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1961/10/03 第39回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第1号
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1961/10/03 第39回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第1号

#1
第039回国会 商工委員会 第1号
 本国会召集日昭和三十六年九月二十五日(月曜
日)(午前零時現在)における本委員は、次の通
りである。
   委員長 中川 俊思君
   理事 内田 常雄君 理事 小川 平二君
   理事 岡本  茂君 理事 中村 幸八君
   理事 長谷川四郎君 理事 板川 正吾君
   理事 田中 武夫君 理事 松平 忠久君
      遠藤 三郎君    小澤 辰男君
      海部 俊樹君    神田  博君
      佐々木秀也君    齊藤 憲三君
      始關 伊平君    首藤 新八君
      砂原  格君    田中 榮一君
      中垣 國男君    野田 武夫君
      濱田 正信君    林   博君
      原田  憲君    村上  勇君
      森山 欽司君  早稻田柳右エ門君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      小林 ちず君    多賀谷真稔君
      中島 英夫君    中村 重光君
      西村 力弥君    山口シヅエ君
      渡辺 惣藏君    伊藤卯四郎君
      大矢 省三君
    ―――――――――――――
九月二十七日
 委員長中川俊思君辞任につきその補欠として早
稲田柳右エ門君が議院において委員長に選任され
た。
昭和三十六年十月三日(火曜日)
   午前十時四十分開議
 出席委員
   委員長 早稻田柳右エ門君
   理事 内田 常雄君 理事 岡本  茂君
   理事 中村 幸八君 理事 長谷川四郎君
   理事 板川 正吾君 理事 田中 武夫君
   理事 松平 忠久君
      浦野 幸男君    遠藤 三郎君
      菅野和太郎君    神田  博君
      佐々木秀也君    齋藤 憲三君
      始關 伊平君    白浜 仁吉君
      首藤 新八君    田中 龍夫君
      中川 俊思君    野田 武夫君
      林   博君    村上  勇君
      山手 満男君    加藤 清二君
      小林 ちづ君    多賀谷真稔君
      中村 重光君    西村 力弥君
      山口シヅエ君    伊藤卯四郎君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  佐藤 榮作君
        国 務 大 臣 藤山愛一郎君
 出席政府委員
        経済企画政務次
        官       菅  太郎君
        通商産業政務次
        官       森   清君
        通商産業政務次
        官       大川 光三君
        通商産業事務官
        (大臣官房長) 塚本 敏夫君
        通商産業事務官
        (通商局長)  今井 善衛君
        通商産業事務官
        (重工業局長) 島田 喜仁君
        通商産業事務官
        (公益事業局) 樋詰 誠明君
 委員外の出席者
        専  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
九月二十七日
 委員砂原格君、渡海元三郎君、濱田正信君、及
び森山欽司君辞任につきその補欠として南好雄君、
仁吉君、菅野和太郎君、及び山手満男君が議
長の指名で委員に選任された。
九月二十八日
 委員小川平二君辞任につきその補欠として浦野
幸男君が議長の指名で委員に選任された。
十月二日
 委員中垣國男君辞任につき、その補欠として赤
澤正道君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
九月二十五日
 自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第一号)
 小型自動車競走法の一部を改正する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第二号)
 低開発地域工業開発促進法案(内閣提出第六
 号)
 石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法
 律案(内閣提出第二七号)
 輸出入取引法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第二八号)
 臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案(
 内閣提出第二九号)
 産炭地域振興臨時措置法案(内閣提出第三〇
 号)
 石炭鉱山保安臨時措置法案(内閣提出第三一
 号)
 電気用品取締法案(内閣提出第三八八号)(
 予)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
九月三十日
 石炭鉱業合現化臨時措置法の一部を改正する法
 律案(内閣提出第二七号)
 臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案(
 内閣提出第二九号)
 産炭地域振興臨時措置法案(内閣提出第三〇
 号)
 石炭鉱山保安臨時措置法案(内閣提出第三一
 号)
は石炭対策特別委員会に、付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第一号)
 小型自動車競走法の一部を改正する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第二号)
 輸出入取引法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第二八号)
 通商産業の基本施策に関する説明聴取
 経済総合計画に関する説明聴取
    ―――――――――――――
#2
○早稻田委員長 ただいまより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび皆様の御推挙によりまして商工常任委員長の重席を汚すことになりました。もとより浅学非才の私でございます。皆様の力強き御支援と御協力によって、円満なる議事の運営を期したいと考えております。何とぞ御指導賜らんことをひとえにお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
 この際、前委員長であらせられました中川俊思君より発言を求められております。これを許します。中川俊思君。
#3
○中川委員 それでは一言ごあいさつを申し上げます。
 顧みますれば、過去一カ年近くでございましたが、商工委員長を勤めさせていただきまして、諸君の御協力を得て、大過なく職責を果たすことができましたことは、まことに感謝にたえない次第であります。運営上非常にまずい点が多々あったと存じますが、私といたしましては最善を尽くしてやったつもりでございまするし、かつ委員会に付託されました法案は、皆様方の御協力を得て、この前の三十八国会で全部通過したわけでございます。たまたま政防法等の問題がございましたために、委員会は通過いたしましたが本会議に上程するあたわずして、ああいう状態になったことはまことに遺憾でございましたが、この国会におきまして、幸いにして、私の先輩である早稻田柳右エ門さんが、今度は練達たんのうの方でもありまして、委員長に就任されましたので、どうか一つ皆様方の御協力を得て、この委員会が前国会と同様にスムーズに進行いたしますように、特に社会党の諸君にお願い申し上げます。
 幸い政府の方におきましても、佐藤通産大臣初め、森、大川両政務次官が控えております。この前は、いろいろな事情上、大臣が出て来ないと会議を開かないということで、非常に問題があったのであります。大臣もからだが一つでございますので、予算委員会開会中は、政務次官がぜひ御出席をいただいて、一つ政務次官でごかんべんを願いたいというと、まことに大政務次官に対して相済まぬのでありますが、これは社会党の諸君にこの点も特にお願いをいたしまして、本委員会が前国会同様円満に進行いたしますように、特にお願いを申し上げる次第であります。退任のあいさつにあたって下らぬことを申して、まことに恐縮でございますが、どうか一つあしからず御了承いただきたいと存じます。はなはだ蕪辞でございましたが、今日までの御交誼に対して、つつしんでお礼を申し上げる次第であります。
#4
○早稻田委員長 板川正吾君より発言を求められております。これを許します。板川正吾君。
#5
○板川委員 私は委員の同意をいただきまして、ただいま中川前委員長が退任をされましたので、一音謝辞を述べたいと思います。
 御承知のように、中川委員長は第三十七回国会から三十九国会に至る間、多忙な当商工委員会の委員長として在任をされたのであります。在任中はわれわれの思い出多い輸出入取引法の改正あるいは割賦販売法、石炭関係法案等の数々の法案の審議をいたしました。しかしこの問題の多い輸取法あるいは石炭関係諸法等も、委員長の非常にらいらくであるが細心、締めるところは締めるという審議態度の結果、円満に与野党で一致をしたのであります。問題の多い法案がこのように円満に与野党で一致したということは、とりもなおさず委員長の人柄によるものと存ずるのであります。今回中川前委員長は海外を視察されて、特に今後の日本の総合エネルギーの問題について強い関心を持たれ、今後の政治的な活躍が期待されておるときであります。都合によりまして退任されましたことはまことに残念であります。どうか一つ今後とも御奮闘をお願い申し上げる次第であります。長い間委員長としてまことに御苦労さまでした。
 簡単でありますが一言述べて謝辞といたします。
     ――――◇―――――
#6
○早稻田委員長 この際前例にならいまして国政調査承認に関する件についてお諮りをいたしたいと存じます。
 今国会におきましても通商産業の基本施策に関する件等につきまして調査を進めて参りたいと存じます。
 つきましては議長の承認を得なければなりませんので、調査の事項といたしまして、
 一、通商産業の基本施策に関する事項
 二、経済総合計画に関する事項
 三、公益事業に関する事項
 四、鉱工業に関する事項
 五、商業に関する事項
 六、通商に関する事項
 七、中小企業に関する事項
 八、特許に関する事項
 九、私的独占の禁止及び公正取引に関する事項
 十、工業と一般公益との調整等に関する事項
 以上十項目。調査の目的といたしましては、日本経済の総合的基本施策の樹立、並びに総合調整のため通商産業行政の実情を調査し、その合理化並びに振興に関する対策樹立のためとし、
 調査の方法といたしましては、小委員会の設置、関係各方面より説明聴取及び資料の要求等といたしまして、証人要求をいたすことにいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○早稻田委員長 御異議なしと認めます。そのように決定いたします。
     ――――◇―――――
#8
○早稻田委員長 この際第三十九回国会の初めにあたりまして、まず通商産業大臣より通商産業の基本施策について所信を承りたいと存じます。通商産業大臣佐藤榮作君。
#9
○佐藤国務大臣 去る七月通商産業大臣を拝命いたしました。どうか今後よろしく御指導、御協力のほどをお願いいたします。
 この機会に所信の一端を表明させていただきます。
 わが国経済は、過去三年にわたって大幅な拡張拡大を遂げ、国民生活水準の向上、雇用面の改善産業構造の高度化などに顕著な成果をおさめて参りましたが最近に至りまして、その成長のテンポが政府の想定する以上に急速であるため、国際収支の悪化を招来するに至りました。政府は最近景気の過熱を防止し、国際収支の均衡を回復するため、さきに公定歩合の引き上げを初めとして、所要の施策を講じましたが、最近の情勢にかんがみまして、今般国際収支改善対策を策定いたしました。
 他方最近における海外情勢の進展にかんがみ、政府は貿易為替自由化促進計画を策定し、所要の対策の充実をはかりつつ貿易自由化の繰り上げ実施を明らかにいたしました。
 当面のわが国経済の課題は、以上の二方策に示された方針に従って、国際収支の改善と貿易自由化の促進をはかりもってわが国経済の長期にわたる高度成長の実現をはかるべく、万全の努力を傾注することにあるのであります。
 最近における国際収支の動向は、年度間では相当の赤字を生ずることが予想されるに至りましたが、このような事態に対処するため、輸出の振興を基本とする積極的対策の充実をはかるとともに、国際収支の逆調は民間設備投資を中心とする内需の強調に基づくものと考えられますので、内需面においても投資、消費の各面にわたって過大な需要の抑制を主眼とした対策を講ずることが必要とされるのであります。
 通商産業省としては、以上のような見地から、さきに決定を見た国際収支改善対策の線に沿って、関係各省との協力のもとに輸出の促進をはかるため、輸出振興、税制の改善強化、日本輸出入銀行の資金の充実確保、輸出保険の保険料率の引き下げ等の措置を強力に推進実施するとともに、設備投資の抑制についても、その緊要度を考慮しつつ、各業種の実態に即して強力な行政指導を行なうこととしております。
 これらの措置が実効を上げるためには、何よりも国民の理解と協力を得ることが重要であります。私といたしましては、幸いに国民各位の協力のもとに、これらの施策を講ずることにより短期間のうちに国際収支の逆調を克服することができると信じている次第であります。
 次に、自由化の促進に関する私の見解を申し述べたいと思います。
 自由化の実施にあたりましては自由化率を来年九月末までに九〇%に引き上げることを目途としてそのテンポを繰り上げることといたしました。この円滑な実施を確保するためには、当面国際収支改善のための対策を強力に推進するとともに、産業構造高度化施策、エネルギー対策、地下資源対策の充実により産業の国際競争力の強化に万全を期したいと考えております。
 また、必要以上に外国品が流入する事態を防止することは当面の急務でありますので、政府は率先して国産品を優先的に使用するとともに広く国民各層の支持と協力のもとに国産品愛用についての国民運動を進めていく所存であります。
 貿易自由化に関連して特に付言すべきことは、エネルギー対策であります。明年秋と予想されている石油の自由化により、石炭と石油との競合の激化等、エネルギーに関し多くの問題が生することが予想されるので、総合エネルギー対策の早急な確立に努めるとともに、特に石炭については、近代化資金の増強、非能率炭鉱の整備の促進、離職者対策の拡充、流通面の合理化等によりその体質改善をはかるほか、石炭問題の総合的な解決に資するため産炭地振興事業団の設立を検討中であります。このため政府は、今般石炭対策関係閣僚会議を設置することといたしました。
 なお、この際特に強調したいことは、中小企業の振興であります。政府はわが国経済に占める、中、小企業、の、重要性にかんがみ、設備の近代化、組織化の推進、金融の円滑化等の措置を強化し、その施策に遺憾なきを期している次第でありますが、当面自由化の進展に伴う中小企業へのしわ寄せの防止及び特に最近の金融引き締めに基づく中小企業金融の逼迫に対処するため、財政投融資の増額補正を行なうことといたしました。さらに、経済成長を安定した基盤に乗せるためには経済の各分野における均衡の確保、なかんずく所得格差の是正に努めることが肝要でありますので、今後ともさらに中小企業の振興には格別の努力を傾注することとし、中小企業基本法の制定等、諸般の施策の推進に万全を期する所存であります。
 以上わが国経済が当面している諸問題とそれに対する見解を申し述べましたが、最後に本国会に提出いたしました法律案について御説明いたします。
 本年六月以降、第二室戸台風に至る風水害は、わが国産業に相当の被害をもたらしましたが、政府といたしましては、これらの風水害により被害を受けた中小企業者に対しましては、あとう限りの援助を行なうこととし、その一環として本国会に新たに被災中小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案を提出することといたしました。
 次に、輸出入取引法の一部改正法律案、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正法律案等の石炭関係四法案、電気用品取締法案等の八法案はいずれも前国会で御審議をいただいたものでありますが、これら諸法案はいずれも、わが国経済の当面する諸問題の解決のために緊要とされるものであることにかんがみ、ここに再び本国会に提出し、御審議いただくこととしたのであります。何とぞよろしく御支援と御協力をお願いいたす次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#10
○早稻田委員長 次に、経済企画庁長官より経済総合計画に関する構想等についてその所信を承ることにいたします。経済企画庁長官藤山愛一郎君。
#11
○藤山国務大臣 七月に経済企画庁長官に就任いたしましたので、この際皆様方に対しまして所信を申し上げたいと思います。
 ここ数年来わが国経済は旺盛な拡大の基調を続け、本年度の国民総生産は十六兆数千億円に達し、昨年度の実績に対し実質一〇%に近い成長を遂げようとしており、国民生活水準の向上、雇用面の改善、産業の近代化など顕著な成果をおさめているのでありますが、一面、この成長のテンポは、国民所得倍増計画に予定した昨年度の国民総生産十三兆六千億円に対し実質一七%以上という予想を著しく上回るものであるため、道路、港湾、労働力などの面で隘路を生するとともに、物価の上昇や国際収支の悪化を来たしております。このため、政府はすでに実施中の金融引き締め、設備投資の抑制、輸入担保率の引き上げ、輸出振興策等、一連の措置のほか、今回国際収支改善対策を決定いたしました。この対策は、単に内需の抑制という消極的な面のみでなく、国際収支の均衡を回復するためには、積極的にわが国産業の国際競争力を強化し、輸出を振興することがきわめて肝要であることにかんがみ、輸出振興対策には税制、金融、保険等の面で格段の措置を講ずることといたしております。経済企画庁としては、貿易の自由化及び輸出の振興のため緊急を要する合理化投資、中小企業へのしわ寄せ防止等については周到な配慮を加えつつ、関係各省間の調整に当たり、この対策の円滑な実施を推進し、国際収支の均衡の回復と経済の安定成長を達成して参りたいと考えております。
 政府は昨年六月貿易、為替自由化計画大綱を決定し、以後この線に沿いまして自由化の推進に努めて参りましたが、本年七月、わが国の貿易自由化率を明年九月までに九〇%程度に引き上げることを目途として、これをさらに促進する方針を決定いたしました。しかしながらわが国経済は、近年の高度成長にもかかわらず、今なお農業漁業や中小企業における近代化の立ちおくれ育成過程にある産業や企業における経営上、技術上の弱点、地域的失業及び不完全就業の存在など、多くの問題を包蔵しており、今後の自由化の促進にあたっては配慮すべき点が多々あるのでございます。従って政府はこのほどこれらの対策を織り込んで貿易、為替自由化促進計画を決定したのでありますが、経済企画庁としては、今後の自由化促進がわが国産業に与える影響については十分な注意を払いつつ、関係各省との密接な連絡のもとに自由化に対して必要な対策の具体化に努め、国際収支の改善と相待って、自由化の促進をはかって参りたいと考えております。
 最近における物価の動向には、依然注目を要するものがあります。卸売物価は、供給力が著しく増大しておりますのでおおむね安定した動きを示しておりますが、供給の弾力性の乏しい木材につきましては、著しい上昇を見ております。消費者物価については、近年の所得増加に伴う消費構造の変化などもあって、住居費、雑費、食料費を中心に上昇傾向をたどっております。
 動価の問題は、国民生活に密着した問題であると同時に、高度成長を安定的に持続させる上からもきわめて重要でありますので、経済企画庁としては、景気抑制策の浸透をはかるとともに、閣議決定を見た公共料金値上げ抑制措置を引き続き実施していくほか、従来設置されている消費者物価対策連絡協議会を今後とも一そう活用し、関係各省との連絡協調のもとに総合的な物価対策を推進して参りたいと考えております。
 わが国経済に内在する二重構造の解消、特に地域間の所得格差の是正は、わが国経済の多年の懸案であり、国民所得倍増計画においても一つの重要な課題として取り上げているところであります。この問題の解決には、全国的な観点に立って、総合的に施策を推進する必要がありますので、経済企画庁としては、特定地域の開発、離島振興低開発地域の開発を引き続き促進するとともに、全国総合開発計画をできるだけ早く策定したいと考え、国土総合開発審議会の調査審議を経て、去る七月成案を得たのでありますが、この計画は多方面に重大な影響を及ぼすものでありますので、十分慎重を期し、先般これを全国総合開発計画草案として公表いたしました。今後、関係方面の意見を十分聴取するとともに、地域経済問題調査会も発足する運びとなりましたので、その調査検討の結果をも取り入れ、より完全な計画として決定したいと考えております。
 なお、全国総合開発の促進に関連して、工場の地方分散を促進するため、低開発地域工業開発促進法案を、また、水資源の総合的な開発とその合理的な利用をはかるため、水資源開発促進法案及び水資源開発公団法案をそれぞれ前国会に提案したのでありますが、いずれも審議未了となりましたので、今国会に再提出いたしております。何とぞよろしく御審議をお願いいたしたいと存じております。
#12
○早稻田委員長 以上で通商産業大臣、経済企画庁長官より産業経済施策の大網について、それぞれ説明を聴取いたしました。これに対する質疑は後日に譲ることにいたします。
#13
○早稻田委員長 次に自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改正する法律小型自動車競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案 の両案を一括して議題といたします。
#14
○早稻田委員長 まず、両案に対する趣旨の説明を聴取することにいたします。通商産業大臣佐藤栄作君。
#15
○佐藤国務大臣 ただいま議題となりました自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 本案は、自転車等機械関係事業の振興をはかるため、日本自転車振興会が、競輪施行者から売上金の一部の交付を受けてこれらの事業を行なうという現行の制度を、さしあたりさらに一年間存続させることを内容とするものであります。
 現行の制度は、昭和三十二年の第二六国会において成立した改正法律に基づいて定められたものでありますが、この際、この資金の交付及び支出の方法に関する制度については、今後さらに検討を加える必要があるという見地から、施行の日から三年を経過する日以後においては、別に法律で定めるところによるとされていたのであります。この制度は昭和三十五年の第三十五国会においてさらに一カ年延長長されましが、これは、競輪等公営競技全般につまして根本的に検討を加えるために、公営競技調査会が設置されることとなり、自転車等機械関係事業の振興に関する制度もその一環として検討することになったためであります。
 ところで、公営競技調査会は、当初の予定よりおくれ、昭和三十五年末の第三十七国会において設置がきまりましたため、本年七月二十五日にその答申の提出がありましたが、答申に基づく競輪制度全般についての改正法律案の作成にはなお日時を要し、目下次の通常国会に提案すべく鋭意検討中でありまして、今国会に根本的改正案を提出することは困難であります。
 従いまして、この際は、さしあたり現行制度をさらに一年間だけ延長いたす法律案を提出いたしまして、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
 次に、ただいま議題となりました小型自動車競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして提案の理由を御説明申し上げます。
 本案は、さきに提案いたしました自転車競技法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案と同様に、小型自動車等機械関係事業の振興に関する制度をさしあたりさらに一年間存続させることを内容とするものであります。
 本案につきましても、自転車競技法の場合と同様に、公営競技調査会の答申に基づく小型自動車競走の制度全般についての改正法律案を、目下次の通常国会に提案すべく検討中でありますので、この際は、とりあえず現行の制度をさらに一年間だけ延長いたす法律案を提出いたしまして、御審議いただくことにいたした次第でございます。
 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
#16
○早稻田委員長 以上で両案に対する趣旨の説明は終わりました。
#17
○早稻田委員長 次に、輸出入取引法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#18
○早稻田委員長 まず趣旨の説明を聴取いたします。通商産業大臣佐藤栄作君。
#19
○佐藤国務大臣 輸出入取引法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明いたします。
 現行輸出入取引法は、昭和二十七年九月輸出取引法として施行され、その後昭和二十八年八月輸出入取引法に改正されさらにその後二回の改正を経て今日に至っております。その間輸出入取引法は、輸出入取引における秩序の確立についての基本法として多大の役割を果たして参ってきたのでありますしかしながら、最近における本法の運用状況にかんがみますと、一部緊要な点につきまして改正の必要が出て参りましたので、この改正案を提案した次第であります。
 次に改正の主要点につきまして御説明いたします。
 第一は、輸出入調整に関する輸出業者及び輸入業者の協定の規定の新設であります。従来低開発諸国との貿易においては、外貨資金割当制度によってある程度割高な物資の買い付けを行って、わが国の商品の輸出を容易にしてきた例が少なくないのでありますが、貿易の自由化の進展に伴い政府においてかかる措置をとることは次第に不可能となりつつあります。今後は貿易業者間の自主的な話し合いによりこれら低開発諸国との貿易の維持拡大をはかることが必要でありますので、輸出入の調整に関する輸出業者及び輸入業者の協定に関する規定を設けることといたしました。
 第二は、貿易連合の制度の創設であります。中小の貿易商社が連合して貿易取引を行なうということは、貿易取引の確立という観点からも、また、中小貿易商社の健全な発展のためにも必要でありますが、現行法令における諸制度をもってしては所期の目的を達成することが困難と考えられますので、今回連合して貿易取引を行なう貿易業者の社団に、貿易連合という名のもとに新たに法人格を賦与し、その助長をはかることとし、所要の規定を設けることといたしました。
 右のほか、今回の改正案におきましては、輸入組合の設立を容易にすること、輸出組合、輸入組合等の事業内容を明確にし、非出資組合を非課税法人にすること等若干の改正を行うこととしております。
 なお、本改正案は、前国会に提出いたしました改正案につきまして、衆議院商工委員会の御審議の経過にかんががみ、輸出貨物の国内取引に関する生産業者等の協定に対する政府規制の規定及び輸入貨物の国内取引における購入に関する事項についての需要者等の協定の規定の二規定に関連する部分を削除しましたものであります。
 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#20
○早稻田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 三案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ――――◇―――――
#21
○早稻田委員長 通産政務次官よりごあいさつを申し上げたいとのことで発言を求めておられますので、これを許します。森清君。
#22
○森(清)政府委員 ごあいさつが提案理由の説明のあとになりましてまことに恐縮に存じますが、私このたび通商産業省の政務次官に就任いたしました森清でございます。もとより浅学非才でございますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#23
○早稻田委員長 大川光三君。
#24
○大川政府委員 私参議院議員の大川光三でございます。
 去る七月、はからずも通商産業政務次官に任じられました。もとより通産行政につきましては全くしろうとでございますが、今後大いに研さん、努力を重ねまして、その職責を果たしたいと存じております。
 何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどを切にお願い申し上げます。(拍手)
#25
○早稻田委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることといたします。
 これにて散会いたします。
   午前十一時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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