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1961/10/27 第39回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第11号
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1961/10/27 第39回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第039回国会 商工委員会 第11号

#1
第039回国会 商工委員会 第11号
昭和三十六年十月二十七日(金曜日)
    午前十一時五分開議
 出席委員
   委員長 早稻田柳右エ門君
   理事 内田 常雄君 理事 岡本  茂君
   理事 中村 幸八君 理事 長谷川四郎君
   理事 板川 正吾君 理事 田中 武夫君
   理事 松平 忠久君
      浦野 幸男君    小沢 辰男君
      海部 俊樹君    神田  博君
      始関 伊平君    首藤 新八君
      白浜 仁吉君    中垣 國男君
      林   博君    山手 滿男君
      岡田 利春君    久保田 豊君
      多賀谷真稔君    中村 重光君
      西村 力弥君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  佐藤 榮作君
 出席政府委員
        通商産業事務官
        (公益事業局
        長)      樋詰 誠明君
 委員外の出席者
        通商産業事務官
        (公益事業局業
        務課長)    中川理一郎君
        専  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
十月二十六日
 通産行政における部落解放政策樹立に関する請
 願(阿部五郎君紹介)(第一五〇九号)
 同(板川正吾君紹介)(第一五一〇号)
 同(大原亨君紹介)(第一五一一号)
 同(久保田鶴松君紹介)(第一五一二号)
 同(田中織之進君紹介)(第一五一三号)
 同(田中武夫君紹介)(第一五一四号)
 同(楢崎弥之助君紹介)(第一五一五号)
 同(八木一男君紹介)(第一五一六号)
 同(安平鹿一君紹介)(第一五一七号)
 同(山田長司君紹介)(第一五一八号)
 電話加入権質による零細企業育成資金として商
 工組合中央金庫に特別融資わく設定の請願(海
 部俊樹君紹介)(第一七一〇号)
 鹿児島市に中小企業金融公庫支所設置に関する
 請願(池田清志君紹介)(第一七四八号)
 公共料金等諸物価抑制に関する請願(島上善五
 郎君紹介)(第一八三九号)
 中小企業業種別振興臨時措置法に基づく指定業
 種の振興資金設置等に関する請願(星島二郎君
 紹介)(第一八四〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月二十六日
 中小企業金融公庫神戸出張所の支店昇格に関す
 る陳情書(神戸商工会議所会頭岡崎真一)(第
 三六九号)
 街灯料金減免に関する陳情書(新潟市学校町通
 二番町五千二百九十五番地新潟県町村会長八幡
 八郎)(第三七〇号)
 中小企業振興対策確立に関する陳情書(東京都
 千代田区永田町一丁目十七番地全国町村会長山
 本力蔵)(第四二一号)
 経営の近代化促進に関する陳情書(東京都中央
 区銀座西二丁目一番地日本事務能率協会長岸道
 三外一名)(第四二二号)
 輸出保険制度の改善に関する陳情書(東京都千
 代田区丸の内一丁目二番地経済団体連合会長石
 坂泰三)(第四二三号)
 地域格差是正のための地方開発促進に関する陳
 情書(長崎市議会議長住田政之助)(第四二五
 号)
 果実及び果実加工品輸入反対に関する陳情書(
 広島県議会議長中津井真)(第四七九号)
 消費者物価安定に関する陳情書(長野県知事西
 沢権一郎)(第四八一号)
 中小企業関係対策確立に関する陳情書(東京商
 工会議所会頭足立正)(第四八二号)
 国際収支改善に関する陳情書(大阪市北区宗是
 町一番地関西経済連合会長太田垣士郎)(第四
 八三号)
 新産業都市建設促進法の制定に関する陳情書(
 横浜市議会議長津村峯男)(第四九〇号)
 中小企業基本法の制定促進等に関する陳情書(
 蒲郡市議会議長鈴木米治)(第五六九号)
 中小企業金融公庫大分支店設置に関する陳情書
 (大分県議会議長小林政治)(第五七〇号)
 物価安定措置に関する陳情書(調布市議会議長
 豊山八郎)(第五七一号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 電気用品取締法案(内閣提出第三八号)(参議
 院送付)
 請 願
  一 福島県大滝根地区セメント工場建設条件
   整備充実に関する請願(大竹作摩君紹介)
   (第一七一号)
  二 電気事業主任技術者資格検定制度の改正
   等に関する請願(内田常雄君紹介)(第四
   七三号)
  三 低開発地域の工業開発促進に伴う川薩工
   業地帯の実現に関する請願(池田清志君紹
   介)(第七七〇号)
  四 鉱業法の一部改正等に関する請願(楢崎
   弥之助君紹介)(第八五三号)
  五 中小企業業種別振興臨時措置法に基づく
   指定業種の振興資金設置等に関する請願(
   小笠公韶君紹介)(第一〇一〇号)
  六 同(菅野和太郎君紹介)(第一二五七
   号)
  七 通産行政における部落解放政策樹立に関
   する請願(阿部五郎君紹介)(第一五〇九
   号)
  八 同(板川正吾君紹介)(第一五一〇号)
  九 同(大原亨君紹介)(第一五一一号)
  一〇 同(久保田鶴松君紹介)(第一五一二
   号)
  一一 同(田中織之進君紹介)(第一五一三
   号)
  一二 同(田中武夫君紹介)(第一五一四
   号)
  一三 同(楢崎弥之助君紹介)(第一五一五
   号)
  一四 同(八木一男君紹介)(第一五一六
   号)
  一五 同(安平鹿一君紹介)(第一五一七
   号)
  一六 同(山田長司君紹介)(第一五一八
   号)
  一七 電話加入権質による零細企業育成資金
   として商工組合中央金庫に特別融資わく設
   定の請願(海部俊樹君紹介)(第一七一〇
   号)
  一八 鹿児島市に中小企業金融公庫支所設置
   に関する請願(池田清志君紹介)(第一七
   四八号)
  一九 公共料金等諸物価抑制に関する請願(
   島上善五郎君紹介)(第一八三九号)
  二〇 中小企業業種別振興臨時措置法に基づ
   く指定業種の振興資金設置等に関する請願
   (星島二郎君紹介)(第一八四〇号)
       ――――◇―――――
#2
○早稻田委員長 これより会議を開めます。
 本日の請願日程に掲載されております二十件の請願を一括して議題とし、審議を進めます。
 これらの各請願につきましては、文書表等により委員諸君も一応内容は御了解願っておることと存じますが、先刻の理事会におきまして理事諸君と種々検討いたしました結果、日程第一ないし第三、第五ないし第十六、第十八ないし第二十、以上十八件の各請願は、いずれもその趣旨が妥当と認められますので、採択の上内閣に送付すべきものと決すべきであるとの結論を得たのでありますが、そのように決するに御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○早稻田委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。
 他の請願につきましては採決を延期することにいたします。
 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○早稻田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
     ――――◇―――――
#5
○早稻田委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
 先刻の理事会におきまして協議いたしました結果、松平忠久君外二十八名提出の商店街組合法案及び下請関係法案の両案、及び通商産業の基本施策に関する件、経済総合計画に関する件、公益事業に関する件、鉱工業に関する件、商業に関する件、通商に関する件、中小企業に関する件、特許に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件、鉱業と一般公益との調整等に関する件、以上の各件につきまして議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○早稻田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#7
○早稻田委員長 次に閉会中の委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査案件が本委員会に付託せられました際において、これらの審査に当たり、ぜひとも現地調査を行なう必要が生ずることもあろうかと存じますが、この場合には適宜委員派遣承認申請を行ないたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○早稻田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 なおこの際の派遣委員の氏名、期間、派遣地等については委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○早稻田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#10
○早稻田委員長 なお参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査案件が本委員会に付託せられ、これらの審査に当たり参考人より意見を聴取したい旨の申し出がありました場合、委員長において適宜参考人の出頭を求めるごとにいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○早稻田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
     ――――◇―――――
#12
○早稻田委員長 次に電気用品取締法案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の通告がありますので順次これを許します。田中武夫君。
#13
○田中(武)委員 電気用品取締法案について若干の質問をいたしたいと思いますが、その前に電気行政の一般について通産大臣にお伺いいたしたいと思います。
 通産省は去る十月十六日にいわゆる電力白書なるものを出されました。前に出した三十四年度の電力白書では、需給が戦後初めて均衡を取り戻した、こういうものであったと思います。それが三十四年になりますと、今度は供給が不足である、こういうようにうたっておられます。そうして本年の電力白書では需給に大きな危機がきた、そういうようにうたっておられまして、それの解決のためにいろいろとうたっておられますが、その中に大きく考えられることは、電気事業の基本体制のあり方を検討する、もう一つは電気に関する、恒久的という言葉を使っておりますが、基本法といいますか、恒久的な法律を作る必要がある、こういうことであろうと思うのです。
 そこで、まず大臣にお伺いいたしますが、電気事業の基本的体制のあり方を検討するということは、暗に電気の再々編成というか、よく問題になっております再々編成ということについて考えがあられるようなことが、この電力白書から察せられるわけですが、そういう点についてどのようにお考えになっておるのか、お伺いいたします。
#14
○佐藤国務大臣 大へん誤解を受けるような事柄でございますが、もちろん通産省といたしましては、ただいま九電力会社の再編成という具体的なことは考えておりません。
#15
○田中(武)委員 考えておりません、こういうことなんですが、それじゃ現在のあり方で万全であろうとお考えであるかどうかということについては、それは万全だと考えておられないと思うのです。それは電力白書がはっきりと物語っておる。よくいわれる言葉でありますけれども、エネルギーを制する者は国を制する、こういう言葉があります。従って、現在通産大臣としては、ほんとうの試金石ではなかろうかと私は思うわけです。今日の保守党政治家において電気と製鉄、これに大きなメスを入れる人が何人あるか。ほとんどないと思うのです。そこを一つ佐藤通産大臣の時代において、この懸案である電気の事業界のあり方、及び何回か当委員会においても取り上げました恒久立法の問題、これこそ通産大臣が佐藤さんであるからこそやってもらわなければならない問題であろう。これは、十年くらい前から法律の問題は出ておるわけです。ところができなかったわけです。そういう点について一つお伺いいたします。
#16
○佐藤国務大臣 電力白書が示しておりますように、大体一三%程度の電力の需用の伸びでありますなら、今までの計画でまず事足りるかと思います。しかし、最近の需用の伸びは大へん予想を上回っております。そういう結果、電力白書が指摘しておりますように、まずこの暮れですでに相当需給のアンバランスを生じはしないか、そういう心配が出てきております。もちろんただいまの九電力会社というものが、発電並びに配電ということを引き受けてやっておりまして、しかもこれらの内容等を見ますると、地域的に料金等の格差がある、あるいはまた出力等におきましても、地域的に不足するところ、過剰な場所がある。こういうことなどを考えて参りますと、総体の需給の調整のこともさることながら、さらに地方的にも、これは考慮に値する問題であると思います。すでに御承知のように、広域の需給調整はできておりますけれども、料金の格差のありますことは、地方産業発展上におきましても、非常に支障のあるところであります。そういうことを考えますと、やはり根本的なあり方、これでよろしいか、さらに検討を要するものではないか、こういう議論に発展いたしますことは、これは当然のことであります。そこで通産省が持っております電気関係法令改正審議会の御意見等もございますが、もうそろそろ、電気事業法そのものについても、基本的なあり方を十分検討し、各界の意見を伺いまして、根本的な考え方をまとめるべき時期に来ておるのじゃないか。そういうとを考えますと、まず電気事業について審議会を設け、そしてその答申を得て進めていく、こういうことが望ましいのじゃないだろうかというような考え方をいたしております。
#17
○田中(武)委員 大臣も御承知のように、現在の国民生活あるいは産業の一番土台となっている電気、これを動かしている法律が、昭和二十七年制定の電気に関する臨時措置に関する法律、これが中心で、そして一たん失効になりましたものを生き返らすとか、あるいは二回も死んだものを生き返らせている。こういうことで、何とか法律的な面から運営しているという状態でございます。言うならば、芝居でよくいう言葉ですが、生きかわり死にかわり、いかに恨みを晴らすべきというのと同じように、二回死んでそれが生きておるのですよ。そこで考えられることは、電力白書では恒久法ということにしておりますので、恒久法という言葉を使っていきたいと思いますが、この電気の恒久法を制定するということを、一ぺん頭の中に描いてみますと、まず経営面の問題といわゆる保安技術面、こういうことになろうと思います。その経営面については、この二十七年の臨時措置法で、旧公益事業令が適用になっている。これが、さっき言ったように、ポツダム政令によって一たん死んで、それが生きたというようなケースをたどっておるわけです。それから保安技術面では、旧電気事業法を生かしている。これも、死んだものを生かしている、そういうことになっているわけです。それから、この保安技術面の中で考えられることがいろいろ出てきますが、そのうちに、昨年の国会で、安保問題で自民党が単独審議をせられました電気工事士法があります。今審議をせんとする電気用品取締法、これがやはりその範疇に入るわけなんです。そういたしますと、基本法ができた場合に、この電気工事士法、あるいは今提案になっております電気用品取締法案が、法体系の中でどういう格好になるのか。言うならば、基本法のできるまでの暫定法と見るべきなのか、それとも恒久法と見るべきなのか、こういう問題が一つ出て参ります。これをどう考えておられるのか、こういう点です。しかも、この二十七年の電気に関する臨時措置に関する法律の中には、「電気事業、電気の供給、電気の使用制限、発電水力、電気用品及び」云々となっているのです。そうすると、ここに電気用品ということをうたってあるのです。そのことは、昭和二十七年にこの臨時立法を作るときに、政府は一年後に新事業法を作るのだ。それでは、そのときの考えでは新事業法、ここでいう恒久法の中に電気用品に関する規定を入れる、こういうことにこの法律の建前はなっておるわけです。しかし、消防等の関係もあって、いわゆる火災予防というような関係もあって、工事士法と取締法だけが別個に生まれてきた、こういう格好になっておる。そこで、先ほど言ったように、この臨時措置法からいえば電気用品というものがぴしゃっと入っている。これは基本法を作るまでの暫定措置であって、電気用品という言葉が入っていることは、恒久法を作る場合にそこに入れるのだ、こういうことです。この法律の附則でそれを削除するということになっておりますけれども、作るか削除するということは、この二十七年の基本的な態度からいえば誤りである。そこで一体いつごろを目標にこの電気に関する基本法、恒久法を考えておられるか、それからそういう法律ができた場合に、現在そういう過程において生まれておる電気工事士法及びこの電気用品取締法はこの中へ吸収するのか独立さすのか、こういう点についてお伺いいたします。
#18
○佐藤国務大臣 今御審議をいただいておりますものは単独恒久立法だとお考えになりまして間違いないと思います。そこでただいまお話しになります基本法1そういう言葉は不適当ですが、仮称電気事業法と申しますか、恒久立法は一体いつやるのか、審議会を作りますと、大体国会の今までの審議会についての存続期間は二年というのが普通のようでございますが、二年くらいの審議期間で結論が出るのじゃないか、その前くらいというようなことになるのじゃないか。そういう恒久立法をいたしました際に、今出ております二法はいかになるかといいますと、今の二法は二法のままで差しつかえないのじゃないか、またそういうようにしておく方がよろしいのじゃないか、こういうような考え方で、この恒久立法の方の検討を進めていきたい、かように思っております。
#19
○田中(武)委員 この仮称新事業法という恒久立法ができたときに、もちろんもうすでに成立をし、効力を持っておる電気工事士法それから今審議しておる電気用品取締法を単独法として残して置くことも、それは法律の上からいって差しつかえないと思う。しかし先ほど言ったように、二十七年の措置法を土台として考えるときには、少なくともそういうものを全部基本法というか新事業法に入れるんだ、こういう考えであったことはこの法律の文句によって明らかなんです。先ほど言ったようにいろいろあろうが、大きく分けて新しく作ろうとする事業法は、いわゆる経営面の問題と、それから保安面、技術面の問題と二つを入れると思うのです。この電気工事士法及び電気用品取締法は、その後段の方の中の一部をなすものである。従って私はこれはこれとして法律として成立することもいいが、そういうものができたときには吸収すべき運命にあるのではないか、そうでなければ法体系としておかしいのじゃないか、こういう考え方を持っているわけです。
 さらにもう一つは、電気に関してもう一つ不思議なのは電気の測定に関する問題です。これが明治四十三年ですか、私の生まれる前の法律がそのまま今日生きておるわけです。しかも今日御承知のように計量法というものができて、計量に関するものが全部統一せられておる。ところが電気だけが独立して、しかも明治四十三年というような時期にできた法律が今生きておる、従って百ボルド送らねばならないということに対して上下の誤差何ボルトまでというものが、その当時と今日とそのままになっておるわけです。そういう点も考えて、これは根本的にやらなければいけないのだ、こういうように考えるのです。私の意見としては、この電気計器に関することは計量法に統一してしまうのだ、そしてこの法律あるいは電気工事士法は、これはこれとしてもちろんわれわれ反対はいたしません、成立はいたしますが、新立法を作るときには、それは新立法の中に吸収せらるべき運命であると私は考えておるのですが、もう一度お考えをお伺いします。
#20
○佐藤国務大臣 私は立法技術上の問題じゃないかと思います。今御指摘になりますような存続しておる二法も、電気関係の実施あるいは保安の面で重要な部門を占めるのですから、全部の条文が入らないまでも、あるいはその思想を恒久法の中に置く、その恒久法を受けてあるいは単独な立法をする、こういうこともあり得ると思いますが、全然関係ないとは申しません。その辺の立法技術上の点は十分考えたいと思います。
 またお話しになりました電気測定法ですか、これなどは最近おそらくいろいろな問題が起きておると思います。従いまして、審議会を作れば、必ずこれらの法令のあり方等につきいろいろな御意見が出てくるに違いない、かように私思います。なおまた事務当局から伺いますと、この測定法そのものは、前大臣は、非常に短期間のうちに提出するようにお話ししたやに伺っておりますが、まだそこまでは私の方はできておらないようであります。ただいま事務当局に足らないところを補足させたいと思います。
#21
○田中(武)委員 法体系のことについては法制局等の専門家があるから、それにまかすということにいたしましても、私はみだりにいろいろな法律を多く作り過ぎると思います。だから、新しく基本的なものができるならば、そこへ今までのもので入れるべきものは入れていくんだ、そうして法体系を整備していく、そういうことが望ましいということを申し上げておきたいと思います。
  〔委員長退席、長谷川(四)委員長代理着席〕
 さらに電力白書によりますと、今日まで電気関係法令改正審議会ですか、そういうのがあった。ところが今までどういう作業をせられたか知りませんが、今までは、改正を早くしようとか、基本的な法律を作ろうとかいうようなところまで出てきていないと思うわけです。それにかえて今度は電気事業審議会を作って、それを強化していこう、こういうような考え方が打ち出されておるわけでございますが、この電気事業審議会は、いわゆる行政的な面において、法律を定めることなくして設置し、そうしてその任命等もやつていかれようとするのか、それとも設置法でも出されましてやっていこうとするのか、あるいは機構、運営、メンバー等についてどのようにお考えになっておるのかお伺いをいたします。
#22
○樋詰政府委員 審議会の設置は、御承知のように法律によらなければならないということになっておりますので、通産省の設置法を改正いたしまして、電気事業審議会を次の通常国会でぜひ御可決願いたいというふうに考えておりま。すで、電気関係法令改正審議会というのを、わざわざ電気事業審議会と名前を改めましたのは、先ほど御意見がありましたように、ただ法令のみならず基本的な問題というのは当然議論が出るのじゃないかというようなことも考えまして、そういう今後の電気事業のあり方ということを広く含めて議論していただく場を持ちたい、そういうふうに考えております。
#23
○田中(武)委員 いわゆる設置法の改正というのは、何々のもとに何々を置くとか、それだけの改正なんですよ。私が先ほど言った行政的な何でやられるのかというのはそのことなのです。別に、たとえば何々調査会とか何々審議会の設置法というものは単独法として出ますね。そういうような方向で考えておられるのかどうか伺ったわけです。ところが今のお話では前段ということ。そうすると内閣委員会に出るものは、通商産業省の設置法のうちで何条の何々の下に何々を追加する、これだけしか出ないと思う。そうすると構成あるいはその権限あるいは運営、こういうことについては法律的に明らかにならないわけです。そういう点について、こういうような表現の仕方から見ると、設置を急がれておるのだから構想があると思うのですが、その構想を伺いたいと思います。
#24
○樋詰政府委員 まだどういう方にお願いして、何名くらいの委員数だというところまでは、実のところきめてございません。大体通常国会できめていただいて四月一日くらいから発足したい、こう思っておりますので、できるだけ年内くらいには関係の方等にも連絡いたしまして、一番適当な構成その他の結論を出したいと考えます。
#25
○田中(武)委員 この白書ではそれが急がれておる、こういうことだから、すでに構想を持っておられるのかと思ったら、来年四月からの発足だという。電気は一秒間に地球を七回り半回るのです。それほど早いものに対して、しかも何回かこの委員会において、法体系がめちゃめちゃであるということ、それから現在の需給関係を調整するために、どうあり方を考えるかということは問題が出ておる。来年の四月というとおそ過ぎると思うのです。
#26
○樋詰政府委員 御承知のように、第七次試案というようなものができたのが二十九年でございまして、その後七年間、これはいろいろな問題がございまして、今まで心ならずも放置されておったわけでございますが、われわれ確かに一日も早い方が望ましいと思います。しかしこの七年間なかなか日の目を見得なかったというところに非常なむずかしさもあるのではないかと思う。今度は、今大臣もおっしゃいましたように、とにかくそのむずかしさを乗り越えて一応結論を出したいということで、四月からはぜひ真剣に具体的にやりたいということで、決意のほどを大臣からも今示していただいたわけでございます。われわれとしてもできるだけ早く結論を出すように努力いたしたいと思います。
#27
○田中(武)委員 七次案までできて七年間も日の目を見なかったというところに問題があると思う。これは先ほど言ったように、保守党政治家にして電力業界に対してメスを入れるものはいないということ、勇気がないということもそのことだと思うのです。そこで、ちょうど幸い佐藤さんが通産大臣になっていただいたこの際こそ、ほんとうに一つやってもらわなければいかぬと思う。それでなかったら、時代の先端を行っている電気が法律の面では一番おくれている。それから先ほども言いましたが、国を制するためにはエネルギーをまず制する、電気を制する、こういう気がまえでいってもらいたい。こういうことを申し上げます。
#28
○佐藤国務大臣 大へん御高見を拝聴して、電気は非常に早く回る、なるほど人間のやることはおそいが、電気と人間とちょっと比べものにならぬという感じが強くいたしました。これはしかしおそらく実態を現わしておるのが今の姿じゃないか、かように実は思います。しかしとにかく第七次案まで出て、通産省は伝統的にこれをやりたいという、この意気込みのあることは御了承いただきたい。これをやるにいたしましては、やはりそれぞれ準備をして、そうして手回しよく進めないと、ただいま御指摘のように非常にむずかしい問題がある、かように実は思います。慎重な態度で処理に臨む、この整備をまずやろう、そういう意味の審議会の設置でございます。ただ審議会のメンバーその他は一体どうか、ただいままでのところ各方面からいろいろ――各方面でもございませんが、国会を通じて御要望なども伺っております。もうすでに参議院側において発言がありましたから十分お話は伺っておきましたが、まだただいま構成の人員等きめておりません。来年度予算編成の際の問題とし、また通常国会で御協賛を得る議案、かように考えております。どうかよろしくお願いいたします。
#29
○田中(武)委員 七年間歴代通産大臣が手をつけなかった問題だけに、一つ佐藤さんにわれわれは期待する、そういうことでこの件は一応終わりたいと思う。
 次にこれからこまかしい条文に入りますから、局長、電気供給規格をお持ちでしょうか。私は今持っているのは関西電力の電気供給規程なんですが、これは大体各九電力会社も大同小異だと思いますので、これに基づいてお伺いして参りたいと思います。
 まず電気の供給契約、これはどのようにして成立するかという点であります。関西電力の供給規程によると、六項という、「6.のですか需用の申込と需給契約の成立及び変更」という欄に、申し込むことによってできるのだ、こうなっておる。それから8.に「承諾の限界」というのがあります。すなわち「当社は、法令又は電気の需給状況、供給施設の状況によってやむを得ない場合は、6.の規定による需用の申込の一部又は全部を承諾できないことがあります。」こう書いてあります。御承知のように電気は独占中の独占なんです。お前のところのものは需用に承諾できません、こう言われたときに、それなら隣に行って契約をいたしますということは言えないわけです。そこに私は8の「法令又は電気の需給状況、」云々ということに問題があると思うのです。まず、ここでいう法令とは何を意味していますか。
#30
○樋詰政府委員 おもなるものは保安関係の法令でございまして、保安上危険であるとかいうものは、供給できないといってお断わりする場合があり得るということであります。
#31
○田中(武)委員 保安関係と言われるが、一般需用者の場合は、その保安は会社が担当するのですよ。自家用の場合から先はその申し込み者が担当するでしょうが、一般需用者の場合は、保安関係云々といわれても、これは会社が担当するのですよ。だからあなたの言われるその法令は違うのです。これは旧公益事業令の五十三条、これに関連があると思うのですがね。
#32
○樋詰政府委員 今私は保安関係と申し上げましたが、これは御指摘のように、一般の需用者については保安関係は全部電気事業者が責任を負うということになっておりますので、一般の家庭等に供給する場合には、この法令関係で供給をお断わりするということは、まず絶対といっていいくらいございません。
#33
○田中(武)委員 絶対といっていいほどございませんというのではなしに、絶対にないのが建前なんです。先ほど申しました旧公益事業令の五十三条は、「正当な事由」ということが前提になっておりますが、申し込みに対して拒んではならぬというなにがあるわけです。そこでこの五十三条の「正当な事由」とはどういうことか、こういうことなんです。それがこの関西電力でいうならば、八項の電気の需給状況あるいは供給施設の状況云々ということになると思うのです。そうすると八項の規定以外に供給を拒むことはあり得ますか、どうですか。
#34
○樋詰政府委員 関西電力の供給規程に従います限り、ここに書いてある場合以外には拒むことはできません。
#35
○田中(武)委員 それではこの需給関係とか供給施設の状況云々の判断はだれがrるのですか。これは電気会社がするのです。そこに私が今まで何回かこの供給規程について申し上げたように、双務契約でありながら一方的契約になっておる、そういうことになるわけです。その電気会社の判断に対して異議がある場合は救済はできますか。旧公益事業令の五十三条では、「正当な事由があるのでなければ」云々となっておる。「正当な事由」とは関西電力の供給規程でいうならば、ここでいう「法令又は」という「法令」ということは、現在のところ一般需用家に対しては考えられない。そうすると電気の需用状況、供給施設の状況等によってはお断わりします、こうなっておる。それではこの断わる原因である需用状況とか供給施設の云々とかいうようなことの判断は電気会社がやるわけです。そうなると一方的に断わるということです。そうでしょう。そもそも電気の供給契約というものは双務契約です。それが独占事業なるがゆえに、この規程によって申し込むことによって契約ができる。従って申込者はこれに従わなければならない。そこに私――ことに独占企業であるのでこの規程そのものがあまりにも一方的である。そういうことは今まで何回か申し上げてきたわけです。たとえば今の電気の需給契約を締結するという一つをとっても、そういう問題が起きておるわけです。二代前の公益事業局長の当時も、これをもっと検討して下さい、こういって参ったのです。どのように検討が進められておりますか。
#36
○樋詰政府委員 御承知のように電気の供給規程は料金の水準あるいは料金体系といったようなものと非常に裏腹の関係にございます。それで最近九州電力並びに東京電力が料金の改定を行なったわけでございますが、その際今までの原価積み上げ方式から、いわゆる適正有効な資産に対する八%のフェア・リターンといったような思想から新しい料金体系をとったわけであります。それに伴いましてこの供給規程も全面的にもう一度再検討いたしました。それでまずその二社につきましては、先生の今御指摘のございましたように独占事業である会社が、一方的に供給を拒否するということは適当でないと考えまして、その二社につきましては供給規程の改正の際に、拒否に際して通産大臣の承認を得るようにということに規定いたさせました。なお今後各社につきましてもこの方針で逐次直せるところは供給規程を直させようということで、現在検討を続けております。
#37
○田中(武)委員 たまたま九州電力と東京電力は料金改定をした。料金改定すなわち供給規程の改正であります。だからそのときにその二社についてはいわゆる承諾の限界について、拒否の場合は通産大臣の許可を得なくちゃならぬ、こういうことを入れられたが、あとの七社はそのままです。これは全部直ちにそうする必要があると思うのです。これだけではない。やるといろいろ時間もかかりますが、これを一ぺんじっくりとお読みになったら、いかにも電力会社に対してはどんなことでも文句は言えない、泣き寝入りになるというような立て方ですよ。よくもまあこんな供給規程を通産省が許したと考えられるような書き方になっておりますよ。そこで私は一昨年以来、これを直せ、これは法律上の双務契約という観念から失いに隔ったものであるということを申し上げてきたわけです。従って、二社についてはそういうことを言われたそうですが、それに従って他の社にも直ちに手を打っていただくと同時に、この件、だけじゃありません、損害の賠償の件その他についても、これこそほんとうに一方的です。これは警察や裁判官より電気会社の方が強いんですよ。隣に行って買いますと言えない問題だから、どんなことを言っても泣き寝入りなんだ。それだけに電気行政の立場から供給規程の再検討をやかましく言ってきたわけです。一部においてはそういうようにせられた由ですが、なおそういうことで直ちに手を打っていただきたいということを要望いたします。
#38
○樋詰政府委員 御指摘もまことにごもっともだと存じます。料金を改定しないでも直せるものがいろいろあるわけでございます。私どもほかの七社につきまして、今までその料金規程のほかに、内規で会社の中だけでいろいろやっているといったものがあったわけでございますが、東京電力の場合にはそういうものをできるだけ料金規程の中に入れさせるということにし、それから今内規そのものをちゃんと公に示して、こういうことでやっているのだという、会社が一方的にならないようにということで、それを公示するようにという措置をとっておりますが、ほかの七社につきましても、今先生の御指摘の線で、特に今まで隠れておったようなものを全部洗い出してみんなに見えるようにさせると同時に、料金改定しないでも直せるものは全部直すということで指導いたしておりまして、これはそう時間がかからぬうちに、今おっしゃったような改正を、料金改正と別にできるものから早急に実現したい、かように考えます。
#39
○田中(武)委員 先ほど言ったように、佐藤通産大臣の手で電気の問題の根本的解決をやってもらいたい。これと同じ意味において、樋詰局長のもとにおいて−何回か言ってもようしなかった、各代局長の勇気がなかったのです、あなたは勇気をもって、この供給規程をあまりにも一方的でないように改定を急がれるように、あるいはそういう勧告をせられますように要望いたしておきます。
 次に、条文に入りたいと思うのですが、本法の第二条に定義ということが掲げてあって、この定義は、一般用電気工作物、これは電気工事士法の規定をそのまま入れているわけです。そのほかは政令で定めるとなっている。これだけ見てこの法律でいわゆる電気用品とは何かということが一つもわからぬ。これでわかりますか。
#40
○樋詰政府委員 電気工事士法とあわせて見なければ、何かわからないという点はおっしゃる通りでございます。ただこの点につきまして法制局でもいろいろ検討してもらったわけでございますが、御審議していただきまして成・立させていただきました電気工事士法が昨年通っております。大体その工事士法にいう一般用電気工作物というものとこれとが全然同じであれば、せっかくこの法律が通っておるからそれを引用するのがいいのじゃないかと、これはある程度趣味に属するかもわかりません。確かに先生のおっしゃるように、ここでもう少しはっきりこれだけ見てわかるようにというのが、より親切な法律かとは存じますけれども、これでもわからぬではないということで、一つごかんべん願いたいと思います。
#41
○田中(武)委員 せっかく審議していただいた電気工事士法がありますからということだけれども、これは先ほど言ったように、安保のときで単独審議です。私たちは審議していない。それでは電気工事士法の第二条第一項をあけて見て下さい。これがはっきりしているかというとはっきりしていない。与党の諸君だけでこういう点をあまりにも法律を知らな過ぎるために、よう審議を単独でやったかと思う。いいですか「この法律において般用電気工作物」とは、電気事業者からの受電に係る電気を使用するために設置する屋内配線、屋側配線その他の工作物をいう。」これはまあいいのです。「ただし、その措置及び管理に関する事項について法令に特別の定めのある工作物その他の電気に関する保安上支障がないと認められる工作物であって、政令で定めるものを除く。」と、こうなっている。そしてこのただし書きの前段にいわゆる法令に定むる工作物というのは、おそらく鉱山保安法等を指さしておると思う。後段の「電気に関する保安上支障がない」云々ということは、国鉄の電気施設等を指さしておると思うのです。そうすると、あとに残るのは一般用需用と自家用需用です。それでは一般用需用と自家用需用との限界はどこにあるかといえば、これは全国統一でなく、法律においてもはっきりしていない。たとえば関西電力の規定によるならば、その十七条ですかに書いてある。それは一般用は会社が保安の責任を持ちます。自家用はあなたの方で保安の責任を持って下さい。ところが一般用と自家用との区別をどこでつけるかということになると、法律には何ら定めがありません。従って当事者にまかされておる。ところがその当事者も先ほど来言っておるように、自分の意思よりかむしろ電気会社の意思によって振り回されておる。従って一般工作物と自家用工作物との限界は電力会社の解釈一つ、これにかかっておるということになる。現に関西電力においては電力契約百キロワットを限界として一般と自家用がきまっておる。東京電力は五十キロワットとなっている。そうするならば一般電気工作物というのが関東と関西では、この法律によっては違うのです。よくまあこんな法律をお作りになったかと思うのです。基礎のないことを法律に書いておる。その基礎はというたら、それぞれの会社の思うように変わるということなんです。従って一般と自家用との限界を法律で明記する。そうしない限り、この一般工作物というものの定義が出てこない。しかもそれを援用して、そして政令で定めるとこうなっている。これはだれが見たって、どんなに頭のいい法学博士が見てもこの条文を見て、本法でいう電気用品とは何ぞや、これは答えが出ませんよ。樋詰局長は頭がいいから答えが出るかもしれませんが、一つ答えていただきましょう。
#42
○樋詰政府委員 電気工事士法のただし書きに書いてあります法令という中には、自家用電気工作物施設規則、これも入っております。電気に関する主任技術者を置きまして、そうして通産局に届け出るということをしたものは、これは一応自家用電気工作物施設規則の適用を受けまして、その自分の工場内についての保安責任というものは自分が負う。この届け出のないものは、たとい相当大きなものを使っておりましても、ビルの中であっても工場の中であっても、一応電気事業者が負うということになっておりますので、自家用と一般用とどこが違うかということは、これは電気主任技術者を置いて、そうして私がこれを自家用として責任を負いますということを通産局に届け出るか出ないかということで、われわれは区別しております。
#43
○田中(武)委員 電気主任技術者ですか、片方は保安上の責任を自分で持つのだから置け、そういう規定はあります。ありますが、どこから先は置かなければならぬか、どこから先は置かなくていいのか、言いかえるならばどこまでが会社の保安責任に入り、どこまでが自家用の自分の方の責任に入るのか、こういうことが各電力会社によって違う。しかもその違いは需用者の意見によらずして、先ほど来言っておるように一方的にその電力会社の意思によってきまる。そういうものであることはお認めになると思うのです。そのことを限界として、その上に立って電気工事士法及び本法の第二条の定義は「一般用電気工作物」と書いておるわけです。そうするとこの「一般用電気工作物」というのは、あなたが言うように、電気主任技術者を置くか置かぬかによって通産省で区別をつけるというのは、実際問題としていろいろその地方によって変わるのではないですか。従ってこれは法律によって一定する必要があると思う。土台がくるくる変わり、その電力会社の地方によって変わるというものを一般的な法律の事項としていることはどうですか。それを審議された自民党の諸君はどうですか。
#44
○樋詰政府委員 確かに先生が今おっしゃった通りでございまして、われわれも現行法のもとにおきましても、その電力会社ごとにあまりに基準が違うということは望ましくないということで、できるだけ統一するようにという方向で指導していきたいと思っておりますが、先ほどの恒久法というものを決定する際には、当然その中に取り入れまして、こういうものも法律上ぴしゃっといく方がいいだろうかということで、あわせて審議していただきたいと思います。
#45
○田中(武)委員 電気工事士法を作るときに、いわゆる一般用電気工作物の定義といいますか基礎がはっきりしていない。電力会社ごとに、地方ごとに変わるということ、こういうことをお認めになった。そうしてそれは基本的な恒久的な立法を作るときにはっきりさせたい、こういう点で了解いたしましょう。しかしこういうことを今日までほっておくことはおかしいと私は思う。と同時にかりにそれによって一般用電気工作物というものが一応定まったとしても、次に「政令で定めるもの」ということはどうでしょうか。少なくとも政令に定める前に、ズロースをはずしての政令委任ということは少しどうかと思う。少なくとも二つ、三つくらいの基準なり、そういうことを掲げておいて、そうして政令に委任するというのが立て方じゃないですか。すべてを政令に委任するというような法律は、法律としてはあまりいいと思わない。そういう点につきまして私は第二条は修正したい、こう思うくらいなんです。そこで政令で定める場合の基準というものを、少なくともきめる必要があると思う。あるいは一定の形で、何とか、こうとか何か基準を作らなくちゃいかぬのです。この二条はでたらめであり、これによって電気用品という解釈は出てこないということをお認めになりますかどうですか。
#46
○樋詰政府委員 この二条の政令を定めます際には、当然第一条の目的にございますように、「粗悪な電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的」としておりますので、この線に沿いまして四十九条だったと思いますが、公聴会を開いて品目をきめるということになっておりますので、この目的に沿ってどういうものを選ぶのが一番いいかということを各方面の御意見等も徴しまして、一番いい政令を作りたいと考えております。
#47
○田中(武)委員 四十九条に「政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、公聴会を開き、」という規定はあります。しかし公聴会といったって何かの基準がなければ、わあわあ言うて済んでしまうと思う。具体的な品目について公聴会を開くというけれども、少なくともその具体的なものを出す基準というものが少なくちゃいかぬ。それはどう考えておられますか。公聴会できめるといったって、何をやるか。公聴会に来る人で、テレビの部品の一一をわかる人がおりますか。あなた自身が電気を担当されていて、それは重工業局の方か知らぬけれども、テレビに、なんぼ部品が入っているか知っていますか。
#48
○樋詰政府委員 テレビの部品の数はあとから調べてお答えいたします。ただ今申し上げましたように、第一条の目的に即してやるということで、第二条の政令は十二分に効果を発揮し得るのではないかと考えております。
#49
○田中(武)委員 第一条は、粗悪品によって危険、障害が発生することを防止する、こういうことなんです。これは事実そうかどうか知りませんが、このごろの火災は、多く漏電その他からきている。こういうことで消防法改正に関連して、工事の問題と用品の問題が出てきた。それにのっとっての改正なんです。だから、第一条の目的はそれでいいのです。しかし第一条を見て今度は二条を見た場合に、これが入るのか入らぬのか、こういうことが出てこないですよ。たとえば、テレビの中にあるブラウン管はどないになるか、あるいは小型のトランスはどないになるか、抵抗器は何ボルトで限界をつけるのか、こういうことになってきたら、わからなくなってしまう。
#50
○樋詰政府委員 御承知のように、大体今の規則では十一品種ばかりに区分して、百二十二ばかりのものがきめられておるわけでございますが、その後いろいろ新しいタイプのものも出てくるというようなことから、現在われわれとしては、一応二十程度にまでふやす必要があるのじゃないか、こういうふうにも考えておりますが、スイッチでありますとかあるいはコンセント、ソケット、それから接続して用いられるモーター、電熱器、アイロンといったもの、あるいは電線類というものを、現在も規定しているわけでございますが、大体そういうものが粗悪品でなくなれば、一応いろいろな障害あるいは危険ということはなくなり得るのじゃないか、そういうふうにも考えておりますが、とにかく相当複雑なあれになりますから、たとえば例示するということにいたしましても、適切な表現方法ということは非常にむずかしゅうございます。大体ここにございます「一般用電気工作物の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料」というものの中で、特に粗悪であることによって、障害あるいは危険というものを除去するにはどういうものに限るかというのは、現在の技術水準なりあるいは機械の種類なりというものから、どなたが見てもほぼ妥当だという線がおのずから出てくるのじゃないか、そういうふうに考えておりますが、念のためにさらにこれを広く皆さん等の御意見を伺って、障害を除きたいと考えております。
#51
○田中(武)委員 おっしゃるように、現在電気用品取締規則がある。それをこの法律に若干書きかえて持ってきた。こういうような規定をして、あなたわかったような気でいるが、私の言うのは、例示規定だというて、品物の名前を書けと言ってはいない。少なくともボルトくらいは規定しなければおかしいのじゃないか。これによって百ボルトということが限界になると思うが、家庭用品というものは、大体百ボルト、地区によっては百十ボルトとかありますが、そういった点くらいは、少なくとも基準がなくちゃいかぬと思うo
#52
○樋詰政府委員 今たまたま例示として、百ボルトといったようなお話もございますが、お手元に配付してございます現行の規則にも明らかなように、ボルテージにつきましても、百ボルトのものもあればあるいは六百ボルト、二百ボルトのものもある、いろいろございますので、大体現行の規則というもので定められております形式を踏襲するということで、その後技術の進歩その他から出てきた新しいタイプのものを加味して、政令段階で一つはっきりしたものをきめていきたい、そういうふうに考えております。
#53
○田中(武)委員 政令ではっきりきめてもらわなければ困ることは当然なんですが、二条を見ただけでは、ほんとうにぴんとこないわけなんですよ。だから修正、こう言うのもどうかと思うので、とにかく本法に手抜かりがあるということを考えていただくと同時に、それだけに、政令を制定及び公聴会に諮問する場合の基準というものをはっきりしなければいかぬ。そのときに、その政令あるいは公聴会等に示される基準、これを一応われわれに示してもらいたい、このように思います。
#54
○樋詰政府委員 せっかく新法を作っていただきますので、これはあくまでもいいものにしたいと思っておりますから、先生のおっしゃいましたような御趣旨につきましては、われわれも政令の基準になるような事項を、できるだけ早く検討いたしたいと思っております。
#55
○田中(武)委員 それでそういうものを、資料か何かにして、ちょっと見せてもらうといいのですが……。
#56
○樋詰政府委員 国会の御承認がなければ、この政令が出せないというようなことでありますと、せっかくこれを作っていただきましても、政令がまたおくれるということになるかと思いますが、そういう基準ができた際に、とにかく先生方にお目にかけて、そしてその御了承を得た上で次の段階に進めるという事務手続、これは私が責任を持って遂行したいと考えます。
#57
○田中(武)委員 私は、民主主義の基礎である三権分立を侵そうとは思いません。すなわち、政令は行政権によってきめられるわけです。従って、国会の承認がなければ、政令はきめられないというような性格じゃない。それだけに、政令に委任するときには、ある程度法律においてはっきりとしたところを押えておく、これが私は立法府の任務だと思う。それから見たときに、この条文はどうも抜けている。そういう意味において、政令を定めるにあたって、国会の承認がなければだめだというような意味で言っているのじゃないのです。この二条を補足する意味において、どういうことを考えておるのかということを示してもらいたい、こういうことです。なおそのときに、われわれの言うことは、政令を束縛はいたしません、しかし、十分意見を尊重する、このくらいの答弁があっていいと思います。
#58
○樋詰政府委員 御趣旨の通りに措置したいと思っております。
#59
○田中(武)委員 従来の電気用品取締規則と本法との、おもな違いはどこにありますか。
#60
○樋詰政府委員 大体大きな点で、四つばかり差があると思っておりますが、第一点は、従来ございませんでした販売規制ということ。それから第二点は、指定試験機関というものを作りまして、そこにも試験をやらせて、その試験合格者はよろしいということで、事務の促進をはかったという点。それから第三点は、従来期限がございませんでした型式認可の効力、これを有効七年間としたということでございます。それから第四点は、現在内規でやっておったようないろいろの基準を、できるだけ省令に取り上げましてはっきりそこに載せる、大体大きく分けるとこの四つであります。
#61
○田中(武)委員 それらの点について、逐次御質問いたします。
 まず二十四条ですが、認可の有効期間、これを七年としたこと、こうおっしゃったのですが、七年とすることについて、何らかの根拠があって七年にしたのか、ただでたらめに七年にして、それは五年でも三年でもいいのか、十年でもいいのか、こういう点はどうです。
#62
○樋詰政府委員 これは、いろいろ技術の進歩等ございますし、使用環境の変化といったようなものもございますので、それに応じて随時基準への適合義務というようなものも変わってくるのじゃないか、こう思われます。しかし、それではこれをあまり短かくするということになると、たとえば事務能力としてその煩にたえなくて、せっかく認可しようと思っても認可ができないために、品物が製造もできない、また、それを使う方々にも非常に御迷惑をかけるというようなことになっても、これは不適当だと思います。かといって、この日進月歩の際に、十年というのは、少し技術水準に飛躍があり過ぎるのじゃないかということで、それでは五年がいいか、七年がいいかということは、これは確かにいろいろ問題もあろうかと思います。七年が絶対的だというものではございませんが、大体電気試験所の能力、あるいは指定試験機関の能力といったようなことを想定いたしまして、毎年々々出てくる新しい型式の認可というものが円滑に処理でき、しかも技術水準にどうにかあまり時代おくれにならぬで、歩調を合わせていけるという期間として、七年くらいが適当じゃなかろうかということでございます。
#63
○田中(武)委員 日進月歩と言いますが、今日デザインその他で一番変わりつつあるのは弱電関係とそれから自動車なんです。今晴海でショウをやっておりますが、自動車は御承知のように毎年ちょっとしたところを変えて、五年目くらいに大改造をやっておるのです。電気器具は大体半年、早いところで三カ月くらいで変えるのです。もちろんデザイン等の点だけにとどまることもありますが、しかしたとえば電気洗濯機を一つ見ても、五年前のものとは話にならぬほど変わっているのですよ。そういう点からいって、私は七年というのはあなたが今おっしゃったことからいえば長過ぎるのじゃないか、むしろ五年でいいのじゃないかという感じを持っているのですが、これは五年なり七年といっても押し問答になると思うが、私はそういう点から七年は長過ぎるという見解なんです。
#64
○樋詰政府委員 今のはデザインのお話でございましたが、デザインは変わりましても、構造、性能あるいは材質というような基本的なものにあまり変わりはないと思います。一応七年で発足させていただきまして、実際に運用して確かに七年じゃおそ過ぎるというようなことでございましたならば、さらにあとで修正なりというようなことについても検討していただきたいと思いますが、今のところは検査能力その他から見ましても、大体七年がちょうど合ったものとしておきめ願いたいというふうに考えております。
#65
○田中(武)委員 五年なり七年といっても押し問答になるから、一応私は制定にあたって七年は長過ぎる、こういう主張だけはしておきます。
 次に第五章、指定試験機関の関係でございますが、その三十一条に指定の基準というのがあります。それの第三号で、民法三十四条、すなわち公益法人を指定しておられる。これと同じ考え方がデザイン法にも、輸出検査法にも出てきておるわけなんですが、この民法三十四条による法人、これに限定せずに、もっと広くやらしたらどうか。たとえば東京都にある電気試験所というような公共施設があるわけです。そういう点についてはどうでしょうか。
#66
○樋詰政府委員 あまりたくさんの試験機関というものを設けまして、そこに出てくるような試験の回数といったものが経済単位にならないということになりますと、せっかく機関を作りましても十分に運営できない、そういうふうなこともございます。それでただいま東京都のお話もございましたが、東京都その他行政機関は、それぞれ本来の行政目的といったものを持っておられる。それでせっかく出した以上は十分な人員その他を整備して、政府の行ないます検査と全然同じような基準で十分やれる能力があるというもの、それからこれは経済的に独立採算制でやらしていきたいと思っておりますので、あまり数をたくさん作りますと、経済的にペイしない、経費倒れになるという点等を考えまして、とりあえずは公益法人というものの中で、特に能力のあるものを区分ごとに一ないし場合によっては二指定するというような格好で発足したいと考えております。
#67
○田中(武)委員 先ほど言ったように、輸出検査法の十六条、輸出品デザイン法の二十二条、本法の三十一条に同じような規定があるわけなんです。しかし民営公益法人、こういうと聞えはいいのですが、民法三十四条による法人は、寄付行為によって成立する法人なんです。従って大口寄付者の発言権が強い。従って大口寄付者の横暴といいますか、そういったことがまかり通るのです。現に機械金属検査協会が本年春トランジスター・ラジオの汚職を出したということも御承知の通りです。従って名前は公益法人といえばいいのですが、その内容を見ると、全部とは言いませんが、大口寄付者の発言権が強過ぎるというところに私は問題があると思う。それもいいが、それよりいわゆる公共施設がある場合は、それなんかを使った方がいいのじゃないか、こういう意見を持っておるのです。どうです。
#68
○樋詰政府委員 機械金属検査協会の件は、私どもとしてはなはだ申しわけないと思っておりますが、われわれといたしましては、現在御承知のように電気協会あたりで、測定法の関係でありますが、計器の検定等をやっております。あそこあたりに若干の機械器具を整備させるということにし、そして人員も増員するということをいたしましたならば、大体この電気試験所の下請として仕事をやらせるのに適するのではないか、そういうふうに考えられておりますし、また現在考えられております試験をしなければならない件数といったものに対比いたしまして、大体この程度で十分やり得るのではないか、そういうふうなことから本法の成立の当初にあたりましては、こういう公益法人だけでスタートさせてみたいと考えておるわけであります。
#69
○田中(武)委員 指定検査機関については、これは先ほど言ったようにすでにデザイン法とか輸出検査法に前例がある。従ってその構想をそのままここに入れてきておられるわけです。しかしたまたまこれを作っておった当時に、トランジスター汚職が出たわけです。こういうときに今までのあり方を検討し直して、この法律では違った構想も入れるべきではなかったか、こういう感じがしたので申し上げておるわけです。
 それではさらにこの指定の基準ですが、たとえばその指定機関の設備をどの程度のものに考えておるのか、あるいは人員はどのようなものであるのか、こういうことについてはどう考えておられますか。
#70
○樋詰政府委員 大体今考えておりますのは、約四十人の陣容で、施設関係は一億五千万円程度の検査施設を整備させるということを考えております。
#71
○田中(武)委員 この件も今言っておるように私としては問題があります。惰性で、今までそういうことで法律も制定され、動いておるから、今度もそれに右へならえをするのだというような立て方――これは先ほど言ったようにデザイン法の二十二条輸出検査法の第十六条とこれはほとんど同じ規定になっております。従って、あとの罰則も同じようなことが書いてあります。そこに私は、あなた方の仕事のマンネリズムがあると思う。たまたま先ほど言ったようなああいう汚職というような事件があったのですが、実際は公益法人といっても、これは裏は大口寄付者によって振り回されておるところが多いわけです。そういう点を見て新しい構想を立てるべきではなかったか、こう思ったのであえて申し上げたわけであります。
 ちょっと戻りますが、二十七条の先ほど言った「販売の制限」の問題ですが、この販売というものは新品を指さしておる。それならば、再生品だとかあるいは改善をした修理品、手直しをした修理品、こういうものについては販売規制からのがれるのかどうか。
#72
○樋詰政府委員 店で売る限りは、これはちゃんとした検査のマークがついておらなければ売れないわけであります。ですから、最初のものがちゃんとテー・マークがついておる、それをいろいろ修理してそうしてまた売るということであれば、一番最初にそのチーム・マークがついておる限りは、これは一応本法では売ってもよろしいという格好になっております。
#73
○田中(武)委員 本法の目的とするところは、電気による災害防止を第一の目的としておるわけです。ところが、やはり一番問題になるのは、その再生品とか修理品、ことにしろうとの修理、こういうものが一番問題になるのです。ところが、そういう点について何らの規定がないわけです。本法の目的が、電気による災害防止を第一の目的とするならば、一番事故を起こしやすいと考えられるしろうとの修理品あるいは再生品、そういうことに何らかの配慮をなすべきであるとともに、もう一つは、電気用品を使用する大衆に対する電気知識の啓蒙であります。これに対して、一体この法の目的達成のためにどう考えておられるのか、お伺いいたします。
#74
○樋詰政府委員 御指摘の通りの穴と申しますか、そういうことはこれはあるわけでございますが、われわれといたしましては、この法律を成立させるということによりまして、一般にさらによくPR等も徹底させるということをして、そうして災害を防止することに努めたい、こう思っておりますが、修理業者を取り締まるあるいは個人修理を取り締まるということになりますと、これはちょっと目の届かないようなところでやられる行為でございますので、法律上それをどういうふうなことでやるか。たとえば個人がたまたま修理して、その修理が悪くてかえって危険の度を増したような格好にして、いろいろ災害を起こしたというようなこともあり得るかと存じます。しかし個人修理はやっちゃならないというようなことも、これは場合によっては行き過ぎになるのではないかという点も、ございますので、できるだけ一つ何かものを直すというときには、電気の知識のある工事屋さんなりなんなりに直してもらうということを今後奨励する。個人がヒューズを取りかえるぐらいのことはいいでしょうが、接続コードのような場合は専門家にまかすというようなことで、電気の安全をお守り下さいといったようなPRを、この法律と並行してやることによって防いでいきたいと思っております。
#75
○田中(武)委員 意見を申し上げるとごもっともだ、こういう答えをされると、それより言えなくなってしまうのですが、今おっしゃるように、もちろんしろうと修理、個人修理を禁止するというようなことはできません。しかし一番問題なのはしろうとの修理だと思う。それと、電気知識のない者が電気用品ブームに踊らされてといいますか、ともかく買ってきて、勝手にやっておること。これは法律ではきめられぬかもわかりませんが、いわゆる電気についての一般知識の普及、指導、こういうことが私はこの法律の目的達成のためには非常に必要じゃないかと思う。そういう点が一つと、さらにこの再生品等については、何らかの規定があった方がいいんじゃないか、こういう気持もするのですが、そういう気持がしておるということを申し上げておきます。政令等を定めるときには、そういう点も考慮してもらいたい、このように考えます。
 そこで、一例をあげますならば、たとえば動力用のモーター、それに電熱器、電熱器なんかしろうとが直します。ところが、これがあぶないのです。これが現在野放しになっておる。それから、現在では電球がワク外になっておる。この電球を一体指定製品とするのかどうかということに疑問がある。さらに、現在適用除外となっておる放電管、これはおそらくこの規則ができてから後にできた新しい製品だと思うのですが、すなわちネオンとか螢光灯、こういうものについてどう考えておるのか。こういうような電気用品を一つ一つあげるとたくさんありますが、一、二代表的に申し上げて考え方をただしたいと思います。
#76
○樋詰政府委員 ただいま電球のお話等も例としてお引きになったわけでございますが、電球からたとえば火事を起こしたといったような例も確かにあるようでございますけれども、しかしこれはむしろ、電球が悪いのじゃなくて、電球を非常に燃えやすいものにあまり密着させたといったような取り扱い上の不注意といったものによるものが大部分じゃないか、そういうふうに考えておりまして、今のところ電球そのものはこの対象からは除いておるのでございます。
 それから、電熱器は御承知のように、現在も入っておりますし、今後も電熱器は当然入れていきたいと思っておりますが、ただ、先ほど御指摘の修理ということになりまして、それから災害を起こすという点は、この法律では救えませんので、これは今先生の御注意のありましたように、電気に関する生兵法をやめるようにというようなことについてのPR等もよく進めることによって、災害を防いでいきたいと考えております。
 それからネオン等につきましては、電気工事士でなければ取り扱えないということにいたしまして、この電気の知識のある人間に扱わせることによりまして危険を防止するということ努めていきたいと考えております。
#77
○田中(武)委員 螢光灯と動力用モーター。
#78
○樋詰政府委員 螢光灯も大体われわれは電球と同じように、そのものが悪いのじゃなしにむしろ、その扱い方が悪いということにあるのじゃないかという気がいたしますので、一つあまり電球あるいは螢光灯を粗末に扱わぬように、どこにでも置かないようにというような啓蒙宣伝に努めて参りたい、そういうふうに考えております。
 それから、モーターにつきましては、これは大体一般的にはある程度の電気知識のある人間がやるのでございますが、家庭用で使うような小型モーター等は、それに接続される機械ということで取り締まっていきたいというふうに考えております。
#79
○田中(武)委員 電球とか螢光灯、これが案外、そのこと自体が災害の原因に直接なるかどうかは別として、粗悪品というかおかしなものが多いのです。一番国民大衆が接するのは、この電球と、今日では螢光灯といいますか、灯火用の器具なんです。それについてやはり何らかの規制は必要じゃないか、こういう感じが私はするのです。電球がさわったって別に火事が起こるわけじゃないのですが、一番製造の面において粗悪なものが出ておるのは電球なんですよ。
#80
○樋詰政府委員 これはお手元に差し上げてございます資料の中に多分あると思いますが、たとえば三十三年度の消防庁の統計等から見ましても、電灯関係で火事を起こしましたものは大部分が可燃物に接触しているということでございまして、使用不適当というのも大体それに準ずるようなことではないかと考えられますし、災害防除という点から申しますと、電灯そのものが非常に粗悪だったために事故が起こるということはあまりないのではないかと考えられますが、ただ、ただいまのお話もございましたので、われわれといたしましては、中で政令をきめるといったような際に、今のところはそれでいいのじゃないかという気持を持っておりますが、御注意もございましたので、さらによく研究いたしたいと考えておるという段階でございます。
#81
○田中(武)委員 その点、災害ということもさることながら、電気用品の中で一番多く国民が使っているのは電球なんです。だから、そういう点について、何らかの考え方を持つ必要がある。そういう点で申し上げたわけであります。
 次に五十条、五十一条、五十二条、こう条文が並びまして、これは通産大臣の処分に対しての不服があるときの取り扱い方が出ておるわけなんです。そして五十二条によって今度最終的に文書をもって決定して、その写しを異議の申し立て者に送るとなっている。この五十二条の決定になお不足のある場合はどのような救済方法がありますか。進んで私が言うならば、これも一つの行政処分であるから行政訴訟の対象になるのかどうか、そういうことです。
#82
○樋詰政府委員 お説の通り行政訴訟で解決していただくということになります。
#83
○田中(武)委員 次に五十三条の手数料、これが従来から見るとだいぶ上がっていますね。これは物が上がっているから上げたんだ、こういうことだろうが、この上がることについての適正であるかどうかという点と、もう一つはこの手数料の上がった分による増収分は指定機関の収入になるのかどうか。
#84
○樋詰政府委員 これは今まで電気試験所でやっておりましたものを実費計算いたしまして、そして大体きめたのでございます。
 これの収入は、今お話のございましたように、指定試験機関でやる場合には、そこの収入になるわけであります。
#85
○田中(武)委員 四千円、四万円、あるいは二百円、二十円というようなことがありますが、私も一々これが実費計算でこうなるかどうかよく知りません。ともかく値上げムードの中であるのかもしれませんが、手数料が大幅に値上がりしているという点だけを指摘しておきます。
 次に五十六条の権限の委任ですが、これは通産大臣は、政令で定めるところによって通商産業局長、または都道府県知事に委任することができるとなっておるが、その中のどの部分を知事に、どの部分を通商産業局長に委任するのか、こういう分配はどうですか。
#86
○樋詰政府委員 たとえば第三条の登録でございますとか、メーカーから報告を聴取する、あるいはメーカーの事業所を立ち入り検査をするといったようなものは、通産局長を予定しております。都道府県知事に委任するものといたしましては、販売業者に対する報告聴取、あるいは販売業者の店頭に立ち入ってテー・マークのついていないものを売っておるかどうかということについては、都道府県知事に委任したいと考えております。
#87
○田中(武)委員 知事に委任するという法律の条文はわかります。通産局長に大臣の権限の委譲は特に法律で定める必要があるでしょうか。これは内部的に地方においては、通産局長は常に通産大臣の命を受け、その代理者として地方の行政をやっておるのと違うのですか。
#88
○樋詰政府委員 今までは大体内部委任という格好で特に法律を用いずしてやってきたわけでありますが、最近行政管理庁あたりの一般的な方針といったようなものから、こういう権限の委任というようなものも、できるなら法律にはっきり書いて、どこまでが本省権限であり、どこからどこが地方庁にまかしてあるのだといったものを書けるものは書けといったような、一応行政管理庁の方針等もございましたので、この法律案もそれに従ったわけであります。
#89
○田中(武)委員 そうすると今までは、特に通産局長に通産大臣が委任するということは内部問題としてできておったが、全体として各省ともこういう行き方になるのだ、そういうことですか。
#90
○樋詰政府委員 その通りでございます。
#91
○田中(武)委員 この法案は通常国会に出て廃案になって今度出たわけなんです。従って予定としてはこれでも本年度ですが、初めから実施することになっておる。先ほどから言っておるこれに基づく災害防止のための監督、あるいは大衆に対するPR指導、こういうことが必要になってくるわけであります。従って本年度予算において本法制定に伴うものとして特に予算を増額したような点がありますか。
#92
○樋詰政府委員 従来は大体電気用品取り締まり関係で三十五年度は三十四万円でございましたが、三十六年度は本法の成立を見越しまして中央で四十八万、地方で八十六万、合計で百三十四万五千円、百万円ばかりふえております。
#93
○田中(武)委員 それは百万円程度の旅費ということなんです。旅費が入っておる。人員はふえていないわけです。そういうことでほんとうに本法の目的達成のための指導監督ができるかどうかということが疑問なんです。従って本法案を忠実に実施するためには、人員、予算等をもっと考えなければならぬのではないか。本来通産省を含めて日本は法律をよく作り過ぎる。法律の面からいけば大ていのことは間に合うようになっておる。作っておいて忘れてしまって、それを使わないというのが多いわけです。やはり法律を作る以上はそれに見合う人、あるいは予算が必要なんです。それでなければ法律の理想は達成できないわけです。そういう点において、人員、予算等について本年度は無理として、来年度からはどういうように考えておられますか。
#94
○樋詰政府委員 役所自体の人員の増加は今のところ考えてございません。ただ御承知のように各地方にそれぞれ関係官庁のほかに、電力会社とか電気用品のメーカー、販売業者といったようなものを網羅いたしました電気安全委員会といったようなものがございまして、電気から起こるいろいろな災害あるいは障害といったものの除去に従来も努力してきたわけでありますが、われわれは各通産局をさらに督励いたしまして、電気安全委員会を、もっともっと積極的にやらせるということで、官民あげてPRに努めて、電気から来るいろいろな被害あるいは障害の除去に努めていくようにしたいと考えております。
#95
○田中(武)委員 まず法律を作ってそれが空文化しないように、十分その目的を達成するような措置を望むということでおきたいと思います。
 次にいわゆる指定商品が何かということははっきりしませんが、それをした場合に輸入品と国産品の扱いが違う。輸入品は型式認可だけであります。国産品につきましては登録、そして型式認可というように二重になる。現在輸入が多過ぎるというようなことも問題になっておるときに、そういう輸入品と国産品とをまま子扱いにすることについてはどうです。
#96
○樋詰政府委員 実際に使用者の方に関係がありますのは、型式承認を受けてこれでよろしい、安全だというものが流通するかどうかというところが使用者に関係がある。登録の方は、そういう電気器具を継続して製造することができるだけの物的設備、能力を持っているかということをあらかじめ検査しておきまして、確かにここなら一応作ろうと思えば作るだけのあれがあるということで、もしこれをやりませんと、結局申請が出てくるたびにその構造、台数、性能というものはいいけれども、ところでお前は一体作るだけあれがあるのかということを、一回々々見なければどうも安心いかないというようなことになりますので、むしろあらかじめ登録しておいて、そこは物的には能力があるのだということを確認してやるということは、その上に製品をいよいよ具体的に作る場合型式認可を受けるので二重の手間だということには、われわれとしてはならないのではないかというふうに考えております。
#97
○田中(武)委員 いわゆる輸入品については外国のメーカーですね。こういう扱いは、これが日本のいわゆる登録メーカーと同じ以上の設備、能力その他を持っておるんだという前提に立っておられるわけですね。
#98
○樋詰政府委員 外国の事業者は全部日本の登録メーカーと同等あるいはそれ以上だというようなことでやったのではございませんで、ただ結局入ってくるものがちゃんと一定の型式の検査に合格して、これならばよろしいということを確認した上で流通させるわけでありますので、向こうに日本の登録業者よりも大いに敬意を表して優位を認めたというふうなものではございません。
#99
○田中(武)委員 外国のメーカーを日本の法律によって登録せよということはできない、従ってやむを得ないと思うが、何か受けたときには一方には二重の束縛がある、一方は一つで済んでおる、こういう点には若干の疑問を持ったので申し上げたのであります。
 それから昭和三十五年四月二十八日に、行政管理庁監察局長から公益事業局長あてに「電気用品並びに電気工事の指導監督業務に関する監察結果について」というのが出ておりますね。その中の5に「型式承認後の品質管理について」こういう項目があるわけです。それが私先ほど申しましたように、一度型式承認をしたならばそのあとは修理、再生をしてもまかり通るということも関連してくると思う。従ってこの行管からの監察結果についてどのように御検討になったかをお伺いいたします。
#100
○樋詰政府委員 今度の法律に型式を維持しなければならないという義務、それから各製造の事業場に立ち入って検査ができるといったようなことを法律上規定いたしまして、安全を期することにいたしております。
#101
○田中(武)委員 五十七条から罰則が始まって六十一条にあるのですが、この指定機関の役員または職員が次の各号のときには三万円以下の罰金、こうなっております。これはいわゆる指定試験機関の役員または職員に対する形式的な犯罪というか、そういうものに対する規定だと思います。これは先ほど言ったデザイン法あるいは輸出検査法もこれと同じような形のものになっておる。そこでこれはこれでいいとして、指定試験機関の役員または職員は刑法でいう百九十七条以下の涜職罪の一般公務員としてみなしているのかどうか。
#102
○樋詰政府委員 一般公務員とみなして考えております。
#103
○田中(武)委員 これで私の質問は終わりますが、しかし質問を通じて、たとえば商品指定の問題あるいは指定検査機関の問題あるいはしろうとの修理、再生品あるいは一般の啓蒙運動その他いろいろと指摘いたしましたが、そういう点について十分に政令のときに考えていく、あるいはまた十分に予算、人員等確保してPRに努める、そういうふうにしてもらいたいと思います。
 さらに私個人としては、たとえば二条とか二十四条とか等々についての修正意見を持っておりますが、これはそういう意見を持っているという程度にして、終わりたいと思います。
#104
○長谷川委員長代理 本日はこの程度にて、次会は来たる三十日月曜日、午前十時より理事会、同十五分より委員会を開会することにいたします。
 これにて散会をいたします。
   午後零時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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