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1961/10/31 第39回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第039回国会 文教委員会 第11号
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1961/10/31 第39回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第039回国会 文教委員会 第11号

#1
第039回国会 文教委員会 第11号
昭和三十六年十月三十一日(火曜日)
    午前十時五十分開議
 出席委員
   委員長 櫻内 義雄君
   理事 臼井 莊一君 理事 坂田 道太君
   理事 竹下  登君 理事 八木 徹雄君
   理事 米田 吉盛君 理事 小林 信一君
   理事 村山 喜一君 理事 山中 吾郎君
      上村千一郎君    小川 半次君
      田川 誠一君    中村庸一郎君
      松山千惠子君    井伊 誠一君
      高津 正道君    三木 喜夫君
 出席政府委員
        文部政務次官  長谷川 峻君
        文部事務官
        (大臣官房長) 天城  勲君
 委員外の出席者
        参議院議員   野本 品吉君
        文部事務官
        (初等中等教
        育局財務課長) 岩間英太郎君
        専  門  員 石井  勗君
    ―――――――――――――
十月二十八日
 委員野原覺君辞任につき、その補欠として穗積
 七郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員穗積七郎君辞任につき、その補欠として野
 原覺君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十一日
 理事高津正道君同日理事辞任につきその補欠と
 して村山喜一君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
十月二十七日
 公立高等学校の増設等に関する請願外二百七十
 五件(本島百合子君紹介)(第一九〇七号)
 小、中学校に養護教諭必置のため関係法の改正
 に関する請願(井出一太郎君紹介)(第一九四
 九号)
 同(下平正一君紹介)(第一九五〇号)
 同(中澤茂一君紹介)(第一九五一号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第一九五二号)
 同(原茂君紹介)(第一九五三号)
 同(中島巖君紹介)(第二〇一六号)
 同(松平忠久君紹介)(第二一一五
 号)
 信州大学教育学部老朽施設の改築促進に関する
 請願 (井出一太郎君紹介)(第一九五四号)
 同(下平正一君紹介)(第一九五五号)
 同(中澤茂一君紹介)(第一九五六号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第一九五七号)
 同(原茂君紹介)(第一九五八号)
 同(中島巖君紹介)(第二〇一五号)
 同(松平忠久君紹介)(第二一一六号)
 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数
 の標準等に関する法律案の成立促進等に関する
 請願(村上勇君紹介)(第二〇七九号)
 公立小、中学校に事務職員及び養護教諭必置に
 関する請願(春日一幸君紹介)(第二〇九三
 号)
 文部行政における部落解放政策樹立に関する請
 願(田原春次君紹介)(第二二六一号)
 民主教育の確立に関する請願(河野密君紹介)
 (第二二六八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月二十七日
 阿南市に国立高等専門学校設置に関する陳情書
 (阿南市議会議長杉本邦雄)(第六〇四号)
 学校給食用小麦粉の国庫補助継続に関する陳情
 書(愛知県議会議長橋本繁蔵)(第六〇五号)
 同(長崎県議会議長田浦直蔵)(第六五八号)
 同(埼玉県議会議長斎藤徳次郎)(第七〇八
 号)
 義務教育教科用図書の無償配布に関する陳情書
 (愛知県議会議長橋本繁蔵)(第六〇七号)
 同(喜多方市議会議長芥川良雄)(第六〇八
 号)
 同(鹿児島市山下町三十一番地の二鹿児島県市
 議会議長会長石井真一)(第六五五号)
 文部省の学力テスト実施反対に関する陳情書(
 夕張市議会議長本間良孝)(第六五四号)
 日本学校安全会の国庫補助増額に関する陳情書
 (愛媛県議会議長桐野忠兵衛)(第六五九号)
