くにさくロゴ
1960/03/15 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 議院運営委員会 第16号
姉妹サイト
 
1960/03/15 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 議院運営委員会 第16号

#1
第038回国会 議院運営委員会 第16号
昭和三十六年三月十五日(水曜日)
   午前十時二十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
  委員長      斎藤  昇君
  理事
           前田佳都男君
           宮澤 喜一君
           岡  三郎君
           光村 甚助君
           竹中 恒夫君
  委員
           天埜 良吉君
           石谷 憲男君
           加藤 武徳君
           鍋島 直紹君
           松野 孝一君
           豊瀬 禎一君
           米田  勲君
  委員外議員
           村尾 重雄君
        ―――――
   議     長 松野 鶴平君
   副  議  長 平井 太郎君
        ―――――
  政府委員
   内閣官房長官  大平 正芳君
   科学技術政務次
   官       松本 一郎君
   郵政政務次官  森山 欽司君
   郵政省電波監
   理局長     西崎 太郎君
  事務局側
   事 務 総 長 河野 義克君
   事 務 次 長 宮坂 完孝君
   議 事 部 長 海保 勇三君
   委 員 部 長 岸田  実君
   委員部副部長  若江 幾造君
   記 録 部 長 佐藤 忠雄君
   警 務 部 長 渡辺  猛君
   庶 務 部 長 小沢 俊郎君
   管 理 部 長 佐藤 吉弘君
  法制局側
   法 制 局 長 斎藤 朔郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○日本放送協会経営委員会委員の任命
 同意に関する件
○原子力委員会委員の任命同意に関す
 る件
○内閣の議案提出時期に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(斎藤昇君) これより議院運営委員会を開会いたします。
 日本放送協会経営委員会委員の任命同音に関する件及び原子力委員会委員の任命同意に関する件を一括して議題といたします。
 本件につきましては、前回政府委員から説明を聴取いたしたのでありますが、本日は、関係政府委員のほか、御要求により官房長官が出席されておりますので、御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
 なお、昨日、本委員会におきまして、岡委員から要求のありました審議会に関する調べを内閣から提出してもらいましたから、これにつきましての御質疑のおありの方は、あわせて御質疑をお願いしたいと思います。
#3
○光村甚助君 日本放送協会経営委員会委員の任命の件ですが、松本重治さんが新聞でこの経営委員になるということを報道されてから、ずいぶん長い期間がかかっているわけです。衆議院の議院運営委員会でも相当これについて紛糾したやに聞いているのですが、どういう点で意見の一致を見て今回同意を求められましたか。そのいきさつをお聞きしたいと思います。
 第二点は、官房長官に関係するかどうか知りませんが、経営委員の給与額というのですか、一日出れば日当が委員長三万円、委員が二万円になっている。大がいほかの委員会の委員というのは千五百円、千七百円というのがほとんどですが、NHKの経営委員は一日出れば二万円、委員長三万円という額です。実際、公務員なら二十年もしなければもらえない月給を、委員長が一日三万円、普通の委員が二万円。これは多い少ないというのでなくて、どういう基準できめられているのか。この二つを伺いしたい。
#4
○政府委員(大平正芳君) ただいま御質問のございましたNHKの経営委員の推薦についてでございますが、御案内のように、昨年の十月十七日に前会長の野村秀雄氏が退任されまして、阿部真之助氏が十月十五日に退任し、同月十七日に会長に就任されました。阿部真之助氏は御承知のように関東甲信越地域から任命されておりましたが、政府といたしましては、後任者の任命手続を決定して、関東甲信越地域の言論界からというワクの中で推薦を進めておられたようであります。ところが、白羽の矢を立てられました松本重治氏はパリで開催中のユネスコ会議に出席されておりまして、十一月五日から海外に旅行中でございましたので、同氏の帰国を待って手続をとった次第でございます。
 で、この人選につきましては、今申し上げました通り、放送法によりまして、経営委員は、地区別に、また言論界とか、産業界とか、教育界とか、文化界とかいうものの職能別に今まで選考が進められておったようでございます。今回の人選はそのワクの中で関東甲信越地区言論界というような限局された地域で選考が進められたと承知いたしております。ただ問題は、今後のNHKの民主的な運営のために、こういう意味の選考のやり方がいいか悪いか、そういうことにつきましては御批判があろうかと思います。衆議院の議運におきましてもこの点が論議になりまして、そういうもっと広く庶民の感覚を経営に導入するためにも、もっと弾力的に考えたらどうかというような御意見がございまして、私どもといたしましても、今後の選考にあたりましては、ネーム・バリューとかあるいは社会的地位とかいうようなものにこだわらずに、できるだけ広く庶民的感覚を導入するように考えていきたいという趣旨のことを申し上げたのでございまして、現在そういう気持に変わりはないわけでございます。
 それから今御質疑がございました第二点の、審議会の委員の手当でございますが、いろいろ調べてみますと、各審議会おのおのの性格がございまして、また各省庁のそのときどきの官職できめられた経緯がございまして、必ずしも帰一した基準というものはございません。しかし、ちょうど御案内のように給与法が前国会で改定になりまして、特別職の給与がきまりました。従って、それとの関連におきまして、審議会の委員の手当についても、ある種の標準と申しますか、基準と申しますか、そういうものを政府の力で決定しておけばよろしいじゃないかという議が起こりまして、目下内閣と大蔵省の間で検討中でございまして、なるべく早くそういった基準を作ることにしたい、こう思っております。ただNHKの経常委員は、御案内のようにこれは政府の予算から支出するのじやございませんで、NHKの自主的な判断の支出になっておりますので、私どもか直接これを規制するわけには参りません。ただ政府の方で一つの標準というようなものができて参りますれば、そういうものがNHKの方においても自主的に御判断される場合に御参考になるのじゃないかというふうに考えております。
#5
○光村甚助君 第一点は大体私の方も了解いたしました。
 しかし、NHKというのはやはり公共企業であって、ラジオを聞いている人は庶民階級が多いのですね。NHKの中には番組再編成会議というのがあるのです。これに対して私たちは、庶民の代表を入れた番組の編成会議なんかをやったらどうだということをたびたび進言しているのですけれども、これも一向取り上げられない。さっき言いましたように、ラジオを聞いているのはほとんど庶民階級で、最近民放にNHKは押されがちなんです。われわれが散髪屋に行ってもNHKの放送をかけているのは少ない。ほとんど朝から晩まで民放をかけているような状態で、もっと民主化しなければならないという声は世論なんです。そういう面からも、私は今後経営委員という方の任命については特段の御配慮を願いたい。一つ番組再編成会議においても、官房長官のタッチするところじゃありませんけれども、やはり監督権は政府が持っているのですから、この点についても今後一段の御努力をお願いして、私の質問を終わります。
#6
○岡三郎君 今質問があったのですが、いろいろと調査によって審議会というものが数多くあるわけで、両院の同意を得るのと得ないのと、いろいろありますが、その中で、今詳しくは目を通さないのですが、一銭も日当を出さぬのもあれば、五百円ぐらいから最高二万円、実にばらばらなんですね。それで、基準がないというお話なんですが、大体、人を委嘱する場合に、好みによって無給でもいいという場合もあるかもしらぬが、しかし、こういう審議会とか委員会とかいうものを作る場合に、やはりある程度の基準というものがなければまずいんじゃないか。これは自由勝手で、そのときどきの情勢によって、ある人間が入るところは高くて、ある人間が入るところは安い。そうなってくると、この委員会自体の内容、運営というものを疑われるのですね、実際問題として。日数は書いてあるが、内容は何をやっているかということは、これは分明できません。そいうふうな点で、最近における傾向は、何でもかんでも委員会とか審議会を作って、そこにみんなまかせてしまって、そうして行政当局はそれを隠れみのにするといいますか、何か本質的な行政の民主化とか。民意を聞くとかいうことでなくして、そういうふうな一つの腰だめ的な用に供されているようなものが非常に多いと思うのです。そういうふうな点で、政府自体の方としても、たとえば日本放送協会経営委員というのは、ここに十二名ばかりおるのですが、こんなに要るのかどうか。各界と言うと、各界どのようになっているか。各地域別になっておるような説明もあったのですが、十二名の方に二万円ずつ出して――二万円が高いか安いかわかりませんよ。わかりませんが、十二名に出して、経営委員会でいろいろと輪講をしてもらう。しかし、最近政府の方でNHKにラジオの方の聴取料は免除にしたらどうだと、こういう点については、NHKの方は、聴取料を免除するわけにはいかぬ。こういうことで頑強に向こうの方で反対したのですね。そういうふうなことを考えてみて、NHK自体が予算上運営がむずかしい、非常に財政的に苦しい。だから、そういう点で、庶民に対してNHKのラジオの方は免除するわけには参らぬということだと思うのです。しからば、こういうふうな点について抜本的に――これは一つの例だと思うのですが、政府の方でどう考えているのか。大平さんなんかNHKの聴取料をただにしろと言った方でしょう。ところがこれは不調に終わった、ところが一方ではこの給与と他の給与とを比べてみると、他の方が低いのかもわからぬが、非常な差がある。こういう点についてどうもはっきり割り切れないのです。ですから、監督するところの政府として、十二人という経営委員の数はどうしても必要なのかどうか。それから他の委員会との均衡上から考えて、こういう問題についてどうお考えになっておるか。もう一ぺん聞きたいと思うのです。
#7
○政府委員(大平正芳君) 経営委員は、先ほど申し上げました通り、地区別と、全国と申しますか、そういう二種類ございます。地区別が八人でございまして、東海・北陸、近畿、中国、四国、九州、東北、北海道、関東の八名です。あとの方々が各地区を通じての言論、教育、科学、文化、産業その他の各分野、そういうような割り振りになっております。全国ネットといいますか。そういう委員と地区別の委員とを委嘱するという慣例になっておるようでもありますから、そういう意味から申しますと、今の十二名というのは必ずしも多きに失しないと考えております。ただ問題は、先ほども御質疑がございましたように、どういう具体的な方々に御担当願うかということにつきましては、私は先ほど申し上げましたような弾力的な配慮をいたしたいと考えております。
 それからNHKのラジオ聴取料の問題は、事実私どもの方から御遠慮をいただくわけには参らないかという御相談を持ちかけたことは事実でございます。それに対してNHKといたしましては免除範囲を拡大していくそれから難聴地域を解消していくということに今年度は重点を置かしていただきたい。明年度以降については御相談に応じようという態度であって、ただいま全免をお願ひするには財政上十分余裕があるというようなことではないようでございます。本年度そういった前進をお願いすることにして、明年度以降の問題にいたしたいのでございます。
#8
○岡三郎君 ラジオの聴取料については、政府の方としては、免除する、これはもう徴収しないという方向については、今言ったようなお話の程度だったのですか、ただ御相談申し上げたという程度だったのですか。
#9
○政府委員(大平正芳君) そうです。
#10
○岡三郎君 そうすると、今テレビが普及されてきて、二重徴収で非常にみんな相当な負担をしいられてきておるのですから、私は経営委員の方々が、やはりこういうふうな点については謙虚に聞いて善処するというならば、まだわかるが、先の見通しもわからないで続けていくということになると、テレビの普及と相待って二重払いになるということに感覚的にみんな思っておるのです。そういうふうな点で、ラジオの場合においても、小型のものは払わないで、中型のものは払うとか、いろいろな実情において捕捉が困難な面が相当あると思うのです。つまり携帯用の小さいものは払わないで大体見過ごしておるが、ちょっと大きくなると厳密に取り上げていく、こういうふうなことについても、いろいろ問題点があるので、ちょっとこの問題とは違うが、感覚的に大衆的に大衆が何を考えているか、そういうことがぴんとくるような経営委員を入れてもらわぬと、何かいろいろと兼職が多く、仕事が多くて、経営委員になっていた方がいいだろうという程度では、私はそういうふうな問題についても感覚がずれてくるのじゃないかという気がするのです。ですから、先ほど言つたように、婦人層とか一般の勤労者とか、こういう人なども委員にあげてもらうとともに、政府の方自体としても、通り一ぺんではなくして、やはりそういうふうな実情にあるのだから、テレビの普及と相待って、ラジオの聴取料は免除するという方向の御努力をいただきたいと思うのです。これはやはり経営委員の方々が民間出でなければこういう点はなかなか出てこないと思うのです。ちょっと横にそれましたが、政府の方としても、今後ラジオ聴取料の免除に向かってもう少ししっかりしてもらいたいと思うのですが、どうですか。
#11
○政府委員(大平正芳君) そういう方向に努力を続けたいと思います。
#12
○岡三郎君 NHKの方は、これについては……NHKの人はだれか来ていますか。
#13
○政府委員(大平正芳君) NHKもそういう方向に努力することになっております。
#14
○岡三郎君 私はやはりラジオの方は免除するという方向で努力してもらいたいし、それに伴って、こういう経営委員の方々は、そういうふうな実情を反映するような人をどうしても入れてもらいたい。それに限ったことではございません。番組とか、いろいろな問題があると思いますが、やはりテレビの普及で二重払いということは実際かなわぬということがあると思うのです。それだけ強く言っておきます。
#15
○委員長(斎藤昇君) 他に御発言もなければ、日本放送協会経営委員会委員に松本重治君、原子力委員会委員に駒形作次君及び西村熊雄君の任命につき同意を与えることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#17
○委員長(斎藤昇君) 光村君の御質問があるようですから……。
#18
○光村甚助君 ILOの批准について、総理大臣が今国会の施政方針演説で、今国会に出したいということをおっしゃっているのですが、まだ一向に出ていない。新聞で見ますところによりますと、何か政府与党の方ではもっと罰則を強化しろということで、自民党と政府とのやりとりがあるということを聞いているのです。いつお出しになるのですか。
#19
○政府委員(大平正芳君) 施政方針演説でも今国会へ提出する準備を進めておると申し上げてございますが、その後、政府としては今国会提出というこの態度に変わりはございません。目下政府与党間で一応若干の問題点がございますので、これを詰めておりますので、早急に提案をすべく鋭意努力をいたしておる次第でございます。
#20
○光村甚助君 いや、いつお出しになるのですかと聞いているのです。これもやはり新聞報道ですけれども、大体ゆっくりおそく出しておいて、そうして審議未了に持ち込めば、まあ政府の顔も立つだろうというようなことが新聞に出ているのですね。いやしくも国際外交で勧告までされて早くやりなさいと言われているのに、罰則を強化しなければ出しちゃいけないというようなかけ引きをやって、そうしておそく出して審議未了に持ち込めばいいなんという考え方は、これはそういうことは実際通らぬと思うのですよ。それで、善処しますじゃなくて、総理大臣が演説してから何カ月になるのですか。それをまだ政府と自民党の間で折衝しているなんて、大体時期を聞かしてもらわなければわれわれとしても非常に困ると思うのです。鋭意折衝中というそういう大臣答弁じゃなくて、見通しを開かしてもらいたいということなんです。
#21
○政府委員(大平正芳君) 早急にと申し上げておりますので、今光村委員がおっしゃった通り、私どももなるべく、早く出しまして、今国会で批准をお願いしたいという気持ちに変わりはないのでございます。しかし、すべての条約案、法律案がそうでありますように、政府と与党との間の意見が一致次第出すわけでございます。なるべく早くと思いまして毎日のように精力的に折衝を進めております。われわれといたしましては、今国会のうちに批准をお願いしたいということで当たっておるわけです。いっと時限を今ここで申し上げられませんのは、いつ調整がつくかという点について、もう早い機会、早い期日だとは思いますけれども、何月何日というようにまだ申し上げる段階に至っていないということは、御了承をいただきたいと思います。
#22
○岡三郎君 一点聞いておきたいのは、そうすると、どういう点で政府を与党との間で問題の調整が困難しているのか、それをちょっと説明してもらいたい。早期提出といっても今のところは調整中だ、なかなか出せない、できるだけ早くと言っているが、一体どこに引っかかっているのですか。
#23
○政府委員(大平正芳君) 先ほど申し上げましたように、もうごく局限された問題が一、二あるということでございまして、ほとんどの問題は調整がついておる。その今残っておる問題だけを早くこなそうと思いまして、努力しております。
#24
○岡三郎君 それは答弁にならぬ。一、二困っているというのはどこの点なんですか。お差しつかえなければちょっと……。
#25
○政府委員(大平正芳君) それは今政府と与党間の問題になっておりますので、岡委員に私がプライベートにお話しすることはできるけれども、議運の席上で公けに申し上げることはいかがかと思いますのでどうぞ一つ御了承を願います。
#26
○岡三郎君 それは困るんで、早期に出すと言って、どこが引っかかっているのかと言うことです。それは公けに出すとか出さないとかいう問題でなくて、これは大体新聞なんかにちょいちょい出ておりますが、新聞なんかに出ておる情報で私どもが、こういう点ですか、こういう点ですかとお伺いすることはかえって失礼だから、大体こういう点が今与党との折衝の中にあるからと、こういうことを聞かしてくれれば、大体どのくらいだということの見当がつくんだが、何月何日だかわからぬが、早急にと、そんな答弁がありますか。早急に出したいという気持はわかりますけれども、大体いつごろになるかということ、それから調整の点についてはどういう点で困っているのか。まあプライベートに教えるというんじゃ困る。
#27
○政府委員(大平正芳君) 大へんくどいようで恐縮でございますけれども、この程度で一つ私どもの誠意をくんでいただきたい。
#28
○岡三郎君 どうも誠意というのは、大平さんの顔を見ると誠意のかたまりみたいな顔をしているけれども、しかし答弁は非常にずるいと思うんです。答えにならぬ答えでかんべんしてくれというのはちょっと……。これはもうしばらく待たなければいかぬと思いますけれども、来週早々には出せますか。
#29
○政府委員(大平正芳君) そういうことをめどに努力いたしております。御審議にさしつかえないようにしたいと精一ぱい努力中です。
#30
○委員長(斎藤昇君) これにて、本会議の都合により、暫時休憩いたします。
   午前十時五十八分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト