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1960/03/30 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 農林水産委員会 第22号
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1960/03/30 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 農林水産委員会 第22号

#1
第038回国会 農林水産委員会 第22号
昭和三十六年三月三十日(木曜日)
   午前十時四十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
三月二十八日委員阿部竹松君辞任につ
き、その補欠として吉田法晴君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     藤野 繁雄君
   理事
           秋山俊一郎君
           櫻井 志郎君
           亀田 得治君
           森 八三一君
   委員
           青田源太郎君
           石谷 憲男君
           植垣弥一郎君
           岡村文四郎君
           河野 謙三君
           田中 啓一君
           高橋  衛君
           堀本 宜実君
           大河原一次君
           北村  暢君
           安田 敏雄君
  国務大臣
   農 林 大 臣 周東 英雄君
  政府委員
   農林政務次官  井原 岸高君
   農林省農林経済
   局長      坂村 吉正君
 事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
 説明員
   農林省農林経済
   局参事官    松岡  亮君
   農林省農林経済
   局農林協同組合
   部長      酒折 武弘君
   農林省農地局管
   理部長     丹羽雅次郎君
   農林省畜産局参
   事官      花園 一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○農林漁業金融公庫法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付、予備審査)
○農業協同組合合併助成法案(内閣送
 付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(藤野繁雄君) 委員会を開きます。
 農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案(閣法第九八号)予備審査を議題といたします。
 本日は農林大臣の出席をいただいております。御質疑を願います。
#3
○北村暢君 大臣にお伺いいたしたいのでございますが、公庫法の改正と関連をいたしまして、来年度の公庫の貸付予定計画、これに伴います自作農維持資金の問題についてお伺いいたしたいと思いますが、まず、過日の衆議院の委員会におきまして、大臣は小作料の統制問題に関連をして、現在の統制小作料は現実に沿わなくなっており、土地の収益性を考慮して検討を加えたい、こういう趣旨の御答弁をなさっておるわけでございますが、統制小作料について検討を加えるというのは、具体的に一体どのようにされるおつもりなのか、現状とそれから今後の対策についてまずお伺いいたしたいと思います。
#4
○国務大臣(周東英雄君) この点は、この間お尋ねのありましたときに私はそのように答えましたが、これはかなり今の米価なり経済情勢から見て、今まできめられた統制小作料については考えてみなければならぬということであります。もちろんその小作料を考えるときに、収益から見た小作料自体というようなものの考え方が、一つの基本になるわけです。これはまた米価との関係もあります。私どもまだどういうふうに持っていくということは別として、現在における統制小作料がその土地から上がる収益というものから見ると、やや実際に合わないのじゃないかということで、検討をいろいろの面からしてみよう、こういう考え方であります。まだこれをこうするああするとかいう結論には到達いたしておりません。
#5
○北村暢君 ちょっと速記をとめて……。
#6
○委員長(藤野繁雄君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#7
○委員長(藤野繁雄君) 速記を始めて。
#8
○北村暢君 それではこまかい問題について確めてから、この自作農維持資金の問題に移りますが、いろいろそれはやはり農地の価格の問題に関係してくるものですから、私こういうことをお伺いしているわけなんですが、収益性を考慮してという考え方、収益というものについて、収益性が非常に上がっているというふうに感じておられるかどうかという問題ですね。私どもは今後の十年間計画を見ましても、反収についても、基準反収というものについて、上がっていくことは上がっていくような計算になっておりますけれども、反収で、三十二年度で倍増計画では二・三七石というものが四十五年で二・七三石、こういうことですから、平均すれば二・五石くらい、こういうような基準反収の状態からいって、収益性が非常な勢いで上がるということですね。これについては若干疑問がある。反収だけでは決定できないでしょうけれども、そう極端な収益性、水田に関する限りは簡単に出てこないのではないか、こういう感じを持っておるのですがね、それについて、大臣はどのようにお考えですか。
#9
○国務大臣(周東英雄君) 私の申し上げたのは、えらく収益力がうんと上がったというようなことを言っているわけではないのですよ。もとより御指摘の、反収の問題が従来きめられたときよりも反収は上がっています。また土地別に見ると二・五石よりももっと上がっておるけれども、一面そこに投下される農家の自家労働をどう見るかという問題と関連したものを考えなければならぬから、一律に非常に上がっておるから高くするという意味で言っているのでなく、あの当時きめられた事情のときに比べて、反収労働賃金をどう見るかということをもう一ぺん検討してみる必要があるだろうと、こういう意味で申し上げているので、これは米価の問題をどう見るかという問題とも関連するし、その中における今言った自家労働債金の問題をどうするかということ、それから反収を見るにいたしましても、基準を見るにいたしましても、土地ごとに非常に違っておる関係もあるし、少なくともあれがきめられた当時からみますると、非常におもに出てきておる反収増というようなこともあるから、いろいろ議論の論ぜられておるところがら見ると、これは一ぺん再検討をしてみる必要がある、こういうことを私は見ておるわけです。
#10
○北村暢君 そこでお伺いいたしますが、大体この自作農維持資金の貸付予定計画によりますというと、本年度百三十億のものを来年度百六十億組む、その内容をお伺いしたところが、従来は農地取得のための融資が三に対して農地を維持する方の資金を七、そういうことであったものが、今度は逆に三十六年度においては百六十億のうち百億は農地取得のものとする、六十億は維持の方だと、こういう説明を前回いただいておるわけでございます。そうしますと、三十五年度までのこの維持資金を三対七の割でいたしますというと、百三十億のうち約四十億が農地取得の分、維持の場合が九十億、こういう概算においてそういうふうな見当になるわけです。そうしますと、三十六年度において維持資金が約六十億といいますから三十億減るわけでございます。従って私は、これはやはり九十億の維持資金というものは確保しつつ、そしてこの今後の政府の考えておる農地取得という面を拡大するということは、政策としてはわかるわけですが、その取得の面については、維持資金を確保した中で取得する額を政策的にふやすということならば、これはふやすべきではないか、こういうふうに思うのです。従って維持資金を減らさない形でやるのが好ましいと思いますが、六十億ということで三十億減るわけでございますね。これについてはやはり私ども了解しかねる点があるのじゃないか、このように思いまするので、まずこの点についてどういうお考えでおられるのか、お伺いいたしたいと思います。
#11
○国務大臣(周東英雄君) ごもっともなお尋ねですが、私どもは今度は一応の目安を百六十億というようなことにおいておるのですけれども一、両者の間は具体的な計画に基づいて必要とする部面が出て参れば彼此融通するという話をしておるわけです。で、これははっきりそれ以上は維持資金の方へは出さぬということをきめているわけじゃないのです。
#12
○北村暢君 そこで一応の計画では、百億が農地取得の分、こういうことでございますが、百億で反当たり従来ですというとまあ十七万程度、こう見ておるようでございます。百億ということであるというと、十七万でいって大体私の計算ではまあ五万八百ヘクタールしか取得できない、こういう計算になるわけでございます。そうしますと、所得倍増計画に基づきまして計算しておるものを見ますというと、大体二町五反の自立経営農家を百万戸作っていくと、十年間に。そうしますと、どう考えてみてもまあ現在の平均反別一町と仮定して大体百五十万町歩の農地移動がなされないというと、この百万戸の自立経営農家というものを達成するということは不可能だろうと思うのです。そうしますと、大体一年に十五万ヘクタール、大体十五万町歩ずつこの農地に移動が出てこないというと、この目標を達成するということは困難である、このように考えられるわけであります。そうしますというと、この百億の融資のワクでいきますというと、反当たり十七万と、従来の十七万というもので計算しても約六千ヘクタール程度でございますから、十五万ヘクタールを確保しようとすれば、どうしても二百五、六十億の資金ワクがないというとまあ確保できないんじゃないか、このように思うのでございます。従って、この百億の融資ワクというものをきめた考え方というのは、一体どのような考え方でこの百億というものを考えておられるのか、この点を一つお伺いいたしたいと思います。
#13
○国務大臣(周東英雄君) こまかいことは政府委員にお話をさせますが、私は、今御指摘になった倍増計画に出ている二町五反歩百万戸というのは、一つの構想を打ち出して理想的なものを考えておるわけですけれども、しかし、それは私どもも、まあ土地だけをふやしていけば非常にたやすく所得がふえ、自立農家になるということだけを考えていないんです。これはもうあなた御存じの通り、現在ある程度、満足とはいかぬにしても、農家として人並みの暮らしをしているというようなことが、大体一町五反以上の場合に相当にうまくいっている、そういうものが六十万戸ほどありますが、それをそのままとは言いませんけれども、そういう地方においてもまた経営内容というものを考えれば、最近農村における青年クラブの実際の体験に基づくやり方というものを見ますると、八反歩で百五十万円の収益を上げておるというような近代化農業経営の改善ということも考えられるのであります。従って、一つの土地だけで従来通りのようなやり方をしていくのに、まあ二町五反もあれば非常にいいということであるというようなものが出ていますけれども、私どもも必ずしも土地にこだわっていないし、またかなりこれからの農業経営の内容、近代化、機械化という方向、あるいは機械化と共同化ということによって、かなりその実態が変わってくるんじゃないかと思うんです。ことに所得倍増計画は一つの構想として目標といたしておりますけれども、それを全部そういうことを金科玉条として、全部土地をふやすということになれば、いろいろ問題も御指摘のように出てくると思う。私は必ずしもそういうふうに考えていない。で、今の御指摘の点で、かりに土地の問題からいえば、百億ならば六千ヘクタールというようになるから、もっと金をふやさなきゃならぬじゃないかということの御指摘ですが、それは今後におきまして、今の二町五反百万戸ということに対処する意味合いにおいての土地の増加ということにこだわることなく、むしろ今後における農業における将来の自給の見通しを立て、ことに畜産における牧野の問題を考えつつ、どのくらいふやせばいいかということを考えつつ、土地造成及びその取得の方向に関して、順次資金の面について考えを及ぼしていけばいいんじゃなかろうかと、かように考えています。
#14
○北村暢君 政府委員から答弁ありますか。
#15
○説明員(松岡亮君) 明年度の経営拡大資金としまして百億をどうやって算定したかという御質問でございますが、これを具体的に申し上げますと、どのくらい土地の移動が起こるかということは、なかなか算定予想を立てることが実際問題として困難でございます。で、むしろ従来の実績からしまして、前年度におきまして、大体維持資金が六十億、取得資金が三十億ということでございまするが、農地法の改正、あるいは農協法の改正等の措置をとりまして、今後土地の流動性も高まるということもあわせ考えまして、さらに自立経営育成を順次進めるということも考えまして、大体三倍程度の百億と、こういうことで算定しておるのでございます。
#16
○北村暢君 今大臣の答弁がございましたが、大臣は、それではこの所得倍増計画の一応出ている数字というものを、その通りにいくというふうには考えておられない、こういうことのようでございますが、これは所得倍増計画というのはもうすでに発表になりまして、しかもまあ、これは試算とはいいながら出ているわけですよね。ですから私どもの考える場合に、検討する場合に、一応の政府の試案であろうといえども、この構想というものについて検討をするのは、これはまあ当然のことなんです。従ってまあ六反でも八反でも収益性相当上げているものはある。これは農業の形が変わっておりますから、それは私どもも否定いたしません。今後の成長財としての畜産なり、果樹なりというものをやっていけば、水田農家と違って相当の収益性は上げられる、こういうことは可能であることぐらいもちろんわかるわけでございますが、もう日本の農業の半数以上を占める水田というものですね、これの反収からいっても、大体倍増計画では先ほど言ったように、反収が四十五年度で二・七三石という想定をしている。これはまあ私どもも低いのじゃないか、二・七三石ということでは、そう感じます。そうして過日の参事官の答弁によりましても、反の収益が四万、こういう御答弁であったようですが、この所得倍増計画の二・七三石ということになるというと、今一万円米価にしてもとても三万円ぐらいにしかならない、こういうことになるわけですね。でありますから、反収からいっても私は低いのじゃないかというふうに思います。それなるがゆえに、自立経営農家を二・五ヘクタール程度にしなければ、この所得倍増計画の他産業との比率からいって、一応二・五ヘクタールぐらいでなければ均衝がとれない。こういう考え方の中でこれが出てきているだろうと思うんです。従ってこれは農業基本問題調査会の答申案でありますと、これよりも二・五ヘクタールよりかまだ低いわけです。にかかわらず、この所得倍増計画では二・五ヘクタールにしているところに、やはり所得均衡という点からいって一応の試算として出てきているんだと思うんです。でありますから、大臣のお話を聞いているというと、所得倍増計画で一応試算をしたものは、これは一応の目安であって、まあ計画のうちには入らないようなお説のように聞えるわけです。それならば一体どういう形になるんだろうか。一応どういうものを想定しているのか。所得の倍増計画の試算というものが誤りだとすれば、どういうふうにそのものを改めようと考えているのか。こういうことが私どもとしては疑問になるのですよ。この点一つお答え願いたいと思います。
#17