 義務教育施設の整備拡充に関する陳情書(福岡
 県議会議長野見山清造)(第六九三号)
 私学振興助成措置に関する陳情書(福岡県議会
 議長野見山清造)(第六九四号)
 公立学校施設建築費国庫補助増額に関する陳情
 書(埼玉県議会議長斎藤徳次郎)(第七〇九
 号)
 小、中学校に養護教諭等必置のため関係法の改
 正に関する陳情書(多治見市議会議長加藤宅
 治)(第七一〇号)
 埼玉県に国立高等専門学校設置に関する陳情書
 (埼玉県議会議長斎藤徳次郎)(第七一一号)
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任の件
 閉会中審査に関する件
 女子教育職員の産前産後の休暇中における学校
 教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を
 改正する法律案(参議院提出、参法第一二号)
請願
  一 熊本県に国立工業高等専門学校設置に関
   する請願(坂田道太君紹介)(第三一七号)
  二 高等学校の生徒急増対策に関する請願(
   坂田道太君紹介)(第三一八号)
  三 同(橋本龍伍君紹介)(第三一九号)
  四 義務教育無償法の制定に関する請願(西
   村力弥君紹介)(第三六五号)
  五 民主教育の確立に関する請願(島上善五
   郎君紹介)(第三六六号)
  六 同(島上善五郎君紹介)(第四五七号)
  七 公立文教施設整備に関する請願(小平久
   雄君紹介)(第四五六号)
  八 著作権保護年限延長に関する請願(佐藤
   觀次郎君紹介)(第五〇九号)
  九 義務教育諸学校施設費国庫負担法による
   資格坪数計算に関する請願(松本一郎君紹
   介)(第五六六号)
 一〇 学校給食に従事する職員の身分保障に関
   する請願(松本一郎君紹介)(第五六七
   号)
 一一 危険校舎改築費国庫負担率引上げ等に関
   する請願(松本一郎君紹介)(第五六八
   号)
 一二 中学校技術家庭科の施設費国庫負担等増
   額に関する請願(松本一郎君紹介)(第五
   六九号)
 一三 義務教育教材費及び給食費の国庫負担率
   等引上げに関する請願(松本一郎君紹介)
   (第五七〇号)
 一四 民主教育の確立に関する請願
   外二十四件(川上貫一君紹介)(第六四〇
   号)
 一五 同外十八件(志賀義雄君紹介)(第六四
   一号)
 一六 同外二十二件(谷口善太郎君紹介)(第
   六四二号)
 一七 同外二十三件(川上貫一君紹介)(第七
   〇四号)
 一八 同外二十二件(志賀義雄君紹介)(第七
   〇五号)
 一九 同(島上善五郎君紹介)(第七〇六号)
 二〇 同外二十二件(谷口善太郎君紹介)(第
   七〇七号)
 二一 教材費国庫負担増額及び教材購入方法の
   改善等に関する請願(櫻内義雄君紹介)(
   第七九六号)
 二二 同(保岡武久君紹介)(第七九七号)
 二三 公立高等学校の増設等に関する請願(鈴
   木義雄君紹介)(第九五八号)
 二四 同(本島百合子君紹介)(第九五九号)
 二五 同(中村高一君紹介)(第一〇三四号)
 二六 岡山県立和気高等学校閑谷校舎の存置に
   関する請願(橋本龍伍君紹介)(第一〇三
   〇号)
 二七 公立高等学校の設置、適正配置及び教職
   員定数の標準等に関する法律案の成立促進
   等に関する請願(山本猛夫君紹介)(第一
   〇三一号)
 二八 同(二宮武夫君紹介)(第一〇三二号)
 二九 同(山崎始男君紹介)(第一〇三三号)
 三〇 同(伊藤幟君紹介)(第一一二六号)
 三一 同(伊藤郷一君紹介)(第一一二七号)
 三二 同(臼井莊一君紹介)(第一一二八号)
 三三 同(黒金泰美君紹介)(第一一二九号)
 三四 同(高田富與君紹介)(第一一三〇号)
 三五 同(南條徳男君紹介)(第一一三一号)
 三六 同(相川勝六君紹介)(第一二二〇号)
 三七 同(金子一平君紹介)(第一二二一号)
 三八 同(小平久雄君紹介)(第一二二二号)
 三九 同(佐々木義武君紹介)(第一二二三
   号)
 四〇 同(田邉國男君紹介)(第一二二四号)
 四一 同(津島文治君紹介)(第一二二五号)
 四二 同(西村英一君紹介)(第一二二六号)
 四三 同(早川崇君紹介)(第一二二七号)
 四四 同(藤井勝志君紹介)(第一二二八号)
 四五 同(松野頼三君紹介)(第一二二九号)
 四六 同(毛利松平君紹介)(第一二三〇号)
 四七 公立の普通高等学校増設等に関する請願
   (中村梅吉君紹介)(第一〇三五号)
 四八 同(原彪君紹介)(第一〇三六号)
 四九 高等学校増設に関する請願(岡本隆一君
   紹介)(第一〇六四号)
 五〇 教育書道振興に関する請願(菅野和太郎
   君紹介)(第一一三二号)
 五一 公立高等学校の設置、適正配置及び教職
   員定数の標準等に関する法律案の成立促進
   等に関する請願(赤澤正道君紹介)(第一
   二九七号)
 五二 同(足鹿覺君紹介)(第一二九八号)
 五三 同(井手以誠君紹介)(第一二九九号)
 五四 同(飯塚定輔君紹介)(第一三〇〇号)
 五五 同(宇都宮徳馬君紹介)(第一三〇一
   号)
 五六 同(大平正芳君紹介)(第一三〇二号)
 五七 同(加藤高藏君紹介)(第一三〇三号)
 五八 同(加藤常太郎君紹介)(第一三〇四
   号)
 五九 同(北澤直吉君紹介)(第一三〇五号)
 六〇 同(久保三郎君紹介)(第一三〇六号)
 六一 同(小泉純也君紹介)(第一三〇七号)
 六二 同(小金義照君紹介)(第一三〇八号)
 六三 同(纐纈彌三君紹介)(第一三〇九号)
 六四 同(斎藤憲三君紹介)(第一三一〇号)
 六五 同(田川誠一君紹介)(第一三一一号)
 六六 同(津雲國利君紹介)(第一三一二号)
 六七 同(徳安實藏君紹介)(第一三一三号)
 六八 同(成田知己君紹介)(第一三一四号)
 六九 同(丹羽喬四郎君紹介)(第一三一五
   号)
 七〇 同(野田卯一君紹介)(第一三一六号)
 七一 同(花村四郎君紹介)(第一三一七号)
 七二 同(濱野清吾君紹介)(第一三一八号)
 七三 同(福家俊一君紹介)(第一三一九号)
 七四 同(藤本捨助君紹介)(第一三二〇号)
 七五 同(古井喜實君紹介)(第一三二一号)
 七六 同(坊秀男君紹介)(第一三二二号)
 七七 同(細田義安君紹介)(第一三二三号)
 七八 同(門司亮君紹介)(第一三二四号)
 七九 同(山本幸一君紹介)(第一三二五号)
 八〇 同(米田吉盛君紹介)(第一三二六号)
 八一 同(愛知揆一君紹介)(第一三九四号)
 八二 同(川野芳滿君紹介)(第一三九五号)
 八三 同(楯兼次郎君紹介)(第一三九六号)
 八四 同(保利茂君紹介)(第一三九七号)
 八五 同(武藤山治君紹介)(第一三九八号)
 八六 同(森田重次郎君紹介)(第一三九九
   号)
 八七 同(矢尾喜三郎君紹介)(第一四〇〇
   号)
 八八 同(大野伴睦君紹介)(第一五五一号)
 八九 同(草野一郎平君紹介)(第一五五二
   号)
 九〇 同(田口誠治君紹介)(第一五五三号)
 九一 同(瀬戸山三男君紹介)(第一六五二
   号)
 九二 同(石村英雄君紹介)(第一七七一号)
 九三 同(星島二郎君紹介)(第一七七二号)
 九四 同(池田清志君紹介)(第一七七三号)
 九五 公立高等学校の増設等に関する請願外六
   十四件(淺沼享子君紹介)(第一三二七
   号)
 九六 同外百二件(山口シヅエ君紹介)(第一
   七七四号)
 九七 民主教育の確立に関する請願外四件(栗
   林三郎君紹介)(第一三二九号)
 九八 同(川俣清音君紹介)(第一四〇一号)
 九九 同外四件(石山權作君紹介)(第一五五
   〇号)
一〇〇 同(石山權作君紹介)(第一五八三号)
一〇一 同(有馬輝武君紹介)(第一六五三号)
一〇二 同外一件(島本虎三君紹介)(第一六五
   四号)
一〇三 同(山花秀雄君紹介)(第一六五五号)
一〇四 へき地児童、生徒のための寄
   宿舎設置に関する請願(伊藤五
   郎君紹介)(第一三九三号)
一〇五 文部行政における部落解放政
   策樹立に関する請願(緒方孝男
   君紹介)(第一四六八号)
一〇六 同(大原亨君紹介)(第一四六
   九号)
一〇七 同(田中織之進君紹介)(第一
   四七〇号)
一〇八 同(高津正道君紹介)(第一四
   七一号)
一〇九 同(辻原弘市君紹介)(第一四
   七二号)
一一〇 同(楢崎弥之助君外一名紹
   介)(第一四七三号)
一一一  同(野原覺君紹介)(第一四七
   四号)
一一二 同(山崎始男君紹介)(第一四
   七五号)
一一三 同(湯山勇君紹介)(第一四七
   六号)
一一四 同(横山利秋君外一名紹介)
   (第一四七七号)
一一五 熊本県に国立工業高等専門学
   校設置に関する請願(藤田義光
   君紹介)(第一五五五号)
一一六 都城市に工業高等専門学校設
   置に関する請願(瀬戸山三男君
   紹介)(第一六五一号)
一一七 岩手県に工業高等専門学校設
   置に関する請願(鈴木善幸君紹
   介)(第一七七六号)
一一八 養護教諭配置の標準定数引上
   げに関する請願(鈴木善幸君紹
   介)(第一七七七号)
一一九 公立高等学校の増設等に関す
   る請願外二百七十五件(本島百
   合子君紹介)(第一九〇七号)
一二〇 小、中学校に養護教諭必置の
   ため関係法の改正に関する請願
   (井出一太郎君紹介)(第一九四
   九号)
一二一 同(下平正一君紹介)(第一九
   五〇号)
一二二 同(中澤茂一君紹介)(第一九
   五一号)
一二三 同(羽田武嗣郎君紹介)(第一
   九五二号)
一二四 同(原茂君紹介)(第一九五三
   号)
一二五 同(中島巖君紹介)(第二〇一
   六号)
一二六 同(松平忠久君紹介)(第二一
   一五号)
一二七 信州大学教育学部老朽施設の
   改築促進に関する請願(井出一
   太郎君紹介)(第一九五四号)
一二八 同(下平正一君紹介)(第一九
   五五号)
一二九 同(中澤茂一君紹介)(第一五
   六号)
一三〇 同(羽田武嗣郎君紹介)(第一
   九五七号)
一三一 同(原茂君紹介)(第一九五八
   号)
一三二 同(中島巖君紹介)(第二〇一
   五号)
一三三 同(松平忠久君紹介)(第二一
   一六号)
一三四 公立高等学校の設置、適正配
   置及び教職員定数の標準等に関
   する法律案の成立促進等に関す
   る請願(村上勇君紹介)(第二〇
   七九号)
一三五 公立小、中学校に事務職員及
   び養護教諭必置に関する請願
   (春日一幸君紹介)(第二〇九三
   号)
一三六 文部行政における部落解放政
   策樹立に関する請願(田原春次
   君紹介)(第二二六一号)
一三七民主教育の確立に関する請
   願(河野密君紹介)(第二二六八
   号)
     ――――◇―――――
#2
○櫻内委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事の辞任並びに補欠選任の件についてお諮りいたします。
 すなわち理事高津正道君より理事を辞任いたしたい旨の申し出がございますので、これを許可するに御異議ございませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
#3
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 次に、ただいまの理事辞任に伴い、その補欠選任をいたさなければなりませんが、これは先例により委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○櫻内委員長 御異議なしと認め、委員長は理事に村山喜一君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○櫻内委員長 女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。山中吾郎君。
#6
○山中(吾)委員 この法案は議員立法でありますが政府に対して参考意見をお聞きしたいのであります。
 第一条の現行法の女子教育職員が産前産後の休暇をとる場合を改めまして、女子教育職員が出産する場合において、こういうふうに文章を変えたのでありますが、これは現行法では産前産後の休暇という概念を表明しておったのを、休暇という言葉をとったので、産前産後のために学校を休むことは休暇の概念ではないのだ。いわゆる勤務とみなす、休暇ではないという新しい思想というものが、新しい改正法案に盛られておるんだという解釈をわれわれはしておるわけなんですが、その点について政府の御意見、今後執行上のいろいろな取り扱いについて行政指導の関係に違いがくると思いますので、その点をお聞きしておきたいと思います。
#7
○天城政府委員 御存じの通り女子職員のいわゆる産前産後の休暇の根拠は、公務員法で適用されております労働基準法に根拠があると考えております。そしてやはり公務員法全体の体系から申しますと、これは有給休暇の概念でございますので、その点については基本的な考え方は、改正法でも現行法でも同じだと私たちは考えております。その点につきましてはそのように考えております。
#8
○山中(吾)委員 今その辺が、休暇という言葉を使うならば、権利としての休暇といいますか、この法律自身の根拠はもちろん基準法にあるの、だが、産休法自体に今度は規定をするわけですから、それはたとえば有給休暇の普通に許される二十日という以外のものであるかどうか。それから休暇という概念を一応とりますと、期末手当とか勤勉手当とか、いろいろ勤務を基準として、そうして手当の場合に算出するいろいろの手当とか、その他給与関係もある。そういう場合は産前産後において休んだということは、そういう勤務の状況を参考にして算出する各種の手当については全然影響ない休暇だ。従って休暇ならざる休暇、こういうふうにわれわれは解釈しておるのですが、その点政府の御意見も同じだと思いますが、その点をお聞きしておきたいと思います。
#9
