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1961/10/17 第39回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第6号
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1961/10/17 第39回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第039回国会 内閣委員会 第6号

#1
第039回国会 内閣委員会 第6号
昭和三十六年十月十七日(火曜日)
    午前十時四十二分開議
 出席委員
   委員長 中島 茂喜君
   理事 伊能繁次郎君 理事 内田 常雄君
   理事 草野一郎平君 理事 宮澤 胤勇君
   理事 飛鳥田一雄君 理事 石橋 政嗣君
   理事 石山 權作君
      伊藤 郷一君    内海 安吉君
      小澤佐重喜君    佐々木義武君
      島村 一郎君    辻  寛一君
      藤原 節夫君    保科善四郎君
      前田 正男君    緒方 孝男君
      杉山元治郎君    田口 誠治君
      山内  広君    受田 新吉君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 藤枝 泉介君
 出席政府委員
        総理府総務長官 小平 久雄君
        総理府総務副長
        官       佐藤 朝生君
        総理府事務官
        (特別地域連絡
        局長)     大竹 民陟君
        調達庁長官   林  一夫君
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        長)      大石 孝章君
        総理府事務官
        (調達庁労務部
        長)      小里  玲君
        大蔵政務次官  天野 公義君
        大蔵事務官
        (大臣官房長) 佐藤 一郎君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        総務参事官)  藤本  幹君
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        総務課長)   松下 敏郎君
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        補償課長)   久保田栄一君
        大蔵事務官
        (大臣官房文書
        課長)     柿沼幸一郎君
        大蔵事務官
        (主税局税制第
        二課長)    志場喜徳郎君
        大蔵事務官
        (主税局税関部
        長)      稲益  繁君
        大蔵事務官
        (銀行局総務課
        長)      塩谷 忠男君
        水産庁次長   村田 豊三君
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
十月十三日
 委員柳田秀一君辞任につき、その補欠として日
 野吉夫君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員日野吉夫君辞任につき、その補欠として柳
 田秀一君が議長の指名で委員に選任された。
同月十七日
 委員大森玉木君辞任につき、その補欠として佐
 々木義武君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員佐々木義武君辞任につき、その補欠として
 大森玉木君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十月十七日
 国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律
 案(纐纈彌三君外七名提出、衆法第九号)
 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案(
 内田常雄君外十二名提出、衆法第一〇号)
同月十三日
 金鵄勲章年金復活に関する請願(有田喜一君紹
 介)(第二七八号)
 恩給、年金等受給者の処遇改善に関する請願(
 有田喜一君紹介)(第二七九号)
 同(濱田幸雄君紹介)(第二八〇号)
 同(小島徹三君紹介)(第三七四号)
 同(濱田幸雄君紹介)(第三七五号)
 同外一件(渡海元三郎君紹介)(第四七九号)
 同(安井吉典君紹介)(第四八〇号)
 同外二件(池田清志君紹介)(第四八一号)
 同(大上司君紹介)(第五三三号)
 連合軍により破壊された特殊用途機械の損失補
 償に関する請願(久保田円次君紹介)(第二八
 二号)
 同(大平正芳君紹介)(第四七八号)
 国家公務員の賃金引上げに関する請願(島上善
 五郎君紹介)(第三四五号)
 同外七件(志賀義雄君紹介)(第五三四号)
 公務員の賃金引上げ及び権利保障に関する請願
 (島上善五郎君紹介)(第三四六号)
 同外一件(島上善五郎君紹介)(第三七六号)
 同外十四件(谷口善太郎君紹介)(第五三五
 号)
 金鵄勲章年金及び賜金復活に関する請願外二件
 (池田清志君紹介)(第四八二号)
は本委員会に付託された。
同月十七日
 連合国占領軍等の行為等による被害者等に対
 する給付金の支給に関する法律案(石橋政嗣君
 外十名提出、衆法第一号)
は委員会の許可を得て撤回された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法
 案(内閣提出第五号)
 大蔵省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第九号)
 北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関す
 る法律案(内閣提出第二二号)
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第四二号)
 連合国占領軍等の行為等による被害者等に対す
 る給付金の支給に関する法律案(内閣提出第四
 五号)
 連合国占領軍等の行為等による被害者等に対す
 る給付金の支給に関する法律案(石橋政嗣君外
 十名提出、衆法第一号)撤回の件
     ――――◇―――――
#2
○中島委員長 これより会議を開きます。
 特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。石橋政嗣君。
#3
○石橋(政)委員 この法案と直接関係があるわけではないのですが、本法案自体、いわば地位協定の締結の際、交渉漏れといいますか、日本政府側のミスが生じて、それをカバーするためにできた法律であるわけですけれども、同じくこの地位協定に関連した問題で、一つぜひ私は確認をしておきたい問題があるわけであります。それは新地位協定の十二条の4で示されておりますように、新しい協定のもとにおいては、従来駐留軍が直接雇用をしておりましたいわゆる諸機関――これは地位協定の十五条で示されている諸機関でございますが、その諸機関の使用する日本人労務者も、政府のいわゆる間接雇用に切りかえるということが確認されておるわけでございますけれども、それがすでに地位協定発効後一年半になんなんとしておる現在もなおかつ話し合いがつかないで、従来通り直接雇用のまま放置されておるということは、非常に私は問題だと思う。大体直接雇用を間接雇用に切りかえるということについては、米軍は終始反対をしてきたことは私どもも知っております。しかしそれを外交折衝の中でいわば克服をして、米軍の意向を押えつけて、ようやくかちとったものでございますから、簡単ではないにしても、一たび両国政府の間で確認されたものが、一年半たっても片づかないなどというのは、いかにも日本政府の自主性のなさを私は示しておるのではないかと思う。そこで、一体どういうところに原因があっていまだにおくれておるのか、これから先どの程度の期間を置けば協定が実施されるのか、その辺のところを一つ責任を持って御答弁を願っておきたいと思うわけです。御承知の通り安保条約の有効期間は十年であります。その十年のうち早くも一年半が無為に過ぎたということは、大へんな問題だと思う。一たん両国間で約束されたものが、向こうの都合でいつまでも実行されないなどということがあっていいはずはありません。こういうことが案外一般には知られておらないと思いますけれども、非常に日本の自主性のない姿を端的に示しておる例でもございますので、納得のいくように一つ御説明を願っておきたいと思います。
#4
○林(一)政府委員 石橋委員も御存じのように、この諸機関というのは陸海空の三軍別になって各地に散在しておるわけであります。その事業機構の内容もいろいろ複雑に、また異にしておるばかりでなくて、その所要経費も結局その機関を利用する者からの会費とか、あるいはその機関の売り上げによる純益金でまかなわれておるというような事情にあります。その従業員の労働条件もいろいろと違っておるわけです。このようないろいろの労働条件を持っておる機関を統一的な協約――諸機関労務協約と私どもは申しておりますが、この協約として取りまとめることに非常に多くの困難があったわけでございます。また政府の雇用形態とするにつきましては、国内諸法令との関連についても相当検討を要した次第でございまして、そのようなことで関係各省ともしばしば打ち合わせを行ないつつ、対策を行なわなければならなかったというような状況にもあったのであります。またこの地位協定に関する日米間の協約は、従来の労務基本契約とは別の諸機関労務協約というものでありまして、このような従業員の勤務条件を規定するにあたりましては、これらの諸機関業務の特殊性を十分考えなければならないというような必要がありましたので、その協約の内容も十八カ条の主文、また二十二の付属書、その他議事録から構成されておるというような膨大なものであったのであります。またこの労務協約の大綱をまとめていくにあたりましては、関係労働組合の意見を聞きながら、対米折衝を行なってきたというような事情もありまして、相当時間がかかりまして今日まで実施ができなかったのでありますが、この交渉も七月二十五日におきましてこの協約の全般について合意に達しましたので、現在日米双方において所要の手続を進めておるような次第でございます。現在のところは、実施期日は十二月一日を目途といたしまして、日米双方において努力いたしておる次第でございます。
#5
○石橋(政)委員 長官が今初めの方でおっしゃったような事情がほんとうに生かされておるならば、まだ了解できるかもしれません。というのは、なぜ直接雇用労働者を間接雇用にしてくれという声が強いのか。軍が直接雇っておる労働者は安い賃金で、不当な労働条件で酷使されておる。しかもそれに対して日本政府が直接関与する方法がほとんどない。労働者としては、何らの日本政府の保護も受けられない。そういう不満がついに爆発して、米軍に直接雇われることを忌避して、不満ながらも日本政府の雇用のもとにありたいという要求になって現われてきておったわけです。それが地位協定で生かされてきた。ところが米軍としては、あくまでも従来の雇用形態を固守したい、地位協定で約束された以上、実質的に従来の形を継続させたい、こういう希望を持って臨んできておる。日本政府がそれに対して、間接雇用に切りかえるにあたっても、何とかしてこの不当な労働条件を改善して、いい姿にして引き取ろうと努力をしたためにおくれたというならば、一応の理屈は成り立ちます。しかし現在そうなってないじゃありませんか。あなた方一年半もそうやってがんばったとおっしゃるけれども、十二月一日から切りかえられるというその切りかえの方式を見ましても、ほとんど従来の直接雇用の形態がそのまま生かされておるじゃありませんか。そんな形のものならば、私は地位協定発効と同時にでもできたはずだと思う。そうしてさしあたり間接雇用に切りかえておいて、そうして切りかえたあと徐々に労働条件を引き上げる方に努力していただくという形がとれたのじゃないかと思う。現に一年半がんばったとおっしゃるけれども、米軍の意向がほとんど通っておるじゃありませんか。従来の間接雇用の人たちの労働条件は、労務基本契約で規定されておりますが、この労務基本契約とは全然差異のある形で、いわば従来の間接雇用とは違った間接雇用にされようとしておるじゃありませんか。そんなものは、一年半もあなた方ががんばったという証拠にあげることは、私はできないのじゃないかと思うのですけれども、どうなんですか。
#6
○林(一)政府委員 もちろん軍直用従業員を間接雇用に切りかえるという目的は、この切りかえによって諸機関従業員の待遇をよくし、地位を安定させるということが大きな目的であり、そのような趣旨でこの新協約の話し合いを進めてきたのでございます。それに長い時間がかかったというのは、先ほど申しましたように、この諸機関従業員というものは特殊な事情にあるので、そのグループと申しましょうか、諸機関の形態というものは、サービスを主として小規模な組織が非常に多い、またその運営資金もきわめて少ないというようなこと、また各種各様の就業態様にある等の状況にありましたので、これを一本の協約にまとめるのには相当の困難を伴ったのでございます。またこの協約を進めるにあたりましては、先ほども申しましたように、労働組合の意見を尊重しつつ、対米折衝をやってきたというような事情もありまして、意外に時間が長くかかったということでございます。
 もう一つは、七月二十五日にこの協約の大綱というものが一応合意に達したのでございますが、その後これの米本国の承認を得るのに、意外に時間がかかったというような事情もございまして、おくれたというようなわけでございます。この点は非常に残念に思っている次第でございます。
#7
○石橋(政)委員 そのところなんですよ。長官は、従来のこの諸機関雇用の直接雇用労働者は、労働条件が非常に低い、それから陸海空軍ばらばらである、そういういろいろな特殊性を持っている。それを間接雇用に切りかえるのにはいろいろと困難な問題があるとおっしゃるけれども、その困難さを一年半たっても一つも解決していないじゃないかと私は言うのですよ。七月二十五日に日本側とアメリカ側との話し合いのついた線は、その諸機関の特殊性をそのまま全面的に認めておるじゃありませんか。労働条件についても、今のものをそのまま引き継ぐことになっておるじゃありませんか。間接雇用というけれども、それは名ばかりであって、実質的には採用その他一切の権限をアメリカが持っておって、あなたたちは名前だけ責任を負わされるという格好になっておるじゃありませんか。わかりやすく言えば、従来の直接雇用のときとほとんど変わらない姿なんですよ。形式的な間接雇用だ、こう言ってもいい。そんなことならば、地位協定の発効後直ちにでもできることじゃなかったのですか。あなたたちが困難だ、困難だということは、一年半たっても一つも解決していない。今あなた方がやろうとしているような程度の切りかえならば、昨年の六月地位協定が発効した直後にすぐにできていなければならぬ。さしあたり間接雇用に切りかえておいてから、いろいろと改善しようという、そういう方法をそのときとれたはずではありませんか。そのことを私は聞いているですよ。今の御答弁はおくれたことの証明にならないじゃないか。おくれた、しかし結果的には今のMLCの労働者と同じような労働条件がかちとれた、労務基本契約の中で救済することになった、そういう成果が上がっておれば、おくれたことの口実になるけれども、何もない。そういう中で私はおくれた理由はほかになければならぬと思う。そこを聞いているのです。日本政府に自主性がないからだ、こういうふうに私は言っておるが、そうでないというなら、そうでない理由をお示し願いたいと言っているわけです。
#8
○小里政府委員 昨年の九月十五日の日米合同委員会におきまして、今回の直用切りかえに関する基本原則が日米間できめられたわけでございます。その基本原則に従いまして、実は私が調達庁の労務部長として日本側の交渉委員ということで、過去一年余にわたりまして米側と折衝して参りましたので、今お尋ねの件に関しまして、私の関係しておりました部面の御説明を申し上げたいと思います。
 ただいま申し上げました九月十五日の日米合同委員会におきまして決定を見ました諸機関労務協約の基本的な原則として打ち立てられました事柄をおもなるものといたしまして、今回の間接雇用への切りかえは、従来の調達庁が雇用主でありまする間接雇用の労務契約とは別の協約を結ぶ。それはその当時の直用労務者の労務の実態なりあるいは運営の内容なりというものが、MLC、すなわち従前からの間接雇用労務者の実態と相当異なるものがある。従ってこれを一本のMLC、私どもは従来の間接雇用の基本労務契約のことをMLC契約と言っておりまするが、そのMLC契約に一本にするということは、直接雇用労務者の運営の実態が非常に異なる点があるから、別の協約を結ぶという点が確認をされ、それと労働条件につきましては従来とさしたる変更を加えない。さしたる変更を加えたいという意味の中には、もちろんこの切りかえによって労働条件を低下させるということはないようにするということが眼目ではございまするけれども、原則として労働条件はそのまま横すべりしていく、こういうようなことが九月十五日の合同委員会において日米間で合意がなされたわけでございます。そこでこの直接雇用労務者の間接雇用切りかえのために地位協定が改定になりまして、去年の六月に発効を見たわけでありまするが、直接雇用労務者を間接雇用に切りかえる最も大きな理由は、従来の直接雇用労務者につきましては、かりに労務者が自分の納得のいかないようなことで解雇されたとか、あるいは不利益措置をこうむったという場合に、裁判所に訴えましても、裁判管轄権の問題で、これは管轄権があるなしといろいろと議論はございまするが、労務者の方が訴権の点について保護が完全ではない、きわめて不十分である、こういうところから訴権の回復といいますか、訴権の獲得ということのために、直接雇用労務者を間接雇用に切りかえる必要がある。これを最も根本的な事由といたしまして、直接雇用労務者を間接雇用に切りかえる必要があるということで、米軍としては間接雇用に切りかえることには必ずして賛成ではなかったのでございますれども、日本政府の言い分を聞いて地位協定の改正を見たわけでございます。そういう経緯がございまして、また合同委員会で取りきめがなされましたような関係からいたしまして、この基本原則に基づいて私どもが日米間の交渉に入ったわけでございます。しかし調達庁といたしましては、先ほど来先生も言われまするように、調達庁が間接雇用労務者協約をMLC契約と諸機関労務契約と二本立にはなるということはありましても、できるだけ同じような内容にいたしたいということで、米軍と相当長く折衝を重ねたわけでございます。しかし米側といたしましては、もちろんこれを間接雇用に切りかえる場合の経緯の問題もございます。あるいは切りかえた後の運営の円滑というようなこともございます。それから諸機関労務者の実態というような点からいたしまして、どうしても現在のMLC契約と同じような内容の契約を結ぶ、協約を結ぶということでは、百年河清を待つがごとき交渉状態で、遅々として進まなかったという事情があるわけでございます。そこでこれを早期に切りかえるためには、お互いにある程度の妥協をしなければいかぬ。しかし調達庁が雇用主としての実体と形式を備えるということはあくまでも貫かなければいけない。こういうことからいたしまして、すでに先生御承知のような内容の諸機関労務者の協約の切りかえの条文が、付属書もまぜまして数百カ条にわたる案文ができたわけでございます。従いましてもちろんこのMLC契約と一本の契約にしていけば一番理想的だ。一本の契約にいかなければ二本立になっておっても、本質、内容が同じであればいいわけでございますけれども、そういった、私がただいま申し上げましたようないろいろな事情から、どうしてもそういうことでは切りかえの実現ができないということで、米側にも相当な譲歩を要求し、日本側といたしましてもこの線で妥協をしようということで、去る七月の二十五日に私と向こうの交渉当事者であるカーネル・グローブスとの間に条文の合意を見たわけでございます。それ以来これを実施に移すべく、日本政府側あるいはアメリカ軍側におきまして手続を進めているわけでございまして、私ども今の状況で進みますれば、十二月一日には切りかえになるものというふうに考えておる次第でございます。
#9
○石橋(政)委員 直接雇用労働者が間接雇用に切りかえてもらいたいというのは、労務部長言うように、単に訴権の確立というようなことだけをねらっているのではないのです。いろいろな点で不満だらけです。それが政府雇用に切り変わったからといって直ちに解決つくとは思いません。ちょっと調達庁はたよりのない点もあります。しかしそれでもなおかつ米軍に直接雇われているよりもましだという切実な気持が、この切りかえの要求になって現われてきているわけです。それを、地位協定の締結の中でようやく希望がかなえられたと思って喜んでおったにもかかわらず、一年半もだらだらと片づかない。そこに非常に大きな不満が出てきておるわけです。先ほどから申し上げているように、これは政治的に考えてみても非常に大きな問題だと思います。現に七月の二十五日に一応の協議をあなた方は終わっているわけなんです。そして十月一日から切りかえやりましょうと話し合いがついた。その十月一日が来ても切りかえができないじゃないですか。そして十一月一日といい、今度また十二月一日といい、その十二月一日すらあなた方自信持っておられますか。その点を、私は単に調達庁長官だけではなしに防衛庁の長官としても、閣僚の一人として、こんなだらしのないことをお認めになるわけにいかぬと思うのです。ここで責任を持って十二月一日までにやるならやるとおっしゃったらどうです。地位協定で確認されたことが、約束されたことが、向こうの都合でだらだら、だらだら延ばされて、それを指をくわえてながめているということは、日本政府の自主性のなさを示すことになりますよ。十二月一日から絶対にやるならやるという確認ができるほど、それでは話し合いができておるわけですか。十月一日からやるという約束すら最初できておったくらいですから、私はその程度の確答はできるのじゃないかと思うのですけれども、一つそれではそれから先にお尋ねをしておきたいと思います。
#10
○林(一)政府委員 先ほども申し上げましたように、七月二十五日において協約の全般について合意に達したのでございますが、その後日米双方の手続が意外に延びまして、ことに米側において本国政府の承認を得るのに時間がかかりまして、現在のような事態に至ったのでございます。私どもは十二月一日実施を目途として、現在日米双方において努力をいたしておる次第でございます。
#11
○石橋(政)委員 所管大臣から一つ。
#12
○藤枝国務大臣 この切りかえの措置が大へん延びましたことは、ほんとうにわれわれとしても遺憾でございますが、だんだん調達庁からお答え申し上げましたような経過をたどりまして、目鼻がついておりますので、私といたしましてもぜひ十二月一日に実施ができるように、今後とも督励をいたしたいと考えております。
#13
○石橋(政)委員 早く切りかえをしようということと、なるべく日本人労務者に有利な条件をとろうということとは、確かに矛盾する面を持っておるのです。私はその点はよくわかります。そこで今のところやむを得ない、とにかく切りかえ措置を先にやってしまおうということは支持するわけでございますけれども、これが終わったからといって、あとの労働条件を徐々に従来の間接雇用、MLCの労働者並みに持っていくという努力を放棄してよろしいということにならぬと私は思う。従って切りかえ後もできるだけMLC労働者の水準まで近づけるように、政府側としても全力をあげてやるのだという意思表示も、あわせてこの際お願いしておきたいと思う。
#14
○林(一)政府委員 お説のようにこの協約の中には、諸機関従業員について不利な点もあると思うのです。このような点については今後米側と折衝しまして改善に努力したい、こういうように考えております。
#15
○中島委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
#16
○中島委員長 これより討論に入ります。討論の申し出がありますので、これを許します。飛鳥田一雄君。
#17
○飛鳥田委員 私は日本社会党を代表して、特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法、この問題について反対の意思を表示したいと思います。
 この法案は、申し上げるまでもなく、新しい安全保障条約に基づく地位協定十八条五項の(g)から出てきておるのであります。しかし元来この十八条という条文の設定の仕方それ自身について、政府に過誤があったことだけは間違いがないことであります。当時の外務省は何でもかんでも行政協定を改めて、NATO協定並みにという方針をとられた。そしてNATO協定と同じ条件になりましたから、決して日本も従属的な屈辱的な立場をとっているのではありませんということに、全力をあげて説明を集中されたわけです。ところがNATO協定並みと言いながら、実はヨーロッパ諸国における条件と日本における条件との差をのがしてしまった。その差から出てくる事実をちっとも考えていかなかったという点で、過誤というよりはそこつと言わなければならぬわけです。一体一つの条約を結ぶ場合に、こういうそこつさが許されるかどうか。人間一人々々、個人個人とってみれば、そこつというものはときにあいきょうですらあります。私は自分の弁護をしているつもりではありませんが、ともかくそこつということはあいきょうでさえあります。しかし政治の中でこのような大きなそこつさが公然と許され、しかもそのそこつさを補うために、新しくこのような法律を持ち出してくるなどということはもってのほかであって、当然条約の改定を政府としては相手国に申し出なければならぬはずであります。そういう立場に立ってこの法律ができ上がっているということについて、私たちは心から遺憾の意を表します。同時に反対をせざるを得ないわけです。
