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1961/09/26 第39回国会 参議院 参議院会議録情報 第039回国会 運輸委員会 第2号
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1961/09/26 第39回国会 参議院

参議院会議録情報 第039回国会 運輸委員会 第2号

#1
第039回国会 運輸委員会 第2号
昭和三十六年九月二十六日(火曜日)
   午前十一時四十六分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     三木與吉郎君
   理事
           天埜 良吉君
           金丸 冨夫君
           谷口 慶吉君
           大倉 精一君
   委員
           江藤  智君
           鳥畠徳次郎君
           野上  進君
           村上 春藏君
           小酒井義男君
           重盛 壽治君
           中村 順造君
           大和 与一君
           白木義一郎君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 齋藤  昇君
  政府委員
   運輸大臣官房長 廣瀬 眞一君
   運輸省鉄道監督
   局長      岡本  悟君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (武州鉄道の免許に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。
 本日は運輸事情等の調査を議題といたします。
 質疑の通告がございますので、この際御発言願います。
#3
○大倉精一君 この前の委員会で資料あるいはその他の答弁の要求をしておきましたが、それは一応あと回しにして、この際、最近新聞等で大々的に報道されております武州鉄道の免許に関する問題、これは汚職容疑の中心人物が当時の現職大臣であった、こういうところにこの問題が非常に重大性があると思うのです。この内容の経過等につきましては、これから逐次司直の手によって明らかにされると思いますけれども、この際、武州鉄道の免許に関して、その経緯並びに事情等について、一応詳しく大臣から御報告を願いたいと思います。
#4
○国務大臣(齋藤昇君) 武州鉄道の免許問題につきまして、いろいろ疑惑を世間に与えておりますことは、まことに遺憾のきわみでございます。ただいま大倉委員のおっしゃいますように、司直の手によって取り調べ中でございまするから、はたして汚職があったのかなかったのか、この点は司直の手を待たなければ申し上げることのできない問題でございますが、しかし、そういう疑いを持って司法権の発動を見ておるということは、これはまことに遺憾だと申し上げなければならぬと思います。
 武州鉄道は、昭和三十四年の一月十四日に免許申請が出て参りまして、運輸審議会には、同年の十一月二十一日に諮問をいたしております。運輸審議会は、三十五年の五月十六日と十七日に公聴会を開きまして、その結果、三十六年の七月の六日、一年と二カ月たって答申をいたしております。答申の内容は、武州鉄道は免許してしかるべきだという答申でございます。詳細はお手元に資料として差し上げてある通りであります。この答申に基づきまして、昭和三十六年の七月十一日に運輸大臣から免許をいたしている、こういう経過になっている次第でございます。
 詳細は、また御質問に応じましてお答えを申し上げます。
#5
○大倉精一君 大臣は、一応手続的な、手続の経過を御説明になったのですけれども、われわれが新聞等で見まして非常に不思議に思うことは、この事業計画なり資金計画なり、そういうものが非常にずさんであるということが書いてあるわけなんです。しかも楢橋運輸大臣がおかわりになるときに何か申し送りがあって、その後非常に早い期間に免許になっている。こういうところにもわれわれは非常に不審に思う。でありますから、私の聞きたいことは、免許申請の事業内容、事業計画等について、どういう工合な内容であったか、あるいは発起人等についても、そういうことについて内容的にひとつ詳しく御報告願いたい、こういう工合にお願いしたいと思います。この際ひとつ詳しく御報告を願います。
#6
○国務大臣(齋藤昇君) 私は書類によって承知をいたしましたところでは、免許をいたします当時におきましては、資金計画あるいは発起人の人たちの信用というようなものから見ましても、計画内容から見ても適当なものになっておる、当初提出をされましたものから、その後においていろいろと補正をされまして、そうしてこの分ならば認可をしてもよかろうという、実質に変わって参っておるわけでございます。
 詳細につきましては、監督局長から御説明を申し上げます。
#7
○政府委員(岡本悟君) まず申請の概要について申し上げます。
 敷設の目的は、一般旅客及び貨物の運輸、営業区間及びキロ程は三鷹−秩父の御花畠間六〇・三二キロ、動力は電気でございます。軌間は一・〇六七メーター、建設費概算は五十六億三千万円。それから申請の内容でございますが、資金計画は五十六億三千万円自己資金三十億円、借入金二十六億三千万円、それから建設計画は、三鷹−東青梅間二十八・二キロを昭和三十九年の末に完成する、これは複線でございます。その次に東青梅−名郷間十九・八キロ、これは昭和四十年の末に完成する、これは単線でございます。その次に、第三期としまして名郷−御花畠間十二・三二キロ、昭和四十三年の初めに完成する、これも単線でございます。合計六〇・三二キロでございます。運転計画としましては、旅客は三鷹と御花畠間、急行七十五分、普通九十五分、それから三鷹−東青梅間、準急三十五分、普通四十五分、運転間隔は、ラッシュは平均八分、閑散時は平均十五分、それから貨物は箱根ケ崎から御花畠間を走る。車両数は電動客車四十両、制御客車十五両、電気機関車四両、貨車四十両、こういう申請概要並びに申請内容でございます。
#8
○大倉精一君 まあ非常に、輪郭を聞いたのですけれども、たとえばこの資金の五十六億三千万円という資金計画があるのですけれども、公聴会時においては西武の方から、山間地のこの地形からいって五十六億三千万円では建設工事は不可能である、こういう陳述があったように新聞等では見ておるのですけれども、これは当局の方では、当時五十六億三千万円でもってこの山間地において建設は可能である、こういう見解に立たれたのでしょうか、その点はいかがでしょうか。
#9
○政府委員(岡本悟君) 私の方といたしましても、この建設費の内容につきましていろいろ調べまして査定をいたしております。それによりますと、大体六十四億はかかるだろう、こういうふうな査定をいたしております。
#10
○大倉精一君 そうしますと、六十四億なければならぬ、この資金調達については武州鉄道の方でどういう手当なり計画なりがあったわけなんですか、その当時。あるいは現在もう免許をしたのですけれども、免許後においてどういうふうな進捗状況になっておるか、その点についても御報告願いたいと思います。
#11
○政府委員(岡本悟君) この免許申請がございまして、いろいろ私の方で調べまして査定をするのでございますが、それにつきましては、たとえば貨物の推定輸送数量はどのくらいになるか、あるいは旅客の推定輸送数量がどのくらいになるか、そういうものをいろいろやりますが、あるいは建設につきましても、ただいま申し上げた通りでございますが、いろいろ食い違いも出て参ります、推定でございますから。一体どれだけあればいいかということは、一応推定でございますから、これは現実に当たってみて、あるいははるかに多くかかるかもしれませんし、あるいは場合によっては、そういうことは少ないと思いますけれども、安くでき上がるということもあるかと存じますが、そういうわけで、必ずしもわれわれが査定いたしましても、これが的確なものである、絶対間違いないという筋合いのものではないと考えます。
 なお資金の調達の問題でございますが、先ほど申し上げましたように、自己資金が三十億円、借入金が二十六億三千万円ですが、まあ全体といたしまして、五十億、六十億のそういう巨大な数字でございますので、全体としてこの程度のオーダーのものが調達できるかどうかということの判断、推定にかかる問題でございますので、多少の工事費の違いというものは、現実に工事をやってみましだ場合にも起こるわけでございます。当然その事業をやろうというものは、そのくらいの工事費が予想より上回ってきた場合に対処する方策は考えておかなければいかぬ、かように考えております。
#12
○大倉精一君 どうも今の説明ですと、ふに落ちないのですけれども、十億違うのです。五十六億と六十四億ですか、約十億違うわけです。二百億、三百億でもって十億違うなら、これはそうかもしらぬと思うのですけれども、五十億、六十億の中で十億も違うというと、そういうこともあり得るということはできないと思うのです。しかも、この発起人というか、事務局の代表であるところの滝鳥総一郎君、今度の嵐件の中心と思うのですけれども、この人が、三十五年に埼玉銀行の平沼さんが発起人脱退後、みずから作った白雲観光株式会社というものを追われて、資金調達に非常に困難をした、そういう状況であったのです。しかも新聞によるというと、その穴埋めに小笠原三九郎君を引っぱり出してようやく穴を埋めた、これが大体三十五年です。その後連審から免許答申があったのですけれども、そういう事情のもとで免許するということは非常に危険じゃないかと思うのですけれども、そういう事情はいかがですか。
#13
○政府委員(岡本悟君) 実はこの事件がありましたのは、免許を与えましてから出たことでございまして、その前にはあれだけの発起人を並べておりますし、これならば大体鉄道建設はできるものと、こう考えたわけでございます。
#14
○大倉精一君 それはおかしいですよ。発起人の顔がずらっと並んでおったからそれでいいということはおかしいと思うのですが、とにかく今この新聞で見ましても、今言ったように中心人物であるところの滝島という者はほとんど武州鉄道の設立から浮き上がってしまう、しかも金融の中心であるところの平沼さんが発起人から脱退をしておられる、こういう事情で、しかも建設資金というものが非常にずさんである、こういう事情の中で、あわててといいますか、そんなに短い期間に早急に免許をとらなきゃならぬという事情はどこかにあったんですか。そういうような事情があったとするならば、ひとつこれもお知らせ願いたい。
#15
○政府委員(岡本悟君) 今免許期間のことをおっしゃいましたが、これは必ずしも短いということにはならないかと存じます。もちろん長いものにつきましては三年をこすものもございますし、あるいは四年をこすものもございます。しかし戦後の免許しました事案がずいぶんございますが、たとえば運輸審議会が設置されましてから今日までに免許を行なったものは、地方鉄道軌道を合わせて百二十五件でございますが、このうち二年半以下のものは百五件でございます。つまり八割以上は二年半以下で処理しておる、こういうことでございますから、必ずしも早くやったということはないと思いますので、むしろ非常に長くかかった方の部類になるのではないかと存じております。
 それからなおお尋ねの点でございますが、これは差し上げております運輸審議会の答申にもあげてございますように、ここに書いてございますが、「武蔵野西北部一帯の交通事情としては、主幹をなす国鉄の中央線、青梅線の今後の輸送力増強が計画されており、また、バス事業が更に進展を遂げることが期待されるが、最近における首都圏人口の著しい増勢が引続きこの地方において、一層の増加傾向をたどることが予想されるため、既存の諸交通機関の他に新たに武蔵野を横断して、青梅地方と首都とを短絡する木鉄道を敷設する必要性は認められ、首都圏整備委員会においても、青梅、羽村地区と都心とを短絡する鉄道敷設について、首都圏総合開発の見地からその効用を認めているものである。更に青梅市から名郷をへて」云々と、こう書いてあります。その必要性を述べておるわけですが、まあこういうことが同時に運輸省の考え方でもあろうかと思うのです。