○天城政府委員 先ほど申しましたように休暇の一種でございますけれども、特に女子職員についての産前産後、これは別の根拠に基づきますが、今の普通言われている二十日間の有給休暇外のこれは休暇でございますし、その意味では基本的には従来と変わらないわけでございますし、また今御指摘のいろいろな勤務実績と申しますか、それに対する考慮の面におきましては、当然これは普通の自己の都合で休んだり休暇をとったりするという概念でございませんので、そのことによって勤務実績にマイナスの要素を加えるというような考え方は、従来も私れはなかったと思うのでございますけども、今後におきましてもそういう考え方は私たちは持っておりません。
#10
○山中(吾)委員 それはなぜ確かめるかといいますと、各県によっては、人事院のあの解釈の中に、いわゆる期末手当とかいうふうな場合、女性の産前産後の休暇も勤務状況の一つの資料にして、ある程度減額したところもあるわけです。しかしお産というのはこれは好きこのんでお産するのでなくて、原因は男性が与えているのだから、そうならばこれは女子に対して、お産のために休んだからといって休暇にして、いろいろ手当を削減するなんということはもってのほかだ。それで私はそういう意味において人事院の考えを直さしたこともあるのですが、これは事実出てくるのです。それであくまでもこれは女性観の根本問題になるのだけれども、もし差し引ならば男の方から差し引く。そういう意味において、官房長は何か日本の伝統的なやはり女性観の中にあると見えてあいまい答弁なをされておるのですが、その辺ははっきりと、お産の本質というものをよく、男性の責任であるということを思って、いろいろな点において影響を及ぼさないように希望申し上げたいと思うのです。
 それから改正案の第四条の二項でありますが、その中に「女子教育職員の出産に際しその勤務する学校の教育職員の職務を補助されることができるような特別の教育職員がある場合において任命権者が、当該教育職員に、前項に規定する期間、同項の学校の教育職員の職務を補助させることとするときは、同項の臨時的任用は、行なうことを要しない。」要するに第一項において、産前産後の休暇中は補充するために教員を採用して、そのお産の先生に精神的な負担をかけないということですが、特別の教育職員ある場合はその限りでないという規定、特別の職員がある場合というのは、実際上文部省がこの法案を執行するときにどう法規を解釈するかしないかで、特別職員があるのだといって臨時採用をしないということも、これは相当範囲を大きくしたり少なくしたりできると思うので、具体的にどういう場合であるか、それを参考にお聞きいたしたいと思います。
#11
○天城政府委員 現行法におきましても、お産で休む場合にも、産前産後の期間でございますので、長い期間の休暇でございません。従って具体的な例で申しまして、定員一名というものは交代しましても四交代くらいに使えるわけでございます。そういう意味で、県によりますと産休の代替教員の常設の定数というものを持って、あらかじめ用意しておきまして、お産で休まれる先生があると、その定数を使うという形をとって、あらかじめ定数上用恋してある場合がございますので、そういう場合のことをここでさしておるのだと考えております。
#12
○山中(吾)委員 少しわからないのですがね。官房長も担任の法案じゃないから十分あれされていないと思いますが、課長御存じなら課長でもいいですが、特別の職員というのを具体的にもう少し説明して下さい。
#13
○岩間説明員 現在、お産のためばかりではなくて、たとえば結核休職その他出張等のために出張所に特別の職員を置いている場合がございます。それからお産のために特に置いている県も、三県くらい常設の者を置いている県がございます。そういうふうな場合に、実際にお産によりまして休む場合に支障がないような代替教員がございます場合には、そういう者をもって臨時に任用する者にかえることができるというふうな意味に解していただきたいと思います。
#14
○山中(吾)委員 それでは現在そういう定員がなくても、将来、保健関係の特別の職員を置くとか、あるいはその学級担任でないいろいろの特別の指導の教員を置くというふうな場合に、そういう人々の時間担当その他から充用できるというふうなときに、臨時に採用しないで、こういう特別の任務を帯びた学校内におけるいわゆる学級担当以外の先生を充用するという意味は少しも含んでいない、こう解釈していいわけですね。
#15
○岩間説明員 その通りでございまして、たとえば教育研修その他がございました場合に、臨時に人を雇わなくても、出張所その他に常駐的に置いておりますような教員がございます場合には、それは産休のために特に臨時的な任用をするには及ばない、そういうような趣旨でございます。
#16
