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1961/10/19 第39回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第039回国会 大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第1号
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1961/10/19 第39回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第039回国会 大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第1号

#1
第039回国会 大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第1号
本小委員会は昭和三十六年十月三日(火曜日)委
員会において設置することに決した。
十月四日
 本小委員は委員長の指名で次の通り選任された。
      伊藤 五郎君    大久保武雄君
      岡田 修一君    鴨田 宗一君
      藏内 修治君    田澤 吉郎君
      藤井 勝志君    毛利 松平君
      佐藤觀次郎君    辻原 弘市君
      広瀬 秀吉君    藤原豊次郎君
      武藤山治君
同日
 伊藤五郎君が委員長の指名で小委員長に選任さ
 れた。
    ―――――――――――――
昭和三十六年十月十九日(木曜日)
    午後一時十九分開議
 出席小委員
   小委員長 伊藤 五郎君
      田澤 吉郎君    藤井 勝志君
      毛利 松平君    辻原 弘市君
      広瀬 秀吉君    藤原豊次郎君
      武藤 山治君    横山 利秋君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  天野 公義君
        大蔵事務官
        (銀行局長)  大月  高君
    ―――――――――――――
十月十九日
 小委員藤井勝志君同月十一日委員辞任につき、
 その補欠として藤井勝志君が委員長の指名で小
 委員に選任された。
同日
 小委員佐藤觀次郎君同日小委員辞任につき、そ
 の補欠として横山利秋君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 金融に関する件
     ――――◇―――――
#2
○伊藤小委員長 これより会議を開きます。
 金融に関する件について調査を進めます。
 まず、第三十八回国会におきまして、政府において検討すべき問題点として指摘いたしておきました中小企業金融に関する諸問題について、その後の検討の結果を政府より御説明願います。大月銀行局長。
#3
○大月政府委員 この前の国会におきまして、この小委員会において御決定になりました中小企業金融対策について、その後政府側においてとりました事項について御報告申し上げます。
 第一点は、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の資金量の大幅増加と金利の引き下げという問題でございます。
 まず、資金量の大幅増加の問題でございますが、この両公庫の資金量の拡充につきましては、従来から常々積極的に配慮して参ったわけでございますが、今般金融引き締めに伴いまして、中小企業者の一般的な資金需要に対処いたしますとともに、中小企業者の年末資金、災害復旧資金、これらの需要を考慮いたしまして、国民金融公庫に対しましては九十五億円、中小企業金融公庫に対しましては九十億円の資金の手当をいたすことに決定いたしております。なお、今後情勢の推移に応じまして、さらにこの両機関に対する財政資金の追加を行なうことも検討いたしたいと存じております。
 第二に、この両機関の金利の引き下げの問題でございますが、昭和三十六年一月一日から、この両公庫の貸出と金利を年三厘引き下げまして、年九分といたしたわけでございます。今後においても市中金利の動向等を勘案しながら、長期的には両公庫の貸出し金利について引き下げの方向で検討して参りたいと存じております。
 第二の問題は、中小企業金融公庫の対象企業の資本金限度の引き上げと貸出と限度の引き上げということでございます。
 第一の、対象企業の資本金限度の引き上げの問題でございますが、現在、中小企業金融公庫の融資対象となる中小企業者の定義につきましては、この公庫が発足いたしました昭和二十八年以来、資本金一千万円以下または従業員三百人以下、商業またはサービス業につきましては特に人数が限定してありまして、これは三十人以下となっております。また鉱業につきましては千人以下と特例が設けられておりますが、そういう資本金一千万円以下または従業員三百人以下、ここいう規模の企業と定められて今日に至っておるわけであります。その後、わが国の産業経済の成長拡大がございまして、この中小企業の定義につきましても、再検討を必要とするというように考えておりますが、この問題は、一つは中小企業金融公庫の融資対象という見地だけではなく、中小企業対策の対象をどういうところに求めるか、どういうところに限定するかという見地から、慎重に検討を要する問題でございまして、今後、中小企業基本法その他いろいろ中小企業の対策が検討されることになっております。そういう扱いとも関連いたしまして、通産省とよく御相談しながらこの問題を検討して参りたいと存じております。
 それから中小企業金融公庫の貸出し限度の引き上げの問題でございますが、現在中小企業金融公庫の一貸付先に対する貸付け限度につきましては、昭和二十八年に公庫が発足いたしました当時は一千万円以内ということで、これは一本であったわけでございます。その後経済情勢が次第に変わって参りましたので、三十一年の四月になりまして、軍化学工業と輸出産業の二つを取り上げまして、特別に貸出金の必要の多い産業といたしまして、特例的に三千万円に引き上げたわけでございます。その後昭和三十五年二月に至りまして、鉱業と公益事業につきましては再び特例を設けまして、これを五千万円以内というように引き上げてございます。そういう意味で、現在は千万円と三千万円と五千万円というように三段階になりまして、業種によって最高限度を区別するというように、次第に改正を加えてきておるわけでございます。経済が成長いたしますに伴いまして、中小企業者の所要資金も次第に増大してくるという情勢にございますので、この公庫の貸出と限度を引き上げることについても当然検討すべき時期に来ておる、こう考えております。しかし現状におきましても、運用上今申し上げました通りかなり弾力的な扱いをいたしておるということもございます。それから実質的な引き上げを行なうということになりますと、結局公庫の総貸付け資金量をたくさん食うということになりまして、これは財政的見地からも考えてみなくちゃいかぬ問題を残しておる。また現在相互銀行とか信用金庫の貸付け限度を一千万円ということに限定いたしておりますが、そういうものとの関連もございますので、ひっくるめまして検討して参りたい、こういうことでございます。
 第三の問題は、国民金融公庫の一件当たり平均貸出し額の増加と、小規模企業に対する近代化資金貸付の拡充という問題でございます。
 まず一件当たり平均貸出と額の増加の問題でございます。国民金融公庫の一件当たり平均貸し出し金額は逐年増加いたしております。具体的に申し上げますと、三十二年度におきましては総平均二十万三千円、三十三年度におきましては二十一万一千円、三十四年度におきましては二十三万一千円、三十五年度におきましては二十五万二千円、こういうようにふえて参っております。本年度におきましても四月――七月の統計によりますと、二十七万三千円、こういうようにふえておるわけでございますけれども、なおかつ二十七万三千円という金額はかなり小さな金額であると申さねばならないと思います。この国民金融公庫の平均貸出し額が相当小さいということにつきましては、この公庫の貸し出しの目的が生業資金の貸し出しということでございます。そういう意味で十万ないし二十万程度の貸し出しに力を入れておる。その反対に五十万をこえる貸し出し、特に百万円をこえる貸し出し、そういうようなものについては消極的であるということによるものでございまして、これは国民金融公庫の性格として、いたずらに平均金額を上げることだけがいいというわけではないと思います。しかし、最近小規模事業者の所要資金も漸次増大していく、こういうことでございます。最近の国民金融公庫の制度といたしまして、小規模事業者に対する設備近代化資金貸付け制度というのを置きまして、これを逐次拡充して参りたいということでございます。そういたしますと、この金額は今申し上げました二十数万円の金額よりも相当大きい平均になりますので、この小規模事業者に対する設備近代化資金の貸付け制度がだんだん拡充されて参りますと、平均金額もおのずから増加することになる、こういうように考えるわけであります。その小規模企業に対する近代化資金貸付けの拡充の問題でございますが、この制度は従業員五十人以下の小規模企業の設備近代化資金についてその融通を促進するために定めました、国民金融公庫の制度でございます。これによりますと、三十六年度、本年度におきましては、三十億円の資金を本所に留保しておきまして、支所で一件八十万円以上の貸し出しを行ないます場合には、別途その資金を本所から配付する、こういう制度をとっておるわけでございます。この制度を四月から実施いたしておりますが、本年度の実績を見ました上で、うまく動くようでございましたら、来年度もさらに拡充するという方向で検討して参りたいと思っております。
