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1960/06/05 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第35号
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1960/06/05 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第35号

#1
第038回国会 内閣委員会 第35号
昭和三十六年六月五日(月曜日)
   午後一時四十一分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     吉江 勝保君
   理 事
           村山 道雄君
           伊藤 顕道君
           山本伊三郎君
   委 員
           石原幹市郎君
           上原 正吉君
           大谷藤之助君
           塩見 俊二君
           中野 文門君
           一松 定吉君
           鶴園 哲夫君
           横川 正市君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 木暮武太夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
  説明員
   海上保安庁次長 和田  勇君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○海上保安庁法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
   ――――――――――
#2
○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。
 海上保安庁法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 政府側出席の方は、和田海上保安庁次長でございます。
 御質疑のおありの方は御発言願います。
#3
○鶴園哲夫君 海上保安庁法の一部改正につきまして若干伺いますが、まず初めに、この第七管区、これを二つに割って、そうして七管区と十管区と、十管区を新しく新設する、これは鹿児島、熊本、宮崎三県の水域を所管する。その理由は、九州方面を担当している七管区の業務量が非常にふえている、そこで二つに割る、こういう趣旨のようであります。まあもっと詳細に言えば何ですが、簡単に言えばそういうことになるのではなかろうかと思います。そこで、七管区が李ラインなり、あるいは台風関係なりを持ちまして、業務量がほかの管区とは違ってふえているということは理解がつくわけなんです。ですが、当然それに伴いまして、施設なり人員等はふえてきているわけでありますからして、特にこれをここで二つに割らなければならないというのが少し納得しにくいと、こういうふうに思うわけであります。そこで、その点について説明を伺いたいと思います。
#4
○説明員(和田勇君) お答えいたします。現在の七管区の業務量は、簡単に申しますと、海難いたします船舶の数は全国の二割三分でございます。海事関係の犯罪が約二割二分でございます。さらに七管区の各港に出入りいたします船の数は大体二割三分。これに対しまして、私どもの方で配置いたしております巡視船艇が全管区の二割七分というような状況でございまして、大体全国の四分の一、二割五分程度を占めておるのでございます。さらにこの部署を申し上げますと、十三カ所に海上保安部を作ってございます。さらに十カ所保安署を置きまして業務をやっておるわけでございまして、先ほど申しました配置いたしております巡視船艇の数が二割七分と申しますのは、実数では五十七隻というふうに、非常に多数に上っておりますし、また、航空機も二機最近配置いたしまして、その人員は二千二百名、これは私の方で全管区一万一千に対して二千二百というような状況でございまして、非常に業務量が多い。ことに御承知のように、北の方は李ラインの問題、南の方は台風の常襲地帯でございまして、海難が多い。今先生から人がふえたというお話でございまするが、この十管区を作るにあたりましては、三十六年度と三十七年度と二カ年にわたりまして設置するということでございまして、とりあえずといたしましては、三十六年度は十名の増と、こういうことになってございます。
#5
○鶴園哲夫君 今七管区の施設なり、あるいは業務量の割合の問題を御説明いただいたわけでございますが、従来そういうような、ここ近年ずっとこういうような形で七管区で九州全体の海域を管轄してこられたわけであります。従いまして、それが今後七管区を二つに割って、熊本、鹿児島、宮崎、この三県を担当する、これから作ろうとする第十管区、これの仕事が、あるいは業務量がさらに今後ふえていくという見通しでもあればともかくといたしまして、現状のままであるわけでありまするからして、特に割らなければならないという理由を伺っておるわけです。現在まで数年こういう状態できたわけでありますから、確かにおっしゃるように、海上保安庁の中ではウエートの高い七管区になっておるわけでありますから、今日までずっときておられるわけでありますから、これから南九州の方が業務量がうんとふえるというお考えもあるとは言えないと思いますし、そうしますと、現状のままでいいのじゃないかというわけです。どういうわけで二つにお割りになるのか、これを伺っておきます。
#6
○説明員(和田勇君) お答えいたします。
 おっしゃる通り、数年来ずっと九州及び山口県の一部を七管でやって参ったのでありまするが、最近非常に各方面から要望があり、現在はこういう状況になっておるのでございます。まず新しい第七管区、北の半分でございますが、これは先ほども申し上げましたように、李ライン方面の漁船の保護対策、あるいは密航、密輸の取り締まり、また、北九州の重工業地帯に非常に港が発展いたしまして、港長業務等が山積いたしまして、こういった点につきまして、従来よりも、より的確な判断によって対策を講じたいということでございます。
 それから新しい第十管区につきましては、先ほど申し上げましたような、非常に海難の多発の海域でございまして、従来は鹿児島の地方気象台の気象情報によりまして、下部機関に対して措置をいたしておったのでございまするが、管区を新しくいたしますると、さらに台風、海難に対して適切な措置がとれるというふうに考えてございます。さらに南の方は、御承知のように、沖繩と接しておりまするし、さらにフィリピン、香港等の方面から最近は密航、密輸といったような事件もまま起こりがちでございまするし、こういった点につきましても、より適切な、的確な判断のもとに措置を講じ得る。さらに、ただいまでは門司に七管区の本部がございまして、通信の点からいきますと、北に片寄っておるわけでございます。こういった点につきましては、鹿児島に本部を置き、ここに通信のセンターを置きますると、管区を二つに分けますことによりまして通信量を二分いたしますので、通信を迅速化できるということ、つまり業務を非常に能率的に処置できる、また、水路業務につきましても、北の方はもちろん重要な港湾がございますので、その測量等には従来から力を入れておりまするが、私どもの方で、従来は南西諸島、新しい第十管区の方面につきましては、非常に測量の実施がおくれておりまして、こういった方面にも力をいたしたい。また、この海域の南につきましては、黒潮が絶えず流れておりまして、こういった黒潮の状況を調査して、迅速にこれを関係の皆さんにお知らせをいたしたいというふうに考えておる次第でございまして、今後も第七、ことに第十管区につきましては、船あるいは飛行機等につきまして、三十七年度以降のことになるかと思うのでありまするが、施設の増強をいたしたいと、かように考えておる次第でございます。
#7
○鶴園哲夫君 新しくできますこの第十管区、これは鹿児島に、御承知のように、鹿児島海上保安部というものができておりまして、この海上保安部が活動いたしておるわけですが、どうもこの海上保安部の強化で足りるような感じを受けるわけです。また、今あります七管区の出先であります鹿児島海上保安部、これの強化で処理できるんじゃないだろうかという感じを受けるものですから伺っておるわけですが、それではだめなんだ、もっと根本的に考えなければならぬのだというお話があれば承りたい。
#8
○説明員(和田勇君) 現在では、新しくできます第十管区、熊本県には三角に保安部がございます。宮崎県には油津に保安部がございます。鹿児島県には二つに分けまして、本土といいますか、本土側の方を鹿児島が見ておりまして、奄美大島の方を名瀬の保安部の方で見ておる状況でございます。各保安部はそれぞれの担任区域を持っておるわけでございまして、仕事をやっておるわけでございますが、管区本部は、この四保安部を統轄して仕事をやるということでございまして、鹿児島の保安部だけを増強いたしましても、今申しましたような、たとえば名瀬の保安部、あの南西諸島の海域の方は管区にいたしておりませんので、さように考えた次第でございます。
#9
○鶴園哲夫君 南九州に第十管区を作ることにつきまして、台風の常襲する南海地域の海難救助、あるいは水路観測等の重要な仕事があるというのでありますが、しかし、台風は鹿児島、宮崎、熊本ではなくて、やはり九州全体を襲うことになるわけであります。もちろん長崎から大分、福岡あたりにも台風が常襲するわけでありまして、そういう意味から言うならば、統一してやった方が、業務の上におきましても、種々の措置の問題にいたしましても、あるいは観測等の問題にしても、今の七管区を拡大して、あるいは充実していった方が、より海難、あるいは台風等については都合よくいくのじゃないだろうか、分割するよりもよいのじゃないか、こういう気持がするわけであります。台風なんかにつきまして、ここにあがっておりますのは、台風の問題が大きな問題としてあがっておりますけれども、これは分けた方がいいのか、あるいは現状の七管区で統一してやる方がやはりいいのか、そこら辺のことをお伺いいたしたい。
#10
○説明員(和田勇君) お答えいたします。おっしゃるように、第七管区を増強いたしまして、新しい管区を作らずにやるという考え方もございます。私どもの方でもそういう検討をいたしましたが、結局先ほど申しましたように、非常に船が多いとか人が多いというようなことから、二つに分けた方がいいというふうに考えたのでございまして、先ほど第七管区は李ラインの取り締まり、あるいは密航、密輸、あるいはまた港長業務というふうに強調いたしましたが、もちろん大分あるいは長崎、福岡方面でも、台風が参りますると海難等が発生いたしますので、こういった点につきましては、新しい第十管区とこの第七管区との間に、われわれの本庁の方でも十分配意いたしまして、仕事をうまくやっていきたいというふうに考えております。ただ、第十管区の方は特に海難が多うございまして、こういった点について従来ほとんど力を入れてございませんでしたので、強調して申し上げた次第でございます。
#11
○鶴園哲夫君 新しい管区が鹿児島に新設されまして、それに伴っての定員の増というのは、定員は十名ふえるわけでございますね、新しく。
#12
○説明員(和田勇君) さようでございます。
#13
○鶴園哲夫君 二千七百いる定員の中で十名ふえるという、なかなか言いにくいと思いますけれども、いずれにしましても、あまり定員というものはふえないで、そうして管区がふえる。そうしますと、要するに役職員にふえた人数が取られてしまう。実動の部隊というものはふえないということになるのじゃないだろうかというふうに思いますが、従いまして、この三十六年度の定員の関係、それから翌年の三十七年度の定員の関係、それから施設、特に監視艇ですか、船の関係、そういうものはどういうふうになるか。どうもこれが、船はふえない、人員はふえないということになりますと、ふえた十名というものは役職だけの人員にとられてしまう。新しくできる役職だけに人員が食われてしまうという気がいたしますので、三十六年、三十七年にわたるようでございますので、人員の増なり、あるいは施設の増なり、そういうものについて伺っておきたい。
#14
○説明員(和田勇君) お答えいたします。第十管区は三十七年の一月一日から開設するという建前で、本年度の予算で十名の増員をいただいてございます。実際問題といたしまして、私の方で業務量を積算いたしまして、それから計算いたしますると、現在の第七管区から十七人の人間を新しく第十管区に持っていくという予定にいたしております。さらに、現在の鹿児島の方に、これは主として水路業務でございますが、これから十一名、合計して十七名プラス十一名、さらに十名、三十八名で一月一日から主として警備救難の仕事をやっていきたいというふうに考えておる次第でございます。さらに三十七年度の予算といたしましては、私どもの方の計算では、五十名ないし六十名の新規増員をいただきたいというふうに考えております。もちろんこれはまだ三十七年度の折衝は始まってございませんので、先般の三十六年度の予算のときに御説明をした程度でございますが、そういうふうに考えております。
 そこで、今、鶴園先生から御質問のありました、この十名は管理職員だけではないかという仰せでございますが、その半分くらいはさようでございまするが、先ほど申しましたように、現在の七管保安部の十七名、さらに現在の鹿児島保安部の十一名、こういった人間を現実に持って参りますので、さしあたりといたしましては、警備救難部長、その下に数名の課長を配し、あるいは通信所長を配するというふうな行き方でやっていくわけでございます。
#15
○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#16
○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。
 本案に対する質疑はこの程度にとどめ、暫時休憩いたします。
   午後二時一分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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