○山中(吾)委員 野本先生おいでになったので、ちょっとお聞きいたしたいと思うのですが、第一条の現行法では「産前産後の休暇をとる場合において、」臨時職員の「臨時的任用に関し必要な事項」あるいは「正常な実施を確保することを目的とする。」というところに、今度は「等」という言葉を入れておりますね。「臨時的任用に関し」というのを「臨時的任用等に関し」それから現行法の「学校教育の正常な実施を確保することを、目的とする。」というのを「実施を確保すること等を目的とする。」どちらも「等」という言葉を入れておるわけですが、この「等」というのは、なぜ入れたのか、参議院の方でいろいろ論議されたと思いますが、わからぬものですから一つ具体的に……。
#17
○野本参議院議員 学校職員の中で臨時任用する以外に、特に必要を認めてそのまた臨時任用というような場合も予想し得る。それで「等」を入れたわけであります。
#18
○山中(吾)委員 それから、あとの方の実施を確保すること等は……。
#19
○野本参議院議員 これも先ほど申した趣旨と大体同じです。
#20
○山中(吾)委員 またあとで詳しく政府委員の方からもお聞きしたいと思うのですが、あと一点。
 第二条に、寮母――これは現行法にも入っているのですね。それじゃあ……。私の大体の疑問は、第二条に、適用される部分が第二項に列挙されておりまして、「校長、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師及び寮母」こうなっておるのですが、女性である限りについては、たとえば実習助手とかいうものも私は含んでしかるべき処置をすべきだと思うのですが、この辺については、何か特に除かれた事由がございましたら御説明願いたい。
#21
○野本参議院議員 これは免許状との関係で考えられたものでありまして、寮母には免許状というのはありませんから、免許状との関係において、関連を持っておるものを加えて出した、こういうことであります。
#22
○山中(吾)委員 政府に希望を含んで御質問いたしたいのですが、免許状を有する有しないにかかわらず、少なくとも教育ということに従事をしている女子職員については、私は必要だと思うのです。教育に従事する職員ならば、免許状を有しなくても、同じくお産という問題についての立法は、先ほど言った基本的な概念、人道的な立場からの立法でございますから、免許状を有する女子教職員に対しては免許状を有する人を臨時任用すべきであるし、免許状を有しない実習助手の女性に対しては、免許状を有しない人を臨時採用することがこの法律の一貫した基本精神だと思う。従って、免許状を有する有しないということによって適用するしないという思想は、この立法精神に基本的に相反するものがあると僕は考えるので、この点については私は疑問がある。そこで、一応この法案は免許状を有する者に限定をされておりますけれども、この本来の趣旨が免許状を有する有しないにかかわらず、教育に従事する職員を、教育に支障を来たさないためにという大前提のもとに考えておるのであり、先ほど言ったように人道問題として考えておるのでありますから、行政指導においても、実習助手の女性の人々に、あの人々だけがお産には休めないというふうなことのないように、行政上この法律の欠陥を補うように措置をしていただきたい。それを政府の方からの御意見としてお聞きしたい。
#23
○天城政府委員 この法律は、題名が今度直っておりますけれども、本来が学校教育の正常な実施の確保ということが目的でございまして、女子職員の産前産後の休暇という問題は、基本的には、公務員法、その基礎になりまする労働基準法によって保障されている問題だと思いますので、女子の事務職員についても、産前滝後の休暇というものはこの法律によらなくともできるわけでございます。この法律の目的が特に学校教育の正常な実施の確保ということに重点を置いているために、免許状を持って子供に直接接触しておる先生方が休まれたときに穴があく、これを埋めるということ、それから二面では先生方が安んじて産前産後の休暇をとれるようにあとの措置をしておく、この両方のねらいだと思いますので、およそ学校関係の女子職員すべてということは、これは公務員法なり労働基準法で保証されている基本的な問題だとわれわれ考えております。ただ実際問題といたしまして、女子職員、女子事務職員が非常に多く出産するとか、あるいは学校で女子の事務職員しかいないというような場合で、学校の運営上非常に因る場合には、これはまた別の措置として代理で埋めるというようなことは行政指導上出然だと思いますけれども、根本的にはあくまでも学校教育の正常な実施ということが重点ではないかと考えております。御趣旨の点、われわれも学校運営に支障のないように十分考慮はいたしたいと考えております。
#24
○野本参議院議員 もう一つは、私たち女子教員の臨時任用をどういうふうにしているかということを一応調べてみますと、臨時任用をしておるうちに任用がえをされるわけです。本任用される。本任用になる場合にはなるべくこれにふさわしいような人間を確保する必要がある、そういうことも考えております。
 もう一つは、題名が変更されておりますが、これは文部省の方から今お話のございましたように、学校教育の正常な運営を確保する、これが主眼でありまして、そのために前の法律があったのでありますが、臨時任用等が不十分であるために正常な運営に事が欠けておるという点、そこを強調する意味で法律の題名を変えた次第であります。
#25
○山中(吾)委員 今の思想そのものを前提として希望を申し上げたいのですが、学校教育の正常なる実施の確保という目的で臨時任用の義務制をとった、その学校教育の正常な実施の確保ということになれば、実習助手においても同じだ。実習助手が産前産後で数週間休めばこれは正常な授業に支障を来たすということですから、さらに少し広く考えれば、事務職員でも同じなんですから、学校の広い意味の教育活動に全部おのおの機能を分担しておるわけですから、この点については狭く解釈しないで、今後こういうよい法案は拡大するように文部省において検討していただきたいと思います。
 それから、これも政府にお聞きしたいのですが、こういう女教師に対してなすべきことをなして、女教師の教育活動の正常化をはかると同時に、母体の保護というふうな政策が進んで参りますと、地方に参りますと女教師はお産の場合には十二週間も休む、従って任命権者とか学校長は、男性の方がいい、便利だ、女性の方においてはお産をすると休む、そうすると臨時任用などの複雑なことがあってめんどうだから、できるだけ男子の方を採用するとか、女子の方は自分の学校には要らないというふうな、これは実際上いわゆる日本の伝統的な男女の差別観からくる具体的な指導が入ってくる危険が非常にあると思うのです。
 そこでこの法案が施行されるについて、文部省においてはそういうようなことのないように指導するという背任がある。助言、指導の権限においてそういうことを通牒においてもあるいは教育長会議、学校長会議、それぞれの機会において、女教師に対して職場を狭めることのないように処理すべきだと思うのです。この点について長谷川次官にお聞きするのが一番いいと思うので、そういうことは絶対しないように具体的に指導するということをここで明言していただきたい。
#26
○長谷川政府委員 山中委員のさっきからのお話を聞いておりますと、お産は男性だけの責任のように言うておりますが、これは両方合意でございまして、この法律が通りましても、何と申しましても女教員の場というものは非常に大事でございますから、御心配のないように指導、助言して参りたいと思います。御安心願いたいと思います。
#27
○山中(吾)委員 長谷川次官の明快なる答弁を信じて、安心をして今後の法執行を見守りたいと思います。
 最後に女教師一般に対するあり方についてお聞きしたいのですが、同じようなことからいろいろな矛盾が、たくさん女性の勤務にしわ寄せがあるので、たとえば特殊学校の盲ろう学校の寮母などは二十四時間勤務の状況で、夜も実質上子供の世話をしなければならぬので、寄宿舎に住み込みで結婚をすることもできない。結婚をしても通勤はできないという関係から、人道的にいっても、また教育活動に当然影響を及ぼすわけですが、ああいうふうな特殊な勤務状況にあるのは少なくとも三日交代、そしてうちから通勤ができる、家庭を持つことができるという勤務条件にしないと、ああいう寮母の勤務の状況を見ますと、私は非常に不合理を感ずるわけです産前産後についてのこういういい法律ができたのでありますから、ああいう特殊教育における二十四時間勤務の状態にあって、結婚もできない、恋愛もできない、そういう状況で勤務させておるような寮母のあり方を再検討して、少なくとも結婚をする可能性を与えるような勤務条件に改善をしてもらいたい。これは関連の問題で、これで私は質問を終わりますが、この点について今後も速急に検討すべきだと思いますので、長谷川次官並びに事務当局からお聞きをいたしたい。それで満足する御答弁をいただいて私の質問は終わりたいと思います。
#28
○長谷川政府委員 私は、日本の教育の中で特殊教育というものは非常に大事な問題だと思っております。そうした関係から、今山中委員のおっしゃったような寮母の勤務とか、あるいは特殊教育に従事しておる方が恋愛の余裕さえないというふうなお話でありますが、これは大へんなことであります。そういう基本的な人権、そういう欲望はお互い抑制するようなことはいかぬと思いますから、十分今から考え、同情を持って考えていきたいと思います。御了承願います。
#29
○天城政府委員 御指摘のように寮母の勤務内容につきましては、個人的な面から見ましてもいろいろの不便があることは承知いたしておりますので、合理的な勤務内容にできるように検討いたしたいと思います。
