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1960/06/02 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第34号
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1960/06/02 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第34号

#1
第038回国会 内閣委員会 第34号
昭和三十六年六月二日(金曜日)
   午後一時五十五分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     吉江 勝保君
   理 事
           小幡 治和君
           村山 道雄君
           伊藤 顕道君
           山本伊三郎君
   委 員
           石原幹市郎君
           上原 正吉君
           大谷藤之助君
           木村篤太郎君
           下村  定君
           中野 文門君
           一松 定吉君
           鶴園 哲夫君
           大和 与一君
           横川 正市君
           田畑 金光君
           高瀬荘太郎君
  国務大臣
   大 蔵 大 臣 水田三喜男君
   運 輸 大 臣 木暮武太夫君
   建 設 大 臣 中村 梅吉君
  政府委員
   総理府総務長官 藤枝 泉介君
   総理府総務副長
   官       佐藤 朝生君
   総理府恩給局長 八巻淳之輔君
   首都圏整備委員
   会事務局計画第
   一部長     水野  岑君
   大蔵省主計局次
   長       谷村  裕君
   大蔵省主計局給
   与課長     船後 正道君
   運輸大臣官房長 辻  章男君
   建設政務次官  田村  元君
   建設大臣官房長 鬼丸 勝之君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
  説明員
   海上保安庁次長 和田  勇君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○恩給法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○昭和二十三年六月三十日以前に給付
 事由の生じた国家公務員共済組合法
 等の規定による年金の額の改定に関
 する法律等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○国家公務員共済組合法等の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○海上保安庁法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
   ――――――――――
#2
○委員長(吉江勝保君) それではこれより内閣委員会を開会いたします。
 建設省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 政府側出席の方は、中村建設大臣、鬼丸官房長、鶴海文書課長、水野首都圏整備委員会事務局計画第一部長でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#3
○伊藤顕道君 議事進行。今回の問題でいろいろお互いに誤解が相当あったと思うのです。そこで、当委員会の運営を今後非常にスムーズにするためにも、この際、お互いの誤解を解くべきであろう、また、是は是、非は非としてお互いに反省もしなければならぬ部面もあろうと思う。そういう意味合いから、特に議事進行で発言を求めてものを申したいと思うのですが、静かにかみしめて聞いていただきたいと思うわけです。で、ごく簡単にやります。決して議事を妨害するのではございません。むしろ議事をスムーズに運営させたいための発言でありますから、落ちついて聞いていただきたい。ごく簡単にやります。
 大体、三十日の内閣委員会の理事同士の話し合いで、そこまでさかのぼらぬと誤解が解けないわけです。私どもとしては、三十日の理事打合会でお互いに話し合ったわけですが、三十一日に、これは定例日ではないけれども、まあ非常に会期末になったし、一日の木曜は定例日ですから、この日に総理を呼んでもらえるならやってよろしい、そうして残りの長官に対する質問を全部終わろう、そうして一日には総理を呼んでもらって、そうして本日、翌日金曜は本会議の定例日だから本会議がある、私どもの立場で今いついっか何時にあげるということは言えないということは前から言ってきたわけです。そこで、一日に総理を呼べば、これはもう最終段階である、そして金曜、本日のことです。本日本会議がある、そうすると、当然そこであがるわけだ。そこで、私どもは決して審議引き延ばしなどという、そういう小細工をしたのでは毛頭ないわけです。一日に総理を呼べば、もうこれは常道的に最終段階ということははっきりしている。翌日金曜日は本会議があるとまで申し上げたわけです。そこで、私は、小幡理事に対して約束をしたわけです、御返答を。はたして総理を呼べるかどへかということに対して、私は、その当日夜まで、この委員会が七時ごろまであったわけですから、それからまた控室へ行って静かに待っていたわけですけれども、なかなか回答がない、中間報告もない、そのまま三十一日の水曜に入ったわけです。そこで、三十一日の水曜に総理を呼んでもらえるならばという前提があったのだから、その委員会を開くこと自体が問題があったわけです。そこで、しかも、それが本会議と並行して行なわれた。しかも、議長からは許された、けれども、両者円満裡にやってもらわないと困る、そういう前提でないと困る、だから委員長としては、委員会を開く前に、私に対して回答をすべきであるが、回答はないまま委員会が開かれた。こういうことで、多くを申しませんが、そうして当日になったわけです。そこで、まあ話し合いがついて、委員長が釈明ということで、釈明はあまり十分な釈明とは思われませんでしたが、そこで入っていったわけです。そこで、その当日は、あなた方は無理な質疑打ち切りなどやらないでも、もうこちらは反対討論を用意しておった。反対討論はその場ではできない。そういうふうに、ただ口で打ち切りとか、いつあげるかということは、反対の立場にある社会党にそういうことを要求すること自体が非常に無理解であるということ、そういうのは理事同士で話してきたわけです。だからああいう無理強行しないでも、円満裡に話は済むはずなんです。しかも、ふんまんなのは、私どもまだ総理に対して、こういう大法案に対して、わずか二十分足らずしか質疑をしていない。衆議院の段階ですら、七時間以上総理に対して質問をしておるのに対して、野党の第一党である社会党はわずか二十分、二十分足らずの質問でこの大法案をあげようとするのだから、私どもは審議を延ばすとか延ばさないとか、そういうこと以前の問題として、一日には総理を呼んでもらいたい、それを理事に約束したわけです。だからこの点に関する限り、あなた方にむしろ非常に反省すべき点があるはずであります。われわれは、できるだけ反対する点は反対する、協力する点は協力する、そういう態度できたわけなので、あなた方が無理に強行して質疑打ち切りなどの愚をやらなくても、この委員会は円満にいったはずなんです。しかも、われわれが不満なのは、総理はわずか三時から三時半までとおっしゃるけれども、われわれがここに入ってきたのはもう三時二十分、正直に言えばあと十分である。しかも、その十分を、野党第一党であり、二十分しか質問しない社会党に与えないで民社に与えておる。非常にこういう点も非民主的と言わなければならない。こういう点で、まあこの場では昨日委員長から釈明がございましたから、あえて繰り返しませんが、結局いまだかつてああいうことをやったこともないし、私にはどうしてもわからない。この不信任案を委員長は知らないでやったとすれば、これは委員長ともあろう者が、こういう運営の常識的なルールを知らないとするならば、委員長の資格は毛頭ないわけです。もし知ってやったとするならば、これはあまりにも党利党略であると言わなければならないのです。まあこういう点にも課題が多くあるわけですが、一つ、一たん約束したことはお互いに守る。そして、どうしてもできないということであるならば、かくかくしかじかでどうしてもできなかったと一応連絡して、そうして了解を求めるのが、これは議会運営上の大事な点ではなかろうか、こういうふうに思うわけです。従って、私は今ここで言いたい点は、そういう国会の慣例、ルールをお互いに十分に守るということ、そうして一たん話し合いができたことについては、あくまでも全責任を持ってこれの遂行に努力しなければいかぬし、どうしても不可能な場合は、その実情を誠意をもって答えなければならぬ。しかも、当日回答すべき御本人が外出してしまっていなかったというようなことについては、非常にこれは不満が多いわけです。しかし、この段階ではもう言いませんが、そういうような意味合いで、ああいう無理をしないでもこの委員会は十二分に運営し得たのだから、そういうあなた方の認識不足についてはあなた方は十分反省すべきであろうし、われわれに非ありとすれば、その非についても十分反省するにやぶさかではないわけです。こういうようなことで、一つ委員長も自民党の各位におかれても、十分反対すべきは反対する、立場が違うのですから。しかし、協力する点は十分協力する。こうして、立場こそ違え、ルールについては、取りきめについてはお互いに尊重する、こういう点で今後少なくも当内閣委員会を運営する必要がある。委員長も、また自民党の委員長といろ立場を離れて、たとえ党籍はあっても、内閣委員会の委員長として今後やっていただきたいということを強く要望して、不十分でございますけれども、私の偽わらざるほんとうの所懐の一端をこの際述べておきたいと思います。
 以上であります。
#4
○村山道雄君 議事進行。私は何も申し上げません。民主主義の原則というものは、争うことは大いに争うが、きまった以上はもう何も言わないということが民主主義の原則であると、さように考えますから、私は何も申しません。
#5
○大和与一君 議事進行。吉江委員長は、非常にりっぱな経験と手腕を持っておられる方だと思っておったのですが、ここ二、三日の議事運営については、九仭の功を一簣に欠いたというか、大へん私どもは遺憾だと思います。そこで、若干意見を申し上げさしてもらいたいと思うのですが、参議院要覧(丙)というのに議員の経歴がある。あなたはどんなに偉い方かと思ってそれを見たら、大へんに偉い経歴を持っておるわけです。知事さんもやったし、将の将たる器の経験を持っておられるのです。その方がどうしてあんなことになったのか、今までの内閣委員会の経験を見ても、前の委員長の青木さんのときも、やはりおとといと同じような事態が起こったことがある。そのときに青木さんに不信任の紙が出た以上は、さっと身をひいて、これは仕方がないから議事規則通り理事がかわる、こういうことで処理された経験もある、そういうことも私はおととい考えておったが、非常に混乱しましたが、で、私は、たとえば議事進行の発言があった、あるいはまた理事が発言する場合は、これはどこの委員会も同じであるが、相当わがままを言うわけですが、委員長としては一応両者の理事には十分に発言をさせて、その意見を聞きながらまとめていく、これがおそらく十五の常任委員の大体の慣例であり、常識であると思う。その点今後も十分御注意をいただきたいと思うわけです。いろいろと党の事情もあろうし、私の方の党の事情もあるから、もちろんやや無理押しをすることもあるが、委員長としては、あくまでも大委員長であるから、その点大乗的な立場に立って、委員長の今後の大成のためにも、ぜひもう少し度胸をきめて、ほんとうに譲れないことはお互いにあるのだから、そういうことはしようがないが、大ていのことは、もうそれが済んだ瞬間から釈然としてやらなければならない。私は、どうも理事のお互いの間でパイプの通じが悪いのじゃないか、もちろんけんかもするが、今度はあらためて委員会が開かれる場合には、ちゃんと大体の手順が両方の頭の中に入っておって、そうして始まるなら始まると、こういうことは御協力願いたいと思う。
 最後に、けさの日本経済新聞を見ると、鹿児島の測候所長が「桜島の噴煙と暮らす」と題して書いている。鹿児島で、目の前でどんどん爆発して県民が困っている。東京であるというと、丸の内から中野、高円寺くらいのところに桜島があって、どんどん噴煙を吐いている、溶岩を吐いている、もしこの近くにあったら、中央気象台も国会も黙っておらない、もっと適切に処置していくだろうと。これと同じだということは言わないが、民主主義というものがいいかげんにぼやけて、言葉だけの民主主義になって、これが知らぬ間に民主主義の一番大事な国会法をあえて破るような、こういう法律を無視した議事運営をなさると、民主主義に大きな穴があいてくる、こういう言い方もあるけれども、簡単ですけれども、そういう点も含めていただいて、一つ委員長の大成のために、私も内閣委員会の一人として、大へんぶざまなことで遺憾ですけれども、一応私の苦言並びに今後の意見を申し上げて終わりたいと思う。
#6
○小幡治和君 もう私は何も言いたくないが、先ほど伊藤理事から私の名前をあげたところがありましたので、私も一言釈明いたさなければならないと思っております。
 まず、一日に総理を呼んで質問をするということが三十一日に開く前提であり、条件であるということを言われましたが、それは、その当時における理事会の実際を見ますると、条件とか前提とかというものではなくて、やはり三十一日には開く、ただ、そこで社会党としては、一日に総理を呼んで質問したいという強い希望があったということは認めます。でありますから、私どもといたしましては、その社会党の強い希望というものを満たさせるべく、本部の方、あるいは党幹部の方をかけずり回っておったのであります。結局夜、翌朝までかかったわけでございまして、外出云々ということは、その相談すべき当事者が外におれば、そちらにも追いかけて行っても話をしなければならないわけですから、私どもといたしましては、努力しても、どうしても翌朝一日に総理をここに呼んでやるということはできないという結論になりましたので、朝この結論を得次第、直ちに社会党の両理事に報告に行ったわけでございます。その間委員会が開かれる云々ということに対しては、私の関知するところではなかったわけでありますが、そういう意味において、とにかく私の名前を指摘されて言われたその面につきましては、私はっきり釈明いたしておきたいと思います。しかし、いろいろ両理事の間、あるいはいろいろな運営の面において、こういう国民に対して不手ぎわの点も出て参りました点につきましては、お互いに反省すべきであるという気持においては、私も十分に反省いたさなければならぬというふうに思っております。
#7
○横川正市君 建設省設置法の改正案のそれぞれの部局の仕事の一部の問題として、首都圏整備法の中に、工業用地取得に関する制限に関する法律で、既成市街地における工業等の制限に関する法律があります。これと都条例の公害条例、それから厚生省の環境衛生、今度局に昇格いたしましたが、公害関係に関連をして御質問いたしたいと思います。
 先般、私、大臣に、首都圏整備法による委員会の委員長の立場で、大切な整備法に基づいての行政をいろいろ論議をされているメンバーについて御質問したのでありますが、ここにはあなたが委員長で、金子源一郎、友末洋治、工藤昭四郎、島田孝一という諸氏が参画をいたしておる。実はこの人たちの首都圏整備法に基づく委員会の委員としての適否については、委員の名前だけではわかりませんので、大体どういう経歴を持ち、あるいはどういう目的をもってこれらの人たちが選ばれたのか、その点からお伺いいたしたいと思います。
#8
○国務大臣(中村梅吉君) 今お尋ねの点につきまして、要領をお答え申し上げたいと思います。
 金子源一郎氏は、土木関係のいわば権威者と申しますか、かつて東京府のじぶんの土木部長等をやって、土木関係につきましては相当深い経験と知識を持った人でございます。それから友末氏は、かねがね首都圏地域のいわゆる都市計画等に深い関心を持っておった人であり、また、その首都圏地域内のかつては知事をしておったという関係から、首都圏整備については、相当の学識と経験を持った人である。工藤昭四郎氏は、経済関係についての深い経験の持主でありまして、首都圏整備事業を進めて参りますのには、やはり経済的な面からも相当の知識を織り込む必要があるということから工藤氏は委員になっていると思います。もう一人、早稲田大学の島田氏は交通学の権威でございまして、交通状態について、非常な困難な状態にあります既成市街地の問題首都圏全体の整備に関連いたしまして、その知識を大いに活用していただきたい、こういうような意味でそれぞれ首都圏整備委員会の委員になっておられる人であると思います。
#9
○横川正市君 それぞれ選ばれたその立場から説明をすればその程度の説明だと思うわけです。ただ、最近新聞で報道されるところによりますと、首都圏整備法に基づいて、都ないし国で仕事を推進するのに、人的な問題か、あるいは予算的なものか、あるいはその他いろいろな思わぬ問題が起こってくるのか、何にいたしましても、その整備委員会の進捗状況と、整備をしなければならない問題とのバランスがとれておらない。これではいかぬから、首都圏整備についての将来起こってくる困難さを予想すれば、改組等も必要なのではないか、こういう意見が出ておるわけでありまして、私は、建設大臣を委員長とする委員会のほかに、審議会があって、審議会では各省の次官等も入っておるようでありますから、その相関関係の上に立ってものを考えたときに、第一には、各省の次官、あるいは学識経験者が入っておる審議会と、それからその上に立っていわば頭脳的な役割をする委員会との間に、今いわれておるような不備な点というものをどういうふうに認めておるか、それが一般には整備のされない、非常に遅々として進まない行政上の問題として現われてきておるわけですから、それを大臣としてはどういうふうにとらえて、現在もし改組するとするならば、改組する理由というものがあると思う。それから、それを改組しないならば、現行でいってやれるという自信があるか、その両面から、改組側に立つのか、あるいは現行に立つのか、そのいずれかに立っても、なおかつ両者の考え方についてどう考えておるか、この点を一つこの際ですから、聞いておきたいと思います。
#10
○国務大臣(中村梅吉君) 御指摘のように、首都圏整備委員会がいろいろな首都圏整備に関する企画をいたしましても、それがなめらかに実行に移されていないではないかという点でございますが、これは確かに私ども自身もそういう傾向を痛感いたしておるわけでございます。ただ、首都圏整備委員会という行政委員会が、もっと実施能力をみずから持ったらどうかという説も世間にございますが、しかしながら、たとえば既成市街地及び道路の整備等から見ますると、かりに首都圏整備委員会がそういう事業機構を持ちましても、現在の東京都、あるいは近県の府県のような実力はなかなか持てないものでありまして、現在のように、やはり首都圏整備委員会が各関連行政機関と連携をいたしまして企画、立案をいたし、その実行をそれぞれの機関に担当してもらうということの方が、大体の考え方としては適当ではないかと思いますが、しかし、現実にわれわれとしましては、相当首都圏整備委員会の機構なり権限等につきましては、検討を要する点があると思いまするので、現在いろいろな角度から検討をいたしておるような次第でございます。そのうち私どもが特に痛感いたしておりますのは、首都圏の事業の一つとして東京周辺に衛星都市の建設をして、既成市街地に対する過度の人口集中を排除していこうという作業をやっておるわけでありますが、この衛星都市の建設につきましては、確かに地域指定をし、いろいろな措置を講じましたら、それをほんとうに生んだ子を育て上げるだけの力を首都圏に持たしてもらう方が衛星都市の完成が早くできるのではなかろうか。ロンドン周辺のニュー・タウンを見ましても、労働党内閣のころに手をつけましてから今日相当程度までできるのに約十五年かかっております。日本の場合は、そんなゆうちょうなことを言っておられませんので、もっと早くせねばならない現状にあるわけでございますが、地域を指定しまして、所在の府県、府県というよりも、市町村等にその育成をゆだねるということでは、どうも期待通りの速度でいきかねる傾向が非常にありますので、私どもこの点については、特に首都圏の機構なり内容の検討については、力を注いで研究を急速にまとめ上げてみたい、こういうように目下のところ考えておる段階でございます。
#11
○横川正市君 今のは断片的に私どもは東京都に住んでおる者として感ずる諸点であって、ただ、私はそれらが強い行政力、それから政治力で、少なくとも一般部民の利益を損しないような方法で成長するかどうか、こういう問題で非常に大きな問題があるんじゃないかと思うのです。で、最近はオリンピック道路の建設工事が進んでおりまして、私の居住地では七号線道路ですか、これが実施計画になっておりますけれども、飛び石伝いで、いつ実施するものとも思われない。それから補償費は、告示等の方法で、何か代表者には秘密裏に補償の内示がある。ところが、補償は即その人の次の生活権の問題につながるわけですね、居住がえをするとか、あるいは商売をどうするとか、そういう場合、地域の人たちは、自分の利益になるととだけは知らせるけれども、他の人の利益まで考えて行動しないということから、非常に問題があるように見られている。
 それからもう一つは、道路建設については、少なくとも公共の用に通ずる道路が遮断をされて、非常に不便になるという点についての計画、実行も、これも実は十分ではない。今までは、まあゴー・ストップでもって通れたのだが、今度は立体道路が入るために遮断されてしまう。そうすると非常な遠回りをする。そこへたまたま幼稚園があったり、身体障害者が通う道であったという場合、簡単な地下道を掘ってやるというようなその方法は、これは私は経費的に見ても、あれだけのことをやるのですから、大したことはないと思うのですが、あまりはかられていない。だから実際上地域の人が早く補償をもらって、早くその第二の生活の道を立てたいと思っておっても、それが機構上ではおそらく動いているのでしょうが、住民との折衝面でうまくいっておらない、こういう点があるようなんです。それから今言ったように道路の通行上不備が出てきているということなんで、これは全面的に四号、それから七号、実施計画に入って着工しておる点では出ている点だと思いますので、この点は多くは申しませんが、十分一つ注意をしてもらいたい。
 それからもう一つは、金子さん、友末さん、工藤さん、島田さんと、こうあるわけでありますが、私は、知事を落選されたからどこかの場所へ持っていく、そのときに、たまたまそのことが学識経験となった知事当時の経験が生かされて持っていく、こういうことはあり得ることですから、これは当然私は反対をしないのであります。ところが、だれかれという名前は指示いたしませんが、たまたま道路建設とか、あるいは工場誘致だとか、いろいろ首都圏整備に最も関係がある問題が出てくると、その自分の経験を生かして、公平に首都の整備に努力すべき立場を、一方の利益を保護するような格好で動かれるということになりますと、これは非常にこの人の持っておる権能からいって、発言力は多くなるわけですね。ために、反対側の人たちに大きなトラブルを起こすと、そうすると、その人が委員として適任か適任でないかという問題が今度はそこから派生的に出てくる、そういう点がありますので、委員だれかれとは指摘はいたしませんけれども、少なくとも今首都圏整備にかかっている各種の問題で、陳情も多いことでしょうし、あるいはまた利益の誘導もあることでしょうが、この点は委員長として十分一つ管理監督して運営していってもらいたい、こう思うわけでありますが、この点について一つ御所信を承りたいと思います。
#12
○国務大臣(中村梅吉君) まず後段の点についてお答えをいたしますが、いろいろ御注意をいただきましてありがとうございました。委員の人たちは、あくまでも公正に職務を遂行すべきでありますることは、首都圏整備法にも明らかに明記されておるところでございますから、私どもとしましては、御指摘のような点につきましては特段の注意をいたしまして、遺憾の点のないように最善を尽くしていきたいと思います。もし事実芳しからぬことがあれば、それはそれとして善処をいたしたいと思います。
 前段の問題につきましては、答弁をしいて御要求ございませんでしたが、一言触れておきますけれども、実は東京都が実施いたしておりまするオリンピック関連の道路、街路等につきまして、私どもも都でも、一生懸命やってはおるが、なかなか進行いたさない状況に見受けられますので、私が就任いたしましてからいろいろ相談をいたし、大体建設省の計画局がイニシアチブをとりまして、東京都あるいは公団等、関係の機関で協議会を持ちまして、今ちょうどお話がありましたようないろいろな具体的な事例、現状等をみんなでできるだけ探し求めて、それでそこで率直に持ち寄って、一つ一つ気のついたところは全部解決をしていくというような道を講じておるわけでございます。同時に、東京都も従来のような方式ではとても使命の達成が困難だろうから、何か工夫をこらす必要があるということで、道路建設本部を作りまして、専門に本部長が道路建設に専念する。それから建設事務所等も、従来の普通の事務所だけでなしに、特設事務所を数カ所設けまして、それぞれ区域担当を作って、さらにその上に事業実施のスケジュールがありませんとやはり事柄はズレがちでございますから、スケジュールを定めて、そのスケジュールをそれぞれの特設事務所におろしまして、そしてそれを厳守して地元民との話し合いも円満にやりつつ、完全に目的を果たし得るように実は進めておるような次第でございます。お気づきの点は一つ今後ともいろいろ御注意をいただきまして、われわれどもも気のついた点はざっくばらんに持ち寄って、そこで討議をいたしまして、解決のできることは片っ端から解決して、そしてオリンピックという期限のある目的に沿わせるようにして参りたいということでやっておる次第でございます。
#13
○横川正市君 まあ今の答弁で、おそらくそういう機構ができたのなら、少なくとも現地ではどういう要望を持っておるかを吸い上げる、そういう方法というものをぜひ一つ有効に活用していただきたいと思うのです。
 それからもう一つは、先般飛行機で住宅探しをやられたようで、もちろんこれは東京都を中心とした住宅探しではなくて、周辺の近県を含めてやられたようでありますから、全体としては、私は、これはどういう結果になったかを知ることも必要ですが、今回はまあ必要はありませんが、東京都の風致、それから緑地、それから商店街、住宅街、工業用地、準工業用地、いわゆるこの地目の決定を、これを昭和二十五、六年ころですかね、四、五年ころか実施をしたきり、整然とした行政上の区画規定というものがやられておらない。その間に、東京都の場合にはマンモスのように人口がふくれ上がってきた。そうなりますと、風致地区も緑地地帯も、もうあったものでなし。それからもちろん工業とか準工業とか、そういったものも無視されている。それで先般質問の中にありましたように、それは建築基準法の違反事件として指摘をされなければならない問題だと思うのでありますけれども、これはまあ放任をされている。その結果、今私どもは、東京都の中のあらゆる地域に、商業地区と工業地区の混同、それから住宅地区と準工業地区との混同、あるいはまたこれらと文教地区との混同、もう異常な錯綜したいわゆる伸び方というものをやっているわけです。そこで私は、少なくとも東京都の、今は七号線ぐらいが中心になりますか、それよりかもっと発展していっておると思うのでありますけれども、もっとワクを広げた地域に地目の決定を早急に編成がえをしていく、こういうことが必要なのではないかと思っておるのでありますけれども、この点について一つ大臣はどのようにお考えでしょうか。
#14
○国務大臣(中村梅吉君) 実はこの地域指定の改善につきましては、東京都と相談をいたしまして研究を進めておる段階でございます。本来これは東京都が発動しまして、そして都市計画委員会に付して建設省が指定をする、こういう手順になっておりますので、現状は確かに今御指摘のように、非常に輻湊をしており、また、現実に沿わない面が非常に多い。それから緑地地域にいたしましても、ほうっておきますと違法建築がどんどんできまして、かえってそのために道路のないところに家がどしどしできていくという傾向がありますので、この地域をいろいろ研究をして整備をして、考え方としましては、いわゆる選定地域と申しますか、区画整理を条件に地域変更をしていく、できるだけ区画整理を先行させるようにいたしまして、それから住宅地として開発をされるような進め方をいたしませんといい結果が出ませんので、そのような角度から、実は東京都を中心に研究をいたしまして、できるだけ近く成案を得て、今の混乱をいたしておりまする地域指定の状態を是正いたしたいと、こう思っておるような次第でございます。
#15
○横川正市君 その整理が非常におくれている関係で、たまたまこの工場関係の制限に関する法律と関連をして問題が起きているわけで、その具体的な問題に入りたいと思うのでありますが、この工業等の制限に関する法律によれば、先般も工場公害関係で厚生大臣とやったわけでありますけれども、牛乳屋とか氷屋、アイスクリーム、食品関係、新聞とか印刷加工、出版、製本、これと同じようになまコンクリート工場の工場建設についての制限除外、これが出ているわけであります。そうすると、なまコンクリートの工場は、御案内のように、この法律のできたころには、私は、まだ小型なきわめて小規模のものであったと思うのであります。ところが、今は建設されるなまコンクリート工場というのは、まず第一にコンクリート・ミキサーという大きなトラックが動き、それから砂利トラが動く、さらに工場の規模も大きくなる、使用量のセメントも多量にな
 る、そういうことから周辺の住宅、商店街、あるいは文教関係の施設に大きな被害を及ぼす、こういうまあ工場規模に変わってきているわけです。その工場規模が年月を経るごとに変わってきているんだが、今の錯綜された区画の変更がされておらない状態の中で、依然として準工業地帯というような格好で住宅街に取り残されたところに、これは準工業地域だからといって合法的に工場の建設が行なわれる、そういうことで地域の住民の猛烈な反対が起こっているわけであります。それで大臣に私はお聞きいたしたいのですが、現状のような状態で、その工業の制限等に関する法律から除外をするということが適当か適当でないか、これをどのようにお考えになっているかをお聞きしたいと思うのであります。これはコンクリートは、何か機械で練ることの方がよりいい製品になる。それから、練り始めてから四十分ないし一時間の運送する時間が、これがもう最大の許容時間である。だから都市に建てなければならぬということが理由のようなんです。そこでまあアイスクリーム屋や氷屋と同じようにやったんだ、こういう理由のようですが、それならば、私は、もっと工場の制限というものをつけていかないと、そのことだけで公害関係や住民に及ぼす被害というものについては、何らのこの予防処置というものはとれないのじゃないか、こういうふうに思っているわけであります。そういうまあ一面企業の持っている特殊性、こういう点もあるかと思いますけれども、はたしてその特殊性だけで、現行法規を改正しないでいいかどうかということになりますと、私は非常に疑問があると思うのであります。その点で一つお聞きしたいと思います。
#16
○国務大臣(中村梅吉君) 今のなまコンクリートの問題は、実際問題として交通の面から申しましても、非常に交通の輻湊したところを大きなミキサーのトラックがひんぱんに通るというようなことで、一部非難も受けておりますし、私どもも実際考慮を要する事柄であると思っているのでありますが、ただ、最近とみにコンクリート高層建築が非常に盛んになっておりますので、それらの地域が主として余裕地のない、また、そのまん中でやられても困る場所等でございまして、ミキサーの運送ということもやむを得ない状態なのでございますが、はたしてこれを一体交通の輻湊する時間に、何らの制限なしに運行さしていいのかどうかという問題、それから場所につきましても、これはどうしてもそういう意味から既成市街地内に許さなければならないことでありますけれども、芝浦の埋立地のまだあいている所を使いますとか、他に弊害のないような所を選ぶかして、あまりどこでも無条件にこれがいいという除外の中に入っていることがいいのかどうか、この点につきましては十分一つ研究をいたしたい、二つの面から研究をして参りたいと、こう思っている次第でございます。御注意の次第もございますので、急速に一つ成案を得るように努めたいと思います。
#17
○横川正市君 先般建設省から、道路の通行に対して大型車の制限に対する省令ですか、これが出されるということで、おそらく国会が終わってから一カ月くらいの間に成案を得て実施されるのではないかという記事を見たわけですが、この状況を調べてみますと、コンクリート・ミキサー、それから砂利トラの一日の運行台数が約千五百台、昼夜を分かたずこれは運行されるというような規模のようです。私はまあそういう点から見て、できれば一つ大臣のおっしゃったように、さしずめ省令か、あるいは大臣の何らかの制限できるような方法といいますか、そういうことで具体的に事実行為として明確にしてもらえれば非常に幸いだと思います。何か具体的に今検討してみるということでありますが、当面いろいろな問題が起こっているわけでありますから、そこで何か具体的な方法をとれるかどうか、この点一つお聞きしたいと思います。
#18
○国務大臣(中村梅吉君) 車両制限は、政令で建設省として制定をいたしたいということで大体の準備を進めまして、同時に、これは運輸省の関係でバス等、あるいは自動車関係の許可、免許の権能を運輸省は持っておりますから、運輸省と十分協議を要する事項でございますので、目下協議を進めておる段階でございます。近く結論を得ることができると思います。
#19
○横川正市君 実はこの点は、私は、法律の不備になってきているんじゃないか。ですから、今、大臣が言われたようなことならば、工場建築について制限を設けなければ、無制限ではいかぬということだと思うのです。ことに区画地目の指定が行なわれましてから相当日時を要して、東京都内は何といっても人の住む地帯に変わってきているわけでありまして、そういった所に大きな公害関係の影響力を持つ工場が、今の法律で制限をする何もないという、非常に野放し状態にあるわけです。この点からして一つ早急にこの対策を立てていただきたい。
 それからもう一つは、首都圏整備法に基づいて、建設省関係、それから東京都と密接な連携を持つわけでありますが、ぜひこれは具体的に東京都の方に大臣の方から一つ口頭ででも指示していただきまして、今紛争の起こっている所があるわけでありまして、その紛争に対して、少くとも建ってしまったといって地域の住民に泣き寝入りをさせないような方針を一つ立ててもらう、こういうことで大臣の方から東京都の首都圏整備委員会の方へ具体的な指示をしていただけば非常に幸いだと思うわけであります。その点一つお願いしたいと思います。
#20
○国務大臣(中村梅吉君) ちょっと要旨を把握しそこなったのですが、いわば建築についてですか。
#21
○横川正市君 今なまコンクリートの工場建設について、東京部内のあちこちに紛争があるわけです。ですから、その紛争が起こっている、まだ建築にはかかっておりません。建築許可をいただくという程度のものですが、許可ももらっておらない、そういう事態が随所に起こっているわけです。ですから、これは野放しの現行法律を合法としてその起工承認しておりますが、やられると地域住民に相当迷惑をかけますので、大臣の方から、これについてはしばらく実施を見合わせるように、そうして地域住民のそういう不満がない状態で工場が建築できるように指図がいただけば非常に幸いだと思うのです。
#22
○国務大臣(中村梅吉君) さっそく東京都の首都圏整備委員会の方と話し合いまして、御指摘の趣旨をよく申し伝えて、とにかく円満にいかなければならない問題でありますから、よく話したいと思います。
#23
○横川正市君 その結果を非常に私は期待をいたしております。きょうは具体的な問題等をあげて、名前もあげていろいろ論議いたしたいと思ったのでありますが、大臣聞いていていただきたい。先ほど言いましたように、委員も関係し、それから地域の農地委員会も関係し、それから政治的には、きわめていかがわしい金銭問題も介入し、いろいろ問題がありますので、ここで暴露的なことを言うのは私は好みませんから、非常に抽象的な論議をいたしましたけれども、意のあるところをくんでいただきまして、具体的にやっていただきたいと思います。その点お願いいたしまして質問を終わりたいと思います。
#24
○鶴園哲夫君 建設省の設置法で局が一つふえるわけであります。昨年は設置法はだいぶたくさん出ましたけれども、審議会、調査会、こういう設置法でありました。局をふやすというのはどこもなかったのでありますが、本年は審議会はうんと減りまして、そしてこの局を作るということが出て参りました。今度局を作りますのは四つできるわけですね。建設省は今の建政局と、厚生省は通りましたが、環境衛生部というものを環境衛生局にする、労働省は職業訓練部を職業訓練局にする、大蔵省が主税局を、主税局、関税局にする、四つ局ができるのです。そのほかに外務省の方で設置法が出ましたが、このときに中近東アフリカ部を作る。それから運輸省では名古屋にまた港湾建設部というのができます。海上保安庁が今度十管区――鹿児島管区、それからさらに農林省が今まで中央農事試験場が一つあったのですが、これを五つにする。いずれも人間はほとんどふえないのです。ですが、局は新しくできてくる、部ができるのは、どうも新しい行政組織におけることしの特色のように思うのですね。しかし、これは行政管理庁の問題でありますので、一番問題を含んでおります農林省の中央農事試験場を五つ作るという場合に、行政管理庁にきてもらって、昨年は一件もなかったのだが、その前の年も一件もないのだが、今回こういうふうに局をふやすという方針に変えた点について伺いたいと思っております。従来行政整理をやります場合に、人間は切れない、切りにくい。だから部を削って、局も削って人間も削るという方針できておられたように思うのです。ところが、人間をふやさないで局だけふえてくるというのがことしの非常な特色のように思うのですね。これはどうも従来の政府のやり方等からいいまして、相当問題があるというふうに感じているわけでありますが、これはまあ行政管理庁に伺うことにいたしまして、今度建設省でお作りになります建政局、これは衆議院で計画局という名前に修正になっておりますが、これは六課ができ、そうして九十八名、新しい増員は十名ということであります。六課ができますが、この六課のうちの新しくふえる課というのは一課しかない。すなわち、地域計画課というのが新しくふえる。あとは官房にあるものを削ってきまして、大臣官房のところから引っぱって削ってきている。それから今あります計画局から一つ削ってきまして、その四つである。これは局ができますれば、庶務関係がありますから、総務課を作らなければならない、これは当然であります。要するに、新しくふえますのは地域計画課、これが一つふえるだけ、そして人間は十名ふえるだけ、そして非常に困難であるといわれておりました局がここに一つ誕生するわけなんですね。これをどういうふうに考えていらっしゃいますか。局を新しく作るというのは非常にむずかしいと私は理解しておるのです。従って、過去ずっとなかった。今年になりましてから四局できるわけですが、いずれにしましても、課は一つしかふえない、あとは従来ある課を削って引っぱってくる。そして人間は十人、それで新しく局が誕生するということについてどういうふうに考えていらっしゃるか、一つ大臣に承りたいと思います。
#25
○国務大臣(中村梅吉君) 実は建設省としましては、御承知の通り、各局の配列が従来縦割りの局になっておりまして、全体を総合するような部局がなかったわけでございます。ことに最近国土総合開発、あるいは地域開発等の重要性が高まって参りまして、国土総合開発の業務自体の中心は経済企画庁が持っておるわけでございますが、あそこにはその手足になって実務をやります機関がございませんので、建設省に委託調査等を行なわれるものが非常に多いわけでございます。これらを総合的に調査立案することも建設省の使命として非常に大事でございますので、今回、当初原案としましては建政局、衆議院で修正されまして計画局ということになりましたが、こういう局を作りまして、それに合わせて仕事の再配分を行ないまして、また、従来官房とかほかの局にありました仕事で、やはり衆議院で修正されました計画局に移すべき性質のものをここに統合いたしまして、そうして新局を設置することが建設省としての業務運行上必要であるという観点からこの局の設置を実はお願いいたしておるような次第でございます。なるほど中身としましては、他の局から仕事を再配分によりまして集めたものが多いのでございますが、今後新局ができましたら、今申し上げましたような角度で、総合計画及び長期計画の調査、立案、国土計画あるいは地方計画、こういうようなことを中心に、それに関連をいたしました建設業でありますとか、いろいろな部門のことをまとめてここで推進をして参るようにいたしたい、かような角度から、建設省としましては、どうしてもかような新局の設置の必要性を痛感いたしましてお願いをいたしておるような次第でございます。
#26
○鶴園哲夫君 この新しくできます局は九十八名であります。で、建設省の方では小課主義というのをとっておられるのでありますが、九十八名といいますと、これは大課主義をとっておられる一課に当たるのですね、大きな課の。建設省は大体小課主義をとっておられるのでありまして、一課大体十五。六名、多くても大体二十名という小さな課の主義をとっておられるのでありますが、しかし、これはいずれも大臣官房から三課、四十五名、それから計画局から一課二十五名、これは従来そこでやっておるわけですね。そして新しくできる課は一課しかない。それは地域計画課である。これは官房でやれないのかどうか。一課ふえるだけでありますから、人間は十名ふえるだけでありますから、官房でやれないかどうかという点を一つ伺いたいと思います。
#27
○国務大臣(中村梅吉君) 実は、官房でやるということは、仕事の性質上非常に無理があると思うのであります。今御指摘のように、建設省は小課主義をとっている、確かにそうでございますが、非常に事業部門が多いわけでございますから、御承知の通り、全国各地に大規模な建設事務所を持っているわけでございます。現業はそれぞれそこでやっているわけでございます。本省といたしましては、主として調査、立案及び監督の業務が中心でございますから、現業まで担当しているほかの省の人数の多い課とは、中身が非常に違うわけでございます。かような関係で人数は九十数名、約百名でございますが、新しくできる新局の使命というものについては、私ども大きく期待いたしているような次第でございます。
#28
○鶴園哲夫君 建設省は、各局が縦割りになっておる、そうして企画庁なりいろいろな関係もあって局を総合する、そういうようなところが必要だと言う。しかし、大臣官房というのが総合調整という任務を持っているのではないか、スタッフ的な任務を持っているのではないかと思う。ですから、当然これは官房でいいんじゃないか。もし官房のほかにこういうような各局が縦割りになっているので、あるいは局を総合するような局を作りたいというお話であれば、それは総務局じゃないか。ですからこれは総務局ではないのだという理由と、それから官房の任務ではないという理由を伺いたいと思います。
#29
○国務大臣(中村梅吉君) 総務局というお話もございましたが、総務局というのは、大体官房の仕事と似たような事柄に属するのじゃないかと思うのです。たとえば官房に今まで建設業課というのがございましたが、建設業課というようなところは、やはり建設行政全体のうちの一環をなすもので、大臣官房の仕事は文書とか人事管理、会計、こういうことが大体中心であるべき性質のもので、事業的なものはむしろそういう業務を総括する部局があってしかるべきだ、今まで官房の中にあったのは不合理なんで、今度できます新局にこれらを移していくということが適当であろう、実は私どもそのような角度に考えているようなわけでございます。今度の新局につきましては、極力長期計画、あるいは総合計画、地方計画、こういうようなことと、また建設省全体の業務を推進する上に関連のある総合的な仕事をこの計画局で進めて参りたい、かように考えているわけでございます。
#30
○鶴園哲夫君 今度の局を作りますのを見てみまして私の感じますのは、官房が分かれて、そうして官房と総務局に該当するものができたという印象を受けるわけです。総務局というのは、長いこと政府としては作らないという方針のように私はずっと受け取ってきているわけです。ですから総務局ではないのだ、これは官房ではないのだという点が明らかになりませんと、私としましては、どうも官房を二つに分けて官房と総務局になった。しかも、先ほど大臣の御説明の中に、局が縦割りになっておるので、それを総合調整するという任務、そのために作るとおっしゃるのですが、それは官房の任務ではないか、もしそういうものを別に作られるというならば、それは総務局じゃないか、こういう感じを持つわけなんです。だからもう一度、総務局ではないのだ、官房でもやれないのだという点を一つ御説明を承りたい。
#31
○国務大臣(中村梅吉君) 実はこの新局についての私どもの考え方は、率直に申しますと、国土計画に関するような技術的な調査立案というものをここで中心にやらして参りたいと思うのです。まあ総務局といいますと、事務を総合する部局の感じでございまして、ここは事務の総合ではありませんで、総合的な河川、道路あるいは水の問題、あるいは都市と国全体に関連するような問題、あるいは地方開発に関するような問題、もっと事務の総合とは別な、国土的な全体の総合した調査立案を中心にやりまして、それの傍系としまして、いろいろ建設業課を初め、一緒に置いた方が都合がいいという課をここに集めて一緒にしてやっていきたい、こういう考え方でございます。
#32
○鶴園哲夫君 事務当局はいかがですか。事務当局からその話を伺いたいと思います。
#33
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま大臣からお答え申し上げました通りでございまして、決して官房で本来やるような調整の仕事を新局がやるものではございません。どうぞ御了承願います。
#34
○鶴園哲夫君 今度局を作られるという大きな柱になっておりますのは、「建設省の所管行政に係る建設事業に関する総合計画及び長期計画に関する調査及び立案」これが新しく建設省の所管の中に入って、そのために局を作るというお話なんですけれども、しかし、こういう仕事は、これは官房の任務ではないかというのが私の考え方です。しかも、局はできますけれども、人間は十名しかふえないし、課は一つしかふえない。課も一つなら、これは官房から三つ持ってこられるわけです。建設業課と調査統計課、海外協力課というものを持ってこられるのですから、入れてしまえば官房でできるのじゃないか、新しく局を作る必要はないのじゃないかという考え方なんですよ、少しばかりくどいようですけれども。
#35
○国務大臣(中村梅吉君) 実は六つ作ろうとしております中の課をごらんいただきましても御理解を願えると思うのですが、総合計画課、地域計画課あるいは調査統計課というようなものも、河川とか住宅とかいう部門別の調査だけではなしに、やはり建設行政全般についての調査統計、あるいは建設業に関する指導育成、海外協力、こういうようなことは、大体中心的には国土総合計画及び地域計画が中心でございますが、建設省の業務の非常に基本になります諸問題を扱いますので、そういったような部門の課を他の局から移して仕事の再分配をいたしたい。従いまして、たとえば建設業課にいたしましても、従来官房にありましたものよりは、今度の建設業法の改正に関連をいたしまして、予算も事業量も非常にふえましたし、あるいは機械化もやらなければ、技能者の不足も来たしておりますから、また労力の不足も来たしておりますから、機械化も活発に推進しなければなりませんし、従来官房にありましたときとはよほど実態を変えて、新しい計画局に移りましてから活発に進めていきたい、こう思っておりまするようなわけで、今御指摘のありましたような総務局的な感覚の内容と、中身はだいぶ違いますので、その点は一つ御理解いただきたいと思います。
#36
○鶴園哲夫君 今度はまた別に移りまして、これは計画局というふうに修正になったんですが、内容は建政局と変わらないわけでしょう。建政局という御提案が計画局になったわけですが、変わることによって、要するに建政局が計画局に修正をされることによって何か変わったことがあるのでしょうか、その点を一つ伺いたい。名前が変わっただけなんですか。
#37
○国務大臣(中村梅吉君) 実は御承知の通り、従来計画局がございまして、計画局の使命は、本来都市計画局で、その中にまあ置き場所がないものですから、総合計画課というものがぽつんと入っておったわけであります。これが別に出ますと、計画局は純然たる都市の問題のみになりますから都市局にしたいということになったのでありますが、しかしながら、今ある計画局へまた計画局を提案するということは、何となく名称が同じでおかしいではないかというようなことで、立案段階におきましても、建政局の仕事というものは、大体計画的な仕事が中心でございます。そこで、計画局がいいか建政局がいいかということになりましたが、計画局というのは今まであったのだから、それへまたすぐ新しい計画局を作るのは、一そう受ける方々に観念的に混同を及ぼす影響があるのじゃないかということで、いろいろ検討の結果、建政局という原案にいたしたわけでございます。しかし、これらの点を衆議院段階でいろいろ御論議をいただきました結果、計画局が都市局に変わるのならば、むしろ元の名と同一名称にはなるけれども、仕事の性質上、やはり計画局がいいのじゃないか、建政局じゃ、建政局とは一体何をやるのかという実態が名称からすぐ出てこないから、いっそ思い切って計画局にしたらどうか、こういう御意見が非常に強かったものですから、私どもといたしましても、委員会の審議段階で現われました御意向を尊重いたしまして、修正は喜んでお受けをしよう、こういうことになったのですが、建政局で原案提案をいたしましたころと、中身は少しも変化はないわけでございます。
#38
○鶴園哲夫君 そうしますと、新しくできます計画局というのは、建設省の中にあります局の中の右の方に位する局になる、あるいは何と申しますか、各局と関連をする関係においては、上の方の局になるのだというお考えなのですか。
 それともう一つ、大蔵大臣が見えておりますので、総務長官も見えておりますね、ですから、もう二つくらい伺って、一ぺんに一つ答弁していただきます。今度地方建設局に用地部ができますね。関東と、それから近畿、との二つの地建に用地部ができますが、この用地部は、将来は各地建ともできるものなのかどうかという点ですね。それともう一つは、これは用地部と企画室が各地建にあります。その企画室と用地部とを一緒にして何か作られる、そういうお気持があるのかどうかということ。
 それからもう一つ、計画局は、用地部を一つのその直接の出先部みたいなものにされるのかどうか、それらの点について伺っておきたいと思います。
#39
○国務大臣(中村梅吉君) 今御審議をいただいております計画局について、他の局との上下の関係もございましたが、格別これは上下という関係はないのでございます。ただ、建設省からいえば、基本的な調査、立案あるいは業務の推進、建設業の推進等をいたしまするので、基礎的な作業をする局と、こういうことになると思います。
 それから用地部を今度東京、大阪に新設願うことにいたしたのでございますが、最近建設工事というものが非常に機械化され、能率化されて参りましたので、建設業務のうちで、用地の取得ということは非常な大きな幅を占めてきつつありますことは御承知の通りでございます。まず用地が取得できれば、工事はそうむずかしくないというような今日の機械化された建設の進歩が見られますので、さような角度から、特にこの用地関係の困難な東京都、大阪には、さしあたり一つ用地部を設けていただきたいということでお願いいたしましたような次第でございます。
 また、今後他の地建に用地部を置くかどうかというお尋ねでございましたが、これらにつきましては、やはり東京、大阪に類する必要度の問題で今後検討をして参りたいと思います。
 それから用地部と企画室とは一緒になる性質のものだということでございましたが、用地取得の用地部の作業と企画室とは、ちょっと仕事の内容が違いますので、合流するということはむずかしいかろう、こう考えております。
#40
○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#41
○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。
 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。村山君から、委員長の手元に修正案が提出されております。本修正の御意見は討論中にお述べを願います。なお、御意見のおありの方は、原案並びに修正案に対する賛否を明らかにしてお述べを願います。
#43
○村山道雄君 私は、自由民主党を代表いたしまして、本案に賛成するものであります。この際、次の修正案を提出いたしたいと存じます。
 建設省設置法の一部を改正する法律案に対する修正案
 建設省設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
 附則を次のように改める。
 附 則
 この法律は、公布の日から施行する。
 理由は、衆議院送付の原案によりますると、昭和三十六年六月一日を施行日としている部分がありますので、これを「公布の日から施行する。」というふうに修正する必要があるからでございます。
 修正部分を除いた原案に賛成いたしまして、私の討論を終わります。
#44
○委員長(吉江勝保君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより建設省設置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。討論中にありました村山君提出の修正案を問題に供します。村山君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#46
○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって村山君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#47
○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって修正すべきものと議決せられました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
   ――――――――――
#49
○委員長(吉江勝保君) 次に、恩給法等の一部を改正する法律案、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行ないます。
 政府側出席の方は、水田大蔵大臣、藤枝総理府総務長官、佐藤総務副長官、八巻恩給局長、船後主計局給与課長でございます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#50
○山本伊三郎君 それじゃ大蔵大臣が時間が非常に忙しいようでございますので、最初に大蔵大臣にお伺いいたします。
 恩給並びに共済組合という、そういう公務員に対する年金の関係の基本的な問題で政府の見解を聞いておきたい。累年この恩給の問題がいろいろと問題になるのですが、三十六年度予算ではすでに恩給費が一千五十億という多額に上ってきておるのです。しかし、それにはそれだけの理由があると思うのですが、政府としては、恩給の考え方ですね、現在の公務員関係については、国家公務員共済組合法によって、いわゆる年金制の考え方に変わってきておるのです。恩給は、現在おる人でないのですから、そういうことにいかないのですが、将来この恩給に対して政府はどういう基本的な考えを持っておるか。今度の恩給法の改正によっても、相当また経費が上がってくると思うのですが、政府の中でも、いろいろこの恩給に対して議論があると思うのですが、政府は、今後恩給費の増高傾向、そういうものについてどういう見通しを持っておられるか。また、それに対してどういう考え方があるかということ、これを一つ財政当局としての大蔵大臣の見解を聞いておきたいと思います。
#51
○国務大臣(水田三喜男君) 国家公務員につきましては、御指摘の通り、恩給法を共済年金に切りかえておりますので、この面から現在の恩給が将来増額されることはございませんし、今ある恩給は、将来ふえる制度ではございませんので、年々人が死亡するに従って恩給は減っていくということでございますので、将来恩給がふえるというような事態は出てきませんので、結局従来の恩給はそのまま継続していくよりほか仕方がないと思っております。
#52
○山本伊三郎君 ちょっと僕の質問が具体性を欠いたので答弁がそれておるのですが、もちろん対象人員はふえることはないと思うのです、だんだんこれはなくなっていくのですから。ただ、やはり今後恩給についての各方面からのいろいろな要求があって、恩給の増額の問題も相当出てくると思いますから、そういうものも勘案して、国の恩給に対する負担費用というものは少なくなっていくのだ、こういう財政当局の見解であるかどうか、一つその点を。
#53
○国務大臣(水田三喜男君) そういうものを勘案しても、今後恩給はふえないようにしたいと思います。
#54
○山本伊三郎君 まあもちろん大蔵大臣としてはそう言わざるを得ないと思うのですが、しかし、したいと思うけれども、現実にはやはり現在の恩給関係の実情は、いわゆる合理的にしなくちゃならぬという考え方が各方面にあることは御存じだと思う。現在の支給の金額においては、不公平で不均衡であるという声もあるんです。そういうものはいわゆる今後増高しないという考え方は、そういうことも考えておらないんだ、従って、今後もそういう増額とかそういうものをも大蔵当局としては考えておらないんだ、こういう意味にとっていいのかどうか、その点を一つ。
#55
○国務大臣(水田三喜男君) 今までの恩給にいろいろ不均衡な点があるということで、私どもも是正を必要と認めたものは何回か是正の措置を講じてきましたが、その是正の場合でも、恩給金額のピークが重なるような方向の是正はやらなくて、前年よりも漸減してくるときに、それに合わせて一つ一つ解決していくというような方法を講じて現にきておりますので、将来不均衡是正という、まあ一応ここらで私どもはもう落ちついているものと思いますが、そういう事態があっても、恩給額をふやすというようなことを避ける改正をするということは、あるいはあり得るかもしれませんが、恩給の総額を今後ふやしていくというような措置だけはとりたくないと思っております。
#56
○山本伊三郎君 三十五年度から三十六年度に、大体私が調べると、まあ十億程度ふえておると思うんです。まあこれは今度の改正案が盛られたんじゃないかと思うんですが、これはまあ軍人恩給とか、いろいろ問題はあります。あるが、やはり個々に当たっていくと是正せざるを得ない面が出てくると思う。というのは、非常に複雑な要素を歴史的に持っておるから、一方を考えると、一方がまた問題であるということが出てくるので、私はそういうやや複雑な質問をしておるのですが、基本的には今後恩給費の増高ということは考えない。しかし、その間において不均衡があれば、その範囲において考えていく、こういういわゆるあなたの答弁であると受け取っていいですか。もう一ぺんその点。
#57
○国務大臣(水田三喜男君) そうでございます。
#58
○山本伊三郎君 次に、これはあなたのときの問題ではないんです。前の佐藤大蔵大臣のときの問題で、現在施行されておる国家公務員共済組合法の関係で、一昨年の十月だと思いますが、この国家公務員共済組合の年金制が改正されたときに、負担金の問題で、実は前の佐藤大蔵大臣と、まあ約束というわけじゃないが、答弁の中で言われておるんですが、千分の四十四の負担額は多い、従って、この年度末――というのは三十五年のもう一年前のことなんです。それで昨年の国会は安保の問題でああなったので、最後の追及をせずに今日になってきておるんです。その際に、少なくとも三十四年度の末にこの点を再検討して一応やる。負担金を減額するとか、そういうことは別として、検討するということを言われておったんです。大蔵省としてそういう検討をされたかどうか、この点を一つ聞いておきたいと思います。
#59
○国務大臣(水田三喜男君) 共済年金法による掛金は、御承知のように、これは保険計算によって算定されてくる率でございますので、計算上から出てくる問題でございますから、そう簡単に動かせない問題でございますが、事務当局としては、新しい資料を集めて今検討しておるということでございます。
#60
○山本伊三郎君 こういう問題は、これは事務当局に答弁を求めたらいいのですが、実は前の佐藤大蔵大臣が私にそういう答弁があったので、私はあなたにまあ次の大蔵大臣として聞いておるんですが、大体まあ五年を期間として再検討するということにまあなっているんですが、特にあのとき問題があったのです。問題があったので、その年度末、いわゆる三十五年の四月ごろに一応そういう検討をして、そうしてまあ一応答弁といいますか、報告をするというまあ約束になっておったのですけれども、国会があのような事情になってしまったので、これが実は跡始末ができておらない。従って、そういうことがあなたに引き継がれて、事務当局で今やっているというけれども、すでに一年たっている。だから何らかの結論がなければいかない。こういうことだということが出ているかどうかということを実は責任者である大臣に聞いているんです。従って、事務当局もおられますが、そういう実は経過になっている。これは議事録を見てもらってもわかると思います。その点どうなっているか。今検討しているじゃない、昨年の四月に大体そういう検討をして、答弁するといいますか、報告するということになっているんです。その経過がある。
#61
○政府委員(船後正道君) 御指摘の問題は、連合会の非現業関係の掛金率の問題でございます。山本先生御指摘の通り、この委員会でも問題となりまして、種々問題がございますれば、保険数理の問題といたしまして大蔵省としても検討いたしたい、かようなことを申し上げた経緯がございます。そこで、連合会におきましても、また、各単位組合におきましても、私どもの方におきましても、種々計算過程その他の説明会もいたしまして、各般の方々に御検討願ったのでございまして、これにつきましては、保険数理上の問題として、たとえば農林省等におきましては種々の御意見が出ておりますけれども、その御意見をそのままそっくり採用いたしまして千分の四十四の算定を改めるというほどのものではない。むしろ問題は、当時の計算は三十二年度までの資料によっておりますが、その後給与の改定がございましたし、種々の客観情勢も変わっておりますので、新しい資料を現在収集いたしております。この資料に基づきまして、三十三年の十月以降に種々議論が出ました方法論等も取り入れまして、今度は新しい掛金率を算定いたしたい、かような計画でございます。
#62
○山本伊三郎君 その点は大臣じゃこまかいことはわからないから、これは後刻掘り下げてみたいと思います。これについては相当問題を私は持っているんですが、そういう点はあとに譲ります。大臣そういう関係になっているということだけ頭のすみに入れておいてもらいたい。これは問題が相当将来出ますから。
 そこでもう一つ、これはまあ国家公務員の共済組合法の場合にも、また別にこの公企体職員等共済組合、これは三公社の共済組合、これらに一括関係があるのですが、これらを通じて政府が当然責任を持って支出しなければならぬ負担額というものがあるのです。というのは、普通の文官であって長らくやっておったが、こういう趨勢になってしまって、それで共済に引き継いだ。引き継いだけれども、前の文官であって、恩給を受ける権利を持っている人が、それはそのまま国家公務員の共済組合法なり、または公共企業体職員等共済組合――三公社の共済組合等に肩がわりしちゃった。ところが、国家公務員の場合は使用者としての政府であり、また行政機関としての政府であるから、その点ちょっとこの論理が変わっておりますけれども、三公社の場合は、これはもう別の公企業体なんだ、経済の独立をしている、そういう場合でも政府はそういう負担部分を全然見ておらない。それで三公社にそれを負わしてしまっておる。これがこの前、公企体職員等共済組合の論議のときに、吾孫子副総裁ですか、国鉄の副総裁に聞いた場合に、そういうことをしてほしいけれども、大蔵省は許さないのだ、聞かないのだ。国鉄の経営者から言って、わずかまあ百億か足らずであるけれども、負担は、非常に困っておるけれども、政府は聞いてくれない、こういう意味の答弁をしておる。この点について大蔵省は、大蔵大臣はどういう考え方でおられるかどうか、この点を一つこの機会にお聞かせ願いたい。
#63
○国務大臣(水田三喜男君) 公務員からたとえば公共企業体に移ったというときにそういう問題がございましょうが、同時に、従来の恩給法が今の共済年金法に切りかわった現状においても、この過去の恩給法分の積み立て不足という問題は、一般公務員の方の共済年金でも持っておりまして、毎年不足の積立金を補充していかなければならぬという問題がございますが、これがどれだけの金額になり、どれだけ補充していかなければならぬかというような問題は、ただいまずっと引き続いて研究しておるときでございますので、いずれ将来はこういう問題も解決されなければならぬと思います。そういう研究の実態がわかってから、公務員が他の企業に移った場合に、これぐらいは持ってもいいとかいう問題が将来出ることがあるかもしれぬということは予想されますが、ただいまそういう実態はわかっておりませんし、今の建前では、三公社も公経済の主体として負担金を負担するという建前になっておりますので、御指摘の通り、今そういう問題は解決していない。一切公企体でもって持ってもらうのだという立場を貫いておるのですが、将来において、一方恩給法を引き継ぐのですから、積み立て不足がはっきりある、こういう問題をどう解決するかという問題のときに、私どもはそういうものは統一して研究したいと思っております。
#64
○山本伊三郎君 水田大蔵大臣はこの点についてはあまり十分まだ聞いておらないのだと思うのです。その積立金、そういう問題を言っておるのじゃないのです。具体的に例を申し上げますと、十年間文官で一般の公務員としてやってきておる。それを今度三公社のいわゆる共済組合ができたからそれに肩がわりした。その人がやめた場合に、かりに三公社で十年おって文官として十年おった、この文官としての十年は政府が持つべき負担だ。それが国鉄にかわって十年すれば、二十年分、それが全部公共企業体が負担しておるという状態だ、出す場合、政府はそれに対して負担をしておらない。それを全部公共企業体等職員共済組合の経理の中から支払われておる。従って、政府は前の文官の公務員のときに当然負担しなければならぬやつを何も支払っておらない、こういう考え方を現実にやっておらないのですから、そういうことを私は不合理というよりも、無責任ではないかと思う。そしてまあ国鉄――全電通はどうかしりませんけれども、国鉄は非常に、経済がいかないというので運賃を値上げするのです。そういうことをなぜ政府は聞かないのだ。こういう点を一つ聞いておるのですが、その点どうですか。これは基本的な問題ですから、大臣に聞いておるのですがね。
#65
○国務大臣(水田三喜男君) 三公社は、恩給法が適用されておるときでも、そういう場合の費用は公社が負担しておった、もとからそういう建前になっておったそうでございますが、私がさっき申しましたのは、かりに今公務員が一斉にやめた、全部がやめたとすれば、保険計算に基づいて、それ以後のものは計算が合うのですが、恩給法時代のものの積み立てがないのですから、これは国の責任で全部支払うべきであろうと思うのですが、そういうものを今後どういうふうに処置していくかというような問題もきまっていないときなんで、かりに三公社から、そういう場合に、旧来の分を若干政府は負担してくれと言われても、そういうもの基本計算というものがまだ検討中でできていないから、しろといっても今むずかしいということを言った次第でございます。
#66
○山本伊三郎君 それじゃ、聞いておきますけれども、三公社なり、その他でそういうものがはっきりと数字的に出たら大蔵省は見る、こういうことですか、その点だけ聞いておきます。
#67
○国務大臣(水田三喜男君) 今までは見ない建前できているのでございますが、将来公務員がやめて他の企業へ移っていくということは、今後ひんぱんにあると思いますが、そのときに全部、その保険会計に基づいている会計のうちで、そういうものを無制限に見させるかというと、これはやはりむずかしいので、いろいろ将来問題が私は出てくるだろうと想像していますが、そういうときには、今言ったような政府の積立金不足の実態というものが解決したときでなければ、こういうものの解決はできないだろうと思います。
#68
○山本伊三郎君 それじゃ、これは大臣、もう少し部内で聞かれて検討しておいてもらいたい。ちょっと私の質問が了解できないと思うのです。私はなぜこういう質問をするかといえば、冒頭に尋ねた恩給費の増高の問題、恩給とかそういうものについては、これはもうそういう共済組合という、そういうものはないのだから、全部国が負担しているのです。かりにこういう共済組合ができなければ、国が当然負担してやらなくちゃならぬ問題なんです。前から、そういうものがいわゆる公社、その当時は鉄道省と言ったと思いますが、そこらは負担しておったと思いますけれども、これは公共企業体等共済組合になった場合には、これは公社側もあるいは組合員も大体折半の負担をして経営しておる。もちろん公社側も出しているけれども、その建前は組合員という国鉄の職員がみな積み立てをしてそれで運営しておる。その運営している中に政府が負担すべきものがあるのです。あるということが現実なんです。それはないならない……。あるのです。それを積立金として将来どうなったら考えるというのじゃなくして、それがために現在、国鉄の、いわゆる国鉄じゃなくて三公社の共済組合の関係ある方々については、こうしてもらいたいということも、資金の不足、そういうところから押えられておる。そして当然自主的に経営する場合には、こうもしたいということもできない。ただ恩給法が改正になるに伴って三公社の共済組合の方も給付の開始をしていただきたいというのが、この前出た法律案の内容なんです。自分のところで金があれば先にやりたいと言っているけれども、それができないから恩給法が改正になったときに、それに便乗してやりたいというのが、公企体等共済組合の実情なんです。その中に政府が当然責任を持って負担すべきものがあるのだ、それをどうなんだといって国鉄当局に追及すると、あります、あるけれども、遺憾ながら大蔵省はこの点については、そう簡単に聞いてくれない、こういうことなんですから、そこで、大蔵省としては十分その点を考えてもらいたい。私はこれ以上追及いたしませんが、そういう点も実情を十分聞いて、これはどうしても政府としては、いけないならいけないという理由をはっきりしていただきたい。そういうことがまだ十分理解されておらないから、これ以上言ったところで私は満足な答弁を求められませんから、部内で、大蔵省内で一つその点を検討してもらって、これは善処をしてもらいたいというよりも、まず検討してもらいたい、かように思う。この点どうですか。
#69
○国務大臣(水田三喜男君) 私も、むしろあなたの考えと同じような、若干、これは引き継ぎ分のものを元の部署から持っていくというようなことも将来は考える必要がありはせぬかという考えを持っておりましたが、現在の建前はそうでありませんし、また理論的にもこれはそうすべきものじゃないというような意見も当局から出ておりますので、さらに検討いたします。
#70
○山本伊三郎君 この点、大臣帰られてから、所管の局長なり課長は十分その問題になった点をひっこ抜いて下さい。でないと、どうも私、質問をしておっても時間がかかるだけですから……。これは部内で理論的にもおかしいという意見があるということでありましたが、理論的にもおかしいと言う人の頭がおかしくなっていると思う。それは一ぺん検討の結果、それははっきり表明してもらいたい。もうきょうはこれでやめておきます。
 もう一つ、時間が少し過ぎたようでありますが、現在、公務員については、恩給的思想というものはもうほとんど変えてしまって、いわゆる相互扶助的な保険数理から来るところの共済制度に変えようということで、現在すでに、先ほど言ったように、三公社、国家公務員もできました。残されているのは、地方公務員だけが一応残されているのであります。今国会に自治省がこれを出そうとしたけれども、補助金の問題であなたの方と意見が合わずに、これが流れたようであります。実は、国家公務員の場合は、政府の雇用者だいう意味において、これは全部政府が持っているのです。ただ、ここで考え方をはっきりしてもらいたいのは、これは佐藤前大蔵大臣とも相当論議をしたのですが、国家公務員については、雇用主としての政府という主体があると思う。人格があると思う。それと同時に、国の行政、政治の一般をやるところの政府という人格もあると思う。従って、国家公務員の場合は、それが混同されてしまっておる。佐藤前大蔵大臣の答弁の要旨を言うと、それは、負担金率は両方とも意味を持ってやっておりますと、こういうことなんです。国家公務員の場合には、政府が負担しているでしょう。それを、私の質問に対して、雇用主としての人格と、政府としての人格と、両方入れて二つの負担を政府はしております、こういう答弁なんです。そうすると、地方公務員の場合でも、先ほどより三公社の問題を――一応済んだから言いませんが、地方公務員の場合なら、各地方公共団体が雇用主として、これは各地方公共団体が出すべきであるということはわかる。それからもう一つの、政府としての国家公務員に含ませた分があると言っているのだから、その分はやはり補助金か何かという形で現われてこなければ、論理的に合わない。それは政府は見ないというように聞いているのですが、その根拠たるやいかん。大臣からしっかりした答弁を願いたい。
#71
○国務大臣(水田三喜男君) 地方公共団体も同じことで、雇用主たる人格を持っていると同時に、公経済の主体であるわけでございますから、国の場合と同じで、もし地方で地方公務員の共済年金制度を作るとされるなら、地方公共団体が国の負担しているような形で負担するのが当然であって、国がここに介入する理由というものは私はないと思います。
#72
○山本伊三郎君 これはどうも何といいますか、のれんに……、これはもう少し一つ検討してきてもらって、給与課長、もう少し説明をしておいて下さい。前の経過を大臣は十分わからないのですから。
 こういう年金制度についてはおのおの対象がある。民間についても、厚生年金あるいは健康保険なり社会保険についても全部対象がある。地方公務員でも、国家公務員でも、それぞれ雇用員であると同時に、日本の国民であり、政治の対象になる一つのグループなんです、理論的に言っても。地方公務員であろうとも、民間におろうとも。それから、民間の工場なら民間の事業主――資本家といいますより事業主が雇用主としての一つの義務を果たしておる。国家の場合でも、政府は国家公務員に対しては雇用主としての義務のあるところの負担をしておる。それと別に、こういう一つの社会保障制度の一環であるものについては、政府としてもある程度これに対して補助金なり負担すべきものがあるということは、これはもう理論的に社会保障制度の理論から来るのです。それを、公務員なるがために国の方が負担しておるから、行政の最高の政府としての、そういう民間に与えるような補助金は要らないのだという考えは間違っておるじゃないかということを追及したならば、今国家公務員に出しておるところの負担金の百分の五十五の中に、事業主の負担のものもあるし、それから政府としての負担部分もあります、それはどこからどこまで何%が雇用主としての負担であるということも分けられないけれども、両方含んでおるのです、という答弁があったのですから、地方公務員の場合でも、そういう政府としての国の負担すべき、補助すべきものがあるじゃないかということを私は言っておる。それをあんたは、地方公務員は地方公務員だから、地方団体でやったらよろしい……。それだったら、民間の社会保険制度なんかであった場合に、政府はやっぱり補助金を出すのですよ。事業主がそういう負担をしておるけれども、そういう一つの社会保障制度、社会保険に対して補助をやる、こういうものがあるべきであるということを言っておる。その点どうなんです。
#73
○国務大臣(水田三喜男君) 政府としてと言われるのですが、これは中央政府として公経済の主体としてということでございますから、この立場は地方団体においても同じでございまして、現に、政府関係機関であっても、三公社というようなものの共済年金制度に政府は負担しておりませんし、地方公共団体だけに対して政府が負担をしなければならぬということはどこからも出てこないだろう。で、地方行政委員会でもこの問題がしょっちゅう出ておりますが、私どもは、地方公務員の共済年金制度を作ることに反対するわけじゃございません。賛成なんだから、地方は地方として作ったらどうかということで、政府が負担をしなければこの共済年金制度はできないのだという理屈というものは、どうしても私どもにはわからないと答弁しておりますが、その通りだと思います。
#74
○山本伊三郎君 それは、あなたに突然にこういう質問をしたのだから、あんたはあんたの頭だけでずっと判断しておるのですが、この社会保障制度なり、こういう年金制度というのは、一つの国の施策ですね。ただ、あなたらは公務員の使用者だという観念が抜けない。たとえば民間の場合に、あらゆる保険制度がありますがね、これに政府は補助金を出す。補助金を出すというのは、私の言うのは、そういう社会保障制度ないし社会保険制度というものは、国が国策上必要であるということでああいう法律を作っておる。ところが、公務員の場合には、やっぱりそれと似たようなものがある。国家公務員なら国家公務員の共済組合法で、これは短期も長期もある。三公社にもあるのです。そういう政府の関係機関のものだけしか政府は中央機関としてみないのだということの理論は出てこないのじゃないか。民間のようなところに出しておる。出しておるのですよ。補助金を民間には出しておるけれども、地方関係の機関には出さないという、そういう論拠はないのじゃないかということを言っておる。あなたは自分のところが使っておる者だから、勝手にやったらいいじゃないか、そういうことじゃないのじゃないかということを言っておる。これは一つの大きい社会保障制度なり社会保険制度の観点からいくと、そういう理論が成り立つじゃないかと言っておる。しかもその上に、三公社の場合は、当然政府が持たなくちゃならぬ分もあるが、それも見ない。三公社に見なさいと言っていることは、きわめてわれわれは不合理じゃないかということを言っておる。しかしそれもあんたは、いや、勝手にやったらいいのだ、勝手にやったらいいのだ。これはあなたの頭でそれを言い切っても、これをはっきり理解した人たちは、これは無理であるというととは十分わかっておる。あんたはどういう性格の人か知りませんが、それで押すなら押してもよろしいけれども、もう少し部内で問題点を検討してもらいたいと思う。ちょっとその点で、あんた、言うことなければ黙っていてよろしい。
#75
○小幡治和君 総務長官並びに恩給局長に御質問いたしたいのですが、政府が国民所得の倍増計画に非常に力を入れておられまして、国民所得が順次増加していく、これは当然だと思います。そういう場合に、公務員の給与につきましては、いろいろそういう経済の成長に応じまして人事院が給与水準の引き上げ等について勧告をするというふうなことで、いろいろ配慮されておるのでありますけれども、しかし、これは文官また軍人を問わず、恩給生活者並びに年金生活者、そういう人たちに対する、生活の実情等から見て、あるいはそういう物価の上昇等から見て、あるいは国民所得の増加の傾向から見て、そういう恩給なり年金なりという額について配慮をしてやるというふうな意味において、前向きに親身になって調査研究を行ない、あるいはそういう面についての適当な措置を講じてやろうという意味の部局といいますか、そういうものがないように思われます。いつも取り残されていく。そして非常にそこに不平や不満が出てから、何とかそれを処置するというふうなことでは残念だと思いますので、政府部内において、どっかで一つそういう面を積極的に前向きに調査研究し、そして、なるほどこれはあまりかわいそうという面については、また是正の措置を講ずるとか、そういう意味のものを一つ求める声が非常に高いというふうに思いますが、そういう点についてどう思われますか、一つ御意見を承りたいと思います。
#76
○政府委員(藤枝泉介君) 先般下村委員の御質問にもお答えいたしましたが、現在の恩給という形の制度におきましては、今回の改正におきまして、いろいろ御要望はありますけれども、範囲は大体に片づいたと思うわけです。今後問題になりますのは、ただいま御指摘になりました社会状態、経済状態の変化に伴う恩給の額をどうするかということだと思うわけでございます。そういうものを人事院のように親身になって世話するところがないではないかというのでございまして、従来の恩給行政の考え方といたしましては、与えられたその制度を誤りなくやっていくということが中心であったわけでございますが、今申しましたように、今後の問題として、恩給という形におきましては、むしろ今後その恩給の額がいかにあるべきかということが問題の中心になるのではないかというふうに考えます。従いまして、現在の恩給局におきましても、与えられた時点における経済の状態、国民所得の状態等と比べて、現在の恩給額がいかにあるべきかということを十分研究をさせて参りたい、そうして適正な措置をとりたいと考えている次第であります。
#77
○上原正吉君 関連。ただいまの質問に関連するのですが、たとえば人事院が公務員の給与引き上げを勧告する、政府は勧告を受けた場合には、自動的に内閣恩給局でこれを検討して、公務員の給与引き上げの予算と一緒に恩給も増額する、恩給という制度があるからには、恩給の根本問題は別として、恩給という制度があって、しかも、この制度が公務員と国家との契約であるということから見れば、当然それは行なわれなければならぬものだと思いますが、従来何か運動が起こってからそれが考慮されるというようなことで大へん残念だと思うのであります。もう少し自動的に、公務員の給与が引き上げられるときに、恩給も一緒にその割合で上がるということにならなければならぬのじゃないか、これを人事院の勧告も当然含むべきだと思いますが、制度の上から含まれていないとすれば、恩給局長なり総務長官なりは、これを考慮して予算に織り込んで、法律に織り込んでいただくのが当然じゃないかと思いますが、この点はどういうふうなお考えであるか伺いたいのであります。
#78
○政府委員(藤枝泉介君) 公務員の給与のベース・アップが行なわれた場合に、当然にスライドして恩給も上げるということにつきましては、御承知のように、何分昔の給与をある仮定俸給額を出して、それから計算をいたしておりますために、当然にスライドするということはなかなか技術的には困難だと思います。ただ、たびたびお答え申し上げましたように、人事院の勧告が出て公務員の給与が引き上げられるというような事態は、要するに生活費の高騰、あるいは社会状態の変化によって給与が引き上げられなければならないという事態になったときなわけでございます。従って、恩給の根本的な考え方としては、退職時の給与、退職時の在職年限等が基本にはなるものでございますけれども、しかし、過去の例もありますように、やはりそういう生活費の高騰等にからんで恩給の額を引き上げたこともございます。従って、公務員の給与が上がるような、かような事態というものをつかまえて、そうして恩給の額についても十分検討していかなければならないというふうに考えている次第であります。
#79
○山本伊三郎君 それじゃ恩給の関係について質問しておきたいと思うのですが、その前に、大臣帰ったのですが、大臣はあの状態なんですが、前の佐藤大蔵大臣は割合に勉強しておったが、失礼な言葉でありますが、どうですか。大蔵省内部で、私の言ったことを聞ける聞けないは別として、そういうことを、この前もだいぶ私は主張したと思うのですが、部内でそういうことを大臣がかわってから言われたかどうか知りませんが、少し大臣にそういう知識を注入されたかどうか、変な質問でございますが、これをちょっとお聞きいたします。
#80
○政府委員(船後正道君) 山本先生御指摘の中の一番大きな問題は、各種共済組合に対する国庫負担の問題であると思います。本件は御承知の通り、三十六年度予算編成の際に、地方公務員共済の問題をめぐりまして大問題になった次第でございます。大臣にはその点よく御説明したつもりでありますが、各共済組合を通じまして、あるいはまた社会保障制度全般を通じまして、国庫負担の根拠なり、その割合のいかんというものがきわめて微妙かつ社会保障の根本問題だと思いますので、今後ともあらゆる機会に十分お伝えいたしたいと思います。
#81
○山本伊三郎君 これも総務長官も一つ恩給に関係があるから十分理解してもらいたいと思いますが、今後、恩給というと、私自体名前が気にいらない。何か恩に着せてもらうような恩恵的な印象を与える、それが大きい反対の国民感情になってくると思うのです。それから年金として、そういう生活を保障するという立場から考えれば、そういう対象というものが当然出てくることは、わが党といえども反対しておらない。ただ恩給というと、昔の古い考え方でこれは反対という声も相当出てくるのです。私は、日本国民に対して、全面的に政府は、退職後の働くことのできなくなった後における老後の保障ということは、どこに働いておろうとも、働いておった人はやはり政府が見なければならぬ義務がある。しかし、これは全部政府が見るということはとても財政上からいかないから、政府はそれを助成するとか、あるいはそういう意味において、こういう制度が生まれていると思う。その場合に、国家公務員である、地方公務員である、三公社に勤めている、軍人である、また、その軍人自体はおりませんけれども、旧軍人とか、そういう区別をして考えていると問題は複雑になって、国民のやはり反対もあり、いろいろ問題が出てくるのです。これを統一した思想で考えてこなくちゃいかぬと思うのです。従って、恩給局長もおられますが、恩給の引き上げになると相当いろいろの抵抗があります。あるけれども、その実態をしさいに国民は知らない。そういう点が、いろいろと言われておりますが、そういう点もはっきり体系を分けて考えなくちゃいかぬと思う。その点で私は前提として聞いておきたいと思う。
 今度の恩給の改正の内容は、三点、四点があるのですが、特に第一の、この旧軍人の戦地擾乱地における加算の問題ですね、これによって相当対象がふえている。私は資料で聞いておりますが、恩給局長もおられますから、正確な数字は、これによって対象人員は幾ら、何人になったか、これをちょっと聞いておきたい。
#82
○政府委員(八巻淳之輔君) この加算を実施いたしますことによって、普通恩給を取得する者がどのくらいあるかということでございますが、実は、昭和三十二年に予算を計上いたしまして、援護局と恩給局とで共同して調べたのでございますが、それによりますというと、約七十四万八千人という者が対象になるわけでございます。もちろんその当時のデータでございまして、その後死亡している方もあるわけでございますから、それよりも現在は内輪になっているわけでございます。その後の状態につきましては、まあこれからその数字からだんだんと生命表を使って推定するわけでございますけれども、これが全面実施になりまする三十七年度における状態というものは、普通恩給該当者は六十七万八千人ということが推定されております。
#83
○山本伊三郎君 次に第二点の、いわゆるこの外国政府職員または日本医療団職員の在職期間によるこれらの対象人員の変化はどうなっておりますか。
#84
○政府委員(八巻淳之輔君) 第一点の、外国政府職員の通算に関する今回の改正によりまして均霑するところの対象者というものは、大部分の者は現在就職している。すなわち、国家公務員共済組合法の適用を受けている方が多うございますけれども、昭和三十四年の十月に国家公務員共済組合法の改正が行なわれまして、恩給から共済に切りかわったわけでありますが、それ以前の恩給時代にやめた方で、今度の加算の外国政府職員期間の通算によって利益を受ける者というものが、大体六百人くらいと推定されております。また、この日本医療団職員期間の通算によって利益を受けるという方々の大部分は現在就職中の方々でございまして、国家公務員共済組合法上の処遇を受けるわけでありますけれども、恩給法時代にやめた方というものは割合に数が少ないので、十人以内というくらいに推定しております。
#85
○山本伊三郎君 大体その対象の概要はわかったのですが、これはもちろん本年度予算に編成されておると思うのですが、その予算の総額、これの対象による本法改正案によるところの予算措置としてどのくらい計上されておるか。
#86
○政府委員(八巻淳之輔君) 満州国官吏等の外国政府職員期間の通算によりまして、平年額といたしまして恩給費の上で増になりますものは四千万円、従いまして、今年の十月から実施ということでございますので、その四半期分、四分の一、一千万円というものが今年度の予算に計上されております。
#87
○山本伊三郎君 僕の言っているのは、本改正案による全部の……。
#88
○政府委員(八巻淳之輔君) 今回の改正によりまして、今年度の予算に計上されておりますものは三億五千五百万円でございまして、これは大部分のものは、十月一日施行でございまして、平年額の四分の一分が三億五千五百万円、こういうふうになっております。
#89
○山本伊三郎君 こまかい点はたくさんあるのですが、法案がたくさんありますので、この問題について、先ほど実は大蔵大臣に逆からいろいろ一つ聞いておいたのですが、自民党の諸君にも、これに対して先ほど言われたように、これの生活費の増高によるいわゆる改定と申しますか、そういうものの希望のような意見があるのですが、大蔵大臣は、現在の恩給費の限度内を基礎にして考えたい、こういう財政当局の意向なんですが、私はそれではおそらく一般希望しておる者にはいかないと思うのです。満たせないと思うのです。年々いわいる死んでいくというのですか、消滅する――本人が死んでも遺族扶助料にかわりますから、年々消滅する金額と、それから今いろいろと各方面から要求されておるものと比較してふえていくのじゃないかと私は考えておるのです。その点については、恩給当局ではどういうような考え方でおられるか、ちょっと聞いておきたい。
#90
○政府委員(八巻淳之輔君) 恩給費の将来の伸びと申しますか、見通しはいろいろなファクターがございますので、なかなかむずかしいのでございますけれども、大ざっぱに申し上げまして、恩給費の対象になっておるのは軍人恩給が二百万、文官恩給が二十五万、地方の方の関係が二十五万でありますが、純然たる恩給費の対象になっているのは二百二十五万というものが対象になるわけでございますが、そのうちでも大宗を占めますところの百五十万という遺族扶助料の関係というものは、この百五十万の中で百万というものが両親、父母でございます。あとの五十万の中で三十万人というものが未亡人であるし、あとの二十万人というのは、完全な孤児というふうな構成になっておりますから、従いまして、その百万の父母というものの年令構成というものは相当高い。おそらく現在平均で六十才から六十五才の幅があると思うのですが、そういう方々が将来相当失権していくわけでございます。で、差し向きのところ、どのくらい落ちていくか、わかりませんけれども、現在の見通しといたしましては、まあ平均的に、このまま増額しなければ、三十億ぐらいのものが毎年落ちていくというふうな勘定になるのではなかろうかと、大ざっぱに考えましてですね、そういうふうな感じを持っております。従いまして、将来そういうふうな落ちというものを考えてみまするというと、今年度の恩給費の千二百三十億というものをピークと考えて、今までのうちではピークなんでございますが、これをこすというようなととはないだろう、いろいろな今後の内容の改善なり、充実が行なわれましても、これをこすというようなことはおそらくないだろう、従いまして、恩給費の財政に対して占める。パーセンテージというものは、財政規模がますます大きくなるわけでありまするから、現在二%ぐらいのものがだんだんと総体的には落ちていくと、同じ千二百三十億であっても総体的には落ちていく、こういうことになるのじゃなかろうか、こんなふうに考えます。
#91
○山本伊三郎君 それじゃ、三十億というこれは、年間において消滅する額は三十億というのは、実績ですか。
#92
○政府委員(八巻淳之輔君) これは将来の推定でございます。恒常化したときに、毎年失権によって落ちていく額というものは、それくらいであろうという推定でございます。
#93
○山本伊三郎君 それじゃ、推定じゃなくて、過去の実績はどうなっておりますか。
#94
○政府委員(八巻淳之輔君) これは、その落ちる分だけの計算というものはいたしておりませんものですから、前年の予算と今年度の予算との対比でいたしまするけれども、そのうち別途落ちた分がどれくらいであるかということの計算、それからまた新しく発生いたしまして、ふえる分の計算をいたしまして、その差引でもってどうなるかということで見ておりますから、その減るファクターばかりを考えて参りますと相当大きなものになるわけでございます。たとえば失権率から申しましても、千分の三・六でしたか、それくらいの率では公務扶助料の失権率があるというふうに計算をいたしておりますから、従いまして、減るばかりを考えますと、相当大きい、こういうことになります。
#95
○山本伊三郎君 僕は、この前の国家公務員共済組合法のときでも、実はこれに類するような質問をしておるのです。しかし、それがしり切れトンボになってしまったのですが、少なくとも恩給政策というと言葉が該当しないかもしれませんが、将来また問題が出てくると思うのです。従って、そういうものをはっきり数字的に把握しておかなければ、私は問題が年々出てくると思うのです。今言われたように、ほんとうに正当に――恩給ということはきらいですけれども、恩給になっているから、仕方がないが、恩給で生活している人があるんですよ。現実にそれがなければ、もう生活できない、という対象がある。それでやかましくいわれておると思うのです。それを今の方針として、政策として所得倍増論も出ているのです。所得倍増論というのは、単に生活の様式といいますか、そういう程度は上がるというのでなくして、やはり生活費の、物価の上昇ということもある。逆に言うと、貨幣価値が下がっておるのですね、その金額は、今恩給費がこれを証明しておるですね。そうすると、それは当然これを引き上げるとか、そういうことでなくして、その限度だけでも改定しなければいかぬということが論理的に出てくる、政治的に反対とか賛成するということではない、そういうものをどう見るかということを実は探るために聞いておるのです。私は当然出てくると思う。せっかく恩給といいますか、そういうものをもらっておって、世間からいわれておって、それが生活の一部にも当たらないということになれば、不満が起こるのは当然ですよ。恩給がいいか悪いかは別です。そういうものが、物価の上昇につれて生活程度が変わってくるということ、そういうものから見ると、私は年々変わってくると思う。そのつどこの問題が起こってくるんですよ。くるならば、今、大蔵大臣に最初にそれを前提に聞いたのは、現在の恩給費の限度においてそれをやると、不均衡があれば是正すると言っておられるけれども、私の今の見るところでは、考え方では、もし一般の今の要求というものをかりに半分くらい入れてもとうていいかないという推定をしておる、その反証を私はあげてもらいたいと思って質問しているのですが、過去のはっきりした実績がないというのですが、私はそれを至急調べてもらいたい。年々消失していく、そういうものが幾ら件数においてあって、幾らの金額であるか、こういうものが出てくると、その費用だけをそういう不均衡の方に回していけば、国家財政からいえば、今の恩給から上がっていかない。しかしこれは百年待つか、あるいは五十年か知りませんが、消滅してしまいます、対象がたくなるのですから。そのピークがどこにあるかということが一番政治上大きな問題ですから言っておる。その点は、局長なら局長でもよろしいから、一応それを調べてもらいたい、それが今後の問題になると思うのです。いかがですか。
#96
○政府委員(藤枝泉介君) ただいま恩給局長からも申し上げましたように、現在の制度で申しますると、過去の実績等を参照いたしまして、今後、年々三十億余落ちていくという推定をいたしておるわけであります。もっとも今回の改正によりまして、加算制度で将来ふくれるものがございます。約十五年たちますと百十七億くらいにふえるわけでございます。しかしそのときには、今申しましたように、年々失権していくものは、おそらくそのころには三、四百億になるという計算を一応立てておるわけです。従いまして、先ほどもお答え申し上げたのでありますが、やはりいろいろ要望はございますが、今回の改正によりまして、恩給を支給する範囲というものは大体落ちついたのではないか。従って、今後考えられるものは、今御指摘のように、生活費の向上に基づく恩給の額というものをどういうところにおくべきであるかという問題であります。従って、その点は大体三十六年度が従来の改正によるピーク時でありますから、このピークを上がるようなことは、まずまずないのではないかという見通しのもとに今回の改正の処置もいたしたような次第でございます。
#97
○山本伊三郎君 私は今後も問題になるから執拗に所信をただしておるのですが、当然この問題は、範囲はおそらく確定したので漏れているものはなくなっていると思うのです。しかし、今後対象人員に入れられた人の内容改善というものが当然出てくると思うのです。私のところにも相当はがきが参ります。実情をつぶさに聞いておりますけれども、非常に気の毒な人もある。あるけれども、政府としても、また政治をあずかるものとしても、国家財政全般から見ると、それほど大きく伸びることは、その人個人はもちろん別としても、国家財政上からいって、われわれとしてよろしいということは言えない、良心があればですね。これはもう無理であると思わざるを得ないのですが、しかし、個々を見ると問題がある。それの不均衡をどう直すかといっても、なかなかそれはできないのです。私は、今の政府の考え方、大体はっきりしたのですが、大体失権するという財源を当分の間、そういう不均衡に充ててもやっていこうという腹ではなかろうかと私は思うのです。もうそうすればあまり大きい政治問題にならぬ、合理的な改正が出てくると思いますが、それにしても相当問題がありますので、この点は一つ十分検討してもらって、次の機会に資料ができたら御検討願いたいと思いますが、その点ちょっと聞いておきたいと思います。
#98
○政府委員(藤枝泉介君) 資料につきましては、できるだけ御要望に沿うような資料を作りたいと思っております。
#99
○山本伊三郎君 それじゃ次に、共済組合関係の質問を一つしたいと思います。まず最初に、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案、全部読むまで三十秒かかりますから、昭和二十三年六月以前の給付に関する改定案、こういう名前で呼びます。これはまあこれの内容を見ましても、当然なことがあるのですが、これはやはり国家公務員共済組合の中の財政ですべて給付の増額分をまかなうということでありますね。
#100
○政府委員(船後正道君) 二十三年六月一二十日以前の裁定年金でございますので、今回の改定によりまして増加いたします経費は、御承知の通り旧陸海軍共済とか、旧令特別措置法のグループでございます。この方は全額国庫負担いたします。それから、その他の共済組合でございますが、やはり旧法当時の共済組合、この分は追加費用になるわけでございます。いずれにいたしましても結果的には国庫の負担ということになるのでございます。
#101
○山本伊三郎君 それじゃ、この分については、国家公務員共済組合の組合の中に政府が、どういう形か知らぬが、これを補助金か何かの形で政府が見るということ、こういうことですね。
#102
○政府委員(船後正道君) 旧令共済の分と、それからその他の分とに区別して申し上げます。
 旧令共済の分は、これはまあ積立金がございませんでした。ちょうど経理の仕方といたしましては、恩給と同じであります。従いまして、今回の規定によりまして、旧令共済特別措置に基づく分につきましては、直ちに歳出予算がふえるわけでございます。この部分が、三十六年の分は約三千八百万円、これが平年度化いたしますと約九千百万円でございます。
 それから、それ以外の年金でございますが、これは先ほど申し上げました通り、公務員共済におきましても、また公企体共済におきましても、いずれも追加費用になるわけでありまして、特に予算的に明示して計上をいたしておりません。これは問題となっております整理資源全部の中の一部分として処理するという性質のものでございます。
#103
○山本伊三郎君 しつこいようですが、これは何ですか、私が聞いておるのは、現在の国家公務員の共済組合では、自分の費用で積み立て方式でやっていますね。その費用に対して政府は別にこれを補助するのかどうか、こういうことを聞いている。
#104
○政府委員(船後正道君) 御承知の通り、追加費用は全額国庫の負担とする、そうして毎年度予算に計上するという条文がございますが、その適用と同じ効果になりまして、現在の組合員の納めております掛金、それから掛金に見合って国庫なり、あるいは公社が負担しております負担金、これとは全く別個の経理といたしまして国が負担する、あるいは公社が負担するという性質のものでございます。
#105
○山本伊三郎君 現実に、三十六年度それだけ持つということに、いわゆる支出予算で持つということになっている。国の予算からおのおの共済組合が持つと、負担するということになっているのですね。
#106
○政府委員(船後正道君) 初めに申し上げました旧令共済の分は、現実に予算として支出いたしておりますが、旧令共済以外の分は、一般の整理資源と同様でございまして、御承知の通り、公社におきましては、一定の率、これで計上いたしておりますから、その整理資源の一部として毎年度これを負担していくという経理方法になろうと思います。三十六年度予算には、具体的にはこの分といたしまして何ほどという計上はいたしておりません。
#107
○山本伊三郎君 その本年度三千八百万円ですが、平年度は九千百万円です、こう言われた。これは実際にまあ政府が持つということになっておるんですが、これは各国家公務員の場合でも、おのおの単位組合がありますね。そういう場合にどういう支出方法をされておりますか、政府は。
#108
○政府委員(船後正道君) 先ほど申し上げました三千八百万円、あるいは平年度が九千百万円、これは旧令共済特別措置法に基づく部分でございます。過去の陸海軍共済とか、外地共済組合とか、それぞれの共済組合の年金受給者でございます。この分の費用は御承知の通り、国家公務員共済組合連合会が保険者となっておりますから、この方へ国庫から金を支出いたしまして、連合会の方から年金受給者に支払うという仕組みになっております。
#109
○山本伊三郎君 しつこいようですが、僕は大蔵省を信用しないというわけじゃないのですが、この法律が通ったら、これは直ちにその金は共済組合連合会に渡すという手続ができるのですね。
#110
○政府委員(船後正道君) これは御承知の通り、年四回の支払い期に分けて支出いたしますので、従来と同じようなやり方に従って支出することになります。
#111
○山本伊三郎君 旧令による共済組合の分については一応理解できましたが、それ以外の分については、やはり今までの国家公務員共済組合ができた当時のように、政府が負担すべき当然のものを、それを不足を生じたときにそれを見るとかいうことで、現実には本年度出さないのですね、その金は。その点どうなんですか。
#112
○政府委員(船後正道君) 整理資源は、種々の原因によって発生しておるのでありまして、御承知の通り、恩給公務員期間を通算したことによって生じた追加費用が最大でございますが、それ以外にも、過去の累次にわたる年金改定等によっても追加する費用があるわけでございます。これらの追加費用を一括いたしまして予算的に措置するという建前になっております。それでございますから、三十六年度予算には特にこの分として幾らということになっておりませんが、一般のルールに従って負担していくということになっております。
#113
○山本伊三郎君 それじゃ、一般の分と含めて三十六年度では幾ら国家公務員共済組合連合会に政府から出しているのですか、その金を一つ。
#114
○政府委員(船後正道君) 非現業関係で追加費用といたしまして十五億円を計上いたしておりますが、その中で連合会に加入してない組合がございますので、それを除きまして、連合会加入組合の分といたしましては、十四億六百万円を計上いたしております。
#115
○山本伊三郎君 もちろん、これは、この分以外に、いわゆる問題になった整理資金の分も含めてこれだけの額を本年度で持っておる、こういうことですね。
#116
○政府委員(船後正道君) いわゆる追加費用の総額でございます。
#117
○山本伊三郎君 追加費用の総額でありますが、われわれが主張しておる、先ほど大臣も言ったけれども――大臣ははっきり言わなかったけれども、いわゆる政府が負担すべき、当然の整理資金として負担すべき三十六年度の費用だ、こういうことになるのですね。
#118
○政府委員(船後正道君) 追加費用は御承知の通り、過去の掛金のなかった期間を通算いたしましたために発生した費用でございますが、これが現実に支出されますのは、今後数十年の長きにわたるわけであります。従いまして、追加費用の予算計上の方法につきましては、技術的に種々のことが考えられるわけでございますけれども、私ども、現在前歴調査を実施いたしております。この結果、追加費用の総額を現価――プレゼント・バリューでございますが、現価として把握いたしまして、その上で恒久的な負担方式を考えていきたい。従いまして、毎年度の予算計上というのは、そういう保険経理の問題といたしまして処理していく方針でございます。
#119
○山本伊三郎君 それでは、今十五億、十六億といわれた算定基礎というものはどういうところにとられたのですか。
#120
○政府委員(船後正道君) 先ほど申し上げましたように、この追加費用の予算計上には、その前提といたしまして、追加費用の総額が幾らであるかということが絶対必要条件でございますが、これにつきましては、各公務員のそれぞれの前歴を、あるいは恩給公務員期間、あるいは共済組合員期間、あるいはその他の期間というふうに分類いたしまして、そうして積み上げていくという作業が必要でございます。これができますれば、あとは過去の旧法時代に行なわれておりましたように、永久債務方式でございますとか、あるいは三公社の共済組合が行なっておりますように、修正付加方式でございますとか、種々の方法が技術的にあるわけでございます。私ども、恒久的な方法といたしまして、いずれの方式をとるか、これは目下検討中でございます。いずれにいたしましても、この追加費用の総額の計算を急いでおります。そういう次第でございますので、この三十五年度、三十六年度につきましては、特に追加費用の予算計上につきましては、明白なる方式があるわけではございません。御承知の通り、三十五年度は、非現業関係全体といたしまして十億の追加費用を計上いたしました。三十六年度はこれに対して約五割増の十五億計上いたしました。大体現在連合会において現に支出いたしております給付額の中の追加費用相当分がおおむねこれに見合う数字ということに、結果的に相なると思います。以上のような次第で、特に計算式というものがあるわけではございません。
#121
○山本伊三郎君 私はこの点には納得はできないんです。追加費用として十五億を見積もっておるというけれども、これはもうほんとうにどんぶり勘定でやられたようなものです。今調査をされておる、前歴計算、そういうものをやっておられると言われますが、それは一体いつ出ますか。
#122
○政府委員(船後正道君) 各単位組合におかれましてこれを扱っておられるわけでございまして、私どもといたしましては、この前歴調査は、追加費用の計算のみならず将来の保険料率の計算の補助的な手段でございます。というような観点から非常に急がせておりますけれども、現在の前歴調査の完了状況は、まだ一%に満たないというきわめて憂うべき状態でございますので、先般も担当者の会議を催したりいたしまして、その隘路はどこにあるか、これの打開に努めておりますが、現在各省では相当部分が中央に集まっておりまして、目下中央で検討中というところでございます。省庁によりましては、もう八〇%も完了したところもございます。この秋あるいは年度一ぱいには、ぜひともこれを完了いたしたいというようなつもりでございます。
#123
○山本伊三郎君 一〇%程度今できておるということですが、それを一つの基礎として、この政府が負担すべき追加費用の計算からして、全体、それから逆算してどれぐらいの額になるか、推計を一つ。
#124
○政府委員(船後正道君) これは山本先生も御存じと思うのでございますが、保険計算におきましては、全数調査をやる場合もございますれば、抽出調査をする場合もあるのでございます。公務員共済のように、これほど、六十万、七十万ということになりますと、全数調査は不可能でございますので抽出調査の方法によりますが、この場合の抽出の仕方といたしましては、これは統計的な方法がございまして、なるべく誤差がないようにやるわけでございます。ところが、ただいま前歴調査として提出されましたのは、全くアトランダムの、何ら科学的な根拠もないわけでございますので、これをもとといたしまして推計するとあまりにも大胆に過ぎまして、技術的には困難で不可能に近いと考えております。
#125
○山本伊三郎君 これは、今後僕は非常に問題になってくると思うのです。で、地方公務員の共済組合法も、大蔵省が補助金を出す出さないにかかわらず、おそらく地方議員の互助年金も一応法律案がこれは議員提案できる段取りになっておりますから、そういうことから地方公務員の方はできるのですが、これは相当私は問題を含んでくると思うのです。それで今の各国家公務員の共済組合の、大蔵省当局がいろいろ考えて計算しておられますけれども、これは私は非常に資料が十分でないと思う。しかし、これは資料の十分でないのを大蔵省の責任とは言っておらない。今の日本のこの年金制度の基礎というものは、生命保険のああいう基礎以外にとってきておらないと思うのですね。だから、私も相当これについては、いろいろと文献を調べておるけれども、論理的、理論的には言えても、実際的な数字がない。従って、政府としてはきわめて安全的な、安全を見て計数を出しておられると思うのですね。従って私は、まだ国家公務員は一年たっておるかどらか、まあその程度だと思いますが、これを私は十分検討しなきゃ、ならぬと思う。実は公企業体の方も資料を求めたのです。私自身とったのです。しかし、先ほど言ったように、政府にそういう負担分をくれという段階にはなかなか到達しないというのです。資金はやっはりたまる一方なんです。ピークがどこにくるかという見通しもなのんです。従って、この問題は、私もそれは相当研究いたしますが、今聞いたように、年に十五億、二十億を出していくのだ、しかも、前歴計算についてはなかなかこれは今の速度でいくと、一年や二年かかるような調子でございますが、やろうと思えばやれるのですけれども、早くやると困るですよ。早くやったらそれだけのものはどうしても政府は一度にくれということになる。ところが、おそらく政府は出せない。というのは、今のような恩給とかそういうことで年々ふえるやつは政府の歳出で落としていく、こういうことであれば、政治的な問題になっても、結局計算上の保険数理の問題にならない。何ぼふえても政府の方で出してくれる。しかし、こういうこの共済制度になるとそうはいかない。もしこれが悪い結果になると破算してしまう。そうすると、結局年金も出せない。その再保険を政府が持つかどうかという問題が起こってくると思うのです。この点は相当問題であると思うのですが、僕は、政府は、政府の財政状態があまりはっきりすると――これだけと言われるということでなくして、もっと根本的に一つやってもらいたいと思うのです。私はおそらく大蔵当局のような秀才が集まっている省ですから、ある程度できていると私はにらんでいるのです。だが、ことさらにそれを言うと工合が悪いから発表しないというのじゃないかという、これは邪推じゃないけれども、そう思うのです。これはそれができない限りは、これは保険数理を基礎としたこの運用は実はできないと思うのです。これなしには、順々に歴年たまっていくと、厚生年金の積立金だけでも相当額はたまっていると思うのです。そういうことから私はこれは問題になるので、きょうは私も十分のそういう計数の用意もしておりませんので、この点の追及はおきますけれども、これは私はもう今後続けてこの問題を私も研究をいたしますし、大蔵当局も、国の予算がどうかということでなくして、率直な態度で年金制度拡充のために検討をしてもらいたいと思います。そういう点で私は特に希望しておきたいと思います。
 この問題についてもう一点だけ聞いておきますが、先ほど聞きましたが、この昭和二十三年六月以降の発生する事由による額は、今後増高する傾向があるかどうかという点、当局はどう考えておりますか。
#126
○政府委員(船後正道君) 先ほども申し上げました通り、二十三年の年金改定でございますが、これは本質は恩給の増額と同じでございます。従いまして、恩給の方の傾向と同じような傾向をたどるのではないか、旧令共済の分といたしましての平年額九千百万円でございますか、まあこれは次年度以降には若干ふえまして、次いでまあ年金権者が失権して参りますので、また下降カーブをたどるのではないか、かように推定いたしております。
#127
○山本伊三郎君 最後にこの問題と関連して、私は執拗に言うのじゃないのですが、各共済組合間の均衡といいますか、政府の見方のえこひいきでないように、三公社の共済組合に対しても政府は大蔵省も考えてもらいたい。おそらく三公社の共済組合についても、次にこういう問題が起こってくると思うのです。その三公社の場合は、先ほど言ったように、政府はきわめて冷淡ですから、この点は一つ十分、大蔵省の直接関係じゃないと思う。一部あります。大蔵省管轄の三公社ありますが、この点について大蔵当局としてはどういう考えであるか、ちょっとその点。
#128
○政府委員(船後正道君) 国家公務員共済と、公務員共済に類似する他の共済制度の関係でございますが、問題は、先生御指摘の、国庫負担と申しますか、一般会計負担という意味でのバランスの問題、それからいま一つは、各共済制度間の給付水準のバランスの問題でございます。あるいはまた職員の人事交流に伴う通算の問題があるわけでございまして、これが解決されたわけではございません。私どもといたしましては、財政的にはいろいろなルールがございますが、少なくとも共済担当課長の私といたしましては、各共済間における給付水準のバランスでございますとか、あるいは職員の通算問題でございますとか、こういう点につきましては、各制度間に不均衡の生じないように、十分配慮して検討を進めて参りたいと思っている次第でございます。
#129
○山本伊三郎君 それじゃもう一つの問題で、国家公務員共済組合法が改正されるわけですが、これは今度の改正の内容は、もう主として短期給付の改正になっておりますから、その点一つ。
#130
○政府委員(船後正道君) 今回の改正は非常に盛りだくさんでございまして、どれが柱になっているかということになりますと、返事に困る次第でございますが、その中でも特に重要な点を二、三申し上げますと、一つは、従来から当委員会でも附帯決議等でいただいておりました公務災害の場合の負担を百パーセント国庫の負担にするという点でございます。これはまあ今回の改正案において措置いたしました。それから次の問題は、前歴加算の問題でございまして、旧勅令共済組合員期間の通算、旧調達庁の職員期間の通算、さらに恩給法の改定に伴います外国政府及び旧日本医療団の職員期間の通算、こういったものの通算措置を講じまして、該当者に有利なように配慮いたしました。それ以外には健康保険法なり、あるいは厚生年金保険法改正に伴う反射立法的な措置がございます。
#131
○山本伊三郎君 今度の国家公務員共済組合の改正について、再び前の問題と同じようなことを尋ねますが、今度のやつは、もちろん政府は別にそういう追加費用を見るというのではなくて、国家公務員共済組合自体の費用から支出する、こういうことですか。
#132
○政府委員(船後正道君) 今回の改正によりまして、二つの面で新たに費用が発生するわけでございます。一つは、先ほど申しました過去の、前歴の通算を優遇するということでございます。この方は完全に追加費用でございますので、全額が国庫負担する、ただ、いつの時期に国庫負担にするかに問題があるわけでございますが、とにかく全額国庫負担に問題はない。
 いま一つの点は、公務災害の公務廃疾でございますが、公務廃疾は百パーセント国庫負担にしたことによりまして、職員の負担割合が、若干でございますが、減るわけでございます。他方、この法ではございませんが、公的年金通算の関係法律の方で、従来の掛け捨て期間の三年を一年に短縮しております。これは逆に掛金率増加の要素でございます。こういった面はわれわれの試算では、大体とんとんに相なる、現在の掛金率は変更する必要がない、かように考えておりますが、いずれにして毛、従来の掛金率に響くということになるわけでございます。問題は二つに分かれておるわけでございます。
#133
○山本伊三郎君 そこで、総務長官に一つ聞いて私の質問を終わりますが、公的年金と国民年金との考え方の、政府の見解なんですが、一般には公務員のいわゆる公的年金と総称いたしますが、それと恩給とを非常に混同されておる、一般で。だから、公的年金もこれは恩給だ、国民年金から見ると非常に給付がいいのだ、こういうまあ素朴な見解もいなかにあるわけです。そこで政府は、通算の場合にこれは問題になってくると思いますが、公的年金についてどういう考え方を持っておるか。というのは国民年金は、社会保障制度ということで考えておるのだが、われわれはそれに反対なんだ。給付というものはそれはもうおそらく公的年金から見ると、問題にならないのです、事実は。一般国民年金も公的年金と同様な考え方で今後社会制度の一環としてそういう方向に進んでいく、私は何か奥に何か問題があって質問しているということではなくして、政府としてはそういう考え方で出発しているか、この点どうなんです。
#134
○政府委員(藤枝泉介君) 私からお答えするのはあるいは不適当なのかもしれませんけれど、考え方の根本としては、やはりそうした、何と申しますか、山本さんのおっしゃる公的年金の給付というものを、こうした方向にだんだん近づけていくということは考えの根本には持っております。しかしながら、国民年金の持つ現在の意義あるいは国の財政、そういうものからいたしまして、必ずしもこれが急速にそういう方向に行くべきだとはなかなか言いかねるのでありますが、根本的にはそういう考え方を持っていくべきであろうというふうに考えております。
#135
○山本伊三郎君 まあ、それは藤枝総務長官はそういうお答えをするが、僕は原則的には、そうあるべきだと思う。しかし、実態を見ると、やはり保守自民党というと、えらい悪いのですが、やはり考え方に基本的な社会保障制度という考え方が筋が一本通っていないというきらいがある。だから、いろいろと問題が出てくると思う。私は、恩給の問題が出ましたが、恩給の問題も私がこういう、私の趣旨はわかっているかどうか知りませんが、それが通っていけば恩給の問題はもうなくなる。働かずして全然理由なくして国がこれを補助しなければ、援護しなければならぬということの階層は一応別になるのです。そういう一本筋の通った考え方を持っておって、そしてその恩給なり公務員の共済組合なり、いわゆる公的年金なり、その他労働者の年金なりを改正する際に、その一本を一つ筋を通して、私は皆さん方が考えるようにならないかどうか、これはわれわれ社会党の基本的な考え方から言っているから、皆さん方に異議があるかもしれませんが、軍人恩給なら軍人という特殊な立場で、そういう立場から一つ考えるのが恩給である。これは文官恩給もありますけれども、そういう要素を考えて恩給というものを考えているのだ。また労働者の場合は、労働者がその産業に従事している、その働いている形において今後考えていくというような考え方もあると思いますが、こういう点を一つ、私は時間がないので、きわめて抽象的に言っておるから理解されておるかどうかわかりませんが、こういう点を一つ考えて恩給法の改正も、それから各種年金の公的年金の改正も考えてもらいたいと思っておる。そういう点を一つ要望して私の質問を終わりたい。
#136
○横川正市君 資料を一つお願いいたしておきます。これは恩給局の給付理由が生じておるその経費をまかなうものと、それから事務経費と分けて総額、それからそれを大蔵省、国の負担するものと、それから各省の負担するもの、それぞれ総額があるわけですが、その総額、それから大体五年ぐらい給付事由が生じて交付をしております金額で各省から納付金をするわけですね、分担金の形で。それが各省ごとに給付事由の生じて返還をされる金額、それから大体、全体としては平均の年金額と恩給額と、それから各省の平均の恩給額、これがわかればぜひ一つ早い機会に知らせていただきたい。
 それから総務長官にちょっと私わからないから教えていただきたいと思うのですが、恩給法を実は私開いてみて、古い恩給法なのか新しい恩給法なのか、現行なのか非現行なのか、非常にわからない点が多々あるわけです。それで本来ならばこれは経過は要らないのであって、ほんとうは生きている恩給法というやつを、これを出してもらうと一番私は便利だと思う。それでわかりやすく一つこれはやっていただきたいということを申し上げて、そのついでに、聞くは一時の恥ですから聞きますが、「朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル恩給法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム」、この文章は、これは法律外の文章なんですが、これはどういう意味がこの中に含まれているのか、ちょっと教えていただきたいと思う。
#137
○政府委員(八巻淳之輔君) 前の点の恩給資料の点でございますけれども、これは恩給費と恩給事務費、恩給支給事務費なり、あるいは恩給関係の事務費というものの区別はこれは従来予算書で出て参ります。ただ御指摘の恩給費の中で、たとえば文官恩給でございますというと、三十六年度は百七十三億でございまして、二十三万人の人に対して百七十三億出ているわけでございます。この二十三万という人が何省の人である、五万人は何省の人である、あとの六万人は何省であるというふうな区別はちょっとできかねるのであります。これは二十三万人全部カードを当たって退職したときの履歴をとって、そうして再計算いたしませんと、これは出ません。そこで、すぐにこれを二十三万人のカードを全部くって、そうして分類してなにすれば御要望に応ずるだろうと思いますけれども、それと金額とあわせて出すということはなかなか大へんな作業になるわけでございます。そこで、この点はなかなかむずかしいと思うのであります。
 それから納金の問題でございます。納金は各省ごとに恩給納金というものが予算書の歳入の方に出ておりまするから、これはわかりますけれども、恩給費の方の恩給年金の百七十三億は、どういうふうな省を退職した人に出ているかということはちょっとお許しを願いたい。
 それからその後段の恩給法のあれが、現行恩給法はどれか、こういうことでございますが、これは一ぺ−ジにございます恩給法の大正十二年四月十四日、この法律第四十八号というのが現行の恩給法でございます。それが累次の改正を経まして今日に至っているのでございます。この改正された姿が現在こういう姿である、こういうことでございます。この一番冒頭に「朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル」云々として「公布セシム」と書いてございますが、これはそのときのままのを引き写したというだけのものでございまして、別に他意はございません。
 それからあとの恩給法は、そのときの給与事由の発生したときの法律というのが今でも生きておりまするから、従いまして、恩給法の本法では変わりましても、その当時の事態につきましては、なお従前の例によるというので、旧法は生きておるという格好になっておるわけでありまして、そこで旧法というのは、どうしても恩給法を運用します場合には、旧法を引っぱらないと恩給法の適用ができないわけでございます。そこで、旧法のうちでも
 一番代表的なものが、一番最後の、昭和二十一年の法律第三十一号による改正前の恩給法ということで、五十四ページ以下で旧法が出ております。そういうことで御了承願います。
#138
○横川正市君 ちょっと資料の問題で、今の説明で後段はほほ了解をいたしましたが、恩給の給付事由を生じた者に対する給付の事務は、これは当然事務規程でやるから、そこを聞いているわけじゃないです。その給付事由を生ずる、いわば証書といいますか、その証書を基点にしてあなたの方では給付をしていくわけですね。その給付する金というものは、これは何も大蔵省から全部一本にもらってくるわけじゃないでしょう。各省がやはり負担をするわけでしょう。その負担をする根拠になるのは、証書がどこから、どこの省が幾らとわからないと、私は、あなたの方では、予算でお前の方は幾ら出せと言いようがないと思うのですが、それはどうですか。
#139
○政府委員(八巻淳之輔君) 恩給の予算的な建前というのは、先ほどの共済組合のように収入があって、その中から支出をまかなうというのじゃなくて、毎年度恩給費で義務が発生した者について歳出予算で組んでいるわけです。そこで一方において、恩給納金というものは、これは百分の二というものを公務員は俸給の中から天引して、そうして歳入に入ってしまう。それは予算の歳入の方に立てられて、そうして一括して歳入の方にいってしまう。従いまして、歳入がどれだけだから、これだけ出すというバランスをとっているわけじゃないのです。そういうこととになっておりますから、各省に勤めておられた方の納金と、その省に勤められておられた方々の恩給というものを区別するという意味は、いろいろな財源原則という角度から見れば別でございますけれども、あまり意味がないということになるわけでございます。
#140
○横川正市君 これは一般会計と特別会計がありますから、この一般会計のものはあなたの説明した分でほぼ納得はいくが、それでもなおまだ納得できないところがある。特別会計のものは、たとえば百分の二納付金をいたしました。ところが、そのもらうのは今度は勤続年数、それから最終年金を計算する。本俸等によって計算をするわけですね。それを計算した各省間の積算の総額は、百分の二の総額とぴたり合うかどうかという問題になると、これは私はその各省ごとに出入りがあると思うのです。百分の二納めたものよりか多くもらっている者もいるだろうし、百分の二納めたけれども、もっと下の交付金しかもらってない、給付しかもらってないというところもあると思うのです。だから、私は恩給局のいわゆる経理上の考え方として根本的に間違いがそこにあるのじゃないか。だからその意味の、あなたの言うように百分の二だけ納めてもらって、それでもって総額やるのだ、こういういわばどんぶり勘定みたいな格好では、いささかこれは一般会計とそれから特別会計の場合には問題がある、こういうふうに思われるので、それの質問の資料として、実は資料をお願いいたしたい、こういうふうに思っているわけですから、できるだけの資料を一つ出していただきたい。私はまあこれはやはり経理上の問題としては少し問題があると思う。
#141
○政府委員(八巻淳之輔君) 今のこの特別会計の問題ということで多少御質問の要点がわかったのでありますが、特別会計は御承知の通りこの恩給自体は、恩給費というものは、これは特別会計職員がやめようと、一般会計職員がやめようと、恩給費というものは一般会計の方で歳出に立っているわけです。そこで、特別会計でやめた人、つまり国鉄なら国鉄でやめた人という人に対する負担金は特別会計で持って下さい、こういう法律が別にあるわけです。そこで、一般会計では一応出しておきますけれども、特別会計をやめた方の分として、さらに特別会計に対して負担金をかけて、そして本来一般会計で持っているうち、特別会計でやめた人の分を負担金でもって補う、こういう思想になっているわけです。そこで、その負担金の部分を特別会計で、その特別会計職員からの納付金のバランスということがお説のあれだと意味があるのじゃなかろうか、そういう意味でそれを調べてみるということならば、まあ調べられないことはないだろうと思いますが……。
#142
○横川正市君 私は、あなたの今言う経理上の一つの今までやってきた事実については説明の通りだと思うのですが、それに幾らか矛盾があるのじゃないか、こういうふうに思うので、資料を出していただきたい。こちらからは、これは変じゃないかという意見は、次回にただしたいということで、その資料を要求したわけです。ですから、現行を、どうやっているか、それを資料に出していただいて、次回のときに質問いたしたいと思います。
#143
○鶴園哲夫君 時間の関係もあるようでありますから一つ伺いたいわけです。船後政府委員の尽力をいただきたいと思うのですが、これは今の国家公務員共済組合法が三十四年に通過しましたときに、衆議院で附帯決議がついた、一項から五項まで。それから参議院でも、同じく一項から十項まで附帯決議がついているわけであります。その附帯決議の中で、参議院の場合で申し上げますが、参議院の内閣委員会の附帯決議の第九項に、これは簡単なことですから私読みますが、「国家公務員共済組合審議会、国家公務員共済組合運営審議会、国家公務員共済組合連合会評議員会の運営については、共済組合制度が相互扶助の組織であることを考慮して、必要な配意を加えること。」という附帯決議がついているわけであります。
 で、御存じのように、今の非現業国家公務員共済組合の単位組合、この運営審議会におきましては、官側代表と組合代表と出ているわけです。しかし、組合代表というのは、御存じのように、代表と言うには、なかなか――みなで相談をするとか、あるいは意思を統一して出すとか、そういうことは毛頭ないわけであります。従いまして、この組合代表というのは、国家公務員法第九十八条にいいます職員団体の代表を入れるというようなことにはならないものか。この附帯決議の趣旨というものはそういう趣旨だったと私は理解をいたしているわけであります。従いまして、単位共済組合の運営審議会について、官側代表、組合代表と言う場合の組合代表につきましては、国家公務員法第九十八条でいう職員団体の付表というものを入れる。なお、このことは、国家公務員の非現業共済、この場合におきましては、もう船後政府委員の御承知の通りになっているわけであります。従いまして、そういうような趣旨に合えばうまくいくのだろうと思っております。大蔵省は、この共済組合につきましては、非常にたくさんの権限を持っておられますので、その指示というものによって、今申し上げたような附帯決議の趣旨というのが生きてくるんじゃないかと思っております。
 なお、この連合会の評議員会、これは官側代表だけで構成されており、組合代表は入っていない。これも附帯決議の中に出ているわけでありますけれども、この問題につきましても、やはり単位共済と同じように措置をしていただくというふうになりますと、この附帯決議の趣旨というのが生きてくるんではなかろうかと思っておりますが、若干問題が残るようでございますれば、次回に回答をいただいてもいいわけですけれども、今御回答できますならば御回答をいただきたいと思います。
#144
○政府委員(船後正道君) まず、単位組合の運営審議会でございますが、ただいま鶴園先生、官側代表、それから組合代表と、こう仰せられましたが、これは俗称でございまして、法律上は、組合の業務その他組合員の福祉に関する事項について広い知識を有する者であって、しかも、一部の者の利益に偏することがない、こういうことになっております。そこで、その単位組合におきましては、実行上の問題といたしましては、大多数の組合がやはりその省庁における労働組合の役員の方という者を運営審議会の委員に任命しておられるという実情になっております。もっとも二、三の省庁におきましては、労働組合の組織率がきわめて低いとか、あるいはまた全然労働組合の存しないところがある、かようなことでそのようになっていないところもございますけれども、おおむね御指摘のような線で構成しておるという実情でございます。
 それから次に連合会の評議員でございますが、これは各単位組合を代表するのは一名でございます。それで、十九の組合がございますので、この単位組合を代表する者は、その省庁の長が任命するわけでございますが、おのずから組合を代表し、かつ共済のことは非常に専門的、技術的な分野が多いわけでございますので、おのずから共済担当課長ということになるわけでございます。実情は、大体各省庁の共済担当課長が評議員に任命されておる。しかし、連合会の評議員会の場におきましては、当然各単位組合の意思を体しましてそれぞれ行動をするわけでございますから、御趣旨のように、運営につきましては十分配慮されていると思う次第でございます。
#145
○鶴園哲夫君 あとの方から……。今の連合会の評議員会ですね。これは一名となっているわけですね。一名となっておりますから、結局各省の厚生課長が出るということになるわけです。しかし、単位共済は、御存じのように両方の構成になりまして運営されている。連合会の評議員会だけが、各省の官側代表が出ているというのでは、これはやはり種々問題があるのじゃなかろうか。従って、この附帯決議としましては、この連合会の評議員会におきましても、そういうような配慮をする必要があるという附帯決議だと思うのですよ。ですから、なおこの問題につきましては、附帯決議の趣旨に沿うように考慮をしてもらいたいというふうに申し上げておきます。それからもう一つの単位共済の場合におきましては、これは今、船後さんのお話でございますが、実情はやはりそうはなっていないわけですね。ですから、おっしゃるようた趣旨だとまことにけっこうだと思っておりますが、そうはなっていないわけですね。ぜひ一つ今、船後政府委員のお話のようになるように指示なり、あるいは連絡等をしていただくとけっこうだと思っております。よろしゅうございましょうか。
#146
○政府委員(船後正道君) 各省庁の権限に属する事項もございますけれども、御趣旨の点は十分伝えまして、運営審議会なり評議員会の構成運営につきましては、より民主的な配慮を払うという方向で努力いたしたいと思います。
#147
○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、残余の質疑は次回に譲ります。
   ――――――――――
#148
○委員長(吉江勝保君) 次に、海上保安庁法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側出席の方は、木暮運輸大臣、辻官房長、和田海上保安庁次長でございます。
 御質疑のおありの方は順次御発言願います。
#149
○小幡治和君 まず、李承晩ラインにおける漁船の保護の問題について、最近海上保安庁の方はどういうふうになっておるか。そこらのところを一つお聞かせ願いたい。
#150
○説明員(和田勇君) お答えいたします。過般の韓国のクーデターといいますか、によって、われわれの方では、相当密航者が来るのではないかということも心配しましたが、現在では、李ライン問題につきましては、当面の情報を総合いたしましても、特に変化がございませんので、ただいまでは常時四隻の大型の巡視船を派遣して監視に当たっているという状況でございます。
#151
○小幡治和君 現在のそういう装備状況といいますか、また監視船の状況等で、特に海上保安庁でこういう点がどうしても足りないのだ、だから、その目的を達し得ないというふうな、特別に非常に困っておられるようなものというものはありますか。
#152
○説明員(和田勇君) この点につきましては、われわれの方で巡視船が非常に不足をしておるということは、いつも申し上げておるのでありますが、三十六年度では九百トン型の、主として定点観測に従事いたします大型の巡視船の代替建造、三百五十トンの巡視船の代替建造というのが一隻ずつ認められておりますが、これがもう少し隻数がたくさん認められますと非常に好都合であります。いろんな点で巡視船のみならず、巡視艇につきましても困っておりますが、ただいまお話の李ライン関係につきましては、どうしても三百五十トン以上の大型の巡視船が必要というようなことでございます。隻数が足りないということが最も痛感されておることでございまするが、なお、かなり古い、旧海軍時代から引き継いだ木造のいわゆる駆潜艇というようなものもございまするし、こういったものについて早く代替建造をいたしたいというふうに考えております。
#153
○委員長(吉江勝保君) 御質疑もなければ、本案に対する質疑は後日に譲ります。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後五時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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