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1960/04/28 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第21号
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1960/04/28 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第21号

#1
第038回国会 逓信委員会 第21号
昭和三十六年四月二十八日(金曜日)
  午後一時三十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事
           手島  栄君
           野上  元君
   委員
           柴田  栄君
           寺尾  豊君
           野田 俊作君
           谷村 貞治君
           永岡 光治君
           光村 甚助君
           森中 守義君
           山田 節男君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 小金 義照君
  政府委員
   郵政大臣官房長 荒卷伊勢雄君
   郵政省郵務局長 板野  學君
   郵政省経理局長 佐方 信博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵便法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 来たる五月十一日木曜日に郵便法の一部を改正する法律案の審査に資するため利害関係者、学識経験者等を参考人として出席願って、本案についての意見を聴取してはいかがかと存じますが、これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認めます。
 なお参考人の人選及びその他の手続につきましては、委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(鈴木恭一君) 郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 前回に引き続いて質疑を行ないます。御質疑のある方は、どうぞ順次、御発言を願います。
#6
○山田節男君 昨日手島委員から、本問題に対するきわめて示唆に富む御質問があったのですが、私の質問も、若干手島委員の御質問に重複するかもしれませんけれども、別個の角度から見た質問として御答弁願いたいと思います。
 実は、ちょうどこの国会で郵便法の一部を改正する法律案、ことに郵便業務に関する料金の改正問題が議せられているさなかにおきまして、これと時を同じくいたしましてアメリカの下院においても、郵便料金の引き上げ問題が目下討論中であるという、きわめて偶然なことでありますが、アメリカにおける問題になっている郵便料金の引き上げ問題の論議をも実は中心にしまして、大臣の御所見を伺いたいと思うのでございます。まず、アメリカの郵便料金の引き上げ問題について、これは私から僣越でありますが、簡単に申し上げて質疑を申し上げたいと思います。大体、アメリカの郵便業務は、過去数年間にわたりまして年間八億ドルの赤字である。毎国会郵便料金の値上げの案件を出したのでありますけれども、これは通過しなかった。御承知の通りアメリカでは、郵便業務が唯一の国営のサービス業になっているわけでありますが、この問題に関しましては、アメリカの郵便業務が扱う量が非常に多いということもありまするし、今回出しておりまする普通郵便の手紙において四セントから五セントに一セントの値上げ、国内航空郵便を七セントから八セントに一セントの値上げ、その他二種、三種、四種等の値上げも、これに準じてやっているわけであります。これによりましてアメリカはこの通常郵便、いわゆる手紙並びに国内航空郵便を値上げすることにより、またその他国会の承認を経ないで済むこの郵政省の郵便業務の値上げ等によりまして、大体年間七億四千万ドルの増収を得て、そうしてこの八億ドルの赤字を解消しようということを、実は出しているわけでございます。
 そこで、私はまず大臣にお伺いしたいと思いますことは、三十六年度の予算を、郵政事業の特別会計を見ますというと、郵政事業の特別会計全体としましては、二千百六十四億という莫大な予算が計上されておるわけです。その中で、この郵便業務の歳入歳出を見ますというと、郵便業務プロパーの歳入歳出は七百五十九億九千五百万円になっておるわけであります。かりに、これを郵便業務だけの歳入歳出ひっくるめまして約七百六十億円、これだけの収入支出を持っておるということになりまするというと、企業体系として考えると、たとえばNHKの三十六年度予算が四百五十六億、そうしますと、NHKの企業体に比べれば、少なくとも一倍半の予算規模を持ってやる仕事であります。今回のこの郵便料金の引き上げにつきましての大臣からの御説明、あるいは昨日の手島委員の御質問に対する御答弁等を伺ってみましても、私は今回の郵便料金の値上げということにつきましては、これは郵政審議会の答申もございまするし、省内における各専門家のいろいろな御討議があった結果、こういう改定料金を提出されたものと私は思うのでありますが、一体、昨日も手島委員から言われましたように、今日のこの郵便業務というものを将来料金を引き上げることによって、いわゆる能率を上げ、また郵便法で規定されておる、なるべく安い料金であまねく公平に郵便の役務を提供すると、こういうのでありますが、郵便業務に関する限り、企業体としてのこの郵便値上げについて、将来一つの公共企業体と言っては語弊がありますけれども、アメリカでやっておるように、これは一つの国営のサービス事業であって、こういう見地から収支を明らかにし、そうしてこれだけ足りないから、これだけ値上げをしなくちゃならない、こういうことになっておるのでありますけれども今回のこの郵便料金の引き上げにつきまして、幾ら赤字になったか、具体的に申せば、何億円の赤字になっておるから、それをカバーするためには、これこれの料金を値上げしなければならぬというような、こういったような具体的の数字のお示しがないのですけれども、大臣もこの間おっしゃったように、この値上げによって、長期のいわゆる総合的な計画を立てて郵便のサービスの改善をはかりたい、こういうような御説明があったのですけれども、これは企業体に対する考え方、郵便事業プロパーに考えますと、赤字が現行料金では、どのくらい出るということが見通しが立てば、その数字において、そのお見通しを伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(小金義照君) 今アメリカの実情等もお示しいただきまして、たいへん参考になりましたが、御質問の現存の料金ではどういう赤字になるか、従って、かくかくしかじかの料金の改定調整をするんだという数字を示せということでございますが、今、根本問題として山田さんの御意見のように、これは経営形態は、公共企業体であります。そうして、日本では独立採算制を包括的ではありますけれどもとっております。そこに、いろいろな問題が錯綜して起こるのでありますが、ただいまの現行の料金制度は昭和二十六年の十月ですか、秋から実施されまして、ほぼ十年近い期間を経過いたしております。
 そこで、きのうも手島さんの御意見や御質問にありましたように、一体郵便事業の内容が、どういう変化をしておるか、ちゃんとそういうことを見きわめて長期の計画を立てるべきものではないか、そうして、内容に即応した新出発をすべきものではないかというような御意見も承わりましたが、私ども、まことにその点を十分考えなければならぬ時期であると考えております。これは私、実は就任する前に諮問があり、就任早々に郵政審議会からの御答申でありまして、私としての意見をほとんど加える余地がなく、そのまま予算化し、また法律案化して国会に提出いたしました。しかし、非常に私の意に沿わないところがあるとかいうことはございませんが、ただいま長期の計画、すなわち、政府として考えております経済成長率の十年間の見通しというようなものと、あれこれ考え合わせますと、とりあえず五年間くらいの収支の見通しは、これでつくだろう。従いまして、じゃ、五年したら変えるかということでございますが、これはやはり郵便事業の内容からいいまして、そう長い間このままではいかぬのではないか。やはり人件費が八割くらいを占めているこの事業として、また国民にあまねく利用される国家的サービス事業といたしまして、私は、なるべく早い機会において根本的な考え方をいたしまして、その法律の目的に沿うようにいたしたい、こういうふうに考えております。
 そこで、今日までの現行の郵便料金では、どういう数字になるかということは、実は三十五年度までは、どうやらやりくりがついたと私は承知いたしておりますが、その計数は、では三十六年度はどうなるか、三十六年度以降は、どういうふうになるかということについての計数的な説明は局長からさせていただきます。
#8
○政府委員(佐方信博君) 三十四年と、それから三十五年になりますと、収支の状況は非常に悪くなりまして、きのうお話がありましたように、全くつじつまを合わせたといいますか、特にこの三月の手当等の問題を考えましても、全く収支つじつまを合わせた程度になっております。
 そこで、三十六年度の予算をみますと、大体今度の郵便料金をきめますには、一方で郵便料金の体系の問題が一つございますし、片一方、また金が不足するという問題がありましたので、どういうふうにその赤字を見積もるか、いろいろと考えましたが、予算に現われました形におきましては、御承知の通り仲裁裁定がまだ出ておりませんので、相当上がるだろうとは考えておりましたけれども、幾ら見通していいかわからないということで、はっきりこれだけの金が足りないからという数字が確定はいたしておりませんけれども、大数的に考えますと相当な赤字になる。
 そこで、成立いたしました予算をごらんいただきますとおわかりいただけると思いますけれども、仲裁裁定を考えませんで、いわゆる郵便事業だけ考えますと、歳出が実は六十七億ふえたわけでございます。ところが、自然増収というものは四十七億しかない。それから総係費も前年に比べまして十六億ほどふえておりますので、その分担を考えますと、料金値上げをしなくて、もう約三十億くらいは、経常的な経費としまして赤字が出ておったというようなことになるわけでございます。そのあと、御承知の通りの仲裁裁定が出ましたので、それとこれと合わせて考えますと、大体三十六年度の郵政事業の料金の増収によるところの収入の額は減ってくるというような結果になろうかと思います。
#9
○山田節男君 昨日の手島議員の御質問で、私初めて知ったのですが、この郵政事業の特別会計の中で、郵便業務の収入、それから簡易保険、郵便年金、それから郵便貯金、こういったような特別会計の中の項目として、これが分けられたとすれば、たとえば郵便事業での赤字を、貯金あるいは保険の黒字で補うという、いわゆる予算総則上、彼此相融通するという建前でおやりになっているように私は伺ったのですが、そうなんですか。
#10
○政府委員(佐方信博君) 郵政事業の歳出といたしましては、損益関係と建設関係と二つございますが、損益関係につきましては、御承知の通り、郵便局に、郵便でありますとか、貯金でありますとか、保険とございますが、そういう保険の方の金は、みな保険特別会計が払うことになる。貯金は貯金特別会計から支払うべきでありますけれども、その部属がはっきりいたしますと、各特別会計が、郵政会計を通さないで自分で払うことも考えられると思います。しかし、特定局になりますと、一人の人が、いろいろな仕事をみんなしなければならぬというようなことになっておりますので、歳出の面では、人件費物件費等一本で流しておりますけれども、その実費だけは貯金会計、保険会計、それから電電公社からその実費を歳入としてもらってくる。歳入は全部ルートがついておりますけれども、歳出の場合には、一つの金として流れていくという建前をとっておるわけでございます。
#11
○山田節男君 これは、料金体系についても手島議員から御質問があったわけですが、先ほど申し上げたように、郵便法に基づきましても、郵便業務というものは国民へのサービス機関としての事業体であるからには、やはり独立採算といいますか、自主的な経営をやって、会計から申しましても、郵政事業の特別会計の一項目であるかもしらぬけれども、先ほど申し上げているように、七百六十億円に近い収入をあげるという企業体ですから、ほんとうにこれは巨大な事業体でありますから、あくまで自主独立の採算主義で、すべての経営をやるべきじゃないかと思う。しかし、戦前からの、つまり一般会計予算の中に、これが放り込まれての予算と、今日の郵便の事業、これは経済も成長しましょうし、いろいろな社会情勢が変わって、しかも郵便事業のサービスの拡大と能率化と適正化はますます要求されるのですから、そういう企業体、いわゆる国営の企業体としてもう少し公社的、あるいは民間のこういうサービス会社に類するような一つの経理面なり、それから経営合理化ということも、そういう方面に私は持っていくべきじゃないかと思う。
 今、ずっと私らに出された資料を見ますると、やはり一方においては、明治、大正、昭和の初期の時代のような一つの伝統をそのままにしておいて、そして総合的な長期計画をやろうとしましても、やはり新しい酒は新しい皮袋に入れる、こういう一つの意図がなくては、将来の郵便事業の、国民の期待するような、合理化された、能率のよいサービスができるかどうかということを非常に疑問に思うわけですね。
 ですから、そういう郵便事業プロパーに関しての歳入歳出――歳入は、こういうふうに、予算でちゃんと計上されておるのでありまするから、これに対する支出というものも、もう少し私は公共企業体としての何といいますか、予算の組み方なり、あるいは支出なり、あるいはその中の制度というものが、あるいは保険、あるいは貯金、こういうものと、末端における、ことに特定局におきましては、そういうものが混合しているというこの実態は特殊性として見なくてはなりませんが、実際問題として、今、佐方経理局長がおっしゃったような、もう少しやっぱり郵便事業の会計が、収入も支出も截然としたものにできないのかどうか、この点を一つ伺いたい。
#12
○政府委員(佐方信博君) 歳出に二通りありまして、予算書にも書いてありますように、総係費と、郵便費、貯金費、それから保険費、電気通信費というふうに、はっきり分けまして歳出を組んでいるわけでございます。従いまして、それに必要な金と、総係費の分担額とをおのおのの会計から計算いたしまして、実費はもらっているという建前をとっておりますので、計算としては、予算を組みますときには、十分こまかい計算をいたしましてとってきているわけであります。ただ、歳出の面におきまして、現実に金を出しますときには、たとえば私の例をとってみましても、会計が別々でありますと、私は、何分の一郵便からもらい、何分の一、保険からもらい、何分の一貯金から俸給をもらうかということが非常にむずかしくなって参りますので、もらいますときには俸給一本で郵政会計からもらうというような立て方をとらざるを得ない。四つの大きな仕事と、そのほかに付帯的な仕事をたくさんいたしておりますので、もらいますときに、いわゆる歳出の面としましては、はっきりした俸給あるいは旅費、物件費というものを一本でもらわなくちゃならない。おのおのの人間に区別は非常にしにくい、しかし歳出の内訳は、総体としてはこまかく経理をしておりまして、たとえば分類いたしますならば、私どもの俸給の中のなにで申しますと、四割くらいが郵便のものだと思いますし、二割ぐらいが貯金あるいは保険、電信、電話からもらった形になっております。そういうことで、歳出の面では一本でございますが、歳入としては、実費を全部もらうという建前をどうしても、こういう複合体でやっておりますのでとらざるを得ない。しかしおっしゃいましたように、内容的には、できるだけこまかく計算いたしますし、それから会計制度そのものとしましては、戦前の特別会計と違いまして、戦後は、いわゆる複式簿記の制度をとるというようなことで、会計的には相当企業的な色彩を入れておるわけでございます。しかし御承知の通り、配当があるとか、そういう問題がございませんので、実益としては非常にむずかしい問題があろうかと思いますけれども、収支の問題それから収益の問題等は、戦前と比べまして相当こまかく計算をいろいろやっておる次第でございます。
