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1960/04/03 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第15号
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1960/04/03 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第15号

#1
第038回国会 決算委員会 第15号
昭和三十六年四月三日(月曜日)
  午前十時三十四分開会
   ――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     佐藤 芳男君
   理 事
           岡村文四郎君
           谷口 慶吉君
           野上  進君
           相澤 重明君
           石田 次男君
   委 員
           上原 正吉君
           川上 為治君
           岸田 幸雄君
           鳥畠徳次郎君
           野本 品吉君
           林田 正治君
           増原 恵吉君
           大森 創造君
           北村  暢君
           木下 友敬君
           武内 五郎君
           山田 節男君
           奥 むめお君
  政府委員
   水産庁次長   高橋 泰彦君
   運輸省港湾局長 中道 峰夫君
  説明員
   水産庁漁政部協
   同組合課長   上滝みのと君
   会計検査院事務
   総局第五局長  平松 誠一君
   日本専売公社副
   総裁      石田 吉男君
   日本専売公社理
   事       小川 潤一君
   日本専売公社理
   事       三枝 正勝君
   ――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和三十三年度一般会計歳入歳出決
 算(第三十四回国会内閣提出)
○昭和三十三年度特別会計歳入歳出決
 算(第三十四回国会内閣提出)
○昭和三十三年度国税収納金整理資金
 受払計算書(第三十四回国会内閣提
 出)
○昭和三十三年度政府関係機関決算書
 (第三十四回国会内閣提出)
○国家財政の経理及び国有財産の管理
 に関する調査
 (真鶴漁業協同組合及び真鶴港港域
 埋立問題に関する件)
   ――――――――――
#2
○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を開会いたします。
 この際、委員長理事打合会の模様につきましてお話しを申し上げたいと思います。
 本日十時より委員長理事打合会を開きまして、かねてからの本委員会の方針でございますところの、四月中に三十三年度決算を終了いたしたいというこの方針に基づきまして、従来の審議の状況を検討いたしまして、その結果、お手元に配付申し上げましたような日程に従って今後進めていきたいと存ずるのでございます。しかして五月当初より三十四年度決算の審査に移りたいということでございます。その点御了承の上、御協力を賜わりたいと思います。別に御発言ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐藤芳男君) それでは方針を御了承下さいましたものと認めまして、報告を終わります。
   ――――――――――
#4
○委員長(佐藤芳男君) 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十三年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十三年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十三年度政府関係機関決算書を議題といたします。
 本日は日本専売公社の部を審査いたします。日本専売公社関係については、不当事項の指摘を受けたものはございません。まず会計検査院より検査報告百十八ページ記載の事業概要等について説明を求めます。
#5
○説明員(平松誠一君) 三十三年度の専売公社関係につきましては、特に不当と認めて検査報告に掲記した事項はございません。事業の概要と損益の事由につきまして百十八ページから百十九ページにかけて記載をしてございますが、これにつきましても特に補足して説明申し上げる事項はございません。
 以上でございます。
#6
○委員長(佐藤芳男君) 次に、日本専売公社より説明を求めます。
#7
○説明員(石田吉男君) ただいま会計検査院の方から御報告がありました通り、三十三年度の事業内容におきましては特に検査院から不当その他について指摘された事項はございません。専売公社におきましては、従来から内部で監査機構を設置いたしまして、それによって鋭意間違いのないように努力しているのでございます。幸いにしてそういう成績をあげましたことは、私ども非常に喜んでいる次第でございます。
#8
○委員長(佐藤芳男君) それではこれより質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#9
○武内五郎君 今年度の決算にあたりまして、公社においてただいま会計検査院並びに公社側の説明のごとくに、不当または不正等の事項の指摘のなかったことは、われわれとしても大へん喜ばしいことでありまするが、私は公社の本質、成り立ち等を考えますと、しかも公社の事業が国の財政の大きな財源ともなり、また地方財政の大きな財源ともなっておるような、きわめて大事な業務でありますが、しかもそれが、たばこという国民大衆の生活と嗜好に密接に結びついておるという関係、さらにまた、その業務の中の塩等の場合を考えてみますというと、食料の重大な要素であり、また同時に近代工業にとって欠くべからざる重要な資源でありまする塩等を取り扱っております業務であることを考えますると、私は、一応公社の業務の実態というものをわれわれも明確に把握しておかなければならぬと考えます。そこで、私は一応たくさんいろいろな質問をしたい希望がありまするが、時間の関係もあるように今理事側から承っておりますので、内容を端折りまして、要点だけ数点にわたって質問したいと思うのであります。
 まず、たばこの問題であります。御承知の通り、公社が、公社として発足をいたしましたのが戦後でありまして、もっとも専売局として日本の専売業務を取り扱ってきた歴史は明治以来の長い歴史でありまするが、この公社として発足して参りまして以来の業務、ことにその中心でありますたばこが、全く国民の生活と今日離れることのできない状態になっておりますので、まず、たばこの問題から入っていきたいと考えております。
 そこで、最近におけるたばこの消費状況、たとえばこの内容を上中下とかりに区別いたしまして、上級品と中級品と下級品との消費内容が最近において大へん変わってきているように私は見受けるのです。戦後われわれが一般に吸っておったのはバットであったのでありまするが、その後だんだんこの消費内容が変動いたしまして、下級品から中級品、中級品から上級品へと移行の傾向が見えておるようでありますが、公社としてこの移行を促進するような方策がとられておるのか。たとえば、たばこの事業計画の中でそういう移行を促進するようにはかっておるのではないかというふうに考えられる向きが私はないではないと考えるのです。そこで、そうなって参りますと、上級品から入る専売益金というものは、漸次高い方向になって参ります。一般労働大衆あるいは農民大衆等が用いております下級品――これは一般もそういうふうに常識上考えておりますが、あるいは「新生」であるとかあるいは「バット」であるとかというような大衆的なたばこが、漸次消費量が減ってきているのじゃないか、一時「新生」が、いわゆる「新生」ブームというふうな状況で私どもも新生を非常に多く用いたことがありますが、「バット」から「新生」に移し、「新生」からまた漸次その上の品種に移して参るという傾向を助長する方策が、専売公社ではとられているのではないかというふうに考えるのですが、その点はどういうふうに計画されているのか、承っておきたいのです。
 なお、これは時間の関係もございますので、質問を節約いたしまするが、公社には事業計画が策定されているはずです、その事業計画の概要をかいつまんで説明を願いたい。
#10
○説明員(石田吉男君) 最初にお話しのございました専売公社のたばこの販売についての方針でございますが、三十五年の集計が数日中にでき上がりますが、ただいま手元にございませんので、三十四年度で申し上げてみますと、あまり大した変化はございませんのですが、「ピース」が全体の約一割一分でございます。それから「いこい」が全体の二割三分、「新生」が全体の約四割四分、「バット」が六分でございます。なおそのほかに刻みがございますが、この刻みが全体で四分弱でございます。
 大体こういう銘柄の構成になっておりまして、この販売の方針を立てますときには、いろいろの要素もございますが、きわめて大ずかみに申し上げますと、二つの点から、どういう品物をどうやって売っていくか、こういう方針を立てるわけでございます。
 一つは価格の構成でございまして、御承知のように現在専売公社で売っておりますたばこは、大体十本当たり、上の方から下の方まで五円刻みで価格の差がついております。従いまして、かつて数年前に経験したことがあるのでありますが、「ピース」四十円のものを、もっと収入をふやそうということで、四十五円に値上げをしたことがございます。そのときは「ピース」だけを値上げしたのでありますが、その当時「ピース」の下にありましたのは三十円の「光」でございまして、これを四十五円に値上げしたために、一般にお考えになりますと、「ピース」を買うかわりに「光」を買うであろう、こういうふうにお考えになるであろうと思いますが、当時は「いこい」がございませんで、「新生」がございました。そのために、「ピース」の消費が激減いたしまして、当時十本二十円でありました「新生」に需要が集中したことがございます。こういうふうになりますと、そのときの情勢、あるいは時の経済情勢によりまして、上級品から順々に下の方へ移るのではなくて、時によりますと、相当下の方へ飛び越して需要が固まってしまう、これは特別な銘柄の価格を一つだけいじったことの影響もあろうかと思いますが、全般的に、たとえば景気が悪くなって、高い物を買わなくなるというふうな場合には、急に需要が下の方に固まるというおそれもございます。そこで、そういう不自然な形を直すために、「ピース」の値下げをしますとともに、三十円の次に二十五円の銘柄というのがちょうどなかったものでございますから、「いこい」の二十五円というものを売り出しまして、これによって上から下へ移るのを食いとめた。逆に申しますと、二十円の「新生」から二十五円の「いこい」へ需要を導いて参りまして、さらにその上の方へ上の方へと需要がいくように、こういう形を整えたのであります。従いまして、私どもの考えといたしましては、現在のところ、十本二十五円の「いこい」は大体都会中心の銘柄と申しますか、重点銘柄と考え、それから二十円の「新生」は、小都市以外の農村地帯その他のいなかの方の地方における重点銘柄と考えるというふうな考え方で、「いこい」、「新生」くらいのところが一番量が多くなるようです。そういうような形に持っていくようにというふうに販売の方針を考えております。もちろんこれは、無理に供給を規制したりなんか、そういうやり方ではありませんので、中身もそれに応ずるように、あるいは値段もそれに応ずるように、そういうふうな供給の面から、いろいろ品質、値段その他の点を考慮し、宣伝もまたおおむねそういう重点銘柄を育成するようにという考え方でございまして、高いものをたくさん売ればいいのだという考え方ではございません。そういうことによって、大体毎年々々ある程度の益金が上がるように、しかもそれが着実に国民経済の伸びとともにふえていくようにというふうな考え方で、販売の方針を立てております
 それからもう一つは、これは御承知のように日本の国内でできました葉タバコは、全部専売公社が買っております。従いまして、製造の面からいたしますと、毎年々々買います葉タバコは、これはできるだけ毎年平らに消化していくということが必要でございます。特定の銘柄だけ非常に売れたために、そのたばこの原料が足らなくなる、あるいはそのために特殊のたばこの原料が余ってくるというふうなことになりますと、原料を消化していく上から、いろいろな不都合が出て参りますし、また、買わなくてもいい外国葉も、そのために無理に買わなければいかぬということにもなりますので、国内で産出されます葉タバコの種類、あるいは品質、そういうものに応じて、大体それが毎年平均的にうまく消化されていくようにというふうな考え方からも、販売の方針というものをきめて参らなければならぬのであります。そのことが、ただいま申し上げました収益を上げる、益金を上げるという面とちょうど平仄が合いまして、大体において先ほど申し上げましたような中級の銘柄、この辺を一番よけい売っていくことが、国内において宝産されました葉タバコを毎年平均的にうまく消化していくというのにも、ちょうど都合がいいのであります。大づかみに申し上げますと、そういう両方の面から、先ほど申し上げたような販売の方針を立てている次第でございます。
 それから第二の御質問でございますが、これは、三十六年度の事業計画のお話しでございましょうか。あるいは、私どもの方で長期計画を作っているということを申しておりますので、その方のお話しかとも思いますが、実は昨年から、約五年ぐらい先を見通しまして、長期のはっきりした計画を作る必要があるというので、作業に着手をいたしました。ところが、私ども昨年の初め、長期計画というものの仕事にかかりました当時は、まだ、政府の国民経済の成長の企画、案というものが、もう一つ前の企画でございましたので、その案によりまして、いろいろの計算をいたしておりましたところが、その後、政府の国民経済の成長率の見方が変わって参りました。どうしても政府の経済企画というものを、たばこの消費の伸びその他につきまして基礎にする必要がありますので、新しい数字に基づいてなお検討を続けております。そのために、一ぺん作り上げました全体の数字というものは非常に変わって参ります。それからなお、当時は、これはまあ長期計画を作るときに非常にむずかしい問題でございますが、たとえば五年先の物価がどうなるとか、あるいは原料葉タバコの値段がどらなるとか、あるいは職員の給与がどういうふうに変わるとか、こういうことの予測がなかなかつきかねたものでございますから、一応長期計画を作り始めるときの現状をベースにしていろいろの計画をいたしましたところが、その後一年間に葉タバコの値段は平均六%以上上がってしまう、あるいはごく最近ございますように、また賃金のベースも変わってくるというふうなことがございますので、なおもう一ぺんあらためてそういうものを組み直して作り変えております。あるいはこういう作業でございますと、経済事情が年々変わって参りますので、従って、出てくる結果の数字もいろいろ変わってくるということで、何べん作り直しても、これは始終作り直さなければいかぬということになりますので、計画全体として数字的に御説明を申し上げる時期というものはおそらくないかとも思うのでございますが、そういうような状態でございまして、むしろこれは、内部的にいろいろなものの考え方をはっきり示して、将来長きにわたっての計画の基礎にするというふうな考え方を検討するための計画というふうに考えざるを得ないのでございます。実は昨年より前にありましても、当然五年先ぐらいの販売の見込みとか、あるいはそれに所要します製造施設の見込みとか、あるいはそのために必要な原料の生産の見込みとか、こういうものは作っておったのでございますが、昨年から着手いたしましたものは、それをかなり密接に関連さして組み合わしてしまいましたものですから、現在の段階においてはまだ作業中でございまして、現在の段階においてまとまった数字はこれであるということを申しかねるような段階にございますので、その点は御了承いただきたいと思います。
#11
○武内五郎君 最近におけるたばこの種類別の消費内容というものは、たとえば昭和十一年に両切りが四八%であった、それから口付きが一七%で、刻みが三五%であった。それが三十三年になりますると、両切りが九五%にふえておる。それから刻みが三五%から四・三%に減っておるわけです。今度は、級品別にこれを見ますると、上級品が十一年度においては二・五%、中級品は一八・一%、下級品が七九・四%というのが、三十三年度になりますると、上級品が一一・七%にふえている。中級品は三四・三%に飛躍的に上がってしまった。ところが下級品が五四・〇%に下がったわけなんであります。この下級品のこういうふうな下がり方と上級品への移向の傾向というものは、戦後の葉タバコの不足という原因があったことは私も認めるのでありますけれども、その後におけるタバコの耕作収量の非常な飛躍的な増進の結果、葉タバコのむしろ過剰の状態が起きてきておったに違いない。そういう状態でありながら、三十一年度に販売計画を策定しておるはずなんです。この販売計画によると、ある品種を中心とした地域的な販売計画が進められたはずなんです。たとえば「いこい」に重点を置く地域を設定するとかあるいはその他の中上級品に重点を置く地域を設定して下級品の供給をできるだけ抑制したのではないかと考えられる。そういう点があったかどうか。それからさらに、今専売事業の長期計画を考えて進められたと申しておるのでありまするが、この長期計画というのは、あれは具体的に申せば、合理化五カ年計画とでもいった方がはっきりするのではないかと思うのでありますが、この合理化五カ年計画の策定とその推進案、これが生産においてどういうふうに現われてきておるか、一方たばこ需要がどんどんふえてきております。年間ほとんど百億本近い、七十億本をこえる増加率を示しておるのであります。その増加率にこたえるため生産の増強というものは、おそらく考えられなければならぬと考えるのでありますけれども、最近の耕作面積等を考えてみますると、耕作面積が減ってきておる傾向がある。二十九年にタバコの耕作面積が六万九千四百二十ヘクタールであります。三十三年度に六万七千五百一ヘクタールに減っておるのであります。三十五年度になりまするとさらに減っております。五万八千九百ヘクタールに減っておる。こういうふうに耕作面積において一方減って参りまするが、需要がどんどんふえて参りますのにこたえるのに、専売公社としての供給計画というのがどういうふうにとられておるのか、御説明を願いたい。
#12
○説明員(石田吉男君) 先ほど申し上げました国民の経済規模がどういうふうに進んで参るかということを前提にしていろいろ推算して参りますと、大体現在の状況で推測したところ、毎年六%程度に消費数量が伸びるのではないかというふうに考えられます。そういうベースに立ちまして将来の原料の需給の見込みを立てますと、ただいまお話しのございましたように、相当程度国内の原料葉の増産をはからなければならないということは、一応言えるようであります。ただいま御指摘のありました過去におきまして耕作面積が減って参りましましたという点につきましては、これは特に内地産の黄色種につきまして非常に過剰な時代がございました。まあ、公社といたしますと、通常、原料の手持ちは二年分、二十四カ月分でございますが、大体二年程度分持っていればちょうど全体の経営をやっていくのに工合がいいということで、これを一応の標準在庫と見ておりますが、その標準在庫に対しまして、三十六カ月分も黄色種があったという時代があったものですから、それは当然公社の保管料その他の経費の支出の増にもなりますし、というようなことで、いろいろ耕作者との間に問題はあったのでありますが、数年間にわたりましてお話し合いをして、かなりゆるやかな減らし方をして参ったのであります。その結果が、ただいま御指摘のありましたような結果になっておるのでありますが、今申し上げました今後において増産をはからなければならないというのは、数年先のことでございますが、それに対して、われわれとして何か手を打つ必要があろうということを、このごろ、その問題が相当専売事業としては大きな問題になるだろうという推測がつきますので、いろいろ農村の事情等も研究いたしまして、それだけの需要に見合うような原料生産のできるように、いろいろ研究をしております。そのころになりまして農村の事情がどういうふうな状態にあるかということを、現在から申し上げるのはやや早きに失するのではないかとも思われますが、原料の需給の面から言いますと、ここ二年くらいあるいはここ三年くらいまでは現状のようなやり方でまだ十分間に合うのでございまして、むしろ将来の問題としてそういう増産の方面を考えなければならぬというふうに思っております。いろいろ研究はいたしておりますが、私どもちょっとただいま申し上げましたように、そういう将来の事情について申し上げるのは早いかと思うのでありますが、御参考までに、どういうことを考えておるかということを申し上げますと、とにかく葉タバコの生産というものは非常に手数のかかるものでございまして、かなりの労働日数を必要といたします。ところが、現在農村における状況、特に青年層などにおきましては、そういう手数のかかる仕事はある程度の収入があってもいやがっておるのではないか。また一方において、農村人口も減るだろうというふうなこともいわれておりますので、基本的な考え方としましては、できるだけ葉タバコの生産に労力を使わないで済むようなこと、しかもある程度収入のふえるような品種の改良等を行ないまして、そういう時期までに増産態勢が整うようにということを基本の考え方にいたしております。具体的の方策につきましては、そのときどきに応じてまたいろいろ考えなければならないと思います。大体の方向としては、そういうふうな考え方で長期の計画というものを見ておるというふうに申し上げておきたいと思います。
#13
○武内五郎君 専売制度が、たとえば塩あるいはショウノウ等のような赤字事業をしょっておる専売事業、一方同時に、事業利益としては全くけたはずれの益金が入ってくるようなたばこを持っておりまする日本の専売事業でありまするが、そこで民間の中に、これを民営にすべきであるという問題がしばしば起きております。そこで専売制度調査会からこれに対する答申が出ておるはずだ。その答申をかいつまんで申し上げれば、当分民営にしないで、このままでやっていって、そのかわり生産の合理化をはかっていくべきである、こういうような答申が出ておると思うのであります。そこで、その生産の合理化の問題でありまするが、一方、そういうように需要が年々ふえて参りますると同時に、しかもそれが七十億本からの、百億に近い数字で飛躍的に増進しておる需要のたばこ、同時に、年々赤字をしょい込んで参りまする塩あるいはショウノウ、こういうような事業について、はなはだ赤字をしょうことは迷惑であると思うのでありまして、そういう事業は、まあ事業家としては事業の面から考えれば、赤字をしょうのはこれはだんだん減らしていけばいいだろう、できればこんなものは切り捨ててしまえばいいだろう、こういうふうに考えるのは、これはあたりまえのことでありまして、最近、たとえば山口県の防府にあります塩工場をたばこに転換させているということを聞いておりますが、塩は確かに赤字であるかもしれないが、塩の需要というものは近代的な産業の発展とともに、その量が非常に多くなっておることは事実であります。そういうような事態で、しかもこれは専売業として管理しておる中で、赤字であるからといってこれを閉鎖したり減らしたりして、これをたばこの工場に転換させるということについては、私どもは直ちに納得ができないと思うのでありまするが、そういうような措置が今日までなおとられており、今後とろうとしておるのか。さらに先ほど申し上げましたように、年間七十億本からの需要増を充たすために、今日までの生産工場でまかなえるのかどうか。もしまかなえないとすれば、一年に毎年七十億本製造能力のある工場を一つずつふやしていかなければならない。そういうことが可能であるのかどうか。そういう考え方でおるのかどうか、お伺いしたい。
#14
○説明員(石田吉男君) ただいまの御質問にお答えする前に、ちょっと申し上げておきたいのでありまするが、ショウノウ事業につきましては、三十五年度の見込みでは約一千万円の黒字でございます。それから三十六年度の事業の予定におきましても、やはり約一千万円程度の黒字を見込んでおります。
#15
○武内五郎君 それは三十六年ですか。
#16
○説明員(石田吉男君) 三十六年でございます。
 それから塩事業につきましては三十四年は約九十億円、三十五年が三十三億円、非常に大きな塩事業会計の赤字になっておりますが、これは御承知かと思いますけれども、塩田の整理をやりまして、そのための整理交付金が全部この会計から出ておりますために、非常に大きな赤字になっております。三十六年度におきましては、すでにこの整理が済みまして、交付金を出す必要もなくなりましたので、約二億八千万円ほどの赤字で、赤字は急激に減っております。
 塩の問題につきましては、一番の問題は国内で従来塩が足らないということで、もっぱら増産に努めておったところが、増産はできるようになったけれども、非常に高い塩ができる。ところが外国から輸入いたしますと、その塩の値段が非常に安いので、こういう貿易の自由化なり、あるいは一般の競争市場において、やはり塩の産業というものが立っていくようにするためにはどうしたらいいかという根本的な問題がございまして、そのために、現在塩業審議会で、民間の有識の方々、学識経験者が集まって、いろいろ日本の塩の事業というものをどういうふうに考えたらいいかというふうなことについて熱心に審議を進めておられます。間もなくその塩業審議会の答申が出て参ると思いますが、それによりまして、日本の塩業、整理後の塩業をどう持っていくかという方策が明らかにされますので、それに基づいて公社としては具体的な事業計画を作っていく、かように考えております。もちろんその際に専売の塩事業の会計が赤字であっては困りますので、こういう会計が赤字ということは、結局国民の負担において赤字を処理していくということになりますので、そういうことのないように、その際またあわせて考えたいと思っております。
 なお、山口県の防府の工場についてお話しがございましたが、これは防府にありました専売公社の工場は、まわりにあります塩田からとれた鹹水をたいて塩を作っておったわけであります。ところが、昨年の塩田の整理によりまして、周囲にあります塩田が令部やめてしまいましたので、鹹水の生産がなくなりました。従って工場でたく鹹水がなくなってしまいましたので、この工場を何とかしなければいかぬということで、これはたばこの工場ではございませんで、葉タバコを製造たばこにしますときに、葉タバコのもとの方を切り取りますが、中骨と言っておりますが、その部門の――その中骨をもう一ぺん紙のように薄く伸ばしまして、また製造たばこの中に刻んで入れるのであります。その中骨の処理工場に転換したのであります。たばこの製造工場ではございません。これは先ほど御質問のありましたこと、これからお答えすることと関連するのでありますが、将来のたばこの製造形態というものを考えあわせまして、そういう工場にした方がいいということで、山骨の処理工場にしたわけでございます。
 そこで御質問の、年々七十億本以上消費がふえると、それだけのものを製造しなければならぬ。これは従来の製造の仕方でありますと、どうしてもその程度の工場を毎年々々一つずつ作っていかなければならぬということになりますので、こういうことではそれだけまた人員もふやしていくというふうなことになりまして、相当経費が高くつきます。そこで私ども現在考えておりますことは、外国ではどこでもたばこの製造をいたしますときに、葉タバコの中の葉脈を取っております。取ったあとで、その取った葉脈をさらに延ばしまして、葉と同じような形にして刻み込んでおりますが、この葉脈へ取るやり方がスレッシャー――その葉脈を取る機械をスレッシャーと言っておりますが、そのスレッシャー方式の製造をやっております。これによりますと、全体の製造過程の機械化というものは非常に進みますので、専売公社におきましては従来からその方策を――これはほんとうの中骨でありますが、その中骨を除きますと製造の歩どまりが非常に落ちて参ります。従いまして、従来から、その歩どまりを落とすということは結局全体の益金にも影響しますので、それをやっておらなかったのでありますが、こういうふうに需要が伸びて参りまして、毎年々々大きな工場を作るということになりますと、もっとやはり能率の上がるような方法ということで、そのスレッシャー方式を、ふだんなかなか金がかかりますので、それから準備も大へんでございますし、それから日本でできます葉タバコのうちで在来種、これがそのスレッシャーにかけると粉になるという、いろいろな研究事項もたくさんあるのでございますが、この辺で思い切って踏み切って、人間なり工場なりばかりふやすようなやり方でない製造方式に踏み切ろうということで、これはまあ来年ぐらいから逐次導入いたしまして、お話しのような結果にならないようにということを考えております。
#17
○武内五郎君 需要増が非常な飛躍を示しておりますが、最近まあさらに外国タバコが自由化されておるようでありますが、これがどれくらい入っておるか。
#18
○説明員(石田吉男君) 三十五年度大体年間の売り上げ本数が千二百六十億本ぐらいでございます。そのうちで昨年度輸入いたしました外国たばこ七億本でございまして、ほんのわずか、しかも、その七億本輸入いたしましたらち、販売に乗せましたのが約五億本ぐらいかと思います。
  〔委員長退席、理事谷口慶吉君着
  席〕
#19
○武内五郎君 今、大体専売公社の管理、所有しておりまするたばこ工場はどれくらい動いておりますか。
#20
○説明員(石田吉男君) 刻み工場が現在四つございますが、それを含めまして四十工場でございます。
#21
○武内五郎君 それで、七十億本程度の年間増加を見るとすれば、なおどれくらいふやさなければならないか。
#22
○説明員(石田吉男君) 先ほど申し上げましたことは、例の長期計画に関連して申し上げたわけでありますが、三十六年度といたしましては、現在刻みの工場が四つございますが、これを両切りの工場に転換をいたします。従って、刻みの工場としては残るのが二つ、その他現在あります工場をいろいろ改築したり、増築したりいたしまして、それによって三十六年度、三十七年度はまかなえる見込みでございまして、特に新しい工場を作る必要はないように考えております。
#23
○武内五郎君 新しい工場を作る必要までは行っていないとすれば、その施設等の改善によって需要をまかなうような方法をとらなければならぬ。その施設の改善によってまかなうとすれば、そこで働いておる労働者は、そのままでいいのか、これを整理する考えですか。人員を減らして機械力に重点を置いた製造工程をとるのか。
#24
○説明員(石田吉男君) 三十六年度、三十七年度におきましては、まだ現在の製造のやり方が続きます。もちろん、工場の中で機械設備を直して能率的な毛のにかえていくとか、あるいは製造機械で紙巻きを作ります機械の回転数を上げていくとか、そういう新しい機械を入れていくということはございますが、現在の製造方式を続けていく限り、多少人員はふやさなければならないと思っております。
#25
○武内五郎君 施設改善をやっても人員を減らす必要はないどころか、増産の関係からふやしていかなければならぬということについては、その通りだと思う、そうしなければならぬと思うのです。そこでお伺いしたいのは、毎年度の予算の総則であります。政府関係機関予算の総則がございます。その総則によりますると、「専売公社は、職員の能率向上による企業経営の改善によって収入が予定より増加し又は経費を予定より節減したときは、大蔵大臣の承認を経て、その収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する金額を、昭和三十六年度において職員に対する特別の給与の支出に充てることができる。」こういう規定があるわけです、総則に。これは年々変わりないようです。そこでお伺い申し上げたいのは、まあ年々職員に対しては期末手当等が出ておるわけなんです。最近もすでに出たようでありまするが、御承知の通り給与には基準内給与と基準外給与と二つあるわけでありますが、その基準外給与というのが、超勤、夜勤、期末手当、寒冷地手当等が入るわけであります。年々出しておりまする手当は、この基準外手当であるものか、あるいはさらにこの経費の節減、経営の改善によって予定より収入があった場合に、特別に出すべきものであるかどうか、この点はどうなんですか。
#26
○説明員(石田吉男君) この予算総則の九条に基づきまして、大蔵大臣の承認を受ければ、いわゆる業績賞与と称するものでございますが、これは、かりにその給与予算がなくとも、他の費目から流用して払えるというふうに考えております。もちろん、これは大蔵大臣の承認がなければ、そういうことはできません。
#27
○武内五郎君 今までそれが出ておるのですか。この予算総則第九条に基づいた給与が。
#28
○説明員(石田吉男君) これはまあ大蔵省の方で御答弁いただい方がいいのかと思いますが、従来の経過から見ますと、もちろん、給与財源に余裕がありますれば、まずその給与財源を使って、なおそれ以上に支出することを承認されたものは、ほかの費目から流用された例もございます。
#29
○武内五郎君 専売公社の益金が年間一千五百億にも上る益金があるわけなんです。大蔵大臣が承認をしなければというようなお考えということはおかしいと思うのでありまして、大蔵大臣がてんからこれを承認するわけがないのでありますから、専売公社の総裁以下これを大蔵大臣に承認方を要請しなければ出ないはずです。しかも一千五百億からの益金がある場合、従業員の労苦に対して、そういう考え方にならぬものか、どういうものですか。
#30
○説明員(石田吉男君) 御質問の趣旨は、おそらくこの八条なり九条なりのこの書いてあること自体よりも、むしろ相当成績を上げた場合にはたくさん業績賞与を出すようにしたらどうかと、こういうような御趣旨かと思います。私ともも職員か喜んで働くというためには、こういう規定もありますので、ぜひそういうふうにしていただきたいというふうに考えておるのでございますが、この規定に基づきまして、どういうルールに従ってその算定をするかというふうな点が明瞭でございませんので、そのときそのときの事情によりまして政府の承認の方針も変わっているようであります。私どもの希望としますと、やはり専売公社としては、職員全体苦労してもよろしいのでありますから、一定の制度的なルールをきめていただきますれば、それを目標にしてお互いが職員とともに協力して働ける、それによって能率も上げられるというふうにしたいのでありまして、そういうことを私どもとしては切に希望している次第でございます。
#31
○武内五郎君 どうも満足な答えを得られませんですが、そういう、たとえば今年度の私どもの今審査しております三十三年度の決算の会計検査院の報告を見ましても、不当事項、不正事項というのが全然ない。昨年度は、私ども三十二年度審査した場合は何か二件か三件であったようでありますが、きわめて少ないのでありまして、非常に成績がいいと思う。いいということは、同時に従業員が一生懸命にまじめに働いておるから出ないんです。そういう事実をあなた方が認められて、しかも予算総則に規定されておりまするこれくらいの、最低のこれくらいのことは、あなた方が一つ率先して考えて、規定を作る必要があるなら規定を作ってやったらいいじゃないですか。これくらいのことはあなた方の努力だと思う。従業員の誠実な格勤な業務に対する努力に対して、管理者としての総裁並びにあなた方がそれくらいの努力をもって報いなければならぬじゃないか。どういうふうにお考えですか、感想を伺いたい。
#32
○説明員(石田吉男君) ただいま申し上げましたように、私どもはそういうような制度としてはっきりしたものができることを切に希望いたしております。そこで、そういうものをどういうふうな形で承認して下さるかというのは政府の問題でございまして、私どものそういう切なる希望を政府側がとり入れて、私どもが働きやすいように、職員全体が働きやすようにしていただきたいという希望を申し上げているのでございまして、おきめになるのは政府でございますので、どうぞ政府御当局に御質問願いたいと思います。
#33
○相澤重明君 副総裁、今の言葉は大へん重要な問題になると思うんですけれども、副総裁の言われたように、政府にきめてもらいたい、こういう意思の表明があったんだけれども、そうすると、専売公社としては関係大臣にはそういう意思は話された、こう承ってよろしいのですか。
#34
○説明員(石田吉男君) 所管大臣にはそういうことを申し上げております。
#35
○相澤重明君 それは何年ごろからお話しになりましたか。
#36
○説明員(石田吉男君) まあ抽象的にはそういう希望をずっと前から申し上げておりますが、最近にはまた労働組合の要求もございます。私どもも労働組合に対しまして、こういう問題をお互いが始終毎年々々そういうことでトラブルを起こすよりも、はっきりした制度化をしたいということで、労働組合との覚書もございます。そういう趣旨を十分大蔵大臣の方にも伝えております。
#37
○相澤重明君 それでは今の副総裁の言葉をいずれ関係大臣呼んで聞くことにしまして、次のそれじゃ続いて質問を、簡単に要領よく一つお答え願いたいと思います。
 まず一番わかりやすく「ピース」の十本入りの製造原価は幾らですか。
#38
○説明員(石田吉男君) 三十六年度では九円九十三銭と予定しております。
#39
○相澤重明君 包装等に要する費用それから人件費等を含んだ費用というものになると幾らになりますか。
#40
○説明員(石田吉男君) ちょっとお話しのようにはっきり形になっておりませんが、ここに出ております項目で申し上げますと、製造原価としては九円二十二銭でございます。そのうちの原料費が六円五十九銭、材料費一円五十二銭これは紙その他でございます。従って包装材料もこの中に入るわけです。それから労務費が六十六銭、工場経費が四十五銭、これが製造経費でございますが、そのほかに販売費及び管理費これが七十一銭でございまして、合計いたしまして九円九十三銭でございます。
#41
○相澤重明君 販売費、管理費が合計で七十一銭、そうすると税金は幾らになるわけですか。
#42
○説明員(石田吉男君) 専売公社のまあ税金の出し方というのは、まあ益金という形で出て参りますので、まあ地方の消費税はこれは販売定価の何パーセントというふうにきまっているから出て参りますが、そのほかに益金をどの程度いわゆる消費税的なものと見るかというふうな、いろいろなむずかしい問題がございます。で、そういう問題があるということを前提にして申し上げますと、地方の公共団体に参ります消費税が七円六十銭、そのほかに小売人の手数料がございます。これが三円二十銭、それから専売益金になりますのが十九円二十七銭ということになります。
#43
○相澤重明君 今のことで、販売小売人の手数料はこれは八分ですか。
#44
○説明員(石田吉男君) この計算は八分の計算でございます。三十六年度の実際の支給は月額十二万円までの売り上げしかない者に対しては八分五厘をやる、それ以上は八分だと、こういうのであります。この計算は非常にむずかしい計算のものですから、この計算は八分で計算しております。
#45
○相澤重明君 今まで全国の小売人等の諸君から、非常に消費額、いわゆる小売額が多くなっているから手数料を上げてもらいたい、こういう要請があったと思うのですが、専売公社としては、今の比較的売れないところを八分五厘にして、一般の売れるところは八分、こういう考えを変える意思はございませんか。
#46
○説明員(石田吉男君) これにつきましてはそういうことでありまして、三十六年度の予算も通っておりますし、所要の規定類の改正もしておりますので、三十六年度はその通り実行したいというふうに考えております。
#47
○相澤重明君 次に、この「ピース」等の意匠が専売公社の意匠でなくて、大事業を行なっておるところの特別意匠を採用する場合がある、そういうところにたばこの包装を認める、こういう場合があると思うのですが、そういうのはどのくらいのいわゆる意匠代というものが考えられておるか、あるいは専売公社にはそのうちの何分かが納められるのかどうか、それから年間として、そういう大企業なり、あるいはまあ料理屋等で消費される額というものはどれくらいであるのか、その概算でけっこうですから御報告願いたい。
#48
○説明員(石田吉男君) たとえば「ピース」に例をとりますと、普通に売っております「ピース」と違った種類の包装で出るものに二色ございます。一つは専売公社で図案を作って、一般の小売店に出して売る分でございますが、これにつきましては何ら特別の費用を取っておりません。それからもう一つは、一般の会社なり、あるいは旅館等において、自分の家のマークを入れたものを作っているものがございますが、これはそういうところの人たちが小売店から普通の「ピース」を買いまして、自分で包装を作って、差しかえをしてやっております。従ってこれも専売公社としますと、普通の「ピース」を売ったと同じことであります。ただ、そういう特別の包装を作るために、専売法に基づいて許可を必要とするというので、許可をして出しているだけでございます。
#49
○相澤重明君 そうしますと、関係の業者の諸君が、専売公社の手続をとれば、一般の小売人から購入をして、その意匠は自由にまかせる、そうして専売公社には、何らそのうちの一分なり二分なりを納めてもらわない、全部これはただである、こういうふうに理解してよろしいですか。
#50
○説明員(石田吉男君) 公社に関する限りは、普通のたばこを売っていることと何ら違いはございません。
#51
○相澤重明君 年間どれくらいありますか。
#52
○説明員(石田吉男君) これはわかりませんが、非常にわずかなものではないかと思いますが、大体一つの、まあたとえば旅館なり料理店なりにしても一千個単位くらいで許可しておりますが、まあとにかくそれだけのたばこをまとめて小売屋さんから買うわけでありますので、その買う方にしますと、かなりまとまった金額になりますが、全体としてはそう大きくはないと思います。
#53
○相澤重明君 それでは、今公社で町の小売の免許をする、その免許の基準、これは戸数が何世帯、あるいは人口が幾ら、距離がどれくらい、こういう点について御説明をいただきたい。
#54
○説明員(石田吉男君) 三枝理事から説明してもらいたいと思います。
#55
○説明員(三枝正勝君) 小売店の指定の基準につきましては、専売法に基づきましていろいろな条件がありますが、それに基づいてさらに公社内部でいろいろな基準を作っているわけでございますが、現在のところ、既設の小売店との距離につきましては、市街地であるとかあるいは農村地帯であるとか住宅地帯であるとかいうことによりまして、それぞれ相違があるのでございますが、大体五十メートルから、地域によって違いますが、二百メートル以上なくてはいけないということが一つでございます。それから部落の集団、部落の場合におきまして、人口なり戸数が何戸以上なくてはならぬかということにつきましても、基準としてきめているのは、農村地帯の五十戸というのが最低のところになっているわけでございます。しかしながら、一応そういうような基準を作ってはおりますけれども、最近におきまして、いろいろ人口の状況とか、あるいはまた都市の経済事情等によっていろいろな変更がありますので、そういう基準につきましては、いろいろそういう情勢の変化に応じてまた変えていかなければならぬと思っておりますが、現在のところは、なお詳しくいろいろありますけれども、御質問の点についてはそういう基準でやっているわけでございます。
#56
○相澤重明君 私がお尋ねしようという趣旨は、先ほど副総裁から御答弁いただいたように、大きい料理屋とか会社では一千個以上の場合には特別の自分の家のマークをつけたものを売ることができる。しかし、それは小売商人から買って自分の家のマークをつける、こういうことである。しかし、実際にはそこの企業なり、あるいはお店の小売と同じなんですね。これは実際にはたばこを取り扱っているでしょう。ところが、今の市街地なり農村なり、あるいは住宅密集地帯なり、そういうところにおける小売商の指定の問題と――私はこれは無視するわけにはいかない、こういうことを考えるから実はお尋ねしておったわけです。その点、いま少し具体的に説明して下さい。
#57
○説明員(三枝正勝君) 今の特別包装の場合は、一定の会社等が一万本以上をまとめて購入いたしまして、そのまとめて購入したところが販売することはできないのでございます。無償でそれぞれまあお得意なりPR等のために使うわけでございまして、何ら販売ということがないわけでございますので、小売店と競合するという問題は起こらないのじゃないか、こういうふうに考えているわけでございます。
#58
○相澤重明君 ですから、私はこれが今の公社の説明のように、その会社なり待合なり料理屋なりが自分の家の宣伝として無料サービスをする、こういう原則であるということについては前から聞いておる。しかし、それを、一つたばこを買ってくれぬかということで、そうして四十円の代価を払ったら一体どういうことになる。私はたばこが今切れちゃったから一つおねえさんたばこを買って下さい、こう言われたときに、その料理屋なり待合なり、あるいは大会社のところで、じゃ家にありますから、これを一つあげましょうといって、四十円の代価を支払ったらどうなるか。
#59
○説明員(三枝正勝君) その場合は、たとえば料理店等が小売店から四十円でまとめて買ってきておきまして、お客に対して四十円で、そのあらかじめ立てかえて払った金でお譲りするということは――まあ、販売ということであれば、不特定多数の人間に販売するということであればいけないのでございますけれども、そこら辺のところは、販売行為であるかどうかの認定は問題であると思いますけれども、販売であれば専売法にもとるわけでございますが、普通は、そういう場合は専売法として取り締まってはおりません。
#60
○相澤重明君 そういう答弁だろうと思うのですがこれはきわめてむずかしい問題だと思う。専売公社というのは独占でありますから、一般の国民がこのたばこを作って、そうしてまたそれを勝手に売るというわけにはいかぬわけです。そのための指定小売人、こういうことになっているわけです。そういう点は私は間違いはないと思うけれども、もしそうしたことになると、せっかく販売をしている小売人の手数料を低く押えておきながら、一面においては多くのものをそういうふうに取り扱う内容が出てきはせぬか、こういうところを私は心配をするわけです。ですからこれらについては監査の点にもなってくるだろうと思うが、公社としても十分一つ留意をしてほしいわけです。
#61
○山田節男君 ちょっと関連して。まあ私フランス、イタリーそれからオーストリア、私の知る限りにおいてはこういう国はたばこは専売なのですが、一体たばこを政府が専売しているところで、そういうふうに民間のところが包装を解いて、自分の広告のために包装する例がありますか。これを一つちょっと。
#62
○説明員(石田吉男君) 私はほかにはあまりそういう例がないのじゃないかと思います。まあちょっと申し上げさせていただきますと、私ども自分のところの商品を、そういうほかの人のいろんなあれでもってよごしてしまうというのは実際商品の信用というか、あるいは成果という点からどうかと思っております点がありますが、またいろいろ御意見のある方もございまして、たとえば現在の「ピース」の横に白くあいているところがございますが、そこへほかのたとえば薬品その他の広告を取ったらどうかというような御意見もございます。私どもとしますと、自分のところの商品は、なるべくきれいにしておきたいというふうに考えております。
#63
○山田節男君 これはたばこは民間経営のところでも、そういうたばこを、たとえば日本におけるように、ある会社の創立記念日であるとかあるいは待合、料理店等で勝手な包装をしてやるということは、これは私の知る限りにおいては民営のたばこの国においてもありませんよ。というのは、少なくともあれほど大量生産して、そうしてことに政府の専売の場合であれば、品質に対しては、たとえば湿度の問題、あるいは一ぺんこれを包装しかえて、そんなことをしてこれはどういうことになるか。そういう点から、少なくとも政府の専売は、政府の責任をもって出したものは、これは権威がある。それに対して「ピース」なら「ピース」という一つのラベルを張っているのでしょう。これを料亭や旅館等が勝手に包装を解いて自家の広告名をつけて配付ないし販売されることが一体いいのかどうか。専売公社が製品に対してあくまで責任を持つべきである以上、包装がえを黙認することは許されないはずである。欧米諸国でもかような事例はないと信ずる。専売公社の権威のために毛、かかる弊風は中止すべきであることを強調する。ですから、たとえばたばこの中から針が出てきたとか、あるいは羊頭狗肉で「ピース」の中にほかの製品が入っておった場合、こういう場合、専売公社で絶対責任があるわけですね。ですから、たとえばそれが許されるとすれば、NHKの公共放送が政府のリポートをとって、スポンサーをつけてやることができますか。これは絶対できない。
  〔理事谷口慶吉君退席、委員長着
  席〕
専売公社も公法上の法人ですよ。それがそういったような民間のPRに使わせるなんということは、これは絶対いけません。一体どこに法的根拠があるか。あるいはそういう傾向が次第に強くなっておる。ことに関東、関西、大阪地方でそういう傾向がある。料理屋でも旅館でもそうですよ。これは実に苦々しいことです。そういうことを勝手に、専売というこの権威においてその製品をそういう方面に使わせる、しかも一たん包装を解いて、自分のラベルを張った箱に入れるということは、はなはだけしからぬと思うのですね。だから、今の石田君なりあるいは理事の諸君の答弁がそういうようなことでは無責任きわまることですね。私は世界中ほとんど歩いて見ていますけれども、民間のたばこ会社でもラベルは十年も二十年も変えない。そうしてその品質に対して、たばこというものに対しましては絶対に民間の会社が責任を持っておる。それが包装を解いて、そして自分の方の広告になる箱に入れるというようなことを黙認するというようなこと自体、これは専売公社自体がどうかしていると思う。どうですか。総裁お見えにならぬのですけれども、大蔵大臣もいませんけれども、こういう悪習慣は行き過ぎです。こういうことはもう少し専売公社は自分の製品に対して権威を持たなければいけません。私はこれはもう答弁の必要はありません。こういう世界の例はありません。即刻こういうことはやめるべきだと思うのですが、きょうは大蔵大臣なり総裁いませんけれども、少なくとも出席の副総裁なり理事の諸君は、責任をもって……。これは外国の諸事例をよく研究してごらんなさい。まことに苦々しきことです。日本がまことにそこまで下等な広告をするようになれば、日本の専売公社の製品に対してわれわれは信用を置けないということになる。もっと慎重に一つ……。専売法を見てもそういうことはあれにオーソライズされておりません。ですから今の相澤君の提起された問題は、これは非常に重大な問題であります。専売公社についてもう少し根本的に考えてほしい。できればこういう悪習を断つということが私は絶対に必要だと思う。
#64
○説明員(石田吉男君) 旅館等に行って、自分で勝手な図案を作って包装しておるというのは、これは専売法によりますと、小売屋さんから買った先のたばこは、コントロールするような法律的な根拠がございません。現在ありますのは、わずかに特別な包装を作るときに許可が必要である、その包装の許可の一点だけであります。従って、へ理屈めいて聞こえるかもしれませんが、自分が小売屋さんからピースを買ってきて、そして勝手にいたずら書きでもするといったことは、これはいたし方がないことでございます。包装の形のものを製造するというときに許可が要る、こういう法律根拠があるだけでございますので、その特別の包装の許可をやめれば、一般的にはとまると思います。それで、これは一時たばこが非常に売れなくて予定の益金額が確保できないということで、何かよけい売る方法はないかということで、いろいろみんなが知恵を出しまして、そういうことに及んでいったわけであります。お話しのように、現在あまり私どもとしても好ましいことは考えておりませんので、この点につきましては十分検討さしていただきたいと思います。
 それからもう一つ、公社で特別の図案を作ってやりますいわゆる記念たばこと称するものでございますが、これはずいぶん古くの時代からいろいろの国家的の行事がありましたときに、専売局時代でございましたが、自発的に専売局の方から年に何回かそういうものをやっておった。ところが地方でだんだん博覧会があるとか何か政府関係のいろいろな記念日があるとか、何周年記念日とかがある。実は国会開設七十周年でございましたか、こういうときにもそれぞれの御当局から非常に強い御要望がございまして、まあ私どもとしますと、そのためにたばこがよけい売れるということでもないと思われますが、手数もかかりますし、しかも、値段は同じ値段でやっておりますが、各方面からの公共関係の方面からの御要望が非常に強くて、もうやめますというふうにも簡単にいきかねますので、私ども一存だけでもちょっとやりにくいかと思います。
#65
○山田節男君 それはさっき相澤委員が指摘されたように、私もそういう実例がある。関西のある大きな旅館で「ピース」を持ってきてくれと言ったら、自分のところのマークの付いておるものを持ってくる。表面に「ピース」と書いてありませんよ。「ピース」を持って来いと言ったらそれを持ってくる。そういうことは、これは法的に考えても明らかに専売公社のマークの入ったものを向こうは売らなければならぬ。自分のところの広告の入った、しかも包装しかえたものを出すというそういうものに対して、これは変な話ですが、もし変な毒でも入っておるとかといった場合に、専売公社はこれに責任を持ちますか。法的にあなた方は責任はないと言われますが、「ピース」をのんで、もしこれに有毒なものがあったような場合に、専売公社は責任はとらぬのですか。これはどうですか。
#66
○北村暢君 今の山田委員の質問に対して因っておられるようでありますが、いずれにせよ、これは許可制でしょう。許可制ですから、許可しなければいいのです、あなたたちの方では。ところが許可しているからこういう毛のが出てくる。許可以外のものが出るというと、これはあなたの方で取り締まる権限があるでしょうけれどもね。許可して出ているものは、これは仕方がないじゃありませんか。しかし、今、山田委員の質問のように、大体これは許可すべきじゃないのですよ。たばこによっては封印しているものもあるのですし、ピースとか何とか固い箱のものは封印はしていない。封印をして、やはり品質に権威を持ち、責任を持つというのだったならば、一ぺん出してほったらかしておいて、何日か置いてまた印刷ができてきた箱に詰めかえるということは、これは湿気を呼んだり何かして品質が低下してくる。しかしこれは一度売ったのだからわれわれには責任はないというのだったら、これはやはりあなた方が、許可制ということであるから、許可であるならば、一体そういう詰めかえ作業なり何なりというものが適正に行なわれておるかどうか、こういうことをこれは確かめなければなりませんよ。そういうものなしに、希望のものだけを許可して、その詰めかえの状況がどうなっているかわけがわからないというのでは、これは無責任もはなはだしいので、そういうのだったら許可しない方がいいです。だから許可しておる限りにおいては責任がある、こう見なければならぬわけです。だから問題は、法規的にいけばこれは許可が問題になるわけですね。これは改正して許可すべきでないという山田委員の意見ですよ。そういうものはもうやめて、許可なんか与えないことに改正すべきだ、そういう意見ですよ。こういう意見について、あなた方は一体どういうふうに考えておられるか、こう聞いておるのですから、方針としてこれが悪いと思えば改めるなら改める、そういうことをさせないならさせないという答弁をすればいい、こう思うのですがね。責任がなくて答弁ができないのだったら総裁でも大臣でも来てもらって答弁してもらうよりしようがない。
#67
○説明員(石田吉男君) 御意見のような点は部内でも実はそういう意見がありまして、これはもうやめるべきじゃないかという意見もございます。お話しの点、まことにごもっともでありますので、その点急いで検討してみたいと思います。
#68
○山田節男君 今の具体的に、たとえば某旅館が「ピース」と称して自分の旅館の名前を入れて、「ピース」とも何とも名前のついていないもの、これは四十円で買えますね。買ってのんで、これはまあ味が悪いとか何とかそれは別の問題です。もし危険があって、有毒ガスでも吸えば中毒して、何か有毒なものがあったというようなことになると、これはさきのブドウ酒事件のように、どんないたずらをされるかわからない、日本は非常に世相が悪いですからね。だからそういうことがあった場合に、あなたが今言われたように、これは向こうが勝手に買ったのだから責任はありませんと言うけれども、少なくともそういうものを黙認していて、われわれには責任がありませんということで済むかどうか。そういうケースが起きた場合にどういう態度をとりますか。少なくとも道義的な責任ではなく、もっと法律的にいって、あなたたちの責任が生ずると思う、あなたたちがそういう制度を黙認している以上は。そこらあたりはどういうふうに考えておるのですか。
#69
○説明員(石田吉男君) 今まであまり考えたことのないような御質問でありますので、実はいろんな法律的な検討もしなきゃならぬと思いますので、それぞれそういう専門の者もおりますから、帰ってから急いで検討させていただきたいと思います。どうも私がここで思いつきだけで御答弁申し上げるのもいかがかと思いますので、十分検討させていただきたいと思います。
#70
○山田節男君 郵便切手等は国家的の行事という場合には記念の切手を出すということは、これは世界の共通した現象です。しかし、たばこを宮中用、たとえばイギリスの皇室用などにおいて毛特別のたばこを使っておられません、マークは入っている。たばこを、たとえば国会の七十周年記念であるとか、あるいは何々の博覧会であるとか、こういうとき、あなたの方は専売公社だから、商売だからというなにがあるかもしれないが、また好意でやっているのかもしれぬが、そういう習慣が、伝統があるといっても、少なくとも世界のたばこを専売しているところの政府のたばこの販売政策は、そういう考えは私は寡聞にしてあまり知りません。民間会社でも、もっとルーズにできるところでも、たばこの自分の銘柄については絶対責任を持つという建前です。そういうふうなことをしておりません。ですから、これはちょっと考えると非常にいいようなことのように思いますけれども、しかし、たばことか塩とかショウノウとかというそういう専売物をそういう工合に使うということはどうかと私は思う。今日民間放送は、テレビ、ラジオもスポンサーから広告料を取ってやっている、しかし国民のものである公共放送のNHKでは、一切広告料は取れない、これはあなたの方が広告料を取られるわけではないけれども、その精神は、公法上の問題として自分の責任をもって当たっていく一つの権威を持たなければならないと思う。あなた方の今までの考え方がルーズで今のようないろいろな包装がそういう方面に使われるということは、これは専売公社の権威にかかわることです。まことにこれは国民の保健、衛生に関することですから、そうやたらに包装をしかえることは、どうも、お買いになったからしようがありませんということでは、これは私は責任を全うする道でないと思う。ですから十分これは御研究願って、できればこういう悪風を一日もすみやかに国民の衛生、保健のために絶対にやめられるべきだと思うから、これは決算委員会に後日責任ある方がこの方針を今国会中に御報告願いたい。
#71
○北村暢君 今の山田委員の御質問で、私はちょっと疑問に思うことがあるのでお尋ねいたしますが、皇室で使っているたばこ、これは私は知らないのですけれども、専売法の点と一体どういう関係になっているか、あのたばこは専売公社で作っているのか作っておらないのか、それはどうも昔の恩賜のたばこというのと同じようなことで、何か皇居に掃除に来た子供とか学生とか、全国に何かみんなおみやげでもらっていくようですけれども、何か皇室の宣伝用にたばこを使っているようですけれども、ありがたがらせる意味か何か知らないけれども、あれはちょっとおかしいじゃないか、今の時代に。あれはどういうふうになっているか。
#72
○説明員(三枝正勝君) お説の通り皇室用のたばこを公社で作っております。その分につきましては、現在葉巻と口付とそれからトルコ巻きでございますが、口付は一般市販並みの価格、それから葉巻は公社の方で売っております「パンドール」の価格、それからトルコ巻きは現在市販の方ではありませんので、最高の「富士」並みの価格で売り渡す、こういうことにいたしております。法律的にはいろいろむずかしい問題があろうかと思いますけれども、とにかくたばこを作るのは日本で今、専売公社しかありませんので、そういう依頼を受けて作る、やはりそれも一つの売り渡しである、そういうふうに思っております。
#73
○北村暢君 そうしますと、専売法で専売公社の作ったものについては、専売公社のマークが入っていなければならないのではないか、そういうものの区別はどうなっておるのですか。それから特別にああいうふうに作られるとすると、味がよくなっているのか、品質がよくなっているか悪くなっているか知らないけれども、特別に作っておられるのは、両切りでも、「ピース」なら「ピース」という規格のものに、そういうマークだけをああいう特殊なマークを入れる、こういうことで、いわゆる宮内庁に専売公社が売るのでしょうから、税金の関係はもちろん納めるということになるのだろうと思うのですけれども、そこら辺のところは、その原価計算なんというのは、「ピース」なら「ピース」というようなものと同じようなもので原価計算ができているのか、それとも損をしても皇室のことだから仕方ないということで、特別に品質のいいものを割安に売っているのか。そんなような感じがしますが、感じでものを聞いて非常に失礼なんですけれども、そういうような感じがするのですよ。ですから、一つその点を、税金は普通にかかっているのかどらなのか、特別な取りかえというものはされてないかどうか、この点ちょっと疑問になりますから、お伺いしたい。
#74
○説明員(三枝正勝君) 原価計算なり、その葉組み等の問題につきましては、市販のものとは全然同じでございませんので、皇室に売り渡すものは皇室に売り渡しておるものとしての特別の葉組みというものを使っておるわけでございます。過去長い以前からのそういう慣例もございましたので、特にそれを現在葉組入等を変えるというような措置はとっておりません。原価計算的に見ますと、先ほど申しました口付は「朝日」並み、葉巻は「パンドール」並み、両切りについては「富士」並みという売り渡し価格といたしておりますけれども、それぞれの原価計算は、市販の今申し上げました銘柄とはかなり相違いたしておると思います。くわしいことは資料をただいま持っておりませんのでわかりませんけれども、今申し上げました三つの銘柄の原価とは相違いたしておるということだけは記憶いたしております。
#75
○北村暢君 ただいまの問題で、これは大したものは出てないでしょうけれども、どのくらいの数量出ておるのですか。それはね、もちろん市販はされないのでしょうから、宮内庁の中の人がのんでいるのか、皇室だけなのか、どういうことですか、取り扱いは。
#76
○説明員(三枝正勝君) まあ内部のくわしいことは私も存じ上げておりませんけれども、主として皇室関係の方々の外部の接待用に御使用になっておるものと承知いたしております。
#77
○北村暢君 これが接待用ならいいのですけれども、私の知っている範囲だというと、毎日掃除に来るでしょう、何百人か。あの人方がみんな紋章入りのたばこを、たばこを吸わない、どこどこ高等学校の生徒だとか何とかという女の子がもらって帰るのですよ、全国に。これは宮内庁を呼んで聞かないといけない問題なんですけれども、専売公社を責めたってしょうがないのですけれども、そういうようなことで、何か儀礼的な接待用とか何とかいう問題でなしに、皇室の宣伝用に使われておる、一つの広告のような感じがする。ですから私はちょっと疑問があるので、どのくらいの消費量があるものかお伺いしたわけですがね。
#78
○説明員(三枝正勝君) 数量につきましては、正確なところはここに資料がございませんので、いずれまた御連絡申し上げたいと思います。
#79
○相澤重明君 資料要求ですがね。今の皇室用のものと、それから特に今、北村委員の言うように、これは勤労奉仕だか掃除奉仕だか知らぬが、とにかく未成年者に喫煙を奨励するような、いわゆるたばこを出すということは、これはもってのほかである。宮内庁であろうと、それが専売公社であろうと、国会であろうと、一応禁止しておるものは禁止しなければならぬ。こういうことになるから、そういうことは間違いはないと思うけれども、一つそういう資料を提出して下さい。
 それからいま一つは、先ほどの料理屋、待合等で自分の家のマークを意匠として認可を受けてつけなければならない、こういうことが、先ほども御答弁をいただいておるわけですが、全国で――これは調べればすぐわかることです。だから認可を出されておるのを、一つ年度をあげて、三十三、三十四、三十五と、この三年間の認可を、提出された数と、そして概算がわかるわけですから、それを資料として提出してもらいたい。
 その次に、販売価格は、先ほども御説明をいただいたわけですが、「ピース」、「いこい」、「新生」、「バット」、刻み、葉巻き、このくらいでけっこうです。このくらいの種類の製造原価並びに益金がどのくらいになっておるか、それを資料として提出してもらいたい。
 時間の関係上、先ほど理事の打ち合わせで、なるべく午前中に終了したいと申し合わせたので、答弁をしてもらうと時間がかかりますから、次になお資料の要求をいたします。
 現在の輸入葉タバコ数量、先ほど三十五年度は千三百六十億本、こういうふうな本数で御答弁をいただきましたが、葉タバコは幾ら輸入をしておるか。これを、三十三、三十四、三十五年度、そして一キロ当たり幾らであるか。アメリカから輸入する葉タバコの一キロ当たりの値段は幾らであるか。
 その次に、わが国で耕作した葉タバコを外国に輸出しておる。その輸出しておる葉タバコの種類、それから数量、そして一キロ当たりの値段、これを一つ報告をしていただきたい。
 その次に、耕作組合の問題なんです。これは少し時間をかけなければ実は話ができないのでありますけれども、私が三年前に当決算委員会で耕作組合のあり方について皆さんとお話しをしたことがある。現在は、全国の耕作組合というものはどうなっておるか。そして収納の時期に対する問題は、農民にとっては非常に大きな問題です。収納の日を一日違えたために値段が違ってしまう。もっと極端に言えば、午前中と午後と違う。こういうようなことでは、農民は安心をして葉タバコを作るわけには参らぬ。こういうような問題も私は聞いておるので、そういう収納の時期というものは耕作組合とどう話し合いをして行なっておるか。こういう耕作組合との関係をできるだけ、概略でけっこうですから、一つ説明のできるように報告をしていただきたい。
 それから葉タバコのいわゆる監査を行なう専売公社の監督官の問題でありますが、これは、現在各地方にどのくらいの人数がおるのか。その監督官の人数が足りないというと、実はせっかく耕作組合が早く検査をしてもらいたいといっても、なかなか希望に沿うことができないで、結局は葉タバコの等級の関係が出てくる。こういう点も私は心配をしております。従って、そういう点についても、各地方単位でけっこうですから、それを報告をしていただきたい。
 以上、私から質問をすればたくさんありますが、概略専売公社としてはその程度のことが一番今大事なことじゃないかと、こら思いますので、資料要求をいたしておきます。委員長確認して下さい。
#80
○谷口慶吉君 葉タバコの生産について二、三質問したいと思いますが、ここ数年反別の推移がわかっておりますか。これは在来種と黄色種と一緒でいいですが、ここ数年の耕作面積がわかっていたら知らして下さい。それがまず第一点。
#81
○説明員(石田吉男君) 三十一年が七万六千ヘクタール、三十二年が七万二千ヘクタール、三十三年が六万七千ヘクタール、三十四年が六万一千ヘクタール、三十五年が五万九千ヘクタール、三十六年の予定は六万一千ヘクタールであります。
#82
○谷口慶吉君 毎年消費が非常に伸びておりますことは決算の報告でもわかっておるのですがね、現在の在庫数量、これが年間必要量に割合して大体幾らくらい在庫数量というのはありますか。
#83
○説明員(石田吉男君) ただいま申し上げた耕作反別の減っている期間は、意識的に減反をいたしたのであります。というのは、原料の在庫が過剰でございましたので、この過剰な在庫を大体標準在庫量に抑えるために減反をしたのでありますが、現在ではほぼ標準の在庫に近くなっておりまして、国内産の葉タバコは大体二十四カ月分あればいいというのが、三十六年度の初めでは二十五カ月分程度になっております。
#84
○谷口慶吉君 そうしますと、三十六年度の大体の六万一千ヘクタールですか、これでできます生産数量がほぼ需要と見合うという判断の上に立っているのですか。
#85
○説明員(石田吉男君) 黄色種につきましてはさようでございます。ただ、中に在来種という種類がございまして、これがこちらの予定よりも反別が実は減っておりますので、在来種につきましてはもう少しほしいというところでございます。
#86
○谷口慶吉君 六万一千ヘクタールは消化されましたか、どうですか、もう植えつけが近いのだが……。
#87
○説明員(石田吉男君) 多少の入りくりはございますが、大体消化されております。
#88
○谷口慶吉君 生産原価なんですがね、これは今非常に問題に私はなっているのじゃないかと思うのですけれども、生産日数と――つまり生産費とほんとうに農民の一日の手取り賃金が幾らくらいになるのですか。
#89
○説明員(石田吉男君) そういう方面の資料を持ってきておりませんので、もし必要があれば資料を提出いたしますが、かなりこまかい資料になりますものですから、持って参りませんでした。
#90
○谷口慶吉君 それが副総裁、非常に安いといわれておるのですよ。大体二百四十円から三百円程度にしかならないというのですがね。おおむねそういう見当だと判断してよろしいですか。
#91
○説明員(石田吉男君) これは葉タバコの種類がいろいろございまして、産地によっても種類によってもだいぶ違いますので、資料を見ないと正確なことは申し上げられません。それから葉タバコの収納価格につきましては、毎年耕作審議会というのがありまして、そのときに非常に問題になります。そのころになりますと、また国会でもいろいろ皆さんの御意見がありますので、毎年耕作審議会の意見を聞いてきめるということにいたしております。
#92
○谷口慶吉君 私はタバコ耕作者であった過去があるのですよ。どの農業よりも、米作、これを一例にとっても、あんなひどい重労働はありませんよ。土寄せなんかの農作業というものは、それが米の一日の、何といいますか、労働賃金に比べますと、何か半額くらいにしかなっていないように私は大体考える。それは一生懸命かせいでいただいて、一般会計の方に千三百億も、千三百五十億も繰り入れていただいて、まことにけっこうなんです、ありがたいことなんですけれども、そうかといって、生産農民の犠牲の上に、この公社の運営が行なわれるというところに私は問題があると思うのだが、副総裁どうなんですか、その問題は。
#93
○説明員(石田吉男君) 私どもは別にそういうふうには考えていないのでありまして、そのためにこそ、私どもの意見だけでなく、民間なり耕作者の方々の入った耕作審議会という一つの組織の、組織と申しますか、審議会の御意見を伺って値段をきめておるわけでございます。かつてはそういうことはございませんで、専売局なり公社なりが一方的にやっておったわけでございます。現在はそういう耕作審議会には私どもがメンバーでございませんので、そういう耕作代表とか、学識経験者とかいう方々が委員になっておられます。
#94
○谷口慶吉君 耕作審議会で出た結論をそのまま尊重されるわけでありますか。
#95
○説明員(石田吉男君) 従来私どもの原案が通ったことはございませんで、いつも少しずつよけい引き上げるような答申が出ておりますが、その答申を尊重してやっております。
#96
○谷口慶吉君 そうしますと、大体賠償金の値上げはここ数年の間にどれくらいの割合で上がっていますか、キロ当たりでいいです、平均でいいです、むずかしいから、あれは。他の労働賃金なんかの上がったことは、専売公社といえども自分のところにおられますから、公社の職員の人たちはそれはわかっておられる。それに正比例してタバコの賠償金が上がっていますか、上がってないかということを聞いておる。私は上がってないと思うのだがな。
#97
○説明員(石田吉男君) ここに収納価格の表がございますが、御承知のように種類別、等級別にいろいろございまして、一表になりませんので、そういう見方をするとすれば、特別な計算をしなければならないかと思います。それからたとえばキロ当たりの実績の数字は出ておりますが、これはその年年によって豊凶が非常にございまして、豊作のときと凶作のときによってまた違って参りますので、収納価格の引き上げ等もまたずっと違った形になっております。そういうあれですと、またそういう目的のために特別な計算をしなければならないのだと思いますので、資料の持ち合わせがございません。
#98
○谷口慶吉君 今度はたばこ耕作組合法というものができましたね。各部ごとに、そうして各町村に支所というものを置いておるようですね。たばこ耕作組合の負担金というのが非常に大きいように私は思うのだ。あれについて御調査になったことありますか。わかりますか、申し上げておることが。たばこ耕作組合に対する耕作者の負担金……。
#99
○説明員(石田吉男君) 毎年調べておるかどうかわかりませんが、ある程度のものはあろうかと思います。
#100
○谷口慶吉君 あれは賠償金の一割以上になっておると私は思うのですよ平均が。ひどいところがあるんだ。あれは反別が少ないために、耕作組合の反別が少ない地帯なんかの農民は非常に大きな犠牲を耕作組合に払っておる。事実払っておる。必要でしたら私の方から資料を後日差し上げてもいいですよ。ところが、専売公社はあの中で当然公社の事務とおぼしきものまでもその耕作組合に仕事をさせながら、幾らも補助をやってないようですが、一体補助は幾らくらいやっていますか、反当たりで言えば。三十六年度の予算に出ているでしょう。それをおっしゃいよ。
#101
○説明員(石田吉男君) ただいまお話しのありました耕作組合に仕事をやってもらった場合には、その分だけ交付金を出しております。三十六年度は一億五千万円くらいだと思っております。
#102
○谷口慶吉君 六万一千ヘクタールなんですよ。それに対してわずか一億幾ら――きょうはとても資料は出ないと思いますけれども、全国のたばこ耕作組合というものは、郡ごとにできたはずなんだ。それと府県の連合会、これらの予算は私はお調べになればわかると思うのだ。それを耕作者が負担するのは――あるいは負担金という名前で勘定科目に上がって表われておると思うから、それを集めて六万一千ヘクタールで割って、そうして専売公社が一億幾らですか出しておるということになれば、これは私はタバコ耕作者が耕作する熱意を失うと思うのですよ。片方に一千三百五十億以上の剰余金を出して、それを一般会計に入れておる。これは耕作者ばかりでなく、一般も皆知っておる。しかも、六万一千ヘクタールも耕作さしておいて、政府の交付金というものはわずか一億なんぼじゃ――私は五億か六億くらいあると思っていたが、それではお話しにならぬわ。今後おふやしになるお考えがありませんか。きょうここではっきり聞いておきます。
#103
○説明員(石田吉男君) 耕作組合がいろいろ仕事をしておりますのは、専売公社のかわりに仕事をしておる面と、耕作組合プロパーの仕事があるわけでございます。これにつきましては、従来から交付金が少ないからもっとよけい出してくれというお話しが年々ございまして、三十六年度からは公社でやるべき仕事を耕作組合がやっておる分は全部公社の予算でまかなう、こういう方針をきめまして、耕作組合側といろいろ検討した結果、これで大体公社の仕事をやってもらっているその分はまかなうのだ、こういうことできめたのでございます。耕作組合が使っております予算全部を公社が見るということは、これは筋が違うと思っております。
#104
○谷口慶吉君 全部見よとは言わないのですよ。一億何千万でほんとうに了解しましたか、話し合いの上で。
#105
○説明員(石田吉男君) 耕作組合の中央会側とは話しがついております。
#106
○谷口慶吉君 いやいやながらしようもなしに了解したのではないですか。これでけっこうだと言いましたか。これは重大なことですから、私は鹿児島県だからタバコの産地なんだ。
#107
○説明員(石田吉男君) これは項目別にいろいろ算定の見込みといいますか、算定の基礎がございます。その基礎についていろいろお打ち合わせをした結果、大体こういうことというふうにきまった次第でございますので――それはよけいもらえばいいに越したことはないのでございますが、やはり一応筋の通った、お互いに算定の基礎として使える数字を使って、こういう算定数字が出たわけでございます。
#108
○谷口慶吉君 おかしいな。どうも納得できないのは、昭和三十五年度に小売人の人たち、たばこ小売人に予算では五億くらいふやしましたね。あのときに、耕作組合の方からは、小売人の方には相当な圧力がかかったと見えてよけい上げられるようだけれども、耕作組合の方には何らとにかく愛情がないということの陳情を私はたびたび受けておるのですが、それを、中央会の方でそれでいいとおっしゃったですかね、もう一度念のために……。
#109
○説明員(石田吉男君) その通りでございます。
#110
○説明員(小川潤一君) 補足説明をさせていただきます。
 今、副総裁が説明されましたようなことは、数字的にも、ちょうど私三十三年の決算書を持っておりますが、そのときの補助金が四千四百万円でございますので、約半分ぐらいにまで問題は解決しつつあるわけであります。今、先生のような御質問の点は、いつも問題になっておりまして、耕作組合の負担金が組合員には非常に大きい。特に鹿児島は全国平均の倍以上、三倍近くになっておりますので、この問題は内部でも非常に検討しておりまして、今御指摘のように、本来公社が負担すべき仕事を耕作組合にやらしていることは、これはよくないととだから、全部負担しようということで、今、副総裁が説明されましたように、本年度からは割り切って直すという原則論は立てておるわけでございます。まだ何かの行き違いで、見方の差があるかもわかりませんが、原則はそういう精神であります。鹿児島は特に高いという問題は、鹿児島の特殊事情がございまして、非常に多くの組合の出張所とひ支所とかいうものを作っておられる。これがほかの府県の組合に比べて少し多過ぎるという問題がありますので、組合の方にもそういう問題は少し整理してはどうかというようなアドバイスをしておるわけですが、問題は十分気づいておりまして、逐次解決の方向に向かうと思っております。
#111
○委員長(佐藤芳男君) 先刻相澤委員より御要求のありました資料につきましては、できるだけすみやかに提出されることを望みます。
#112
○武内五郎君 塩の問題ですが、これは簡単にお願いしたいと思います。
 御承知の通り日本の気候等の関係から、製塩がはなはだ思わしくない。しかもそれが同時に日本の塩の単価に非常な影響をしてきている。外国、たとえば近海、あるいは準近海、アフリカ方面からの遠海塩と比較して、非常に単価が違うわけです。ましてアメリカやイギリス、ドイツ等の製塩単価というものと非常に違ってきておって、日本の産業に重大なこれは影響があると思うのでありますが、先ほど副総裁は、三十五年、六年は赤字から黒字に転化したような御報告だったのですが、一体これからの日本の製塩、それから塩の管理、これについての見通しはどうなっているか、これをお伺いして私はきょうの質問は端折って終わりたいと思います。
#113
○説明員(石田吉男君) 一番大事な問題は、塩価が外国と競争できるというまでに下がるだろうかという点かと思いますが、これにつきましては、ごく最近イオン交換樹脂膜という、海水から濃い濃度の鹹水を取るという一つの化学工業的なものができまして、今民間で二つ工場を建築中でございますが、これができるとその成果がわかると思います。専門の学者の方々、いろいろ検討されて、これでいけば鹹水の原価というものは相当安くなるのじゃなかろうか、そういう一つの技術革新をもとにいたしまして、現在やっておりますものがどういうふうに変化するかというのが、先ほど申し上げました塩業審議会でいろいろ苦心して検討しておられる事項でございます。従って、全体の持って行き方としては、そういう新しい技術を入れて、国際価格として競争場に自立できるようなものに塩の産業というものを持っていこうというのが私どものねらいでございまして、そのためには塩産業の合現化、なおこれからいろいろ問題があろうかと思いますが、基本的にはそういうような考え方でございます。
#114
○委員長(佐藤芳男君) ほかに御質疑はございませんか。−別に御発言もないようですから、昭和三十三年度決算中、日本専売公社関係についての質疑はこれをもって終了いたします。
 なお、午後は一時半より再開いたしまして、真鶴漁業協同組合の問題について質疑を続行いたします。
 これにて休憩いたします。
   午後零時四十一分休憩
   ――――・――――
   午後一時五十一分開会
#115
○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を再開いたします。
 相澤君より国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査の一環として、真鶴漁業協同組合並びに真鶴港域の埋め立てに関する問題について、去る二月二十七日及び三月十三日の委員会の質疑に引き続き、本日質疑を行ないたい旨申し入れがございましたので、これを許します。
#116
○相澤重明君 水産庁にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、この三十六年三月三十日の水産庁の資料についてでありますが、これは神奈川県の水産課の報告に基づく資料であるかどうか。
#117
○政府委員(高橋泰彦君) 神奈川県の水産課の報告と、私どもで行ないました調査を両方を加味いたしまして、資料として提出した次第でございます。
#118
○相澤重明君 私の方でという、水産庁の調査をしたのはだれですか。
#119
○政府委員(高橋泰彦君) 水産庁の漁業協同組合課に所属いたします関本農林事務官でございます。
#120
○相澤重明君 関本農林事務官は現地に行って調査をしたのですか。
#121
○政府委員(高橋泰彦君) 現地に調査に参っております。
#122
○相澤重明君 関本事務官が現地に行ったのは、何月何日ですか。
#123
○政府委員(高橋泰彦君) 三月二日及び三日でございます。
#124
○相澤重明君 三月二日、三日に現地に行って関本事務官は調査をされたと。この第一の「総会及び役員選挙について」、この報告書を見ると、「総会については、県庁係官立会のもとに行なわれたが県庁係官の言によると適法に行なわれた由、」こうなっておりますが、県庁の係官はだれが立ち会いにおったか。
#125
○政府委員(高橋泰彦君) 神奈川県の矢板水産課長及び古城組合指導係長のこの両名でございます。
#126
○相澤重明君 水産庁の関本事務官は、矢板水産課長並びに古城組合指導係長に会いましたか。
#127
○政府委員(高橋泰彦君) 会っております。
#128
○相澤重明君 そうして、「なお特に当該総会で行なわれた役員選挙については当初議長の指名せる十名の立会人の外橋本平太郎氏より要請のあった一名を追加し計十一名の立会人の立会のもとに行なわれており」、こう報告がされております。そこで、この役員の選挙に関して選挙管理人及び選挙立会人が、その裏のページにありますように、この人たちが立ち会った際に、その次の6の項に「理事の選挙得票数」と、こういうのが書いてあります。この選挙得票数を、これを発表したかどうか。その点の確認はどうされておりますか。
#129
○政府委員(高橋泰彦君) 総会におきましては、当選者の氏名の発表がありました。この得票数の発表はなかったようであります。
#130
○相澤重明君 当選した者の氏名の発表があって当選者の得票数の発表がなかったと、こういうことですか。いま一度念を押しておきます。
#131
○政府委員(高橋泰彦君) 総会の席上で発表はなかったそうでありますが、お手元の資料のように、選挙議事録にこのことが明記されておるようであります。
#132
○相澤重明君 高橋次長は、この議事録を作成して当委員会に提出するにあたり、役員選挙において当選者の名前は総会で発表されたけれども、得票数が当時発表されなかった、この議事録には載っておるけれども、そのときには発表されなかった、こういう御答弁をされておるわけですが、そういうことでよろしいと思いますか。
#133
○政府委員(高橋泰彦君) 重大なこれがきずであるというふうには考えておりません。
#134
○相澤重明君 重大なきずであるかないかという問題、どういう判断をします。重大なきずであるかないかということは水産庁としてどういう判断を下します。
#135
○政府委員(高橋泰彦君) お答えいたしますが、この投票は、本日資料としてお配りした数字と違っていないものでございますし、もちろん、従って役員には変更がないわけでございますから、多少のきずはあったかと思いまするけれども、いずれも合法的なものというふうに考えておる次第であります。
#136
○相澤重明君 総会の席で役員選挙を行なって、そうして何のだれがしは何票ということが発表をされないで、どうして当落がわかりますか。
#137
○政府委員(高橋泰彦君) 御指摘の点は、やはり選挙の立会人が、その問題の点になるわけでございまするが、私どもの承知しておる限りにおきましては、選挙立会人がこれを確認しております。
#138
○相澤重明君 選挙立会人が確認をすることは、公表をしなければならぬでしょう。公表をしない選挙が行なわれたということで、それが確認ができますか。
#139
○政府委員(高橋泰彦君) 当選者を確認して、その氏名を発表しておりまするので、その意味では公表しているというふうに理解いたします。
#140
○相澤重明君 全国の漁業協同組合の指導監督に当たる水産庁として、この役員選挙等が行なわれる場合の指導要領というものは、どのようなものですか。この法律の中を、どのようにあなた方お考えになっていますか。
#141
○政府委員(高橋泰彦君) 漁業協同組合役員選挙規程というものを設けまして、この規程によって指導しておるわけでございまするが、この規程の中では、得票数を必ずその場で発表しなければならないというふうには規定しておりません。
#142
○相澤重明君 これは非常に重大なことを高橋次長は発言をしておる。法律に票数の発表をせよとか、発表しなくてよろしいとかということを書きますか。選挙の概念として、公職選挙法を初めとして、漁業協同組合のこの漁業法から発足しておるところの、これだけの膨大ないわゆる法律並びに政令等が制定されておるのは、何によっておるのか。こういう点について、たとえば国会議員の選挙が行なわれた、当選者の氏名だけを発表して、票数を発表しないでもって当選者を確認したということができますか。そういう考え方を水産庁の次長ともあるものが、書いてないからということで、いわゆる票数を発表しないという今の答弁ができますか。いま一度答弁しなさい。
#143
○政府委員(高橋泰彦君) これは先生の御指摘を受けるまでもなく、選挙におきましては、やはりその票数を発表できればその場で発表する方が望ましいやり方であり、妥当なやり方であるというふうに信じております。ただこの漁業協同組合のこの種の選挙につきましては、もちろん発表することが望ましいわけでございまするけれども、わざわざそれを規定として厳格にさせなかったわけでございますけれども、しかし協同組合の運営の実態から見まして、必ずしもそこまで厳重に規定することはないのではないかというふうにも考えている次第でございます。
#144
○相澤重明君 今の高橋次長の答弁は、事選挙というものについての概念――いわゆる選挙については、公職選挙法をまず国としてはこれを基準にする。従って、各種選挙については、公職選挙法に準ずる。これは法の建前である。この法の建前を、少なくとも水産庁の次長ともあるものが、なくてもいいというような考え方は、これは大へん問題になる。そういう考え方でもって漁業協同組合の選挙等について指導をしている、こういうことになれば、これはあらためてあなたを喚問しなければならぬ場合が私は出てくると思う。選挙を行なうのに、当選者だけを発表して、得票数を発表しなくてもよろしいというその考え方は、どこの選挙法から出てくるか。もしこの選挙法というものをじゅうりんをするということになれば、これは立法府のわれわれとしても容易ならぬ問題であると思う。そういう点について、これは委員長から、もし選挙法並びに選挙法に準ずる問題を、今のような農林省は指導をするということになれば、あらためてこの問題だけで、別に私は参考人として、あるいは証人として喚問しなければならぬ。従って、この点について、いま一度聞いておきたい。そうして農林大臣をあとで招致をしたいと思う。いま一度答弁なさい。
#145
○政府委員(高橋泰彦君) 私は公職選挙法そのものについて、私の考えを申し述べたわけではございません。しかも、この漁業協同組合法におきましては、公職選挙法をそのままとっているわけではございません。従いまして、この組合の意思決定をどういう格好でやるかということは、もちろん選挙でございますから、なるべく公職選挙法の通りに、少なくともその精神におきましては、公職選挙法の精神にのっとるべきであるということは、これはもう私から申し上げるまでもないことでございまするが、ただ漁業協同組合の総会における意思決定のやり方を、全くそれと同様にしていいかどうかという点になりますと、必ずしもそうではなくて、漁業協同組合という本来の趣旨なり規定なりに従ってやるべきものではないかと、こう思うわけでございまして、先生のただいまのおしかりのように、公職選挙法それ自体につきまして、ただいまとやかく申し上げたわけではございません。
#146
○相澤重明君 私の指摘しているのは、少なくとも国の行政機関――よろしいですか。国の行政機関に携っているものは、いわゆる法律あるいは施行令、こうしたものに準拠をして指導をするのが建前である。法律を守らないという役人ならば、役人の価値はない。しかし、この漁業法に基づくところの漁業協同組合整備促進法の中には、たとえば第二節の役員の第三十一条の項がある。これを見ても「役員は、定款で定めるところにより、出資者総会で選任する。」、こうなっておる。これはもちろんその定款の定めるところあるいは総会の意思、こういうものできまるわけです。しかしその根本趣旨というものは、あくまでも選挙というものは公職選挙法という法律にまず準拠しなければならない。これに基づいて対立候補者のない場合はどうする、出資者総会でもって皆が総意をきめた場合はどうする、これは出てくると思う。法律の趣旨というものは、あくまでも公職選挙法あるいはその公職選挙法の適用のない場合には、それに準拠する、こういう指導方針でなければならないと思う。そうでなければ、この法律の趣旨というものは生きてこない。こういう点を私は実は指摘をしております。ですから、別に水産庁の次長が直接そこに立ち会ったわけではないから、記録としては私はいいと思う。しかし、少なくとも役員選挙等を行なう場合に、氏名だけの発表で、それを選挙管理人が確認をしたから、それで重大な誤まりはなかったという指導の仕方は私は誤りではないかと思う。やはりあなたが最後に答弁されるように氏名、投票数というものを選挙が行われた場合には、対立候補がある場合には当然発表すべきではないか。対立候補がない場合にはこれは満場一致ですから問題はないと思う。こういう手続上の問題を私は指摘しております。その点はおわかりになりましたか。
#147
○政府委員(高橋泰彦君) 私ども公務員は、いろいろの各種の法律及び規定に基づいて厳格にやるべきであるというような御指摘は、まことにごもっともでございまして、そのように考えます。なお規定には直接反していないけれども、いろいろの法律の精神に少なくとも反しているのではないかというような御指摘を受けましたが、まことにごもっともでございまして、私どももただいまの御指摘を受けましたこの件につきまして、発表しなかったことがよかったとは決して考えておりません。その点は、やはりこの種の場合には規定はどうあれ、やはり選挙をした場合にはその得票数をなるべく早い機会に、できればその場で言うのが、これは常識だろうと、このように考えております。その点はまことに先生御指摘の通りでございまして、私どももこのやり方で規定には合っているかもわからないけれども、精神からみてどうかという御指摘については、まことにごもっともでございまして、これで全くこういう発表しない方がいいのだというふうには、少なくとも絶対に考えていない、こういうことでございます。
#148
○相澤重明君 それから前々回に私から御質問をするときに申し上げたのですが、その役員選挙が行なわれたときに、全体の役員の人の名前とか投票数については発表がなかった。しかし橋本平太郎君十八票で、これは当選をしないという発表があった。こういうことを私が申し上げております。これはこの議事録を、もし次長がわからなかったら読んで下さい。そこで今次長のお話のように氏名の発表があったとすれば、選挙管理人の方々が少なくとも確認をされたと思うのですね。そういう点についていわゆる当選された人の氏名を発表したときに、そのときに県の担当官が立ち会いでおったのかどうかという点について、調査に行かれた方からの報告はどうでありましたか。
#149
○政府委員(高橋泰彦君) はなはだ恐縮ですが、関本事務官の当時の主張は、主として過日先生から御指摘を受けましたブリの本数その他に重点を置き過ぎたきらいがございまして、総会の、ことにこの選挙の確認につきましては、十分ではございませんが、県の係官が出席しておったはずだというふうに言っております。
#150
○相澤重明君 少なくとも漁業法の第一条の漁村の民主化、この法律の精神から参りまして、私は前回からも少なくとも政府の方針、国会の立法府としての意思、こういうものについて行政担当者の皆さんの指導方針というものをお尋ねをいたしたわけでありますけれども、その中で特にこの民主化の行なわれておらない個所については相当重要なやはり関心を持たなければならぬ。ころ思いまして御質問申し上げたわけでありますが、この点はやはり当時出席しておるかどうか。あるいはこの発表の経過がどうであったかということは委員長、やはり高橋次長では私は無理だと思う。またそこまで調べてこいとも当時は言わなかったわけですから、こまかくは申し上げませんでしたから、この点はいずれ水産課長を参考人に呼んで、そして究明をしたいと思います。
 そこで、その次にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、この「本件については今日に及ぶも取消請求もない状態であり、役員選挙については公正に行なわれたものと認められる。」、これは橋本平太郎氏自身がそういうことを言っておらないから、これは当時のことは了承されたのであろう、こういう見方の報告だろうと思うのですが、そう理解してよろしゅうございますか。
#151
○政府委員(高橋泰彦君) その通りでございます。
#152
○相澤重明君 その次にお尋ねをしたいのは、第二項の問題でありまして、「借入金に対する理事の連帯保証について」、こういうことでいわゆる漁業の系統資金貸出等の問題について前回も御質問をいたしました。そこで水産庁次長にお尋ねをいたしたいのでありますが、この組合の資金というものは、出資金あるいは政府資金等含んで現在幾らあるのでしょうか。
#153
○政府委員(高橋泰彦君) これは過日「真鶴町漁業協同組合の概要及び漁獲物処理等の問題について」というのを資料としてお出ししてございますが、その中に報告してございますように、出資金というのは千三百十一万九千円、それから長期借入金は四千七十五万五千円、それから短期借入金は四千八百九万八千円ですが、これはここに書いてありまするように、三十五年十二月三十一日現在におきまする貸借対照表によったわけでございます。
#154
○相澤重明君 その組合の出資金というのは組合員数が二百九十人として水産庁の報告は出ておりますが、この二百九十人の方々の出資金でありましょうか、それともまだほかに漁業権の買い上げ等の資金というものも含まれておるものかどうか。この点についてお尋ねをしておきたいと思います。
#155
○政府委員(高橋泰彦君) この組合員二百九十名の出資金でございます。
#156
○相澤重明君 そうしますと、その次にお尋ねいたしますのは、昭和二十四年にこの漁業法の法律改正が国会で行なわれたわけであります。この漁業法の改正が行なわれたときに、漁業権については二カ年間免許を与えない、こういうことが当時政府として出されたのでありますが、この免許を与えないかわりの漁業権の補償というものは幾らこれは出されておるのか。この点についてお答えをいただきたいと思うのです。
#157
○政府委員(高橋泰彦君) その点、私からその当時の経過を概略御説明申し上げます。
 これは当時の漁業制度改革による問題でございまして、当時の考え方は、先生御承知のように農業における農地改革と同じようなやり方を漁業についてやったわけでございまするが、そのやり方は、旧漁業権者に対して漁業権証券を交付いたしまして、旧漁業権の二カ年間の間にこれを取り消すという措置をとったのでございます。で、御案内のように農業では、地主から土地を買い上げまして、耕作農民にこれを売ったわけでございまするが、漁業権の場合には、漁業権を取り消して、それに対して国が公債を発行し、新しい漁業権者から免許料を取り立てて償還の財源に充てると、こういう構成でやったわけでございます。その際にやりましたのが、この真鶴の漁業協同組合に関して申し上げますと、この資料に書いてありまするように、漁業権証券を交付した額は、旧漁業権に該当する補償金といたしまして九百二十八万円を漁業権証券という格好で交付したということでございます。
#158
○相澤重明君 当時専用漁業に対しては十六倍、基準年度といたしまして、以外のものについては十一億からの資金が国家財政から流れておるというようなことが言われておったのでありますが、この点はいかがでありますか。
#159
○政府委員(高橋泰彦君) これはその漁業権ごとの詳細な数字は忘れましたが、総額としてはたしか漁業権証券は全国でこの専用漁業権、入漁権、定置漁業権、区画漁業権、特別漁業権、それらを合わせて百八十億の漁業権証券を発行したように記憶しております。
#160
○相澤重明君 そうしますと、この真鶴漁業協同組合にはどのくらいの資金が出たとお立与えになりますか。
#161
○政府委員(高橋泰彦君) 九百二十八万円でございます。
#162
○相澤重明君 その九百二十八万円の漁業補償料というものは、これは当時の組合員のものですか。それとも現在の二百九十人ですか。水産庁の報告の二百九十人ということですか。いかがですか。
#163
○政府委員(高橋泰彦君) この漁業権証券は当然のことながら漁業権者に対して支払われた額でございます。で、当時の漁業権者と申しますと、真鶴町について申しますと、真鶴町漁業会、これが漁業権者でございましたので、この真鶴町漁業会に対して交付したと、こういう経過に相なっております。
#164
○相澤重明君 そこで、今あなたのお話のように、当時「真鶴町財政援助に関する覚書」というのがある。これは「真鶴町(以下甲という。)と真鶴町漁業協同組合(以下乙という。)とは別紙覚書付属書の理由により真鶴町将来の財政援助をするため次の約束をする。」ということで、第一が「昭和二十四年十二月法律第二六七号の漁業法の改正により漁業権を返上した後の甲に対し、乙が漁業権者である場合乙が甲に対し以下に定める財政援助をする財源を得る漁業権である漁場は、沖網の鰤網漁場であって、毎年その期間中の経営成績である。」、二として「乙が甲に援助すべき基本金額は漁獲高総金額の百分の三とする。なお経営に利益を生じたときは利益の百分の十を加算する。」、こういうような当時の協定があるわけです。
 そこで、これは昭和二十四年のこの法律改正に基づいて、当時漁業権者である真鶴町ですね、あなたのお話のように。この真鶴町長と漁業協同組合とが締結をしておる。これが昭和二十六年の九月二十日であります。こうした中にこの漁業権者の町長は漁民の生活保障をしなければならぬ、どういうことで今の国家財政から出されたものについても、これは漁民のものとして育成援助をするという立場をとっておるわけです。その育成援助をするということになれば、当然、当時の組合員、これが私は該当者であると思うのでありますけれども、水産庁としてはいかがですか。つまり漁業権者である町長は、その真鶴町に届住をする漁民の生活を守るのである。その漁業権というものを漁場に出る漁民に与える、こういう形のものなんです。そのことに対して政府から出された九百二十八万円というものは当然これは漁民のいわゆる資金となるべきものである、こう解釈ができるわけです。そのことを水産庁としてはどういうふうに御解釈をされておりますか。
#165
○政府委員(高橋泰彦君) これは、ただいままで私ずっと説明いたして参りましたのは、主として真鶴町漁業会――この真鶴町の漁業協同組合、現在の協同組合の前身である真鶴町漁業会と、現在の漁業協同組合との関係について私お答えをしたわけでございまするが、ただいま先生御指摘のケースはこれとかなり趣きが違っておるように思います。と申しまするのは、私の記憶に誤りがなければ、当時、定置漁業権の若干部分は真鶴町それ自体が漁業権者であったと記憶しております。従いまして、この漁業権者に支払われるべき漁業権証券は、先ほど御説明しましたように、真鶴町漁業会に一部いったほかに、真鶴町当局に漁業権者として支払われたであろうというふうに考えるわけでございます。そしてこの支払われた漁業権証券の使途は、一体どうなるのだというお尋ねでございまするが、これはまず二つのケースがございまするので、それぞれに当てはめて考えて参りますると、これが漁民の団体に対して証券が交付された場合、これは当然のことながら、漁民の団体の財産権に対する補償金でございまするので、これの補償金は当然漁民の団体本来の目的と申しますかに照らし合わせてこの証券が、この補償が使われるべきものであろうというふうに考えるのは当然かと存じます。ただ実は、制度改革の大半の目的は漁業会、当時の漁民団体の持っている漁業権そのものを取り消すことが主眼ではなかったのでございまして、むしろそうでなくて、何と申しますか、漁民団体以外の個人、あるいは御指摘のような町、部落というような漁民の団体以外のものの漁業権に対して補償金を払って一応白紙に戻すということが、むしろこの前の制度改革の本来の趣旨であったことは、これは御説明するまでもないわけでございます。ただその際に払われた補償金が、たとえば個人に支払おれました補償金が、漁民全体のために使えというような指導は、これはなかなかやりにくい問題でございまして、これはむしろその悪い因縁を断ち切るために補償金を出したわけでございますから、これについては格別の使途の拘束を私どもとしてはしなかったわけでございます。
 それから最後のポイントは、町に対して払った補償金額の使途については、どういう指導をした、こういう御指摘になろうかと思いまするが、これにつきましても、私どもは格別の指導はいたしておりません。たとえばこういう目的のほかに、この使途を、補償金を使ってはならないという格別の指導はしておらないのでございまして、それはむしろ町当局の意思によって、その財産と申しますか、財産にかわるべき補償金の使途がきまるということであったわけでございます。ただ一応法律的にはそうでございまするが、地方の実情によりましては、漁業は御案内のように、まあ新しい法律のもとに、明治三十四年に作ったわけでありまするが、御指摘のように徳川時代以来の慣行もございまして、なかなか古いにおいが打ち切れませんので、相当の件数が、部落または町村が持っておったような時代がございました。私どもとしては、これを切るのが至当だと思って措置をしたわけでございまするが、この金の使い方は、私ども格別の指導はいたしませんが、県御当局があるいは漁業振興の立場で使うようにというような指導をされたということも一部については聞いております。これは県の実情によってあるいはそういう実質的な御指導があったかと思いまするけれども、真鶴町につきましては、若干そういうような考え方で、町当局と漁民の団体との間に、あるいは協定その他のあっせんまたは協定それ自体の動きが、地元の内部であったということについては、私はかなり想像のできる問題であろう、このように考えるわけでございます。
#166
○相澤重明君 この漁業権の問題は、今高橋次長がいうように、漁業権者の変転があるわけですね。それから同時にまた自営の場合もあるし、それから町村で経営をした場合もあるし、共同経営の場合もあり得る。この真鶴の漁場の問題については、古くは実に文化年間から始まっているわけです。そういう変遷を経て、昭和二十四年の漁業法の改正に伴ってから初めてこの自営ということが漁民によって行なわれた。そこで昭和二十五年から三十一年まで漁業協同組合と太田高之助という人とが共同経営をしておった、こういう歴史があるわけです。このことを私は前回も申し上げたのです。この五カ年間に太田高之助さんはこの真鶴漁場で約六千万円の利益をあげておる。しかし一体真鶴漁業協同組合は幾らの利益をあげておったのか、こういう点を資料としてあなたの方に提出を求めたときに、前回の資料が出されたわけです。しかし、そのときにはいわゆる製氷部門等の赤字があったので、実際の利益金というものは少なかったと、こういうことが報告されているわけであります。ですから、この昭和二十四年の漁業法の改革に伴う漁業権の移動、それからそのときの、この町と漁業協同結合との契約問題こういうものからいって、私は政府が出されたこの証券の問題についても、当然これは漁民の生活を守るための大きな基礎に私はなると思うのです。そういう点において、共同経営をした時期にちょうどその資金は渡されておるのですね、共同経営の時期に。従ってこの町当局の真鶴町長にいくか、漁業権者にいくか、それともこの共同経営をしておる自営派にいくか、こういう問題はきわめて重要な問題だと私は思うのです。この点はどういうふうに御判断されておりますか、調査の結果……。
#167
○政府委員(高橋泰彦君) ちょっと御質問の趣旨がわからないのですが、まあ一応お答えいたしますと、真鶴町それ自体にいきました漁業権証券でございますね、これは先ほどお答へいたしましたように、この補償金が漁民の団体の方に使われるべきだということには、私、相ならないと思います。これは、漁業権者たる町当局に出した補償金でございます。ただ、もし御指摘がそうではなくて、漁民団体である真鶴町漁業会の方に出した漁業権証券についてはどうかという御指摘でございますれば、それは、当然のことながら真鶴町漁業会というのは漁業者の団体でございまするから、この補償金は当然漁業者のために使われることが望ましいし、そのように私どもも指導して参った次第でございます。
#168
○相澤重明君 真鶴の漁業会と、だいぶ力を入れてお話になっているのですね、どこにそういうことがあるのでしょうね。昭和十五年から昭和二十四年まではブリ網等については後藤磯吉という人が経営をいたしております。そして昭和二十五年から三十一年までは漁業協同組合と太田高之助さんという人の共同経営になっております。これは報告がそうなっておる、全部。従ってこの漁業権者というこの立場と、それから自営を行なうものと、これは共同経営であろうと何であろうと、漁民の手による経営ですね。この立場との解釈をどういうふうにあなた方はお考えになっておりますか。
#169
○政府委員(高橋泰彦君) やや問題の核心がわかってきたように思いますが、これは制度改革が行なわれる前でございますと、組合が――当時の名前はあるいは漁業会と言ってもいいわけですが、要するに漁民の団体が漁業権者である場合におきましては、多くの場合資本のある方にこれを賃貸して、組合が賃貸料をとる、経営は適当な漁業経営者がこれを行なうという形式をとることが大部分であったわけでございます。ところが昭和二十四年以来の新しい漁業法によりますと、漁業権の賃貸ということは禁止されておりまするから、従いましてその定置につきましては、漁業権者がみずからこれを経営する道が正当な姿でございます。しかし、これはほかの、その資本のある者、あるいは技術、経営力のある者と共同経営をすることそれ自体を禁止しておるわけではございませんので、従いまして、これは多くの場合、そういう形式をとることが多いのでございますが、漁業自営ではございますけれども、かなり資本金あるいは経営技術その他については、助力を得まして、共同経営という格好で行なわれることが大部分でございます。なお御質問の非常に大事な本質的な点だろうと思いますが、なぜ漁業協同組合がそのような力を借りないで、漁業協同組合だけですらっとした格好でみずから漁業を経営しないか、どうしてそのような指導をしないかという御指摘もあるいはあろうかと思いますが、これはもちろん漁業権者たる組合が、みずから経営することが望ましいことは、これは言うまでもございません。しかし定置漁業、特にブリの定置漁業というのは、非常に危険性の多いものでございまして、これはあるいは機会がありますれば詳細に御報告申し上げてもいいと思いますが、漁業協同組合がこの定置の経営を失敗したために、非常にたくさんな借財をかかえておるというケースが非常に多いのでありまして、これが私どものただいまの行政上の悩みになっておるわけでございます。従いまして、なかなかその点はこの実態に合ったやり方でございませんと、なかなか……そのような問題もあるのだということを一つ御承知おき願いたいと考えておる次第でございます。
#170
○相澤重明君 当時の証拠書類がここにたくさんありますから、真鶴町と真鶴漁業協同組合と、そういういろいろの資料がたくさんありますから、あとであなたの方もお読みになったらよくおわかりになると思うのです。私の言うのは、この漁業権というものは、本来漁民の手に帰るべきものである。魚をとる人の手にあるべきものだ。しかし、それを明治時代に一応県なりあるいは市町村という立場にこれを統制されたときがあって、そして非常に苦労をされた。それがだんだんまた民主化されて、あなたが先ほどから御説明になっておるように、昭和二十四年の漁業法改革になったわけです。ですから、そういう面からいけば、漁業を行なう人が漁業権者であるというのが本来の姿である。しかし、これでは自分が勝手にやってはかえって漁場の荒廃も起きますし、また国民のいわゆる蛋白需要の重要な資源というものの確保に困るわけです。そういう意味で漁業におけるところの漁獲物の市場販売とか、あるいは漁業の区域、操業の区域等についても今の漁業権というものの適正化というものが行なわれているわけです。これが法律の趣旨だと思うのです。そこでこの真鶴の町におきましては、先ほどから御説明をあなたもいたしたように、当時漁業権者である町――漁業会とあなたはお話になりましたが、とにかく漁業会にしても、真鶴の漁民の人たちが操業を行なうのに必要な育成援助をしていく、これは私は重要な問題だと思う。従って政府が法律改正のときに、二カ年間に漁業権を買い上げて、そうしてその補償をした証券については、これは当然その漁業権者に渡り、あるいはそれの使い方については、その当時の漁民なり町なりの総意によって使途がきめられているものだと、こう理解をしているわけです。そういう立場からいくと、たとえば九百二十八万円が国家から出た場合に、その金は当然水産庁としても、これがどう使われておるかということは、お調べになっても私は悪くはなかろう、いわゆる国家資金というものが適正に行使されておるかどうか、こういう点は私は水産庁は監督官庁として地方の自治団体にそういう点を調査をさせても私はわかることではないか、こういうのが前回から申し上げておったことなんです。その点を再度一つお尋ねをしておきたいと思うのですが、この点はいかがでございますか。
#171
○政府委員(高橋泰彦君) これは御指摘の通り、漁民の団体に対して渡った補償金が漁民の団体の役に立つように使われることは当然望ましいことでございまして、大部分はそのような証券は組合員の増資という格好でこれが使われ、あるいは一部のたとえば共同利用施設として冷蔵庫の建設、あるいは漁港の修築というような方面にこれが使われたことは、これは申すまでもないことでございまして、これがなるべくむだに使われないように当時の指導方針としたわけでございますが、ただ申すまでもないことでございますが、これは補助金ではございませんで、権利に対して支払われた補償金でございまするから、その指導はもちろん私どもいたしましたけれども、その使途につきまして一々これに対して許可制をとるというような、かなり激しい規制の仕方は、これは実際問題としてできなかったわけでございまするが、御指摘のようになるべくこれが有効に使われるように、指導をしてきたわけでございます。
#172
○相澤重明君 考え方としては、そういうことで私どもいいと思うのです。ただ問題が出ると、それはやはり監督官庁として国家財政資金がどう使われたかということは、お調べになる責任があると私は思うのです。そこでこの国家財政資金がいかなる結果になっているかという使い方を私は調べてほしかったわけです。その点はお調べにはならなかったわけですか。
#173
○政府委員(高橋泰彦君) それがきょう資料として提出いたしました3の「漁業権証券の持分について」というところで御報告したつもりでおるわけでございます。
#174
○相澤重明君 そこで、この持分について、もし漁業協同組合員が死亡した、なくなった、そうしてもう実際に商売ができない、その人が漁業に従事することができない、あるいはどうしても真鶴に自分はおりたかったのだけれども、家庭の事情でやむを得ず組合を脱退をして大阪なりあるいは京都なりに転地する者もあるだろう、これは一つの例ですね、そうなるかどうかわかりませんが、そういう脱退、死亡等の場合の取り扱いはどういたしますか。
#175
○政府委員(高橋泰彦君) 御指摘の漁業権に対する補償金の問題ですが、これはここで報告してありますように、組合の財産というふうな格好で積み立てられておりまするわけでございまするが、従いまして、脱退する場合には、当然組合の財産その他に対する払い戻し等の例によりまして、これを返すというようなことに相なろうかと思います。
#176
○相澤重明君 そのようになっておるかどうかということを私は調べてもらいたい、いかがでしょうか。
#177
○政府委員(高橋泰彦君) そのようになっております。これは私ども調べたわけでございまするが、その点はここでも御報告してありまするように、組合の持ち分につきましては、二十七年一月二十九日の真鶴町漁業会の総会におきまして、一人四万六千円と決定し、二十七年以降、法定脱退の場合、五カ年間の分割払い、これは四カ年一万円ずつで五年目に六千円ということでございますが、こういう格好で支払っておるわけであります。実態としては支払い時期のおくれたものがありましたけれども、組合員間に差別はないというようなやり方でやっておるのでございます。
#178
○相澤重明君 高橋次長の答弁は、この文書ですから、私はそれでけっこうだと思う。しかし私の聞いておる範囲では、二十人くらいの脱退者がおるようでありますけれども、その中で一万円ずつ分割払いを受けておる者もあるが、受けておらない者もおる、こういうことを聞いておる。今、次長の言うように支払いをされておるという、こういう報告をされておるが、その実態をいま一度確認をしてもらいたいと思う。この点については後刻また別な意味で調査も進めたいと思うのでありますけれども、そういう点、適正に行なわれることを私は望んでおるわけです。その点一つお願いしておきます。
 その次に、第二番の系統資金の融資の問題、この系統資金の融資の場合の「組合の借入金に対し理事の連帯保証を行なったものについては、これまで当該理事が理事を辞めた場合でもこの連帯保証は解除していない。」これが原則であるのかどうか、この点いかがですか。
#179
○政府委員(高橋泰彦君) 多くの場合そのようになっておりますし、この真鶴町漁業協同組合につきましてもそのようになっております。
#180
○相澤重明君 多くの場合というのは、つまり法人格を持つなりあるいは準法人といいますか、いずれにしましても団体が構成されておって、その団体が資金融資を受ける場合に、そのときの役員がいわゆる連帯保証をする、こういうことだと思うのです。従って、役員がかわった場合に、役員がその債務負担、いわゆる債務を持たなければならぬかどうか、こういう点については、一般論で今あなたはお話しになったと思うのですが、そういう手続を全部とっておりますか、水産庁の場合に。
#181
○政府委員(高橋泰彦君) これは当然のことですが、役員をやめたからというだけの理由でその責任が解除されるのではないわけでございまして、その場合には、当然金融機関との間に協議が整いましたあとで解除することは、これはあり得るわけでございますが、単に役員でなくなったというだけの事実で、直ちに責任が何もなくなってしまうというようなことはないわけなんです。
#182
○相澤重明君 そうしますと、お尋ねをしたいのは、役員というものは定款によって改選が行なわれますね、従って、一生同じ人が役員をやるとは限らないわけですね。そのいわゆる系統資金を融資を受ける場合に、その団体のそのときの役員がやはり連帯保証をするものである。そうしてその役員のいわゆる裏保証といいますか、そういうために、場合によると個人の財産で保証する場合もあるでしょう。しかし、団体として融資を受ける場合には、原則としてその出資金――よろしいですか、出資金、その事業量、こういうものによって融資は行なわれると私は見ているのです。そういう点についてはいかがですか。
#183
○政府委員(高橋泰彦君) ただいまの先生の御指摘は、これは組合の原則から見まして、そのような扱いになることが望ましいわけでございまして、それだけでどんどん金が借りられるということが望ましいわけでございますけれども、なかなか実態は、そのようにはなっておらないわけでございますが、これは組合金融の一つの制度上の大きな問題として、いろいろと検討さるべき問題だというふうに思います。
 もう一度繰り返して申しますと、先生の御指摘になったように、役員が個人的な財産、自分の財産を抵当に入れるというようなことは、それは決して望ましくないことでございますけれども、金融機関と当該漁民の組合との金融の条件その他について契約を結ぶ場合に、そのようなことも相当あるわけでございまするが、その点は、この真鶴町だけの特別の現象ではなくて、かなり一般的な問題であろうかと、このように考えるわけでございます。
#184
○相澤重明君 私は、団体の役員が団体を代表して資金融資を受ける場合に、ただ団体の責任だけということを申し上げているのじゃありません。当然、役員の場合も裏保証する場合もあるだろうと言っている、それはあるだろう。あるだろうが、原則としてはやはり団体の事業を行なう場合には、その団体の代表者がやはり責任を持つ、こういうのが本来のあり方ではないのか。そうしてその代表者の連帯として、理事ならば理事、こういう人たちが連帯保証人というものになるのではないか。これが資金融資を受ける場合の原則ではないか。そうして、その原則の立場に立つのは、一体この団体に幾らの資金融資をすることができるのかという、その考え方は、出資金なりその団体の事業量なりを見ずに融資はできない。こういうことを私は申し上げているのです。そういう点はいかがなんですか。
#185
○政府委員(高橋泰彦君) 本来の金融はいかがあるべきかというような意味での御指摘につきましては、まことにごもっともだというふうに考えます。ただ、実際の契約の解除の問題につきましては、
  〔委員長退席、理事岡村文四郎君
  着席〕
やはり当事者間の、特にこの場合、金融機関と組合側の協議が望ましい、手続的に望ましい、こう言っているわけでありまして、組合金融の本来の姿についての御意見は、その通りだというふうに私どもも考えております。
#186
○相澤重明君 そこで漁業金融公庫の条文のどこに今あなたの言うその契約の条項についての指摘がありますか、ちょっとお知らせをいただきたいのですが……。
#187
○政府委員(高橋泰彦君) この農林漁業金融公庫についてのお尋ねでございまするが、これは法律の方は、第二十条で公庫は業務方法書についてこれを譲っているわけでございまするが、業務方法書の中で、たとえば保証人及び担保というところを見ますと、保証人及び担保またはこれらのいずれか一方を徴求するものとすというようなことが書いてありまして、ただいまお尋ねのような点があり得るというふうに考えております。
#188
○相澤重明君 この農林漁業金融公庫法の二十条の業務方法書の内容、これについては、私はやはり団体としていわゆる漁業協同組合あるいはさっきあなたの言われた漁業会でもけっこうです。こうした団体というものを認めて、その団体がこの系統資金融資の適格者であるかどうか、こういうことが私は一番根本原因だと思う。その点はいかがですか。
#189
○政府委員(高橋泰彦君) この組合金融の本質にまたがる問題でございまするが、本来、やはりこの漁民の団体、漁業協同組合に対する農林中金なり公庫なり、資金を出す場合、あるいはその系統金融の中で、たとえば神奈川県漁業信用組合といったようなものが、信漁連といったようなものが組合系統の中で金を出します場合に、一体どの程度のところを見て金を出すかというところについては、なかなかむずかしい問題でございます。これはむしろ気持を申し上げますと、あまり担保だとか何だとかいうようなやかましいことを言いませんで、本来の出資金、本来の組合のその事業の将来性というととを見まして金が流れていくのがその組合金融の本来の姿であり、また公庫資金を流す場合でも、私はその通りだというふうに考えるわけでございます。たとえば公庫資金につきましても無担保の金融ということが、過日も農林委員会で問題になっておりましたけれども、なかなかそれ自体は非常に望ましいことでございまするけれども、やはり国の血税を流すということになりますと、一体無担保の金融ができるかどうかというところにつきまして、かなり問題の点があるわけでございます。従いまして、決して先生のただいま御指摘の趣旨に反対するものではございませんが、しかし、事金融という実際の部面に立ち至りました場合に、理事者の個人的な財産の抵当を求められるという場合が相当実際問題としてはあるわけでございまして、これが決して望ましい方法、必ずしも最善の方法だとは思いませんが、しかしながら、この金融の問題につきましては、やはり一方担保力を増すということも一つの問題点でありまするので、いずれにも偏しないように、その間に適切に調整されることがやはり最も妥当な解決方法ではないだろうかというふうに、ただいま検討しておるような次第でございます。
#190
○相澤重明君 検討のことはまあけっこうでありますが、実際問題として国の資金あるいはその系統融資等の場合においては、焦げつきがないように、回収ができるようにしなければならぬのは、これは国家の建前なんです。また、関係行政官庁としてはそういうことで厳正な立場をとると思う。そこで、そのとる場合のいわゆる立場として、私は先ほど申し上げておるように、まず漁業協同組合であるということ、そしてこの団体が系統融資をしても間違いがないものであるということ、こうした確認がなければ、いかなる立場においてもこれは実際問題としては資金融資はできないと思います。その場合に、今度はそれが正当なものとして認められ、そして事業を行なう場合に融資の対象額を幾らにするかということが両者できめられる。借りる場合に、私が申し上げたのは、いわゆる団体が認められて、その団体の代表者が責任を持って融資を受ける。しかし、その団体だけでは少しでも問題があってはいけない、あとに残してはいけない、こういうところで今言った理事の連帯保証があるのではないか、こういうことを申し上げておるのです。あなたの方では認めておると思う。そこで、役員の改選が行なわれた場合に、不当に支出され、不当に処分をされた場合には、私はその役員は、たとえば役員をやめた場合でも追及されなければならないと思う。この場合のことをあなたが心配されて言われており、私もそうだと思う。ところが、普通の不正支出とか、不当な処分というものがなくて、団体が平常行なわれる役員改選において、そして役員が交代した場合のこの資金融資の責任、こういうものについては、私はこれは全組合員の問題だと思う。全組合員であるし、そしてまたこれは、それを代表する人たちのいわゆる表面的な使命だと思う、こう理解しておるわけです。その点についてのあなたの見解がどういうふうになっておるのか。先ほど個人保証という問題についての解釈、これを私はお尋ねをしておるわけです。
#191
○政府委員(高橋泰彦君) その点は、やはり金融機関との間の円満な協議が整うことが前提であろうというふうに考えます。従いまして、金融機関との問に、ただいま先生が申し述べたようなことでありますれば、当然協議がつくわけでございまするので、金融機関との間に協議が整って、そして旧役員から新役員にそのいろいろな担保の問題が移っていくという格好で、十分協議できました上で円満にそこら辺はかわっていくというのが望ましい形であろうというふうに考えるわけであります。
#192
○相澤重明君 そういたしますというと、今の御答弁を聞いておりますと、結論としては、団体が融資を受けるのであって、団体が対象であるが、その代表者である組合長あるいは理事、これらの人たちが、いわゆる連帯保証をする場合がある、これは契約の内容にもよるが……。その場合に、いわゆる平常の場合においては、この役員の改選に伴う保証の問題については、当然手続上としてはこれはかわるものと、こう私は理解をしてもいいのではないか、この点はいかがですか。つまり不当、不正な支出というものがなくて、平常の場合、団体に系統資金を融資をされる。その場合に、組合長なり理事が連帯保証をする。その人たちが翌年の選挙で改選をされた。この場合に、人が違った場合には、当然今度はその団体の代表者になられた方々が引き継いでいく、これが私は正当なあり方だ、こういうことを申し上げておるのですが、この点は間違いないでしょうか、こう言っておるのです。いかがでしょうか。
#193
○政府委員(高橋泰彦君) これは当然かわるかどうかということについては、かなり問題があろうかと思いますので、やはり繰り返して申し上げまするように、当該金融機関と協議が整った上でかわっていくということが望ましいと思います。
#194
○相澤重明君 だから、その当該金融機関と協議が整わないという場合とはどういうことですか。反面解釈はどういうことなのですか。
#195
○政府委員(高橋泰彦君) 金融機関と協議が整わない場合には、組合の理事をやめてもその人個人に残っていくというように考えます。
#196
○相澤重明君 だから、その当該金融機関と協議が整わない場合というのはどういうことかと聞いておるのだ。私は、不正な支出なり不当な処分というものが行なわれないで、平常の場合における団体に融資をする場合には、その団体の構成員全部が保証をするわけではないから、その代表者なり代表者と一緒に理事が私は連帯保証をするのだ、こう言っておる。これはあたりまえのことだ。しかし、その受ける者は全体の構成員なんだ。しかし全体の構成員と金融機関が契約をできないから、一応その代表者である組合長なりあるいは組合長を補佐する理事が連帯保証をするのはあたりまえの話じゃないか。ところが不正不当な支出というものがなければ、今度は役員改選が行なわれた場合には、次の役員に当然引き継がれていくべきものだ、とう言うのです。そのことをどうしてその金融機関と協議が整わなかった場合というふうにあなたの方は固執することになるのですか。言ってみなさい。どういうことになるのか、その理由をあげて。
  〔理事岡村文四郎君退席、委員長
  着席〕
#197
○政府委員(高橋泰彦君) これは金融機関がいろいろ契約をする場合に、当然その当時の理事者と申しますか、理事の構成を見た上で、しかも御指摘のように連帯保証というようなことをやりながら契約するわけでありますが、一方、組合の側がその役員の構成を変えた場合には、これはかなり金融機関としてもその信用の度合いも変わって参りましょうし、特にその担保等の問題につきましては、直ちにこれが新役員に切りかえていいかどうかという点につきましても、かなり技術的な問題もあろうかと思いますので、その点につきましては、やはり何としても金融機関側とその団体側と協議することが望ましいのだというふうに考えざるを得ないわけでございます。
#198
○相澤重明君 だから高橋次長に聞いているのです。不正不当の支出がない場合に、いわゆる融資をした場合に、役員改選が行なわれた場合には、当然その団体の代表者に肩がわりされていくべきものだ、こう言っているのです、私の言っているのは。だから、それが当該金融機関との協議が整わない場合にはということをあなたは言っている、私はそういう懸念のない場合のことを言っている、たとえばあなたの言う当該金融機関との協定なりが締結しない、整わない場合というのはどういうことか、不正不当のことがなくて整わないというのはどういう場合か、それを言ってみなさい。私の言うのは、不正不当なことがあれば、これは許すわけには参りませんぞと言っている、不正不当なことがあれば、これはいかに役員がかわってもその役員の責任は追及されなければならない。そうして不正不当なことがあれば、それは回収しなければならない、これが原則だということです。ところが、そうでない場合に、当該金融機関との協議が整わない場合というのは一体どういうことだ、そんなことが一体どこにあるか、団体の代表者というものは選挙によって改選されている、いわゆる常にかわるべきものである、それが、そういう人がたとえ二十年三十年やる人があっても、やはり選挙が行なわれている、もしその人がかわった場合は、その団体の責任者としてその負債なりあるいは債務というものは当然引き継ぐべきものではないか、こういうことを言っている、不正不当の支出のない場合、いわゆる不正の支出、不当の支出のない場合に、普通の場合に、その協議が整わないということはどういうことか、その説明を聞いているのです。おわかりになりましたか。
#199
○委員長(佐藤芳男君) 速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#200
○委員長(佐藤芳男君) 速記を始めて下さい。
#201
○政府委員(高橋泰彦君) ただいまの問題でございまするが、旧役員と新役員との間に保証その他の財産等の問題につきまして、非常に懸隔のある場合がございまして、その場合には債権者側といたしましては信用力が違って参りますので、そのために当事者間の協議を求めるというような事態もあるわけでございまするので、そこら辺は、信用及び担保力等の問題もありまして、やはり当事者間で協議がされることが望ましいというふうに考えるのでございます。
#202
○相澤重明君 次に、この系統融資の点について水産庁から出されておる資料によりますと、昭和三十六年三月三日現在における組合の借入金残高、これが九千百二十五万三千四百四十七円、こうなっていますね。そこで、このうち短期借入金が、神奈川県信用漁業協同組合連合会信漁連から四千二百三十九万八千円、農林中央金庫から八百十万借りておる、こういう内容ですね。このほかにはないのですか。
#203
○政府委員(高橋泰彦君) これはただいま御指摘のように、短期借り入れが、神奈川県信漁連から四千二百万、農林中金から八百万ですから、合計で約五千万ということになりまするので、借入金残高の九千万円との差の約四千万円ほどは、他から借り入れしたものというふうに見られるわけでございます。
#204
○相澤重明君 ちょっとよくわからないのですが、その差額は他からというのはどこですか。
#205
○政府委員(高橋泰彦君) その他の分は、主として長期資金でございますが、信漁連からのものが五百十五万、それから農林中金から農林漁業資金として千五百十万、それからさらに農林中金から二千万円でございます。
#206
○相澤重明君 そうしますと、他からの融資は合計幾らになりますか。
#207
○政府委員(高橋泰彦君) 約四千百万円程度でございます。
#208
○相澤重明君 そこで、この農林中央金庫からの三十五年度のブリ網張り立て資金の借りかえ長期借入金は、信漁連からの借入金五百十五万、農林中央金庫千五百十万五千四百四十七円、農林中央金庫二千五十万円、信漁連からの借入金は市場運転資金、別段預金担保で三十一年七月二十五日から借りている、こうなっているわけです。この別段預金担保というのはどういうことですか。どうなっておりますか。
#209
○政府委員(高橋泰彦君) 非常な詳細な数字でございますので、協同組合課長から御説明を一つ聴取していただきたいと思います。
#210
○説明員(上滝みのと君) これは、定期なり、定期に準ずるような金を預金担保にいたしまして、それで金を借りるのでございます。
#211
○相澤重明君 ですから、その内容はどうですかとお尋ねしているわけです。
#212
○説明員(上滝みのと君) 現在ちょっと資料が乏しくて、この内容が、定期預金でありましたか、あるいは何積立でありましたか、はっきりいたしておりません。
#213
○相澤重明君 それでは、それは後刻調べて一つ提出して下さい。
 そこで、このほかに借りておるとかというようなものは御報告は受けておりませんね。確認をしておきたいのですが……。
#214
○説明員(上滝みのと君) 三月三日現在の借入金には、これ以外のものはございません。
#215
○相澤重明君 いずれ後刻関係者を招致して調べてみたいと思いますので、その点については今の答弁で私けっこうだと思います。
 そこで一つお尋ねをしておきたいと思うのですが、余裕金の預け入ればどのくらいありますか。先ほどのは借りた金のことを聞いておったわけですが、今度は預け入れの方はどういう状態でしょうか。
#216
○政府委員(高橋泰彦君) 預金は七百七十四万二千八百九十七円というふうになっております。
#217
○相澤重明君 七百七十四万二千有余の資金はどこに預金がしてありますか。
#218
○政府委員(高橋泰彦君) 七百七十四万二千何がしの金のうち、系統機関、神奈川県の信漁連に対しまして六百九十八万三千円、それから系統外機関に対しましては七十六万円というものが預金されております。
#219
○相澤重明君 いま一度……。今私ちょっと数字のことで聞きそこなったのですが、七百七十四万二千円の余裕金を預けておって、そのうち六百九十八万が信漁連、そのほかに七十六万と、こういう御説明を今いただいたと思うのですが、そうすると、担保というものについては全然ないわけですな。
#220
○政府委員(高橋泰彦君) 担保というのは、どういう意味の担保でしょうか。
#221
○相澤重明君 先ほど私がお尋ねをしたのは、くどいようにだいぶお尋ねをいたしましたが、系統資金の融資を受けたのが、短期、長期と分かれて御説明を受けましたので、それでその場合に、少なくとも役員が連帯保証までして、個人保証までしていわゆる融資を受ける場合に、組合の余裕金なり出資金なりがあれば、当然これは担保能力のあるものと私は見るわけです。しかし、それが、出資金なり余裕金というものが担保能力になっていない。一つもなっていない。そして借りる金については役員だけがこれは保証をしておる。こういう御説明を私はきょういただいたということになるわけです。そういう意味ですよ。いかがですか。
#222
○説明員(上滝みのと君) ちょっと私も御質問の趣旨がはっきりのみ込めないのであります。先ほど次長から御説明申し上げたのは、信用事業におきます預金の残高を申し上げたわけであります。その中には純粋の意味での余裕金以外に、当然信用事業で受けますいわゆる信用事業関係のための、あるいはその他事業運営のための資金、そういうものを一時預け入れる。当座預金の分も含まれますし、それから普通預金の分、定期の預金の分、全部を包括しております。
#223
○相澤重明君 ですから、当座であろうと、あるいはまた雑利息であろうと、とにかく組合の金として持てるものは預けてあると思うのですね。手持ちが幾ら、銀行に幾ら、その銀行の七百七十四万二千円のうち、信漁連に六百九十八万円、それからそのほかに七十六万円、こういう御答弁をいただいたわけです。ところが借入金については、先ほどから御説明をいただいたように、九千百万円の借り入れ、あるいはそのほかに短期、長期の類別をいたしまして、相当多額の系統融資を受けておるわけです。従って、この余裕金の問題なりあるいは出資金については、担保としては入っていないということを私は確認をしておきたい、こういう意味なのです。あなたの御説明はそういうことでしょう。別にこれは銀行に預けておる金だから、担保に別に入っておるものは一つもございません、こういう理解をしてよろしいのでしょう。
#224
○説明員(上滝みのと君) 今の預金の中には、当然先ほど問題になりました別段預金に当たる分が、ちょっと金額的にはわかりませんが入っておりますが、おおむねはそうではございません。
#225
○相澤重明君 別段預金のあなたの出されておる資料によれば「信漁連からの借入金は市場運転資金(別段預金担保)」とこうなっている。ところが、あなたに余裕金の私は質問をしたときには、今の七百七十四万円の内訳を御説明になったわけですが、これと出資金とのことを私は申し上げたわけです。それについては、担保には入っておらない、こういう御説明をあなたからいただいた。だからそういうことでよろしゅうございますねと念を押しているわけです。
#226
○説明員(上滝みのと君) その通りです。
#227
○相澤重明君 このほかにないということでありますから、私はどうも今までの資料だけでは、まだ納得実はできないわけです。これだけの膨大なものについての事業量、それからその経営資金、こういうものについてまず若干ただしたいと思うわけです。きょうはその点はあまり深く入っていきますと、次の質問ができません、時間がありませんので。系統資金の問題については、いま一度あとで御説明いただきたいと思う。
 そこで、水産庁にお尋ねをしておきたいのは、真鶴の農業協同組合が神奈川県知事に、いわゆる前に御説明をいただいたところの網ほし場あるいは漁獲物を乾燥する、こういうことで網ほし場については公有海を埋め立てる。乾燥物については家を建ててそれを行なう、こういうことを行なっておるのでありますが、この内容については御承知ですか、いかがですか。
#228
○政府委員(高橋泰彦君) 聞いております。
#229
○相澤重明君 この内容はどういうふうになっておるかも御調査をされておりますか。
#230
○説明員(上滝みのと君) その件につきましては、実は完全に私どもの所管とも申されませんので、詳細な調査はいたしませんが、概要、県を通じて聴取いたしております。
#231
○相澤重明君 今どういうふうに使われておるか、御承知ですか。
#232
○説明員(上滝みのと君) 現在網ほし場という格好でなくて、網洗い場という格好のプールと網洗い場と両方兼ねる格好になっておるという話しを私聞いております。
#233
○相澤重明君 建物は。
#234
○説明員(上滝みのと君) 建物の話しは、私聞いておりません。
#235
○相澤重明君 運輸省にお尋ねをいたします。前回運輸省港湾局長からの御説明をいただきましたこの公海の埋め立てについて、真鶴漁港の埋め立てについての申請理由、これがいわゆる今御説明いたしました網ほし場並びに漁獲物の乾燥場の施設を作る、こういうことで申請が神奈川県に出された、こういう御報告でありましたが、その通りでありますか。
#236
○政府委員(中道峰夫君) その通りであります。
#237
○相澤重明君 そうすると、この申請の内容を確認をされておりますか。現地へ行って、運輸省は確認をされておりますか。
#238
○政府委員(中道峰夫君) 現地の方には、県当局に照会いたしまして現地で検査をいたしております。
#239
○相澤重明君 そうすると、すべては県当局の報告に基づいて運輸省は国会に対する決算委員会に対する報告をした。従って、私が前二回、先ほど委員長が冒頭に申し上げたように、当委員会で御質疑を申し上げておるのでありますが、本日は三回目でありますが、この間に、これだけの私が質問をしておるけれども、現地には何ら調査をしておらない、こういうようなことですか。
#240
○政府委員(中道峰夫君) 神奈川県庁から、お尋ねの点について調査をいたしておりまして、それの報告が参っておりまして、従来の手続において別段支障を認めておりませんので、私の方といたしましては、それを確認をいたしておるわけでございます。
#241
○相澤重明君 神奈川県の、報告をされた相手の人は何という人ですか。
#242
○政府委員(中道峰夫君) 土木部長でございます。
#243
○相澤重明君 土木部長が港湾局長に報告されたことについて間違いがないと思うと、こういう御説明ですね。
#244
○政府委員(中道峰夫君) さようでございます。
#245
○相澤重明君 そういたしますと、昭和三十六年二月十五日の真鶴町漁業協同組合組合長御守嘉一、組合員殿という総会通知書が出されておるわけでありますが、その総会が三十六年二月二十八日午前十時真鶴会館において行なわれた。そのときの総会通知の中の第七号議案、真鶴町真鶴宮前地先埋立承認について。この議題にかかる毛のについてはどういうふうに総会ではなったと報告を受けておりますか。
#246
○政府委員(中道峰夫君) 総会におきましては、当初払い下げというような案があったようでございますが、その後、この総会におきまして、これは埋め立て地を貸し付けて運営をするというふうになった、総会できめられたというふうに伺っているわけであります。
#247
○相澤重明君 なぜ運輸省の港湾局長は、この最初の二月二十七日の当委員会で私が質問し、その後も質問したのに、なっていると思いますというようなことで、確答ができないのですか。この第七号議案そのものは、総会に提案をしなかったのじゃないのですか。いかがですか。
#248
○政府委員(中道峰夫君) 私の説明がちょっと間違っておったと思いますが、撤回をしたのでございます。
#249
○相澤重明君 そこに私は問題があると思うのです。ですから、やはり現地を調査をされて、一つ次は回答をしてほしい、よく調査をしてほしいということを私は前回の当委員会で申し上げたわけです。このことについて、最近沿岸造成ということで、いわゆる沿岸を埋め立てるために、漁民の生活というものは相当どこでも圧迫をされる。こういう点について私どもは非常に心配しておるわけです。もちろん、公益優先ですからどうしても海を埋めてそうして工場を作るとか、あるいは公益のためになることならば、私どもはこれに反対するわけではない。けれども、単に思いつきや一部の人のもうけ仕事のために、いわゆる公海が埋め立てられて漁民の生活が圧迫をされるということは、これは見のがすわけに参らぬ。ですから、水産庁の問題としても非常に重要な問題である。特に真鶴の問題については、これを頂点として岩等の沿岸、あるいは河川が埋め立てられて、漁民の人が実際に商売ができなくなる、こういうことが現状なんだ。そういうようなことは、私どもはむしろ農林省なり、あるいは関係の建設省なり運輸省なり、そういうところの人が十分、申請された場合には慎重なやはり検討をされるべきであろう、こういうことを、私はつとに本委員会で国家財政並びに国有財産の処理についてということで質問をしておるわけなんです。
 そこで運輸省の港湾局は、この第七号議案が撤回をされて総会にはかけられなかった。従って処分はできないというのが現在の状態でありますけれども、将来そういうような問題がかかったときには一体どうするのか。一たん議題で出したのだけれども、どうも雲行きがよくないから、きょうは一つやめておきましょう、こういうようなときに、一体今度はこの次の総代会等でこれをやられたらどうしますか。内容を、申請の事案に基づいて検討をして、許可をするなりあるいは拒否をする、こういう御答弁になろうと思うのですが、そういうことが普通のあり方でいいかどうか、申請の事由と全く違った、漁民の生活権というものが侵されるような形で、いわゆるこの特定の者がそれを固有の所持をするということになると、私は相当の問題があろうと思う。申請理由と違ってくると思う。こう思うのだが、その場合、運輸省としてはどうする。関係都道府県知事の行政権にも一部委任をしておるその問題ではあるけれども、非常に私は国有財産の処理としては問題であろう、こう思うのですが、港湾局長の一つ御説明を聞きたいと思います。
#250
○政府委員(中道峰夫君) 今のお話しでございますが、これは許可権者である県知事に申請が出るわけでございまして、われわれの方には直接には参らないわけでございます。ただ、基本的な考え方といたしましては、港湾の利用について御承知のように、港湾区域内において諸種の施設が行なわれますが、港湾の利用という面から不適当であるというふうに考えられますものは、もちろんそれについては慎重に検討をいたすわけでございます。ただ、港湾区域内におきましても、港湾の利用という面、あるいは港湾を運用していく面からいいまして、ただいま申しましたいろいろな施設が考えられまして、この場合には、一種のこれは観光施設ということになっておりますが、その点について県当局といたしましても、これが網ほし場、漁獲物の乾燥場の設置ということでございますけれども、夏期においてはこれの利用施設としてプールを設置すると、そういうことによって埋め立て地を有効に利用するということも別段支障はないと、また県当局といたしましても、あるいは漁業協同組合といたしましても、こういった施設については、あるいは漁業者の老齢対策というような面もございまして、漁業施設とあわせて真鶴港における港湾区域内のこういった施設は、この場合には別段支障のないものというふうに県当局は判断いたしておりますし、われわれの方は真鶴港自体の港湾につきましても、港湾計画その他で検討いたしております。おりますが、この程度のことは別段支障があるとは考えられないわけでございます。
#251
○相澤重明君 私のお尋ねしておるのは、いわゆる公益優先、そうしてまた公共のためになると、この場合は埋め立ててもやむを得ない場合があるではないか、しかしそれが申請の理由と違って、特定の者のためにこれが使用され、利潤を与えるためになってしまう、こういうことは公益優先にはならぬ。しかもそのために漁民の生活が圧迫されるようなことがあったら、これは大へんなことじゃないか。だから、もし申請の理由と違った場合にはどうするのだと、こういうことを聞いているわけなんです。だから、このくらいの建物がいいとか施設がいいとかいうことでなしに、そういう基本的な問題を聞いているわけです。公益優先、公共のためになる、それは国としてもわれわれ立法府としても、それは認めてよかろうと言うのです。けれども、そういう申請の理由を持ちながらも、そういうふうに公益のために使われない、公共のために使用されない、そうして特定の個人のためのいわゆる利用、あるいは利潤を上げることになるということになったら、これはそういう場合には監督官庁は一体どうするのだ。いかがですか。港湾局長、そのことは答弁できませんか。
#252
○政府委員(中道峰夫君) この真鶴港の場合を離れてということですと、お話しの通り、これが公益に支障があるというような場合には、おそらく許可を与えます県当局は、これに対して許可をしないだろうと考えます。この場合には、従来のいきさつを考えまして、もう県当局の調査いたしましたことから考えましても、別段支障がないと申し上げたわけでございますが、基本的にはそういうふうに考えております。
#253
○相澤重明君 それで、これは運輸省は神奈川県の土木部の報告を受けておる、その報告に基づけば間違いないだろう、こういうことなんです。私が今質疑の過程で明らかにしつつあるのは、そういう報告だけではなかなか了承できない、現実には漁民の考え方と違っておる方向に行ておるんではないかということを言っておるわけなんです。ですからこの点については、やはり関係者を呼んで聞かなければ、これは今のような報告だけでは明らかにならぬわけです。そこで委員長に一お願いをしたいわけですが、まあこれで本日三回目です。当委員会で、この真鶴漁業協同組合の国有財産の問題、それから国家財政資金の問題、そして系統融資の問題などに合わせて、最後にブリの問題があったわけでありますが、これらの点について三回ほど当委員会で聞いておるけれども、当局の御説明は――直接の問題ではないかもしれませんけれども、非常に全国的な漁民の問題として重要な問題であるから、その一つのケースとして私はお尋ねしておるわけです。事実がこのようにやはりなかなか納得のできない場合においては、関係者を参考人として招致をして、そして当委員会において質疑を続行していただくようにお取り計らいを願いたいと思うのです。以上、委員長にお願いをするわけでありますが、委員長いかがですか。
#254
○委員長(佐藤芳男君) 相澤君の委員長に対する申し入れにつきましては、来たる水曜日の開会前の理事会に諮って相談をいたしたいと思います。
#255
○相澤重明君 それでは委員長のそうした御配慮をお願いいたしまして、大へんおそくなっておりますので、私のこの質問はこれで終わりたいと思うのでありますが、いま一つ運輸省に資料提出を要求したいと思うのです。それは、この真鶴町の漁港の網ほし場として申請をしたこの理由書がありますですね、埋め立てをするについてのその理由書と、それから埋め立てられた坪数、それから漁獲物を乾燥するといったその建物、その内容、つまりその建物が、一階建であるか、二階建であるか、その内訳は、乾燥場が、どういうようなものが作られておるのか、それから工事費、こういうことの調査を、神奈川県でもけっこうです。運輸省が独自でおいでになってもけっこうです。次の委員会までに提出をしていただきたいと思います。
 それからいま一つは、この真鶴問題だけで私は申し上げたのでありますが、ともすると、この沿岸漁民が非常に困惑をしておりますので、これは運輸省ということにはならないと思いますけれども、委員長から関係者に一つ連絡をとって資料の提出を要求したいと思います。湯河原の沿岸が埋め立てられる、こういう話しを聞いておるのでありますが、沿岸並びに河川の埋め立てについて、漁民の立場を私どもは尊重をしたいと思うので、それがどのように行なわれるのか、そして、たとえば申請の理由、それから関係漁業協同組合の承認の日付、工事の状況、こういうようなものを提出をしていただきたい、これは主として建設省だと思います。これは真鶴沖を頂点として関係がございますので、ぜひ一つ御了解をいただきたいと思います。
 それから水産庁には、先ほどの御説明をいただきまして大体私もわかりました。わかりましたが、もちろんこの御説明と私の聞いておるところとはだいぶ食い違いもありますから、参考人を呼ぶことにしておりますが、まず国家資金の九百二十八万円ですか、先ほどの御説明いただきました……。その資金の内容がどうなっているかということはお調べになれば、お聞きになればすぐわかると思うのです。従って、それを一つ、どうなっているか……。それから脱退した、死亡したような場合には、次長の御説明でこの報告にあるように処理をされていると思うのですが、それが現実において何人今日まで行なわれているか。何人脱退、異動が行なわれているか。そして支払い金額が幾らか、こういう点を一つ御調査をされて提出をされたいと思うのです。
 いま一つは、この前の、三月九日に提出されましたね、この資料を。この水産庁の資料の中で八ページの二項ですね。「組合と大高組によりぶり定置の共同経営を行ったのは二十七年から三十一年までであって、その間組合は約一千万円の利益配当を受けている。しかし組合全体の収支は他の事業部門(旋網、製氷部門等)の経営不振により相当の赤字を計上するに至っている。なお三十一年十二月三十一日現在における期末欠損金は千二百三十八万一千円である。」こうですね。この大高組と共同経営をした年月日が間違いがないかどうか。それから大高組に、共同経営をした場合に、この期間に幾らの利益金を渡しているか。それからそのときの組合の受けた利益金というものは、ここの説明では約一千万円の利益配当を受けていると、こうなっているのですね。これが、たとえば二十七年−三十一年までの間の一千万円なのか、あるいは一年なのか、この点が不明確でありますから、これをいま一度確めて内容を報告していただきたい。
 それから他の事業部門の赤字、経営不振、それはあぐり網、製氷部門で、あぐり網で幾ら赤字になったか、製氷部門で幾ら赤字になったのか、これを調べて報告をしていただきたいと思うのです。
 それから系統融資については先ほど御説明をいただきましてわかりましたが、これ以外にないということについて、いま一度できれば先ほど申し上げた出資金等の担保の問題について、そういうことはなかったかどうか、こういう点を確かめておいたらいいと思う。私もないと思うのですが、御説明をいただいたのですが、決算委員会ですからいま一度はっきりしていただきたいと思うわけです。
 それから役員選挙の問題ですが、役員選挙については、この御報告を受けました資料によりますというと、この点ははっきりしているわけでありますが、この選挙管理人が確認をしたというのであるけれども、当時の総会において、氏名だけで票数が発表されなかったと、こういうのであるけれども、この資料はいつ作られたのか。そういうことを選挙管理人が確認をして、いっこういう資料を作って公表をしたのか、この点を聞いてもらいたいと思うのです。
 それからブリの横流しの問題については、前回私から申し上げましたので、一万三千六百九尾と、水産庁の報告は私書類で見ました。その通りお答もいただいたわけでありますが、この間の報告書によるというと一万三千六百二十三本、こういうことに数字はなっておるわけです。最初に申し上げたのは一万三千六百九本、二回目に私の手元に出された資料が一万三千六百二十三本、しかし、これだけなのかどうか。そうしていま一つそのことでお聞きをしたいのは、このいわゆる役職員のおかず代で支給した分あるいは役員に出された分ですね、そういうものがこの中にこまかく計上されておるわけです。そこで、この三十五年と三十四年と比較してみると、大へん違いがあると私は思うのです。そういうことがどうして行なわれたのか、こういう点をこの説明では、橋本さんの言っておるのは前の年のことじゃないかと、こうなっておりますね、この資料で。そういうことでありますが、この前の年の資料は、組合が謝礼として支給した分としては八十本、現場監督及び職員に支給した分が七十本、運営委員の交際費として支給した分が五十本、役職員のおかず代として支給した分が二百本、こうなっておりますね。これは三十四年です。これは水産庁の提出した資料ですから、別にごまかしはないわけです。ところが、そういう水産庁の資料でありながら、前のときに出された資料によると、漁務員が漁夫に対しておかず代として支給したものは八百二十本となっている。いいですか。前年は役職員のおかず代が二百本、それから現場監督及び職員に支給したものが七十本、これを合わせても二百七十本しかないわけです。ところが、おかず代として支給したものだけでも八百二十本、それからその前の年は役員の交際費として支給したものは五十本になっている。運営委員の交際費として支給したものは五十本ですね、これ。ところが、このときの資料では、交際費として支給したものが二百五十本となっている。非常に違いがあるのですね。同じ水産庁の資料ですから、これを見ればわかる。前年の三十四年の資料と三十五年の資料とではこれだけの違いがある。一体どうしてこう差が出てきたのか。どうしてでしょう。それから三十六年二月二十五日の総代会において追認をされた。これは一番最初もらった水産庁の資料では、「(三十六年二月二十五日の総代会において追認)」、追認される見込みなんです。三十五年の三月二十三日のものを一年もほっておいて、しかも二月の二十五日に――あなたが私の方に国会の当委員会に資料提出されたときには――追認をされる見込みじゃないか。これは見込み。そうしてこの十倍もの本数というものがそれぞれ報告をされておる。じゃその間に総代会というものはなかったか。あるじゃないか。どうしてこの三十五年のうちに持たれた――三十六年の二月にならなくても、三十五年のうちに持たれた最も近い総代会の中でこういう問題が討議されないのか。国会で国有財産なりあるいは国家財政資金の面についての質問があれば、仕方がない、こういうものは直さなければいけない、こういうことになったとしか私どもは受け取れない、この文書は。しかもこれは水産庁の文書なんだ。こういうところに、いわゆる監督官庁としての七十四条の問題、いかに適切に指導監督をされておるかという点を私はこの前申し上げたわけです。
 そこで、高橋次長にいま一度一つ聞いておきたい。それは、漁業法の七十四条というものをあなたはこの前も説明をされておる。しかし、漁業法七十四条というものは、一体どういう性格であるのか。「(漁業監督公務員)」「第七十四条1主務大臣又は都道府県知事は、所部の職員の中から漁業監督官又は漁業監督吏員を命じ、漁業に関する法令の励行に関する事務をつかさどらせる。」「2漁業監督官及び漁業監督吏員の資格について必要な事項は、命令で定める。」「3漁業監督官又は漁業監督吏員は、必要があると認めるときは、漁場、船舶、事業場、事務所、倉庫等に臨んでその状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、又は関係者に対し質問をすることができる。」「4漁業監督官又は漁業監督吏員がその職務を行う場合には、その身分を証明する証票を携帯し、要求があるときはこれを呈示しなければならない。」「5漁業監督官及び漁業監督吏員であってその所属する官公署の長がその者の主たる勤務地を管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検事正と協議をして指名したものは、漁業に関する罪に関し、刑事訴訟法の規定による司法警察員として職務を行う。」、こういう規定があるわけです。この規定について第三項「漁業監督官又は漁業監督吏員は、必要があると認めるときは、漁場、船舶、事業場、事務所、倉庫等に臨んでその状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、又は関係者に対し質問をすることができる。」この漁業監督公務員の任務は一体何か、この点を前に質問いたしたわけであります。この漁業法が新しく制定をされてからいろいろなむずかしい解釈はあろうけれども、やはりむずかしい解釈もわかりやすく漁民に教えていく、こういうことが私は行政を担当する公務員の仕事ではないか、こういうことを申し上げているわけです。この漁業法第七十四条というものはとう理解をされておるのか、この点についていま一度聞いておきたい。
#256
○政府委員(高橋泰彦君) 漁業法第七十四条の「(漁業監督公務員)、」ここに関する規定でございまするが、ここに漁業というのは、これは申し上げるまでもなく、漁業法の第二条の(定義)によるわけでございまして、これを読みますと、「この法律において「漁業」とは、水産動植物の採捕又は養殖の事業をいう。」ということでございます。従いまして、この第七十四条に関する権限は、いずれも漁業法の中でいろいろと規定しておりまする漁業取り締まり即ち免許あるいは許可等の違反、それから禁漁具、禁漁期等の取り締まりその他漁業の採捕に関する取り締まりをなすべき漁業監督公務員の規定でございます。従いまして、主として公共の用に供する水面すなわち海の上での漁業の採捕上の違反その他につきましての取り締まりの公務員は、この第七十四条による漁業監督公務員がこれを行なうというのが、この七十四条の趣旨と解しておる次第でございます。
#257
○相澤重明君 ですから、漁業法の第一条は、漁業の民主化を目的としている。漁業法の第二条の定義は、「「漁業」とは、水産動植物の採捕又は養殖の事業」、「「漁業者」とは、漁業を営む者」をいう、「「漁業従事者」とは、漁業者のために水産動植物の採捕又は養殖に従事する者をいう。」という定義である。そうですね。従って、この漁業に従事する者についての問題については、いわゆる公務員としての監督上の問題はある。七十四条が、その公務員の監督権の問題です。それは、今言った、漁業を行なう――漁業とは何だ、その定義を第二条は言っておる。そして、その定義というものは、「「漁業」とは、水産動植物の採捕又は養殖の事業」、あるいは「「漁業者」とは、漁業を営む者」、「「漁業従事者」とは、漁業者のために水産動植物の採捕又は養殖に従事する者」、だから、漁業を行なう者は、遠洋に出ようと、近海におろうと、この法律の適用を受けるわけです。漁業従事者とは何だ、この定義がうたってある。従って、こういう漁業の定義というものがあって、法律がここから出ておる。そうして、この法律のもとに、間違いがあってはならないから、それの間違いがあった場合には、こういう取り締まりをいたしますよと、その取り締まりをする場合には、公務員としての資格、権限というものはどうなんだ、これは七十四条の問題なんです。そういうことからいけば、不正がある、あるいは疑惑がある、こういうことになれば、監督官庁というものは当然この法律に基づいた処置をしなければならぬ、これが私は監督官庁の立場だと思う。ただし、必ずしも不正であるか不正でないかということは、これは調べてみなければわからない。単に一人の人の言うことを聞いただけでは、これは私は問題にならぬと思う。そういう意味で、いわゆる法律をいかに監督、指導していくか、そうして漁業の民主化を行なうかということが、この本法の制定の最も大きなゆえんである。こういうことを忘れては私はいけないと思う。ですから、昭和二十四年にこの法律が改正をされるにあたって、いわゆる明治時代からの封建性の強いこの漁村の民主化のために、この法律というものはできておる。こういう意味からいけば、七十四条の問題は、いわゆる公務員としての監督上の立場、しかし、これを決して無理をしてはいけない、いわゆる権力を単に振ってはいけない。こういうことで、いわゆるどういう証明を持っておるのか、こういうことで規制をしておるわけです。そういう意味で、この真鶴の問題が提起された以上、やはりあなた方としては一応調査をする必要がある、その調査の結果、この資料というものを私は提出されたと、こう見ておるわけです。ですから、そういう面について、私の申し上げたことが違うのか、それとも、あなたはこの七十四条の解釈というものを独自の解釈をされるのか、これは相当の私は問題になろうと思う。法律でありますから、法律に二色の読み方はない。漁業法第一条、これは目的である。第二条、これは定義である。これから基づいて各条文というものは制定をされておる。こういうことをよく考えていただきたいと思う。きょうは、しかし時間がないから、それ以上のことを申し上げませんけれども、先ほど申し上げた資料を一つ提出していただくように、委員長から要請をしていただきたいと思います。それで私は終わります。
#258
○委員長(佐藤芳男君) 相澤委員より御要求のありました、運輸省、それから水産庁に対する資料につきましては、できる限りすみやかに提出されることを望みます。
#259
○政府委員(中道峰夫君) 承知いたしました。
#260
○説明員(上滝みのと君) 承知いたしましたが、ただ一点先生にお尋をしておきたいのでございますが、先生から数字につきまして、水産庁の資料に一万三千六百二十三という数字があるとおっしゃったのですが、その数字は実は私も出していないので、どこに書いてあるのかちょっとお教え願います。一万三千六百九でいつも出していたと思うのです。
#261
○相澤重明君 こういうことです。三月九日の資料の七ページの第八項に、「三十五年度業務報告書に記載した「三十五年三月二十三日における大漁(約一万二千尾)」は4の小計分であって現物支給分千六百二十三木については組合の売り上げに計上されていないので除外されている」と、こうなっている。
#262
○説明員(上滝みのと君) わかりました。これは、4の小計の約一万二千尾というのは、前のページの五ページの上から三番目に一万一千九百八十六本という数字がございます。この一万一千九百八十六本というのを、たまたま業務報告書でまとめて一万二千としておるだけでございまして、こちらとしては一万三千六百九本で、その約という一万二千尾の差でございまして、水産庁としては一万三千六百九本という以外の数字は出したつもりはございません。
#263
○委員長(佐藤芳男君) なお、建設省所管の要求書類につきましては、委員長において適当に取り計らいます。
#264
○相澤重明君 ですから、私の申し上げたのは、政府が出す資料ですから、ページをあけたら、今言った算術計算をしてみると、違う数字であってはいけないから、同じ数字を出されるなら一万三千六百九本というようにしてもらいたかったわけです。最初は一万一千九百八十六本で、次は一万二千尾と千六百二十三本を足せば一万三千六百二十三本ということになってしまう。それだから、その前のあなたの小計部分はこうだと、小計部分にこの千六百二十三本を足して一万三千六百九本と、こうしてもらえば、前の資料とちっとも違わないわけです。そのことを言っておるのです。
#265
○説明員(上滝みのと君) 四ページの下から四行目をごらんいただくとわかるのでありますが、はっきり一万三千六百九本と書いてあります。
#266
○委員長(佐藤芳男君) 別に御質疑はございませんか。別に御発言もなければ本件についての質疑はこの程度で終了いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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