くにさくロゴ
1960/04/25 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第23号
姉妹サイト
 
1960/04/25 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第23号

#1
第038回国会 建設委員会 第23号
昭和三十六年四月二十五日(火曜日)
   午前十時五十六分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
四月二十一日委員田上松衞君辞任につ
き、その補欠として東隆君を議長にお
いて指名した。
四月二十四日委員東隆君辞任につき、
その補欠として田上松衞君を議長にお
いて指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     稲浦 鹿藏君
   理事
           武藤 常介君
           内村 清次君
   委員
           岩沢 忠恭君
           小沢久太郎君
           太田 正孝君
           小山邦太郎君
           米田 正文君
           田上 松衞君
           小平 芳平君
           村上 義一君
  国務大臣
   建 設 大 臣 中村 梅吉君
  政府委員
   建設大臣官房長 鬼丸 勝之君
   建設省住宅局長 稗田  治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○防災建築街区造成法案(内閣送付、
 予備審査)
○建築基準法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
建設業法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員長及び理事打合会の結果について御報告いたします。
 当面の委員会日程につきましては、お手元に配付の日程の通りでございますので御承知願います。
 二十五日は防災の質疑をやりまして、お昼から建築基準法の一部改正と、建設業法の逐条説明、時間があれば質疑、その次の二十七日は建設業法の一部改正で参考人、参考人としましてあとで申し上げます。昼からは建設業法の一部改正の質疑をやる。それから連休の間の五月二日には建設業法の一部改正、防災建築街区造成法案、特殊土じょう、以上三案の質疑、討論採決まで持っていきたい、かように思っております。それから時間がございましたらばその下に書いてありますが、これは両方ともできないと思いますが、建設基準法の一部改正の質疑をできればやりたい、かように思っております。それで四日ですが、これはどうも連休のずっと間に、はさまっておりまして、いろいろ調べておりますが、この日は一日休むということにはっきりした方がいいと思うので四日は休みます。そのかわりあとでどこか適当な日にいつか埋め合わせをしたい、かように思っております。
#3
○委員長(稲浦鹿藏君) 次に参考人の要求につきましてお諮りいたしますが、二十七日、建設業法の一部を改正する法律案につきまして、全国建設業協会会長の大林芳郎君、それから大畠建設株式会社代表取締役の大畠茂君、全国建設労働組合総連合書記長の唐沢平治君、法政大学の法学部教授の内山尚三君の四人を参考人として出席を要求することにいたしたいと思いますが、さよう決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(稲浦鹿藏君) これより本日の審議を行ないます。
 まず防災建築街区造成法案を議題といたします。前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
 なお本日は十二時半ごろまで一応質疑をやりまして、午後も続行いたしますから一つお願い申します。
#6
○政府委員(稗田治君) 前回の委員会におきまして御要求のございました、従来の防火建築帯造成事業の実績の一覧表につきまして簡単でございますが御説明申し上げます。
 各年度別、地区別に申し込みのございました件数、それから間口というものと、補助交付を決定いたしました件数と間口を年度ごとに一覧表にしてございます。なお間口につきましては、これはメートルでございます。プリントに単位が明示されてございませんので申しわけございませんけれども、メートルでございます。最後のところで一応三十五年度までの各年度の間口、件数等が書いてあるわけでございます。簡単でございますが、資料につきまして御説明いたしました。
#7
○内村清次君 この法律の各条文間におきまして、 公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律これは法律になったわけですが、それと防災建築街区造成法案、それから耐火建築促進法、この法律の条文の間にどういうふうな関連性があるかという点はこの委員会で資料の提出を求めたわけでございまするが、この関連いたしました条文を、またその条文から来るところの性格と申しますか、法律の性格、内容、こういう点を資料によって見てみまして、二、三点を一つ質問したいと思うんです。
 まず質問の第一点は、市街地の改造事業における施行者は、行政庁または地方公共団体となっておりますが、防災建築街区の造成事業では、組合を原則としておる。この点はさきに私もこの委員会で質問いたしまして、この条文の中にも、組合の目的その他も明記されておりまするが、しかし組合を原則としたということは、一体どういうような理由に基づくものであるかどうか。この点を一つ詳しくお話し願いたいと思うんです。
#8
○政府委員(稗田治君) 市街地改造事業におきましては、街路あるいは広場といったような都市の公共施設のうち、重要なものの整備に関連して行なわれる、その近接しておる街区の事業でございますので、これは当然公共施設の整備に伴う関係でございますので、行政庁または地方公共団体が施行するということになるわけでございますが、防災建築街区造成事業は、都市における災害の防止ということを目的とするものでございまして、かつ都市の枢要地帯におきまして行なわれるわけでございます。そこで現在居住している人がそこに再び居住するという必要もございますし、また完成した建築物をその人女が所有するということになりますので、その地区に土地所有権または借地権を有する人々で構成された組合で自主的に行なっていくということが、もっとも適当であるというように考えて組合制度を原則といたしたわけでございます。
#9
○内村清次君 市街地改造事業と防災建築街区の造成事業との施行区域というものは、どういうふうに違っておりますか、その点。
#10
○政府委員(稗田治君) 市街地改造事業の方は、ただいま申し上げましたように、公共施設の整備される地区で、たとえば道路等と関連して行なわれるわけでございますが、なお地区といたしましてその街区が二分の一以上が高度地区になっておる、または防火地域もしくは準防火地域というように制限をされてございますが、防災建築街区造成事業におきましては、その指定される区域の制限と申しますのは、当該区域が全部建築基準法に書いてございますところの防火地域内であること・また都市計画区域内にあるところの建築基準法の災害危険区域ということが、地区を指定する場合の制限になってございます。
#11
○内村清次君 防災建築街区の造成事業を、地方公共団体が市街地改造法を準用して施行する場合に、市街地の改造法にはないところの関係が権利者の三分の二の申し出を必要とする、こういうような規定がこの条文の中にあるようですが、これはどういうわけでしょう。
#12
○政府委員(稗田治君) 従来の耐火建築促進法におきましても、この地方公共団体が急施を要する防火帯につきましては、強制的に事業が執行できるようになっておったわけでございますが、その場合もそれぞれの権利者の三分の二の申し出ということが要件になっておったわけでございます。今回防災建築街区造成法におきましても、そういった、どうしても実施を公共的な立場から必要とするという場合に、地方公共団体が強制的にできる条項を市街地改造法を準用してやるということになっておるわけでございますが、やはり関係権利者の三分の二という申し出を特に必要としたわけでございますが、これはこの事業が都市の枢要地帯で行なわれるという関係から、特に関係権利者の自主性を尊重しまして、その保護をはかったわけでございます。
 なお今回の改正におきましては従来の耐火建築促進法に、地方公共団体が強制執行する場合は、関係権利者のそれぞれの三分の二というふうなことがきめられておりましたので、非常に実際の運用にあたってはなかなか困難を感じておったわけでございます。今回は関係権利者総数の三分の二ということに改めまして、実施ができるだけ可能なように改正をしたわけでございますが、なおその地区は大多数の方々が要望しておるのであるという場合に、強制執行ができるということにいたしたわけでございます。
#13
○内村清次君 この法律の罰則条項ですか、これは基本的には、たとえば公共施設の整備に関連するところの市街地の改造に関する法律のと、また耐火建築促進法の中の罰則条項と、まあこういった罰則条項が一つの基準となり、そしてまたその条文違反の行為に対しての刑の量というものは、比較検討してどういうふうな形になっておるかどうか、それが第一点と、その基本的な考え方と同時に、先ほども言いましたように、この市街地改造に関する法律、それから防災建築街区造成、この法律案のと、それから耐火建築促進法の法律の罰則条項とどういうふうな違い方がなされておるか、もちろんこれは義務違反事項や、あるいはまたこの条項によるところの秩序を維持するというような見地からの罰則条項も、この中に含まれておると思いますけれども、この罰則条項という問題を一つ条文的に、どういう違反をしたときにはどうするというようなことを、政府の方から説明していただきたいと思います。
#14
○政府委員(稗田治君) この防災建築街区造成法案の罰則関係でございますが、これは市街地改造法、あるいは土地区画整理法また従来の耐火建築促進法、それぞれ勘案いたしまして、大体同じ違反につきましては同じような罰則ということで、調子をそろえて作ったわけでございます。
 一つ一つ申し上げますと、六十二条でございますが、これは土地の立ち入り調査を事前に行なうわけでございますが、その立ち入り調査を拒んだり妨げた者につきましての罰則でございます。次は、市町村の許可を受けないで障害物を伐除した者、または都道府県知事の許可を受けないで土地の試掘を行なった者と申しますのは、これは施行者の方に対する規定でございますが、これらの場合にはそれぞれ許可を受けてボーリングあるいは障害物を除去するというような行為を行なうことになっておりますが、それを手続を経ないでやりました施行者に対する規定でございます。次は、市街地改造法十三条第四項の規定によりまして、命令に違反して土地の原状回復をしなかったり、また建築物その他の工作物、物件等の移転命令、あるいは除却命令等に違反しまして、それを履行しないという者に対する罰則でございます。
 六十三条におきましては、申請書または添付書類に虚偽の記載をして提出した者に対する罰則。また次は、この街区を改造いたします場合に、標式等を設けるわけでございますが、その標式を移転したり、除却したり、いろいろじゃまをした者に対する罰則でございます。次は、この市街地改造法十五条の規定によります命令に違反しまして、建築物、工作物その他の物件を移転しない、また所有者に引き渡さないという者に対する罰則でございます。
 第六十四条におきましては、四十五条に、この組合に対しまして建設大臣が、法律の適正かつ円滑な実施を確保するために、報告させたり、検査をさせることができるようになっておるのでございますが、その場合に虚偽の報告をしましたり、検査を拒むというものに対しまして、組合の役員または職員に対する罰則でございます。
 六十五条におきましては、法人の代表者、または法人もしくは代理人、使用人その他従業者がその法人または人の業務または財産に関しましては、今申しました罰則、前三条の違反行為をしましたときに、行為者を罰するほかに、その法人または人に対しても罰金刑が科せられるというわけでございます。
 六十六条におきましては、組合の発起人、役員または清算人に対しましての罰でございますが、第一につきましては、登記を怠った場合でございます。第二は、第二十三条もしくは第四十三条におきまして準用する商法の規定、または五十条におきまして準用する民法の規定による公告−創立総会等の公告でございますが、公告をしない、または不正の公告をしたというものに対する罰則でございます。それから次は二十七条、役員が変更があったときに建設大臣に届け出ることになっておるわけでございますが、その届け出をしないというようなもの、それから組合が設立の登記をしましたときに建設大臣に届け出をすることになっておりますが、そういうような場合に届け出をしない、または虚偽の届け出をしたというようなことについてでございます。次は三十二条は、定款その他の書類の備え付け及び閲覧に関する規定でございますし、三十三条は決算関係の書類の提出、備え付け及び閲覧の規定でございますし、三十四条は会計帳簿等の閲覧というようなことでございますが、これらの規定に違反しまして、正当な理由がないのにこれを拒んだりしたものに対する規定でございます。第四十条第二項または四十七条第二項の規定による認可の申請の際提出すべき書類に虚偽の記載をして提出したときにつきましては、これは定款の変更等でございますが、そういうことにつきまして虚偽の記載をして出したものに対する罰則でございます。次は第四十四条第二項でございますが、組合は、毎事業年度、通常総会の終了の日から一月以内に、財産目録、貸借対照表、事業報告書及び収支決算書を建設大臣に提出することになっておるわけでございますが、この期間のおくれたことについての罰則でございます。次は定款、財産目録、貸借対照表、事業報告書、収支決算書または議事録に記載すべき事項を記載しなかったり、不実の記載をしたときに対する罰でございます。
 第六十七条は、組合でない者が防災建築街区造成組合という名称を用いることはできなくなっておるわけでございますが、これにつきまして違反したものに対する罰というわけでございます。
#15
○内村清次君 先ほど、この罰則条項につきまして、従来の法律形態、たとえば建築基準法や耐火建築促進法というようなものと違いがないという御説明でございますから、この点は政府の御説明をそのまま信用いたしまして、なお私も二、三検討はいたしておりますけれども、それはまあ法制局あたりに聞きたいと思っておったんですけれども、これはまずその質問はあとに保留いたしておきまして、附則の中に、たとえばこの法律ができれば耐火建築促進法というものは廃止される。これはもう第三項で明確になっておりますが、第四項の旧耐火建築促進法の第五条、第六条または第十一条の規定によるという部分ですね、これはどういう意味のものであるか、これが第一点。それからこの項目の第八ですね、住宅金融公庫法の一部改正、それからさらに11の地方税法の一部改正、それと13の租税特別措置法の一部改正、こういった、附則の点で相当広範囲な法律の一部改正がなされておりまするが、この防災街区の造成に対しまして、確かにこれは目的条項にありますように、共同の利益を目的とするというように、公共的な、しかもまた災害を防止する、火災を防止するというような見地に立った法律形態でありますからして、何かこれを、ただいま申しましたような一部改正で守ってやる、優遇してやる、そういった該当者に対しては守ってやるというような一部改正がなされておると思いますけれども、具体的にどういうような点で優遇されておるんだということの御説明を明確にしておいていただきたいと思うのです。
#16
○政府委員(稗田治君) まず第四の関係でございますが、従来の耐火建築促進法におきまして、五条、六条、十一条の規定によりまして補助及びその補助にかかる耐火建築物につきましては、所得税の軽減その他に関しまして、従前の例によったわけでございます。と申しますのは、この補助金を受けました場合に、その目的通り建築資金に従来の耐火建築促進法で充てておりますると、それは総収入金額に算入しないというわけでざいます。これは個人の場合でも、組合の場合でも、補助金をもらいましたものを所得税から抜けるというわけでございます。
 次に、後段でございますが、旧法の第六条の規定によりまして、国の補助金で三十六年度に繰り越されました歳出予算の経費にかかるもの及びその補助にかかる耐火建築物につきましても同じような取り扱いをするということをうたっておるわけであります。
 次は、第八項でございますが、これは住宅金融公庫法の一部改正について定めたのでござい額して、この住宅金融公庫は、防災建築街区内において相当の住宅部分を有する防災建築物を建設する者に対し、その建設に必要な資金の貸付の業務を行なうことができるということ、なお組合が公庫から資金の貸付を受けまして建築しました防災建築物を、その組合員に譲渡した場合に、公庫の貸付金の償還は割賦償還の方法による。一時返済でなしに、組合員に譲渡した場合亀割賦償還の方法によって引き継ぐということを定めているわけでございます。
 それから十一項でございますが、十一項の地方税関係に関する一部改正でございますが、その第一は、耐火建築促進法の廃止に伴う形式的な改正でございます。それから第二といたしましては、地方公共団体が市街地改造法の手続に準じまして、防災建築街区造成事業を行なう場合の建築施設の譲り受け予定者が施設部分を取得した場合におきます不動産取得税につきまして、その軽減の措置を講じようというわけでございます。それから第三といたしましては、防災建築街区内におきまして、公庫から資金の貸付を受けて防災建築物である家屋を新築する者に対する不動産取得税につきまして、その軽減の措置を講じようというわけでございます。第四としましては、組合が防災建築物を建築し、またはその敷地を取得する場合におきます不動産取得税につきまして、その免除措置を講じようというわけでございます。
 次は、十三でございますが、租税特別措置法の関係の一部改正でございますが、第一としましては、土地収用法などによる収用の場合に譲渡所得等に対する所得税または法人税の賦課の特例をこの法律による収用の場合についても認めようというわけでございます。第二は耐火建築促進法の第二十六条の規定と同一の趣旨の規定でございますが、防災建築物の新築に要する費用に充てた補助金の金額は、所得税の計算上、譲渡金額には算入しないということをきめているわけでございます。
#17
○小平芳平君 この第三条、ちょっとお聞きしたいのですが、第三条で、関係市町村の申し出に基づき建設大臣が指定するという、その申し込みですが、きょういただいた資料のこの申し込みの件数、間口というこの申し込みが、今回の法律では第三条に規定されるこの「申出」になるわけですか。
#18
○政府委員(稗田治君) 先ほどお手元にお配りいたしました資料につきましての申し込みと申しますのは、これは従来の耐火建築促進法による建物の補助金という形で申し込みを地方公共団体にした個人の申し込みでございます。従いまして、ここの新しい法律によります防災建築街区の「関係市町村の申出」というのとは違うわけでございます。
#19
○小平芳平君 それで、この口数は違うと思いますが、三十五年度で、大体申し込みに対して決定が件数で三分の一、間口も三分の一くらいになっているようですが、その前の年度を三十四年、三十三年とずっとたどっていきますと、半分くらいの年もありますし、また、もっと申し込み数と決定数の接近している年もあるわけですが、三十六年度の新しい法律による申し込みに対する決定の割合はどのくらいが予想されるでしょう。
#20
○政府委員(稗田治君) 先ほどの資料で、件数、間口等につきまして、年度間に非常に不ぞろいになっておりますが、この点につきまして若干補足して御説明いたしますと、従来の耐火建築促進法の補助金は、防火建築帯の中で建つ建物に対しまして、三階以上のものについて補助をするのでございますが、三階を予定した二階建のものにも補助金を出すという制度になっておるわけでございます。従いまして、建つ建物が階数が違いますと、二階の場合が多いときは間口が非常に伸びたりするわけであります。そういうような関係がございまして、補助金にそう異同がなくとも、若干でき上がった間口延長がその建つ建物の高さの関係で変わっておるわけでございます。今回建物に対する補助金という思想を改めまして、建物の助成方法としましては、中高層耐火建築物に対する融資と、金融公庫の低利資金の融資によって建物自体は助成していくわけでございますが、補助金は、一街区がまとまって総合的な立場で街区を理想的に形成するということでございますので、その調査設計費、あるいは古い建物を一挙に一街区できるだけ同時に施行するものでございますから、古い建物を、まだ耐用年数がございますのにこわすという場合もございますので、建物を除却する費用、また下水とか水道とか、そういった共同施設につきましても、若干街区内の幹線を変えなければならぬ場合もございますので、そういう費用に対する補助ということに切りかえたわけでございますが、大体市町村の申し出につきましては、本年度予算に二億五千万円の補助金が予定されておるわけでございますが、希望といたしましては、その二倍程度が出てくるのではないかと、かように思っておるわけでございます。
#21
○小平芳平君 その点よくわかりましたが、その希望として、四十都市をずっと東京、大阪、名古屋というふうにあげられましたのですが、大まかに言いまして、東京はどこ、大阪はどこ、名古屋はどこというふうにわかりますか、代表的なところでもけっこうです。
#22
○政府委員(稗田治君) 東京におきましては、神田、浅草、池袋、ここにおきまして組合を結成する機運にございます。それから名古屋におきましては、築地口と白川村でございます。大阪は立売堀、上本町六丁目の二カ所が組合結成の機運にございます。
 その他まだ具体的に各都市におきましてきまっていない面もございますけれども、組合結成の機運は非常に盛り上がっておるわけでございます。
#23
○小平芳平君 先ほどの御説明の国の補助の点は、五十七条になりますね。この点で、前回の御説明でも、また先ほどの御説明でもありましたわけですが、耐火建築と木造建築の標準建設費の差額の四分の一を国が補助し、四分の一を地方公共団体が補助してきた、そういう従来の耐火建築促進法が、今度は基本計画とか、それから除却する費用とか、共同付帯施設の費用の三分の一を国が、三分の一を地方公共団体が補助すると、そういうことでよろしゅうございますか。
#24
○政府委員(稗田治君) さようでございます。
#25
○小平芳平君 その場合に、これもちょっと比較にならないかと思いますけれども、実際上補助金をもらう方としては、どのぐらい優遇されることになるか、ならないか、その点どうでしょう。
#26
○政府委員(稗田治君) 従来のやり方でございますと、大体木造と耐火建築物の坪当たりの差額二万円程度で、そのうち国が五千円、地方公共団体が五千円で、坪当たり一万円の補助金が対象面積に対して出されるということになっておったわけでございます。そこで、今回補助の目的等は、先ほど申し上げましたように、その対象を変えたわけでございますけれども、実際の個々の建築主につきましては、絶対の補助額は、できるだけ今までの金額を下回らないようにということを考えておるわけでございますが、精算補助のような形になるものでございますから、一応、従来のように坪当たり幾らというような表示は困難な点もございます。しかし従来は、道路沿いの奥行き十一メートル−約六間でございますが、その範囲に入った建築物面積に対してだけの補助でございましたけれども、今回は、街区ということになりますので、従来、補助をもらえなかった、建物のうしろの方にはみ出した部分につきましても、設計費、除却費等が入るわけでございます。
 従いまして、今回の改正による補助のやり方の方が若干有利になるのではないかと考えております。
#27
○小平芳平君 その、若干有利程度で、相当促進できる見込みなんですか。
#28
○政府委員(稗田治君) 実はこの改正、今回の法律につきましては、各地方都市等におきまして、いろいろと都市不燃化の機運が高まって参りまして、不燃化同盟でございますとか、いろいろの組織ができております。それらの組織から、いろいろの今後の促進方につきまして陳情を受けておったわけでございます。その陳情の線によりまして、路線上から街区というように広げましたり、組合制度を確立したわけでございます。
 従いまして、融資そのものに、建築物につきましては、片方の金融公庫の資金を十分ふやしてございますので、それと相待って、補助の程度は今回の案程度でも、十分促進できるというふうに考えておるわけでございます。
#29
○小平芳平君 そこで、一般的に耐火建築促進の機運が高まっておる折でもありますし、そうしますと、問題は、この三十六年度では二億六千万という予算ですが、この予算がふえさえすれば、もっともっと推進できていく、問題は、この予算にあるというふうに理解してよろしゅうございますか。
#30
○政府委員(稗田治君) この補助金と、もう一つ住宅金融公庫の関係の融資の金額、これの総額を相当均衡をとってふやしていきませんと、建築資金の方で、若干障害が起きるということになるかと思います。
#31
○小平芳平君 それから、先ほど内村委員の御質問で御説明があったんですが、この組合の点ですけれども、先ほどの市街地改造法の場合ですね、市街地改造法の場合は、将来入居者−まあ将来譲り受けて、そこへ住んだ人たちの間に争いが起きても、国としてはどうにもならないような、まあいわば、建ててしまって譲ってしまったら、あとはもう、どうしようもないような、しかも、そこに組合のような組織的なものも、一つも考えの中になかったわけですか。特に今度の場合は、第四条から始まって第五十三条までですが、非常に組合のことが、こまかくきめてあるわけですが、相当これについては、自信を持っていらっしゃるのですか。
#32
○政府委員(稗田治君) 市街地改造法の方でございますけれども、市街地改造法の関係におきましては、道路とか広場の土地を収用するばかりでなしに、その背後地も一緒に収用して行なう事業でございますので、まあ地方公共団体あるいは行政庁の施行ということになるわけでございますが、防災建築街区におきましては、道路は、すでに広がっておる、区画整理も終わっておるというようなところにおきまして、木造の建築物が雑然と建っておるというようなところで行なわれることになりますので、これは組合で自主的に行なっていくのが適当ではないかと考えたわけでございます。
 なお、従来の耐火建築促進法におきます防火建築帯の造成事業におきましても、地元で、この施行を促進するために組合というのが任意に発生しておるわけでございます。そういった組合を作って、街区を改造していくという機運が現に高まって参っておりますので、組合方式によって、自主的にやっていただこうと考えたわけでございます。
#33
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御質疑の方ございませんですか。――御質疑の方がないようでございますから、本日は、この程度にいたします。
    ―――――――――――――
#34
○委員長(稲浦鹿藏君) 引き続いて建築基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、逐条説明を聴取いたします。
#35
○政府委員(稗田治君) ただいま、議題となりました建築基準法の一部を改正する法律案について、逐条的に御説明申し上げます。
 目次の改正は、第五十九条の二及び第六十七条の二を新たに規定したことによる条文上の整備であります。
 第三条の改正は、後ほど説明いたします特定街区の種別に関する指定がえがあった場合の経過的措置について、用途地域の指定がえなどの場合と同様に規定したものであります。
 第九条の改正は、法令に違反することが明らかな工事中の建築物について、緊急の必要がある場合で、建築主、工事請負人または工事管理者が現場にいないときは、工事に従事している者に対しても当該工事に関する作業の停止を命ずることができることとし、工事中の違反建築物に対してより一そう確実に防止措置が講ぜられるよう改めたものであります。
 第二十四条の改正は、自動車車庫に関するもので、最近の自動車の普及に伴う自動車の機構及び燃料供給方式の改善等を考慮し、五十平方メートル以下のものについて、従来の特殊建築物扱いの規定を改め、一般建築物並みに制限しようとするものであります。
 第五十九条の二(特定街区)の規定は、最近都市人口の急増に伴い市街地建築物の密集、交通事情の混乱等、都市環境が次第に悪化する傾向に対処するため、市街地の整備改善をはかろうとする機運が相当顕著になって参りましたので、現行法の建築物の形態に関する諸規定を、こうした市街地の整備という面から見て合理化するため、街区を特定して街区整備を主眼とした考え方で、建築物の制限を行おうとするものであります。
 すなわち、建設大臣が都市計画上市−街地の整備改善をはかるため必要があると認めた場合には、防災建築街区、住宅改良地区、その他建築物及びその敷地の整備が行なわれる地区につきまして、都市計画法に定める手続を経て、別表第五(い)欄に掲げる第一種から第六種までの各種特定街区のうちから、その地区に最もふさわしいものを指定して、それぞれの特定街区の種別に応じ、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合について制限するとともに、その街区内における建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めて良好な環境を維持することができることとし、かわりにその街区内の建築物については、現行の第五十五条から第五十九条までの一般制限の規定を適用しないこととしたものであります。
 なお、特定街区の指定に当っては、他の都市計画の施設の指定の場合と同様に、関係市町村の申し出に基づいてしなければならないこととしましたほか、この市町村の申し出には、当該街区の関係権利者の同意を要することとし、個人の権利を不当に制限することのないよう配慮したものであります。
 第六十七条の二(第三十八条の準用)の規定は、予想しない特殊の建築材料または構造方法を用いる建築物については、第三十八条の規定と同様の趣旨で、第三章第五節(防火地域内の建築物の構造制限)の規定についても準用できることとしたものであります。
 第六十九条(建築協定の目的)の改正は、現行法では、建築物の敷地、位置、構造・形態、意匠または建築設備に関する基準について協定できることとなっておりますが、今回、用途に関する基準についても協定できることとし、この制度の利用の機運にこたえようとするものであります。
 第八十六条(総合的設計による一団地の建築物の取扱)の改正は、第五十九条の二(特定街区)第三項の延べ面積率の制限につきまして、それが総合的設計に基づくもので、安全上、防火上及び衛生上支障のないものであれば、街区全体を同一の敷地とみなして取扱えるよう措置したものであります。
 第九十八条(罰則)の改正は、第九十九条の改正と関連して第九条第十項において、工事従事者に対する作業の停止を命令することができることとしたことによる措置であります。
 第九十九条の改正は、第九条第十項後段の規定による命令に違反した工事従事者に対する罰則を規定したものであります。
 別表第一(耐火建築物又は簡易耐火建築物としなければならない特殊建築物)の改正は、キャバレー、ナイトクラブ、カフエー、バーを舞踏場と、自動車修理工場を自動車車庫と同列に、防火上の構造制限を課することとし、災害に対処せんとしたものであります。
 別表第二(用途地域内の建築物の制限)の改正は、最近の自動車の普及増加にかんがみ自動車修理工場について、商業地域内で若干規模の引き上げを認めたものであります。
 付則関係につきましては、施行期日、罰則に対する経過措置を規定したほか、関係法律として「都市計画法」の一部を改正したものであります。
#36
○委員長(稲浦鹿藏君) 本案についての本日の審査は、この程度にいたしまして、次に建設業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、逐条説明をお願いいたします。
#37
○政府委員(鬼丸勝之君) 建設業法の一部を改正する法律案について逐条的に御説明申し上げます。
 本改正の要旨は、最近における建設工事量の増大にかんがみまして、建設工事の施工体制を強化し、建設工事の適正な施工を確保するとともに、中小建設業者の一そう健全な発達をはかるため、建設業者の登録の要件を整備するとともに、総合工事業者及び専門工事業者の名称、建設業者の経営に関する事項の審査及び建設業者団体に関する届け出等の制度等の規定を設けることといたしたことであります。
 以下、逐条その要旨を御説明申し上げます。
 まず、目次の改正は、以下の改正に伴ない委して所要の整備を行なったものであります。
 第二条の改正は、現在は第一項において建設工事の定義をいたしておりますが、建設工事の種類としては、別表各号に掲げる工事の種類のみにとどまらず、別表各号に掲げる工事を組み合わせて土木一式または建築一式に関する工事を総合的に行なうものがありますので、これを種類としてあげることとしたものであり、第二項においては、建設業を定義して、職別という名義をもってする建設工事の完成を請け負う営業をも建設業ということとしておりますが、この職別という名義は、総合という名義に対比する場合、必ずしも適当でありませんので、専門という用語に改めたものであります。
 次に章名の改正は、以下の条文の追加及び改正に伴うものであります。
 第五条第一項の改正は、現在は、登録申請者は、その者(法人である場合は、その役員)またはその使用人のうち一人が一定の実務経験を有している者、免許もしくは認定を受けた者でなければならないこととなっており、この一人の者についての実務経験、免許、認定等については、広く建設工事に関するものとなっていて、その資格要件が軽易かっ画一的にすぎるうらみがありますので、この者を主として請け負う建設工事の種類ごとに、その建設工事に関する実務経験を有する者または免許、認定等を受けた者とし、この者を一名常置することといたしました。また、現在学歴及び実務経験を有している者と同等以上の学歴及び実務経験を有するものとして、第一号において建設大臣が認定した者及び現在第二号に規定している法律または命令による免許または技術もしくは技能の認定で、建設工事に関するもののうち、建設大臣が指定したものを受けた者については、新しく第三号において一括して建設大臣が認定するものといたしております。
 第五条第二項の改正は、建設大臣の登録を受けようとする者が、第一項の要件以外に必要とされる要件でありまして、同一都道府県内にある営業所の一に置くべき者の資格については、現在、第五条第一項の者の資格と同じくしております。今回の改正により第一項の資格については、主として請け負う建設工事に関するものに限られることとなるのでありますが、建設業の企業としての登録に関する技術上の要件については、改正後の第一項の資格のみを具備すれば足りますので、建設大臣の登録を受けようとする者が、各都道府県の営業所の一に置くべき者の資格については、従前の通りといたしたものであります。
 第六条の改正は、登録申請書に記載する事項のうち、総合建設業または職別建設業の区別及び建設省令で定める専門工事の種類につきましては、今回の改正におきまして、総合工事業者の登録の制度を設け、また、登録の要件の整備を行なうことによって、この事項の内容が明瞭になりますので、登録申請書から除いたものであります。
 第七条第四号の改正は、従来の第五条に規定する登録の要件を備えていることの誓約書にかえて、今回は新しく同条第五号として第五条に規定する要件を備えていることを証する書面を徴することとする旨の規定を設けましたので、これに伴う改正でございます。
 第七条第六号の規定は、従来徴していた営業の内容を示す主要な事項を記載した書類で建設省令で定めるものにかえて、これらの書類のほか、登録申請書及び附属書類に記載した事項の確実を期するため、これらの書類の記載事項の証憑書類等をも徴し得るよう営業に関する書類で建設省令で定めるものとして規定したものであります。
 第十一条の改正は、第二十九条の改正に伴うものであります。
 第十三条の改正は、第七条の登録申請書の添付書類の改正に伴いまして、第五条に規定する要件を備えている者につき変動を生じたときの措置を規定したものでありまして、第五項として、建設業者は、第五条第一項各号の一に該当する者として証明された者が、その役員もしくは使用人のいずれでもなくなった場合もしくは同項第三号に該当しなくなった場合または営業所に置く同条第二項各号の一に該当する者として証明された者が、その営業所のある都道府県の常業所に置かれなくなった場合もしくは同項第三号に該当しなくなった場合において、これにかわるべき者があるときの変更の手続を規定し、第六項として、建設業者は、第五条第一項各号に規定する要件を備える者を欠くに至ったとき、同条第二項に規定する要件を欠くに至ったとき、または第十一条第一項第一号及び第三号から第六号までの登録の拒否要件の規定に該当するに至ったときの手続を規定しております。第十五条の改正は、現在の登録の取消を行なった場合の登録の抹消を行なう規定について、登録の取り消しは第二十九条の規定によるもののほか、第二十九条の二の規定によるものをも含ませるべきでありますので、この旨を規定したものであります。
 第十六条の改正は、登録簿とともに、第五条に規定する者の変更に関する書類及び総合工事業者の登録等に関する書類をも公衆の閲覧に供すべきでありますので、このように措置したものであります。
 新たに設けました第二章の二の規定は、建設業者が建設工事を施工するに当たり、土木一式工事または建築一式工事を総合的に施工するものと、各専門分野において施工するものとの二種に区分されている実態に即して、建設業者を総合工事業者及び専門業者に区分することとした規定であります。
 第十七条の二の規定は、総合工事業者と称することができるものの資格及び手続に関する規定でありまして、主として請け負う建設工事の全部または一部が土木一式工事または建築一式工事である建設業者で、その者(法人である場合においては、その役員)またはその使用人のうち、当該土木一式工事または建築一式工事に関し、第五条第一項各号の一に当たるものとして証明された者のほかに、一人が土木一式工事または建築一式工事に関し学歴を有しかつ一定年限以上の指導監督的な実務の経験または業務管理の責任者としての経験を有する者か、土木一式工事または建築一式工事に関し十年以上指導監督的な実務の経験または業務管理の責任者としての経験を有する者か、またはこれらと同等以上の能力を有するものと認定した者である場合においては、建設業者登録簿に総合工事業者の登録を受けることによって、総合工事業者と称することができることといたしております。この総合工事業者の登録は、当然、建設業者の登録に付帯するものでありますので、同条第二項において、その有効期間は、その建設業者の登録の有効期間に従うこととし、同条第三項において、建設業者の登録の有効期間満了の後引き続き総合工事者と称しようとする者は、建設業者の更新の登録を受ける際に、総合工事業者の登録の更新を受けなければならないことといたしております。
 第十七条の三の規定は、総合工事業者の登録の申請に関する手続でありまして、総合工事業者の登録またはその更新の登録を受けようとする者は、建設省令の定めるところによって、登録申請書と、総合工事業者と称するための要件を備えていることを証する書面を建設大臣または都道府県知事に提出しなければならないこととしております。
 第十七条の四の規定は、総合工事業者としての登録を受けた建設業者について、その総合工事業者として備えていた要件について変動があった場合の規定でありまして、第一項においては、総合工事業者の登録の要件とされている資格者が、その総合工事業者の役員もしくは使用人のいずれでもなくなった場合、または建設大臣の認定する者に該当しなくなった場合において、この資格者にかわるべき者があるときは、建設省令の定めるところによって遅滞なく、その者について、その者が総合工事業者の登録の要件とされる資格者であることを証する書面を建設大臣または都道府県に提出しなければならないこととし、同条第二項においては、総合工事業者の登録を受けた者で総合工事業者の登録の要件とされている資格者を欠いたときは、建設省令の定めるところによって、遅滞なく、その旨を書面で建設大臣または都道府県知事に届け出なければならないことといたしております。
 第十七条の五の規定は、総合工事業者の登録を建設業者登録簿から抹消する場合の規定でありまして、建設大臣または都道府県知事は、建設業者の登録を抹消した場合、または総合工事業者の登録を取り消した場合においては、その建設業者にかかる総合工事業者の登録を抹消しなければならないこととしております。
 第十七条の六の規定は、本章及び第二十九条第二項に規定するもののほか、総合工事業者の登録に関する必要事項について、建設省令への委任を規定したものであります。
 第十七条の七の規定は、建設業者の総合工事業者と専門工事業者の区分に関する規定のうち、専門工事業者に関するものでありまして、建設業者のうち総合工事業者の登録を受けたもの以外の者は、建設省令の定めるところによって、主として請け負う建設工事の種類を明らかにした文字を冠する専門工事業者と称することができることとしております。
 なお、建設業者を総合工事業者と専門工事業者に区分する効果については、特に、営業制限を伴うものではなく、第四条の建設業の登録を受けた者は、建設工事の種類を問わず、これを請け負うことができるのでありますが、総合工事業者または専門工事業者と称することにより、また、営業所、工事現場等にこの区分を明示させることにより、建設業に関する一般の取引の安全とそれぞれの分野における施工体制の向上を期待しているものであります。
 第二十六条の規定は、工事現場に置く主任技術者の資格については、第五条第一項の規定が改正されましたので、従前通りの資格とするための改正であります。
 第四章の二の規定は、現在、公共性のある施設または工作物に関する建設工事につき、各注文者が行なっている入礼参加を希望する建設業者の資格に関する審査のうち、経営規模その他経営に関する客観的事項に関するものは、建設業法の施行をつかさどる行政機関において一括して行なうことが的確妥当であり、また、その審査の手続については、公正妥当な方法により的確に行なうべきでありますので、この趣旨の規定を設けたものであります。
 第二十七条の二の規定は、建設大臣または都道府県知事は、建設省令の定めるところによって、公共性のある施設または工作物に関する建設工事で建設省令で定めるものの入札に参加しようとする建設業者で、建設大臣または都道府県知事に申し出をしたものについては、経営規模その他経営に関する客観的事項の審査を行なうことができることとしており、この場合の審査の項目及び基準については、現行法において中央建設業審議会が入札参加者の資格に関する基準を作成しております関係上、同条第二項において、中央建設業審議会の意見をきいて建設大臣が定めるものとしております。
 第二十七条の三の規定は、この審査を受けた建設業者の請求があったときは、建設大臣または都道府県知事は、そのものにかかる審査の結果を通知しなければならないものとし、また、第二項において、注文者の請求があったときは、建設大臣または都道府県知事は、審査の結果を通知しなければならないものとして、審査の結果の利用をはかっております。
 第二十七条の四の規定は、審査の結果について異議のある建設業者は、その審査を行なった建設大臣または都道府県知事に対して、再審査の申し立てをすることができることとして、前条第一項の規定とあわせて審査の公正妥当を期しております。
 第二十七条の五の規定は、この章に規定するもののほか、審査及び再審査に関し必要な事項につき、建設省令で定める旨を定めたものであります。
 第四章の三の規定は、建設工事の適正な施工を確保し、建設業の健全な発達をはかるためには、建設業者団体の自主的活動にまつところが多く、これらの団体の発達を期するためには、行政庁としても建設業者団体の適切な指導を行なう必要がありますので、この規定を設けたものであります。
 第二十七条の六の規定は、建設業に関する調査、研究、指導等建設工事の適正な施工を確保するとともに、建設業の健全な発達をはかることを目的とする事業を行なう社団又は財団で、建設省令で定めるものは、建設省令で定めるところによって、建設大臣または都道府県知事に対して、建設省令で定める事項を届け出なければならないこととし、これにより建設業者団体の実態及びその活動状況を行政庁において知ることができることといたしております。
 第二十七条の七の規定は、建設大臣または都道府県知事は、届け出のあった建設業者団体に対して、建設工事の適正な施工を確保し、または建設業の健全な発達をはかるために必要な事項に関して報告を求めることができる旨の規定であり、これらの規定の運用により建設業者団体及び建設業者への一そう適切な指導を期することとしております。
 第二十八条の改正は、現在の建設業者に対する監督の規定中、勧告に関する部分を第四十条の二として新たに建設業者団体に関するものとともに設けましたのに関連して整理を行なったものであります。
 第二十九条の改正は、総合工事業者の規定を設けたことに伴い、総合工事業者の登録の取り消しを行なう場合を規定したものでありまして、建設大臣または都道府県知事は、その登録を受けた建設業者で総合工事業者の登録を受けたものが、総合工事業者の登録の要件としての資格者を欠くに至った場合または不正の手段により総合工事業者の登録を受けた場合には、その建設業者にかかる総合工事業者の登録を取り消さねばならいものとしております。
 第三十七条の改正は、中央建設業審議会が所掌する事項は複雑多岐にわたる上に、その調査審議する内容によっては専門的な知識を要しますので、建設業に関する専門の事項を調査審議させるために、中央建設業審議会に専門委員を置くこととしたものでありまして、第一項において、その設置を規定し、第二項において、専門委員は、その専門の事項に関する調査審議が終了したときは解任されるものとしており、第三項において、専門委員の勤務及び欠格条項並びに専門委員たるべきものについて、委員の規定を準用することといたしております。
 第四十条の改正は、建設業者の掲げる標識に、現行法において記載させている事項のほか、総合工事業者又は主として請け負う建設工事の種類を明らかにした文字を冠する専門工事業者の名称を記載させることといたしたものであります。
 第四十条の二の規定、建設業者団体の規定を設けたことに伴い、行政庁は、建設業者団体に対する指導等を行なう必要がありますが、あわせて、建設業者に対しても指導等を行なうことが妥当と考えられますので、建設大臣または都道府県知事は、その登録を受けた建設業者または建設業者団体に対して、設建工事の適正な施工を確保し、または建設業の健全な発達をはかるために必要な指導、助言及び勧告を行なうことができることといたしたものであります。
 第四十六条の改正は、第一号において登録申請書または添附書類に虚偽の記載をして提出した者に関する罰則を一括して規定するための改正を加えたものであり、同条第二号において、建設業者の登録の要件の改正に関連して、登録の要件とされている資格者の変更に関する書類を提出せず、又は虚偽の記載をして提出した者についての罰則を設けたものであり、同条第三号の規定は、登録の要件とされている資格者が欠けた場合の届け出をしなかった者についての罰則を設けたものであります。
 第四十九条の改正は、総合工事業者及び専門工事業者の制度を設けたことに伴い、第二号において総合工事業者の登録を受けないで総合工事業者と称した者または専門工事業者と称し得る規定に違反して、これらの名称を称した者についての罰則を設け、同条第三号において、総合工事業者の登録またはその更新の際に要する書類または総合工事業者の登録の要件とされている資格者に変更があった場合の届出の際に要する書類に虚偽の記載をして提出した者についての罰則を設け、同条第四号において、総合工事業者の登録の要件とされている資格者に変更があった場合または欠けるに至った場合に書類の提出を怠った者についての罰則を設けたものであります。
 別表の改正は、電気通信工事は、従来電気配線工事の一種として、またブロック工事はれんが工事の一種として処理してきたのでありますが、おのおのその工事の量の増大と、施工体制の整備等に伴い、従来の電気配線工事またはれんが工事から分離することが適当と考えられますので、独立の建設工事として追加したものであります。
 附則といたしまして、第一項において施行期日として、公布の日から起算して六月をこえ一年をこえない範囲内で政令で定める日から施行することとしております。
 経過規定といたしましては、附則第二項において、現にこの法律による改正前の建設業法の規定により登録を受けている建設業者の登録に関しては、その有効期間内は従前の例によるものとしておりますが、この建設業者につきましても、今回の改正の総合工事業者または専門工事業者の規定の適用を希望する者につきましては、附則第三項において、その建設業者が、建設省令の定めるところにより、改正後の建設業者の登録の要件とすべき資格を備えていることを証する書面を建設大臣または都道府県知事に提出した場合に限って、適用させることとしております。また、この場合の建設業者につきましては、附則第四項において、その登録はすべて新法の定めるところにより受けた登録とみなして新法を適用することといたしております。
 以上で説明を終わります。
#38
○委員長(稲浦鹿藏君) 本案についての本日の審査は、この程度にいたしたいと思います。
 何か資料の請求でもありましたら御要求願います……。
 それでは本日は、これにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト