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1960/03/14 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 大蔵委員会 第10号
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1960/03/14 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 大蔵委員会 第10号

#1
第038回国会 大蔵委員会 第10号
昭和三十六年三月十四日(火曜日)
   午前十時三十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     大竹平八郎君
   理事
           上林 忠次君
           佐野  廣君
           成瀬 幡治君
           天田 勝正君
           天坊 裕彦君
   委員
           青木 一男君
           大谷 贇雄君
           岡崎 真一君
           西川甚五郎君
           林屋亀次郎君
           堀  末治君
           山本 米治君
           大矢  正君
           木村禧八郎君
           清澤 俊英君
           野溝  勝君
           永末 英一君
           原島 宏治君
           須藤 五郎君
  政府委員
   大蔵政務次官  田中 茂穂君
   大蔵省主計局法
   規課長     上林 英男君
   大蔵省主税局長 村山 達雄君
   大蔵省理財局長 西原 直廉君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
  説明員
   大蔵省理財局地
   方資金課長   堀込 聰夫君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○物品税法等の一部を改正する法律案
 (内閣送付、予備審査)
○国債整理基金に充てるべき資金の繰
 入れの特例に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○補助金等の臨時特例等に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方公共団体の負担金の納付の特例
 に関する法律を廃止する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(大竹平八郎君) ただいまから委員会を開きます。
 物名税法等の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取することにいたします。
#3
○政府委員(田中茂穂君) ただいま議題となりました物品税法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明いたします。
 物品税は、多種多様の物品を課税対象としている関係上、関連業界はもとより、国民経済にもきわめて密接な関係がありますので、政府は、機会のあるごとに改正を行ない、その軽減合理化をはかって参りましたが、なお、課税物品相互間の負担のバランスを中心とした多くの問題が残されております。しかし、さきに昭和三十四年度においてもかなりの減税を行なったことでもあり、これらの問題につきましては、今後なお税制調査会を中心に、間接税全般の問題とも関連して十分検討を続け、その結論を待って、所要の改正を行ないたいと考えているのでありまして、昭和三十六年度においては、原則として改正を見送ることとし、特に、緊急やむを得ないと認められる物品について所要の改正を行なうにとどめることとしたのであります。
 次に、改正案の概要でありますが、第一は、乗用自動車の税率区分の改正であります。その内容は、まず小型乗用自動車の範囲の拡張であります。すなわち、現行法では、輪距が二百五十四センチメートル以下で、かつ、気筒容積が千五百立方センチメートル以下の乗用自動車につきましては、これを小型自動車として、一五%の税率を適用しているのでありますが、最近他の法令でも小型自動車の範囲が拡張されたこと等に顧み、物品税においても、小型自動車の範囲を改正することが適当であると考えまして、その範囲について、輪距を二百七十センチメートル以下、気筒容積を二千立方センチメートル以下まで引き上げるとともに、関係法令間の小型自動車の範囲の統一をはかる等の見地から、新たに幅についての制限を設けることとし、これを百七十センチメートル以下としようとするものであります。
 次に、高級乗用自動車の範囲の改正であります。現在、気筒容積が四千立方センチメートルをこえる高級乗用自動車につきましては、五〇%の税率により課税しているのでありますが、最近において、気筒容積が三千立方センチメートルをこえる自動車は、次第に高級化し、現に五〇%の課税を受けております自動車と比較してみましても、車体の大きさもほとんど同じで、その豪華性において甲乙がつけがたいばかりでなく、その価格も現行物品税の税差を別にすれば同程度となっておりますので、両者の課税上のバランスを考慮いたしまして、気筒容積が三千立方センチメートルをこえるものにつきましても、これを高級乗用自動車の範囲に含めることに改めようとするものであります。
 改正案の第二は、映画用カラーフィルムに対する軽減税率の適用期限の延長であります。映画用カラーフィルムにつきましては、昭和三十四年以降本年三月末日まで、基本税率の三〇%を暫定的に一〇%に軽減することとしているのでありますが、現段階におきましても、国際水準から見て技術的になお研究を要する余地が残されており、基本税率による負担を及ぼすことが困難であると認められますので、その軽減措置を、昭和三十七年三月末日まで、さらに一年間延長しようとするものであります。
 なお、この法律案による改正規定は、本年四月一日から施行することといたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(大竹平八郎君) 補足説明及び質疑は次回に譲ります。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(大竹平八郎君) 次に、国債整理基金に充てるべき資金の繰入れの特例に関する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は御発言願います。
#6
○成瀬幡治君 ちょっと、資料がないから数字は省略さしていただいて、何か三十八年ごろが償還のまあピークになるのじゃないかということなんですが、その場合、大体まあこういう財政法第六条だけの規定で、まあ経済成長率等を勘案して 大体手をつけずにやっていける見通しがあるのかないのか、その点。
#7
○政府委員(上林英男君) ただいま御指摘にもございましたように、三十八年度におきましては、外貨債の償還が集中いたしまして、その償還だけで百八十八億の償還が見込まれるわけでございまするが、それにつきましては、剰余金の二分の一という額自体は、そのときどきの財政事情に左右されまするので、必ずしも今から大丈夫であるというわけには断言できないわけでございまするけれども、今までの経験にかんがみますと、大体二十九年以来ずっと剰余金の二分の一でやってこられたという経験もございまするし、また万一その剰余金でもって足りません場合には、今度の法律でごらんいただきますように、そのときの国債償還額に事欠かないように予算でもって繰り入れるべき金額をきめるということにいたしておりまするので、その三十八年度におきましても、国債償還に事が欠かないように措置するということにいたしておるわけでございます。
#8
○成瀬幡治君 まあ一般会計、たとえば三十八年は、総合計ですね、大ざっぱに国債外債合わせて約六百五十億くらい、九年度が六百八十億ぐらいに大体なると思いますが、一般会計から繰り入れるという方針なのか、まあ大体借りかえができるのじゃないか、そういう方針なんですか、今までの例からいって。
#9
○政府委員(上林英男君) 今までやって参りましたことは、国債のうち、普通国債と申しまして、これはほとんどが市中の銀行と日本銀行とが持っておりますが、こういうものは原則として今まで借りかえて参りました。元来、減債基金におきまして計画的に償還をいたして参りますのは、今申しましたようなのが実は適当なものなんでございますが、ところが、国債の現状にかんがみますと、外貨債とか、それから交付国債と称しまして、遺族国債あるいは引揚者国債というような借りかえのきかないものが最近多いわけでございます。ことに、今御指摘のございました三十八年度におきましては、外貨債の償還が相当多いわけでございまして、いわば、そういう償還の弾力性に欠くというのがここ数年続くわけでございます。今までも実はそういう情勢でございましたが、幸いにいたしまして、剰余金の二分の一でうまく運用して参れたわけであります。今後もそういうことを期待いたしておりますけれども、また、万一そういうことができません場合は、あわせまして一般会計から繰り入れることによりまして処理をいたしますというのが、今度の御審議を願っております法律案の趣旨でございます。
#10
○委員長(大竹平八郎君) よろしゅうございますか。
 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、これにて討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより採決に入ります。国債整理基金に充てるべき資金の繰入れの特例に関する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#13
○委員長(大竹平八郎君) 多数でございます。よって、本案は多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#15
○委員長(大竹平八郎君) 次に、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は御発言願います。
#16
○成瀬幡治君 資料の方で、衆議院の横山君の要求であなたの方から出された資料の中に、「補助金等適正化地方連絡協議会を設けた。」、それから「民間有識者に純粋な第三者としての立場から補助金等の実態調査」云々として、まあ実態調査をして合理化をはかっていくというようなことが出ておるわけですが、この地方連絡協議会というのはどんな構成になっているんですか。
#17
○政府委員(上林英男君) 補助金適正化法の施行に伴いまして、補助金適正化法を円滑に運営いたしまするために、中央におきましては関係各省から構成いたしまする中央連絡協議会を作ったわけでございますが、出先機関のこれに対しまする会合といたしまして、今御指摘の地方連絡協議会を設けたわけでございます。従いまして、この地方連絡協議会の構成員は、出先におりまする、かつ補助金を持っておりまする関係各省すべてがこれに参画いたしておるわけでございます。
#18
○成瀬幡治君 それは、単位は県単位ですか。
#19
○政府委員(上林英男君) それは、この幹事役を大蔵省がいたしておりまするので、各財務局単位に構成をいたしております。
#20
○成瀬幡治君 これは間違っておったら訂正しますが、大矢君がたしか、民間へ委嘱した何かの報告書のようなものを、あなたの方に出されたらどうだというような資料要求をしたと思うんです。それはその後どうなっているんですか。
#21
○政府委員(上林英男君) その資料、実は印刷の関係もございまして、関係の担当課長が大矢先生のところにお伺いいたしまして、いろいろ御説明をするということになっているはずと聞いております。で、ただ、まだ先生お忙しくて、何かお目にかかってはおらないというふうに伺っておりますが、実はその資料自体は、印刷の関係もございますので、まだお届けをしていないのでございますが、帰りましてできるだけ早く措置するように伝えたいと思います。
#22
○成瀬幡治君 それは非常に大部なものなんですか。
#23
○政府委員(上林英男君) 本にいたしまして百九十ページぐらいの本でございまして、余部がなくて、この関係につきまして大矢先生に直接担当の課長が御説明をするということで、大矢先生にお時間をあけていただくようにお願いをしているということを聞いております。
#24
○成瀬幡治君 それから、この法律とは別に、何か予算編成方針で圧縮しておやりになるものがあるわけですね。たとえば個人に渡る場合は幾らやるかとか、あるいは都道府県別にしたら幾らとかなんとかというような、あなたの方が基準を設けて圧縮しておられるという話を聞いているわけですが、それはどんなものか。
#25
○政府委員(上林英男君) 従来も、補助金の整理合理化につきましては、たとえば零細の補助金につきましてはこれを整理統合するということをやって参ったわけでございますが、三十六年度の予算編成にあたりましても、一都道府県当り十万円以下、一市町村当たり二万円以下、一個人当たり千円以下のものにつきましては、これを整理統合するという方針でもって査定をいたして参ったわけでございます。
#26
○成瀬幡治君 どのくらいですか、圧縮をされた総額は。
#27
○政府委員(上林英男君) 三十六年度の予算の編成にあたりまして、ただいま申しました零細化のゆえをもちまして整理をいたしましたものが、千三百万程度ございます。
#28
○木村禧八郎君 われわれのいただいた資料では、約二十九億の整理がなされている。これは三十六年度だけじゃないのですか。
#29
○政府委員(上林英男君) 今申し上げました千三百万という合理化額は、零細化のゆえをもちました整理合理化額でございます。三十六年度におきまして整理合理化いたしましたのは、御指摘のように二十九億でございます。それは全額でございまして、今申しました零細化のほかに、目的を達成しました補助金とか、そのほか補助率の合理化統合というようなものを含めまして、二十九億でございます。
#30
○木村禧八郎君 今度ですね、所得倍増計画に関連して、地域開発の問題ですね、やるわけですね。あれをやって、またそういう、その補助金とかそういうものがふえてくるのじゃないかと思うんですが、どうなんですか。
#31
○政府委員(上林英男君) 私どもよく補助金の整理合理化ということを申し上げるわけでございますが、その趣旨といたしまするところは、もちろん、目的を達成いたしたようなものとか、能率の悪いものとかというようなものは整理をし、できるだけ合理化をしていきたいという趣旨でございます。国家活動が福祉国家的になって参りまして、さらにその活動が拡大されて参りますに伴いまして、補助金の総額自体につきまして、毎年実は増加をいたしている現状でございますが、整理合理化と申しますのは、そういう補助金をできるだけ効率的に使っていく。貴重な国民の税金を財源といたしまするものでございますので、それをできるだけ能率的に効率的に使っていく。その中にたとえば目的を達したもの、あるいは零細であるものというようなものにつきましては、さらにこれを能率的に使いまするために合理化し、他の財源に向けていくというのが目的でございますので、トータルで、全額でもって見ていただきますと、あるいは補助金の額自体はまあ上っているという場合もあるわけでございます。
#32
○木村禧八郎君 これは税制調査会あたりでも問題になったと思うのですけれどもね。補助金、負担金、交付金等については、中央地方の財政の調整の問題と関連しまして、また事務配分との関連もあるわけですがね、そういう点から考慮はされていないのですか。たとえば負担金なんかにつきましても、補助金、負担金などにつきましても、ここまで生活保護関係などについては機関委任みたいなことをやっているわけですね。ですから、地方財政に十分な財源措置をやれば、こういう国からの負担金というようなものは、補助、負担金は整理できるわけですわね。そのかわり、地方財政の方に措置をしなければなりませんけれども。この問題は単に金額だけでなく、もっと大きな立場から中央地方の財政調整の問題、それから事務配分の問題、そういうものと関連して、やはりこれは検討されるべきじゃないかと思うのですが、そういう観点から検討されたことあるのですか。
#33
○政府委員(上林英男君) 今御指摘ありました点につきましては、まさに私どもそういう考えをもっていろいろと研究をいたしておるわけでございます。ただ、今の問題につきましては、税制調査会その他でいろいろ論議のあるところでございますし、なお、その結論がもちろんまだ出ておりませんが、予算編成の過程におきましては、そういう財源配分だけの問題というよりもむしろ、何といいますか、補助事業の適正な執行あるいは国家的な意思を地方公共団体を通じまして適正にかつ能率的に実施して参りますためには、財源だけの問題でなく、むしろ補助事業としてつかまえた方がいいという議論ももちろん各省から出るわけでございます。それらの両方の立場から、適当ないい制度を考えていくというのは確かに必要なことだと私ども思っております。
#34
○木村禧八郎君 これは地方自治の問題とも関連してくるのでありまして、補助金、負担金、こういうものを通じて中央集権的な、地方自治体の支配の形態がそこにまああるわけですよね。ですから、そういう点からもこの問題は検討していかなければならぬ問題なんですがね。それから、特に中央はこの補助金やなにか負担金を整理するといっても、逆に、たとえば今度国民年金の事務なんかを扱わせる場合に、その事務費なんか非常に実際より少ないのですよ。むしろ多く与えなければならぬ面もあるわけですよね。ただ少なくするだけでなくですよ、そういう面からも総合的に考えなければならぬので、そういう総合的な検討を早く、これはもうずいぶん前から問題になっているので、そういう点についての調査なり研究なり、結論を早く出さなければいけないと思うのです。それはどこでやっているのですか。税制調査会にまかしてあるのですか。その結論をもってやると、そういうふうなことなんですか。
#35
○政府委員(上林英男君) 私の実は専門でございませんが、大蔵省の中におきましては、主税局、主計局、参画いたしておりまして、基本的には税制調査会で御審議を願っておるわけでございます。もちろん大蔵省だけの問題でもございませんので、よく研究をいたしまして検討いたしたいと考えております。
#36
○木村禧八郎君 それはまあ研究されることは当然だろうと思うのですけれども、その研究されるときに、今私が申し上げたように、そういう点からのこれは研究をしなければならないのですね。ただ零細な補助金を、都道府県当たりで十万円、市町村当たりで二万円、個人当たりで一千円、こういう零細なものを整理統合するとか、そんなようなことじゃいけないのですよ。もちろん、こういう点も不必要とは言いません。しかし、またふやす面もあるのですよ、必要な場合には。また整理するばかりが能じゃないのですよ。ある点では、ふやすべき点もありますよ。そうしてもっと今話したような地方財政との、地方中央との行財政に関連して、その事務配分をも含めて検討しなければ意味をなさないのですよ。そういう着眼で一つ研究さるべきだと思うのです。まあ、これは希望しておくだけです。
#37
○成瀬幡治君 これはあなたの方の出された資料じゃないのですけれども、方針として何か六つほど方針があるようですね。二十九億圧縮されたのですが、一番多く圧縮されたのは、たとえば補助金をもうやらなくてもいいのだ、目的を達してしまったというのが多いのか、どれが一番多いのですか。それについて六つだといって、あなたの方にはわかりますか。
#38
○政府委員(上林英男君) これは分類がいろいろございますが、一番大きな金額を占めますのは統合という項目でございまして、私どもの補助金の整理合理化方針では「目的類似の補助金等で統合により経費の効率化、重点的配分等の効果が期待できるように極力統合する」という方針がございますが、これに基づきまして類似の補助金を統合いたしまして、整理をいたしましたのが十一億でございまして、金額的には一番大きいのでございます。
#39
○成瀬幡治君 民間の団体、私はこれは数年前かもしれませんが、黒い羽根とかそういうような運動をするおかしな団体に、何といいますか、補助金というものが出ておったようなことを記憶しているのです。今、まあ、こういう民間団体に対する補助金は逐次整理圧縮する、こうなっておりますが、民間団体に今どのくらいの団体数に出ておりますか、また額はどのくらい出ておりますか。
#40
○政府委員(上林英男君) 恐縮でございますが、今ちょっと資料を持ち合わせてございませんですが、相当件数としてはあるようでございまして、ちょっと資料を持ち合わせておりませんので、御容赦願いたいと思います。
#41
○木村禧八郎君 どうも法規課長だけでは答弁できないので、困るので、希望的な意見になっちゃうと思うのですけれども、今度後進地域の開発に関しての補助の問題で自治省と大蔵省とだいぶ意見の違いがあったのですが、後進地域の開発に対する補助については大体基準を、いわゆる財政力指数ですか、あれによってやるようですけれども、ああいうやり方でいいと思っているのですか。後進地域の開発の場合、財政力指数だけで判断したのでは、私は実情に合わないと思うのですよ。補助の基準ですね。それはこういうことなんですよ。財政力指数は御存じですね、失礼なようですけれども。あれですと、基準財政需要で基準財政収入を割ったものでしょう。ところが、市なり地方団体では、その市ならその市の、たとえば収支だけでは、それはある年度は黒になるときもあるし、赤になるときもあるし、それだけで地方の開発をやる場合の基準にはならないと思うのですよ。それだけじゃ。それで地方の住民の福祉を増進させるとかなんとかいう場合、それだけでは何か非常に単純だと思うのですよ、あれだけでは。その点については、もっと、もう少しいろんな総合的な条件ですかを考慮してやりませんと、あれだけではほんとうの、その市だけならもうもちろんわかりますが、その地域の開発を考える場合にどうも私は不足のように思うのです。この間ね、大蔵省と自治省で補助率の問題についていろいろ議論されたようですが、そのときどうも感じたのですがね。
#42
○政府委員(上林英男君) 未開発地域の負担割合の適正化と申しますか、かさ上げと申しますか、それをはかりますために、どういう基準が適当であるかというのは、確かに御指摘の通りむずかしい問題があると思います。もちろん、議論の過程におきましても、単に財政力指数だけでなくして、それの地域の事業量なども勘案して考えたらどうかというような議論ももちろん出ておりましたが、確かに事業量というのも一つの方法かとも思いますけれども、事業量自体もその年度によりましていろいろと変化があるわけでございまして、またそれだけでもって十分であるとも言いがたい点もあるわけでございます。今回の措置につきましては、きわめて簡単な、しかし財政力指数というものは、やはり未開発地域にとりましての測定をいたします場合の基本的な基準でもございますので、それを基本的なデータといたしまして、ああいう措置をとったというわけでございます。
#43
○天田勝正君 この補助金については、中央連絡協議会とい行うのがあって、いろんな調査をしていると思うのですが、資料によるというと、三十一年度以降、大蔵省財務局よりいろいろ補助金等の実態調査を行なったというのと、民間識者に依頼して、第三者の立場から実態調査を委嘱して、長期的に調査をする、こういうことになっているのですけれども、その民間の方は継続しているとしても、大蔵省の方でまとめたものはどういう形でか報告されているのですか、公表されているのですか。
#44
○政府委員(上林英男君) 大蔵省が行なっておりまする補助金の実態調査につきましては、その結果につきましては、公表はいたしておりませんが、その結果につきましては財務局に通知をいたしまして、財務局もよく了承しておりますと同時に、関係各省にもこの旨申し伝えまして、直していただくところは直していただくようにし、また予算の編成にあたりましても、そういうことにつきまして留意をいたしまして、予算編成の役に立てているわけでございます。
#45
○天田勝正君 この大蔵省の資料じゃないのですけれども、特例措置によって三十六年度なら三十六年度、三十五年度なら五年度、それぞれに何ぼ節約したというのが出ているわけですけれども、これはそうするとあれですか、ただ部内でそういう話し合いがついたというのか、大蔵省だけで判断して、こういうのは打ち切ってよろしいような観点から予算の、面からはずしていくと、こういう措置だけやっておるわけですか。
#46
○政府委員(上林英男君) もちろん、予算編成の過程におきましては、各省と御相談をいたしまして予算を編成するわけでございますので、その補助金の整理合理化につきましても、各省と打ち合わせをいたしました線によりまして整理合理化をいたしておるわけでございます。
#47
○天田勝正君 そうすると、ここに三十一年度二十七項目、三十二年度三十五項目という工合に項目をあげてこれが整理されておりますが、ちゃんとこれは適正化中央連絡協議会で承認されたものが、あるいは合議に達したものが整理される、こういうことですか。
#48
○政府委員(上林英男君) 補助金適正化協議会は補助金の適正な執行を確保いたしますためにどうしたらいいかという御相談をいたす場でございますので、そこらでいろいろ議論が出ましたことは、予算編成の際におきまして、その資料にいたすわけでございます。もちろん、そういうようなここで議論になりましたこと、あるいは実態調査によりまして得ました資料などを参考にいたしまして再編成をいたしますが、予算編成自体は、御存じのように、各省といろいろ打ち合わせをしてやるわけでございます。その結論につきましては、適正協議会に諮るというようなことはいたしておらないわけでございます。
#49
○天田勝正君 そうすると、民間有識者の委員に委嘱して調査された、そういう調査された結果についてはどこかで決定をされて、それから補助金が整理されるなり存続されるなり、こういうことになると思うのです。その機関はどこなんですか、中央協議会ですか。
#50
○政府委員(上林英男君) 民間の方々の実態調査につきましては、公正な第三者の立場に立たれた人たちに補助金につきまして実態調査をしていただきまして、それらの補助金の問題点など指摘していただき、長期的な観点に立ちまして補助金制度の合理化をはかっていきたいという趣旨でございまして、民間の有識者の方々がなさいました実態調査に基づきまして、今まではもちろん主計局も、それから関係の各省の方も入っていただきまして、民間有識者の方々から実態調査の結論につき、あるいは御意見につき、いろいろと伺うわけでございます。それによりまして、関係各省の人々もいろいろそれを参考といたしまして、今後の運営なり予算要求なりにつきまして反省の資料にしていただくわけでございまするし、それに基づきまして、大蔵省の主計局におきましても、それを参考にいたしまして予算編成をやっていく、こういうことをやっておるわけでございます。
#51
○天田勝正君 つまり、民間有識者の調査の結果そのものが、別段直ちにもってその整理なり存続なりということにはなっていない、参考にしておる、こういうことですね。
#52
○政府委員(上林英男君) ただいまのところ、そういうことで運営いたしておるわけでございます。
#53
○天田勝正君 民間有識者の委嘱は、どういう基準でどういう人を委嘱されていますか。
#54
○政府委員(上林英男君) 何か今資料をお手元にお配りをいたしましたと思いまするが……。
#55
○天田勝正君 来ていれば、あとで見るからよろしい。それでは基準だけ。
#56
○政府委員(上林英男君) 基準と申しますと、民間の有識者の方々という基準でございまして、恐縮でございますが、具体的に名前を申し上げますと、稲葉秀三さん、国民経済研究協会理事長でございます。それから東京大学教授の川野重任さん、それから一橋大学教授の木村元一さん、日本銀行理事の佐々木直さん、それから読売新聞社論説委員の千葉成夫さん、日経の編集局長の佃正弘さん、朝日新聞社論説委員の土屋清さん、毎日新聞社技術局長の平岡敏男さん それから東京新聞社論説委員の福良俊之さん、日本放送協会解説委員室長の藤瀬五郎さん、それから立教大学教授の藤田武夫さん、旭化成の専務取締役宮崎輝さん、それから経済同友会事務局長の山下静一さん、こういう方々でございます。
#57
○天田勝正君 顔ぶれが何せあまりりっぱ過ぎて、それならば、たとえば厚生関係の末端に出張して調査などというようなことは、実態調査といっても、それはやっておられないわけですね。
#58
○政府委員(上林英男君) 実際にこの方々に御出張願いまして、調査をお願いしております。現在までのところは七回やっております。
#59
○天田勝正君 まことに唐突な質問なんですが、補助金というものは、どこの党だって、全部いけない、こういう主張はできないのだし、また全部残せという主張もできないのだし、従って、整理を目的としてこういう中央協議会などができたとしても、しかし、より新しい項目で、そうしてさらに増額しなければならない、そういうものが数の中では私は出てくると思うのですがね。そういうものを何か利用しておりますか、行政の上に。
#60
○政府委員(上林英男君) 先ほど申し上げました通り、補助金の整理合理化といいますのは、単にやめてしまうというだけの目的ではございませんので、貴重な国民の税金をもとにします補助金の最も効率的な運用をはかる。そのためには、たとえば目的を達したもの、あるいは零細補助金でやらなくてもいいというようなものは整理をいたしますが、そういうものの浮きました金をさらにもっと効率的な運用をはかっていくという趣旨でございますので、具体的には、補助金の総額といたしましては、やはりこれだけ国家活動がふえて参りますと、増額されているというのが実情でございます。
#61
○天田勝正君 これから申し上げるのが唐突な話なんだけれども、たとえば、今、純農村でない限りは、すべて今日一番地方財政上でも困っている問題は屎尿処理なんです。まことに妙の話ですが、屎尿処理なんです。これがおそろしく予算を食うんです。今この点につきましては、多分国からは、基準はあるけれども、その基準の四分の一が補助されているはずだ。大かたの府県では、それに準じて十分の一くらい補助されている。従って、あと残った六割五分くらいのものが地方自治体で負わなければならない。半分くらいは、うまく陳情などをすれば起債を認められる。しかし、その基準というものがあるから、残りの数字的半分というわけには自然いかない。こういうことになって、大体一万くらいの人口を処理するならば、どうしたって一億はかかる、こういう始末なんです。ところが、ちょっとした町は、今日は一万にあらずして、もう三万、五万というようなことになる。こういうので、実にもって閉口しているのが今日なんですね。こういう環境衛生というものが、いかなる国に比しても日本は一番落ちているわけですね。衣料とか食糧とかという問題などから比べて、問題にならない。こういう点は、どこかで調整して、まあ増額するなり、あるいは適切な起債措置なり、あるいは金融措置なり、こういうような結論がどこからか出ていかなければならないのですが、それは今日中央協議会というものが何らかその役割を果たすのですか。
#62
○政府委員(上林英男君) 今御指摘ございましたようなことは私もよく聞いておりまするが、ただ、今御質問になりました補助金適正化協議会と申しますのは、補助金適正化法の施行を適正にするという目的をもちまして作られましたものでございまするので、何と申しますか、補助金の適正化法が成立いたしました経緯と申しますと、それは、その当時までは補助金の取り扱い方が非常に乱雑でもって、非常に不正不当事項が多かった。従って、補助金を扱う方々の気持をこれで引き締めていただくと同時に、手続もきわめて今まで確定されたものがございませんので、この適正化法によって、そういう手続面からいっても、また取り扱う心がまえからいっても、その適正化をはかっていこうという趣旨でございまして、それに基づきます補助金適正化協議会でございます。今申されましたような点につきましては、むろん非常に大きな問題でございまするので、各省ともよく御相談をいたしまして研究したいと思います。
#63
○天田勝正君 これは何しろ法規課長に質問して実は解決つく問題ではないことは、私も承知して申し上げているので、政務次官がおりますから、希望だけにしておきますがね。地方自治体の予算というものは、道路ならば五百メートルのところを三百メートル、二百メートルにして、予算を半減する、三分の一減にすることも可能なんです。ところが、屎尿処理場のごとき問題は、一億は、どうやったって一億はかかる。切りようがない。半分作っておくというのでは、やりようがない。ですから、こういうものこそ注意をしていただかなければならぬことじゃないか。そして私らは、個人からするならば、オリンピック招致というものはまことに感心しないのだけれども、しかしきまった以上はしようがない。これを整備しなければ観光も何もあったものじゃないのです、実際。大都市周辺では、これはすぐ二、三年先にえらい問題になってくると思うので、ぜひ、今唐突なような問題であるけれども、たまたま補助金の法案がここにありますから、一つ頭へとめておいていただいて、何か政府部内でもこの点については一つ御相談願いたいと思う。希望いたしておきます。
#64
○政府委員(田中茂穂君) ただいまの御指摘の屎尿処理の問題は、これはまことに御指摘の通りでございまして、環境の整備の上からいいましても、また文化国家の建前からいたしましても、これは完全に処理しなければならない問題かと存じます。そういうことで、ただいまの御指摘は十分尊重いたしまして、積極的に今後のこの処理についての補助その他については検討いたしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
#65
○清澤俊英君 大蔵委員会調査室で出した資料を見ますと、今年補助金の整理統合をやって約二十九億円の整理ができた、こうなっているのですがね。その反面、「一般会計に占める補助金等の状況」という表を見ますと、奨励金が三十億円三十六年度からついているのですが、この奨勧金というのは何に出すのですか。どこへ出ているのですか、三十億円は。
#66
○政府委員(上林英男君) だたいま御指摘のございました奨励金は、麦作の転換費の補助でございます。
#67
○委員長(大竹平八郎君) よろしいですか。
#68
○清澤俊英君 はい。
#69
○委員長(大竹平八郎君) 他に御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、これにて討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより採決に入ります。補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#72
○委員長(大竹平八郎君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#74
○委員長(大竹平八郎君) 次に、地方公共団体の負担金の納付の特例に関する法律を廃止する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は、順次、御発言を願います。
#75
○永末英一君 昨年度から交付公債制度は特別会計分についてはやめになりましたが、今年は一般会計全部をやめてしまうという法案ですけれども、交付公債というのはいわゆる支払いを延ばすという意味で、地方団体としてははなはだありがたい制度です。ところが、昨年度制度が切りかわろうというときに、一般の資金運用部引き受けで地方債に付するということになると、地方団体がワクを認められる地方債のワク内に食い込んできはしないかということを懸念したのですが、そういうことはございませんということで、一年間実施をされた。ところが、実際は地方団体にしてみれば、地方団体は黒字だと申しても、その黒字というのは、そこにそれぞれの赤字団体が事業を圧縮していわば黒字を出してきたことが原因であって、あなた方が考えられておられるように、地方団体もどんどんうまく財政状態が好転してきたとは言えぬと思うのです。ところが、こういうやり方でしまして、いわゆる地方団体が要求する全部を地方債の中でまかなえるというような方針が徐々に打ち出されてくれば、地方団体としては交付公債の方がよかったじゃないか、こういう意見も出てこようと思います。特に交付公債では国の費用分担と地方団体の負担部分とが明確でないというのでありますけれども、この制度をとりましても、現金納付をせしめる分と、それから地方債で大蔵省が引き受けを認める分というものとのけじめは、これは地方団体の方にはなくて、むしろ大蔵省にある。こういうことになってくると、地方団体としては、この制度を必ずしも歓迎すべきものではないと思う。その辺のことについてどのように運用され、またこれを今のような観点で地方団体が相当不満を持っていると思うが、その点についてどう処理されようとしているのか。
#76
○政府委員(上林英男君) ただいまの問題につきましては、御指摘のような御意見もあるかと思いますけれども、交付公債につきましては、昭和二十八年度に地方財政の非常に困窮いたしておりましたときに作りました制度でございまして、この交付公債の制度を続けて参りますと、これは地方団体の予算には編入されませんで、いわば債務負担の議決でもってやられる。従いまして、必ずしもこういう制度は健全ではないのではなかろうかという議論も一方にあったわけでございます。従いまして、地方財政が好転して参りますに伴いまして、こういう制度を改めまして本来の現金納付の制度に帰ったらどうだろうという意見が強うございまして、昨年度、今御指摘のございましたように、特別会計のものにつきましては交付公債をやめまして、資金運用部の起債のワクの問題として処理をいたすことになったわけでございます。なお、この三十六年度におきましては、港湾特別会計ができることになっておりますので、その関係もございまして、残っております一般会計につきます直轄事業の負担金の割合が非常に小さくなって参りますので、この際交付公債をやめて、従いまして、一般的に借入金につきましては起債のワクの中で処理したい、こういうことにいたしたわけでございます。
 今お話のありましたような点は、公共団体の、特に三十六年度の地方財政の計画につきましては、相当の増収もございますし、地方財政全体といたしましても相当の黒字が出て参っておるわけでございますので、財源的には十分地方団体のいろいろな行政施策をやっていけると私どもは考えているわけでございまして、なお、この起債の処理にあたりましては、今御指摘のような点を十分考えまして善処いたしたいと考えております。
#77
○永末英一君 昨年この制度が切りかわりましたときに、公共事業に対して交付公債分で地方団体が支払っておった比率があろうと思う。これを一般地方債に繰り入れてしまうということになると、地方団体の事業をやっていく上で、いわゆる一般の地方債に依存しておった一定の割合があろうと思う。そこで私が希望しておきたいのは、少なくとも昨年の切りかえ時には額もはっきりして、割合もはっきりしておった。これが今後その割合が徐々に一般の地方債のワク内に食い込むということであっては困るので、少なくとも昨年の交付公債でやっておった分が一般の地方債に今後食い込まないようにやっていくということは、確約できますか。
#78
○政府委員(上林英男君) 私から実はこの問題を答弁するのは適当ではない、これは理財局長から答弁するのが、妥当だと思いますが、御趣旨の点では、よく理財局長に申し上げて、善処いたしたいと思います。
#79
○成瀬幡治君 赤字団体――地方財政が健全化したとあなたは言われたが、実際まだ赤字団体がある。あるいは超過税を取っておるような団体もある。そういうところに対しては、どういう措置をとられるのですか。
#80
○政府委員(田中茂穂君) 今、理財局長を呼びにいきますから、しばらく……。
#81
○委員長(大竹平八郎君) 速記をやめて。
   午前十一時四十一分速記中止
   ――――・――――
   午後零時五分速記開始
#82
○委員長(大竹平八郎君) それでは、速記を起こして。
 委員長より一言政府当局に御注意申し上げます。関連事項もありますので、なるべく他局の方も出られるように、今後議事の進行上御注意を願いたいと思います。
 なお、御出席は、堀込地方資金課長が見えております。
#83
○永末英一君 昭和二十八年に交付公債制度ができましたときは、地方団体としては、従来、この起債をもって地方団体の事業費の一部に充てようと考えておったものの上に、起債が認められないけれども交付公債が認められる、こういうので、交付公債によって事業を遂行していく、いわば地方団体としてはいわゆる自分の地方団体に与えられる地方債のワク以上のものとして考えておった。それが昨年度特別会計に関するものが地方債の中に一括して取り扱われるというように変更され、今回また一般会計分についても同様の取り扱いを受ける、こういうことに提案されているわけでありますが、地方団体が一様に心配いたしておりますのは、従来、これがいわば別ワクであったという覚感が、一緒に取り扱われるために、だんだん地方債のワク内で操作をされる、こういうことになると、非常に地方団体の事業の遂行上不利を来たすということを心配している。そこで、この法案を提出されるにあたっては、少なくとも昨年度われわれがそういう懸念をして質問いたしましたときには、そういうような不利益な処置はいたしませんということが大蔵省側の答弁でございました。そこで、今回一年間の経験にかんがみ、地方団体としては、そうは言ったにかかわらず、やはりいろいろなところでやりたい事業を起債にお願いする場合に削って、やはり地方債のワクでやらなくちゃならぬと考えている部面があるわけであります。
 そこで、私の申し上げたいことは、制度は変えられたにしても、従来地方団体が考えておったように、少なくとも公共事業分について従来交付公債で事業をしておった比率がある。そうしてまた一般の地方債に適用事業として地方団体にお願いをしておる事業分、それに対して認めた地方債の比率がある。この比率を合計してこれからも地方債のワクを考えていかれる御方針であるかどうかということを伺いたい。
#84
○説明員(堀込聰夫君) 従来、本年度より交付公債を廃止しまして、分担金の納付になりました事業に対しましては、地方債計画としては百六十億の直轄事業債を用意しておるわけでございます。百六十億の金額は、現在の国の予算によります直轄事業の地方分担金に対しまして、その地方負担の金額を見るという計算にはなっておりませんので、直轄事業の裏にあります負担を金額地方債で見るということにはならないと思いますけれども、最近の地方財政の状況に照らしまして、百六十億ぐらいの起債のワクがあれば、大体その財源措置には困らないだろうという自治省との御相談の上で、百六十億地方債計画に計上した、そういう数字になっております。
#85
○永末英一君 私はその百六十億というような数字について質問を申し上げているのではないのであって、地方団体の財政困窮の実態は、地方団体が事業を圧縮していわば財政上のつじつまを合わしたのが、好転と映っているのが原因だと思うのです。そこで、そういう観点からいたしますと、私があなたの方の考えを伺いたいのは、少なくとも交付債を許しておったときに与えられておった地方債のワクと、交付公債のワクと、いわば合計したものが今後も地方債全体として考えられる場合に考えられてこなければ、地方団体としてははなはだ不利になる。今あなたが御答弁になったように、百六十億というのは必ずしも従来交付公債として扱っておった全部の事業をカバーしておるのじゃないという御答弁、そうであれば、もしそういうことが、ことしはそうであっても、大部分そうかもしれませんが、だんだんそれが一般の地方債に食い込む形になっては、地方団体としてははなはだ不利益な措置を受けることになるので、少なくとも昨年度の今申しました二つの比率の合計したものを今後地方債のワクとして地方団体に認めていくんだと、こういう御方針でいかれるのかどうかということを伺いたい。
#86
○説明員(堀込聰夫君) ただいま御質問の、今までの直轄事業の交付公債が地方債制度に切りかわることによって、直轄事業以外の地方債事業がどういうような影響を受けるかという御質問と承りました。私どもの方の、昨年の地方債計画は――ちょうど二千億の地方債計画になっておりますけれども、直轄事業以外の各事業、いろいろな項目がございますが、いずれもそれぞれの事業の持つ性質、一般の会計の事業、公営企業の事業といろいろ種類がございますが、おのおのにつきまして、それぞれの事業の緊急性その他を勘案しまして、昨年度の千五百五十五億から二千億に飛躍的に伸ばしております。その伸びは、全体の財政投融資の伸びは二二%であるのに対しまして二七%の増ということに、大体の計数になっておりますけれども、そういうようにおのおのの事業の緊急性に応じまして飛躍的に伸ばしまして、地方団体の緊急の事業に支障がないように計画を組んでおる、こういうように考えております。
#87
○永末英一君 それでは、結論としては、こういう制度に切りかえても、いわゆる一般地方債の中に食い込むということではなく、地方公団には、従来交付公債制度によって利益を受けておった、その利益の度合いは保証すると、こういう御方針と了解してよろしいか。
#88
○政府委員(西原直廉君) 保証するとかいうことになるとあれかと思いますが、現実の数字といたしましては、二、三年前にはまだ千億くらいの地方債の全体の起債のあれでしたけれども、ただいま地方資金課長から御説明申しましたように、実は三十五年度でも相当飛躍的に地方債は増加したのです。それがことし三十六年度におきましては、ただいま御説明申し上げましたように全体として二千億、千五百五十五億に対して約四百五十億増加しているわけです。で、さらにある程度、実質的に申しますと、一般会計債とまあ地方債と分けまして、今お話しの直轄事業債、これは交付公債がかわったと思いますが、この交付公債制度をやめろというのは各都道府県、各知事の方々の強い御要望であったわけです。そこで、そういうことを考えました結果、昨年三十五年度から直轄事業債を特別会計分についての直轄事業債というふうに変えまして、交付公債制度をやめたわけです。で、これはいろいろな意味で、交付公債というのはどうしても地方財政をむしろ悪化することになるんだというのが各都道府県、あるいは知事等の御意見でございまして、そういう悪い制度はやめるべきだ、それぞれでやはり考えるべきだと、そういうことに私どもの方は御賛同申し上げたのですが、直轄事業債、こういうものに切りかえまして、これは漸次、むしろこういうものは直轄事業債自身といたしましても、こういうような制度で置いていくべきがいいのか、あるいはこれをむしろ、いろいろお話がございましたように、それぞれの性格に応じてもっと違うものに変えていった方がいいのではないかということは今後考えられるわけです。
 一般会計債、直轄事業債、それから公営企業債、それからことし始めました特別地方債、こういう大体四つの種類に分けておりますが、一般会計債は、御承知のように三十五年度が五百六十億、ことしは五百八十五億というふうに、二十五億ふえております。しかし、ただ二十五億のようでございますけれども、この五百六十億のうちには災害の関係のものが相当あるわけでございまして、この災害復旧事業の関係は五十五億、むしろ三十六年度は災害がございませんですから要らないわけです。ですから、この二十五億ふくれておりまするが、この五十五億災害の関係で減ったことを考慮に入れますと、八十億ここで実質的にはふえている、こういうことに相なります。それから直轄事業債が三十五年度が百六十億、三十六年度も百六十億。それから公営企業債、これは水道、上下水道、あるいは地下鉄、その他いろいろなものがこれにございますが、これが三十五年度には七百八十億のものが千百十五億というふうに飛躍的に伸びておるわけでありまして、いろいろな、上下水道あるいは清掃とか地下鉄、そういう関係のものは、この関係で非常に工事が進捗することになるのじゃないかと思うのであります。それから特別地方債、これは例の厚生年金とかなにかの関連的なものをこれに書いたわけでありますが、三十五年度五十五億が、三十六年度が百四十億。それで合計いたしまして、さっき申し上げましたように、三十五年度の千五百五十五億が二千億でございますが、実質的には先ほど申し上げました災害復旧の関係で五十五億ふえておるわけです。むしろ約五百億大体五百億が三十五年度に対し三十六年度はふえたということを申し上げていいのじゃないかと思うのです。
 今後の考え方でございますが、これはやはり所得倍増計画なんかにございますように、今後やはり公共的な投資というものはふえていくわけであります。水道あるいは下水道、それから上水道地下鉄、こういうような関係のものは今後もやはり相当ふえるべきであろうと思いますので、地方債の関係において今後やはりこれが減るというようなことは、ちょっと今のところむしろ考えられない。もちろん、今後の一般にどの程度資金を供給できるかという面からいろいろ考えなければならぬと思いますけれども、これは減るというようなことは今後考えられない、そういうふうに思うのであります。
#89
○永末英一君 局長さんの交付公債に対する考え方は、それは交付公債を求めることが非常に至難であるというので、もしこれが一般の資金運用部資金が充てられるものならば楽だというので切りかえてくれというのが、地方団体の要求の一つの原因でもあったのだと思うのです。ところが、それはいいのでありますけれども、現金納付をやる場合に、現金納付分と、あなたの方で直轄事業債といって引き受けられる部分との比率というものは、あなたの方の予算で、頭から、ことしはこれだけは直轄事業債でやるのだ、こうきめてくると、従来の交付公債制度によれば、ともかく金額一応やってもらって、あとの支払いだけは交付公債ということを認められればそれでやっていくという、むしろその点では楽であるが、ただ、まあ先ほどのようないろいろな、隴を得て蜀を望むような考えだから、やはり一般の地方債でいいのじゃないかというのが私は地方団体の考え方の大きな根拠であったと思うのです。
 そこで、今あなたに減らすつもりはないという言葉を伺いましたが、私の伺いたいのは、額ではなくて、そういう意味合いのものでありましたならば、制度が切りかわるについては、この交付公債で従来利益を受けておった度合い、比率はやはり減らさずに、直轄事業債が将来どんな形に変わりましょうともそれでもっていくと、そして直轄事業について地方団体の負担は増大させない、こういう御方針でやっていかれるおつもりかということを重ねて一つ御答弁願いたい。
#90
○政府委員(西原直廉君) 交付公債は今のような点で、むしろ地方団体といたしまして非常に、何というのですか、地方団体自身がほとんど、まあそれがほんとうかどうか知りませんけれども、いろいろ、交付公債をやめたいというお話の一つに今のようなお話もございました。同時に、何か自分達が知らないうちに自然に借金がふえていく、そういうようなことはやめてほしいというのが自治省なり何かの話だったのです。これに対して、まあ建設とかなんとかやられるような面の方はどういうふうにお考えになったか、よく私もはっきりいたしません。しかし、まあこれだけやるのだということになると、自然に金が出てくるのだから、その方がやりやすいのじゃないかというお話もあったのじゃないかと思います。しかし、そういうような、何か知らないうちに勝手に自分の借金になるというようなことはやはりやめるべきだと、そのために自然に地方債の負債がふえていくという、一体何年後にはこのくらいになるのだというようなことの数字をお示しになって、そういうふうに自然に勝手にふえていくようなことは何かやめてくれというのが、大体地方団体のお話だったわけです。で、まあ建設事業とかなんとか、いろいろなものをどうするかということを一本々々きめるべきでなく、地方としては全体の財政とか、いろいろなもので見ていかれると思いますので、それぞれの事業にこういうふうにつなげていくのがいいのか、それともどうかという点は、これはまあ地方の、つまり全体の負債が一体どうなっていくという面からも、負債ということになると、いろいろ考えなければならぬじゃないかというふうに思うわけであります。
#91
○成瀬幡治君 それじゃ、地方行政委員会でいろいろと議論されておると思いますけれども、まだ再建団体が若干残っている。これは超過課税を徴収しているところもあろうと思いますが、そういうところについては何か特別な配慮をされたかどうか。
#92
○説明員(堀込聰夫君) 現在、地方債の取り扱いは、自治省から府県へ出しました地方債許可方針というのを年度の初めに出しまして、それに基づいて大蔵省と自治省と御相談して起債を許可するというやり方をやっておりますが、この方針は、三十六年度はこれは自治省の間に協議中でありまして、まだ最終的にはできておりませんけれども、御指摘の再建団体等につきましては、これは再建計画をしっかり立てて、自治省その他の指導も受けるという形でやっておりますので、こういうものに対しては、特に起債のあれは一般の地方団体と全然同じの取り扱いになっておるわけであります。そういうもののない、赤字の大きくてしかもそういう再建団体、あるいは現在赤字準用団体といいますか、再建計画と同じような指導を地方財政上受ける団体は、赤字準用団体、財政再建法の準用団体といっておりますが、こういうふうな団体は、赤字の金額にかかわりませず、一般の地方団体と同じような起債上の取り扱いを受けるということになっておりますので、そういう問題は起きてこないというふうに考えております。
#93
○委員長(大竹平八郎君) 他に御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、これにて討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。
 これより採決に入ります。地方公共団体の負担金の納付の特例に関する法律を廃止する法律一案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#96
○委員長(大竹平八郎君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#98
○大矢正君 銀行局がいませんから、政務次官にお願いをしておきますけれども、輸出入銀行法の一部改正に関連をして、輸出入銀行の貸し出し残高、これは貸し出し残高が一億円以上の会社の名前、業種別に具体的に会社の名前をあげて金額を出してもらいたい。
#99
○政府委員(田中茂穂君) ただいまの大矢委員の御要望でございますが、先般、銀行局長がおりましたときに同じような御要望がありましたときに、たしか、銀行局長は、個々の貸し出し残についてはお示しいたすことはいかがであろうかと、むしろ大矢委員に、詳細に個別に大矢委員にお示しすることは、これはかまわないのじゃないか、こういうふうに言っておりましたので、資料として出すということは、一応これは保留さしていただきまして、ただいまの御要望に沿うような、大矢委員のお尋ねになる点について、銀行局長と個々に何か御了解していただくような方法を講じたいと思いますが、どうでしょうか。
#100
○大矢正君 これは実は、私は直接もらったわけじゃないのですが、去年のある月を境にして、全部個別に会社の名前をあげて金額を出したやつを私自身持っておるのです。もちろん、これは極秘のものですが、これは正式に輸出入銀行からもらっておりますから、そこらのごまかしで作ったものと違うのです。従って、それを今ここで出せないということはない。これは、委員全部に資料として配ることの是非はいろいろとありますけれども、そうでなくて、個人的にもらったものなんですがもらったのじゃなくて、私がよそから借りてきておる。これはやはり議員に配っておる。衆議院では配っておる。配っておるというか、個人的に渡しておる。だから、参議院の私にくれられないという理由はないと思う。それは何だったら、持ってきて見せてもいい。去年のある月のやつがありますから、これは最近のやつを知りたいものだから、もし、二月の末というのはわからないだろうけれども、一月末ならわかるわけですから、それを何とかお願いしたい。
#101
○政府委員(田中茂穂君) 大矢委員の御要望はよくわかりましたので、十分また局長と相談いたしまして、御要望に沿うような何らの方法を相談いたしたいと思っております。御了承賜わりたいと思います。
#102
○委員長(大竹平八郎君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十七分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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