ほどお諮りいたします。
#31
○前田佳都男君 先刻来、政府側の官房副長官を初め、その他政府委員の方々の説明をるる承りまして、逐次その御意図がよくわかって参ったのでありますが、なおいろいろ検討すべき問題も少なくない。審議会が多過ぎるじゃないか、あるいは委員会が多過ぎるじゃないか、あるいは兼職が多過ぎるじゃないか、いろいろ御意見があったようでありまして、なお、さらに追及といいまするか、ただすべき点もあると思うのでありす。しかもその答弁が、内閣がかわるごとにおざなりの答弁では困るのだ、こういう岡理事の発言、これまたごもっともだと思います。しかし、ただいま官房副長官の非常に誠意あるところの御答弁を承りまして、私はその答弁を信じております。必ず服部副長官は、この議運の空気を察せられて、思い切って一つわれわれの意図に沿うように今後この委員の人選に当たっていただきたいと思うのであります。ただ、この今懸案になっておりまする事後承認を求める件でございますが、これはまあ岡委員も非常に含みのある御発言をいただいたのであります。まあいろいろ、小汀利得氏についてもいろいろ問題はございますが、私はこの際、いろいろ検討すべき問題等は、服部副長官のこの言を全幅的に信用いたしまして、必ず私はして下さる、もし、して下さらなければ、また来ていただくということにいたしまして、われわれとしてはこの委員に差別をつけることなく、全部一つ御承認をいただきたい。
#32
○天田勝正君 全部承認するかしないかは、それはあなた、私はさっきからお断わりしているのです。大会派の終わった後は私も質問したい、こういって遠慮しておりました。ただ、関連して聞き捨てならぬ点だけを聞いた。ですから、そういうのはまだ先に行き過ぎる話でありまして、少し聞かしてもらいたいと思う。
 私は、今社会党のほうから問題になりました国家公安委員の問題につきましては、個人をとやこう言うのではありません。ただ、御意見もっともだから御意思に沿うように今後大いに努力します、こういうことでありますけれども、その努力する機会は一体いつ来るのだといえば、この再任するとき、すなわち本委員会にかけたとき、これが一つであります。もう一つは、当人がやめたいというのを無理に引きとめようとするから、また問題になるのであって、そういうときは、兼職のある人は、長いこと御苦労さまでしたで、それでいいのだ。それをやらないでこの次の機会、次の機会というので延ばすから、一向改善されない。そこでこの際、私は念を押しておきたいのですが、服部副長官が言うそのただすべきところはただし、直すところは直すということは、この次にはこのようなことはしないというのが一つでありましょうが、もう一つは、現実に辞職の意思を明らかにしておるのにもかかわらずとめている、実際の例を私は申し上げているのです。これに対してはちっとも答えていないのですね。さようなことは今後は全然しない、そういう際に必ず本人の意思のあるように直していく、こういろことなのかどうか、これが一つであります。
 次が公正取引委員会の委員、これも私は賛成したいという意思を持っておりますけれども、しかし公正取引委員会の委員というのは、御承知の通り、不公正な取引があります場合には審決をする、あるいは独禁法違反の疑いがある場合にはこれを注意をする、行政委員会で、独立の機関でございます。そういうものは、一面においては、経済関係については最高裁的な役割も果たしておるのは御承知の通りです。そう与えますと、本来最高裁といえども司法畑専門の方ばかりではございません。外交官上がりであるとか、かつて裁判などを手がけたことのない人を入れて、そうして新しい血を入れることによってこの裁判の公正を期そう、こういう考えを持って任命されておる。ところがこの委員会については全部得人なんです。どうして役人でなければそれができないのか、この辺についてのお答えはございません。日本放送協会の関係は、もうすでに申し上げた通り、私はこれはよろしいと思います。次は運輸審議会の委員でございますが、これはもうすでに岡君が指摘された通りでありまして、これは後に回したいと思います。ただこの際申し上げておきたいのは、先般も指摘しましたように、六名の委員のうち運輸官僚が四名、内務官僚が一名、民間が一人、こういう配列であります。それで先ほど服部副長官のお話では、これらの各種の委員はすべて専門的な仕事でありますので、つい役人になった、こういう話であります。私はそういうことをとても承服するわけにはいかない。民間にもたくさんの専門家があります。官僚といえば、特に昔の内務官僚などは、県庁に行って社会課長をしてみたり、耕地課長をしてみたり、いわゆる昔の高文組は全部一通り渡り歩くのです。渡り歩くから、どの二年間をとってみてもどれか専門の知識がある、こういうことになってしまう。だからそれは理屈は通るのでありますけれども、専門知識を必要とするから各省関係の役人でなければならないという論理ならば、たとえば運輸審議会の民間から出ている谷村唯一郎君、この人は専門家ではないから、専門知識がなくて、ただロボットでそこにいるだけなのか、そういう反論になる。そんなはずがない。やはりこういう各種委員を作った本来の趣旨が、広く新しい血を入れたり、全然別の角度から物を見る、こういうところに意義があるのであって、専門知識が必要だからその当該役所から出た役人をもって当てる、こういうようなことになれば、そういう狭い見方をするならば、役所でやったらそれでよろしい。何も古くなった人を今さら持ち出してくる必要はない、こういうことになる。これをどこで改善するのか。それから次は、社会保険審査会の委員であります。これも一人を除いて全部官僚である。これも委員会の名前が示す通り、旧内務官僚で全部占めておる。でありますから、その専門知識のある者はどこかの県庁へ行ったときに、何かそれらしい保険課長とか医務課長とかをしたということを理由にしているようであります。この場合に、たとえば隈部秀雄君は医師であります。ですから、そういうふうになると、さっきの谷村君の例と同じように、これは専門知識なんかさっぱりないしするけれども、それはただ会議の場合に名を連ねている、こういう反論になるけれども、これは一体どういうことになるか。さらに細田徳寿君であります。これは専門知識といえば、私の調べでは、建設省の専門委員になったことがある。これも社会保険審査会の委員ではこれは専門知識はないということになる。これは、はなはだもって妙なことになると思います。私は全然かつての知識がなくったって、われわれがここへきて大蔵委員をやって幾らでも議論もできるし、欠点を指摘することができるのでありますから、むしろそういう者こそ、こういう各種委員の任命に必要だと思うのであります。労働保険審査会委員も同断であります。これは事柄上、古く尋ねれば全部内務官僚、ちょっと前には厚生省ができたからそっちの方へ移行して、今度は厚生事務官などになっている人が多いようでありますけれども、これでは全然狭い観点に立ってだけしかものを判断はできないということになる。そういう全般にわたっての問題は一体どういうことになるのか。
 さらにこれを改善するのは、いつどういう時点で改善しようというのか。あくまでもこれは官僚偏重はよろしくないということを指摘しているし、それが専門知識が必要なるがゆえにかくかくになりましたというなら、何をしてみたところでまた官僚だけを持ってくる、こういう理屈だろうと思うのです。そういうことは、かつて本委員会で岡君が指摘しますように議論をされ、そうして今も議論しているわけでありますが、またもやずっと続くと、こういうことを内閣の方ではいっておるのであります。それではわれわれの方では了承できないのでありますから、お答え願いたいと思います。
#33
○政府委員(服部安司君) お答え申し上げます。
 天田委員の第一の質問の、やめたいという意思があるのにやめさせないという質問でございまするが、これは現在のところ、そういう申し出は全然聞き及んでおりません。さらに調査はいたしまするが、現段階ではそういう申し出は聞いておりませんので、この点、御了承願いたいと存じます。
 次に、官僚偏重、特に内務官僚がほとんどではないか、これは御指摘の通りで、結果から見てそういうふうになっていることは、私も遺憾と思っております。ところが官僚といっても、もうすでに長い人は十数年前にやめられて、一民間人としての体験も豊富な方々もあるわけでございますが、くどいようでありまするが、先ほど申し上げた通りに、この種の委員はほとんど専門的な知識と準司法的な知識が必要でございます。しかしお言葉がありました通りに、今後はそういうことも十二分に加味いたしまして選考に当たりたいと、私は考えております。
 なお、改善を加えるというが、いつどういう方法でやるのかというお言葉でございまするが、私は先ほど来申し上げますとおりに、十二分に皆様方の御意見を尊重いたします。これは私の基本線でございます。しかし、はなはだ平たい言葉になるかもしれませんが、なかなかやはり従来の行きがかりというものは一挙に――これも率直過ぎるかもしれませんが断ち切れるものではないことは、これは私以上の先輩でありますから御理解願えると思うのでありまするが、しかしそれをやるのだという決意で、一昨昨日の御注意をそのまますなおに受け取って、緊急にそういった会合を持ち――きのうはちょっと会合を持つことはできなかったのですが、あすは担当の各省の人事課長を集めて、先刻も当委員会で説明申し上げたところの選考方針を十二分に熟知せしめて、皆さん方の御意見を尊重したいと考えておるわけでございます。私はさらに申し上げたいことは、必ず私は皆様方の御意見を尊重する立場で、ここに持ち込むまでは、私は事前に十二分に皆様方の意に沿っているかどうかということを検討いたしまして、今後は皆さん方によくやったという熱意を認めてもらえるような方法をとっていきたい、かように考えておりますので、この点よろしく御理解願いたいと思います。
 なお公正取引委員の点について御質問がございましたが、公正取引委員会の事務局長からこの点について答弁をさせますから、この点も御了解願います。
#34
○天田勝正君 その答弁の前に、私はさっきから、私自身は別に公安委員についてここで反対しているわけじゃないのです。だけれども、大きな解釈において反対されておるという事実がある。そうするとこれを直す時点というのは、私はこういうふうに審議されたときに直す機会が一つある。当人がやめるという意思があるときに一つある。ところがそれでさえ引きとめたじゃないか、こう言っているのです。ですから、私の知る限りでは、永野犬んあたりが今十五兼職していますけれども、国家公安委員になりたい人とはどう考えたって考えられない。無理にお願いして入れたとしか思えない。だから、もう一つの改善する時点というものはこれが一つの時点であります。これらの人にお聞きしてみて、そういう御意思があれば、それは任期の途中であるけれどもあらためて考える、こういうことがあればそこで改善されると、こういうことになる。それでかければ、幾ら服部さんが副長官で、「私も皆さんの言う通り、これはどうも兼職の多いのは不適当だ」とおっしゃっても、服部さんの力で任期途中でやめなさいというわけにはいきやしない。向こう様の意思をお聞きになって、ほんとうは迷惑だということがわかれば、それではそのときに新しい人を探す、こういう形をとればいい。
 二番目の官僚の偏重の問題ですが、そういうふうに言われると、また専門知識が要るからということで、今問題になっている人、あるいはその他の人で任期がきた場合は考えるにしても、後任の人がまた服部さんの主張からすれば役人と、こういうことになる。それでは、いつまでたっても、きりがないじゃないか、こういうことを言っておる。あなた自身の発言の中の矛盾というものは、そういう専門知識が要るから、いきおいこういう官僚になりました、こうだと思う。そうすると、官僚以外の人である谷村さんとかという人はデクのぼうかということになる。あるいは隈部さんという社会保険審査会委員、これまたこの人も官僚でなかったからデクのぼうかということになる。それから、細田徳寿君、これだって、この経歴中どこを見たって社会保険の専門家とは言いがたい、わずかに専門知識として認められたのは、建設省の専門委員になったということじゃないか。そうならば、そういう人たちがやはりどういう拍子かで任命されて、この委員会に、何の知識もないけれどもこの委員会に坐っている、こういうことになるのはおかしいじゃないか、こういうことを言っている。それからついでに申しますけれども、これはやはり運輸審議会委員については、運審の責任ということに遡るから、一々の人の問題ではないと思いますけれども、今青柳君が会長をしておりますが、青柳君に例をとってみても、かつてこれは自民党の衆議院議員ですよ、それで三回ばかり当選されておる。この専門知識というものは一体何ですか。これは各党とも任命する鉄道建設審議会委員、これになったことがある。それで鉄道に関係するといえば、運審の委員になってから弘済会の嘱託になったでしょう。その前からずっと弘済会なり日本交通公社なんかに関係しているから専門知識があるのだという話なら、それはそれなりにうなづけるでしょう。そうでなくて、逆に委員に任命されてからつながりができて、弘済会の方に関係するようになった、こういうわけです。したがって、その前歴としての専門知識ではない。そういうものを何と御説明されますか。今までの服部さんの御説明では話が矛盾だらけになりますが、どういうことなんですか。
#35
○政府委員(服部安司君) お答えいたします。ただいまの天田委員の質問は大体個々にわたってのお話でございますので、一つ関係各省の政府委員におのおの答弁をしてもらいます。
#36
○政府委員(坂根哲夫君) 公正取引委員会の事務局長であります。天田先生から公正取引委員会の委員の事後承諾の問題につきまして御質問がございましたが、私どもの方の委員会の委員長及び委員がかつては各省の出身の方であることは仰せの通りであります。委員長は東京都の副知事、それから中村委員は衆議院の議員からおやめになっておいでになった。それから高坂委員は通産省の方でありますが、名古屋商工会議所の専務理事から見えております。それから、今度お願いしております鈴木さんは大蔵省の方でありますが、愛知用水公団からお見えになっております。それから今一人、一年ぐらい前お願いいたしました石井さんは判事出身の方でありまして、この委員の顔振れはなるほど官界出身でございますけれども、各方面のバラエティに富んだ知識で委員会が構成されておりまして、そうしてみな独占禁止法の趣旨にのっとって、天田先生の、言葉によりますと、経済の裁判所と申しますか、独禁法の目的に沿う十分な活動をして参るものと私ども拝察いたしまして、内閣にお願いいたしまして鈴木さんの再任の事後の御承諾をお願いしておるわけであります。
#37
○岡三郎君 今天田さんの質問の途中ですが、これをどうするというわけじゃないのです。これを一々今のような答えだと、天田さん自体もごれではまた話が蒸し返されるということになるので、この際、相当時間も経過して一時近くになっているわけです。それで、ここであまり集中的にやることもいいのですが、すぐ結論が出るか出ないかということを考えたときに、一まず委員長の方で整理していただいて、天田さんの方は服部さんの方からお答えいただくようになるかどうか、私ども僭越ですからそういうことは申しませんけれども、まとめて伺って、時刻も時刻ですから、また次回に質問は持ち越してもらうというふうに進んでもらいたいと思っております。
#38
○理事(宮澤喜一君) ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#39
○理事(宮澤喜一君) それでは速記を起こして下さい。
 ただいままでに述べられました質問を総合いたしまして、公正取引委員会委員の件及び日本放送協会経営委員会委員の件を除く四件の人事案件につきましては、その審査をなお次回以降に譲ることにいたしますが、先ほど来各委員の質問に対しまして、政府の答弁が必ずしも質問の核心に十分触れておらないように聴取せられました点もございますので、次回以後におきまして、十分質問の核心に触れるような御答弁の御用意をお願いいたします。
 それでは、本日は公正取引委員会委員並びに日本放送協会経営委員会委員について御決定願うことに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○理事(宮澤喜一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。公正取引委員会委員に鈴木憲三君、日本放送協会経営委員会委員に岩本正樹君、岡田禎子君、勝沼精蔵君及び浜田成徳君、以上任命につき承認または同意を与えることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○理事(宮澤喜一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#42
○理事(宮澤喜一君) 次に、調査承認要求の取り扱いに関する件を議題といたします。報告を求めます。
#43
○参事(若江幾造君) 予算委員会から予算の執行状況に関する調査につきまして調査承認要求書が提出されております。
#44
○理事(宮澤喜一君) ただいま報告の調査承認要求に対し承認を与えることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○理事(宮澤喜一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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