○国務大臣(周東英雄君) 私が先ほど申し上げましたのは、あくまでも倍増計画の中に現われている二・五ヘクタール云々という問題を間違っているという意味を申し上げているのではなくて、一つの構想として出されているが、これは地方的にもまた経営の内容の改善等によりましても、必ずしも二・五ヘクタールなくてもやっていける場所もあるであろう。そういう点はこれから具体的に将来の見通しを立てつつ、地域的に計画を進めていく。それに沿って今の土地取得に関しては土地造成に関しての財政的の処置なりいろいろなことをしていくので、その通りの形ですぐそれに対して関連をお持ちになりまして、百億では足らぬではないかといわれるのは少し私どもの考えとは違っておりますと、こう申し上げたのです。
#18
○北村暢君 この問題は、また機会のあるときに聞くとして、時間がないようですから、次の問題に移らしていただきますが、管理部長も見えているようですからお伺いしたいのですが、従来の未墾地の売り渡し価格、まあその平均の造成費とそれから一反歩の売り渡し価格、こういうものの平均が一体どの程度になっているのか。これはまあ開田の場合と畑と採草、放牧地と、干拓地と違うのじゃないかと思うのですが、これは概略でようございますからどの程度になっているかお伺いしたい。
#19
○説明員(丹羽雅次郎君) 未墾地の売り渡しの問題でございますが、御承知の通り未墾地につきましては、国がまあ基幹工事あるいはその付帯工事を県の補助工事等でやりますが、未墾地のまま、つまり造成して売るという形はとっておらないわけでございます。従って未墾地の売り渡し、未墾地は未墾地の状態にして売りまして、補助金を、そこへ入った人が耕して既墾地と申しますか、農地にするという仕組になっておりますので、未墾地の価格ということに相なります。従って売値は今正確な資料をちょっと持参いたしませんでしたが、大体政府の売却価格は五千ということに未墾地は相なっております。一方干拓地におきましては建前としましてこれは基幹工事、これも最後の整地工事は個人で入った人がやるわけでありますが、一応道路その他をつけました状態で売るわけでございますが、これは一応建前はコストで計算をいたしますから、地区別に価格が違う。ただし、現在までのところこれが反五万五千円をオーバーする場合は一応五万五千円の線でとめる、こういうやり方をとっております。それから一方既墾地は御承知のごとくに、既墾地と不在地主の土地を賢収したとか、あるいは保有制限以上の土地を国が強制買収した場合、これは御承知の通り自作収益還元価格で現在の政府のきめております値段は一万二千円弱でございます。
#20
○北村暢君 そうしますと、私どもはこの政府の売り払う価格というものは時価から見れば非常に低い。時価といっても、これは農地は売買の移動というものが行なわれないので、闇価格のことです。非常に低い政府の売買価格になっているわけですね。それとこの小作料との関係ですけれども、先ほど大臣は小作料については実情に沿わないから検討したい、こういう意見でございましたが、小作料のマル公はどのくらいで、このやみの小作料というものはどのくらいに把握されているか、この点をお伺いいたします。田畑合わせてですね。
#21
○説明員(丹羽雅次郎君) 小作料は現在マル公いいますか、統制いたしておりますので、それの考え方を一応御説明申し上げますと、自作収益価格と申しますか、農家が反どれだけの米につきまして収益を上げ得るかということから、生産費を引きまして若干の利潤等を見まして、その残が出る、その残は土地に帰属するものであるということで小作料を算定をいたしまして、今一千百数十円の、これは地域によりまして、全国水準はその程度にきめておりますが、定めまして、それからその土地につきましてはそれだけの土地に伴う収益があり得るという前提でこれを資本還元いたしまして、先ほどの政府の農地の買収価格をきめておるわけでございます。そこで御質問の今のマル公とそれからやみはどういう状態にあるかという御質問でございますが、ちょっとおそれ入りますが、資料がここにございますので、統制額は田は千百十円でございますが、六級地で、畑は六百六十六円でございます。これに対しまして実収小作料が農家経済調査によりますと、三十四年で千九百五十一円、畑は千百二十三円で、比較的私どもの感じといたしましては小作料統制がきいている地域は相当ある。これは農業会議所の地域別調査がございますが、守られておる土地守られていない土地いろいろ分けられて論査してありますが、先ほど申し上げました千百円と千九百五十円程度の開きでございます。
#22
○北村暢君 そのように小作料と政府の未墾地の売り払い価格関係も関連を持っておるわけであります。ところが、先ほど申しましたように、百億の融資ワクの中における計算の単価が一反歩十七万円、こういう考え方に立っておるということをお伺いしたのでございますけれども、一体公庫の融資の場合の反当たりの取得の価格というものは十七万円というようなことの考え方でできている理由ですね、これを一つお伺いいたしたいと思います。
#23
○説明員(丹羽雅次郎君) 大へんむずかしい問題でございますが、現在農地の価格統制を昭和二十五年以来廃止いたしておりまして、時価、農地の価格がフリーといいますか、自由に形成されております。これにつきましては、勧銀といいますか、不動産研究所の調査によってその実態を押えておるわけでありますが、それの全国平均が十七万円見当になっております。そこでこの融資の場合におきましては、農家が相対で土地を買う場合の金のごめんどうを見るという立場でございますので、時価の十七万円を基礎にいたしまして、一町五反から二町層におきます日本のわが国におきます農地購入の実態を調べますと、平均二反二畝程度がこの階層では動いておる。全部を平均いたしますと一反程度が日本の農地の移動の単位でございます。そこで実勢がそのようでございますので、融資の面におきましては二反、平均は一反でございますが、比較的上層におきましては二反程度までの取得が行なわれておるので、これに十七万円をかけまして、利子率等を考えまして三十万円というワクをきめたのでございます。
 そこでそれと統制価格との調整をどう考えるかという御質問の御趣旨であるかと存じますので、一言融れさせていただきますと、今も申しました通り、すでに経営の規模のある程度持っておりまして、もう一反買えばさらに収益が上がる。つまり根っこの方に、共通経費がすでに根っこの方に入っておりまして、あと一反歩買えば収益が上がるというマージナルな場合におきます価格形成というものは、階層が高くなるほど高く払えるわけでございまして、そういう意味におきまして私どもの今判断をいたしておりますところでは、日本の農地の中数万円というのは、一町五反ないし二町層が、もう一反なり二反なり経営をふやす場合にここまで支払う能力がある、そういう意味において形成される価格と理解をいたしておるわけでございます。かつ、それが現実に取引されておりますので、融資の面ではこれを基礎に裏づけを考えておる、こういう関係でございます。
#24
○北村暢君 私はこの十七万円の決定の理由等をお伺いしましたが、実際は田が二十五万それから畑が十七万というのが時価として出ておる、こういう実情があるわけでございます。しかしながら、私は小作料の統制、それから未墾地の収益還元による算定方式による価格、こういうものが今日完全に自由になっていない形において、やみ価格というものが確かにあるのでありまして、これを抑制しておる非常に大きな力になっておると思うのです。従ってこの統制小作料の改訂はあり得ても、統制を解くというような考え方、これは大臣はお持ちにならないだろうと思うのですが、一つ大臣にお伺いしておきたい、このように思いますが、どうでしょう。
#25
○国務大臣(周東英雄君) 大体今のお話しのように、改訂をしても統制のワクはそのまま続けるかということでありますが、まず大体の方向はさように考えております。
#26
○北村暢君 そこで百億の農地取得の総ワクの問題と関連いたしまして貸付限度額の問題についてお伺いいたしたいと思うが、十七万で従来の移動の平均からいって約二倍程度の三十万を限度にする、こういうことのようでございますが、私どもは先ほどのごく簡単な算術平均で見て、所得倍増計画から換算したものでも百万戸の中で約一年に一反五畝、一・五反くらいふやしていかなければならないことになる、年々。そういうような観点からいって、これがそういう一戸の農家からいけば平均はそうであるけれども、二戸の農家からいけばこれは、この前にも申し上げましたように、実情はこれをこえて移動する場合が実際に起こるわけでございます。
 従って私の考え方では農地の価格に対する引き上げをするということは、貸付の対象としての考え方に農地の価格を上げるということは、これは私は今後の収益性からいって非常に問題があると思うので、今時価ということで出てきているけれども、これは宅地のようなことと比較していくと、農業というものは成り立たないことになる、絶対これは上げられないと思います、上げられないと思いますが、面積を拡大するという構想の中からいけば、貸付の限度額というものはもう少し融通性を持たしてしかるべきじゃないか、こういうふうに考えるのです。しかも、一町平均くらいのものは今後二町なり何なりということにいこうとする場合に、どうしてもやはり取得するのがちょうど一年間に平均一反くらいずつ毎年買っていければいいけれども、そういうふうにはうまくならないわけです、実際問題として。離農する人は、五反の零細農が、兼業農家が離農する場合は五反今買っておいた方がいい、隣りの人は、五反だからといって五戸に分けるということは、分けて買うということは、場合によって非常に不合理な面が出てくる。従って貸付の限度額というものは、面積を拡大する、経営を拡大する意味において私は三十万というのは非常に実情に沿わないのじゃないか、こういうふうに思うのですが、そういうような点からいって、これを拡大する意思はないかどうか、大臣一つ……。
#27
○国務大臣(周東英雄君) これは毎年いろいろ苦労しているのですが、できればもう少しワクを拡大していきたいと思っております。
 ことしは五十万円に拡大してくれという話があったのですが、ことしは従来の二十万を三十万ということで上げたんですが、将来も常時いろいろな問題を考えてこの点については検討を加えていきたいと思います。これは私は総ワクの問題と個人貸付の限度というものと二つあると思う。あまり総ワクがふえないで個人ワクを、ふやすと、行き渡らないということもある。それとにらみ合わせた上で、検討を加えていきたいと思います。
#28
○北村暢君 先ほどの説明でも三十万というものを九十万、百万にしてワクを約三倍にしたというのですから、農地移動が起こる、だろう、こういう問題で私が当初に言ったように、総ワクが少ないと私は思う、従って二百五十億くらいなければこなせない、こう私は思っているのです、その半分以下ですから、総ワクの問題はもちろんあるが、これは一概にいっても今度の計画ではそうはいきませんでしょうから、これをふやすことは、もちろんやってもらわなければならないが、三倍にふえたという考え方からいっても限度額の三十万というのは、これはもう少しふやすべきじゃないか、そうでないというと、実情に沿わないのじゃないか、こういうふうに思います。せっかくの大臣の答弁ですけれども、どうもこれは了承できないと思う。この法案が通過するまでに再検討して結論を出していただきたい、このように思います。
#29
○説明員(丹羽雅次郎君) 一言大臣の御説明に補足させていただきたい問題が一点ございます。これは実は三十万を、先ほど私の説明が一面しか申し上げなかったのでございますが、これは融資でございますので、返すという問題が一つ残るわけです。そこで私どもは、一方から農家の支払能力の問題を裏からやはりやっておるわけでございまして、御参考に申し上げさしていただきますと、三十一年から三十三年までの農家経済調査で、一町五反から二町までの農家の経済余剰が年四万一五千円ちょうどでございます。この半額。経済余剰を全部土地の借金の返済に充てるということは、いろいろな事情で資本装備の強化という問題もございましょうから無理と考えまして、かりにこの半額を農地取得の金の返済に充てるという想定をとりまして、五分で二十年間でこれを還元して参りますと、やはり二十八万三千円という程度の数字に相なりまして、支払能力の面からも三十万という数字が一つ得られるわけです。そこで考え方でございますが、農家が逐次経済余剰を増して参るに応じまして、この額をふやして参るという半面の配慮と申しますか、考え方も必要ではなかろうかという、私どもの方のこの三十万をきめた際には、そういう問題がもう一面の問題としてございましたことを補足として説明さしていただきます。
#30
○北村暢君 この点は前にもお伺いして実はわかっているのです。わかっている中でお話し申し上げているのですが、従ってこれは今後、従来の経済余剰というものは四万五千円程度出てきているのですが、将来所得倍増計画で農業の収益性も上げていこうという考え方ですから、一気にはいかないかもしれませんが、この経済余剰というものも出てくる、こう見て差しつかえないんじゃないか、こういう感じがいたしております。従ってこれらも勘案してなおかつ貸付限度額を一つ考慮をすべきじゃないか、こういう点を申し上げているわけですから一つ。
#31
○国務大臣(周東英雄君) 今の限度の問題については、今慎重に話し合いをしておりますから。
#32
○北村暢君 あとそれでは一人であれしてもあれですから、簡単にいたしますが、一つは伐調資金の利率と今度の維持資金の利率ですね。これが伐調資金が四分五厘だったかと思うのですが、林業関係の経営維持資金が五分五厘、こういう利率になっておるわけですが、これについて私は伐調資金と維持資金との性格からいって、利率のあんばいが非常に不合理じゃないかという感じがする。というのは、伐採を制限されるために借りる資金で二十五年年賦でございますけれども、これは政府が森林資源の確保の意味からやるのでしょうけれども、これを借りる人と災害なり何なりで林業の経営を維持しよう、非常に困窮して借りよう、こういう人の利率とが、経営資金の力が、五分五厘、伐調資金が四分五厘というのは、どうもちょっと理解できないような感じがするのです。この点、どういう利率ですか。農業の自作農資金との利率の関係があってこういうふうになったん、だろうと思うのですが、その点を一つお伺いいたしたいことと、それからもう一つは、林業がようやく維持資金に該当するものが今回初めて融資対象になる。ところが、漁業関係は全然いまだ維持資金に該当するべきものがないわけです。すでに農業関係は維持資金を減らして農地の取得の、生産拡大のためにいこうとするような性格の方を強くしようという段階において、林業と漁業は非常におくれた形において金融の措置がなされようとしております。この点は私はやはり林業、漁業がいかに今日までこの金融面においても放置されてきたかということを立証しているものだと思うのであります。そういうような点からいって、漁家の経営維持資金というものについて一体考えておられるのかどうなのか、考えておられないとするならば、早急にこれは考えてこれと見合う措置をとるべきだ、こう私は思うのですが、大臣の見解を伺います。
#33
○国務大臣(周東英雄君) 前のお尋ねについては事務の方からお答えさせますが、御指摘のように漁業に関する経営維持資金というような名前のものはまだ見るべきものがありませんようでございますが、これは農村漁業金融公庫でも漁船の建造資金について考えて参りまするし、またおくれておりますが、今度の議会にこれから提案して御審議を願おうとする沿岸漁業振興法というようなものの中に、沿岸における漁業基盤の育成というような方面へ一つ資金的な措置を講じたらというようなことを考えておりまするが、どうもまだしっかりした案が御指摘のようにないことを遺憾といたしますが、将来ともことに沿岸漁船、沿岸漁業というものに対する問題については特別の考慮を払うべき必要があるというふうに今考えております。
#34
○説明員(松岡亮君) 最初の伐調資金と経営安定資金との金利の格差がある点についての御質問でございますが、御質問にもありましたように、今度の経営安定資金にしましても、結局林業者が生活のためとかそういった理由で伐採するのを防いでいこうという点におきまして、伐調資金と共通の点があることは御指摘の通りでございます。ただ、一応共通の性質を持っておりまするけれども、これももうすでにお触れになりました点でありますが、代調資金の場合は、すでに森林法を作るときから強力な国の措置による制限を課しているわけでございます。非常に個人の意思あるいは自由を制限して伐採することを法律でもって制限しておるというようなことから、それに対する補償的な意味がどうしても加わるということで、これは自作農維持資金よりも当時すでに有利な条件で貸し付けられていた。そういうことがございまして、共通の面もございますけれども、やはりその辺、国の規制があるということからして、若干の差が出るのはやむを得ないのじゃないか、かように考えております。
#35
○国務大臣(周東英雄君) 今の点補足いたしますが、やはり将来としては、自作農維持資金に関する利率も、それから林業経営に関しての維持資金というようなものも、やはりだんだんもう少し下げていくべきだと思います。今お話しの伐調資金五分五厘、維持資金四分五厘、まあいろいろな経過があるにしても、比較的資金の寝るものについて将来は考えていくべき必要がある。段階的に進めていきたいと思います。金利政策に関しては、国が国際水準にまで金利を引き下げて進もうとしているこの考え方と合わせつつ、農林、漁業という比較的不利な立場にあるものに対する金融に関しては、大蔵省当局ともよく話をしておりますが、だんだんと下げる方向へ将来は考えていきたいと思います。多少今、この区別のあるのはちょっと奇異な感じがしますけれども……。
#36
○委員長(藤野繁雄君) 北村さん、いいですか。
#37
○北村暢君 いいです。
#38
○河野謙三君 大臣に委員会に御出席願いましたので、この機会に過日当委員会で一応取り上げましたえさの問題について一、二伺ってみたいと思います。政府におきましても、えさの緊急対策として大麦、裸、玄麦の四十万トンの払い下げをお考えになっておるようでありますが、この方針はきまったように伺いますが、ただ払い下げの方法についてまだ決定がないようでありますけれども、過日当委員会におきまして、それぞれ委員各位から食糧庁並びに畜産局当局に質問もし、また意見も述べたのでありますが、多少重複いたしますけれども、大臣になまで聞いていただきたいと思います。
 それは、このえさの緊急対策が必要であるということは、すでに大臣御承知のように、ふすま、麦ぬかの農家の取得現状から見ればすぐわかるわけです。大体今の農家は、ふすまを三十キロ一俵九百円前後で買っております。麦ぬかは百円開きの八百円であります。これをかりに丸粒の麦の一俵当たりの目方に換算いたしますと、単なるふすまなり麦ぬかが丸粒の麦、農家供出の麦よりもむしろ高くなっておるという不自然な現象が起こっております。この価格を見ても緊急性を要するということがよくわかるはずでありますが、そこで、われわれといたしましては、麦をせっかく緊急対策として払い下げるなら、政府がまだ決定はしていないようでありますけれども、一応お考えになっておるように、精麦工場を通じて払い下げる、これは何の理由によるのかということに私は一つの疑問がある。農家に直接払い下げる、すなわち手段としては農業団体を通じて払い下げることになるでしょうが、この場合には、千二百円で売りますと還流のおそれがあるということがもう大体の理由のようで、この理由に基づいて精麦工場を通じて加工させて払い下げるということのようでありますが、なるほど一切の指導監督のないもとには還流のおそれもありましょうけれども、これはそう困難なことでなくして、簡単に指導監督のもとに還流の防止はできるわけです。現に従来でも還流のおそれがありました場合に、鯨油をかけてそうして還流のおそれを防いでやった時代が農林省であるはずです。またそのほか還流のおそれがあるならば、団体をして監督せしめる方法もあるでしょう。直接払い下げるという一番大きな理由は、まず時間的な問題であります。精麦工場を通してやることと、直接農家に払い下げることと、そこに二十日なり一カ月の時間的ずれが起こると思う。これは、今の九百円なり八百円というような高い飼料を買っておる農家の現状からいけば、二十日はおろか一週間の開きというものは非常に大きな問題になってくる。それが一つと、いまもう一つは、経済局でお調べになればわかりますが、もし何だったら私は資料をいただきたいと思いますが、全国の農協でそれぞれ麦の圧平と申しますか、押麦にし、砕く、この設備は相当量あるはずです。せっかく単協がそういう設備を持っておるのにかかわらず、全部の単物とは申しませんが、相当量の単協がこの設備を遊ばしております。これを通じて緊急に払い下げたらいいのじゃないかと、こう私たちは思うのです。同時に、一部には丸粒のままやることによって、家畜の衛生保健上の害があるということを言われる人もありますけれども、過日の畜産局の答弁によりますと、栄養なり保健の面からいって、これを必ずしも精麦工場で麦ぬかにしてやらなければならぬという理由はない、こういうことでございまして、この点はもう精麦工場を通さなければならぬとい5理由にはなっていない。そういうことでございますから、ぜひ私は一日も早く方針をきめて、そうして直接農家に、一番短い距離で農家の手元に緊急飼料対策として届くように一つ御決定をいただきたい、こう思うのです。われわれはさっそくに、精麦工場の能力が非常に余っているこの際、精麦工場に少し仕事をさしてやるという情けもあるのじゃないかと思いますが、これは私は、精麦工場の企業整備は現に進行しておりますが、この問題は一つの大きな社会問題として決して等閑に付すべきものじゃないと思います。現に来年度において六十万トンの押麦を予定しておられるが、農林省の計画によると、三年先にはその六十万トンが三十万トンに減るのだ、こういう計算もしておるわけです。従って現状の精麦工場の設備能力というものは、単にここで緊急対策に、払い下げるところの麦を加工させるというようなことで、その精麦工場の今後の対策が立つわけじゃない。むしろこれは、こういうことによって今後の企業整備に非常に大きな支障を来たしていく。そういうことをいろいろ考えますと、どうして政府は還流のおそれがあるというようなこと、もしくは精麦工場の企業整備に対する一つの救済だというようなことで、この緊急な麦の払い下げをちゅうちょしておられるか、私たちは非常に納得がいかないのですが、大体私だけじゃありません、この委員会の総意とは申しませんけれども、一、二の人の異見もあるようでありますけれども、大体超党派の形で、委員各位も今私が申し上げたような意向のようでございます。つきましては、農林大臣にこの際に一つ、これらにつきましてのお考えがありましたら御答弁いただきたいと思います。
#39
○国務大臣(周東英雄君) 私は、別に精麦工場を救済するために、そちらでやらせるとかなんとかというような話はないと思うのです。私ども緊急対策を命じて、一日も早う出せということの意味合いにおいては、たとえば、今度は従来のような精麦工場の六十幾つか少ないところではなくて、もっとたくさん、至るところに早く製粉、製麦してふすま等出せるように百二十もふやして、しかも競争入札によらず随意契約で実需者に渡すと考えたのも、そういう点からなんであります。従って今御指摘のように、それならもう一歩進めて、初めから麦を農協等の方へ出したらすぐに手が届くのじゃないかというわけであります。この点はその場所にもよりましょうし、私どもはこれに対して必ずしも否定はしておらないのですけれども、その点ははっきり、よく河野さんの言われる還流を防ぐという問題です。これはなかなか簡単ではないようでありまして、価格がとにかく三百何十円違うのでありまして、そういう面に、もしもせっかく意図するところへ行かずに妙なところへいっても、これは困るのですから、何かそういう面がしっかりと防げて、しかもこの際とにかく緊急に早く渡さなければならぬということでありますから、そういう面についてよく考慮してやれるならば、必ずしもこれは否定すべきものでないと、こういうふうに私は考えております。さっそく食糧庁及び畜産局の方へ研究さしてみたいと思います。
#40
○河野謙三君 ただいま前段に、工場の数をふやして云々ということを言われたが、これはふすまの問題だと思う。いわゆる専管工場のことを言われたんだと思う。私は主として今麦ぬかのことを聞いておる。しかしふすまのことに触れられましたから私はついでに申し上げますけれども、これはふすまの対策も、過日も食糧庁に申し上げましたが、食糧庁が自分の計算において、ふすまは五百八十円が妥当な価格であるという計算を立てておられる。それは政府が製粉工場に麦を払い下げるときに、製粉工場のふところに入って原価計算をされまして、粉は九百何十円であるべきだ、ふすまは五百八十円であるべきだ、その上に立って製粉工場は一定の利潤が得られるんだという一つの想定のもとに、麦の払い下げ価格をきめておられる。その場合に、ふすまの価格は五百八十円ということがきまっておる。しかるに、五百八十円ときまっておるものが、現在農家の手取りにすれば九百円、全購連が入札で取るものが八百二十円というようなものが出ているわけなんです。そしてそれならば、ふすまが上がって粉が上がっておるならいいけれども、粉は政府が妥当としているところの九百何十円で常に安定しておる。そしてふすまだけが、五百八十円であるものが、もちろんそれに包装等その他諸経費がかかりますけれども、九百円であるとか、八百五十円であるとか。これをただ、政府、特に食糧庁なり畜産局が手をこまねいて見ておるということは、あまりに話が一方的じゃないかと思う。こないだも申し上げましたが、都会の人はしゃもじをかついでくるから粉の値段は常に押えていかなきゃならぬ、農家の方はしゃもじをかついでこないからふすまの方は上がりっぱなし。しかも、ふすまの価格というものは、政府がちゃんと妥当な価格というものは五百八十円と押えておる。でありますから、私はこの際申し上げますが、農林大臣は農村のことについては理解がございます、御親切でございますから、私はふすまの価格を統制価格にしろとはいいませんけれども、政府が五百八十円を妥当な価格と押えておるならば、上下の一つの幅をもって、七百円なら七百円というものを、一応行政指導の最高価格というようなものをきめて指導されるのが私は当然じゃないかと思うのです。ふすまの専管工場をふやすことはいい。しかしその程度でふすまの価格は安定するわけじゃありません。ふすまのもとは政府が全部手持ちの麦を払い下げることによって発生するのであるから、それに対して当然行政指導があるべきだと私は思う。この点につきましては、ふすまに対しましても、非常に今までやっておられた点については不満足な点が私から見ればある。麦ぬかにつきましては、まあ私はどこまでも還流のおそれをいだいておられるんだと思いますが、特に大蔵省方面からその意見が強いと思いますが、農林省ともあろうものが、農家のためにこうしたらいいんだということがきまったら、還流のおそれがあるならそれを防止することに善後策をとられたらいいじゃないですか。現に今まで鯨油をかけて還流の防止をやったこともある。まあ今度も鯨油がいいか何かしらぬけれども、あなたの方の外郭団体に検定協会というのもある、その他いろいろの機関があるはずです。それらの機関を動員し、さらにあなたの方の外郭団体ともいっていいでしょう、農業団体等に全責任を持たせる。そして将来こういう問題が間違った場合に再びやらないというくらいのことをすることによって、問題は、農家のために面接やることがいいか、精麦工場がやることがいいか、その方針をきめられて、農家の方がやることがいいにきまっておるでしょう。ただ還流のおそれがあるというなら、還流の防止策を政府が立てられたらいい。それをただ大蔵省が還流のおそれがあるといって、大蔵省と一緒になってじんぜんこの対策がおくれているということは、私は非常に遺憾だと思う。繰り返し申しますが、あなたの方は農家から麦を高く買っている、買っているというけれども、千五百何円でしょう。麦ぬかが今八百円でしょう、農家が買うのは。六十キロにすれば千六百円でしょう。丸粒の麦と皮とあまり変わらないんですよ。一ぺん供出して、そして今度は東京の方でぐるっと回って、今度は中身を抜かれて皮だけが自分のところへ戻ってきたときに、丸つぶの麦と皮とが同じような値段になっている、大体が。そういうところに農民の不満があるわけです。でありますから、この問題につきましては、ただ私は還流のおそれがないとは言いません。でありますから、それに対する対策は慎重に立てなきゃいけませんけれども、その慎重な対策のもとに、断固としてこれは踏み切られたらいいと思うんですが、何でこんなことをちゅうちょしておりますか。でありますから、和みたいな育ちの悪いやつは、いろいろひがむのであります。その変なことを、横道にそれるのでありますが、精麦工場を助ける。精麦工場の救済まで考えているのじゃないか。これは私は私の育ちの関係がありますから仕方ありません。私はそう思う。なぜそんなことを早くやらないかということを、非常に私は不満に思うのですが、もう一ぺん御答弁願いたい。
#41
○説明員(花園一郎君) 私から。実は私食糧庁でございませんので、はなはだあれでございますが、えさの関係の者としまして御答弁いたします。まず、ふすまにつきましては、ただいま河野先生から言われました通り、これは前のこの委員会でも御意見を拝聴したわけでございますが、それによりまして、さっそく製粉業界の者を集めまして、それでいわゆる織り込み価格、いわゆる小麦、玄麦織り込み価格の五百八十円ふすまという価格での農業団体の引き渡しをまず懇請するという手段を実は発議いたしております。それから麦ぬかにつきましては、やはり御要望の線に沿いまして、精麦工場に売ると同じような条件で農業団体に売るという線をただいま発議いたしております。その二点でございます。
#42
○国務大臣(周東英雄君) 今のお話はよくわかりましたから、さっそく一つ関係の者を集めて調査の上善処いたします。
#43
○堀本宜実君 先般この飼料の応急対策等を含めて需給安定審議会が開かれ、それの決定に基づいて食糧庁も畜産局も処置をされていると存じておりますが、地方の実情をもう少し私は申し上げますと、実は私の団体に対しましても照会状が参ります。実に悲壮な照会状で、卵の値段があるいは乳製品、畜産、生産物の値下がりは常に上下をしているのでやむを得ないと思うが、飼料が大へん高くなって困る。しかしそれもいろいろな都合があって、かつて高かったり安かったりしたことがあるんだが、これは、安定してもらいたい。安定してもらいたいが、しかしもう少し今の状態は違って、昔のように自給飼料というみずからが農業経営をしながら副業的に飼っているものでなしに、多頭飼育という方面に奨励をいたしておりますので、自分のところの余剰農産物等でこれらの家畜を飼育するということのできない状態にまで企業的な立場の畜産というものが経営されて現在おります。そういう関係で自分の農家の残滓物等で飼育することができなくなり、そういう関係で高くなるにつれまして、どこから出るかわかりませんが、飼料が枯渇してもうなくなるんだ。大へん少なくなって困るのだ。こういうことを業者の人が言うのか。あるいは畜産の経営指導者のところで心配のあまりそういう声が出てくるのか、大へん強い声で農家にそれが浸透をいたしておりますのであります。そこでそうなりますと、今度は生産物が高くなったとか、生産物が安くなったとかという問題でなしに、はたしてその動物が死なないでその生活、命をつなげる飼料があるかどうかということが大へん心配になってきた。もうわが国における飼料は出回ってきますか、いつ出回ってきますか、こういう切実な調査といいますか、照会が参ります。これは私はすみやかに農林省としてもこの地方の事態を重視して、少なくとも大臣あたりから飼料の安定需給に関します問題はこういう手段をとるのだ。御心配なく直ちにお届けするという意見の開陳を私はすみやかにする必要がある。これが一点。しかしただそういう一片の通牒や、あるいは安心をせしめるというだけではこれはどうにもなりません。そこで、現物がその政令に従って直ちに農家に届くようにしなければならぬと思う。それは私は先般来この需給安定審議会に提出されておりまするいろいろな計画書を見ましても一、どうもその裏打ちが完全に、しかも確実に行なわれるように思われません。それはいろいろな点で思われないと思うのであります。そこでこれはまあすでに多くの周知を集めて審議をされた原案でありますから、これに対する私は批判なり、あるいはこの理念をこの一席で申し上げようとは思いませんが、なお一そう現実の問題を検討してやっていただきたい。ことに今申し上げましたように、河野委員からもお話がございましたように、ふすまが九百円あるいはところによりますると九百円以上している。あるいは麦ぬかが八百円近くまで上がってきた。そこで三年前の麦ぬかの生産量は、大体百四十万トンの麦の消費をしておった。そしてそれから出てくる麦ぬかであった。ところが、麦の消費量が御承知のようにぐっと減って参りましたから、麦ぬかがうんと減ってきたわけなんです。そこで今度六十万トンというものを払い下げていって四十万トンになりますか、四十万トンの放出をして、それから麦ぬかを生産して百四十万程度の従来の消費量程度の麦ぬかを作っていこうという案なのでありますが、これは三年前の動物の数と今とはうんと違うのです。三年前の数字に麦ぬかを戻したとて、これは戻すこと自体はそろばんは合うようではありますがそれを消費する動物の方が今もうおそらく異常なふえ方をしているのでありますから、私はこういう計画ではとてもだめだと思うのです。そこでそういうことになりますると、政府の手持飼料の放出、あるいは緊急輸入によってこれが対策を講ずる、この二つはもう当然とらなければなりませんからやっておられると思うのでありますが、そこで、今麦の問題がもう一つ出てくるわけなんです。その麦を今申し上げましたような実情にありまする農家の実態というものを考慮いたしますと、農家が目の前にありまする古麦を、いかにしてこの飼料の用にもらいたいという希望が非常に旺盛なのであります。それを四十万トン払い下げたものが製粉業者の手を経ていくということになりますと、今申し上げますように、五百八十円のふすまの値段が高騰いたしておりまするように、非常に品物が逼迫しておりまする折柄でございまするから、私はそれがはたして五百八十円、あるいは麦ぬかの値段はもっと安いと思いますが、それに見合った価格ではたして、製粉業者から、今大へんほしがっておる、高くてもかまわないというほどほしがっております消費者にいきまする価格の指示ということが、はたしてできるかどうか。そうすると払い下げたたとえば今言う畜産局の参事官のお話によるとそれらの業者を集めて懇請をした、要請をしておる、今強調をしてこう覆うのでありますが、ただ懇請をしたというようなことでなしに、物が少なくなったから上がるのであって、物が出回ってきたら下がる。これは需要供給の関係上一つの経済原則としてそういう足取りをするのでありますから、私はそういう不足をしておるところへそれを商売としておる業者に麦の払い下げをして、また麦ぬかを作らしても、やはり価格というものはきめ手がないんだから、どうして正当なる価格で消費者にこれがいくか、いく保証がつくかどうかということが、大へんむずかしいと私は思うのであります。そこで、先ほど河野委員からお話しになりましたように、古麦の四十万トンの払い下げの方法といたしましては、私は直接それだけ緊急な事態を招いておる飼料対策でありまするから、少なくとも農家と直結している団体に、私は全部とは申し上げませんが、少なくとも半数でも払い下げていってやりますることがこの緊迫した気持をやわらげることに非常に役立つのではないか。私はこれが大へんなことなんだと思う。かつての米騒動のときでも、米はあったけれども、もうないとだれかが言いだすと、ほんとうにあす一日生活に困る、命があぶない、こういうことであの騒動が起きたように、ないないと憶測しておる風潮が大へんなことになる。その精神をやわらげるためには、直接に農家につながった団体に麦の払い下げをするということが、この緊急対策の一つであると、こういうふうに私は考えますので、先ほど河野さんもお話しになりましたが、別の角度から早く消費者のところへ飼料が届きまするような制度を一つ早急にお考えになる。ことに、この飼料については万全を期するんだ、心配するな、政府が十分に手持ちの放出をし、あるいは緊急輸入をし古麦の処置をして皆さんの心配はないんだという声明を出し、それの裏打ちに、今申し上げましたような現実に心配のない制度をすみやかに講ずる、これは大へん緊急を要する問題でありますので、重ねて私は要望でありますが、お願いを申し上げておきます。
#44
○国務大臣(周東英雄君) ちょっと速記をとめてもらいたい。
#45
○委員長(藤野繁雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#46
○委員長(藤野繁雄君) 速記を始めて。
 農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案については、午前は以上の程度とし、また飼料対策については、本日はこの程度にいたします。
#47
○委員長(藤野繁雄君) この際、委員、の変更について報告いたします。
 三月二十八日、阿部竹松君が辞任、その補欠として吉田法晴君が選任されました。
 午後は一時三十分に再開することとし、暫時休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
   ――――・――――
   午後二時十八分開会
#48
○委員長(藤野繁雄君) 委員会を再開いたします。
 農業協同組合合併助成法案(閣法第一一二号)(予備審査)を議題といたします。
 本案に対する質疑を行ないます。御質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。
#49
○亀田得治君 先だって関係の資料を若干出していただきましたが、ちょっと、簡単でいいですから、ポイントだけ御説明をお願いしたいと思います。
#50
○政府委員(坂村吉正君) それでは資料につきまして御説明を申し上げます。お配りしてございまする資料は、「総合単協職員の給与水準」という資料、それから「農協職員学歴経験年数調査」、「合併を指導する場合の留意事項」、「農業協同組合合併助成法案政令規定見込事項」、四つの資料がお配りしてあるはずでございます。
 第一に、総合単協職員の給与水準でございまするが、これは昭和三十三事業年度におきましての調査でございまして、カッコの(1)と(2)とございまするが、(2)の方は、府県別に調べたものでございます。(1)が全体の平均をいたしまして規模別に見たものでございます。ここに正組合委員戸数規模の区別を、三百戸未満、三百−五百、五百−七百、七百−一千、一千戸以上、こういうようなことで見てみますると、平均の月額といたしまして、三百戸未満が一万七百円、三百−五百が一万一千四百円、五百−七百が一万一千九百円、七百−一千が一万二千二百円、一千戸以上が一万三千円ということでございまして、この規模が大きくなりまするほど、やはり農協の職員給与というものが、それに応じまして上がっておるということが言えると思うのでございます。もちろん、この給与の中には、期末賞与、諸手当等臨時に支給されるものも含んでおるのでございますが、大体こういうような事情であります。こういうような意味からいたしまして、農協合併助成法がとにかく職員の優秀な人間を今後集めていく、職員の待遇の改善にも寄与していく、こういう面からいたしましてもきわめて有効な措置であろうというふうに考えておるわけでございます。
 それから次の農協職員学歴経験年数調査でございまするが、これは給与と直接関係ございまするので資料としてお配りを申し上げたわけでございます。まず農協職員の学歴別員数比率でございます。ここでは一般単協でとってみますると、全体を一〇〇といたしますると、新制中学卒業が五五・四%でございます。旧制中学卒業が一八・三%、新制高校卒が一九・六%ということであとは非常に微々たるものでございます。ですから、大体におきまして一般単協におきましては、新制の中学卒業の者が半分以上を占めておる。その残りの大部分は旧制中学、新制高校卒、こういう工合になっていると思います。それから専門農協の場合におきましては、全体的な傾向といたしましては同じでございますが、ただ、この場合におきまして専門農協のときに目立ちますのは、旧制の高等専門学校、いわゆる園芸学校とか、同等農林とか、そういうようなものが割に一般単協に比べまして大きいといえます。全体の数としては大したことはございませんけれども、一般単協の場合には一・四%であるのに対しまして、専門農協の場合は四・四%ということになっておるのでございまして、そういう意味からいたしまして、やはり専門農協のある程度特色が出ておるのじゃないかということを考えております。県の連合会を見てみましても、この場合にも大体単協の場合と同じように、新制中学、旧制中学、新制高校がほとんどを占めておる、こういう状況でございます。またこの場合、旧制の高等専門学校がやはりその他のものの中では割に多いようなことになっております。
 それから二番目は農協職員平均経験年数及び平均年令でございますが、これは一般単協の場合に、男では大体平均年令が三十四、女では二十五、それから平均をいたしまして三十一、専門農協の場合にも三十三、県の連合会でも三十三、全体を平均しますと三十一ということでございます。大体中堅のところの職員であるというふうに考えられると思うのでございます。それから経験年数から申しますると、一般単協の場合に男で六年、女の場合は四年、平均で五年、専門農協六年、県連合会で七年、こういうような形で、一般単協の場合よりか専門農協の方が経験年数が長い、県の連合会の方がある程度長い、こういうふうな状況になっております。
 それから(3)は平均経験年数別単協及び連合会職員数の割合でございますけれども、一般単協の場合におきまして全体平均で見てみますると、三年−五年というところが二二%、五年−七年というところが三七%、七年−十年というところが二〇%、こういうところで大体三、四年から十年ぐらいの間のものが大部分を占めておる、こういうことに見ていいのではないかと思っております。専門農協の場合におきましては、これは少しどういう解釈をしたらいいのかわかりませんが、三年未満の者の比率が非常に大きくなっておるわけでございます。と同時に、七−十年という長いところ、それから十年以上というものが割合に多くなっておるのでございまして、これは昔からずっと勤めておりまして、専門農協で専門の仕事をやっておるというものが多いのに加えまして、最近いろいろ専門農協が事業が活発になって参りまして、そういうような意味で人間を新しく拡充しているというようなことが考えられるのではないかというふうに考えております。連合会の、これについては説明を省略をいたします。
 それからその次に、合併を指導する場合の留意事項という文章に書いたものがございます。これは先般の当委員会におきまして合併を今後指導する場合に、農林省として何らかの標準を考えておるかという御質問が非常にあったのでございまするけれども、これにつきましては、農林省といたしましては、合併を指導いたしまする場合に、画一的な基準というようなものを考えて指導いたしますると、かえって弊害が起こるのではないかというふうに考えまして、地方の実情に応じ、それから農業協同組合の実情に応じまして、できる限り合理的な組織を考えていく、規模を考えていく、こういう考え方でいきたい、こういうことで御答弁を申し上げておりましたのでございますけれども、いずれにいたしましても、指導方針としては、ある程度検討しなければならぬ問題があるわけでございまして県の段階におきまして合併計画、あるいは経営計画等の適否の審査をする場合におきましても、十分考えなければならぬ点があるわけでございます。その点を一応ここに上げまして、こういう点を十分考えて、そうして合併の指導に遺憾のないようにしていきたいというつもりで考えておるわけでございます。その内容は、第一といたしましては、組合の地区及び規模を決定するにあたりましての検討すべき問題、それから第二といたしまして合併後の組合経営上の問題として検討すべき問題、こういう工合に分けてあるのでございまするが、第一に、経済的な事情、それから第二に社会的の事情、それから第三に自然条件その他と、こういうことを十分考えていかなければならぬと思うのでございます。
 経済的な事情からいたしますると、農業生産の実態とか、それから生産されたもののマーケットとの関係、あるいは現在あるいは過去にどういうような市場といいますか、流通状態がどういう工合になっているか、そういうようなものも十分考えて、その上での規模というものを考える心要があるだろうというふうに考えておるのでございます。
 それから第二番目の社会的事情等と申しまするのは、過去のやはり社会的な伝統あるいは風俗習慣、社会的慣行、そういうようなものもございまするし、歴史的ないろんな事情があるだろうと思うのでございまして、こういう点はあまり強調いたしますると、規模を大きくするという問題につきましてかえってマイナスになるという面もございますけれども、こういうようなものもある程度やはり考慮の中に入れておく必要あろうというふうに考えておるわけでございます。それから地方行政との関連は、これはまあ非常に大きいのでございまして、市町村の合併が行なわれまして、町村合併が行なわれまして、新市町村ができておるのでございますが、これは相当広域な市町村になりますけれども、必ずしも町村単位で農協が合併するという考えはございませんが、いろいろの別の面から地方の実情からいいますると、地方行政との関連も相当考えておく必要もあるという面も相当にあろうと思うのでございます。それからその次には、たとえば新農村建設計画等、従来行なって参りましたいろいろな農業施策との関連があろうと思うのでございます。これは行政区域との関連と同様にやはり今後農業の問題でいろいろ農業協同組合が活動し、いろいろの農業施策をやっていく場合におきましては、農業の施策上どういう区域を農業協同組合の区域とすることが適当か、こういう問題が当然考えられなければならぬというふうに考えておるのでございます。
 第三番目に、自然的の条件その他でございますが、これはもうここに書いてあります通り、地形あるいは地勢、交通事情、こういうようなもの、特に交通事情等は、現在の合併の問題については、いろいろ大きく取り上げられておるようでございまして、今まで非常に不便なために農業協同組合との連絡にも十分でなかったようなところでも、どんどん道路が開発され、交通が便になって参りますると、相当広域になっても、これは組合員としては不便がないというような、こういうような問題があり得るわけでございます。
 それから第二番目に、合併後の組合経営上の問題として検討すべき事項でございまするが、これは結局組合を運営していきまする場合に合併いたしまして、組合員をどの程度にし、出資金をどの程度にしていくことが組合の健全な運営と今後の発展のために必要かと、こういう問題が考慮の中心になりますわけでございます。そこで出資金の調達の問題であるとか、貯金の吸収その他財務の基礎及び内容が強化され、健全化されるといいましょうか、そういう方向で合併の規模というものを考えなければならないと思うのでございます。それから大きくなりましたために管理費が節減される、あるいは手数料が低減される、職員の合理的分業と配置及び事務の改善その他経営の合理化がはかられるということ、それから有能な役職員を確保するのに十分な給与の負担にたえられる。こういうことが先ほど申し上げた給与の状況からいいましても、非常に必要であろうというふうに考えておるのでございます。それから地区内の農業の発展と刷新をはかるために必要な経営能力、それから事務所あるいは出張所等の配置及びその権限と組合員の事業の利用の便宜と、こういう点をどういう工合に調整したらいいか。こういう問題も規模との関連で十分検討されなければならない問題であろうというふうに考えておるわけでございます。備考といたしまして、大体第一、第二として検討すべき事項をあげたのでございまするが、大体具体的にどんなふうな姿で合併が行なわれておるか、こういうことを見てみますると、昭和三十五年度において農業協同組合組織整備調査事業に基づきまして、各都道府県が農業協同組合の規模の拡大を必要とする地区について調査を実施したのでございますけれども、これは農林省といたしましても八百万円ほどの経費を予算に計上いたしましてこの調査事業を行ないましたわけでございますが、その調査の一地区の規模はほぼ最低組合員数は一千名、大体一千名以上。それから通常千五百から二千というようなことに相なっております。それから農業協同組合統計によりますると、職員数が二十ないし三十名以上の組合の組合員数は、ほぼ大体一千名以上でありまして、経営組織上の観点からも総合農協としていろいろの事業の均衡を保ちながら行なっていくために必要な専任職員を適正に配置するとともに、内部牽制組織を確立いたしまするために必要な職員数としては、最低大体二十名程度の職員を保有することが必要であるまいかというふうに考えておるのでございまするが、これは今までの事例がら大体の見当が、ある程度合併が行なわれて、そうして規模としてこれならばやっていけるんじゃないかというようなものを例をとってみますれば、一応今のような格好に相なります。従いまして今後いろいろ合併の指導をしていく場合におきましても、これは一つの参考になるというふうなつもりで考えておるのでございます。
 なお現在各県が、非常に一生懸命で合併の指導をいたしております。これの大体の考え方といいますか、基準を見ますると、大体新市町村に、なるべく地域としてはほかのいろいろ特殊な条件がなければできるだけ新市町村にあわせて、行政区域と一緒にしていくことの方が便宜ではないか、今後の活動の上にも便宜ではないかと、こういう考え方が非常に各県の当局者においては相当あるようでございます。そういうような考え方で、必ずしも画一的ではございませんけれども、そういう考え方は相当ウエイトを持っているようでございます。これは今後合併の助成法によって進めていく場合におきましても、一つの参考にはなろうかというふうに考えておるわけでございます。
 それから次に農業協同組合合併助成法案政令の規定の見込み事項でございますが、これは第一に、農業協同組合合併助成法案の第四条第一項の規定によりまして、合併経営計画が適当であるかどうかという認定をいたしまする場合に、都道府県知事が農業協同組合中央会及び農業協同組合に関し学識経験を有する者の意見を聞かなければならない。こういう法律案の条文になっておるのでございまするが、これにつきまして、「政令で定めるところにより、」というふうに書いてあるわけでございまして、その内容といたしましては第一に学識経験者というものはどういうような者であるかということで、これを政令で定めようというふうに考えておるわけでございます。一つは、都道府県の区域をこえない区域を地区とする農業協同組合連合会の理事であるとか、あるいは都道府県の区域をこえない区域を地区とする農業協同組合であって、農業協同組合法第十条第一項第一号及び第二号の事業をあわせて行なうものの理事、これは総合農協、いわゆる初めの方は連合会ですけれども、二には総合農協の単協の理事長、それから前各号に掲げる者以外の者で農業協同組合に関して学識経験を有する者あるいは地方の学校の先生でそういう問題をやっておる者もあろうかと思いますし、そういうような関係の学識経験者の意見を聞くことにしたらどうか。それから法案の第五条の規定によりますと、この補助金の額でございますが、これは毎年度大体次のようなことで定めていったらどうかという工合に考えておるわけでございます。それは「法第五条第一号に規定する経費にかかる補助金にあっては、これは一号と申しまするのは施設費でございまするが、これにつきましては当該都道府県の区域をこえない区域をその地区とする同号に規定する合併組合が^合併日から起算して一年以内に法第四条第二項の認定にかかる合併経営計当においてその統合整備を行なう旨が定められているその施設を改良し、造成し、又は取得した場合において当該合併組合ごとに、当該合併組合が当該施設の改良、造成又は取得に要した経費の三分の一と」、その全体の施設の費用の三分の一と、それからもう一つは、「当該合併組合に係る合併経営計画に基づき合併した農業協同組合の数を十万円に乗じて得た額とのいずれか低い額の合計額」、この考え方はむずかしく書いてございますけれども、施設を整備する経費にかかりました金の三分の一か、あるいは合併しまして、たとえば四つ合併しました場合には、四十万円、合併した関係組合一つに対して十万円というようなことで、四つ合併した場合には四十万円。その額のどちらか低い方へ考えるという考え方でいったらどうかという考え方でございます。
 それから第二番目に「法第五条第二号に規定する経費に係る補助金にあっては、都道府県ごとに、当該都道府県の区域をその地区とする同号に規定する都道府県農業協同組合中央会が、同条第一号に規定する合併組合に対し、当該合併組合についての合併日から起算して一年以内に駐在指導員を派遣してその合併経営計画の実施につき指導を行なった場合におけるその派遣日数を三十で除して得た数(合併組合ごとに、端数は、切り捨てる。)を七千五百円に乗じて得た額と当該農業協同組合中央会の当該派遣に要した経費の二分の一とのいずれか低い額」というふうに考えたらどうかというふうに考えておるわけでございます。これは農業協同組合中央会の派遣駐在指指導の経費でございます。
 それから三番目は「法第五条第三号に規定する経費に係る補助金にあっては、都道府県ごとに、当該都道府県が当該都道府県の区域をこえない区域をその地区とする農業協同組合に対し合併経営計画の樹立及び実施につき指導を行なう場合におけるその指導に要する経費の二分の一以内」、これは経費の二分の一以内、こういう考え方でございます。二のことにつきまして非常に書き方がむずかしく書いてございますので、おわかりにくいかと思いますが、この点は農業協同組合部長から今説明をしていただきます。大体以上でございます。
#51
○説明員(酒折武弘君) もう一度二番目の御説明をいたします。これは駐在指導員に対しまして一日当たり五百円の打ち切り旅費ですが、従いまして一カ月一万五千円、これの二分の一ということで七千五百円ということになっております。従いまして中央会が駐在指導員を派遣しますと、実際に要した経費か、それともその二分の一か、それとも七千五百円か、いずれか低い額を補助する、そういう意味でございます。
#52
○亀田得治君 若干御質問をいたしますが、まず最初にこの給与水準に関する資料についてでありますが、その中の(1)ですね、「一職員当り給与」という表が出ておりますが、ここでは平均数字で全部が出ておるわけですが、この三百戸未満というのが月額平均にすると一万七百円。で、お尋ねしたいのは、実際の額としては最低、最高いろいろあると思いますが、最低というのはどういうのが出ておるか一つお聞きしたい。
#53
○政府委員(坂村吉正君) これは統計の不備でございまして、実は最低、最高というものを単協が実は統計としてとっておるものがございません。そういう関係で平均給与が出ておりまするので、今その資料の手持がないわけでございます。まことに申しわけございません。
#54
○亀田得治君 これは皆さんが知っておるのでは、どういうのがありますか。
#55
○政府委員(坂村吉正君) 地方に出張などいたしまして、いろいろ単協の中に入りまして聞いているところでは、大体七千円とか八千円とかいうようなそういう非常に低いものもおるようでございます。
#56
○亀田得治君 それからこの平均月額書いてあるのは、先ほどのお話しでは期末手当なども含むようなお話でしたが、もちろん税なども含んでおるのだと思いますが、その点はどうでしょうか、税抜きですか。
#57
○政府委員(坂村吉正君) 税込みでございます。
#58
○亀田得治君 そうすると実際の手取りというものは、毎月の実際の手取りというものはどういうことになるでしょうか。この期末手当なんというものは、これはやっぱり多少毎月のやっとは違った意味を持っておりますがね。そこで税なども抜いた実際の手取りですね。
#59
○政府委員(坂村吉正君) その詳細は、この私の資料からはちょっとわからないのでございまするが、期末手当等を除きまして毎月、月々もらう金といいまするものは、お話しのようにこれより相当低い額になろうと思います。
#60
○亀田得治君 資料がないようでございますが、この農協の「合併を指導する場合の留意事項」という中の第二の三に、「有能な役職員を確保するに足る給与の負担に堪えうること。」、こういう点も検討される、こういうことになっておるわけですのでお聞きするわけですが、この七、八千円と低いところへこういうふうに局長がさっき言われましたが、実は例外的な現象じゃなしに相当たくさんあるわけですね。そういう程度の人よりもっと低いのもわれわれ聞いておる。だからこういうことでは、これはとてもしっかりとした組織を作るといいましても、これはもう根本的に間違っておると思うのですね。目的はいいのだが。ここで大いにしっかりやれと言ったって、やはり最小限度というものはちゃんとそろえなければいかぬのです。私は農協問題についてやるべきことは今たくさんあろうと思いますが、何といったって、やはり農協のような組織であれば、よけいにそこに参加する人が非常に重要だと思うのですね。どういう有能な人が参加できるかできないか、これについてほかの組織のように非常に資金等があってしっかりしておる組織であれば、組織としてこれは動いていくのだ。ところが、現在の農協ではやはり、ほかの会社組織とか、そういうものほどにはそういう点はやはり完備しておらぬ。何といったって、よけい人が大事だ。人が大事だというのは、ただ精神的な訓話とか、そういうようなことだけで集まってくるわけではないので、やはり何といったって、近代的な給与体系というものがそこにはっきりしなければならない。だからぜひこの点はもう少し真剣に考えてほしいのですね。それはまあ農協自体が自分の組織内部の問題として検討すべきことなんですけれども、そうばっかしもいかないと思う。政策として農協というものを国が取り上げておるのでしょうから、農協だけにまかせる問題ではないと思うのですね。で、この給与水準は、農協の職員の水準をどこに置くかということによって、農協の経常費にそういう点がもうすべてかかってくるわけでしょう。ですからいろいろな農協を援助するとかいったような場合だって、その標準がみんな変わってこなければならない。そういうわけで非常に重要なんですよ。今までそういうことはやはり取り上げられなかったと思うのですが、こういう点について農林省としてはどういうふうな考えを持っておるか。もう少し積極的に取っ組んでほしいわけなんです。そういうかまえになっているのかどうか。
#61
○政府委員(坂村吉正君) お話しの点はまことにごもっともでございまして、実はそういうような意味からいたしまして、農協の給与水準等をこのように調べてみましても、非常に低いわけでございます。ですから、それに応じまして学歴等も、先ほど御説明申し上げましたように、中学校あるいはせいぜい高等学校、こういうような程度のものでございまして、これは経営をもう少し合理化し、近代化して、ほんとうに農民の農協としてやっていく場合には、こういう状態では私は非常にたよりないと思うのでございます。そこで、農協にもりっぱな職員が置け、そうして給与水準も相当のところでやっていけるという体制にしなければ、どうしても農協が弱体化するのは、これは自然の趨勢じゃあるまいかというふうに考えておるわけでございます。そういう点も考えまして、今度の農協合併の助成法というものも考えをいたしましたわけでございまするけれども、これにつきましてそれでは農協としては給与水準をどこに置いたらいいかというようなことは、何しろ今までこういう点については、おっしゃる通りにそうあまり調査もございませんし、そんなに深い関心も農林省では持っていなかったと思います。そういうような関係で、十分今後調査をし、今度の合併の経営計画等にもそういう点を十分考えまして、そうしてりっぱな職員がかかえられるような、そうして事業体としてもそういう職員をかかえてやっていけるようなそういう農協にしていかなければいがんだろうというふうに考えておるわけでございまして、今後の問題といたしまして、この合併を進めていく事業に関連をいたしまして、私どもといたしましては、農協のいわゆる経営と同時に、その働く職員の給与の改善ということを相当大きな問題として取り上げてそうして進めていったらどうかというふうに考えておるわけでございます。真剣に今後取っ組んでいきたいという気持でございます。
#62
○亀田得治君 まあ、お気持はざっくばらんにお伺いして、その点は了承いたしますが、有能な役職員を確保するに足る給与の負担に耐え得ること、こういうことをあなたのほうでお示しになるわけですが、一体こういう職員を確保するに足る給与というものですね、これはよくまだ検討はされておらんようですが、どの程度にお考えになっておるのですか。
#63
○政府委員(坂村吉正君) これは合併そのものも、合併後の規模そのものにつきましても、いろいろその地方の条件等によって違うと思うのでございまして、こういうようなものがこういう規模になれば、これだけの給与が上げられるのだというようなものをきめることは、なかなかむずかしい問題であろうと思うのでございます。しかしながら、先ほど御説明申し上げましたように、今までの給与水準とそれから組合の規模等を見てみますると、たとえば一千戸以上ということになりますと、これは三百戸未満に比べましてとにかく三千円も違うわけでございます、こういう表面上の金額にいたしましても。そういうようなことで、規模が大きくなって参りますれば、それだけやっぱり経営の内容も充実をして参りまして低い職員の待遇もよくみられるのじゃないかというふうに考えるのでございまして、そういうようなことから、とにかくその地方の実情においてこういうような今までの実際の状況も参考にいたしまして、そうしてできるだけ給与の改善にも資するようなことで一つこれは考えていくべきであろうというふうに考えておるわけでございます。現在は、御承知のように、農業協同組合、総合農協が一万二千ございまするけれども、そのうち三百戸以下のものは休止状態のようでございまして、それから三分の一くらいのものは赤字できゅうきゅうしておるという状況でございます。それからそれでないものにいたしましても、よたよたしておるようなものが、残りの半分近くはあろうというような状態になっておるのでございまして、こういう状態では、農民の農業協同組合と言っております以上は、なかなか職員だけ給与を上げてそうして赤字を重ねていくというようなことは、農業協同組合の何といいますか、良心からいいましても協同組合としてはできないのだろうと思うのでございまして、そこで相当やはり規模を拡大していくように、内容も充実をさしていく、こういうようなことで考えていけば、おのずから職員の給与についても改善の措置が講ぜられると、こういうことになってくるのではないかというふうに考えております。
#64
○亀田得治君 やはり、この辺がなかなか考え方として大事なことだと思うんですが、それは、合併して相当規模になれば、自然に給与などもふやせれるだろうという考えと、そうじゃなしに、ともかく一つの組織体である以上は、一人前の給与はやはり出すんだという考え方を先に立てるかということは、これは非常に大きな違いになってくる。第一の考え方でいきますと、やはり従来の惰性で、まあ多少はよくなっても、大した給与にはならないということに落ちつきやすい。そうじゃなしに第一二の考え方をとってもらって、やはりこういう水準の給与が必要なんだ、だからそういう給与の水準が払えるようなことを、一つの大きなめどとして合併問題というものを考えるべきである、こういうことが私は特に農協の場合必要じゃないかと思う。で、そういうふうにやれば、その給与を生み出すために、たとえば管理費の問題、手数料の問題、いろいろな問題にこれは響いていくわけですね。だから、その目標をかちっと出さないで、合併によって大きくなって幾らか給与が上がるだろうというそういうようなことじゃ、やはり従来と大したことにならんですね。一般の職員の給与だってやっぱりふえていくわけですから、こちらのほうが多少ふえたって、差というものは縮まらないですよ。だから、そういうふうに農協職員の給与の問題についての取っ組み方をもっとはっきりこの際してほしいんですがね。
#65
○政府委員(坂村吉正君) 非常にごもっともなところもあるのでございまするけれども、農協の場合におきましては、どうしても農協の自主性というものが、これは相当やはり尊重しなきゃならん問題もあるわけでございます。従いまして、給与をこれだけ上げるために合併しろというようなことでそういう考え方で指導することが必ずしもいいかどうかは、これは非常に問題じゃあるまいかと思っております。もちろん、給与の問題も非常に重要な要素ではございまするけれども、それだけの考え方で合併が引っ張っていけるだろうか、組合員がくっついてくるだろうかと、こういうことが非常に懸念されるわけでございます。実は私たちも、たとえば農協の総会であるとか、あるいは連合会の総会であるとか、そういうようなものでいろいろ意見を聞くのでございまするけれども、非常に経営に苦労しておるというような状況のときに、たとえば職員の待遇改善をやろう、給料を上げよう、役員の手当を上げよう、こういうようなことに対しましては、組合員としては相当な反発があるわけです。ですからそこは、組合がやはり組合として農民のためにほんとうに役に立っているんだと、事業も充実をして、農民が恩恵をこうむっているんだと、こういうような姿が出て参りますれば、職員の給与を上げることについても、役員の手当を上げることについても、私は組合員として文句はあるまいと思うのでございまするが、何といたしましても総会というものが大体意思決定機関になっておるのでございまして、そこでいろいろのそういう問題がきまってくるのでございまするので、その農協のいわゆる自主性、農民の組合員としての自主性というものを相当強くこれは反映されるわけでございまするので、必ずしも職員の給与だけを基準にして合併を考えるということについては、なかなかこれは問題があろうというふうに考えております。
#66
○亀田得治君 まあ、職員のためのこれは組合じゃないのですからね。だから、何も職員の給与だけを基準にして合併のことを考えろ、そういう意味で申し上げているわけじゃないのです。給与問題の取っ組み方ですね。ともかく人をお使いになっている以上は、こういう水準であるべきだという一つのものがあるわけですからね。だから、そのことをやはり合併等をされる場合、前提にしてほしいわけです。合併によって大きくなれば幾らか上がる、あるいは、その組合が能率を上げて、そして組合員から喜ばれたら上げやすくなる、そういう面はもちろんあるわけですよ。ありますが、その前に標準というものがなきゃこれはいかぬわけです。それが全然無視されているわけです、そういう低いところでお使いになっているというのは。私は、そういう賃金水準といったようなことについて、弱小な組合の役員たちが真剣に考えておれば、その問題だけからでも、自主的にもっと合併ということが起きてこなきゃいかぬと思うのです。それは、ほかの賃金の半分程度しか出さないで使っておる、それを平気でおるようなことでは、これはなかなか近代的な、ほんとうに農民のためにぴちぴち役立っていくというような組織にはなかなかならぬです。そこを言うているわけです。だから、これは農協自体の中での第一義的な問題ですけれども、最初にも申し上げたように、農林省としては農協に対するこういういろいろな政策をおとりになるわけですから、やはり今まで欠けていた面として一つもっと重視してほしいわけです。で、これももし資料があればお聞きしておきたいのですが、たとえば農業委員会なり、市町村の吏員との比較、そういう点はどうなっておりましょう、まあそっちの方もあまり高くはないのですか……。
#67
○政府委員(坂村吉正君) お話しのように前段の御趣旨はまことにごもっともでございまして、私どもも今度の合併につきましては、十分そういう点を重視いたしまして、りっぱな職員が抱えられるというようなことも、相当大きな要素として、規模あるいは事業等を考えます場合には考えていくべきであろうというふうに考えて、そういう工合に今後の指導もやっていきたいと思っております。それと同時に今後の問題といたしましては、やはり農協の職員等の給与の問題等について農林省としても十分一つ調査をいたしまして、これは今後の問題として取っ組んでいかなければならぬと思っておりまするが、御承知のように非常にむずかしい問題がございまして、それは何といいますか、昔から大体農協の職員等はたとえば農家の次男、三男が勤めているとか、あるいは自分で自作あるいは小作をしながら勤めている、そういうような者が相当あるのでございます。ですから学歴等を見ましても、中学あるいは新制高校というようなところが大部分を占めているのでございまして、これはおそらくやはり地づきの組合員の子弟というようなものが相半部分勤めているということがあるのでございまして、そういう点からいいますと、給与がそういう関係で昔からある程度低目に押えられてきているということは当然かと思うのでございます。そういう関係がありますので、給与水準等をいわゆる一般の賃金労働者と同じような考え方でこれをとらえていいかどうか、こういうことも相当問題があろうと思うのです。農業協同組合の経営の問題とからめまして、十分今後私どもの問題として検討いたしたいと思っております。
 それから農協職員の給与と比べまして、たとえば市町村であるとか、その他のものの職員はどういう工合になっているかというお話しでございまするが、これも末端におきましては割合に低いのでございまして、市町村の職員の給与がおそらくこれが一番高い方ではないかと思うのでございまするが、それでも三十四年度におきまして、これは賞与というようなものは含まない、本俸だけの平均の給与でございますが、三十四年度で調べましたものが一万三千円でございます。
  〔委員長退席、理事秋山俊一郎君着席〕
 そういうことでございますので、これはその他の諸手当等を入れますと、これより上回るわけでございますので、これは農協に比べますると、相当いいという状態でございます。それからその他の組合といたしましては、森林組合では、これは三十五年度のごく最近の調べでございますが、一万円、それから漁業協同組合では一万二千六百円、それから土地改良区では一万一千五百円、農業共済が一万二千六百円というような状況でございまして、これは諸手当は含みますが、いわゆる賞与は含んでおりません。それと同じレベルで農協を調べてみますると、これは一万一千四百円ということになります。ですから大体おっつかっつのところではございますけれども、どっちかといいますと、農協は割合に諸団体の間におきましても、高い方ではないということは言えるのではないかと思っております。もちろん、森林組合とかというようなものは非常に低いところにございます。ただ、土地改良区とかあるいは農業共済とかというようなものに比べまして、どうやら大体おっつかっつというところにいっている状況でございます。
#68
○亀田得治君 まあこの森林組合等ももちろんこれは低いわけなんでして、森林組合自体のそういう職員の給与も問題にしなければならぬわけですが、今お示しになった数字を見ても、市町村の吏員とは相当違いますね。本俸のみで一万三千円が平均ですから、おそらく全部を合計すると、少なくとも五割違うのじゃないかという感じがするのです。だからぜひここら辺のところをこれは農協だけじゃなしに、共済も土地改良も含めて、もう少しこれは検討してほしいですね。経験年数の表を先ほどいただきましたが、これは平均すると六年ですね、農協職員は。これは一般の職場と比較してどうでしょうか、平均年数の開きというのは。非常に私は短いと思うのですがね。
#69
○政府委員(坂村吉正君) ほかの職場と比較をしたものがございませんけれど、私の感じといたしましては、割合に短い方ではあるまいかというふうに考えております。
#70
○亀田得治君 実際この表から見ますと新中卒とか旧中卒、あるいは新高卒、こういう人が職員として大部分なんですね。その諸君が平均六年、それでやめるということになったのでは、学校出て農協へ入って相当事務もなれ、農業の事情等もだんだん身についてきたというころになって、実はほかへ変わっておるわけです。だから農協運動やっている私の友人が先ほども申しておったんですが、こういう給与体系が改まらぬ以上は、もう農村がつぶれる前に農協がつ。ぶれてしまう。だってそこへ若い有能な職員がおろうとせぬのですから、そういう点がこの表で如実に出ておるのですね。その人がまたほかの職場へ行く、また新しい人を補充する、一からまた仕事をやる、こんなことを繰り返しておったのでは、給与を多少節約しても、そんな節約分みたいなものは何ら節約にならぬのですよ、これは。そういう意味で経験年数のところを私特に今注目して見たわけですがあまりに短過ぎますね。これじゃ一つの組織体として続いていかぬですよ。どういうようにお考えですか、もっと定差するようなことを考えないですか。
#71
○政府委員(坂村吉正君) おっしゃる点もあろうかと思います。この点は私どももどういう工合に解釈するのがいいのか、なかなかむずかしい問題でございまするけれども、私はこれは先ほども申し上げましたように、こういう学歴の者が大部分を占めておりまして、しかも経験年数はこういう工合に短いといいますことは、中学を卒業し、あるいは高等学校を卒業した者が、とにかく遊んでいるのは何だから、二男三男だから農協ででも使ってもらおうというようなことで、やっておるというような種類のものも、これは相田あるのじゃあるまいか。それで何かきちんとした職場がございますと、そちらにすぐ飛びついてしまう、あるいは都市に出てしまうというようなことで、いろいろな農村の実態が反映しておるのじゃあるまいかと考えておるのでございます。それといいますのも、先ほどから申しますように、農協の経営が昔からのいろいろ農民とのつながりの歴史的なものもございましょうけれども、あまり全体としていい状況ではございませんし、それからそれに応じて十分な給与もあげられない。それから農協の理事の頭の中にも、先ほど申しましたように、昔からとにかく二男、三男をかりに使っておるんだというようなものも場合によってはあるんじゃないか。そういうような意味で給料等についても、そう出さなくても、とにかく幾らか小づかいがか取れるのじゃないか、こういうような頭が農村の末端に行きますと、相当あるのじゃないかと思います。そういう意味で農協がほんとうに近代化して、農民の協同組合として、事業体として近代化していきますためには、事業面につきましても、それから規模におきましても、もっと強化をされまして、そうして近代的な経営ができるという方法で、今後の合併の問題につきましても、事業の指導の問題についても考えていかなければならないのじゃないかというように考えておるのでございます。そういたしませんと、いつまでもいわゆるちょっと腰かけみたいに、小づかいかせぎで、とにかく農協に入ってくるというような者がなかなか絶えないのじゃあるまいかというふうに考えているわけでございます。そのためには、全体の平均の給与についても、経験年数についても、統計上はこういう低いものになって表われてくるというふうに私は考えをいたしているわけでございます。
#72
○北村暢君 関連してお伺いしますが、大体給与水準だとか、あるいは農協職員の給与等について、今まで農林省でそれほど考えたことがない。従って農林省では農協が自主的に総会できめるのだ、こういうことを言いますけれども、結局は再建整備なり何なりで、農林省が相当農協の経営改善ということに積極的な意欲をもっていない。そういう中から結局は人件費にしわ寄せになってゆく。自主的にきめるのであるけれども、結局上げられない、こういうことにもなるのじゃないか。しかも、その安い給与というものを知らないわけではない。知っていながら農林省としては再建整備なり何なりというものを指導し、監督する、こういう形になるのだろうと思います。従ってこれが非常な低賃金である。農業団体の中央の、高校卒業生の初任給が中央の全中、全販等のは一万二百円になるわけですね。高校卒業してきて一万二百円。農業団体の中央団体はそうなんです。大学は一万五千円なんです。これは目下実施中のものがそうなっているんですね。これはもう農林省で知っている。中央団体においては給与体系というものがあって、ちゃんと給与表によって実施をしている、こういうことだと思うのですが、今見ますと、亀田委員も指摘しているように、全体の平均が一万一千円何がしでしょう。しかもこれはこれからまだ引かれると、こう言うのですから、引くところがあるんだか、ないんだかわからないけれども、そういう状態。これは農協の参事だの何だのと、えらい人を含めての給与です。役員というような、役員だって単協の組合長で一万幾ら、一万二、三千円というのがざらにあるんです。従ってこれは新制高校を出たとか、腰かけにきたとか何とかというのは、これはもうとんでもない安いものなんですよ。それでありますから推して知るべしなんでありまして平均給与で二万一千円だの、一万円だのというのは、これで家族持っていて、人間の生活をやれと言ったって、ほんとうはできないものでしょう。今、公務員の給与は平均給与でゆけば二万四、五千円になっているんですね、半分ゆかぬのですよ。半分以下というのは、公務員は決して民間給与と比較して高いのじゃなくて、民間給与の中間どころをいくという格好をとっているわけでしょう。その中間どころをいっているものの半分以下だということになるというと、これはもう食える賃金ではない。しかも農村における農協でも、これは勤めているのはいい方なんです、俸給取りなんですからね。そういうような状態にあるのが一万幾ら、これは合併を促進しようが、再建整備をやろうが、そういう点に頭が行き過ぎて、職員給与というものは従ってしわ寄せを受けるということになっているんじゃないか、そういう感じを強くするのですよ。従って、都合のいいところは農協の自主性であなた方はやるので、われわれは、と、こう言うのですけれども、再建整備だの何だのやかましく言っている方はやはり相当やっている、指導もしている。しかしながら、給与を上げてまで再建整備ができなければ仕方がなかろうとは言わないわけですね。そこらに、やはり農協職員の給与の低い原因があるのではないか。こういう給与でもって農協がやっていかなければならないということになると、農協そのもののあり方について、私はやはり相当検討し直さなければならないと思う、自主的な問題ではあるけれどもね。そういうふうな感じがするのですよ。従って、今申しましたように中央段階の農協職員の給与体系というものは現実にあるわけですから、そういうものと比較の上において、県の連合会の段階なり、あるいは単協の段階なり、こういうものの給与というものは、下へいけばいくほど低い、こういう実態ですね。これはやはり農協全体の給与のあり方としてやはり考えるべき問題ではないか、こう思いますが、どうでしょう。
#73
○政府委員(坂村吉正君) いろいろごもっともな御意見でございまして、実際農協の給与の全体の平均ベースは低いわけでございます。たまたま中央団体等をとってみますると、先ほど御質問の中にございましたように、高校卒で一万二百円、それから大学出で一万五千円というような給与水準でこれはやっておるというような実態もあるのでございまするが、私、いろいろ農協の自主性といいますか、ああいう団体の性格からいたしまして、非常にこれはむずかしい問題があるのでございまして、先ほどから申し上げておりますように、たとえば中央団体にとってみますると、職員はほとんど、専門的に、それによって生計の全部を維持しておるというようなものが全部であろうと思うのでございます。それから県の段階に参りますると、あるいはそういう点がある程度薄れて参りまするし、末端の農協の段階に参りますると、あるいはそういう点がもっと薄れてくるんじゃないかと思います。そこで先ほどから言いましたように、中にはひどく、安い給与で、小づかいさえあればいいんだ、食うことは家でちゃんとおやじが食わしてくれるんだということもございましょう。そういうふうな関係で、なかなかそこら辺をどういうふうな給与水準というような形で割り切ったらいいかというような問題は、今後研究しなければならぬ問題でありますけれども、非常にむずかしい問題であろうと思います。それから単協等では、役員等にいたしましても、たとえば村に住んでいる相当な有力者であるというような者がなっているような場合も多いのでございまして、ほとんど奉仕的な、大した手当ももらわないで役員をやっているというようなもの、それから職員にいたしましても、農繁期には休暇を取って田んぼを作るとか、そういうような昔ながらの実態があるようでございまして、これが農協としていいのか悪いのかという問題は、今後の問題として検討しなければならぬと思いまするが、農協自体が、そういうみんなが、農民が作っている団体だということで、お互いにがそういう気分も相当あるのではないかと思うのでございまして、これをたとえば中央団体のように、全部が専門の職員で、それだけで生計を営む者だけでやるのが、はたして農協の実態に合うのかどうかというような問題も、今後の問題であろうと思います。そういうような実情で、非常に農協のいわゆる末端にいけばいくほど、農協の給与の問題とい問題でございます。そういうような関係で、農林省としても、今まで、率直に申し上げますれば、とにかくこの農協の給与の問題についてほんとうに取り組んで調査も、完全な調査もございませんし、それから今後、どうしようという考え方もまだほんとうにはきまっていないというような状況でございまするので、今後の問題といたしましては、十分一つこれは取り上げまして、この合併の問題とも非常に密接に関連する問題でございまするので、十分一つ検討いたしたいと思っております。
#74
○亀田得治君 この給与の低い事情等につきましては、今局長からも若干説明がありましたし、われわれもなぜこういうふうになっているかという事情については、わかる点があるのです。今御指摘のように、たとえば生活は、まあ足らぬところは、家で十分補っていける、こういう人もたくさんあるでしょう。またそういう事情がなければ、こんな安いことでやれるわけがない。ところが、しかし、そういうことは農協だけでなしに、ほかの職場においても、初任給が安くても、初めの間は自分の親なり、そういうものに厄介になってやっていける、こういうことで埋め合わせをしている人がやはり多いわけです。初任給が低くても。しかしそれはだんだん、三年、五年と年数がたっていきますと、今度やはりみんな独立するわけですから、その独立する段階になれば、ほかの職場では、結婚もして子供ができても、ちゃんといけるように、ずっと給与体系ができていっているわけです。ところが農協の場合には、その段階になっても、やはり同じことです。大して違わないのです。だから結局その段階までくると、つまりいつまでも家にぶらぶらしているわけにいかぬということで、結局はほかにかわることになる。そこで結局平均経験年数六年というようなことになっているわけです。だから初めに初任給が低くて入る、そこら辺の事情はわかる。またそれで、ある程度やっていける、農村の実態からいえば。だけど一人前に独立したあとの処理というものは、やはりちゃんと科学的にできていないわけです。そこに非常な欠陥がある。だからぜひこれは一つ今後よく検討してほしいと思います。
 それからもう一点お聞きしましておきたいのは、留意事項の二の中の2ですが、地方行政との関連ですね、さっき若干の説明はありましたが、結局農林省としてはどういう方向を考えているのか、つまり行政区と一致させるという、そういう画一的な方針はないでしょうが、できるだけそういう方向を考えておるということなのか、あるいはそういうことはもう大して問題にしておらないというふうな考え方なのか。これは現実問題としては、そこら辺の方向によって相当やはり問題が変わってくると思うので、ざっくばらんなところをお聞きしておきたい。
  〔理事秋山俊一郎君退席、委員長
  着席〕
#75
○政府委員(坂村吉正君) 地方行政との関連の問題は、協同組合がいろいろの経済事業をやり、それから今後積極的に農業指導、いわゆる生産指導という面まで入り込んでいかなければならないという態勢にも相なっておるのでございまして、そういう面からいいますると、農林行政といいまするものは、何といいましても、あるいは県知事を通じ、あるいは市町村長を通じて行なう行政が非常に多いのでございまして、そういう意味からいきまして、やはり相当地方のいわゆる行政機構と密接な関連がある方が便利ではあろうというふうには考えております。しかし、これはやはり経済団体でございまするから、いわゆる画一的に地方行政区域と一緒になるのが経済活動として適当であるかどうかという面におきましては、これは相当やはり重大な問題として考えなきゃならぬ問題でございまして、あるいは地方行政との関連をつけることと、それから経済的な活動という面と、両方のウエイトを考えてみました場合におきましては、どちらも同じように考えなきゃいかぬだろう、こういう工合に考えておるわけでございます。ですから、どちらにウエイトを置いて考えたらいいかという、一方にウエイトを置かなきゃならないというような気持はございませんが、いずれも地方行政との関連も相当これは密接に考えておく必要はあろう。しかし、それを抜きにいたしましても、経済活動としていきます場合には、その区域によって経済活動をやることが一番能率的である。しかも地方行政との関連は、あるいはそのつけ方によっては幾らでもつくのでございますから、それはそういう方法で幾らでもカバーできるというようなこともあろうと思うのでございまして、そういうことで、あるいは御質問の御趣旨には答えになっていないかもしれませんけれども、実は地方行政との関連につきまして、相当やっぱり密接な関連を考えておく必要はあろうというふうには考えております。
#76
○亀田得治君 たとえば最近は市がたくさんできますね。こういう市とはおそらく一致するというようなことは、これは特殊な例外だと私は思うんですが、そこら辺のところはどうですか。
#77
○政府委員(坂村吉正君) たとえば新しい市ができた場合におきましても、いわゆる経済的な環境がほとんどその新市においては市に集まって、あるいは交通条件等も非常に便利で、市で一本でやっても、これは大して経済的には不便はないじゃないか、それから農民の、組合員の協同組合の事業から見ましても、条件から見ましても非常に便利であるというような場合におきましては、市一本だって私は決して問題はあるまいと思っております。しかし、必ずしもそういうような条件ばかりではないかとも思うのでございまして、あるいは非常に広大な、条件の違うようなところを包含しております新市等におきましては、あるいは分割してこれは農村としての環境を同じくするようなところで協同組合ができるというようなこともあり得ると思うわけでございます。しかし、最近の状況を見ますると、非常に大きな市におきましても、市が中心になって、その市街地に末端の、まわりの農村が集中的に集まってくるというようなところもございますので、そういうようなところではやはり相当広域な農協ができる可能性があろうというふうに考えております。
#78
○亀田得治君 町村等の場合は、大体私は行政区と農協の区域が一致するといったようなことは相当考慮されていいと思う。ただ市なんかの場合ですと、相当大きな地域になりますから、そこら辺に無理がありますと、あと非常にやはり問題が起こる。たとえばそういう大きな区域の農協を作った。それに対する人員の配置等がよく整わない。そういうことになりますと、結局は末端におけるいろんな組合としてのサービス、そういうことがやっぱりお留守になる。そうして市役所の近所にいていろんな事務的なことだけで追われてしまう。かえって農民からは、逆に前よりも悪いじゃないかというふうなことも起きる可能性が十分あると思うんですね。これは市町村合併なんかの場合でもある。市にしたところが、今まで町村の場合にはよく役場からこまかいめんどうを見てくれた。市になったとたんに市役所の近所の道路をよくするとかそんなことばかりやっておる。ちっとも末端の方には来ない。こういう不平はずいぶん聞くわけですね。しかし、これは農協とは若干事情が違いますけれども、農協の場合にもやはりそういうことがある。だから合併を急ぐなら、市なんかの場合には、行政区との一致というようなことにあまりとらわれない方がいいのじゃないか。ある程度の合併をやって、さらにずっと基礎ができたらさらに再合併をやる、発展的に。それならいいです。一ぺんばっと準備がないままに市のまん中に全部集めた。思わしくないからまた逆戻りだ。これじゃ非常に混乱が起こる。だからここいら辺のところは留意事項としては、項目を掲げるだけでなしに、もう少し親切な考え方というものを出す必要があるのじゃないかと思うのですがね。
#79
○政府委員(坂村吉正君) おっしゃる通りでございまして、たとえば現在いろいろ地方で合併の今後の推進の考え方等を取りまとめておるのでございますが、大体先ほど申し上げましたように、行政区と合わせようというようなものも相当ございます。しかし大きな市になりましたような場合におきまして、これはそういう場合必ずしも市に一本の農協を作るというような考え方は、これは割合に少ないのでございまして、やはり農業協同組合として活動するに十分なそういう区域で一つ考えていこうじゃないかというような考え方の方が、新しい市なんかの場合には多いようでございます。しかしながらたまたま地方のいわゆる市等でございまして、とにかくいずれにいたしましても非常に広範囲であっても、まわりの農村は大体そこを中心にして経済が動いておるというような実態もございまして、そういう場合には交通機関等も全部そこの市に集まってくるというようなこともございまして、そういう場合には市が一本になって農協を作っておるというようなこともあるようでございます。ですから、そういう関係で、ここでも地方行政との関連というように書いてございますが、これはいろいろの検討すべき事項としてこういう点を留意しまして、十分頭に置きまして合併経営計画の認可等につきましては、知事が十分にいろいろの関係、各関係者の意見を聞いて十分こういう点を考えて合併計画の認可をするようにというようなつまり考えでおるのでございまして、なお具体的にこれを地方等に示しまする場合におきましては、もっとこまかい、いろいろ親切に内容等も書きました上で、これはこまかい文章にいたしまして、そうして出すようにいたしたいと思っております。これは本委員会におきまして大体問題点をお示しをするという意味でそういう関連の問題点だけあげたわけでございます。御了承願いたいと思います。
#80
○北村暢君 今の問題、行政区に合うということは、便利だという面はありますけれども、やはり経済団体ですからね、その点はあまりこだわる必要は私はないのじゃないかと思う。指導上もそういう点はやはり十分考慮すべきではないかと思うのです。というのは、大体一万二千かの総合農協のうち、大体今度の合併促進で考えているのは七千を対象にするというのでしょう。そうしますと、減るものがまあ半分、二つが一緒になるということになり、三つが一緒になる場合もあるし、四つが一緒になる場合もあり得るわけでしょうが、大体減ってくる数というのは想像つくわけですね。その場合、しますというと、数の上からいくとやはり市町村数が約四千ちょっとでしょう。でありますから、整理されるものが三千五百か、四千減るとして、やはりこれは一カ町村に二つ平均くらいの数になるわけです。あなた方が今構想を持っている点からいって、平均すれば一町村に二つかくらいになる、こういうことですから、ことさらに行政区域に合わせろ、合わせろということになるというと、町村数と同じにしちまえ、こういうことになります。そうではなしに、今考えているものだけでも平均すれば二つぐらいになるのでありますから、この点あまり強調する必要、必要というのかされるというと、かえって経済区域とのちぐはぐなものが出るのではないか。原則はやはり経済区域というものを主体に考えるべきではないか、このように思うんですよ。だから、指導面においても、行政区域中心ではなしに、そういう面でやはり考え方の根本はそこに置くべきでないか、このように思うんですが、この点一つ考え方をお答え願っておきたいと思います。
#81
○政府委員(坂村吉正君) おっしゃる通りでございまして、私は別に一つも行政区と一緒にするということを強調したつもりはございません、今までも。あるいは表現が悪いのかも一しれませんけれども、あくまで経済団体でございますからということで、経済活動ができやすいような姿でこれは考えるべきだ。それに伴いましては、先ほど言いましたように、職員の給与の問題であるとか、あるいは事業の問題であるとか、そういう面を十分考えて、そうしていくべきだろう。しかし、実際問題として、地方行政区とやはり合わせるという問題も、非常に大きな問題として、同時にやはり考えるべき問題でございますと、こういう工合に申し上げておるわけでございまして、決してこだわっておりませんから、その点はどうぞ御了承いただきたいと思います。
 なお、先ほど私に対する御質問の中にございました、合併の対象になる組合が大体七千ぐらいというふうな見込みで考えておりまするが、これはそこら辺の数字でちょっとあるいは誤解があるかと思うのでございまするので、もう一度申し上げますと、一万二千の総合農協がありますけれども、その中で、非常に大きな規模になっておりまして、合併するというような必要のないものもございますし、あるいは山間僻地、いわゆる漁村等々、事実上地形上から合併なんということを考えるのが非常にむだだというものもございます。そういうものもいろいろ除きまして、大体対象になるのが七千ぐらい、それを今後五カ年間に合併いたされました姿は、これは何も数字で強制する考えはございません。それから計画というようなものもございませんけれども、大体現状で進めて参りますると、助成をして参りました場合に、最後の姿は二千三、四百ぐらいのところにとどまるのではあるまいかというふうに考えているわけでございます。町村の数は現在三千でございまするけれども、そういうようなことで、まあ、そういう一応の見通しでございまするけれども、そういう見込みを立てまして、一応予算措置等も考えていきたいというつもりでおるわけでございます。
#82
○亀田得治君 これは局長、最初に資料を説明された際に、一万二千二百二十一の中で対象になるものが七千ぐらい。そうしてこの七千というものが、ずっと政策を進めていくと半分ぐらいになるのじゃないか、そうすると三千五百ですね、そういうふうにお聞きしたのですが。今のお話ですと、そういうふうにお聞きしたものですから、平均して二組合が一つというふうな感じを私たち持っていたのですが、今の数字ですと、三つが一つになるというふうなことですね。そこら辺、ちょっと最初の説明と違うようですが、どうですか。
#83
○政府委員(坂村吉正君) あるいは最初の説明がどういう言葉で申し上げたか、私、今記憶ございませんけれども、速記録でも見てみればはっきりするかと思いますが、実は一万二千のうち、七千ぐらいが合併の対象になろうと思います。ですから、それが合併後は二千三百ぐらいになろうかと思っております。で、それと、一万二千のうち、その合併対象外として残りましたものが五千ございますから、それと合わせますと、大体七千ぐらいの数になるのじゃないか。六、七千というところが大体見通しになりまして、残った組合の数でございますね。そういたしますと、現在の大体半分近くになるのじゃないかというふうな意味で申し上げたわけでございますから、ですから合併対象としてあげられております数から言いますと、大体三分の一ぐらいになるだろうという見通しでございます。
#84
○亀田得治君 それは大まかに言うているとちょっと何ですが、一万二千二百二十一から七千引くと、五千二百二十一ですわね。そして、今の七千のものが二千三百になるとすると、結局まあでき上がった形というのは、七千五百二十一になる。で、六、七千じゃなしに、これはもう六はつけられないと思うのですね。そうすると、現在のやはり市町村の数に比較しますと、やはり二対一ぐらいになる。だから、やはり北村君の言う数字に大体当たるわけですがね。
#85
○政府委員(坂村吉正君) まあこれは、何も数字でいろいろ計画を立てておるわけじゃございませんので、はなはだ恐縮でございますが、考え方といたしましては、一万二千のうち七千として、除かれました五千の組合は、これはほとんど今後合併する必要のないような大きな組合も幾らかございますけれども、大部分は山間僻地等の、そういう小さな組合でございまして、そういうものは、おそらく合併問題といいましても、ほとんど対象にして考えるべき性格のものじゃあるまいというように考えておるわけでございまするので、いわゆるその平坦地の所で農協を取り上げてみますると、まあ今言いました五千の組合の中には、平坦地で大きな規模になっているものもございますし、それから、今度合併をいたしまして、二千三百という組合がもしかりにできるといたしますれば、それらを合わせますると、まあきわめて大ざっぱに申し上げたので、全体の半分ぐらいになりますと、こういうことを申し上げたわけでございまして、そこら辺は、非常に数字といたしましては、大ざっぱ過ぎた説明でございまして、まことに恐縮でございますけれども、内容は一つそういうようなことでございますので、御了承得たいと思います。
#86
○北村暢君 この合併促進と、今度の農業協同組合法の改正の生産組合の関係については、どのような考慮がなされたか。検討されたか、されないのか、この点ちょっとお伺いしたい。
#87
○政府委員(坂村吉正君) ただいま国会に提案しておりまして、御審議をいただくことになっております農業協同組合法の改正法案の中で、農業生産協同組合の条項があるのでございまするが、これは前々からいろいろ御意見のございました農業法人という問題の解決のために、農業生産、いわゆる農業経営を行なう農業協同組合を作っていこうと、こういう考え方で提案をしておるわけでございます。で、それと、今度の合併の問題との関連につきましては、十分検討をいたして参りまして、いわゆる農業生産協同組合におきましては、とにかく農協の下と申しますとおかしいのでありまするが、農協の正会員として入れると、こういう姿でできるだけ農協の組織に入りまして農協の組織を利用いたしまして、そうして今後の発展をはかっていくようにしたいと、こういう工合に考えておるわけでございます。ですから、今後の農協が非常に広域農協になりまして、いろいろ農協の仕事の運営上末端との連係、あるいは農民とのつながりというようなものにつきましては、いわゆる生産農協ということで片づくとは思っておりません。ですから、今後の問題といたしましては広域農協になって参りまするに従いまして、農協と農民とのつながりの問題ですね。いわゆる農協の下部機構の問題を私は至急に検討しなければならぬというふうに考えているわけでございます。
#88
○北村暢君 今の生産協同組合が出て参りますと、ごく狭い範囲で、生産協同組合というのは従来よりずっと小さい範囲に生産協同組合というものが出てくるのじゃないかと思う。そうするというと、今言ったような単協が合併で広域地域になりますから、生産協同組合がその辺の下部組織の役目を果たすような形になってくるのか。それからまた、今の合併促進をやった結果において現在のある単協の地域のものを全部取りはらっていくか、また出張所みたいな形で事実上の購買事業とか何かこういうような形で残るようなものがあるのかないのか、そこら辺の事情をどのように考えておられるのか、ちょっと。
#89
○政府委員(坂村吉正君) 先ほども申し上げましたように、生産農協が農協の全部の下部機構になるというつもりで生産農協は考えておりません。生産農協はあくまで生産を中心にした、農業経営も中心にいたしました特別の農協であるというふうに考えておるのでございまして、これはもちろん農協の正組合員となって農協の組織の中でいろいろの事業が、事業活動ができるというようなことでは考えておりまするけれども、生産農協は農協の下部機構とは考えておりません。ですから、従いまして今後の農協が広域農協になりました場合におきましては、当然農協の全体の仕事についての下部機構が要ると思うのでございまして、これに関しましては今までは大体、たとえば従来の農協の事務所を支所というような形で使っているものもございます。しかし実際問題として、あるいはそういう中途の段階で支所というものでなくて、場合によったらもっと末端に、部落というようなところに出張所みたいなものを置く方が便利であるというような問題もございましょうし、中途の段階の支所というものは廃止をいたしまして、部落まで入り込んでそこに出張所を置く方が便利かもしれませんし、あるいは場合によったらもう少し末端の部落等の段階を農協に対しましてもっと組織化するというような考え方もございましょうし、いろいろ今後の合併の実情等を考えて今後農協の下部機構についてはできるだけ早い機会に検討いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
#90
○北村暢君 次にお伺いしたいのは、農業協同組合の整備促進強化ですね。これは三十一年度から八カ年計画で実施してきておるわけでございますが、これと今度の合併促進を五カ年計画でやるということとの関連の問題なんですがね、従来も再建整備という名前ではあったんですけれども、合併促進は指導してきた。こういうふうに思っておるんですが、この事業との関連を一つどのように考えておられるのか、御説明願いたいと思います。
#91
○政府委員(坂村吉正君) お説の通り、今まで農業協同組合の再建整備法あるいは整備特別措置法というようなことで、農協、単協あるいは連合会等の整備をはかって参りましたわけでございます。特に単協の問題につきましては、最近まで続いておりまするのは、整備特別措置法による農協の合併の奨励とそれから赤字等に対する利子補給の措置を講じて参っておるのでございます。これは整特法によりまするところの指定は三十四年度で終わりでございまして、昨年の三月三十一日でこの法律の期限は終わっておるわけでございます。今後利子補給等はある程度続きますけれども、終わっております。この対象は御承知のように今までは赤字で困っておりまして、一般の普通の経営状態にまでいってないような農協を対象にするわけでございます。そういたしまして赤字を解消しよう、こういうようなことのために利子補給をやり、あるいは合併をやる、こういう目的のために置かれたものでございまして、どちらかといいますると、うしろ向きの措置というふうに考えていいんじゃないかと思うのでございます。しかし、今度、合併助成法によって合併をして参ります考え方は、これはどちらかと申し上げますれば前向きのものでございまして、いわゆる健全な経営をやっておる農協でございましても、今後の農協の強化とそれから健全化とこういうものを目標にいたしまして合併し、規模を大きくして経営を強化していく、こういうねらいでございます。
#92
○委員長(藤野繁雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#93
○委員長(藤野繁雄君) 速記をつけて下さい。
#94
○河野謙三君 経済局に協同組合部というのがあって、協同組合の指導監督に当たっているのですが、その権限の中に先般の全購連もそうですが、手数料の配分等につきましての意見をやはりあなたの方が容喙しておるんですか。たとえば麦なり米を買う、その場合に全販が幾ら、県連が幾ら、単協が幾らと、こう配分がありますね、これはこの趣旨は全販、協同組合自体できめるんでしょうが、これがあまり不均衡にきめられている場合には、経済局としてはそれに対して意見をさしはさむ余地はあるんですか。
#95
○政府委員(坂村吉正君) 協同組合部におきましては、協同組合の指導監督と、それから協同組合の検査というものが、大きく申しますると大体そういうようなところが仕事になっておるのでございまして、そういう関係からいたしまして、たとえば全敗あるいは県連等についてもいろいろの業務の指導、経理の検査、こういう業務の検査というようなことをやっておるのでございまするが、具体的に手数料が高いからどうかということを法律上の権限として下げろとか下げないとかいうことは、あるいは実際問題としてはどうかと思うのでございまして、一つの指導として非常に不適当なものがあります場合には、検査の結果いろいろ勧告をしたり、あるいは是正をしたり、そういうようなことはいたしております。
#96
○河野謙三君 きょう私、おそく参りましたが、亀田委員からの資料要求で単協の職員の待遇がございますね、待遇の現状、これは常識はずれに低いですね、これを何か待遇を改善するための一つの手段として農協の合併法というようなものもあると思いますが、しかし何と申しましても、それだけではなくて、単協自体の経済をもっと改善しなければいかぬ。それについては、たとえば今の米なり麦の手数料が、私から見れば非常に不自然に全販が高く取り過ぎて、また県連がそれに続いて高く取り過ぎてほんとうに俵をいじっておるところの単協の手数料が少ない、こう思うのです。こういう不自然な手数料の配分方法をそのままにしておいて、今後持続することによって、ただ合併したことによって単協というものは決して改善されないと思う。一つの例を申しますと、全敗が内地の大豆や菜種を興っていますね、この手数料の配分を聞いてみますと、三十円、四十円、五十円と分けているんですよ、三十円が全販で四十円が県連で、そして単協が五十円、なるほど幾らかずつ末端が高くなっておりますけれども、合計百二十円の手数料の中で全敗が三十円取る理由がどこにあるかと私は思う。こういうことをしておって、そうしてこういうことをしておるから全販は世間並みの待遇を得られるでしょう、私は全敗の待遇が高いとは言いません、しかし、それならば末端の単協の職員が今どきの貨幣価値からいえば、少なくとも平均ベース一万五千円以上のものが取れなければ私はほんとうの農協の運営というものがつかないと思います。ところが、収入の一番多いものは購買、販売、特に販売の中では麦とか米でしょう、その他大豆、菜種でしょう、こういうものについての現在の全敗がきめております系統機関への配分というものは、私は妥当ではないと思うが、経済局長は今までもこれらの問題について非常に関心を持ち指導しておられると思うのだが、あなたはそれを認めておられると思うのだが、どういうことで今の配分というものは妥当だとお考えになるのか、私は伺いたいと思います。そういうことを改めなければ合併を促進したからといって急に単協の収入がよくなるわけじゃありませんよ。従って単協の職員も待遇改善ができませんよ。そういう系統機関内部においてのやはり手数料の配分等はまず第一に改めるべきだと思いますが、どうですか。
#97
○政府委員(坂村吉正君) 私、非常に申しわけないのでございますが、ただいまその手数料が何ぼ何ぼという数字までは覚えておりませんが、河野委員のおっしゃる通りかと存じます。そういうようなことは系統団体として実際どういう影響を持つかといいますることは、十分これは考えてみなければいかぬと思うのでございまするが、今までの全販連におきましても、整備促進法の整促の指定団体になっておりまして、非常に赤字で弱っておったというような実情もございましょう、そういうようなものもいろいろ埋めて参りまして、赤字も消えたというような、こういう状況になってきておるわけでございまして、今後の問題といたしましては十分一つ全国団体、県団体それから末端の団体、こういうようなものがほんとうに合理的な、いわゆる協同組合事業の手数料については合理的な配分ができますように、一つ十分調査をし、今後の問題も検討したいと思っております。いろいろの事情があろうと思うのでございまするけれども十分一つ合理的なものにしてゆくように私ども十分調査をし、それから検討したいと思っております。
#98
○河野謙三君 そうすると、別にからむわけじゃありませんけれども、今までの手数料の配分は全販の赤字等の補てんのために、不合理とは承知しつつ認めてはきたけれども、今後においては大いに改善する、そういうふうに私は受け取ったんですが、それでいいですか。私は今までの手数料の配分というのは、食糧庁から聞いたことはあるけれども、経済局から聞いたことばない、ところが、今考えても協同組合部というものがあって経済局長の指導、監督の範囲内ですね、これは過去どうも私は少し無関心とは申しませんけれども、積極的な指導、監督というものがなかったんじゃないかと思いますが、こういう点を合併促進法とあわせて、従来のすべての業務内容全体について再検討することも私は必要じゃないかと、こう思うんです。
#99
○政府委員(坂村吉正君) 決して河野委員のおっしゃるように、今まで赤字だったために不合理なものを認めてきたんだという意味じゃございません、そういう意味ではございませんが、何と申しまするか、農業協同組合部といいまするのは、たとえて申し上げますると、箱を持っておるようなものでございまして、箱を管理しておる、箱の中に何が入るかという問題はいろいろ、たとえば食糧庁なりあるいは振興局なり、そういうようなところでやっておるわけでございまして、そういう関係からいたしまして、今までの農業協同組合部、いわゆる経済局の仕事といいまするのは、いわゆる箱ですね、組織をどうするか、それから農協の系統団体の経営そのものが合理的にやっているか、いないか、健全にいくか、いかぬかというような問題を大体中心にいたしまして指導をし、監督をして参るという実態もあるわけでございます。そういうような関係で、中身の入れるものにつきましては、なかなかそこまで手が回っていないという実情もございまするけれども、いろいろこれは今後の農協の発達といいまするか、健全な運営を促進してゆきます場合におきましても、入れる中身についても、十分これは関心をもって今後やはり指導をする必要があろうと思うのでございまして、十分一つ真剣に検討いたすつもりでございます。
#100
○河野謙三君 私は五分の予定ですから、約束ですから、あまり多くは申しませんが、あなた箱々とおっしゃったが、その箱そのものが大体ゆがんだり、方々に穴があいたりしているんですよ、だからゆがんだり穴があいたり、くぎが打ってなかったり、そういう点をもう少し箱を、私はほんとうに食糧庁とか何とかいう問題でなくて、経済局の問題として今の本質的に単協の職員の待遇改善というのは、これだけの安い給料を払ってもなおかつ単協は経済行為で赤字ですよ、信用事業で黒字を出して、経済行為の赤字を埋めて一ぱい一ぱいいっているというのが健全な単協ということですよ、大体が。私はその点は経済局長はよくわかっていると思う。だから何と申しましても単協自体の収入をもっとふやすように、それには手数料をむやみに上げるわけにはゆきませんから、系統機関の内部の配分において私は再検討することによって単協というものは相当救われると思う。それをただ上の権力によって、うるさい単協には物を回さない、金を貸さないということで来ました今日までの系統機関の運営というものは再検討を願わなければならぬと、こう思いますから、長くは申しませんが、この点も十分御留意を願いたいと思います。
#101
○政府委員(坂村吉正君) どうもいろいろ御注意ありがとうございます。十分一つ勉強をいたしたいと思います。
#102
○亀田得治君 参考までに、できましたら、先ほど河野委員から御指摘があったようなおもなる物資についての手数料などの配分ですが、全部でなくてもいいですから、わかるものだけでいいですから、明日でも一つ拝見したいと思います。
#103
○政府委員(坂村吉正君) 明日提出するようにいたします。
#104
○委員長(藤野繁雄君) 他に御発言もなければ、本案については本日はこの程度にいたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後四時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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