#16
○大倉精一君 これは必要性のあることは、これはあるだろうと思うのです。それを私は云々しているわけじゃないんです。今度この事件がこういう工合に大きくクローズ・アップされてきて、私はいろいろ内容を新聞等で見聞きして、どうも合点がいかぬ節があるわけなんです。たとえば今私が申し上げましたように、三十五年の五月の十六、十七日に公聴会が開かれた、その公聴会の結果かどうかわかりませんけれども、その秋に平沼さん外数人が武州鉄道の発起人から脱退をしておられる、こういう事実はその当時お知りになっておったと思うのですけれども、これは当局では気がつかなかった、あるいは知っておられたのですか、その事態をどういう工合にその当時ごらんになっておったか、これをちょっとお尋ねをしたいと思います。
#17
○政府委員(岡本悟君) この脱退は当然私の方に届出がございましたので、当方としては知っておるわけでございます。
#18
○大倉精一君 それは知っておられるのですけれども、それに対してどういう見解を持っておられたか、どういう判断をしておられたか、しかもその当時に、たとえば武州鉄道の起点が三鷹の駅から吉祥寺に変わっておる、これはどういうふうに変わったか知りませんけれども、その理由も聞かしてもらいたいと思うのですけれども、あるいはまたモノレールにしようというようなことも言い出したということも書いてある、ほとんど一定しないのですね、計画が。非常に不確定のままに免許したという工合に私は思うのですけれども、そういうような事情について、もう少し詳しく当時の事情を御説明願いたいと思います。
#19
○政府委員(岡本悟君) 私も昨年の七月に前任者のあとを引き継ぎました者で、その当時の事情は実はよく存じませんが、モノレールに変えるとかなんとかということは、私どもには全然申してきておりません。もちろん免許申請がございましても、たとえば起、終点を変える必要が出てくる場合もございましょう。あるいは動力を蒸気でやるという予定のものを、電気に変えるということに計画変更するという場合もあり得ると思います。そういうときにはやはり所定の手続きにしたがいまして、企業目論見の変更とか、そういう手続は当然なければならぬものだと思います。そのときに当局側としまして、それがはたして妥当なものであるかどうか、これはやはり十分調査しなければならぬと考えております。
#20
○大倉精一君 どうもわれわれよくわからぬような答弁なんですがね、私の聞いておるのは、その当時の計画なりあるいは実態なりというものが、はたして免許に妥当するような、そういう内容であり、あるいはまた、実体を備えておったかということを聞いておるのです。新聞等ずっと順を追って読んでいきますと、どうも資金計画なり事業計画なり、中心人物なり、そういうものがぐらぐらしておって、どこに中心があるかわからない。しかも公聴会があってから、何もこれが、一年あるいは一年半という工合に、必ずしも短期間じゃないかもしれませんけれども、そういう期間に免許に持ち込んでいかなければならぬという事情が何かほかにあったのかどうか、どうももう少しこういう免許するについては、やはり内容について相当しっかりしたものを確認しなければ免許できないと思うのですけれども、その点が私はどうもあやふやなような気がするのです。その点はその当時の人じゃないとおわかりになりませんか。その当時の人のわかっている方があったら、この際詳しくひとつ御説明願いたいと思うのです。でないと、何か司置の手でもっと明らかにされるとかなんとかと言って、裁判の進行を待っているような格好で、これだけじゃいかぬと思うのです。やはりあの当時はこうであった、ああであった、こういうことをはっきり国会を通じて国民の前に皆さん方が、当時の事情を明らかにされる、こういうことは大事じゃないかと思うのです。ですからこの際、そういう点についてさらにひとつ具体的にわれわれがわかるように、みんなが聞いて、ああなるほどそうであったかとわかるような、ひとつ御説明を願いたいと思います。
#21
○政府委員(岡本悟君) われわれのところに、たとえば計画を変更するというふうな、所定の手続を経ての申請が出ませんと、それがこういうふうなことになったのだが、たとえばモノレールに変更したいというのだが、それはやめさしたのだとか、そういうことはわからないわけでございます。そこでそういうふうに申し上げたのですが、あるいはおっしゃるようなことが申請当事者の気持の中にあったかもしれませんが、それは少なくとも当局側には所定の手続として意思表示はされていなかったわけでございます。あくまでこの申請が、先ほど申し上げました計画を中心にしてわれわれとしては審査して参ったわけでございます。
 で、先ほど申し上げましたように、もともとこの鉄道は、いわゆる東京都の人口増加に対する新しい住宅地帯の開発とか、あるいは青梅地区が、首都圏整備法に基づく首都圏整備計画の一環である市街地開発計画の該当区域である、そういうことから、必要性は十分認められるわけです。ですからある程度資金の導入をどう見るか、あるいは計画をどう見るかということについて一応の、これならやれるだろうという判断がつけば、全体の関係住民の福祉増進ということから申しましても、あるいは東京都の将来の郊外の交通機関の推移から申しましても、いいことじゃないか、こういうふうに判断したわけでございます。
#22
○大倉精一君 それではその当時のことはあとからお聞きすることとして、現在どうなっておりますか、免許した現在において、この事業の遂行の状況はどうなっておりますか。
#23
○政府委員(岡本悟君) 免許につきましては、当然法の命ずるところに従いまして工事施行認可申請の期限をつけます。つまり、もちろんその事案によりまして、たとえば一キロとか二キロとか、そういう簡単なものにつきましては半年以内に出してもらわなければいかぬとか、それから計画に大きな建設計画になりますと、たとえば、設計を出しましたり、あるいはその他もろもろの準備がございますので、ある程度の余裕を与えて工事認可申請に期限をつけるのでございます。本事案につきましては、昭和三十七年七月十日という期限をつけております。従いまして、免許を与えましてから約二年の間に設計その他の準備を全部完了して、こういうことで工事施行をいたしますから認可してくれということを出さないと、そのまま失効してしまうわけでございまして、今申請者、発起人等がどういうふうな準備をいたしておりますか、その後報告を受けておりませんので、詳細わかりませんが、この工事施行認可申請を出すべく今いろいろ準備を進めているのではなかろうか、かように考えております。
