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1960/03/30 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 本会議 第16号
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1960/03/30 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 本会議 第16号

#1
第038回国会 本会議 第16号
昭和三十六年三月三十日(木曜日)
   午前十一時二十分開議
  ―――――――――――――
 議事日程 第十五号
  昭和三十六年三月三十日
   午前十時開議
 第一 中小企業金融公庫法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第二 中小企業信用保険公庫法の
  一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第三 中小企業信用保険法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第四 中小企業振興資金助成法の
  一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第五 関税定率法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第六 関税暫定措置法の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第七 関税定率法の一部を改正す
  る法律の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 中小企業金融公庫法
  の一部を改正する法律案
 一、日程第二 中小企業信用保険公
  庫法の一部を改正する法律案
 一、日程第三 中小企業信用保険法
  の一部を改正する法律案
 一、日程第四 中小企業振興資金助
  成法の一部を改正する法律案
 一、日程第五 関税定率法の一部を
  改正する法律案
 一、日程第六 関税暫定措置法の一
  部を改正する法律案
 一、日程第七 関税定率法の一部を
  改正する法律の一部を改正する法
  律案
  ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
   ――――・――――
#3
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、中小企業金融公庫法の一部を敏正する法律案、
 日程第二、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、
 日程第三、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、
 日程第四、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)、
 以上四案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まずl委員長の報告を求めます。商工委員長劒木享弘君。
  〔剱木亨弘君登壇、拍手〕
#5
○剱木亨弘君 ただいま議題となりました中小企業関係四法案について、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 各法案の概要について申し上げます。
 まず、中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案は、公庫の業務量の増大に対処するため、理事を二人増加して六人にしようとするものであります。
 次に、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案は、保険公庫に対し、来年度に、産業投資特別会計から二十億円を出資し、これを融資基金として信用保証協会に貸し付け、その保証能力を拡充しようとするものであります。
 次に、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案は、融資保険及び普通保証保険の制度を廃止して、保険種別を包括保証保険だけにし、この包括保証保険のうち、第二種保険の付保限度額を五百万円から七百万円に引き上げようとするものであります。
 次に、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案は、中小企業の経営の合理化を促進するため、この資金の中に、中小企業者が事業協同組合等を中心に、一定の集団化計画に基づいて、一つの団地に工場を移転する場合に、その集団化のための土地の取得、造成及び建物の建設に必要な資金を加えて助成できるようにするとともに、工場集団化のため、現在の工場用地を売却する場合の所得税及び法人税を、一定の要件のもとに減免する特例措置を講じようとするものであります。
 本委員会におきましては、これら四法案を一括議題として質疑を行ない、所得倍増計画と財政投融資増加の必要性、中小公庫の直接貸し増加に伴う支店網充実の問題、融資保険の廃止に伴う中小企業融資に対する支障の有無等について、熱心に質疑応答が重ねられましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終了し、四法案を一括議題として討論に入りましたところ、近藤委員から、四法案に賛成するとともに、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対して、「政府は、中小企業の近代化を促進するため財政融資を大幅に増加するとともに、中小企業に対する民間の設備近代化融資を円滑にするため現行制度に再検討を加え、要すれば、新しい信用保険を創設するよう速かに措置すべきである。」という附帯決議をつけたい旨の発言があり、ついで川上委員から、四法案及び附帯決議案に賛成の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決いたしましたところ、これら四法律案は、いずれも全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。また、近藤委員から提案されました附帯決議案も、これまた全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 右御報告を終わります。(拍手)
#6
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 まず、中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#7
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって三案は可決せられました。
   ――――・――――
#8
○議長(松野鶴平君) 次に、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#9
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
   ――――・――――
#10
○議長(松野鶴平君) 日程第五、関税定率法の一部を改正する法律案、
 日程第六、関税暫定措置法の一部を改正する法律案、
 日程第七、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)、
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めます。大蔵委員長大竹平八郎君。
  〔大竹平八郎君登壇、拍手〕
#12
○大竹平八郎君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、関税定率法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、最近における産業構造の変化等にかんがみ、あわせて貿易の自由化に対処するため、関税率審議会の答申に基づき、緊急関税を設ける等、関税制度の整備をはかるとともに、関税率表の全面改正を本年六月一日から行なおうとするものであります。
 以下簡単に改正の内容について申し上げます。
 第一に、関税制度についての整備でありますが、今回新たに緊急関税制度を設け、外国における価格の低落等により特定貨物の輸入が増加し、わが国産業に重大な損害を与える場合において、緊急関税の賦課、ガット譲許の撤回、または譲許撤回の補償として新たな譲許等を、一定の要件のもとに政府限りで行なうことができることとしております。
 また、関税割当制度を設け、ニッケル、高速度鋼等、特定の貨物について、一定数量以内のものは低税率として国内需要者側の要請を満たすとともに、その数量をこえる輸入については高税率として、競合する国内産業の保護をはかることとしております。また、輸入禁制品の取り扱いを一そう慎重に行なうため、輸入映画等審議会を設置することを明文化するほか、機械の組み立てのため、一時的に輸入され、再び輸出される工具等について減税することができる規定を設ける等、所要規定の整備を行なっております。
 第二に、関税率についての改正措置でありますが、現行関税率体系は、分類方式として不合理な面が少なくないので、この際、将来の産業構造の高度化に順応させるため、国際的に最も広く使われているブラッセル関税表の分類方式を採用することとしております。この分類によって現行の十七部は二十部九十九類となり、最終的な細分類では二千二百三十三税目と、現行税目数に比し二倍以上の増加となります。
 関税率の検討については、主食関係、非鉄金属の一部等、自由化対策の未確定のものを除き、基本的には貿易の自由化を前提として改正し、この結果、現行税率より引き上げるもの二百五十一、引き下げるもの三百八十六、据え置くもの千五百九十六となります。すなわち、自由化の際の衝撃が大きいと思われる大豆等及び今後積極的に育成する意図を持つ酪農製品、工作機械の一部等については引き上げ、すでに国際競争力を備えている陶磁器、ビニール及び奢侈関税と見られている貴石等については引き下げ、自由化移行の時期がはっきりしない石油等及び利害対立のため積極的結論を得ることが困難な砂糖、パルプ等については、現行税率通り据え置くことといたしております。また、課税標準として現行ではわずか三物品についてのみ従量税を採用しておりますが、すでに物価も比較的に安定しているので、従量税を大量に採用することとし、しかも単純な従量税形態のみでなく、従価、従量のいずれか高い方の選択課税、従価、従量の併課税率等、税率に弾力性を持たせることにいたしております。
  ―――――――――――――
 次に、関税暫定措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、従来から関税の暫定的減免措置を講じている物品について、その適用期限の延長なり廃止をはかるとともに、関税定率法の改正措置に伴い、最近における貿易及び国内産業の実情を考慮して、特定の物品について暫定的に減増税を行なう等、所要の調整をはかるほか、若干の規定の整備を行なおうとするものであります。
 以下、簡単に改正の内容について申し上げますと、
 第一に、現在暫定的に減免措置を講じている物品で、本年三月末日に適用期限が到来する重要機械類、給食用脱脂粉乳、農林漁業用重油、肥料製造用原油、製油用原油等について、その適用期間をさらに一年間延長するとともに、新たにガス製造用原油についても来年三月末日まで免税措置を講ずることといたしております。なお、給食用脱脂粉乳の免税措置については、幼稚園及び児童福祉施設の幼児、児童にまでその適用範囲を拡大することといたしております。
 第二に、現在暫定的に減免措置を講じている物品のうち、鉄鋼板の発生品等のようにすでに国産化が可能となったもの、及び放射性元素、新聞用紙等のように関税定率法の改正基本税率に組み入れられているものについては、暫定措置を廃止することといたしております。
 第三に、貿易の自由化の実施時期等との関連から、直ちに関税定率法の改正基本税率を適用することが困難なものについて暫定措置を講ずることとしております。すなわち、いまだ国産品と競合関係に置かれていない石炭コークス、反応性染料の一部等については、国内産業の育成期間を考慮し、減免税することとし、また、関税定率法の改正基本税率において税率を引き上げることとしている酪農製品、大豆等については、需要者の税負担増を避けるため、輸入の自由化するまでの間、暫定的に現行税率を据え置くこととし、また、自由化移行に伴う急激な衝撃を受けるおそれのある紡毛糸の一部、毛織物の一部、腕時計等について、国内産業が合理化されて国際競争力を備えるまでの間、暫定的増税を行なうこととするほか、国内生産業と需要産業との保護調整をはかるため、五酸化バナジウムについて関税割当制度を適用する措置をとることとしております。
 なお、本案は関税定率法と関連しているので、本年六月一日より施行することとしておりますが、現行暫定措置のうち継続して適用させるものについては、本年四月一日より施行することとしております。
  ―――――――――――――
 最後に、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 沖繩等から輸入される物品に対する関税は、同地域における産業振興のため、土産品については免除されることとなっております。しかし、最近における沖繩との貿易の実情から見ますと、将来、外国産原材料を使用して加工生産された物品の輸入が予想され、これらの物品について関税の全額免除を行なうことは、国内業者との均衡を欠き、また、全額課税することは沖繩における加工産業を圧迫することとなります。従いまして、本案は、このような物品の輸入につきましては、沖繩において付加された価値部分には課税せず、外国産の原材料部分についてのみ課税するという関税の軽減制度を設けようとするものであります。
  ―――――――――――――
 三法案の委員会審議におきましては、緊急関税制度が憲法に規定する租税法定主義に反する疑いがあること、税関が輸入映画等を検査することは、憲法に規定する表現の自由に抵触し、違憲の疑いがあること、関税割当制度の目的及び適用品の需給状況、砂糖関税率が据え置きに決定するに至った経緯、精糖会社の受ける超過利潤問題、甘味資源計画の概要、大豆関税率が引き上げられるに至った経緯及びガット関税との関係、税関官吏の定員増加等の諸問題について質疑を行なったほか、特に関税定率法の一部を改正する法律案及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案については、参考人より意見を聴取いたしたのでありますが、その詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。
 かくて質疑を終了し、三法案を一括して討論に入りましたところ、荒木委員より、「関税定率法の一部を改正する法律案及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案については、アメリカの強い要請に基づいて発足した貿易の自由化を基礎とする限り反対せざるを得ない。緊急関税制度、輸入映画等の取り扱い規定についても違憲の疑いが解明されていない。また、大豆については、国内対策が講ぜられていない現状において、その自由化を実施することは他産業等への影響が大であり、砂糖については自由化を見送るに至った経緯に不明朗なものを感じ、精糖会社の利潤を保護するための措置ではないかとの疑いが残る等の理由から、それぞれ反対し、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案については、沖繩における産業の現状は不安定なものであるが、日本はその発展に力を尽くす責務があり、本案はそれに資するところがあるので賛成する」との意見が述べられ、次いで天田委員より、「関税定率法の一部を改正する法律案については、貿易の自由化に即応するための全面改正であるから慎重に検討さるべきものであるにもかかわらず、その内容が粗雑であるから反対し、関税暫定措置法の一部を改正する法律案及び関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案については、暫定的な措置であること、また名称が繁雑なのは遺憾であり、今後改正すべきものであるが、その内容は、沖繩に日本の潜在主権があるとする観点からすれば、特恵関税を設けることは望ましいから、それぞれ賛成する」との意見が述べられ、次いで須藤委員より、三法案について、「貿易の自由化に基づいたものであること、関税率審議会の委員は必ずしも国民を代表するものが入っていないこと、幾多の違憲性を持っていること、また、独占企業の利益のため作られたものであること、また、アメリカの利益に奉仕し、将来幾多の禍根を残すものであるから、それぞれ反対する」との意見が述べられ、三法案についてそれぞれ採決の結果、それぞれ多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#13
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 まず、関税定率法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#14
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
   ――――・――――
#15
○議長(松野鶴平君) 次に、関税暫定措置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#16
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
   ――――・――――
#17
○議長(松野鶴平君) 次に、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#18
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
 次会は、明日午前十時より開会いたします。議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十一分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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