#13
○山田節男君 今回の郵便法改正によって郵便料金の値上げをやり、その増収を大体九十億円ぐらいに見積もっておられるやに私は伺っておるのですが、これはもし間違いがあれば、御訂正願いたいのですが、先ほどの経理局長の話だと、今度の仲裁裁定のベース・アップ等を入れないでも、三十億の赤字だ、それにプラス・アルファとして今度の仲裁裁定の何といいますか、支払い増額というものが加わわるわけですけれども、五カ年間は、これで大体、どうにかいくだろうというような見通しのように私は伺っているのですが、経済成長率が、このままで進むかどうかは、これは別問題としましても、池田内閣の所得倍増の十カ年計画から見れば、これはもう必ず物価は上がる。池田総理が言われるのは、これは不健全ではない。健全な物価上昇をやるということをはっきり言っておられるのでありますから、従って、このベース・アップというものも、あるいは年々行なわなくちゃならないかもしれない、こういうような一つの予想に立ちますと、今回のこういう改正による増収だけで、はたして五カ年間というものが支え得るかどうかという、この見通しですね。昨日も大臣の、かなり楽観的な御答弁があったように思いますけれども、私、この池田内閣の所得倍増十カ年計画を見ますというと、これは私は、どうも五カ年間において、これだけの料金値上げでもって安定をするということは非常にむずかしいのじゃないかという見方をしておるのですが、この点に関しての大臣のお見通しをもう一度伺いたい。
#14
○国務大臣(小金義照君) 従来の実績等を勘案いたしますと、今回のような大幅なベース・アップはございませんでしたし、またあっても、大体三年目ぐらいのように私心得えおります。そこでベース・アップがあった場合に――今回の郵便料金の調整あるいは値上げ等によって、その値上げの部分が、大部分賃金の方に回ってしまうのじゃないか、そうしますと、採算が不健全になることが案外早くなっていくという心配は私どももいたしております。そこでいろいろな場合を考えまして、計数の整理をいたしてみますと、まず、まあ三年間は、これは相当な黒字で経営、運営ができる、四年目、五年目に至ってどうかということになりますと、これは経済の成長率と各種の郵便の利用の増加率、従って収入の増加、そういうようなことをどう見るかということも、相当重要なファクターになりまして、あれこれいろいろな試算をいたしてみましたが、まず五カ年間くらいはいけるのじゃないか、悪い言葉で言えば、大体五年間くらいはつじつまが合っていくというような見通しでございまして、われわれが内部的に行ないました試算について、これは、こういう理論的な根拠によって、かくかくの理由で確実なものだということは申し上げられませんけれども、その試算の数字から見ますと、まず五年間くらいは、この料金でいくのではないかという見通しを立てております。
 なお経済の伸長、拡大に関しまして、非常に大きな変化があれば別でございます。大体、今日のところで見ますと、五年間くらいという見通しであります。今度のわれわれの料金の調整、あるいは端的にいえば、大部分が料金の引き上げといってもよろしいのでありますが、これが値上げムードの一つの、値上げムードの一翼をなしているように考えられますけれども、大体今日まで据え置いたのが、少し無理があったのじゃないかというのが公共料金の体系でありまして、私はこの際は、何としても事業の健全化と運営の円滑化をはかるためには、こういう政策をとらざるを得なかったというのでありまして、見通しとしては、ただいま申し上げましたように、大体五年くらいはこれでいける、その間に、昨日からいろいろ論議をいただきました根本的な考え方をまとめて参りたいと思っております。
#15
○山田節男君 長期の安定した郵便業務の経済を確立しようという御意図は、私どもよくわかるのです。
 ただ、今回の料金を変更されるについての体系ですけれども、われわれに与えられている資料を見ましても、三十四年度における引受郵便物の状況を見ますというと、手紙、はがきが二十八億通でありまして、総計六十五億七千四百万通というものを扱っていられますが、収入的にいえば、手紙、はがきの二十八億通というものが、これは郵便事業として非常に重要な収入源になっていると思う。そういたしますと、やはり郵便事業の何といいますか、自主独立採算制ということからすれば、むしろ料金の値上げは、手紙、はがきはむしろ一般物価よりも安いのですから、これはいろいろな資料で示されております通り、非常に安いのですから、むしろそういうものを若干上げることによって九十億以上は、きわめて容易にこれは増収できると私は思う。しかるにこういうものには全然タッチされないで、三種、四種、五種、特に五種に対しては大幅な値上げをされる、私は、こういう方針について先ほど来申し上げましたように、郵政事業の公共事業体としての採算主義でいくということになりますというと、私は、こういう料金体系から見まして、非常に不公平な気がするのです。これは先ほど申し上げましたアメリカで、毎年、過去三年間出しても、料金値上げがなぜ通らないかということは、結局手紙、国内航空郵便の値上げが一般国民の、いわゆる選挙民の非常な不評を買うというので、下院議員が反対したために、これが通過しなかった、こういう理由があるのでありますが、日本におきましては、国鉄料金は上げる、あるいは電気料金も部分的に上がっている。そのほか値上げムードが相当広範な範囲にわたっておるわけであります。国鉄が値上げしなくちゃならないというあの理由は、そのまま私は郵便事業にも当然あてはめ得ると思う。
 しかるに、非常に遠慮されて、主たる収入源になるような手紙、はがきの問題には、全然タッチしない。そして第四種と第五種は六〇%、九〇%あるいは倍以上の値上げをする。そういう体系の立て方、その心がまえというものは、どうも私よくわからないのですが、今大臣おっしゃったように、手紙、はがきの料金を上げるというと、いわゆる値上げムードというものを、ますます増長せしめるという政治的な御心配があったということはわかりますけれども、しかし先ほど申し上げたように、これは一つの公共企業体として、国民に郵便役務のサービス機関であるが、これはやはり赤字でやるわけにいきません。従業員のベース・アップもある、これは物価が上がれば、当然のことですから、それをカバーするのは、やはり利用者が切手購入という形において、これをはかろうというのは当然のことなんですね。これはいろいろ省議、閣議で問題になったろうと思うのでありますけれども、私はどうもこの点が、主たる収人源であるものにタッチしないでおいて、そういう末端的といいますか、なるほど理由はありましょう、非常にボリュームが多くて、そして郵便の配達するのに多額の金を要する、こういうこうともわかりますけれども、それにしても、私は今回の第四種、第五種に対する値上げは、非常に大々的におやりになり、手紙、はきがに全然タッチされないという、こういう料金体系の立て方が、これは昨日も手島委員もちょっと触れられたように思うのですけれども、どうも私は、その点が納得いかないのですけれども、この点について、どういう御心配があって、全然タッチされなかったのか、これを一つお伺いしたい。
#16
○国務大臣(小金義照君) まことに仰せの通り、手紙またははがき等におきましても、これは計算の出し方に、いろいろな御議論はあるかと思いますが、一応われわれの方では、原価と申しますか、コストをはじき出しております。そういうような点で、これが赤字になるようなコストの計数が出て参りますれば、私は今山田さんの仰せの通り、国鉄以上に、これはすみやかにまた強力に上げていいものだと考えております。
 しかし、ただいま私どもの方で試算いたしましたコストの計算からいきますと、第一種は、まだ相当黒字で余裕がある、二種のはがきも、かすかすのところにあるというような状態でございますから、郵便法の第一条に基づきまして、なるべく安価にサービスを続けていきたい、こういうような意味で、第一種第二種は据え置きました。それから第三種以下と申しましても、第四種は、これは特別のものでありますから、しばらく別といたしまして、三種と五種につきましては、三種の第一のごときは、これは定料制度といいまして、特に文化の向上を普及というような意味で安くしておったのだそうでございますが、これらもあまりに他の諸物価等から考えますと、一円というようなものは、もうばかげている。それから五種も、私の承知しておるところでは、郵便局舎及び郵便従業員を置いて仕事をしていく場合において、小荷物のほかに、こういうようなものも、やはり運んでやった方がいいというような意味合いから出発した事業だそうでありまして、これも比較的時の相場から見れば安い料金をきめられたように承知いたしております。そこで勢い料金の間のバランスをとる上からいきましても、また郵便物数のふえるかさ、数量あるいはまたこの重量等からいきましても、不当にということは私は申し上げませんが、まあ少し安過ぎたというので、この引き上げが中心になったような次第でありまして、これについても、まだ上げ方が足りないという御意見が郵政審議会等にもございました。しかし幾ら安過ぎたといいましても、相当の期間一定の料金でやっておりましたものを、これを値上げという以上は、せめて二倍ぐらいが山ではないか、一挙に三倍、四倍に上げてしまうことは、どうかと思われますので、これらは二倍程度の値上げにいたしております。
 しかし、今御意見がありましたような、安かったとは言いながら二倍にも上げているものもあるのだから、一種、二種の非常に広範な物数に上がるものについて、何か考えたらよかったのじゃないかという御意見もあるかと思いますが、ただいま私が申し上げましたような大体の理由で、一種、二種は据え置きまして、非常な勢いでふえて参りました第五種等がおのずから中心になって料金改定の案を作った、こういうようないきさつでありまして、おそらく今お話にありましたように、一種、二種が、これはとても原価を償うに足りないというような状態になって参りますれば、私は、国鉄が引き合わなければ、どんな急用で、またどんな御用でお乗りになっても、利用者に対して、料金を一律に引き上げたという関係から見て、私どもは、当然引き上げるべきだということは考えておりますが、しかし今回の案のできたいきさつは、大体、今申し上げた通りであります。
#17
○山田節男君 料金体系の問題は、ちょっと横道に入りますから質問いたしませんが、先ほど申し上げたように一種、二種は据え置きにされて三種、四種、五種に重点が置かれた、その反面に、盲人用の点字の郵便物については、これは無料にする、それから非常災害のあった場合には、非常災害の地域の人たちに対しては、無料ではがきを出すという、赤字財政を健全財政に持っていこうという、それから先ほど申し上げましたように、これは、独立採算でいくべきだということになりますと、昔の一般会計の一部としての郵便事業じゃなくて、今日、明らかに一つの公共企業体として、サービス産業としての内容を備えていかなければならないというふうに考えますと、一方においては料金を引き上げながら、一方においては無料にする、また無料のものを配付するというふうにして、何といいますか、慈悲心に富んだやり方ですけれども、公共企業体として考えますと、はたして、こういうことが健全なものであるかどうかということは、これは私の申しました観点から申しますと、これは少し私は逸脱した考え方じゃないかと思うのです。
 そこでお伺いいたしますが、大体、盲人用の点字の郵便物の無料配付ということによりまして、一体その減収というものは年間どのくらいに見積もっておられますか。
#18
○政府委員(板野學君) 盲人用点字につきましては、大体、これで減収になる額が百七十万円見当でございまして、それから無料のはがきを交付する、これにつきましては、御承知のように国鉄あるいは電電公社におきましても、非常災害時には、被災者に対して無料の扱いをいたしているわけでございますが、郵便につきましては、先般の名古屋災害のときにもございましたけれども、ほとんど避難をいたしまして無一物でいる、むしろ郵便料金を無料にするというよりも、はがきそのものがほしいのだという声が非常に強うございましたので、私どもは、これは周知用の郵便として、いわゆる会計的には非常に無理のある方法で配付したような経験に徴しまして、やはりこういう場合には、はがきを無償交付した方がいいのじゃないかという考え方でありまして、大体、はがきにつきましては、一世帯当たり官製はがき五枚、簡易手紙を一枚、このような考え方でやりますというと、年間七百五十万円見当の経費を必要とするというふうに考えております。
#19
○山田節男君 これは盲人用の点字郵便物あるいは非常災害の場合の罹災者に対する無料交付の、今お述べになった金額からいえば、これはわずかな金ですけれども、しかし趣旨から申しますと、ことに非常災害というのは、救助法が発動されたものを非常災害というのか、御承知のように、日本は台風、その他地震、非常に災害の多い国でありますから、幸いに過去数年間大した災害はありませんけれども、しかしながら、将来どれだけ大きな災害が起きてくるかも予測できない。そういたしますと、かりに金額が、非常災害で、はがき無料交付が倍になって千五百万円、これは金額としてはわずかですけれども、先ほど来申し上げましたように、郵便事業は一つの独立の企業体である、こういう立場からくれば、これは国営事業であっても、そういうようなことは、国が災害救助法が発動された場合において国庫がいろいろな負担をする。そういうルートから郵便を有料で買って、これを配付する。これが罹災者に対する一番正道なんです。一省の中における郵務局というのが、そういうことをやるというのは、どうも旧態依然として、いわゆる慈善的な考え方がここに表現されておるように思うのです。その気持はよくわかりますけれども、公共企業体として考えますれば、そんなことしなくても、災害救助法が発動されるようになりますれば、あらゆる血から救済していくのですから、ですから、そういう通信ということに関しましても、これは罹災者に対して、国あるいは地方公共団体がやるのですから、わざわざこういう、予算から見れば七百五十万円程度のもので、特にこういったような法律を改正してまで、こういう規定を設ける。先ほど来申し上げましたように、片方においては、手紙、はがきのようなものは据え置きとするのだ。片方においては、盲人用の点字郵便物は無料だ。それから罹災者に対しては無料のはがきを配付する。こういう気持は、私はもう少し近代的な精神に徹して、そういう空気を郵便事業のサービス業には一つ吹き込んでもらいたい。
 かように考えるのですが、なるほど、NHKは助け合い運動で相当な金を毎年集めております。それと、郵便事業が、こういう特権的なことをやるということと、おのずから性質が違うと思う。やはり郵便事業は郵便事業として、厳然として政府のやっておる一郵便役務である。無料でやるのは、ほかの道からいく方法があるのですから、わざわざ料金体系に新しいこういったものを入れるということは、どうも私は近代的な事業の経営センスから申しますと、やはり何といいますか、パターナルといいますか、非常にありがたい話ではありまするけれども、経営精神からいうと、むしろ私は邪道じゃないかということまで実は考える。金額から申しては、わずかなもんでありますけれども、先ほど来申し上げておるように、非常に重要な国民に対するサービス義務を持っておる郵便事業が、それほど私はあえてする必要はない。そこに郵便事業の一つの権威というものが持ち得るのだと、私は、こういう見方を実はしているのです。
 これはいろいろ御審議の結果、こういうことになったろうと思うのですが、端的に申しますと、片一方では値上げを三種、五種はやるが、一方では、こういう善政も施すのだというような、ギブ・アンド・テイクのような形で料金体系を改めるようなことは、近代的センスから言えば、私はやはり明治、大正のいわゆる官僚制、国営郵便事業というような残渣が残っておるような気がするんですね。この点については、もうこうして法案をお出しになるまで、そういう審議についても、そういったような御議論があったかどうですか、それをお伺いしたい。
#20
○政府委員(板野學君) 郵政審議会等におきましても、そういう議論が出ました。また私どもといたしましても、ただいま先生のおっしゃいましたように、独立採算制度をとっておりまする郵便事業におきましては、こういう考え方を入れるのがいいか悪いかという点につきましても、いろいろ検討をいたしたわけでございます。しかし先ほど申し上げましたように、なるほどこの独立採算の建前からすれば、いろいろな、そういう問題があるわけでございまするが、盲人用点字のごときは、ほとんど国際間におきましても、これを無料にするというような慣行がございまして、日本といたしましても、この機会に、そういう慣行に従うといった方が、国際的立場からいいましてもいいのではないか、こういう点な考慮いたしたわけでございます。また非常災害時における無料はがきを無償で交付するということでございますが、これは先ほどちょっと申し上げましたように、実は名古屋の災害におきましても、そういう、いわゆる鉄道でも電報でも、そういう被災者に対しては、無料でサービスをしておるじゃないか、どうして郵便だけは、それが出せないかという声が、ああいう災害の場合には、ことさら大きく出まして、私どもといたしましても、国の事業でございまするので、やはりそういう点につきましては、協力をするというよりも、進んでそういう被災者に対しましてサービスをするということが、やはり利用者の一般の方のお気持にも沿い得るのじゃないか、このような実際の経験からいたしまして、このような方法をとったわけでございまして、先生のおっしゃることも、十分ごもっともであると思うのでございまして、そういう点につきましても、いろいろ検討をいたした次第でございます。
#21
○山田節男君 これも、これに関連しまして、末節的な問題ですけれども、ついでに御質問しておきますが、郵便記念スタンプを年間相当種類をお出しになるのですが、これは各国とも、共通な現象であって、非常に私はいいと思います。同時に、やはり郵政事業特別会計の収入の部面、特に切手収入として四百三十億円ここに計上してありますが、年間出される記念スタンプというのは、これは単に郵便はがきに貼付するのみならず、記念として、相当余分を国民が買うと思う。これは郵便会計の特別収入といっては語弊がありますが、切手収入としても、相当私は増収に寄与しておると思うのですが、たとえば三十五年度におきまして、何種類の記念スタンプをお出しになって、記念スタンプが、どのくらい売れておるかという、もし計数がわかればお知らせ願いたいと思います。
#22
○政府委員(板野學君) ここに詳しい数字を持っておりませんので、令すぐ調査いたしたいと思いまするが、大体、昨年度二十三種類でございますか、一種類につきまして八百万枚ほど発行いたしております。その中で、現在まで死蔵されておると申しますか、収集としてしまって置かれるものが、大体、五割見当はしまって置かれるのじゃないかというふうに考えております。
#23
○山田節男君 今の郵務局長の枚数は、大体これで、二十三種類と八百万枚かければわかるのですが、集計の金額ですね、これはおわかりになりますか。
#24
○政府委員(板野學君) 今、ちょっと資料を直ちに調べてお答え申し上げたいと思います。
#25
○山田節男君 目下、アメリカの下院で郵便料金の値上げ問題が論議されているのですが、この論議の内容を見ますと、政府当局の説明を見ますというと、このアメリカの郵便業務は、鉄道会社、それから航空会社――しかし航空会社の方は、一昨年から何といいますか、あきがあれば、それに郵便物を搭載するという条件で、普通料金の半分で、それを搭載するということになって非常に結果がいいが、郵便の輸送について鉄道会社に納める支払いが非常に多いと、こういうことがあるわけですが、この年間の郵便事業の輸送について、鉄道――これは国鉄、それから私営の鉄道ですね、それから郵便逓送会社というのがございますね、郵便逓送会社というのが。その他民間の逓送会社がございますが、そういうものにお支払いになる金額は、一体年間――たとえば三十五年か四年で、年間どのくらいあるのか。これおわかりになれば、一つお示し願いたいと思います。
#26
○政府委員(板野學君) 三十四年度の決算について申し上げますと、国鉄の郵便車使用料といたしましては約二十二億でございます。それから国内の航空輸送につきましては約四億でございます。それから外国の郵便の運送料が約二十五億でございます。それから専用自動車の請負料が約十七億円、その他私鉄あるいは船舶、人員等の運送請負料を合計いたしまして、三十四年度の決算では八十三億七千万円ということになっております。それから三十五年度の見込みでございますが大体八十七億八千万円程度、それから三十六年度の、これも予想でございますが、大体百十六億見当になるというふうに考えております。
#27
○山田節男君 これは今のお示しの鉄道、それから航空、外国、それから専用自動車――ことに国内の鉄道郵送、それから専用自動車、これは郵便逓送会社への委託される料金だと思うのですが、少なくとも国鉄は、一方において料金を値上げする。専用自動車あるいは逓送会社におきましても、従業員のベース・アップその他諸般の経費がかさむということは、これは必至の情勢にあるわけです、といたしますと、やはり三十六年度以降におきましては、はたしてこの八十六億円台で済むかどうか、おそらく九十億を突破するのではないかと思うのですが、こういう方面をも、今回の五カ年は、これは大体安定していくだろうという見通しをお立てになるような先ほど御説明があったのですけれども、この数字を見ますと、年間六十五億通の郵便物を取り扱えるという中におきまして占める比率は、私はそう大きなものじゃないと思います。こういったものが三年間ないし五年間の郵便業務の安定ということについて、どの程度考慮されているのか。これはやはりベース・アップとか、あるいは物価その他サービス料の値上げということも、十分織り込まれての今回の料金改正の増収と、いわゆる九十億というものも、今大臣がおっしゃっております、少なくとも三年間は、これはどうにかやっていけますということをおっしゃったのですが、こういったような――まだその他、私はいろいろなものがあると思うのです。そういうファクターをも、十分勘案なさって今回の料金体系の増収の道をお作りになったかどうか、この点を一つお伺いしたい。
#28
○政府委員(板野學君) 事業に必要といたしまする運送費、その他今後施設の改善、あるいはサービスの向上につきましての長期の見通しをいたしまして、そうして、これらのものは十分織り込んでございます。
 それから、なお先ほど御質問のございました特殊切手、記念切手をも含めまして特殊切手の発行収入の状況でございますが、三十四年度におきましては十八種類、平均一種類につきまして千二百万枚出しております。この収入の合計が三十一億三千五百万円。それから三十五年度におきまして二十二種類出しておりまして、一回の発行枚数が大体八百万枚でございます。この収入が二十億六千万円ということになっております。
#29
○山田節男君 ついでだから、私今、意見になりますけれども、記念のスタンプの発行ということは、これは非常に、何と申しますか、これは郵政省だけでやり得ることでありまするし、それから諸外国の例を見ましても、常に国際マーケットといいますか、世界の切手の収集家といいますか、そういうマニアが買っている。まあ各国にあるわけですから、そういうものをねらった発行ということを非常に広範にやっておるのですね。私は郵便事業で、ほかに特別に収入のない、こういう業体としては、これは国際親善、文化交流ということも言えるかと思いますが、そういうことは、もう少し私は商売気を出して、もう少しふやして、私もその一人でありますが、外国との交換は、これはもう非常に熱心なんです。ですから、これが倍にいくかどうかは知りませんけれども、少なくとも五割増し、あるいはできれば倍増せしむるということは、これは不可能じゃないと思うのです。
 ただ私は、はなはだ僭越ですけれども、図案が日本の一つの特株な趣味を表わすということに非常に気を用いられて、かえって、それがむしろ国際的に見まするというと、珍しいと、それから収集家から見て、ほんとうにこれは珍重すべきものだという、そういう意図を持ってもちろん図案をおやりになっておられると思うのですけれども、これは、やはり専門家も十分その点は研究していると思いますけれども、私の今日までの経験から申しますと、国際的ないろいろな新しい切手を見ますと、もう少しデザインの方法があるのじゃないか。そのデザインの方法がよければ、私は、これが五割増しあるいは十割増しになることも、決してむずかしいことじゃないと思うのです。だからほんとうに記念スタンプの発行ということは、これは郵政省のいい収入源として、もう少し商売気を出しておやりになってしかるべきじゃないかと、これは私は、まあ私の意見として申し上げておきます。
 それから昨日も、手島委員から郵便業務に関する要員の問題がございましたが、目下審議しておりますアメリカの論議の状況を見ますと、アメリカにおきましては、大体郵便事業に従事する者は五十万人、そうして年間扱う郵便物の数が六百四十億通ということになっております。もちろんこれは第一種から第五種まで含まれた、いわゆる六百四十億通というものを五十万人の従業員が扱っておる。日本で見ますと、これは数字でありますけれども、非常勤務者を入れまして八万七千人、そうして年間扱う郵便物が六十五億通、もちろん国の面積、あるいは交通機関の系統、あるいは交通機関の種類、それから道路の発達、こういうことに、これはアメリカと日本は格段の差があるということは、もちろん私は承知の上での質問をするのでありますが、大臣も最初に説明をなさったときに言われたように、郵便業務については長期の総合的ないわゆる計画を立ってやるんだ、こういうようなことをおっしゃっておるのでありますが、昨日も手島委員が指摘されたように、中央の都市、大都市においても非常に郵便業務に対する要員が不足しておる。手不足になっておる。地方の特定局はそれに比べると割合に手がすいておるといいますか、大都市などにおける特定郵便局に比べれば、その実際を動かす肉体的な労働から見ても三分の一、五分の一というようなことで、相当格差がある。これは私もそうだと思うのです。そこで要員の配置の問題ですけれども、今後機械化され、機械化できる面は機械化をどんどんおやりになる計画があると思うのですが、五十万人で六百四十億通取り扱う、八万七千人で六十五億通扱う、比率から申しますと、もちろん面積も交通機関のいろいろな点の差異があるにもかかわらず、私はやはり要員の一人々々に負わされる労力的な負担というものはかなり強化されていると思うのですね。ですからこれは科学経営という立場から見まして、郵便業務に従事する者は集配あるいは局内における作業、いろいろなものがありましょうけれども、こういうものに対する一つのノルマと申しますか、もちろんこれは出来高払いでなくて月給制度でおやりになっているのですけれども、こういうかなり肉体的労働並びに手でやらなくちゃいけないこういう本質的な――従って、この郵便事業の予算支出を見ますと、ほとんど七五%というものは人件費です。こういう点から見ますというと、私は他の機械工場等でやっておりますように、従業員の一人当たりのやはりノルマと申しますか、最大のこの労働能力から申すのでなくて、最も健全な労働条件におきまして、一人当たりのノルマというものを、これは私はやはり科学的に調査をしまして、そうしてやはり従業員の適正配置ということと、それから適度の要員の整備といいますか、私はこれは絶対に必要だと思うのですけれども、今日八万七千人、その中で何千人ですか、この非常勤を含めて八万七千、この従業員の労務管理上そういったようなことを今までやられて、実験、その他この問題についての研究をなすったことがあるのかどうか、この点をお伺いいたします。
#30
○政府委員(板野學君) この要員の、いわゆる能率のいろいろなその研究でございますが、この方面におきましては、日本といたしましては、すでに二十年の研究を続けておるわけでございまして、世界各国に比べましても、日本のこの研究というものは相当高く評価されておるというのが実情でございます。そこで、大体御承知のように、郵便には、まず郵便の事務別を申しますと、引き受け、到着、差立、配達、こういうような四つの大きな部門に分かれるわけでございます。各郵便の種別を申しますと、普通通常、書留、小包というようないろいろな種類のものがあるわけでございますが、大体この郵便の事務別とそれから種類別を通じまして、平均一人当たりの能率を求めておるわけでございます。たとえて申しますと、普通通常の引き受けで百通を大体一点と換算をいたしまして、書留通常の引き受けでは三・一通を一点という工合に、いずれも同じ時間、すなわち三・〇八分内に処理できる物数で表わされています。内勤につきましては、そのような換算をいたしまして、大体一人が一年間に百七十七万三千点の郵便物が扱えるというような方法をとっておるわけでございます。これが普通通常の大体出し方でございます。まあそういうような方法で各種別ごとの内勤の点数を出しておる。外勤につきましては、作業状態がこれはいろいろ変わって参りますので、局内におきまする取りそろえというようないわゆる作業時間あるいは配達の交付の瞬間、これは配達個所数によってきめるわけでございます。それから歩行の時間、これも距離によって歩行時間をはかっていく。それから郵便ポストを開函する時間、それから無集配局に立ち寄りまして郵便物を受け取りあるいは交付する時間、あるいは局外の停止の時間、それから車両清掃の時間、いろいろな要素を計算をいたしまして、大体外勤の点数をきめ、その能率をきめておるわけでございます。ただ御存じのように、全国に約四万の郵便区がございますが、この郵便区ごとに非常に条件が違うわけでございます。またその日その日の気候とか、あるいは交通の事情とか、あるいは本人のからだの工合とか、あるいはその地帯が商店街であるか事務所街であるか、いろいろな外部的な要件、内部的な要件がこれに左右されまするので、ほんとうの場合、郵便区におきまする個人の能率を出すためには、そういうような要素をいろいろ加味して出さなければならない。こういうことで、これをやるためには、やはりこの四万区につきまして、ことにそれぞれ従事する外勤、それから内勤につきましても同様なことが言えると思いまするけれども、個人々々の能率を実際出さなければならないところでございまするけれども、なかなかこの計算の方法が非常にむずかしいと、こういうところで私どもといたしましては、毎年十月の三日間のこの統計をとりまして、この郵便局の内勤は大体どのくらいの率を一人扱っておるか、また外勤につきましては、ある特定の区におきまする一人の大体の能率がどのくらいであるかということを算定をいたしておるわけでございまするが、先ほど申し上げましたように、非常に日々によって郵便物の数も違いまするし、また状態も、客観的な条件もいろいろ違ってきまするので、具体的に正確な個人の能率を一々求めるということが相当困難でございまするけれども、今後そういう点につきましても、さらに検討を進めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
#31
○山田節男君 先ほど申し上げました。これはまあ非常に表面的な数字での判断は危険かもしれませんが、八万七千人の従業員で六十五億通扱う。アメリカにおきましては、これは人口も違いますし、面積も違いまするけれども、五十万人の従業員で六百四十億通を取り扱っておると、こういうきわめて概括的な判断からいたしますと、やはり郵便の集配、それから今の内部における、郵便局内における整理、そういう点からいたしまして、要員がやはり労働がかなり強化されてくるのじゃないか。ことに日本はまだ機械化の部面が進んでおりませんから、それから機動力も最近非常によくなったというものの、まだアメリカから比べればそういう点が、たとえば自動車の使用等におきましてかなり、まだ日本は幼稚であるという点から見ますと、やはり、この八万七千人で現在これはまかなっておられまするけれども、しかしわれわれが知り得た数字から言えば、大体手紙、はがきにおいて年間二五%、小包におきましてほとんど一〇〇%の増、その他、新聞、雑誌、三、四、五の種類のごときは実に二五〇%も増加している、こういうような趨勢から見ますと、いかに機械化をどんどん進められるにしましても、要員の一人当たりの負荷される労働といいますか、これがかなり過重になるのじゃないかと思う。こういう点の見通しはどうでしょう。五カ年計画における機械化という問題、要員一人当たりに対するそういう負荷する労働力、これはもちろん精神力も加わりますけれども、そういったようなことを今後の料金引き上げ後における、また一方におきましては、引き受け郵便物がますます増加する、こういう事態をながめまして、増員ということについてどういう計画をお持ちになっておる、あくまで八万七千人でいくのだというのか、やはり郵便物の増加に応じて、先ほど郵務局長のおっしゃったように、かなりいろいろな調査の結果、一人当たりの労働は過重にならないようにする、必ず要員の増加ということを進めなければいかぬと思う。こういう点に対するお見通しはいかがですか。
#32
○政府委員(板野學君) 御承知のように、アメリカにおきましては、最近局内作業の機械化ということにつきまして非常に力を入れまして、新しい機械化された郵便局が続々生まれておるというような状況でございまするし、また、屋外の作業につきましても、多数の自動車、その他の施設をもちまして、機動的にこれをやっておるという状況でございますが、ただ、日本と違いますところは、御承知のように、田園集配というのがございまして、道路上に郵便受けを置きまして、そこに配達し、またそこで受け取ればいい。日本ではかなりの農村に至るまで郵便を配達しておるという状況でございまするが、今後、この郵便の増加につきましては、五カ年計画をもちまして屋内、屋外を含めまして、約四十億くらいの経費を導入いたしまして、この機械化に努めていきたい、機動化に努めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
 また、要員の面におきましても、年年増加いたしまする物に対応いたしまして、大約年四千人程度、これはただ物増だけではありませんけれども、その他、サービスの向上に必要な要員というものを一応計画上ただいま算定をいたしておる次第でございます。
#33
○山田節男君 次に遅配の問題の解決ですが、これまた、目下、アメリカの下院での郵便料金値上げに関しての討議の中にある通り、やはり日本と同じように遅配が問題になっておる。たとえばニューヨーク市内から発信し、ニューヨーク市内の受信に対して、大体当日その手紙を受け取ることができない。それからニューヨークからボストンに対する郵便配達の確実性というものは、航空便によるニューヨーク−ロンドン間の通信よりまだ不確実である、こういうことが述べられて、アメリカでもこれは遅配が問題になっておる。日本におきましても、御承知のように、最近年末来、特に遅配が多くなりまして、社会的にもいろいろな悲劇、喜劇が生じている。今回の料金値上げによって遅配等もなくする、こういう所信が大臣の口を通じてお述べになっているのですが、遅配の原因は、これはまあ私は、結局はやはり郵便物の、取り扱うべき郵便物が非常に多いから、予想以上に多くなるから遅配になるのだ、まあ私はそう思うのですが、それをいかに解決するかということになれば、これはもう主たる問題は、いかに機械化するか、取り扱いをいかに能率化するかという問題だ。これは郵便の生命は、郵便物が迅速確実に送られるということは、これはもう郵便法に基づいて至上の命令としてそういうサービスをやっておられる。この遅配の根本的解決を今回の料金で解決するとおっしゃいますが、これは他に労務管理の問題もありましょうが、やはり要員と機械化と輸送、逓送の配備、そういったようなものが、かなり機械的なものが、私はこれからの問題になるのじゃないかと思う。また、局舎の改善というものも、もちろん大きな問題でありましょうけれども、そういったようなものが、この料金を上げたらば一挙にそれが解決されるというようなお答えですけれども、私はなかなかこれはむずかしい問題じゃないかと思うのですが、たとえば東京におきまして、これだけの九百万以上の大都会におきまして、年間非常な郵便物の激増ですけれども、これを大体どのくらいの目安においてそうして遅配をなくするという、何かもう少し具体的な、こういうようにするからこういうようになるのだ、こういう何か具体的な事例を、納得するような御説明ができないものでしょうか、これははなはだしろうとの質問ですけれども。
#34
○政府委員(板野學君) この遅配の解消と申しまするか、郵便の正常運行につきましては、大臣からもお話がございましたように、私どもといたしましては、ぜひこれを解消に努めるというよりも、正常運行に努めたいということで、今度の長期の計画の中にもこういう点を十分織り込んでおる次第でございます。まず一番問題になると思いまするのは、この郵便物数の大体の予測でございますけれども、私どもといたしましては、全国的に見ますれば、大体三十六年から四十年の間に六・一ないし六・二%程度の物数増があるというように予測をいたしております。しかし、都会におきましては、御承知のように、東京等を中心にいたしまして相当大幅な伸びがあるというふうに予測いたしまして、特に東京、大阪等におきましては、小包及び三種以下の物が非常にふえまするので、これを処理するための専門の集中局を東京都内につきましては三局、大阪市内につきましては一局新設をいたしますと同時に、東京、大阪、横浜等の大都市及びその周辺都市におきまする地境の著しい発展をいたしまする地点につきましては、これらの必要な局舎の拡充をはかっていく。このようにいたしますると同時に、先ほど申し上げました大規模な郵便局につきましては、自動区分あるいは分類取りそろえ、あるいは搬送施設等をいたしまして、機械化された近代的郵便局を建てていく、このような計画をいたしておるわけでございます。また、その他の集配関係の機動化につきましては、先ほど申し上げましたように、外勤につきましては、バイクとかスクーターあるいは自動三輪車、そのようなものをできる限り採用いたしますと同時に、また、国鉄の近代化計画に対応する輸送施設の改善につきましても、たとえて申し上げますると、一、二種郵便物等につきましては、九州、北海道あたりにはこれを航空機に搭載するという方法、あるいは国鉄幹線の集約輸送に伴いまする郵便物の取り扱いにつきましては、これを専用自動車に切りかえていくというような方法、また、今度の法案にもございますように、高層建築物に対しましては受け箱制度を設けるというような、いわゆる機動的な集配ができますようにいろいろ計画をいたしておるのでございます。また一方、御承知のように、郵便は国民の協力なくしてはなかなかうまくいかない。たとえば名あての完全記載でございますとか、あるいは表札を設けるとか、あるいは道標を置くとか、あるいは番地の整理の問題、このような面につきましても私どもも自治省なり、法務省とも十分連絡をいたして、その推進に努め、またPR方面においても努めておるわけでございますが、番地の整理につきましては、すでに御承知のように、内閣にそれに関連する委員会も設けられまして、急速にこれが促進がはかられていくというような方向に向かっておるのでございます。
 このように私どものこの事業の内部におきまする改善、それからこれを利用される国民の一般の方の協力、また関係しておりまする各省との緊密なる連絡によりまして、この郵便物の正常運行をはかっていきたいというふうに考えておる次第でございまするが、特に先ほどお話もございましたように、やはり何と申しましても、人が中心でございまするので、この働く人の環境をよくするということ、あるいは労働能率を高めるに必要な待遇も考えていくとか、あるいは職場の管理なり規律を、管理体系を強化いたしますと同時に、また規律も厳正にしていくということがきわめて必要なことだというふうに考えておりまするので、それぞれそういう面につきましても十分検討をいたしまして、実行に移し、そして郵便の正常運行をはかりたいというふうに考えておる次第でございます。
#35
○山田節男君 やはりこれはアメリカの郵便料金の引き上げに関連しての委員の論議の内容で私感じましたことは、この郵便の配達夫ですね、集配人、ことに配達夫の問題ですが、これはアメリカにおきましても、一般の労働賃金に比べるとかなり低い賃金である。たとえばイギリスの例をとっておりますが、イギリスの例をとっても、イギリスよりか若干いい。しかしイギリスはいわゆるクリスマス・ボックスという、これは一つの慣習があって、年間特定の地域における配達夫に対しては、その配達を年間受けている家庭が、クリスマス・ボックスという一つのクリスマス・プレゼントをその配達夫に出すという慣習があるわけですね。それでかなり物品あるいは金の形においてカバーされておる。アメリカにはそういうものがない。こういう論議がありまして、これは非常に私興味深く見たんですが、日本ではもとよりそういう慣習はありませんし、また配達もある特定の地域における特定の人間が年間そこをやっておるかどうか、そういうことを私知りませんけれども、この配達夫あるいは案配人の初任給と申しますか、そういうようなものは、他の、たとえば貯金局とか保険局とか、そういう業種の相当なグレードの者に比べて低いのか高いのか、これはごく目安でよろしゅうございますが、その程度といいますか、賃金率ですね、一般のいわゆる特定局の集配人、最下位の集配人の平均給与というのはどのぐらいになっておるか。
#36
○政府委員(板野學君) ただいま資料ございませんので、すぐ調べましてお答え申し上げます。
#37
○山田節男君 この遅配の根本的解決の問題としては、これは各国とも非常に悩んでいるわけですが、これはまた夢のような提言になるかもしれませんけれども、アメリカにおきましては、やはり最近かなり普及化している信書、手紙ないしはがきの、いわゆるこの電子工学の施設による一種の模写電信ですね、模写電送、こういったようなもので遅配を解決したらどうか。従来このアメリカという国は広いところでありますから、たとえばニューヨークからサンフランシスコあるいはロスアンゼルスというところは、かなり手紙が電送写真の形で送られているわけです。今日のこのアメリカにおける遅配の根本的解決の一つとしては、いわゆるこのインスタント・メイル、これは普及化する、こういうことを提言している議員があるわけです。それで今の電送写真であるとか、あるいはミサイル誘導ロケットでもって郵便物を目的地に輸送する、こういう実は一見非常に奇異に感ずるような提言ですけれども、しかし、これは今日でも決して危険もなければ、かなりの能率を上げて、やはり相当な手紙を、はがきを処理する、電子工学を応用した施設によってこれができるわけです。
 そうなって参りますと、これは日本でいつそういうことが緒につき、普及されるか、これはわかりませんけれども、しかし日本は新しいものにずいぶん早いところ食いつくし、また郵便業務のこの配達の能率化、すなわち遅配を解決するということになれば、そういうこともやがては問題になると思うんです。そうなって参りますと、手紙の内容を全部電送でもってやるということになれば、これがはたして郵便業務かどうか、これは電信業務じゃないかという私は一つの従来疑念を持っているんですが、遅配の根本的解決の方法の一つとして、私はむしろそういうことは政府が進んで、これは一つの実験でもいいから早くやってみる必要がある。早くやれば、これがいろいろ実験の結果、安くできる、また相当これは需要もふえるのではないか、郵便会計としても増収になるのじゃないか、いろいろな方面から見まして、これを一つぜひ考えてもらいたい問題のように考えるのですが、その場合に、今申し上げましたように、これが公衆通信であって、郵便じゃないのだということになると、これは法的に見ましても、いろいろな私は疑義が生じてくると思うんです。こういう点について、郵務当局としてはすでに御研究になって、ある程度の見解を一つ持っておられるかどうか、この点一つ伺っておきたいと思います。
#38
○政府委員(板野學君) ミサイル郵便につきましては、私ども構想としてはいろいろの書物で拝見をいたしているわけでございますが、何せミサイルのそういう方面の開発がまだ十分できておりませんので、先生の御意見まことにごもっともと存じますけれども、その方面につきましては、まだ私どもも何ら手をつけておらない次第でございますが、ただいまおっしゃいましたインスタント・メイルにつきましては、すでにアメリカから資料ももらいまして、また日本電気でこの方面の連絡もあるようでございますので、日本電気の方にもお願いをいたしまして、こういう資料を集め、かつ研究をしていただくようにお願いをしているわけでございますけれども、ただいま先生のおっしゃいましたように、これは公衆電気通信法とのいろいろな関連もございまして、はたしてこれが電報なのかあるいは郵便なのかという点もいろいろ議論があると思いますので、そういう法制的の面につきまして、目下私どもといたしては検討をいたしている次第でございます。でき得ればアメリカと同様にいわゆる模写電信と申しますか、インスタント・メイルの方式もぜひ早く日本に取り入れたいというふうに私どもとしては考えている次第でございます。
#39
○山田節男君 私きょうはこれで最後の質問として、まだありますけれども、次回に譲りたいと思います。
 最後に、もしできれば次回のこの連休明けに開かれる委員会でよろしうございますからお願い申し上げたいので、希望、要求を入れて、私質問しますが、今回の料金の引き上げについては、この郵便局の局舎、集配、運送、その他の施設を拡充整備、近代化して能率を上げる。それがために三十六年度からは長期の計画を立ててやるのだ、こういうお示しなんですが、もうすでに五カ年計画なりあるいは三カ年計画というものが郵務事業に関してできているのですか、具体的なものはできているのですか。
#40
○政府委員(板野學君) 大体骨子はでき上がっているわけでございますが、いろんな経理、その他関係の方面との打ち合わせを近々いたしましてお示しができるのじゃないかと考えております。
#41
○山田節男君 まだ御発表に至らない段階のように私は伺うのですが、もしできればこの料金の値上げということに関しては、やはりこれはある程度国民に周知せしめる必要が私はあると思うのです。だから骨子だけでよろしゅうございますから、長期の総合計画というものが、発表せられて差しつかえないものの範囲でよろしゅうございますから、連休明けの委員会までに、その範囲の骨子でもよろしゅうございますから、委員長から、資料としてできればわれわれにお示しを願いたい、かように私は要望いたします。
#42
○委員長(鈴木恭一君) 山田委員の資料できますか。
#43
○政府委員(荒卷伊勢雄君) 局舎改善計画のみならず、郵政に関しましての長期計画につきまして若干の不確定要素がございましたので、作案がおくれておったわけでございますが、近々最終決定を見まして、こちらに御提出申し上げたいと存じております。
#44
○森中守義君 実は荒卷さん、衆議院の今回のこの郵便法の問題に際して要求はなかったのですか。そしてまた衆議院では、それらの長期計画を基礎にして審議をしようということにはならなかったのですか。
#45
○政府委員(荒卷伊勢雄君) 長期計画のまとまった資料を提出せよという御要求は別にございませんでしたが、御質問に従いまして、その段階におきまして、計画の御説明できる限りのものを御説明申し上げまして、御了承を得て参っております。
#46
○森中守義君 そうしますと、大体わかりましたが、衆議院のこの案件の審議の際にはまとまったものはお出しになっていない、質問に応じてその内容が当局の方から説明されておる。従って衆議院の審議の際に長期計画は一応基礎になっておるということですね。
#47
○政府委員(荒卷伊勢雄君) さような趣旨で御説明して参っております。
#48
○山田節男君 私は本日はこれで一応打ち切ります。
#49
○委員長(鈴木恭一君) ほかに御発言もなければ、本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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