#24
○大倉精一君 この中心人物はだれですか、今現在。
#25
○政府委員(岡本悟君) われわれの解釈では小笠原三九郎さんそれから佐々木義彦さん、横川重次さん、この三人が発起人総代になっておられますので、当然こういう方々が中心である、こういうふうに考えております。
#26
○大倉精一君 これは形式はそうなっておると思うのですよ。それは形式になっておることだけを見て、ここで書類の上でこうなっておるからこれでいいだろう、そういうことではいかぬと思う。小笠原さんの場合には、これは新聞で書いてあることでありますから、真偽のほどはわかりませんけれども、さっき言ったように、三十五年の秋ごろに平沼埼玉銀行頭取以下が同計画に疑問を持ち出し、他の有力者数人とともに発起人から脱退した、こういうことになって、滝島という人は白雲観光から追われる羽目になり、苦慮した結果、滝島は平沼さんにかわって、ことしになって東日本商事の加藤竹治代表、この人も逮捕されたそうでありますが、これを通じて小笠原三九郎さんの出馬を求めて発起人代表に就任してもらって局面をおさめた。これがどうもほんとうだとすれば、それが中心人物だとお考えになっておるところにすでに何か変なものがあると思うのですが、いかがですか。
#27
○国務大臣(齋藤昇君) ただいまの点は、新聞等にはそういうように報道されておりますが、われわれといたしましては、ただいま鉄道監督局長より申し述べましたように、この三人の方が責任を持って発起人代表として申請をしておられるわけでありますから、したがって、責任を持って今後会社を設立し、施工されるもの、こう考えておるわけでございます。当時、今おっしゃったような事情が、事情といいますか、内情があったとすれば、あるいは当時の大臣は、ほんとうにやる気かどうかということを確かめられたであろうと思います。まあ、確かめておられたかどうかわかりません。また当時そういう事情がおわかりでなければ、で、りっぱな人だから、いやしくもこういう実業界のそうそうたる三人の方が代表になっている以上は完遂できる、こう考えられただろうと思います。現在は今この問題が司直の手で捜査されているわけでございますので、われわれといたしましても、今この事件の最中に会社の設立をどうするのだ、ああだということを聞いてみるのも、これは不必要な刺激を与えることになりますので、事件の推移を見て、この会社の設立がされるかどうかということをきわめて参りたいと考えております。
#28
○大倉精一君 私は今事件の内容を今ここで追及するということは、これは資料も持ち合わせておりませんし、そういうことを私は言っておりませんが、私の言わんとするところのものは、いやしくも免許という、国家の権威のある免許というものを一体受ける資格がある会社であるかどうかということをこの委員会で追及したいと思うわけです。
 そこで、今、滝島総一郎という者が発起人代表として、あるいは設立準備の方の代表として中心人物だったということは事実だ。その人がこのいわゆる白雲観光から追われ、あるいはまた平沼さんの脱退など非常な苦境に陥っている。あるいは汚職の容疑に問われて、現在司直の手にかかっている。こういう点に私は非常な疑いを持つわけなんです。こういうことがわからなかったか、こういうような内容を持った者に免許を与えること自体、これは免許行政全体に非常に大きな問題がある。ですから、私の聞きたいことは、一体現在中心になってやっておる人という表現をしましたが、滝島がこうなって、平沼さんが発起人から脱退した、そういう現在において、はたして申請計画通りに事業が遂行できるのかどうか、建設が遂行できるのかどうか非常に疑わしい。こういうものを今事件の最中だから云々するのはおかしいという大臣の答弁もあったのですが、私は、今あなたがこの際、おかしいという言葉の中に何か変なものがあるような気がする。あなたを疑うわけではない。ないが、何かこういう免許をする資格のない者に免許したような気がして仕方がない。これは大臣どうですか、この問題が明らかになってきた場合に、この会社は免許する資格がなかったものであるということがわかった場合に、免許を取り消すということは考えられておりますか。
#29
○国務大臣(齋藤昇君) 免許する資格があったかなかったかという点は、これは免許の資格と申しますのは、いわゆる資金調達ができると、こう認定したかどうかという点が一番大きな問題であろうと思います。その点については、先ほど申しましたように、三人のりっぱな実業家が発起人代表になっておられる以上は、これは資格ありと、こう認定したことには、私は間違いはなかったと、こう思います。しかしながら、こういう事件があって、あるいは将来いや気がさしてやめるとおっしゃれば、そこら辺はわかりません。今どうするということは申し上げることはできません。
#30
○大倉精一君 どうも私の言うことと食い違ってくるわけですが、資金調達の能力とか可能性とかいう問題ばかりでなくて、この会社の設立の中心人物であるところの人がいやしくも司直の手にかかるというようなそういう事態が発生している。あるいはまた免許の経過が非常に不純なものがあったということがわかった場合に、当然免許ということは御破算にすべきだと思うのですが、そういう見解について大臣はここで表明できませんか。
#31
○国務大臣(齋藤昇君) この免許自身に不純なものがあったかどうかということは、私は今断定するわけには参らない、かように考えます。それから滝島某が当初計画を思いついた、これは事実でございますが、しかしながら、発起人代表の方が今後会社を作って、そうして事業の中心にだれを置いて、どういうようにやっていくということは、今後発起人の方々できめていかれるでしょうから、したがって、最初計画を考え出したものがどうだったというようなことでこの免許の効果を云々するわけには参らないと思います。
#32
○大倉精一君 それではこの件についてはさらにこの経緯について詳しくこちらで検討してみたいと思いますので、きょうは資料を一つ要求しますから、この資料を出していただきたいと思います。
 第一番には、当初の申請内容について写しといいますか、そういうものを出してもらいたい。それから計画の変更になった場合におけるところの内容についても写し等をお出し願いたいと思う。それから発起人なり、あるいはその他の方々の変更等についても、その事情を詳しく一つ資料として出してもらいたい。それからこの申請が出されたのが三十四年の一月の十四日ですけれども、それ以後においていろいろ変化があったと思うのですけれども、そういう点についても、あなたの方で、何年何月にこういうことがあった、何年何月にこういうことがあったというようなことについても、ひとつ順を追って記録として御提出を願いたいと思います。
#33
○重盛壽治君 大体今大倉委員の質問におけるお話を承ったのだが、問題が問題だけにいわゆる核心に触れることは困難であろうと私は考える。けれども、今運輸大臣の言われたようなことで国民が納得するかというと、私はそうでないと思う。こういう事件が起きたことに対して運輸大臣としては一体どう考えているか、もっと率直に言うと、どう処理しようとしておるのか、これをやはり基本点に立って、私はこの事件に対してこう考える、こんなような方向をとっていきたいというお話がなければならぬのではないか。もう一点、はなはだ遺憾なことであるが、これは新聞紙上によることでありますから、私どもは真偽のほどはわかりませんけれども、国会議員が関連しておる、これは調べなければわからぬわけでありますけれども、さらに運輸省にも関係者があり、運輸審議会にも関係者がありというようなことが報道されておりまするが、そういう点に対して運輸大臣としてはどういう手を打たれ、またどういうふうに考えておられるか、どう処理していこうとするのか、そういう基本的な考え方を、この段階においてはこうあるべきだ、しかも運輸大臣としてはこういうふうに考えておるのだということがやはり明確にされるべきじゃないかと思うのですが、その点、一点だけ私はお伺いしておきたいと思います。
#34
○国務大臣(齋藤昇君) 私といたしましては、この段階においてとやかく意見を差しはさまない方がいいと、かように考えております。検察の司直のお取り調べがどういうふうになされていくか、そしてその結果がどういうことであるかということによって考えをきめていかなければならぬ問題だと思います。今もおっしゃいましたように、方々に汚職があるといううわさがあると、こういうことでありますが、ただそういううわさだけで私はそれについてどうとうと言うことはすべきではないと思っております。私といたしましては、運輸審議会なり、あるいは運輸事務当局におきましてもさようなことがないということを信じたいわけでありますが、これも今後の捜査の結果を見なければならぬものでございまするので、したがって、それらに対してどんな手を打つとおっしゃいましても、私は手は打たない方がいいと、こう思っておるわけであります。
#35
○重盛壽治君 どんな手を打つといって、妙ないわゆる証拠隠滅というか、そういう妙な手を打てということじゃなくて、こういう事件が起きて、運輸の最高責任者としての運輸大臣が、国民の前にどういう考え方でこういう問題の処理をしていくか、たとえばはなはだ遺憾であったというただ一片の声明書を出したか、お出しにならぬか知りませんけれども、何かそういうこの事件が起きたということに関連して、運輸大臣としてはどうあるべきかということがなければならぬ。そうすると、その運輸大臣の基本線に沿って国民はそれを見きわめ、また当局は、汚職は司直の手によって黒白を明らかにしていくというようなコースがとられると思う。私は、あなたの立場から国民に対して、こういう問題が起きて運輸大臣としてこれをどういうように考えていく、どこが遺憾であったかと。あなたの今言われるように、あなた自身としてはあまり問題がないような言い回し方をしておるが、そうであるならそうであると明確にしていくべきではないかということを私は伺っているのです。
 もう一点は、運輸省に云々ということを言われておるんだが、少なくともそういう点は、運輸大臣としての立場の上からどう考えられ、どう調べたかという、言葉はいいか悪いか知りませんが、どういうふうに処置をなされたかということを聞いているのです。
#36
○国務大臣(齋藤昇君) 私は、運輸事務当局に間違いがあったかなかったかという点は、それはいろいろな面から考えてはおります。しかしながら、取り調べの最中に私がさらに取り調べをするような形でそういう事柄を究明することはよろしくない、かように考えておりますので、したがって、汚職がはたしてあったかなかったかということは、これはむしろ一切検察の手にゆだね、運輸大臣としてはその点には触れない方が正しい、かように考えておるわけでございます。裏面でどういう金が動いたかどうか、新聞等には相当動いたように書かれておりますが、しかし、それははたして実際どうであったか、今検察当局でその点を調べておられるわけでありまするから、これをうわさを事実だという考えのもとに私は何か考え方をきめていかなければならぬということは、これはかえっていけない、こう思っておるわけであります。
 先ほども申しましたように、書類の面あるいは外見的な面からは、この事件の免許は行政措置としては不当な措置だとは言い得ないわけでありまするから、したがって、今問題にされておりまするいろいろな疑いがどういうことであったかということが司直の手ではっきりされないと、これに対する将来の対策というものは考えていかれない。ただ私が言い得ますことは、運輸行政には許可免許の事件が相当多いわけでありまするから、したがって、いやしくも、こういう行政にタッチいたしております者は、上は大臣を初めとして、下は一事務当局に至るまで、またこれに関係を持たれる政治家の方々、その他の方々も、世間から疑いの受けるような行動のないように私は期待をいたしたい。私自身としてはみずから範を示していきたい、かように存じておるわけであります。
#37
○重盛壽治君 これはこの武州鉄道の問題だけではなくて、私は率直に申し上げると、運輸省の中の問題として、たとえば新東海道線の汚職問題、あるいはまた自動車の新免許可に関連しての汚職問題、いろいろと汚職問題があるわけなんです。したがって、そういう問題のあるところへ大臣としてこられたあなたが、運輸省全般に対してどういう指示というのか、あるいは訓示というのか、どういう形で臨んだか、そのことを私は聞きたいのですよ。ただおいでになった、それから従来のことは一応聞いた、今起きておることは検察庁の結論が出てからやるんだというようなことは、これはえらい失礼なことなんだけれども、だれでもおやりになることであって、事務的処理であって、国の大臣としての感覚から処理なさることとは少し違ってくる。そういう問題、もろもろの事件が起こっているところへお入りになってきた、さらに新しくあなたが今度就任後こういう問題が起きてきた、こういう中でどんな基本方針でおやりになるのか、このことをお聞きしておるわけなんです。ただ、たまたま武州事件に関連してお問いしたので、あるいは答弁が違っておるか知りませんが、そういう問題、その他こまかい問題はたくさんありますね、そんなことを一々私は掘り下げているいとまはありませんが、そういう中にあって、あなたが就任以来今日までどういう処置をとられ、また今後どういう処置をおとりになろうとしているのか。これはやっぱりこういう問題の解決に大きな影響を持つと思うので、そういう基本的な点をお聞きをしておきたい。
#38
○国務大臣(齋藤昇君) 私は一口に言えば綱紀を正しくすることだと思います。就任の際にも私はそういうあいさつをいたしておりますが、しかし、一片の訓示や、あるいは告示等でそういうものが私はできるものとは考えません。実際の行政面につきましては、日々の行動において、また日々の事柄において具体的にその気持を行政の上に現わしていくということが肝心だと、かように思っております。したがって、総括的にどうだという訓示等は出しておりませんが、この気持が末端に自然に浸透をさしていくということが私の職責である、かように考えて日々の行政をいたしておるわけであります。
#39
○大倉精一君 たまたま今、東海道建設の汚職の問題が発言がありましたが、これは先般の委員会において、私はこの問題については今後の抜本的な問題として、こういう問題が発生する基本的な問題にメスを入れて、そうして機構なり運営なり、そういう具体的な面についてこの際メスを入れる措置があるのではないか、こういうことについて次期に御問答を願いたい、こういう工合に申し上げてあるんですけれども、その後において大臣は、そういう、面について何か御検討なすったことがあるのか、あるいはまだ検討なすっておらぬのか、これはどうなんですか。
#40
○国務大臣(齋藤昇君) この問題は、制度あるいは実際のやり方といたしましては、相当そういった汚職の防げるようなあり方になっておるわけです。したがって、制度として、あるいは実際のいわゆる慣行として、今までのやり方を変えていけばもっと防止ができるであろうという名案はございません。一々その局に当たっておる監督者、また実際に事務を執行する者がその気持になってやる、ことに監督の目を十分働かしていくということ以外には私は防ぐ手がないと思う。そこで国鉄総裁にもよくその点をお願い申し上げ、国鉄総裁も、各部局末端に徹底するように、今後一そう監督を厳密にして参るということで御報告をいただいておるわけであります。
#41
○大倉精一君 これは同じことを繰り返すんですよ。これは汚職があるたびにいろいろお尋ねすると、綱紀を粛正する、姿勢を正したいということに尽きるんですね。私はそれだけでいいものなら、これは今大臣がおっしゃったように、訓示で済むのと同じことだと思うのです。やっぱりこれは現在日本の行政面において何か抜本的にメスを加えなければならぬものがあるのではないか。総理大臣も、やはり政治家の一つの道義感といいますか、そういうものの涵養によってやるということをおっしゃったようですけれども、そういうものは必要ですけれども、しょせんは人間がやるんですから、監督するものはこれまた人間ですから、そういう人間の集まりの組織運営というもの、あるいはやり方、あり方というものについて、やはり検討するということも大いに必要ではないかと思うのです。大臣はそういうものの検討を加えなくてもいい、ただもう綱紀を粛正して、そうして気持が末端にまで伝わるように指導監督を厳重にするんだ、こうおっしゃっておりましたが、それもむろん必要でありますけれども、そのほかに何か、どこかに気が抜けているところがありはしないか、私はそういう点についてこの際抜本的に一つ御検討願う必要があると思うのですが、いかがでしょう。
#42
○国務大臣(齋藤昇君) 組織、その他において検討を加うべき点という御意見は、抽象的には非常にごもっともだと存じまするが、しかし長い間の経験その他から、私は制度、組織としては相当防止し得るようにできておりまして、これ以上新しい何かいい工夫がちょっと見当たりにくい。相当よく私は組織としてできていると、ただこれを運用いたしますものは、今おっしゃいますように人間でございまするから、たまたま、そこにあやまちが起こるということが、遺憾ながらあり得た、あったわけでありますが、今の武州鉄道の問題にいたしましても、運輸審議会という制度が設けられている。ああいうものがなければ、私はやはりもっとあやまちが起こりやすいとも言い得ると思うのでありますが、そういうように、なかなか過去のいろいろな経験から、相当私は組織面においてはよく考えられていると、かように思います。大倉委員に名案がありましたら一つお示しをいただきまして、私らは名案があればこれを実行するのにやぶさかでありません。
#43
○大倉精一君 私に名案を聞かれても、私は政治の担当者でありませんから、これはあなた方に考えてもらわなければならぬ。なるほど形の上においては民主的に、あるいはこれを間違いが起こらないようになっている形を作っている。運輸審議会にしても、これは失礼な話かもしれませんけれども、はたして運輸審議会が独自なる、公正なる立場において物事を判断して答申せられたかというと、必ずしもそうでないと思います。それを多く語る必要はありませんが、その運営方法自体がやはり問題になるのじゃないか。あるいは外部の商社、民間会社等との関係あるいはまた政界との関係、いろんな関係があると思う。そういうものについて、やはりすぐに抜本的にぐるっと引っくり返すわけにはいかぬかもしれませんが、順を追ってでもいいかもしれませんから、汚職なり何なりの根源があるとすれば、やはりこれは直していかなければならぬ。そういう面から直していかなければならぬと思いますけれども、大臣の今のお話では、まことに
 よくできている、まことに完璧であるというお話でありますから、これは何をかいわんや――私はそうじゃないと思う。それは私自身としても研究したいと思いますけれども、行政を担当している大臣として、その責任においてでも、やはりこういう問題についてはもっと率直に検討をされる必要があると思います。これはこれ以上お尋ねしても、あなたは完璧だとおっしゃるから、これはもうどうも申し上げようがないのですが、私は検討する余地が大いにあると思います。
#44
○国務大臣(齋藤昇君) 私は完璧だとは申しておりません。ただ、今まで具体的に起こった場合に、それぞれの責任のある人たちが考えられて、そうして今日の組織を作り上げておられるわけであります。私も今後さらに具体的な問題に当面をいたしまして、ああこの場合にはこういうような組織でやればよかったという点に思い至れば、これは実行いたすにやぶさかでございません。さような心組みで参りたいと思うわけであります。
#45
○重盛壽治君 大体同じような御答弁ですから……。私はただ一言ずばりと、かつて齋藤さんは警察関係もやったことがあり いろんな経験者であるので、汚職という問題が起きたらば、汚職に対する政府の考え方、運輸大臣の考え方はこういうものである、ずばっと出していただいて、将来の絶滅を期する、綱紀粛正をはかるとか、何とかということはだれもが言うことで、一片の通達を出しても何の役にも立たぬ。出ささぬより出す方がいいですが、そうじゃなくて、基本的な考え方をずばりと出していただいて、そうしてそれからそういう基本方針によって今後の絶滅を期する、こういうことをお聞きしたがったが、私の耳のせいかどうか、ずばりと聞けなかったので、これはひとつ次に譲ることにいたしまして、もう一つは、武州鉄道問題に関連いたしましては、大倉委員の請求いたしましたいろいろな資料によって、今後に発言権を留保しておきたいと思う。
 もう一つお願いしておきたいことは、資料のことですが、やはり前回の自動車新免問題に関しても、私どもが聞き、私どもが見る範囲では、そう明瞭でない部面があるやに考えられる。したがって、どういう理由でこういうようなものは不許可になり、どういう形でこういうものが許可になるのかという一つの基準、あるいは対照表のようなものを、若干時間がかかるかもしれませんけれども、自動車局長のほうで作ってお出しをいただきたい、この二点をお願いいたしたいと思います。
#46
○白木義一郎君 大臣にちょっと一つだけお伺いしたいことがございますが、それは武州鉄道の事件でございますが、大臣は、後任の大臣として、との問題の矢面に立たされて、まことにお気の毒にたえないと思います。いろいろと御意見を承りまして、今後の問題に譲りたいと思いますが、ただ、もし武州鉄道の汚職の事件が事実と断定された場合に、一体、現職の大臣がそのような行為をしたときに、だれが責任をとるべきであろうか。もちろん後任の大臣のあなたがとるということは考えられませんし、あるいは当時の大臣を任命したところの総理大臣であるか、あるいは政府であるか、あるいは与党であるか、あるいはそういう大臣を選出した国民に責任があるのか、この一点だけ御意見を伺っておきたいと思います。
#47
○国務大臣(齋藤昇君) これはやはり、いわゆる汚職の検察の調べ、それからこれに対する裁判等を待ちませんと、汚職があったという前提でどうということも申し上げかねまするし、どういう態様で、どういうことであったのかということとも、また関係を持ってくると思いますので、一口に言うことはできないと私は思います。汚職がたとえあったといたしましても、その時期、それが免許〉、どういう関係にあったかということもありましょうし、いろいろ態様が変わってくると思いまするので、今の段階で、だれがどういう責任を負うべきだというようなことは、ちょっと申し上げるのは早過ぎると考えます。
#48
○鳥畠徳次郎君 本問題が、新聞あるいは報道機関によって発表されましたときには、それこそ国民多数の人たちが非常に大きなショックを受けたという、近来にない遺憾な問題であると、かように私は考えますが、大臣にお尋ねしたいのは、ただいまでは、この問題は司直の手に回わっているから、私はここで内容がどうとか、そういうことはお尋ねしません、追及しませんが、これは司直の結論を待つ以外にないのじゃないか、かように考えておりますが、従来どうも汚職問題、あるいはまた綱紀問題というような問題が、過去、わが国の歴史の上にもたくさんあるわけでありますが、いずれもこういうような汚職なんかは、どうも捜査機関といいますか、これらがみんな二年、三年、五年というように非常に長い時間を要しておる。しかも、最後には大山鳴動という言葉さえ使われたこともあるようであります。かようなことは、今日のわが国の社会情勢から、またいろいろの問題から考えても、国民に与える大きな一つの関係を持っておると思います。
 かような意味におきまして、これは法務省、あるいは関係検察庁が、当然第一線でやることは言うまでもありませんが、これに関連しておる運輸省といたしましても、国鉄関係といたしましても、常にこれとは重大な、いろいろ細心にわたって関連を保ちつつ、できるだけ早い時間に、一日も早くこれを解決する、そうしてその結論を、国民の納得する一つの答えをはっきり出すというようなことが最も望ましいと私は思いますが、大臣におかれましては、どういう程度まで、これに対して関心を持たれ、またどういうような方法で、これらの趣旨にのっとった早期解決をする結論を出すというようなことに対する御抱負がありましたら、お聞かせを願いたいと思います。
#49
○国務大臣(齋藤昇君) こういう問題は、なるべく早く黒白をきめてもらうということが、今鳥畠委員のおっしゃいますように、非常に必要なことだと、かように考えます。
 したがいまして、法務大臣にも、一日も早く黒白を明らかにしていただくように、検察、裁判の手続を進めてもらうようにいたしたいと、かように考えております。捜査について運輸省が協力をするというのは行き過ぎだと存じまするが、捜査の妨害はできるだけないように、捜査が一日も早く進むように念願をいたしておるということで御了承をいただきたいと思います。
#50
○鳥畠徳次郎君 ただいまの大臣の基本的なお考えにつきましては、私は了といたしますが、この三十六年七月六日の審議会の前大臣に答申の内容について鉄監局長に一言お尋ねしておきます。この四ページのところで、「概算五十六億三千万円の資金をもって、約六カ年余の工期を予定し、全線開通を計画している。」、その次にあらためて、「右の建設資金については、今後工事施行に当ってその増額をきたすことが予想されるが、本審議会としては申請発起人の信用状況より考慮して、その調達は可能なものと認めるものであるが、なお、資金調達について関係者の一層の努力を望むものである。」、こういうことを後段に書いてあるのですね。私のお尋ねしたい点は、それぞれの各審議会がたくさんありますが、審議会からの答申の中で、私はやはり、こういうものの免許にあたっては、先ほどのお話もありましたが、まず資金なりその他の条件が合わなければ、とうていだめだと思いますが、この資金が重要な条件の一つであろうと思います。
 そこで、普通の場合、これまでの慣例といいますか、何といいますか、この文書の上で、なお資金の調達については一そう関係者の努力をせいとか、あるいはまた計画をせいというような意味のことをつけておくということは、一つの条件ではないかと、一応しろうと考えで考えられる。そういうことは、過去の審議会の答申の場合に、運輸審議会以外の審議会も多数あるわけですが、そういう場合に、審議会の答申には、大体、こういうような条件のようなものをつけておくことが一つの慣例か、あるいはこの場合、特にこういう条件をつけたのかということが一つのポイントではないかと思いますので、この点をひとつはっきりお尋ねいたします。
#51
○政府委員(岡本悟君) この文書が、はたして条件をつけたということになりますかどうか。先ほど問題になりました建設資金につきましては、申請者の考え方、はじき方より、私の方ではじいた方がもっとよけいかかるということでございますが、これも実際問題といたしまして、どっちがどうだかこれははっきりいたしませんが、いずれにいたしましても、まあ若干不足するということが予測されるので、したがいまして不足資金の調達について、うんと努力しないといかぬぞという希望を表明したものではないかというふうに考えます。で、この審議会の答申におきまして、条件といったようなものを出したものはございません。
#52
○鳥畠徳次郎君 条件として、はっきり出された場合は別でありますが、この文面から考えるというと、確かに一つの条件のように思われるのでありますが、重ねてこれに対して、慣例といいますか、一応、現在のあなたのお考え、また今後これらの場合、私は今日まで、鉄道の場合あるいはまた自動車の免許の場合、いろいろの場合に、かような財政的な裏づけがはっきりしないとか、あるいはまたその他の自然の条件がはっきりしないとか、そういうものに対しては、今実際は許可しないというのが、まあ今日のほんとうの行き方じゃないかと思う、私は。それで資金の調達なんかは何も心配する必要はないので……、私から免ればです。こういうことを考えるから、私はこういう御質問をいたしておるわけでございます。
 その後段へいきますと、あらためて「また、本鉄道の建設については、」というところがありますね。東京都知事、埼玉県知事あるいは各関係市長等、これらの人たちも、「早期実現を期待しており、工事の順調な施行が期待できる。」期待できるということを、これははっきり認めておる。そういうことにおいて、この許可内容の一つの条件がはっきり具備しておったかいないかということの分かれ道になるのじゃないかと、かように考えるので、あえて御質問を申し上げておるのです。きょうまでのお扱いになった一つの慣例があるいは習慣か、何によるか、それよりも簡単な御答弁でけっこうですが、一応それだけをもう一ぺん御答弁願いたいと思います。
#53
○政府委員(岡本悟君) 私は先ほど申し上げましたように、別に条件というふうなものとは考えておりません。ただいま申し上げましたように、建設費におきまして多少の増額ということが予想されるようであるから、資金の調達もそれだけよけいにしなければならぬから、一そう努力してほしいという希望を述べたものと思います。
#54
○鳥畠徳次郎君 この審議会を、決して私は批判する者じゃありませんが、今後この審議会の機構というものを、かようなことがあるなら、これは審議会として欠点とか、あるいは審議会自体の問題じゃないことはよくわかっておりますが、この審議会の機構を一部改正する、そうしてもう少し的確な一つの判断を下すというような結論を出す審議会にするというようなお考えはありませんか。
#55
○国務大臣(齋藤昇君) 私は、今日の審議会の構成それから権限等につきましては、今直ちにこれをこう変えた方がよくはないかという意見は持っておりません。
#56
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言はございませんか。――ないようでございますから、本日は、これにて散会いたします。
   午後零時五十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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