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1960/04/20 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 地方行政委員会 第16号
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1960/04/20 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 地方行政委員会 第16号

#1
第038回国会 地方行政委員会 第16号
昭和三十六年四月二十日(木曜日)
   午前十一時十八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月十九日委員堀末治君辞任につき、
その補欠として西郷吉之助君を議長に
おいて指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     増原 恵吉君
   理事
           小林 武治君
           鈴木  壽君
   委員
           小柳 牧衞君
           郡  祐一君
           館  哲二君
           津島 壽一君
           西田 信一君
           湯澤三千男君
           秋山 長造君
           加瀬  完君
           杉山 昌作君
  政府委員
   運輸省自動車局
   長       國友 弘康君
   自治政務次官  渡海元三郎君
   自治大臣官房長 柴田  護君
   自治省税務局長 後藤田正晴君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方公営企業法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○地方税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(増原恵吉君) ただいまから委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。
 四月十九日付をもって委員堀末治君が辞任され、その補欠として西郷吉之助君が委員に選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(増原恵吉君) 前回に引き続き、地方公営企業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のある方は御発言願います。――別に御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(増原恵吉君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、これにて討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(増原恵吉君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方公営企業法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#6
○委員長(増原恵吉君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、先例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(増原恵吉君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(増原恵吉君) 次に、地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○小林武治君 地方税法の改正案を出されたのでありますが、この改正案を作るについての基本方針と申しまするか、一貫したお考えがあれば、この趣旨を簡潔に伺いたいと思います。
#10
○政府委員(渡海元三郎君) 提案理由御説明の際にも申し上げました通り、今回の改正は、大部分税制調査会の答申等にございます方針に基づきまして行なわさしていただいたのでございます。
 それの方針の第一といたしましては、まず、地方税制に自主性を強化したということでございまして、従来のように、国税の改正によりまして影響が直接地方税に及ぶというふうな制度をできるだけ避けまして、地方税として独自の立場において運営が自主的に行なわれるように改善を加えました点がその改正の第一点でございます。
 第二点は、零細負担の排除を重点といたしまして減税を行なわさしていただいたことでございます。
 第三点は、税負担の均衡化の推進等、税制の合理化をはかったことでございます。
 第四点といたしましては、道路計画実施のためにその財源の充実をはかりましたことでございます。
 以上のような点を大体方針といたしまして今回の税制改革を行なわせていただいたのでございます。
#11
○小林武治君 税の全体を見ますると、国税と地方税との配分につきまして、いろいろの問題があるのでありますが、今の状態では、国税が非常に重くて、それで地方税がむしろ少ないと、従って、地方の独立財源の確保がきわめて不十分であると、こういうことがいわれておるのでありますが、今後この税の配分、すなわち地方税制をもっと強化すると、こういうふうな事柄について、今おもな方針として何かお考えがあるかどうか、そういうことを伺っておきたい。
#12
○政府委員(渡海元三郎君) 国税と地方税の比率に対しまして、国民に対する税負担のうち、国税として取り上げております分が七割で、地方税が三割でございます。これに対しまして、金を使います面から見ましたら、おそらくこの反対というふうな数字でございまして、これを国税として取るか地方税として取るかということは、三千五百の自治団体が、非常に経済状態と申しますか、財政力が不均衡であるというふうな点から、直ちに、これを仕事の面と合わせて税の徴収をやるということは困難かと思いますが、しかしながら、現在の地方税によるととろの自主財源というものはあまりにも少ないというのは、今御指摘になられた通りであろうと思います。そういう観点につきまして、私たちは、できるだけ自主財源を伸ばすために、地方における税を自主的に取れるように強化して参りたいと、このように考えております。この問題につきましては、御承知の通り、先般来、国と地方を通じますところの税制の改革を政府としましても調査会を設けて、近く結論を待って善処する覚悟でございますので、この答申によりまして、ぜひ地方財政の充実のために自主財源としての地方税の充実をはかっていきたい、かように考えておるような次第でございます。
#13
○小林武治君 今のような、国の税金が多くて、そしてこれを地方財源の調整に使うと、こういう必要はある程度あるのでありまするが、しかし、地方税がいかにも少ないと、こういうことはもうはっきり言えるのでありまして、このためには、税制の改正もあるし、あるいは新しい税種目を設けると、こういうようなことがあるのでありまして、前々言われておるように、あるいは消防施設税をやったらどうだ、あるいは、何か酒の消費税を設けたらどうかと、こういうふうなお話もあるのでありますが、これからの問題として、何か新税の創設というふうなことについてのお考えがあるかどうか、この点も伺っておきたい。
#14
○政府委員(渡海元三郎君) ただいま具体的に御指摘になりました消防施設税につきましても、私たちといたしまして種々検討もし、研究もさしていただいておるのでございますが、なお、これにつきましては、税理論からこの税を行のうべきかどうかというふうな強固な反対もございまして、目下その点検討の最中でございます。具体的に新税について考えておるかどうかということでございますが、先ほども御答弁さしていただきました国と地方を通ずるところの税の配分という問題がただいま税制調査会等において調査中でございまして、この際におきまして、これと合わしてそういった方向も考えるべきであろうと思っております。なお、具体的にただいまの御指摘になりました新税についての案というものは、考えておるというところには至っておりません。
#15
○小林武治君 そうすると、自治省当局は、今の国税と地方税の配分は必ずしも適正でないと、こういうふうな考え方をお持ちになっておると、こう了解してよろしゅうございますか。
#16
○政府委員(渡海元三郎君) 先ほども御答弁いたしました通り、各自治体におきまして非常に財政力に差等がございますので、地方自治体の財源を全部地方税でまかなうということは非常に困難である、国税を通して交付税といったような制度でこれに調整を加えるという点はわが国の地方団体の実情をながめましたら、ある程度やむを得ないと、かように思いますが、それにいたしましても、地方の自主財源が少ないということは現実の姿であろうと思いますので、私たちは国税を地方の方へ適正なる財政配分という意味におきましてできるだけ強化していただきたいと、このように希望いたしておる次第でございます。
#17
○小林武治君 今度の改正は、地方税を減税すると、こういうことに大きな目標を置いたと思うのでありますが、減税の総額は、簡潔にお話し願うと、どういうことになりますか。
#18
○政府委員(渡海元三郎君) 減税の総額は、初年度にいたしまして百五十億、平年度で三百一億、なお、増収分を差引いたしますと、初年度五十九億、平年度百八十二億という数字になっております。
#19
○小林武治君 今年度の税収の増加は、前年度に比べてどういう計算になっておりますか。
#20
○政府委員(後藤田正晴君) 減税前の増収が千四百四十八億、減税後の増収は千三百八十九億という数字に相なっております。
#21
○小林武治君 今の減税の額は、われわれの感じから言うても非常に少ない、すなわち、国税の減税の状況と比べてみても、また、お話のような前年度に比べて相当な増収がある、こういう増収に比べてみると、減税額がむしろ少なきに過ぎると、こういうふうな感じを持たざるを得ないのでありますが、国民負担軽減また地方税収の状況から見ましても、もっと減税をしたらしかるべきじゃないか、すなわち、この程度では不十分じゃないか、そういうふうに思いまするが、その点はいかがでしょうか。
#22
○政府委員(渡海元三郎君) 税の自然増を還元するという意味におきまして、国民負担の軽減という意味におきましては、国税の減税の割合に地方税が少ないじゃないかと言われるのは、御指摘の通りであろうと、かように考えますが、先ほど小林委員が御指摘になられました通りに、自主財源が非常に乏しい地方財政でございますので、私たちは、減税もせなければならないのでございますが、他面、現在地方団体の事情をながめてみましたなれば、われわれの経済生活、文化生活が非常に立ちおくれておるというのが地方自治体の行政水準の状態ではないか、こういうような点を考慮いたしまして、この程度にとどめさせていただいたわけであります。しかしながら、国と地方の点を考えますと、前年度二一%の国民所得に対する税率が本年度は大体二〇・七%、こういう額になっておりますが、このパーセントを国税におきます分と地方税におきます分と分けますと、国税におきましても〇・二%、これに対して地方税も〇・一%の割合で減税をやったというふうな数字が出ておりまして、あながち国税と比較してそう少なくないとも考えるのであります。しかしながら、また地方税におきましては翌年度計算の分が多いものでございますから、三十六年度――初年度の分は非常に減税額が少ないのでございますが、ただいま申し上げましたような数字のように、平年度に入りましたら、今回の分でも相当額の減税になるのでございまして、地方財政の現状と勘案しつつ今回はこの程度の減税にとどめさせていただいた、こんな状態でございます。
#23
○小林武治君 この税金の問題からすれば、われわれの負担としては地方税を負担するものが非常に多い。すわなち、地方税の方を大部分の国民が負担しておる。従って、それが減税されるということは、負担軽減のために、むしろ国税よりか必要じゃないか、こういうふうに思いますので、そういう趣旨からいうても、ある程度やはり地方税でしてもらうということが大衆負担を軽くする、こういう効果があると思うのでありますが、それにつきましても、来年の税収については、三十七年についてはどういうふうになるというふうな見当をつけておられるか。すなわち相当の増収が出るのじゃないかというふうに思うが、それについては何か多少でも様子をつかんでおられるか。
#24
○政府委員(渡海元三郎君) ただいま御指摘になりましたように、地方税は負担分任の形で取られておるため、国税と異なりまして広く一般大衆に課せられておる分が大へんに多い、従いましてこの地方税が一般大衆に及ぼす影響というものも非常に大きい、かように思います。できるだけ、許す限りにおきまして減税措置をとるべきであるという御趣旨ごもっともであろうと思います。なお、来年度に対してはどう思うかとの御指摘でございますが、初年度よりもむしろ翌年度が地方税の場合、平年度に移りました場合には非常に大きく減税になりますので、先ほど申し上げましたように、初年度百五十億に対して約倍額の三百一億という平年度の減税額になっております。しかしながら、私たちは、いわゆる所得倍増の計画の線に沿いまして、その程度の自然増収と申しますか、経済発展も期待しておる次第でございまして、この程度の減税をいたしましても、三十七年度におきましても、大体私たちが予測しておる程度に伸びてゆくのではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
