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1960/06/06 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第37号
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1960/06/06 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第37号

#1
第038回国会 建設委員会 第37号
昭和三十六年六月六日(火曜日)
   午後零時九分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     稲浦 鹿藏君
   理 事
           田中 清一君
           松野 孝一君
           武藤 常介君
           内村 清次君
   委 員
           岩沢 忠恭君
           太田 正孝君
           小山邦太郎君
           村松 久義君
           米田 正文君
           木下 友敬君
           田中  一君
           武内 五郎君
           松澤 兼人君
           田上 松衞君
           小平 芳平君
           村上 義一君
  国務大臣
   建 設 大 臣 中村 梅吉君
  政府委員
   建設省計画局長 関盛 吉雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
  説明員
   厚生省環境衛生
   局長      聖成  稔君
   農林省農地局参
   事官      富谷 彰介君
   通商産業省企業
   局工業用水課長 藤岡 大信君
   運輸省航空局監
   理部長     栃内 一彦君
   運輸省航空局飛
   行場課長    吉田 俊朗君
   建設省計画局参
   事官      志村 清一君
   日本国有鉄道新
   幹線総局用地部
   次長      橋本  巌君
   日本電信電話公
   社施設局長   平山  温君
   日本電信電話公
   社建築局長   中田 亮吉君
  参考人
   電源開発株式会
   社理事     岡部 邦生君
   日本道路公団理
   事       海内 要道君
   日本道路公団総
   務部長     宮内 潤一君
   首都高速道路公
   団理事     藤本勝満露君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公共用地の取得に関する特別措置法
 案(内閣提出、衆議院送付)
   ――――――――――
#2
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 公共用地の取得に関する特別措置法案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行ないますが、本日出席願っておる参考人は、日本道路公団の海内理事、宮内総務部長、首都高速道路公団の藤木理事、電源開発株式会社岡部理事、電電公社の平山理事、中田理事、国鉄の橋本新幹線総局の用地部次長がおいでになっております。
 参考人の方には、大へんお忙しいところおいで願いまして、ありがとうございました。
 それではこれから資料について御説明を順次願い、これについて質疑を行ないます。
 まず電源開発株式会社の岡部理事から資料の御説明を願います。
#3
○参考人(岡部邦生君) 電源開発株式会社の岡部理事でございます。資料につきまして御説明いたします。田中委員の御質問は只見川でありますこと、並びに反対者が五、六名ということでございましたので、おそらく田子倉地点の補償のことだと思いますので、その補償状況につきましで御説明いたします。
 第一に、土地買収交渉の概要でございますが、これはミスプリントでございまして、昭和二十七年十月というのは二十八年九月に御訂正願いたいと思います。その二十八年の九月に弊社が同地点を開発することに決定されまして、同じく同月に弊社の土地補償基準単価につきまして、田子倉部落民に次のような単価を示したわけでございます。同じく二十八年の十月に田子倉部落民より次のような補償基準単価につきまして要求がございました。同二十九年の一月にこれに対しまして折衝の結果、次のような単価を示したわけでございます。二十九年の四月には福島県知事が調停に入っていただきまして、次の補償基準単価を示されましたのでございますが、これは従来の開発地点の例に徴しまして、著しく高価であるというので弊社が拒否いたしました。二十九年の六月から八月の間に地元と共同いたしまして土地及び補償物件に関する実態調査を実施いたしました。
 以上の交渉の経過におきまして、地元は賛成者四十六名と反対者五名に分かれまして、賛成者四十六名につきましてはその後次のごときいきさつを経まして円満に妥結をいたしました。すなわち二十九年の九月に弊社は土地使用を開始するため賛成者四十六名と土地等売買予約契約を締結いたしまして、補償金の一部仮払いをいたしました。同じく二十九年の十一月に賛成者四十六名の代理人となりました福島県知事との間に、次の補償基準単価を決定いたしまして昭和三十年一月に土地等売買契約を締結いたしました。すなわちそれがその次の単価でございます。反対者五名につきましては次のごとき経過をたどって妥結をいたしました。すなわち二十九年の八月に反対者五名の所有いたします土地のうち着工に必要な土地につきまして、福島県収用委員会に対して土地収用法に基づく裁決申請をいたしました。二十九年の十一月に上記申請に対する裁決がおりまして、土地収用が終了いたしました。裁決の単価は次の通りでございます。昭和三十一年の六月に反対者五名の所有いたします土地のうち、すでに収用いたしましたもの以外の水没土地に対しまして裁決申請をいたしました。三十一年の七月に反対者と協議の結果、昭和三十一年六月の裁決申請は取り下げまして、二十九年十一月の賛成者との間に決定をされました補償基準単価と同額で、土地等売買契約を締結いたしたわけでございます。その次の裏のページに土地買収代及び補償費の大体の概算を書いておきましたのでございます。
 以上であります。
#4
○田中一君 私は、たしか当委員会の二十九年、三十年ころの議事録に載っていると思うのですがね。反当たり百万以上をしようがないからいよいよ通水するについて出すのだというような話を聞きまして、当委員会からそれを追及して、むろん通水するについては何といっても相当の利益等があるわけなんですから、この場合は少しの金額はかまわないから払おうじゃないかというような考え方が出てあったのを、参議院の建設委員会でそれはいかぬと、そういうことは悪例を残す。また将来の補償基準にまあつけ込まれるということになるから、たとえ通水前であってもこういうものはいかぬといって、これは調査いたしまして、――当時だれだったかな――そうして反省を求めたことがあるのです。たしか電源開発から来てもらいましてですね。そういう経緯を私は承知しておるのですがね。
#5
○参考人(岡部邦生君) 今の田中委員のお話は、たぶん二十九年四月の福島県知事が調停に入りました金額のお話ではなかろうかと存ずるのでございますが。
#6
○田中一君 百万以上だったと思ったがな、どうも、反当たり。ちょっと委員長速記とめて下さい。
#7
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#8
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記をつけて。
#9
○田中一君 そこで、反対者に対しては申請価格で裁決されたというのがこれに出ております。政府から資料として出ておる中にも、反対した場合には必ず低い基準で裁決が下っているのがもう軒並みです。反対という意思表示する場合、何とかしてくれ、協力するからということになると、相当いい協力費的な補償が加味される。それから条件としてこうだああだといって、割合に妥協的な裁決を求めようとする場合には、大体中間とって半分にしている。五割増しくらいで妥結しているのが今までの裁決例です。ここに非常に矛盾がある、危険があると思うのです。たとえば、裁決は起業者の方の申請通りの裁決になっておる。これじゃかわいそうだというので、買収契約、予約契約を結んだ。賛成者と同じ額に伸ばしてしまったという、こういう根拠というものはもっと明確にならなきゃならぬのです。私は、収用委員会の裁決というものに対しては、従うべきであるという原則を立てなきゃならぬと思うのです。政府も、前回の委員会で質問してまだこれは結論に至っておりませんけれども、鳴子ダムの水没の補償にいたしましても、この係争にいたしましても、収用委員会は申請者をずっと上回るものを裁決いたしました。そうするとそれに対して政府は訴訟をする、現に訴訟中である。一体収用委員会の裁決というものは正しいか正しくないかという問題がやはり疑問を持たれるのです、国民から。ましてやまあわれわれは東京に住んでおって、水がなくちゃ困るのだといって、利根川上流のダム地点の反対する者に対して、何だけしからぬじゃないか、東京の都民は夏になれば飲料水がなくてどうもならぬじゃないかというような議論はなされるけれども、当該被収用者の心境というものは、どこかに信頼すべき一つの基準というもの、一つの線というもの、これが正しいのだ、これに満足するのだという、まあ満足するのだということ以外にやっぱり正しさを求めておるのは、人間としての良心です。これが正しいんだという、正しいけれどももう少しほしいんだという欲の深い方もあるでしょうし、またもう少しもらわなきゃならぬのだという理由のある人もおられると思うのです。今回のこの法律が通って、そうして申請する価格というものは、これもまだなかなか買収基準というものは、せんだってもいろいろ聞いてみると、調査会のメンバーですら、補償基準等のことはこれからの問題であって、的確にこれが正しいのだということは求められないんだということを言っているのです。しかしこれも今後審議会を持っている以上、研究をしていくんだということになってきますと、これが先ではないかということなんです。私は信頼すべき事業であってほしいということです。このいい事例は、田子倉のあなたの方のを見ますと、なぜ収用委員会の決定通りしないのかということなんです。収用委員会の考えに対して前の賛成者と同じような線で妥結したことになっているんでしょう、そうでしょう。一方鳴子の場合には、収用委員会の裁決というものは不満である、しかしながら取り下げて、また賛成した側の価格で買収したということになっているんでしょう。どうなっているんですか、このことは。
#10
○参考人(岡部邦生君) 大体お話の通りでございますが、ただ収用委員会で収用いたした分もございます。
 それから先ほどのお話でございますが、お話のように収用申請価格と基準とが違いますことにつきましては、土地建物その他につきましては同一の価格をとっております。ただいわゆる早期対策協力費とかいうものにつきましては、協力を願わない関係がございますので、その点を減らしてあるわけでございまして、いわゆる物件の価格等につきましては差異はございません。
#11
○田中一君 この二枚目の三ページですか、賛成者四十六名に対してはこれこれであったというんですね、そうでしょう。これはちょっとはっきり読みにくいけれども、五十三万ですか三十三万ですか。――ちょっと待って下さい、三十万ですか、三十万と読むんですか。上のなんですか、これは間違ったから三十万にしたのですか。数字がその上にもう一つあるのですがね。
#12
○参考人(岡部邦生君) これが出しました原本と思いますが。
#13
○田中一君 三十万ですか。――それで次のページにある裁決ですね、裁決は田に二十二万五千円、畑十八万円、山林原野が一万五千六百四十円、ちょうどこれがあなたの方で申請した価格でしょう。一おそらくここにあるのは二十二万五千円、大体同じですね、ちょっとなにが違いますがね、山林原野が違いますが、これは一つの申請したものなんでしょう。電源開発の言い分が正しいのでございますということなんですね。そこでそれを取り下げて、「三十一年六月の裁決申請はとり下げ、昭和二十九年十一月の賛成者との間に決定された補償基準単価と同額で土地等売買契約を締結した。」一ぺん裁決になったから取り下げて、これはどうしたのですか。
#14
○参考人(岡部邦生君) 裁決はまだ下っておりませんのでございます。その間に任意和解したわけでございます。
#15
○田中一君 二十九年十一月に、「上記申請に対する裁決が下り土地を収用した。裁決の単価は次のとおりである。」こうなっておるのですよ、これはどういう意味なんですか、あなたの言うことと文字で書いてあることと、理解に苦しむのですが、もう少しはっきりと説明して下さい。
#16
○参考人(岡部邦生君) この(ロ)に書きました反対者所有のうち着工に必要な土地につきましては、収用委員会で裁決いたしまして収用いたしたわけでございます。その残りの着工に必要でない水没地帯の土地につきまして、あとで収用裁決いたしまして申請いたしまして、それが和解をいたしたわけでございます。
#17
○田中一君 この3のおしまいにはその区別がなっておりますか、これは裁決できまったものとそれから買収のものと、反対者の分と、分けてありますかね、これは。
#18
○参考人(岡部邦生君) 分かれております。
#19
○田中一君 どこにありますか。
#20
○参考人(岡部邦生君) 合計してございますけれども。
#21
○田中一君 そうすると裁決の額の方が任意買収の方よりも低いのだということですね。
#22
○参考人(岡部邦生君) そうであります。
#23
○田中一君 あなたの損失補償要綱は昭和二十八年に閣議決定になっている性質のものでしょう、そこで時間がないのでまだ詳しく中を調べておりませんが、かつてこの閣議決定をなされるためには、われわれもずいぶん注文つけましてこんなようになったわけなんです。それも非常にお手盛り的に、低いものでもお手盛り、高いものでもお手盛りなんです。基準なしでやっちゃならぬというので、これを作らしたわけなんですけれども――そこでこのときの収用委員は今現在いるところの収用委員ですか。
#24
○参考人(岡部邦生君) 委員長並びに外二名の方は現在も引き続き収用委員をしておられます。
#25
○田中一君 ここに裁決書がありますが、この裁決書で、収用委員会は、閣議決定の補償要綱というものを中心に、裁決をされたということになっているのか、あるいはこういうものに触れずして、どこまでも土地収用法にいうところの諸権利というものを、独自の建前で計算してなされたのであるのか、その点はおわかりになりませんか。時間があれば私はこれを、もっともこれは審議が長く続けられるものならば、これはゆっくり両方の判決――この補償基準と判決とは、どういうファクターをもって計算されているかということを調べたいのですけれども、大事なことなんです。そういうことをくだくだ申し上げるのはなぜかというと、国民の信頼を受けるような形を持ちたいからなんです。
#26
○参考人(岡部邦生君) 私ども存じておりますところでは、収用委員会は収用委員会独自の立場で御判断されたと思います。
#27
○田中一君 そうするとなおさら収用委員会の見方と、あなたの方の持っているところの、これはもうあなた方が勝手にきめた基準によってなされたものだと思います。ただ数字だけは一円出せば一円と出ればいい、二円出せば二円と計算出てくるんだから間違いないと思いますが、一ぺんこれを調べてみたいと思いますが、委員長一日時間もらえますか。
#28
○委員長(稲浦鹿藏君) それは困るなあ。
#29
○田中一君 電源開発についてはこれを一つ伺いましたが、山林原野だけが六百四十円申請よりふえております。大体政府から出しておる資料の中では、反対した場合には、場合によると申請より下回る場合があるということですね。大体において申請そのものだということですね、今までの政府から出されておるところの各判例を調べてみますと。それから協力する場合には、協力費的なものが付加されている。それからひどい例は、こういう山の中ではそう地価の変動というものが少ないと思いますけれども、市街地においては大幅に変わっておるということですね。これはこういうことであっちゃならぬという気がするんですよ、ますます不信感が出る。それから今度こういう公共用地の取得に関する特別措置法が成立したという場合には、おそらく起業者の側ではこれで仕事がスムースになるというお考えでしょう。私は逆にますます不信感を高めるのではないか、反対が強くなるのではないかという気持がするんです。そうするとこういう法律が出て強制収用はされるけれども、反対の補償という給付は全く正しくて、それこそ親心もじいさん心もあるような広い気持で、よくしてくれるんだという理解を深めなければ、ますますこういう問題の抵抗が強まってくる、こういう気持がするわけなんです。だからこうしてくどく一起業者ごとに実態というものを承知しておきたい、こう考えておるんです。電発方面、これ一つの例でまだたくさんあるし、私はたくさん知っております。伺うと時間がかかりますから、この点を十分調べておきます。ありがとうございました。
#30
○委員長(稲浦鹿藏君) 続いて電電公社の中田理事にお願いいたします。
#31
○説明員(中田亮吉君) 提出いたしました資料について御説明いたします。
 この資料に載っております各局、これは全部われわれ電電公社が三十三年からやっております第二次五カ年計画に載っております局で、われわれの希望からいたしますると、これらは土地買収が三十五年度内にすでに全部終わっていなければならぬものであります。それがいまだに買えないというのが相当あるわけでありまして、その中で人口五十万以上の都市、まず一ページに総括を書いておきましたが、六カ月以上一年未満のもの、これが六件、一年以上一年六カ月未満のものが十二件、一年六カ月以上二年未満のものが十一件、二年以上三年未満が四件、三年以上が三件、計三十六件というものなのであります。買収済みがその下にありますように、すでに二十一件買収いたしまして、現在までまだ買収することができないというのが十五件あります。
 それから各大きな都市をつなぎます同軸及び極超短波中継所、これの土地でありますが、これが六カ月以上一年未満のものが三件、一年以上二年未満のものが三件、計六件であります。その六件のうち、これは六件全部が買収済みでありまして、それを人口五十万以上の電話局と、それから中継所、両方合わせますと、二ページに合計四十二件、すなわち六カ月以上かかったものが全部で四十二件ありまして、そのうち現在まで買収したのが二十七件であり、夫買収のものが十五件である、こういう表であります。
 それから三ページ以下は、その各局の土地買収をいたしましたいきさつを下の方に書いておきまして、途中に買収期間その他を書いておきました。
 以上で資料の御説明を終わりたいと思います。
#32
○田中一君 ちょっとこれを読みます。資料を読みますから、ちょっと時間を下さい。――質問します。三ページ以下のものに対して質問しますが、この買収困難になった事由「1敷地が建築会社の事務所新築計画があったため当初売却の意思がなかった。」当初はなかった。
 第二に途中で時価を上回る価格ならいいと言った。さらにこの敷地の代替地の要求があった、代替地を考えましょうといい、かつ評価に明るい人の評価をもってするということによって承諾を得た。そうすると、こういうわれわれがここの一つの買収交渉の姿を見た場合には、ごめんでございます、こう言って突っぱねる、次はこっちの言う通りの金で払ってくれれば売ってもいい、しかしおれの方も商買、何か知らぬけれどもしているから、代替地よこせ、また交渉の結果正しい評価者、評価鑑定をする人があれば、その人の言うことを聞いて売ってもよろしい、こう言ってきまった、そういうわけですね。そうすると問題は代替地の問題、これはいろんな交渉でもってあれば差し上げるし、なければできないし、またどうしてもほしい場合には、特別にむろん買って代替地をやってもいいわけですが、これはむろんあり得ると思うのですが、価格の査定者、いわゆる評価鑑定ということがここでは第一になっているわけですね、だれに頼みますか。
#33
○説明員(中田亮吉君) 電電公社といたしましては、第三者の評価機関、すなわちわれわれのところでは大きな銀行、あるいは信託会社、そういった四、五軒の者に頼みまして評価をしていただく、それの平均をとりまして、その価格としているわけであります。
#34
○田中一君 それは何かあなたの方の内規にあるのですか。
#35
○説明員(中田亮吉君) 電電公社の内規としてそういうものをとることにしております。
#36
○田中一君 内規にはどういうことが明記してありますか。内規は資料として出していただきましたか。内規にはどうなっておりますか。
#37
○説明員(中田亮吉君) 内規としまして、はっきりした文章になっているわけではありませんで、そういうことでわれわれの方が習慣上第三者の方の信用の置ける評価機関にかけて評価をとって、それによって地価をきめるということにしておるわけでございます。
#38
○田中一君 そうすると、葛西局の場合にはどういう人たちに頼んで、その平均価なら平均価というものを出したか知らして下さい。
#39
○説明員(中田亮吉君) 今その個々のものにつきましてどこに評価をとってというようなこまかい資料は、帰りますとありますけれども、現在ここに持ち合わしてございません。
#40
○田中一君 第二の尾久局の問題ですが、これは時価を上回る価格を要求して譲らない、高いなら売ってもいい、初めは一部のものですか、これは。近く事業認定の申請の予定。これはそうなるとどのくらいの価格を要求しているのですか。これもあなたの方の内規かどうか知らぬけれども、あなたの内部にあるところの評価委員会なり何なりがあって、それできめた額で申請しようというわけですね。まだこれは申請してないのですね。
#41
○説明員(中田亮吉君) われわれが交渉をいたしますときに、そうした外部の評価の精通者に評価をしてもらいまして、われわれの方の買収価格というものをきめるわけでありますが、この場合はその価格で交渉をしておりますけれども、それで地主の方がその外部の人が出しました評価の金額で、どうしても売ることはできないということをおっしゃっておるわけでございますので、現在土地収用法の第一段階でありますところの事業認定をやりまして、そういった手続をやろうとしておるわけでございます。
#42
○田中一君 下丸子のやつは十カ年間の収益を見ようといっておりますが、大体今は内規ではどのくらいに見ておりますか。どのくらいの、予想される収益というものを何年くらいに見ておりますか。
#43
○説明員(中田亮吉君) こういったものの補償につきましては、その個々の場合におきまして全部違うわけでありますので、現在この下丸子の土地につきまして、どれだけの補償をこちらがいっているか、というようなこまかい資料は現在ここにはありませんが、帰ればいつでも資料がございます。
#44
○田中一君 基準がないわけですか。あなたの方では大体今ここへ出ておるものでは、たとえば首都高速道路公団、国有鉄道、電源開発等はめいめい公正を期する意味において一応の基準を持って、これを示しながら言うわけなんです。従って予想される利益とかというものは当然どれにも入っているのです。あなたの方ですと、ある場合にはやらない、ある場合には十年も二十年もやるということなんですか。そういう弾力性のあるものでやっているということなんですか。それともそういう基準が内規にあるのですか。
#45
○説明員(中田亮吉君) 電電公社としましては、そういった補償の内規というものは現在ありません。これは全国いろいろな場所がありますし、また土地も田もあれば畑もあり、あるいはまた大都市のまん中もありますしいろいろなものがあります。その土地々々で非常に違っておりますので、現在のところはそういった内規というものは作っておりません。その個別につきまして、第三者の評価機関その他、銀行とかあるいは税務署その他いろいろなところと相談をいたしまして、その補償基準というものをその個々にきめておるというわけでございます。
#46
○田中一君 そうすると、企業者としては自分の買い取り得る、まず第一には、被収用者が、売る意思はございませんよ、こういって、結局売ると同じように、あなたの一番都合のいい安いものを出して、そうしてある線で買収契約を結ぶということなんですね、そういうことをしているから汚職があるのですよ。土地関係の係官はたまったものではないですよ。電電公社の考えられているものよりも上回ったものできめようものなら、あいつは能がないやつだということになる。何と何と何が補償の対象になるのだということぐらいはわからなければいかぬです。むろんこれは土地収用法には書いてあります。書いてありますが、個々のこまかい問題は書いてない。私はここに一つ例を持っているのですが、これは建設省からもらったものです。水没地の鉱山に対する条件です。埋蔵鉱量、ズリ混入率、可採可能範囲、残鉱分を加える、可採率、可採粗鉱量というものがまず第一に出てくる。次に今度は可採粗鉱量に品位、それから選鉱実収率、精鉱品位が出てくる。精鉱量に対しては可採年数、これは九年と押さえています。ものによって違いますが、これは九年と押さえています。年間精鉱量が出てくる。年間精鉱量に対して販売価格、生産原価、年収益、年収益に対しては税金、年純益、現価率、九年間の純益、九年間の純益に対して企業費その他雑費というものが、すっかり数字がはめ込まれて一つの基準が出てくる。これははっきりきまっています。だから割合そういう汚職的なものはないです。ほかのものを入れる余裕がない。雑費の中に入れるでしょうけれども、雑費ははっきりわかっています。電電公社がそういう形で、ある場合には、あなたの方のおどしのきくような今の国民もあまりおらぬと思うけれども、だから制度調査会では、あなたの方なんかはこれに入れるべきものではない、という積極的な答弁ではないけれども、必要ないという形でもって出てくる。おそらくあなたの方で調査委員の方々に相当猛烈な運動をしたと思うのです。ところがこれにはちゃんと入っておらぬのです。そういうような弱い、でたらめといっては極言かしらぬけれども、何にも基準なしであなたの方の電電公社の役員なり担当の職員が、向こうの顔色を見ながら、最後には土地収用法を適用して取りますよというおどかしをかげながら、交渉するなんていう企業は、そんなものは不健全な企業です。どこだってみんなガラス張りの、国民にすっかりこの事業の公益性を示して、かくかくのものに対してはかくかくいたしますということを表わしている。今京成電車その他においても、ちゃんと私企業でもあります。それはむろん電信電話というものは公益性が低いのだとはいいません。いいませんが、あなたの電電公社自身がそういうようなでたらめ、とはいわぬけれども、これは職員泣かせです。そういうような形でもってやっているのでは、とてもこれは公共用地取得制度調査会でも取り上げなかった。これは中村建設大臣、これは公共用地取得制度調査会の答申の中には、電電公社の事業は入っておらないのです。なぜこれに電電公社を入れなければならなかったのですか。また入れるについては何か電電公社に対して条件つけましたか。今説明を伺っていると、ほかにも公益事業として見られている企業と比較いたしまして、あまりに内部がそうした補償、用地取得に対しては不完全な制度でやられているように見受けているのです。
#47
○参考人(岡部邦生君) 先ほど申しました説明で言葉が足りなかったことをおわび申し上げますが、もちろん補償料を算定いたしますときには、借地権あるいは耕作権というものの補償、それから建物価格、建物移転の補償、それから営業補償、上毛補償、樹木伐採補償、その他こういったものにつきまして、補償というものはこまかくこれは別に、こういう場合はどれだけであるというような基準について内規は作ってありませんが、一々そのことにつきまして外部の第三者の方に相談をいたしまして、そういった補償を一々その場所できめまして、そこで持ち主の方と交渉するということでありまして、初めから補償は幾らということで全部ただ買収交渉でいった、個々に幾らかということで持ち主と初めから交渉するということじゃありませんで、こういった今申しましたような地上権とかいろいろなものがありますが、こういったものをこまかく計算をしまして、初めて補償額というものを出して、持ち主の方と交渉するというわけでありまして、先ほど私の言葉が足りませんでしたのをおわび申し上げます。
#48
○田中一君 それは当然です。収用法ではちゃんと対象が書いてあるから当然ですよ。それで大臣、どうですか、電電公社なんてこんなものなぜ入れたのですか。
#49
○国務大臣(中村梅吉君) これは最近電話需要が御承知の通り非常に盛んでありまして、各地区とも局を増設しませんと電話の局が交換能力がないから架設ができない。そこで御承知の通り、申し込み積滞数というものが非常に多いわけです。こまかい数字等は私存じておりませんが、そこで周辺居住者としましては、局ができるまでは何年間も電話加入申し込みをしましても需要が満たされなくて、待機させられるということで、まあ大都市を初め都市である区域ではずいぶん一般の電話加入希望者が因っておる、この現状をわれわれは認識しまして、何とかこの局舎の建設が早く進むようにしなければ、一般大衆の電話申し込み者に対して非常に気の毒であるということであります。それから交換施設、中継施設を入れましたのは、中継施設を作る場所というのは都市のまん中よりも楽であるとは思いますが、これも最近マイクロウエーブや何か発達をしまして、中継施設ができないことにはそれらの交換ができませんし、全国的に今では即時に通話をなるべくしてくれという熱望が非常に高いわけで、早く全国的に中継施設を完備して、即時通話のできるような状態に運ぶことが今日の時世、こういうように時間的にすべてが短縮されておるときですから、非常に要請されておりますので、われわれとしましては公正に検討いたしました結果、電話のこの範囲のことを特別措置法の適用事業として入れよう、こういうことになったわけでございます。
#50
○田中一君 もう少し、今お出しになった資料、それが何坪で、どれくらいのものであるか、どの地点だということくらい書いてもらえませんか。私は既成市街地におけるこうした施設は、いろいろな区分があると思うんですよ。高くすればいいんでしょう、高くすれば。立体化すればいいんでしょうと思うんですよ。世田谷なんか今も増築しているが、僕の家からよく見えますが、高くしておけばいい。電話局は大体広い敷地を持っています。よけいもうかるでしょう、今は独立採算制でもうかるでしょうから、きっとあのところも大きな用地を持っているのだろうけれども、もう少しこれは技術的に用地を倹約というか立体的に使うべきものがあると思うのです。だから日本でも電話局の、電電公社の建築というものはちょっとなかなかいいものなんです。しゃれているものなんです。世界でも電電公社の建築というと、見直しているようないいものを作っています。これはりっぱな建築技術家がいるでしょうけれども、ただスタイルだけよくても中みの問題ですからね。
#51
○説明員(平山温君) 先生が今お尋ねになりましたこと、それから先ほど大臣から御説明ありましたことについて、ちょっと補足して御説明さしていただきたいと思います。
 電話局の敷地は、一つ一つのものは今先生だいぶ広いという話でございましたが、この特別措置の一応対象になっているほかの事業と比べますと、必ずしも広いものではないと思います。ただ電話局の特殊性といたしまして、非常に場所が限られておりまして、御承知のように電話局には地下ケーブルが全部入っておりますので、いわば根が張っているようなものなんでございます。東京の中にも御承知のようにたくさん電話局がございますけれども、それぞれこの電話局の、新しい電話局を作りますときには、どういう方面に電話の申し込みの方がいらっしゃるかということと、既設の電話局がどういうところにあるかということ、既設のケーブルがどういうふうに根を張っているかということと関連いたしまして、非常に場所が限られて参るわけでございます。そこでその場所も、私どもそれで結局その候補地というものを考えるわけですが、それが非常に限られた場所になっておりますので、その場所をもし売っていただけますと非常に都合がいいのでございますが、先方の方の御都合でその話がうまくいかないときには、やむを得ずその付近の電話局が建たなくなりまして、御承知のように東京でも比較的電話のつきやすいところとつきにくいところができてしまって、非常に不公平なサービスをしてしまうような結果になってしまって、相済まなく思っておる次第でございます。
 それから地方の中継所の土地でございますが、これは現在九キロごとに中継所がございまして、その途中の中間のちょうど四・五キロのところに、わずか五十坪くらいでございますが、そのくらいの土地が買えますと、現在持っている設備を三倍にも四倍にも使える、そうしてこれによって今まで相当お待たせしなければつながらなかった市外通話が即時につながるというので、非常に既設設備を最高度に利用できるわけでございます。場所一つ一つは狭いのでございますが、その既設の中継所のちょうど間の四・五キロの間を売っていただくという、非常に限られた場所になるのでございます。しかもこれが東京からずっと東海道を通って九州あるいは北海道までルートがございますが、そのルートのどこか一カ所でもそういう土地が買えませんと、全体の施設を利用するのに非常に支障を来たすのでございます。
 それから一つ一つの電話局が少し大きな土地を持ち過ぎているのじゃないか、建物をもっと立体的に高度の方を考えたらどうかという御指摘もあったと思いますが、私たちといたしましては、先ほど申しましたように、電話がどんどん伸びていきます場合に、どうしても電話局を大きくしなければなりません。そこで高度といたしましては、建築基準法で許される高度一ぱいを建てるということを全部前提にいたしまして、将来の発達予想を考えまして、今特別措置の対象の事業に入れていただくことをお願いしておりますように、私どもとしましては、はなはだ土地の獲得に困難いたしておりますので、できれば将来とも一ぺんそこで土地を買えば、その近くのまた隣地を買うことは非常に困難であります。できれば買わないでもいいように、これから買うものにつきましては、それだけの所要の坪数を買えるようにということで努力しておるわけでございます。従ってその最初家を立った当時はちょっとあるいは余裕があるようにごらんになるかもしれませんが、これはむしろ将来の事業の拡張に備えておく方が公益的立場からいっても適当ではないか、こういう考え方でやっている次第でございます。そこで先ほどの補償の問題についても、原則的な基準があって個々のこまかいことはそのつど第三者を通してやっているということは御説明いたしたわけでございますが、これがやはり私どもの事業がちょっとほかの事業と変わっているのではないかと思いまして、何といいますか、非常にケースが一つ一つの坪数は大きくございませんが、いろんな種類があるものでございますから、従来は個々に第三者の了解によってやっているというようなことでございます。先生の御指摘の点につきまして補足的に説明さしていただいた次第でございます。
#52
○田中一君 そこで、この中で従来とも事業認定を行なって収用した場合の件数はどのくらいあります。それでそれがどのくらい件数があって、そして買収とそれから採決と両方ちょっと、これ買収済みになっておりますから、済んだことわかるでしょう。一々数字出ますか。
#53
○説明員(中田亮吉君) 現在まで事業認定を申請いたしましたものが二十三件。
#54
○田中一君 それ電電公社ができ上がって以来ですか、電電公社として発足して以来二十三件なんですか、事業認定を行なったのは。
#55
○説明員(中田亮吉君) そうでございます。――今資料をちょっと調べておりますので。
#56
○田中一君 それではちょっと休憩して午後どうですか。
#57
○委員長(稲浦鹿藏君) 休憩いたします。二時に再開いたします。
   午後一時五分休憩
   ――――・――――
   午後二時三十九分開会
#58
○委員長(稲浦鹿藏君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 公共用地の取得に関する特別措置法案について質疑を続行いたします。
 御質疑の方は御発言下さい。
#59
○田中一君 電電公社の方から一つ答弁願いますが、五カ年計画というのはこれはどういう規模のもので、具体的に……何か資料がありますか。
#60
○説明員(平山温君) 五カ年計画と申しますのは、電電公社が始まりましてから最初に第一次五カ年計画は約二千八百億の総額の予算でやりました。それから現在第二次五カ年計画を実施中でございますが、これは総額四千二百億くらいの規模のものでございます。さらに現在やっております第二次五カ年計画は三十七年度で一応終了することになっておりますが、さらに三十八年から四十二年まで第三次五カ年計画、さらにその次の四十七年末までの第四次五カ年計画というふうに予定されておるわけでございまして、四十七年末になりますと電話をかけたいと申し込まれる方につきましては即時につけるようにしたい、こういう計画でおります。なお、今日におきましては電話をかけたいと申し込まれる方で、公社の方でおつけできない方が、現在八十五万ばかりになっておる次第でございます。
#61
○田中一君 何か資料ありますか。
#62
○説明員(平山温君) 第二次五カ年計画までは資料がございます。
#63
○田中一君 数がなかったら一部でもあったらちょうだいしたい。
#64
○説明員(平山温君) できるだけ早く先生のところにお届けできるようにいたしたいと思います。
#65
○田中一君 そこでそこに現われておるのは第二次五カ年計画も含んでおるのですか、それとも三十五年度までのものを言っているのですか。
#66
○説明員(平山温君) 先生が今お持ちになっておる資料は、第二次五カ年計画中に電話局を建てる予定になっておるものでございます。
#67
○田中一君 三十七年度までまだ一年半近くあるのだけれども、まだ十五件くらいのものならこれに適用する必要がないのじゃないかと思うが。
#68
○説明員(平山温君) お答え申し上げます。私ども電話局を作りまして、局舎を建てて中に機械を入れますまでに、大体買収してから少なくとも三年かかるのでございまして、そこで、従いまして今先生からお話がございましたのは、今現在において少なくとも土地が買えていないのは予定よりだいぶおくれておるということに相なります。
#69
○田中一君 第三次五カ年計画は物件として、土地の場合何坪ぐらい要するのですか。
#70
○説明員(平山温君) 第三次五カ年計画は目下策定中でございますので、正確なところはまだわかっておりませんが、今わかっておる範囲でお答え申し上げますと、今度の特別措置の対象にしていただきました、予定されております人口五十万以上の都市、これは一応都市の名前といたしましては、私どもとしては東京、大阪、名古屋、京都、横浜、神戸、福岡、川崎、札幌これが現在五十万以上の都市と考えておりますが、この都市におきまして、第三次五カ年計画では電話局を建てるために予定されている局舎数が八十六局、それから坪数は全体として八万三千坪でございます。
 なお、その都市別の内訳といたしましては東京が二十二局、大阪が十四局、名古屋十局というふうになっております。
#71
○田中一君 事業認定を行なうという申請をしようというものが幾つかありますか。
#72
○説明員(中田亮吉君) 事業認定を受けるように申請をいたしまして、現在まで認定を受けましたものが二十三件あります。そのほか、現在認定申請中のものが二件あります。以上でございます。
#73
○田中一君 東京の池袋ですか、これは事業認定を受けて協議の結果買収したというのは、こちらの事業認定申請を行なう場合の申請の価格というものを示して買収したのですか。それともそれから増額になっておりますか。
#74
○説明員(中田亮吉君) 池袋は、これは現在の電話局の横の隣地増買でありまして、どうしても持ち主と話し合いがつきませんで、それでは収用法を適用していただこうというので、まず第一の段階といたしまして、事業認定を申請したわけでございます。これは三十五年七月七日に事業認定がおりまして、その後地主がそれでは譲ろうということに話し合いがつきまして、三十五年九月に買収することができたわけでございます。これは坪当たりといたしまして十七万二千円ということになっております。補償費は四十四万六千円でございます。
#75
○田中一君 今まで電電公社の場合は、多少時間がかかっても話し合いがついているということからみると、どうもあの委員会の方で何したというのも一応納得できるような気がするわけなんですが、今後はおくれないようにするためには、今度の法律の適用を受けた方がよいわけですね。その際に、基準としてはやはり時価の買収、時価といいますか、そのときの時価の買収ということになっておるのですか。
#76
○説明員(中田亮吉君) われわれの方といたしましては、今先生のおっしゃいますように、その時の時価で買収するということにいたしております。
#77
○田中一君 一応他もいろいろな補償基準を持ってやっておりますから、電電公社としても一応部内の考え方と申しますか、これこれのものはその補償の対象になるのだというものと、それから予定される収益、こういうものはむろん場所によって、またものによって違うでしょうが、やはりそういうものは何年くらいというような大体の、一年の場合もある、二年の場合もある、三年の場合もありますよ。そういうものを見て基準を示さなければならないと思う。何でもかんでも買い取る方は強権で、これは強権になりますから、それでもって自分が取り上げるのだという考え方じゃいかぬと思うのです。今後、そういう補償基準を調査委員会でも設けて、建設大臣に対する答申というものを持たなければならぬ、今後の問題として検討するとこうなっているのですが、そういう心がまえはありますか。
#78
○説明員(中田亮吉君) われわれといたしましても、今後、非常にたくさんの電話局の土地を買わなければなりませんので、先日からそういうことの準備を始めております。従って、今後、建設省、その他各省の基準その他を参考にいたしまして公社としての基準を作りたいと考えております。
#79
○田中一君 まあ電電公社はこのくらいにしておきます。
#80
○委員長(稲浦鹿藏君) 次に国鉄の新幹線総局用地部次長に資料の御説明をお願いいたします。
#81
○説明員(橋本巌君) 国鉄新幹線総局用地部次長の橋本でございます。
 お手元の資料に基づきまして、概略御説明申し上げます。
 新幹線の延長は大体全線五百キロということに相なっておりまして、このうち、戦前買収済みの区間が九十五キロメートル、それから買収を要しない隧道あるいは橋梁というような区間が約九十五キロメートルございます。従いまして、新たに買収しなければならない延長といたしましては、約三百十キロメートルというふうに相なっております。現在の買収状況を申し上げますと、三百十キロメートルのうち、新規買収済み区間が約百十キロメートル、それから折衝中の区間が約八十キロメートル、さらに未折衝の区間が約百二十キロメートル残っております。これはあとの三ページ目の方に書いてございますが、問題の大きい地域ということと大体見合っておりまして、ルートがきまらないとかあるいは地元の反対ということで立ち入り不能というような関係から、いまだに折衝が開始されていないというふうな状況でございます。
 買収の最初に考えましたことは、いかにしたら公平にいくか、さらにまたいかにしたら早く買収ができるか、こういうことを考えまして、まず初年度は徹底的にPRをして、地元の御納得と御協力を得るということに重点を置いたわけでございまして、この間にルートも逐次決定いたしまして、市町村単位の交渉団体と団体交渉をすることによりまして不公平をなくする、ガラス張りに交渉をするということに相なったわけでございます。かようにいたしまして、大体現在の成果を得たわけでございますが、なおこれから二年間ございますけれども、実は工事工程上から申し上げますと、すでに用地買収は工事工程に食い込んでおるというような状況でございまして、今後の二百キロというものの買収が、非常に困難視されているという現状でございます。これはやはり農村地帯は比較的温厚でございまして、誠心誠意話し合うことによりまして非常に協力していただいているわけでございますけれども、何しろ最近のこの土地ブームと申しますか、非常に土地の値上がりということがございまして、東京、名古屋、京都、大阪というふうな大都市並びにこの周辺というものにつきましては、非常に各工場の設備投資その他がございまして、なかなか問題が大きいというふうに考えております。特にこの中に五千数百戸の家屋の移転というふうに書いてございますが、現在のところ千戸以上の家屋はようやく解決をいたしましたものの、あと四千戸程度の家屋をいかにしたら円満に妥結できるかということが、非常に大きな問題となっておるのでございます。これらをいろいろ考え合わせましても、やはりいかにおそくとも本年度中には全線ほとんどの買収を、土地に限らず地上物件も全部終わらなければ、工事に支障を来たす、というふうに考えられておりますので、今年度一ぱいにはぜひともこれを完了したいというふうに考えておりまするが、何しろこの地上物件というものにつきましては、なかなか問題が多うございますので、おそらく来年度以降にも相当数持ち越すのではなかろうかというふうに予想されております。
 それから第二ページ目の買収の実績でございますが、先ほど申し上げましたように、市町村単位あるいは部落単位というふうな団体交渉によりまして妥結をはかっておりますが、土地の関係につきましては市町村単位の妥結が十八件、部落単位の妥結が三十一件というような状況になっております。さらに家屋等地上物件等につきましても、市町村単位の妥結が十八件、それから部落単位の妥結が二十件というふうなことになっておりますが、家屋につきましてはやはり原則として個々の折衝というふうに考えておりまして、大体同じような家屋あるいは条件というものがありますれば、団体交渉が成立するわけでございますけれども、それぞれ個々の事情が違いますので、最終的には個別の折衝にならざるを得ないというふうになっております。
 それから土地収用法の関係でございますが、強権発動ということがよく言われますけれども、われわれは強権発動ということでなくして、土地収用法そのものを強権ではなくして、また、よく言われております伝家の宝刀ということではなくして、非常に民主的なりっぱな法律であるというふうに考えておりまして、これは最初から適用するのだというふうに考えて地元の方にもこれに関するPRを行なったわけでございます。
 ただ問題は、地元におきましては従来のいろんな慣行がございましてあるいは感じがございまして、収用法という言葉を言っただけですでにこれはけしからぬということで、初めから反対されるというようなことがございますので、この収用法の説明につきましても非常に慎重に行なったわけでございます。大体の地区は収用法の精神をくんでいただいて賛同を得たわけでございますけれども、やはり胸に一物ある人が非常に多いわけでございますので、そういう方々につきましては、そういうことを種に相当おどかされたというふうな実情でございます。
 収用法は、今事業認定を受けておりますところは神奈川県の綾瀬付近小田急の高座渋谷の付近でございますが、そこから小田原付近まで約三十七キロの事業認定を受けております。それからもう一つは大阪のターミナル約五万平方米の地区につきましても事業認定を受けております。この中で細目公告をした地域はどこかと申しますと、ロ、のモデル地区の一部、相模川の砂利採取の問題と、大阪の都市周辺ターミナルの問題でございます。これは両方とも裁決の申請の準備中に妥結をいたしました。それから、今後さらに裁決の申請を準備中の地域は小田原市内の一部、これはほんの一、二軒でございますが、がんとしてきかないというところでこれは準備中でございます。それから事業認定の申請中の地域は、現在のところ小田原−熱海間、これは現在工事をどんどんやっておりますけれども、中にやはり一軒か二軒か、どうしてもほかの人よりか二倍ないし三倍の価格でないときかないということで、収用法をやられるならけっこうである、こういうことでございますので、これはどうしてもやらざるを得ないというふうに考えておりまして、これは申請中でございます。それから豊橋−名古屋間並びに米原−京都間につきまして、現在建設大臣に申請中でございます。それからその次は事業認定準備中の地域がこれに書いてございます。東京ターミナルいわゆる東京−品川でございます。それから東京−新横浜駅間、それから熱海−静岡間、静岡−浜松間、浜松 豊橋間、名古屋−米原間、京都−大阪間、大部分の地域が事業認定の準備中の地域になっております。これはおくれた原因はいろいろございますが、やはり大事業でございますので、慎重に検討しなければならないということがございますので、まあ多少ルートの決定がおくれているということもございますし、さらに地元の、大体、国鉄がきめたルートには満足しない、これを変えろというふうな御意向が非常に強うございまして、そのために認定の申請ができないというふうな地域でございます。
 その次は問題の大きな地域としてあげてございますが、これはただいま申し上げました認定準備中の地域にも当たるわけでございまして、多摩川から新横浜駅間約十三キロ、これが中心は川崎市でございますが、ここは立ち入り不能な関係に相なっております。それから浜松市を中心とする地域で約二十五キロ、これも立ち入り不能ということでございます。京都−大阪間も約四十キロばかりのうち二十五キロが立ち入り不能ということになっております。それから線路の選定、つまりルートが決定しておりますけれども、調査測量に立ち入りがいまだにできないという地域が原市付近、これは富士川の手前でございまして、約一キロメートルばかり、一キロほどもございませんが立ち入り不能、それから名古屋−関ケ原間として約四十キロメートルほど、これは名古屋市の西側に先年決壊いたしました庄内川という川がございますが、その川から関ケ原との間の四十キロばかりでございます。それから京都市内が非常にもめておりまして、現在駅に併設ということにいたしまして、途中に川中島ができるというようなことから、二キロばかりが立ち入り不能になっております。それから大阪の貨物ヤード、ここも地元の猛反対に会いまして、約一キロほど、これは一部でございますけれども、立ち入りが不能になっております。
 以上のように、用地取得につきましては、非常にたくさんの問題がございまして、この用地を解決するための前提条件と申しますか、あるいは条件が入れられなければ、測量の立ち入りもさせないし、もとより協力させないということになりますと、事業準備が全く進めぬというような結果に相なりまして、せっかくりっぱな法律も使いようがないというようなことになるわけでございます。これが家屋をちょっと建てるとか、そういうことならばいいのでございますけれども、線路ということになりますと、非常に高度な技術を要求されておりますので、センターが一寸狂いましても、カーブが入らないというふうなことが起こりまして、実際に測量しなければ線路そのものが成り立たないという結果に相なりまするので、そういう基本的な調査が妨げられるということは、まことにこれは困ったことでございますが、そういうことにつきましても、早く立ち入りができるようにしていただくということを切にお願いする次第でございます。
 なお、ここに書いてございますほかに問題もございまして、この五番目に河川のつけかえであるとか、全面高架にしろとか、いろいろなお問題がございますが、そのほかにも土地改良費の負担をしろとか、幹線が通るために土地の改良を急遽しなければならない、この金は何百億にも達するわけでございますが、そういうものについても一部負担しろあるいは全面的に負担しろというふうな要求でございますし、あるいはまた税金の問題が非常に大きな問題でございまして、この問題を解決しなければなかなか妥結ができない。たとえば法人にいたしましても、新しい代替物を作りましても、これに対する税金が五〇%も六〇%も取られるというような状況になっておりまして、租税特別措置ということにつきましても、十分なる方策が打ち出されないと、なかなか用地買収もむずかしいというふうに考えております。
 以上簡単でございますが、一応御説明申し上げます。
#82
○田中一君 この間予算委員会で伺ったときに、用地の方は非常に円滑に買収されつつある、何ら心配はないというように答弁しておったけれども、だいぶ今度こういう法律が出るとなると、困難だ困難だと説明するわけですね。予算委員会議事録残っているわけですよ。非常にスムースに用地問題いっております、計画通りいっておりますという答弁をしておりましたけれども。
#83
○説明員(橋本巌君) これは私の言うのは最初から計画いたしましたときよりも、大体全線の六〇%程度までは非常にスムースに行くであろうという予定を立てたわけでございます。これは先ほど申しましたような、農村地帯におきましては、比較的純朴でございますので、一般の価格より少し、あるいは皆さんが要求されるものをいろいろ相談の上で、この程度はいかがでしょうかというふうに申し上げますと、御納得を得まして協力をしていただけるというような実情にございますが、そういうような、当初予想をいたしました大体六〇%ないし七〇%までは円滑に進むということで、現在の段階におきましては、用地買収は先般御説明いたしましたように、円滑に進んでいる、ただ今後の問題につきましては、家屋その他地上物件が非常に大きなものがございますので、なかなか困難なものが予想される。ただこれを時間の制約がございませんければ、どんどん時間をかけて進むわけでございますが、何せい工事工程に食い込んでいるというような状況でございまして、これらを解決することには相当大きな問題が残されているということでございます。
#84
○田中一君 あなたの方の用地購入価格等評定要綱、これを拝見すると、評価の時期は契約締結のときの評定ということになっておりますね。これのほかのものでもいろいろ食い違いがあるわけですよ。今度はもしこの法律が通ると、価格等評定要綱が相当改正されなければならぬものがあると思うのですが、その点はどう考えておりますか。
#85
○説明員(橋本巌君) 今度の法律が通りましても、評定要綱の中身を変えていくというようなことは、目下のところまだ考えておりません。私の方は、この評定要綱は非常に民主的にできているというふうに自信を持っているわけでございますが、もちろん改むべきものがあれば改めなければなりませんし、特に今回の法律につきましては、さらに評価委員会、評価鑑定制度というようなものも考えられておりますので、これをぜひとも実現さしていただいて、これができますれば、この収用法の問題も、すべてが非常に満足すべきものになるのではなかろうかというふうにも考えられます。
#86
○田中一君 これはやはり評価鑑定が、一つの、はっきりしなければやりにくいのじゃないですか。われわれが考えているように、評価鑑定というものの基準ができ上がってから、これを適用した方がいいのではないですか。
#87
○説明員(橋本巌君) 評価鑑定制度はこれは望ましいことでございまして、これができなければできないということではなくて、現在われわれが持っておりまする要綱によりまして行ないますれば、さらにこのほかの細目基準、こういうものも持っておりますが、必ずしも現在評価鑑定制度がなくても、できるだけ公平にやるように努めておりますので、この時期が何年もずれるということさえなければ、非常に公平に行くというように考えております。
#88
○田中一君 普通のあなたの方の基準で、普通の所有権と借地権はどのくらいに分けておりますか。
#89
○説明員(橋本巌君) 所有権と借地権につきましては、これはいろいろ地元の慣行もございますので、まあ、地元の方で五分々々だとおっしゃる場合もありましょうし、七分三分の場合もあるわけでございます。これは借地人と所有権者との話し合いということが中心になりまして私の方からとやかくは申し上げておりません。大体所有権者と借地権者の話し合いで解決しておりますけれども、これで解決できない場合には、私ども中に入りまして、大体うまく解決に運んでいくということでございます。
#90
○田中一君 農地なんかはどういう工合になっておりますか。たとえば地上権――地上権ではないが、永代小作権ですか、こういうものは相当高く評価しておりますか。
#91
○説明員(橋本巌君) 農地につきましては、これはやはりただいまの借地権と同じようでございまして、各地方々々に慣習がございます。七分三分とか、四分六分とか、あるいは五分々々とかというふうにございます。小作権をいかに補償するかという問題につきましては、非常に頭を悩ました問題でございますけれども、地元におきましてはそれぞれその地方の慣行を尊重して、その慣行通りにお分けいただくということをやっております。
#92
○田中一君 そうすると、市町村あるいは部落単位できめた場合には、それらの条件がその部落々々で違うことがあるというのですか。全然同じものもあるけれども、まあ地方々々の慣行によって分配されていくということなんですか。
#93
○説明員(橋本巌君) その通りでございます。
#94
○田中一君 既成市街地の場合はどうですか。
#95
○説明員(橋本巌君) 既成市街地におきましても、やはりそれぞれの慣行に従ってやっていく、ただ慣行のない場合をどうするかということがございますが、先ほど来各公社の方々その他から御説明がございましたように、評価委員会なりその他いろいろそういう中立公正な機関によってきめていくということを考えておりますが、やはり趣旨は借地権者と土地所有者との話し合いということが中心になりますが、この話し合いを円満に持っていくように進めております。
#96
○田中一君 営業補償あるいは生産補償と申しますか、予想される利益を何年ぐらいみているのです、大体今までは。たとえば農地の場合には。
#97
○説明員(橋本巌君) 農地の場合の営業補償というものは考えられませんね。そういう営業補償と申しますのは商売の方でございますから。
#98
○田中一君 営業補償というよりも受けるべき利益というものを何年間ぐらい予想しているかというのです。
#99
○説明員(橋本巌君) これは廃止補償と一時休止補償というふうに、一時の休業補償、こういうふうに分かれますが、大体これは本人がどれだけの利益を上げておられるかということに基準がなるわけでございますが、この基準を見出すのが非常にむずかしいということでございます。たとえば税務署に申告されているものと、実際の本人が得られているものとは非常に差がある、さらに私どもの方がそれらを大体勘案いたしまして考えているものと、本人が要求されているものとも非常に差があるということでございまして、その営業補償をする場合のベースが高い場合には期間は短くても、本人は大体自分の考えている要求に近づければ何年分であろうとこだわらないで受諾されますし、ベースが低いときには三年分なり五年分なりと申しましても、永久補償しろ、永久補償と申しますれば、六分で還元しても十五年分補償すれば永久補償になるわけでございますが、そういうことで三年ないし五年ということを考えておりますが、必ずしも年数にこだわっておりません。本人が幾ら要求されるかということと、その補償額に対する補償の方の説明による妥結点というか、どの辺になるかということで逆に年数が出るという形になるのではないかと思います。
#100
○田中一君 これはあなたの補償要綱は非常にこまかくよく書いておりますけれども、今度の法律の適用によってそれらのものは改悪されるおそれはないでしょうね、考えておらぬという御説明がさっきあったけれども。
#101
○説明員(橋本巌君) この要綱に基づいて書いてあることがおそらく改悪されるということは考えられません。実はこの要綱に書かれてあることは、その通りをやりましても決して御迷惑をかけないというふうに考えておりまするが、現実につきましては、この要綱で計算したものよりはるかに上回った額でないと妥結が困難であるというふうな状況に立ち至っております。
#102
○田中一君 今度は御承知のように高速道路、東京−大阪間を作る、その場合にあなた方の方ではあまり出し過ぎても困るのです。今度は道路の用地の買収で鉄道用地と同じような基準になってくるわけです。そういう点の話し合い等は国鉄としてはしないでいるのですか。お互いに協定して妥当な補償ということを考えているのですか。
#103
○説明員(橋本巌君) この問題につきましては、私の方は非常に頭の痛い問題でございまして、東京−大阪間五百キロ、一寸の土地も残さないで全部に値段をつけていくというふうなことに相なりますので、非常に責任を感じておるわけでございます。従いまして、この値段をつけます場合におきましても、個々の取引では非常に不公平になるということも前段申し上げましたが、そこで団体交渉ということにいたしまて、市町村の理事者市会議員地元の区長、あるいは土地改良区があれば改良区の吏員、あるいは水利組合があれば水利組合の理事、その他もろもろの有識者、地元の代表者を入れた対策委員会あるいは協力委員会を作っていただいて、そこでいろいろ話し合いをしておるわけでございますが、個個の話し合いの過程におきまして、たとえばこの市では今学校をやりかけておるとか、あるいは道路をつけかけておるというふうな、こういうようないろいろな事情がございまして、それぞれ自動的にそういう立場から、社会的にあるいは経済的に見ましても妥当な価格が生まれてくるというふうに考えておるわけでございます。事実またそういうふうになっておりまして、国鉄だけが独走した値段をつけていくということではございませんで、地元のそういう方々の御意見を尊重して値段をつけていくということでございますので、あるいは場所によりましては少し高いというふうなおしかりを受けることもあるかもしれませんけれども、これはやはり市町村の理事者の方々が入っていただいておりますので、そうおしかりを受けるような値段はつけていないというふうに考えておるわけでございます。
#104
○田中一君 これは道路局の方がいないから何とも言えぬけれども…
#105
○説明員(橋本巌君) ちょっとつけ加えますが、道路局の方々も今後の高速道路の位置その他のいろいろな問題がございますし、土地買収の関係もございますので、いろいろ打ち合わせはしております。
#106
○田中一君 どうです、どっちみち並行した形になると思うのですけれども、高速道路より、まあ何といっても国鉄の方がやりやすいんですよ。これは借款ももらっておるし、やりやすいんですよ。しかも独立採算制でやっているのですから。国が国鉄の用地買収による被害者になるというおそれが多分にあると思うんですよ。というのは、どっちみち立ちおくれておるわけですからね、道路の方が。そういう場合には一体同じような評価同じような鑑定ということで、あとは時価で評価しますからね、何パーセントの値上がりになると思うのです。下がった場合には下がったということになると思うのですが、そういう場合どういう工合に打ち合わせしておるのですか。これはちょっと関盛君じゃわからぬな。
#107
○国務大臣(中村梅吉君) 実際上は橋本次長……。
#108
○説明員(橋本巌君) 私が実際にやっておりましたので申し上げますと、名古屋の小牧から西宮までの名神道路につきましては、私の方で現在競合してやっておるわけであります。従いまして、−この中に書いてあります岐阜県にはまだ入っておりませんが、関ケ原から西におきましては滋賀県並びに京都府、大阪府に対しましては道路公団さんと十分打ち合わせの上で値段その他もよく協定をしてやっております。それから名古屋から東に相なりますると、国鉄が今独走の形になっておりますので、これはなかなか問題が今後残されておるのじゃなかろうかと思いますけれども、一応国鉄がつけていった値段というものが基準になるのじゃなかろうか。ただ問題は道路の特殊性というものがございまして、国鉄は駅が少ないということで非常に反対されるわけでございますが、道路におきましてはインタチェンジなりバスストップというようなものは、地元に相当の利益がある、こういうことで、値段についての差が多少ありといたしましても、道路については、地元に非常にいい方の面が多いのじゃなかろう一かというふうに考えております。
#109
○田中一君 道路公団の海内さん。
#110
○参考人(海内要道君) それで国鉄と並行して支障ありません。
#111
○田中一君 五十万人以上の都市に適用する鉄道、これはどういうところを考えておりますか。先ほど電電公社の言っておるような区域のどういうものを考えておりますか。
#112
○説明員(橋本巌君) これはやはり都市交通が中心になっておりまして、たとえば中央線の線増にいたしましても、あるいは京浜東北の線増というものも考えられますが、そういういろいろな問題につきましては、やはり人口五十万以上の都市の都市交通というものの解決ということが中心に考えられまして、大体五十万人以上というふうに押さえてあると思います。
#113
○田中一君 バス路線はどう考えております、国鉄の方で。
#114
○説明員(橋本巌君) バス路線は考えておりません。国鉄のバス路線と申しますのは地方的なものが多いようでございますから、都市につきましてはそれほど問題がないと思います。
#115
○田中一君 たとえば東京−小牧間の中央道の問題等、あなたの方は道路運送法によるところの道路だと、こういう形で今まで主張しておったんですが、相当金もかけて調査もしたと思うんですが、むろん道路交通法の道路だろうと一般の道路であろうと、これはまあ道路に違いないんですから入るわけですが、そういう計画はないわけですね。
#116
○説明員(橋本巌君) 現在の段階では、道路運送法による道路とか国鉄のバス路線というものは考えておりませんが、どうしてもこれが必要であるということに相なりますれば、今後まあ法律なり政令に入れていただくというふうな考え方でございます。
#117
○武内五郎君 その収用される土地の補償費は、先ほど田中君が、あるいは田畑についてあるいは宅地等の場合において、地主と小作人との関係、あるいは地主と借地人との関係の補償の場合、その補償費は何か一括払いにして出すんですか。
#118
○説明員(橋本巌君) お答えいたします。この……
#119
○武内五郎君 ちょっと待って下さい。その場合に、この部分は土地に対する補償だと、この部分は小作権に対する補償であると、借地権に対する補償であると、こういうふうな工合にして出すのか、一括して出すのか。
#120
○説明員(橋本巌君) これは、地元の方々の御要望によりまして、小作権は別によこせということですと、そのように書類を二通り作って差し上げますし、大体地元で対策委員会ができておりますので、そこに一括、各人別の金を差し上げて、そのうち何ぼをお前のとこだよというふうにお取りになるというところもございまして、これは地元の方におまかせしております。御要望の通りにするというふうに手続を進めております。
#121
○武内五郎君 あなたの今のお答えは、たとえばその関係地域を一括して払うんですか。
#122
○説明員(橋本巌君) そうでございます。
#123
○武内五郎君 そうすると、その中に土地の所有者に対する補償費と借地人、小作人に対する補償費というものが総括的に含まれていると、こういう意味なんですね。
#124
○説明員(橋本巌君) さようでございます。
#125
○武内五郎君 そうなって参りますと、紛争がかえって大きくなるおそれがないですか。
#126
○説明員(橋本巌君) 今までのところではそういう紛争はございません。と申しますのは先ほど御説明申し上げましたように、地元の方で小作権は五割である、地主は五割であるというふうにおっしゃられれば、その通りをこちらは一たとえば六十万円支払いますれば三十万円は小作権である、三十万円は地主の手元に残るというふうにしますので、地主が一括して六十万円もらって三十万円上げられる場合もありましょうし、紛争が起こるおそれがあるから別に渡してくれと、こういうふうに言われますれば、二人に名前を分けまして渡すということになっておりまして、現在まで紛争の起こったためしはございません。
#127
○武内五郎君 たとえば農業の場合に用水と排水等の関係があるんです。これは場合によれば数カ部落にわたることもあります。そういう場合はどうなんです。
#128
○説明員(橋本巌君) この用排水路というもののつけかえであるとか、あるいは、まあつけかえがほとんどでございますが、こういうものをどうするか、これは非常に大きな問題でございまして、この点につきましては現在の機能をいかにして保持するかということで、地元の農業関係の専門家はもとより農林省関係の方々とも十分委員会を持ちまして協議をいたしまして、ここの用排水路はどういうふうに持っていったのが一番いいか、現在の機能をそのまま持っていくにはどうしたらいいかというふうにきめましてやっております。直接線路に当たるところの補償につきましては直接補償になります。その他関連した補償というものも必要になってくる場合がございますので、その範囲をどうするかというような点で、よく地元の対策委員会並びに農林省当局とも打ち合わせをいたしまして、その問題を進めておりますので、現在のところにおきましてはトラブルは起こっておりません。
#129
○武内五郎君 その対策委員会というのは、国鉄の方で、こういうふうに作ってくれというふうに勧告または慫慂、指導するものですか、それとも自然に地元からそういうものができてくるのですか。
#130
○説明員(橋本巌君) 対策委員会は私の方から要請をして結成していただいた機関でございまして、これが自然発生的な委員会になりますと、どうしても反対機運の強い委員会ができて参りますので、それではやはり困りますからやはり地元の良識ある方々にも入っていただき、また当然地主代表あるいはいろいろな権利の代表者に入っていただいた機関というものがあって、初めて円滑に交渉が進むと、こういうふうに考えましたので、私の方から要請をいたしまして作ってもらったわけでございます。
#131
○武内五郎君 そういうような、あなた方の方から要請する場合、賛成者を多く含めるように考慮されるでしょう。
#132
○説明員(橋本巌君) 対策委員会を作っていただきたい、それから構成メンバーはこういうような構成メンバーにしていただきたいということは、一応の意思表示を申し上げますけれども、どの代表が何人出るとかというようなことにつきましては、地元の方で御自由に選んでいただいておりますので、そういうようなことは考えられません。
#133
○武内五郎君 先ほど田中君等の話を伺っておりますと、あるいは農地委員なり、その土地の町村会議員、町村当局というようなお話があったのですが、それはだれでもちょっと考えられるのですが、そこでそういう場合に大体色分けがつくわけですね。どうもあの議員は誘致派だ、あの議員は反対派だ、あの議員は少しおかしい、まだわからない、これはよく懇談してみればこっちに来るだろうと、大体初めから目星がつくでしょう。
#134
○説明員(橋本巌君) 実は私の方も、せっかく対策委員会というものを要請したけれども、はたしてわれわれが考えるような対策委員会ができるであろうかと心配したわけでございますが、やはり非常に良識のある方々が大部分でありまして、どこの対策委員会にいきましても、相当問題を残す言葉を吐く方もございますけれども、大体において皆様方が十分討議されました結果を私の方と話し合いをいたしますので、現在の対策委員会というものはわれわれの方にとってもいい方向に向かっておりますし、また地元の権利の代表者の方にとってもいい方向に向かっていると思っております。
#135
○武内五郎君 それで今あなたの方のこの報告書の場合、最後のページですが、「不当な価格を要求しまたは」云々ということがありますが、この不当な価格または不当な要求と考えられるものは、ここには所々出ておりまするが、高架線にしろとか、河川のつけかえをやれとか、道路の幅を広くしたり整備したりするというような事例をあげておりまするが、不当な要求というのは、私は、たとえばあなた方が考える不当ということは、利害当事者の場合には不当でない場合が多いと思うのです。たとえば先ほど私が申し上げたような用排水の問題が非常にからんでくる。あるいはそこへ鉄道が敷設されることによって耕作上の非常な不便が起きてくる。その場における田畑が非常に荒れやすい、あるいはまた田畑が二つに分割されてしまうというような不便が出てくるわけです。そういう場合に、農道をつけてくれと、あるいはその鉄道をこえて車を引いていくことの不便を避けるために隧道にしてくれ、ガードにしてくれというような要求もあると思うのですが、そういうこともあなた方はやはり不当だと考えられるのですか。
#136
○説明員(橋本巌君) お答えいたします。ここに不当と書いてございますのは、私の方の考え方で不当というふうに読めますけれども、実はここに不当と書いてございますのは、委員会なり他の大部分の人が納得をして、この価格でよろしいといっておられるにかかわらず、二、三の方がそれの二倍あるいは三倍、五倍というふうな要求をされて、ごねられるということに対する不当という字でございまして、一般の方々に対する考え方で不当というふうに考えておるわけではございません。
 それから農道とかあるいは用排水路というふうな問題がございますが、今度の鉄道は全部立体交差でございまして、現在あります農道あるいは用排水路につきましては、これを原則的に全部そのまま穴をあけていくというふうに考えておるわけでございます。ただ地元の要求によりまして、三本に一本は今三メートルしかないものを五メートルに広げるとか、あるいは用水路をずっと上流から改修してきて下流何キロも直せと、こういうふうに言われる場合がございますけれども、大部分におきましてはその程度のところで、まあ用水機能については支障がないというふうに了承を得まして納得ずく、話し合いでとれを片づけておりますので、ただいま御心配になりましたような問題は、大体今までのところ、問題はございましたけれども、納得ずくで解決しておるというふうな状況でございます。
#137
○武内五郎君 そういうたとえば関係者が納得したにもかかわらず、一、この者が、いわゆるごねている。これはあなた方が考えれば不当だと、こうおっしゃられておるようですが、その納得した形というのは、たとえば関係者が百名あった場合に、五十名こえる場合が納得した線として出るのか、あるいは七十名、七〇%こえた場合に納得した線として出るのか、九九%承諾した場合が納得した線であるか、どういうことなんですか。
#138
○説明員(橋本巌君) まことにむずかしい御質問でございますが、これはやはりパーセンテージということじゃなくして、もう大部分の方が、一人や二人は、たくさんおられれば、御不満の方があるかもしれませんが、もともとそう言われる方もこれは少し無理だなあという考えを内心持っておられますので、そういうふうに初めから言った手前最後まで反対されますけれども、内心はみんながいいのだからいいという、こういうことで納得しておられるわけでございまして、まあ百パーセント納得していただいていると言ってもいいのじゃないかと思います。
#139
○武内五郎君 みんながいいんだから、たくさんの人がいいというのだから、おれはもうこの程度でがまんしよう、こういうことになるのですね、不満があるけれどもがまんしようということなんですね。
#140
○説明員(橋本巌君) 不満があるけれどもとおっしゃいますのは、実は現在ある機能よりか、はるかにいいものをすべて要求されるわけです。そこでそのはるかによくなるところをある程度のところで妥結するわけでございますから、現在あるもの、そのままで妥結するわけではございません。従いまして、現在よりよくなる程度を百パーセントよくなりたいけれども七〇%でがまんしようか、六〇%よくしようかというそのがまんの程度でございます。
#141
○武内五郎君 成果のパーセンテージですか。たとえば農道がある。その農道は十年も前に作られた農道なんで、あちこちが欠けたりでこぼこになっているのだから、これもよくしてやろう、大体もとの幅ぐらいによくしてやる、砂利を敷いてやや水の流れもよくしてやる、こういうようなことで、その成果に対してこの程度ならがまんしよう、ほかの人もがまんしたからおれもまだ不満だけれども、この程度でがまんしようということになるというのですか。
#142
○説明員(橋本巌君) その通りでございます。これは不当な価格の要求とか、不当なそういう代替物の要求とかいうものは、今申し上げましたような、そういう現在のものよりかはるかにいいものを要求をして、そうしてその要求が通らない場合に、大体何パーセント程度で不満であるけれども聞こうと、こういう結果でございますので、大体全部が聞いていただいているというふうに私どもは理解しているわけでございます。
#143
○武内五郎君 この程度にいたします。
#144
○田中一君 先ほどから、補償金払っても税金かかってしょうがないということを言っていましたね。これは長年われわれも指摘しているのですが、所得税及び法人税の減免ということが答申にも出ております。現在は半額でしたか、取得された……。あの算定の基準はわかっておりますか。
#145
○説明員(志村清一君) 土地収用法によりまして収用された場合とか、あるいは土地収用法の適用を受けられる事業である場合とかいうふうなときの譲渡所得でございますが、これは現行法におきましては、収容されあるいは買収されたものの代替物を買った場合には、税金を免かれます。
#146
○田中一君 もう少し詳しく。
#147
○説明員(志村清一君) たとえば土地収用された、それと同じ性質の土地をその金で買う場合には税金はかけられません。それを金で持っている場合には、通常譲渡所得税のかけられるものの半分の税金でございます。ちょっと正確を欠きましたので、訂正さしていただきますと、通常譲渡所得税をかけられる課税対象額の半分の額が課税対象額になるわけでございます。
#148
○田中一君 そこで、これは所得税法のどこで何は出しておりましたかな。
#149
○説明員(志村清一君) 租税特別措置法に規定がございます。
#150
○田中一君 そのうち代替地の場合にはむろん税はかからないということですね。そこで国鉄に伺うのですがね。これはそこに首都高速道路公団も来ておられますから一緒に聞いていていただきたいのですが。これはこの土地収用法の起業地で公益性のある三号の規定ですね。土地を収用しまたは使用することのできる事業、この事業ならばということの見方をこの特別措置法でしているのか、あるいは土地収用法の事業認定並びにこの手続を済んだものが、ということになっておるのか、どっちですか。
#151
○説明員(志村清一君) 租税特別措置法の適用のための証明の問題かと存じますが、道路事業とか河川事業等のように、明白に土地収用法を適用されるであろうと考えられるものにつきましては、便宜上事業施行者の証明をもって減税の規定の適用を受けられることになっております。その他のものにつきましては、一般的には土地収用法による事業認定を受けまして、その事業の認定を受けたものである旨の事業施行者の証明をもって、減税の適用を受けるというふうな格好になっております。
#152
○田中一君 そうすると、それは収用法の手続を踏んで収用された土地でなくてもかまわぬということですね。この事業認定されておるものは、そういうことですね。
 そこで問題になるのはね、たとえばこれ借地というものに対する権利というものは、税法上これは対象になっておらないのですね。これは明らかにすればなりますよ。私はこれだけ借地権というもので売ってもらいましたというのでいってくればそれは取りますよ、所得税だから。しかしその百万円もらったかもらわぬかということはわからぬですよ。で収用法で裁決された金というものは明らかになっている。これはさっそく税務署取りに来ます、何でもかんでもね。そうすると、その買収でこっそりと帳面なしでやった方がいいのだということになるのじゃないかと思うのですが、その点は合理的に、ここでわれわれ長い間主張しているのですが、この答申にもあるように、そんなごまかし半分なまねをしないでもいいのだということにならなければ、やっぱり協力をしないということになると思うのですがね。その点はどういう考えを持っているのですか。これは今事業をする方の側はそういう欠点を指摘しているわけなんですが、今度の法律改正、特別措置法によってどういう措置をとろうとするのか含みとしてですよ、――建設大臣は。その点は……。こういうことがあるのですよ。私、かって労働組合の土地を話してやったことがあるのですよ。そうすると、四万円で買ったわけです。国の評価価額は一万八千円くらいなんです。四万円で買ったのです。それから主税局長に言いつけて――原君の時代でしたけれども――これを何とかならぬのかというと、なりますよと、調べてあげましょう。調べたら品川区役所で一万八千円くらいなんです。一万八千円ならばあとのものは隠してかまいません、通常ね、土地を買った場合に。それからもう一つ、二つにお分けなさいということですよ。地上権というものに対する税は当然かけられる。所得に対してかけられる。その計算の仕方はいろいろいっていましたよ。何だか税務署が持っている評価価額に何とかかけて何とか引いて何とか何とかという計算でもって出てくるのですがね。そいつはかなり売った方でも買った方でも口をぬぐっていれば、税務署はかりに……買った方が帳面に出るわけですね、土地の購買費が。その場合に地上権を買収したものと、それと土地を実際に買ったものを二つに分けてやると、土地を買ったものに対する評価益というのですか、の税金がかかるのであって、地上権を買ったものにはかからない。それは追及してくる、税務署が。こんな場合拒否権があるから、知らぬ顔してそんなものはお答えできませんで済んじゃう。これは税務署に教わったんですから間違いないと思うんですよ。そういうようなこと、この収用法にあるところの権利というものはあらゆる権利を保障するという建前になっていますから、明らかになるためにえらい税金取られて追及されるということになると思うんですよ。そういうごまかしでいけばいいんだということ、やっぱりわれわれ法律を作っている立場からいうとこれはあっちゃならぬと思うのですよ。もっと合理的に、合法的にこれは免除されるのだということになると、やっぱり協力する面が多々あると思うのですが、そういう点は今度の法律改正によってどういう工合に措置されようとするのか、私、事例たくさん知っているのですよ。現在でも、もう土地を売ったものの税金は鼻くそみたいな税金でいい。それから地上権と土地の価格というものを分けてやって、土地の価格を低くしてやると、相手が今度また坪五万円で買ったものを、総体に一千万円で買ったとすれば、そうしてくれるなら五十万円引きましょうと引きますよ。ばかばかしい税金取られるより買った方に安く売った方がいいということになるのですね。そういう非常なこまかい問題というが、当事者にとってはえらい問題ですよ。二万、三万でもよけいほしいというときに、税金は払わなければならぬけれども、しかし払わぬでもいいのだということが合理的に合法的になされれば、これはもうそういう意味の協力がふえてくると思うんですが、どう考えていますか。
#153
○国務大臣(中村梅吉君) 実はこの特別措置法の立案段階におきましても、できるだけ今難航しております用地取得が楽になるようにという意味でもございまして、私どもとしてはできればこの特別措置法適用分については、現在は先ほど御説明申し上げましたように一般の売買よりも課税対象が半分に半減されるわけですが、その分もいっそもうなしにして、税なしにしたらどうかということも考えまして、できたらこの原案の中に特別措置法の一部改正を入れたらどうかとも考えたんですが、いろいろ国会関係の意向を打診してみましたら、与党、野党とも賛成の意見の人もあるし反対の意見の人もある。反対する論拠はいろいろ違います場合もありました。しかし反対の空気も相当あるようですから、われわれとしては将来の懸案にしておきたいと思いまして実は明確にしなかったようなわけでございます。
#154
○田中一君 その点についてはあした宮崎君でも来てもらって――宮崎君じゃない、だれだろう――その担当の人を一つ呼んでいただいてよく聞いてみますからけっこうです。
#155
○国務大臣(中村梅吉君) 大蔵省は大体税を減らすことは反対で、大蔵省は反対意向でした。しかし政府部内、国会関係どうかと思いまして打診をしてみましたが、どうも両党とも内部にやはり議論があるようですから、まあ将来の検討にまかした方がいいんじゃないかと思います。用地取得制度調査会からはそのくらいの待遇はしてやったらいいじゃないかという答申はありましたけれども、われわれとしてはまあ国会内の空気の情勢を打診しまして見送ったようなわけでございます。
#156
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと皆さんに申し上げますが、参考人の方にまだ質疑ございますか。もうなければ引き上げてもらおうと思いますが。
#157
○武内五郎君 用地買収は大体どこでも同じことだと思う。高速道路でもほかの電気事業でも同じことでありますが、国鉄さんも同じように聞いていてもらいたいのですが、先ほど補償の場合に、その補償は大体、農道あるいは用水道のいろいろな障害が起きるのを復元させるだけの点で御補償いただけるのか、それともそれより改善された形で補償されているのか、その点はどうですか。
#158
○説明員(橋本巌君) 一般的に申し上げますと、この用排水並びに農道というものに対するいわゆる補償につきましては、改良された形で要求されるのが大部分でございます。従いまして法律からいいますと、大体もとあったものをそのまま復元するというのが一応の建前になっておりますけれども、やはり御迷惑をかけるという一つのこともございますので、御要望の方も現在のものよりかさらにいいものを要求されるというふうになっておりますので、結果といたしましては、まあ相当よくなったものが生まれてくるというふうに実態はなっておるようでございます。
#159
○武内五郎君 大体そういう用地買収等の場合に計画がスムーズにいけば全くとんとんにいくのでしょうけれども、最低時間はどれくらいで、最長時間はどれくらいですか。
#160
○説明員(橋本巌君) 新幹線の例を申し上げますと、一番長いので一年半、短いのでもやはり三カ月ないし四カ月というのが大体の折衝にかかる時間でございます。
#161
○武内五郎君 たとえばあなた方の言葉をそのまま使って、不当な要求、あるいはごね得、ごねる、こういうようなものがあって、それがいつまでもそこに腰を据えて動かなかったというような場合に、多くの例を見てみますと、ごねている者が幾らかやはり得をしているように見えますがね。それは私どもの方で考えれば、ごねる理由があって――この言葉はあなた方が使う言葉だから私はそのまま使いますよ。ごねる者があって、そしてさらにごねる理由があって、それが交渉の過程でいれられなかったからごねているんだと、こういうふうに考えられるんだが、その場合に最後に解決する場合、ほかの人よりもよかったというようなことは、やはり一般に解決した場合には正当な解決じゃないんじゃないかと、こう考えられるんだが、その点はどうなんですか。
#162
○説明員(橋本巌君) そういう場合があり得るのでございますので、実はこの収用法につきましても手続を簡略にいたしまして、早くこれを取っておきまして、そうしてどうしてもお聞きにならないと、第三者が見ましても、あるいは地元のほかの方々が見られましても、当然あれはごねているのだということが出てくるわけでございます。そういう人に対しましては、やはり時間をかげないで早く適用をいたしまして、皆さんと同じ価格で妥結をするというふうにしなきゃならぬと思いますが、新幹線につきましてはまだその事例がございませんので、全部手続はいたしましたけれども御承知を願ったということになっております。今後はわかりませんが、相当これからは足元を見られておりますので問題が起こってくるのではないか。その場合に、やはり皆さんがそうおっしゃるのに、一人や二人がきかれないということはあり得ないわけでございますので、その場合にはやはり公平という立場から運用を考えなければならぬというふうに思っております。
#163
○武内五郎君 どうもあなたの御答弁はふに落ちない。土地収用法というものは収用される人の所有権やそれに付随したいろいろな権利を保護する――ところがそういうような事例がある場合に、結局土地収用法を利用している、そういう不当な要求をしている者に対しては、あなた先ほどちょっと申しておった言葉ですが、伝家の宝刀ではないけれどもという、そういうようなお考えであれば私は非常に間違いじゃないかと思うのですが、どうですか。
#164
○説明員(橋本巌君) 先ほど私が申し上げましたのは、収用法は伝家の宝刀ではないということを申し上げたのでございまして、もし伝家の宝刀というふうに考えているというふうにおとりになりましたなら、これはそうじゃないということにしていただきたいと思います。私もともとから、収用法は伝家の宝刀でなくして公平な立場で所有権を保護する法律であるというふうに考えているわけでございます。従いましてわれわれが考えました考え方と相手方が要求されている要求とが一致しない場合には、やはり公平な第三者という立場からさばいていただく、見ていただくということがいいんじゃなかろうかというふうに思うのでございましてその場合には、やはりこの法律というものがありますれば、この法律によりましてやっていただくというのが一番公平じゃなかろうかというふうに思うわけでございます。
#165
○武内五郎君 どうもあなた方が土地を買収する側にあるにもかかわらず、その趣旨が十分理解されていないと思うのだな。これはほんとうに使う人の考え方だと思うが、まあ、いいです。
#166
○委員長(稲浦鹿藏君) 参考人の方に質疑のある方は御質疑を願います。
#167
○田中一君 国鉄はいいですから、道路公団と首都高速道路公団の方に伺いますが、先だって道路公団に質問を保留しておった資料に対して説明を一つしていただきたいと思います。
#168
○参考人(宮内潤一君) 先日お配りいたしました名神高速道路用地買収進捗表、これにつきましては海内理事が御説明申し上げましたのですが、そのほかに何か……。
#169
○田中一君 道路公団の補償内規を見ると、借地権は所有権の十分の六だというように書いてあると思うのですが、それをちょっと説明をしてくれませんか。
#170
○参考人(宮内潤一君) お説の通り標準は十分の六ということでございますが、これはもちろん借地権と所有権の割合は地域々々によって非常に異なる場合が多いのでございます。従いまして先ほど国鉄の方から説明がありました通り、それに関する慣行等がございますればそれによって処理いたしております。
#171
○田中一君 これね、おおむねとも何とも書いてないんですよね。
#172
○参考人(宮内潤一君) その取り扱い要領の前文にですね、これを原則とするけれども、これによりがたいものは本社の承認を受けてやれとこういう大きな網がかぶせてあります。それで処理いたしております。
#173
○田中一君 大体地上物件というか、建物のないものと、建物のあるものとの評価はどう変わるんです。
#174
○参考人(宮内潤一君) いわゆるさら地とそうでない場合の価格が非常に違うということは、時価によって評価するというその時価、つまり価格という観念の中に入っておるわけでございます。
#175
○田中一君 われわれは地価というものを考える場合には、かりに百万円とすると、そうすると百万円に含まれる十分の六、六十万というものは地上権だ、四十万がいわゆる地上権を含む所有権だ。こういう分け方をしようとするのですが、それでいいのですか。
#176
○参考人(宮内潤一君) 借地権が問題になるような市街地ないしは準市街地におきましてはお説の通りでございます。
#177
○田中一君 これを見ますと、小作地の場合これは百万円だと、所有権の補償が百万円だ、今度借地権は六十万円だ、合計百六十万円がその土地に対する評価なんですが、こういう見方と両方あるのですが、どっちですか。
#178
○参考人(宮内潤一君) 先ほど申しました借地権と申しますのは主として宅地関係のことを申し上げております。これが農地関係に相なりますると、いわゆる地主と小作の関係になります。こういう場合も同じような比率で分けますし、もちろん地方々々によって五〇、五〇という場合、あるいは七、三という場合がありますれば、それによって処置する、その点は国鉄と同じでございます。
#179
○田中一君 この基準、内規を見ますと所有権というものは一〇〇とされる。そうするとその小作権は六だ。そうすると一六になるわけでしょう。そうでしょう。一六のうちの一〇と六に分けるのか、一〇のうちの六と四に分けるのかということと非常に違うと思うのですよ。それがどうかということ。この内規を見ると土地の方は一〇だ、地上権の方は十分の六だ、こういう原則をきめておるんですがね。
#180
○参考人(宮内潤一君) 一〇を六と四と分ける、こういうふうに解釈します。
#181
○田中一君 そんなものは書いてないですよ。ちょっと首都高速道路公団の方の内規はどこにありますか、見て下さい、どうですか。
#182
○参考人(藤本勝満露君) 首都道路公団におきましては借地権は地代と権利金、残存期間、そういうような契約内容に基づいて、そのほかに近傍類地に関する取引価格、あるいは関係官公署の公表価額あるいは学識経験者の鑑定価額、こういうものをもとにいたしまして、一応価格を算定しておるわけでございます。しかし実際の場合におきましてはこの契約内容というものが非常に重きをなしておりますので、当事者間の意思を尊重いたしまして、当事者間の話し合いというものによって、その振り分けをきめております。実際例といたしましては東京の場合でございますが、大体坪当たり百万円程度の土地では、大体のつかみどころですが、九割ぐらいが借地権価格であって、残り一割が所有者にいく分でございます。それ以下五十万円程度のものがやはり八割前後、それから三十万円以下になりますと、・六、七割というようなところが実際現われてきている、こういうような状況になっております。
#183
○田中一君 ちょっと道路公団から……。
#184
○参考人(宮内潤一君) たとえば今の小作農地の場合におきましては、十四条というのがございまして規定いたしておりますが、「額の10分の4に相当する額」、こういう工合に規定しております。参考資料の七十五ページでございますね。
#185
○田中一君 藤本君ね、そうすると今あなたのお話の百万円程度のものをかりに九〇%は地上権的な、利用権のことを言っているのですね。そうすると建築物があった場合には、建築物の所有者と借地権の所有者が違う場合、借地権者というものではないかもしれません、土地を借りておる借地人だな、借地権というものを設定している者は少ないからね。その場合には、建物所有者と土地の借地人との権利の分け方はどういうことになっているのですか。
#186
○参考人(藤本勝満露君) 現在その実例にぶつかっておりませんけれども、その点につきましても先ほど申し上げましたように、当事者間の契約なり話し合いの線を尊重していきたいと思っております。実例がちょっと見つかっておりませんので、さらに検討させていただきたい。
#187
○田中一君 じゃ、所有権者が百万円の中の十万円、九十万円という借地人であり兼建物の所有者、そうすると今度そこで営業しているのは借家人という場合にはどういう工合に分配されるのですか。それはずいぶん事例があるでしょう、あなたの方には。
#188
○参考人(藤本勝満露君) 借家人と借地人との関係につきましては、借家人補償というものについて別途計算をしてそうして出しております。
#189
○田中一君 そうすると、少なくとも土地に関する補償の建前としては借地人と所有者という分け方をしている、従って建物に対する補償は別の問題だ、その建物を借りておる借家人ですね、これは建物を中心としたところの補償の分け方をするのだということですか、建物の所有者と借家人との。
#190
○参考人(藤本勝満露君) そうです。
#191
○田中一君 そこでね、両公団とも……これは道路公団の方は市街地よりも農地の方が多いと思うのです。農地というか、山林もあるだろうし、おのずから非常に対象的な条件だと思うのですよ。この法律がやはりあった方がいいでしょうね。
#192
○参考人(藤本勝満露君) この法律があった方が、というよりもこういう法律を待っておるというような状態でございます。一例は、この間御指摘の一号線でなくて、実はむしろ他の路線の方に問題が山積しております。それでぜひ早くこの法律が実施されることを期待しております。
#193
○参考人(宮内潤一君) その点は道路公団におきましても同様でございまして、特に東京−横浜間に第三京浜というのを作る予定になっております。これはたぶん今月の県議会の同意を得られると思うのでございますが、そういたしますとすぐ用地買収にかかりますので、これは非常に大きな問題がありますだけに、一日も早くこの法律が施行されることを要望しております。
#194
○田中一君 社会党は御承知のように大体、道路公団、首都高速道路公団、二つくらいを指定するなら双手を上げて賛成するという立場をとっておったのです。もともとこれは、中村さんはどうか存じませんが、前々からの各歴代大臣がそんなことを言っておったのです。関盛さんだってそんなことを口を濁しておって、私は、その二つだけがそうなってくるのだ、ことにその既成市街地の非常に困難な、非常に地価の高いところ、利用度の高いところを中心にしてやるのだというような私たちは気持を持っておった、それならやむを得ぬ、ところが出てみると、御承知のようにこれだけ有象無象便乗されているものもたくさんあるということなんです。そこでこれは二つの公団の仕事ならばこれはしなければならぬと思うのです、実際のところ。被収用者がそのかわり損をしてはならぬのです。ただ反対すればいいというだけではとどまるものではないですからね。そこでどういう工合にこれができたら持っていきますか、たとえば首都高速道路公団について言わしてもらえば、あなたの方ではずいぶん計画が未熱です、はっきり言うならば。というのはまあ八路線の計画というものは、われわれ参議院の建設委員会に対してすら、計画された陰謀的な秘密裏に作成されたものだったのです、この間。これは中村さん、そうなんですよ。そうして突如として新しい法律を作るのだということによって明らかにされている、全貌が。そのときにはもはや抜き差しならぬような計画になって、われわれが知らないのですから、地元は全然知らないのです。で、われわれはこれに反対して法律案はできたわけです。さて実際に仕事をやってみると、人を見つけて、収用の人を見つけてやるか、あるいは部分的にやるかということで、まあ藤木君東京都庁出身であり、かつ用地買収の方のベテランであるかもしらぬけれども一向どうにもならぬ、頭をかかえているわけです。だから先ほどああいう声を大にしてこの法律の成立の一日も早からんことを願っている、これはほんとうの真情です。だからといってあれが通った場合一体どうするかということになりますと、あなたも自分でこの補償基準は相当行き過ぎがあると言うくらいまで自認しているものであって、これでなぜ反対するのかというような不満さえあなたは持っておったと思うのですよ。しかしこの法律が通った場合には、逆にえらい高姿勢になってぴしぴしと都民をいじめるのじゃないかという懸念を私は感ずるのです、これこそというのでもって。そういう点はどうですか。これは建設大臣からも伺いたいのですがね。どうしても必要なものはやはり道路の問題です。鉄道関係の問題もむろん入っております。一体どういう工合に運用していこうというのですか、うんと高姿勢でぴしぴしやるつもりですか、それとも再三今まで質疑があったように、網をかけずに一応低姿勢で買収交渉が始まって、まあそれが何月かどういうことになるか知らぬ、時間的にはわからぬけれども、とにかく急いでいるのでしょうからある時期にきたらぱっとひっくり返して、こういうどうかつの材料にあなたはするのではないか、どうかつの材料にした場合には、ますますこういう権力法に対するところの国民の反対というか、不信感が強くなってくるんですよ、私は政治は信頼感だと思う、それを非常に懸念するわけです。そのうちのどうしてもやってもらっていいといわれている、首都高速道路公団の仕事というものは当然やっていい。いいが、有利な買収、いわゆる安い買収存するための一手段この法律が用いられては困るということなんです。土地収用法は伝家の宝刀ではない、私はそう見ているのです。これは一応ああいう土地収用法という法律は使わない方がいいということはわかります。しかしもはや国というか事業の主体の権力主義というか、これをもって収用していこうという旧収用法の精神が運用の面に現われている以上、私は全面的に全部これを適用して使って、そうしてまず判決例を求めろと言うのです、判決例を。判決例が出れば、あるいは訴訟も起こして裁判所の判決例が出ると、これはもう土地収用法というものは使わないでいいのです。それをしないで、やはり伝家の宝刀的な使い方をしている以上、相当大幅にこの法律を適用する、今税金の問題も特別措置法で軽減されるんだと、半減されるんだということになっておりましても、これもはっきりさして、一つの判決例を求める、裁判所の判決例を、これはどの場合でも判決例というものは相当次の判定のための資料として重要な資料となることだ、そうですね、中村さん、そうでしょう、それならばそういうものを私は八路線、東京都の場合の八路線、首都高速道路の場合の八路線、全部かけてしまいたいというくらいな気持を持っているのです。それであなたの方の買収したものを単価として、同じような条件でありながら安い高いはあるのです。人間がやはり判定するのですから、鑑定人だってそうです。収用委員だって人間です。人間も何ら基準がない、何ら。収用委員の頭の中の構造もいろいろあるのです。利用という面を十分に知っている者は、利用したら値打ちがあると言うのです。所有している者は所有だけしか考えておらないのです。同じ土地でも土地を利用する、おれはこれをもって鉄工所を作るところだ、材木屋をやったらどうだという考え方がないのです。おのおの人間の、土地収用委員の頭の中の構造が同一じゃないということです。だからまちまちになる、まちまちになっても、一応法律できめられたところの制度によって下された判決例というものは、これは積み重ねることによって法律に対する信頼感が生まれてくるのではないか。そうすればもはやこの土地収用法というものは使わないでもいい段階です。それこそうんと悪い意図を持つ連中にだけ適用すればいいという段階がいずれくるだろう、それまではお使いなさいと言っているのです。従って首都高速道路公団、この法律が成立したら全面的に一網にかけるというつもりはないというような、この間理事長も言っておったけれども、どういう考えを持って運用するのか。もう一ぺん言いますと、これが伝家の宝刀的な役目を果たすということならば、ほんとうにもろ刃のやいばなんです。あぶなくてしょうがないです。ましてやこれはもっと、藤本君を非難するわけではない、あなたはやはり長い間東京都の役人であって、都民とは親しんでおられるだろうけれども、何といってもあなたに対する不信感はあると思う、都の役人というものに対して。そういう点を僕は心配して申し上げるわけなんですが、あなたは、両公団のこの法律が成立すると同時にどういう工合に使っていこうとするか、また建設大臣としてはそれらをどういう工合に、火遊びの好きな子供たちにやいばを持たして、都民、国民という善良な人たちにけがをさせないような運用ができるか、という点についての一つ考えを伺っておきたいと思うのです。
#195
○参考人(藤本勝満露君) 首都公団の八路線について、収用法を全面的に適用する考えがあるかどうか、従ってこの特別措置法についてもどういう方法で立つかという御質問の意味に承りましたが、御承知のように首都高速道路公団は都市計画事業八路線が全路線決定しております。従って収用法上に基づくところの事業認定は全部済んだとみなされております。言いかえますれば首都高速道路事業は全部収用法上の対象の爼上にもう乗っており、その内容がもうすでに適用されておる、かようにわれわれ解釈しております。
#196
○田中一君 その通りなんです。解釈じゃないんですよ。
#197
○参考人(藤本勝満露君) その通りでございまして、従って今後の問題は土地細目公告以後の問題が収用法上の問題になっておるわけでありますが、この点につきましては、土地細目の申請はできますけれども、裁決申請をする場合におきまして、現行の収用法上ではどうしてもそれに必要な図面、書類調書、そういうようなものが現地にやはり測量を入れなければできない、こういう関係になっております。それが今度の新しい措置法に基づきますれば、そういうことにつきましてもそれを妨害されたような事例があった場合には、そういうような措置も法上許容されておりますので、そういうような点につきましては早くこの特別措置法ができますならば、実効ある収用あるいは買収、こういう問題が進められると思います。なおどうかつ的に使うかとかいうようなお話がありますが、お話にもありましたように基本的にはやはり民主的に進めるということでございますので、ある一定期間、これはもちろん事業計画、年事業等にらみ合わせまして、そうしてできるだけ早く関係住民の方々に内容等を御説明し、御懇談を何回も開きまして、一定の時期が来ますればさっそくにでもこの法的な措置をとって、そうして事業の進捗に役立たせたい、かように考えております。
#198
○参考人(宮内潤一君) 私の方も大体同じような考えでございますが、この法律が公布されましてから三カ月以内でございますか、いろいろ関係の政令等を準備し、運用の準備ができてからやるというふうになっておるようでございますので、その間建設大臣その他の方にも十分御指導を仰ぎまして、この法の趣旨に沿うた運用ということに努力したいと考えております。
#199
○田中一君 藤木さん、民主的というのは何です、民主的運営というのはどういうことをするんですか。
#200
○参考人(藤本勝満露君) この公団の用地事務の進め方につきましては、当初の基本方針は東京都、それから地元の区と、それからわれわれとでもって基本的には協議会というものを各区ごと――実は私の方は十三区全体では関係しておりますが、各区ごとにそういうようなもの、あるいはそれに類するものを作りまして、もちろんそれには関係利害者も多数入ってもらって、そうして基本的な問題あるいは大事な問題、隘路になる問題、こういうような問題についてよく話し合って、そうして仕事を進める、高速道路それ自身については、実は高速道路が不必要だというようなことについては、現在ほとんど東京都内に関する限り異論がないのでありますが、線形、構造、用地の補償額の増減、こういうような問題についてはよく方針なり運営をPRといいましょうか、懇談し、内容を説明して仕事を進めてゆきたいと思っております。一定の段階で具体的に話を進めてそうして相当の程度の方の御了解なりお話が進んで、仮調印というようなところまでいっても、なおかつ問題が進まないというようなことの見通しの段階におきましては、やはりどうしてもこの法的措置をいただかなければ期限に間に合わないというようなことが出てきますので、この法の制定を待っておる、こういうような次第でございます。
#201
○田中一君 PRは今度は義務づけられているからやるでしょうけれども、私はその前にもうこの際建設大臣なりあるいは政府なりが打つべき手があるんではないかと思うんです。というのは今度の法律は、いよいよどうにもならなくて、ごね得をやっつけるんだ、というような建前で立案されているならば、これは大へんな間違いなんです。そういう建前でこの立案をなされたなら、都民のあなた方――憲法二十九条によるところの財産権の問題、これをPRしてそうしてあなた方のためにこれはなされたんだということにまで、高いところからものを見なければいけないと思うんですよ。その意味で従来通りな買収交渉的なものを一方でやりながら、反対をする者をやっつけるというような印象を国民に与えてはいけないということなんです、そうならざるを得ないということなんです、またそういう受け取り方をするんです、反対する者は。反対というのはほんとうの意味の反対か、金をよけいにもらいたい反対か、いろいろの反対の要素はありましょうけれども、それらをも含めてあなた方のためにこういう立案がなされたのだ、ということのPRをしなければならぬと思うんです。おそらくどの場合でも、どの政党の中でも、どの集団の中でも決して満場一致なんという形はなかなかとれるもんじゃないんです、それは完全に信頼されてこそ初めて満場一致の形がとられるわけです。そこで今の民主的な運営というもので、買収交渉を行なう場合のPR並びに納得という形で話を進めてゆくでしょうけれども、その前に打つべき手があるんじゃないかというんです。高いところから純粋な気持でそれを理解させることがPRなんです。そうして中の反対はすべて条件的な反対です、おれはこうしてくれ、ああしてくれというのはこれは反対じゃないんです。それには協力した者が少しでも高くもらえるんだ、非協力の者は収用委員会で裁定は低いぞと、こういうようなどうかつをつい使いたくなるんです、また使わなくても言外ににおわすのが今までの用地の係官です。それはわれわれが何かの土地を選ぶ場合にもそうです、二つあれば一番都合がいいんです、どちらかをたたく。これは子供たちに対してもそうですよ、子供たちを教育の面において、お前はいい子だ、お前は悪い子だと言って、悪い子をいい子に持ってこようという考えを持ちますけれども、そんなことはもう古いです、みんながよくなる正しさ、これが正しいんだということをPRしなければいけないと思うんです。それにはこの法律ができた場合それこそ政府なり建設大臣なりが、これに対するところの確固たる信念で、あなた方のためにやるんだ、同時に賛成派も反対派も条件派も一切を含めて、一ぺんこの収用手続によって仕事を行なってみるということが、私は先決問題だと思うんですよ。一つの判例を求めるためにも……徹底すれば何も訴訟を起こさぬと思うんです。それこそ一網一網かけて、そうしてそこから納得というものを見出してゆく、賛成する者、おそらく賛成する者は人間的には、藤本君だってそうです、この補償にもありますけれども、この条件に合わぬものは理事長がこれを裁決する、公団でも総裁がこれを裁決する、それはプラスアルファですよ、この人は大へん協力してくれましたばかりか、こうだ、ああだ説得してくれました。ちょっと色をつけようかと言ってそろばんのけたをぽっとはじけばいいのですから、そういうことがあっちゃいかぬと思うのです。これも不信感ですよ、得をした印象を与えてもいけない、むろん損をしたという印象を与えてはいけません。とにかく損も得もあっちゃならないと思うんですよ。これはまあそれでいいですよ。一けた上げるからといえば飛びつく人もあるかもしれません。そういうことでは完全に仕事ができるものじゃないですよ。ことに事業の主体は建設大臣が一切用地を担当するならいざ知らず、国鉄もやる、道路公団もやる、あれもやる、これもやる。ところが今日の土地価格というものは、宅地を要求する諸官庁の窓口が多過ぎるためにこうした地価の値上がりをさせているのです。私は今の証券会社もそう思っているんですよ。投資信託というものがあって、これはかりに株式を一つ放出すると、そうすると投資信託の証券会社お互いが全部つり上げておる。これは資本主義の究極の花とするならこれが悪いと申し上げるんですよ。景気がいいというのは根のない景気です。と同じように宅地なんというものは重要な公益のために用いられなければならぬ性質のものが、要求官庁が多過ぎるからこそ地価が上がるのです。そういう政治をとっている以上、これは建設大臣はやはりこの法律が実施されたなら、その前にまず一網かけて、一網かけるというのは、一つの事業を賛成も反対も条件も何もかもみなひっくるめて正しい判定を求めなければならぬということです。そうすることの方が先ではないか。むろん今まで参考人、学者等も来ていただいていろいろ話を伺ってみると、これはやはりどうしても承服できない者に対するところの法の適用が正しいのだという見方もございましょうけれども、私はこの段階になればもう判例を求める意味においても、あまりに、国民の持つ主権と申しますか、それが大きく評価されて公益の面というものが多少陰に隠れているような現段階からみて、そういう施策こそ望ましいと思うのですが、建設大臣、どうお考えになりますか。
#202
○国務大臣(中村梅吉君) この法律は御承知の通り、この法律の適用を受けようとするものは土地収用法の適用で個々にやっていく場合と違いまして、個々の家なり個々の所有者に対して特定公共事業として適用させよう、こういうのじゃありませんので、たとえば道路にいたしますれば、一定の区域かつ区域について特定公共事業として取り上げるかどうかということになる。そうして公共用地審議会で審議をしまして、もっともであるということになれば、その部分全体が特定公共事業に決定されるわけであります。そうしますと、ちょうど土地収用法による事業認定と同一の効力が発生しますので、それから先の運用を、たとえば折衝のつくものはつけてそうして片づけていくのがいいか、あるいは全部を最初からもうこちらが査定をして裁決申請をしていくのがいいか、これらは今後の運用にわれわれ待ちたいと思うのです。同時にこの特別措置法を適用いたしますと、話し合いでいく場合でありましても、たとえば現物給付とか、あるいは生活再建対策とかいうようなことは、話し合いの段階で出てくる問題で、裁決の場合に行なわれるかえ地、あるいは家屋、住居の供与、こういう部分以外に話し合いでいきますと、この特別措置法を適用することによって被収用者の側も利益がある場合があるわけでありますから、まあ初めから特定公共事業になったものについて、全員今お話のように、補償裁決の申請でいくかどうかということについては、もう少しこれは実績を見て考慮をしていくべきものではないかと思うのです。まあいずれにいたしましても非常に母法である土地収用法でいきましたよりは、速度を早めるということは間違いないのでありますが、そのやり方についてはいろいろ法律の運用上今後実施機関におきましても、またこの法律を所管する建設省としましても検討いたしまして、遺憾のないように一つ努めていきたいと思うのです。
#203
○委員長(稲浦鹿藏君) 参考人に対する質疑は大体これで終わることにいたします。参考人の方は大へん御苦労さまでした。
 しばらく休憩します。
   午後四時三十七分休憩
   ――――・――――
   午後五時五十二分開会
#204
○委員長(稲浦鹿藏君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
 公共用地の取得に関する特別措置法案について質疑を続行いたします。
 ただいま厚生省から聖成環境衛生部長、石橋水道課長、農林省から富谷農地局参事官、運輸省から栃内航空局監理部長、通産省から藤岡企業局工業用水課長が出席しております。
 質疑のおありの方は御発言願います。
#205
○田中一君 最初に運輸省の航空局の方にお伺いいたしますが、今回提案されている公共用地の取得に関する特別措置法、これに関する公共用地取得制度調査会からの答申に、あなたの方の所管になっているところの国際空港が特定公共事業として指定されておりますが、そこで当面国際空港として考えられているものは何であるか、最初にそれを伺っておきます。
#206
○説明員(栃内一彦君) 現在国際空港として指定されておりますのは、東京国際空港と大阪の大阪国際空港の二カ所でございます。
#207
○田中一君 現在土地収用法によって係争中というか、収用委員会の裁定を求めているところはどこですか。
#208
○説明員(栃内一彦君) 現在のところさような案件はございません。
#209
○田中一君 今までにそれでは土地収用法による裁定を求めた案件はございますか。
#210
○説明員(栃内一彦君) 三十五年度に日本特殊鋼関係の用地について求めたことがございます。
#211
○田中一君 裁決はどういう結果に終わったか、それまでの経緯を一つ説明していただきたい。
#212
○説明員(栃内一彦君) 裁決の手続中協議になりまして、協議で買収いたしました。裁決の金額をもとにして協議で買収いたしました。
#213
○田中一君 その経緯を説明していただきたい。
#214
○委員長(稲浦鹿藏君) 田中君、吉田飛行場課長が見えております。
#215
○説明員(吉田俊朗君) 滑走路着陸帯の整備の進捗に伴いまして、その下に日本特殊鋼の土地がありましたので、それについて買収を交渉いたしましたところ、先方では土地収用法にかけて、その裁決に従う場合においてのみ売り渡すということを言われまして、それによって手続を進めて参りました。それから、その着陸帯外の日特の土地に対しても、残地といたしまして同様の措置を行なったのでありますが、予算の時期の関係で、裁決金額について双方とも異議がないということになりまして、裁決の手続をすることになっておりましたが、結局実際は協議の、契約に基づいた売買ということで、裁決の場合に取りきめられた金額を使いまして、契約したということになっております。
#216
○田中一君 日特並びに渋谷商事の両者との間の収用委員会に対して申請した補償額、並びに被収用者の側から申し出たところの補償額、それから協議によって取り下げた後決定したところの契約額等の詳細を説明して下さい。
#217
○説明員(吉田俊朗君) 実際の収用のこまかい資料につきましては、ただいま持ち合せておりませんので、田中先生のおっしゃる資料はあすにでもすぐお届けいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#218
○田中一君 よろしゅうございますか。
#219
○委員長(稲浦鹿藏君) あす何時ごろ。
#220
○説明員(吉田俊朗君) あす何時でもけっこうです。
#221
○説明員(志村清一君) 田中先生の御質問に関しまして、私どもの方でわかっております範囲内で申し上げますと、羽田空港の拡張問題につきましては起業者側と相手側との主張が違っておったわけでございますが、相手方は残地をも収用してほしい、残地補償ではなくて残地収用をしてほしいというような要求を出したわけであります。その金額については、はっきりした金額を示しておらぬように承知いたしております。またただいま申し上げましたのは原野の関係でありますが、そのほかに宅地が約二百五十坪ほどあったわけであります。それにつきましては、相手土地所有者は反対という主張でございまして、金額については明示してないように承知いたしております。
#222
○田中一君 志村君が言っているのは、最初の申請に対する時期の時分のことでしょう。協議して決定した額はどうなっています、協議が成立して決定した額。
#223
○説明員(志村清一君) 先ほども運輸省の方から御説明がありましたように、さようなことで起業者と相手方と同意が得られなかったので、裁決をお願いしたわけであります。裁決額といたしましては原野の分が十二億一千二百四十九万七千八百八十三円でございます。宅地の方が二百二十万二千八百九円でございます。このような裁決がきめられたわけでございます。それに基づいて、その数字において協議が相整ったというふうに先ほど運輸省からも御説明があったというわけでございます。
#224
○田中一君 裁決がそうであったから協議が同額できまったのか、あるいはそうでなく、収用委員会の裁決というものによらないで、任意買収契約が結ばれたのかどうかという点です。
#225
○説明員(吉田俊朗君) 任意買収の契約を結びましたけれども、その金額は裁決のときに決定された金額を使ったのでございます。
#226
○田中一君 その理由は。どちらからそういう申し出をしてきまったのですか。
#227
○説明員(吉田俊朗君) それは国の予算時期に関係ございまして、詳しい資料はのちほどあすお届けいたしますが、ただいまの記憶によりますと、三十四年度予算を使えなくて三十五年度に金を支払わなければならないというので、裁決の効果が失効するというような関係があったように覚えておりますが、詳しくはあした詳細な数字をお持ちいたしまして、お答えいたしたいと思います。
#228
○田中一君 私は書類全部原文は持っておりますから、伺わないでもいいですが、渋谷商事の方はどうなっているのですか。航空局に聞いているのだが、志村君君の発言を求めておりません。
#229
○説明員(志村清一君) 航空局にかわりましてお答え申し上げます。
#230
○田中一君 君の発言求めておりません。委員長、勝手に発言をしているのはどうですか。
#231
○委員長(稲浦鹿藏君) 今指名しました。
#232
○説明員(志村清一君) 渋谷商事の分は宅地二百五十坪分でございまして、この分は裁決に服しまして運輸省から金を支払いまして、収用の効果を発生させております。
#233
○田中一君 志村君に聞こう。渋谷商事の方は、自分の方の補償額の申し出はあったのですか。
#234
○説明員(志村清一君) 渋谷商事の宅地の関係につきましては、先ほども申し上げましたように反対であるという意思表示がございまして、具体的な金額の提示はなかったように承知いたしております。
#235
○田中一君 そこで航空局としては、このような今度この法律で国際空港というのは、早期収用と申しますか、緊急収用ができるようになったわけです。そこでどういう対策を考えておるか、そういう問題が起きた場合には、おそらく今後とも国際空港というものの性格上、ことに機体の整備といいますか、大型化する傾向から見て、あるいはジェット化する傾向から見ても、相当拡張されなければならぬということが考えられるわけです。この用地の取得に対しては、一番の問題となるのは、むろん補償額の問題になってくるわけです。こういう意味の緊急収用という形が具体的に現われてくるわけなんですが、その場合にあなた方が国民に対する態度というのは、どういう心がまえでおられるか伺っておきます。
#236
○説明員(栃内一彦君) 緊急収用という制度ができましても、真に緊急であるという場合にその方法によるということは考えておりますが、できるだけ土地所有者と折衝いたしまして、合理的な値段の範囲内で買収するという考え方は基本的に持っていきたい、かように考えております。
#237
○田中一君 この裁決があった金額とあなたの方が申請した金額とは違いがありましたか、その数字はどうなっています。
#238
○説明員(吉田俊朗君) 起業者の申請の金額がずっと低い金額の二億三千二百二十五万七千円、裁決額が十二億一千二百四十九万七千八百八十三円となっております。
#239
○田中一君 あなたの方の局では問題なかったのですね、その裁決に服したということですね。
#240
○説明員(吉田俊朗君) この額については、国としては了承したわけでございます。
#241
○田中一君 どうしてそう大きな開きがあるわけなんです。二億何千の裁決申請額が十二億になったわけですね、どうしてそういう開きがあったのです。あなたの方の評価の間違いがあったのですか、それともどういう経緯でそういう数字になったのですか。むろんあなたの方でやる仕事もこれは税金でやっているわけですから、国民の税金をそんなに乱費しては困る、十二億が正しいというような立証されたものがあって認めたものですか、どっちなんです。
#242
○説明員(吉田俊朗君) これにつきましては、裁決の権威に服しなければならぬということはむろんでありますが、起業者として過小な見積りをしたということにつきましては、羽田の飛行場におきましては、終戦後荒れ地のままになっておりまして、地価があるのやらないのやらわからないような状態でございまして、なるべく安くという趣旨から出たものと了解しております。
#243
○田中一君 あなたのところのように、なるべく安くなんという考え方で、この今度成立しようとする特別措置法をあなた方が使われると非常に危険なわけです。それはむろん乱費は許されません。過当な支出は許されない。しかしながら妥当なる支出ということはなくてはならないわけなんです。こういう強権的な直ちに接収できるような法律を、航空局長なんというようなそのような監督の行政部門にあずけることは非常に危険ですよ。自分でも危険と思わないですか。危険であるからどうかこれは一つ指定をやめてもらおうというような気持にはならぬですか。何といっても二億数千万の申請をして十二億になったというので、それがそのままああそうでございますかといって承服しているという姿は、ちょうど同じような経緯があるんですよ。建設省に鳴子ダムというのがありまして、大したものじゃないけれども、収用委員会の裁決に対して、反対して訴訟を起こしている、政府が自身で。こういうがめついのもあるんです。私は両方ともとらないわけなんですよ。前段にあなたが言われているように、収用委員会の裁決がきまった以上これに服すという態度は、これは法を守るというか、本来ならば建設省と同じように訴訟に持ち込みたいんだろうけれども、そうしたんではおくれているものがますますおくれるものだからそれに服そう、ということにおそらく省議が決定されたものだと思うんですが、どちらもとらないんですよ。それで、この申請というものは、起業者としての運輸大臣がなすったんですか。それとも日特の方から申請したものですか。
#244
○説明員(志村清一君) 本件に関しましては運輸大臣から事業認定の裁決申請がございましたが、残地の部分につきまして残地を収用してくれというのは、土地所有者側からの要求でございます。
#245
○田中一君 残地と、それから運輸大臣が起業者として申請した裁決は同額ですか。額はどうなっておりますか。
#246
○説明員(志村清一君) 運輸大臣の方から申請いたしました面積は約六万坪でございまして、残地は大体それに匹敵する約七万坪でございまして、合計しまして約十三万坪の土地になっております。
#247
○田中一君 裁決の額は、補償額は同じですか、単価は。
#248
○説明員(志村清一君) 同じ単価でございます。
#249
○田中一君 ちっとも変わってないんですね。
#250
○説明員(志村清一君) 同じでございます。
#251
○田中一君 私はこの法律は相当強権的な、便宜的なものだと思うんですよ。これに時限がないことは一番危険だと思うんです。今の段階ならば、これは今まで政府が一面地価の値上がりを助長さしている現在、こうしたものがあっても、まあ事業の性質によっちゃやむを得ないだろうという気持を持っておるけれども、乱用されるのが一番困る。乱用されないように審議会が持たれてますけれども、これはまた事業も主としてこの事業は公共事業で、公益事業です。そうなると、同じ行政府の大臣が任命する審議会の委員で、その指定がされるということになりますと、これはお手盛りにならざるを得ないんですよ。私は収用委員会でも指定したくない。本来ならば収用委員だってこういう場合は公選ですべきなんですよ、国民の財産というものを接収しようというのですから。ことに事業を認定するための審議等は、当然これは国会の議決、承認を待って、同意を得て任命さるべき審議会の委員でなくてはならぬとこう思うのです。これは三権分立の建前からも望ましいわけです。そうして収用委員そのものを都知事が任命するなんて――都知事はむろんこれは一面地方議会の承認を得て任命しております。それでも都知事が推選するという形をとっておるから、それすら公選にいったっていいのではないかと思うのです。運輸省所管のものは国際空港だけでありますけれども、これから、おそらく日本の置かれる地位からいっても相当伸びると思うのです。その際に今説明されたような――もっともあなたの方にはそんなたくさん、航空局としては航空基地、いわゆる空港以外にないと思うから、あまりそういう事態はないと思うけれども、少なくとも建設省が決定しておるところの補償基準もありますし、たとえば農地等を中心にした電発の補償基準もできておるわけです。それらのものを勘案して、やはり国民の前に、かくかくの物件あるいは権利というものはかくかくに補償するんだという基準を作っていただきたいと思うんですよ。国並びに公共団体等、あるいは政府機関等、十幾つの起業団体がこの法律を使うわけなんですけれども、その際に、首都高速道路公団等、明確に国民のための権利を守る十分な補償基準を持っているところもあるんです。これは土地収用法なんという法律は、あなたの方ではあまり興味もないし、またお調べになっていないかもしれないけれども、ほんとうに建設省も、昭和二十六年にこれができたときには、国民の権利を守るための土地収用法という形になっておったんです。旧法は、御承知のように皇室とか神社仏閣、軍隊等に重点を置かれて、都知事の裁定によって価格はきめられた。そういうような全く収奪法であったわけです。その反動として新しい憲法のもとに国民の主権というものが認められて、そうしてどこまでも建設省のこの土地収用法の精神というものは、被収用者の側に立って立案成立したものなんです。それだけにいろいろ問題が多いと思う。しかし今後とも、あなたの方ではせめて評価鑑定の方法はどうするんだと、むろん部内では予算を編成する関係上あなたたち自身が一応責任持たなければならぬ。しかしそれでもその正確さを期するためには、これは外部の者を入れることは非常に危険な場合もありますけれども、一応そういう制度というものを設けようとするかしないか、あるいは補償基準というものを、たくさん例がありますから、こういう場合にはどうするんだというようなことを十分に検討しておかれなければならぬと思うのです。そうして、こういう、まあ旧法に近い法律に逆戻りしている面があるわけです。それを使うためにあなたの方に十分なる心がまえがなくてはならぬと思うのです。それは課長さんたちにそれを伺ってもどうにもならぬけれども、少なくとも私がここで申し上げたことによって、あなた方が受け取る気持を一つここで表明していただいて、それを局長なり大臣なりにじかに伝えていただきたいんですよ。私たちは、国際空港の国際的なあるいは社会的な地位はわかっておりますけれども、何といっても大型化してジェット機に変わってくるという現段階から見た日本の国民生活というものが、非常に脅かされていることはあなたも知っておる通りですよ。羽田がいい、どこがいいというものではなくて、どこにしても相当国民の生活環境をよくするということに重点を置かねばならぬと思うのです。それには一ついつでも被収用者はここに飛行場の拡張は困るのだという意思表示が強いと思うんですよ。高く買ってくれれば自分の土地というものは手放してもよろしいという気持の前に、そんなものをやられたんじゃ、残地収用の場合でも、日特がちょうど同じくらいの規模のものを残地を買ってくれなんて、これは残地と言えないんですよ。まあ日特の工場の用地の一単位から見た場合には、狭いということを日特が言われるかもしらぬのですけれども、何万坪が残地という認め方はなかなか困難だと思うんですよ。しかしそれもあえて日特が残地を買ってくれと言ったことは、おそらく自分の工場の一単位の規模、一工場の一単位の規模ですね、並びにそんなところで自分のところの労働者が生産できないのだというところに大きな重点があると思うのですよ。それが二億円の申請が十二億になったから非常に得をしたような気持で日特は満足をしたかしらぬけれども、おそらくそこに飛行場がないとしたならば、もっと評価が高いかもしれぬということも考えられるわけなんですよ。従って十分に、そういう点は国民の不信感を買わないような施策を、今のうちに準備しておくということが必要だと思うのです。どうお考えになりますか。
#252
○説明員(栃内一彦君) ただいま先生からお教えいただきましてまことに同感でございます。私、局長その他上司によく報告いたしまして御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
#253
○田中一君 資料は要りません、僕はみんな持っておりますから。
#254
○委員長(稲浦鹿藏君) 国際空港について御質問の方はございませんか。−それじゃ国際空港の質疑はこれで終わりました。
 次に厚生省から聖成環境衛生部長が見えております。
#255
○田中一君 この公共用地の取得に関する特別措置法案、今上程されておりますが、この法律の適用がここに六の項で、「河川法が適用される河川若しくはその河川に設置する政令で定める主要な治水施設又は広域的な用水対策を緊急に講ずる必要のある地域に給水するために設置する政令で定める大規模な利水施設」という規定がなされておりますが、厚生省が主管する事業としてどういうものが該当することになりますか。
#256
○説明員(聖成稔君) 上水道事業でございます。
#257
○田中一君 そこで従来こうした特別措置法という形で母法であるところの土地収用法から、まあいわばある意味においては後退しているような形になっておりますけれども、こうしなくちゃならなくなったという理由を一つお聞かせ願いたい。
#258
○説明員(聖成稔君) 従来は大体水道事業におきましては、水源を当該行政区域内に確保いたしまして、その管内で導水をすることができるというような状態でございましたが、次第に水源が枯渇して参りましたので、どうしてもこれからは相当遠隔の地から導水路をもちまして水道用水を運んでこなければならない。こういう事態が予想されておりますのでここに規定することにいたしたわけでございます。
#259
○田中一君 従来、大体において上水道もあまり困難がなく今日までなされておるように見受けられるのですが、どういうような大規模のものを計画されておるのですか、計画されているものがあればそれを一つ資料でお出し願いたい。
#260
○説明員(聖成稔君) 大体私どもで考えておりますのは、一日十万立方メートル、と申しますと大体三十万人分の給水をするような相当大規模な導水路を考えておるわけでありまして、今具体的には東京都、横浜市、川崎市、あるいは大阪、神戸、名古屋等ございますが、それで先生ただいま御指摘のように、従来はあまり水道では実際問題としてトラブルは少なかった、ほとんどその例を見ておらないのですけれども、これからの都市水道はただいま申し上げますように、相当大規模のものでかつ遠隔な地に水源を求めまして、たとえば現在問題になっておりますように、東京の水道も小河内ダムの完成によりまして、もう多摩川の水はほとんど百パーセントに開発し尽くされている、これからはどうしても利根川の水を持ってこなければならない、かようなことになりますると、直接その受水をいたしません、たとえば群馬県、あるいは埼玉県等の地域を通りまして東京まで導水しなれけばならない、こうした問題がこれからの新しい問題として予想される、こういうことだと思います。
#261
○田中一君 水資源公団ができると、今度相当そうしたものが計画的になされると思うのです。そこでどうして上水道と工業用水道、こういうものは個々別々の計画になって立てられておるのですか、それとも工業用水、それから飲料水、上水ですね、これらのものの事業計画、それから年度、地点、水源等が公平に分配されて計画されておるのか、両方から伺います。
#262
○説明員(藤岡大信君) 工業用水道と上水道と同じに計画される場合と、別々に計画される場合と両方ございます。ただいま最初に先生がおっしゃいました水資源開発公団のごとき場合は、同じに計画をいたして相互に調整をしながら計画を進めるというような場合であろうと思いますが、現状で工業用水道というのは御承知の通りごく最近始まった事業でございますので、非常におくれておると、このおくれを取り返すといいますか、工業の発展に応ずる水の量を確保するということに、現在といたしましては非常にきゅうきゅうとしておるという状態でございますので、上水道のように十年とか、十五年とかという先の水の量を確保するということまで計画の中へ入れる、という計画内容には現在いたしておりませんので、緊急、必要な水の需要についてその必要量を満たす、というのが現状としては精一ぱいのところでございます。先生のおっしゃいました水資源開発公団等のごときものも、上水道の計画に合わして将来需要を一度に解決すべきものと考えます。
#263
○田中一君 まあ工業用水の場合は、阪神地区と東京が一番考えられておると思いますが、その今緊急に考えられておる地点はどこですか。
#264
○説明員(藤岡大信君) 現在工業用水道事業として建設中のものは全国で四十三カ所ございます。すでに建設されたものが二十六カ所ございまして、現在計画を進めているものを入れますと相当数になりますが、先生の今おっしゃいました京浜地区及び阪神地区というような四大工業地帯の水の需要というのは、現在水資源開発公団で各省が考えております地区でございまして、そういうところは各省の水需要というものが相当競合して参りますし、各省の間で事業をよく打ち合わした上で解決すべきものというふうな考え方が各省ともわかっておりますので、その事業調整は現在まだ終わっておりませんが、そういう調整をした上で解決すべきものだというふうに考えております。
#265
○田中一君 従来四十三カ所のうち二十六カ所がもう建設済みだ。そうして割合にスムーズに進んできておる用地の取得なんですから、これに指定されないでもいいんじゃないかと思うのですが、どうです、その点は。
#266
○説明員(藤岡大信君) 現在工事中のものですでに三十三年から用地買収の交渉に入って、現在まだ交渉が妥結していないというような個所もございまして、現在そういうことで用地買収をなるべく話し合いで片をつけようというので、われわれ事実上はちょっと普通の考えでは、忍びがたいと思うようなところまで、よく事業者になるべく円満に解決をしてもらうようにということで、話し合いを続けさしておりますが、そういう地点が、四、五カ所ございます。申し上げますと、千葉県の市原地区、これは例の市原付近の埋め立てに給水するところでのダム・アップをいたしまして、これは川からダムに上げるという計画をいたしておりますが、そのダムの用地買収がまだ現在済んでおりません。それから北九州の八木山地点における、これは建設省も関係がございますが、そのダムの計画の場合。山口県の小瀬川、これも建設省の工事としてやっておられますが、これはダム計画の場合でございます。また岡山県の水島においてもダム計画がうまくいっておりません。といったような主としてダム及びダムに近いような工事が多うございますが、用地取得が非常に困難をきわめておりまして、それがために事業費の繰り越しをやっておる、大蔵省から相当非難をされておりますので、これはできるだけ早く話し合いをつけるようにというふうに申しておりますが、なかなか話し合いがつくのが困難であるという状況でございます。
#267
○田中一君 厚生省、通産省ともに現在土地収用法という法律があるじゃありませんか。なぜこれを全面的に活用しておやりにならないのですか。
#268
○説明員(藤岡大信君) 法律のあるのはよく存じておりますが、なるべく話し合いでつき得るものであれば話し合いで解決をしたいということでわれわれも努力いたしておりますし、起業者の方もそういう努力を続けておるわけでございます。従いまして、収用法によって解決をはかっておるというところは現状としてはございません。
#269
○田中一君 厚生省の方はどうです。
#270
○説明員(聖成稔君) 先ほどもお答え申し上げましたように、現在までは水道関係のための用地取得に関してのトラブルは、先ほど申しましたようにあまり起こっておりませんわけでございますが、先刻も申し上げました通り、将来遠隔の地から相当大規模の導水路を持ってこなければならぬ、という場合のことを予想しておるわけなんでありますが、もちろんこの用地の取得につきましては、十分慎重な態度でやっていかなければならないと、かように私は考えております。
#271
○田中一君 農地局もちょっと来て下さい。
#272
○委員長(稲浦鹿藏君) 農地局も見えております。富谷農地局参事官。
#273
○田中一君 今、通産省並びに厚生省の方に質問しておったものですからお聞きだと思いますが、あなたの方で該当する事業としてはどんなものを考えておられますか。
#274
○説明員(富谷彰介君) 建設省の方からお手元に政令事項が参っておるわけでございますが、農林省関係の農業灌漑用水事業は、母法であります土地収用法でやっていくつもりでありまして、この法律をさしあたっては使う意思はございません。
#275
○田中一君 そうすると、関盛君に聞くが、農業用の灌漑用水事業には使うつもりはないと言っているが、それは指定から、はずされておるということでいいのですか。
#276
○政府委員(関盛吉雄君) ただいまお尋ねの通りでございまして、大規模な利水施設というのは水道用水と工業用水を貯留したり、または導水するための施設に限っております。
#277
○田中一君 灌漑用のため池はどうです。
#278
○説明員(富谷彰介君) 灌漑のため池も同様に本法を適用する考えはございません。
#279
○田中一君 これは参議院にはかかっておりませんが、水資源開発公団がずいぶん難渋して、ようやく一本にまとまったような形で来ておりますけれども、これはおのおの皆さん方の方でこれを全部要求しておったように、姿なり機構としては、限られた日本の領土で、それが上水道の建設だ、建設の用地だ、それから農業用水の建設用地だ、あるいは工業用水だというような形ですが、水源というものは大体同じなんです。そこから二つも三つにもなって用地を重複して使うということを避けたいための、今度の一本化という形の利水面の調整ができたというわけなんですけれども、一方これによって相当いわゆる自分の財産であるところの土地が統制された形で、有効に一元化して使われるという利点はむろんありますが、問題は補償額というものがばらばらであってはならないということなんです。従って、今まで収用法を適用した事業がかりにないとするならば、買収についてはどういう基準で行なってきたか、またそういうものをお持ちかどうか、一応あるいは建設省が持っておりますところの用地買収の基準で、きまっているのか、その点は今までの事例はどうです、何か自分のところで一つの基準を持ってやっているということなのか。大体水源地は同じなんですから環境は似通っております。その場合にばらばらな気持で、ばらばらな力関係、あるいは説得の上手下手で補償額が変わったのでは、これはやはりこういう法律を作っても国民が不信の念を持つのは当然なんです。それをどこで今後とも事業を遂行する上において調整していくかということを伺っているわけです。おのおの一つ御答弁願いたい。
#280
○説明員(藤岡大信君) 工業用水道におきましては、これは電源開発促進法による賠償の基準がございます、御承知だと思いますが。その基準によりまして、それをほとんど全面的にそのまま使うという形で現在活用いたしております。もちろんその中には、電源開発という特殊な事業のために、多少工業用水道と違う点がございますので、われわれの方といたしましては、工業用水道事業用地取得及び補償基準という基準を一応作ってございますが、内容的には御承知の通り、電源開発の補償基準をそのままほとんど使っているというふうに御承知おき願います。
#281
○説明員(聖成稔君) 私どもの方は先ほど来申し上げておりますように、土地収用法にかけた例はございません。それから次に上水道の事業につきましては補助金は出しておりませんで、もっぱら起債でやっております関係上、特にこれについても基準等は従来持っておらないわけでございます。
#282
○説明員(富谷彰介君) 農林省でも補償の対象でございますとか、その条件とか、こういうものは電源開発の条項によっております。
#283
○田中一君 それじゃ農林省と運輸省の方はもうけっこうです。通産省は待っていただきたい、あとは帰ってよろしい……。
#284
○委員長(稲浦鹿藏君) 通産省は残っていただいて、あとは、じゃ、どうも御苦労様でした、通産省の方はちょっと。
#285
○田中一君 私どもは、社会党としては、利水の面についてはこうした適用から除外しようという考え方を持っているわけなんです。それは、主として発電施設の問題です。アロケーションで一応の負担はしておりますけれども、何といっても電源開発は別な面が持っておるとしても他の電力会社、全部私企業です。しょせん私企業なんですよ。従ってこういう強い法律を適用するには適さないというような考え方をしておるのです。また自分の方の企業の時期的な採算によって、相当大きな高額な金銭が支払われることをたくさん知っておるわけです。そのために他の事業、いわゆる治水としての性格を持つダムの問題にしても、利水の面からくることになりますと、あらゆる面で補償額が通水その他の時期の問題等で不当に支払われる事態を私知っているわけです。そこでこれを分けようと思っても、御承知のように多目的ダムというものは治水、利水等が一緒にならなければならない性格のものであって、これはどうも不可分のものなんです。そこで各電力会社はどういう形の補償基準を持っておるか、大体今あとから聞いてわかったのですが、電発が持っておる補償基準をそのまま踏襲しているのだというように理解してもいいのですか。
#286
○説明員(藤岡大信君) 私、工業用水課長でございまして、実は電気の方は非常に暗うございまして、かえって建設省の方がよく御存じじゃないかと思います。私から答えまして違った認識を持たれると困りますので、私、工業用水としては先ほど申し上げましたように、電源開発の補償基準はそのまま使っておるということでございまして、電気の方は、またその内容についてはあまり詳しく存じません。
#287
○田中一君 それでは帰っていいです。
#288
○委員長(稲浦鹿藏君) それじゃ藤岡君、けっこうです。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#289
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記を始めて。
 暫時休憩いたします。
   午後六時五十分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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