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1960/05/09 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第24号
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1960/05/09 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第24号

#1
第038回国会 内閣委員会 第24号
昭和三十六年五月九日(火曜日)
   午後四時四十分開会
   ―――――――――――
  委員の異動
五月八日委員向井長年君辞任につき、
その補欠として田畑金光君を議長にお
いて指名した。
本日委員木村篤太郎君及び大泉寛三君
辞任につき、その補欠として小山邦太
郎君及び後藤義隆君を議長において指
名した。
   ―――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     吉江 勝保君
   理 事
           小幡 治和君
           村山 道雄君
           伊藤 顕道君
           山本伊三郎君
   委 員
           石原幹市郎君
           大泉 寛三君
           大谷藤之助君
           小山邦太郎君
           後藤 義隆君
           塩見 俊二君
           下村  定君
           中野 文門君
           一松 定吉君
           千葉  信君
           鶴園 哲夫君
           安田 敏雄君
           横川 正市君
           田畑 金光君
  国務大臣
   厚 生 大 臣 古井 喜實君
  政府委員
   厚生大臣官房長 高田 浩運君
   厚生省公衆衛生
   局長      尾村 偉久君
   厚生省医務局長 川上 六馬君
   厚生省保険局長 森本  潔君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
  説明員
   厚生省公衆衛生
   局環境衛生部長 聖成  稔君
   ―――――――――――
  本日の会議に付した案件
○厚生省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
   ―――――――――――
#2
○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。五月八日、向井長年君が辞任され、田畑金光君が選任され、本日、木村篤太郎君が辞任され、小山邦太郎君が選任されました。
   ―――――――――――
#3
○委員長(吉江勝保君) 厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 政府側出席の方は、古井厚生大臣、高田官房長、尾村公衆衛生局長、川上医務局長、森本保険局長、木村国立公園部長、聖成環境衛生部長、黒木医務局次長でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#4
○伊藤顕道君 国立がんセンター設置に関連して、主として大臣に二、三お伺いしたいと思います。ガンは、まあ日本だけでなく、世界的に死亡原因の上位を占めておると思う。そこで、特に年令的には四十才から五十才ぐらい、こういう年令層では男女ともに、まあ死者五人のうち一人を占めておる、こういわれておる。事ほどさように、非常に困った病気になっておりますが、そこで、このガンに対しては、目下世界各国でいろいろと研究を深めておるようですけれども、現段階ではいまだ残念ながら、その本質とか原因についても結論を得ていない憂うべき事態になっておるわけですが、そこで、お伺いいたしますが、厚生省としてもこの問題と取り組んでおると思うのですが、大体厚生省としては、いつごろからこの問題に取り組んでおられるか、まずその点からお伺いしたいと思います。
#5
○国務大臣(古井喜實君) お話のように、ガンによる死亡者が非常に多くて、昨年もたしか九万人をこしておったと思うのですが、そういう状況で、むしろ増加する傾向にあるようにも思いますので、むずかしい問題ではありますけれども、研究、治療両方に対して馬力をかけなければならぬと思うのでありますが、今までもこの問題をなおざりにしておったというわけではないのでございまして、二十八年ごろから、がん診療のセンターを設けましたりして努力はしてきておったわけでありまするけれども、事柄が事柄でありますので、十分の成績を上げるまでに至っていないわけでございます。ことしは御案内のようなわけで、さらに一歩前進して国立のがんセンターを作ろうというような状況であります。なお、地方でも各地でがんセンターを設置するという動きにもなってきたという状況でありまして、むしろやってはきておりますけれども、今後の努力目標の一つだと思っておるのが現状であります。
#6
○伊藤顕道君 今まで厚生省としては専門的にガンを研究してきた機関があったと思うのですが、それはどういう機関でこれを研究してきたか、厚生省所管の各病院などで中心になっていろいろ研究してきたと思うのですが、こういう機関でどのような研究がなされてきたか、ごく概括でけっこうです。
#7
○国務大臣(古井喜實君) 私も、御案内のように、あまり従前の事情を詳しく知りませんので、その辺を担当の局長から詳しく従来の状況を御説明申し上げたいと思います。
#8
○政府委員(尾村偉久君) 厚生省として、四つほどの分類にいたしましてガンの総合研究を今までやっておるわけでございます。一つは、いわゆる研究費をとりまして、これによりまして各研究機関で一つのテーマを分担いたしまして、この分担に基づいて、いわゆる総合研究体といいますか、これで研究を進める、これは別に文部省の方にも、ガンを中心とする科学研究費によるもちろん学術研究もございまするが、そのほかに臨床に近い方を厚生省が分担いたしまして、国立病院並びにこれと関連のある学者をもちまして、国立病院のガン――ガンにはいろいろな名前を冠しておりますが、たとえばガンの化学療法研究班、あるいは早期診断の研究班というふうに、幾種類か分かれておりますが、それでやってきているのが一つ。それからもう一つは、先ほど大臣が申されましたように、国立病院に今十数カ所のがん診療センターというものがすでに置いてありますけれども、この診療センターのデータと、それから診療センターの今後やる診療内容、これを中心としての研究が、やはり横の連絡として一つございます。それからもう一つの基本的なものは、予防衛生研究所というものを国立として持っておりますが、この中にガンの部門がございまして、これは化学療法の治療薬の検定をいたしておるのでございますが、ここが中心になってやっております抗生物質中心の治療薬の研究、これは大きな部門になっております。御承知のように、ザルコマイシンというようなものはここで発見したものでございます。それからいま一つは、国立衛生試験所という薬中心の国立試験所がございますが、ここで主として化学合成剤によるガンの化学療法の検定並びにそれとあわせまして研究を進める、大体厚生省ではその四つの筋で研究を進めてきております。従来そういうことでございます。
#9
○伊藤顕道君 厚生省としては、ガンの研究に今までどの程度の予算化をしてきたか、まあややこしくなりますから、三十四年度、三十五年度にはそれぞれどの程度の予算化を持ってやってきたか、三十六年度ではどの程度の予算を出しておるか、その点お答えいただきたい。
#10
○政府委員(尾村偉久君) ちょうど今私手元に数字の資料を持ち合わせませんので、まことに恐縮でございますが、正確ではございませんが、ごく概貌になりますので恐縮でございますが、三十四年度は、今申し上げましたような国立病院の三十四年度でございますると、十カ所あったはずでございますが、十カ所のがん診療センター、これは十病院についておるわけでございますが、これの経費、これは結局そこに従事する職員は、これは専門家ではございますが、全部その国立病院の全職員の中の一部になっておりまして、これはちょっと分離できないわけでございまして、日をきめまして、内科の専門家、あるいは外科、産婦人科、それぞれ分担して、その日に来ればそれぞれの診療科のガン患者が専門的な診断と治療を便利に受けられる、こういうことになっておりますので、これはちょっと予算的には分離できませんが、ただ一診療センターにならしまして、おそらく一日平均職員が、看護婦その他を含めまして、それから検査者を含めまして、最低十人はこれに専門に従事しているわけでございます。それから見ますと十カ所で百人分、それに人件費をかけたくらい人件費にはかかる、こういう計算になる。それから研究費の方は、三十四年度は、これは公衆衛生局でとりましたガンの研究費としての部分は約百万円、直接分けましたのは。それから今の国立病院側の臨床の共同研究班が使っておりますのは、これはもっとはるかに多額になると思います。これは医務局の方の所管でございますので、そちらからお答えしていただきます。こういうような形でございまして、経費は主としてさような経費であったのであります。三十五年度は、それにまた診療センターが二カ所ずつ年々ふえておりますから、その部分がふえておる。それから研究予算は大体同額、それから付属機関である予防衛生研究所、これの方は専門の部門がございまして、これは大体ガンに関連しておりますのが、十五人くらいでございます、この従事員が。この経費が中心で、あとは予防衛生研究所の各種の検定経費、あるいは研究経費、これは一本で年間とっておりますが、その中のガンに関連ある部分をこれは使う、これは分離しておりません。それぞれ庁費とか、そういう形でそれぞれの室、部でこれは共通に使っておるわけでございます。それから国立衛生試験所の方はこの所管外でございますので、今外貌も知りませんですが、これも大体予防衛生研究所と同じような形でガン関係は行なう、こういうことでございます。それから三十六年度のは、これは主として変わりましたのは、国立がんセンターの経費が中心でございまして、これは医務局所管の十人というのが一番中心でございます。それから三十四年、三十五年という経常的なものではございませんが、三十四年にはガンの実態調査を国費で全国にわたりましてやりました。これは約二百万円をかけてやっております。さらにこれの追及調査を三十五年度で、これよりはずっと少なうございますけれども、やりまして、現在すでに統計を集計中でございます。
#11
○伊藤顕道君 御説明ですが、どうも各年度の研究費全体としての額が出ないので比較できませんが、説明を聞いて受ける感じは、むずかしいことの代名詞になっておる、事ほどさような難病のガンの研究に対処する予算としてはあまりに少ない額であって、こんな程度の予算でガンを征服しようなどとはとうてい期待できないと思うのです。
 そこで、大臣にお伺いしますが、どうも全体の額があいまいなんで、いずれこれは後刻資料として出していただきたいと思います。それにしても、今の説明だけ聞いておると、なかなかこれだけの大きな研究にその程度の研究費では焼石に水で、世界的に問題の中心になっておるガン征服には、どうも期待が持てないと思うのです。この点大臣としては、まあこの程度で十分だと考えるのですか。大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#12
○国務大臣(古井喜實君) 厚生省直接の関係で今のようなことをやりましたり経費を用いたりしたのでありますけれども、そのほかにも、地方の大学でありますか、そういうところで、たとえば先ごろも大阪の市大にがんセンターができましたし、そういう時期に、国直接のもののほかにも、だんだん研究施設も整ってきますし、で、まあこれで十分だというなかなか程度というものを簡単に言いにくいのでありますけれども、それこれ総合してやりますれば、きょうの段階の研究はともかくやっていけるのではないかと思うのであります。しかし、これも不十分な点がなきにしもあらずでありますから、今度がんセンターを国立のものを作りましても、それで十分であると言ってしまえるものでもありませんし、そういう方面は実情に応じてまた考えていかなければならないと思います。また、治療の方面にしましても、何しろ早いところ発見して、まあ早期発見が大事でありますから、死亡率を落としまするには、そういう方面も努力していけば、十分とは、問題が問題ですから、言うわけにいきませんけれども、だんだん考えていきますれば、とにかくやっていけるのではないか。しかし、よくこれは実績を考えつつ、充実向上をはかっていきたいものだと思っております。
#13
○伊藤顕道君 まあ地方の施設もだんだん整備されてくるというのは、おそらく対がん協会のことをさしていると思うのですが、その項はまた別途お伺いするとして、さらにお伺いしますが、今国際的に見て、ガンの研究の一番進んだ国は一体どこか。で、その国のガンによる死亡の率はどのくらいか、そして日本の死亡率はどのくらいか、こういうことを伺いたいと思います。
#14
○政府委員(尾村偉久君) これはガンの研究が進んだといいましても、見方によってだいぶその種目で違うのでございますけれども、たとえばアメリカは、これは費用も非常に多額にかけまして、それから治療研究といたしましても、機械が非常に進んでおります。日本で及びもつかぬような非常に大きな治療機械の研究、いわゆるアイソトープを使いました大物を非常に進めておる。それから化学療法剤にいたしましても、これも非常に進めておるわけです。それから実際のガンの発生の研究の方面では、これは日本も吉田腫瘍細胞が世界的に使われておるような工合でありまして、その点で日本も進んでおる一国でございます。同様な意味では、西ドイツ、それからアメリカ、フランス、これらもやはり各国でその研究成果を応用しておるような発見とか、研究成果を上げておるという国でございます。
 それからガンの死亡率でありますが、これは日本が今人口十万対年間九十程度でございます。それからアメリカが年間十万対百三十程度で、日本よりも高い。大体欧州各国も日本より高い、こういうような状況でございまして、日本はまだ幾分そういうような諸国よりも低い、こういうことでございます。しかし、その中身でだいぶ各国で、たとえば今の欧米諸国では、最近では肺臓ガンが日本の倍も多い、死亡率が。日本はまだ少ない、にもかかわらず、胃腸のガンは、日本では男の半分が胃腸のガン、外国では三分の一程度というふうな、非常な種類によって差がありますので、これの研究も、従いまして自国の被害の一番大きい種類ということにこれはどうしても特徴が出てきて、従って、お互いの知識の交流ということが最近割と行なわれておりまして、WHOのようなところでも、最近ではガンの研究というものに特別な勘定を持ちまして、その勘定によりまして分配した費用によってやっていこう、こういうことが最近傾向になっておるような状況でございます。
#15
○伊藤顕道君 なお、引き続いてその面でお伺いしますが、日本のガンの研究は、国際的に見て一体どの程度の地位にあるのか、どの程度になっておりますか、その点を。
#16
○政府委員(尾村偉久君) これは今申し上げましたように、ガンの治療薬等の研究の一番基礎になりますガン細胞を培養してふやせるかどうかというのが一つの今までの段階であったのであります。それに成功いたしましたのが、先般文化勲章をもらわれ、今東大医学部長である吉田冨三博士が、吉田肉腫の細胞の培養法を発見されました。その点では世界中に一つのその分野の中では非常に抜いておりまして、各国の研究の利用に供しております。その点では非常に進んでおる。それから化学療法剤の部分では、やはり日本で発見いたしました、秦博士が発見いたしましたマイトマイシンというこれは抗生物質でございますが、これは今のところ、世界各国でも、今まで得られるだけの化学療法剤の中では第一流のものであります。こういうことで外国にも相当輸出されて使われております。さらにその前の段階では、こういう抗生物質を初めて使ったザルコマイシン、現在では主として肉腫の方に使っておりますが、これも各国を抜きまして、早く日本でこれを発見したということでございます。それからあとは幾つかの元の毒ガスの製剤を変換いたしまして使う化学療法剤等抗ガン剤がございますが、これは必ずしも日本の創製ではございませんが、その後の治療研究では、化学抗ガン剤の使い方の研究については、これは大体今一流ということになっております。ただ、最近のガンの治療研究の中で、やはり患者の多数から見ますと、一番関連のある外科手術、それから放射線治療というような面では、これは必ずしもそれをやるには相当進歩した機械が多数ないといけないわけでございます。その点では必ずしも日本は一流ではないというような状況でございます。
#17
○伊藤顕道君 予防医学の立場からすれば、ガンに対する健康診断がきわめて重要な役割を演ずると思う。しかし、反面ほとんどその面の健康診断はなされていない、これが現状だと思うのです。ようやく悪くなってからみたが、もう手おくれだ、これが現状ではなかろうかと思う。結局早期発見、早期治療、これは結核に限らず、難病については一番大事なことだと思う。そういう立場からお伺いしますが、厚生省としては従来いわゆるこのガンに関する予防の知識の啓蒙ですね、一体どのようにしてやってきておられたのか、それとまた早期発見、早期治療ということについてどのような手を打ってこられたか、実際今までやってこられた施策、それは一体どういうことであったのか、そうして将来はこういう点に重点を置いてやりたい、そういう施策もあろうと思うが、この点について要点だけを御説明いただきたいと思います。
#18
