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1960/07/11 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 災害対策協議会 第2号
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1960/07/11 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 災害対策協議会 第2号

#1
第038回国会 災害対策協議会 第2号
昭和三十六年七月十一日(火曜日)
   午前十時三十五分開議
 出席協議委員
  委員長 辻  寛一君
   理事 遠藤 三郎君 理事 佐藤虎次郎君
   理事 中野 四郎君 理事 角屋堅次郎君
   理事 下平 正一君 理事 中島  巖君
      金子 一平君    北澤 直吉君
      瀬戸山三男君    内藤  隆君
      野田 武夫君    宮澤 胤勇君
      加藤 清二君    勝澤 芳雄君
      阪上安太郎君    楯 兼次郎君
      中村 英男君    玉置 一徳君
 協議委員外の出席者
        大蔵省大臣官房
        長       佐藤 一郎君
        文部省大臣官房
        総務課長    木田  宏君
        中小企業庁長官 大堀  弘君
        運輸省大臣官房
        長       廣瀬 眞一君
        郵政省大臣官房
        長       金澤 平藏君
        労働省大臣官房
        長       村上 茂利君
        自治省財政局長 奥野 誠亮君
    ―――――――――――――
七月十一日
 協議委員五島虎雄君辞任につき、その補欠とし
 て阪上安太郎君が協議委員となった。
同日
 理事川野芳滿君理事辞任につき、その補欠とし
 て木村公平君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
協議事項
 理事の辞任及び補欠選任の件
 災害対策に関する事項
     ――――◇―――――
#2
○辻委員長 これより会議を開きます。
 この際、本協議会運営に関しましてお諮りいたします。
 昨日理事諸君に御協議を願いました通り、本協議会の運営に関しては、おおむね委員会運営の例に準じてこれを行ない、理事打合会等における協議に基づいて運営するものとする、以上の点については御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○辻委員長 御異議なければさよう決します。
 次に、お諮りいたします。
 川野芳滿君より理事を辞任いたしたいとの申し出がありますので、これを許可し、その補欠選任については、委員長において指名いたすに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○辻委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に木村公平君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○辻委員長 昨日に引き続き、政府関係当局より、主として昭和三十六年の梅雨前線豪雨による被害状況及び災害対策の実施状況等について、順次説明を求めることといたします。
 まず、通商産業省から願います。大堀中小企業庁長官。
#6
○大堀説明員 今度中小企業庁長官に任命されました大堀でございます。事務を引き継ぎましたばかりでございまして、はなはだ不行き届きの点が多いと思いますが、先生方に御指導いただきまして、善処して参りたいと思います。
 今回の水害の被害状況のうちで、商工関係の分を取りまとめてごく簡潔に申し上げますと、被害の中心は、何と申しましても、やはり岐阜、愛知地区の被害が一番中心になっておりまして、その他、私どもの関係から申しますと、名古屋通産局管轄のほかに、大阪通産局の管轄、それから東京通産局の管轄、三地区にわたっておりますが、中心は、やはり岐阜県、愛知県が一番被害が大きいわけであります。全体といたしまして、商工関係の被害額は九十三億八千六百万円程度と集計されておりますが、そのうちで、政府金融機関に対しての融資の要望となっておりますものが二十六億八千九百万円、約二十七億円程度が政府金融機関に対する要望として、あるいは申し込みがすでにあって、相談になっておるものがございます。
 現在までにとっております措置を簡潔に申しますと、各通産局に災害対策本部を設置いたしまして、情報の収集、連絡の円滑化をはかり、応急の復旧措置といたしましては、排水あるいは建屋の復旧、電力の供給体制の復元、そういった措置によって緊急対策をとっており、電気関係はほとんど全面的に復旧いたしております。
 緊急物資の手配についても、値上がりの防止、あるいは在庫状況を把握いたしまして、対策を応急的にとっております。
 それから、中小企業復旧金融につきまして、特に各金融機関に対しまして通牒を出しまして、新規の貸付については、貸付条件を緩和して、かつ優先、別ワク扱いとすることによりまして、簡易迅速な処理を行なっておりますと同時に、既往の貸付につきましては、償還条件の緩和措置を講ずる等の措置を講ずるようにいたしておりまして、鋭意復旧資金の確保に努めておる次第であります。
 今日までやっておりますことはそういう山状況でございますが、今後その復旧措置としての対策の考え方を、昨日省内で意見を統一いたしました。それを簡潔に申し上げますと、
 第一に、中小企業金融対策といたしまして、災害を受けました中小企業に対する金融を円滑にいたしますために、第一には中小企業金融公庫、国民金融公庫及び商工組合中央金庫の三機関を積極的に活用いたしまして、復旧融資の貸し出しを促進するために所要資金の確保に努めるとともに、当面、貸し出し手続の簡易迅速化、担保条件の緩和等の措置を講ずる。資金等につきましては、先ほど申しましたように、現在二十七億程度の要請がございますが、現在、商工中金、中小企業金融公庫、国民金融公庫、この三者におきまして五百三十億円の手持ち資金がございますので、資金繰りといたしましては十分余裕がございます。このために、一般の問題を生じますれば、その補てんについて、将来、第三・四半期のワクを繰り上げて利用するというような措置を講ずる考えであります。資金ワクにつきましては十分だと思います。なお、すでに貸し出しておりますものにつきましても、償還期限、据置期間の延長等の優遇措置を講ずる。現在償還期限のきておりますものを猶予いたす、そういう措置を講ずるようにいたしております。なお、信用保証協会の災害融資に対する特別保証についても、地方公共団体の財政援助と相待って、中小企業信用保険公庫よりの特別措置を講ずる。これは、結局、地方の信用保証協会に対しまして公庫から特別の融資をいたす考えでございます。それをもとにして、保証のワクが従ってふえていくという格好になる、こういう措置を講じたいと思います。
 第二といたしましては、被災地における電気料金の特別措置でございますが、電力の供給体制の整備、これは当然現在やっておりまして、大部分完了の段階に入っております。電気料金につきましても、基本料金、工事費負担金及び臨時工事費等の免除措置を講じて利用者の復興に資するようにいたしますとともに、早収料金の適用期間の延長をはかるというようなことを講じまして、できるだけ便に資したいと考えておるわけでございます。
 第三に、繊維対策。繊維の関係が、かなり名古屋地区でやられておりますので、これが減産をいたしまして、そのための影響があるかと思いますので、その繊維対策といたしまして、現在設備の格納、封印等をやっておりますものを、解除及び他区分の登録設備による生産を認可する、あるいは操業時間、操業日の制限を緩和する、こういったことを講じまして、生産減をカバーしていきたい、かように考えておるわけでございます。
 その他物価上昇に対するできるだけの対策、あるいは復旧資材その他についても、できるだけ迅速に実効を上げるような方法で対策を講じていきたい、かように考えておる次第でございます。
 はなはだ簡単でございますが、以上で終わります。
#7
○辻委員長 次に、運輸省に願います。廣瀬官房長。
#8
○廣瀬説明員 お手元に配付してございます資料につきまして、簡略に御報告申し上げます。比較的厚いつづりの気象庁関係、それから国鉄、私鉄の関係と港湾関係がございます。順を追いまして、気象庁の関係から御報告を申し上げます。