 それから第四の問題は、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の支店及び支所網の拡充整備という問題でございます。この二つの公庫とも逐年支店及び支所の拡充をはかって参っておるわけでございまして、三十六年度、本年度におきましては、中小公庫において松江、松本及び秋田の三支店並びに釧路及び函館の二出張所を設置いたしまして、その結果、十四ヵ支店、四出張所という現在の実績でございます。国民金融公庫におきましては、本年度土浦、多治見、新井浜及び鹿屋、この四支所を設置いたしまして、現在のところ八十八支所二出張所、こういうことになっております。今後も中小企業金融の充実という見地から、両公庫の支店、支所の整備拡充をはかって参りたい、こういう方針でございます。
 それから第五は、商工組合中央金庫及び日本不動産銀行の金融債の消化の促進と資金源の充実と金利の引き下げ、こういう問題でございます。
 まず第一に商工組合中央金庫でございますが、資金の充実の点につきましては、公社債投資信託の発足に伴いまして、本年一月以降、興、長銀の割引債等とともに、商工中金の割引債も売れ行きが悪い、特に証券会社要託分の売れ行きが不振でございます。それで現在に至っておるわけでございますが、この対策といたしましては、一つは利付債の消化の増加をもってこれを補いたいということで、現在銀行、保険会社等、主として利付債を持っております金融機関に対しまして、その消化の額をふやしてもらうように働きかけておりまして、相当の実績を上げておるわけでございます。それから割引債自体につきましては、商工中金の支店網が相当全国に行き渡っておりますので、このみずからの店頭におきまして消化を促進する努力を払っております。それから資金源といたしましては、金融債のほかに預金もございますので、一般の金融機関と同様預金の増強に努める、こういうことでございます。これはいずれも商工中金自体が民間において資金を集めてくる方策でございます。これと並行いたしまして、政府の側におきましても、先ほど中小公庫、国民公庫について財政資金を追加いたしましたと御報告いたしましたが、商工中金につきましても、これらと並行いたしまして、百六十五億円の財政投融資の追加を行なっております。この百六十五億円につきましても、今後の情勢の推移を見まして、必要に応じてその増大をはかって参る方針でございます。それから金利引き下げの問題でございますが、昭和三十六年一月一日から国民金融公庫と中小企業金融公庫の貸付け金利は年三厘引き下げられたということを先ほど御報告申し上げましたが、これと歩調を合わせまして商工中金の平均金利も年九分六厘台から年九分三厘台へと平均年三厘方引き下げを行なったわけであります。今後も中小企業者の金利負担を軽減いたしますために、市中金利の動向を勘案しながら長期的には引き下げの方向で検討して参りたい。
 それから不動産銀行の問題でございます。最近不動産銀行の債券の消化状況を見ますと、利付債、つまり金融機関の方で消化してもらう債券、金融債につきましては、比較的順調な伸びを示しているわけでありますけれども、割引債につきましては、やはり商工中金の割引債と同じように、なかなか消化がうまくいかない。全体といたしまして前年同期を若干下回るというような不振の状況であります。今後のこれらに対する対策といたしましては、利付債につきまして先ほど申し上げましたような方向で、金融機関の引き受けを促進するというようなことをやります一方、不動産銀行の資金充実について、やはり他の面についても努力して、中小企業金融に支障のないように努めて参りたい。それから金利の問題でございます。この不動産銀行の金利は、ほかの金融機関に比べましてまだ相当高いわけでございます。そういう点から、従来からその引き下げの努力をいたして参っておりますが、今後も引き続きその引き下げに努力して参りたい。ちなみに、この日本不動産銀行の設立されました昭和三十二年九月の新規貸出し金利は三銭七毛九糸ということでございました。三・〇七九ということであったわけでございますが、逐次低下を見ておりまして、三十六年七月におきましては二銭八厘八毛七糸というところまで下がって参っております。
 第六は、中小企業信用保険公庫に対する政府出資の増加による信用保証協会の保証原資の増強等信用保証制度の改善充実ということでございます。中小企業信用保険公庫に対する政府出資は、逐年増加して参っているわけでございます。これによって信用保証協会の保証原資の増強に努めておるのでございます。特に本年度におきましては二十億の出資を予定いたしているわけでございます。そのうち十億円につきましては、本年度下期に出資が予定されておりましたのを、先般の国際収支改善対策に関連いたしまして繰り上げ出資を行なったわけであります。九月にこの出資をいたしております。そういうふうにいたしまして、当面の信用保証制度の充実をはかることにいたしているわけでございまして、こういう信用保険公庫の活動によりまして、信用保証協会の信証の実績は逐年増加するとともに、保証料率も次第に低下の傾向にあります。具体的に申し上げますと、信用保証協会の保証の承諾額は、この協会が法制化されました昭和三十一年度におきましては七百九十三億、ほぼ八百億であったわけでございますが、逐年増加いたしまして、昭和三十五年度におきましては千七百六十五億とほぼ倍になっております。それから信用保証協会の実収保証料率につきましては逐次下がってきておりまして、昭和三十一年度では二・三一%のものが三十五年度におきましては一・八九%ということで非常な低下を見ているわけであります。
