くにさくロゴ
1960/03/23 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 法務委員会 第8号
姉妹サイト
 
1960/03/23 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 法務委員会 第8号

#1
第038回国会 法務委員会 第8号
昭和三十六年三月二十三日(木曜日)
   午前十時五十三分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松村 秀逸君
   理事
           井川 伊平君
           大川 光三君
           高田なほ子君
           大谷 瑩潤君
   委員
           木島 義夫君
           後藤 義隆君
           大森 創造君
           市川 房枝君
           辻  武壽君
  政府委員
   法務政務次官  古川 丈吉君
   法務大臣官房司
   法法制調査部長 津田  實君
  最高裁判所長官代理者
   事務総局事務次
   長       内藤 頼博君
   事務総局総務局
   第一課長    長井  澄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       西村 高兄君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○裁判所職員定員法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
   ――――――――――
#2
○委員長(松村秀逸君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 裁判所職員定員法の一部を政正する法律案を議題といたします。
 当局としては最高裁判所から内藤事務次長、長井第一課長、法務省から古川政務次官が出席されております。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○高田なほ子君 二、三点質問いたします。
 今度の法律案の提出の理由は、「第一審における訴訟の適正迅速な処理を図る等のため、」、こういうふうに法改正の理由が第一審の訴訟の迅速な処理を目的として増員をされるわけですが、この考え方には、私は全面的に賛成をいたします。しかし今度の改正で、はたして目ざすところのこの節一審の強化になり得るかどうかということについては、幾夢の疑問が残るわけです。そこで、一般の田代はこの裁判が長引くということについては非常に不満を持っていることは事実です。裁判が長引くということは、結局は国民の権利をある意味では拘束する場合もあり得るわけです。で、裁判が長引くという拠出を、どういうふうにおとりになっていらっしゃるのか、こういうことをまず付いたいのが一つです。そこで、裁判が長引く現出を、私は「裁判官白書」というので数字をあげて書いてあるのがありますから、実態を申し上げてみると、起訴後における勾留期間が非常に長いのです。これは最高裁の昭和三十二年の司法統計年報の中から出されている実態調査ですが、裁判が長引いているために、七百四十一人について調査した表ですが、一年以内のものは四百八十人、二年以内のものは百九十三人、三年以内のものは二十五人、四年以内のものは十二人、四年をこえるものは三十一人、こういうふうに、人身の長期拘束に私どもはいつも反対をしてきているわけですけれども、大へん勾留期間も長い、こういうようなことは、やはり裁判官の手不足からこういう事態がきているのではないか、こういうふうに考えておるわけです。どうしてこういうふうに長引くのですか。率直な御意見を承っておいた方がいいと思いますので、お尋ねをいたします。
#4
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) お答えを申し上げます。ただいま御指摘のございましたように、訴訟がとかく長引きまして、いろいろ不都合を生じておることはまことに御指摘の通りでございます。戦前と比べて申しますと、昭和十三年ないし十五年におきましては、地方裁判所、簡易裁判所で処理した第一審の訴訟事件の平均審理期間でございますが、民事は五カ月、刑事は一カ月、大体そういうような審理期間であったのでございます。ところが戦後の昭和二十二年から三十四年にかけての平均を見ますと、これは地方裁判所、簡易裁判所含めまして、第一審訴訟事件の平均審理期間は、民事で約七カ月、刑事で約四カ月、これを地方裁判所事件だけで見ますと民事は約十二カ月、刑事は約五ヵ月ということになっております。これは民事は約倍以上、刑事で細工倍と申しますか、一カ月が五カ月くらい平均かかるようになっておるわけでございます。こういうような全般の状況から、ただいま御指摘のようないろいろな弊害が生じて参るわけでございます。なぜ訴訟がこう長引くかということでございますが、戦後になりまして訴訟事件が非常に複雑になっておるということが一つございます。従って、審理に戦前とは違った要素がいろいろ加わりまして、そうして審理が長引くということがございます。あるいはまた付かれた弁護士等の都合によりまして、裁判所の指定する期日が思うようにならないというようなことがございます。あるいはまた、せっかく呼びました証人がなかなか出て来ない。これは最近やや証人の出頭率というのはしがっております。しかし、やはり証人が当然呼び出された時に出て来ないということから延びる場合もたくさんございます。そういういろいろな要素がございますけれども、私ども全般を見まして、何と申しましても裁判官の数が足りないためにそういう難件を処理する――何と申しますか、裁判所側の積極的な手を打つと申しますか、積極的な審理促進をはかるという工夫がなかなか及ばない。それはやはり何と申しましても裁判官の一人当たりの負担件数が多いためにそうなるのでございます。ことに、先ほど申し上げましたように、新しい刑事訴訟の新しい訴訟構造であるとか、あるいは民事におきまする事件の無常な複雑さというようなことを考えますと、今日の負担件数ではなかなか促進が実現しがたい。どうしてもやはり裁判官が中心になりまして、積極的に訴訟の促進をいたさなければ、先ほど申しましたようないろんな面が現われまして、訴訟がとかくおくれがちになるようでございますが、裁判官がそういう積極的な手を打ちますためにも、今日の負担では手が回りかねるということが根本の原因になっていると私は考えておるわけでございます。
#5
○高田なほ子君 結局、定員の不足が原因である。こういうことになって、全くその通りだと思います。しかし、この裁判がおくれるということは、いうならば、人権を非常に侵害する結果になり、人権を守らなければならない裁判所が、定員の不足のために、結果として人権をむしろ守らないような方向にいっているということは、きわめて遺憾な点だと私は思います。今の民事で一カ月、刑事で何カ月というふうに数字をあげておられましたけれども、日本弁護士連合会は、この訴訟が非常におそいということで、日弁連の結論を出しておられるようですが、その中にこういうふうに書いてあります。「凡そ人の身体を拘禁することは憲法に保障されている国民の基本的権利を奪うのであるから慎重にせらるべきものである。今日被告人や弁護人が一日の拘禁についても裁判所や検事と深刻な争をしている。法制審議会は刑事訴訟法の改正案で拘留の延長を認めるか否か、一日のことについても論議し激論とさえなったのである。在野法曹は、それ程人身の不当な拘束に反対してきているのに、最高裁判所の訴訟の遅延のため、かように長期間身柄の拘禁をしているのは国民として黙視できぬところである」こういうふうに、特に最高裁判所の裁判のおそさというものについて決定的な結論を下しているようですが、これは最高裁のみならず、第一審においても、今お話のような数字があげられてきておるようですが、どうもさきにあなたがおっしゃった平均というのは、いつの数字をお出しになったのかわかりませんが、「昭和三十二年司法統計年報」の民事編の十七ページに、「民事上告既済事件の提訴から終局までの期間別件数」こういうものがありまして、これでいうと、千二百十二人の者に対して、六カ月以内という者はないのです。一年以内というのは九名です。二年以内というのは五十四名。三年以内というのは百三十名。五年以内というのは五百十一名。十年以内というのは四百六十二名なんです。十年をこえる者二十二と、こういうふうに、この統計数字が私の把握違いかどうかはわかりませんけれども、あなたが、平均件数をおあげになったのよりは、はるかに実情は長期間を要しているように見えます。また「民事第一審通常訴訟既済与件の審理期間別件数」、これは最高裁の昭和三十二年司法統計年報の民事編百四十六ページです。あとで速記をごらんになってお調べいただけばわかりますが、これは五万九千七百十四件数のうちで、十五日以内千三百十三、一カ月以内というのが三千三百四十六、二カ月以内というのは八千五百六十六です。三カ月以内は五千九百七十三、六カ月以内は、これは非常に多いのです、二万一千五百三十六。その次に多いのが一年以内というのが一万一千二百二十一、二年以内というのが九千四百四十九、三年以内四千百六、五年以内が三千八十五、五年をこえるものが千百十九件、こういう数字が最高裁から出された司法統計年報の中に現われている。ですから今おっしゃった平均件数を伺うと、どうも私が読み上げた数字か、あなたの方が間違ってるような印象を受ける。それほど裁判というものは期間が長くかかり過ぎる。大へんにかかり過ぎる。そのことのために人権の不当な拘束というものが行なわれているということは、近代の裁判の制度としては恥ずべき私は制度だと思う。従って、裁判所側の定員不足が原因だという分析は私は正しいと思います。しかし、この定員不足に対して裁判所がもっと積極的な促進をする工夫というものが講ぜられてしかるべきじゃないか。積極的な促進の工夫が及ばない。定員は不足だけれども、積極的促進の工夫が及ばない。こういうふうに今裁判所側からお答えになったのですけれども、積極的促進の工夫はあると私は思う。及ばないというのは、なぜ及ばないのか。私はあると思う。そういう方法は全然ないのですか。
#6
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 訴訟の促進につきましては、もちろん裁判官が中心になりましてその促進をはかるわけでございまして、その方法がないと申し上げるわけではございません。実際に一人々々の裁判官がいろいろな苦心をいたしまして訴訟の促進をはかっておるわけでございます。そのために先ほど申し上げましたように、現存いろいろな面でその効果が上がりつつある。ただ、必ずしもその効果が十分に上がっていない。私どもが、あるいは裁判官の人たちが期待するほど上がっていないのは、何と申しましても根本に事件の負担の過重ということがあるということを申し上げたのであります。しかし、先ほどちょっと触れましたけれども、たとえば証人の出頭率も最近は上昇しているというようなことは、やはり裁判官が一件々々についての審理の促進について苦心をしている現われであります。さらに審理期間につきましても、特に訴訟が遅延いたしますのは大都会でございますけれども、東京その他の大都会におきまして、審理の期間がやや締まりつつあるということを申し上げることができるのであります。
 それから統計上の数字でございますけれども、先ほど申し上げましたのは、昭和三十二年から三十四年の間の平均でございます。その平均で見ますと、地方裁判所で民事が約十二カ月、刑事が約五カ月、第一審でございますが、ということを申し上げたのでございます。
#7
○高田なほ子君 統計というのは年間の数ではなくて、やはり統計には統計らしい数字を示してもらいたかったと思うのであります。私の読み上げたのは、これは架空な数字ではなくて、先ほど読み上げたような司法統計年報の中の民事編の中から出されている数字でありますから、いかに期間というのは長い期間かかっているのかということは、この数字から見て明白な事実だと思う。あなたは一年間の問題を通してそう言っておられるけれども、これはやはり統計としてはまずいのじゃないでしょうかね。
 それはそれといたしまして、これは私の質問は積極的な工夫が及ばないというふうに言われたけれども、積極的な促進の工夫というものがあるのじゃないか、こういうわけです。私が考えていることは、第一審の強化、これはずっと私が法務委員になったときから騒がれている問題、もう耳が痛くなるほどここでは聞いた問題です。地方にいけばこの問題だけが一番重要問題として裁判所側から意見として出される。これはもっともな話だと思うのですが、それにしても、どうも定員のふえ方が一般公務員並みの定員のふえ方きりしていないのじゃないかという気がする。なるほど一般公務員についても定員法によって縛られているのですから、やたらに上げるわけにはいかないと思う。しかし、近代の社会では人権尊重というようなこと、これから考えてみると、裁判の促進ということについては、これは一般公務員の場合とは全く違った角度で定員をふやしていかなければならないという実態に私はあると思う。非公式の席で毛横田現最高裁長官は、定員の不足を私どもに訴えておられたが、全くその通りだと思う。もしそうだとするならば、財政法の範囲の中で、最高裁長官は現在のこの裁判の遅延状態を訴えられて、緊急不可欠な問題として予算上の措置をなさる。それによってこの定員を獲縛していく、こういうような方法だって私はいくらでもあるのじゃないかと思う。財政法に示されているこの裁判所の予算請求権というものは、そういう意味での私は予算請求権だと思う。裁判官の待遇は、憲法に、優先することが書いてありますから、私は待遇だけの問題じゃないと思う。裁判官の待遇が他の一般公務員よりも優先しなけりゃならないということは、要するに、国民の基本的人権を守る番人なんだから、その番人にふさわしい待遇をしなけりゃならない、こういうことであるわけです。それなのにこの定員が不足で、今数字を読み上げたように、不当な拘束が続いている。選挙違反があっても百日裁判をやった例が一件もないというようなことでは、これはもう恥ずべき私は姿だと思う。それは、要するに理由を尋ねてみると、第一線の方々はいずれもこの定員の不足を原因にあげられておる。そういう現状であるならば、財政法にいうこの最高裁長官の予算請求権、二重予算の請求権、これを取り上げるか取り上げないかは、私は全体の予算上の問題になると思うのでございますけれども、これほどになってもなぜそういう積極的な打開の方法をおとりにならないのか、私はこれは怠慢だと思うのです。内藤さんにこういうことを申し上げても当たらないかもしれませんけれども、怠慢だと私は言いたい。先般も実は予算委員会で総括質問がございましたので、せっかくそこには総理大臣も大蔵大臣もそれぞれ御出席になるので、何とか一つここらあたりの打開の意見を開陳してもらいたいという気持で実は長官の御出席をお願いしたのですけれども、出席する義務はないというようなことではねつけられた。私は義務があるとかないとかの問題ではなくて、財政法にいうところの予算請求権があるとするならば、権利義務の問題ではなくて、進んでこちらからおいでを願う、こういう意味で御出席を願うということを申し上げてあるのだから、御出席になられるのが私は普通だと思うのです。そういう前例は衆議院でも一回あったはずなのです。参議院の予算委員会では、せっかくこういう内容のものだからぜひ御出席願いたいということでございましたけれども、とうとう御出席していただけなくて非常に残念に思う。せっかく私ども国会が現在の裁判の状態を見、そして今後もなおふえるであろうこの訴訟事件等の情勢から考えても、ここらで一つ法の殿堂から出られて、大いに予算上の意見等についても、言っちゃいけないという規則も理由もないわけですから、そういう積極的な促進の工夫というものをされるのが当然ではないだろうか。これは私の考え方なんです。しかし、これに対して長官がどういうお考えを持っていらっしゃるか、それは私わかりませんよ。要するに、最高裁長官はもう少しこの法的に認められている権限というものを最大限に行使せられて――こうした百口裁判もやれないというようなぶざまなことで、私はそれで済まされるべき筋合いのものじゃないと思う。きょうはここに長官は御出席になられませんから、この速記録はお見せいただくとともに、お帰りになったら、こういう意見があったのだということを、ぜひ私はお伝え願いたい。そうでないと、国民のいわゆる人権を拘束するということだけじゃなく、裁判に対する不信というものは、これは私は大へんな影響を持ってくると思う。