 六月の二十四日から強まりました梅雨前線と、二十六日四国沖を北上いたしました台風六号の影響によりまして、六月二十四日から七月の六日にかけまして、九州、四国、近畿、東海、甲信、関東、北陸の各地方に大雨がございまして、その他の地方にもかなりの降雨がございました。二十四日から七月の十日九時までの雨量のうちで特に多かったものをお示しいたしますと、高知の室戸岬が六百三十ミリ、徳島の宍喰が千九十八ミリ、三重の尾鷲が千六十八ミリ、神戸が五百四十九ミリ、六甲山が五百九十五ミリ、名古屋が四百十一ミリ、天城山が七百七十四ミリ、長野の御嶽山が千三百四十九ミリ、飯田が五百九十一ミリ、横浜が三百四十ミリ、網代が四百八十六ミリ、なお、東京は百六十九ミリでございます。
 この大雨につきまして、大雨洪水警報または大雨警報が発せられましたところは、熊本、高知、徳島、兵庫南部、大阪、和歌山、奈良、滋賀、愛知、岐阜、静岡、三重、神奈川、東京、千葉、茨城、山梨、長野、福井、石川、富山、新潟の各都道府県に及んでおります。
 なお、今後の予想といたしましては、七月十日現在、梅雨前線が東北地方の南部から九州の北部にかけて走っておりまして、現在、東北の南部から北陸、山陰にかけましては雨となっております。なお、梅雨明けは、中旬の半ばごろになるという見通しでございます。
 次に、鉄道関係の被害について申し上げます。
 まず、国鉄の分について申し上げます。七月十日七時現在までに発生いたしました不通線区は、線区の数で五十一線区、不通区間は二百六十二区間。このうち、現在までに四十九線区、二百四十五区間が開通いたしまして、現在不通になっております線区は二線区で、区間といたしましては七区間になっております。二線区と申しますのは、豊橋と中央線の辰野を結びます飯田線と、それから小海線でございます。飯田線の全線開通は七月二十日の予定でございます。小海線の全線開通は十三日の見込みでございます。飯田線の方は、六区間のうち五区間が十三日に開通いたし、残りますのは市田と山吹の区間でございまして、七月二十日にはこの区間が開通いたしますので、七月二十日で全線が開通いたします。被害額は、まだこまかいことはわかりませんが、概算、直接の被害は約二十億円、不通に伴います減収が十億円というところでございます。なお、列車の数は、約四千本運休となっております。
 次に、私鉄について申し上げます。一時各地方に相当の不通区間を生じましたが、現在はおおむね復旧開通いたしまして、七月八日現在では、山陽電鉄を初め、中小私鉄が六社でございまして、七区間の不通区間がございます。私鉄の被害額は、概算いたしまして、約三億九千万円でございます。
 国鉄、私鉄、いずれもかなりの被害がございましたが、これは別に資金手当は必要といたさないと考えております。なお、各地の被害にかんがみまして、さっそく国鉄、連絡私鉄は、被害を受けました各県下の罹災者向けの救恤寄贈品に対しまして、一カ月間無賃運送の取り扱いを行なっております。
 次に、港湾関係について申し上げます。
 七月十一日までに判明いたしました港湾の被害は、総額約一億二千万円でございます。おもな港湾を拾いますと、神戸が一番大きくて、約五千万円程度でございます。その他は比較的軽微でございます。今回の港湾の災害の特色を申し上げますと、流出しました土砂が泊地、航路に滞積をしたというのが、大体の被害の概要でございます。応急工事の必要のある個所が多うございますので、該当個所につきましては、すみやかに現状を確認いたしまして、工事に着手できるように連絡済みでございます。
 なお、ここで、お願いでございますが、従来の災害復旧は、慣例がございまして、三・五・二といったような比率で復旧して参っておりますが、相願わくは、今後初年度の復旧を従来よりも重点的にやっていきたいというふうに考えております。これは、建設省と大体同じような考え方を持っております。なおまた、堆積土砂の排除につきましても建設省の方でも要望がございますが、特別措置を講じていただきまして、港湾内の埋没にも適用できるようにお願いをしたい。
 次に、資料はございませんが、海上保安庁関係について申し上げますと、海上保安庁自体の被害はございませんでしたが、保安庁で流失漁船を一隻救助しました。なお、保安庁といたしましては、各地の対策本部の御要望によりまして、巡視船を延べ二十一隻出動させ、人命の救助をいたしました。なお、自衛隊とも協力をいたしまして、いろいろ災害地向けの物資、特に食糧というようなものの緊急輸送を行なっております。
 以上、きわめて簡単でございますが、運輸省所管の災害関係について御報告申し上げました。
#9
○辻委員長 次に、労働省から御説明願います。村上官房長。
#10
○村上説明員 私から、労働省関係でこれから講じようとしておる対策並びにすでにとりましたところの対策について、御報告申し上げたいと存じます。
 縦に印刷いたしました一枚刷りの資料がございますが、その第一は、災害によりまして生産施設が流失するといったような関係で失業者が出た場合の処置でございますが、そのような状況に応じまして失業対策事業の規模の拡大、または実施していないところは新しく実施するといったような処置を今後講じていかなければならないというふうに考えております。ただいまのところは、具体的な数字はまだ明らかになっておりませんが、今後の問題としてこのような点を考慮したい。
 それから、被害を受けました市町村におきましては、当該市町村の財政事情なども考慮いたしまして、従来、伊勢湾台風などのような場合には補助率の引き上げを行なった例がございます。この印刷物に書いておる通りでございますが、これは労働省のみの問題ではございませんので、他の省の同様な例ともにらみ合わせまして、将来このような点も検討しなければならないというふうに考えておるわけでございます。
 第二には、失業労働者の保護のために、失業保険金を受け取ろうとする労働者が、交通が途絶したというような場合に、所定の時期に職業安定所に出頭することができないという場合がございますが、そのような場合には、事後において証明書を提出すればよろしい、そのような場合には、所定の日以外の日であっても失業保険金を支払うという処置を講じまして、――これはすでに講じた事柄でございます。
 次に、第三の事項といたしましては、事業主が失業保険料及び労災保険料を納付いたします場合に、このような災害の場合には納付期限を延長する、あるいは延滞金、追徴金を徴収するといったような場合には、その徴収を免除するというような特例が、法律の規定によりまして、なし得るようになっております。このような措置は、伊勢湾台風等におきましてもすでに講じた措置でございますが、このような措置を講じたいというので、すでに実施しておるところでございます。
 第四といたしましては、被害を受けた工場、事業場に対しまして、労災保険の保険施設として、救急薬品を配付するという措置を講じました。約一千個の救急薬品を、被害工場、事業場等に対しまして急送いたしたところでございます。
 それから、第五の措置としましては、これは被害労働者の保護の面から、労働者が、交通が途絶したというような理由によりまして出勤できない場合がございます。そのような場合には、この期間の賃金を差し引くという問題が起こってくるわけでございますが、との点につきましては、事業場によく納得していただきまして、その期間の賃金の差引をなさないような相談をいたしております。これはすでに各事業場にも御理解いただきまして、最悪の場合におきましても、賃金の六〇%を支払っていただくというようなことで指導いたしております。ところによりましては一〇〇%支払うというような事業場もございまして、このような指導を行なっております。
 第六の措置といたしましては、工場、事業場によりましては、寄宿舎などを持っておる事業場がございますが、そういうようなところにおきましては、食中毒あるいは伝染病の発生という面がございますので、労働衛生の見地からも、このような点につきましては適切な指導を行なって参りたい、かように考え、これもすでに実施したところでございます。
 以上、簡単でございますが、労働省関係の事項を申し上げた次第であります。
#11
○辻委員長 次に、郵政省にお願いいたします。金澤官房長。
#12
○金澤説明員 郵政省官房長の金澤でございます。お手元に差し上げました資料につきまして、ごく簡単に御説明いたします。
 郵便局舎の被害といたしましては、床上浸水が三十四件ございまして、比較的軽徴なものでございました。また、郵便物も、水が急に出たというところはございませんので、全部安全な場所に保管するととができたわけでございます。郵便物の滞留は、郵便線路が途絶したり、あるいは浸水地域の配達に故障が生じまして、東海、信越、これは例の被災地域をさしているわけでございますが、この辺に若干の滞留が生じましたけれども、郵便線路の復旧によりまして、現在ではほとんど滞留がございません。郵便線路の疎通でございますが、鉄道の復旧とともに回復いたしまして、現在では飯田線が不通でございますので、これも先ほど運輸省からお話がございましたように、二十日ころ回復する見込みでございますので、そういうような不通個所につきましては、自動車便を使うとか、あるいは人夫送で運行の確保に努めております。
 それから、電気通信関係でございますが、電気通信関係は、お手元の資料にございますように、長距離幹線ルートは、東京−名古屋間の中央ルートが、飯田市付近で橋梁流失のためケーブルが切断されまして、そのために不通となりましたけれども、これも七月三日全部回復いたしました。
 それからまた、沼津の電話局の中継所が浸水で、大阪−東京間の市外回線の約半数に当たる東京−名古屋−大阪間の同軸ケーブル千四百回線が不通となりましたけれども、二十九日七時三十分全線開通いたしました。
 なお、電話の輻湊しております問題の飯田地区に対しましては、臨時線によって措置いたしております。
 概して申し上げれば、資料のその二枚あとにございますが、各通信局におきまして、現地限り極力復旧に努めましたので、全国で市外回線の九九・九%、電信回線におきまして一〇〇%、市内加入電話につきましては九九・九%が復旧いたしております。
 次に、対策といたしまして、郵政省として特にいたしました措置につきましては、お手元の資料の中にございますが、第一段階といたしまして、第一の問題といたしましてお年玉寄付金の配分、これも、被害県につきまして、ここに掲げておるような金額のお年玉寄付金の配分を行ないました。
 それからまた、罹災者に対するところのはがきの無料配付をいたしております。
 郵便貯金、郵便為替等の非常払い、あるいはまた、簡易保険、郵便年金の即時払いの実施、また、簡易保険救護班によるところの巡回診療というようなことをいたしたわけであります。
 次に、簡保資金のつなぎ融資でございますが、各郵政局におきましては、被災地方公共団体に対しまして、災害復旧のため国費の支出が決定するまでの間、さしあたりつなぎ融資を行なっております。現在――そこに書いてございますのは、非常に申しわけないのでございますが、字を間違えまして、最初の愛知県の「佐折」は「佐織」に御訂正を願いたいと思います。佐織町、静岡県の土肥町、あるいは和歌山県の粉河、それからまた、那賀町、長野県の岡谷市、それからその次には、これまた大へん申しわけございませんが、豊野であります。それから三郷村、河南、これはここにございますが、その後わかりましたところによりますと、小坂町の二百万円、あるいは中津川市の一千万円、あるいは本巣町の五百万円というお申し込みがあるわけでございます。各郵政局、総じて二十億程度の金を用意してございます。また、もしそれにおいて足らなければ、さらに二十億程度を本省において用意いたしております。この点につきましては、十分各郵政局に申しまして、被害町村の方と十分な連絡をとるようにいたしております。
 そのほか、郵政職員そのものに対する対策でございますが、この点は、お手元の資料に大体書いてあります。
 大体郵政省関係といたしましてとりました被害の状況並びにその対策について、御説明申し上げました。
#13
○辻委員長 次に、文部省。木田総務課長。
#14
○木田説明員 文部省関係につきまして、お手元にお配りしてございます資料によって、概況を御説明申し上げます。
 今回の災害につきましては、まず、第一に、児童生徒の人命の損害がかなり目立ったということが特徴でございます。死亡者四十四名、行方不明者四名、そのほか、負傷者を入れますと、人身の関係で六十一名児童生徒の事故がございました。それから教職員につきましては、死亡者は二名でございます。
 次に、物的関係の被害でございますが、まず、公立学校にありましては、被害を受けました学校総数は七百九十七校でございまして、被害総額が四億一千九百万円ということになっております。今回の被害の特徴は、建物より土地、工作物に被害が目立っているということでございます。また、浸水等のために、工業学校等の機械その他の実習施設に非常に大きな損害を受けたところが、二、三日立っております。
 国立学校の関係では、被害件数は八大学で、合計二千四百万円というふうに見込んでおります。
 私立学校につきましては、十九校、四千万円でございます。
 そのほか、社会教育施設、文化財等の被害が若干ございますが、さほど大きいものではございません。その詳細につきましては、資料にそれぞれ表でお示しを申し上げてございます。
 なお、教職員の住居建物の被害を受けました者の総数が五千百九十三人でございまして、これらの方々に対しましては、即刻共済組合によります見舞金の給付、それから貸付の作業を進めておりまして、現在、その資料にございますように、約三千万円の資金を供出しておるところでございます。
 建物の被害で特に目立ちます県は、長野でございまして、長野の学校数四十一校については、約一億五千万円の被害ということになっております。そのほか、県別に申し上げまして、やや被害の大きいところは岐阜、静岡、それから愛知、兵庫でございまして、いずれも四千万円台でございます。
 あと、対策といたしましては、公立学校につきましては、公立学校施設災害復旧費国庫負担法の定めがございまして、その措置をすみやかにとるという方向で検討をいたしてございます。それから、被災によりまして生活困窮に陥ります家庭の教科書、学用品その他給食につきましては、就学困難な児童及び生徒に対する国の援助等に関する法律によりまして、生活保護世帯以外にも準要保護児童生徒に対する保護をいたしておりますので、その例によりまして、できるだけの便宜をはかって参りたい。また、教科書につきましては、被災者のうち、災害救助法の発動地域の方につきましては、同法によります措置がとられるわけでございますが、それ以外の地域で教科書等をなくされた方、あるいは後期用の教科書の購入等につきまして支障の起こります者につきましては、それぞれ万全の措置を講ずるつもりでございます。あと、同様にいたしまして、家庭の被災のため、授業料等、勉学の資金に困難を感じます方々につきましては、授業料の減免あるいは育英資金の貸与等の措置を従来の例によってとって参りまして、支障のないように相努めたい、このように考えておる次第でございます。
#15
○辻委員長 次に、自治省にお願いいたします。奥野財政局長。
#16
○奥野説明員 お手元に資料として配付しておりますけれども、九月に交付すべき地方交付税を繰り上げまして、関係地方団体に六十七億六千七百万円を配分いたしたわけでございます。七月三日現在におきます地方団体からの報告に基づきまして、被害の大きい団体につきましては、繰り上げ交付の割合を多くして、その表のように算定いたしておるのであります。地方債資金や特別交付税の配分につきましても、状況の判明によりまして、地方団体の所要額の充足を期したい、かように考えておるのであります。
#17
○辻委員長 最後に、大蔵省から願います。
#18
○遠藤協議委員 議事進行について。私は、この委員会の運営について一つ意見があるわけであります。きょうのこの委員会は、災害地の住民としては、非常に大きな期待を持って、政府の対策がどういうふうに出ておるかということを注目しておるわけであります。しかし、政府側も所定の時間に出席をしない。こんなだれた委員会であったら、国民は承知しないと思うのです。委員長は政府にもっと十分警告を発して、そうして、国民の期待に沿うように、真剣な委員会を運営されんことを、この際要望しておきます。(拍手)
#19
○辻委員長 御趣旨ごもっともでございます。厳重に政府に申し入れるつもりでございまするから、御了承願いたいと思います。
 大蔵省佐藤官房長。
#20
○佐藤説明員 どうもおそくなりまして、まことに申しわけありません。ちょっと手違いがございまして……。
 簡単に申し上げます。大蔵省の関係といたしましては、一つは予算の措置の問題でございまして、これにつきましては、できるだけ今回はすみやかに予算上の措置をいたしたいということで、特に直轄河川のうらで、重要なる個所あるいは緊急を要する個所というようなものにつきまして、建設省から御要求のありました分につきまして、取り急ぎ予備費の支出をできるだけやって参りたい、こういう考え方で、すでに二回にわたって支出いたしております。
 それから、そのほかでは、全体の調査を関係各省急いでおられるわけでありますからして、それの査定ができ次第、なお今後も引き続いてその関係を出していきたい、こう思っております。
 その次は、地方資金課の地方債の関係でございます。これにつきましては、関係の財務局には短期資金のワクがなお相当にございます。それで、関係の財務局の方からつなぎ融資を希望に応じて出しておりますが、これにつきましても、十分のワクがとってございますので、ただいまのところ、問題がないようでございます。なお、長期の起債ワクにつきましては、本年度三十五億円のワクもございます関係で、ただいまのところ、それでもって処理して参りたい、万一特別にさらに必要があるというような事態になれば、また別に考える、こういうことになっております。
 それから、税制の措置につきましては、御存じのように、災害の被害者に対しまして、租税の減免であるとか、徴収の猶予であるとかにつきまして、一定の法律がございます。それらの既定の法律を直らに発動いたしまして、所定の措置を講じております。なお、罹災地域の納税者に対しましては、ちょうどいわゆる申告が済んだところでございますので、減額承認申請の制度をできるだけ活用するために、これの周知徹底を国税庁の方からやっております。
 なお、金融につきましては、現地の民間の金融機関に、預貯金払い戻し上の便宜措置をできるだけ行ないますよう指導いたしております。それからまた、被災地の復旧応急資金につきましては、御存じのように、融資順位というものが従来ございますが、その融資順位にかかわらず、できるだけ一つ優先的に貸し出しを行なって参る。それから生命保険、損害保険等につきましては、払い込み猶予期間の延長でございますとか、損害保険の保険料の一部払い戻しでありますとか、これらの、従来とっておりますところの金融上の措置をとっております。
 それから、中小企業向けの金融の政府関係機関でございますが、これにつきましては、それぞれ中小公庫その他関係の機関におきまして、極力調査を急いでおりまして、その結果、数字を取りまとめておりますが、既往の貸付につきましては、元利払いの猶予でありますとか、貸付期間の延長であるとかいう措置を講じますとともに、新しい貸付につきましては、また貸付期間の延長あるいは担保条件の緩和というような措置を講ずるように指導いたしております。ただいまのところ、国民金融公庫あるいは中小公庫等に十分の資金がございますので、さしあたっての問題はないと思っております。
 住宅につきましては、災害復興住宅貸付というものを住宅金融公庫を通じて行なっておりますが、これにつきましても十四億ばかりワクがございまして、それでもって取り急いでおります。なお、今回は政令を改正いたしまして、貸付の単価も少し上げて参ろうというふうに考えております。
 なお、民間の中小企業向けの金融機関につきましては、必要に応じて、災害地にございますところの相互銀行、信用金庫あるいは信用組合、これらの貸付資金の補充につきまして、連合会等の組織を活用いたしまして、従来のファンドをできるだけ使うように指導いたしております。
 それから、災害地の保証協会に対しましては、政府機関でございますところの中小企業信用保険公庫から災害融資を行ないまして、これらの保証協会の融資保証の能力をできるだけ充実して参るというようなことをやっております。
 なお、被災者が持っております遺族国債あるいは引揚者国債の買い上げ償還というようなことにつきましては、これは従来の例等もございますので、災害の程度に応じて、これを行なうかどうかということを検討いたしております。
#21
○辻委員長 以上で、政府関係当局からの説明は、まずこの程度にとどめます。
 この際、委員長から一言申し上げますが、先ほど遠藤三郎君の御発言もありました通り、政府当局においては、所定の時間に遅参し協議会の審査に支障を来たすことのないよう、格段の御精励を強く要望いたします。
 本日はこの程度にし、次会は、来たる十八日午前十時より開会いたします。
 これにて散会いたします。
   午前十一時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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