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1960/06/05 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第30号
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1960/06/05 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第30号

#1
第038回国会 逓信委員会 第30号
昭和三十六年六月五日(月曜日)
   午後一時三十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事
           新谷寅三郎君
           手島  栄君
           松平 勇雄君
           野上  元君
   委員
           植竹 春彦君
           柴田  栄君
           寺尾  豊君
           谷村 貞治君
           久保  等君
           鈴木  強君
           奥 むめお君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 小金 義照君
  政府委員
   郵政大臣官房長 荒卷伊勢雄君
   郵政省電気通信
   監理官     松田 英一君
   郵政省電気通信
   監理官     岩元  巖君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  説明員
   日本電信電話公
   社総裁     大橋 八郎君
   日本電信電話公
   社理事     米澤  滋君
   日本電信電話公
   社営業局長   大泉 周藏君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公衆電気通信法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続いて御質疑のある方はどうぞ順次御発言願います。
#3
○奥むめお君 今度公衆通話料で、非常に新しい機械を使って全国的に合理化するというこの方針は、非常にありがたいことだと思うのでございますが、新しい機械を使って便利になるということは、一つのわれわれの願いですけれども、それによって料金が上がるということは困ったことだと思うんです。で、まあ当局では上がらない、下がらないけれども上がらないつもりで算定したということをおっしゃっていましたけれども、これはやってみなければわからない。で、私、たとえば私どもの経験で、電力会社がアンペア制という新しい機械を採用した。上がらないという。これで非常に便利になる。ところが、基本料金の立て方が非常に高くなっておりまして、電力会社の思うつぼに入った。で、私はそういうことをなまなましい現実として知っているだけに、今度の料金改定にも不安を大きく持っている。で、あなたの方の新しい機械、東京都で見せてもらいましたですね、東京都内で、自動電話の。あれはどれくらい持つものなんですか、それから故障はどれくらいなんですか、総裁に伺います。
#4
○説明員(大橋八郎君) ただいまの御質問の点にお答えいたしますが、私どもこのたびの改正は、できるだけ料金を合理化するという目的のために改正をするんでありまして、増収をはかるという目的は全然ございません。合理化をはかるということになりますと、現在の料金について、ある部門については不合理を改善する結果、下がる点もございますが、下がりっぱなしでありますと、結局減収になるということにどうしてもならざるを得ない。今の合理化をはかるためには、下がる部分もあるが、多少上がる部分もあるわけであります。その全体を総計いたしますというと、まず増収にもならぬ、さりとて減収にもならぬ、こういう大体の考え方で調査をいたして今度の改正案を提案したわけであります。いろいろの点から考えまして、たとえば距離の算定方等も、この際改定いたしますので、そのために改正した距離だけで理屈通りにやりますというと、比較的料金の変動が激しい部分につきましては、できるだけ公衆に迷惑にならないように多少調整をいたしましたので、そのために総額において減収にならないことを目途とはいたしましたけれども、そういう調整をいたしたために、かえって多少減収になることが生ずるということを、われわれは多少覚悟しながらもこの改正をやったわけでございます。従いまして、ただいまの三十四年度の状態を基礎にして計算いたしますと、三十億ぐらいの減収になるんじゃあるまいかというととを今まで説明申し上げているわけでございます。さようなことで、決して私ども増収をはかるという考え方は毛頭ございませんので、その点はぜひ御了承を得たいと考えます。