○政府委員(尾村偉久君) 知識の普及につきましては、これは公衆衛生の中でも、最近は重要な費目にしておりまして、これは結局は保健所が中心になりまして、成人病対策という中でこのガンを取り上げてやってはおりますが、現在のところガンを中心にいたしまして、主としてパンフレットなり、あるいは保健所単位の講習会なり、こういうような方法で各種の主要症状を自覚した場合には、疑いがあるから早く診断を受けろ、いわゆる早期診断、早期発見を中心としたPRをやる。これに対しましては、もちろん県に対しまして成人病のPR費としての補助は、これは三分の一の補助でございますが、保健所費の中に含めて出しておる、こういう形になっております。
 それから早期発見の方法といたしましては二つございまして、各科の、今言いましたような自覚をした者が来やすく、また非常なスピードをもってみられるという機関を整えてやることが一つでございます。これには先ほど言いました昭和二十八年から計画いたしました国立病院のがん治療センターを全国各地の大きな国立病院に作っておるのがそのゆえんでございまして、従来各科のいろいろな病気にまじって、順番を待ちながら何日も通ってようやく診断を受けるというのを、その定期の日に来れば、ガンの疑いのある同じ種類の患者ばかりが、非常に正確な診断を、しかも安易に受けられるという形にしたわけは、それを受けて立ったものでございまして、それに準じまして県立病院とか、あるいは公共立の病院も右へならえをして進めておるわけでございます。これは方々に逐次まねしてできておるのです。
 いま一つの問題は、そうでなくて、一定の四十才以上くらいの年令の者を集団検診的に、とにかく健康診断をある時期に一斉にやる。その中から、無自覚の者も含めまして早期に発見する、こういう方法でございますが、これはまだ実施を国の段階では今までいたしておりません。国の段階でやりましたのは、先ほど申しましたのは三十四年、三十五年の実態調査で、大体今来ているガン患者を全国一斉に調査をいたしまして、それがどういうふうにすれば早く発見できたかというような、その計画のもとになる実態調査をしたわけでございます。現在までは各府県でそれぞれ特徴を持たしまして集団検診をやる。たとえば、数年前からやっておりますように、千葉県とかあるいは岡山県、宮城県というようなところは専門の自動車を回している県もございますし、それからガンの診断のできる医療機関を多く指定いたしまして、そこに行った場合には、県で医療費の補助を出しまして診断を受けられる、こういうことにしまして集団検診的な発見をはかるために、こういうものをモデルにそれぞれの県の特徴を持たしてやらせることを指導している、こういう段階でございます。将来はやはりこの両方とも拡大する、その指導のセンターとして今回の国立がんセンターがみずから治療するほかに、そういうような企画あるいは登録制も将来必要と思いますが、そういうようなことが中心になる、こういう任務をいよいよ帯びる、こういうことを期待しているわけでございます。
#19
○伊藤顕道君 先ほど大臣の答弁の中にもありましたように、厚生省の予算としては、研究費は十分とは言えないけれども、地方の施設も着々整備されておるので、それはおそらく対がん協会とか、今地方の自主団体としての対がん協会、こういうことをさしていると思うのですが、ごく一部の県では、そういう施設の充実した面もありましょうけれども、日本全体とすると、まだまだ施設も充実なんというところにはとうていいかないのではないか。たまたま私は群馬ですが、群馬でも最近識者の間でこの問題が問題になってきて、県からスズメの涙ほどの、百万円ほどの補助があり、とうていそういうことでは発足できないので、われわれも協力して、一般県民から寄付金を募って、あるいは会員組織にしたりしてようやく発足しようかというところまでこぎつけてきたわけです。なかなか大臣の言われるように、地方の施設も完備したどころではない、これからの問題だと思う。いずれにしても、地方の零細な、また苦しい県財政の中からでは、なかなか思うにまかせないと思うのですね。そういう程度では、一般県民からの寄付も限度があるわけです。そこで、事の性質上、当然これはある程度ここで推進をする意味で、国庫の負担も当然に必要ではなかろうかと思う。この点に対して、それは地方の対がん協会は地方で自主的にやっていけばいいのだというところでただ傍観する態度なのか、やはりこれを中央、地方相待って初めてガンの研究も推進せられるという立場に立って厚生省としてもこれを育成しようとするのか、育成するためには、当然第一には予算を伴うわけです。こういう考え方に対して大臣としてはどういうふうに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
#20
○国務大臣(古井喜實君) むろん地方の方の施設がどうなろうが、それはそれで見ておるという、無関心でおるという気持はありませんので、とにかくそれは全国的に各地に施設が整っていきますことが大事なんでありますが、また、そうしなければ総合的な成果も得られないというものでありますから、大きに地方の活動に対しても関心を持ちまするのみならず、厚生省の側としても、一貫して地方の方の施設の充実向上に努めなければならぬことは当然だと思うのであります。それに対して予算でもどうするかということでありますが、これについては、どうしてもそういうふうな処置を講じてやっていく必要があるということでありますれば、これも考えなければならない。ただ、いかにも地方全体の問題になりますというと広い問題でもあります。そうかといって、どうも中央で全都というか、非常に大きな部分をまかなうというところまでいけるかどうか、他の事情も考えてみなければなりませんが、ほっておくわけにはいきませんし、従来も県の中心病院だけはある程度の補助もやっているということもあるようでありますから、必要に応じて、また、できる限度に応じてその方面も考えていかなければならぬ、これはほっておくわけにはいかぬ、一貫して考えなければいかぬという基本の考え方は強くそう思っておるところでございます。
#21
○伊藤顕道君 お答えによると、各都県の中心的な病院には、ある程度の補助云々ということでございまするが、元ほども申し上げたように、ガンを制圧するこの新しい運動は、結局まだその軌道に乗っていないわけですね、これから今発足しようとする県が多いのですね、そういう大事なときに厚生省で相当力を入れないと、なかなかもってこの新しい運動を推進するわけにいかぬと思います。先立つものは何といっても予算だと思いますが、やはり県民の寄付金とか、会員組織にして――会員組織も違う形の寄付だと思うのですね、結局県民の寄付だけに依存したのではどうにもならない。やはり中心的な厚生省としても具体的に手を打つ必要があろう。そこで、今お聞きした中で、たとえば中心的な病院にはある程度の補助をした、それは具体的にはどの程度をさしておるんですか。
#22
○政府委員(川上六馬君) 今詳しい資料を持ってきておりませんけれども、従来公的医療機関の補助費の中で、一部分をガンの治療施設にコバルト60などを備えて、治療する施設に対する補助金は一カ所百数十万程度のものであると思いますけれども、そういうものを何カ所かずっと続けて出しておりまして、現在まだ県の中心的病院の全部にはなっておりませんけれども、半数くらいかと存じます。これはまあ補助金を出さなくても、県自体で、県でもってやっておるところもございますので、そういうところはその県で御負担を願うことにしまして、ないところに補助金を、今申しましたような中心的公的病院系統に出して普及しておるわけでございまして、これとも、お話のように、確かにわずかなものでございまして、今後こういう方面にわれわれ力を一そう注いで参りたいと存じます。
#23
○伊藤顕道君 あまり額が少なくて、大きな声では言えないと思うんですが、今度は一つ大きな声で、これこれ何十億、何百億見積もりましたというふうに言えるように、早急に骨を折っていただきたいと思うんですが、それなくしてはとうてい期待できない。
 さらにお伺いしますが、もうかかったら死を約束されておった結核についても、最近医術の進歩と新薬の発見、さらには早期発見、早期治療、こういう要素がそろって、死亡率は非常に少なくなる、非常に喜ぶべき傾向だと思われる。もう結核おそるるに足らずというところまでなりつつあると思うんです。しかし、先進国に比べると、まだまだいまだしの域を脱し得ないと思うんです。特にこのガンについて非常に問題なのは、最近特にガンの治療者が非常にふえつつあるという傾向、これは非常に重大な問題だと思う。で、先ほども申し上げたように、みてもらったときはもうだめだという次第、これはまあ早期発見、早期治療ということが徹底していないという一つの証左になると思うんですね。そういうことで、結核はやや征服しつつあるけれども、それにかわってガンがどんどん激増しておる、こういう傾向は厚生省としても相当真剣に取り組んでもらわないと憂うべき事態となろう、そういうことを極度にわれわれはおそれるわけです。そこで、提案のある国立がんセンターを設けられること、もちろん大へんけっこうだと思う。けっこうですが、このがんセンターを設ただけでは、なかなかもって期待しがたい。先ほどから繰り返しておるように、国民の啓蒙運動を強力に推し進めるとか、早期発見の早期治療、さらには調査研究を強力に推し進めるということが並行して初めて成果を期待し得ると思う。この点に関して大臣としてはどのようにお考えになられておりますか。
#24
○国務大臣(古井喜實君) お話のように、結核に対しては、新薬あるいは技術の進歩によって、まあ山が見えたというか、結核の関係は、幸いにそういう状況にきたわけでありますが、しかし、これも油断はなりませんが、大体まあ山は見えたような気がする。あとが結局脳卒中、ガン、それから心臓病、これがもう大物として残ったどころじゃない、むしろ上り坂のような格好にありますので、この方面のいわゆる成人病の中心である脳卒中、ガン、それから心臓病、この方面に今後大きに力を入れなければならぬという考えを強くしておるわけであります。その考え方のもとに今後の施策をやっていきたいというふうに考えております。
#25
○伊藤顕道君 一応がんセンターについては以上にとどめておいて、次に環境衛生局の新設についてお伺いいたしますが、この新設せらるるのを見ますと、現在環境衛生部の組織をそのまま移しておるんですね、何ら内容の発展はないわけです。環境衛生部の五課である環境衛生課、環境整備課、水道課、食品衛生課、乳肉衛生課を、そのままこの所属の課を局に移しているということにとどまって、ただ単に機械的に部を局に昇格させたいというにすぎないと思うのです。これでは何ら環境衛生行政の効率的な運営を期待することはできないと思うのですがね。ただ機械的にそのままを昇格させたという格好です。こういうことは、池田内閣の基本方針でなる行政組織の簡素化、こういう点からももとるわけであり、さらに部局の新設ということについては、池田内閣といえども、従来答弁にあたっては、極力そういうものを整備する、行政審議会の答申を見ても、極力部局の新設は排して、行政の簡素化、こういうことを強調し続けておるわけです。そういう意味からいっても、およそ意味ないことだし、第一機械的にただ昇格させたという感が深いわけです。いかなる根拠があってこういう構想になったのか、われわれとしては了解しがたいのですが、その点いかがですか。
#26
○国務大臣(古井喜實君) 部局をふやしたり課をふやしたりするだけが能ではないのでありますので、やたらに機構をよけい設けたり、複雑する必要はないのでありますが、環境衛生関係は、予防的な施策として、今後大きに発展すべきものでもありますし、また、事実やっております仕事の内容は、年々非常に大きなものになってくる。また、今年の予算や投融資の計画でだいぶみたわけではありますけれども、とても追いつかぬ、こういうような状況でもありまして、仕事の内容、実態というものは非常に重要でもあるし、将来性もあるし、大きくなってもきておる、こういうことでもありますし、つまり今後の一つの方向を示すものだと思うのです。それから、これを局にいたしまして繁雑になるどころじゃない、逆に私は簡素になると初めから信じております。二重機構をやめて、そしてむしろ直接的に責任を負ってやるような機構にした方がよほど簡素になると私は思っております。環境衛生部については、特にそう思うのです。この方がよほど能率が上がる、こういうわけでありますから、なるほど局内の課はえらくふやしておるわけではありませんけれども、なるべく人間をふやしたり、人員の経費をふやしたりすることはせぬ方がいいと思うのです。やむを得なければ仕方がありませんけれども、ただ機構としては、能率的な動きやすいようにした方がいいんじゃないか、こういうふうに思うわけでありまして、環境衛生部の昇格も、そういうふうな考え方でこの案を立てたようなわけであります。
#27
○伊藤顕道君 どうも聞いておって納得しがたいのですが、一言にして言えば、部を局にすることによって今後の方向を示すといって、一体どんな方向なんですか。部を局に昇格させることによって今後の方向を示すものであると、そう力説されているわけですけれども、ただ単なる機械的な昇格であって、環境衛生部の五課をそのままそっくりだだ機械的に移したにすぎない。ただ部を局にすれば万事うまくいくのだ、そうして今後の向こうべき新方向を示すものであるということには結びつかないと思うのですが、そこのところを納得いくようにいま一度御説明いただきたいと思います。
#28
○国務大臣(古井喜實君) 病気の治療にいたしましても、病気になってからの治療よりも、予防が大事である。一足先に早期発見とか、または病気を起こさないようにするとか、その方が大事でもあるし、その方向に医療だって大きな方向は向いておるわけです。同時に、環境を整備改善して、水道にしても下水にしてもし尿汚物の処理にいたしましても、そういう生活環境を改善していくというようなことをやらなければ病気を予防するということはできないのでありますから、その点は各方面でも着眼されて、この方面に今後大きに力を入れていかなければならぬ、こういうことになってきているのが近来の趨勢でもありますし、私は正しいと思うのであります。環境衛生関係の仕事もぐんぐんふえてきておりますし、それでも追っつかぬ状況になっておりますのも、だんだんそういう認識がもとになってこうなってきたのだと思うのであります。それを私は、今後発展すべき方向にこの問題が触れておるのだと、その意味を申し上げたのであります。なお、私は、むしろ機構は簡素になると思っているのでありまして、というのは、部で相談をし、またその上に局長と相談をし、こんなことをしなくたって、二重の機構を一つにした方が、よほど私は、この仕事の関係を見る限りでは能率的になり、簡素になる、一段階減ると思うのであります刀簡単になると思うのであります。将来伸びていく方面でもあり、また、現に伸びつつある方面でもありますし、それから仕事の能率からいっても、この方が私はよほどよいと考えます。予算編成方針を閣議できめましたときにも、やたらに人員や予算をふやすということは考えものだ。しかし、同じ人員、予算の範囲内なら、一番能率の上がるような機構を考えた方がよいのではないか。あまりこれを新しいものだから押えるという式に言うからして、もう固定してしまって、要らぬものも置いとくということになり、老廃化してくる。産業に対しては近代化を叫びながら、役所の機構は近代化のまるで逆みたいな老廃しているような格好があるではないかと、私はそういうことを主張した一人であります。これは人をふやしやしません。けれども、能率的に働ける機構ならば大いにやったっていいじゃないか、変えたっていいじゃないか、むしろどんどん変えろと言った方がいいじゃないかというくらいに私は思っておるのであります。こういう方面は、私はやはり今後の問題もありますし、仕事の能率からいっても、一段階減していった方が能率的になると、こういうふうに考えておるわけであります。ただ人間をふやしたいから局に昇格さすのではないのであります。その辺からこういう案を立てたわけであります。
#29
○伊藤顕道君 病気にかかる前に予防が大事である、早期発見、早期治療が大事であると今大臣が答えられたうちで、ここまでは同感なんです。病気になってから騒ぐよりは、予防医学がいかに大事であるか、私先ほど来強調してきたわけです。そこまでは了解できるのですが、新たに局を設けて、それが一そう簡素化だということは、今までの環境衛生部の五課がそのまま移ったその暁に、急に行政組織の簡素化もできるし、成果も上がる、そういうふうには考えられないのです。大臣の説明ですけれども、結局そのまま移しておる。今すぐふやさないにしても、おそらく大臣は永久に大臣をやっておるわけではなかろうと思う。第二の段階として、今度は定員増という問題になってくると思う、おそらく。今この国会開会中には定員をふやさぬでしょうけれども、おそらく本来は、これをまず局に昇格さしておいて、その暁で必ずまた次期国会でこの厚生省設置法で、それはまあ今までやってきた手なんです。そういうことでこぎつけておるわけです。病気になる前に予防は大事だ、早期発見早期治療、そういうこととこういうことは結びつかぬと思うのです、どう考えてもですね。で、新たに局を設けて簡素化なんていうことはとんでもない。そんなら、なぜ行政審議会が、部局の新設等については十分考慮して、審議会等においても、三十四年一月にそういう勧告をなされておる。それを大臣はごらんになったかどうか、おそらくそれを一通り目を通されたらそういうことは言えないと思うのですね。国の方針として行政組織の簡素化ということは一貫しておると思う。ただ実行できておるかいなかという問題についてはいろいろ問題がある。そういうことで先般のお答えはわかりますけれども、あとの、それとの結びつきは私には了解しがたい。いま一度御説明いただければ、あるいはわかるかもしらぬ、いま一度一つ。
#30
○国務大臣(古井喜實君) それで、こういうふうに局を作っておいて、この次は人間をふやすんだろう、そうまでお考えいただく必要はないので、実際仕事が大きくなって、この人員で足らぬということになれば、それは将来の新しい問題として人員増加なども考えなきゃなりません。それは将来の新しい問題であります。これを踏み台にしようというようなごまかしの考え方は私も反対であります。そういう気はありません。仕事がふえれば別であります。それから、また、簡素化でないのだ、こうおっしゃるが、たとえば環境衛生部の仕事をやりまして、部長がちゃんと計画して事をきめる、今度公衆衛生局の局長を追いかけ回して、またそこで時間をつぶしていなければ仕事がとまってしまう。局長がいなければとまってしまうのであります。そういう段階をたくさんこれは置かなくても、今日の環境衛生部の実情から見ますと、これできめれば、もう公衆衛生局長のおるおらぬで仕事をとめたりしなくても、さっさと仕事をやった方が、私は同じあるなら勝ちだ、こういうふうに私はこの仕事については思っておるのであります。そういう意味では御了解になっていただけるかどうか、それはわかりませんが、私はそういうふうに思っておるのであります。
#31
○伊藤顕道君 なかなかもって了解しにくいので、時間もかかりますから、この問題はまた保留にしておいて、あらためてお伺いをすることにして、次に、社会保険研修所の新設に関連して一、二お伺いしますが、この研修所における研修の具体的な運営計画をまず伺っておきたいと思います。
#32
○政府委員(森本潔君) 社会保険研修所の研修の計画でございますが、まだ確定いたしたわけではございませんが、腹案として持っておりますのは、まず第一にどういうものを研修するかという対象でございます。これには各種社会保険、健康保険、日雇労働者健康保険、船員保険、厚生年金保険、国民健康保険、それから新しくできました国民年金、こういうような広く一般的に申しますいわゆる社会保険業務でございますが、これらの仕事に従事いたしておりますところの本省並びに地方、それから、さらに力がございますれば組合等がございますし、市町村もございますが、そういうところの職員をこの対象にいたしたいと思います。
 それから研修の内容でございますが、これは一がいに職員と申しましても、初任の職員もございますし、いわゆる中堅職員あるいは幹部職員、そのほかに社会保険の審査官でございますとか、等もございますが、それぞれその職員の程度に応じまして、社会保険の実務、法規等を中心に研修をいたしていきたいと思っております。
 それから年間の研修人員でございますが、これも実施をしてみなければわかりませんが、でき得れば、先ほど申しました各職業を通じまして千人近いものをやりたいと思っております。
 期間としましては、長いのは大体二カ月、それから短いのは十日というものもございます。これは各種の職員の程度によって異なります。
 こういうような構想でございます。
#33
○伊藤顕道君 これは厚生省だけに限っておりませんが、各省庁の研修所を見ますと、新設してから数年たつと、申し合わせたように、今度は研究所に名をかえてきておるわけです。大がいのところはじっと見ておりますと、数年たつと研究所に持っていく、そういうことを繰り返しておるわけですね。それほど研究所に魅力があるならば、最初から研究所にしたらいいではないか、こういうふうに考えられるわけですが、これは、どういう意味なんですか。これは厚生省に限っていないわけですが、各省庁、他の設置法でもこういうようなものが随所に見られるわけですが、研修所をまず新設して数年たったならば研究所にするという何か不文律でもあるのかどうか。別にそういうものがなくても、偶然各省庁のそれが一致しておるのかどうか、ちょっと疑問に思うのですが、数年たって研究所にするならば、最初から研究所にしておく方が簡単なように思うのですが、この点を伺っておきたいと思います。
#34
○政府委員(森本潔君) ただいま各省の例を御指摘になりましたが、実は私そういう例の詳細を存じておりません。
 それから、ただいま提案いたしておりますこの研修所でございますが、これは研究所という性格に変える考えは毛頭ございません。一言申し上げますと、たとえば保険関係機関の職員が約八千人、れから年金関係の公務員が五千人、それから国保その他の職員を入れますと、市町村その他を含めますと、約五万人近い職員がおるわけでありまして、先ほど申しましたように、年に千人近いくらいやるといたしましても、これは相当な日数がかかります。おそらく全部やることは不可能と思いますが、こういうことでございまして、とうていこの程度の規模で完全な研修ができるかどうかという不安があるわけでございまして、極力やって参らなければなりませんが、この性格を変えまして研究所にしようというような構想は毛頭持っておりません。
#35
○伊藤顕道君 研修所を研究所に変える意図は毛頭ございませんと、あなたの係で、あなたが変えるかどうかを最終的に決定するわけですか。それは将来に対して毛頭ございませんと言っても、今までのところは、そうだろうけれども、それはあなたにそういう権限はないはずですがね。大臣がそういう答弁されるならともかくも、この点は大臣どうなんですか。
#36
○政府委員(森本潔君) 将来のことを、私がその地位におらぬのでどうかという問題ございましょうが、少なくともただいまのところでは、さようなことは考えておりません。
#37
○国務大臣(古井喜實君) 私も長い間任にあるかどうかわかりませんが、事柄、機構の性格、任務にもよることだろうと思うのでありまして、研修部門の仕事だけで通していく機構ならば、研修所でこれはずっとやっていくのが至当であって、この機構も、御案内のように、これは研修でありますので、この後もやはりこの研修所ということで私は一向差しつかえないように思っておる、まああたりまえみたいに実は思っておるのであります。
#38
○伊藤顕道君 ただ私がお伺いしたのは、研修所を研究所にしたらいかぬ、そんなことを言っているのじゃないので、各省庁の例を見ると、今国会でもそういう例がほかにもあったわけです。研修所を何年かすると研究所にする、それなら初めから研究所でいいじゃないか、そういう意味でお伺いしたわけで、別に他意ないわけなんですが、さて、さらに方向を変えて、厚生省関係の審議会について二、三お伺いしたいと思いますが、審議会等に関係して、まず最初にお伺いしたい点は、厚生大臣としては行政審議会の答申についてはどのようにお考えになっておるか、まず、この点からお伺いしておきたいと思います。
#39
○国務大臣(古井喜實君) 特に調査会とか協議会とか審議会とかいう式のものは、やたらに乱設されましたり、あるいは責任のがれのために作りましたり、あそこで今審議してもらっておると、こういうようなことの言いわけのために作りましたりするような場合も、率直に申しますと、時になきにしもあらず、そういうことはおもしろくないのでありますからして、そういうものをやたらに設けるということはしない方がいい、また、整理する方がいい、これは私は大きに基本的な考え方はその通りだというふうにそれは思うのであります。
#40
○伊藤顕道君 それでは行政審議会の答申については、別の表現で言うと、これを尊重されると、そういうふうに解釈してよろしいのかどうか。
#41
○国務大臣(古井喜實君) これはもう答申があるなしにかかわらず、もう考え方としては大きにそうだと、むろん答申に出ておりますれば、それは答申に対して尊重ということになりますが、そういう考え方は私はけっこうだと思うのであります。
#42
○伊藤顕道君 それではお伺いしますが、三十四年一月二十二日に、時の行政審議会長名で時の行管長官に対して、この審議会等の関係面で答申がなされている。ごらんになったと思いますが、その中で、閣議決定によって設置せられたものについては、これは廃止しなさい、しかし、存置の必要のあるものについては法律の基礎づけを行ないなさい、こういうことが明確に答申されているわけです。にもかかわらず、厚生省関係の三十二年のこの面を見ますと、原爆被害対策に関する調査研究連絡協議会、これを閣議で設置しているわけですが、まさしくこの行政審議会の答申の趣旨に反するわけです。三十四年に行政審議会の答申がなされたのに、あなたの方でこの連絡協議会を設置されたのは三十二年ですね。だから、答申がなされたときにはすでに作ってあった。そこで、尊重されるというならば、これは当然廃止しなければいけない。しかし、われわれは何も廃止せよということを言っているのではない。そういう答申の趣旨から見ても、真正面から反する、そういう意味で今お伺いしているわけです。この答申を尊重されるという一面、このままこれを今日まで残して置くというのは、これは非常に遺憾だと思う。ただ国家行政組織法第八条に違反するということは後ほど申し上げますが、この面、行政審議会のこの答申の趣旨に反する、これはもう明白だと思うのです。それで三十四年からもう二年以上たっておるわけですが、いまだに存置しておる。存置するなら、いわゆる法律の基礎づけを行なえば認められておるわけです。なぜ法律の基礎づけを行なわないのか、存置の必要がなければ廃止すべきだ、廃止するか、存置の必要があるなら法律の基礎づけ、いずれか一つを選ぶべきだ。口ではりっぱに答申を尊重されるのは当然だと、答申はあるなしにかかわらず、私はそういう線を当然強調する、そうりっぱにおっしゃった。大臣はどのようにお答えになりますか、お答えいただきたい。
#43
○国務大臣(古井喜實君) 厚生省に、お話の原爆被害調査研究協議会でありますかがありますのを、私は実はうかつなことだけれども、気がつかずにおったのであります。まあこれは就任日が浅いせいかもしれませんが、一々こういうものがあるのだということを、実は率直な話が、あまり気がつかぬで参っておったのであります。しかし、こういろいろなものをやたらに置くことは一体ないのでありますから、これなども、もうやめてしまうことにきめてしまいました。もう大幅に整理してしまうということに決定いたしておるような状況であります。
#44
○伊藤顕道君 御答弁の中では、知らなかったということは不勉強のそしりはまぬがれぬと思いますがね。所管の審議会を知らなかったということは、知らなかったゆえをもってまぬがれぬと思うのですが、まあそれはともかくとして、正直に言われたことは確かなんです。その正直に言われた点をめでて、その点は追及いたしません。ただ、廃止されるということでありますが、これはいつ廃止されるか、一応のめどがあるでしょう。
#45
○政府委員(高田浩運君) これは先般厚生大臣のところで御決定いただきまして、現在手続中でございます。
#46
○伊藤顕道君 そこで関連してお伺いしておきますが、まあ廃止されるからこれでいいようなものの、今まで二年有余の間答申がなされたけれども、そのまま放置して、最近この当内閣委員会で、国家行政組織法第八条の法律を中心に、審議会等の設置、閣議決定とか、あるいは省令等で法律違反の審議会等が乱発されている。これは先ほど言った行政審議会の答申でも、こういうことは明確に打ち出しているし、当然こういうものは廃止すべきである。また、存置の必要のあるものもあるわけで、それについては法律の基礎づけを行ない、われわれはいろいろ発言しておりますけれども、決してそういうものに対して、そんなものはやめてしまえということを言っているのじゃない。国家の法律に従って合法的に設置せよということを強調しているだけです。そういう建前からさらにお伺いしますが、結局役所に都合のいい答申等がなされると、さっそくこれを強調して受け入れる。たまたま都合の悪い答申がなされると、国会では善処しますとか、あるいはさっそく検討いたしますというようなあいまいもこたる御答弁で終わってしまって、この問題も今回初めて出た問題じゃない。前年も同じことを繰り返しておるわけですが、なかなかもってそれが解決されていない。これはまあ役所の悪いくせの一つだと思うのです。都合のいい点は取り入れる、都合の悪い点はやらない、こういう点ははなはだ遺憾なわけなんです。ただ、内閣委員会で問題になったから云々の問題じゃないのです。そういうことで、これは当然同じ内閣の、同じ行政機関からの趣旨は、各省庁当然これを尊重しなければいかぬと思う。そこで、一つこの問題については、今後もこういうあやまちを二度と繰り返さざるよう、十分善処されてしかるべきだと思うのです。こういう考えに対して、一つ大臣の所見をお伺いしておきたいと思うのです。この際。
#47
○国務大臣(古井喜實君) 初めにも申しましたように、やたらにこういうものを作って、ことに責任回避の道具に使うというようなことはよくないことは私も思っておりますので、ただここでやかましくおっしゃったから一時のがれにというのでなしに、やたらにこういうものを作ることは大いに慎重に考えなければいけませんし、問題は、法律できめるべきものを、法律をもぐって、いわば脱法みたいに、違った格好で作るということは法の趣旨にも合わぬのでありますから、そういう式のことはやらないようにしていきたい、そういうふうに思います。
#48
○伊藤顕道君 閣議決定によるものについては、今明確な表明があったので、一応了承しておきますが、特に厚生省としては、閣議にもよらないで、あるいは全然根拠法規もないままに設置されたものが十六もあるわけですね、これ、大臣は御存じですか、まず御存じかどうかを伺っておきたい。
#49
○国務大臣(古井喜實君) 昨今はおかげで知りましたので、もう原則的にやめてしまうことにいたしました。
#50
○伊藤顕道君 そこで、この十六と言ったのは、ただ単にほんの一部であって、まだまだ隠れておる面が相当あると思うのです。これは私からは追及いたしませんが、われわれが調べただけで十六ということであって、これは精細に言えば、まだまだ出てくると思うのです。厚生省だけでなく、ほかにもあろうと思う。大体わかっておるのですが、ここでは追及いたしません、すべて廃止するということであるので。
 そこで、時間の関係もありますから、本日のところは私の質問はこの程度で打ち切っておきますが、先ほど資料の要求をお願いしたわけです。対ガンの研究費の予算、各年度ごとの。これはいろいろ項目別になっておるので、詳細一つ別途お出しいただきたいと思うのですが、これお願いできますか。確認しておきたいと思います。
#51
○政府委員(高田浩運君) 提出いたします。
#52
○伊藤顕道君 それでは今要求の資料については早急に出していただきたい。
 それでは本日のところ、私の質問についてはこの程度に打ち切り、次回に引き継いで。
#53
○横川正市君 最初に委員長にお伺いいたしますが、時間がもう六時近いわけですが、私は、厚生省の所管の改正法案に対して、だいぶ質問を持っておるわけなんですが、このまま質問を続行させるつもりかどうか、まず委員長の意見をお伺いしたいと思います。
#54
○委員長(吉江勝保君) ちょっと速記をとめて。
   午後五時五十三分速記中止
   ――――・――――
   午後六時二分速記開始
#55
○委員長(吉江勝保君) 速記つけて。
 それでは続行いたしますが、適宜食事にお立ちになりまする方は、便宜食事して下さい。
 それでは続行いたします。
#56
○横川正市君 厚生大臣に、まず参考に私の方から説明をいたしまして、それからそういった問題を頭に入れながら一つ御答弁いただきたいと思います。
 学校施設の確保に関する政令というのがあるわけでありますが、これには第四条に返還命令、それから第十五条には移転命令という項目が載せられております。この項目の主たる目的は、これは戦後の学校その他の施設の中に一般住宅その他が入って参りまして、そして学校経営が非常にむずかしくなった時期にきめられた法律であります。で、私は、この出されました厚生省の環境衛生部を局に昇格をさせるという問題の一環の中に、今言われた内容が包含されますので、これを一つだれか事務当局の人にも検討さしておいていただきたいと思います。
 そこで、この改正法案の主たる目的は、健康で文化的な国民生活を確保して、しかも、それは広範な領域にわたって積極的に邁進をする、こういうことになっております。そこで、厚生省のこの設置法と、それからこの中の目的、さらには権限、それから各省の組織令によるところの文章を見ますと、少なくとも目的であります健康で文化的な国民生活を確保する、しかも、それは広範な領域にわたって実施したいという、そういう趣旨にいささかもとっている問題があるように思うわけです。その点について御質問いたしたいと思うのです。
 まず最初に、首都圏整備法が制定をされておりまして、さきには水問題で役所間の非常な権限争いといいますか、あるいは分掌争い等でもめている問題が一部報道されております。私は、首都圏整備というような問題に関しては、厚生省の占める役割、ことに還境衛生の占める割合というものは非常に大きいと思うのです。この整備委員の中には、中村梅吉、金子源一郎、友末洋治、工藤昭四郎、島田孝一、こういう人たちが委員の中に入っているわけですが、厚生大臣傘下の、あるいは厚生省の所管業務を代表して整備委員会に名前を連ねておる人があるかどうか、その点をまずお伺いしたい。
#57
○国務大臣(古井喜實君) 厚生省も関係が深いわけで、事務次官が委員に参加しておるのであります。
#58
○横川正市君 厚生省の事務次官は何という名前ですか。
#59
○国務大臣(古井喜實君) 高田正巳です。
#60
○横川正市君 私が調べたのでは、委員長は中村梅吉さん、そのほか四人の委員が首都圏整備委員会の委員になっておられる。厚生省の事務次官は入っておらないようですが、ほかの委員会と間違っておるのじゃないですか。
#61
○国務大臣(古井喜實君) 今おあげになったのは、多分常任の委員の人でありまして、それからもう首都圏整備委員会には、たしか審議会がありまして、その審議会の構成委員に加わっておる、こういう関係になるわけであります。
#62
○横川正市君 私は次に首都圏整備委員会の審議会にだれが入っているかということをお聞きしょうと思ったのであります。いわば非常に大きな権限と、それから所掌事務を持っております。厚生省が常任の委員という、常任とつけておりますけれども、事実上はこれは常任ではありません。これは非常におかしいと思うのですが、工藤昭四郎さんというのは、たしか商工会議所かどっかの方ですが、私はそのほかはあまりよく知りませんけれども、常任ということでは私はないと思う。いわば大切な委員会の中に厚生省が加わるとするならば、これは私はだれかが名前を連ねるべきだと思うのですけれども、この点はどのように大臣お考えになっておりますか。
#63