 第七の問題は、中小企業振興資金助成制度の資金量の増加と小規模企業に対する貸付の拡充、こういうことであります。これは中小企業庁の所管の問題でございまして、企業庁からお答えいたすべき筋のものであると思いますが、参考までに中小企業庁の意見を致しましてかわって御報告申し上げます。
 この中小企業振興資金助成制度の資金量につきましては、同じく従来からその拡充に努めて参ったわけであります。三十五年度は十四億二千五百万、三十六年度は二十九億五千万、こういう数字になっておりますが、今後もこの増加をはかって参りたいということであります。また小規模企業に対する貸付の拡充についても、従来から各般の措置を講じて参っておるわけでありますが、今後もこの線で検討して参りたいという中小企業庁の意見でございます。
 第八の問題は、日本開発銀行及び北海道東北開発公庫の地方開発資金の増強の問題でありますが、まず開発銀行の地方開発資金につましては、昭和三十四年度三十四億円、三十五年度七十億円と逐次ふえて参っておりますが、三十六年度に至りましては大幅にこれが増額になりまして、百七十億円の貸し出しを予定いたしております。それからこれの対象といたしまして、三十六年度の地方開発向け融資方針としては、新たに開発促進法が制定されました。中国及び北陸地方、その他の後進地についても融資の対象とするという方針になっております。そういうことから本年七月には新たに広島、金沢にそれぞれ支店を開設いたしまして、地方開発融資資金の円滑化をはかっていく次第でございます。北海道東北開発公庫の出資金、融資金につきましては、設立以来着実に増強されておりまして、過去三年間の推移を見ますと、昭和三十四年度が百四十三億円、三十五年度が百六十億円、三十六年度が百九十億円と逐次増額されてきております。なお、この地方開発資金は、今後地域的な二重構造の解消というような観点から非常に重要なものでございますので、開発銀行、北海道東北開発公庫、この両機関の資金の拡充については十分今後とも努力して参りたいということでございます。
 第九の問題は、民間中小金融機関の一貸し出し先当たり貸し出しワクの引き上げの問題であります。相互銀行の同一人に対する信用供与額は最高限度、法律により自己資金の百分の十となっております。それから信用金庫の一会員に対する貸付け金額の最高限度は、業務方法善によりまして自己資金の百分の二十ということに規定されておるわけであります。しかし、実際の行政指導におきましては、この二つとも中小企業金融の最高限度をば一千万円としてやるようにいたしておるわけであります。この一千万円の基準につきましては、昭和二十八年の二月に制定されて以来据え置かれております。その間中小企業金融の実情の変化も考えられますので、当面検討の余地が十分にあると思っております。しかしこの具体案につきましては、先ほど申し上げました中小企業金融公庫の対象等と関連いたしまして、また中小企業自体の財源措置をどうするかということの関連がございますので、慎重に研究する必要があると思っております。
 第十は、民間中小金融機関の健全化、合理化の促進と日銀取引の拡充等による地位の向上の問題であります。相互銀行、信用金庫等の経営の健全化、合理化につきましては、従来から諸般の行政指導によってこの促進に努めておるわけでございますが、今後ともそういう方向に考えて参りたいと思うわけであります。また日本銀行の取引につきましては、相互銀行は逐年取引行数が増加しておりまして、現在三十二行に達しております。信用金庫につきましては、最近、城南信用金庫という一つの金庫につきまして取引が開始されたわけでありますが、今後とも業務の実情に応じてこの拡充に努めることにいたしたいと思うわけであります。
 最後に、第十一項といたしまして、金融逼迫期における中小金融の円滑化の問題であります。金融の逼迫期におきまして、中小金融にそのしわが起こるということのないように措置するということは、最近の情勢から考えましても当然のことでございますけれども、その目的のためにあらかじめ資金を留保いたしましてこれに備える。そういう方法は現状において必ずしも適当と考えておりません。むしろ金融逼迫期におきましては、実情に応じて財政資金の大幅な活用をはかり、たとえば財政投融資計画の繰り上げをやるとか、あるいは追加をするとか、あるいは金融債等の政府資金による買いオペを実行するとかいうような財政資金の大幅な活用をはかる。そのほか行政指導によりまして民間金融機関の中小企業向け貸し出しワクを増額する、あるいは貸し出し金利の低下をはかる、こういうように政府と民間と両々相待ちまして、中小企業の資金の確保をはかって参るということが最も適当であろうと考えております。
 以上、十一項目につきまして、従来われわれとしてとって参りました措置につきまして、簡単に御報告申し上げた次第でございます。
#4
○伊藤小委員長 続いて質疑の通告がありますのでこれを許します。広瀬秀吉君。
#5
○広瀬(秀)小委員 今いろいろ説明を聞いたわけですが、国際収支の逆調というようなこと、あるいは物価の意外の暴騰、それから高度経済成長のつまづきという点からも、金融の引き締めの情勢に転換をいたしまして、そのしわがおそらく中小企業に二千億近くも寄るのじゃないか、こういう予想がされるわけであります。その中で、とりあえずこれから年末にかけて財政投融資の計画によって三百五十億、さらに買いオペによって二百億、計五百五十億ばかりの資金手出をして中小企業に回されるという計画のようでありますが、この点について今御説明を承りますれば、状況に応じてはこれを増加してよろしいのだ、こういう気持でおるのだということですが、おそらく概算しても金融引き締めの全体の情勢の中で約二千億の中小企業に対する金融のしわ寄せがくるだろうということを考えますならば、この額はやはり非常に小さいのじゃないかということでございますから、相当これも大幅に追加資金を与える形をとらなければいけないのじゃないかということが一つであります。どの程度まで現在お考えであるか。それからその方法としては、やはりもう一ぺん財政投融資計画を練り直す形の中で資金を出していくのか、あるいは買いオペの方式をやるのか、この点について一つお伺いしたいと思います。
#6
○大月政府委員 最近の金融情勢から見まして、中小企業に対して相当しわが寄るのではあるまいかというお話でありました。二千億というお話がございましたが、これは昭和三十二年にこの引き締めを実行いたしましたときに、全国銀行の中小企業に向けて貸し出しました貸し出しの比率がだんだん低下いたしまして、そのパーセントを全体の資金量にぶっかけてみますと、ちょうど金融引き締めの期間で二千億ぐらい減ったという一応計算上の数字があるわけでございます。それをさしてのお話かと存ずるわけでございますが、今般の金融の情勢に対処いたしまして、中小企業金融の問題につきましては、特に当初から注意を払っていろいろな施策をやって参っております。先ほどお話がございました五百五十億の問題もそうでございますが、今般は早目に、行政指導の方針といたしまして、たとえば公定歩合を引き上げましても、中小企業に対する貸出し金利は引き上げないというような行政指導、なおこれは銀行協会においても申し合わせをいたしておるわけであります。そのほかに資金量につきましても、中小企業の資金量を確保するようにという行政指導をやっております。具体的には中小企業に対する融資の比率を落とさないように、なおむしろ積極的にふやすような心がまえでやってほしいということをやっておりますので、その二千億という数字のもとになりましたような現象は、今後起きないであろうし、極力起こさないようにやっていきたい。民間の金融機関の面における中小企業の資金を絶対に確保したいということを考えております。なお政府資金につきましてもお話のございましたように、情勢に応じてさらに追加を考えたいということでございますが、その方式につきましては、やはりまだ決定いたしておりませんけれども、中小企業に対する三機関、中小、国民、商中に対する資金増加と、今実行しております政府資金による金融債等の買オペ、このやはり両方式を併用するのが適当かと考えておりますけれども、それは情勢に応じましてきめたいと存じておりまして、まだ結論に達ておりません。なおその金額につきましても十分情勢を見て決定いたしたいと思っております。
#7
○広瀬(秀)小委員 もう時間もありませんから、いずれ中小企業の金融問題全般にわたりましてお聞きいたしたいと思いますが、とりあえずきょうは資料を一つ要求しておきたいと思うのです。それは中小企業全金融機関のそれぞれの区別ごとに、全国銀行とかあるいは地方銀行あるいは政府機関の中小企業の融資機関別に、設備投資資金が全貸し出しの中で中小企業向けの設備投資というものはどのくらい貸し出され、そのパーセンテージがどのくらいになっているかというようなことを大体三十三年からでけっこうです。――三十一年からということにしておきます。三十一年あたりからの比較の一覧表を一つ出していただきたいと思います。以上です。
#8
○大月政府委員 今の資料の問題でございますが、わかる範囲におきまして提出いたすことにいたします。
#9
○伊藤小委員長 次会は追って公報をもって御通知することとし、本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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