 それから、先ほど電話の機械のことについて何か技術的な御質問がありましたが、この点は技師長から一つ御説明申し上げたいと思います。
#5
○説明員(米澤滋君) ただいまの御質問に対しまして、東京の自動機械が、大体機械の性能上どういうふうなことであるかという御質問だと思いますが、それでよろしゅうございますか。
#6
○奥むめお君 私、性能を聞いているんではなくて、機械というものは故障が多いのかどうか、たびたび修理をしたり取りかえをしなければならないものかということについて……。
#7
○説明員(米澤滋君) 東京の機械につきましては、この方式はいわゆるストロージャー型と申しまして、世界の、アメリカにいたしましても、あるいはヨーロッパでも使っておる方式であります。それで、この故障の点でございますが、故障につきましては、日本の保守の状況というものは、われわれヨーロッパへ行って参りましても、外国のドイツあるいはイギリスに比べまして、むしろ日本の方が保守状態はいい状態でございますので、全体の障害というものは、ことに機械そのものの事故というものは非常に少ないのでございます。数字を申し上げますと、一年間百回線当たりでありますけれども、東京の場合には、これは全体で六・二という数字でございます。
#8
○奥むめお君 そうしますと、新しい機械は、これからまた設備なさいます機械も含めて、とにかく非常にいたみが少ない、取りかえなければならぬことが少ないといわれる。きっとそうだろうと思っていたのですが、マイクロウェーブを使うのですから、それは線ではなくて非常に高く山を越えて完全になるわけですね。こういうふうなことを考えてみますと、加入者の数は三百万をこえて非常にふえている、また距離もずいぶん伸びて、機械もだんだん優秀になって、保守の面で非常に安定している。私ども、そういうふうに合理化と新しい技術の導入によりまして、量産をすると同時に、経費がかからなくなるわけですね。これを今度の料金改定にあたりまして、加入者、つまり利用者に対して、何かこういうふうにいたしますと、五百十四億円も利潤が出たことであるし、大へん伸びましたし、機械もこの通り優秀なものを採用することになりましたから、利用者に対してこういうサービスの面を考えましたということが、私はこの中に一つほしいと思います。これはこの間、参考人として高橋亀吉さんも言っていらっしゃいましたけれども、やはり合理化というものは、一つには企業体そのものにも報いがくるわけですけれども、それに働く人たちと利用する加入者とにも、恩恵がいかなきゃならぬ。今日は料金の基本体系をきめるだけの問題だといたしましても、あなた方は、そういう働く人たちの問題と、それから加入者に対するサービスの向上という問題を同時に考えていらっしゃるに違いないと思うのですが、いかがでしょうか。
#9
○説明員(大橋八郎君) ただいまお尋ねの点について申し上げます。現在約六百億の収支の剰余金が出ておるということは、御指摘の通りでございます。この収支の差額というものは、私どもといたしましては、大体三つの方面にこれが向けられると思います。一つは現在の加入者の利便を増す、サービスの面においてこれを改良し、利便を増すという方面に向けられます。いま一つは、その一部は将来の新しい加入者をできるだけ早くつけるように、御承知の通り、現在約八十万の申し込みがあってもっかない、積滞がございます。こういうものをできるだけ早く解消するために、その増収の一部を振り向けることであります。また、さらにいま一つの、一部分は、でき得るだけこれを現在の従業員の福祉増進、待遇の改善、こういう方面に向けるように努力をいたしておるのであります。まあさようなわけで、増収のあったものは、今申し上げた三つの方面にこれをすべて向ける、かように考えておるわけでございます。
#10
○奥むめお君 そこでもう一つ、料金を上がらず、下がらず、収入が減収にならず、取り過ぎにならないようにということはおっしゃいませんでしたが、まあそういうような基準を立てたとおっしゃいましたけれども、これはこの間の労働組合の方で一一・六%もうかるはずだと、こうおっしゃっている人があるくらいですから、われわれもしろうとで、やってみなければわからぬ、使ってみなければわからぬ。だから上がるものやら上がらないものやらわからないけれども、お示しになっている料金の表をずっと見ますと、何としてもこれは上がると思うのですね。そうすると、これだけ合理化をしてずいぶん伸びて、電話のつまり量産ですね、非常に成績が上がっているときに、私はもう一つ、あんなに上げないでもいくじゃないかと、こう書いたいのですよ。この間、電話の架設料や債券のときにも、非常にべらぼうにお上げになりましたね。これでは貧乏人はほとんど電話をかけられない。インテリなんてものは電話をかけられないくらい、基本料が高くなりましたし、架設料、債券が高くなりましたね。その直後にまた、こういう問題が出てきて、電話というものはいよいよ高ねの花かという不安さえ持っていると思うのです。もう少しこれはコスト・ダウンするんだから、この際加入者に対して、いま一つ料金の面で便宜をはからなければならぬという気持が起こらないものであるか。また、それは、伸びるとか、加入者のふえるという以上に、料金の問題も非常に重要だと私は思うのですけれども、いかがでございますか。そういう面で算定の数字は、いろいろ書かれたもので拝見しましたからわかりますが、政治的な御考慮としてそういうことが全然取り上げられなかったのかどうかということを伺いたいと思います。
#11
○説明員(大橋八郎君) お答え申します。現在の加入者にサービスをする、現在の加入者の利益をはかるという行き方には二つの方法があると思います。この事業からあがった収支差額というもので現在の料金を下げるという行き方が、一つの行き方だと思います。これは一番端的に現在の加入者の利益をはかることになると思います。それから、いま一つは、直ちに料金を下げることでなしに現在のサービスを改良していく、サービスを改良することによって、現在の加入者に利益を提供するという考え方、この二つの考え方があるわけです。で、現在は、一方において、加入したくても、申し込んでも電話がつかない方が非常に多いのでありますから、これをこのまま打ち捨てておくということは、事業の上からも、また一般公共的な立場からいっても、どうもこれはいかがであろうか。ぜひこれはできるだけ早くかような積滞をなくして、申し込んだならすぐつくような状態に持ち来たさなければならぬという一つの至上命令ともいうべきものが私はあると思う。このことを一方に考え、そうして一方に、料金からあがってきた収益をどう処分するかということを考えますときに、料金を下げて収益を少なくすることが全体としてよろしいか、それともこれの一部をもって拡張にも充て、また拡張だけでなしに、現在の加入者の便宜を増すような方向、サービスの改良にこれを用いるということの方がいいか、このどちらの道をとる方がいいかという考え方があるわけでございます。で、私どもは、今日は料金を下げるよりも、現在の積滞を減らし、また、同時にサービスの改善をはかった方が、全体の社会福祉のためにいいのではなかろうか、かように考えて現在の方式をとっているわけでございます。
#12
○奥むめお君 非常に卑近なたとえを出して恐縮でございますけれども、加入者をふやすということの例として私は考えますと、たとえばテレビが量産をして非常に安くなる、電気洗たく機が非常に安くなる。これは電話の量産とはもう比べられないほど少ないのです。しかし、今度、やっぱり私企業であれば、そういう点がすぐぴんと現実化するのです。公社の独占企業体としてありますものは、単に電話だけでございませんが、上げたら上がりっぱなし、コスト・ダウンしても下げる気はない。私はこういうふうに書いたいところなんです。だから何か下げる道があると思いますし、下げるべきだというのが、多くの国民の感情だ、また理屈であると思うのです。たとえば電話をたくさん普及するのだとおっしゃいますね。その実情を御存じかどうか知りませんけれども、電話をほしい人は非常に多いのです。また一番必要なのは、あるいはインテリ階級の人かもしれないけれども、電話債券を大へん高いのを借り集めた金で買って、すぐこれを売ってしまう。だれがもうけるかといったらば、それは業者を電電公社がもうけさせるようなあり方をしてらっしゃる、銀行で金を借りろとおっしゃる。あるいは、売るときにはまた会社に売る、こういうふうにして、気持はほしい、必要が現実ですけれども、それを手に入らないようにして、無理やりに手に入れる人は、今度は電話を入れることによってまた搾取されておるのですね。こういう問題を考えますと、ただ電話をよけいに普及するのだというその言葉の中には、そういう不合理が行なわれておるのですね。これを御存じでございますか、で、何とか対策をお考えになっていらっしゃいますか。
#13
○説明員(大橋八郎君) いや、ごもっともな御質問でございます。実は現在六百億という剰余金が出ておりますが、これは実は御承知の通り、昭和二十八年に電信電話の料金の値上げを提案いたしましたとき約二割の値上げが認められたのであります。このときの当局の説明並びに論議の間に了解されたことは、このたびの値上げというものは、一部は減価償却費の引当金が現在のやり方がどうも非常に少ない。つまり事業の基礎が非常に今のままでは薄弱になる。それで事業の基礎を固めるためには、減価償却費をもう少し増額しなければならない、その費用に一部は充てる。一部は将来の拡充並びに改良に充てる。こういう意味において当時二割の値上げが認められたわけであります。で、そのとき以来実は電信電話の値上げは今日までやっておりません。また、ことしも現在私どもは値上げようとは考えておりません。さようなわけで、そのときの二割の値上げというものは、今日の六百億の剰余金を生じた大体の基礎になっておるわけでございます。そこで改良、拡充といいますか、拡充というのは、先ほどお話しがありました将来の加入者、新しい加入者をつける第一歩の金の一部にこれを充当するということでございます。それから改良の方は、これは現在の加入者の便利になる、たとえば今までの手動であったものを自動に直す、あるいは市外通話が非常に従来時間待ちの待時通話であったものを即時通話に直す、ことに将来はダイアル即時で、自宅から交換手の手を通さないで、直接日本国中に市外通話をかけることができるようにする。これらの改良というものは、結局そうした現在の電話のサービスをよくする、つまり現在の加入者の利便を増進するということであります。そこで先ほども申し上げましたが、そういう事態の際に、料金を現在の加入者のために下げた方がいいか、今申し上げたような将来の拡充並びに改良のために使った方がいいか、この政策というか、やり方の考え方の問題だと思いますので、私どもの方といたしましては、現在の段階においては、料金を下げるよりも、むしろこれを将来の拡充並びに改良に使った方が国全体のためにいいのじゃないか、かように考えて努力しておるわけでございます。
#14
○奥むめお君 料金の問題ではそういうお気持でやっていらっしゃるということはわかりました。料金調査会の調査報告書の冒頭にも書いてありますが、幾度か料金を改定して増収をはかってきた、こういうことを書いてあるのですね。もう幾度か増収をはかってきたのですね、料金改定を行なうことによってね。ですからさすがに今度は料金はまあ上げない、ただ算定の基準が変わるだけだと、こういう説明でございますね。こういう点を私といたしましては、かからない人にたくさんの電話を普及したいのだというお気持、よくわかりますけれども、その点で二つ問題があると思うのです。
 一つは架設料債券が高過ぎて非常に困っている。これを営利会社の食いものにされるのですね、電話の架設料というものがね。こういうものを一度考慮に入れておかれる必要があるということ。それから私どもでも仕方がないから、労働金庫あたりから借りまして、そして電話の債券を買うように手伝っておりますけれども、これは実際庶民としては非常につらい金額である。それから電話を引くというときに、何か電話には順序がございまして、会社優先ですね、事業会社優先になっていますね。これをお直しになる考えはございますか。このように発展する産業情勢の中では事業会社も電話がずいぶんほしいのですけれども、しかしそうかといって事業会社の代弁者はたくさん議会にもおりますけれども、個人の需要者の代弁者はほとんどいないと言える。そうするとその順序はどうなっていますか、電話架設の。これは事務の方でけっこうでございますが。
#15
○説明員(大橋八郎君) ただいまの御質問の前段の架設料が高いということ、これは御承知の通り、従来は負担金というものとそのほかに加入者に公社債をお引き受けいただいておるわけであります。それが昨年負担金の方はやめまして、公社債を従来よりよけい引き受けていただくというふうに改めたわけでございます。これは現在の暫定措置法でございます。このときも説明を申したつもりでありますが、どうもこの負担金をいただくということは、考え方は、これは実は明治時代から長年やってきたことでございますが、しかし私ども考えますに、これはずいぶん横暴というか乱暴な規定であったのではないかという気がいたすのでありまして、建設費の一部を全く取りっきりの負担金でいただきっ切りであります。かようなものをいただくということは、どうもいかにも事業としては正しいやり方と思えないということで、実は負担金をいただくやり方はやめたのであります。しかしながら、一方におきましては、できるならば加入者に債券をお引き受けいただかないで、何か他に一般公募の方法なり、あるいは政府の財政投融資等によってまかなえるならば、これは一番望ましいことでありますけれども、しかし、これは従来から長年努力して参ってもなかなかその目的を達せられないのであります。そこで他に何かいろいろ考えてみましたけれども、建設財源を調達する方法は実に苦しいので、やむを得ず、加入者の方に公債の引き受けを願って、一部援助をしていただくという実は方法をとったのでありまして、その加入債券にいたしましても、従来はやはり多少負担金の考え方がひそんでおったものと見えまして、一般公募の場合の公債よりも利子が安いのであります。さようなことはどうも負担金思想というもので困るのだということで、このたびよけい引き受けていただいておりますけれども、その債券公債の条件が一般公募の場合と同じ条件で、すべて利率その他の方も同じ条件で引き受けていただく、こういうことに改めたのでありまして、従来のような負担金の考え方というものは全部これを払拭したつもりでございます。従って、十年たちますと元金はもちろんお返しするわけでございます。その十年間も一般の公募の場合と同じだけの利子をお払いすると、こういう考え方で始めておるわけでございまして、まあもちろん、かようなことはないに越したととはございません、最も望ましいことでございますが、どうもそれでは将来の拡張というものができにくいと考えまして、やむを得ずとった手段でございます。
 なお第二の問題につきましては、局長からお答えいたさせます。
#16
○説明員(大泉周藏君) ただいま電話の申し込みについて何か順序をきめておるかというお尋ねでございますが、これにつきましては、公衆法第三十条の規定に基づきまして、郵政大臣の認可を受けまして、加入電話の優先設置の基準を設けております。それは第一順位から第六順位まででございまして、ただいま申されました事業会社の方は優先的にやっておるじゃないかと申されますのは、おそらく第四順位のことと思います。一般住宅は第五順位でございます。第一、第二、第三順位について、今申し上げますと、第一と申し上げますのは、国とか外交機関とか、あるいは政党とか、特別法人とか、その他新聞、通信社、学校等、重点を置くべきものを特に第一順にあげられております。第二順位と申しますのは、現在でもお話し中でどうも通じにくいというものを特に第二順位にしておるのであります。第三順位と申しますのは、この第四順位、第五順位に該当するものでも、非常に長い間待っていて御迷惑がかかっているもの、これを第三順位に繰り上げているのであります。第六順位と申しますのは、現に電話をすでに一つ持っていてあまり込んでいない方がさらにお申し込みになったものを第六順位としておるのであります。それで先生のお尋ねの住宅の電話等について何か特別の考慮を払っているのかというお尋ねに対しましては、いわば第三順位で、非常に長くお待ち願っている電話を特に繰り上げているというところに、ある程度考慮を加えるということができると思うのであります。
#17
○奥むめお君 ちょっと伺います。第四は何ですか。
#18
○説明員(大泉周藏君) 第四順位は一般の事業所、事業場、それと、それから第一順位に該当するものの住宅、それから戦災で焼けた電話でございます。
#19
○奥むめお君 第五が個人である。
 それから次に、初めに申し上げましたように、労務対策の問題ですが、今度非常に機械が変わります。準備を急がれるわけですが、どういう対策をお持ちでございますか。郵政関係の中でも郵便と電電は非常に労使関係うるさいので、われわれその被害者でありますが、今度新しい機械を採用して、生かして動かすとなれば、それには相当技術者を養成しなければならぬのじゃないかと思いますが、それの対策はどういうふうに進められておりますか。
#20
○説明員(米澤滋君) 新しい機械の採用によって、技術関係養成あるいはその訓練といったものがどうなるかという御質問でございますが、この新しい機械は、料金を、現在の度数計を使いましてパルスを出しまして、たとえば遠距離に対しましてはパルスの間隔を短くし、近距離に対しましては、パルスの間の時間を長くいたしまして、結局遠距離に対しましては同じ通話時間に対してよけい度数計が回る、近距離に対してはゆっくり回るという方法によりまして料金を課金することなのであります。いわゆる距離別時間差法と申しておりますが、この問題につきましては、経費そのものについて約十億程度の金が要るのでございますが、これはできるだけ現在の設備の改造等によりまして、なるべく金をかけないでやるということでございまして、そのために現場の現在自動即時をやっております局を、これはいわゆるスリー・ゼット方式といいます。三分ごとに度数が登算するのであります。それをこの新しい、これをK方式といっておりますが、その新しい距離別時間差法に直すためには相当人手がかかるのであります。しかし、われわれといたしまして、現在のこの法案が通りましたならば、急速にこの養成等をやりますれば、特に大ぜいの人を採用するとか、そういうことなしで、現在の大体建設なりあるいは保守をやっておる人、あるいはまた部外の請負関係の人を活用いたしましてやれると考えております。
#21
○奥むめお君 機械ができてから養成するというそんなにわか仕込みでできるものなんですか。私は料金の基本体系をお作りになると同時に、この技術者の問題がずいぶんあるのじゃないか、たくさんの人が働いていなさるのだから、その人たちを再訓練するというふうなことでどういう手を打っていなさるのか、これから打つ計画があるのかということが聞きたいことが一つ。
 それから電話というものは婦人労働者が非常に多かったわけですね。それの再訓練という問題はどういうふうに考えていらっしゃるか、これをついでに聞かして下さい。
#22
○説明員(米澤滋君) 最初の第一点の御質問でございますが、今度の場合には、結局、全国で現在自動即時をやっておりますところを、新しい方式に一夜で切りかえなければならないことになっております。そのために、実際問題といたしまして、各局、全国でこれは三百カ所くらいになると思うのでありますが、そこで、全部同時に切りかえるという予備操作をあらかじめ十分やっておきたいと考えております。従って、前々から十分準備を整えておきまして、そうしてその切りかえ出日に作業をさせるということをやろうと思っております。従いまして、われわれといたしまして、現在の人を訓練する方法といたしましては、短期間の学園訓練とか、それから現場訓練を両方かね備えてやれば、十分やれるというふうに考えております。
 それからその次の、女子の問題につきましては、私先生の御質問に二つ意味があるのじゃないかと想像したのでございますが、一つは、共電方式が自動方式になった場合に、女子の職場が少なくなるので、その女子を保全の方面に使えないかというような、そういう御質問でございましたならば、われわれといたしまして今後とも保全の方へも女子を使うように、これは保全のやり方とかいろいろあると思いますけれども、考えていきたいと思います。しかし、実際問題として、柱に上るというようなことは、これはとても不可能でございますが、たとえば試験の業務に使うとか、あるいはいろいろな保守をやるとかいう方面で新しい分野を開いていけるのではないかというふうに考えております。
#23
○奥むめお君 女の働く人を柱に上ることで男に負けないようになんて、そんなことを思っていたわけでもないので、あなたそういうことまでおっしゃらなくてもいいと思うのですけれども、むしろそのあべこべで、どこでもそうですが、電話関係の婦人職員、私も知った人が相当ございますが、大へん優秀な人がいつまでも交換をしていたり、あるいは連絡をしていたりというようなことで、その人の人間として持っておる才能を、この際画期的な変化をするときに、男女の差別なしに、才能のある者をもっと育てる、その本人が希望するならば、もっと高度の技術面で引き上げて、再養成するのだ、こういう考えは今お持ちでございましょうか。
#24
○説明員(米澤滋君) ただいまの御質問につきまして、われわれといたしまして、できるだけそういう道を開いて、再訓練等によってそういう人を広く見出していきたいというふうに考えております。
#25
○奥むめお君 ほんとうでございますか。約束して下さいよ、おざなりを言われると因るから。
#26
○説明員(米澤滋君) これは何といいますか、私率直に申しまして、全部の方が技術方面に全部使えるというふうにも考えていないのでございますが、たが、過去におきましても、たとえば、女子の方が印刷の中継機械化の仕事をおやりになった例なんかありまして、そういうふうな例があるのでありますから、素質によりましてそういう方面に十分使える道を広く見出したいというふうに考えております。
#27
○奥むめお君 そういう問題は、労働組合の今度は――それからあとの問題は労働組合でいずれ折衝していらっしゃることと思いますけれども、私どもからいいますと、非常に高度に技術革新が行なわれますにあたりましては、男女の差別なしに、本人が希望したら、その能力ありと認められる人は、この際門戸を開いて、そうして伸ばしていくことが、人材の経済的な私は役立たせ方だと思う。そういう点では日本の、ここにおいでになる前で御無礼だけれども、日本の労働運動は女の人を非常に低目に見ている。だから多少の抵抗もあると思いますけれども、あなたの方でその気になって、男女の別なしに、この際、技術的な優秀な人を養成するのだというような、職場を開放してもらいたいということが一つ。それから、もちろんそれと同時に、それに対する技術者としての相当の給与を、これは今度の革新にあたっては十分お考えいただかないといけないと思うのです。ことに、もうかる企業であって、どんどん伸びる企業であって、将来性実にかくかくたるものだと思うのですよ。かくかくたる将来性のある電電公社の、私ども、加入者のむしろ負担の増大によってますます発展なさるのだという気持は、これはぬぐい切れないものがございますけれども、せめてこの働く人、男、女を通して、りっぱな技術者に仕上げていくという、そういう職場対策を早く立ててほしい、今はまだそういうことを考えていらっしゃらないのですか。
#28
○説明員(米澤滋君) ただいまの御意見、われわれといたしまして、前々からそういうことを、電電公社の中で打ち合わせをいたしている問題でございまして、そのために、たとえば保守の方法、いわゆる技術者を実際使う方法等まで考えなければならぬという、面もございます。たとえば、先ほど線路のことを申し上げまして、ちょっとまずかったのでありますが、たとえば機械でありましても、機械のたとえば試験をやる、いろいろなテストをやるというような場合に、そのテストの方法が非常に電気的にむずかしく、なかなか中途でかわった方では困難であるといたしますと、原理はそうわからなくても、とにかくこういうことをやればいいというととを、はっきりやり方をたとえば改良するとか、あるいはまた最近トランジスタラジオみたいなものもだいぶ出ておりますから、搬送等におきましても、女子の、そういう新しい技術とかみ合わせまして、末端の搬送装置が、そういう女子で保守できる技術的な方法をあわせて考えながら、努力したいというふうに考えております。
#29
○委員長(鈴木恭一君) 暫時休憩いたします。
   午後二時十四分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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