○国務大臣(古井喜實君) ただいまの機構自体が私の方の所管でありませんので、間違っておってもいけませんけれども、しかし、この主管大臣である建設大臣以外は、官庁の職員でないのじゃないかと思うのであります。それで、また首都圏の整備の問題になれば関係があるというのなら、各省とも深い関係をみな持っておるわけでありまして、これを全部同列に、同じように並べていくということも、まあおそらくどうだろうかという点が考慮されたのじゃないかと思うのであります。で、今の審議会の方に関係の役所の方は参加をしてやっていく、こういうふうな機構に多分なっているのだろうと私は思いますが、不正確でありますならば、規則をもとにして御説明いたさせたいと思います。
#64
○横川正市君 どうぞ。
#65
○説明員(聖成稔君) 首都圏整備法の第五条に、この首都圏整備委員会は、「委員長及び委員四人で組織する」というような規定がございまして、十八条に審議会の規定があり、続いてその十九条の第三号に「関係行政機関の職員十人以内」といったような規定がございますので、ただいま大臣のお答え申し上げましたように、審議会の方に各行政機関の代表者が入る、こういう仕組みになっているわけでございます。
#66
○横川正市君 そこで、これは首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律という法律が制定をされておるのでありますが、この法律によると、制限除外の項目の中に、牛乳とかそれから氷屋さん、アイスクリーム等の食品関係のものと、それから新聞とか出版、製本、印刷加工、こういう家内労働的なものにあわせて「生コンクリート製造業」というのが十一に規制をされております。こういういわゆる工業制限除外の法律というものが制定されたときに、厚生省としてはこれに対しておそらく賛成をされたものと思うのでありますが、あるいは賛成をしないまでも、事実上は、こういう結果になったということが考えられるわけでありますが、この制定の経過について、まあ厚生省としての意見をお聞きしたいと思う。
#67
○説明員(聖成稔君) 先生も御案内だと思いますが、この首都圏整備法に関連いたします首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律、この趣旨は、私どもの承知している範囲におきましては、工業制限の理由が、主として人口の都市集中を防止するという点にまあ第一の重点がある。従いまして、そのなまコンクリート工揚につきましては、必ずしも多数の従業員を使用しているような工場でないというような問題、また、この地域が、既成市街地では、御承知のように、東京都の二十三区並びに三鷹、武蔵野、この両市の地域ということになっているように承知いたしておるわけであります。私どもの所管でないのでよく存じませんが、やはりあまり遠隔の地に持っていったのでは、その工業の事業目的に合致しないというようなことから、既成市街地の中にあることもやむを得ないといったようなことで制限対象になっていないように聞いているのであります。と申しますのは、この既成市街地における工業等の制限の問題が、先ほど申し上げましたように、人口の都市集中防止に主たるねらいがあって、先生のおっしゃっている意味は、騒音その他の公害の防止だと思うのでありますが、公害防止という趣旨が必ずしも規制の対象になっていないのではないか、このように私ども考えておるわけであります。
#68
○横川正市君 どうも厚生省の役人はみな眠っているようなことを言っているのですが、私は、あなたの所管の業務として、いわゆる公害関係を所管をする部長として、この牛乳や氷やアイスクリーム等と同じように、なまコンクリートの工場が制限除外になったときに、だろうと思いますということで済まされたのか、それともあなたの方では、これについて公害問題を相当検討した上で、相当抵抗したけれども、やむなくこの首都圏整備の問題と関連して、どっちが従でどっちが主かという問題でここから除外をされたのか、少なくともその点についてもう少し説明がなければあなたの役職というものは果たされないのじゃないですか。
#69
○説明員(聖成稔君) なまコンクリート工揚につきましては、確かに周辺における騒音の問題、あるいはまた粉塵等のことが問題になっておることは私ども承知いたしておりますが、しかし、これはきわめて小範囲に起こる問題ではたしてこの程度の、何といいますか、いわゆる被害を公害として取り上げるべき性質のものかどうかというようなところにも問題があるのじゃないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。で、こうした騒音の問題、あるいはまた大気汚染等の問題については、ただいまいろいろ根本的に検討いたしておる段階でございまして、今、先生がおっしゃっておる制限除外の段階においては、私どもは特に押し切られたとか、あるいはこちらの主張がいれられなかったとかといったような、そういう交渉をした記憶は持っておらないのであります。
#70
○横川正市君 幾らか答弁に手助けをしたつもりなんだけれどもが、職務怠慢のそしりは免れないと思うのですよ。言葉じりをとって言うわけではないけれども、局部的なものだからそれほど公害の問題とは考えなかったという今あなたの説明がありましたが、これは私は非常に心外ですから、あなたそう考えておるかどうか、もう一回御答弁いただきたい。
#71
○説明員(聖成稔君) 公害という問題、非常に大気汚染の問題、あるいは水質汚濁の問題、あるいは騒音の問題、ずいぶん私は範囲が広いと思うのでございますが、従いまして、すべてかようないわゆる公害が消滅する、ない、そういう環境が最も私どもとしても望ましいことは申すまでもないと思うのでございますけれども、しかし、こうして多数の者が都市の生活をやっていくということになりますると、何でもちょっとでも被害があればそれは困る、そういうことを私どもの立場だけで主張するわけにいかない。たとえば産業の振興とかいろいろな問題とか、やっぱりからみ合いを考えていかなきゃならぬと思うのでございますが、そういう意味で、私ども、今しかし、さりとてこれを放置するわけに参りませんので、大気汚染の問題、あるいは騒音の問題を中心にいたしましていろいろ公害対策を今検討いたしておる、そういう段階でございます。
#72
○横川正市君 大臣にお尋ねしますが、この牛乳や氷屋やアイスクリームと同じように、なまコンクリートの工場が制限除外になったということは、今部長が言うように、そういう考え方でいるのかどうか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
   ―――――――――――
#73
○委員長(吉江勝保君) 質疑の途中ですが、この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大泉寛三君が辞任され、後藤義隆君が選任されました。
   ―――――――――――
#74
○国務大臣(古井喜實君) 住宅地域、商業地域になまコンクリート製造工場が許される、これはその面から見まするというと、これは問題の点があると思うのでございますが、ただ一方、この制限地域というものが、首都圏の場合は非常に広いのでありまするので、その区域内には一切これを置けないのだということになりますと、その面でまた困難があるということが考慮されてこういうただいまのごときことになっているのだろうと思うのであります。一方の方から見れば、あっちやいけない。けれども、そういって実際問題で無理がないかというところから、こういうことになっているように私はまあ解釈するのであります。で、この点は両面考えなければならんことでありますから、私は軽率にこれはここにこう掲げていることがいけないとかよろしいとか言ってしまうのは、少し私としては用意が足りませんので、研究して結論を出すべきもの、かのように思いますので、これは研究さしていただきたいと思うわけであります。
#75
○横川正市君 私は、なるほどこの問題は、この厚生省の設置法の審議に入ります前に、あなたの方の事務関係の人が、何回か私のところへ何を質問するかと言うから、あなたの方の所管の環境衛生部の公害に関して質問をいたしますと、それを二度も三度も問い合わせがきて、その返事をしているわけなんです。ですからそういう意味から言えば、きわめて親切にあなたの方には準備期間と時間を与えてあったというふうに思うわけですがね。そういうことなのに、大臣から、牛乳や氷やアイスクリームと同じように、なまコンクリートの工場がこれは一体まじって制限からはずされているというのはどうですかというくらいのことには私は答弁をいただかなければならぬと思うのですよ。しかし、今答弁ができないというのでありますから、一つこれはまた後刻に検討の上、再度答弁いただきたいと思うのですが、そこで、環境衛生課でこのセメントの粉の飛散からくる被害等について、先ほど部長が言うように、全くとるに足らないものである、こういうふうに考えているのかどうか。とるに足らないということになれば、これは調査をされたことがあるのではないかと思うのですが、その調査の結果について御報告いただきたい。私が調べたところによれば、これについてはほとんど調査らしい調査は行なわれておらないのです。この点は非常に残念なことだと思うのでありますけれども、少なくともセメントの粉の飛散からくる被害という問題については、局地的には私は現地に行きまして調べてきましたけれども、あなたの方はどういう資料を持っているか、一応聞いてから私は御意見を申し上げたいと思うのであります。
#76
○説明員(聖成稔君) 御承知のように、セメントの工場のいわゆる工場内における問題につきましては、これはいわゆる職業病といいますか、労働衛生の範疇であることは御承知かと思うのであります。従いまして、問題はむしろ私どもの所管というよりも、工場内の問題、作業場内の問題として、労働省の問題じゃなかろうかと思うのでございます。ただ、この工場内、作業場内の問題でなく、周辺の住民に影響を及ぼすということになれば、これは私は環境衛生の問題かと思うのであります。で、この点につきましては、すでに建築基準法で、住宅地域あるいは商業地域というものについては、かような工場施設を設けることはできないという規定になっておることは御承知の通りだと思うのでございます。そういうことで、私ども特にそうした調査を持ち合わせておらないわけでございます。
#77
○横川正市君 非常にあなたの方は仕事が忙しいから、言葉では国民生活の広範な領域にわたる環境衛生をやっているとは言いながら、実際には落とされている分がたくさんあるのだ、こういうことで私は一応理解いたします。しかし、これはそういうことで放任のできない状態というものが出ているわけでありまして、今なまコンクリートの工場というものの規模が、この法律が制定された当時から比べて、どの程度の容量を持つ工場に変革してきているか、この点については調べたことはございますか。
#78
○説明員(聖成稔君) 東京都内には、現在三十カ所ないし四十カ所のなまコンクリート工場があり、規模は、敷地五百坪程度で、ミックス用の塔、コンベア、五十ないし六十馬力の動力を使っている施設が一般的であります。最近今御指摘のように、非常になまコンクリートの需要が高まって参っておるということでございますが、大体東京都内におけるこの種の施設は、従来から若干建築基準法で、住宅地域あるいは商業地域にかような工場を作ることはできない、工業地域あるいは準工業地域に限るということになっておるわけであります。その建築基準法の改正以前から若干残っているものが、改正以前から住宅地域あるいは商業地域になっているところに若干――新たにできる心配はないのでございますが、前からあったものが多少あるということが問題になっておるというように私ども聞いておるのでございます。これについては東京都の方でも、できるだけセメントの粉塵が周辺に飛散しないような措置を講じさせるとか、あるいはまた騒音の防止につきましても、できるだけ高い音を出すものにつきましては遮蔽装置を作らせるといったような指導を行ない、極力周辺に対する被害を食いとめるということに努力を払っておる現状のように承知しておるわけであります。
#79
○横川正市君 残念なことには、大臣が先ほど答弁されたような状況にはなっておらないわけですね。ことに、なまコンクリートの工場を都内で使うという結果はわかりませんけれども、いつの間にか風致地区が準工業地帯に指定されておった。地域の住民は全然それを察知しておらない。しかも、一方、文教行政は、この地域に対して集中して学校を建てている、こういうところがあるのですよ。そうすると、今聞いておることで一番残念に思うのは、それぞれのセクションで仕事を完全にやっているところが、完全にやっていながら、現地はおのおのの仕事の競合で、地域の住民の生活は非常な不安と恐怖と、それから大きな日常の生活に対して不満を持ってきている、こういうところか非常に多いわけですよ。そういう点からして、今たまたま所管外の首都圏の既成市街地における工業等の利限に関する法律は、なるほどこれは建設省の所管の法律です。ですから、あなたの方では、別にその法律の中になまコンクリートが入っていようがいまいが関係はない、それは私の方の所管ではありませんと言えばそれまでのことであります。しかし、あなたの方の文書規程の中には、明らかに公害関係については所掌をし、しかも、この問題は逐次生活が近代化し、それから工業化がどんどん進んでいく過程には付随して出てくる問題として、あなたの方では重要問題の一つの項目に私はなっておると思うのです。ですから一番最初に、なるほど法律できめられておりますから、首都圏整備委員会に事務次官が入っている。それならば事務次官の口を通して、一体この公害関係の問題についてどれだけ厚生省が意見を出しているのか、これは私どもとしてはぜひ聞きたいところなんであります。大臣はこの点についてどのようにお考えですか。
#80
○国務大臣(古井喜實君) 委員会に次官が出ていることでありますから、むろんこの公害の問題、そういう見地からこの問題に対して発言をする機会は持っておるわけであります。それで、これに無関係である、よそのことであるというふうにそれは言ってしまうわけにはいきませんので、少なくともそういう会議に出席する機会を持っているわけですから、よそのことだということはできないわけであります。それで、このなまコンクリート工場の問題は、工業地域になったら置けるのですからして、新設もできるのですから、工業地域をどういう地域にきめるかという場合には発言する機会は持つのでありますが、これは大局的にいろいろな角度から大きく地域がきまりますために、その地域をきめるときに、ただ一つの問題だけで、いや工業地域じゃ困るということばかりは言えない場合もあると思うのです。商業地域や住宅地域には、これは既存のものがあって、その既存のものが三十あるいは四十ある。既存のものであろうが何であろうが、これは公害という点からいいますと、いけないにきまっているので、一つでもない方がいいのですけれども、しかし、他の面で、産業上の関係からいって、やはりこれはがまんして認めなければならぬ場合もあると思うのです。ことに、なまコンクリートは、私は専門家じゃありませんけれども、一時間以上の運搬距離では工合が悪い、こういうことでもあるようでありまして、そういう産業上、あるいは他の都市の施設の建設上の必要などの面も一方あるでありましょうし、その辺を総合判断して、既存のものには――そうどんどんできてくるのは困るけれども、限られた既存のものならばがまんをしなければならぬということもあり得るのじゃないかと私は思うのであります。そういう事情でこれは今の問題が残っているのじゃないかと思うのであります。無関係のこととは申しませんけれども、比較考量して、総合判断の上でこういう結果になっていると思うのであります。これは当時実際どういうやりとりでこうなったか、私は実情は知りませんけれども、そうとも思えるのであります。今のようなことだと思えるのであります。でありますから、この問題に限らず、水にしても空気にしても、汚染の問題、あるいは騒音、振動の問題、公害の問題は、どちらかというと不徹底になっているのが現状かもしれません。おくれている面かもしれぬと思います。それは大きくひっくるめて、公害全体に対する対策の問題として検討を今後すべき分野として残っているものでありますから、そういうふうに研究をいたしたいと思うのであります。
#81
○横川正市君 きょうの新聞によりますと、東京都のこの公害関係の防止基準をできるだけ早く作りなさいという、この中に持たれております審議会が答申を出したことが出ております。厚生省では、公害関係については、いわゆる行政関係の責任者としては環境衛生課ですか、課の所掌の中に、騒音やら煤煙と関連させて、一方、公害という項目を設けているわけなんですが、都の地方行政の部面でその答申を出さなければならないような状況下にあって、厚生省の所管の業務では、調べたところによりますと、特別なものは何もありませんという答弁が出されているようであります。しいて言えば、何か任意で作られたもので、公害防止調査会というので、年間三十八万円かの予算で、これは隠し委員会ですね、そういうもので行なわれているのだと聞き及ぶわけなんです。事が非常に重要で、先ほど伊藤委員の質問の中で、隠しているものは全部これはやめてしまうのだ、こういう大臣の答弁があったのでありますけれども、そうなればちょっと私としてはあまりにも軽率な答弁じゃないかと思うわけであります。この点の大臣のお考えをお聞きしたい。
#82
○国務大臣(古井喜實君) 伊藤さんにお答えしたように、公害防止調査会をやめることにつきまして、ただし、これは公害問題を軽んずるという必ずしも考え方からではありません。やはり作るならばもっと検討して、がっちりしたものを作って、ほんとうにその成果を上げるようにした方がよいと思うのであります。まあ従来の実績等から見まして、あの調査会は、これは廃止することにきめてしまったのでありますが、問題を軽んじているわけではありません。よく検討した上で、もっとがっちりしたものを作るなら作る、効果的なものを作るなら作るということに必要があれば進みたいと考えております。
#83
○横川正市君 私は、あまり大きな声やなんかでどなることはできない性分ですからやりませんが、しかし、何か出てくると場当たり的に答弁しているのでは困るのですよ、実際には。先ほど私が言ったように、東京都の公害対策審議会では、早急にというのは、現状を放任されておいたら困る状態がどんどん増大をしていくから、これでは困るから早くやりなさいというのに、今まあ何か知らぬが、指摘されたから、せっかく今まで持っておったものを、こんなものじゃだめだからやめてしまいますという、そういう無責任なことで、しかも、それでは少し答弁が不親切過ぎるから、これからいいものを作ってやるんですという、そういう行き方というのは非常に私は残念です、その答弁が。もっと私どもは、地域や、それから周辺の状況を、少なくともこの問題をやるのに、私も何日か実際に現地やなんか見て、そしてこれじゃだめだ、少なくとも厚生省がもう少し本腰を入れてくれなければ、地域住民の環境というものは保護できない、こう思っているから、その点について、たまたまあなたの方では、環境衛生は国民生活の増大に伴ってやるという意気を示したのです。それならばこれはどうするんだと聞いているのです。もう少し親切に、この点はごまかさいで、事実をもっと認識しているなら、その認識の度合いに従って答弁してもらいたいし、そうでないならば、私はここで大臣としては、やはり即刻これに対する対処の態度というものを表明すべきだと思うのです。もう一度一つ御意見を聞きたいと思います。
#84
○国務大臣(古井喜實君) 公害の問題が、空気、水の汚染の問題、騒音、振動の問題は重大な問題だということはさっき申し上げた通りであります。水については何がしかの法律を作って、あれで十分かどうかわかりませんけれども、やっておりますけれども、そのほかの点ではまだ立法的な措置もできていないという現状であります。これでよいと思っているのじゃありません。お話の通りに、ことに大都市の状況というものは、われわれが目で見て知っている通りであります。でありますから、これは都市の実情などにも非常によることでありますから、東京都の方の関係の公害対策審議会で、東京都の実情に即した意見を建てられたというのは、非常にけっこうなことであるし、こういうことも大きにわれわれは都市の実情に即した意見として有益なものと考えるのであります。で、従来の調査会を廃止したというのは、実績から見て廃止したのであって、それで公害問題はそれだから閑却するということを言っているのじゃありません。重大な問題だということは何べんも言っている。そのためにもつと効果的ながっちりしたものを作る必要があるならば、がっちりしたものを作りたい、今までのものは、実績から見て、あれが非常に効果的と言えませんので廃止することにしたのであります。東京都の審議会の意見などは、私は大きに参考になることであるし、他の都市についても、大都市、中小都市それぞれ事情があろうと思います。そういうことに合うようにこれは考えなきゃいかぬのでありますから、その辺は十分実際に即した行き方をするように考えたいと思うのであります。
#85
○横川正市君 実際に即した対策を立てたいと言うけれども、私がさっきから聞いているのは、生産に対して一応間の時間がマキシマムだ、だから工場というのは都市のどこここという選定については、全部を置いてはいかぬということがきめられないのだ、こういうふうにあなたは言うわけですね、そうあなたは認識している。ところが、今の規制の法律の中では、なまコンクリートの工場というものが置けるか置けないかの決定をするところもないし、それから、そういう制限の法律もないし、少なくともこの工場は、牛乳屋やアイスクリーム屋や氷屋と同じように、どこにでも都の工場地帯その他であれば設定できる、こういうふうな規定になっているわけです。そうすると、法律的に何らの制限もない状況下に放任されておったのでは困るという立場から、今公害の問題としてもう少し重視してもらいたい、こういうふうに私どもは問題を取り上げているわけです。それに対して、あなたも大へん重視していると言うが、しかし、たまたま公害防止調査会というのが今まで設置されておりまして、厚生省ではいや、そんなものはないのだといっているそうでありますけれども、実際には置かれてあった。その置かれてあったものが、今まで環境衛生部長なんかと協力をする意味、あるいは行政に対して補助的の役割を持つ意味で、この調査会は一体どういうことを今までしてきたのですかと私は聞き、さらに法律に従ってこれは強化されていかなければならぬではないか、こういう問題に発展しなければいけないのに、たまたま前段で伊藤委員の質問に対して、あたふたは法律事項でないから全部やめてしまったのだと言うから、私は非常にそれに対して不満に思ったということです。私も、あなたも公害問題については非常に重視しているというならば、時間的のズレがあるのだと思うのです。あなたは、この国会はもう五月二十四日で済むわけであります。強固な対策を立てるといったら、一体法律としたら何で対処するのか、法律で対処されなければ、今のところ何の制限もないという事実に従って、どんどん勝手に業者は事を起こしていく、それをとどめるものは何もない、こういう状態であります。そこで私は、会期のこの状況の中で、厚生省として、所管業務の中でこの問題は重要ならば一体どうするのか、しかも、現状これを何とかしなければ放置状態になるではないか、こういうことを言っておるわけであります。時間的なズレがあるわけですね、考え方に。ないですか、ありますか、どっちですか。
#86
○国務大臣(古井喜實君) この公害という角度だけから見ますというと、従来からあったものにいたしましても、こわして持って逃げろ、やめてしまえというのが一番いいかしらないのであります。新しいものは商業地域も住宅地域も認めないのでありますから、既存のものをやめてしまえというのじゃ問題でありますが、そうすると、公害だけの見地からすれば、やめてしまえということになるかもしらぬのであります。また、同じようなけたからすると、これだけ空気を排気ガスで汚染しておる自動車なんかやめてしまえ、東京都を通さぬようにしてしまえ、それだけの見地から言えばそうなるかもしれないのであります。今都内の空気の汚染は排気ガスが非常に大きいのであります。そういうことになりますけれども、反面、そのために程度問題もありますし、産業を殺してしまう、いろいろな生活上の必要を全部犠牲にしろとまでは言えない。比較考量をしなければいかぬ。そういう意味で公害の問題の、一方、重要性はわかっておりながら、問題がむずかしいのは、制限、禁止のために失なわれる半面というものを総合的に考えなければならぬという点があるわけであります。今のなまコンクリートは非常に問題かもしれませんが、似たような問題は私は他にもあると思うのであります。今の自動車の排気ガスの問題は実に大きいと思うのであります。これはやはり両面を総合的に考えて結論は立てる方がよろしい。公害を重視してないのではない、半面にも重要なことがあるから、結論は総合的に出せばよろしい。こういう意味で申し上げているのです。ただ一本やりで、それでよろしいという簡単なものじゃないと思います。これは重要性の認識が欠けておるとかどうとかいう問題と私は関係ないと思う。そういうわけでありますから、この問題も、他の問題とともに考えなければいかぬし、さっきの調査会の問題になりますれば、法律で設けるべき筋のもののようにも思える節もありますので、考えるなら、やはり筋を通して考えるというならば、これも一ぺん検討してみなければならぬ、こういうことになるのであります。私は大して大きな声は出しません。あまり出しませんけれども、あなたと非常に意見が違うとか、公害問題に対する認識が非常に距離があるとかズレがあるとかいう、そんな話じゃないと私は思う。やはり各方面から検討して、一番妥当な結論を出すということをお互いに考えていくべきじゃないかというふうに私は思うのでありまして、それをズレとおっしやるならズレかもしれませんが、私はズレだとは思っていない。
#87
○横川正市君 所管の役所があっちもこっちも右顧左眄しておって、そして所管の役所の任務というものが完遂できない。それならば厚生省の公害なんかやめてしまって、他のところでそれをやってもらえばいいんだ、こういう極端な意見は私は言いませんが、あなたが今それだけ大きなことを言うのならば、先ほど言ったように、環境衛生部長は、大したことはないです、それは地域の問題ですからと、こういうふうに言っている。法律では氷屋や牛乳屋やアイスクリーム屋と同じ取り扱いをしている。しかし、事実上、今、下落合で水道局の建設工事をやっておりますが、現場に二つのこれは仮設のなまコンクリートの練り上げ機が運転されております。ここへ行って見ますと、大体建てております五階建ての水道局はもちろん、周辺から約一キロ以上のところまでセメントの粉が飛び込んでおる。これは水道局ができれば当然取り払われますから、時間的ながまんをすればいいのだということでこれは運転をされております。それから鶴見の街道筋にあるなまコンクリートの工場は、これは当初これほど被害があるとは思わなかったが、あの道路から一般住宅までのがけの高さというのは大体三十メートルくらいある。その下に作られておるものでも、セメントの飛散というのは相当遠くまでこれは飛んでいって、一般家庭では、この問題について非常に大きな不満を持っておる。それから杉並の永福町に建てられておった小規模のなまコンクリートの工場は、すでに市民の反対にあって立ちのきをして操業停止をしておる、こういうような実情が現在運転されておるところに散見できるわけであります。同時に、砂利トラとコンクリート・ミキサー、これはここ一年、半年の間に、ずいぶんその様相と装備が変わって参りました。このなまコンクリートの工場では、大体昼夜わかたず、砂利トラが約七百台、コンクリート・ミキサーが同じく七、八百台、一日に昼夜を通して、きわめしうるさい周辺の様相を呈しておる。こう言えば、あなたは、それは警察の道路交通取締法か何かでやればいいだろう、こういうふうに言われるかもしれませんが、問題は、公害関係をどういうふうに処置するか、私は建てるなということを一言も先ほどから言っていないのに、あなたは東京都内どこにも建てるなというように聞いているかもしれないが、私はそうではない。公害問題として厚生省はこれをどう処理されようとしているか。しかも、地域住民にこれだけの問題を起こしているのを、これを何とか関係の役所と協議して、問題を起こさないようにそれをするのには、一体どうしたらいいのか、この点についてあなたは、あなたの所管業務としてこの仕事をされるわけでありますから、この点についてどういう考えですかということを聞いているわけです。しかし、今答弁があった中では、少くとも私はそういうような問題に対処する厚生省の考え方というものは、きわめて漠然としておって、事実上は何の対策も今のところ立っていない、非常に残念だと思う。
 そこで、もう一点、東京都の風致地区、住宅地区、あるいは商業地区、あるいは準工業地区というふうに大体地目の決定というものが行なわれていっておるわけです。所掌の事務からいいますと、あなたはいろいろ公害関係でも、直接にはこれには関係がないかもわかりませんけれども、この地域やその他の人たちの意見も何ら聞くことなしにこういったことが変更されていっている。こういうことに対してあなたは御案内になっておりますか。それとも、それに対して何らかの処置をとっておりますか。私は、この地目の決定というのは、これは建築基準法の中に出ておりますように、それぞれ建築坪数の割合というものは厳重に制定されておって、そうしてそのことの大きな理由というのは、やはり人口集中とか、それから公害関係の問題もあってきめられているものだと思う。こんな点について、一体厚生省としてはどういう考えなのか、お聞きしたいと思う。
#88
○国務大臣(古井喜實君) 住宅地域とか、いろいろな地域の変更は、これは私の所管の法律でないから、間違っておったならば訂正しなければなりませんが、審議会にかけて、そうして地域の変更をするのが当然だと私には思えるのです。いろいろな角度から委員の方も審議をされるでありましょうし、その結果変更すべきものは変更する、こういうことになりましょうから、これはそれ以上地域の変更について手段をとると申しても、なかなか困難なこともあろうかと思うのであります。また、その審議会には、厚生省の立場においては関与をいたしておるわけでありますが、ただ、厚生省の考えだけで地域の変更などをきめるわけにもいきません。いろいろな立場が総合されて地域の変更も起こるはずのものだと私は思うのであります。そういうわけでありますから、厚生省が関与をしないんじゃない、関与をいたしましても、厚生省の立場だけを最優先に、他をみんな犠牲にしていいという結論までは私は必ずしも参らないと思います。騒音などにいたしましても、たくさんそれは問題はあります。たとえば工事場の現状、建築物あるいは道路の建設の現場などはずいぶん騒音もあるし、それから振動もあるし、空気の汚染もあると思うのであります。けれども、やらなければならぬ建築物、道路の改修というものは、公害の上で困るからといって差しとめるわけにもいかぬ、こういうことでありますから、いろいろの見地から総合の結果この結論が出る、こういうことはやむを得ない場合もあるのであります。そういうわけですから、公害問題というのは重要でもあるし、非常にむずかしい面がある。そのために半面の大きな犠牲も起こるのであります。でありますから、今申すように、関心を持っておりましても、そっちだけでものを全部きめてしまうわけにいかぬという場合合もままあるのであります。この辺も私は釈迦に説法のようなことを申し上げる必要はない、十分御承知のことでありますから、事情を御説明申し上げるだけにとどめるのであります。
#89
○横川正市君 都の工場公害防止条例が設けられて、その中に防音防止処置がとれるように出されております。それから、その中の条例の第九条には、原動機の使用については、公害の対象として対処できるようになって、事実上はその中で問題を処理いたしているわけであります。そこで、私は公害関係の問題で質問をいたしているのでありますから、一般に産業や都市の発展等に伴って、公害と思われることであっても、一時的にこれは忍ばなければならない問題もある、これはその通りだと思うのです。全部やめるわけにいかないものがあることはその通りだと思います。しかし、公害所管の官庁としては、これを最小限にとどめる処置というものが必要なのであって、そういうその処置を今の制定された法律の中から探しましたけれども、ないわけですね、事実上。そのために私は、少なくとも所管である厚生省に対して、この問題は一体今後どうされるのか、この問題について、これからどんどん都市が発展をしていくのでありますが、そういう発展した中で、もちろん排気ガスやその他の問題もあるでしょうが、なまコンクリートの問題から起こってくる問題も、これまた重要である、何らかの法的な処置が必要なのではないか、それには厚生省として、公害関係の最小限のものならば、この程度にすれば十分やれるではないかという、そういう意味から制限法規というものを私は作るべきじゃないか、こういうふうに私は考えるわけなんであります。それで、ことにこれは私は都の公害部長といろいろお話をしたときに、公害部長が、隣りに現実に何か工場があって朝晩寝られなくて、住宅地域にこういったものが建つことは非常に迷惑だというので、身をもって体験しておる、しかし、体験をしてみても、公害部長のできる仕事というのは、いわば公害上どうなのかこうなのかといういわゆる判断だけであって、法律上何の処置もできない、これでは全くお手上げですと、事実上その公害部長が言ってるわけです。それから私は、その点から厚生省の公害関係を所掌いたしております立場で、もっと真剣に考えてもらいたい、こういうふうに考えるわけです。同時に、これは先ほどちょっと読み上げましたけれども、文部省のいわゆる学校の施設に対処して、それを阻害をするようなものがあった場合には、相当強い処置をとれるような法律があるわけです。で、具体的に問題を提起いたしますと、これは先ほど言いましたように、杉並の永福町にありました日立のなまコンクリート工揚が、地域住民の反対によって、とうとう工場が閉鎖をした、そしてその移転地として杉並の堀之内へ持ってきた。ところが、堀之内ではこれに対して猛烈な地域の反対運動が起こった、そういう事態と関連して私は先ほどからの質問をしたことになるわけであります。で、ここで一番大きな問題は、このなまコンクリート工揚が設立されようとしている地域に、すでに七つの学校が建てられております。しかも、その中には精神薄弱児の特殊学級もあるわけであります。ただ、この地域は準工業地帯に指定されたのが昭和二十五年、それまでは風致地区であった。風致地区が準工業地帯に指定されたのは、地域の人たちは全然知らない。そこで、区はここへ学校を建て、一般住宅にしている。たまたま最近まで農地であったものを、これを買収してなまコンクリートの工場を建てようとしている、こういう状況なんです。これを私は、環境衛生部長が言うように、局地的な問題で、公害としてはきわめてささいなことだから、厚生省の環境衛生の課が担当するには足らぬ、こういうふうにお考えになるのか、それとも、このことは一つの特殊的なできごとだけれども、非常に都の中に、全体的には先ほど言ったように、大きな問題を各所に起こしている公害問題として、積極的にこれに対処する方針だ、こういうふうなお考えなのか、この点をお聞きいたしたいと思うのです。
#90
○国務大臣(古井喜實君) この具体的な例をあげて今なまコンクリート工場のお話が重ねてありましたのでありますが、この工業地域あるいは準工業地域、こういうところでは、現在の中央の法律では禁止するということが困難な建前になっておるわけであります。これについて、そういう何ぼ工業地域でありましても困るというふうな施設もあるがもしらぬのであります。その地域でそれなら解決がつかないで、準工業地域だってやはり困るというのもあるかもしらぬ。そういう非常に複雑な点もありますけれども、しかし、公害の問題について何らかの立法を設けなければ、しょせんこれはやっていけない、こういうあるいは問題かもしれないような気がするのであります。地方では、あるいは地方の条例である程度のことはできるかもしれないけれども、中央の立法で考えなきゃならぬ段階にあるいはきたのではないかというふうな気もするのであります。こういう点はよく検討して、簡単なこととは思いませんけれども、立法すべきかどうか、必要ならば立法措置も講ずるということは、十分これは検討してみたいと思います。なかなか問題がむずかしいですから、法律を作ったらそれで簡単に解決がつくとは思いませんけれども、しかし足場を作る、根拠を作る意味で、必要も大いにあるかもしらぬという気もいたします。十分研究したいと思います。