#25
○小林武治君 ことしの減税は不十分だというふうな考え方をしておりまして、来年もある程度の自然増収があろう、従って、国税方面においても来年の減税ということがすぐに問題になってきますが、地方税においてもある程度独自の減税というようなことを当然また考えるべきであると思いますが、来年度についてそういうふうなことにある程度の見込みができつつあるかどうか、そういうことを伺っておきたい。
#26
○政府委員(渡海元三郎君) 大体、所得倍増計画で私たちが計画しておりますような成長で地方税収がふえる場合、私たち、本年に引き続き来年も大衆負担の軽減の方向におきまして、できるだけ税制の合理化と軽減をはかってゆきたい、かように考えております。
#27
○小林武治君 どの程度減税するかというようなことも、そろそろまたお考えになっておると思うのですが、そういうふうなことについて見当をお聞きするわけにはゆきませんか。
#28
○政府委員(後藤田正晴君) どの程度の減税規模になるかという点につきましては、私ども経済成長の見通し等について、自治省といたしましては現在計算をいたしておりますけれども、具体的な数字がまとまっておるという段階ではございません。ただ、私どもの大きな目安といたしましては、国民所得に対する税負担の率は、これはやはり本年度程度には押えなければなるまい、こういう考えを持っております。そういたしますというと、現在の税制では、御承知の通りに、累進高率等のために税収に弾性値が相当ございますので、それらの分については、財政の実態とにらみ合わせて、その分は少なくとも減税分に回してゆく、こういう一般的な方針をもって目下数字を検討しておる段階でございます。
#29
○小林武治君 地方税は相当な自然増収がある、三十五年度も大体の見当がついたと思いまするが、自治省で見込んだ予算の税収と今日の実績とはどんなふえ方をしているか、それを一つ。
#30
○政府委員(後藤田正晴君) 私ども三十五年の税収を当初見込みました際は、御承知の通り、八百一億の対前年度の増収見込みでございます。ところが、今日になってみますと、さらに六百九十四億それに加わった実績を示しております。
#31
○小林武治君 今のような相当大きな自然増収がある、こういうことはどうしてもある程度減税を進めなければならぬというはっきりした理由になると思うのですが、おそらく三十六年度も今のような情勢が続く、こういうふうに思うのですが、どうしてもある程度これから大衆にこれを還元する、減税するという方針を推し進めてゆく必要があると思うのですが、だから、減税問題については政府当局も相当思い切った方針をとってゆくべきだと思うわけですが、その点はどうですか。また、おそらく三十六年度も、私ども、地方におっても予算に比べても相当な自然増収がある、こういうものはどうしてもこれは減税にすべきものであると思います。その点どうですか。
#32
○政府委員(渡海元三郎君) 従来から私たちが見込みましたのより相当多額の税収額があるということは事実でございます。特に昭和三十五年度におきましては相当これが大きかったというのも御指摘の通りであろうと思います。しかしながら、御承知の通り、地方財政計画を組みまする際における数字と決算でながめました数字には非常に差がございまして、これらの地方財政の実情をその自然増によって埋めておるというのが偽わらざる今までの経過でございます。これらの欠陥を除去するために、本年度の地方財政計画におきましては特にできるだけの、わかります範囲の合理的な数字を財政計画の中へ歳出として入れまして、これに見合うところの税収入も上げさしていただいた次第でございまして、従いまして、このような予算と決算との違いというものをできるだけなくしてゆくように努めた次第でございます。しかしながら、財政計画の性質から申しましても、こういうことがあり得ることは当然のことでございますが、ただいま御指摘になりましたような自然増収の額が必ずしも国税における場合のような自然増収と同じような姿でながめることができないというのも、現在の地方財政の状態でなかろうかと思います。しかしながら、このような自然増収があるということは、それだけ減税すべき余地があるんだという点もごもっともでございます。これらの地方財政の状況を勘案しながら、御趣旨の通り善処すべきである、われわれは三十六年度におきましても、なお負担軽減のための減税に極力努力しなければならない、このように考える次第でございます。