 同様なことはこの新地位協定の中にたくさんあるのでありまして、今石橋君が質問をしておられました間接雇用の問題だって同様であります。私たちが安保条約及び新地位協定についていろいろあちらこちらで説明をいたしました場合に、ほとんどの労働組合の諸君は私たちの説に賛成をしたところであります。ところが直接雇用の諸君だけは、話はわかります。そして日本がどんなに危険な立場に立つかということもよくわかります。だがしかし、今私たちが職場の中に置かれている屈辱的な条件、アメリカに直接に雇われて、あごの先でおいおいと使われて、しかも気に食わなければ、あしたから来なくていいと、まるで犬ネコのように扱われている。この条件がもし政府雇用という形になれるのならば、間接雇用になれるのならば、私たちはあした地球がぶっこわれようとも、やはりきょう一ぱいのコーヒーが飲みたいのですという、そういう切実な訴えをして、全面的に安保条約反対には立ち上がれかなったわけです。しかも先ほど林さんのお話あるいは調達庁の方のお話を伺っておりますと、あの当時における政府の説明とは全然違います。あの当時政府は、NATO協定並みになりました、ようやくわが国も対等の立場になる、同時にまた直接雇用の人は間接雇用にして完全にこれを救うことができるようになりましたと、高らかに吹き上げたじゃありませんか。そういうほらを吹きながら、現実には十年間の条約期間の中で一年有半、いや、もう半は過ぎてしまいました。これだけの時間を経ながら、なおかつ実態は直接雇用と少しも変わらない条件で間接雇用になっている。これではあんなにも期待した職場の労働者諸君が、一体何と言うでしょうか。なるほど条文を見ますと、協議の上とか話し合った上でその条件をきめていくということに条文自身はなっておりますから、あなた方はどんなにでも遁辞をお使いになれるわけですが、一つ一つの条文をしさいに検討するのではなしに、条件がよくなりますよ、今までアメリカにあごの先で使われておって、そして兵隊がやってきて女の子の手を握る、その手を振り払えばあしたから来なくていい、こういうような状態に置かれている条件が直りますよ、こういう政府の宣伝をそのまま信じて、安保条約がどんなに危険なものかということを知りながらも、心ならずも今度この協定に賛成をしていった人に対して、これはぺてんじゃないでしょうか。遁辞は述べられても、大衆の胸の中に現われてくる政府に対する不信感、ぺてんにあったという感情だけは、だれが何と言ってもぬぐい得ないものです。そしてそういうものは次第に胸の中にたまっていくでしょう。こうした大衆の胸の中に沈澱するおり、これがやがて爆発的な状態にならないとだれが保障するのでしょうか。そういう爆発的なものが出たときに、あなた方は再び自衛隊を使って鎮圧をする、こうおっしゃるでしょう。ですが、もしその言葉が通っていくとするならば、やがて違った形で懲罰は下るはずです。
 私はそういう意味でこの新地位協定の中にたくさんの不満を発見いたしますが、この新地位協定の中で特に激しいものの一つとして、この特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法というものに注意をしないわけにいかないのです。しかもこの法律が出てくる状態を見ますと、地位協定がほとんど条文的に藤山さんの手で話がついてしまって、その直後に横浜の調達局の方がこういうのが落ちているじゃないですかという事実を発見したわけです。そうして水産庁もあわてて外務省に話をし、また調達庁の方でも水産庁と交渉を持ちながら外務省に話をしというような形で、あのころにはこれはまだ是正をする余地があったはずです。ところがそういう是正をすることもなしに、堂々と政府が議会にかけてしまい、そして押し通したわけです。そこつさを改めることなしに、公然と今度は居直ったわけです。ですからこの法案が出てくるまでの間の政府の態度というものは、当初そこつであったかもしれないけれども、途中から居直った居直り強盗のような形にならざるを得なかったというのが実情でしょう。これは間に入った調達庁がお困りになった、水産庁が困るだろうということを私たちは知っています。こうしてあわてて合同委員会を再度開催して、二十トン未満の船舶に関する損害で一件二千五百ドル以下の請求にかかるものは、という特別令を作られました。出先軍が単独でやれる範囲は千ドル以下だそうです。それを二千五百ドルまで引き上げられた御努力はわかりますが、しかしそれはしょせんあやまちを是正する跡始末の努力にしかすぎない、そういう努力はもっと抜本的な方向に向けてお尽くしをいただくことが望ましいと思います。従ってこういう点で私たちはこの法律案というものが、安保条約というものの中に、そしてまた新地位協定の中に現われてきた日本政府の従属性と、アメリカ政府に対する屈辱的な態度を現わす法文として、賛成するわけにはいかない、このことを申し上げておきたいと思います。
 さらにこのことによって海事損害を受けました者は、非常に大きな損失をこうむります。たといあっぜんの申請をいたしましても、そしてこのあっせんの申請によって調達庁ができるだけの努力をしてくれる、そしてそのあっせんをアメリカが受諾するという、何か口上書のようなものをお取りになったとおっしゃるのですが、しかし将来にわたってのその保障はありません。口上書というものがどの程度の拘束力を持っているものか、その点は私もはなはだ疑問だと思います。また訴訟の援助、こうおっしゃるのですが、訴訟の援助といいましても、現実には管轄裁判所がアメリカである場合が大部分でしょう。従って援助を受けてみたところで、非常にむずかしい。訴訟というものの運命は、大体いかに弁護士を選択するかということにかかっているだろうと私は思います。なるほど訴訟費用や何かを政令の定むるところによって立てかえて下さる、あるいはその当該訴訟について必要な援助を行なっていただける、その立てかえ金には利息をつけない、こうおっしゃるのですが、しかし東京でかりに訴訟が継続するとすれば、その人はみずからの信ずるこの弁護士さんをという形で、弁護士さんを選択できます。お医者様と同じで、信じなければその弁護士さんの完全能力を発揮することはできないのです。従って法律技術と同時に、弁護士と依頼者との間の信頼関係というものは同様な重みを持ちます。ところがアメリカの弁護士さんを頼むのに、どうやって頼むのですか。日本の弁護士がアメリカへ行って訴訟をやれるという相互主義の段階にまだ至っていません。従ってどうしてもアメリカの弁護士を依頼するよりほかに仕方がないでしょう。そういう場合に依頼する範囲というものは限られてしまいます。おそらく外務省の推薦する人、あるいは調達庁があらかじめ何人かのアメリカ弁護人のリストを作っておいて、そのリストの中の人、こういうふうに限定されるだろうと思います。しかしそこには法律技術というものはある程度確保せられたとしても、人間的な信頼感というものはつながらないのです。だとするならば、費用の立てかえをしていただくとか、訴訟に必要な援助をしていただくなどということによって、問題は解決しはしないのです。この特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置という法律をお作りになるのならば、なぜもう一歩踏み込んで、少し乱暴であるかはしらないが、管轄裁判所を日本に定めるというような条文をなぜ置いていただけなかったのか、こう私たちは考えないわけにはいかないのです。だって、不法行為地が日本でしょう。従って国際司法の原則をいろいろ研究してみれば、管轄裁判所は日本ということに持ってこられるはずだと私は思っています。ところがそういう積極的な努力もせずに、英語のしゃべれるアメリカの弁護士にお願いしなければならぬということは、依頼者にとっては非常な不利益にならざるを得ないのです。意思だって疎通しないでしょう。調達庁の人が援助して下さったって、それはしょせん通訳くらいのものでしょう。通訳を介しての話というものがどんなに不便なものかは、私たちはある程度知っているつもりです。私自身横浜で戦争裁判の弁護人をやったので、アメリカの弁護士と二年間一緒に働きましたが、やはり二年一緒にいたって、なかなか話がかゆいところに手が届くような、こぼしたり、訴えたりというような情緒的な面を含んだ話というものはできないのです。ところが弁護士と依頼者との関係は、こぼしたり、許えたりするという情緒的な面を捨て去るわけにいかない。おい、一ぱい飲みに行こうかというくらいのことしか現実には通用しないのです。そういう点を考えてみますと、なぜ日本に管轄裁判所を持ってこられなかったか、そういう条文をこの中へ向こうとの交渉で入れられなかったのか、こういう点を考えないわけにいかないのであります。
 いろいろな点で、根本的には先ほど申し上げたような新地位協定におけるそこつさから、やがては政府の居直り強盗、そうしてその態度はいまだに続いて跡始末のこの法案の中でさえ、実に民衆に対して不親切きわまりないやり方をなさっていらっしゃると考えないわけにはいかないのです。そういう意味で、たぐさん申し上げたいこともほかにありますが、この種の法案でありますからこの程度で私たちの反対の理由の開陳はとどめたいと思います。日本社会党はこの法案に対して反対をいたします。(拍手)
#18
○中島委員長 これにて討論は終局いたしました。
 これより採決に入ります。
 特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#19
○中島委員長 起立多数。よって本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
#20
○中島委員長 この際お諮りいたします。石橋政嗣君外十名より提出の連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案について、提出者より撤回の申し出がありますが、本案はすでに委員会の議題となっておりますので、これを撤回するには、衆議院規則第三十六条の規定によりまして、委員会の許可を要するのであります。つきましては本案の撤回を許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○中島委員長 御異議なしと認めます。よって本案は撤回を許可するに決しました。
#22
○中島委員長 引き続き、これより内閣提出の連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。緒方孝男君。
#23
○緒方委員 すでにだいぶ論議をし尽くした内容のものでありますので、内容につきました私も幾多の不満もありますけれども、この際もう内容に入っての質問はやめておきたいと思いますが、ただこれの解釈の問題で一言だけお伺いしておきたい。
 第一条に「この法律は、連合国占領軍等の行為等により負傷し、」「等」がこう二つもありますから、相当な幅があるものと解釈をするわけですが、具体的に申しますならば、福岡県の田川郡二又トンネルに起った爆破事件、これに基づく被害者の救済も当然この中に含まれるものと私は解釈いたしますが、林長官の言明を承っておきたいと思います。
#24
○林(一)政府委員 含まれると解釈いたします。
#25
○緒方委員 そうすれば、ただ一つをあげただけですが、その他占領軍命令によって爆破事業に従事して――宮崎県あたりはずいぶん多かったのですが、それらの中で起こった事故に対してもこれが同様に適用されるというふうに解釈して差しつかえありませんか。
#26
○林(一)政府委員 それがこの法律案にいう「連合国占領軍等の行為等」に当たる占領軍の作業なり行為によるものであるということであれば、含まれると思います。
#27
○中島委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#28
○中島委員長 本案に対し草野一郎平君外二十八名より修正案が提出されております。この際、本修正案について、提出者より趣旨の説明を求めます。草野一郎平君。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#29
○草野委員 ただいま議題となっております連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案に対して、自民、社会、民社の三党を代表して、修正案を提出いたします。案文はお手元にお配りいたしてございますので、朗読を省略させていただき、修正案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 御承知のごとく本案により救済される被害者の大半に対しては、すでに行政措置によって見舞金が支給されておりますが、その額が低廉であったこと等により、その後の生活に困窮を来たしている方々が多く、本案によってもなお講和発効後の措置と比較いたしますと、低きに過ぎるという意見もありましたので、検討した結果、財政的にいろいろ困難な面もありましたが、被害者の中にはまことにお気の毒な事情があること等も考慮いたしまして、ここに支給額を増額することにいたした次第であります。
 修正の第一は、六種の給付金のうち障害、休業、遺族及び打切の各給付金の支給額をそれぞれ増額することであります。すなわち、原案の支給額の積算根拠では、平均基準日額を百五十円として計算しておりますが、それを二百円に引き上げて計算をいたし、遺族給付金を十五万円から二十万円にする等、それぞれ増額しております。
