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1960/03/02 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 地方行政委員会 第6号
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1960/03/02 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 地方行政委員会 第6号

#1
第038回国会 地方行政委員会 第6号
昭和三十六年三月二日(木曜日)
  午後一時三十五分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     増原 恵吉君
   理事
           鍋島 直紹君
           鈴木  壽君
   委員
           小柳 牧衞君
           西郷吉之助君
           秋山 長造君
           占部 秀男君
           加瀬  完君
           中尾 辰義君
           杉山 昌作君
  国務大臣
   自 治 大 臣 安井  謙君
  政府委員
   自治省行政局長 藤井 貞夫君
   自治省財政局長 奥野 誠亮君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
  説明員
   自治省財政局調
   査課長     首藤  堯君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (昭和三十六年度地方財政計画に関
 する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(増原恵吉君) ただいまから委員会を開会いたします。
 本日は、昭和三十六年度地方財政計画に関する件を議題として質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○占部秀男君 今度の地方財政計画の中の給与関係の問題にも関連をするわけでありますが、そのものずばりで奥野財政局長にお尋ねをいたしたいと思うのですが、御存じのように、都道府県、市町村の方は、今度の年末の特別国会で通った給与法の改正に伴うそれぞれの県、市町村の給与の改正の問題をやっておるわけでありますが、大部分は、昨年のうちに問題の解決についた県や市町村もあるわけでありますが、相当の数が、大部分と言っていいほどの数が、東京初め各地で今、県会あるいは市議会、町村議会、この議会を中心に条例をきめる、こういうようなところにあるわけであります。これはもう奥野局長もすでに御存じの通りでありますが、そのことに関連して、今月の一日に奥野さんの局長名で、三重の知事あてに四つか五つの市町村を指定して、再建計画変更の問題に関連するという形ですけれども、給与体系の問題がこれではいかぬ、あるいは給与の引き上げ率が高いのでこれでは困る、こういう形で通達を出されておるわけです。私もその通達を一つ持っておりますが、その内容はあとで一つ一つお伺いをしたいと思うのですが、通達自体の中には、むしろ、これは藤井さんの方の行政局で出すべき内容まで、この財政局の方で出しておるというような姿もあり、こういうようなことをすること自体は、これは地方財政法の二条ですか、この問題に関連するわけでもないのですが、相当地方の財政の自主的な運営や地方の自治権の建前、そういうものを侵犯しておるような私は感じがしてならないわけです。というのは、この問題は、御存じのように、昭和三十二年の例の給与是正のときでしたか、三重県では、職場の実態からということで、県下の市あるいは町村、こういうところが統一的に給与表の問題を出して、そうして、いわゆる途中までの通し号俸的な形の給与表を作って今までやってきたわけですが、今度はそういうような形に基づいて各地の市長あるいは町村長さんと当該の市の組合あるいは町村の組合とが交渉をしてそこで解決した問題を実施の段階に来て、いわゆる再建計画の変更の問題であるとか、その他の問題に関連をして問題が起こった、こういうような形になっておるわけであって、現地の団体交渉の結果が非常にゆがめられてくるというような傾向に、あなたが出されたこの通達ですか、これから今なりつつあるわけであります。そこで、そういうようなことは、非常にこれは問題のあることであって、特に町村のような場合には、再建計画の変更の場合も、多分私の考えるところでは、当該県の地方課限りでまかせられておったんじゃないかという感じもするわけです。いずれにしましても、そういうような通達の出ることによって、現地は今非常に迷っておるし、問題がさらに深く大きくなっておるのが現状です。これについて、奥野さんとしてはどういうようなやはり考え方でかような通達を出されたか、こういうような点についてお伺いをしたいと思うのです。
#4
○政府委員(奥野誠亮君) 公務員の給与の問題は、いろいろな意味において重要な問題だと考えておるわけでございます。職員組合の立場からいたしましても、きわめて重要な問題でありますと同時に、地方財政の今後の動向を支配をしておる非常に重要な問題だと、かように考えておるわけでございます。町村の場合には、大部分再建計画の変更の処理は、府県知事に委任をいたしております。最初の場合も委任をいたしておったわけであります。しかしながら、やはり再建計画の変更の内容に相当問題があると考えたからでございましょう。県から事前に協議をいたして参ってきております。市は大体において自治省の方で計画変更の仕事を扱っているようでございます。給与の問題につきましては、当該団体の財政の将来に大きな影響を及ぼすということと、幾つかの団体において特別な運営の仕方をするということは、直ちに他の地方団体にも非常に大きな影響を及ぼしていくということ、両様の意味において、私たちはかなり神経質であると言っては語弊があるかもしれませんけれども、あまりかまいたくないことにまでかまわざるを得ないというような姿になっているわけでございます。今度の場合におきましても、国家公務員ベースよりも特に低位に置かれている、それを国家公務員ベースにまで上げていく、これは大へんけっこうなことだと思うのであります。そういうことについては、決して干渉するつもりはございませんで、むしろそれが望ましい姿だと、こう思っているのでございます。しかも、給料表がいわゆる通し号俸的なものでありましたり、あるいは号俸の刻み方が特に著しく他の場合とかけ離れたものであったりすることは、今申し上げますような意味において大へん大きな影響を持つのでございますので、あとう限りそういうような姿でないようにやってもらいたいという希望を強く持っているわけでございます。また再建計画の変更というような場合にあたりましては、そういう希望を述べて参ってきておるのでございます。
#5
○占部秀男君 局長の今の御答弁で、町村の職員のベースが低い場合には、これは国家公務員のベースに近いところまで引き上げられることは望ましいことである、かようにおっしゃったわけですが、この通達を見ると、実際問題として、そういう点がちょっと逆ではないかというように私は考えるわけです。というのは、体系上の問題はあとでお伺いをいたします。ただ今ベースの低い、給与の低い、そうした問題について、ほんとうに局長がそういうようなお考えならば、「財政再建計画の変更について」という局長が出された通達の中の1の問題はやや体系的な問題だと思いますが、2の問題については、これは明らかに財源関係を含んだ、今あなたのおっしゃったそのことに直接ずばりと関係する問題ではないかと思うのです。この通達の中で、局長は、通常の場合は、一一・三%ないし一三・二%、ところが、今度の団体交渉を行なった結果によると、一六・四%ないし一九・四%になる、こういうように、はるかに通常の場合よりは高くなっていくのだということを前提とされてこの通達を出されておる。これは半分ですがね、通達の半分の内容ですが、出されておるわけです。ところが、この内容は、これはもう私が言うまでもなく、国家公務員の場合には、一二・四%の引き上げ率で、平均二千六百八十円になる。ところで、この久居町なり、あるいはその他の問題ですが、かりにあなたの方の通達の中に出ておる久居町の場合をいっても、一一・三%ないし一三・二%による引き上げの絶対額はどのくらいであるかというと、これはもう統一給与表のいわゆる何と申しますか、国の案に従ってあなた方の言われる通りにやると、千六百二十三円しか引き上がらないのです、平均して。さらにまた、あなた方がいうように、一六・四%ないし一九・四%がかりに高いといっても、いわゆる団体交渉をした結果のあなた方がいう高いやっといわれる等級表で引き上げた場合でも、二千二百六十三円にしかならない。国家公務員の二千六百八十円のことを思えば低いのですね。あなた方が高いといわれる給与表でやっても低い。いわんや、あなた方のいわれる国家公務員並みのようなやつでやれば、二千六百八十円が千六百二十三円ということになって、六割ぐらいしか引き上がらないということになる。こういうふうな絶対額の低いという一つの点を、あなた方がかりに国家公務員のベースまで引き上げるのが望ましいというならば、この際、このような絶対額の低さというものを、幾分でも低給与表是正の問題も含めてやろうという今回の引き上げのこの内容について、これを悪いといって押えるということは、少しあなたの言われている言葉の中からいえば、矛盾をしているのじゃないかと私は考えるのですが、その点はいかがなものですか。
#6
○政府委員(奥野誠亮君) 久居町のことでございますが、私は、現実の職員の構成がどうなっておって、それに対応する給与がどうであるかという資料をここに持ち合わせておるわけでございます。たまたま歳出構成の表がございますので、それを見ますと、三十五年の予算では、一般財源の中に占める人件費の割合が四六・四%になっているのであります。半分近いものが人件費に使われている。やはり異常に給与費が高い。どういう意味で高いのかわかりません。員数が多いのか、あるいは老齢者が多いのか、それはわかりませんけれども、他の町村から見ますと、異常に高いウエートのようでございます。大体こういうところの町村で三〇−三五%くらいの構成比率を示しているのが通常の例じゃないだろうか、こう思っておるわけでございます。それぞれの問題につきましては、今後なおよく考えて参りたいと思います。
#7
○占部秀男君 その局長の御答弁はおかしいと思うのです。久居町の場合に、財政構成の上から四六%ある。従って、高いというような言い方は、これは私は当たらないと思う。給与というものは、何もその市、その町村の財政構成の比率から給与が高いとか低いとかいうのではなくて、当該の職員の受けるところの給与の内容が高いか低いかという問題であって、それがまた国家公務員に比べて高いか低いか、あるいはまた、その久居町なら久居町を取り巻くところの同じような地方団体に比べて高いか低いかという問題です。もちろん財政構成の上からいって、給与費の率が上がるという点については、これは市の財政全般の立場からいうと問題はありましょう。これは全体の問題がないとは言わない。ただ問題は、この場合に、市の財政というよりは給与の問題なんです。しかも、これによってこの財政が破綻をするというような問題でもないわけなんです。当該の町長なら町長というものは、現在あまりに低い給与をやり過ぎておる。そこで、人事管理の上からいっても人が使いにくい。国から金が、いわゆる給与引き上げの財源が来る、こういうようなときに、少しでも一つ給与の引き上げをしてやろうというこの気持というもの、こういうものは人事管理の上からいっても生きた政治ですよ。それを財政構成がこうだからこうだというように、機械的に給与の問題を、いわゆる財政面の一面的な形からこれを論ずるというようなやり方は、これは私はへんぱなやり方ではないか、かように考えるのですが、局長はどういうふうにお考えですか。
#8
○政府委員(奥野誠亮君) 先ほども申し上げましたように、給与が国家公務員ベースより低い、その場合にそれを引き上げていくということはけっこうなことだと思っておるのでございますが、しかし、当該団体の財政状況がいかようであれ、財政構造がいかようであれ、とにかく給与を特に引き上げていくのだということは、私はやはり考え直してもらった方がいいんじゃないか、こう思っているわけであります。その場合でも、国家公務員の給与改訂の比率に応じて引き上げる、これはけっこうなことでございます。しかし、そういうように給与のウエートが占める割合が高い場合には、当該団体としては、一挙に公務員ベースに持っていくのだということについては、相当慎重な考慮が必要だと思うのでございます。一がいにそれが悪いというわけではございませんが、やはり相対的に考えるべき問題は多分にあるのじゃないかと、かような考え方をいたしておるものでございます。
#9
○占部秀男君 私は局長の言うことを全面的に否定はいたしません。やはり財政構成というものが、当該市の財政のいわゆる内容づけというものが大事であるということは私は知っております。知っておりますけれども、それだからといって、それではその職員は安くていいのだと、こういうことにはならないのです。なぜならば、その職員は給与で生きているのだから、生活をしているのだから。しかも、どういうわけで財政構成が四六%になっているのか私も知りません。私も知りませんけれども、いずれにしても、人数が多いのか、給与が高いのかということになってくると思う。給与は実際は高くない。そういうような中で少しでも上げようというような問題について、僕は機械的に財政面だけで律するというやり方はおかしいと思う。たとえば四六%がよその市町村には例がないのだという問題なら、とにかく四六%の給与費くらいのところは私は相当あると思うのです。それはありますよ。あなた、県の場合だってありますよ。給与費の引き上げた額が、しかも、今度の給与の実額から見てどんなに低いかということが、あなたは財政構成の面から見られているのでわからないと思うのだけれども、実際問題として私は久居町を調べたのです。自分で三回三重県へ行って調べた。それで僕は少し、頭は悪いけれども、統計的に作ろうと思って実は表を作ってきておる。表で一つ、委員長さんにさっきお許しを得ておりますから、この久居町の給与を机の上と実際とこれほど違うということを私ははっきりさせたいと思う。そこで、僕は局長に前提としてお断りしておきますけれども、久居町の給与が国家公務員の給与のあり方に、あるいはまた一般の県、市町村の給与のあり方に近いようなものであったならば、僕はこれほどあなたをしつこく責めない。それはひど過ぎるから私は言っておる。そのひど過ぎる内容を財政構成の面から機械的に責められたのでは、これはとてもじゃないけれども、職員は食っていけないから言っておる。それを一つ前提として聞いてもらいたい。なお、この点は単に久居町だけの問題でなくて、私の調べたので全国的な問題になっておりますから、そういう点は藤井局長も大臣も一つお調べを願って、この前参議院のわが委員会で決議した市町村の低給与是正のときには、こういう点については一つじっくりと資料としてお集め願ってあれをしていただきたいと思うのです。
 これは今、局長の通達の中にある九月三十日現在の事情をここへ表わしたのです。この線が二万一千六百円の上がらない前の国の平均の線なんです。この青いやつが久居町の男の職員です。赤いやつは女の職員、それがどの程度の額になっておるかということを平面的に出したのがこの形の中にある。そしてこれが現行の久居町の何といいますか、給与表の形です。この青いやつが国の改訂の形になってくるわけです。これとこれとの関係については、あとで体系のときて私はお伺いしたいと思うのですけれども、いずれにしても、国の線はこれから一二・何%ですか、今度の給与改訂で上がるわけです。ところが、久居町全体の給与の情勢というものは、今、局長が言われているように、この間では高いということになると、実態的には一一%という下でこう上がるということになって、ますますこの事情は給与改訂後は格差が出てくるということをまず知っていただきたいと思うのです。この中で、これはあとで資料をきっちりと差し上げたいと思うのですけれども、一般に国家公務員の給与ならば、これがかりに国家公務員の現行の何というか、改訂の後の給与とするならば、大ぜいの人たち、職員たちがこれにずっとならう形でこうなっていくわけです。国家公務員の給与の場合にはこうならう形でいく。ところが、実際に久居町の場合には、給与表はこうであるけれども、もらっておる姿はこういう姿になっておる。これが久居町の職員の姿です。本俸から何から全部調べたのがありますから――これは決して私はうそを書いてありません。うそを書いてこんなことをやったってしようがないのですから、国家公務員のやつは、ベースがこういうふうになっておればこのベースの幅でいくのが普通ですね。人が全部その中に入っていく。ところが、こうじゃなくて、ベースはこうなっていくけれども、給与はこういっておるけれども、実際のもらっておる人たちは実は低いやわらかい形できておる。これはつまり給与というものが低いという証拠です。しかも、平面的に見るならば、国の線以下に全部こういうのがある。しかもこの線は、これは理論的な計算ですけれども、一応生活保護の基準です。生活保護の基準以下にこれだけの職員がいる。これは大問題ですよ。公務員が生活保護以下の給与をもらっておる。その一つの例を私はここにこれだけ全部調べてありますから、だれが、たとえば寺岡大助さんが四十四才で給与の本俸が一万一千四百円で、そしてこれに対して家族手当が幾らで、家族構成が何人で、母親と父親と、子供が小学校、中学校は何人で、高等学校は何人行っている、そしてそれに対して今度は生活扶助をもらえばどうなるかというようなことを全部調べてありますから、たとえば今、津の市ですよ。これは久居町じゃないですよ。津の市の一つの例をあげれば、寺岡大助さんという人は四十四才、本俸とそれから、家族手当、これは七人家族ですよ、これを入れて一万三千四百二十二円、ところが、これを津の生活保護の基準に合わせると、千七百六十一円少ないのです。給料をもらうところが少ない。こんなばかなことが世の中にあるものじゃないのですよ。今これは久居町の職員のうちですが、職員のうちの生活保護をもらった方が高い。給料の方が安いのです、生活保護よりも。それがこれだけおります、こういうような実情です。しかも、これは信憑性を疑われるといけないから、実は私は行って調べた。そして調べて問題になって、しかも、新聞社が今度はそれを調べて、なるほど、ひどいというので当時二、三回にわたって三重県下の新聞で――実は朝日新聞です。朝日新聞で取り上げられたやつを私は刷らして持ってきておりますが、初め六千円以下が四百八十二人も市町村にはいる。