#33
○小林武治君 今、地方税の中で、この固定資産税の負担というものを相当納税者としてはきつく感じておるわけですが、ことし固定資産の評価がえをした、こういうことのために、前年に比べて相当税収がふえやせぬかと思うが、その内容はどんなふうになっておりますか。
#34
○政府委員(後藤田正晴君) 御承知の通りに、三十六年度が三年間の据え置き期間が済みました基準年度でございまするので、評価がえをいたしたのでございます。その際の評価がえの平均価格の上昇率は、土地につきまして五%、そのうち農地が三%、宅地が六・七%、こういう引き上げ率になっております。なお建物の関係につきましては、再建築費の上昇度合いと三年間の減価というものがほぼ見合っておりますので、建物の方は平均価格を据え置くという処置をいたしました。その結果の増収分でございますが、土地につきまして総額二十五億でございます。その内訳は、農地が六億でございます。それ以外は宅地その他と、こういうことになっております。なお農村における建物につきまして、従来、私どもの方の評価基準の中にははっきりいたしておるのでございますけれども、どうも第一線の市町村が必ずしもそれによってないという面があったのでございます。従って、これはやはり今回の改訂の際に、農家の実態に合わせて、家屋について十分減価考慮をするようにという処置をいたしまして、農家の家屋につきましては、床面積が普通のうちよりは非常に広過ぎる、利用価値が悪い、あるいはまた農業技術の進歩に伴って不要になっておる建物部分も相当あるというようなことで、建物について農家の分は三%の減価をさせるということで第一線で実施をいたさせました。その結果、二十五億のうち、大体農家の建物で二億四、五千万の減が出てきておる、こういう数字になっております。
#35
○小林武治君 建物の中には、要するにまあ収益力が全然ないと、こういうことで、建物の固定資産税を納めるということは相当な苦痛になっておりますので、何か前からそういう担税力のない建物については特別な計らいができぬものかというふうな議論があるわけですが、実際問題として、建物の固定資産税を納めるということが非常に一般の苦痛になっておるので、これがどんどん上げられるというようなことは、非常にまあ国民としても困った問題であるので、固定資産税についてはできるだけ上がらぬように、また、そういう収益力の、担税力の全然ないようなものを何か特例的に考えると、こういうふうなことはできないものですか。
#36
○政府委員(後藤田正晴君) 御指摘のように、この固定資産税の負担が国民にとって相当重く感じられているということは事実だろうと思います。私どもも、この固定資産税がシャウプ税制でできましてから十数年に相なっております。その間、いろいろと改善措置も講ぜられて参ったのでございまするけれども、現状必ずしもこれが適切であるというわけには参らぬ面がございます。従いまして、昭和三十四年に、御承知の通りに固定資産税評価制度調査会を設けまして、自来二年間御審議を願ってようやく本年の三月三十日に答申が出されたのでございます。で、まず評価制度を根本的に改善をする、それにあわせまして資産間、市町村間の税負担のバランスを是正をしていく、同時に、固定資産を課税の対象にしております各種税の間の均衡化もはかっていく、こういうことに相なっておりまするので、この答申の線に従いまして、仰せのような点も十分私どもとして頭の中に畳み込みまして、固定資産税の改善の措置を来たるべき税制調査会に付議した上で改善をいたしていきたい、こういうように考えておるのでございます。
#37
○小林武治君 運輸省の自動車局長がお見えになりましたからお尋ねをしたいと思いまするが、今度の税制改正で、自動車税あるいはガソリン税あるいは軽油引取税、こういうものが値上げになり、すでにガソリン税等は値上げになって、現実にガソリンの小売価格が上がっておる、こういう状態でありますが、まあ相当の大幅な税率引き上げ、こういうことになっておりますが、これらの引き上げが運賃の原価、こういうようなものにどんな影響を及ぼしておるか、そういうようなことをまず伺いたいと思います。
#38
○政府委員(國友弘康君) 今回のガソリン税の改訂がなされましたわけでございますが、実際の運賃の面から申しますると、この前のガソリン税、軽油引取税の改正等ございました際にも、実際申しますと、運賃の改訂をいたしておりませんので、実はその場合には、企業の方に吸収した、あるいはガソリンの販売価格が幾らか安くなったというようなことで、石油業者及び運送事業者の企業体において吸収した、こういう形になっておるのでありまするが、今回の増徴額だけについて考えてみますと、私どもの方ではその基準年度を計算いたしまして、その年度に対しまする影響ということを考えておりまするので、一応数字はずっとありますんですが、この前の運賃改訂をいたしました最後のものが昭和三十二年でありますので、昭和三十二年の車キロ当たり原価に及ぼします影響を今回の増徴について見てみましたら、バスの増加額は一・二%という程度のものが計算で出ておりますんですが、ただいま申し上げましたように、今回のガソリン税その他の燃料関係の税制の値上がりのほかに、実はその他の値上がりをする要素というものがございますわけです。
#39
○小林武治君 この前のガソリン税の値上げをされた際、その後ガソリン税の値上げ分が運賃の原価には全然算入されておらない、こういうふうなお話があって、その後運賃の改正があったわけですが、あの際、前のガソリン税の値上げというようなものは一応運賃その他に反映せしめてあると、こういうことになりますか、前のときの問題は。
#40
○政府委員(國友弘康君) 現在バスの運賃は、これは公営企業でありましょうとも、民営の企業でありましても、全部申請によりまして、その申請を審査した上で認可をしておるのでありますが、バスにつきましては、昭和三十一年から昭和三十四年にかけまして、全国の業者の個々に改訂をいたしましたので、その前期の改訂をいたしましたものにつきましては、たしか昭和三十一年、三十二年ごろのガソリン税の改訂は織り込んでおりませんが、昭和三十四年ごろに、最終的な段階において改訂を認められましたものについては、それらのものは原価の中に算入されておるという状況でございます。
#41
○小林武治君 今のバスの運賃の問題でありますが、そうでなくてもバス事業というものが赤字になりつつある。ことに公営企業等におきましては、現実に赤字を出しておるものが全国に相当多い。私は一昨日のこの委員会で、公営企業そのものは独立採算企業であるからして、採算がとれなければいけない。従って、自治省当局としても、公営企業が今のような赤字採算、赤字の状態によってこれが一般会計に迷感をかけるというようなことが放置してあってはいけないじゃないか。従って、もし合理化その他によって赤字をなくすることができないならば、どうしてもこの運賃の問題等についても、自治省はある程度の関心を持って運輸省とも話をしたらどうかということを言うてここで質問をしたのでありまするが、現在までに相当な赤字がある。しかも、今度は政府の都合でガソリン税を引き上げる、あるいは軽油引取税を上げると、こういうことであれば、さらに赤字に拍車をかける、こういうふうな状態になっておって、公営企業の観点からしても、このままで赤字を続けさせることは適当でない。従って、私は運賃の適正化というふうな問題について、この際相当な考慮をしなければならぬ、こういうふうに思っておるのでありますが、自治省にもその向きの話をした。従って、私自身としては、公営企業等に交通事業などを加えるのは適当でないと思うが、これは現実に相当に公営企業が赤字を出しておる、こういう状態であるので、この際料金の値上げというようなことは適当でないというふうな話もありまするが、しかし、事業が成り立たないのにそのまま置くということは私は適当でない。しかも、政府が税金の増徴等によってさらにこれに拍車をかけるというような状態にあっては、私はやむを得ずこの運賃の値上げ等もすべきじゃないかというふうに考えまするが、その点運輸省当局はどういうふうにお考えになっておりますか、お伺いいたします。
#42
○政府委員(國友弘康君) 公営企業の経営上から申しまして、赤字が出て、それを何らかの方法で処理していかなければならない問題があるわけでございますが、それで、もちろん収入から申しますと、運賃という問題が一番大きい問題として取り上げられなければならないわけですが、実は私どもの方の方針といたしましては、ガソリン税とか、あるいは軽油引取税とかの増徴の問題ももちろん影響がございまするが、そのほかに給与の改善によりまする人件費の増加とか、あるいはその他車両、部分品の諸経費の値上がりとか、そういうような問題がございまして、収支がバランスがとれなくなっておる企業体も多く見受けられますので、それらの企業体につきましては、個々の申請を待って審査するという方針で参ったので、ございますが、実はその場合には、もちろん、バス事業の能率的な経営のもとにおける適正な運送原価というものを検討すると同時に、国民生活に及ぼす影響というものも十分に考慮していかなければならないという方向で考えておったのでありまするが、三月の七日に「公共料金等政府の関与しうる物価の値上げの抑制について」という閣議了解がなされまして、その際に「既に閣議において値上げを認めることを決定したものを除き、公共料金の値上げは当分の間、一切行なわない方針をとる」という了解がなされましたので、私どもとしましては、この閣議了解の考え方につきましても、守らなければならない立場にあるわけでございまして、現在、この閣議了解の考え方と、それから各企業体の経理内容についての必要性とを勘案いたしまして、どうしても必要だと思われるようなものにつきましては、関係官庁、経済企画庁とか、そのほかに連絡をして、必要性のあるものにつきましては、どう処理するかということを十分に相談を遂げたい、こういうふうに考えておるのが現状でございます。
#43
○小林武治君 われわれ、公営企業等につきましては、公営企業というものは税金も払わない、あるいは公営企業債によって安い金利でもって事業をやっておる、こういうことであるからして、普通の民間事業に比べれば非常に有利な状態にある。しかし、それさえ赤字を出しておるということになると、これは事業の経営の方法にもあるが、やっぱりある程度運賃の責任があるというふうに思うのでありますが、その公営企業等につきましては、運輸省の許可によってやっておるわけでありますが、内容等は相当お調べになっておりますか。自治省ではどうも公営企業法を出しておるが、あまり内容を見ておらぬというふうに思われますが、事業そのものについては、これは運輸省の責任であろうと思います。そういうふうな企業的な有利な状態においてもなお相当な赤字を出しておるというふうな状態でありますが、そういうふうな内容の監査とか調査とか、そういうことについてはどういうことをやっておりますか。
#44
○政府委員(國友弘康君) 公営企業に関しましてもそのような経理状況、収支の状況等については、私どもの方で調査いたしております。それと同時に、運輸省といたしまして、バス事業を経営しております企業体等は監査もいたしておりますので、これは毎年スケジュールに従いまして監査もいたしております。それは事業の運営の内容についても監査いたしておりまするが、今申しました収支の状況等につきましては、年々の報告もとっておりまするし、さらに個々の具体的な市町村につきましては、特別にそういう資料をとることもございまして、私の方としてはそういう数字も持っております。
#45
○小林武治君 今の公営企業の関係で運賃の値上げの申請など出ておりますか。
#46
○政府委員(國友弘康君) 現在運賃改訂の申請が出ております公営企業は、浜松市と秋田市と南山城村と姫路市と、この四者から申請が出ております。
#47
○小林武治君 私は今の企業体、ことに公営企業等においては、法律でもって強く独立採算を要求しておるわけですが、とにかく採算のとれないものをそのまま運賃の改訂をさせないというふうな閣議決定も、これはあまり一方的で乱暴な話だと思うのでありますが、これは運輸大臣にいずれ来ていただいてお話を伺おうと思っておりますが、一般会計に、地方財政に非常に迷惑をかけるというふうな事態に追い込むべきでないというふうに思いまするし、赤字でもいつまでもかまわぬでおくということは乱暴のように思うのでありますが、内容を十分調査をして、どういうふうに改善したら企業として成り立つかということについては、運輸省としても十分考えてほしい、やむを得なければ、運賃に持ってくる場合もあり得るということで、ただ一般的に上げちゃいけないというふうなことは、非常に乱暴な議論であるというふうに思いますので、その辺についても、運輸省の事務当局としては十分一つ監査をされて、どこに原因があるか、原因をただす、こういうことにわれわれの公営企業の立場からしてもどうしても強く要望せざるを得ないというふうに思いまするので、その辺の一つ調査とか、事務当局の考え方をまとめる、こういうことに一つ持っていってもらいたいと思います。これは上げないというのもいつまでの問題かわかりませんが、とにかく事業が赤字のまま、また今度のガソリンの値上げとか、その他によれば、ある程度これは政府の責任だということも考えられますので、その辺の配慮を強く一つお願いしておきたいと思います。いかがですか。
#48
○政府委員(國友弘康君) 私どもといたしましても、企業体の監査をし、さらにそういう収支の状況とか、そのほか経営の合理化というような面につきましても、調査を十分にいたすべきだと考えております。ことに事業がやれないような状況になっては困りますので、そういうようなことに関しましては、私どもとしては、十分に検討を加えていきたいと考えておりまするが、それらの場合には、実は運送の原価の計算と同時に、大きくいえば国民生活に及ぼす影響あるいは公益上の考慮ということもいたさなければなりませんので、それらの点を十分に慎重に考慮しながら調査を進めていきたいと思っております。
#49
○加瀬完君 地方税に関する参考計数資料というのをいただきまして、非常に参考になるわけですが、その一ページの財政規模の推移で戦前、戦後の比較がありますね。この戦前、戦後の比較が昭和九年−十一年の平均を単位億円で押えている。これは、御無理かもしれませんですけれども、終戦後の計数とある程度照合ができるように換算をしていただかないと、実際においてちょっとこれは見づらいと思うのです。その下のやはり歳入歳出総額の割合も同じことが言われると思います。
 それから(2)の歳入構成の推移がやはり戦前、戦後比較されているわけですけれども、パーセントで比較をして非常にわかりがいいようでありますが、実際において、そのあとから出てくる歳出構成と照らし合わせてみますと、何かもう一つ表が要るのじゃないかというような感じがするんです。と申しますのは、十二ページの歳出構成の推移を見ますと、議会費から始まってその他に及ぶ都道府県あるいは市町村、またその合計の表が出ております。出ておりますけれども、この表でもわかりますように、地方自治法が新しく制定されたり、その他行政の規模というのは変わっておりますから、そのためのたとえば議会費が昭和九年と十一年の平均は〇・二%でありましたのが、三十四年度では〇・四%、これだけで議会費が膨張したといわれないと思うのです。行政規模その他の機構が変わっているわけですから、それの説明を、どういうふうに行政規模が伸びたかという資料をもあわせて出していただきませんと、先ほど申しました、ただ税収入がどれだけ伸びて、地方交付税がこうなって、国庫補助金がどうなっているかということだけでは、行政規模のふくらみの割合というものが出ていませんと、それを十分裏打ちしている財源があるかないかということを検討していく上には必ずしも的確でないというふうに、これを見せていただきまして、思ったんです。これは数字の上でお出しになることはむずかしいかもしれませんけれども、法律の上でひとりでに行政規模がふくらんできたことを計算しませんで、ただ、戦前の昭和九年−十一年の平均から財源がこれだけふくらんでおるという御説明だけでは、まだ地方財源としてこれが妥当なものかどうかという検討をするには無理があるんじゃないか。そういう点も考えましたので、もし何かの場合に御説明がいただければと思ったわけです。
 それからずっとあとの三十九ページの地方財政調整制度の推移というのがございますね。これの戦前の昭和十一年度税収入というものが鹿児島県以下あります。それから歳入総額に対する割合というものは三十二年、三十三年、三十四年度というように税収入と地方交付税に分けてパーセントがしるされております。これで見ますと、戦前の方がむしろ財源調整がよくいっておったんじゃないかと思われる筋があるのですけれども、これも、何かあとで追加に御説明をしていただければありがたいと思います。
 それから、四十一ページの、鹿児島県を人口一人当たり指数を一〇〇と押えた場合、税収その他非常に段階があることがしるされております。たとえば税収入では、昭和十六年は、鹿児島が一〇〇である場合、東京が五〇三、昭和三十四年は、鹿児島が一〇〇である場合、東京は五七九、この地方財源の、といいますか、地方収入の格差というものを、もう一つ、どっか的確に資料を出していただきまして、今度の税法がその格差をどう埋めることに役立っているのか、あるいは関係がどうあるのか、それらをわかるような御説明でもいただければと思うのです。できました点は資料に、できません点は質問のときに御説明いただければけっこうですから、いずれかの機会に、もう少し、今私が申し上げた点をはっきりさしていただきたい、それだけ御注文を申し上げます。
#50
○委員長(増原恵吉君) それでは、残余の質疑は、後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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