#91
○横川正市君 これは事実は建設委員会の直接の関係でありますから、本来ならば建設大臣も同席をして問題をいろいろ論議をすれば、おのずとその所掌のそれぞれの必要に従って意見というものが聞かれたと思うのです。ただ私は、居住地の住宅専用地になっている所で、これは住宅専用地というよりか、おそらくは未指定地か何かで、事実上法律の制限のない所であるかもわからないのでありますけれども、大体これは逐次都が発展しているから、だんだん住宅がふえていって、そうして事実上は住宅地と変わらない状況になっている、こういう所がずいぶんあるわけです。それに加えて、そういう所の周辺は何の制限もありませんから、工場の設置がどんどんされてくる、そこで地域の住民は、そのことによって騒音やらその他のいろいろな公害に災いされて非常な難渋をしている、こういう状況があるわけでありますが、厚生省としては、都の今の非常に無統制な、無制限な格好で放任されている首都整備問題に、厚生省所管の問題としてもっと注意というか、もっと積極的な意味で参画をして、そうして少なくともそういう事実があることに対しては、立ちのきを要請できるような処置をとって、少なくとも公害という問題については、地域住民の保護を建前にする、こういうような積極的な処置が私は必要だと、こう考えるわけでありますが、大体伸びていく東京都を中心とし、これはおそらく名古屋にしても大阪にしても、同じような問題があると思うのでありますけれども、厚生大臣としては、今のような非常に行政がおくれて、実際上はどうにもならなくなりつつある人口、住宅の急増からくる非常にむずかしい問題として、これをどう処置されようとしているか、あるいはそれに対してどのようなお考えを持っているのか、この点を一つお聞きをしまして、この点については私の質問を終わりたいと思います。
#92
○国務大臣(古井喜實君) 公害という見地から立法の必要があるのではないかという御趣旨もあったようであります。この辺はさっき申し上げたように、十分検討していきたいと、こういう考えであります。それから問題は、この建設途上の東京都、中途でありますからして、なまコンクリート工場にいたしましても、都市の建設上、ああいうものがどうしても必要だというのでできておるような面もあって、都市の建設という面からも考えてみなければならぬ点もあると思いますので、具体的のきょうの問題は、実情に応じて行政指導で考えるよりほかないと思います。将来の問題については、お話のような十分の検討をしてみるべきものだと考えております。
#93
○横川正市君 ちょっともう一点。さっき私はちょっと申し上げたのでありますが、厚生省の設置法や組織令をみますと、衛生関係というのは非常に広範な組織を持って、非常に具体的な動きを示しております。しかし、一部については非常に不足な点がたくさんありますから、これは他の項目として指摘をいたしますが、ただ首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律の中で、牛乳や、それから氷屋やアイスクリームと同じようになまコンクリートの工場が入って、制限除外になっているということに、大臣としてこれは工場公害の事情についてはよくまだ御案内になっておらないようでありますけれども、私どもの実際上見たのでは、これはこのセメント粉の飛散からけい肺関係の病気にかかるおそれのある状況というものも出ているわけです。そういう公害関係の、もちろんこれは部長の言ったように、工場内の作業員ではなくして、地域の住民の被害の状況です。そういう点から見て、この法律の中にこれが入っているということは、おそらく適当だということはないと思うのでありまするが、もしその点が問題だとするならば、これに対して何らかの私の私は厚生大臣としての対処が必要だと思うのでありますけれども、最後にこの点一つ御所見をお伺いしたいと思います。
#94
○国務大臣(古井喜實君) これは私の理解するところでは、さっき以来申し上げましたように、住宅地域、商業地域では、今まであったものをどうするかという、認めるか認めないかという問題だと思うのであります。その問題は、今まであったものを、それじゃどうしてもがまんできないからぶつつぶせ、今東京都の都市計画の建設途上いろいろ必要があっても入れるかどうか、これはいろいろ検討しなければならぬと思うのでありますが、問題を否定するわけではありませんけれども、そう思うのであります。工業地域などの、あるいは準工場地域などの問題、これはああいう地域に指定するときに考えるべき問題で、地域に指定していいかどうかという点で考えるべき問題で、これはどうもなまコンクリートの工場を作っても仕方がない、そのための地域でありますから仕方がない、こういうふうに私は今のところ考えております。
#95
○横川正市君 最後に要望を申し上げておきたいと思いますが、いろいろ問題としては先に提起をいたしておりますけれども、厚生省の所管の中で、環境衛生課が、非常に幾つかある所管業務の中の一項目、しかも、煤煙とか騒音とか、その他の公害の防止に関する件という所掌事務の中で仕事をされている、そういったことから、事態は非常に重視をされておらなかったのではないかという見方も私成り立つと思うのでありますけれども、長い時間やりとりいたしました中で、いろいろ問題として提起いたしました点については、一つ即刻これは取り上げて御検討いただきたい。同時に、先ほど言いましたように、制限法律というものは一つもないのでありますから、しかも、都の整備状況というものは非常におくれておって、住宅地や学校、文教地、そういった所へどんどん工場が建っていくというような輻湊した状態が出てきているわけでありまして、一ときもゆるがせにできないような状況下にありますので、厚生大臣としては、すみやかに一つ万全の処置をとられるように御決意いただくように、この点について一つ御要望を申し上げておきたいと思う。所見をお伺いしておきたいと思うのです。
#96
○国務大臣(古井喜實君) 今後の大きな問題でありますから、十分検討したいと思っております。
#97
○横川正市君 次に、非常にこの一つの問題に長い時間をとりましたので、私はあまり時間をとらないようにしたいと思いますけれども、今この改正の第二点の付属機関の問題と関連いたしまして、厚生省所管の国立病院の状況等について一、二お伺いしたいと思うのです。ことに国立病院関係は、一部には非常に進んだ対策がとられ、一部には非常におくれたまま放任をされておるわけです。ことにひどいのは、旧陸軍病院、あるいは旧海軍病院等の施設その他が、ほとんど見るべき改善をされておらない。もちろん一時は引揚者の寄宿舎化されておったものが、逐次改善をされているようなんでありますけれども、大体国立病院の整備計画は、これは差し迫った問題として、ガン研をやりたい、あるいはあれをやりたいという、まあいろいろあるだろうと思いますけれども、それも大切ですが、この問題も非常に大切だと、こういうふうに考えるわけでありますけれども、今どのような対策を立てておられるか、お伺いいたしたいと思います。
#98
○政府委員(川上六馬君) 国立病院の整備の状況は、御指摘の通り、大へん立ちおくれた面が多うございまして、今後この面を促進しなければならぬと考えておるわけでございますが、整備の方針と申しますと、大体こういうように考えておるわけであります。全国にあります多数の国立病院が、まずその地方においてどの程度の整備をすればいいのか、これは県の基幹病院計画というものがございますが、それによりまして、ある国立病院はその地方の中心的な基幹にならなければならぬというものもありますし、あるいはその地方、あるいはその地区の病院として整備しなければならぬというようなものもございまして、一がいに申せないわけでありますけれども、地方のそうした医療事情の関係をよくにらんで、それにマッチするような整備をしていかなければならぬと、こういうように考えておるわけであります。しかし、各ブロックに一つの基幹病院を作って参りたいということで、各ブロックに基幹病院整備計画というものによりまして、全国十カ所基幹病院を作って参りまして、現在は第二基幹病院計画の段階に入っておるわけでありますが、つまり第二基幹病院計画と申しますというと、東京の第二国立病院、それから岡山、中国の何かがありますが、それから福岡に九州地区の基幹病院、各基幹病院というような現在三つの基幹病院を整備いたしておりまして、三十六年度、つまり本年度におきまして完了するということになっておるわけであります。そういう基幹病院計画に相当の予算をとられておるのでありますから、なおさらそのほかの国立病院の整備が大へんおくれておるわけでございますが、これが三十六年度で一応終了いたしますので、今後はその他の病院の整備に積極的に乗り出したいというような考えを持っているわけであります。何しろ整備費が比較的少ないものでございますから、基幹病院に充てます金以外の整備費というものが一カ所四百万円程度しかありませんので、従いまして、御承知のように、非常に老朽化した施設が多いものですから、その改築とか、あるいは修理、そういうものから漸次やっておるというような状況であります。
#99
○横川正市君 これは大臣にお聞きしたいのでありますけれども、国立とか公立、それから私立と、それぞれ病院設備というものが、その地方その地方によっては立地条件というものが違うわけですね。しかし国立病院の占めている割合というのは、今説明のあったような利用状況の中で動いているのではなくて、相当広範な利用者がいて、なおかつ、その利用者に対して治療を施すのに大きな使命を持ちながら、それが完全に果たせないでいる、こういう状況だと私どもは見ているわけなんですから、大臣としては、国立病院の状況は、整備計画の中では、逐次各地区をやっておられるようでありますけれども、終戦以来、もう十七年になろうとするのにほとんど今言ったように、三百万か四百万の金であっちをたたき、こっちをたたきするような状況で放置されていっているわけです。これはやはり医療の非常に大切な一つの役割をしている国立病院としては、きわめて不満な状況だと思います。大臣としての所見をお伺いしたいと思います。
#100
○国務大臣(古井喜實君) 軍の病院を受け継いだりした沿革などがありまして、全体として体系的に国立病院が整っておるかどうかも一つ問題があると思います。基幹的なものから整備を進めたい、こういうふうな今考え方でおりますので、国立として持っておる必要な病院は、順次改善をしていきたい、こういう考えであります。
#101
○横川正市君 私は、大臣少し疲れたのか、非常に不親切な答弁だと思うのですよ。少なくとも国立の病院の利用というのは、公立とか私立とかが、かりにあるなしにかかわらず、相当低所得階層の方々や何かの大きな利用というか、ここに収容になってるという事例もあるし、ざらにまた引き掲げてこられた方々のその後の状況からいっても、なおかつ、医療を続けなければならぬという状況もあるし、いわば医療の一環としては、非常に大切な役割を果たしている。しかし、それが整備計画としては、基幹のものから逐次と申しますけれども、今あがったものだけでたった三カ所、あと残されているところは、相当多数の病院が終戦以来のまま放任されているという状況なんです。こういう状況の中で国立病院の占めているいろいろな任務とか使命とか、そういったものについて大臣といてはどのようにお考えになっておりますかと私は質問したのでありまして、逐次やっていきますというような、木で鼻をくくったような答弁でなくてもっと私は積極的なあなたの考え方というものが聞かされてしかるべきだと思うんです。答弁したくなければしなくてもいいです。
#102
○国務大臣(古井喜實君) 国立病院もかかえ込みという格好できたような沿革もあって、全国的に体系的に今りっぱな格好かどうかは検討しなきゃならぬ。ある地方には、あるいは県立病院のりっぱなのがあったり、あるいは赤十字、済生会のりっぱな病院があったり、そういう状況があるところもあるのでありますから、そういうところは、やはり順序としては、整備していきますのがおくれるのもやむを得ない、急な方から順序をつけてやっていかなければならないのでありまして、そういうことで順次やっていきたい。使命がいろいろ重大なことがある、これはしかし、あたりまえなことでありますけれども、国立病院というものの全国的な配置というものが必ずしもりっぱに整っていないのですから、そのことから考えていかなきゃいかぬ。で必要なものからやはり使命に応じて整備していきたいと、こういう考えでおるのであります。
#103
○横川正市君 今大臣の言われたような問題は、これから検討する人ですか、それとも、今までにすでに検討されたんですか。された結果、大体地域的にはこの病院は必要がないとか、あるいは必要だから整備するとか、そういった具体的な計画がすでに立っているんですか、お伺いします。
#104
○国務大臣(古井喜實君) 従来から病院の整備計画というものは一応あるのであります。しかし、さらにこれを十分検討して、もう一ぺん体系的に練り直すようにということを事務当局に言って、また練り直しをやらしているところであります。従来から一応の計画はあるのであります。それにのっとって従来もやってきておるし、今後は練り直したものをもとにしてやっていきたい、こういうことで、将来だけのことでもないのであります。
#105
○横川正市君 局長にお伺いしますが、今の大臣の趣旨に従って、現在作業はどの程度まで進んでいるんですか。
#106
○政府委員(川上六馬君) 先ほども申しましたように、各府県の整備計画にのっとってその地方におきます医療事情に合うように一応考えておるわけでありますけれども、御承知のように、医療機関の整備計画は作りましても、その後それぞれの地方によいものができますので、それによってまた修正をしなきゃならんというようになります。しかし、国立病院の方は、かなりよく利用されております。しかし、国立病院の整備の変更は、療養所などの例に比べて少ないと思います。療養所は御承知のように、結核の入院患者が少なくなる趨勢にありますから、だいぶ利用率の低い施設もできております。先ほど申しましたように、基幹病院、それからがんセンターですね、そういう特殊な病院、そういうものは特に府県よりも国が整備した方が適当だろうと思うわけであります。そういう面の方に今後力を入れていきたいという考えは持っておるわけであります。
#107
○横川正市君 こうすると、従来の病院は逐次整備をしていって、結核その他の療養所等は、がんセンターその他のようなそういう施設に逐次切りかえていきたい、こういうことですか。
#108
○政府委員(川上六馬君) 今申し上げました基幹病院、それから特殊病院というものは、国立病院について考えたいと思います、療養所でなしに。療養所の方は、地域的に見まして非常に利用度の低いようなものにつきましては、あるいはその地方の非常な要望もあるし、一般病院に切りかえていくとか、あるいは御承知のように、結核が減って精神病患者がふえるという趨勢にあるものですから、精神病院に転換する、そういうことを療養所については今後の推移によって考えていきたい、こういうふうに考えております。
#109
○横川正市君 私は、がんセンターはいわば国立病院、厚生省所管としては一つの権威のあるものを作って、そうしてその研究や結果というものが、一般の公立あるいは私立で使われればいいんだ、こういうことではなしに、広くブロックに一カ所というよりは、一県一カ所くらいに普及されていく、あるいは精神病関係のそういった施設も作られていく、こういうことが望ましいと思うのでありますけれども、これは大臣の一つ意見をお伺いしておきたい。同時に、私は、今の国立病院のいわゆる整備状況というものは、非常に遅々として進んでおらぬという見方をしておるわけでございまして、ですから、これは厚生大臣の政治手腕とか何とかで予算の分取りをするとかしないとか、こういった問題できめられるのではなくて、やはり国の一つの大きな方針としてきめられていくべきである。同時に、厚生省は、この際、苦言みたいになりますけれども、医師会のような、ああいう圧力をかけるところには、ついにあなたがどうも従になって、自民党の政調会や総務会が主になったような格好になって、それで解決してしまった、こういうことはいかんと思うのです。あなたがやはり所管なんだから、中心になって問題解決の役割をする、同時に、ああいうような圧力の団体でない、治療を待っている多くの患者というものを背負っているわけですかち、もっともっと強くならなければいかんと思うのですけれども、この点の大臣の考え方を、この際ですから、お聞きしておきたい。
#110
○国務大臣(古井喜實君) 基幹院院は、これは整流していくことはもう既定方針でいたしますが、その次にどういうふうに及ぶかということは、ただ国立病院だけ見てはいけないので、他の公的病院もありますし、地方の府県の病院の状況も考えなければなりませんし、そういうことを総合して判断して、基幹病院とか特殊な病院は当然のことでありますが、漸次整備をやっていく、こういうようにすべきものだと私は思っているわけであります。ただ国立病院という視野だけかと見ちゃいけない。その地方に一体他の公的病院がどういうふうにあるか、こういうことも考えあわせて、そうして整備の順序を踏んでいきたい、こういう行き方が私は正しいと思うのであります。そういう意味で従来もきているのではありましょうが、さらによく他との状況なども考えて整備の順序を踏んでいきたい、こういうふうに思うのであります。
#111
○横川正市君 ちょっと答弁が足りないようでありますけれども、その問題はいいとして、医師の確保の状況というものは、これまた非常な問題だと思うのです。ある所に行きますと、国立病院は、あそこに入ったら命を取られてしまうのだ、こういう悪評のある所もあります。きわめてこれは遺憾なことであります、そういう評判が立つことはですね。おそらく民間の医者ならば一ぺんにつぶれたしまうでしょうが、国立だから経営をしていける、こういうような状況では、これは私はまことに重要問題だと思うのです。で、大臣としては、今国立病院の医師の整備状況を一体どべいうお考えで進められておるのか。給料の問題もあるでしょうし、もちろんまあ待遇の問題ですね、それから医療設備の問題もあるでしょうし、医師はまあ金がなくても、設備がよければそこで勉強するということで集まってくるという傾向もあるそうでありますから、その間脳もあるでありましょうし、それらの問題がどうも思わしくない、だから国立病院に対する悪評が紛々と聞かれる、こういった状況下なんですが、一つ腰をちゃんと据えて、こういった問題はどうするのだと、まああれもこれもと言わないで、一つお聞かせいただきたいと思うのです。
#112
○国務大臣(古井喜實君) 待遇の問題は、これは公務員でありますから、公務員として、まあ技術的な職ではありますけれども、ちゃんと基準がきまっておるのでありますから、それにのっとって待遇はしておるのであります。格別冷遇しておるわけでもないのであります。それから、国立病院は非常に成績が悪いとまでおっしゃったんじゃないだろうけれども、命を取られに行くようなものだと言わんばかりのお話がありましたけれども、そうは思っておりません。もしそういう実情があるならば、具体的にお示しを願いたいと思います。全般がそういうつもりでおっしゃるのは、はなはだ私どもと認識が違います。国立病院だってずいぶん信用のある所が多いのでありますけれども、これはちと見方が違うと思います。
#113
○小山邦太郎君 関連。国立病院については、これはよほどお考え願わなければならぬ点があると思うのです。ある所ではベットを二百五十持っておって、しかも、病人が百人か百十人、従事人が八十人もおる、そして赤字が一千万円から一千五百万円もある。十分働いておっての赤字ならいいが、働かないで赤字が出ているというのが多い。だからこれを一つ大臣思いを新たにして、予算の点においても今まで不十分であったかもしれない。これは一つさっきの質問を聞いておって、これは大臣に大いに力をつけている質問だと思うし、とるべき予算はどんどんとって、そして地理的やいろいろのことでどうも設備が十分フルに利用できないものなら、ほかに転換をして国家的にいいものにするとか、一つこの点は大いに大臣思いを新たにして研究してもらう余地が十分あると思う。将来の国立病院の有機的な働きに対して、私は期待を持ちながらこの質問を申し上げるわけです。よろしくお願いいたします。
#114
○国務大臣(古井喜實君) お話のような気持から、国立病院の基幹的なものなぞを、これは十分設備なども近代化したり、それから医療の研究、高度な医療が提供できるように育てなければなりませんので、そういうふうに考えてみますと、ちょっと国立病院は数をかかえ過ぎている。それは軍病院などを引き継いだ関係もあると思いますが、その辺は私はよく練ってみて、つぎ込むべきところにはつぎ込む、こういうふうにいたしたいと考えております。
#115
○横川正市君 次から次にとあれですが、先ほどちょっと質問したように医療機械の設備、これなんかの状況というのは、どうも私は旭川ですから、旭川の旧陸軍病院、今の国立病院、これのときどき中を見るわけですけれども、機械らしい機械というのは、ほとんど新しいものは入っていないんじゃないか。まあ名前をあげてまことにこれは関係の人には出てくると申しわけないわけですけれども、そういう状況が見られます。それから最近、私、神奈川県の相模原の国立病院を見ましたが、これまた大へんなひどい状況です。私はどれをとってみても医療機械という問題――医師もそうですが、医療機械の問題も非常に問題があると思う。同時に、薬品は、通常健康保険で使用できるような指定された薬品は大体常備していく、この程度のことは必要なんじゃないかと思いますが、どのぐらい予算を流して、どういう装備状況になっているか、まあまあおそらく担当の局で把握しているんじゃないかと思うのですが、非常にお粗末だということだけは言えると思うのです。私は専門屋じゃないからよくわかりませんが、まあおそらく薬品等についても、いい意味でいえば不足がち、悪い意味では予算がないから買えない、こういう状況じゃないかというふうに思うのでありますが、この点についてどういう装備を今までやってきたか、これからどういうふうにしていこうとされるのか、ここをお聞きしたいと思うのです。
#116
○政府委員(川上六馬君) だいぶ国立病院に対する御批判をいただいたわけですが、私は、国立病院は、建物はなるほど非常に老朽したのが多うございますけれども、医療内容については、やはり適正な科学的な医療をやっているというむしろ矜持を持っているわけであります。中には先ほどお話のようにレベルの低いものもあると思うのですけれども、全般的に申しますというと、その点国民の信頼にこたえるものが多いだろうと私は考えておるわけであります。ことに結核などに至りましては、胸部外科の結核の手術などは、ほとんど日本の半数近く国立病院でやっております。非常に優秀な技術を持っておるのでありまして、しかも、相当厳選もいたしておりまして長期重症の患者あたりには、非常に大事な施設になっていると思いますが、確かに建物が大へん古いのでこの点は大いに促進しなければならぬ。むしろ府県など、あるいはその他の公的医療機関が、厚生年金などを借りまして、どんどん近代的な病院になっておりますので、国立病院がそういう面では非常に立ちおくれておりますので、これは私どもも非常に苦慮いたしておるわけでありますけれども、しかし三十六年度の予算は、三十五年度に比べますというと、国立病院におきましては九億五千七百万円ほどふえております。それから国立療養所につきましては四億九千二百万円ほどふえております。先ほどお話の中の機械設備なんぞは、まず全般的には不十分なところが多いわけでございますけれども、大部分よくなっておりまして、むしろ他の公的医療機関などに比べまして、すぐれている面が少なくないと思っております。また薬品などにも一般会計から相当つぎ込んでいるのでありますから、今御心配になるような点はおそらくあるまいというふうに考えております。
#117
○横川正市君 私は、今答弁のあったような状況なら、あえて質問をしないのです。もう時間があれですから、最後に要望しておきたいのですが、やはりこのガン研センターのようなものは、私は、できればさっき言ったように、全国的に普及されることが望ましい、望ましいというよりも、そうすべきだと思う。ですからぜひこれは努力してもらいたい。
 それから医師の問題ですが、これは私は全般的に言えると思うのですね、医者が都市中心になっているから、だんだんいなかからいなくなるという状況というもの、これはやはり医療の国策上の問題からいってゆゆしきものとして取り上げるべき問題だと思うのです。ですから、国立病院だけというわけじゃありませんけれども、この点についても、厚生省としては、医師がまんべんなく地方にも行けるよう、そういう処置をとるべきだと思う。同時に、国立病院の医師の充実化をこれも考えなければいけない。それから病舎の整備は、これはもうお認めの通りです。どこへ行ったって、あなた何十年もたった病舎を戦後十何年そのまま放任してあるわけですからね。ですからひどいですよ、病舎の状況というものは。この整備を急いでもらいたい。同時に、この医療機械や薬品の問題についても、ぜひ一つ国民保健の建前から充足してもらいたい。非常に欲ばった要望でありますけれども、申し上げまして、私の質問を終わります。
#118
○山本伊三郎君 委員長、質問をこれからやるのですが、先ほど休憩なしに、議員の場合は立ちかわり食事をする、厚生大臣は、これはまあ政治家だから、徹夜でも飯も食べずにしんぼうされると思うのです。私ら人権を重んずる党ですから、厚生関係の方々や国会職員すべてが夕食もせずにやっておられるのだから、私は、この機会に一度休憩をして、そうして食事をしてから徹夜でもやりますから、そうされたらどうかと思う。今後の審議の事情もあって、これは理事打合会でやらなければ、今後あさってやるかどうかということもあるから、この点について僕は委員長のいわゆる人権を重んじます立場から、あなたの所見を一つ発表してもらいたい。これは党利党略ではなくてまじめな気持です。
#119
○委員長(吉江勝保君) 山本理事の御発言は、別に党の立場とか、そういうものでなしに御発言になっておるに私も聞き取りましたので、委員長もその点を相当心配いたしまして実はああいう発言を先ほどしたわけでありますが、まあ、皆さんの意向で続行ということになったのでありますが、お話のように、列席をしております人の間にも、私がお食事を随時とってもらいたいと言ったのは、実はそういう意味を含めまして、ただ、質問の衝に当たっておられる方にはまことにお気の毒でありますが、そういう意味も含めて実は食事を随時おとりを願いたいということを申したのであります。その点は御発言の通りでありまして、私も人権を十分に尊重して参るつもりをいたしております。
 それから、そのあとのことにも触れて所見を述べろと、こうおつしゃいましたので、これは次回の議題、あるいは時間につきましては、あとで委員長、理事の打合会で相談いたしまするが、すでに国会の会期も五月二十四日ということになれば、残日少ないのでありまして、しかも、持っておりまする法案は、参議院におきましてまだ本付託のものも十件に余り、まだ参りまする付託も十数件に及び、まだ予備付託にならぬものもあるのであります。そういうものを国会の権威におきまして審議するために、二十四日までの会期中に議員各位にまことに御苦労でございまするが、相当御勉強をいただかなければならぬかと思いますので、あるいはそのために先ほど田畑委員が発言されましたように、審議いたしまする日数でもあるいはふやしまして、本日のような事態にならずに、明るいうちに審議が終わって進捗をみるようにでもいたしたらどうかというようなことも考えておりまするので、委員長理事打合会の際に私から申しまして、ただいま一週二回、ただ連休の前後だけ金曜日を入れまして三日になっておりまするが、これを三日、あるいは農林委員会が四日もやっておりますので、そういうように、本委員会におきましても審議日数をふやしまして、付記になっておりますもの等を、十分審議が尽くせるようにして、立法府の責任を果たしたい、こういう気持でありますので、委員各位にも御了承いただきまして、あとの委員長理事打合会ではそういうようなお取り計らいをいただきたい、こういう気持でおります。
#120
○田畑金光君 今、委員長の発言の中に、私のさっき申し上げたことを誤解されておると言っては何ですが、正しく理解されていないので釈明いたしますが、私の申し上げたことは、第一にやはり委員会の審議は理事会で相談をされてきめられておりましょうし、また、それに基づいて運営されるのが当然ですから、やはり正規のきめられた時間の中で、最大の能率を上げるように努力をしてもらいたい、こういうことを第一に申し上げたわけです。
 さらに私の申し上げたことは、このようにおそくまで、しかも、今日の段階において、さながらもう会期の末が目前に迫ったような、こういう無理な審議を進められるということはどうかと思うので、そういうようなことも含めて、理事会の中で審議の時間や日程等について十分話し合いをなされてはどうか、きょうはこのようにおそくまでやることも、われわれとしても本日の経緯を見ますと、非常に不本意であり、不満なんです。ですから理事会の中で打ち合わされて進められていると言っているからだまっておりますけれども、私の申し上げたいことは、どうぞ理事会の中で、もっと合理的な、しかも、能率的に進められるようなことをお諮りなさってもらいたい、こういう私の要望ですから、いささか委員長の先ほどの発言と私の趣旨とは違っておりますので、その点を一つ御理解願いたいと思うのです。
#121
○委員長(吉江勝保君) 別にそう誤解したわけじゃないのです。名前を引きましたが、理事会の打ち合わせにおきましてできるだけ取りきめまして、それの運営に十分に当たりたい、こういうように思っております。その点につきましては、田畑委員の御発言のありました点、十分に委員長理事打合会でも、尊重して打ち合わせをいたしたいと思います。
#122
○伊藤顕道君 今発言された中で、理事の打ち合わせだから云々と今、田畑委員が言われたけれども、こういうおそくまで審議を続けましょうという、そういう話し合いはいささかもされていないわけですよ。ただ、時間があればやりましょうというふうにわれわれは受け取っているわけです。それから私の質問が終わったあと、田畑委員から理事打ち合わせでという意見もあったけれども、続行という意見で続けた。ただ、それは大事な点を落としているわけです。われわれが、少なくとも私が言ったことは、若干続行しましょうということで、もう私が質問を終わってから、もう若干どころじゃなく、相当やっている。従って、委員長は大体もう時刻を見て、無理押ししたってあとが続くものじゃない。従って、委員長の立場で、これはもう完全な内閣委員長としての立場から、もう時刻をごらんになったらわかると思う。もう八時です。先ほど山本委員が指摘されたように、相当迷惑を受けているわけです。従って、大体良識で判断すべきだと思うのです。時刻については、それは国会法を見ても、何時までは云々という、そういう規定はないわけです。従って、規定のないものについては良知良識で判断してしかるべきだと思う。そういう判断を委員長がなさらなければいかぬと思う。そういう意味で私どもは続行を希望したわけです。若干続行、それがもう相当量やっておるわけです。まだ厚生省設置法についても、みな質問が残っておるわけです。私も最初言ったように、いわゆる資料の提出も願って、それによってまた質問もあるし、さらに本日のところはこの程度でということを明確にしておるわけです。従って、もうこれから十二時までやる場合もあるでしょう。しかし、きょうはその段階ではないと思う。しかも、きょうは内閣委員会に限って、ほかの委員会はもう、御承知のように、時刻が時刻なんで、ほとんど散会しておるわけなんです。もうほとんど散会する時刻にこちらは始めている。われわれ内閣委員の責任ではないのですよ。党と党との話し合いで結論が出るまで待つという、両党首間の話し合いでこういうことになったのであって、そういう点をも考えていただいて、要は良知、良識で時刻を判断していただきたいと思う。強く要望しておきます。
#123
○委員長(吉江勝保君) 山本理事の先ほどの御発言に対しまして、私が一応所見だけ申しておきます。
#124
○山本伊三郎君 ちょっと速記をとめてもらいたい。
#125
○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。
   午後七時五十七分速記中止
   ――――・――――
   午後八時十二分速記開始
#126
○委員長(吉江勝保君) 速記つけて。
 八時四十分まで暫時休憩いたします。
   午後八時十三分休憩
   ――――・――――
   午後九時二分開会
#127
○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を再開いたします。
 先刻に引き続き、厚生省設置法の一部を改正する法律案の質疑を行ないます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#128
○山本伊三郎君 それでは理事打合会の精神にのっとりまして、簡単にやりたいと思います。御安心願いたいと思います。
 実は、これは緊急の問題でございますから、それだけは一つぜひやりたいと思いまして、実は質問の時間をとってもらったのでありますが、これは厚生大臣も、また、環境衛生部長も御存じだと思うのですが、去る四月三十日に、大阪で実は胎児の遺棄問題が起こっておるのは御存じだと思います。これは非常に大きい社会問題だと思うのですが、詳細は御存じだと思いますが、三十日の白昼、大阪市東淀川区のどぶ川に胎児の遺棄死体が五十二体か発見された、こういうことなんです。現在の法律ではこれはどうもできないというのです。四カ月以内の胎児であれば、これはもう法的手続を要らずに遺棄しておった。しかし、これは一応やはり埋葬、火葬か、そういう手続をしなければいかぬのですが、慈悦協会ですか、これは手数料を取ってどぶ川に遺棄しておった、こういうことなんです。これについて厚生省はどういう考えでおられるか、もうこれはこのままでいいのかどうか、こういう点について厚生省の御意見を聞いておきたい、かように思って質問した次第であります。
#129
○国務大臣(古井喜實君) お話の大阪の事件は、人道上容易ならぬ問題であるわけでありますが、やはりあの種のことは道義上の問題で済むか、あるいは刑事上の問題にまで考えなければならぬか、やはりその辺のことも検討しなければならぬ問題だろうと思うのであります。きょうの法律のことでは、お話のようなことになるのでありますが、私どもとしましては、法律を改正して刑事的な犯罪とするかは、ちょっと所管の関係で、何とも立場、権限の関係で申せませんが、ああいう事実が起こりました原因につきましては、いろいろな複雑なものがあるかと思いますし、私どもの方の関係もないとは言えませんので、その辺はああいうことが起こらないように、原因の点に対してよく検討してみたいものだ、こういう考え方でいるわけであります。
#130
○山本伊三郎君 これはたまたまこういう大量の胎児遺棄があったので問題になったと思うのですが、今日、戦後優生保護法その他人工調節という国策もあるかと思いますが、堕胎というものが公然とやられるようになったということから起こってきておると思う。これは人道上の問題もありますが、付近の迷惑はこの上ないのですね。しかも、遺棄したのは五十二体であったが、自分の家に八十何体とかいうものをそのまま家の中に置いておって、もう付近は臭気ぷんぷんとしておった、こういうことが言われておるのです。これは私は発見されたから問題になったが、これは全国どこでもあることだと思うのです。従って、これに対して私は検討すると言われましたが、厚生省は今までこういう点について考えられたかどうか、この点をはっきり聞いておきたいと思う。これが起こったから検討するのか、今までこういう問題について厚生省として考えておったかどうか、全然知らなかったかどうか、この点を一つ聞いておきたいと思います。
#131
○国務大臣(古井喜實君) 優生保護法とか妊娠中絶という道がありますことが乱用されてああいうことが起こるわけにもなったようなことがあるかしらぬと思うのです。そこに私どもの関係もあると思いますが、われわれもああいうことがありかねないことのようには思っておるのでありますが、ああまで大量にああいうことをやる者があるというふうには、正直なところ、私どももそこまでには思っていなかったのでありまして、こういうこともあるということは、今度の事件を見て驚いてしまった状況であります。
#132
○山本伊三郎君 驚いておられることは驚いておられると思いますが、これは実際問題として、五カ月以上であれば、これは普通のいわゆる死産児として正当な手続をとらなければいかぬのですが、五カ月以上のものが大半であったと、検事の調べによるとそう言われておるのです。従って、現在法律的な措置が全然とられておらないのですが、私が聞きたいと思うのは、法律上の措置がない限りは、今後こういう問題は尽きないと思う。各都道府県あるいは市町村の条例によってこれを処理しておるのですね。そういうことで、私は道義上の問題にしても捨ておけないと思うのですが、厚生大臣としては、この問題が起こってからでも、そういった何らかの措置をとらなければならぬという考えを持たれておるかどうか、この点を聞きたいと思うのですが、その点どうですか。
#133
○国務大臣(古井喜實君) こういうことがそっちでもこっちでも起こるというようなことでありますれば、ひとり厚生省という関係でなしに、これは関係の方面とも十分協議をして対策を考えなければならぬと思うのでありますが、これは関係方面の意見もあるかもしれませんし、問題として考えたいというところでおるわけであります。
#134
○山本伊三郎君 どうも古井厚生大臣はだいぶ疲れられたと思いますが、何か精気のない答弁なんですが、僕はちょっと意外に思っておるんですが、これは優生保護とか、あるいはその他の法律、厚生省関係のいわゆる優生政策また人口調整政策ということから私は派生的に起こってきている問題だと思う。私は人口調整するということも、日本の現状からもこれはわかると思うのですが、一方、こういうものが出てくるということについては、社会悪であるかどうか、こういうことがやはり真剣に検討されなくちゃならぬと思うのです。そういう点について今の答弁を聞くと、各関係省ともいろいろまた相談もしなくちゃならぬ、いういうことですが、どうも私らが受けておる感じより真剣さが私はないんじゃないか、こういう気持がするんです。これはもう三カ月か四カ月すると一人前の人間として人権を保有する人格者になるんです。三カ月か四カ月か足らないということで、くずのごとく捨てられてしまっておるんです。こういう問題は、厚生当局として、この事件が起きる前に私はあったと思うのですが、もう少し積極的に真剣に私は取り組んでもらいたいと思う。私は、今後こういう問題が大きく出てくると思いますが、結局四カ月未満は人間じゃないんだ、おりものである、従って、これはもう清掃関係の始末をしておればいいんだということで処理するのは、私は少し人間性がないんじゃないかと思うんですが、その点について厚生省としては検討されておると思うんですが、何らかの措置を考えなくちゃならぬかどうか、積極的な意見を私は期待しておった。検討するということであれば、だれでも言うことなんです。そういうことでしておられないと思うのです。きょうはあなたがきわめて冷淡な答弁でよろしい。しかし、将来この問題は私は大きい問題になってくると思うのです。現在もう堕胎はほとんどこれはもう常習のようにやられているといいますけれども、これがどれだけ社会悪に影響してくるかということも考えなくちゃならぬと思うのですが、その点についてもう一回厚生大臣に、疲れておられるけれども、一つ張りのある答弁を願いたいと思います。
#135
○国務大臣(古井喜實君) つまり妊娠中絶の乱用だと思うのです。これは乱用が一方にあるという点が考えられる点でありますが、その点は私どもの方ででも、妊娠中絶の乱用ということは、これは戒めねばならぬことなんですかち、運用の上の問題として大きに考えなければならぬ、これは私どもの問題だと思います。それから社会道義に頼る以上に、あれに対して強力な措置といえば、犯罪行為として処罰をするとかという問題になると思うのです。これはさっきも申すように、私どもの方でこの問題を直接の関係の職責としては何とも申し上げかねるのでありますから、これは関係の方面と十分話をいたしまして対処するほかないと思うのであります。事柄は、まあけっこうなことですと言っているのではないので、どういう道があるかということを考えるとそういうことになるのじゃないか。犯罪行為にきめるというならば、やはり所管の責任のところと相談の上でないといたし方のない問題でありますので今のように申し上げた。好ましいことだとは毛頭思わぬので、なくしたいものだと思うのであります。
#136
○山本伊三郎君 私も時間を急いでおったので、十分質問の説明が足らなかったので、厚生大臣の今答弁でちょっとわかったのですが、なるほど妊娠中絶ということについてはいろいろ問題があります。それは行き過ぎのやつはいけないというが、私はそれもありますけれども、私は、これは優生政策上、また人口調整の上からにおいても、ある程度そういうこともこれはもう絶対いけないという考えではないのです。やはりそういうこともあり得ると思うのですが、あとの措置について、私は今何らの法的な措置がない、こう言うのです。人間の扱いをしておらないと、こう言うのです。要するに、四カ月以下のものは、これはもう婦人のおりものと同じような措置をされて始末をされている。しかも、それが手数料を取って遺棄されておるという、こういうものに対して私は何か考える必要があるんじゃないかと、こう言っておるのですね。これはまあ環境衛生にも影響する問題であるし、そういう点を私は言っておるのです。大阪の医務課長なんかは、法律の不備でやむを得ない、仕方ないということで手をつかねて、それに対して何ら施すすべもないような状態であるので、それじゃ私はいかぬと思う。私は、今日たまたま厚生大臣が見えたので、これについて何とかやはり方法ないものか、こういうことで私は質問しておるのであります。で、この堕胎した人が相当の手数料を出して、ある程度埋葬なりまた、この火葬場でやってもらおうと手数料を出しておるのです。で、それをやらずにどぶ川に遺棄しておる、こういうのですね。そういうことが許せないと私は考えておるのです。その点についてはどう思われるか、これだけなんです。それさえ解明されたら、私これで質問終わるのです。
#137
○国務大臣(古井喜實君) いわば死体遺棄罪と同じようにそういう場合は扱ったらよいじゃないかというお話じゃないのでありますか。それじゃ御質問の、何か方法がありそうなもんだとおっしゃるけれども、こういうことをなぜ考えないんだという点が実はつかみがねておるわけです。これは四カ月未満の場合は非常に問題になってくる、法的にですね。そこの、じゃこれを死体遺棄と同じように扱えばそれだけのものでありますね、犯罪にしてしまえば、そのほかに、もっと研究すれば方法があるかもしれませんけれども、端的に言えばそういう問題になるのじゃなかろうか。それならばやはり刑法的な問題になってくるのでありますから、やはり法務省とかとともども検討しませんと、こっちだけの考えでどうということは言いかねるというのでさきのように申し上げたのです。こういうことが好ましいどころじゃない、何とかなくしたいということはまことにその通りに思うのでありまして、方法論について検討をしなければならぬ、したいものだということを申し上げておるわけであります。
#138
○一松定吉君 私は、今の山本君の質問はごもっともだ、実は、さすが山本君だと感心しておるのです。実はあの新聞の記事を見て、私は自分が専門家としてほんとうは驚いたのです。堕胎ということは刑法において禁じている。ああいうように五カ月や六カ月の胎児が八十、百も一体あるなんというようなことそれ自体が非常なこれは違法です。御承知の通り堕胎は刑法の二百十二条以下二百十六条で明らかに禁じておる。ただ堕胎することのできるのは、懐胎した婦女がそのままに胎児を生み落とすということになれば母体に影響がある、それがためにこのままに生み落とせないという医師の診断があった後にその者がいわゆるこれを堕胎することができるということが今の特別法に規定されておる。しかるに、それは今ではほとんど乱用されておるでしょう。乱用されておるということは、刑法の堕胎罪というものを全く乱用しておることになる。これはほんとうに人身保護の建前からいたしましても、厚生省は進んでこれを一つ取り締らなければならぬ。そうして懐胎をしておる婦女がこのままにこれを生むということになれば、この婦女の生命に危険があるというおそれのあるときに限って堕胎することができる。その堕胎されたいわゆる胎児というものを始末する、その始末の仕方が、今春りようなふうに、八十も百もその胎児の死体というものがまとめられて、そうしてこれが川に流されるか焼かれるか知らないが、そういうようなものはやはり人身を保護し、人の生命というものを尊重するという建前から、かりに胎児であっても、人間のもとをなすものであるがゆえに、そのものをおろそかに扱うということは、これ人道に反するのだという建前から、厚生省に限らず、とにかく政府としてそういう点を立法して、法務省あたりと相談をしてやるということが私は必要だと思うが、いかがですか。それは最も大切なことであって、山本君一人が心配するばかりではありません。われわれいやしくも国民であって、自分の胎児というものを大切にしなければならぬものだということを知っている以上は、そういう点に確かに気づかなければならない。しかるに、今はどうかというと、妊娠しておる女が子供を生めば母体が影響するということ以上に、いわゆる私通した婦女の間において、姦通した婦女の間において、人道に反して男女通じて懐胎したというものが多く、そういうふうな意味において、母体に影響があるとかというようないいかげんなことをいって、また、医者がそういう名前をつけてこれを堕胎するという傾向が非常に多いのです。そういうことをやはり取り締まらなければならない。だからして、不義の女がその結果懐妊する、あるいは結婚しない男女が野合して、それがために妊娠するとかというようなものを、いろいろな名前をつけてこれを堕胎するとかというようなことは、これは法律として禁じなければなりません。そこが刑法の堕胎罪というものと、今の婦女の生命に影響のあるときには、医者の判定によってこれを堕胎することができるというこの法律とが互いに衝突しておる、私をして言わしめれば。これは一つの厚生省の問題だけではなくて、厚生省並びに法務省各方面で研究して、これは必ず一つ立法する必要があると私は痛切に感じておりますから、この点について一つ厚生大臣の御意見を承ります。
#139
○国務大臣(古井喜實君) 一松先生のお尋ねで、きわめて問題点は明析でございます。先ほども申しましたように、妊娠中絶をやる動機にはいろいろあると思う。動機には間違った動機、やはりいろいろな場合があると思うのです。これは一般の道義心の問題であり、教育の問題であるかも知れぬと思いますが、ただ法で許された場合でなしに妊娠中絶をやるということはお医者がやる場合でありますれば、お医者をまあわれわれが、監督というか、指導という立場上、そういう乱用を起こさぬようにわれわれは大いにまず考えなければならぬ。それから乱用した場合は、やはりこれは法の許さぬ場合になりましょうから、お話のように堕胎罪になる、乱用ですから堕胎罪ということになると思う。これは刑事問題になってしまうと思う。で、また四カ月未満とかいうふうなおろしたものの処置について、四カ月未満とかいう問題になれば、これは法の一つの穴のようなことになっていると思うのですから、立法問題であります。死体の遺棄というものに準じてこれを考えるということになれば、これは刑事の立法問題になると思うのであります。そこで、そういうわけで犯罪を構成するか、または新しくそういう刑事の立法をするかという問題になりますと、法務省ともどもの問題になりますので、で、こういう事実はまことに困ったもので、なくしたい事実でありますので、そういう関係の方面と十分打ち合わせをして検討をしたいと、まあこういう考え方でおるわけであります。
#140
○一松定吉君 今あなたの御意見でけっこうですが、ところが実際は、これは医者が乱用しているのです。だからして不義の胎児だとか、あるいは結婚しない男女間の胎児だとかというようなものが、みな医者のこの乱用権を乱用させてこういう結果を招来しておるということが非常に多いのですから、まあ厚生省としては、そういうことをする医者を一つ十分取り締まって、彼らはそういうようなことで堕胎することによってずいぶん驚くべき代金を取るのですよ。また、堕胎する婦女は相当の驚くべきほどの金を出して自分の不品行を隠蔽する、それが非常に多い。だからして医者を取り締まるということが一つと、それからいま一つは、いわゆる堕胎した胎児、四カ月なり五カ月なりたっておるその胎児を今のようなふうに一所のごみの中に捨てておいて、そうしてそれを一まとめにして川に流すとか焼くとかというようなことは、全く大切な人間として生まるべきもとなんですから、それはやはり相当にこれを尊敬して、墓地をこしらえて埋めるとか何とかというような手続をするということが私は必要だと思うから、そういうことは今大臣が仰せになるように、厚生省ばかりではありませんから、厚生省、法務省その他の関係方面と至急に御相談の上、これは次の国会に政府の提案として一つ立法措置をしてお出しになる、あなた方がお出しにならなければ、山本君なりわれわれが一つ一緒になって国会に議員提出法律案としてこれは出して公布する必要がある。こういうことが今まで全くほったらかされておったのですから、これはほんとうに私は山本君の質問に感激しているのですから、どうか一つこれは厚生省と法務省が相談をして、至急に一つ立法化するようにしてもらいたいということをお願いして、私の質問を終わります。
#141
○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑はこの程度にとどめます。質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#142
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。村山君から委員長の手元に修正案が提出されております。本修正の御意見は討論中にお述べを願います。
 なお、御意見のおありの方は、原案並びに修正案に対する賛否を明らかにしてお述べを願います。
#143
○村山道雄君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題になっております厚生省設置法の一部を改正する法法律案に対して、修正の動議を提出いたします。
 修正案を申し上げます。
   厚生省設置法の一部を改正する
   法律案に対する修正案
  厚生省設置法の一部を改正する法
 律案の一部を次のように修正する。
  附則第二項を附則第三項とし、附
 則第一項を次のように改める。
  (施行期日)
 1 この法律は、公布の日から施行
  する。ただし、国立がんセンター
  に関する規定及び附則第三項の規
  定は、昭和三十七年一月一日から
  施行する。
  (医療制度調査会に係る規定の効
  力)
 2 厚生省設置法第二十九条第一項
  の規定中医療制度調査会に係る部
  分は、この法律(前項ただし書に
  係る部分を除く。)の施行の日に
  あらたに生ずるものとする。
 次にその理由を申し上げます。
 衆議院送付の原案によりますと、昭和三十六年四月一日を施行日としている部分がありますので、これを「公布の日」と修正する必要がございます。
 また、現在医療制度調査会は、昭和三十六年三月三十一日まで置かれるものとされておりますが、その日が経過いたしまして、厚生省設置法第二十九条第一項の規定中医療制度調査会にかかる部分は、その効力を失ったものと解せられますので、この法律の施行日に新たにその効力を生ずるものとするように修正することが妥当と考えられます。
 よって、ここに修正案を提出する次第でございます。
 以上の修正部分を除く原案に賛成したしまして、私の討論を終わります。
#144
○委員長(吉江勝保君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#145
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより厚生省設置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、討論中にありました村山君提出の修正案を問題に供します。村山君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#146
○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって村山君提出の修正案は可決せられました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#147
○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって修正すべきものと議決いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後九時三十三分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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