生活保護基準以下の低い給料の市町村の職員ということで、これは朝日新聞の二月十七日の三重県版のトップ記事です。これは私たちが発表した。ところが、それを書いた後に、実際はどうかというので、われわれと一緒に全部これを調べた。ところが、調べたやつをさらに二月二十一日の三重の県版で、朝日新聞に取り上げられておる。そこに何と書いてあるか。「市町村職員の給与はこれでよいのか。前近代的な雇用制度。昇給もない学校用務員」、こういう大見出しで、われわれの発表したのが正しかったということを全部ここに書いてあります。私は、局長がそれは財政的な財政構成の問題も大事だと言われる。決して私はそれを否定はしない。否定はしないが、普通に職員が給与をもらっているのなら否定はしない。ところが、そうではない。財政構成も大事だろうが、現に使われておる職員の状態はそういう実態で、しかも、今度は給与の引き上げを、かりに今言った三重の団体交渉の結果に従ってやったとしても、国家公務員の給与の引き上げの実額よりも低い。それ以上の問題じゃないのですよ。そういうような点を何というか、機械的に財政構成の一面だけで扱うというのは不当じゃないか。少なくとも、このあなたの通達の第二の事項、つまり、このたび給与の引き上げの割合は現在の職員構成の状態では通常の場合よりは五%以上も高くなっておるという、このパーセンテージだけで問題を処理しようというこの考え方は、一つやめてもらいたい、かように思いますが、この点は局長と、さらに局長の御答弁をいただいたら、大臣からも一つ御答弁をいただきたいと思います。
#10
○政府委員(奥野誠亮君) 給料表をどう制定していくかという問題と、全体の切りかえをどう行なっていくかという二つの問題について指摘しておるわけでございます。今お話しになっております問題は、個々の人についての格づけの問題、これが非常に重要な問題として御論議になっておるところの問題であります。個々の者について、不当に低い給与を受けておる人の給与を是正して参る、いわゆるでこぼこ調整というのでありましょうが、こういうことは大いにやってもらいたいと思うのでございます。そういう人があるから一般的に切りかえをつけていくということは、なるべく慎んでいただきたいということを、こういうようなことを書いておるわけでございます。
#11
○占部秀男君 そこがまた問題なのですよ。あなたは個々の人のでこぼこ是正ならやってもらいたいという。ところが、個々のでこぼこ是正を今度の給与の引き上げの機会に、給与の引き上げと一緒にやっております。しかも、その一緒にやっていることは正しいか正しくないかということは、これは一緒にやってもできればいいということを、財政局ではなくて、藤井さんの方の行政局では二月十一日付の地方公務員の給与制度の改訂について、という通知の中で、次官通牒の中で、第二項の三のところに、できればやってもいいということを書いて指導しているのです。そこで、地方の方としては幾らか金はかかったとしても、この際に給与財源も、交付団体ですから、もらっているのだから、従って、一般の給与の引き上げをすれば、国家公務員と同じ率の引き上げをすれば、これが絶対額が低いからやはり依然として市町村の職員は低給与にそのまま置かれている。しかも、格差はますます激しくなるということだから、この格差を少しでも縮めたい。これをしなければ町長は人を使うのに人事管理の面から使いにくい。そこから労働組合と話し合って、そこでこういうような、この間のような形の妥結をしたわけです。ところが、その内容は自治省が東京でながめているのと現場の町村長が当たっているのとでは質的に非常に違いがあるのですよ。そこが生きた政治なんです。それを一がいにこの通達でこういう形を出されるということは、われわれとしてはどうしても納得ができない。特にこれは本委員会は、委員長さんも御存じのように去年、おととし、去年からことしにかけて新市町村の職員は低給与であるからというので、特別委員会まで作って、あの内容を調べてこれはやらなければならぬということで、藤井さんの方の行政局から去年通達を出してやっている最中です、そのやっている方向に町長なり村長が一緒にやっていこうということを、単に財政構成の方からだけ考えて、これをシャット・アウトするような、押えつけるようなことは、これは言いたくないけれども、本委員会の決議を一体局長は何と心得ているのか。これは私は言い方によっては、本委員会を侮辱するものであると、これはもうこういうことは私は言いませんけれども、けんかをすればそういうことになるのですよ。侮辱するものであると、こういうふうに思わざるを得ないような形になってきている。だから、何とかこの点については、二項のこの問題については、機械的にパーセンテージだけで問題をこう押えるようなことはしないのだという方向をとってもらわなければ、とてもじゃないけれども、町村の職員というものは、いつまでたっても人間並みの生活ができないということになる。その点いかがですか。
#12
○政府委員(奥野誠亮君) 町村の職員が一般的に低給与であるということにつきましては、是正の必要があると考えているものでございます。しかし、ただ単純に給与を上げていくだけでその問題が解決するのではなしに、町村の財政構造一般を改善していかなければならぬということではなかろうかと思います。地方交付税制度の改正の内容にも、弱小の町村の財源を特に増額するという措置を講じて参っているわけでございます。ただ一般的に申しまして、給与の改訂にあたりましては、町村によって事情はいろいろあろうかと思うのですけれども、できる限り給料表の問題にいたしましても、あるいは切りかえ表の問題にいたしましても、特別に異なった制度をとるということは、特別な問題もありません限りは、できる限り慎んでもらうようにしたいという希望をあわせて持っているものでございます。
#13
○占部秀男君 局長は今給料表の問題にも触れられているのですが、給料表の問題はあとで私は話をいたします。給料表の問題を一応切り離して、実額が低いのだから低いものを、今言ったように、給与の引き上げを、この際にプラスをして低給与の改善の問題を本院の決議に従ってやろうと、こういうことについては機械的にこういう数字でプラスすれば、どうしても数字は高くなるから、率は高くなるから、この数字で押えつけるような方向はとってもらいたくない。この点を私はあなたに言っているのです。
#14
○政府委員(奥野誠亮君) 給与表の改訂につきまして、当該団体におきましてよく検討してもらいたい問題点をここに指摘しているわけでございます。個別に当たってみた場合に、非常にでこぼこがある。これは今のお話によって私もよくわかりました。ただ、そうだから全体的に改訂率がかなり高くなっていく、その場合にそれを検討しないでもよろしいというわけのものでもなかろうと私は思うのであります。特に財政構造が特に給与費で大きな割合が占められているという場合には、十分慎重に検討をすべきではなかろうか、かように思うわけであります。特に低給与にある人たちを上げる、そのことは今後といえどもそれを妨害するような考えを毛頭持っているものではありません。
#15
○占部秀男君 局長の言われることは、私はわかるんですよ。わかるのだけれども、低給与にいるというようなところは、財政状態がいいところは低給与に置かぬですよ。そんなことは初めから改善するですよ。財政状態が悪いからこそ低給与にいつまでたっても置かれているんです。そういう低給与を何とかして引き上げるには、国から引き上げるだけの財源をどかんとやってこれを引き上げるというのなら別ですよ。それを奥野さん、藤井さんの方で何かしてくれるというのならこれは別です。そういうことはなかなか望めないんです。率直に言ってなかなか望めない。一部は財源措置をしてくれたこともありますけれども、なかなかそれは望めないことです。そこで、こういうようなチャンスにしよう。そのチャンスをあなたがその財政構造だけの考え方でそれをふさげてしまったら、いつの日に市町村の職員は低給与を是正してもらえるのですか。この本院の決議というものは、単に決議のしっぱなしで、からにひとしいものになってしまう。これはあとで松永君も私も藤井局長の方へ、この一年間にどの程度給与が上がったかというところの材料を出してもらおうということで、この前からお願いをしているわけでありますけれども、それが出てくれば、はっきりすると思うのです。そうは簡単になかなか引き上がるものではない。従って、こういう機会には、自治省の立場からいうと、幾らか問題はあるとしても、当該職員の給与の是正ということは、これはもう国をあげての一つの流れなんだから、その流れへ前向きになって問題の処理に当たってくれるのが、地方公務員を保護するところの自治省としての建前ではないかと私は思う。そういうようなチャンスを押えつける一体自治省なんというものは、地方公務員にとってはない方がいいことになるので、そういう点は一つ局長、どうですか、もう一ぺんそういう点について見解を一つ伺いたい。
#16
○政府委員(奥野誠亮君) この久居町自体の問題として考えます場合には、御承知のように財政再建団体でございます。赤字を出しましてその再建に当たっている町村でございます。国としまして、こういう団体に対しまして、特別な援助を払うことになっている団体でございます。しかも、その団体の一般財源の使途を見てみますと、給与費が四五%を占めている。その際に国家公務員の給与の改訂の問題が起こって、どう給与を引き上げていくかという切りかえの問題が起こって、低給与にある人を、でこぼこを調整していく、それはけっこうなことでございますけれども、それは全体としての切りかえがかなり高い率になっている、そうするとやはり時期というものを考えてもらってもよろしいのじゃないか、こういう感じもいたすわけでございまして、非常な低給与にある者を若干上がったからどうというほどの気持はむしろ持ってないわけでございますけれども、やはり団体におきましても、そういう置かれている立場であるとか、あるいは財政構造でありますとかいうこともあわせ考えてもらいたいというように言っているわけでありまして、そういう問題点を指摘いたしまして、検討を求めたわけであります。
#17
○占部秀男君 なぜ僕がしつこいことを言うかというと、一志郡という郡下にあるわけです。ところが、久居町を除いたところの各町村はこれでやっているわけです。現実に金の支払いをもらっている。久居町の職員だけが再建団体であるためにこういう形になっているので、同じ郡下で他の地方団体はやっている。ほかの町村はやっている。ほかの町村もやはり低いのです。低いからこそそういうようにこの給与引き上げの問題プラス改善の問題があるわけです。ところが、久居町だけが取り残される。これで久居町の職員がばかばかしくて働く気になりますか、率直にいって。しかも、地方公務員の方の給与の中では、国の方と比べ、しかも、その取り巻くところの当該地方団体、各地方団体の給与状況ともにらみ合わせてやるということになっておるので、国の方よりははるかに低い。しかも、一志郡の中で上がり方は、他の町村は上がったのにここだけは上がらない。上がることは上がるけれども、それに合わせて上がらない、こういうことでは、町長としたって人事管理が十分にできるわけではないのですよ。そういう点を自治省の方としても――僕は機械的に言うのじゃないですよ。そういうような点を自治省の方としても特別に現地の事情もあわせ考えてもらうようにしなければならぬじゃないか、こういうことをあなたに言っているわけですよ。その点いかがですか。
#18
○政府委員(奥野誠亮君) 給与の問題は団体によってかなり事情が違うと思います。御指摘の通りだと思います。従いまして、今後におきましても、ただ自治体が単純に国家公務員ベースと違っているからというので難くせをつける意思はございません。久居町の問題につきましては、先ほど来、たびたび申し上げますような事情でございますので、再検討を求めたわけでございます。今後におきましても、そういう自治体の実情には十分即するように留意をして参りたい、いたずらに干渉にわたることのないように努めて参りたいと思います。
#19
○占部秀男君 僕は、局長の御答弁を、個人的にはそのまま聞いて終わりたいのですけれども、それでは現地がおさまらぬですよ、現地がおさまらぬ。そこで僕は、もっとはっきり言いますけれども、この通達では、今いったようなやり方を再検討してもらいたいということが、たしかこの中に書いてあったと思うのです。久居町の方で実は町の議会も町長も再検討してもらいたいといったって、検討のしようがないと言っている。町の議会を今開かなければならぬけれども、開けずにいるわけです。開けずにいるということは、これを変える意思はないのです、町長には。率直にいって変えて再議決をしようなんという意思はないのです。そこで、再検討してもらいたいとあなたがこの通牒の中でいわれておるけれども、久居町は再検討をした結果、人事管理の上でこれでなくちゃどうにもならぬということであったならば、あなたはどういうふうな措置をとりますか、その点をはっきりしてもらいたい。これは断わっておきますが、一般的な問題を言っているのじゃないのですよ。久居町の場合を私は特にここに出ているから言っているのですよ。
#20
○政府委員(奥野誠亮君) 久居町の方から具体的にこちらに相談が参っておるようでございまして、その辺の事情を調査課長からお答えさせていただきます。
#21
○説明員(首藤堯君) ただいま御指摘の久居町のその後の問題でございますが、給料表ないしは給料制度の改正でございますが、その点につきましては、一応改正案をもちまして当方に協議をするように事前協議が出て参っております。従って、制度そのものの改正は多分行なっていただけるのではないかと考えておりますし、なお個別の、個々の人に対する給与の格づけあるいは給与の決定、それらにつきましては、ただいま御指摘のような個々の人についてのでこぼこがございますから、そういったものについては、当該団体が自主的に運営される、このように心得ております。
#22
○占部秀男君 だいぶ話がわかったようなわからないような形なんですが、そうすると、給料表の問題は、いわゆる自治省の指導の給料表に従ってもらうけれども、個々の職員の引き上げの問題については、やはり給与改善の問題を含めてそれはやってもらっても、再建計画の事前協議にはこれを許すと、こういうことですか。
#23
○説明員(首藤堯君) 私ども再建計画の変更もしくは設定等の認可、許可につきましては、大体まあおもだっては三つ大きな方針を考えておるわけでございます。第一は、何と申しましても、赤字を出しておるわけでございますから、すみやかに収支の均衡を回復するようにする。それから第二は、先ほども局長からお話が出ましたように、その団体の財政構造を弾力性のあるものに持っていって、まあ何と申しますか、少しの事態の変動等で再び赤字に転落することのないように、まあこれは長期的な計画を立てて努力をしていただきたいこと、それから第三は、行政水準の問題でございますが、地方団体が存立をいたしますのは、市町村の住民に対するサービスのために存在するわけでございますから、諸種のそういった施設の改善、あるいはサービスの強化等につきましての行政水準を引き上げていけるようにと、こういった観点でお話を承り、あるいは認可、許可をいたしておるわけでございます。従いまして、ただいまの御指摘の点でございますが、先ほどからお話も出ておりますように、久居町といたしましては、現在赤字を持っておるわけでございますし、また財政構造の面では、人件費の一般財源中に占めます比率が他の町村に比べましてかなり高うございますので、そういう点を考慮しながら再建に励んでいただきたい、このように考えておるわけでございます。もっと具体的に申し上げますならば、人件費の、何と申しますか、量と申しますか、体積と申しますか、その分が現在の比率よりもなお上がっていくというような状況になりますと、市町村の財政運営も非常に苦しくなると思いますので、そういうことをあくまでも前提に置きながら、給与の決定はやっていただきたい。そういう意味で全般の給与表の体積ということを考えていきたいと思っております。従いまして、個別右左の、何のたれ兵衛さん、何のたれ夫さんといった方につきまして非常に低給与にあるとか、でこぼこがあるとか、こういう問題につきまして、当該団体がそういったものに対して適当な是正をしていただきますことは、人件費のウエートをそれ以上に高めて財政構造をより窮迫化さすといったような事態でない点においては、もちろん自主的に決定をしていただいて差しつかえない、このように考えております。
#24
○占部秀男君 あなたは回りくどくうまい言葉で言うけれども、結局は財政構成のあれを高くしないようにしてもらいたいということで、結局押えるということではありませんか。そういう意味でしょう。それが久居町なら久居町のあの職員の中で一人か二人安い人があったというならば、あなたの言うことで私は満足するのです。ところが、久居町の全体が公務員のベースよりはるかに低い。しかも、相当の数というものは生活保護基準よりも低い収入で公務員として月給をもらっておる。こういうような中で財政構成、財政構成というもの一本やりで言われては、結局上がらないということではありませんか。上がらないなら上がらないでいいです。上げてはいけないなら上げてはいけないでいいです。はっきり僕はその点をしてもらいたいと思うのです。だけれども、なぜそういうことを言うかというと、公務員が生活保護基準以下であるという、こういう実情をあなた方は見捨てていいのだというのなら、それでいいですよ。その場合、今度は全国の公務員に生活保護の申請をさせますよ。それはできるのだから、私は申請させますよ。そうすれば、地方の人たちが、うちの市では、町役場では何というひどい扱い方をしているのだろう、こういうことで大きな社会問題になる。それでいいですよ。しかし、そんなことをしたのでは、一体何のために自治省があるのだ、率直に言って、こういうことになると私は思う。そんなことがないようにするためには、弾力性のある扱い方をしなければならないのではないか。しかも、本院におきましては、低給与を是正する問題をやっておるので、久居町の場合、かりに財政構成というものがちょっと高かったとしても、人を使う、その使う人の生活を見てやりながら仕事をさせるのは、公務員であろうが、どこであろうが同じことなのです。そこにあなたは急所を置かずに、単に計算上の、数字上の問題だけで考えられたのでは、これは仕事にもなんにもならない、それだけなら。現地の町長や村長は人事管理の上からいって、自治省には怒られると思っても、そこのところに持っていかざるを得ないので、あなたの方にたびたび事前協議に来ておる、こういうことになっておる。そういう事情というものを無視して財政構成だけで最後はやれという、こういうことなら、それでいいです。あなたの方で返答してもらいたい。財政構成なら財政構成で、それでいい。はっきり言ってもらいたい。一つ返答して下さい。
#25
○説明員(首藤堯君) 先ほども申し上げましたように、結局人件費の総量と申しますか、これは御案内のように一方から見れば単価の問題もございましょうし、一方から見れば、たとえば資金構成とか、あるいは職員の数とか、機構の問題とか、まあそういったような問題がございまして、両方の掛け合わせで給料がきまってくる、このように考えるわけでございます。従いまして、個別片々の人の給与がただいま御指摘のように非常に低いものであれば、これは是正することは、もちろん私どもやぶさかでないわけでございますが、そういう両方を掛け合わせました体積といたしましての人件費の量が非常に一般財源に占める比率において大きくなりますならば、また財政運営が苦しくなりますので、これはやはり両面からながめていただきまして、適当な運営をすべきものだ、このように考えるわけであります。従いまして、ただいま出しております通牒の問題も、一つは、給与表そのものの問題 一つは、その切りかえ率の問題につきまして指摘をいたしておるわけでございまして、両方密接不可分ではございますが、後段の方のお尋ねでございますので、その後段の方につきましては、まあびた一文違わず、このように、この通りに切りかえろ、こういう指摘をもちろんしたわけではないわけでありまして、そういった両面を勘案の上御決定をいただくように再検討をお願い申し上げた、こういうことでございます。
#26
○占部秀男君 それは私はこのまま聞いて帰りたいのだが、帰られないということは、今、課長が言われたようなびた一文これでなければいかぬというわけじゃないというけれども、実際に事前協議に持ってくると、びた一文これでなければならないような、近いような形のところまで制約されるのですよ。それだから私は言っているのです。これは言葉のあやじゃないのです。職員の生活自体、現実問題です。言葉のあやで問題を解決するものじゃない。だから私はざっくばらんにあなたにお聞きをしているわけなんです。久居町の場合に、かりにあなたの方で給与表の扱いの問題については、いろいろ問題があるけれども、実態を上げる問題については、財政構成の問題もあるけれども、その点も弾力性を持って一つ考えようじゃないか、これならこれでまた一つの改善の方向も出てくるわけです。私はいいとは言わぬけれども、方向は出てくる。ところが、そうじゃなくて、あなたの方は給与表は給与表そのまま一つやってもらいたい、しかし、改善をしてもらいたいけれども、改善によって今度は給与表が高くなれば、財政構成の上から押えます、実もふたもない話じゃありませんか。そういうことじゃ困るからこそ、久居町では町長も何か清水の舞台から飛びおりたようなつもりで、あなた方に怒られることは承知の上で、人事管理の上からもせっぱ詰まって出しているのです。そのせっぱ詰まって出しておる原因はどこにあるかといったら、ああいう給与実態にある。あなたのやっているようなやり方でああいう給与実態を、少なくとも地方公務員なら地方公務員にふさわしい給与実態並みに次第にあれが変わるものならば、私は文句は言わないのです。理論もへったくれもない、私は何も言いません。ただ、あなたの言われるようにあの給与実態をそのまま押えたというところに、好むと好まざるとにかかわらず、今の指導の方法ではなるから私は言っているのです。そういう点は局長、どうですか。あるいはまた大臣の見解も私は伺いたい。一体公務員というものをこういう状態に置いていいのか悪いのか、それは少しは弾力性を持って考えてもらわなければ困る。
#27
○政府委員(奥野誠亮君) 同じことを繰り返すようになって大へん恐縮でございますが、私たちはあらゆる団体を一々これで押えていこうという考え方は毛頭ございません。それぞれの団体の実態に即して必要な是正を行なっていきたい、こう考えておるわけであります。そういう意味で久居町の財政再建団体である事情、あるいは財政構造がどうなっているかという事情、そういうこともあわせ考えて、こういうような指摘をいたしたわけでございます。占部さんがいろいろお調べになって、実態のこまかい点をお示しになったのですが、そういう個別の問題は個別の問題として、私たちは頭から何もいけないのだという意思は将来ともございませんので、そういう問題としては、町長からいろいろ話がありました場合には、実情に応じた相談をしていくようにいたしたい、かように考えておるわけであります。
#28
○占部秀男君 しつっこいようですが、個別の問題、個別の問題というけれども、この個別の問題がどういうような意味なのか私にはわからぬけれども、これは個別の問題じゃないのですよ。おそらく一人々々の問題であるとかというような個別の問題でなく、これはほとんど全体の問題なんですよ。しかも、この給与引き上げの問題とは別個の個別の問題であるとあなたは言うかもしれぬけれども、そういう意味合いにもこれはいかないですよ。なぜならば、今度の給与の引き上げの機会に、いわゆる旧来の低給与是正を幾らかでもやろうということで、これはあなたやっても悪くはない、いいということは、何というか、行政局長の藤井さんの方がずっと進歩的なのかどうかわからぬけれども、これにはちゃんと藤井さんの方で載っておるのですよ。また院の決議としても、そういうふうにやってもらうことが望ましいという院の決議の趣旨からいってもなっておるのですよ。だったら、私の言うことは、単に財政構成の上からのことだけでこういう問題を押えられては困るということなんです。もう少しその現場の実態を見て、現場の職員も働けるようにするようなところも勘案しながらやってもらわなくちゃ困るということなんです。久居町だってこれをやって、そのために久居町の町の財政が破綻するようだったらこれは町長としては大きな政治的問題です。そんなことに町長は考えておりませんよ。また久居町の職員としても、そういうような苦しい中で今まで一生懸命この仕事をしておるというのはこれは容易ならぬことなんですよ。やはり全体の奉仕者という公務員の性格を考えながらストライキ一つもせずにやっておる、これが民間産業だったらとんでもない話だ。無期限ストライキに入るところですよ。そういうような実際の政治のあり方、実際の政治の動きというものを機械的に何%だという財政構成だけで割り切ろうというところに、悪い言い方かもしれぬが、あなた方の官僚的な考え方、机上論なんですよ。私はそう思うのです。この点について大臣なり、どなたかに一つ御返事を願いたいと思います。
#29
○西郷吉之助君 占部君の質問に対してちょっと関連して聞きたい。
 ちょっと自治省にお尋ねしますが、さっき占部さんの御説明を伺っておりまして疑問に思うのは、自治省の答えだと、財政構成上、人件費がパーセンテージが多い、こう言われるけれども、この今の御説明だと、これは再建団体なんです。従って、積極的に事業はできない、それから再建団体なるがゆえに相当事業その他は予算上圧縮していると思うのですよ、ほかを圧縮しておるために。しかし、その人件費はパーセンテージが高いと言うが、さっきのお話を聞くと非常に低いのだ。そこは低いにもかかわらず、パーセンテージが高いとあなた方は言われるけれども、ほかの事業を再建団体のために非常に圧縮しておるがために、そういう圧縮しているために人件費が財政構成上パーセンテージが高くなるのではないか、これは圧縮していれば人件費はパーセンテージが高くなりますよ。それは再建団体なるがゆえなんですか、そうじゃないかと思うが、その点はどうなんですか。
#30
○鈴木壽君 関連して。同じような問題です。一つそのあとでいいから、こういうことについてお答え願いたいのですがね。財政構成の問題が、まあ今あなた方特に強調しておられますが、普通の団体で人件費の占める割合がどの程度であれば、あなた方が健全だというふうにお考えになっておられるのか。それから再建団体はどの程度であるべきだというふうにあなた方はお考えになっておられるのか。それは一般的な問題ですが、それと久居町が現実に今の給与全体の、先ほど調査課長の話によると、体積ですか、それと全体との割合がどうなっており、引き上げることにより、今改訂をする、そのことによって一体、久居町の場合にはどうなるのか、これを一つあわせてお聞きしたいと思うのです。
#31
○説明員(首藤堯君) 再建団体でございますので、事業費をまあもちろん相当に圧縮もしておるわけでございますが、そのゆえに、ただいま申し上げました率が高いのではないかという御指摘でございますが、この点はそうではございません。と申し上げますのは、ただいま申し上げました比率は、当該団体の一般財源に対します比率でございますから、主体は税と交付税、譲与税、こういうものの合計額に対する比率をとっておりますので、歳出総額に対して何%ということは考えておらないのであります。従って、低給与の方もいらっしゃるわけでございますが、数の問題、機構の問題、職務構成の問題等があって、全般の人件費の率が上がっていると考えます。
#32
○西郷吉之助君 その説明、そういう答弁をされるけれども、パーセンテージが非常に高くて、パーセンテージが財政構成上相当多いと言われるけれども、ここのは、ベースが高ければあなたの言われる通りと思うけれども、ここのベースは、さっきの占部さんの説明で非常に低い、低いのだが、パーセンテージは財政構成上多いという場合は特殊な場合ですから、ここがほかよりベースが高い、パーセンテージがその上に高い、これは少し高過ぎやせぬかと言われるけれども、ここのが低い、しかし、あなたの今一般財源とのバランスなんだという御説明だけれども、ここの給与が低いということは、低過ぎるくらいだから、これはただ単にパーセンテージで占める率だけで言えないのではないか、特殊な状態にあるのだから、これはやはりそういう非常にベースの悪いような、財政上苦しい町村については、一般並みの基準ではなく、やはり特別に考慮を払ってしかるべきではないか、その点はどう考えられますか。
#33
○政府委員(奥野誠亮君) 高い低いという問題でも、若干見方の相違があるのではないかと思います。御指摘になりましたように、四十何才で非常に低い給与額である者、私も大へんお気の毒な感じをもって伺ったのであります。全体的には久居町の場合は、他の町村と同じようなベースの給与を受けておる、こう私は承知していません。他の町村から比べて特に久居町が低いという見方もいたしていないのでございます。例外的に低い人があることは、これは占部さんおっしゃったですからその通りだろうと思います。そういう点についての是正はもとより私たちはけっこうなことだと考えておるわけでございます。一般財源のうちに占むる割合は、先ほど鈴木さんからも御指摘がございましたが、大体三〇%から三五%くらいではないかと思っております。財政支出というものを団体……。
#34
○鈴木壽君 一般に言っておられるのですか、久居町の場合ですか。
#35
○政府委員(奥野誠亮君) 同じような団体について見られる指数が、大体三〇%から三五%くらいに当たっているというように考えているわけでございます。
#36
○西郷吉之助君 大臣ね、今お聞き及びの通り詳細な説明が占部さんからあって、自治省の答弁もありましたが、今後十分、そういう特別の場合だと思いますから、よく御検討になったらどうですか。
#37
○国務大臣(安井謙君) 今だんだんお話を伺っておりまして、御質問の中にも非常にごもっともで、お話の通りであるとすれば、非常にごもっともな点もあるように承っておるわけであります。しかし、どうも統計的な数字で当局が今まで当たっておりました限りでは、全体としてそう不合理をこの二、三の町村に与えるような措置をしておるというふうには受け取ってないようでございますが、その点は今の西郷さんの御指摘もあります通り、実態をもう少しよく調べて、私は人員の、これはざっくばらんな話が、人員が一体町の全体の行政事務に対して妥当なものであるかどうかといった点もあるかと思います。あるいはまた特殊の例が、特殊の事情によって雇われておるという事情もあるかないか、そういう点も一応調べてみる必要があるのではないかというようなことでございます。しかし、御指摘のような点につきましては、非常にごもっともな点もたくさんあると思います。十分調査いたしましてしかるべく妥当な一つ結論を出したいと思います。
#38
○鈴木壽君 重ねてお聞きしますが、人件費の占める割合が、普通のいわゆる一般の団体であればどの程度のパーセンテージが標準的なものとされるのか、再建団体であればどのように見ておられるのか、それから久居町の場合、現在の給与が何%ぐらいになっておるのか、改訂をしようとする給与でいけばどの程度になるのか、それをはっきり具体的に一つお答えいただきたいと思います。
#39
○説明員(首藤堯君) 人件費の比率でございますが、これは毎年度、全国の市町村の決算状況等をこまかに分析をいたしまして、その実績等をつかんでおるわけでございますが、もちろん御案内のように、市町村、非常に種類が雑多でございます。種類と申しますとなんでございますが、人口の大きさ、財政力の強さ、それから産業構造、これらによって差異はございますが、一般的に申し上げますならば、市におきましては、大体一般財源の四〇%程度が現状における通常の平均かと存じております。それから町村におきましては先ほどから申し上げましたように、一般財源の三〇から三五%、この程度が人件費に充当されております一般財源の比率でございます。それから再建団体での問題でございますが、再建団体におきます人件費の比率も、この平均に比べまして特徴的に上下があるということはないわけでございます。もちろん赤字の出ました原因がどこにあるかによりまして差異があるわけでございますが、人件費のウエートと、それから公債償還費のウエートが非常にこれは固定をいたしますものですから、こういったものの率がただいま申し上げましたような団体の平均規模程度になるたけ近づかないかと、このような考え方で再建団体の指導をいたしておるわけでございます。従いまして、何%でなければならぬということは、その団体の状況々々によりまして変化があるかと思っておりますが、一応、ただいま申し上げました全国の平均的なものを基準といたしまして、人件費の総額がどの程度にあってほしい、このような指導をいたしておるわけでございます。それからもう一点、久居町の例でございますが、久居町で大体どの程度の率かということでございますが、三十五年度の経常収支におきます調べでは、先ほど申し上げましたように、約四六%を占めておりますし、それから三十四年度の年度末では約四二%であったかと存じております。
#40
○鈴木壽君 重ねて、今のお答えの、市では大体四〇%程度、町村では三〇%ないし三五%、これは現実に決算の実績からしたそれなのか、――今私はそういうふうにお聞きしたのですが、そうでなしに、この程度が妥当であるというあなた方のお考えなのか、重ねてその点を一つお伺いしたいことが一点。それからもう一つは、久居町が今度改訂をすることになると、三十四年度末と三十五年度のは今お聞きしましたが、一体どういうふうにパーセンテージが変わっていくのかどうかですね。今度改訂することによってどうなるのかという、現時点において。
#41
○説明員(首藤堯君) ただいま申し上ました一般財源の四〇%とか、三〇から三五という比率は、実情でございます。従いまして、こうあるべきだとか、あってほしいとかいう、何と申しますか、一つの修正を加えたものではございません。それから久居町の問題でございますが、ただいまの状況は先ほど申し上げました通り、三十四年度では四二%、三十五年度では四六%程度になるわけでございますが、例の給与改訂を当初考えておりました案の通りいたしますならば、大体一般財源におきまして平年度二百万円見当が増額所要かと思います。この団体の一般財源の規模が大体一億見当かと思いますので、一億分の二百万でございますから、二%程度の異動があるものと考えております。
#42
○占部秀男君 今の点、調査課長さんのお話で、久居の財政構成の上から給与費の比率が三十四年度は四二%、三十五年度は四六%というふうに上がっているわけですね。これは、こういうことがはっきりこの中で、今、西郷先生の指摘されたことがこの中に出ていると思うのです。それは三十五年度は中だるみ是正があったでしょう。中だるみ是正があったから給与費のパーセンテージはふえてきておる。つまり、一般財源の伸びというものはないのですよ。給与の改正があればあるほど、給与費の構成というものと、これら一般財源の比率というものは高くなってくる、そういう考え方からいけば、財政構成の面だけでこれをやられては、よその方は給与改訂をやっているのに、久居町は給与改訂ができないということになってくるわけです。そこのところを西郷先生はおつきになったと思うのです。これはあとでまた……。
#43
○説明員(首藤堯君) ただいま御指摘の点は非常にごもっともな点があるわけでございまして、もちろん給与改訂をいたしましたのにつきまして、一般財源が全然ふえていないということはないわけでございますけれども、一般財源もふえておりますが、給与改訂がございますと、給与の平均比率が上がるということは御承知の通りでございます。ただ、先ほど申し上げました町村の三〇から三六というのに対応いたします久居町の比率は、つまり三十四年度同じ時点でやはり四二%であったという点は同様でございまして、全国の平均が若干上がって参りましても、同じ比率で久居町も上がって参りますれば、その比率の差はなお拡大するということを御了解いただきたいと思います。
#44
○鍋島直紹君 ちょっと今の問題で伺いたいのですが、四二%、四六%という久居町の人件費の割合が、一般財源の率として他の平均の町村より多いということですね、この点についての財政分析をして見て、どういうわけで四二になり、四六になるかという原因は何かおわかりでございますか。給与ベースが高いということはどうもあり得ないような状況にも思えるし、あるいは人員構成の問題なのか、あるいは他の投資的経費が非常に切り詰められておったためなのか、これは西郷先生の御指摘の中にもあったようですが、このパーセンテージが多いという原因、これは何か原因がなければそうならないと思う。この点どうなのですか。
#45
○説明員(首藤堯君) 当該団体の率が高い原因につきましては、もちろんある程度わかっておりますが、具体的の数字を手元に持っておりませんので、ちょっとお答え申し上げにくいわけでございますが、給与ベースそのものも、何と申しますか、現状における町村の一般的な規模に比べまして必ずしもそう低いという事態ではないようでございます。ただ占部先生が御指摘になりました町村そのもののいわば全般的の給与が市や、その他の公務員に対して割安なのではないかといった問題はもちろんあるかと思うわけでございます。
#46
○鍋島直紹君 人員の点はどうなのですか、何かそこに原因がなければ、ほかの町村よりこれだけ人件費のパーセンテージがふえているということはあり得ない。
#47
○占部秀男君 これはあとで自治省にお見せするが、僕が調べた全国の市や町村の全部の給与ベースの調べがあるわけです。久居町の場合は必ずしも高くないのです。
#48
○秋山長造君 今の人件費の比率のことですが、市と町村は今おっしゃったのですが、県はどのくらいをお考えになっているのか聞いておきたい。それからもう一つは、そういう指導を大体自治省としてしておられるという話ですが、これをされるについては、ただ見当で市は四〇くらいだ、県は何%くらい、町村は何%くらいというような抽象的な見当で指導されておられるのじゃないと思う。それ相当のやはり根拠を示して指導されておられるのだと思います。たとえば、口頭で指導するというようなことでなしに、やはり何か相当な書いたものを示して指導しておられるに違いないと思うのですが、そういうものを一つ参考資料としてこの委員会に出していただきたいと思うのです。その二点について。
#49
○説明員(首藤堯君) ただいまその基準についてどういう指導をしておるか、あるいは基準のとり方はどうかというような御質問でございますが、先ほどからも申し上げましたように、各市や町村の人件費が一般財源に占めておりますその比率は、市町村を類型別と申しますか、人口段階や、あるいは産業構造等によって、約二十四でございますかの類型に分類をいたしまして、それぞれの決算分析を行ないましたその決算の実情を基礎にして比率を出しております。これは先ほど申し上げましたように、これをどうあるべきだということでの特別の作為的な修正はしていないわけであります。従いまして、当該類型に属するような市町村は全国的にはこの程度の率でいっておるのだ、人並みのと申しますか、満足でないかもしれませんが、現状における市町村の財政構造を一応それで示しました。その場合、私どもの指導の行き方としましては、それよりも非常に率が高いならば、計画的にその率に近づくようにもっていったらどうか、こういう助言をしておるわけでございます。ただ、これは当該団体の事情々々で、非常に内容そのものには、単価の問題でございますとか、機構問題とか、員数の問題等に問題があると思いますが、その事態を尊重いたさなければならないわけでございますが、そういった点につきましても同様に、機構の数でございますとか、あるいは職員一人で市民や町民を何人こなしていらっしゃるかとか、あるいは年令構成が平均はどうかとか、本俸はどうだとか、こういったような同様の決算に基づきました平均数をお示しをいたしまして、もちろんこの通りにせいということではございませんが、そういったものを目標にして検討をしてみたらどうか、こういうアドヴァイスをいたしておるわけでございます。
 県におきます比率は、私直接の所管じゃございませんものですから、後ほど調べましてお答え申し上げたいと思います。
#50
○秋山長造君 今の二十四の類型に分けてはじき出すという話ですが、そういう資料、私それがけしからぬとかどうとかいうことを今言うのじゃない。ただ、われわれとしても、やはり人件費の比率の問題というのは、しょっちゅういろいろな機会に問題になるわけなんで、自治省がどういう根拠で人件費の問題を指導しておられるのかということをわれわれも参考にしたいと思うのですよ。そういう意味で資料を出してもらいたいと言っておるわけなんです。これは出していただけるのでしょうか、どうでしょうか。
#51
○説明員(首藤堯君) 御指摘の資料でございますが、三十四年度の決算に基づきまして作りましたものがこのような冊子になっております。類似団体別市町村財政指数表と申しますものがあるわけでございます。こういったものを基準にいたしまして、一応のめどにいたしまして指導いたしておるわけでございます。
#52
○秋山長造君 それをもらえるかということを聞いておるのです。もらいたいということです。
#53
○説明員(首藤堯君) 部数を、現在あれでございますが、調べまして、ありますれば、もちろんお届けいたします。もしなければ当該部分だけでも印刷でもしてお届けいたしたいと思います。
#54
○秋山長造君 県はどのくらい、何パーセントぐらいで人件費を指導しておられるか、あなたが指導しておるのだからわかるでしょう。
#55
○政府委員(奥野誠亮君) 今ちょっと数字を覚えておりませんのでお答え申し上げかねます。次の機会でも、どういう数字になっているかお答え申し上げます。もちろん団体の規模によってかなり違って参ってしかるべきものだと思います。
#56
○鈴木壽君 今いろいろお話を聞いたのですが、まあよく人件費の占める割合ということが問題になることは、先ほど秋山さんのおっしゃった通りですが、お話を聞くと、これは現実に出てきた数字をまとめて幾つかの類型に分けてやった場合にこういう数字が出てきたと、まあこういうことだけなんで、これはいつの場合だってはっきりこうじゃなければいかぬという根拠はないと思うのですがね。団体によっていろいろ違うでしょうし、たまたま平均してみたら、あるいは類型に分けてみたらこういう数字が出てきただけのことなんだと思います。それをあたかも何か標準であるかのように、そういうことで指導されるということは、私はあまりに画一的な指導になるのじゃないかと思うのですがね、この点どうですか。
#57
○説明員(首藤堯君) 先ほども申し上げましたように、市町村が財政の運営をいたします場合に、通常三つ――収支の均衡と財政構造と行政水準といったようなことが観点になるかと思うわけでございますが、そういったものを当該団体が検討いたします場合に、やはり何と申しますか、みずからの財政を分析をいたします身近かな尺度というものがほしい、これはこうあるべきだという非常に理想的な尺度もあり得るわけでございますが、それよりももっと身近かな、現実の、自分と兄弟のような団体がどういう運営をしているだろうかといったような尺度がほしいという要望が地方からこれはたくさんあったわけでございます。そういった要望に基づきまして、ただいま申し上げましたようなものを私ども検討、作成をいたしまして、これを財政運営の参考資料として市町村に差し上げておるわけでございます。従いまして、御指摘のように、これにおける平均指数がこうだから絶対こうでなければならない、こういう性格のものではないわけでございますが、財政構造の非常に重大な構造部分を占めますような問題点につきましては、一つのそういった身近かな尺度に照らしてみまして、自分の進むべき、直していく点はどういう点か、こういう御判断はおのおの自主的におつけになるべきだと思いまして、そのような尺度としての示し方をしているわけでございます。
#58
○鈴木壽君 その場合、自主的にやるのだというけれども、再建団体の場合には自主的にやれないのですね、現実的の問題としては、あなた方の先ほどからのお話を聞いていると。
#59
○説明員(首藤堯君) 再建団体の財政運営の内容につきましても、基本的にはただいま申し上げましたような、全般の傾向とか、あるいは尺度に照らしましての動向等で、問題点の処在を私どもは指摘をするのに原則としてはとどめておるわけでありまして、その問題点の解明をどういう格好で持っていくかは、これはもちろん当該団体の個々の事情がございますので、自主的に御決定になり、おきめになりしたものを承認をする、こういう態度をとっておることは御承知の通りでございます。
#60
○鈴木壽君 しかし、今現実に問題になっている久居町の場合、この点について今パーセンテイジがどうもうまくないのだということが大きな点になっていると思うのですがね。これは自主的にきめるとかなんとかいっても、もう事実上そういう自主性というものが何もないというふうにわれわれ見ざるを得ないのですがね。
#61
○説明員(首藤堯君) 久居町そのほかの団体に出しております通牒は、先ほどから申し上げておりますように、給与制度と申しますか、給与表と申しますか、その問題とあわせて、その財政構造の問題と二つからみ合わせて、一丸として、問題点があるので再検討をしていただいたらどうか、こういうことでございます。従いまして、財政構造の点だけをとらえて云々をしておるわけではないわけでございますが、財政構造の点だけに限って申し上げますならば、現在でもこういう状況であるから、これ以上平均的な比率を高めるような措置は、もう一ぺん検討をして考え直してみたらいいのではなかろうか、こういうふうに申したものと受け取っていただいて差しつかえなかろうかと存じます。
#62
○鈴木壽君 そうしますと、よほど何といいますか、急に金が入ってくるということのない場合には、これは給与の改善等が事実上行なえないんだということになってきますね。現在の、たとえば三十四年度の末で四二%、今度の三十五年度では大体四六%程度になっておる。今度昇給のために二百万くらいの金を使うとすれば、大体一億円くらい、財政の全体からすれば二%くらいになってきますね。これを上げるというと四八%になるんだ、これじゃだめだからやるな、こうなると、これは今言ったように、特別の何かがあって金がどっさり入ってくる、しかも、それが将来も続くというようなことの保証がない限り、給与改訂がもう現実にはほとんど行なわれないということでしょうね、どうです、その点は。そうしかないですよ。
#63
○説明員(首藤堯君) 先ほども申し上げましたように、給与改訂そのものは、もちろんどの団体も行なうわけでございますから、通常の給与改訂と申しますか、それはもちろん行ない得るわけでございます。それから先ほどから申し上げておりますように、給与の全般の財政に占めます量は、もちろん個々の単価の問題もございますが、その他の要素もございますので、そういったものをあわせ考えながら、特に非常に低い給与費については、計画的に漸次修正をしていくべきものと、まあその際、修正によって片一方の方の要素を修正しないで、単価だけを一挙に修正しますと、比率の増加といったものをみるわけでございます。そういったものをあわせ考えながら、全般的に適当な水準にもっていくように、私どもの方としては要望もし、お願いもしておるわけでございます。
#64
○鈴木壽君 だから、適当な水準といっても、あなた方の頭に描いておる、あるいは現実に出てきた幾つかの類型を見て、それがいつでも基準になっておるとすれば、これは私の少し言い過ぎかもしれませんけれども、私が言ったように、現実には低いところの団体、財政力の弱いところ、特に再建団体等においては、今後給与の改善というようなことが望めないということになってくると思うのですがね。それで問題なのは、再建団体に対する、特に給与に対する自治省の取り扱いが、現在まで久居町の問題が問題になっておるわけでありますが、従来から非常に変な取り扱いをしてきていると思うのです。一つの例を申しますと、東京の近くの県では再建団体であり、財政力がないというようなことで、現在まで何べんかのいわゆる定期昇給というものも延伸等をさせられてきておる、三年くらいやられてきておるが、やや何とかやれそうだから、今度の給与改訂の機会に、そういうものも全部とは言わないけれども、一部元へ戻した格好で手直しをしたい、こういっても自治省でそれがだめだと言われた。これははたして真実かどうか知りませんよ、しかし、実際に自治省の話も聞いておるわけじゃありませんから、もしそういうようなことであるとすれば、私は変なふうな取り扱いになるんじゃないかということが一つ。
 それからいま一つは、先ほど占部さんからも指摘されましたように、当委員会では、市町村の職員の給与が低いところがたくさんある。これが機会あるごとに引き上げのために、自治省としても、単なる告示あるいは文書だけの指導でなしに、財源的な措置までやって改善すべきであるということを決定をしているわけなんでありますし、それをまた自治省の方でも了承しているわけなんです。たまたま給与改訂の場合に、全般の著しく低いというものを、少しでも上げて、現在の低いところを一二%とか、一三%を、ただ乗じて給与の額を決定するだけでなしに、今までぐっと低いんだから、この際何とかもっと底上げをして、その上にパーセンテージを掛けて給与改訂をやりたいといっても、やはり再建団体なるがゆえにというようなことでストップしているというようなことも聞いておるのです。もしそういうようなことがあるとするならば、これはやはり再建団体に働いている公務員の給与という問題は、これはやはり根本的に私は考え直してもらわなければならぬと思う。それは苦しい団体であるし、赤字があるからということ、ある程度事情やむを得ないということも言えるかもしれませんが、だからといって、それを公務員にみんなしわ寄せするような形は私は許せないと思う。私が今一、二の例をあげましたが、そういうふうな指導の事実があるのかないのか、それを一つ。そのように指導しているなら指導しておられるということ、あるいは全然そういう指導はしておられないというふうであったらそれでいいんですが……。
 一つ、あわせて今の問題に関連して私はお聞きしておきたいと思うのですが、これは調査課の方でやっているのか、再建課の方でやっておられるのか、それも私は問題だと思いますから、はっきりここでお聞きしておきたいと思う。
 さらにもう一つ、つけ加えさしてもらいますと、行政局の方で、いわゆる給与の問題をやる場合に、一体内部でどのような――こういう問題の取り扱いについて、意思統一をはかっておられるのか。これも何だかさっき占部さんのあげられた文書等からしますと、何かちょっと食い違っているような感じもしますが、その点ももしできたらあわせてお伺いをしておきたい。
#65
○説明員(首藤堯君) 府県の問題は御指摘のように再建課で所管をいたしているわけでございますが、全般的に申し上げまして、個別の団体に対しまして、基準より低い給与を基準並みに引き上げるのをとめるとか、そういった指導はもちろんいたしておりません。私どもといたしましては、財政構造の面から、人権費の全般に占めるウエートというものが平均より高い団体にあっては、なるべくそれ以上に高く上げるような措置はとらないように、まあそういう全般的な指導をいたしているわけでございまして、ただいま御指摘のように単価なら単価、数なら数、こういうように片面だけを見るわけでございませんで、両方の状況をともに勘案しながら、しかも、財政の状況を勘案しながらと、このような態度でいるわけでございます。
#66
○鈴木壽君 ちょっと、もっと具体的に……。過去において給与の昇給等の延伸があったと、二回も、三回も行なわれておったと、そういうような場合に、先般の給与引き上げの際にこの問題も一つ、今まで延ばしてやっておったやつを、多少縮めてやりたいというような場合に、あなた方としてはそれをよしとしたのか、あるいはそういうことはいけないんだ、再建団体なるがゆえにだめなんだというような指導をしたのか、そういう点をはっきりと。
#67
○説明員(首藤堯君) 市町村に関します限りは、そのような事態がございました場合には、財政の状況をもちろん勘案をいたしますが、よしとした場合がしばしばでございます。
 それから行政局との打ち合わせ問題でございますが、もちろん十分に連絡をとっておりまして、個々の団体の給与の格づけの運用の問題等につきましては、もちろん方針は一致しているものと、このように信じております。
#68
○鈴木壽君 よしとした場合がしばしばあると言われる。また半面に悪いとしたのがしばしばあるということになるわけですね、これは。だから、そこに私は一挙にやって、国の基準をオーバーするようなやり方であったらともかく、そうでない限りは、私はいつまでも、いかにも赤字の責任が公務員にあるかのごとき、そういう考え方ではないかと思われるような、そういうブレーキのかけ方というのは私はけしからぬと思う。それは何べんも言うように、財政構成とかいろいろなものがあるのですけれども、それは今の現実の問題として、決算とか、ただ数字を並べた結果、そういう平均値が出てきたというだけなんです。絶対的な何か権威のあるものじゃない。まあしかし、根本的な問題やめますが、私はそういうふうに思うので、いずれこれはあとで一つまたの機会にいろいろあなた方の指導方針なんかもお聞きしたいと思います。
 そこで、私大臣にお聞きしたいと思うのですが、先ほど大臣は、今の久居町の問題についてよく実情を調査したいと、こういうふうにおっしゃっておりましたから、一つこれは私ほんとうに真剣な意味で、一律にパーセンテージが一%オーバーするから、二%オーバーするからというようなことだけで、こういう問題は割り切るべき問題でないと思いますから、一つ要望をかねて申し上げたいんでございますが、この問題を従来の内翰等のこともありますけれども、あまりまあそういうことにこだわらずに、一つ事情をよく調査なされて、適当な御指導なりそういうことをやってもらいたいというふうに思うのですが、大臣重ねてその点についてのお考えをお聞きしたいと思う。
#69
○国務大臣(安井謙君) 先ほど御答弁申し上げましたように、確かにこれは実際の実態について調べる必要があるというふうに考えます。私率直に申し上げまして、どうも今の西郷委員の疑問じゃありませんが、ちょっと全体として不思議なような感じもいたします。人員の点とか、それには雇われている特殊の事情といった点もよく、占部さんのところに資料がございますればいただいて、私どもからも一つ相談いたしまして、これは善処したいと思います。
#70
○占部秀男君 実は私はさらにもっと深くお話をして、ここで一つ大臣のはっきりしたあれをお聞きしたいと思ったのですが、西郷先生の非常に好意のある御質問もあり、それに対して大臣のお答えもあり、さらに鈴木委員のお話に対する大臣の御答弁もございますので、私は一たんきょうは保留をしておいて、そうして一つ自治省の方と当該現地の方との――この問題はやはり町議会とかなんとかいろいろな細部の事情がありますから、早目に一つ御調査その他を願って、合理的に解決できるならば、これは一番いいことですから、従って、そういうように一つしていただきたい。なお、私どもの方の資料その他も、これは間違っているところは万々ないと思いますが、あるいは間違っているところがあるかもしれませんが、大部分信憑性はあると思いますので、これも一つ大臣の方に差し上げて、またなお、説明その他を大臣の方に御希望申し上げて一つあれしたいと思うのです。そういうような方向できょうは一応私は保留しておきたいと思います。
#71
○委員長(増原恵吉君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#72
○委員長(増原恵吉君) 速記を起こして。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十四分散会
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ソース: 国立国会図書館
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