 第二は、ポツダム宣言受諾の翌日である昭和二十年八月十五日から同年九月一日までの間にも類似の被害が若干ありましたので、これらについても本法を適用することであります。
 以上がその内容でございます。
 なお、本修正の結果必要とする経費は、三年間に合計約二億三千万円の見込みであります。本年度は既定予算の範囲内で実施可能であります。
 何とぞ御賛同あらんことをお願いいたします。
#30
○中島委員長 以上で修正案の趣旨説明は終わりました。
 この際、国会法第五十七条の三の規定によりまして、本修正案に対する内閣の意見を聴取いたします。藤枝防衛庁長官。
#31
○藤枝国務大臣 ただいま御提案になりました修正案、実は予算の増額を伴うものでございまして、政府としては、はなはだ弱るのでございますが、せっかくの国会の御修正でございます。事情やむを得ないものと存じます。
#32
○中島委員長 本修正案につきまして御質疑はありませんか。――別に御質疑もないようでありますので、これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。
    ―――――――――――――
#33
○中島委員長 討論の申し出もございませんので、直ちに採決に入ります。
 まず草野一郎平君外二十八名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#34
○中島委員長 起立総員。よって草野一郎平君外二十八名提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#35
○中島委員長 起立総員。よって修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。
 これにて連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律案は、修正議決いたしました。
     ――――◇―――――
#36
○中島委員長 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。天野大蔵政務次官。
    ―――――――――――――
#37
○天野政府委員 ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
 政府は今回、昭和三十六年八月八日に行なわれました人事院勧告に基づいて昭和三十六年十月一日以降、一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議を願うことといたしているのでありますが、これに伴い、従来より一般職の職員との均衡を考慮して定められております特別職の職員の給与につきましても、その俸給月額等に所要の改定を行なおうとするものであります。
 以上がこの法律案の提案の理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
#38
○中島委員長 提案理由の説明は終わりました。本案に対する質疑は後日に譲ります。
     ――――◇―――――
#39
○中島委員長 次に、大蔵省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。飛鳥田一雄君。
#40
○飛鳥田委員 今回のあれによりますと、金融機関資金審議会というものの期間延長が含まれているわけですが、この金融機関資金審議会というのは、現実にどのような機能を持ち、どのような役割を今まで果たして参りましたものか、一応お聞かせいただきたいと思います。
#41
○天野政府委員 金融機関資金審議会のことでございますが、この審議会は昭和三十四年度に大蔵省設置法に基づく機関となって以来、次のような活動をいたしているわけであります。昭和三十四年度においては、国内経済の急上昇に伴い、経済諸指標に相当な変化が現われ、景気過熱となるおそれも出て参りましたので、当審議会は、金融界、産業界及び政策当局に対し、慎重な態度と適切な施策の実施を要望し、特に予防的金融措置の必要性を要請した結果、準備預金制度の発動と公定歩合の引き上げが行なわれることとなり、経済の安定成長に資して参りました。昭和三十五年度においては、前年度に引き続きまして経済は安定した拡大基調を示しましたが、貿易・為替の自由化の進展に伴いまして、金融の果たす役割はますます重要となって参りましたので、審議会は情勢の推移を注視し、その分析、検討に努めて参りました。なお、政府の三十六年度財政投融資計画の成立に伴う民間資金の活用については、先般の金融機関資金審議会において民間金融機関の協力を要請し、了承を得たような次第でございます。そういうような工合でございまして、なお延長していただきたいというようなことでございます。
#42
○飛鳥田委員 今伺いますと、金融機関資金審議会というのは、わが国の経済成長あるいは経済運営、特に金融問題についてかなり一般的な意見を出され、そして大蔵省に対して提案をしているように思われます。だとするならば、これは当然金融機関関係の方やあるいは財界の方だけが参加をすべきものではなくして、もっと広く学識経験者あるいは中小企業関係の代表者、さらには労働組合の代表者、こういう人人が参加をすべきものだと私たちは考えます。ところが現実に拝見をいたしますと、中小企業の代表者というのは現在お一人しか入っていないように思われるわけです。他に学識経験者という形で入っていらっしゃる方も、どちらかといえば財界の側に傾いたニュアンスを持った学識経験者の方が多いわけです。国民的な規模でいろいろな問題を提案するとするならば、その構成は当然今後改められなければならないと思いますが、この点についてどうでしょうか。
#43
○天野政府委員 三十六年三月三十一日現在のメンバーの構成に基づいて、そうおっしゃっておられることと思うわけでございますが、これにつきましては今後よく研究をいたさせていただきたいと思います。
#44
○飛鳥田委員 こういう機関が大蔵省の恣意によって、御自分に都合のいい方々をという言い方をすると語弊があると思いますが、比較的自分に好ましい人だけを選んで審議会が行なわれ、そしてその提案があったからというので事を進めていかれるのではなくて、もっと広く門戸を開放なさる必要が私はあると思います。とりあえず中小企業関係について金融の措置をできるだけ親切にするというのが池田内閣の方針だろうと思います。ところが現在ある構成を拝見いたしますと、その比率が非常に少ない、こう私は考えないわけにいきません。従って中小企業関係の代表者をもっとたくさんお入れになる意思があるかどうか。それから同時に、労働者もまたこの金融問題というものは非常な関心を持ち、しかもその被害を全身に受けるクラスでありますから、労働者代表も相当数多く入れていただく、こういうことを私たちは願わざるを得ないわけですが、そういう点についてあなたの方で、御検討をとおっしゃったのですが、そういう方向に向いた検討なのか、検討をという言葉だけでこの場はごまかして、今までと同じような構成でいかれるつもりの御検討なのか、御検討にもいろいろ種類がありますから、どちらでしょう。
#45
○天野政府委員 検討にもいろいろあるわけでございますが、金融機関の資金審議会という、なかなか重要な役割を果たす機関の委員のことでございます。よく文字通り検討いたしまして、りっぱな、適当な方に今後もお願いして参りたい、かように考えておる次第でございます。具体的にどういう人をどうとか、どういうところからというところは、今のところお答えできないと思います。
#46
○飛鳥田委員 研究して適当な人をというのでは、お答えとしてはほとんど意味がないのじゃないでしょうか。私たちとしては、労働者代表あるいは中小企業の代表をもっと数多く入れる意思はないのか、こう聞いているわけです。そしてまたこれを入れずして、国民的な規模の金融問題などを論議できるはずはないのじゃないでしょうか。労働者なんかというのは、金融問題については発言してはならぬ、また意見はないのだろう、こういう態度で臨まれたのではたまりません。金融問題のいろいろな欠点が出て参りました場合に、その損害を満身に最終的に受けるものは労働者なんですから、あるいは農民もしかり、中小企業もしかりですから、こういう人たちを入れていただきたい、こう思って言っているわけです。その中のだれを入れろとかかれを入れろという、特定の個人をさして言っているわけではないのですから、入れるということを一つここでお約束いただけないだろうか、こう思うわけです。今までのままですと、いかにも仲間だけでもって話し合って、仲間だけできめていい気持になっているとしか思えないじゃありませんか。いかがですか。
#47
○天野政府委員 ただいまの御意見を参考といたしまして、よく検討いたします。
#48
○飛鳥田委員 これは正直言って、事柄は簡単なようでいながら、かなり重要だと思うのです。今まで大蔵省あるいはいろいろな各省の中に、こうした重要な機能を営む審議会等がありまして、しかもそういう問題から、中小企業あるいは労働者などというものはいつでも締め出されてき、そしてこれが資本独占の経済操作に奉仕する機関に変えられてしまっているというのが現実です。そういう点で、私たちはこの問題についてはかなりな関心を払わざるを得ません。今天野次官からお話がありましたが、私はこの点について、はっきりと大臣の御意見を、天野さんがお答えにならない以上、お答えを伺いたい、こう思いますので、恐れ入りますが、水田大臣をお呼びいただきたいと思います。
#49
○中島委員長 飛鳥田君に申し上げます。ただいま大臣は参議院の総括質問で答弁中でございますので、時間を見まして、出席を今要求いたしております。御了承を願います。
#50
○天野政府委員 審議会は、本法律案が成立後に再発足することになるわけでございます。従いまして委員につきましても、新たに任命されるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、先生の御意見もよく勘案をいたしまして、この際十分検討してやっていきたい、かように考えておる次第でございます。御了承を願います。
#51
○飛鳥田委員 入れるか入れないか、はっきり聞きたいのですから、どうぞ一つ……。
#52
○中島委員長 石山權作君。
#53
○石山委員 関税局設置について、関税の問題を、特に鉱山関係等の問題についてお聞きしたいと思うわけですが、最初に、為替・貿易の自由化については、池田内閣はかなりな自信と、それからかなりな強い力でこれを乗り切っていこう、こういう意図を示して、産業界あるいは経済界の内外にいろいろな旋風を巻き起こしたわけですが、最近の経済情勢等からでしょうか、何となく調整を施そうとする気配が見えておる、ということは、まあ弱気になったという例かもしれません。そこで私は、非鉄金属の輸入の問題についてお聞きしたいわけです。これはたとえば農産物の場合に特例を設けるように、第一次産業的な性格を非常に持っている非鉄金属の輸入の問題、これは私はおおむねこういうふうな弱小な第一次産業的な弱い性格を持ったものの中の実例として申し上げているのであって、何もこのものに限定されておる問題だとは思っておりません。大蔵省としては、関税あるいは自由化の面から見て、ちっとも調整の余地を認めないで、当初の計画通り問題を進めているのでございましょうか。その点をまず一つ伺いたいのであります。
#54
○稲益説明員 前回の当委員会でございましたか、鉱産物関係、そういうものについて自由化に備えてどういう関税上の取り扱いをするかということがありましたが、ただいまの御質問も大体その方の関連の御質問かと思います。御承知のようにこの三月成立いたしました関税定率法の改正で、全面的な関税率の改正をやった。これにつきましては、昨年一年かかりまして関税率審議会で十分御審議をいただいて決定をして参ったわけでございますが、その際実はそういった第一次的な鉱産物、こういったものについては日本の鉱山のいろいろな条件というものが、外国と比べて非常に弱いわけであります。従いましてこれを国際比価と申しますか、単純に価格の比較で出しまして、その差額を関税で保護するということをやりますると、かなりな価格差がありますために、それを使用する側の産業が非常に困った事態に立ち至るというような事情がありまして、結局、一応自由化がだんだん迫ってきた場合に、いま少しいろいろな角度からそういうものに対する保護措置と申しますか、助成措置を考え、その際にその一環として関税率の問題も取り上げたらいいのではなかろうかということで、見送られた経緯があるわけであります。現在御承知のように自由化がだいぶ繰り上げられる情勢になりまして、ただいままた私どもの方でも関税率審議会を再開いたしまして、その際の検討は主としてそういった鉱産物の関係を御検討願うことになっております。御指摘のような点は十分慎重に検討したい、かように考えております。
#55
○石山委員 そうすると、この関税率の改正を大蔵省の方から今諮問されているわけですね。十一月下旬をめどにして答えを得ようとする。その中で出ている問題として、アンチモニー、地金その他の非鉄金属製品というのがありますが、この範囲はどういう品目になっておるのでございましょうか。これは今おわかりでなければあとでもいいと思いますけれども、わかっていましたら二、三品目をあげていただきたい。
#56
○稲益説明員 ただいまちょっと詳細な資料を持ち合わせておりませんので……。
#57
○石山委員 それではあとでお知らせを願いたいのですが、今度の三十七年度の予算編成期にあたって、通産省から予算の案を大蔵省に出したけれども、あまりにその額が大きいので、大蔵省が受け取ったとか受け取らないかいう話を聞いておるわけです。たまたま通産省の鉱山局が弱小の鉱山関係を育成する意味で、関税措置をもって臨みたいという意見を文書にして出しているわけでございますが、これは大蔵省と基本において了解がついて、関税措置という問題を鉱山局が提案しているのかどうか、これを第一にお聞きしたい。
#58
○稲益説明員 予算措置その他につきましてもいろいろ通産省は検討をやっておるわけなんでありますが、関税率につきましては、現在までのところ通産省では、まだ通産内部の検討段階でありまして、内部の結論というところまで持って参っておらないわけであります。関税率審議会では通産省の検討を十分経たものについて検討していただきたい、かように私ども考えております。
#59
○石山委員 先ほどの御答弁の中には、自由化は本命であるけれども、まだこの問題は画一的にはやってはいかぬということをおっしゃっているわけですね。それはその通りでしょうが、その画一的にやらないという御意見は、それぞれの業種の実態を検討されてそういうことをおっしゃっているのだろうと思う。大ざっぱに言えば、たとえば第一次産業である農産物が第一に指向されるでございましょう。その次にはどういうふうになるかというと、私たちに言わせれば、弱い地下産業の品目に対して特殊な措置を講ずるという建前が、大蔵省の中にすでに生まれてきていなければならないのではないかと思う。今度皆さんの方で審議会に御提案なさる関税率の問題については、全く白紙状態でこの問題を提案しているわけじゃないでしょう。おそらく白紙状態ではないだろうと思います。だから、弱小産業が自由化によってこうむるいろいろな障害、致命的な障害の場合もあるでしょうし、発展性を阻害するという障害もあるでしょうが、しかしいずれにしても、障害を受ける農家を少なくしてやるという建前で、関税問題を見ておられるのではないかと思う。何も私どもは、関税が弱小の企業をも育成する、あるいは犠牲を少なくするというのを、万能薬だとは思っておりません。関税は万能薬だとは思っておりません。しかし当面のカンフル注射としては有効な役目を果たすのが、関税率の問題だと思っているわけです。その点からすれば農業の場合は、瞬間タッチとかなんとかいう名目で、かなりこれは少なくされる部面が出てきていると思う。鉱産物その他の弱小企業、私はこれは機械等も最近だんだんそういう格好になっていくのではないかと思うのですが、ことに当面被害を受ける地下産業、私に言わせればそれは石油でもいいでしょうし、硫黄でもいいでしょうが、こういうような問題に対してどういうふうに関税当局たる大蔵省としては見ているのかということです。その見ている中の一つの結論として、今度の関税率改正として大蔵省が案を練った、そういう項目の中に私が申し上げている弱小地下産業の鉱産物が入っているのかどうかということです。
#60
○稲益説明員 今回の検討品目の中に入っております。ただいま私が申し上げましたことで、具体的にどの程度引き上げるといったようなことは、通産当局でもまだ検討中であります。私どもとしてもいろいろな方面からの資料を集めて検討中である、こういうことであります。
#61
○石山委員 それではこの関税率の最終的な決定権というものは、大蔵省にあるわけじゃないでしょう。
#62
○稲益説明員 大蔵大臣が責任と権限を持っております。
#63
○石山委員 そうすると通産省では、原案を要望という形で出すということになりますか。
#64
○稲益説明員 要望と申しますか、政府内部での要望に近いような形でございます。われわれとしてはそれを十分検討しなければならぬのでありまして、それで関係省間で大体において意見の一致をはかりまして、そうして審議会に諮る、かような手順で進めております。
#65
○石山委員 私は大蔵省の習慣はよくわかりませんけれども、省によっては審議会というのは全くその省の防波堤にばかりなっている場合がありますが、決定なさったのは慣行として、特に関税の問題についてほとんど審議会で採用になっているということでございますか。
#66
○稲益説明員 関税率審議会そのものはあくまで大蔵大臣の諮問機関でございます。ただ御趣旨のように非常に具体的な税率決定ということをやりますので、大体私ども関係各省の意見を十分取り入れまして、大蔵省で原案を作ったものを審議会に諮りました際に、審議会でもおおむね非常に活発な議論はあるわけなんです。御承知のように関税は一方で生産者を保護する、そのために高関税が望まれる。需要者ないし消費者、こちらからは低関税が望まれるといったような、非常に利害が対立する場合が多いわけであります。議論は非常に活発でありますが、大体におきまして政府の提案いたします原案が若干の修正を受ける程度で、審議会では承認されるというのが過去の実例でございます。
#67
○石山委員 今のように輸入量が非常にふえているときに、この関税率の品目をば決定される、そして大蔵大臣が政令で出す、こういうことが上手にいかなければ、いたずらに思惑的な輸入をば行なうという事例はありませんか。
#68
○稲益説明員 輸入がふえるというお話でありますが、大体におきまして自由化されます品目、これは昨年来検討いたします際にも、たとえば三十六年の十月に自由化が行なわれる予定であるといったようなものにつきましては、昨年の改正の際に全部そういうものを抜き出しまして、適正な関税率の設定をはかったというわけでありまして、今回も、ただいま作業を進めておりますものは、おおむね来年の四月以降に自由化が行なわれるというようなものにつきましては、今度の通常国会で御審議いただきまして、四月に有効であるというようになっておりませんと自由化に間に合いませんので、そういった来年以降に自由化が予定されるものを、主として取り上げて検討いたしておるわけでございます。
#69
○石山委員 最近大蔵省に関する限り、一手一足と申しますか、何かの決定にあたっては経済界に対して影響が多うございました。たとえば公定歩合一厘引き上げでも、一厘引き上げをすると三百数十億の利潤を銀行に与えるとか与えないとか、株価はそのことによって下がりぎみになる。こういうふうなことが流布されているわけなんです。私考えるのには、この前のたとえば輸入承認の担保率の引き上げの問題についても、これは銀行局の方を呼んでもらって聞きたいほどでございますけれども、いずれにしてもやり方によっては――これは何も私は不正を考えてやっているという意味を申し上げているのじゃないですよ。やり方によっては結果的に見ると不当な利潤を得たような格好、それからこの担保率の引き上げを見てみますると、翌月になりましたら、九月になりますと一億ドル以上も輸入を多くしているわけでしょう。だからこの品目決定の問題に関しましても、あなたはそういうことは絶対ないなどと軽くおっしゃっておるのでございますけれども、ほんとうにそうでございますか。たとえば銅の問題を一つとってみましても、硫黄の問題を一つとってみましても、向こうの方が安いとすれば、これはぐっと入ってこないものだとは言いかねないと思うのです。あなたの方でいろいろな引き締め政策をとってみても――担保率の引き上げということは、結局は引き締め政策の一端でしょう。そうでしょう。現に引き締め政策の一端を利益を得たいためにやるわけですが、一億ドルも多く輸入されているというのは全然逆なんでしょう。公平な品目決定、関税率を決定しようとしてやっておられることが、やり方によっては非常な不当な利益を与え、そうして余分な輸入を促進するという格好にまたぞろなるのではないかというのが、私たちの意見です。しかも経済力の弱い地下資源等、石油、石炭という問題もここの中には入ってくるでございましょう。入ってくるでございましょうけれども、そういうことをお考えになって、この問題は審議会で決定されれば大体その通りだとあなたは人ごとのようにおっしゃっておるけれども、前例から見れば私たちこの決定に対して慎重にやっていただかなければならないのではないか。きまったことがはずれた場合の犠牲などということは考えておられるのですか。たとえば素案を出したでしょう。素案が全部審議会で承認になればいいけれども、はずれる場合がある。はずれた場合に業者にどういうような影響を与えるかということは、この際、経済界の変動期ですから慎重に考えておやりにならなければいけませんが、それを今考えておられるのですか。今大体百品目というのを出しておられますが、お考えになっていられるわけですが、はずれた場合、この品目ははずれても大丈夫、この業界はそれによって痛手を受けないのだ、こういうようなめどをつけてこの百品目を新聞等に御発表になっておるのですか。
#70
○稲益説明員 ただいま百品目と仰せの点は、先般も関税率審議会で一応参考として――十月十日でありましたか、諮問をいたします際において、大体見当がこういう品目について取り上げておるという参考として掲げたものでありまして、従いましてお手元にあるいはごらんいた、だいておりますその品目の表でございますが、これはおそらくまだ六、七十だけしか載っておらない。約百品目を掲げましたのはここに具体的にまだ載っておりませんが、現に検討は政府の各部門でやっておるという物資があるわけなんであります。従いましてそういうものが追加して出てくる。お説のように、場合によりましては石油の関税も石炭との関係で出るかもしれない。それから銅の問題につきましてもいろいろな施策を考えておりますが、その中の一環として、場合によって関税の引き上げも考えなければいけない。そういう点はあらゆる面から慎重な検討を政府内部で進めておるわけなんです。審議会に決しておんぶしておるといった形のものではありません。政府内部で、もし関税を引き上げないといたしますれば、自由化された物資がはたして国内で立ち行くのかどうかという点は、十分慎重に検討いたしまして、なおかつ関税で取り上げる必要がないというようなものはふるっていくわけなんです。お説のような非鉄関係、銅、鉛、亜鉛といったものは、おそらくはこういった審議の過程において、私どもの方で提案する事態になるのではなかろうか、かように考えておる次第であります。
#71
○石山委員 この前の税関部長の答弁では、関税操作についてはかなり厳格な建前をとる、こういうふうに私は聞いておるのです、受け取り方は。しかし今度のは、先ほども通産省部内だといえばそれまでですけれども、こういう建前で皆さんの方へ話をするような態勢だと思います。たとえば関税率の暫定引き上げが弱小企業に対する保護政策ですね。関税率の暫定引き上げ、これをめどとして三年というようなことを考えておる。これをお考えになっているかどうか。もう一つ二つ事例を申し上げますが、二としては関税割当の適用という項目を持っておる。三つ目には緊急関税の機動的運用、いずれにしても関税をもって弱小企業の犠牲をば少なくして、将来に備えようというのが、通産当局の当面のものの考え方になると思いますが、この案はかなりに皆さんの方では御研究になっているのかどうか。
#72
○稲益説明員 そういった要望は、私どもの方でも十分承知しております。連絡を受けまして、そういう方向で考えられるものは極力考えて参りたい、かような態度であります。
#73
○石山委員 先ほど輸入担保率のことを申し上げたのですが、あのときの十六日に決定された問題が、十八日以降の問題になった場合は適用しないはずでしょう。しかしこれはどこで許可をなすってこういう格好になったか知らぬけれども、土曜、日曜というふうな問題もあったのを大目に見てあげて、十六日というふうにしてやったか知らぬけれども、十八日以降の問題でもこれを受け付けて、先ほど私が申し上げたように大がい毎月五億ドル程度であったものが、九月になって一億こえて六億ドルにもなった。こういうことは、だれに許可権があって、こういうふうな、われわれとしては不正ではないかもしらないが、不当と思われるような行政措置がとられたわけですが、一体これはどこでやるのですか。
#74
○天野政府委員 ただいまの問題は、まことに遺憾千万なことでございますが、所管は通産省でございまして、通産省が厳重に今調査をいたしておるわけでございます。
#75
○石山委員 これは通産省だから知らぬというわけにはいかない。金の問題になると、これは原局の問題でしょうか。違いますか。為替局とはこういう問題について関係ないと言われるのでしょうか。
#76
○天野政府委員 こちらの方も関係はあるわけでございますが、主管は通産省でございまして、通産省の方で主体となって、あの事態を今調査をいたしているわけでございます。
#77
○石山委員 おかしいよ。通産省では輸入超過を一番きらっているのでしょう。輸入超過を一番きらっている当局は通産省なんだ。それを通産省が率先して一億ドルもよけい入れるなんて、こんな現実なんてないでしょう。今それを防がんとしてやっているわけだ。天野大政務次官の御意見ではおかしいと思うのですよ。政府は連帯責任であって、それは主管が通産省だからといって逃げて回っても、為替関係、銀行関係では逃げられない条件もあるのじゃございませんか。単独で通産省がやれる問題ではないでしょう。この問題はどうなんでしょう。それだったら通産省にもう一回私聞き合わせますが……。
#78
○天野政府委員 ただいま申し上げましたように、通産省が主体となって調査いたしておるわけでございます。それと相待ちまして、こちらの方でも態度を決定していくことになろうかと思います。
#79
○石山委員 この問題については、私は不正などという言葉は使いませんけれども、不当なこういう行政措置のやり方は、どの省に対しても、大蔵省であろうが通産省であろうが、われわれ国会議員としては追及する建前だと思うのです。皆さんの方で、このそでは一体どこにあるかということについては取り調べ中だと言っておりますから、私は大臣もおいでにならぬし、この問題は伏せておいてもようございますけれども、こういうことは、何べんもやられたら、関税率の問題なんか割にスムーズにいくと思うのですが、こういうことがあると、どうも品目決定にあたっては、また何かどこかお金が動くのじゃないかとか、そういう気持が出るわけなんですよ。損得のはなはだしいいきさつが生まれるのじゃないかという気持にならざるを得ません。そういうことのないように、十分一つ関税当局としては気をつけていただきたいと思います。関税当局の問題については、大臣があとで来る予定ですから伏せておいて、この前の行きがかりがありますから、同じ税は税でも間税の問題――お酒の問題についてお聞きしたいと思います。今度の減税案をばおおむね税制調査会では千五百億程度の減税というようなことをおっしゃっているようですが、最も悪法である間税については、前々から長く叫ばれていることですが、すみやかに低い税金にしなさい、こういう世論が非常に強いのです。その中でも酒税等はなかなか高い税金をば課しておるわけですが、たとえば千五百億減税の場合に、間接税の全体の建前、酒税などはどういう地位にあるか、こういうことを一つお聞きしたい。
#80
○天野政府委員 税制調査会で千五百億の減税ということを発表されたというようなお話でございますが、新聞等にもちらっと出たようでございますが、税制調査会ではまだそういう決定をいたしておりません。今研究をしておる段階でございます。従いまして千五百億というワクを前提として何をどの程度にするかというようなことは、まだ一切ないわけでございます。
#81
○石山委員 では逆に聞きますけれども、実際からいえば減税のめどというものは一体どこに置くか、そうしますと不合理を是正するという意味で、下から積み上げていく場合もあるわけですね。そしてそのトータルが二千億になった。二千億になったからこれを減税する原資は一体何かという探し方もあると思う。しかし今回は、池田さんの施政よろしきを得たかどうか知らぬけれども、四千五百億以上の増収入があるといわれている。そうしますと、前々から叫ばれている減税を柱にしている皆さんの立場からすれば、こういつたことはすでに試算済みだと思うのです。試算済みでなければおかしいでしょう。外国と引き比べて酒税の位置はどうだ、戦前に引き比べて、たとえばわれわれの所得税の位置というものはどういうものだということは、これは比較論が出ているわけなんです。原資があったならば、これはどういう格好で持っていこうじゃないかということは、すでに事務当局では何案もできていなければならないわけでしょう。これはただ千五百億を二千億にするなんという離れわざはおそらくやるまいと思う。ですから、千五百億が中心にならざるを得ないでしょう。そうでないというなら話は別ですよ。そうした場合に、試算はどれくらいあるわけなんです。国税庁の連中はそこにいるのでしょうか。
#82
○天野政府委員 来年度の減税のワクがどうなるかというようなことにつきましては、いろいろ研究をしている段階でございます。従って来年の減税のワクが幾らになって、お酒が幾らというようなことにつきましては、現在具体的な数字を申し上げる段階ではなく、研究しているという段階でございます。従って事務当局といたしましては、外国のお酒の税金がどの程度で、日本の税金がどの程度で、国民所得に対する税負担がどの程度であるというような、事務的な試算はもちろんやっているわけでございます。来年どうだというところまではまだいっておらないわけでございます。
#83
○石山委員 天野さん、あなたは官僚じゃないから言うのですよ。今までの例だと試算、試算、研究中だで問題がきまってしまうのです。おそらくあなたと私と話しているうちに、これで臨時国会が終わる。次の通常国会に討論するひまもなく、減税が何ぼときまってしまうのです。それではわれわれと討論するひまもなければわれわれの意見を聞くひまも政府当局として持たないということになるのです。それでは事務当局にお聞きしましよう。事務当局としては酒税あるいはわれわれの勤労所得税はどのくらいのところというふうなことを、一ぺんも試算したことがないのですか。
#84
○志場説明員 私、税制第二課でございます。直接税の方は私から申し上げる地位にないわけでございますが、税制調査会が一昨年からいろいろと根本的な税制改正を行ないたいということで作業を進めておりまして、昨年は御承知の通り直接税を中心としました減税を行なったわけでございます。間接税につきましては、その議論が時間的な関係もございまして今年に持ち越されておりまして、今年の四月から間接税全般にわたりまして、いろいろ負担の比較とか、今後の見通しというようなものにつきまして、検討を進めております。来たるべき来年度におきましては、ただいま仰せのような自然増収の見込みもございまして、私ども主税局関係といたしましては、できるだけ公平に減税のワクをいただきたいというようなつもりで、いろいろ試算もしておりますけれども、何をどうするかというようなことにつきましては、来年の全体の予算編成と同時にきまるべき筋合いでございますので、ただいま政務次官から答弁がございましたように、この段階で申し上げるというようなことになっておりませんので、その点は御了承願いたい、こう思うわけでございます。
#85
○石山委員 最も数字を大事にしなければならない減税の問題が抽象論で終わる。しかも予算編成の前夜にあたって、臨時国会においてその素案を示せないとは、まことに怠慢の至りだと私は思います。その点に関しては、では時間の関係があるようですから、今の質問は保留しておきます。
#86
○中島委員長 本案に対する残余の質疑は、大蔵大臣の出席を待って行なうことといたします。
     ――――◇―――――
#87
○中島委員長 北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。山内広君。
#88
○山内委員 この問題は前の国会、今回の国会を通じて、かなり詳しい質疑応答がなされたわけでありますけれども、何せ新しく生まれる仕事でありますだけに、いろいろ気にかかると申しますか、はっきり質疑応答をしておく必要を感じますので、今までの質疑と若干重複のきらいはありますけれども、二、三重要な点を集約して、再確認的な意味で御答弁をいただきたいわけであります。
 今度生まれます北方協会の役員人事について、どういうお考えを持っておられるかをお尋ねしておきたい。もちろんこれは一党一派に偏するようなことがあってはならぬのでありまして、最も公平な、しかも事務的にも政治的にもすぐれた方が会長であることは望ましいわけであります。そういう意味ではもちろん十分御配慮もあるでしょうし、また私の方では別に個人のお名前を聞きたいと思っておりませんが、こういう協会はもちろん人事において人材を得なければいけないわけでありまして、これについての政府当局の考え方をもう一ぺんお聞きしておきたいわけであります。特にこれはこの前の質問に私出しておいたのでありますけれども、この北方協会には第二十条によりまして、評議員を二十五名以内置くことになっている。しかもこの二十五名の評議員は、二十条の二項に規定してあります通りに、協会の業務の運営に関する重要事項を調査、審議するという規定もあります。三項になりますと、会長に意見を述べるという非常に権限の大きいものであります。特にこれは協会の経常費の節約ということで、それほど多数の理事とか役員を置くわけには最初からはいかないと思うのでありまして、それが二十五人の評議員の手で、いろいろこういう二十条の権限でもってばんばんやられたら、一つの圧力団体になるのではないか、その点を非常に心配するわけであります。二十五名以内でありますから、五人置こうと十人置こうと、協会の実情に即して漸進的におやりになる考えではないかとは思いますけれども、この辺が、圧力団体になって運営に支障を来たすようなことがあってはいけないと思いますので、これについての見解をまずお尋ねいたします。
#89
○小平政府委員 山内さんのお尋ねのうち、人事についての大前提といたしまして一党一派に偏しないように、政治的な偏向等のないように、こういう御趣旨は私どもといたしましても全く同感でありますから、この点は十分気をつけて人事の選考に当たりたい、かように考えております。なお、後段におきまして評議員のお話が出ましたが、御指摘のような御心配もあるいはあるかと思いますが、いずれにいたしましてもさっき申しました通り人事全般につきまして、どこまでも一党一派にとらわれぬように、公正にこの北方協会の本来の目的の運営ができるように、われわれはどこまでもさように努めて参る所存であります。
#90
○山内委員 質疑応答を通じて一番懸念されますのは、協会が発足しましてその必要とするところの資金需要をどういうふうにして満たしていくかとい問題であります。まだ政府の方でも、
 一体どういうものを協会の適用を受ける方々が必要とするかという希望も調査していない。そういういうことで需要額というものも未定なわけであります。けれども私ども考えるには、相当資金が必要ではないか。十億の六分の利子だけで運用するということは非常に危険がある。特にこの創立当初においてはまだ金が一銭もない。ですから非常な運営上の心配が出てくるわけであります。こういう点についてはいろいろ御答弁もあったようでありますけれども、もう一度どういうお考えで補助金を出すのか、一時借り入れをやるのか、また必要があったら国債の繰り上げ償還なども認めるのか、そういう点についての見解をお聞かせ願いたい。
#91
○小平政府委員 ただいまの御質問に対しましては、前会にも大体お答えしてあると思いますが、この協会が発足いたしましても、今御指摘のように資金需要等がどういう工合になっておるか、まずそういうことを十分徴しなければなりません。従って融資そのものに直ちに着手するというわけには参らぬと思います。従ってまた当面必要な資金というものは、言うまでもなく大体事務費ということになろうかと思います。その事務費につきましても、先回申し上げましたが、初年度としては大体数百万程度のものでたくさんではなかろうかと存じておりますが、それにいたしましても何せゼロから出発するわけでありますから、もし必要がありますならば協会の借り入れ等についてのあっせん等を考慮いたして参りたい、かように考えております。基金の交付公債自体の繰り上げ償還につきましては、これまたさきに申し上げました通り、ただいまのところでは直ちにそういうことをいたそうとは考えておりませんが、将来また適当な時期に考慮の余地が出て参りましたならば一つ検討したい、かように考えております。
#92
○山内委員 一つ実情に即したように御判断願いたいと思うわけです。
 ここでちょっと希望を申し上げておきたいと思うのです。この協会が生まれまして、運営にあたっては地元である道知事が協力することはもちろんだと思います。けれども、お前の方には特別こういう配慮をしたのだから、一つ道の方ではどんどん必要な経費や事務費を出せということでありますと――私はあえて知事を弁護するわけではありませんけれども、地方自治体の最近の財政から見ましてほしいにはほしいのだが、そういうものにひもをつけられて、そして今困っておる地方自治体にいろいろ財政的なしわ寄せのないように一つ十分な御配慮と、どうせめんどうを見たのですから、その点も十分な御配慮をいただきたい。これは希望だけ申し述べておきます。
 次にお尋ねしておきたいことは、これは最初から前の長官のときも議論が出て非常に明瞭になりましたが、十億の資金の考え方なんであります。これは前に確認いたしましたけれども、もう一度だけはっきりいたしておきたいと思います。というのは、たしか長官はこういうふうに御答弁になったと思います。漁業権の問題は、十年後国債が現金にかえられたときに、そのときの置かれている状態で法律などを作るかどうかして、そのときに相談をしたいのだ、漁業権というものはこれで消滅したのではない、残してはあるけれども、それまでは生業資金といった形で困っている人の立ち直りという考え方で資金を使っていく、こういうふうな御答弁に確認してよろしいか。
#93
○小平政府委員 大体今御指摘の通りだと思いますが、十億円という基金は、これからもちろん生む利子によって北方の旧住民のために使っていこう、こういうことでございまして、漁業権の関係は、この協会が将来十年先には一応解散する建前になっております。その際には、残余財産の処分等はまた法律できめるという建前になっておりますから、旧漁業権というものはどうするかということは、現時点において考えられることはその際において検討する、こういうことになろうかと思います。従ってまた今後の融資等につきましても、今お話しの通りいわば一口に生業資金と申しますか、もちろんそれは漁業と関係者を含めての話でございますが、そういう方向に使っていこう、こういうことでございます。
#94
○山内委員 長官からはきわめて明瞭な御答弁をいただいたわけでございますが、やはりこのことをはっきりいたしておきませんと、長官就任される前でありますけれども、国会議員の中でも、十億は北方協会が交付を受けたものなんだから、それは煮て食おうと焼いて食おうと勝手に処分できるという見解を持っておる人もある。ですからそういう点を明瞭にして、誤りのない運営をしていきませんと、将来これは問題を残すわけであります。そういうことで、このことは十分に一つ誤りのないようにやっていただきたい。
 その次は、いろいろ準備にもこれから大へんなことだと思いますが、いつごろからこの北方協会が事業を開始できるのか、発足のめどについてお考えがあったら伺いたいと思います。
#95
○小平政府委員 この国会で、幸いこの法案が両院を通過いたし、成立をいたしますならば、できるだけ早く設立委員の任命をいたし、設立の準備にかかるわけでございます。これもそう長いことはかからぬかと思いますが、それにいたしましても一、二カ月は見なければならぬかと思いますので、その設立準備ができ次第、おそくも明春と申しますか、来年のなるべく早い時期に正式に協会が発足できるように万全の策を講じていきたい、かように考えております。
#96
○山内委員 今の御答弁では、明春というのは一月かどうかわかりませんが、年度内には一応発足できる、こう考えてよろしゅうございますか。
#97
○小平政府委員 年度内とお考えいただいて、大体間違いなかろうと思います。
#98
○山内委員 もう質問もございませんが、希望としては、とにかく初めて生まれる北方協会でありますから、特に国民の血税十億というものをむだにしないような、監督の厳正もさることながら、運営に万全を期して、この当初の北方協会の設立の目的に沿うように、一つ関係の官民の方々、総力をあげてやっていただきたい。希望だけを申し上げておきます。
#99
○中島委員長 受田新吉君。
#100
○受田委員 時間があるようですから一つ。この法律の主要の問題点は、一応解明をしておるようでございますが、個々具体的な規定に触れた質問をしたいと思います。
 第一に、主務大臣の権限でございますが、内閣総理大臣と農林大臣が主務大臣になっておる。役員の任命権者である大臣は、両方の名前を連ねることになるわけですか。
#101
○大竹政府委員 両方で協議をいたしましてきめるということになっております。従いまして両方の名前を連ねるという格好になっております。
#102
○受田委員 そうすると、内閣総理大臣と農林大臣が両方で任命権者になって、いわゆる辞令にもそういうことになるわけですね。
#103
○大竹政府委員 お話しの通りでございます。
#104
○受田委員 そうすると問題があるわけですが、第十五条の「役員」の中に「(非常勤の者を除く。)」とありますが、この非常勤というものはどういうものが該当するのですか。
#105
○大竹政府委員 十五条の中に「役員(非常勤の者を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。」こういう条文がございまして、この場合の「(非常勤の者を除く。)」、実は常勤の役員といたしましてはごく少数の者を予定しておりまして、それ以外の者はほとんど全部非常勤というふうに考えております。
#106
○受田委員 その常勤というのはどれどれを予定しておるわけですか。ほとんどが非常勤となると、常勤者はどれどれに当たるわけですか。
#107
○大竹政府委員 常務理事になりましてふだん業務を総括していく、こういう人は常勤の役員というふうに考えております。
#108
○受田委員 常務理事とそれから会長、副会長、これは常勤ですね。
#109
○大竹政府委員 ただいまの予定でございますから、正確にその通りになるかどうかは別でごございますけれども、会長、副会長はただいまのところ一応非常勤の役員というふうに考えております。
#110
○受田委員 どうもあいまいな点が一つあるのですが、この法律の案の中には今のようにまだだれが常勤になるか、非常勤になるかわからないのだというような点、それから総理大臣と農林大臣の両方が主務大臣になるというような問題、それからもう一つ、代理人の選任にあたりましても「協会の職員のうちから、協会の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選人することができる。」こういうような規定、この職員の中からまでそれを選び出さなければならないものかどうか、大体代理人としては少なくとも理事級まででとどむべきではないか、かように思うわけです。この点について具体的に御答弁願いたいのは、常勤職員としてもっぱら他の役職も兼ねないでいく職員はどれだということが、なぜ今日はっきりすることができないのか。それから第二は、内閣総理大臣と農林大臣が主務大臣であるが、その二人の意見が違う場合がある。これは意見が整わないで、任命するときに二人の推薦した人物が違ってきたという場合に、特に実力者内閣などにおいては、お前とおれとの意見が違うということがしばしば起こると思うのです。そういうときにどっちの方が権限を持つかということになると、上級大臣ということになるのかどうか。協議が整わざるときの任命はどっちの主務大臣がやるのか。それから代理人の選任にあたって、職員の中からまでこれを選び出すような必要があるのかどうか、七人も理事がおるのですから、理事によって、代理人を勤めさせるべきではないか、この三つについて御答弁を願います。
#111
○大竹政府委員 最初に現在常勤の役員としてはどういうものを予定しておるかということでございますけれども、先ほど御説明申し上げましたように、常務理事一名、それから監事一名、その程度を考えております。
 次に監督大臣が総理大臣と農林大臣になっておるが、相互に協議が整わない場合はどういうことになるかという御質問でございましたが、相互に最初から農林省、総理府が十分に連絡をいたしまして、今日まで仕事を進めて参ったわけでございまして、地元の実情等につきましても相互に共通した判断を持っております。ただいまの見通しといたしましては、先生御指摘のような事態はさしあたってあるまいというふうに考えております。
 次に代理人の選任に関しまして、職員のうちから会長の仕事を代理させる者を選ぶというのは行き過ぎではないか、こういう御質疑であったと思いますが、その点につきましては、実はこの会といたしましては、なるべく事務費の点も少なくいたしましてやっていきたいというふうに考えておるわけでございまして、関係者が現在散らばっておりますのは、大体北海道がおもでございます。なお若干の県に相当数ずつが固まっておるというような地域もあるわけでございます。それらの地域から理事がうまく選出されます場合には、そういう理事の方に部分的に会長の仕事をお願いするということもあり得ると思うのでございますが、場合によりましては、そういう地域に関しましては、特定の職員だけを配置するというふうなこともあり得ると考えられますが、そういう場合、そういう部分につきまして、必要があればその職員が会長の代理もしなければならぬというふうな事態もあるかと思いまして、こういう規定を設けたわけでございます。しかし趣旨といたしましては、もとより会長の仕事でありますから、全部を職員にまかせるというふうなことは適当でないわけでございます。全体的なものは、もとより代理人といたしましては理事にまかせておく、当然そういうことになろうと考えております。
#112
○受田委員 掘り下げての疑問ですが、今あなたは、主務大臣が意見が違うということは、今の段階ではなかろうという、今の段階ではというような意味のことを言われたのですが、総理大臣と農林大臣は同格で主務大臣であるのですか、あるいは上下関係があるのですか。
#113
○大竹政府委員 同格でございます。
#114
○受田委員 そうしますと、二人の意見が整わないということはあり得ることなんです。責任の所在が二つにまたがっているので、そういう場合にはどういう措置をとるかということの規定が必要なのではないのですか。
#115
○小平政府委員 理屈といいますか、理論上は受田先生のおっしゃるような場合があるいは想定できるかと思いますが、実際問題としては、そういった意見の相違が、どこまでも調整がつかぬというようなことは、これはおそらく将来に向かってもなくて済むだろう、またそうしなければいかぬと考えておりますので、実際問題としてはそれほど御心配いただくことはないのではないという考えを私は持っております。
#116
○受田委員 この法律案は少しあいまいな点が、今のような点ではっきりしない、つまり責任の所在ということがはっきりしない。権限関係などでも、総理大臣または農林大臣がそれぞれ単独に行使するということを妨げないということが、三十四条第一項に規定する権限についてはあるわけです。それぞれ単独にやるというのがはっきり書いてある部分もあるし、それから単独にやる場合にはどのものは単独にできるという、その単独がどちら側が単独にやっていいというような中身がどうもはっきりしない。それから今の二人の大臣が主務大臣で同格になっているという場合は、少なくとも実力者内閣のような場合には、総理と農林大臣は、これは両巨頭のような気持でどっちもおるのですから、これが意見が合わないということは実際にあり得ます。そういうときも心得て、ちゃんとした法律案としては、法律事項というのはすべて筋を通しておかぬといけないことなのです。ところがこれは非常にあいまいなんです。最初あなたは私の意見に理論的には共鳴せられたけれども、法律はすべて理論を通さなければ、法律案としては適切でないと思うのです。どうもこれは常識的な法案のような印象を与えておるので、権限の帰趨がどこにあるのかということを、法理的にはっきりきわめる必要があると私は思います。
#117
○小平政府委員 先ほどの答弁を繰り返すようなことになりますが、この場合の総理大臣は、確かに農林大臣同様に行政の長としての総理大臣を意味しておるだろうと思いますが、この両者の意見が最後まで調整がつかぬというようなことは、これはおそらく私は発生しないだろう。しかもこの北方協会の仕事の内容から申しましても、これは言うまでもなく農林省関係の仕事に非常に関係が深いわけでございますから、農林大臣と総理大臣とが話が一致せぬというようなことはおそらくこれはなかろう、私はあくまでもかように信じております。
#118
○受田委員 この議論はあまりこれ以上しますまい。こういう法律案をお出しになるときは、はっきりしたものを持ち出してやられないと、危険のある状態が包蔵されて法案を出されるということは、これは筋違いだろうと思います。全然ないだろうと言われておる。これはこのお二人は偉大な人物と自負しておられるわけですから、決していつも意見が合うとは限らない。合わぬこともある。仲の悪くなるときもある。それから同時にもう一つ、この問題は非常勤の役員にはどれだけの待遇をするのか、常勤にはどれだけの待遇をするのか、役員は何人配置されようとするのか、法律案を用意される以上は、そういう腹案がない限りはできないはずです。法律が出てから考えようということはないはずですから、はっきりした一応の腹案があるならお示し願いたい。
#119
○小平政府委員 その点も、この法律が通れば、言うまでもなく設立委員ができ、しかも北方協会が発足したおりは、会長その他の役員もできるというのですから、これらの人たちとともにそれぞれ職員ができるわけですから、それができないうちから、今役所で職員は何人にするとか、給料は幾らにするとか、そういうことまであまりこまかい一こまかいと言っては語弊があるかもしれませんが、細部にわたってそこまでやっておくということは、やはり協会のある意味での自主性というものを尊重しなければなりませんから、法律の上でそういうことまで予定せぬでも私はよろしいのではないか。今までのいろいろな法律もありますが、大体この程度の規定で私はできておる、かように承知いたしております。
#120
○受田委員 あなたは少し考え違いをしておる。法律をお出しになるときは、役員を何人にする、それからこのぐらいの待遇にするという腹案を持ち、それに伴う予算も要るわけなんですから、そういう一応の常勤の役員は、この協会の性格からいって、他の行政委員会等の常任の役員と見合って、大体この辺のところへ持っていこうというような腹案がないというと、これは法律ができた、それからというようなことでは間に合わないのです。その基準というのは、協会等の性格からいって、たとえば他の行政委員会の中で常任役員を問題とするならば、大体文化財保護委員会程度のものとか、あるいは国家公安委員会の程度のものとか、もっと言うと運輸審議会委員の程度のものとか、そういう大よその位置というものはお考えになっておらぬと、これはいかぬと思います。法律ができたら考えようというような、そういう無責任な立場で役員が選任されるわけではない。常任役員の位置はどの辺であるか、他の委員会に比べてどの辺のところにあるというようなくらいの一応の試案というものは、他の法律でもみな一応説明をしていただいております。今から考えるというようなだらしない委員会は普通ないです。そういう意味では、一応何かの試案を用意しておかなければいけないと思います。そんなふしだらな考え方では、これは協会発足の前途まことに暗たんたるものがありますから、一つはっきりしたものをお示し下さい。
#121
○大竹政府委員 事務的にただいま検討いたしておるものはございます。先ほどお話にもございましたように、設立当初の資金繰りというようなこともなかなか大へんな事態に置かれておりますので、なるべく簡素な形で出発させたい、私どもはそう考えておるわけであります。先ほど申しました常勤の理事と監事でございます。これは先生のただいまお話にございましたように、類似の団体もあるわけでございまして、形といたしましては、これは一つの金庫と申しますか、基金が十億でもって、その資金を運用していきます。あるいはまた一つの社会事業団体にも類似した意味合いを持っておるわけでありまして、そういった方面の各団体との比較なども考慮いたしまして、こういう役員の俸給というようなものも検討いたしたいと思います。そのほかの事務員につきましては、なるべく切り詰めていきたいというふうに考えております。
#122
○中島委員長 これにて質疑は終了いたしました。
#123
○中島委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#124
○中島委員長 起立総員。よって本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
#125
○中島委員長 引き続き大蔵省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。石山權作君。
#126
○石山委員 時間が大へん経過してきましたけれども、どうしても大臣から明確な御答弁を得たい事項が三つばかりございますので、残念でございますが、質疑を打ち切るというふうにはなり得ないので、その間、政務次官、事務当局でも御答弁のできる問題が二、三ございますので、その点についてお伺い申し上げたいと思います。
 私先ほど減税の中で、年来悪税といわれている間接税は、この際引き下げる必要があるのではないか、そのめどをお聞きしたけれども、めどについては今研究中というような御答弁でございました。今私どもはたくさんの間接税の関係、特に酒造関係から陳情を受けているわけです。陳情の内容を申し上げますと、いうところの減税三割、それから小売マージン二割ということが、要約すれば圧倒的です。その中には、こまかく言えば合成酒に対する反対の意向というふうなものもありますけれども、まず要約して一般的に言えば、減税三〇%、マージン二〇%、こういう打ち出し方をしているわけですが、これに対して、今まで減税をしてあげなければならぬが、どのくらいかと言ったら、なかなか明言ができないと言われたのであります。しかし三〇%に対してどのくらいの考え方を持つか、あるいは小売マージンの二〇%、これは検討してみた結果、どうもはなはだ遺憾だ、こういうふうな結論が出る、事務当局としてこういう声があることに対して、どういうふうな見解をこの場合示し得るかということを聞きたいのです。
#127
○天野政府委員 来年の予算編成にからんだ問題として先ほど申し上げた通りでございますが、われわれとしては減税はやりたい。減税をやろうとする場合には、間接税、直接税、いろいろ勘案して、できるならば両方やりたいという希望的な考えは持っているわけでございますが、そのワク等につきましては今研究をいたしておるような段階でございます。従いまして酒税の問題におきましても、今どの程度というようなことは研究の段階でございまして、数字を申し上げられない段階だ、このように了承いたしております。
#128
○石山委員 そのほかに、私は秋田であるわけでありますが、酒屋さんがたくさんあるわけなんで、増石、増米ですね。石数をもっとふやすことと、米をもっと配ってくれということを言うわけです。秋田の場合ではどのようなことを酒屋さんが言っているかと申しますと、二級酒一・八リットル三百円くらいだと、中小企業である清酒業者もこれからかなりに将来性が見出される、こういうように言っておるわけなんです。こういうことは大蔵当局の方では御検討なさったことがあるのでございましょうか。
#129
○志場説明員 ただいまの三百円とおっしゃいますのは、一・八リットルの二級清酒の小売値段のことだろうと思いますけれども、現在御承知の通り四百九十円が基準価格でございまして、その程度の価格にしております。それがもしも三百円ということになりますると、小売価格で四割方減るということになるわけでありますが、二級清酒で小売価格の中で占めております税率の税額の部分というものは、大体四〇%程度でございます。従いましてもしも小売価格で四割下げるということになりますると、その倍以上の率でもって酒税を下げなければならない、こういうことにもなるわけでございます。従いましてそうなりますると、三割の場合でございますと、六割以上の税率の軽減をしなければならないということになりまして、これでは税収等の点から考えまして、また税率の先例なり外国との比較から参りましても、とてもそこまでのことは考えられない、こういうふうに申し上げたいと思います。
#130
○石山委員 なるほどあなたから明快な御答弁をいただくと、かなりな高率の減税ということになります。それではこういうことはどんなものでございましょうか。昭和十一年ではお酒が大体一円でございました。そうして税金が三十二銭、それと、今日の四百九十円に対して二百四円四十八銭の税金というものは高いのでございましょうか、安いのでございましょうか。私はさっき地方の酒屋さんの声をそのままあなたにお伝えしたのですが、今度は計数的にこういう例があがっておるわけですけれども、その例に対してはどういう御見解でございましょう。
#131
○志場説明員 ただいまおあげになりました数字は、大体その通りだと思います。ですから私どもとしましては、全部戦前に返ることをもってよしとするか、ないしはその後のいろいろの変革をどう考えるかという点はございますけれども、戦前との対比におきましては、確かに小売価格の中で占める酒税の割合というものが上がっておるということは認められております。従いまして、できるだけそれは戦前の姿というものを一応の念頭に置きながら、なるべくそれあたりまで近づけていきたいという希望では進んでおるということだけは申し上げたいと思うのです。
#132
○石山委員 私は酒の話ばかりしておるけれども、増石、増米、それからもう一つしいて言えば、日本酒の中小企業に対して、合成酒等のいろいろな強い資本に対しての対照的な問題もありますけれども、日本古来の日本酒に対して、皆さんの方で特段に保護政策ということをお考えになっていられるかどうか。ありましたら一つでも二つでも事例をお示し願えれば大へんよろしいのでございますが……。
#133
○志場説明員 増米、増石とおっしゃいますわけですが、最近におきましては、原料米の事情も漸次ゆるやかになって参りまして、大体これくらいの需給の見通しからしまして、この程度は消化できるだろうということを考えますると、それに応ずる原料米は農林省の方からその通り割当を受けられるという状態になっております。でありまするが、戦前におきまして最高に作りましたのがたしか五、六百万石であったと思いますけれども、ことしは大体四百八十万石くらいすでにできておるわけであります。大体戦前の人口の一人当たりの状態に現在清酒についてもなってきております。従いましてこれ以上むやみに数量をふやしますると、値くずれとかいうような問題もありますので、そこは今度減税を行なうとしますと、それによるはね返りということも見積もる必要はございますけれども、そういうことを慎重に考えまして、全体としてそれほど値くずれがないように、また消費者から見れば求めたいものが足りないということもないように、そこは適当の判断をつけまして、それによって原料米を確保しまして、需要に応じながら全体の安定をはかるということによって、保護といえば保護かもしれませんが、その点は適当に考えていきたいと思っております。
#134
○石山委員 これで終わりますけれども、保護政策というようなことを強く打ち出してはいかぬと私は思いますけれども、添加するアルコールをかなり高く清酒業者は今買い入れている現状です。この現状は必ずしも公平だとは考えられません。いろいろ事情があって、あなた方に聞けばなるほどと思う節もございますけれども、御答弁を承っていると時間をとるので、私は一方的にお聞きすることになりそうですか、これはやはり十分お考えになって、資本的に小さい清酒業者に対するアルコール添加の問題を解決するような方向を作るのが、皆さんの方の義務なのではないか、こういうふうに思っております。
 それで大臣に来てもらって、どうしても答弁を聞かなければならない事項が残っておりますけれども、本会議もだんだん近づいてきておりますし、また大臣が御出席になれないということは、参議院の予算委員会でかなり深刻な経済問題が論議されているからだろう、こう思います。そこで関税局の設置に関してはおおむねやむを得ないという立場で私は了解しているわけですけれども、政務次官がおいでになりますので、この点だけは一つ十分聞いていただいて、政務次官からの御答弁をいただきたいのですが、これはいつか機会を見て大臣から特別に御答弁をいただきたい。その一つは、実は私はまだ心残りの点があるわけです。おおむね賛成しているけれども、まだ心残りの点がある。今まで大蔵省では、予算の面では均衡予算を命にしてきている。それから外から見ればこれは僅少予算に見えるわけです。ですからどうしても外局をふくらますとか、内局をふくらますとかいうことは、努めて避けなければならない一つのものの考え方であると思うのです。その大蔵省が今回関税局を設けるということに対しては、今までの質疑応答の中でも、趣旨説明の中でもそうでしたが、自由化に伴う事務量の増大ということをにしきの御旗にしております。しかしわれわれは、それのみでは部局の大きさというものをふやしたり何かしてはいかぬという考え方です。私はこの際、この中にはどうしても自由化に伴って受ける弱小企業等を含めまして、関税政策によって問題を調整する。そのためにはどうしても関税局が独立しなければうまくないのだ、こういう点が付加されなければ、よその省と同じでしょう。事務量が増大したから局を一つふやすのだなどという、その点は政府次官から御答弁をいただけると思います。
 それから減税の問題については、方向さえもつかむことができないので、努力するということでしょうけれども、もし減税について、間接税について言葉があるようでしたら、それにも一言つけていただきたい。
 それからもう一つは、この法案に関係する金融機関の審議会委員の問題でございます。この人員の構成を見てみますと、残念ですが中小企業の方々が入っておりません。それから労働組合は異質だといって片づければ、あるいはそういう判定の仕方もあるかもしれませんけれども、金融機関の審議会、こういうものは私たちに言わせれば、中小企業の方が一人入っているそうですか、中小企業の代表者をもっと入れ、もっと型をはずして各方面から意見を聞こうとするならば、労働組合等の代表者もこの中に入れる必要があるのではないか。今のままでいきますと、学識経験者と、あるいはどうも言いたくないのですけれども、特定の階層の代表者によっておおむね委員が構成されているというこの形は、これからは必ずしも好ましいものではない。ぜひとも中小企業の代表、あるいはその他の各界の代表を入れるという工夫を、この際私たちは要望したい。これはやはりあなたから一つ答えをいただかなければならない。
 以上の三つの点を政務次官から特に御答弁をいただきたいと思います。
#135
○天野政府委員 ただいまお述べになりました三点の御意見は、それぞれ非常に有益な御意見でございまして、われわれとしても有力な参考といたし、今後善処して参りたいと思っております。
#136
○石山委員 関税率等の問題については、あなたにお聞きしてもだめですから、これは特に大臣に御出席願って御答弁をいただくというふうに委員長に強く御要望申し上げて、これで終わります。
#137
○中島委員長 これにて本案に対する質問は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#138
○中島委員長 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 大蔵省設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#139
○中島委員長 起立総員。よって本案は可決いたしました。
 なお、本日議決されました各案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○中島委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。
 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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