くにさくロゴ
1960/04/11 第38回国会 参議院 参議院会議録情報 第038回国会 運輸委員会 第24号
姉妹サイト
 
1960/04/11 第38回国会 参議院

参議院会議録情報 第038回国会 運輸委員会 第24号

#1
第038回国会 運輸委員会 第24号
昭和三十六年四月十一日(火曜日)
   午後二時三十八分開会
 出席者は左の通り。
   委員長     三木與吉郎君
   理事
           天埜 良吉君
           金丸 冨夫君
           谷口 慶吉君
   委員
           佐野  廣君
           鳥畠徳次郎君
           平島 敏夫君
           小酒井義男君
           中村 順造君
           松浦 清一君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 木暮武太夫君
  政府委員
   運輸大臣官房長 辻  章男君
   運輸省港湾局長 中道 峰夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○連合審査会開会に関する件
○港湾法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○倉庫業法の一部を改正する法律案
 (内閣送付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。
 まず、連合審査会の開会についてお諮りいたします。
 雪害に対する金融措置等に関する件について、大蔵委員会に対し連合審査の開会を申し入れたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(三木與吉郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、開会は明十二日に予定いたしておりますから、質疑のある方はあらかじめお申し出願います。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(三木與吉郎君) 次に、港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。順次御発言を願います。
#5
○中村順造君 この港湾法の一部改正につきまして関連をいたしますが、先般本委員会で新潟の地盤沈下の点につきまして若干お尋ねをしましたが、まあ新潟のような状態は、全国各地の港湾で同じような現象があると思われますが、私は特に新潟の問題につきましてその後どうなっておるのか、特に新潟港について一つまずお尋ねしたいと思います。
#6
○政府委員(中道峰夫君) 新潟港につきましては、御承知のように地下水、ガスのくみ上げに伴いまして、地盤沈下を起こして参りました。これが他に類例を見ない激しいものでございますので、大体昭和三十四年当時におきましては、年間平均約五十センチ程度の沈下をいたしたわけでございます。その後、この地盤沈下の原因につきまして、科学技術庁あるいは経済企画庁、運輸省、建設省、その他学識経験者によりまして、現地の観測とあわせまして、原因探究の委員会が設けられまして、棟々検討されました。結論といたしまして、これがガスのための地下水のくみ上げが原因であるということになったわけでございます。これにつきまして、経済企画庁に設けられております地盤沈下対策審議会でございますが、その審議会から霧中が出されました。この天然ガスのくみ上げに起因する地盤沈下の防止及び復興対策についてということで答申が出されたわけであります。それに対しまして、この沈下の激しい状況に対しまして、ただいま申しましたように、原因探究あるいは種々の観測等と並行いたしまして、通産省においてガスの規制措置を講じたわけでございます。これは大体昭和三十五年の当初第一次の規制をいたしまして、そのときに、先ほど申しましたように、約五十センチの沈下を見ておりましたのが、その規制によりまして年約三十センチ程度の沈下に減少を見たわけでございます。しかし、なおそういう程度では沈下がおさまりませんので、さらに第二次の規制をいたしまして、それが現在に至っております。現在におきましては、約年二十センチという程度に沈下を見ております。しかし、二の経済企画庁の地盤沈下対策審議会の答申にございますように、この将来の沈下の見通しを一応一メーター二十というふうに考えていたわけでございますが、しかし、これはあくまで設計条件として考えたわけであって、それまでにも沈下を最小限度に食いとめるような手段を講ずべきであるというふうに言われておるわけでございます。大体以上のような状況になっておるわけです。
#7
○中村順造君 新潟の場合に限りましては、この前私がいろいろその原因を排除しなければ、そういう不実が次から次へ重なっていく、こういうことでいろいろ質問いたしましたから、私は本日はそういう意味の質問はやめたいと存じますが、ただ気になるのは、今の説明の中で一年二十センチと、こうございますから、それは一メートル二十といえば、それは計算でいけば大体六年、六年すれば、また何らかの工事を起こさなきゃならぬ。こういうことでこれは一つのやはり循環的な現象を起こすのじゃないかという面が一つと、そういう面に対する配慮がなされておるかどうかですね。いわゆる計算上いけば六年以降の問題になるわけです。
 それから特に港湾の問題ですが、港湾のみについてもう少し説明を願いたい。新潟の港湾のみについて従来の経過措置、将来の見通し……。
#8
○政府委員(中道峰夫君) その前にただいま申し上げました地盤沈下対策審議会の答申につきまして、もう少し申し上げた方がいいと思います。新潟地区の地盤沈下の防止に関しましては、ただいま申しましたように、天然ガスの規制が行なわれました結果、相当の成果をおさめることができたが、まだ若干の沈下が認められるわけでございます。で、今度地盤沈下の推移を考えた上で「必要あれば全解にわたりさらに天然ガス溶解水の汲上げ規制を強化すべきである。」ということを申しております。また「地盤沈下の防止対策の一環として、大量の水の地下圧入を行なうことを検討すべきである。」、これはアメリカでもやっておるのですが、地下水を還元するわけでございまして、圧力をもって注入することによって地盤沈下の防止をやろうという一つの方法でございます。
 まあ以上のような答申を出されておりますので、それに対しまして、今、さらにこういった点で観測を強化し、また推移を見ておるわけでございます。一応一メーター二十というのがいわゆる設計条件として出されたわけでございます。現在のところは約年間二十センチの沈下を見ておる、今後ただいまのような措置を講ずることによって、できるだけ最小限度に沈下を少なくする手段を講ずべきであるということで、それに対するそういった措置をとりつつあるわけでございます。そこで、法案関係といたしましては、従来は沈下に対しまして、一応応急措置を講じまして、どうやら今日まで大した被害もなく過してきておりますが、しかしそういうことでは最終的な対策とはなりません。それで今の一応答申の結論が出ましたので、この一メートル二十というものを目標といたしまして恒久対策をやろう、こういうわけでございます。
 そこで、港湾関係といたしましての恒久対策でございますが、昭和三十六年度、つまり本年度からの五カ年計画といたしましてこの計画を実施しよう。それはこの一メートル二十のうち最初の七十センチを前期五カ年計画の対象といたしまして、各港湾施設の港湾機能の維持あるいは失われた港湾機能の効用の復旧、それらを目標といたしまして、防波堤とかあるいは岸壁、護岸等の建設なり改良を行なおうとするわけでございます。大体これに要します費用といたしましては、直轄事業といたしまして、約十三億円、補助事業といたしまして約二十九億円、合計いたしまして約四十二億円を予定いたしておるわけでございます。
#9
○中村順造君 新潟だけに限定しておりますから私質問をやめますが、今説明の中で規制強化ということを言われておるんですがね。これはこの前、本委員会で私申し上げたのは、規制はあくまで規制であって、くみ上げを続ける限りにおいては、その答申の中にもあるように、明らかに地下水のくみ上げということから地盤沈下という原因がはっきりしておる。大臣もちょうどそういうお話でありましたけれども、そういたしますと、やはり逆に水を地下に圧入するという方法もあると言われますが、その方法を強化してやるとか、または新潟の地盤沈下地域におけるくみ上げをやめて、よそから、長岡あたりからガスを持ってくる。こういう方法をとらなければ、ここでいろいろ数字を上げられましたけれども、一メートル二十にしても、七十センチにしても、くみ上げをどんどん続けていく限りにおいては、地盤沈下はとまらない。これははっきりしておるわけですがね。そういう点で、十分考えの中に入れておるということでありますけれども、さらに五カ年すればまた何らかの方法を講じなければならぬという現象があるのかどうか。なければ問題ないわけですよ。だからガスのくみ上げに対する対策を考えると同時に、そういうふうな地盤沈下を起こさないという恒久的な考え方がその中に入るかどうか。その点をお尋ねしておるわけです。
#10
○政府委員(中道峰夫君) その点につきましては、ただいま申し上げましたように、地盤沈下対策審議会の答申にもございますように、今後地盤沈下の推移を考えて、必要あれば全層にわたりさらに天然ガス熔解水のくみ上げ規制を強化すべきであるという答申が出ております。それから圧力水の注入でございますが、これにつきましては、現在、現地でこれを実施する今計画を進めておるわけでございます。またこれは通産省の所管でございますけれども、構造性ガス等を使うことによって、こういった直接天然ガスをくみ上げるそのガス事業にかわった施策をとろうというようなことも考えられておるわけでございます。従いまして、こういった一連の措置を講ずることによりまして、できるだけこの沈下を減少させまして、できればまあゼロにしたいというふうに考えておるわけでございます。もう少しこの推移を見なければならないという段階でございます。しかしまあわれわれといたしましても、一体どこまで下がるであろう、こういうのが一帯問題になるわけです。それでそれに対しまして、いろいろ今まで原因探究、あるいは現地の観測、その他のいろいろな資料によりまして、この答申が出まして、設計条件として一メートル二十というものを認めたという形になっているわけです。従いまして、一応われわれの方は恒久対策として一メートル二十というものでやっていく、それに対しましては、今までのように一メートル二十にならないようにガスの規制を強化する。あるいはその他の方法を講じていく、こういうような方法を講じていく考えです。今後の推移を見ませんと、どの程度ということが今申し上げる段階ではございませんけれども、一応今日までの、あらゆる手段を尽くした状況から考えますというと、われわれといたしましても、この恒久対策であれば現地の港湾に対する被害を食いとめ得るのではないかというふうに考えております。
#11
○中村順造君 大臣に要望しておきますが、これはこの前ちょうど大臣がおられたときに、私は質問いたしまして、大臣もよくわかっていると思いますが、今言われたように、やはり私先般現地に参りました。特にお言葉の中にあったように、一般の新潟地域の人は、一体どこまで下がるのだろうというふうな非常な不安があるわけです。それで私の見たところは、新潟鉄工所をずっと見て参りましたけれども、非常にあそこの労働者は不安に思っているわけです。それはここでとまるという保証がないわけです、今のところ。だから鉄工所で働いている人たちもこの動きでずっと前年下がっていくというと大へんなことになると心配をしておって、強い陳情があったのですけれども、原因がもうはっきりしていると言える段階だと思います。そこで逆に水を圧入するという方法も考えられるでしょう。それからくみ上げをやめる。それからもう少し技術的に深く掘って構造性のガスに切りかえる、それからいよいよどうしてもいけなければ、近くの長岡からガスを持ってきて、あそこの今のガスの産業の大きな発展に貢献しているということなら、そういう方法も考えられる。しかしこれは本委員会の場合、港湾が主体に考えられているわけですが、ここの一番原因は、役所の仕組としては通産省にある。こういうことになりますれば、港湾にもそういう問題があるし、また政治の問題として大臣が閣僚として通産大臣と十分打ち合わせを遂げて、そしてその地域における人心の不安をなくする。ましてやそのために起こる産業経済の発展ということがとまるということが考えられるのですから、この点は政府としてもひとり港だけでなくして、新潟の地盤沈下そのものと真剣に取り組んでいただいて、この地盤が下がらないという保証を一日も早く、そういう現実を早く作っていただく、こういうことを私はお願いしたいのですが、大臣このことについて私のお願いが入れられるかどうか、一つお答えいただきたいと思います。
#12
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま中村委員の御指摘のように、これは産業の点からも、民生安定の点からもきわめて重要な問題だと考える次第でございます。今のガスの問題につきましては、所管省が通産省であることはもちろんでございまするが、そういう役所の管掌等にかかわりませず、私どもは関係各省とともども手を携えまして、幸いに現在の科学の力によりまして、ある程度のことが判明をいたしましたのですから、この問題につきましては、応急的な措置はもちろんですが、恒久的の対策を関係の官庁を緊密な連絡をとりまして、具体的にやるベきものであると考えて、ただいま御指摘のような方向に全力を注いで、民心の安定、またその地方の産業の安定というようなことに力を尽くしたい、こう考えております次第でございます。
#13
○小酒井義男君 ここに「当分の間」とありますね。「当分の間」というのは、一定の時期がきたらまた元に戻すというようなお考え方があるのですか。
#14
○政府委員(中道峰夫君) この恒久対策が一応終了するまでというふうな意味で考えておるわけでございます。
#15
○松浦清一君 今の「当分の間」というのですが、大体五十五条に一項を起こして、新潟を政令できめるということなんですが、新潟が終わったら、これはやめるということじゃないのでしょうね。この「当分の間」というのは、ちょっと私今気になったものだから。
#16
○政府委員(中道峰夫君) これは政令で定める港湾ということになっております。ただいまのところ、この政令の対象になりますのは、新潟港を考えておるということでございます。
#17
○松浦清一君 新潟が終わりましても、あとでまたそういうところが出てくると、この法律は生かしておいてやるわけですね、引き続いて。
#18
○政府委員(中道峰夫君) 現在のところは、ただいま申しました通りでございますが、そのときにはその情勢で考えられる問題だと思います。
#19
○松浦清一君 今日本の重要港湾の中には、新潟港に該当するような港はほかにないわけですか。
#20
○政府委員(中道峰夫君) 地盤沈下を起こしておりますのは、御承知のように、尼崎、大阪、京浜、東京等でございますが、ただ、新潟が非常に急速に沈下をいたした。それからまた、ああいう地方的な、財政力が非常に弱いところ、そういうふうな面で、今回特にこれに対する一割補助を増加するという措置をとったと、こういうことでございます。
#21
○松浦清一君 そうすると、ほかの重要港湾では、今新潟にしようとしておるようなことをさしあたってしなければならないというところはないわけですね。たとえば尼崎の防潮堤などは、だんだん沈下してくると、去年かおととし、上につぎ足しておりますね、また、二、三年たつとまたつぎ足さなければならぬことになるのですね。そういうようなことが三年先に、もしも尼崎の防潮堤に起こったとすれば、この法律はそのまま生きておって、そしてこのような状態でやると、こう理解してよろしいですか。
#22
○政府委員(中道峰夫君) 尼崎につきましては、これは実は工業用水に転換を今はかりつつあると、やはり大きな原因は地下水のくみ上げでございます。しかし、これは、大きな水道工事を計画しておりまして、順次その工業用水に転換する。それによって沈下が相当減少してきておるような状態でございます。従いまして、新潟とは若干趣きが違うわけでございます。従いまして、これを尼崎に適用するかどうかというのは、現在のところではそこまで実は考えておらないわけでございます。
#23
○松浦清一君 尼崎の地盤沈下の原因は今までは工業用水のくみ上げですね。それが今度は状態が変わってきますから、幾らかとまるでしょうけれども、それは非常にけっこうだと思うのです、とまれば。とまらないで、依然として今まで通り沈下をした場合に、やはりこの法律が適用されるかと、こういうことですね。ただ、そんなことを尋ねるのは、予算が九千何百万円しかとれなかったから、新潟一港だけをことしは指定するので、予算が、二倍も三倍もとれれば、ほかにも指定するようなところがあったのじゃないかという気がしたから、このことをお伺いしておるわけです。
#24
○政府委員(中道峰夫君) 予算には直接関係ないわけでございます。
#25
○松浦清一君 そうすると、特に尼崎と申し上げぬでも、再来年、もう一つ先に、今の新潟港と同じような状態になるような港があれば、この法律は、「当分の間」と書いているけれども、そのまま生きておって適用されると、こう理、解してよろしいのですか。新潟だけ終わったらやめるということではなしに、やはりこの法律は生かしておいて、「当分の間」と書いてあるけれども、生かしておいて、同じような港があれば同じようにする、こういうふうに理解してよろしいのですね。
#26
○政府委員(中道峰夫君) その点は、ただいま申しましたように、尼崎につきましては……。
#27
○松浦清一君 尼崎と特定のことを言わなくても、ほかに出てきたら、この法律は、「当分の間」と書いてあるけれども、生きておって、このような状態でやれるかということです。
#28
○政府委員(中道峰夫君) お説のように、この法律は政令で港湾々指定することになっておりますので、そういう状況が生じて参りますれば、そのときに検討していく問題だと思うのでございます。それで、現在の段階では、新潟港のみを一応対象にいたしまして、国の負担を上げるということを考えております。従いまして、他の港につきましては、現在では対象に考えておらないわけでございます。
#29
○松浦清一君 それはわかるのです。ただ、「当分の間」と書いてあるから気になるのです。新潟、尼崎等の地盤沈下がとまればいいのですが、もしとまらなかった場合に、「当分の間」と書いてあるけれども、この法律は生きているのか、こういうことなんです。ただ、新潟が済んだらこれはさっとこの法律はなくなる、また、改正して、なくなるというような心配はないのか、こういうことなんです。尋ね方がうまくないから。
#30
○政府委員(中道峰夫君) よくわかりますが、「当分の間」というのは、対策工事の終わるまでという一応考えです。それで、お話しの点は、おそらくこの法律が適用されて進んでいる間に、あるいはそういった事情のところが起きて参りまして、この法律を適用したらどうかというような考えが出てくるのじゃないかとも実は想像されるわけでございますが、ただ、今の段階では、じゃそうするというところまで申し上げられないわけであります。ですから、法律の建前といたしましては、そういうお話しのような点は考えられるわけでございます。
#31
○松浦清一君 予算をとる自信がないものだから、ひやひやしているような答弁だけれども、まあいいでしょう。
#32
○小酒井義男君 この説明に、「港湾管理者の財政負担力にかんがみ、」とありますが、これはどうなんですか、新潟県の場合は、財政負担力が弱いのだというような意味が含まれているのか、どうなんですか。
#33
○政府委員(中道峰夫君) その通りでございます。新潟の場合には、財政負担力が弱い。
#34
○小酒井義男君 そうすると、管理者の財政負担力のあるところは、こういう事態が起こっても適用されないということになるのですか。
#35
○政府委員(中道峰夫君) その点は、この事業の内容と申しますか、事業費と被害の程度、そういったものを勘案した上できめるべき問題だと思うわけでございます。今の新湾の場合は、非常に急速であったということと、それからこの恒久対策が、先ほど申しましたように、大体四十何億かかるわけでございます。そういったものを短期間に新潟に負担させるということは、非常に検討すると、これは一種の災害みたようなものでございますので、困難性があるということから、この措置をとるということでございます。
#36
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言もなければ、これをもって質疑を終局することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(三木與吉郎君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。なお、修正案は討論中にお述べを願います。
#38
○天埜良吉君 私は、ただいま議題になっております港湾法の一部を改正する法律案に対する修正の動議を提出いたします。
 すなわち、
  附則第一項中「昭和三十六年四月一日」を「公布の日」に改め、附則第二項を次のように改める。
 2 改正後の第五十五条の六の規定は、昭和三十六年度以降の予算に係る工事について適用する。
 次に、私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております港湾法の一部を改正する法律案に賛成するものであります。
 ここ数年来わが国の重要港湾地帯におきまして著しい地盤沈下が発生しておる個所が認められるのでありまして、これがために港湾としての機能がはなはだしく阻害されております。すなわち外郭施設である防波堤の沈下のために波浪が港内に浸入して港内の静穏が撹乱されましたり、また係留施設である岸壁が沈下したために船の荷役ができなくなったり、あるいはまた臨港交通施設である鉄道、道路が地盤沈下のために使用ができなくなったりいたしまして、港湾機能に著しい支障を生ずる事態が起こっておるのであります。そればかりではなく、港湾地帯の地盤が沈下したために海水が浸入したり、港湾地帯の河川の水があふれたりいたしまして、一般民家を水浸しにしてしまうというようなきわめて民心を不安に追い込む憂慮すべき事態を起こそうとしております。
 これらの事態を救済するための復旧工事ないしは代替施設建設の事業費は非常に多額に上りますので、早急に確実にこれを推進するためには関係港湾管理者の財政負担の点はきわめて苦しいものになるのでありますから、この際港湾法の改正を行なって高率の国庫負担等を行なうことはきわめて適切な措置であると思うのであります。
 なお、地盤沈下に対する対策措置について大体の、五カ年の目安は考えられているようでありますが、さきに成立しました港湾整備緊急措置法に基づく五カ年計画中には含まれておらないものでありますので、地盤沈下対策事業実施にあたりましては、特に予定を遅延するようなことのないように確実に実施するように留意せられることを希望いたしまして、私は本案に賛成するものであります。
#39
○松浦清一君 ただいま天埜委員が述べられたと同様の理由によって賛成をいたします。
#40
○中村順造君 私は日本社会党を代表いたしまして本案に賛成をいたしますが、ただ賛成をする前提といたしまして、やはり本委員会でしばしば申し上げましたように、こうした地盤沈下の起こるところの原因ということが新潟の場合は明確になっておりますが、いずれにいたしましても、この沈下のよって来たる根本原因を一つ排除すると、こういうことが恒久対策として一つ考えられなければならない。
 それから第二の問題といたしましては、財政力の負担ということもございましょうけれども、なるべく国の力でもって広範にこういう条件のもとにある港湾に対しては配慮する。こういうことを私は要望いたしまして本案に賛成するものであります。
#41
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言もなければこれをもって討論を終局し、採決を行ないます。
 まず、修正案を問題に供します。天埜君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#42
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。よって修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決された修正部分を除く原案を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。よって本案は修正議決すべきものと決しました。
 なお、議長に提出する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願います。
 運輸大臣より発言を求められております。
#44
○国務大臣(木暮武太夫君) 港湾法の一部を改正する法律案につきまして御審議の結果御可決をいただきまして、まことにありがとうございました。御審議に際しまして御指摘をいただきました事項等につきましては、十分その趣旨を体しまして地盤沈下対策を初めとする港湾の整備運営に関しまして、今後一そう努力をいたす所存でございます。
  ―――――――――――――
#45
○委員長(三木與吉郎君) 次に、倉庫業法の一部を改正する法律案を議題といたします。まず、提案理由の説明を願います。
#46
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま議題となりました倉庫業法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 昭和三十一年に現行倉庫業法が制定されまして、倉庫業の開始にあたっては、運輸大臣の許可を受けしめることといたした次第でございますが、冷蔵庫業につきましては、当時の事情により、当分の間は届出制にすることにいたした次第でございます。
 しかるに、その後の冷蔵倉庫業の実情にかんがみまして、この際、上記暫定措置を廃止いたしまして、普通倉庫業と同じように施設の改善、業務運営の適正化をはかることが必要と考えられるのでございます。
 このほか、倉庫業者は、保管する物品の種類を表示させることによって、寄託者及び倉庫証券所持人の保護をはかる等の必要がございます。
 以上が、この法律案を提出するおもな理由でございます。何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決せられるようお願い申し上げます。
#47
○委員長(三木與吉郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
 ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#48
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十八分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト