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1960/04/24 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 農林水産委員会 第34号
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1960/04/24 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 農林水産委員会 第34号

#1
第038回国会 農林水産委員会 第34号
昭和三十六年四月二十四日(月曜日)
   午前十時五十九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員岡村文四郎君、青田源太郎君
及び田上松衞君辞任につき、その補欠
として後藤義隆君、上林忠次君及び東
隆君を議長において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     藤野 繁雄君
   理事
           秋山俊一郎君
           櫻井 志郎君
           亀田 得治君
           東   隆君
           森 八三一君
   委員
           石谷 憲男君
           植垣弥一郎君
           上林 忠次君
           後藤 義隆君
           谷口 慶吉君
           堀本 宜実君
           北村  暢君
           清澤 俊英君
           棚橋 小虎君
           千田  正君
           北條 雋八君
   委員外議員
           鈴木  壽君
  国務大臣
   農 林 大 臣 周東 英雄君
  政府委員
   農林政務次官  井原 岸高君
   林野庁長官   山崎  斉君
   自治政務次官  渡海元三郎君
   自治省行政局長 藤井 貞夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  法制局側
   法 制 局 長 斎藤 朔郎君
  参考人
   森林開発公団理
   事長      石坂  弘君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選の件
○公有林野等官行造林法を廃止する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○森林開発公団法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(藤野繁雄君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 都合によって暫時休憩いたします。
   午前十一時休憩
   ――――・――――
   午前十一時四十六分開会
#3
○委員長(藤野繁雄君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動についてお知らせいたします。
 本日、委員岡村文四郎君、青田源太郎君、田上松衞君が辞任せられ、その補欠として後藤義隆君、上林忠次君、東隆君が委員に選任されました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(藤野繁雄君) 森林開発公団法の一部を改正する法律案(閣法第四五号)及び公有林野等官行造林法を廃止する法律案(閣法第四六号)、いずれも衆議院送付の二案を一括議題といたしましす。
 両案に対する質疑を行ないます。御質疑のおありの方は、順次御発言をお願いします。
 なお、この際お諮りいたします。委員外議員鈴木壽君から両案について質疑を行ないたい旨の申し出がございます。これを、同君の発言を許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(藤野繁雄君) 御異議ないと認めます。
#6
○北村暢君 きょうは十時から約二時間近く待たされたわけですが、この自治省に対する連絡は、当委員会として先週の金曜日の日にすでに質問することを決定をして通知をしてあったはずでございます。まあ、手続上土曜日になったそうでございますけれども、とにもかくにも二時間も、しかも予算委員会その他があって大臣が手離せないとか何とかという無理な要求をしているならばいざ知らず、どうも自治省というところは、参議院の他の委員会に呼ばれたときはこういうおくれるくせがついているのかどうか。こういうことは私どもは非常に理解に苦しむところです。非常に浪費をしているのですが、この点について亀田理事がおられませんので、かわって私がこの際自治省に反省を促しておきたい、このように思いますので、一つ政務次官から速記をつけたところではっきりしていただきたい。
#7
○政府委員(渡海元三郎君) 出席がおくれましたために、委員会の審議をおくらせまして、大へん申しわけなく存じております。種々私の方の出先機関の連絡のそご等ございましておくれたような次第でございまして、まことに申しわけなく存じております。
 ただいま北村先生からの御質問で、参議院の他の委員会に対する出席は、このようにおくれているかというふうな御質問でございますが、決してそのようなことはございませんので、大へん連絡の悪かったためにおくれまして、申しわけないと思います。以後このようなことのないように厳に注意して参りたいと思いますので、御了承を賜わりたいと存じます。
#8
○委員長(藤野繁雄君) 鈴木君の質疑を許します。鈴木君。
#9
○委員外議員(鈴木壽君) 私の発言を許していただきまして委員長初め各位にお礼を申し上げます。
 実は今議題になっております二つの案件につきまして、地方の市町村等の団体にとってきわめて大きな関係を持つ法案であるので、地方行政の立場から若干お尋ねをいたしたいというふうに考えるわけであります。あるいはすでに当委員会におきまして質疑があり、論議等が行なわれた、そういうことにつきましても、あるいは言及することがあると思いますが、そういう重複する点が多少ございましても、お許しをいただきたいと思います。
 公有林野等の官行造林法が今度廃止されるような形で提案されておるわけでありますが、実はこの提案理由を見ますと、私どもにとってはちょっと納得のできないような理由になっておるわけであります。廃止法案の提案理由の中に、これを廃止する理由として大きく分けて二つのことが述べられてあります。のうち、またそのうちの一つは、分収造林特別法の制定により、分収契約によって公有林についても造林に必要な資金の導入をはかることが容易になったということが一つ、それからいま一つは、市町村に対する農林漁業金融公庫等からの造林融資の制度が開かれておるので、公有林野の造林事業についての助成態勢が着々整備しておる、こういうことが先ほど言った大きく分けて第一番目の理由であるように示されております。いま一つは、水源地域における森林の造成についての新たなる施策として云々ということで、二つの理由が掲げられておるわけでありますが、端的にいって第一の理由は、資金の面、融資の面等において、資金の導入ができ、あるいはまた助成がされるために、市町村等で行なう造林そのものは自力でやれというようなふうに解釈されるようでありますが、この点についてもっとはっきりした見解をまず最初にお伺いしたいと思うわけであります。
 それからいま一つは、国が行なってきたものと同種の事業を公団にやらせるのだと、こういうふうに言っておりますが、いわゆる同種の事業を公団にやらす場合の同種という、これは一体従来行なってきた官行造林と同種のものと、このように解釈すべきものであるのかどうか、この二点について一つ最初にお伺いをいたしたいのでございます。
#10
○政府委員(山崎斉君) 市町村の造林を、今後どういうふうにやるかという問題でありますが、昭和三十四年度から市町村に対しましての行なう造林に対しまして、長期据置の融資制度が開かれたのであります。しかしながらこの制度も、市町村が融資を受けてやるという関係からいた、しまして、やはり起債というものが前提に相なるのであります。この起債の限度を自治省との折衝の結果、八十万円というふうに考えておるのであります。従いまして今後の市町村の行なう造林に対しましては、八十万円以上のものに対しましては、農林漁業金融公庫を通ずる造林融資というものでめんどうをみていく、またそれに達しないものにつきましては、従前通り国のやっております補助事業でやっていくというふうに考えておるのでありまして、この両者を今後強力に進めていくという方向で進めて参りたいと思っておるのであります。ただ、水源林につきましては、その性格からいい、あるいは経済性その他の面からいたしまして、これらの方法によらないで、分収造林措置法に基づいてこの事業を推進していくというふうに考えておるのであります。
 それから第二の点の、同種の事業ということについてでありますが、御承知の通り常行造林におきましても、国と市町村の間におきます、実質上は分収を前提とする造林事業でありまして、今後におきましても分収ということを内容といたします造林事業を水源林について行なっていきたいというふうに考えているわけでありますので、同種という意味にこれを表現しているのであります。
#11
○委員外議員(鈴木壽君) 第一点の問題は、私も今長官が言うように、たとえば補助事業でやるとか、あるいは融資をもってするというようなこと、そういうことが全然行なわれないのだということでなしに、もちろんそういうことはやり得るでしょうが、ただこの提案理由の説明からいたしますと、資金の導入もできるのだ、融資の道も開けているのだ、こういうことを第一にうたわれてあるところから、今まで国がいわゆる官行造林等によって市町村にかわって植林等の仕事をしてきた。そういうことが打ち切られて、今度はお前の方でやればいいのだ、市町村自体の力でやればいいのだということに、はっきり方針が切りかわったように見るわけなんです、これからは。だからそういう態度であるのかどうかということを、私確めたいという意味でお聞きしているのですが、この点を端的に一つ……。
 それから同種ということは、分収ということを中心にすれば同種になるのだ、こういうふうなお話しでありますが、はたして分収だけの問題で同種と言えるかどうか、この点をさらに一つ御説明いただきたいと思います。
#12
○政府委員(山崎斉君) 水源林を除きます市町村のいわゆる一般林等につきます造林は、今後の方向といたしまして、先ほど申し上げましたように融資造林あるいは補助造林等を主体といたしまして、市町村みずからでこの事業を行なっていただくということを進めて参りたいというふうに考えているのであります。
 それから同種という問題につきましては、先ほど申し上げました通り、分収ということを内容として考えました場合には、やはり同種というふうに考え、るべきものではなかろうか、ただ、内容的に事業のやり方等には、幾らかの差はあるわけでありますが、分収ということを内容としてこの造林を進めていくという面から言えば、この同種という考え方であるように考えているのであります。
#13
○委員外議員(鈴木壽君) この第二の同種ということについてでありますが、あまり言葉にとらわれるようでありますから、いずれこの点についてはあとで、はたして同種であるのかないのか明らかにされる機会があると思いますから、あまり触れないでおきたいと思いますが、しかし、この点これだけは指摘しておかなければならないと思います。水源地域における森林造成についての新たな施策として同種のことをやるのだ、こう言っても、これはあくまでも水源涵養あるいは水源林というような、そういう造成の立場において行なわれなければならない事柄は、法の上ではっきりしていると思います。だから必ずしも分収ということがあるから同種だということには、私は言えないと思いますが、これはしかし先ほども申しましたようにいずれあとで、一体今後開発公団にやらせる仕事が、現在までに官行造林等によって行なわれていることとどういうふうに違うか、これはいずれ明らかになると思いますから、その点はそれだけにしておきます。ただ、公団法の一部改正案のなかに、今度は官行造林の廃止法案とは違った角度から、官行造林をやめるということが書いてある。その一つは、対象地が零細で分散しておることがあげられております。第二には、国有林野事業における生産力の増強計画及び既往の官行造林地に主伐期の到来したこと等からの事業量の増大等によってだと、第三は、造林事業につき地元市町村等に全面的協力を期待することも緊要である、この三つのことが廃止する法案にはあげられておらない新たな要素がここに加わってきておる。これを読んでみますと、第一の対象地が零細で分散しておるというようなことは、言葉をかえていえば、いろいろ管理その他の上に、あるいはまた生産を増強していくというような面で非能率的であり、非生産的であるというようなことにこれはなるのじゃないかと思う、ということを指摘しているのだと思う。第二の問題は、国が忙しくて官行造林などをやっておられないというふうに、このままであると私には解釈するしかないと思う。第三は、どうもこれまでのようでは、あまり地元市町村等から全面的な協力を期待できないから、新たに法律によって地元市町村からの全面的な協力を得る必要があるのだ、こういうことになろうと思います。ちょっと廃止の理由が、二つのものを並べてみますと、若干ニュアンスが違うにしても、もう国としてはこういうような官行造林なんかやらないから、市町村お前の方でできるような、そういう態勢で一つ一生懸命やれ、こういうことになるようであります。そのように理解してよろしゅうございますか。
#14
○政府委員(山崎斉君) 市町村の造林の事業の最近の状況を簡単に申し上げますと、これはすでに植えられておりました、造林されておりましたものを伐採する、その跡地に造林するというものを別といたしまして、従来薪炭林であるとか、あるいは天然林であるとかというふうなところに対する、拡大造林とわれわれ呼んでおりますが、その実態を見て参りますと、昭和三十三年、四年、五年と、従来と違いまして、その拡大のテンポというものが非常に急激に進んで参っておるのでありまして、三十四年度におきましては拡大造林だけで四万二千町歩、三十五年度には四万七千町歩というふうに進んでおるのでありまして、市町村有林二百六、七十万町歩あるかと思うのでありますが、それに対しまして拡大造林がそういうようなテンポで進んで参った。これの原因といたしましては、御存じの通り、補助制度のほかに長期据え置きの融資制度を開始したというようなことも、大きなあずかった力となっておるように思っておるのでありまして、町村等の造林に対します能力あるいは造林をしていこうという意欲、両面ともに従来と違いまして非常に向上して参ったというふうにいえることができると思うのであります。で、今後こういう市町村の意欲、自主的に経営していこうという意欲、能力を十分に活用いたしまして、水源地帯の造林にも臨んでいくということが最も適当じゃなかろうかという考え方を抱いておるのであります。また、その今後の水源地帯の造林につきましては、その対象となる土地が零細化し分散化するというふうな実態にあるわけでありまして、そういうものの造林、新たに植えるだけでなくて、あとの維持、管理までやっていくという面からいたしますと、やはりこの地元の市町村あるいは地元におられる所有者の方々とか、こういう方々の能力というものを十分に活用してやっていくということが、またこの造林事業の実態から申し上げまして、最も適当でなかろうかというふうな点からいたしまして、こういう新しい制度というものを考えて参ったわけであります。
#15
○委員外議員(鈴木壽君) ほんとうの廃止しなければならぬ理由は一体何でしょうね。これは幾つかあげられてありますが、今あなたのお話だと、全面的な協力という面で、市町村の造林意欲なりあるいは能力なり、そういうものに期待しながらこれからやってもらうんだ、こういうことに尽きるようでありますが、また一方、もう国では忙がしくて、そんなものに手をつけておられないというようなことも、ちょっとここに書いてある。水源林の問題については、これはいろいろ私問題があろうと思います、考え方にですね。しかし今度これが廃止になっていわゆる官行造林というものが行なわれない。まあ、法律を見ますと、従来、現在までで、法律の施行までに契約されたものはもちろんこれは当然続けるでございましょうが、将来行なわれないというようなことになりますと、はたして市町村に意欲なり能力は、これはだんだん出てきて、あるんだと、こう言われるけれども、そういう能力を期待できるかどうかという問題も私はあると思う。さらにそれ以上に、私は従来の常行造林が市町村にどのように、何といいますか、市町村のあり方にどのような役割を持っておったかということを考えてみますと、私はやはり重大な問題だと思う。少なくとも私は従来の官行造林というものは、これは説教みたいな言葉になって恐縮でありますが、一つはもちろん森林造成という大きな面と、いま一つは直接的には市町村の財政に寄与をするという大きなこれは理由があったんです。少なくともこの二つは官行造林の柱として、現在まで大正九年以来続いてきておったものだと思う。それが最近、意欲が出てきたとか、市町村の造林に対する意欲が出てきた、あるいは能力がだんだん高まってきたとかいうことで、一方的にこういうものを廃止しなければならぬという考え方ですね、私はどうしても納得できない。しかも今言ったように、市町村にはそういう造林の能力等についてまだ十分な態勢にあると言えないところが多いと思う。こういう面から、一体今にわかに、これはこういうことになってきた理由というものにちょっと、私は、少し市町村行政というものにこだわっておるせいか、理解できないわけなんです。端的に、これは一体どういうことなのか、できれば一つ明らかにしていただきたいと同時に、もし、昨年の秋出ました林業等の基本問題とその対策ですか、あの答申なんかの方向からこういうふうになってきたのか、そこら辺一つあらためて長官からお聞きしたいと思いますと同時に、私自治省の方から、一体こういう官行造林の廃止等について私が述べました従来官行造林の実施が、森林の造成ということ一つと、市町村の財政に寄与をする、こういう大きな二つの柱で行なわれてきたにもかかわらず、これが一朝この法案が通ることによってだめになってしまいますが、それに対して自治省はどういう考え方で現在まできて、この法案が出るまでどういう態度で農林省あるいは林野庁等と話し合いをしたのか。この点も一つ明らかにしていただきたいと思います。
#16
○政府委員(山崎斉君) 官行造林事業が、市町村有林に対しましてこの生産性の向上、をはかるということ、それから市町村財政に寄与していくという二つの目的があったことは、お説の通りであると思うのであります。で、この財政的寄与という点から考えて参りますと、水源林等の造林を新しい形でやるというふうにいたしました場合におきましても、やはりその造林に必要な経費というものは、国の機関であります森林開発公団がその経費は分収造林の費用負担者となって負担していく、で、町村がその金をもちまして造林の仕事と維持、管理の仕事をしていく、そうして伐採時期におきまして分収をするという形に相なるのでありまして、この新しい制度が町村のやはり財政面に寄与していくという考え方には、変わりはないように考えておるのでありまして、そういう新しい制度のもとにおきまして、先ほどから申し上げております市町村の経営意欲、経営能力というものを、その方法に積極的につけ加えてやるということが、やはり今後の地方公共団体が、その自分の重要な資産でありまする山林の経営につきまして、積極的に自主性を持った行き方をしていくということができるように思うのでありまして、そういう点を今後の林政の方向としても積極的に推進していくべきでないかというふうに考えておるのであります。
#17
○政府委員(藤井貞夫君) 従来の官行造林の制度というものが、一般的な森林資源の涵養ということに並行いたしまして、地元市町村の財政に寄与する面を持っておるということは、御指摘の通りであります。それゆえにこそ、自治省といたしましても、今回の措置に関しましてはいろいろ御相談にもあずかりまして、御意見も申し上げたのでございます。ただ、官行造林というものをどういうふうに持っていくか、その制度のあり方をどうしていくかということにつきましては、これは大きく申して、国の林政、林業行政自体の政策の問題でございまして、自治省といたしまして、これについて根本的にとやかく申す立場にもございません。ただ、従来の経緯その他から申しまして、地方公共団体というものに非常に重要な関連を持っておりまする点から御意見を申し上げてきたのであります。今長官からもお話のございましたように、大きくは林業行政自体のあり方ということに相なりまするが、そのことが地方自治体というもののあり方について根本的に非常なる変改をもたらす、あるいは不利な点が出てくるということに相なりますると、また立場はそれぞれ異なって参りましょうけれども、実質におきましては、費用負担その他については公団がこれを負担をしていく、あるいは分収の割合等につきましても、大体従来の方針というものを保持していくように努力していくと、こういうような基本的な方向が打ち出されまして、特に市町村の合併等の促進によりまして、ある程度市町村の造林経営能力といったようなものも改善をされて参っておりまょうし、また将来その面は伸ばしていける可能性もあるというような点も考えたのでございまして、それらの点を彼此勘案をいたしまして、この措置につきましては、全体の林業行政のあり方ということの面もございまするので、その間における自治体のあり方というものとの関連において御意見を申し上げるということにいたしまして、本措置について賛意を表しましたというのが、従来のいきさつでございます。
#18
○委員外議員(鈴木壽君) 藤井さんにお聞きしますが、何か林野庁との間に今後の、官行造林が廃止せられて新たな公団によっていおゆる先ほどの同種の仕事が行なわれるというふうなことにつきまして、いろいろ話し合いをなされたというようなことでありますが、聞くところによると、まあ協定みたいなものができた、覚書みたいなものが交換されたという話でありますが、それには分収その他、どういうことがどういうふうに書かれてあるのか、一つその点をお聞きしたいと思います。
#19
○政府委員(藤井貞夫君) 法案作成の段階におきまして、林野庁の方から案の呈示があり、これを中心にいたしまして種々検討協議を重ねた次第でございますが、その結果、われわれの今後におきまする行政運営の一つの指針、心がまえといたしまして、主要な点について二、三了解事項というものを交換をいたしてあります。
 この内容を簡単に申し上げたいと思いまするが、第一点は、分収造林が従来の官行造林よりも市町村にとって不利となるようなことがないように、森林開発公団の指導、監督をしていくということを基本方針といたしまして、分収造林契約におきまする市町村の土地所有者としての分収割合は、五〇%を標準とするということ。それから開発公団が行ないまする公有林野の分収造林は、水源涵養のための造林というものに重点を置いて、将来とも他の公有林野へ拡大をしないということを方針としていくということが第一点でございます。
 それから第二の点といたしましては、地方団体の自主性というものを尊重しながら、公有林野の振興をはかるということを基本方針といたしまして、第一番には公有林野の縮小を促進するというような政策は原則としてとらない。それから公共団体の林業経営能力の向上に努めていく。次は、公有林野整備事業債に充てます資金については、その資金ワクの拡大に努力をいたす。これが第二の点でございます。
 第三の点は、自治省といたしましても一面林野庁の施策に並行いたしまして、公有林野の管理態勢の整備をいたしまするように法制上、財政上の措置を考えていく、この点につきましては、現在財務会計制度の調査会において、地方の財務会計全般にわたって根本的な検討をしていただいておる次第でございますが、その答申の結果を待ちまして、公有林野の管理態勢というものをもう少し十分なものにいたしますために、法制上、財政上の措置もあわせて積極的に講ずるという方向に努力をいたしていきたい、以上概略申し上げまして、三つの点について、了解事項という形で、私の方と林野庁の方が文書の交換をいたしておるのであります。
#20
○委員外議員(鈴木壽君) 市町村が不利にならないようにということを中心にして、そういうお話しでございますが、了解事項を見ますと、市町村にとっては、これは将来著しく不利になる了解事項だと思うのです。というのは、分収歩合は五〇%を標準にするというのですから、現在の官行造林のまあ標準というこの考え方は将来どういうふうになってくるか問題があろうと思いますが、少なくとも五〇対五〇ということでいけば、その点においては不利にならない。ところが、今度公団で行なういわゆる分収造林というものは、現在まで官行造林でやってきたいわゆる一般林といいますか、普通林といいますか、そういうことがオミットされますね、水源涵養のための造林に限定をする、しかも了解事項だけでなしに、今度の法律でもそういうふうになってきています。市町村でほしいのは、もちろん水源涵養のための造林、それもほしいでしょうが、それ以外の措置でも官行造林、あるいはそれと同じようなことで国が造林をやってもらうということがほしいのであって、またそれが財政的にもいろいろ有利なことになってくるのです。大事なことは、その単なる分収ということで五〇%確保したから、まあまあというようなことで、あとはいいんだというふうにこれをやったとすれば、これは私非常な問題があろうと思う。あなた方少し甘過ぎると思うのです。この公団法の法律からいって、今後造林を進めるのは、これは水源地帯のそれに限定されます。多少広がっても、従来のような、官行造林でやったようなそういう広がり方は法の上からだめなんです。もちろん水源涵養という解釈のしようによって、いろいろな問題は、すっきりした画然たる線を引くというわけのものでもないかもしれませんけれども、いずれにしても主たる目的は、水源涵養という、そういう点にこれは限定せざるを得ないという法律になっているのです。そうしてまた、この協定もそうです。協定ですか、了解事項ですかですね、こういうことで、その市町村に不利にならないのだというふうにあなたが考えてサインをしたとすれば、これは少し私考えが足りなかったのじゃないかと思うのです。これは今後の、いわゆる分収造林の実際のやり方については、あとで林野庁の方にお聞きしますけれども、少なくともこの法律に示された限りにおいては、あなた方が考えるような、あるいは市町村に、まあまあこれからもやるんだからと言って納得させるような、そういう甘いものではないことだけは、ここに指摘をしておかなければならない、もし従来通りのことをやっていけば、これは法律違反です。そういう問題があるんですよ。ですからどうもあなた方の了解事項というものを私から言わせると、これによって市町村が現在以上に不利にはならないのだということは私は言えないと思う。この点藤井さんどうです。
#21
○政府委員(藤井貞夫君) 御指摘のように、将来の新しい森林開発公団によりまする造林というものが、水源涵養のための造林に限定するということに相なって参りますると、従来一般林についてもなされておったということのワクがはずれて参りまするために、その限度においては不利であるというようなことは、これは端的にあるいは言えるかもしれません。まあしかしながら、一面におきましては、国自体の林業政策の点と、私たちといたしましては、やはり自治体の各種の分野におきまする能力、造林の面でいけば、造林の経営能力というものにつきましても、私は一時よりは、だんだんではありますが、向上の方向にはやはり向かいつつあるように思います。また、そのように指導をしていかなければならぬというふうに考えるのでありまして、そういった面から、市町村自体がやはり造林経営というようなものにつきましても、もう少し積極的な経営の意欲を燃やしていくというのが、本来の姿にも合致するのではないかというふうに考えるのであります。しかしながら、そのために全然放置をしておいて勝手にやれというようなことでも、これはなかなか事柄の性質上むずかしいわけでありまして、その点につきましては、公共団体自体の経営の体制なり、能力というものを改善をする方向で努力をいたして参りまする一環といたしましては、いろいろな財政上の措置、先刻来長官の方からお話のございまするような起債の資金手当、あるいは補助というような方途を通じまして、それらの造林経営能力の向上というものをはかっていく。これもまた自治体の将来のあり方という面から申しまして、著しく背反するという結果にはならないのではないかというふうに考えた次第でございます。
#22
○委員外議員(鈴木壽君) どうも少し、これはまあ政府として決定したのですから、そうはっきりしたことも、あるいは藤井さんから言えないかもしれませんけれども、いずれにしろこれは、たとえば市町村の造林に対する意欲とか、あるいは能力とかいうものをだんだん高めなければならない、一人立ちしていけるようにしなければならぬと、そういうことについては、これはだれも異議がないと思います。ただ現在、こういうものをやめて、そしてやっていって、はたして現在の市町村のそういう意欲なり能力にマッチできるかというと、私はそういう段階じゃないと思う。助成の仕方というものは私はまた、いろいろそういうものを高めていって一人立ちさせるにしても、やはり過程を踏まなければならぬと思う。そういうことがなしに、ただ融資をやるからいいのじゃないかと、助成金も出るからいいのじゃないかということだけで、私は簡単に考えられては困ると思う。それからさらに、この造林法による官行造林の造林というものは、いわばまあ市町村に対する大きな利益であり既得権なんですね。私はそう考えていいと思う。しかもそれはさっきも言ったように、国が国の責任において市町村の助成を行なうのだという建前からとられてきた現在までのそういう考え方だと思うのです。官行造林そのものについていろいろ問題もこれはありましょう、ありましょうが、今にわかにこういうものを廃止して、そしてお前の方で一人立ちすればいいのだと、そのためにはまあある助成もしよう、こういうことだけでは、私は割り切れない問題が残ってくると思う。市町村の反対も当然出てきております。おそらく、あなた方の耳にも聞こえてきていると思いますが、そうして、その分収の歩合は先ほど言ったように五〇%でいいかもしれませんけれども、私は、この森林開発公団法の一部を改正する法律案を見ますと、従来の法と第一条を突き合わしてみますと、どう考えたって、従来やったような、いわゆる一般林といいますか、普通林といいますか、私はほんとうの呼び方は知りませんが、僕らが普通に言っているような、そういう点からいって、そういうものに市町村が期待しておるようなところに分収林が行なわれていかないということが、これははっきりしている。「水源をかん養するため急速かつ計画的に森林の造成を行なう必要がある地域内における当該森林の造成に係る事業を行なう」、多少関連する地域であって広がりを持つかもしれないけれども、どうしてもやはり限定されざるを得ない。限定されざるを得ないということについては、これは山崎さん、あなたの方で認めざるを得ないと思うのですが、どうですか。
#23
○政府委員(山崎斉君) お説の通り、水源林ということにこれは限定して考えておるわけであります。いわゆる、先生の話のありましたような一般林と申しますか、そういうものにはこの制度の適用はないというふうにお含み願いたいと思います。
#24
○委員外議員(鈴木壽君) そうなりますと、今、長官がお認めになったように、もう法の建前からいっても私はそうならざるを得ないと思うのですが、そうなりますと、自治省が考えておるような、不利にならないとかなんとかということの期待は、さしあたって行なう分収造林についての分収歩合だけについては言えても、大きな面から見るとそうじゃないということが、これはやはりはっきりしてきたと思う。現在の公有林野等官行造林法によりますと、この官行造林を行なう第一のそれは、市町村有の林野なんです。第二は、部落有のもの、第三は、これはあとで法律改正が昭和三十一年ですか、行なわれた際に、水源の涵養のために必要な造林を行なう、これは序列からいえば、一、二、三、こういうふうに序列がついている。それがはずされてなおかつ市町村には何らまあ大きな影響を与えないというような考え方だとすれば、これはちょっとさっきも言ったように、自治省はきわめて甘いと言わなければならない。そんな考え方は、森林開発公団法の今度の改正も、その点について、しばしば指摘するように、はっきり限定をされておるということからしますと、今後もちろん、分収造林の特別措置法によっていろいろ行なわれていくでありましょうが、範囲なり場所なりというものは、市町村の要望するようなところには簡単に回ってこないと、こういうことを私は、これははっきり今から覚悟してかからなければいけない問題だと思う。それでも自治省としてかまいませんか。
#25
○政府委員(藤井貞夫君) 先刻もお話を申し上げておりますように、このことが、従来の官行造林というもののやり方に比較いたしまして不利になる可能性があるかないかということになりますれば、不利になる面も確かにあるということは、これは率直に申し上げざるを得ない面があると思うのであります。ただ、その場合におきましても、大きな一つの森林行政の建て方、また進め工合というようなものがあるにいたしましても、その限界においては、自治省の立場として、できる限り自治体の立場というものを主張していかなければならぬということでございまするので、その範囲において、そのような了解事項は最低限度必要であろうということで取りきめをお願いを申し上げたのでございます。一の場合の、一般的に市町村にとって不利となることがないようにしていくということを、基本方針としてやはり打ち出す必要があるという一般原則のもとにおきまして、先刻も御説明申し上げましたように、分収割合の問題というものと並行いたしまして、対象林野の点についても触れたということに相なっておるのであります。その点は著しく不利ということは確かに言えるのでありましょうけれども、他面、市町村の能力、特に造林経営能力というようなものは、将来ともやはりどんどんと伸ばしていく、市町村の責任において伸ばしていく面もふやしていく。そのためには、やはり補助金制度あるいは資金ワクの増大によって資金を十分に手当をしていくというような、そういう方向においてこの能力というものを伸ばしていくということも、一つのあり方ではないかというふうに考えまして、そこに妥協と申してはなんでございまするし、今、鈴大先生からもお話になりましたような、市町村の立場を擁護するに非常に弱いではないかという御指摘の点は確かにあろうかと思いますけれども、そこに、おのずからなる林野庁との間の話し合いということでこの程度にとどめたというのが実情でございます。
#26
○委員外議員(鈴木壽君) まあ、こういう了解事項を文書で取りかわしてしまったのですから、とやかく言っても始まらぬと思いますが、しかし、これは今、林野庁の長官からの御答弁でも明らかになったように、分収の歩合はともかく、今後のいわゆる分収造林の造成というものは、非常に局限されてくるのだということだけは明らかに指摘しておかなければならぬ。了解事項の(2)の「水源かん養のための造林に限定し、将来とも他の公有林野へ拡大しないものとすること。」、とんでもないところの文書が取りかわされたと思うのですが、あなた方、自治省の立場として、市町村の育成ということを考えておる自治省の立場としてそれでいいということであるならば、今さら何をか言わんやというように言わざるを得ないと思うのですが、しかし、今までの考え方からして、非常に私はおかしいと思う。また、現在の市町村関係の法律から照らしても非常におかしいと思う。これはあとで申します。
 そこで、長官にお聞きしたいのですが、今、よしあしを言っておってもしようがないと思うのですが、廃止することについて、林野の基本問題等の答申ですね、あの精神に沿っておやりになったのですか。あれから林野庁としていろいろ検討した結果、やはり廃止するよう踏み切らざるを得ない、踏み切った方が将来のためにいいのだということで、こういうことでこういうことをおきめになったのですか、その点、どうですか。
#27
○政府委員(山崎斉君) 基本問題調査会の答申は、林野庁といたしましても、十分にその内容等を検討いたしまして、政策に現わすべきものを順次政策化しなければいかぬというふうに考えておるのでありますが、この両法案を提出するということにいたしましたことは、この答申があって、その答申の線に沿ってこれをやったというだけの意味ではないのでありまして、官行造林のこれまでの成果、今後の対象地の推移及び市町村等の造林能力のあり方、そういう各般の面をいろいろと検討いたしまして、その結論としてこういう両法案を提出するということにいたしたわけであるのであります。で、基本問題調査会の答申との線が一体どうなのかという点につきましては、あの答申自体が、決して結論的なものを、結論的な方向というものを明確に打ち出していないという点から、あるいは考え方その他の点から、一つあの線に沿うとか沿わないとかいう議論もあるように思いますが、私たちの考えといたしましては、あの答申等の線と決して食い違っているという方向にあるものではないというふうに考えておるのであります。
#28
○委員外議員(鈴木壽君) まあ、いろいろお話しあるんですが、しかしこの答申ですね、これを読んでみますと、現在やっておる官行造林の方法をさらに推し進めることについてはいろいろ問題がある。だから今後十分にいろんな点と合わせて検討を加えてやれということの答申である。ですから、それからしますと、さらに推し進めることには問題があるから、多少セーブしなきゃならぬとか何とかいう結論はここから出てきますわな。しかしやめろとは書いてありませんね。やり方についてはいろいろこれは問題があるでしょう。にもかかわらず、あなたは今回のこの両案のことは結論と食い違わないと、こう言っているんですが、これは私はやっぱり食い通うというふうに考えざるを得ないと思うんですがね。いかがでしょう、この点。
#29
○政府委員(山崎斉君) お話しの通り、「従来の実績とその林業構造に与える影響とにかんがみ、構造政策との関係において多くの問題がある。今後は、林業経営の主体としての適格性と水源林涵養の意義とに検討を加え、生産政策の目的に沿うのみならず、構造政策の目標にも沿いうるよう考慮すべきである。」というふうになっておるのでありまして、今御説明申し上げました通り、この官行造林事業というものを廃止せいとか、あるいは今後とも続けてやれとかいうふうな点は、この答申では明確にされていないというふうに考えておるのであります。
#30
○委員外議員(鈴木壽君) ですから、あなたはこの前の御答弁のおしまいに、こういう官行造林をやめることは、必ずしも答申の線とは違っていないんだと、こう言っておりますが、この答申には、さらに推し進めることには問題があって、勝利検討しなきゃならぬということが書いてあります。結論出ないものに、あなたは結論をつけちゃったんですね。だからその点はどうかと、こういうことなんです。
#31
○政府委員(山崎斉君) 構造政策との関係、あるいは水源林等の今後の造成と、こういう面からいろいろ十分に考慮を要するというふうになっておるわけでありまして、そういう点もわれわれとしても十分検討をいたしまして、この両方の法律を提出したというわけでありまして、その考慮なり検討というものは、十分にわれわれとしてもいたしたわけであります。そういう点から、結果からいたしまして、この両法案を提出したというわけでございます。
#32
○委員外議員(鈴木壽君) どうもあなた方、一体この答申というものをどういうふうに受け取っておるか、この答申というものを。これは根本的な問題ですがね。あなたの方の内部の課長さんの解説したのも見ましたが、これはまあしかし答申の解説だけに終わっておりますから、それ以上何のかんのというつけ加えることはないと思いますが、いずれにしても、答申というものを一体どう受け取って、これを一体どう態度としてこれから打ち出していくのか。そういうことを全体としてあれですか、御検討して態度がきまっておられますか、この点一つと。
 それからくどいようでありますが、この「官行造林事業は、」云々と以下ある。これは今後検討しなければならぬ、考慮しなければならぬということだけを言っているのでありますが、それに対して、あなたはやはり考慮した結果こういうふうにしたんだという一つの結論が出ているんですね。はっきりした結論が出てしまっている。一体どういう検討の過程を経てそういうふうなものになったのか。どうも私は少し急ぎ過ぎたのじゃないだろうかと思うんですが、そこら辺一ついま一度お話しいただきたいと思うんです。二点でございます。
#33
○政府委員(山崎斉君) この基本問題調査会から出されました答申というものを、われわれといたしましては、その趣旨とするところを尊重いたしまして、今後行政にこれをどういうふうに反映すべきかという点を慎重に検討して参りたいという考え方に立っているのであります。林野庁等にもこれに対する委員会と申しますか、そういうものを作りまして、検討を加えつつあるのであります。で、この官行造林の問題につきましては、この答申のできます過程等におきましても検討をいろいろ加えておったわけでありまして、この答申のいろいろと指摘しておられる点、並びに従来から検討しておりました点、両方をもとといたしまして、この両法案を提出するということにいたしたのであります。
#34
○委員外議員(鈴木壽君) はっきりしませんが、まああまり時間取ってもいけないでしょうから、いずれ――この答申からしましても、少し、林野庁の今度のこう二つの法案を出す、それはまことに私は慎重を欠いたものだと言わざるを得ないと思うんですが、それではちょっとお聞きしますがね。今度分収造林の特別措置法によって市町村関係の林野についても、分収林の設定がなされるところが出てくると思います。分収歩合等については自治省との間の了解事項があるようでありますが、その場合、当然あれですね。公団というのは、これは率業実際にやれるものでもないだろうと思うし、費用負担者ということになると思いますが、全額の費用負担しますか。それからその後の維持、管理といいますかあるいは保育でございますか、そういうような一切のものを含めましたものを一体だれがやるのか。こういう点も一つもう少し現在考えられているところを明らかにしていただきたいと思います。
#35
○政府委員(山崎斉君) 公団は市町村等と分収造林の契約をするわけでありますが、その場合におきまして費用負担者という立場に立つということを主体にして進めていきたいと考えているのでありまして、市町村等におきまして造林能力がない、あるいはまた分収造林措置法にいいます造林者、適当な造林者という者が、公団あるいは市町村両方が信頼するような造林者というような者がないというふうな場合におきましては、公団が造林の仕事もやらなければならぬという場合もあり得ると思っているのであります。
 第二の点の費用の負担の問題でありますが、公団といたしましては地ごしらえ、あるいは苗木代、植つけ代等の最初の年度におきます経費を公団が出すということはもちろんでございますが、二年目、三年目、四年目、五年目等に必要な手入れの経費、その他防火線を作ったり、あるいはまた歩道を作ったりするような維持、管理というような面の経費も公団が出すというふうに考えているのであります。
#36
○委員外議員(鈴木壽君) 費用負担者の問題はわかりました。それから植樹後のいろいろ手入れなり、あるいは防火線の設置等、そういういわば維持、管理に必要な経費を出すのだということもわかりましたが、場合によっては造林者にならなければならぬということもあるだろう、こういうふうなお話でございましたね。そうしますと、公団自体にそういう力があるのですか。何か委託あるいは請負、そういう形をとるわけなんですか、その点どうです公団の方は。
#37
○政府委員(山崎斉君) 先ほど御説明申し上げました通り、土地所有者としての市町村でも希望するような、あるいは適当と考えるような造林者がない、公団といたしましてもいわゆる市町村とも協議いたしましても、信頼するに足るような造林者がない。どうしても公団が造林という仕事までやらなければならぬというふうな場合におきましては、公団自体が造林するということをしなければならぬと考えます。また、法律上もそれができるという形にはなっているのでありまして、そういう場合におきましては、やはりその現場に事業所というようなものを持ちまして、みずからの責任において造林という仕事をやるというふうにしていかなければならぬというふうに考えているのでありまして、それがよそに委託するとかというふうなことはやるべきでなかろう、やるべきでないというふうに考えているのであります。で、逆に公団等が委託したり、そういうことで十分信頼できる人がいるなら、市町村とも話し合って、そういう人を造林者にするというふうなことも可能なわけでありまして、そういう点は市町村、公団との間で十分に協議して、必要な場合は造林者というものを入れる。三者契約の造林者というものを入れるというふうな考え方になっているのが、通常の形であろうかと考えます。
#38
○委員外議員(鈴木壽君) 公団の今後これはどういうふうに組織といいますか、あるいは機能といいますか、そういうものがどういうふうにこれから定められていくのか、私どもちょっとはっきりしませんけれども、いずれ現在までの公団なりあるいは伝えられるような公団の機構等からいうと、これは今の長官のお話がありましたような造林者になるなんということは、ちょっとおぼつかないと思うのですが、たとえば私はあまりよそのことは知りませんが、東北地方では仙台に支所ができますね。そうして盛岡と札幌に出張所が二つできる。おる人が一出張所に二人か三人という話ですが、もしそれが事実だとすれば、一体契約そのものだって、なかなかこれは大へんだろうと思うし、まして造林者になってやるなんということは、これはちょっと考えられないことじゃないだろうかと思うのです。現存営林局が十四もあって、たくさんの営林署があり、さらに担当区が二千幾らかある。こういうところで今やってきたものを今言ったような小さな機構なり人員なりではたしてやれるかというと、法律には確かに書いてあるし、また長官の今のお話のように造林者としてもやるんだと、こういうお話でありますが、これはちょっと無理じゃないかと思うのですが、その点公団の担当者は今おられますか、おるなら一つ考え方なり見通しをお聞かせ願いたいと思います。
#39
○参考人(石坂弘君) ただいまお尋ねの件でありますが、私どもとしましては、林野庁の方針に従ってこれを忠実に実行に移す建前であります。でありますからできるだけ地元の町村、土地所有者である町村等と話し合いをいたしまして、費用負担の形式でやっていくということに努力することが、第一段のことだと思います。それで第二段には、どうしても市町村に能力がないという場合には、しかるべくお互いに信頼のおける造林者を探すということが第二段でございます。それでもどうしてもやむを得ない場合はみずからやるわけでありますが、その際には、なるほど今お手元にあります私どもの人員配置の予定は、非常に僅少な人数になっておりますが、事業費支弁の労務者と申しますか、労賃支弁になりますが、それによりまして担当の専門の技術の責任を待っておる者を、私どもの嘱託として採用し得るような体制にできることになっておりますので、そういう人が中心になって現場仕事をやっていく、そういうふうに考えるわけであります。
#40
○委員外議員(鈴木壽君) 時間がないので、私、大事だと思うのですが、あまりこまかいことをお聞きしてもどうかと思いますからやめますが、いずれにしても、私先ほどから指摘しておりますように、開発公団法の改正案から見ましても、あるいはまた公団そのものの機構あるいは人員、組織等から見ましても、私は従来行なわれておったような市町村が期待するような分収造林というものは、私はできないだろうというふうに思わざるを得ないわけでありますが、そこで私、これは多少意見めきますけれども、現在まで国有林野の関係の地元市町村、そういうものに対する援助の手、援助の手と申しますより、あるいは協力にこたえるような国の施策というものはいろいろな面で行なわれております。交付金もありますし、あるいは地元にいろんな特売関係のものがあったり、あるいはその他の利便を与えるようにはできておりますが、従来の官行造林というものもそういう意味における市町村に対する寄与というか、特に財政面における実は非常に大きな役割を果たしてきたのです。それの一方の柱が事実上抜き去られてしまう、こういうことに私はならざるを得ないじゃないかと思いますが、また、そういう意味で非常にこれは私は残念だと思うのです。ただこれも一つお聞きしておかなければならぬことがあるわけです。町村にとって、いろいろ町村に対する国の助成というものが、いろいろな形で行なわれてきたことは今申し上げた通りでありますが、そのうちの今官行造林、これがなくなるということにおいて一つの困る問題が出てきた。これは自治省の方にまず最初にお聞きしますが、従来国が町村、特に新市町村の建設のために、いろいろ国有林の払い下げというか、法律の方では「売払」という言葉を使っておりますが、売り払いとか、そういうことを、林野庁関係の仕事をあげて積極的に援助するように、優先的に取り扱うように法の上には出ておりますね。これはやはり自治省としては、法にもあるし、優先的に進めるように期待しているものだと思いますが、その点どうです、端的に。
#41
○政府委員(藤井貞夫君) その点につきましては、従来の方針通り進められますことを、期待をいたしているわけであります。
#42
○委員外議員(鈴木壽君) そういう期待をする、期待をするというよりも、むしろ、これはあなた方政府側でございますから、国として積極的に、優先的にそういうことをやらなければならぬという、一つの法によっての義務づけも私は与えられていると思うのです。ですから、これはおそらくだれも否定する人はないだろうと思う。そこで、今度の新市町村建設促進法で五カ年間さらに延長したということは、やはりそういうものを土台にして今後もやっていくんだという前提に立っているものだというふうに、提案しているあなた方の意図もそういうふうに私どもは考えるし、われわれが通しましたそれもそういう意図において通した、こういうふうに考えるのですが、それについて間違いありませんか。
#43
○政府委員(藤井貞夫君) その通りでございます。
#44
○委員外議員(鈴木壽君) そうしますと、これは国有林関係については、やはり林野庁が今度の法律にあることは忠実にやらなければいかぬ、やることについては、これは御異議ないわけでございますね。
#45
○政府委員(山崎斉君) 新市町村建設促進法の期間の延長に伴いまして、該当する町村につきましては、従来と同じ方針で臨んでいくべきだ、こういうふうに考えている次第であります。
#46
○委員外議員(鈴木壽君) そこで、これは双方ともそういうふうな御確認、これはもちろん政府御当局ですから、そういうふうにおっしゃるのは当然だと思いますが、法の方でもそういう義務づけがなされている。そこで、せんだって参議院を通りまして、今衆議院に回っております新市町村建設促進法の一部改正案の中に、この第十三条を一つごらんいただきたいと思うのですが、第十三条は、今言ったように、国がいろいろな点について、積極的に、優先的に市町村に対していわば助成の措置を講じなければならぬということがきめられたのでありますが、その中の第二項の第四号、これは林野庁関係のところだけを申し上げますが、「国有林野の売払、同法に定める部分林の設定、同法に定める部分林の造林についての補助金の交付及び公有林野等官行造林法第一条の契約」、これが五年間延長される、こういうふうに法の中にある。われわれもそういう趣旨に賛成をして法案をつい通しちゃった。今衆議院にいっております。一方、同じ会期に、あとを追っかけてこういうふうな廃止法案が出てきた。われわれも少しうかつであったと、今さら大いに反省をいたしておりますが、一体これはどういうことなんです。これは同じ政府が、同一会期で、一方は五年間も延長といって、優先的に取り扱うといっておきながら、片方で、今度は元になる法律をやめるんだ、これはまことに人を食ったばかな措置じゃないかと思うのですがね。おそらく新市町村も、これはペテンにかかったと思っているのじゃないでしょうか。これは一体どういうことなんです。これはどういう話し合いが行なわれてこういうちぐはぐなことになってきたのか。何べんも言いますが、われわれ参議院は三月二十四日に上がっておりますよ。その点どうです。
#47
○政府委員(藤井貞夫君) 私の方から一応御答弁申し上げますが、今の御指摘の点は、なるほど、同じこの会期におきまして、新市町村建設促進法の改正案というものが提出をされておる。また同時に、官行造林の関係あるいは森林開発公団法の改正の問題が提案をされておるということで、一方において、新市町村建設促進法の方は、そのまま優遇措置というものは継続をしていくということになっておるにかかわらず、追いかけて、林業行政の点においてはそれの実質がなくなってしまうということで、その点非常に不行き届きではないかという点は、なるほどその点だけに限定いたしますれば、そういうことにも相なろうかと思います。それらの点につきましては、あるいは同時に検討をして、同じく改正の際に改正をするとかというような措置を講ずべきであったというような議論はあろうかと思うのであります。ただ、御承知のように、今般の新市町村建設促進法の関係は、六月末日をもって一応期限が到来をいたしまする建設促進法について、新市町村の建設関係の条項は、原則的にはそのまま継続をするということを方針として、立法の過程において持ち込んだわけでございます。全般的にさらに検討を加えて、新しく条項を加えるとか、あるいはすでになくなってしまったものについてこれを削除するというような方式をとらずに、はっきりといたしました一体性の保持のための自治省関係の補助、そういったものをはっきり打ち切られたものにつきましては、これは改正をいたしておりますけれども、その他の国の優遇措置等につきましては、その規定はそのままにしてこれを延長をしていくという建前をとったわけでございます。そういうような点から、あとから追いかけて参りまする法律の改正によりまして、ある程度しり抜けになってしまうというような点があり得ることは、これは御指摘の通りかと思います。それらの点につきましては、今の立法の建前というものを、そういうような方針でやって参りましたために、そのような仕儀になったということで御了解が賜わりたいと思います。
#48
○委員外議員(鈴木壽君) これは、自治省の立法の、新市町村建設促進法の一部改正、さらに実質的には、助成に対する延長をするについての過程のことは、私はわかります。地方行政委員会で、特に小委員会までも設けてこの問題を検討した上で、われわれの意思としても延長すべきである、こういうことでやったのだし、またあなた方もそういうふうにお考えになっておった。たまたま一致してやったというその過程はわかりますよ。しかし、同じ時期に出してくる二つの法律案の中に、一方の方ではこれから五年間延ばすのだと、こう言っておきながら、一方の方では、そのようなことができなくなるような廃止の法案が出てくるということは、一体どういうことなんです。これはあなた方断然林野庁とも相談をしたのでしょう。国会に出てくる、提案される二つの法案ねえ。出てくる時期も大体同じ。出てきている時期も、大体同じなんですね。時期的には多少何日かの違いがあったにしても、双方とも、この案を作るためには話し合わなければならない。特に官行造林だけじゃない。売り払いの問題もあるし、部分林の問題もあるし、当然これは話し合っておるべきなんです。私はそういうふうに思うのですね。そうしておきながら、話し合っていながら、もう五年間この問題については延長しますよ、と言って、国が新市町村の建設の促進に対して積極的に援助をするんだ、優先的にするんだときめさしておきながら、何といったって、一方的に今言ったように官行造林の廃止法案が出てくるということは、私は理屈に合わないことだと思いますね。一体これでいいんですか。これは確かに、新市町村の方のやつは六月末、それは私は十分わかっております。だからといって、今、目の前に一方に廃止法案が作成され、いま一つ国会に提出されようとしておるときに、それをそのままにして六月前だからまずいいんだというふうなことでは、私通らない話だと思う。さっき言ったように、われわれに対する一つの侮辱としか考えられない。市町村に対する大きな不信行為だというしかない。なお出てきた廃止法案に、それについての何らかの整理規定があればいいんです。これはまあやむを得ないと言えましょう。整理規定が全然ついてません。どこに一体こんなことがあり得るかということですね。これは自治省の方に責任があるのか、林野庁の方に責任があるのか、どっちだかわからぬけれども、これは困ったことになってきましたよ。
#49
○北村暢君 関連。この問題は官行造林法の廃止法案の附則では、「この法律の施行前に公有林野等官行造林法に基づき締結された」施行前にですよ、「締結された契約については、同法は、なおその効力を有する。」これは既契約の分について有効であります。ところが新市町村建設促進法の十三条の二項の四号の、公有林野等官行造林法第一条の契約というのは、これは明らかに今後新しい契約も含んでこれは実施をすると、こういう意味ですよ。ですからね、これは自治省の行政局長が今答弁になりまして御了解をいただきたいということでございますが、これは了解するとかしないとかの問題じゃないのです。はっきりこれは何とかこのどっちかを改正しなければならない。しかも、今あなたの提案している官行造林法の廃止法案は衆議院を通ってこっちへ来ちゃってる。それからこの新市町村の建設促進法の延期のやつは参議院を通って衆議院へ行っちゃってる。これ一体どうするんですか。同じ国会でこういう問題が出てくるというと、これはどうするのです、これを聞いておる。
#50
○政府委員(藤井貞夫君) その点は、繰り返しになるようでございますけれども、新市町村建設促進法は六月末日までの時限法ということに相なっておりました関係で、これを新市町村建設促進という場面におきまして、この目的を有する条項につきましては、これを延長する措置を講ずるということにいたしたのでございまして、その際の建設計画の推進に関係のありまする条項はそのままに、原則として手を触れないという方針をもって立案をいたしたのでございます。これらの点と、それから官行造林の盛土という関係についてどうなるかという点につきましては、これは林野庁との関係で打ち合わせの不十分というような点を御指摘に相なりますると、その点私たちの方も完全にそれらの点についても了解しておるのだというふうに申し上げかねる点もございますけれども、原則的に私どもの方の立法の態度というものが、優遇措置等については、従来の法律の条項というものは、現行法をそのままとって、これをそのままで盛り込んでいった、そういう方針でやったということを、もう一度申し上げておきたいと思います。
#51
○委員外議員(鈴木壽君) 五年間延長する新市町村建設促進法のこの考え方については、わかります面もございます。しかも、助成措置については、現行の六月末までに期限が切れる、その通りでさらに延ばそう、こういうのですから、そこに書かれているいろいろなことが将来とも行なわれる、国が優先的にそういう措置もするのだ、こういう前提に立って何べんも申しますように、国が一つの義務を負っている条項なんですね。そういう五年先のことまでもやらしておいて、今になってこれのもとになった法はだめになった、これではどんなにあなたが、過程はどうのこうのとおっしゃっても、これは何としても私は、つじつまが合わない。こういう法案を今からにわかに通すわけにはいかない。これは地方行政委員会におけるこの法案の決定なり、あるいは本会議におけるこれも回れ右してもらわなければならない。これは一体どう取り扱うべきものですかね。私は委員長に一つお願いしたいのだが、法制局にできれば一つ今のこれでいいのかどうか、いきさつはともかくとして、これに私は何らかの整理規定が入っていなければ、ほかの関連する法案、たとえば効力を失うとか、あるいはそれを削除するとかという整理規定が当然私は入ってこなければ、とんでもない結果が出てきやしないかと思いますから、そこら辺の見解について私は、法制局に一つお尋ねしたいと思いますので、できたら一つそれのお取り計らいを願いたいと思います。林野庁ではこれはあなた方、新市町村建設促進法の延長についていろいろ御議論があったようにも実は聞いておるのですが、しかし、最終的には話し合いがついたと思うのです。話し合いがついてこういうふうに十三条もそのまま国の助成措置として五カ年間延長され、しかも、分収、官行造林等については、現在までの契約云々ではなくして、将来五年間は新たなる契約も当然あり得るし、造林もするのだ、こういう前提に立っておるものだと私は了解をするのですが、それで一方こういうような廃止法案、これは自治省をだますつもりなのか、国会をだますつもりなのか、国民をだますつもりなのか、これは一体どういうのですか。
#52
○政府委員(山崎斉君) この点につきましては、官行造林法の廃止等の法律、それから地方自治法の期間延長、両者先ほどお話のありました通り、ほとんど同時の規定によって両者で自主的に打ち合わせをいたしたわけであります。先ほど行政局長から御説明がありました通りの経緯に相なっておるのであります。
#53
○委員外議員(鈴木壽君) 私は委員外の発言を特に許していただきましたものですから、これ以上ここで時間を取ることもはばかられますからやめますが、ただこの問題は、これは私はそう簡単な問題じゃないと思うのです。これは委員長あるいはその他の委員の方々もお認めいただける問題だと思いますから、これはもう大へんなことになってきておりますね。私は道義的な面からいっても問題だと思うし、法的な手続からいっても、こういうことは放置できない問題だと思うのです。もしこのまま通れば、廃止法案がこのまま通れば、自治省の新市町村建設促進法がこれは空文になってしまう。ただそれだけといってこれは済ましておれない問題だと思うのです。私はよくわかりませんが、普通の取り扱いからしたら、まあ官行造林法が廃止になることも万やむを得ないということがあり得ると思いますが、そういう際でも、何らか今言ったような整理の条項がどこかになければ、一方には生きている格好、一方の本法はなくなってしまったと、こういうようなことは、私ちょっと普通常識では許されないと思いますが、先ほど申しましたように、これは法制局からも聞きたいと思いますけれども、ここで私この問題でこれ以上長々とやって、本委員会の方の審議に支障を与えても私悪いと思いますから、一応法制局の意見を聞いてやめますけれども、これは委員長にお願いしたいこと、それから委員の方々にお願いしたいこと、これは簡単にあっさり取り扱ってもらっては大へんな問題だということだけは私申し上げて、ぜひしかるべく善処をしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。いずれ法制局が来ればちょっと質問させていただきます。
#54
○委員長(藤野繁雄君) 速記とめて。
  「速記中止」
#55
○委員長(藤野繁雄君) 速記をつけて。
 ここでしばらく休憩し、午後は二時半から再開いたします。
   午後一時三十一分休憩
   ――――・――――
   午後二時五十二分開会
#56
○委員長(藤野繁雄君) 委員会を再開いたします。
 この際、お諮りいたします。
 理事棚橋小虎君から理事を辞任いたしたい旨の申し出がございます。辞任することを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○委員長(藤野繁雄君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
 つきましては、理事の補欠互選を行ないますが、互選の方法は便宜私から理事を指名することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#58
○委員長(藤野繁雄君) 御異議ないと認めます。よって理事に東隆君を指名いたします。
  ―――――――――――――
#59
○委員長(藤野繁雄君) 午前に引き続き、森林開発公団法の一部を改正する法律案(閣法第四五号)及び公有林野等官行造林法を廃止する法律案(閣法第四六号)、いずれも衆議院送付の二案を一括議題とし、質疑を続行いたします。
 御質疑のおありの方は、順次御発言をお願いします。
 まず、午前の委員会における委員外議員鈴木壽君の質疑に対する答弁を求めます。
#60
○法制局長(斎藤朔郎君) 私、午前の委員会に出ておりませんでしたので、鈴木委員の御質問の内容を正確に承っておりますかどうか、正確に理解しておりますかどうか疑問でございますけれども、一応係の者から鈴木先生の御質問の御趣旨を伝聞いたしましたので、それに基づいて一応の見解を御説明申し上げたいと思います。
 問題の要点は、公有林野等官行造林法を廃止する法律案が閣法四十六号として内閣から提出せられ、一方すでに本院で議決をして衆議院に送付されております新市町村建設促進法の一部を改正する法律案、これが閣法九十四号として内閣から提出せられておったわけでございますが、この新市町村建設促進法十三条第二項第四号の末段に、「公有林野等官行造林法(大正九年法律第七号)第一条の契約」というのが掲げられておりまして、すなわちこの契約の成立について、国は新市町村建設計画の実施を促進するために特別な配慮をする、こういうことになっておるのでございまするが、一方に、閣法四十六号の方で、この公有林野等官行造林法が全面的に廃止せられるのにかかわらず、新市町村建設促進法については今後五カ年間にわたって施行される。施行期が延長されるわけでございますが、従って、廃止される法律の一条の契約が、廃止後においても残っておる形になるじゃないかと、こういう点について法制立案の仕事をしておる者はどういう工合に考えるかという御趣旨の御質問ではなかったかと理解いたしております。
 通常のやり方を申し上げますれば、一つの国会に関連の法律が数個出る、ときを前後にして数個出ることがございますが、さようの場合には普通のやり方といたしましては、どちらかの法律案においてその両方の関係を整理しておくというのが、これは普通のやり方だと思います。そういう意味におきましては、この閣法四十六号の法律案についても、閣法九十四号の法律案についても、両者の関係が整理されておらないという姿は、普通の立法形式としては異例であるということにならざるを得ないかと思います。
 なお御質問の趣旨が、それじゃそのまま法律になったらどうなるかとか、あるいは今後の手当をどうすればいいのかと、そういう点まで御質問の趣旨が含んでおるのかどうかちょっと私わかりませんので、一応第一のお答えとしては、ただいま申し上げた程度にいたしておきます。
#61
○委員外議員(鈴木壽君) 今法制局長から述べられました点、まあ質問の趣旨も一つはその点にありますから、その限りにおいてはこのような今回のやり方は、まあいわば異例のやり方だと、通常の場合では当然いずれかの法において整理すべきであると、こういうふうにお話しになったと思いますから、私もそのような措置をとるべきであるというふうに考えておりましたために、その点については了解いたします。
 なお、今回の公有林野等官行造林法を廃止する法律案の中には、この整理規定が入っておらない。とすれば、これは新市町村建設促進法の方で、こういうことが、第十三条の二項の四号にあったにしても、これはまあもとになる法がなくなってしまいますから、それの第一条による契約なんて、これは無意味なものになってしまう。当然これは失効ということにならざるを得ないと思いますがね。
 そこで、まあその点はそれでいいんですが、もしこのまま通ってしまった場合、将来一つの私ちょっと疑問と思うのは、将来何かの法律等によって、この今普通だったら行なうべき整理というような事柄を別の機会に行なうということが、可能なものかどうか。この点いかがでございましょうか。
#62
○法制局長(斎藤朔郎君) この閣法四十六号及び閣法九十四号、この二つの法律が通ってしまったならば、ただいま鈴木委員も仰せられましたように、新市町村建設促進法十三条二項四号末段の規定は、これは空文に帰したものとして取り扱われるわけでございますが、さような空文に帰したものがいつまでも現行法の中に残っておるということは、これもまた一つの異例な形でございますし、ある意味においては好ましくないとも申さなければならぬわけでございますが、しからばさような空文的の規定を整理するのにはどういう機会にやるべきかということになるわけでございますが、これはもちろんできるだけ最近の機会でそれだけの改正をするということも、これは理論的には当然できるわけでございますが、ただその空文の文字だけを削るというようなことは、実際上のやり方としては、おそらくなかなか実行されないのじゃないか。従いまして、他日またこの新市町村建設促進法が何らかの機会にいじられる機会でもございますれば、その機会にこれを合わせて削る、整理をする。こういうふうな方法もあろうかと存じます。
#63
○委員外議員(鈴木壽君) 第一点、最初にお答えいただいた点でございますが、通常のやり方としては当然整理をすべきであり、いずれかの方に整理条項が入らなければならぬと思いますが、またそのようにお答えになったと私聞きましたが、そこで、こういう、いわば異例でございますね。こういう異例が単なる異例として許されるものかどうか。そこら辺どうでございましょうか。
#64
○法制局長(斎藤朔郎君) 先ほど申し上げておりますように、立法の仕事をやります私らの事務的の立場から申しますれば、もちろん望ましくない形でございますので、これをこのまま両方通って空文として取り扱うという方法以外に、現在は両方ともまだ成立前でございまするから、そこに何らかの手当は技術的にできるのじゃないか。こういう御質問かとも存じますが、それはもちろん技術的にさような余地もあるわけでございますが、ただこの場合は、閣法四十六号の方は、現に本院の本委員会に係属中でございますし、九十四号の方は、衆議院の地方行政委員会に係属中でございますので、両方そこはばらばらになっておりますので、さような場合に、その関連ある事項の整理をどちらでやるかということは、これはまあ確定不動の原則というものはございませんが、一応の考え方といたしましては、その関係の法案の最終的の処理をする方、たとえて申しますれば、こちらの閣法四十六号の方が本院で先に上がって、それが法律案として成立すれば、閣法九十四号の方が衆議院であとで上がるわけでございますから、その関連の法律案を最終的に処理する方で処理するという手当をすればできないことはないと思います。
#65
○委員外議員(鈴木壽君) 私、実は委員外の発言でございますから、当委員会でどのようなお取り扱いになるか、そこまで立ち入る必要はないと思いますが、今、法制局長がおっしゃるように、これはちょっとややっこしい格好になってきておるのであります。新市町村建設促進法の方は参議院を通って衆議院の方へ送られておる。それから今の官行造林法の廃止法案は反対に衆議院を通ってこちらに参っておる。しかも議案のまま両方とも通って交差して入れかえになってしまったわけですね。将来このどのような措置をとられるかは、先ほど申し上げましたように私がとやかく言うべきではないと思いますが、かりに新市町村建設促進法の方に何か手を加えるといたしましても、私ども議決の精神とちょっと違った格好になって修正されるか何かの形をとらざるを得ないと思いますが、そういうので衆議院ではたしてそういうことが入れられるかどうかは、ちょっとこれは問題だと思うのです。また、公有林野等官行造林法の廃止法案にしましても、向こうでは原案通り通ってきておって新たなことが加わることによって、それがいわば事務的だとか、あるいは手続上の問題とかいって実はそう簡単ではないだろうというふうに予想するわけなんであります。しかし、これはいずれにしても、このまま通ってはまずいということは言えるのじゃないかと思いますが、その点はどうですか。このまま通ったんではまずい結果になるということは私言えると思うのですが、その点御見解はいかがでしょうか。
#66
○法制局長(斎藤朔郎君) 先ほど申しましたように、関連の二つの法律案の最終的な締めくくりをする方で整理する方法があると申しましたが、それはもちろんこの場合においては、一方の新市町村建設促進法の方はこれは他院に係属しておるわけでありますから、そちらで必ずやられるかと申しますか、そういう判断は私にはできませんから、それはもしそういう方法がとられるというなら党の方で打ち合わせをしていただいて、そういう方法がとられ得るならばという前提で私は申し上げただけでございますが、で、どちらの法律案についても手がつけられないと、修正すれば他院に回付しなければならぬ関係があるから、それじゃどっちも手をつけずにこのまま上げてしまうという事態が起こった場合は、先ほど申し上げましたように、それは空文として取り扱うより仕方がないのでございまして、それは法制的に非常にいい例であるかどうかと申しますと、それはもちろ先ほど来何度も申し上げましたように、技術的に見ましても好ましくない形であるということを言わざるを得ないと思います。
#67
○委員外議員(鈴木壽君) 前のこと私はよくわかりませんが、最近こういうような問題が起こったことがございましょうか、一応長官にお聞きします。
#68
○法制局長(斎藤朔郎君) ちょっと今はすぐは思い出せませんけれども、大体内閣の方で提出されてきた法案で両方関係があるのは、提案当時に手当してあったように私は記憶いたしますが、この国会に提案される法律案は両方とも通るという前提で大体処理して手当されておるように考えております。それ以外にこれに似たような実例があったかどうか、ちょっと今思い出せないです。
#69
○委員外議員(鈴木壽君) 先ほどこれは会議中でなかったんですが、まだ公有林野等官行造林法は通るか通らないかわからない段階だと、そういう段階にいわば他の省庁の提出の責任にかかわる法案に効力が無くなるとか、あるいはこれを整理してしまうとか、削除するとかいうようなことはつけられるものじゃないのだ、こういうことがこれが休憩中でございましたが、政府関係の方に私言われましたのですが、これはまあいわば私的な話ですから、しかしそういう考え方は私はやはりとらるべきじゃないと思うので、もしそうだとすると、いわゆる関連法案の整理というようなことを、他の省あるいは庁に関係したものについては行なわれないのだということが通例の姿にならなければならんと思いますから、そういうことは私はないと思うのですが、くだらないような聞き方でございまして恐縮でございますが、そういう点についてどういうふうにお考えになるのですか。
#70
○法制局長(斎藤朔郎君) 一つの法案を提出いたします場合、それに関係した法律が他の省所管のものがあるという場合に、提案省で他省の関係法律の整理をやるということは、これは附則でそういう整理をやりますことは、私、たくさんの先例がある、むしろそれが通常のやり方じゃないかと、そういう方法をとっておらないものがあるかもしれませんが、そちらの方がむしろ異例、少数の例だと記憶いたします。
#71
○委員外議員(鈴木壽君) まあ大体わかりましたからこれでやめます。
 最後にもう一点だけ念を押す意味でお聞きしますが、今回のこの新市町村建設促進法の中に、第十三条第一項第四号の中にあるその関係することが、もととなる法案が公有林野寺官行造林法であり、これがいわゆる廃止せられるという場合には、当然整理規定がいずれかの法律案にならなければならない、これが通例のやり方であり、ないものはきわめて異例な普通あり得ないことだ、こういうふうに考えられるというふうにおっしゃったと思いますが、それはそのまま私確認することについて御異存ございませんでしょうね。
#72
○法制局長(斎藤朔郎君) 御趣旨の通りでございます。
#73
○委員外議員(鈴木壽君) 最後に一つ妙な問題を出してしまったようで、今後の扱いについて、いろいろこれは当委員会としましても十分御検討いただきたいと思いますし、それから私どもすでにあげて衆議院の方に回わしてあります新市町村建設促進法についても、実は何かこのままでいいのかという気持も今持っておるわけでございますが、私どももそういう見地で検討いたしたいと思いますが、当委員会において、今の問題につきまして一つ十分慎重な御検討をいただいて、しかるべき結論を出していただきますように、はなはだ差し出がましいことでございますけれども、要望を申し上げておきます。
#74
○北村暢君 私も法制局長に一、二、この際ですからお伺いしておきたいと思うのですが、新市町村建設促進法は参議院は全会一致で通っていっているわけですね。ところが、向こうから来た官行造林の廃止法案は多数可決でもって通ってこっちにきておるわけですね。それで先ほど最終的に処理する院で何とか処置するとすればできるのじゃないかというお話しでしたが、同じ問題について一院で二度審議をするということはないだろうと思いますから、当然こちらから修正をしてやらなければ、衆議院へ送らなければ、衆議院では問題にならないのじゃないか、こういうふうに思うのですが、その点はどうなんですか。
 それからもう一つ幸いなるかな、どっちも通っていないうちにわかったわけですね、これは気がつかなければそのままいっちゃって、なるわけですが、わかったわけなんですよ。その場合に、この衆議院が通っている、片一方は参議院通っているという場合に、どちらかの法律で処理をすればいいわけでしょうが、この、政府がそういう落度があるということがわかった場合は、政府が修正をして出すということはあり得ることなんでしょうか、どうなんでしょうか。
#75
○法制局長(斎藤朔郎君) 第一の質問でございますが、新市町村建設促進法の方が現在衆議院に係属しておる。それから、公有林野等官行造林法がこちらの方に係属しておる。その両方の法律の関係を手直しする場合には、これは先ほど鈴木委員の御質問にお答えしましたように、私は理論的にはどちらでもいいと思うのであります。新市町村建設促進法の方が、こちらが全会一致で通りまた公有林野等官行造林法の方が衆議院が、多数可決で通ったとしても、それはこの修正をどちらでやるかという問題についてのきめ手にはならないと思いますが、ただ私の口から他院にある法律についての、修正でやるべきだと、こういうことはちょっと申し上げることはできませんので、それは政党の間でどちらでやるかということをお話をつけていただくより仕方がないかと思います。
 内閣の方から修正できるかということは、それはいずれも一院を通っておりますので、提案者である内閣の方で修正するということはできないのじゃないかというような考えでございます。
#76
○森八三一君 関連。今の様式的な質問ですが、公有林野官行造林法廃止になるでしょう。廃止になる法律に残る法律の一部を制約するようなことを書くことが妥当なんですか。もう少しはっきり……。
#77
○法制局長(斎藤朔郎君) そういう例はたくさんございます。廃止の法律で、その廃止される法律に関係を持った多数の法律を整理するということは、例はございます。理論的にも少しも異例なことじゃございません。
#78
○委員長(藤野繁雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#79
○委員長(藤野繁雄君) 速記をつけて。
#80
○北村暢君 きょうは大臣が見えましたので、いろいろだまっている問題を整理したいと思うのですが、先週の金曜日に、今度の公団へ移行される水源林造成の問題について、これが官行造林法の廃止、公団法の改正並びに治山治水臨時措置法、それから保安林整備臨時措置法、これらの問題について一体今公団のやろうとしている水源地域における森林の造成ということは、これらの問題についての統一解釈はどうなっているのかということで見解を承ることになっておるのでございますが、この問題が一点。
 それから特別会計法の国有林野特別会計の純益を特別積立金に積み立てをいたしまして、それを一般会計へ繰り入れる、そしてそれが、それがというわけではありませんが、公団に出資になる、あるいは公庫他の民有林協力等の一般会計からの出資に使われる、こういう問題をめぐりまして、公団の今後の資金計画という問題について質疑を行ないましたところが、これについては極力出資金でまかなっていきたいのだ、こういう答弁であったのでございますが、額的におきましても、なかなか簡単にいかない問題じゃないかと思いますが、この問題と、それからもう一つは、現在森林官行造林法の審議が続いてきているわけでございますが、従って従来の法律はまだ生きておる。そういうような点からいって、今期の春植等についての官行造林の実施は、しばしば国会で答弁されているようにこれを実施する、従来通り実施するという方針であるようでございますが、これについての実施の状況を報告してもらう、こういうことがあるわけでございます。この三点についてまず質問をしていきたいと思いますが、第一番目の、きょう報告してもらえるのは、メモ等でちょっともらったんでありますが、春植の実施の状況というものについて、まずお尋ねいたしたいと思います。
#81
○政府委員(山崎斉君) 春植については、今までも林野庁の考え方を御説明いたしました通り、事業者についてもやり、あるいは苗木の準備ができているというようなものにつきましては、適期を失しないように、造林事業を行なわなければいかぬという考え方でおるのでありますが、そういう点からいたしまして、現在造林を行なっておりますものが個所にして百一カ所、面積にいたしまして千三百三十五ヘクタール、それから雪解け等の時期を待って早急にやろうと考えておりますものが四十九カ所、面積にして約五百町歩という状況であるのであります。
#82
○北村暢君 着手中ということのようでありますが、既契約の分でいまだに造林未済のものが件数にして五百十四件、面積にして二百三十三ヘクタールであるということになっておるのでございますが、このうち本年度の春植、秋植の計画は、一体どういうふうになっておりますか。
#83
○政府委員(山崎斉君) 既契約のものが、お話しの通り二万二千町歩くらいあるわけでありますが、これに対しまして三十六年度の計画といたしましては、春植が二千町歩、それから秋植が一万五百町歩、合計いたしまして一万二千五百町歩を本年度にやるという計画であるのであります。
#84
○北村暢君 そうしますと、この着手中というのは、適期が過ぎないで、適期に百一件というものは植栽がなされておる、こういうふうに見て差しつかえございませんか。
#85
○政府委員(山崎斉君) この中には、すでに終わっているものもあるかと思うのでありますが、調査いたしました段階におきまして、まだ完了したという形の報告を受けておりませんので、現在着手しておるということを申し上げたのでありまして、適期を過ぎないように造林は終わるものだというふうに考えるのであります。
#86
○北村暢君 そうしますと、この点は新値の予算というものはないのでありますから、当然予算の流用をする、こういうことになると思うのですが、これはどういうふうなことで処理がされておりますか、この点。
#87
○政府委員(山崎斉君) 三十六年度におきます国有林野特別会計の予算には、官行造林事業費が計上せられておるのでありまして、それの中の流用によってこの事業をやるというふうに措置いたしつつあるのであります。
#88
○北村暢君 そうしますと、おそらく当初の計画では、これも公団が引き継いでやるという計画になっておったと思うのですが、その場合、公団への十億の出資というものは、これらの問題は勘案されていなかったのではないか、このように思いますが、公団の方で事業費等が不用なものが出てくるのではないかと思いますが、この点、どのように考えておりますか。
#89
○政府委員(山崎斉君) 公団におきましては、本年度に二万町歩をやるという計画でおるのであります。この春植の分は、官行造林事業費でやるわけでありますので、公団としては春植の事業はなくなるということに、この分についてはなくなるということに相なるのでありますが、公団といたしまして、今後法律の成立を前提として考えますと、どの程度のものができるかと申しますのは、この官行造林事業等でやりましたものが、公団として、秋植等でさらに追加してできるかどうかというふうな問題もあるわけでありますので、そういう点は今後十分に検討を要する問題であるというふうに考えるのであります。
#90
○北村暢君 この問題はだいぶ問題が確かにあるのでありますけれども、これは苗木の腐る問題も、実は実際問題として出てきております。しかしこれはいずれかの機会で、決算委員会等で一つやることにいたしまして、きょうはこの程度にしておきますが、ただ林野庁が当初計画したものが、実際は官行造林として既契約分についての合意の上で、実際にはこの公団に切りかえてやる。こういう考え方のものが百一件、ほとんど春植のものが官行造林でやらざるを得なかった。こういう点だけは一つ肝に銘じておいていただきたい。あまり無理をするとこういうことになりまするので、一つ今後の問題として十分注意をしていただきたいと思います。
 それで次に、特別会計の純益金の問題についてお尋ねいたしますが、これはすでに長官から大臣に伝わっておりまして、大臣の方から御答弁をいただくような形になっておると思うのですが、今後の公団の資金の運用についていかなる態度でおられるか、これを一つ大臣御答弁を願います。
#91
○国務大臣(周東英雄君) お尋ねですが、公団の資金につきましては、大体出資というもので御指摘のように運用をしていくつもりです。今後におきましてこれがもし不足するということになれば、実施等におきまして出資の増加ということも必要になってくるかと思います。原則として出資でもってまかなっていくつもりであります。
#92
○北村暢君 三十六年度の計画からいきまして十億の出資でございますが、今度の国有林野特別会計法の改正によりまして、純益金の半分が特別積立金に繰り入れられる、こういうことになっているようでございますが、その場合、将来の公団の資金の状態を見ますというと、前回もこれはお尋ねしたのですが、大体所要経費が百八十一億ございますが、これも出資でいく場合でございまして、借り入れというものを考慮しないもの、このような所要経費というものがなされております。従って、これを九年間で実施するわけでございますから、十億の年もあるし、二十五億の年もあるわけなんで、平均して大体約二十億でございます。そうしますと、私のちょっとした計算によれば、三十六年度で公団に十億、それから公庫に九億、公共投資に四億ということで、国有林野特別会計から、二十三億の特別積立金から一般会計へ繰り入れる、こういうことになっているわけです。従って、二十二億を一般会計へ繰り入れるということになれば、現在は五十億程度あるわけでございますが、一、二年しますと、これが公団の出資分が二十億ということになれば、この一般計会へ繰入分が三十億を突破するということになるわけです。そうしますと、国有林野特別会計の純益金が六十億なければならん。倍なければ、半分積み立てることになっておりますから、六十億以上なければならん、こういうことになるわけです。従って、私のお尋ねしたいのは、大体長官の答弁によりますれば、今後の国有林野特別会計の純益金は四十億程度ある。こういうことが答弁されているわけです。本年度、三十六年度が四十三億程度ございますから、それが続くとすれば、半分で二十億程度しかやはり特別積立金に積み立てることができない、そうすると、三十億以上のものを特別積立金から一般会計に繰り入れるということは、今後国有林に相当の黒字の出る、純益の出る予想でもない限り、非常に困難なのではないか、このように思うのです。従って、その場合にこの十億というものは、どうしてもやはり国有林野特別会計の特別積立金に期待するということは、非常に困難ではないか、このように思うのです。従って、その特別積立金に期待できない十億というものが、今大臣の答弁ですというと、出資を増加していきたい、こういうことですから、そうだったとするならば、私も公団としては出資でなければなかなかむずかしいと思いますから、その方向はいいのですが、この十億は一体他の一般会計、一般会計に差別はありませんが、特別積立金から繰り入れをしないでも、一般会計で出せるかどうか、これが私のお伺いしている点なんです。簡単に出資金をふやしていくと言っても、なかなかいかないのじゃないかと思いまするので、この点を確めておきたいということで、お尋ねしているわけです。
#93
○国務大臣(周東英雄君) ごもっともなお尋ねですが、私どもはできるだけ原則的には、国有林野特別会計から上がる利益というものを、一般民有林その他にも向けて、林野行政に役立たせようという考えを持っているわけです。従って、その一環として、公団等に対して特別会計からの一般会計の借入金を原則として、中心にしてさらにそれを一般会計からの出資に仰ぐということであります。がしかし、御指摘のように、ときに特例会計の利益というものの額がそうふえなかったというような場合に、必要ありとすれば、今御指摘の純粋の一般会計といいますか、特別会計からの借り入れでない分の一般会計から出すことも考えられると思います。もちろん、これらの運用につきましては、借入金をする制度もできておりますけれども、借入金はあくまで借入金ですから、返済もしなくちゃならぬということになりますけれども、その道も開いて処置は講じられるような制度にはしております。しかし借入金の方はできるだけ例外的に持っていきたいというふうに今のところは考えております。
#94
○北村暢君 これは借入金でいくかどうかということはまだはっきりしないようでございますが、もっとも九年後の見通しですから、そう簡単にはいきませんでしょう。また特別会計においても純益を生ずる年と赤字になっている年と、過去十五年間の間に赤字になっているのは二度あるわけです。それも膨大な赤字になっている。百億以上赤字になって出てきている年もあるわけです。そういうようなことから言って、不定ですから予測することは非常に困難でありますけれども、しかし、大体四十億程度の純益はあるんだ、こういう御答弁なんです。それで私は、一体木材の値上がり、あるいは今後の国有林の増伐というものを含めて、ある程度の見通しを持った場合、四十億程度のものは純益金として出ると言いますから、そうすれば公団に出すだけが民有林協力ではございませんから、従って現状から云えば、この公庫に対する出資というものも、とたんにやめるというわけにはいかないでしょう。これは国有林造林の建前からいってやめるわけにいかないと思う。そうすればどうしたってここで三十億くらいのものを一般会計から出さなければならない。いわゆる純粋の一般会計と称するものから出さなけりゃならない。これは大臣簡単に言いますけれども、ほんとうにそれはできるかできないかというのは非常にむずかしい問題です。これは私はやるべきだと思うのですよ。やるべきだという根拠を持っておるのですけれども、どうなんでしょうか。実際に出資金というようなことだけでなしに、借入金の制度もあるが使わないでやるというような、現実に今見たところ十億くらいのものは年々必要なんです。九年間の見通しに立って、毎年十億くらいのものはどうしても今の状態から言えば、純一般会計といいますか特別積立金にたよらないものが必要だということがややはっきりわかっているわけです、十億くらいのものが。これは一体大臣の今おっしゃる出資金をふやしていくということで理解していいですか。
#95
○国務大臣(周東英雄君) ただいまお答えをいたしましたように、原則は特別会計からの借入金による一般会計の出資ということに原則を置いておりますが、ときに特別会計の利益金にも増減があると思います。そういう場合において、やむを得ぬ場合において、純粋の一般会計からも出し得るということはあり得ると私は考えております。しかし、今後の将来十カ年の見通しでありますから、いろいろと変化はいたしましょうし、私どもは民有林その他の造成に関して国有林の経営のあり方というものについても、相当今後とも考えつつ、その利益は民有林造成その他に使っていくことがほんとうの林野行政の姿だと、こういうような考え方を持っておりますゆえに、今直ちにうんとふえるとも減るとも申しませんけれども、一つの国有林野特別会計に上がる利益を民有林の方の造成に向けるという制度を開いてきたのです。今後ともそういう方向へ向かって検討も加えていきたい、かように考えております。
#96
○北村暢君 それでは三十六年度の純益金見込みは四十三億程度と、こう見込んでおられる。ところが、今度の仲裁裁定の実施によりまして補正予算を組まれるか、予備金の三十億を使われるかわかりませんけれども、とにかく今年の純益見込みそのものが、もうすでにちょっと怪しくなっているわけだ、四十三億というものが。四十三億純益があったからといって、四十三億全部持っていくわけにはいかない、今度の特別会計の改正から言えば。二十億程度しか持っていけない。そうして仲裁裁定の実施によって二十億程度でなしに、私の感覚から言えば、もう三十億も四十億も要る。仲裁裁定の実施だけで要る、このように思う。その場合にとたんにこの特別会計の特別積立金に持っていくものが、三十六年度の初っぱなからもうあぶなっかしい、こういうことが出てきておる。一体どのように対処されますか。
#97
○政府委員(山崎斉君) 三十六年度の問題につきましては、先般も御説明いたしました通り、仲裁裁定等で経費が要るわけでありますが、予備費からそういうものを支出するという考え方であるのでありまして、予備費の範囲内におきましては、その四十数億出ると見ております利益金というものとは、予備費を使っても関係ないという形になっておりますので、その点はお含み願いたいと思います。
#98
○北村暢君 四十億使うと言ったって予備費は三十億しかないですよ、本年度の予算で。そうすれば三十七条適用者以上で十八億か十九億要る。あとの作業員はこれはもう人員から言えば膨大なもんでしょう。こういうものの賃金も今年には、三年も上げないでおるのだから上げざるを得ない。そうすれば予備費だけでは間に合わないということが出てくる。その場合災害がなければ幸いだけれども、災害があった日には、これはもう大へんなことになる。そういう点からいって、予備費というものは何も仲裁裁定の実施にばかり充てる金ではないわけですから、これはやはり予備費として考えるべき問題であるということを言えば、純益金の四十三億というものは非常にむずかしいのではないか。それについてやっていけると言うなら、この点は私はあまり今くどくいたしません。これは労働問題があるときにいっか徹底して一度やりたいと思っておりますから言いませんが、とにかくそういう要素を一つ考えてみても非常に不安定だ。従って従来官行造林でやっておれば一切こういうものは、官行造林ですから特別会計でやるのですから、赤字が出ようと何しようと心配要らなかった。ところが公団に移るというと、公団の将来の資金の見通しということになるというと、出資金でいきたいと思うが、借入金の制度もある。借入金制度ということになれば、利子のつく金でやるということになれば、とたんに分収歩合というものに影響してくる。これはもう非常に不安定なんです、実際問題として。だから私は実際問題として今度の公団法の改正によって公団が費用負担者としてやっていくというけれども、一体官行造林と比較してみて、今後の資金運用においてこの公団の資金というものが安定性があるのかないのかということが、今後の契約を促進していく上において非常に重要な要素になる。何が何だか不安定なものとそりゃ契約しろと言ったって契約しない。分収歩合が出資金が無利子の計算と資金運用部資金の六分五厘何がしかの資金を借りるのとでは、とんでもない差になってくるわけです。公団が立ちゆくか立ちゆかないかという問題になる。しかも、今後の造林の予定地は水源林と保安林ですよ。純益が上がらないことはわかっている。分散して非常に不経済です。そういうようなときに、公団の資金というものが安定してないというと、この事業というものはスムーズにいかない。従って、私が大臣に対してしつこくこの資金の裏づけというものについて聞いていることは、そこにあるのですよ。今後のこの公団造林が成功するかしないかのキー.ポイントなんです。だからしつこく聞いているんです。どうなんですか。これは私の主張からいえば、従来水源造林造成というものは国が七割補助、県が三割をもって、全額補助金で毛って実施されていた。維持、管理の費用が出てないというけれども、これは県が造林をやってきたでしょう。だからやっぱり土地所有者からすれば全額補助金でできたものなんです。そういうものなんです。従って、私は当然国が全額これは出資すべきだという主張を持っている。もしかりに公団でやるとするならば、反対ですけれども、やるとするならば、そういう出資でなければならない。これは当然のことですよ。そういう当然のことについて、大臣はどういう感覚を持っておられるか、一つ伺っておきたい。
#99
○国務大臣(周東英雄君) 先ほどからお答えいたしておりますように、出資が原則で、この点については私は心配ないと思うんです。しかし、ときにいろいろな場合が起こってくるという場合があれば、もちろん一時立てかえ金で借り入れをすることもありましょうけれども、これは先ほど言ったように、どうしたって利子のつく金で、返さなければならぬのでありますから、これはあくまでも例外で、問題はまずそこにいくまでに特別会計の利益金の繰り入れによる一般会計からの出資以外に、純粋なる形の一般会計からの繰り入れも考えておりますということを申し上げたのは、そういう点であります。
#100
○北村暢君 大臣は衆議院の段階の審議のときに、ごく軽く借入金もやりますというようなことを答弁しているんですよ。速記録ちゃんと私調べておる。それで、今言ったような感じじゃないんです。ごく軽い意味で借入金でもやるということを答弁しておりますよ。速記録を調べてごらんなさい。だから、私は心配だから突っ込んで聞いておるわけです。でありますから、まあ今後の問題ですから、この問題はそのくらいにいたします。そこで、これは原則として出資でいく、これは一つ確認をする。もう例外中の例外として借入金ということもいたす、このように大臣の趣旨は私は理解しておきたいと思うんですが、この点差しつかえございませんか。
#101
○国務大臣(周東英雄君) 御意見の通りです。
#102
○北村暢君 次にお伺いしたいのは、保安施設地区の問題なんですが、従来の水源林造成事業というものが官行造林に切りかえられ、さらに公団に切りかえられようとしておるのでございますが、その間に保安林の整備臨時措置法の制定、それから治山治水臨時措置法、こういう法律、それから官行造林の改正法案、これらのものが出ておるのですが、この統一解釈をしてくれということを、私は要求しておったのでございますが、一応これについての説明をお伺いいたしたい。
#103
○政府委員(山崎斉君) 森林法の第四十一条に言います「保安施設事業」といいますのは、同法の二十五条第一項第一号から第七号が保安林の水源涵養、土砂の流出の防備、土砂の崩壊の防備等を掲げておりますが、この第一号から第七号までに掲げる目的を達成するために、国または都道府県が行ないまする森林の造成事業または森林の造成もしくは維持に必要な事業を言っておりまして、これらの事業を行なうのに必要な限度におきまして、森林または原野その他の土地を保安施設地区として指定することができる、こういうことに相なっているのであります。森林が保安施設地区として指定されました場合は、同法第四十五条におきまして土地の所有者に造林、森林土木事業その他の保安施設事業の実施行為並びに指定期間内に行なう保安施設事業に係る施設の維持管理行為を拒むことができないという、いわゆる受忍義務が課せられることとなっているのであります。一方、官行造林事業として行ないます水源林の造林は公有林野等官行造林法で明らかな通り、土地所有者を相手方とする分収造林契約に基づく造林行為でありまして、土地所有者は国と対等の立場にあるわけでありまして、必ずしも契約に応じなければならぬという義務はないわけであります。従いまして、官行造林と保安施設事業としての水源林造成とは、その行なう行為自体は同じであります。前者は契約によって行なわれるものであり、後者は地区を指定して受忍義務を課して行なう事業であるというような点で、本質的に異る関係にあるのであります。官行造林による水源林の造成事業は、従いまして、森林法の第四十一条による保安施設事業であるとは解し得ないというふうに考えているものであります。
#104
○北村暢君 官行造林は、四十一条の施設地区の保安施設事業ではないということのようでございますが、そうすれば、他に保安施設事業というものは実施しておりますか。
#105
○政府委員(山崎斉君) いわゆる崩壊地と山腹の復旧工事というものは、なるほど保安施設事業としてやっているのでありまして、造林という行為につきまして、民有の保安林等に対しまして造成事業というものは、現在の段階では保安施設事業として考えているものではないという状況でございます。
#106
○北村暢君 それでは、あなたの出されましたこの資料についてお伺いしますがね。私があとで資料要求いたしました五十八ページの資料です。昭和二十四年からやっております水源林造成事業というのは、森林法四十一条の二項の保安施設事業である、このように思いますが、いかがでしょうか。それから保安林及び保安施設地区の指定、解除等に関する手続規程、昭和二十六年九月七日の農林省訓令八です、これの第九条に、水源林造成卒業というものは、明らかに保安施設事業ということになっておりますが、先ほど申しました、二十四年から実施している水源林造成事業、これは森林法改正が二十六年でありますから、少なくとも二十六年以降実施されております水源林造成事業というものは、どういうものであるか、一つこれについてお答え願いたい。
#107
○政府委員(山崎斉君) 昭和二十四年から行なっております新値事業に対します国と県が全額補助するという補助事業による水源林造成事業は、保安施設事業であることは、お説の通りであります。
#108
○北村暢君 そうしますと、資料として配付されております昭和二十四年から三十四年まで続いて参りました水源林造成事業は、資料によりますこれらの計がどれくらいになっていますか。十一万町歩かなんかになっていたと思いますが、これは一体この森林法に基づく水源林造成事業でございますか。
#109
○政府委員(山崎斉君) 三十四年度まで水源林造成事業という名のもとに補助事業として行なって参りましたものは、保安施設事業であるわけであります。
#110
○北村暢君 そうしますと、補助事業は保安施設事業だというのでございますが、二十九年の保安林整備臨時措置法による保安林整備計画による要造林地四十三万町歩というのは、これは一体、保安整備計画による水源林造成事業でございますか。
#111
○政府委員(山崎斉君) これは保安林整備臨博措置法による事業計画であるわけでありまして、その必要とする造林を保安施設事業としてやるもの及び官行造林等で契約でやるというようなものが、その内容をなしておるということになるわけであります。
#112
○北村暢君 このときの説明によれば、昭和二十九年の保安林整備臨時措置法によって、従来の保安林、水源林造成事業は、無立太地あるいは伐跡地、こういうものに対して、粗悪林まで含めて水源林造成事業というものが拡大せられたわけです。そうしますと、この拡大せられたものは、森林法にいう水源林造成事業と、そうでないものとに分かれるのですか。
#113
○政府委員(山崎斉君) 実行の方法としては、そういうふうに分かれるわけであります。
#114
○北村暢君 それは、法的にどこで区別するように書いてありますか。
#115
○政府委員(山崎斉君) これは法律に保安施設事業としてそれをやるのだ、あるいはそうでない方法でやるのかというようなことは、法律的には何ら明示されていないというようなことであります。
#116
○北村暢君 そこであいまいになってしまったんですよ。この森林法による保定施設事業である水源林造林と、そうでないものがあるというのですが、そうでないものというのは、どこの法律にあるのですか。
#117
○政府委員(山崎斉君) 森林法で規定しております保安施設事業と申しますのは、先ほど申し上げました通り、その事業を国または県がやるということを前提にして、これらに指定等を行ないまして、その土地の所有者は、その行為を受忍する義務があるという強制的な制度であるわけであります。そういうものでどの程度、どういうふうにやるのか、あるいはまた、それによらないで、契約等の方法でどの程度どういうふうにやるのかという点は、これは森林法等で明確に規定されていないということになっておるのであります。
#118
○北村暢君 その森林法で明確でないものを一体どうやってやるんですか、これは……。
#119
○政府委員(山崎斉君) 保安施設事業は、森林法に基づいてやるわけであります。保安施設事業として考えないものは、今お話ししましたように、契約というふうな行為でやることができるということになるのであります。
#120
○北村暢君 それじゃ今まで二十九年からありました三十五万ヘクタールのその内訳は、一体、森林法によるものと、そうでないものと、どういうふうになっていますか。面積は、どういうふうに分かれておるのですか。
#121
○政府委員(山崎斉君) 三十一年の点は、三十一年に保安施設事業として実行いたしました水源林造成事業は、両年度で四万一千三百町歩、それから三十二年度から三十四年度までに保安施設事業として実施いたしました水源林造成事業は、一万八千町歩ということに相なっているのであります。
#122
○北村暢君 その実施したのは、それを積み重ねていくというと、三十五万町歩になるのですよ。だから三十五万町歩は、あなたが今これからやろうとする二十三万三千町歩も含んでいるし、全部含んでいるものが、集約して三十五万町歩になる。四万一千三百町歩ですか、それに一万八千町歩、こういうものをひっくるめて、全部積み重ねていってごらんなさい。そうしたら、あなたたちが私たちに今まで説明しているところによると、三十五万町歩というものになるわけなんですよ。それじゃこれはやはり森林法にいう保安施設事業じゃないのですか。
#123
○政府委員(山崎斉君) 昭和二十九年度におきます水源林地帯に対します要造林地というのが四十三万町歩でありまして、このうちで国が保安林整備臨時措置法によりまして買い上げるところに予定されております要造林地が八万町歩。従いまして、民有林におきまして実行すべき要造林地が三十五万町歩ということに相なっておるのでありまして、これに対しまして、先ほど申し上げましたように、官行造林事業によって実行いたしましたものが三十、三十一年度の両年度で三千ヘクタール、水源林補助事業としての水源林造成事業で両年度に実行いたしましたものが四万一千三百町歩という経緯に相なっておるのであります。
#124
○北村暢君 そういうことを聞いているじゃないのですよ。三十五万町歩は当初の計画で、森林法にいう施設事業としての水源林造成事業とそれ以外のものがあるというから、それ以外のものと分けるというと、一体三十五万町歩というのは、どういうふうに分かれるのかということを聞いておる。分かれてなんかいないでしょう。
#125
○政府委員(山崎斉君) この点、たびたび御説明申し上げております通り、三十五万町歩というものが二十九年度末でありますか、におきます保安林整備臨時措置法による造林を必要とするものということに計画がなっておるのであります。
#126
○北村暢君 そうしますと、官行造林で実施した水源林造成事業というものは保安林施設事業の水源林造成聖業ではないということですか。
#127
○政府委員(山崎斉君) 当初に御説明申し上げました通り、官行造林事業でその水源地帯の造林をやりましても、それはいわゆる森林法にいう保安施設事業ではないというふうにおくみ取り願いたいと思います。
#128
○北村暢君 そういうことは勝手ですよ、あなた。提案理由の説明を見てごらんなさいよ。官行造林は保安林、森林法にいう保安施設事業の該当地区に対して官行造林や水源林造成をやってないかというと、これはそれに該当する地区は幾らでもありますよ。しかも三十二年からは水源林造成事業というものを引き継いで、全部官行造林でやるということになっておりますよ。そうすると三十三年以降は、この森林法にいう水源林造成事業というものはなくなってしまうじゃないですか。それ以外にやったことがありますか。やったものがあるのなら出して下さい。県でやっておりますか。やってなければこの法律改正しなければならないのですよ。
#129
○政府委員(山崎斉君) 当初申し上げました通り、官行造林の、水源地帯につきまして行なっております官行造林事業という造林と保安施設事業としての水源林造成事業というものとは、その行なう行為自体は同一だというふうに考えております。これがいわゆる受忍義務、義務という形で強制的にやられるというものと、契約によってやるというものとは、ここに本質的な差があるということは申し上げました通りでありまして、その対象あるいは所在する地域、そういうものは、いわゆる両者は目的とするところは同一ではあるのであります。その事業のやり方、性格というものから、富行造林事業というものでやる水源林造成というものは森林法でいう保安施設事業ではないということを申し上げているわけであります。
#130
○北村暢君 そうじゃないのですよ。あなたの提案理由の御説明では、こういうことを言っているのですよ。林野庁の今までの説明では、水源林造成事業は国が七割、県が三割持って全額補助事業でやってきた。しかしこれは造林だけであって、県がその後の維持、管理というものができないから、官行造林でやるのですと、こういうことになっているのですよ。だからやる仕事は、内容は同じなんです。それを引き継いだ形になっている。そうでしょう。それ以外のものがあるのですか。あなたの言う三十五万町歩というものの中のものですよ、全部これは。官行造林でやっているものも何も。
#131
○政府委員(山崎斉君) お話しの通り三十五万町歩というものの中におきましてと申し上げますのは、従来官行造林事業で水源地帯造林をやり、あるいは今後やろうとしておりますものもお話しの通り三十五万町歩の中にあることは、これはもうお話しの通りでありまして、それを実行する方法の点からいたしまして、森林法でいう保安施設事業というものではないということを申し上げているのであります。
#132
○北村暢君 それじゃ、森林法にいう保安施設事業はどこでやっておりますか。どこでもやっていないでしょう。やっておりますか。
#133
○政府委員(山崎斉君) 水源林地帯に必要な造林を行なうということに関連いたしましての保安施設事業は、三十四年度をもって終わったというか、打ち切ったわけでありまして、三十五年度からは、そういうものは民有林についてはないという形になるわけであります。
#134
○北村暢君 これはもう大波乱をしているのですよ。あなたは今水源地帯とか何とか言いますが、水源地帯という言葉の定義を言って下さい、それじゃあ。水源地帯とはどういうふうにして分けるのですか。どういうふうに定義するのですか。そんなものはないのです。
#135
○政府委員(山崎斉君) 水源地帯と申しましたのは、非常に通俗的にお話ししたわけでありまして、保安林整備臨時措置法で考えております先ほどお話のありました三十五万町歩というものを申し上げているわけであります。
#136
○北村暢君 この水源地帯という言葉と三十五万町歩と一致するとするならば、これは森林法でいう施設事業です。当然やるべき地域ですよ。しかも、それじゃあらためてお伺いいたしますが、農林大臣に聞きますけれどもね、今度の法律の中における公団法の改正で、農林大臣は地域の水源涵養のため「森林の造成を行なう必要があるものとして農林大臣が指定する地域内の土地につき、」と書いてある。この「農林大臣が指定する地域内の土地」はいかなる基準によって地域を指定するのか、それから森林法でいう保安施設地区というものは、やはり農林大臣が指定をすることになっておる、それから保安林施設事業というものについて大臣が指定することになっている、これの一体区別はいかなるものによって区別するのか、同じものなのかどうなのか、これを説明して下さい。
#137
○国務大臣(周東英雄君) その指定は、二つの場合があると思います。水源涵養のために保安林として指定された土地、それから保安林整備臨時措置法による保安林整備計画における水源涵養のための保安林造成指定計画地というふうになっております。
#138
○北村暢君 それじゃ二つに分かれるとするならば、森林法によるものはいいが、それ以外のものはどうする、どうやって指定する、基準は何ですか。
#139
○国務大臣(周東英雄君) 長官からお答えいたさせます。
#140
○政府委員(山崎斉君) 森林法によりましては、保安林として指定された土地を、この対象のものとして指定するということには問題はないと思うのでありますが、次の保安林整備臨時措置法第二条の規定による整備計画におきます水源涵養のために保安林として指定しようとする計画地と、こうなっておるのでありますが、これは計画地であるわけでありまして、造林等の事業の終了に伴いましてこれが森林法でいう保安林となる、こういうことになるのであります。
#141
○北村暢君 あなたの答弁は法律のどこを読んでいるのだ、一体。それじゃ第一問の答えについてお伺いしますが、森林法でいっておるところのものがあるというのだから、施設事業の水源林造成事業というものがあるというのだから、これはだれが行ないますか。
#142
○国務大臣(周東英雄君) 私は先ほどから長官とあなたの御質問を聞いておるのですが、先ほどから長官がたびたび申しておるのは、実態としては、保安水源を涵養して、これを治水関係から守るというために必要な水源林を涵養するということについては、大体の目標は同じだと思うのです。しかし、その場合に、実体的に国が水源林涵養の仕事を義務としてやらしめる場所と、それから契約によって、必ずしもその義務というふうに強行しなくても、その場所を水源酒養としてやった方がいいというような場所を契約地として相互の計画に基づいてやるという場所と二つあるということを、私は長官が説明していると思うのです。
#143
○北村暢君 大臣の今の答弁の最初の点で、森林法にいう施設地区で施設事業として水源林を造成するものがあると言われたでしょう。それはだれが行なうのかと聞いている。そんなものはないだろう。これからやるのだから。
#144
○政府委員(山崎斉君) その点は先ほど私申し上げましたように、水源林造成事業というものは、三十四年度をもって中止されたのでありますので、今後におきまして水源林造成事業というものを対象にしました保安施設地区の指定というものはないというふうに考えております。
#145
○北村暢君 それじゃ法律、これは廃止しなければなりませんね。
#146
○政府委員(山崎斉君) 保安施設事業と申し上げますのは、この水源林の造成事業だけではないのでありまして、いろんな事業があるわけでありますから、保安施設事業としての必要性というものは、今後なお大きく残っていくということになるだろうと思っております。
#147
○北村暢君 それじゃ保安林及び保安林施設地区指定、解除等に関する手続規程の第九条の第一項の水源林造成事業というものは、これはなくなったのですか。
#148
○政府委員(山崎斉君) 国有林の行なっております国有林地内等におきます水源林の造成事業というものは、今後とも行なっていくつもりであります。また国か買い入れました保安林の水源林造成事業というものも、もちろん行なっていくわけでありまして、これらは契約等によるわけではないのでありまして、国有林につきましてはそれは保安施設事業だというふうに考えるべきもんだと思っております。
#149
○北村暢君 保安施設事業というのは、水源林造成というのは、保安施設事業としてあるのでしょう。
#150
○政府委員(山崎斉君) 今後とも国有林についてはその制度が残るわけであります。
#151
○北村暢君 民有林についてはないのですか。
#152
○政府委員(山崎斉君) 民有林につきましては、先ほど申し上げました通り、水源林造成という仕事を対象とする保安施設事業と申しますか、それは三十四年度をもって、五年度以降はないということになっております。
#153
○北村暢君 それは三十三年度、四年度は、官行造林に三十二年度引き継いだ。引き継いだのだけれども、従来の行きがかりがあって、どうしても切りかえられないものがあって、三十三年、三十四年は実施したのでしょう。だから、三十三年までは、三十二年から実施する官行造林というものの水源林造成事業というものはちゃんと国が引き継いだ。しかも、それは県でやっては管理、維持がうまくいかないから、自行造林で引き継いだ、こういうことなんだ。そういうことでしょう。それを今公団に引き継ごうとしているのですよ。あなた、いいですか、それを今公団に引き継ごうとしているのですよ。だから、三十万町歩というものは、ずっと続いている。法の趣旨で最初水源林造成事業という森林法で考えておる施設事業というものは厳然としてあった。三十五万町歩の中に入っておる。それをただ県でやる。あなたの解釈する森林法で言う施設事業として法律に基づいてやっているか、あるいは官行造林としてやるか、それから今公団についてやろうか、こういうことなんだ。そういうことでしょう。従って、これは官行造林でやろうと、これは官行造林で水源林造成が終わったならば、これは保安林になっていなければ保安林に指定しなければならない土地でしょう。それから保安林に指定してあったとするならば、それは施設地区として指定すれば、それは施設地区と、施設地として保安林施設としての事業だ、そう解するべきなんだ。従って、この法律に基づくものが公団に引き継いだ場合には、これは全く性格が別になってくる。この法律からいえば国もしくは都道府県、県しかできないことになっているのですよ、そういう施設地区は。そうでしょう。そうすると、公団がやるということは、明らかにこの森林法の精神からいえば違反ですよ。そう思いませんか。
#154
○政府委員(山崎斉君) 保安施設地区として指定せられておりますところは、もちろんお説の通り国及び県でやらなければいかないということに相なっておるのであります。しかし、現在保安施設地区として指定されていないもの、その造林ということを十分やっていくということは、森林法からいって違法であるとかいうものではないように考えます。
#155
○北村暢君 これは非常に無理なんですよ。あなた方の森林法の解釈からいったって、非常に無理な解釈をしておる。施設事業の中には水源林造成事業というものは入っているのです。それをあなた方は打ち切っただけの話なんだね、そうでしょう。これは官行造林でやったから、国がやったからそれでよかった、管理運営がうまくいくからというので、しかし、今度はあなた市町村が主体になって造林をやるのでしょう。そういうものに変わろうとしておる。国もしくは県でやっていたものが公団というもの、あるいは市町村が実際の造林者となった場合には、維持、管理というものは市町村がやる、そういうふうに段階はうんとレベルの低いところにくるのですよ。それであなた保安林行政うまくいくと思っておるのですか。
#156
○政府委員(山崎斉君) 保安林造成事業と申しますか、保安施設地区に指定いたしまして、保安林造成事業、水源林造成事業として、従来国と県で新植費に対しまして全額の補助をしてきたことは御承知の通りでありますが、この場合におきましても、事後におきます手入れ、維持、管理というふうなものにつきましては、所有者がやるという建前に相なっておるわけでありまして、そういう点から申し上げまして、今度の考え方というふうなものが森林法で非常に違法だというふうなものではないように考えます。
#157
○北村暢君 先ほどの答弁で、森林法に基づく施設事業の水源林事業がある、それからもう一つある、二つあるとこうおっしゃったね。その二つある方の一つの方だけ、森林法に基づかない方だけは今公団がやろうと、こういうことなんです。森林法にあるけれども実体的にはないのだと、こういうことですか。従ってそうなればこれはやはりあなた方の方の治山治水というものの考え方、保安林行政というものの考え方、これは変えなければならないのですよ。大体官行造林に切りかえるときに、あなた方は森林法に違反をして水源林造成をやったでしょう。水源林造成というのは官行造林でやることになっておらぬ、やってないのに、あなた方は官行造林で水源林造成をやったでしょう、法律違反ですよ。あなたははっきりこの前認めた。あなたははっきり認めておるでしょう、三十二年度から水源林造成をやるということは法律に違反をしておるということ、第一条の方に違反をしておる。それと同じように保安林行政というものが国有林の業務部で、今まで官行造林でやってきたからそういう形になっておる。実はこれは大きくいってやはり治山治水の問題なんですよ。治山治水の問題なので、昨年改正された治山治水の十カ年計画見てごらんなさい。あんたいいですか、これで荒廃地の問題、新生荒廃地、これは荒廃地の復旧工事と防止の工事でしょう、それに防災林造成、これに当然水源林造成というものが入ってこなければ、この治山十カ年計画というものが成り立たないのですよ。それをこの十カ年計画の中に入らないものは、この水源林造成事業というものはほかでやっておるのだ、だからこの中に入っていないのだと、こう言うのだから、これはすでに森林法なり何なりの精神を逸脱したところのものをあなた方は今やろうとしている。しかもその考え方は、水源林というのは奥地林で無立木地で、しかも拡大はしたけれども、とにかく経済採算の成り立たないところです。従って、森林法のいう施設事業として指定をして、それの犠牲になったものについては補償まですることになっている、保安林に指定してね、そうでしょう。だからあなた方はこの保安林行政の中から水源林造成というものを除いて、取ってしまったというのはいつからそれをやったのですか、それじゃ。保安林行政の中にないでしょう、水源林造成というものは。
#158
○政府委員(山崎斉君) たびたび申し上げております通り、三十四年度をもって保安施設事業としての水源林造成は中止したのであります。
#159
○北村暢君 中止したら、今度はそれじゃないわけですね。当然十カ年計画なり何なりには載ってきませんね。従って、治山治水十カ年計画による荒廃地それから新荒廃地ですか、ここに出ている荒廃地復旧事業、それから防止事業、これは保安林の施設事業として残っておりますね。
#160
○政府委員(山崎斉君) その通りであります。
#161
○北村暢君 それで水源林造成事業だけこの保安林施設終わったということで除いているということはですね、現実には終わっていない。当初の計画からいえば何も終わっていない。これからまだ二十三万二千町歩やろうとしている。その中に全然指定地域がないということなんです。そうじゃないのですよ。あなた方は当初計画したものは、あくまでも水源林造成事業としてそれを官行造林に引き継ぎ、今公団に引き継ごうとしている。当然あると考えなければならぬ。そんなことで一体あなた治山治水事業が確保されますか。大臣はこの治山協会の会長じゃなかったのですか。それであなた一体治山治水国土保全ということが確保できますか。
#162
○政府委員(山崎斉君) 今までもたびたび御説明いたしてきておりますように、水源林造林という仕事を、三十四年度までは民有林につきましては、保安施設事業として実施して参ったことは御承知の通りでありますが、三十五年度からはこの保安施設事業としてではなしに、官行造林という形で契約を前提としてこういうこの造林を実施しようということになっておるわけでありますので、これのしかも、この密行造林でやろうと考えておりましたのを、三十六年度から公団による造林によってやっていこうというふうに考えておるわけでありますから、こういう重要な地帯に造林というものがそのまま打ち切られて放置されるということではなしに、この公団造林でこういうものを計画的に従来よりも拡大してやっていこうということに考えておるわけであります。
#163
○北村暢君 納得しませんが、とにかく森林法改正してでなければ、そういう論は成り立ちませんよ。あなた中止したと言うけれども、一体あなたこの通り水源林造成事業というものはりっぱに載っている。載っておるのに三十四年は、実質的には三十二年でもってこれは中止したのだ。あなたたちはそうしたならば、この保安林事業の中から、施設事業の中に水源林造成事業費というものはなくなったのでしょう。そういうものはない、今実施していないのだから。
#164
○政府委員(山崎斉君) たびたび御説明申し上げておる通りでありますが、森林法でいっております保安施設事業、造林を対象としてやっております保安施設事業というものは、水源地帯の必要な造林というものが、保安施設事業という指定のもとに全部やられなければならぬというふうに規定されておるわけではないのでありまして、保安施設事業という形でやるものは、森林法にありますような、土地所有者に受忍義務、一方的に申し上げますと、行政的な措置によってやることができるということに相なっておるわけであります。また、同一の地区に対して、契約というようなものを前提にいたしまして、それの造林をするということを、森林法におきましても、禁止すると申しますか、拒否しておるという性格のものではないように思うのであります。
#165
○北村暢君 そういうことを聞いているのじゃなくて、実質的に三十二年から水源林造成事業という保安林施設事業はなくなったんだから、これは改正をする必要ございませんかと聞いている。
#166
○政府委員(山崎斉君) その点は、もう御説明申し上げました通り、水源林の造林を対象にいたします保安施設事業というものは、今後とも、国有林という所有形態のもとにおきます水源林の造林事業というものは、やはり保安施設事業であるというふうに解釈すべきものだと考えております。
#167
○北村暢君 納得はしませんがね。私が頭悪いせいか、行政が実は混乱しているのですよね。正直なことをいって、あなた方は、それじゃ、この水源林を分収造林でやっていこうという考え方に立っておるわけでしょう。従って、保安施設事業じゃない。保安施設事業じゃない。こういう理解だと思うのです。ところが、明らかに三十五万町歩の中には、水源林、この森林法でいうところの施設事業なり水源林造成事業というものはあったはずなんだ。あったはずなんだ。それを三十四年で打ち切ったと称しておる。それは、あれですよ。県で行なうやつが打ち切られただけの話で、実体には残っておるのです、面積にはね。それと同じような地区も残っておる。これは弔う事実なんですよね。そういうものについて、それがなくなったんだといっておるけれども、今度は公団でやるようなところは、だんだんいいところをやっていって、もう、残っておるというところは、奥地林の非常に悪いところが残ってきておるのです。性格からいえば、これこそほんとうに森林法でいう施設事業として、先ほど来言っているように、公団という分収造林契約でやるものは任意でありますから、相手が応じなければ、計画造林できない。そういう場合に、水源林造成を目的とするところであるならば、これは厳然、施設地区として指定をし、そして施設事業を行なうのが当然。しかもあなたの方では、今度の対象地の中に部落有林というものを持っておる。その部落有林というものが、一万何千町歩という、一万八千町歩というものは、施設地区に該当するけれども、権利関係が複雑だから、これは実施しないと。従って、一万何千町歩のは、当然保安林として指定し、そして、拒否できないような形で、法の精神からいえば、指定をして、そして四十五条によって、「施設の維持管理行為を拒んではならない。」と、こういうような規定を適用してまでやらなければならない性格のものなのか、ならない性格のものなのか。そういうものは、あなた行政上むずかしいからといって、公団でやることがむずかしいからといって、放棄してしまったのでしょう。一体これで保安林行政がうまくいくと考えておられるのですか。
#168
○政府委員(山崎斉君) お説の通り、二十五万七百町歩今後造林すべきものは残っておるわけでありますが、その中に、部落有林で入会慣行等のためこれが複雑で、契約が困難だというのが一万八千七百町歩あるということは、資料でも提出いたしておる通りであります。われわれといたしましては、それを差し引きました二十三万二千町歩は、この九カ年で話し合いを、契約を前提といたしまして造林ができるという見通しに立っておるのでありますが、この一万八千七百町歩は困難だというふうに考えておるのであります。従いまして、この九カ年の造林計画というものには、その二万八千七百は入ってないことはお説の通りであります。で、これがそのまま、水源林の造林ということが必要なことは明らかであるわけでありまして、私たちといたしましても、これらの関係者等に、十分時間もかけ、努力いたしまして、これの入会慣行等の整理と申しますか、入会権者等と話し合って、そういうものの権利関係等を近代化するというふうな努力をいたしまして、これが可能であるということに努力いたしまして、その暁は二一三万二千町歩のほかに、こういうものも造林するということを考えて参らなきゃいかぬというふうに思っておるのであります。
#169
○北村暢君 あのね、今度の公団法の中で、農林大臣は地域を指定することになっているのですよね。水源林造成のために地域を指定する。指定をして、そうして公団で分収造林やろうというのでしょう。この指定をしてやろうというからには、やはり森林法でいうこの施設地区の指定というものと関連がなければならない。従って、あなたは今、こういうふうな答弁をしているけれども、もう二、三回前の答弁では、この公団のやるところは森林法のいう保安林の指定地域に入るのですかと言ったら、入るところもありますと、こう言って答弁していますよ。それは答弁しておったですね。
#170
○政府委員(山崎斉君) この公団のやります造林の地は、現に保安林であるもの、並びに保安林整備臨時措置法で、保安林として予定しているところを対象にしてやるわけでありまして、その予定しておる部分につきましては、造林を終われば、これを保安林に指定するということを申し上げたつもりでおるのであります。
#171
○北村暢君 それですからね、施設地区の指定と、施設事業というものを回避されておるのですね。そうでないものをやるのでしょう。保安林の指定した中で予定地と。そういうところで、この森林法できめたもの以外のものをやろうとしているわけですね。
#172
○政府委員(山崎斉君) 森林法で申し述べております保安施設地区と、引き続いて保安施設事業だという措置は、この契約関係でやりますものには適用する趣旨ではないということを申し上げておるわけであります。
#173
○北村暢君 だから、適用する趣旨でない、まあ三十四年で終わったというのですから、そういうものはなくなったということなのですから、当然この法律に基づかないものなんですよ。従ってこの公団法でいっている農林大臣の指定地域というものは、ここでいえば非常に詳しくこういう規定をしているのです。それは公団法の中で農林大臣の指定する地域なんという基準なんかないでしょう。これ、ないでしょう、何にも。どうやって指定するの、これは。
#174
○政府委員(山崎斉君) その点、今まで私が説明いたしましたことは不十分であったかと思います。端的に、結論的に申し上げますと、この水源林の造林を公団で今後やろうと考えておりますところは、従来のように国と県が新植費を負担いたしまして造林するといたしますならば、保安施設の地区として指定せられるであろうところを考えておるわけでありますので、三十四年度におきまして、これを、なくなったからやめたということを申し上げているわけではなしに、今までの水源林造成事業という方法によるやり方が適切ではないという考え方に基づいて、それを中止したという経緯に相なっておることを申し上げておるのであります。
#175
○北村暢君 それは、そういう逃げの答弁をしておりますけれども、結局はこの森林法の施設地区に該当するところなんです。実際今や言われている通り該当するところなんです。ただやり方が違う。やり方が違うのであったならば、この規定を生かして、施設地区を指定をして、そしてこの施設事業というものを公団ができるように法改正をしてやったならば、まことに明確にできるんだ、これはそう考えられないのですか。
#176
○政府委員(山崎斉君) 保安施設事業としてこれをやります場合、新植につきましては、国と県で従来新植だけについて全額を負担するという方法をとっておったのでありますが……。
#177
○北村暢君 そういうものを改正すればいいんだよ。維持費を出すということを公団ができるということ……。
#178
○政府委員(山崎斉君) それが維持あるいは管理というふうな全面的なものにつきまして、保安施設事業という森林法に基づく形でこれをやっているということには、非常に大きい問題点を含んでおるように思うのであります。保安施設事業として、国なり、国の機関がやりました場合、しかも保育とか、維持、管理の面まで費用を全額見ていくという形におきまして、こういう事業をやっていくかどうかという点は、われわれといたしましては適切ではないというふうに考えておるのであります。
#179
○清澤俊英君 関連して。だんだんわからぬようになってきて、頭が混乱してきてどうも困ります。そこで、三十五年に出ました治山治水緊急措置法というのですね、あれによって、前期五カ年計画が済んでいるでしょう。その中へ水源造林事業というものは入っているのですか、入っていないのですか。
#180
○政府委員(山崎斉君) 民有林につきましては、入ってないという形に相なっておるのであります。
#181
○清澤俊英君 大臣、おかしいんじゃないかと思うんだな。治山治水の中で、入り用であるということで一応の計画を立てる限り、民有林も国有林も公有林も何もないだろうと思うのだがね。どれくらいの腹がまえで治山治水の計画を立てておられるのですか。どうもそこらが混乱してわれわれわからぬようになってきたんだ。
#182
○政府委員(山崎斉君) その点は、先ほど御説明いたしました通り、治山治水十カ年計画で考えております治山事業と申し上げますのは、いわゆる保安施設事業として、今後国と県でやっていこうというものを対象に載せておるわけでありまして、従いまして、その事業につきましては、強制力を持つという性格のものであるわけでありまして、そういうものを治山治水の十カ年計画に掲上しておる。従いまして、強制しないで契約でやっていくという、この水源林造林事業は、この治山事業に入っていないという形になるのであります。
#183
○清澤俊英君 今までわれわれが解釈しておったところでは、水源林というものを全部公団に移すと、こういうふうにわれわれは解釈しておったのです。そういうことに今まで聞いておったのですよ。だから、最後に一つお伺いしようということは、今までは強制力を持った、そういう一つの慣行の形で進められてきたものが、これでいって拒否してしまったら、随意契約だ。だから、契約を拒否した場合には、治山治水も何もめちゃめちゃになるのじゃないか、これを一番わしらは心配してきたのです。そうすると、その前段に残された、これの指定せられた分というものは、今のお話だと公団はやらないのだ、こういうお話ですわね。前段の、計画に入った、強制力を持つものは公団はやらないのだ、こういうふうな今までの解釈になっている、このお話は。そうしますると、残されたものは民有林だけの随意契約だけだ、これだけをやるのだ。そうすると、今までの法律というものをこういうふうにわれわれ見てきた上で、非常に今ショックにあっているわけです。どうなんだ。これらの点をもうちょっと明確に出してもらいたい。
#184
○政府委員(山崎斉君) 保安施設事業と申し上げますのは、たびたび申し上げますように、保安施設地区というふうに指定いたしまして、その指定された場所における水源林造林事業は、保安施設事業であるということに、まあなるわけであります。それで、先ほども申し上げましたように、今後森林開発は公団がやろうと考えております。造林は従来のように国と県で補助事業としてやるといたしますならば、保安施設事業として当然指定せらるべき場所であるわけでありますからして、その方法論において、そこに差があるというふうに御理解を願いたいと思います。
#185
○亀田得治君 ちょっと関連して。時間がないが、ちょっと同じ問題で、長官の説明を私は一応前提にしてお問いするわけですが、あなたの説明の通りとして。で、そういたしますと、この森林法における保安施設事業は、民有林については実行されないのだ、今後はこういうことになる、あなたの説明からいくと、三十四年からそうなりますね。これは大臣、そうなりますかな。そこで疑問が起こるのは……。ちょっと待って下さい。それはもう何べんも私は説明を聞いているのだから、そういうふうに理解している。そうしますと、そういう大きな政策変更をおやりになるには、やはり森林法の一部改正をやりませんといけないのじゃないか。これは私、大臣に一つお聞きしたい。法律はそのままにしておいて、政策だけは一方で、いや、官行造林だ、いや、もう公団を作ってこっちでやらすのだ、これはまあ多少のことは私は法律のワク内で操作していっていいと思いますが、これは相当大きな変化ですからね。だから森林法だけを私たちが見ていると、北村君が指摘するように保安施設事業というものが民有地についてもこう実行されていく、中身はあまり知らない第三者が見たらやはりそういうふうに感ずるわけなんです。だからそういう場合には、やはり私は森林法の一部改正をやって、民有林の保安施設事業というものはやらないのだ、まあ法文の書き方はこれはいろいろあるでしょうが、何かそういうことが伴ってこなきゃ、ちょっとこう一方別な法律だけを作ってそっちへ皆放り込んでいったのだから、事実上森林法の規定はその限りでは死文になっていくんだ、こういう行き方では多少私は問題があろうと思うのですが、これは大臣どうでしょうか、その点まあそれが違法だとかなんとかいうことは別にして、今の森林法のこの規定を見ればやはりなんでしょう、この保安施設事業に関しての四十五条の受忍義務などを見ても、これはやはりむしろ民有林について主として書いておると私は思う。国有林についてはこんなことを一々法律で書かなくたって、国自体の所有地ですから、国が方針をきめれば国が当然その義務があるとかないとかの問題じゃない。むしろ民有林を対象にしての義務を書いているわけなんです。四十五条をすなおに見た場合に。ところが、そういう民有林については今後そういうことがないのだというふうなことになってくるなら、この法律と同時に、何らかの形で森林法自体についてそういう点の改正が出てこなきゃ、私はあまりにも現行法を何かないがしろにする、自民党さんのよく言う順法精神にも反するのじゃないかと私思うので、大臣の一つ気持をお聞きしたい。
#186
○国務大臣(周東英雄君) 沿革なりいろいろな点があると思うのですが、私は森林法の規定は、農林大臣が必要と認めたときにこれこれをやるということで一つの方法論を規定していると思うのですね。しかし場所によってもうそんな必要がないと認めたときに、まあ公有林野というものは官行林もやっていますが、別途の法律では前にあった法律かなんかにおいては分収契約によってやるとか、いろいろの方法をとることができるというような法律を作っていますね。そういう関係だから、私は法律をやれば何でもできるということで悪いことをすることを奨励はしないが、ここに森林法の規定をもう少し幅広く解釈できるのじゃないか、その趣旨に沿って今までずっと林野庁がやっており、非常に厳格に強制までしてやらなくたってできる。場所によって契約によってやっていこうというような、もう一つ下げて公団をしてやらしめるというふうな形に持ってきたことは、必ずしも違法ということではなかろうかと私は思います。しかし、この森林法というものも相当に改正をなさなきゃならぬ点が、今後の森林政策の実行の上にあるとこう言いますけれども、私は今の立場において考えると、これは農林大臣が必要と認められた多少幅のある、ゆとりのある法律の書き方になっておるから、大筋が大体水源涵養等について終わったという場合においては、今度はこれは民間契約に移して分収契約によってやるということのきめた行き方も一つの行き方だと私は考えております。
#187
○亀田得治君 まあ時間ですから……、一応考え方をお聞きしたわけですが、ちょっと私は無理があろうと思うのですね。大体森林法自体がこれは御指摘のようになるほど古いわけです。今日のような事態などをこれは考慮しておらぬから、この器の中に入らないわけだ。森林法の器の中に入らぬのを無理やりに入るような説明をしようとするから、ちょっとやはり無理なようだ。だけれども無理だというくらいは頭に入れておいてもらわないと……。(笑声)いや、もう絶対にこのままで森林法に矛盾しないでいいんだというようなことを言われたってちょっとこれは……、まあこの程度で一つ……。
#188
○北村暢君 一つ大臣に伺っておきたい。大臣は官行造林でやっていた方が、水源林造成にしてもこれは適確にいくことは間違いない。公団にいった方が、実際は国でやりたいのだけれども、手が回わらないから公団にやらせよう、こういうことでしょう。でき得れば国がやるのが一番いい。そのことによって保安林行政というものが、あるいは治山治水行政というものがうまくいくのですよ。そういう実に本末転倒なことが今なされようとしていると思うのだが、これはやはり水源林造成事業というものに対する考え方が変わってきているのですよ、だんだん。というのは、森林法でいう施設地区における施設事業としては水源林造成事業、こういうものは法律でやはり規制もし、何もしてきた、それ以外の水源林造成事業に類したものが以前にたくさんあったのかというとやっていない、実際はこれだけです。ところが、官行造林になってから分収ということになってきて、この経済要素が入ってきたのですよ、水源林造成の中に。保安機能だけではない。分収するからには利益も考えるようになってきた。水源林造成の中にそういうものが入ってきて、だんだんさらにそれが今度公団になるから、これはこういう思想が入ってくるのですよ。だから厳密な意味における森林法でいう保安林施設事業と施設地区における水源林造成事業、施設事業としての水源林造成事業、こういうものとの性格が変わってきているのですよ。その変わってきているのを、変わったら変わったなりでいいのだけれども、それをことさらに、いや、三十四年度は終わりましたとかなんとか言うけれども、それじゃ引き継いだと言ってずっと連綿として続いている。やり方が違うだけなんだけれども、そこにやはり水源林造成事業に対する感覚というものがだんだん変わってきている、変ったものがはっきり法律上に現われていないのですよ。そこにやはり混乱を来たすおそれがある。従ってこれらの問題は公団に引き継がれて、もし分収造林をやるということになったら業務上の問題でなくて、指導部の問題でしょう、監督は。今まで治山課長も造林保護課長も水源林造成のことをやっておらぬでしょう、何も。水源林造成のことをやらなければいけない立場の者がだれも何もやらないのだ、そうして国有林を担当している業務部長なり業務課長が一生懸命これをやっている。だから民有林の水源林造成というものは、行政的にも混乱を起こしており、組織的にも混乱を起こしており、何がなんだかわからないというのが実際は実態なんだ。それだけは大臣一つしっかり認めておいて下さい。そうして今度森林法を今度改正するのだから、基本問題において。そういうときに一つ今一番明確にしておかないというと、おかしなものになってしまうのですよ。従って治山課長にしても、造林保護課長にしても、自分のやる仕事の範囲をどっかに持っていかれてしまって、何か知らぬが、勢力争いかなんか知らぬけれども、やるべき者がやらぬで、やらなくてもいい者がやっておるのだ。今そういう状態ですよ。大臣も、これだけの幹部をずらりそろえておいて、何十人来ているか知らぬが、これだけ関心を持ってきょう来ている、大臣ももう少し統率をよくして仕事をやはり処理するようにしなければだめだ。法案の出し方が大体おかしいのだ。これは。大体業務部の仕事ではないのですよ。あなた方指導部が法案を出さなければだめですよ。そういうものがおかしいのだ。長官にやにやしているけれども、(笑声)長官はどっから出てもいいように思っているかもしれぬけれども、大体おかしいのだ。そこに法律的に言えば林政部長、べらぼうに穴があいているし、これは何といったって話にならぬ、不徹底な法律です。こんな法律を出して恥さらしですから、だから私は大臣は少しよく考えてから出して下さい、これだけ言っておきます。
#189
○国務大臣(周東英雄君) どうもいろいろ御注意ありがとうございました。今お話しのように、水源林に関する考え方は変わっておる。あなたの御指摘の通り、そこに分収契約でやるということはあとで出て来たのだが、前からそれのときに、すでにある程度経済的な問題が入ってきた。やはり保安林でも、禁伐保安林ということでなくて、ある時期において間伐していく、そうしてあと植えるということの方法がよろしいというような形をとられたときに分収契約が出てきた。そういう動きというものをすなおに見て、森林法の根本にはいずれ触れなければならぬと思いますが、その範囲で、適用される範囲で移動してきたところを見つつ、今度案が出たということで、一歩先に進んでおるわけです。北村さんも御指摘のように、大いに変わらなければいかぬと思います。そこは一つお手やわらかに。何ですよ、今の林野庁は大いにここへ関心を持ってきているのは、皆さんの御意見を十分拝聴したいと来ていますから、その点は大いに認めてやって下さい。
#190
○亀田得治君 大臣は明日から衆議院の方が忙しくなるのでしょうから、あるいは来れないかもしれませんけれども、一点だけちょっと聞きますがね、これは非常にわれわれの方では衆議院以上に慎重審議をやったのです。いろんなところに疑問点がたくさん出たわけなんですがね、しかも、各地方、地元の市町村等からも、ぜも官行造林に動いてくれ、こういう要望が大臣のとこには行くと思うし、ずいぶん受けているのですよ。ただ政府が新しくこういう方式でいくということになると、それに対する、そういう場合には、こういう点を気をつけてくれというふうな条件付な賛成のような御意見等も聞きますけれども、しかし、ほんとうの腹の中には、政府がやるというから条件をつけるだけなんです。実際腹の中は突然こんなものを出されて非常に戸惑いしているということが、やっぱり実態なんですよ、これは。だから無理やりにこんなことはする必要はないので、何かもう少し森林問題についての根本的な検討等もされておるのであれば、それと同時に問題を解決されるというととで十分いいのじゃないかという感じを非常に強くしているのですよ。おそらく自民党さんも、委員の方でも相当そういう感じを持っておられる方があると思う。そういう点ですね。これは何もそんな強行するような問題では私はなかろうと思うのですがね。だから一説には、たとえば、政府も面子があるだろうから、二つ出してきたのだから公団の方だけは通して、そうして官行造林廃止ということはしばらく見合わして、それは農民としてはどちらでも行けるようにしておいたらいいじゃないか、自分の好きな方に。その間に政府ももう少し研究をされて、そうして一番いい方法を出してもちっともおそくないと思うのですがね、そういうこれは非常に譲った意見でありますが、そういう意見も、少なくともそれくらいのことは考えていいのじゃないかというような意見が出ているわけなんですね、あなたの一つ気持を聞いておきたいと思います。
#191
○国務大臣(周東英雄君) 政府は十分研究して出したのでありますから、今すぐにどうという返事をする段階でないと思います。しかし、先ほどからよく皆さんの御意見を拝聴しております。
#192
○委員長(藤野繁雄君) それではこれら両案に対する質疑は、本日はこの程度にいたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午後五時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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