 それからさっきの質問に関連いたしましてちょっと補足させていただきます。第一条に「等」が加わった点につきまして、「臨時的任用等」と「正常な実施を確保すること等」という「等」が新しく加わったことについて、あとで政府委員からというお話がございましたので補足させていただきますが、今度の改正で第五条に新しく「(私立の学校において講ずべき措置)」というものが加わったのであります。これは本法が公立、国立の教員の任用上の臨時的制度を規定しておりますので、公務員でない私学においてもその趣旨を徹底するという意味から、言葉の上で公務員法上の言葉をそのまま使えませんので「等」という言葉が加わっておる、こう解釈しております。
#30
○櫻内委員長 他に御質疑がなければ、本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。
    ―――――――――――――
#31
○櫻内委員長 引き続き討論に入る順序でありますが、別段討論の通告がありませんので直ちに採決いたします。本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#32
○櫻内委員長 起立総量。よって、本案は原案の通り可決するに決しました。
 本案の議決に伴う委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
     ――――◇―――――
#34
○櫻内委員長 次に請願の審査に入ります。本日の請願日程第一、熊本県に国立工業高等専門学校設置に関する請願より日程一三七、民主教育の確立に関する請願を一括して審査いたします。
 これら各請願の趣旨は、すでに配付されております文書表により御承知のことと思いますので、委員会における紹介議員の説明並びに政府の所見聴取を省略し、昨日の理事会の協議に、従い、直ちにその採否を決したいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 それでは本日の請願日程中第二ないし第四、第七ないし第一三、第二一ないし第二五、第二七ないし第四九、第五一ないし第九六、第一〇四ないし第一一四、第二八ないし第一二六、第一三四ないし第一三六の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決し、その他の各請願はいずれも保留すべきものと決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 なお、ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 なお、本委員会に参考のため送付されました陳情書は全部で七十件でございます。念のため御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
#38
○櫻内委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。本委員会といたしましては閉会中もなお学校教育に関する件、社会教育に関する件、体育に関する件、学術研究及び宗教に関する件、国際文化交流に関する件及び文化財保護に関する件につきまして、継続して審査いたしたい旨議長に対し申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 次に、ただいま議長に申し出ることにいたしました各案件が院議により付託されました場合、本委員会といたしまして閉会中委員を派遣して調査をする必要が生じましたならば、議長に対しその承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○櫻内委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 なお、派遣委員の人数、氏名、派遣地、期間並びにその承認申請の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○櫻内委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 本日はこの程度にとどめたいと存じます。
 先ほどの理事会のお話し合いによりまして、明十一月一日午前十時より委員会を開会いたしますので、お含みをいただきたいと思います。これにて散会いたします。
   午前十一時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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