 もう一つは、裁判官並びに職員の能力というものは限界があるわけです。その限界をオーバーするような措置がとられなければならないというような結果が出てきているわけですね。裁判官の定員は一般公務員がふえるときにちょこちょことお義理のようなふうにふやされている。一九四八年から一九五八年までの十年の間にわずかに二七・四%しかふえていない。それなのに今度民事事件の既済件数は、この間に三五二・五%にふえている。刑事事件の既済件数は四三三・二%というふうに、がぜん件数が躍進している。お出しになった訴訟新事件件数の数字もちょうだいしておりますが、私は、これにさらに未済の件数を加えていただきたい、これは新しく受けたものだけでなくて。新しく受けたものだけでも十年間に非常に数学的にふえている。これに私はさらにまた未済事件を加えてこういうような数字をあげている、大へんなこれはふえ方です。で、裁判官がこういう躍進的な刑事事件、民事事件の急増に対して、人員がふえておらないから、裁判官は実際勤勉過ぎるほど勤勉である、裁判官は職場ではこういう状態ですから、戦前の能率の三倍以上の能率を上げている、というよりは能率をしょわされている、やむなくしょわされている、職員もそれに対して定員が足らないから、今度は時間延長というようなことで、この委員会でも非常に問題にせられた、このように定員不足というものについては、もっと裁判所ががんばっていただかないと、一般公務員の定員増にからんで上げるというような消極的な上げ方では、これは問題の解決ができないような気がいたします。今後一般公務員の定員増にからむのではなくて、もう少し積極的な方法というものが所内でも少しは考えられていいのじゃないか。何もお考えになっていらっしゃらないのですか。
#8
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 裁判官の増員に関するただいまの御意見まことにごもっともな次第でございまして、私ども全く御同感申し上げるわけであります。裁判官の増員につきましては、私どもも必ずしも一般公務員の増員に見合うということでなしに、裁判所の訴訟事件の状況によりまして裁判官は増員さるべきものであるというふうに考えるわけであります。従来も増員に努めて参ってきているわけではございますけれども、なかなかその目的を達し得ません。ただいま御指摘のような状況にとどまっているようなわけでございます。と申しますのは、今回におきましても今日なお裁判官には相当数の欠員をかかえておる次第でございまして、欠員が埋まらない限りは、ただ増員と申しましてもただ数字の上の増員になってしまうわけでございまして、実際に裁判官が得られないのが現状でございます。しからばなぜ得られないか、それはただいま高田委員からもお話がございましたように、裁判官の報酬その他いろいろのそこにある条件に関する問題があると思うのでございます。裁判官の充員につきましては、日本弁護士会におきましてもいろいろ心配されまして、協力はしていただいておるのでありますけれども、遺憾ながら弁護士方面からの任官希望者も期待するほどにございませんし、現状、そういったような状況のところから、今回の増員も判事二十八名増員ということにとどまらざるを得なかったわけでございます。実際の事件数、裁判官の負担等から考えますと、全くただいまのお話の通り、そんな増員程度ではまことに微々たるものだということは、まことに御指摘の通りでございます。今回の増員はそういうわけで、できるだけ効率的にその増員を使いますために、特に事件の負担の著しい大都会の裁判所に配置いたしまして、当面の事件負担を少しでも軽減したいというふうに考えているというわけでございます。
#9
○大川光三君 先ほどから高田委員からきわめて御無心な質疑がございまして、私も一々ごもっともであると、かように存ずるものでございますが、ただいま事務次長の御答弁で、裁判官の充員がむずかしいというお話でございますが、私の考えておりますところでは、ちょうど本年判事補から正式に判事になり縛る人が相当ある、これをもってすれば充員の点は心配なかろうというふうに考えます。それよりも、全体として裁判官の増員というこの問題が非常に重要な点でございまして、われわれは委員を離れて、自民党の法務部会として、予算請求の際もできるだけのお力添えをいたしましたが、どうか今後も裁判所みずからも、大きな熱意を持たれまして増員の点に御努力を願いたいし、われわれもこの協力を決して惜しむものではないのでありますが、かたがた増員がちょっと困る、なるほど法曹一元化の問題もございますが、弁護士から判事になる人の希望者が少ないのはもっともでありますが、判事補から判事に正式に任官をするという点で充員がまかなえるのではないかという疑問に対してお答えをいただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君)
 ただいま私の言葉が足りませんで大へん恐縮に存じます。大川委員の御指摘の通り、判事補から判事になります者がこの四月に八十名ばかりおりますので、それによって充員が可能でございます。ただ、私が申し上げましたのは、そういう充員の関係から、増員が今回はわずかに二十八名にきまらざるを得なかったということを申し上げておるわけでございます。さらに多くの増員をいたしますためには、さらに積極的な何らかの措置が必要であるということを申し上げたわけでございます。御了承願いたいと思います。
#10
○高田なほ子君 どうも了承のできないことなんですが、これはもうずっと前から言ってきていることで、そういう抽象的なことでは、ちょっと了承が私はできないのです。これをずっと持っていくと、司法修習生の問題から、大へん長くなりますから、とにかく端折りますけれども、裁判所は国の予算を取るということを遠慮しているのじゃないですか。
#11
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 決して予算の要求について特に遠慮をしているわけではございませんが、ただいま高田委員からもちょっとお話がございました司法修習生制度の問題に結局はなるわけでございます。司法修習生が現存年に大体三百五、六十名修習生を命ぜられるわけでございます。これが二年間修習いたしまして裁判官、検察官、弁護士になる資格を得るわけでございますが、そのうちから裁判官を志望いたしますのが、例年大体、八、九十名というところでございます。そういったのが現在は裁判官の現実の問題として給源になっておるわけでございまして、その点から裁判官の今後の増員も、やはりある制約があるわけでございます。しからば司法修習生の数をもっとふやして、そうして裁判官の給源を確保したらいいじゃないかということになるわけでございます。しかし、その前の段階に司法試験というのが御承知のようにございまして、やはりこの司法試験の合格者の数に制約されます。そういうことから、結局さかのぼって申しますれば、現存の日本の、何と申しますか、国民生活に必要とするところの法律家の数ということにまでさかのぼらざるを得ないことになるのでございまして、基本的には司法試験、司法修習制度、裁判官の任用制度、そういったことにまで触れてくることだと存じます。ただいま御指摘の通り全くその問題は根本にまでさかのぼらざるを得ないということになってくると思うのであります。
#12
○高田なほ子君 裁判官になりたいという人があるのに、わざわざむずかしい試験でおっことしてしまうのですか。もう少し入れるような体制を作ればいい。このことは、いつか当委員会でも試験がむずかし過ぎて、入れる者を入れないようにしている、もう少し試験問題等については考慮すべきだということで、そのように運びたい、こういうふうに御意見を述べられているのですが、入りたいという者を入らせないというのは、私はよくないと思うのです。どだい試験というものはふるい落とすために試験をするのではなくて、入りたいという熱意を持っている者を上げていくという、そういう角度から試験というものは考えられるべきものではないかと思うのだが、それを一から十まで六法全書の生き字引きみたいにしなければ試験を通さないなんというやり方は、私はあまり賛成しない。もう少し道を開いたらいいのです。入りたいというのには、入りたい理由があるわけです。それは自分がそのことに熱意を持っているから、熱意を持っている者に対しては、将来研修中に幾らでも取り返しができる。足りないところは取り返しができる。そのために研究課目ですか、そういうものもあなたの力で計画しておられる。そうだとすれば、もう少し採用したらいいのです。採ったらいい。それをあなたは何党を支持しますかとか、こういう政党の政策はどう思うかというようなばかみたいな質問をして、そうしてひっかけて落としたなんということで、委員会でも問題になったことすらもある。それほど入れることを拒んでいる。そうじゃなくて、入れたらいい。熱意のある者を入れたらいい。そうしてそれを迎えるために予算が足りないからこういう予算が必要だ、こういうような形でいかなければ、これはイタチごっこで、要するに裁判所側に私は熱意が足りないと思う。予算がないなんというものではないのです。予算はあるのです。今年だってもうあり余るほどあるのです、予算を研究してみても。だからこの際、予算委員会で一つ御主張いただければ、私は自民党の皆さんにも御相談をして、あの自然増収の伸びの中で、何とか二重予算権をうまく活用されて、何とかこの問題に持っていきたいという、そういう考え方を実は持っていたのです。しかし、それも今時期としては大へんまずくなってしまって、非常に残念にたえないと思います。御承知のように今年の予算では警察官が非常にふえます。これは現状を分析されて警察官がふえている。この警察官のふえ方というのは、裁判官のふえ方に比べると画期的なふえ方をしている。こう考えてくると、単に国の予算が足りないからその定員がふやせないとか、予算が足りないから司法修習生の拡充もできないということにはならないと思う。警察官がふえるならば、それに対する事件というものもふえてくるということは、これはあたりまえの話なんで、警察官がふえれば、それに比例して裁判官もふやしていくべきだと私は思う。これは試みに数字をあげてみると、昭和二十年から二十五年までの五年間に五万一千人ふえておるのです。大したものじゃありませんか。もちろん給与もこれは違いますけれども、五万一千人の警察官の増員を昭和二十年から二十五年の間にちゃんと国は認めておる。その間に裁判官のふえた数というのは何人ですか、昭和二十年が千百八十八名、二十五年が二千二百六十一名ですから、これはほんのわずかきりしかふえていないのですね。それから昭和二十五年から昭和二十八年のつまり三年間に、警察官はさらに二万三千五百名の増員がされておる。これに対して裁判官がふえたのは六十六名です。こういうアンバランスが平気でまかり通っている。その結果、裁判官の過重労働がしいられ、そうして今度下の職員には時間延長をさせる、そうして裁判官は先ほど数字をあげて申し上げましたように、三倍以上の労働強化が仕組まれている。そのことが結局は裁判を長引かせる、不当な人事の交流というところにきておるわけです。これは容易ならざる私は裁判の非常事態だと思う。どだい選挙違反に百日裁判の制度があって、それを一件もやれないなんというのは、私は民主国家における裁判の恥辱だとさえ思っている。実に情けない話です。裁判所がこの司法統計というものをもう少し生かされたらどうでしょうか。予算の請求をなさるときに司法統計というものは、どのくらい生かされているものでしょうか、疑問にたえない、この点どうなんですか。
#13
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 御指摘のように司法統計は毎年裁判所で作っておりまして、もちろん予算の要求にも司法統計を使っておるわけでございます。裁判官の数が足りない問題は、現在の裁判所におきます根本的な問題でございます。先ほど申し上げましたように、いろいろな面からこの問題を打開しなければならないのでございまして、私どもとしても、今後できるだけのことをいたしていきたいと存じております。ただ、何と申しましても先ほど申し上げましたように、最初にいわゆる司法試験という相当のこれは難関があるわけでございます。これは学術試験であるために、なかなか期待するだけの合格者がない、期待と申しますか、私どもの望ましいだけの合格者がないというのが現状でございまして、裁判穴あるいは弁護士あるいは検察官になる試験といたしまして、やはりある程度のそういうものが必要なんでございまして、そういう面で一体これをどう検討していくかということを、これはやはり総合的に考えなければならない問題だと存じます。まことにただいまお説の通りでございまして、私どもとしてもできるだけその点についても打開の方策を考えたいと存じます。
#14
○高田なほ子君 私は試験制度を無視するのじゃないのです。劣等な人をだれでもかまわないから入れろというような暴論を私吐くつもりはいささかもありませんから、そこは誤解しないでもらいたい。これは一定程度の資格、能力というものは必要でしょう。しかし、それをわざわざ狭める必要はないというのです。わざわざむずかしい試験を出して、そうしておっことして拍手を送っておるような態度はいけないと言うのです。なりたいものならば最低限度の基準を設けて入れるべきです、こういう状態です。弁機士はなかなか報酬の問題でこちらの方へお移りにならないということも私うなずけるんですが、要するに。やっぱり新人を入れる、新しい人をどういうふうにここに送り込むかということが根本的に解決しなければならない問題だろうと思う。現存の裁判官の報酬を、弁護士さんの日常の収入程度までに一挙に引き上げるということこそ、なかなか容易ならざる問題であろうと思います、理想はそうであっても。だから、要するに新人に道を開くというそのことのための予算の獲得、それから施設の拡充、こういうようなことをやはり計画的におやりにならないというと、この問題は解決しないんじゃないかと思うのです。どうも内藤さんには大へん失礼ですけれども、あなたは非常にジェントルマンですから、その熱情をお示しにならないのかもしれませんけれども、私があなたの立場だったら、もっとがんはりますよ。国会がこれだけ一生懸命になって裁判権の確立を主張しているのに、実際あなたの情熱を私は疑うのですよ。どうしてそんなに情熱がないんでしょうか、ほんとうに疑いますよ。えらい人はみんな情熱がないから私はこうだと思う、率直に申し上げて。もう少し情熱をお持ちになるべきじゃないでしょうか。死ぬまで裁判官をしていらっしゃるというようなお気持でいらっしゃるのだとしたら、先輩として後輩の道を開くというくらいの情熱は、私はお持ちになっていいんじゃないか。情熱があるならば、私は道は開けると思うのです。私はしみじみこの司法統計というのを集録したこの白書を拝見いたしまして、大へん考えさせられました。しろうとの私でもこれだけ考えさせられるのですから、もう少し当局自体が情熱を持って、定員の拡充のために新たな方途を一つ見出していただきたい。私は一般公務員の定員増に便乗して、それと同率で上げるというこのやり方について、どうしても無条件で拍手を送るわけにいかない。もう少し特定の立場に立って主張されるべきだと思う。その立場の法的な根拠は法律に明確に示されている。一つ大いにがんばっていただかなければなりません。これはまあ質問というよりは裁判所側を激励する質問になりましたけれども、一つ御了承下さいまして、今後も当委員会として本問題に対してはある時期には決議くらいしましてこれは鞭撻すべきじゃないかというふうにも考えますので、まあ後気委員長におかせられても、ぜひ善処していただきたい、こういうことを希望いたしまして私の質問を終わります。
#15
○後藤義隆君 関連しますが、ことし司法研修所を出る人は何人ありますか。これは全体で、そうしてその内訳を判事希望と検事希望と、弁護士希望、その志望別にどんな工合になっておりますか。
#16
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) ことし司法修習生を終わりまする者が三百四十一名、その中で判事補を志望いたしますものが大体九十名と聞いております。まだ司法修帯化の採用はこれからでございますので、確定はしておりません。志望者は九十人でございます。
#17
○後藤義隆君 検事は何人かわかりませんか。
#18
○政府委員(津田實君) 検事も確定いたしておりませんが、大体四十九名ぐらいでございます。それで弁護士志望者が二百六名くらいということになっておりますが、これは数字は若干動くと思います。
#19
○後藤義隆君 そこで、高田先生から先ほどいろいろお話もあったのですが、判事を導入する直接の手がかりとしては、判事の俸給を引き上げることが、これが必要だと思います。それからそれと同時に、またもっと試験の少しワクをやはり広げて、今三百何ぼ採っているのを、もう一、二割くらいでも今度の試験では広げて、やはりたくさん採ることによって判事あるいは検事の希望者もふえ、弁護士が非常に過剰になってきて、それで弁護士としてはやっていけなくて、それが判事希望の方に回る人も出てくるのじゃないか、こう思うのですが、そこでもって私はやはり高田先生から先ほどお話がありましたが、もうちょっと何というか、試験を、簡易な試験をするということでなしに、試験はむずかしくてもいいけれども、及第のワクをもうちょっと広げて、一、二割くらいよけい採ったらどうかという気持があるのですが、ことし四月にちょうど試験があるのだから、ぜひそういうふうなことを一つ御考慮になってはどうかと思うのですがね。
#20
○政府委員(津田實君) 司法試験制度の問題でございますが、御承知のように本年から新しい司法試験制度に改正になりましたので、本年度の予想は申し上げかねるわけでございますが、ただいま昭和三十五年度に司法修習生を終了いたしました者が二百九十一名に対して、本年は先ほど内灘次長から申しましたが、私の方の数字では三百四十九名ぐらいになっておりますが、あるいは若干減るかもしれませんが、三百四十九名ということで、約五十名昨年度よりはふえているわけです。ところが、御承知のように、この司法試験は司法試験考査委員が合議によってその及落をきめることになっておりますので、これは全く独立の権限を持っておるわけです。ただ、まあ司法試験管理委員会といたしまして、ある程度の希望なり意見なりを申すことはございましても、あとは学力の判定になるわけでございますので、一がいに数字をふやすということを要望することは困難だ。しかしながら、法曹全体、あるいは裁判官その他検察官等の志望者の関係から見て、なるべくこれをふやしてもらうという趣旨の要望は、管理委員会側で大体毎年いたしておるようでございますけれども、学力判定の面でやむを得ないということになれば、これもいたし方ないことだと思っております。ただし、本年からは試験制度が変わりますので、この数字は動く可能性はあるというふうには考えております。
#21
○井川伊平君 お伺いいたしますが、この司法試験を受るときに、ことしは何名くらいを及第せしめるという、そういう初めから一定の数字というものがどこかで出されているのではないかと思うのですが……。それから今度は司法修習生になった場合に、それを修習していくのについて、何かやはり施設あるいはそうしたような関係で、一定の数以上は修習できないというような実情があるのではないか。この二点だけお伺いいたします。
#22
○政府委員(津田實君) 大体年間八、九千、約一万に近い志願者があるわけでございます。それに対して何名採るかということは、あらかじめもちろんきめておりませんです。しかしながら、司法研修所における修習の施設の状況は、本年の状況でございますと三百五十名くらいはいけるということになったわけでございますが、その施設の状況を全く無視することはない。要するに司法試験考査委員の方で施設の状況を無視しないものであるとは考えられますけれども、やはり重点は、学力と申しますか、に置かれておるわけでございます。
#23
○井川伊平君 これは、修習生の施設が三百五十名で、それ以上採られたのでは修習できないというところに隘路があるために、一万人受けようが、一万五千人受けようが、三百五十人しか採らないという大きなワクがあることになるのじゃないですか。ゆえに、今、高田委員の心配したような――これは高田委員だけの心配じゃなしに、いずれもが心配することであるが――その修習生の施設の点についておもんばかりをすべきではないか、それをかばったようなことを言っているのは熱意が足りないのではないかと、こうも言えますので……。
#24
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 司法修習生の修習の施設でありますが、これは御承知のように司法研修所において修習いたしておるわけでございます。ただいま津田部長から申しましたように、人数がやはり学術試験、その試験の合否ということが決定的なことでございます。従いまして、研修所の方はその修習生が若干近年増加しておりますので、それに応じまして施設もふやしております。また教官の数も若干ずつふやしております。ですから施設の不足ということは、現在のところは現実にはないと存じております。
#25
○井川伊平君 教官の数をふやし、施設をふやして三百五十というのでしょう。だから三百五十は採れないということになるのじゃないですか。だから司法試験は、学術じゃなくして、採る方が初めから数が特定されているから、学術のいいやつをどんどん落としていかなきゃならぬということになるのじゃないですか。そうしてこうしたような困ったことに自分で迷い込んでおる姿になるのじゃないですか。
#26
○政府委員(津田實君) ただいま御指摘の点ですが、なるほど施設のワク、それは今の施設で数千人入れるというわけにはいかないということは当然考えられることでございますけれども、これはもちろん司法試験考査委員の合議によるものですから、内容をうかがい知ることはできないのでありまするけれども、実際問題といたしましては、この研修所に入所し得る数を必ずしも満たしていない場合があるわけです。満たしていない数において合格がきまっておるというような経験もしばしばあるわけでございますので、必ずしも試験と研修所の施設の大きさを考慮に入れているとは言えないと思うのであります。
#27
○委員長(松村秀逸君) 低かに御質疑はございませんか。
#28
○大森創造君 この裁判所職員定員法の一部を改正する法律案参考資料、この四ページに「下級裁判所の裁判官の定員・現在員等」のところに、「現定員、現在員、欠員」とございますが、高裁の長官・判事のところを見ると欠員が二十六名、それから家裁の判事の欠員二十一名、その次の判事補四名、簡裁四十というふうにありますが、これはどういうふうになりますか、今度の定員法の改正で。
#29
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) この欠員と、それから今度増員になります分が二十八名でございますが、これは判事補が十年経験いたしますと判事の任命資格を得ることになっております。その判事補十年の経験を経る者がこの四月でちょうど八十名ありますので、それによってその欠員と増員分が充員されることになるわけでございます。それから判事補の方は現在欠員が四となっておりますが、これはただいま判事補を十年経ました者が判事になりますことによりまして、約八十名さらに判事補の欠員ができるわけでございます。これは司法修習生を終わりまして、先ほど申し上げましたように判事補の志望者がおりますので、それによってこの判事補の欠員が埋まるわけでございます。それから簡易裁判所の判事の方は、これは、あるいは判事を定年になりました後に、あるいは弁護士からも、あるいはその他の一般からも任官の希望者がおりますので、年間を通じて、まあ全部とは参りませんけれども、総数が埋まるというふうに期待しております。
#30
○高田なほ子君 欠員を埋めると……。いわゆるほんとうの意味の増員というのは、そうすると何人になりますか。
#31
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 今回の定員法の改正、お願いしております改正によりまして、判事二十八名の増員でございます。
#32
○高田なほ子君 それは欠員を埋めて、それを差っ引いて二十八名と、こういうことになりますね。
#33
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 欠員を埋めまして、さらに二十八名の増員でございます。実質の増員でございます。
#34
○高田なほ子君 それであれですか、この職員増はそれに対して何人になるのですか。
#35
○政府委員(津田實君) 職員の増員は裁判所側の定めておるところによりますると、裁判所書記官が四十名、裁判所書記官が三十名、その他の職員二百二十四名、こういうことになります。
#36
○高田なほ子君 そうすると、ひっくるめて二百九十四名の職員増になるわけですが、ところが裁判所の職員にもだいぶ欠員がありますね、百七十三名という欠員が、資料から出ておりますが、二百九十四名ふやしても、欠員が百七十三名いると、職員の実質増というのはどれだけになりますか。
#37
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) ただいまの欠員を埋めまして、そのほかにさらに二百九十四人の増員があるわけでございます。
#38
○高田なほ子君 そうすると、はっきりさして下さい。百七十三名の欠員がある、数字ではね。これを埋めたほかに、今言うような、部数別で総計すると二百九十四名の増員、こういうことになるわけですね。
#39
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) さようでございます。
#40
○高田なほ子君 そうすると、総計では四百六十七名ふえると、こういうことになるわけですか。
#41
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 実質的にはその合計数になるわけでございます。さようでございます。
#42
○高田なほ子君 それ、ほんとうですか。これは確かめなければ……。
#43
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 間違いございません。
#44
○大森創造君 そうすると、四百六十七名の絶対増ということになるのでしょうが、今度の定員法改正によって、二十八名増員して四百六十七名実質的に補充するなり、採用するということになるのですな。どういう順序で、時期はいつやるのですか。目算ございますか。
#45
○最高裁判所長官代理者(内藤頼博君) 実質的にそれだけの増員になるわけでございます。それから時期といたしましては、たとえば裁判所書記官でございますと、これは書記官補のうちから当然昇任になりますので、この法律の施行後にその昇任が行なわれるわけでございます。家庭裁判所調査官についても同様でございます。――ちょっと失礼いたしました。書記官、調査官の方は、九カ月分の予算が認められておりますので、その施行が七月になりますが、七月から昇任いたしましてこれだけの人員がふえるわけでございます。それからその他の増員は、これは定員外常勤職員、それに常勤的非常勤職員からの組みかえでございますので、現在おります定員外常勤職員及び常勤的非常勤職員が組みかえになりまして、この増員になるわけでございます。
#46
○委員長(松村秀逸君) ほかに御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○委員長(松村秀逸君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります、御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――ほかに御意見もなければ、これにて討論は終回したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(松村秀逸君) 御異議ないものと認めます。
 これより採決に入ります。裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#49
○委員長(松村秀逸君) 全会一致でございます。よって裁判所職員定員法の一部を改正する法律案は、一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○委員長(松村秀逸君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
 以上をもって本日の審議は終了いたしました。
 次回の委員会は三月二十八日午前十時より開会する予定であります。
 本日はこれをもって散会いたします。
  午前十一時五十五分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト