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1960/05/17 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第26号
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1960/05/17 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第26号

#1
第038回国会 決算委員会 第26号
昭和三十六年五月十七日(水曜日)
   午前十時五十六分開会
   ―――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     佐藤 芳男君
   理 事
           岡村文四郎君
           鳥畠徳次郎君
           仲原 善一君
           野上  進君
           相澤 重明君
           北條 雋八君
   委 員
           川上 為治君
           上林 忠次君
           木内 四郎君
           小林 武治君
           田中 清一君
           谷口 慶吉君
           野本 品吉君
           林田 正治君
           増原 恵吉君
           谷村 貞治君
           大倉 精一君
           大森 創造君
           木下 友敬君
           北村  暢君
           武内 五郎君
           千葉千代世君
           奥 むめお君
  政府委員
   内閣参事官兼内
   閣総理大臣官房
   会計課長    小林 忠雄君
   警察庁長官官房
   長       宮地 直邦君
   皇室経済主管  小畑  忠君
   北海道開発庁
   主幹      角  政也君
   調達庁総務部会
   計課長     鐘江 士郎君
   法務大臣官房経
   理部長     近藤 忠雄君
   外務政務次官  津島 文治君
   外務大臣官房長 湯川 盛夫君
   大蔵政務次官  田中 茂穂君
   大蔵大臣官房会
   計課長     磯江 重泰君
   文部大臣官房会
   計課長     安嶋  彌君
   厚生大臣官房会
   計課長     熊崎 正夫君
   農林大臣官房会
   計課長     日比野健兒君
   通商産業大臣官
   房会計課長   井上  猛君
   運輸大臣官房会
   計課長     原山 亮三君
   郵政省電波監理
   局長      西崎 太郎君
   労働大臣官房会
   計課長     和田 勝美君
   建設大臣官房会
   計課長     三橋 信一君
   自治大臣官房会
   計課長     中西 陽一君
  説明員
   外務大臣官房会
   計課長補佐   前田 正裕君
   大蔵省主計局総
   務課長     大村 筆雄君
   最高裁判所事務
   総局経理局主計
   課長      田宮 重男君
   ―――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和三十四年度一般会計予備費使用
 総調書(その2)(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和三十四年度特別会計予備費使用
 総調書(その2)(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和三十四年度特別会計予算総則第
 十四条に基づく使用総調書(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和三十四年度特別会計予算総則第
 十五条に基づく使用総調書(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和三十五年度一般会計予備費使用
 総調書(その1)(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和三十五年度特別会計予備費使用
 総調書(その1)(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和三十五年度特別会計予算総則第
 十一条に基づく使用総調書(その1)
 (内閣提出、衆議院送付)
   ―――――――――――
#2
○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を開会いたします。
 昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)外六件を一括して議題といたします。
 各件については、前回の委員会で提案理由の説明を聴取しておりますので、本日は直ちに質疑を行ないます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#3
○相澤重明君 予備費全般についての討論採決に入る前に、若干の質疑を行なっておきたいと思うのであります。
 そこで、この昭和三十四年度の一般会計予備費使用額のうちの外務省関係の安保条約署名のための全権団派遣等に必要な経費、これは最終的に幾らかかっているのか、この点を政府から一つ御説明をいただきたいわけです。
#4
○説明員(前田正裕君) 最終的には支出済歳出額は合計一千七百七十一万一千六百五十七円でございます。
#5
○相澤重明君 政府が安保条約署名のための全権団派遣等に必要な経費を衆議院で御説明をしたときには、そういう額ではなかったと思うのですが、衆議院の説明のときのは幾らに御説明をしておりましたか。
#6
○説明員(前田正裕君) 私、会計課長の代理といたしまして、きょう初めて参ったのですが、衆議院で私が説明した記憶はございませんし、いつどなたが、どういう数字を説明されたか、私存じませんが……。
#7
○相澤重明君 一体この者は何ですか。政府委員ですか。それとも政府のどういう立場で、委員長、私の大蔵大臣なりあるいは外務大臣なりに質問しておることに対する説明をしたのですか。私は、やはり少なくとも決算委員会における質疑は、大臣が当然当たるべきであるし、大臣がおらぬときには、政府委員として任命された者が、これはやはり答弁をすべきだと思う。しかも今の課長の説明は、私はそういうことを説明したこともなければ聞いたこともない、そういうふざけた答弁を当委員会にするなんということは、いわゆる委員会の権威の問題です。私はとの点は納得できません。今のようなことでは決算委員会の議事を進めるわけにはいかぬから、委員長に休憩を要求して、理事会を開くよう進めてもらいたい。委員長、これは私は、今のような政府の、少なくとも政府委員であるならば、特に政府委員の名前をあげてもらいたい。そうして、だれが一体政府委員で、当常任委員会における説明者であるのか、その説明者であるという証明がなければ、これは私はできない。しかも国会における答弁が、私ども野党が少数といえども、国会運営については民主的に行なってもらいたい。衆議院で、だれが答弁したのか、わしは答弁したことはない、聞いたこともない、こういうふざけた答弁の仕方があるか。これは私は委員会の審議に入る事前の問題として、委員長に休憩を要求いたします。
#8
○委員長(佐藤芳男君) 私からお答えいたしますが、ただいまの答弁の衝に当たられた方は、外務省の前田会計課長代理でございます。なお、決算委員会のこうした際における前例は、大蔵省は大臣、または政務次官、他の省は大体会計課長という先例に相なっておりますので、さよう委員長において事前に取り計らった次第でございます。ところが外務省におきましては、会計課長が病気のために欠席をいたしておりますので、その代理として答弁者を送られた次第でございますことを、一応経過を御了承願いたいと思うのでございます。
#9
○相澤重明君 経過は、委員長の努力されていることについては、私は何も委員長に注文をつけているわけじゃない。しかし少なくとも、答弁に立った者が、そういうような態度をとるということは、これはもう委員会軽視もははなだしい、従って委員長のせっかくの好意というものは、実は議会運営に対する基本的な態度というものを無視されておるから、そういうことになる。だから委員長が、当然政府委員を出席をさして答弁をさすべきものが、政府委員が、やはり四の五の理屈を言って出てこない。こういうところが、従来の関係大臣も出てこなければ、やはりそういう政府委員も出てこないという最も端的なあり方が、きょうのこの委員会の現われだと思う。委員長が公正な立場で、今までせっかく努力されてきたものが、きょう予備費の採決にあたって全く、功を欠くようなことになってしまった。まことに残念だと私は思うのです。そこで、しかし残念であっても、この議院の運営のあり方としては私は了承できません。従って、休憩を要求いたしまして、委員長、理事の打合会をやらしてもらいたい。
#10
○委員長(佐藤芳男君) ただいま相澤君より、暫時休憩の動議が提出をされておりますが、この動議に対して委員長といたしましては、十一時ちょっと過ぎに予鈴が鳴るということに相なっておりまするから、ここで暫時休憩をいたしまして、そうして本会議終了後、と申しましても、所要時間二、三十分と思いますけれども、午後一時に再開をいたす。なお、ただいま相澤君の御発言の趣旨をくみまして、外務省に対しましては、適当なる者が出席をするように取り計らいたいと思います。さよう御了承願いたいと思います。御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(佐藤芳男君) では、暫時休憩いたします。
   午前十一時五分休憩
   ―――――――――――
   午後一時三十一分開会
#12
○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を再開いたします。
 午前に引き続き昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)外六件の質疑を行ないます。
#13
○相澤重明君 午前に引き続いて、若干の御質問を行ないたいと思います。
 まず、外務省にお尋ねをするわけでありますが、午前中、外務省の政府委員の出席のできなかった理由を一つ、先に御答弁いただきたい。
#14
○政府委員(湯川盛夫君) 政府委員の会計課長が出席すると一番適当であったのでございますが、一カ月ほど前から胃かいまうで休んでおりますので、会計課長の代理が出席をいたしました。私はまた、予算委員会の方へ参りましたので行かれませんでした。
#15
○相澤重明君 今の官房長の答弁ですと、参議院の決算委員会の予備費使用についての採決の前に質疑があるのに、政府、外務省の考え方は、政府委員としては会計課長を国会に答弁をさせるという態度である、こういう私は、今印象を受けた。こういう態度が大体外務省はけしからぬ。少なくとも外務大臣なり、あるいは次官なり、また少なくとも大臣がどうしても出られぬ場合には、これは政府委員の任命されている者が全員が出てくべきが当然である。しかるに、この予算委員会があれば、もちろん私どもは予算委員会を欠席してでもというようなことを言っておりません。けれども、今の説明を聞いても、これは会計課長を最初から答弁に立たせよう、こういう、今私は考えではないかということがうかがわれるのです。外務省の、一体国会に対する、特に決算委員会に対する態度というものは、何だ。これを一つ次官なり大臣から私は求めたいと思う。それが答弁がない以上は、国会軽視をされてまで、私ども国会議員が、その予備費使用について討論採決を行なおうとするものが、できないと思う。政府は、何のために政府委員というものを任命をしているかということに私はなってくると思う。政府の態度というものになる。こういうことで、私は、まず委員長から外務省に、この国会に対する予算の説明なり、あるいは予備費使用についての承認を求める案件として、今提案をされている以上、なぜ政府委員は出席をしないのか。しかも政府委員として任命をしている会計課長であっても、会計課長が最高の責任者ではない。こういうふざけた態度が私はけしからぬ。こういう点で、まずその大臣なり、あるいは大臣にかわる次官として責任ある答弁を私は求めたいと思う。
#16
○委員長(佐藤芳男君) 委員長より、ただいまの相澤君の御所見につきまして、委員長が政府委員の出席を求めたことと関連がありまするので、一応私よりその事情を明らかにいたしたいと存じます。
 午前中の会議にも、私から申し上げましたように、予備費の審査の場合におきましては、大蔵省は大臣または政務次官、その他の省につきましては会計課長の出席を求めることが、従来の慣例と相なっておりましたので、委員長は慣例に基づきまして、処置をいたした次第でございまして、従って、外務省が会計課長を出席せしむるということは当然であったのでございます。ところが、会計課長が出席されませんで、その代理者が出席をいたしたことは、きわめて遺憾に存ずる次第でございまして、従って、休憩中に委員長より手配をいたしまして、政務次官並びに官房長の出席を求めた次第でございまするので、この点、委員長のとりました措置と、ただいま相澤君の御意見との関連がございますので、一応私より以上、所見を明らかにしておくところでございます。
#17
○政府委員(津島文治君) ただいまのお話は、まことにごもっともでございます。こういう事態になりましたことに対しまして、はなはだ私といたしましても責任を感じまして遺憾に存ずるのであります。ただきょうは、大臣がこちらの本会議に御出席になっておったのであります。私はまた、衆議院の委員会に出席をいたしておりました。衆議院の委員会の方も、いろいろと急いで決議をいたしていただかなければならない重要な問題がたくさんあるのであります。衆議院の方で決議をしないというと、参議院の方の委員会が手もあくというような、そういう差し迫っておるときであります。それで、その方も非常に重要と思いまして、私がそちらへ出ておったような次第でございます。
 ところが、こちらの決算の方は非常に外務省の方が手薄になったのでございます。それを午前にお聞きいたしまして、これは非常に相済まないことになったと、こう思いまして、重々恐縮に存じたような次第でございます。決して、こちらを軽視をするというようなことは考えていないことでございますので、この点を、よろしく御了察を下されたいと存ずるのであります。また今後におきましても、ただいまのお話の点につきましては、重々外務省といたしましても心がけまして、こういうような不体裁なととが二度とないようにいたしたい、かように考える次第であります。
#18
○相澤重明君 政務次官、私は、きょうは予備費の討論、採決をやろうということですから、そう時間はかからぬと思っておった。従って、参議院の決算委員会は、きょうは午前中で、大体、本会議が始まるまでには終わりたいと思っておった。しかし、少なくとも国の予備費をきめるわけでありますから、関係の政府の大臣なり、次官なり、政府委員というものは、当然出席してしかるべきなんですね。まあしかし、これは従来の慣例もあるから、私どもも話さえわかれば、私は、そんなに無理なことを言うわけではない。しかし、午前中の速記録を次官読んでごらんなさい、速記録を。何と、会計課長代理は説明をしているか。私が、三十四年度一般会計予備費使用額の中で、外務省の安保条約署名のための全権団派遣等に必要な経費の最終的な総額は幾らか、こういう質問をした。ところがそれ対して、千七百七十一万千六百五十七円、という答弁をした。しかし、それでは衆議院の説明と違いませんかと、こう言ったときに、私は衆議院に出ておりません、だれからそういうことを聞いたか、という居直った答弁なんです。こんなふざけた答弁があるか。こういうのが、国会軽視でなくて何の軽視なんだ。私は衆議院にも行ったことはありません、そういう答弁をしたこともありません、あなた、どこから聞いた――逆襲だよ、これは。国会議員に対する侮辱だよ、これは。そんな者は何だ。そんな説明員というものがあるか。外務省というのは何だ。だから、私どもが各国を回って、大使館、公使館を回ったって、日本の態度というのは何だ。ことごとに日本の大公使なんというものは、各国からあまりよく言われていないじゃないか。私は、一昨年、ここにいる野本君と一緒に、東南アジアを回ってきた。そのときいろいろ話をした。そういう外務省の役人の態度がけしからぬ、態度が。それを私は言っている。姿勢を言っているんです。だから、私は、せっかく委員長が、いわゆるきょうのこの決算委員会に、政府委員の答弁をさせようといって努力をして、出てきたことはけっこうですよ。けれども、少なくとも説明員が――何にも知らない者を説明員に出して、どうなりますか。外務省が、何にも説明のできない人をもってきて何になりますか。私は、こういうことでは、いかに衆参両院の国会の中で、参議院は、二院制で若干政府の立場から違うかもしらぬけれども、われわれ国会議員としては、そんな者の言うことは聞けないです。ここに、私が文句を言っているところがあるわけだ。
 だから、私は政務次官に、ここに与党の諸君もみんないるのだから、午前中に説明員が答弁したことを速記録を調べて読んでもらいたい。どれくらい国会に対する認識不足であるかということが、はっきりする。こういうところに、たとえば今の韓国の問題が出ても、外務省の認識の甘さというものが出ているんだよ。新聞記者に笑われているじゃないか。私は、こういう取り扱い方がよくないということを言っているのであって、何も決して、政府が衆議院の予算委員会に御出席するなり、あるいは私どもの本会議なり、関係の常任委員会に出ている者を、その一人のからだを、ここに無理に持ってといとは言いません。それほど常識を持っていない者は参議院にはおりませんよ。けれども、少なくともぜひ討論採決をやろうという、しかも、なるべく早めに終わって、本会議に出なくちゃというので、お互いに私どもの間で話し合ってきた。それに対する答弁が、そういうものだから、私は、かちんと来た。ふざけたことを言うな、こういうのが、私の率直な意見ですよ。いかがです、次官。
#19
○政府委員(津島文治君) 私どもが、こちらに出られなかった事情につきましては、御了解を下さいましてありがたく存ずるのでありますが、ただいまの説明員の態度につきましては、お話を承りますと、私といたしましても、まことに遺憾の点があるように思われるのであります。こういうことは、ほんとうに注意をしなければ、ほんとうに外務省が、国会の諸先生の御協力を得る上におきまして非常に不都合な点が出て参ることと思うのでございます。
 従いまして、ただいまお話がありましたこれを機会にいたしまして、外務省には幹部が集合する二つの会合がございます。一つは、大臣が出席になります幹部連絡会議、もう一つは官房長もしくは事務次官が主として当たられます幹部会、こういう会合があるのであります。私も、それへは出席をしておりますので、きょうの模様は、十分にその両方の集会で申し上げまして、今後、外務省におきましては、かかることのないように一生懸命いたしたい、かように考えるのでございます。従いまして、今回のところは、何ぶん一つ御寛大にお取り上げ下さるようにお願いを申し上げる次第であります。
#20
○北村暢君 相澤君から言われているからいいのですが、政務次官が、そういうふうに答えられて、その点は、それでいいと思うのです。ただ、官房長が見えておりますからね。官房長は、外務省の国会係なんですから、官房長に、私はちょっと言っておきたいと思うのですが、外務省というところは、えらい人の非常に多いところです。参事官も、全省の半分ぐらいは外務省が持っておる。従って、政府委員も一人ではないはずです。外務省の政府委員、一体何名おる。とにかく会計課長が出れないということであれば、当然それにかわった政府委員が出てくるべきである。そして関係のない政府委員でも出て、そして説明員として、会計課長代理をこまかい点について説明させる、こういう態度であるならば、わかるのですけれども、政府委員は一切出ないで、しかも一人ではないはずだ。にもかかわらず、何ら国会に責任のない会計課長代理だなんという者を――代理というけれども、代理というのは、命令か何かしていなければ代理というはずがない。代理でないでしょう、おそらくこれは。会計課長が病気で代理を任命してある人なのかどうなのか。そういう人ではないだろうと思う。でありますから、委員長が、代理代理と言われるけれども、代理という言葉は、そう簡単に使える言葉じゃない。従って、これは何ら国会に責任の持てない人、一般の公務員が、国会へ来て勝手なことを答弁されるということになるわけです。そういうことは、あり得べからざることなんです。
 従って、この点については、外務省の国会に対する態度、しかも、それを指導しておる官房長として、官房長の意見を一つ……。政務次官は、これは国会が終われば、やめちゃうのであれでしょう、官房長一つ、しっかりこの点を答弁していただきたい。
#21
○政府委員(湯川盛夫君) ただいまのお話を伺いまして、確かに私どもの方にも、いろいろ手落ちがあったことを認めます。政府委員は、いろいろほかにおりますが、予算、会計のことの責任者としては、会計課長がその責任者となり、政府委員になっております。全然関係のない政府委員では、よくわからない。また、いろいろほかの委員会毛同時に開かれておりますので、まあそっちへ出ておったような次第でございます。しかしお話の御趣旨は、ごもっともな点がございますので、今後は、十分注意して参りたいと存じております。
#22
○北村暢君 今の、おっしゃることは、ごもっともなような点もあるように思いますなんていうことは、大体あなたのその精神がよくないよ。そういう形で、この国会に出るというのはけしからぬですよ。だから私は、きょう出た会計課長代理というのは、あなたのところは代理として辞令か何か出しておるのですか。それから、政府委員は何名おるのですか。
#23
○政府委員(湯川盛夫君) ただいまお尋ねの、会計課長の代理という辞令を出しておるかという点、これは出しておりません。今、会計の首席事務官でございまして、実際上、会計課長の次の仕事をしておるのでございますが、会計課長は病気で入院中でございますので、事実上代理をしておるというわけでございます。政府委員の数は何名かという点は、十二名政府委員がおります。
#24
○相澤重明君 今のこれは、あとそう深追いしたって、のらくら談義になるから言いませんが、少なくとも綱紀について正すところは正さなければ、これは私はいかぬと思うのですよ。ですから国会というものは、適当にその場さえ答弁が終わってしまえばいいという、もし安易な考えが外務省の中にあるとすれば、私は、その姿勢を直してもらいたい。
 そこで北村委員が、一体会計課長代理というのは、職制上そういう制度があって任命をしておる、こういうことであるかどうかということを尋ねたわけですが、発令はしていないが首席事務官で、結局は実質上会計課長の代理をしておると、こういうことです。それは法律上の問題や国会におけるいわゆる政府委員任命の問題から考えていって適当であるかないかということは、すぐ答えが出てしまう。ここに官紀の問題があるわけです。だから私は、そういう点は、おそらく次官も御出席で、先ほどの御答弁があったから直すものだと思いますが、今後そういうことでは、われわれは許しませんよ。そういうような態度だったら、何も政府委員を任命する必要もなければ、国会に大臣がわざわざ出てきて説明する必要もない、国会議員も出なくてもいいということになるんだ。国会軽視もはなはだしい。いかに政府が、国会できまったことを行政府としてやれといったところで、そういうような態度では、行政を破壊することになる。そういうことでは、私どもとしては今の点については、これは了承できないから、それは後刻直してもらう。そういう考え方を直してもらう。これを第一に、私としては要望しておきます。
 そこで具体的な質問に入りたいと思うのです。午前中、外務省の安保条約署名のための全権団派遣等に必要な経費は、一千七百七十一万一千六百五十七円という答弁をいただいておる。この内訳は、どういうふうになっておるのか、こういうことを一つ説明をしてもらいたい。
#25
○政府委員(湯川盛夫君) お答えいたします。
 先ほど午前中の会議で、安保条約全権団の派遣経費として最終的に幾ら支出したかという御質問に対して、外務省の説明員から一千七百七十一万一千六百五十七円というお答えをしたのでございますが、その際、これは衆議院の決算委員会の数字と違っていると、それで、それは衆議院の決算委員会の方の報告は、だれがしたのかというお尋ねで、これは取り調べましたところ、大蔵省の主計局長が、この全権団派遣の予備費使用額というのは、一千八百三十六万三千円であるという答弁をいたしております。その通りでありまして、一千七百七十一万一千六百五十七円という、けさほど外務省の説明員のお答えしましたのは、その支出済の歳出額が最終的に幾らであったかと、こういうふうに御質問の趣旨を誤解しましてお答えしたのでございます。予備費使用額ということであれば、一千八百三十六万三千円という数字が正しいのであります。
 その内訳としましては、予備費使用額の方で申しますと、外国旅費と庁費二つになっておりまして、外国旅費は一千九十一万一千円、庁費として七百四十五万二千円というふうになっておりますが、けさほどの数字の支出済歳出額の方で申しますと、外国旅費としては一千六十七万九千六百六十円、庁費として七百三万一千九百九十七円というふうな内訳になっております。
#26
○相澤重明君 今の官房長の答弁は、衆議院で説明されたことがある、衆議院で説明された答弁を、今している。けさほど私の質問したのは、いわゆる全権団を署名のために派遣した費用は、最終的に幾らか、予備費の承認を求めるのは幾らかという質問なんです。ところが一千七百七十一万一千六百五十七円、だから、これは修正さるべきだ、けさの答弁からいえば、修正をされるべきだということの意見になる。今の官房長からいえば、衆議院と同じでございますという答弁、私は、少なくとも国会における説明が、午前中の説明が、予備費の使用承認についての私は説明を求めているわけだ。そうすると、この国会法に基づき政府は手続をとって出した。私どもが、衆議院を何にも知らなければ、ああそうかな、うまい話をしているなというだけなんだ。しかし全部調べておるから、そういうことを聞いたら、まるっきり違う答弁なんだ。これはせっかく午後、官房長が出たけれども、どうです、与党の皆さんも、午前中のことを聞いておるのだから、こういう予備費の、いわゆる使用承認について、政府の態度が、特に外務省の、そういう説明員が誤解をしたというようなことでは、私は承認できない。
 とれは私は、やはり率直にこういうふうに政府は出しておるのですからね。この内訳を、私は説明をしてもらいたかった。だから、衆議院に一体だれが行ったのか、こういって聞いておる。衆議院で言ったのはどうなのか、参議院というものを全く軽視しているから、こういう答弁になる。これは委員長、どうですか。与党の皆さんも、全くこれは頭をかかえる問題だと思う。政府の、こういうような答弁の仕方が、私はいわゆる国会を軽視するということだということを言っておる。まあせっかく官房長が衆議院と同じような答弁をされ、政府刊行物と同じようなことを私どもに説明をしたから、私は納得しますよ。納得をするけれども、そういう態度が、僕はけしからぬと言うのだ。これはほんとうに怒り心頭に発するよ。ここにおる参議院の与党であれ野党であれ国会議員が、午前中の説明を聞いて、午後の説明と違うでしょう、現実に。ただそれは言いのがれをして、解釈上誤解をしたようでありますという、まあ答弁として、これは言っていることなんだ、こういう形が、私はやっぱり衆議院と参議院との国会審議の模様が、どうしても政府が二院制というものを、参議院の方を軽視をする、こういうところに出てくるのじゃないか、こう思うのです。
 ですから、今の説明は了といたしましても、そういう基本態度というものを、私はいま一度政務次官からお答えをいただきたい。
#27
○政府委員(津島文治君) 国会は、申し上げるまでもなく二院からなっておるのであります。従いまして、その間に私は法律などの方からいえば、あるいは違う面もあるかもしれませんが、政治的に考えまして、決して二院に差をつけて考うべきものではない、固くさように信じておるような次第でございます。
 従いまして、私は自分の気持からいいますというと、今日までも、決して区別をしたり差別をしたりして考えたことはないのであります。ただいまのお話は、しかし役所の者にとりましては、非常によいお話でございまして、ほんとうにただいまのお話は、十分肝に銘じまして、今後参議院に臨むべきものである、かように考えます。
#28
○相澤重明君 私どもは、新安保条約に反対をし、国会運営の中で、多数の民主主義の原則で意見は違ったのでありますけれども、しかし、少なくとも国家の予算を執行する場合の行政府のあり方としては、特にそれを具体的に各省庁で執行する場合は、きわめて私は厳正を要すると思う。幾ら多数党の内閣を持っているといえども、税金というものは国民の納めるものである。従って、その使用方については最も適正でなければならない、厳正でなくちゃならぬというところに、国のいわゆる会計上の問題としては、決算委員会が重要な私は任務を持つものだと思うのです。そういう意味で私は別にこまかいところを突っ込んで喜んでいる、そういう気持ではないけれども、その考え方が、国民の税金というものが、いかに正しく使われ、そうして国のためになるかというところを執行の跡を振り返って、私どもは決算をいたしているのでありますから、そういう点については、今の次官の御答弁について、私は了承いたしました。
 そこで、本日の昭和三十四年度の(その2)の予備費の使用の承認方についての項の外務省の提案されているものについては千八百三十六万三千円、予備費については、そういう提案と了承をしてよろしい、こういうことかどうかいま一度念を押しておきたい。午前中の千七百七十一万一千六百五十七円ということであると、これは、それだけを使ったのだ、ということであれば、それだけで私は訂正をしてもらいたい。しかし衆議院と参議院に出された政府の提案が、今官房長の提案したようなことであるから、私はそう理解しているのだが、午前中との解釈の誤解だというようなことでは、これは私は了承できませんよ。
 従って、予備費使用についての承認方の金額というものは千八百三十六万三千円である、こういう提案であるということを再確認してもらいたい、こういうことで、答弁をいただけるならば、議事を進めていくが、さもなければ、これは議事は進まぬ、こういうことを再度御答弁願います。
#29
○政府委員(湯川盛夫君) お答えします。先ほど私の説明が十分でございませんでしたが、この予備費使用額として承認を求めている金額は千八百三十六万三千円でございます。
#30
○相澤重明君 それでは、昭和三十四年度外務省所管予備費使用調書の、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約署名のための全権団派遣等に必要な経費千八百三十六万三千円、私は、これはその通りの提案であると、こう理解をいたします。
 そこで、このくらいで終わりたいのだが、どうもなかなか終わる気になれない。そこで少し聞きますが、幾人このときに出席したのか、それから日程はどういうふうになって使ったのか、食費まで含んで説明をしてもらいたい。
#31
○政府委員(湯川盛夫君) お答えいたします。安保条約調印の日本全権団、これは全権、顧問、随員というふうになっておりますが、全権は五人……。
#32
○相澤重明君 もう少し大きい声で。
#33
○政府委員(湯川盛夫君) 全権は五人、そのうち在米の朝海大使、これは向こうにおって加わったわけでございます。それから顧問が三人、随員として参加された方が二十一人、そういうふうになっております。
 日程は、一月の十六口に東京を出発しまして、ワシントンに翌十七日に到着、それから結局十八日からいろいろな催しがありまして、ワシントンをば二十一日に出発、一月の二十四日に東京に帰っておられます。
#34
○相澤重明君 答弁、残っていますね。
#35
○政府委員(湯川盛夫君) 食費の点が、お尋ねがございましたが、これは一行が数が多いのと、またいろいろな催しなどがございまして、必ずしも全部同じ行動をとられたわけでもございませんので、調べまして、後ほど報告させていただきたいと思います。
#36
○相澤重明君 私のお尋ねしたいのは、総員で二十九人、在米の朝海大使まで含んで、多くの人が参加をされたわけでありますが、実際にこの経費では少ないのじゃないかという心配も逆にある。ですから、ずいぶん節約をしたものだという見方もある、あるいは全権団の中で、あまり向こうに長くいなかったから、そういう経費で節約ができたという見方もある、なかなかよくわからね。一般の国民は、どのくらいの経費を使ったかという点について、やはりかなりかかっておるだろうと思っておってもわからぬ。
 そこで今のようなスケジュールなり、あるいは人数なり、使ったことについて、国会議員くらいは知っておく必要があるだろうと思ってお尋ねしたわけです。食費が幾らというところまでいくと、トーストが幾らミルクが幾らということになると、大へんなことになるだろう。しかし外務省の態度が、どうもあまり国会にはこまかい答弁をしなくても、まあ大体通ってしまうだろうという、甘い考えを持っておるのじゃないかという気がするわけです。
 ですから、それならばお尋ねをしようということになる。私どもは、やはり調査をする以上は、幾らでも聞くことがあるわけです。納得するまで聞きたいわけです。そうすると、きょう一日やっても外務省の問題終わらぬと思うのですよ、率直に言って。だからそういうことで時間をあまりとることも好ましい問題ではありませんから、いずれ三十四年度の決算の中で、また外務省は、特別にやります。ゆっくり一つ聞かしていただきましょう、外務省だけは。そういうことで、本来は、ここで聞くのもいいのですが、せっかくあなた方も調べてお答えをするというのですから、一人々々の使った金額、どこへ泊ったか、どこで食ったか、そういうことまで調べて報告して下さい。三十四年度の中で、ゆっくりやります。
 そういうととで、きょうは外務省の、この項について、私は質問を終わります。そういうことを要望しておきます。委員長、資料出させて下さい。確認しておいて下さい。
#37
○委員長(佐藤芳男君) ただいま相澤君より要求のありました資料につきましては、三十四年度の決算審査のころ合いまでに、できる限り詳細に資料を提出あらんことを要求します。
#38
○大森創造君 安保のときの捜査費用と、それから三池に対する捜査費用、とれおもなるところ幾ら使っていますか。
#39
○政府委員(宮地直邦君) お答え申し上げます。三池並びに安保改定の警備の実施に要する経費といたしましては、三回にわたりまして、すなわち昨年六月十四日、六月二十八日、九月二十七日、三回にわたりまして予備費使用の閣議決定を見たのでありまして、その総額は五億四千九百二十六万一千円になっておりますが、今のお尋ねの捜査費は、この中には含んでおりません。ただ活動旅費は、とのうち三億六千七百万円、合計になっておる次第でございます。
#40
○大森創造君 三池と両方分けることできませんか。
#41
○政府委員(宮地直邦君) その総計を分けて申しますというと、三池争議の警備にあたりまして必要な経費が二億五千四百万円、安保につきましては二億九千四百万円、こうなっておる次第でございます。
#42
○大森創造君 そとで、今こういう予備費の項でもって措置をするということになりますというと、われわれにとっても方法がないのでありますが、さぞかし膨大なむだづかいがあったろうと私は想像する。いろいろ詳しいことをお尋ねしたいと思いますが、あとの祭りになりますから、ごく簡単に申し上げますが、一体動員人数は、三池の争議のときの動員人数はどのくらい、佐賀県警や熊本県警その他に応援を求めておりますが、その内訳を一つ発表願いたい。
#43
○政府委員(宮地直邦君) 三池関係につきましては、各県別の資料を手元にただいま持っておりませんけれども、合計五万九千、約六百の警察官が出動をいたしております。安保につきましては四十二万九千九百八十名の警察官が出動しておることになっております。
#44
○大森創造君 続いてお伺いしますが、佐賀県警ですね、一番この主力は、佐賀県警、熊本県警、そういうものの警察関係の費用が、県警の費用がオーバーするというか不足を来たしたので、これはこちらから、国警の費用を予備費にぶち込んだという形になっておりますが、その内訳はわかりますか。佐賀県、熊木県、大分県、地元の県警の費用が幾ら使っているか、それに対して、こちらから幾ら使っているか、合計して幾らか。県警の費用わかりませんか。
#45
○政府委員(宮地直邦君) 先ほどの御答弁で私がけたを間違えまして、三池関係で五万九千と申したかと思いますが、五十九万でございます。
 それからただいま県費をどれくらい使ったかというお尋ねでございますが、今まで私の方に入っている手元におきましては、福岡県におきまして総計六千五百万円、熊本県において二千八百万円の県会の議決を得ているという資料がございます。佐賀県警については資料が入っておりませんです。
#46
○大森創造君 それから自動車を百二十台買ったといういきさつは、どうなっておりますか。新規に購入したのですか。修繕費ですか。
#47
○政府委員(宮地直邦君) 第三回目の予備費支出におきまして百二十台分の予算の大型輸送車の購入費が認められましたので、これを購入いたしている次第でございます。
#48
○大森創造君 百二十台の自動車を新たに購入するということは、非常にえらいことだと私は思うのです。実際にこの騒動によって、自動車が絶対的に破損したのですか。修理をしたのですか。それとも、このことを――予備費で大まかに使いますから、こういう金は必ず大まかに使う。今から考えて、さぞかしむだな経費が多かったと思うのですが、この機会に、便乗的に新たに百二十台買っちゃったのと違いますか。
#49
○政府委員(宮地直邦君) 三池、安保を通じまして、自動車が相当損耗いたしました。と同時に、損耗いたしませんまでも、使用命数を短縮して考えなければならぬようた状態になりましたので、ここに百二十台分の損耗と及び緊急補充のために予備費を要求をいたしたのでございまして、決して、この際にどろなわ式に予算を使う、自動車を買うというようなことではございませんのです。
#50
○大森創造君 一年前のことで、しかも個々の問題について見てみるというと、相当問題があると思います。こういう予算の支出、執行は、相当むだ使いがありますが、あとの祭り。決算委員会の権限を、どの程度まで及ばせるかということもはなはだ疑問でございますが、私としては反対であります。百二十台の自動車購入ということも、現実にどこで何台修理を要するとか、安保闘争あるいは三池の労働争議によって、どれだけ破損したかということは、非常に今となっては疑問ございますが、当時地元の県の、いろいろな施設を使ったり、それから三井の、三井クラブの宿舎のようなものを提供されたり、雑多なものがございますが、個々の問題について、私の方でも資料ございませんので、これはあとで機会を得て、時間をかけてじっくり後刻検討したいと思います。私としましては、この問題については反対。
 以上で終わります。
#51
○相澤重明君 次に、大蔵省にお尋ねをしたいと思うのですが、この昭和三十四年度の予備費、昭和三十五年度の予備費、こういう点で、今これから討論採決をするわけですが、毎年度の一般会計予算の予備費の使用実績を見ると、予算額と使用額というものが、ほとんどすれすれになっているわけです。この予備費の使用というものについては、予見しがたい予算の不足に充てるということからいけば、私は少し問題があり過ぎはしないか、こう思うのですが、本来ならば、国会開会中の場合は、当然必要な経費ならば、これは予算に計上すべきである。当初予算で足りない場合は補正を組めばいいのでありますから、そういう問題からいって、財政法、国会法等の考え方からいけば、私は歴年度の一般会計の予備費の使用実績を見ると、政府が、あまりにも無理をし過ぎてはおらぬかと、こういう点を私思うわけなんです。
 そういう点について大蔵省としては、どういう考えで今日まで進んできたのか、予算編成上の問題もありますが、一つ率直にお答えをいただきたいと思うのです。
#52
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。予備費計上の考え方でございますが、予備費の計上につきましては、戦前戦後を通じまして、若干総額に対する比率というものが少し変化して参っておりますけれども、大体、毎年の予見しがたい経費に必要な実績等を勘案いたしまして、最小限度の所要経費を計上しておる次第でございまして、なお会計制度上、財政制度上の移流用という制度を認めておりますので、予備費でもってまかない切れないものは、極力移流用の制度を活用いたしまして、措置しておる次第でございます。
#53
○相澤重明君 ですから、今の説明を聞くと、予備費を設定をして、この予算額を設定をしておるけれども、実際には、予見しがたい予算の不足というものが数ある。しかし、どうしても予備費という設定額があるから、大幅にするわけにはいかぬから、これに合わせるようにする、従って、足りないところは移流用という問題が出まれてくる、こういう説明だと思うのです。
 そこで財政法上、あるいは国会法上の建前でいけば、私はやはり移流用で使うとか、あるいは予備費を予算額に合わせて使うとか、こういうものじゃないと思うのですね。現実に必要なものは、私は当然国会開会中には、予算としてこれを計上しなければならぬものだと思うのです。こういう点について、今の御説明では、予備費の予算額が実際に少ないから、足りないところは、一つ移流用でできるだけ節約をして予算額の中で一つおさめたい、こういう、まあ大蔵省の苦心の説明だと思うのです。しかし私は、財政法上は、そういうことでは筋が違うのじゃないか、こういうふうに思うのだけれども、これは国会会期の、いわゆる国会の開会中であるといえども、予備費を使うのは政府の権限にある程度まかされておりますから、そういう問題で予算を組むよりはと、こういう考えに立っておるのか、この点は、どうなんですか。政府の一番財布の元締めを握っておる大蔵省としては、一体どういう考えでおるのか、ただ、移流用でまかなっておく、そうして予備費予算額に、なるべく合わせて節約をしていきたい、こういうことだけなのかどうか。その点、予算の作り方、それから使い方、こういう問題に関係があるので、大蔵省の考えを、いま少し聞かしてもらいたいと思う。
#54
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。国会開会中における予備費の使用という点を一つ申し上げますと、法律論上は、もちろん予備費使用につきましては、その使用決定は内閣にまかされておりますので、国会開会中といえども、予備費の使用決定は制限ございませんですが、ただだ国会開会中はできるだけその使用を自粛して、必要最小限度にとどめるのが適当じゃないかという点を配慮いたしまして、昭和二十九年の四月十六日に閣議決定いたしました。国会開会中の予備費の使用につきましては、特に義務的な経費とか、あるいは災害等による緊急に処理する必要がある経費、真にやむを得ない経費、あるいは比較的軽微な経費に限定、使用いたしておる次第であります。国会開会中、その他の所要の経費につきましては、できるだけ補正予算でもっていくと、そういう建前にいたしておる次第でございます。
#55
○相澤重明君 そうすると、政府としても国会開会中、必要な経費が当初予算の中で見込まれなかった場合には、当然国会の議を経る、こういう基本的な態度であるけれども、当面予備費の使用でまかなえるものについては、内閣としての責任上使用するのだという、こういう答弁と予解していいですね。
 そうすると、私どもとしては、やはり国会がある以上は、国会開会中である以上は、やはりその筋を生かしてもらいたい、こういうことを今後の政府に私は要望しておきたいと思う。そういう点をやはり確立することが、いわゆる国会と、いわゆる予算審議と、そうしてこの行政府が執行したあとの決算上の問題になりますから、そういう点に、特に予備費の使用方と、その前提になる予見しがたい予算の不足に充てるという、この言葉を率直に私は生かすように一つ要望したいと思います。ここでは、政務次官から一つお答えをいただきたいと思います。
#56
○政府委員(田中茂穂君) 予備費の国会開会中における使途につきましては、ただいま総務課長からお答え申し上げました通りでございまして、お答えいたしましたように、開会中はできるだけ自粛いたしまして、御意見のように、十分開会中の予備費の使用につきましては、慎重に支出いたしたい、かように考えておる次第でございます。
#57
○委員長(佐藤芳男君) ほかに御質疑はございませんか。――別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#58
○委員長(佐藤芳男君) 異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにして順次御発言を願います。
#59
○相澤重明君 私は日本社会党を代表して、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十四年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書、昭和三十四年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十五年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その1)のうち、先ほどの質疑を通じまして明らかなように、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)の中には、安保条約に署名のための全権団派遣等の必要経費が計上せられておるのでありますが、私ども日本社会党は、新安保条約に反対いたしました。しかもその使用の内容等についても、まだ実は、十分お答えをいただいておる段階ではありません。従って、基本的な問題や、いわゆるこの派遣団に必要な経費の内容が不分明でありますので、この問題については反対をいたします。その他の昭和三十四年度関係については賛成をいたします。
 昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)、この内容については、先ほど大森委員が指摘をいたしましたように、安保反対闘争に対する警察の弾圧関係、あるいは三池争議に対するところの警察の弾圧関係等に多額の費用を使っておる、こういうことも考えられますし、さらには国会法、財政法等の関係を考えますというと、予備費の使用というものは、あまりにもこれは適当でない、こういう点から、この昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)については、反対をいたします。その他については、賛成をいたします。
 以上であります。
#60
○委員長(佐藤芳男君) ほかに御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○委員長(佐藤芳男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決いたしますが、まず昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十四年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書、昭和三十四年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十五年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その1)、以上五件を一括して問題に供します。
 昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)外四件は、承諾を与うべきものと議決することに、賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#62
○委員長(佐藤芳男君) 全会一致と認めます。よって、昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)外四件は、いずれも全会一致をもって、承認を与うべきものと議決されました。
 次に、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)を一括して問題に供します。これらについては、御異論もあるようでございますので、分割して採決いたします。
 まず、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)中、外務省所管、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約署名のための全権団派遣等に必要な経費一千八百三十六万三千円及び昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)中、総理府所管、三池炭鉱争議及び安保改定反対闘争等に伴う警備活動に必要な経費二億円、同じく一億七千万円、同じく一億七千九百二十六万一千円について採決いたします。
 これらに承諾を与うべきものと議決することに、賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#63
○委員長(佐藤芳男君) 挙手は多数――賛成多数でございます。
 よって本経費は、多数をもって承諾を与うべきものと議決されました。
 次に、ただいまの経費を除く、その他の経費全部について採決をいたします。
 これらに承諾を与うべきものと議決することに、賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#64
○委員長(佐藤芳男君) 全会一致でございます。
 よって本経費は、全会一致をもって、承諾を与うべきものと議決されました。
 これにて昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)は、多数をもって、承諾を与うべきものと議決されました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○委員長(佐藤芳男君) 御異議ないと認めます。
 よって、さように決定いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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