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1960/02/25 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 予算委員会第四分科会 第1号
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1960/02/25 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 予算委員会第四分科会 第1号

#1
第038回国会 予算委員会第四分科会 第1号
本分科会は昭和三十六年二月十八日(土曜日)委
員会において設置することに決した。
  二月二十三日
本分科員は委員長の指名で次の通り選任された。
      愛知 揆一君    上林山榮吉君
      中野 四郎君    中村三之丞君
      野田 卯一君    羽田武嗣郎君
      船田  中君    山崎  巖君
      井手 以誠君    小松  幹君
      楯 兼次郎君    松井 政吉君
同日
 中野四郎君が委員長の指名で主査に選任された。
―――――――――――――――――――――
昭和三十六年二月二十五日(土曜日)
   午前十時三十一分開議
 出席分科員
   主査 中野 四郎君
      愛知 揆一君    上林山榮吉君
      中村三之丞君    羽田武嗣郎君
      山崎  巖君    井手 以誠君
      楯 兼次郎君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 木暮武太夫君
        郵 政 大 臣 小金 義照君
        建 設 大 臣 中村 梅吉君
        自 治 大 臣 安井  謙君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (大臣官房長) 辻  章男君
        運輸事務官
        (大臣官房会計
        課長)     原山 亮三君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒巻伊勢雄君
        郵政事務官
        (経理局長)  佐方 信博君
        建設事務官
        (大臣官房長) 鬼丸 勝之君
        建設事務官
        (大臣官房会計
        課長)     三橋 信一君
        自治事務官
        (大臣官房長) 柴田  護君
        自治事務官
        (大臣官房会計
        課長)     中西 陽一君
 分科員外の出席者
        日本国有鉄道総
        裁       十河 信二君
        日本国有鉄道副
        総裁      吾孫子 豊君
    ―――――――――――――
二月二十四日
 分科員小松幹君及び松井政吉君委員辞任につき、
 その補欠として岡田春夫君及び赤松勇君が委員
 長の指名で分科員に選任された。
同日
 分科員赤松勇君及び岡田春夫君委員辞任につき、
 その補欠として松井政吉君及び小松幹君が委員
 長の指名で分科員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十六年度一般会計予算中運輸省、郵政省、
 建設省及び自治省所管昭和三十六年度特別会計
 予算中運輸省、郵政省、建設省及び自治省所管
 昭和三十六年度政府関係機関予算中運輸省及び
 郵政省所管
     ――――◇―――――
#2
○中野主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。
 私が主査の職務を行なうことになりましたので、よろしくお願いをいたします。
 本分科会は昭和三十六年度一般会計予算中、運輸省、郵政省、建設省及び自治省所管、昭和三十六年度特別会計予算中、運輸省、郵政省、建設省及び自治省所管、昭和三十六年度政府関係機関予算中、運輸省及び郵政省所管について審査を行なうことになっております。
 審査の順序は、本日は所管全部について説明を聴取し、明後二十七日は自治省所管、二十八日は建設省所管、三月一日は運輸省所管、二日は郵政省所管について、それぞれ審査を進めて参りたいと存じまするので、あらかじめ御了承をお願いいたします。
 それではまず自治省所管について説明を求めます。安井自治大臣。
#3
○安井国務大臣 自治省関係の昭和三十六年度歳入歳出予算につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 昭和三十六年度の自治省所管の一般会計予算は、歳入二千五百余万円、歳出三千六百十八億四千八百余万円であります。歳出予算では、前年度の第二次補正後の予算額三千三百六十九億九千八百余万円に対し、二百四十八億四千九百余万円の増額となっており、前年度の当初予算額二千九百十八億三千九百余万円に対し、七百億八百余万円の増額となっております。
 自治省所管歳出予算に計上いたしましたものは、自治本省及び消防庁の事務執行に必要な経費でありますが、以下そのおもなるものにつきまして御説明申し上げます。
 第一に、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れに必要な経費でありますが、この経費は総額三千五百六十六億一千百余万円で、前年度当初予算額二千八百六十五億一千六百余万円に比べて、七百億九千五百余万円の増額となっており、地方交付税交付金及び臨時地方特別交付金の財源として交付税及び譲与税交付金特別会計へ繰り入れられるものの合算額であります。
 まず地方交付税交付金につきましては、地方交付税法に基づき、昭和三十六年度における所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の二十八・五に相当する額の合算額に、当該年度以前における交付税で、まだ交付していない額を加算した額三千五百二十九億五千五百余万円を計上しておりますが、これは前年度の当初予算額二千八百三十五億三千百余万円に比べて、六百九十四億二千三百余万円増額しております。
 次に、臨時地方特別交付金につきましては、臨時地方特別交付金に関する法律の規定により、昭和三十六年度における所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の〇・三に相当する額、三十六億五千六百余万円を計上しておりますが、これは前年度の当初予算額二十九億八千四百余万円に比べて、六億七千百余万円の増額となっております。
 なお、昭和三十五年度予算については、第一次補正及び第二次補正において、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れに必要な経費として四百五十一億四千九百余万円が追加されましたので、総額では三千三百十六億六千五百余万円となったのでありますが、昭和三十五年度分の地方交付税の特例に関する法律により、このうち二百六億七千八百余万円は、今後特別の事情がなければ三十六年度に繰り越されることになっておりますので、三十五年度に実際に交付される額は三千百九億八千六百余万円であり、三十六年度に交付される額は三千七百七十二億九千余万円となるので、三十六年度においては実質上前年度より六百六十三億三百余万円の増額となるのであります。
 第二に、選挙の常時啓発に要する経費であります。この経費は総額三億円でありまして、前年度の一億三千余万円に比べて、一億六千九百余万円の増額となっております。この経費は、選挙が公明かつ適正に行なわれるよう、選挙人の政治意識の向上をはかるために要する経費でありますが、昭和三十六年度におきましては大幅に増額し、選挙公明化の推進を一段と強化する所存であります。
 第三に、市町村の経営改善に必要な経費でありますが、総額一億六百余万円であります。この経費は、市町村の事務運営を刷新し、行政効率を高めるためにモデル市町村を設定して事務処理の合理化を推進し、市町村長等に対する研修を行なう等の措置により、現下緊要とされる市町村の経営の合理化を促進し、もって住民福祉の増進をはかるために要するものであります。
 第四に、地方開発関連調査に要する経費でありますが、総額一千余万円であります。この経費は、現在の大都市の人口及び産業の過度の集中を防止し、後進地域における開発繁営を促進し、もって地域内における所得格差の是正をはかるために、地方開発の拠点としての基幹的都市の建設を推進するのに必要な基礎的調査を実施することに必要なものであります。
 第五に、新市町村建設促進費であります。この経費は総額六千百余万円で、前年度の八億八百余万円に比べて、七億四千六百余万円の減額となっております。これは前年度に七億二千九百余万円計上されておりました市町村に対する国庫補助金が不要になったためであります。新市町村の建設事業費に対して数年来継続して実施して参りました国庫補助金の交付は、三十五年度をもってその必要額を全部交付し終わりましたので、三十六年度においては、引き続き必要と認められます新市町村の建設事業の遂行に関する指導事務費のみを計上したのであります。
 第六は、奄美群島復興事業費であります。この経費は総額十四億一千四百余万円で、前年度の十三億五千九百余万円に比べて、五千四百余万円の増額となっております。この経費は、奄美群島復興計画に基づく昭和三十六年度分の事業を実施するために必要な経費及びその運営に必要な人件費であります。
 奄美群島復興計画は、昭和二十九年度から三十八年度までの十年間に、国費百二十一億一千八百余万円をもって、同群島の復興をはかるため、公共土木施設の整備、産業の振興等、総額百八十二億九千六百余万円の事業を行なおうとするものでありまして、事業に着手して以来逐次その成果を上げて参りましたが、三十六年度においてもさらに事業量の増加をはかり、計画遂行の進捗を期そうとするものであります。なお、本予算の実施により三十六年度末における事業の進捗率は、国庫補助事業の計画総額に対し約七七%に達する見込みであります。
 第七は、奄美群島復興融資基金出資金に必要な経費であります。この経費の総額は八千万円で、前年度と同額を計上いたしております。この経費は、奄美群島復興特別措置法に基づいて、同群島における産業経済の振興を促進するため必要な金融の円滑化をはかることを目的として設立せられております奄美群島復興信用基金に対する追加出資に必要な経費であります。奄美群島復興信用基金は創設以来よくその目的達成のため努力を尽くして参っておりますが、疲弊した群島経済の復興をはかるには、なお、その資金に不足いたしておりますので、明年度においても本年度と同額を追加出資しようとするものであります。これにより、同基金に対する三十六年度末における政府の出資総額は二億六千万円となります。
 第八は、国有提供施設等所在市町村助成交付金であります。この経費は総額十億円で前年度と同額を計上いたしております。この経費は、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律に基づき、国有財産のうち日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基づく行政協定の実施に伴う国有財産の管理に関する法律第二条の規定による国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するために要するものであります。
 第九は、地方財政再建促進に必要な経費でありますが、総額四億九千三百余万円で、前年度の六億九千百余万円に比べて、一億九千八百余万円の減額となっております。この経費は、財政再建団体に対する再建の指導及び財政再建団体の起こしました財政再建債に対する利子補給を行なうために必要な経費でありますが、財成再建が軌道に乗り、財政再建債が逐次償還されて参りますのに伴い、その利子補給金が三十六年度には四億六千七百余万円に減少するので、前年度に比べて減額となっているのであります。
 第十は、公共土木施設及び農地等の小災害地方債の元利補給に必要な経費であります。この経費は総額三億七千五百余万円で、前年度の一億九千余万円に比べて、一億八千五百余万円の増額となっております。この経費は、昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律及び昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律に基づき、公共土木施設及び農地等の小災害にかかる地方債に対する昭和三十六年度分の元利償還金相当額を当該地方公共団体に交付するために要するものであります。
 第十一は、固定資産税特例債の元利補給に必要な経費であります。この経費は総額二億一千七百余万円で、前年度の三千百余万円に比べて、一億八千五百余万円の増額となっております。この経費は、地方財政法附則第三十三条の規定により、国が引き受けた固定資産税の制限税率の引き下げに伴う減収補てんにかかる地方債に対する昭和三十六年度分の元利相当額を関係市町村に交付するために要するものであります。
 以上のほか、町名地番の整理促進費として三百三十余万円を計上しております。これはわが国における町名地番の混乱の現状が国民生活上も行政上もきわめて不利不便を招いていることにかんがみ、三十五年度に、若干の都市で町名地番の整理方法について実験を行なったのでありますが、三十六年度においても、引き続き実験を継続するかたわら、総理府に審議会を設置し、住居地表示方法の根本的検討を行うために要する経費であります。
 また、固定資産税評価制度の改正及び公営企業の指導態勢の強化等に対処するため定員を十九名増加いたしております。
 なお、予算計上の所管は異なっておりますが、当省の事務に関係のある予算といたしまして、公営企業金融公庫に対してその経営の基礎を充実するために必要な政府出資金を増額するための経費三億円が別途大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。これにより、昭和三十二年度以来の公営企業金融公庫に対する政府出資金は、二十一億円になります。
 以上が自治本省関係の一般会計予算の概要でありますが、次に特別会計予算の概要を御説明申し上げます。
 自治本省関係の特別会計といたしましては、大蔵省及び自治省所管交付税及び譲与税配付金特別会計だけでありますが、本会計の歳入は三千九百九十八億四千二百余万円、歳出は三千九百九十億一千八百余万円になっておりまして、歳入は、一般会計から地方交付税交付金及び臨時地方特別交付金の財源として受け入れる収入と、入場税法、地方道路税法及び特別とん税法の規定に基づき徴収する租税収入と、交付税及び譲与税配付金特別会計法の規定により、前年度の決算上の剰余金の見込み額を本年度において受け入れる収入その他であります。歳出は、地方交付税法、臨時特別地方交付金に関する法律、入場譲与税法、地方道路譲与税法及び特別とん譲与税法の規定により、おのおの定められた地方公共団体に対して交付または譲与するために必要な経費その他となっております。
 次に、消防庁の予算の概要を御説明申し上げます。
 第一に、消防施設整備費補助に必要な経費でありますが、総額六億八千万円で、前年度の六億五千万円に比して三千万円の増額となっております。この経費は、消防施設強化促進法に基づき市町村の消防施設費及び都道府県の消防学校設置費に対して補助するために要するものでありまして、三十六年度におきましては、消防ポンプに対する補助の増額を主として、消防力の近代化を一そう促進する所存であります。
 第二に、退職消防団員の報償に必要な経費であります。この経費は総額七千万円でありまして、三十六年度に初めて計上された経費であります。御承知のように消防団員は、ほとんど無報酬で災害時の危険な活動に従事している実情にありますので、多年勤続して退職する消防団員に対しまして、国としてその苦労を謝するため、この経費をもって報償を行ないたいと考えております。
 その他、消防団員等公務災害補償責任共済基金の補償費及び事務費に対する補助金として二千二百余万円及び日本消防協会に対して火災予防宣伝事業を委託するために要する経費として一千五百万円を計上いたしております。
 以上をもちまして、昭和三十六年度の自治省関係の一般会計予算及び特別会計予算の説明を終わります。何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#4
○中野主査 次に運輸省所管について説明を求めます。木暮運輸大臣。
#5
○木暮国務大臣 昭和三十六年度運輸省関係の予算について御説明申し上げます。
 初めに、予算の規模について申し上げます。
 まず、一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は十九億三百六十七万円、歳出予算総額は五百五十七億二千四百十八万二千円であります。今、昭和三十六年度歳出予算総額を前年度予算額に比較いたしますと八十九億三千三百七十三万六千円の増額であり、一九パーセント強の増加率を示しております。これらの増加額の内訳を申し上げますと、行政部費系統におきまして三十五億三千九百八十八万七千円の増額であり、公共事業費系統におきまして五十三億九千三百八十四万九千円の増額となっております。このうちには両系統を通じ定員二百六十人の純増が含まれております。なお、今申し上げました歳出予算総額のうちには北海道港湾事業費等他省所管分五十六億五千三百九万七千円が含まれております。
 次に特別会計について申し上げます。
 まず、木船再保険特別会計の歳入歳出予定額は前年度より若干増額され三億五十六万四千円となり、自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予定額は、付保自動車の車両数の増加に対応し、前年度より約十三億円増額され、五十三億三千三百七十四万二千円であります。また昭和三十四年度より設置されました特定港湾施設工事特別会計を含め、新たに昭和三十六年度より港湾整備特別会計を設置いたしますが、この特別会計の歳入歳出予定総額は、定員二十六人の純増を含めて三百二億六千百四十三万二千円となっております。
 なお、このほか昭和三十六年度財政投融資計画中には、運輸省関係分として約千四百十七億円が予定されております。
 政府といたしましては、昭和三十六年度以降約十年間に国民総生産を倍増することを目標としており、当省におきましても、この趣旨に従い、海陸空を通ずる効率的な投資計画により輸送力を飛躍的に拡充し、また経済成長を阻害する災害、事故の発生を防止する等の措置を講じますとともに、さらには経済規模の拡大に伴う国際貿易の増加に対応し、国際収支の均衡を維持していくため、産業の対外競争力を強化し、貿易外輸出の振興に一そうの努力を続ける所存であります。
 以上の趣旨によりまして、昭和三十六年度予算におきましては、輸送力の増強、貿易外収支の改善と輸出の振興、交通安全及び海上保安の確保、防災態勢の強化並びに科学技術の振興等の諸施策に重点を置き、これらを積極的に推進することにいたしております。
 以下、部門別に重点施策の要旨を御説明したいと存じます。
 まず、海運関係について申し上げますが、おもな事項といたしましては、第一に、外航船舶建造融資利子補給に必要な経費として八億三千六百一万三千円計上しております。本制度は、外航船舶建造資金を融通する市中金融機関に対する利子補給を行なうことによりまして、海運企業の合理化に対する自主的努力と相待って、海運企業の金利負担を軽減し、海運企業の基盤を強化しますとともに、これに国際競争力を賦与しようとするものでありますが、昭和三十六年度におきましては、さらに第二として外航船舶に対する日本開発銀行融資に対する利子補給に必要な経費として千八百万円を計上しております。これによりまして、昭和三十六年度外航船舶の建造に融資された日本開発銀行資金につき年一分五厘相当額の利子補給を行なう予定であります。なお、契約限度額として、市中金融機関に対する分は八億三千五十一万円であり、日本開発銀行に対する分は九億六千二百三十九万三千円を計上しております。第三に外航船舶の建造及び主機換装に必要な資金として日本開発銀行よりの融資百五十億円を予定しております。これによりまして、昭和三十六年度においては拡大するわが国の貿易規模に即応した外航船腹の整備をはかるため、約二十五万総トンの建造を行なうとともに、主機換装を行なう予定であります。第四に戦時標準船処理対策に必要な資金として財政融資十五億円を予定しております。この資金は昨年十二月からの戦時標準船に対する検査強化に伴い、航行に耐えられない状況に立ち至っている船舶に対し、代替建造を行なうために必要な資金であります。この代替建造につきましては、これら戦標船の船主が中小企業者であり、資金調達の困難なものが多い現状にかんがみ、国内旅客船公団を改組し、これとの共有方式により公団持ち分七割、船主持ち分三割として代替建造を実施するとともに、金融ベースによる建造の可能な船主については、日本開発銀行の融資によらしめることとしております。今申し上げました十五億円のうち公団が資金運用部資金より受ける融資額は八億円であり、日本開発銀行よりの融資額は七億円となっております。第五に三国間輸送の拡充に必要な経費として四億六千万円を計上しております。これにより、前年度に引き続き三国間輸送を促進してわが国海運の発展と外貨の獲得をはかりたいと存じます。第六に移住船の運航費補助に必要な経費として一億四百五十一万円を計上しております。これによりまして、わが国の移住計画に基づく移住者輸送の円滑な遂行をはかりたいと存じます。第七に国内旅客船公団に必要な資金として資金運用部資金よりの融資七億円を予定しておりますが、昭和三十六年度におきましては、同公団は約四十隻、四千五百総トン程度の国内旅客船の建改造を実施する予定であります。
 次に船舶関係について申し上げます。
 第一に船舶検査体制の整備に必要な経費として二千三百二十四万七千円を計上しております。これによりまして検査対象船舶の増加及び船舶建造技術の進歩に伴う検査内容の複雑化に対処し、検査体制の整備をはかりたいと存じます。なお、これがため検査官三十人の増員を予定しております。第二に中小型鋼船造船業の合理化に必要な経費として五百五十万二千円を計上しておりますが、中小型造船業の技術の向上をはかるため、標準船型の設計及び技術相談所の設置等を行なう所存でございます。
 次に船員関係としましては、船員雇用厚生対策の強化に必要な経費として二千九百四十九万五千円を計上しております。このうち二千五百万円は国内における船員厚生施設を整備する公益法人に対してその整備費を補助する経費であります。残額の四百四十九万五千円は、戦時標準船解撤に伴う失業船員の雇用を促進するため、船員職業安定所の強化及び日本船員の外国進出等の措置を講ずるに必要な経費であります。
 港湾関係といたしましては、第一に国民所得倍増計画に対応する港湾整備事業の促進に必要な経費として百六十八億百十四万二千円を計上しておりますが、このうち一般会計より次に申し上げます特別会計への繰入金百六十億二千九百万円が含まれております。国民所得倍増計画に基づき貿易量の伸長、工業生産の拡大及び国土開発の進展に対応して、緊急かつ計画的に港湾を整備する必要がありますので、港湾整備緊急措置法を制定する予定でございますが、これに基づき港湾整備五カ年計画を確立し、その実施を促進するため新たに港湾整備特別会計を制定し、今までの特定港湾施設工事特別会計を含めて全面的に港湾整備事業の特別会計への繰り入れを行なう予定であります。本特別会計は特定港湾施設工事勘定及び港湾整備勘定に区分され、特定港湾施設工事勘定の歳入歳出予定額は八十三億五百六十一万一千円の規模をもちまして、輸出港湾として大阪港ほか二港、石油港湾として千葉港ほか二港、鉄鋼港湾として千葉港ほか十一港、石炭港湾として苫小牧港ほか八港について港湾施設の緊急整備を行なう予定であります。また、港湾整備勘定の歳入歳出予定額は二百十九億五千五百八十二万一千円の規模をもちまして、港湾改修事業として京浜港ほか約三百港の整備を行なう予定であります。
 第二に港湾及び海岸防災事業の推進に必要な経費として九十七億九千三百五十八万六千円を一般会計に計上しております。これによりまして特別高潮対策事業、チリ地震津波対策事業、伊勢湾高潮対策事業等海岸防災施設の整備と港湾及び海岸災害の復旧を促進する予定であります。
 以上申し上げました通り、昭和三十六年度における港湾関係予算は、一般会計と特別会計を通じて、国庫の負担が前年度に比較して四十六億七千百六十七万一千円の純増を予定しております。なお、地方支部分局として臨時に伊勢湾港湾建設部を新設することといたしております。
 次に、鉄道関係としましては、第一に、日本国有鉄道新線建設費補助に必要な経費として三億八百七十五万円を計上しております。これによりまして昭和三十五年度新線建設費相当額の借入金に対する利子支払い額を日本国有鉄道に対して補助する予定であります。第二に、都市高速鉄道建設促進に必要な資金として帝都高速度交通営団に八十五億円を、また、東京都、大阪市及び名古屋市については総額百三十九億円の財政資金の融資が予定されております。
 次に、自動車関係について申し上げますと、第一に、自動車輸送態勢の確立に必要な経費として二千百三十万三千円を計上しております。これによりまして自動車輸送統計の統計機構の充実強化及びタクシー免許業務処理の体制の増強等をはかる所存であります。第二に、自動車輸送秩序の確立と事故防止に必要な経費として五百四十八万二千円を計上しておりますが、これによりまして白タク、無免許トラックの取り締まり、自動車運送事業監査及び運転者実態調査等を実施する予定であります。第三に、自動車検査登録機能の強化に必要な経費として二億二千五百六十九万八千円を計上しております。これによりまして激増の一途をたどる自動車車両数に対応し、検査登録要員六十五人の増員をはかるとともに、東京ほか十一カ所の車両検査場の拡張移設等を実施し、検査登録機能の強化をはかる予定であります。
 航空関係のおもな事項といたしましては、第一に、日本航空株式会社に対する出資として、産業投資特別会計中に三億円を計上しております。日本航空株式会社の国際競争力の強化のため前年度同様政府出資を行なうものであり、なお、これとともに、同社の発行する社債については二十二億円を限度として債務保証を行なうことにしております。第二に、国際空港の整備に必要な経費として十八億二千百四十万円を計上しております。このうち、東京国際空港につきましては十六億二千百四十万円と、他に国庫債務負担行為五億一千九百万円を計上しております。これによりまして滑走路の新設、ターミナル周辺の整備、エプロンの設備、通信施設整備及びターミナル・ビル増築分の買収等を実施する予定であります。また、大阪国際空港につきましては二億円を計上しており、滑走路の新設及び通信施設の整備等を実施する予定であります。第三に、国内空港の整備に必要な経費として八億六千五百六十万円を計上しております。これによりまして、既定空港としては広島空港ほか十一空港の整備を続行しますとともに、新規空港としては盛岡ほか四空港の整備に着手し、また、鹿児島ほか六空港の追加改良整備を行なう予定であります。第四に、国内航空事業の助成に必要な経費として二千万円を計上しております。前年度に引き続き、これによりまして全日本空輸株式会社等に対して乗員訓練の経費の一部を補助して航空安全対策の一環といたしたい所存であります。第五に、航空交通管制業務の整備強化に必要な経費として一億六千四百四十四万四千円を計上しております。これによりまして航空交通管制本部を移転し、施設の整備拡充を行なうとともに、管制の運用改善及び管制関係職員の待遇改善等の措置を推進いたす予定であります。なお、航空交通管制本部の移転に必要な経費として他に国庫債務負担行為五千四百六十五万六千円が計上されております。
 次に、観光関係について申し上げます。第一に、日本観光協会に対する補助といたしまして二億八千二百六十三万九千円を計上しております。これによりまして日本観光協会の海外観光宣伝活動の整備充実をはかり、昭和三十六年度はロンドン及びシドニーに海外事務所を新設しますとともに、海外宣伝資料作成費を増額し、海外観光客の積極的誘致を推進する所存であります。第二に、ユース・ホステルの整備に必要な経費として、国立ユース・ホステル・センターの増設整備費三千百六十五万円、地方公共団体のユース・ホステル整備費補助金四千七百五十万円を計上しております。これによりまして前年度より建設しております国立ユース・ホステル・センターを増設整備し、国内及び国際ユース・ホステル大会の開催、内外青少年の交歓等の場とするとともに、地方公共団体の設置するユース・ホステルを前年度に引き続き整備する予定であります。
 次に、海上保安関係について申し上げます。第一に、海難救助体制と海上治安の強化に必要な経費として七億七千二百五十八万六千円を計上しております。これによりまして老朽巡視船艇を八隻代替建造しますとともに、鹿児島に航空基地の新設、第十管区海上保安本部の新設、巡視船の機動力と装備の強化及び老朽通信施設の改良改修等を行なう予定であります。なお、巡視船の代船建造に必要な経費として国庫債務負担行為二億八千八百万円を計上しております。第二に、船舶航行の安全確保に関する体制の強化に必要な経費として、航路標識整備費九億円、水路業務の整備拡充に必要な経費六千二百四十三万五千円を計上しております。これにより港湾整備に即応する港湾標識、電波標識、航路標識の自動化等を実施するとともに、水路業務につきましては電子計算機、音響測深機、印刷機械等の整備及び海上磁気測量を実施する予定であります。
 気象関係といたしましては、第一に、防災気象業務整備強化に必要な経費として六億五千七百六十四万四千円を計上しております。これによりまして函館、新潟に気象用レーダーの新設、東京湾に自動応答式無線ロボット装置の新設及び地震津波観測施設の整備等を実施し、台風及び地震津波対策の強化をはかりますとともに、前年度に引き続き水理水害対策の気象業務、航空気象業務を整備し、さらに、農業気象業務につきましては、山形県の残部及び岩手県に対して新規に実施する予定であります。第二に、基礎的気象業務の整備強化に必要な経費として九億八十五万七千円を計上しております。これによりまして無線模写放送の整備、幹線専用線のテレタイプ化及び地方回線の無線化等を実施して、予報の精度向上、情報連絡の強化をはかりますとともに、近代風速計の整備により観測業務の整備強化をはかり、また、気象庁本庁舎の新営の続行、金沢地方気象台のほか六官署の新営等により基礎的気象業務体制の整備を強化する予定であります。
 次に科学技術関係について申し上げます。第一に科学技術応用試験研究補助金として五千五百万円を計上しております。これによりまして次に申し上げます運輸技術研究所における試験研究と相待って民間が分担する試験研究を促進し、運輸に関する技術の発達改善をはかる所存であります。なお、テーマは特別研究として超高速優秀商船の建造に関する研究及び航空機の航行安全確保のための管制施設近代化に関する研究、一般研究として作業船の合理化に関する研究及び鉄道の高速化に関する研究等を予定しております。第二に運輸技術研究所の研究促進と研究施設の拡充強化に必要な経費として二億一千十一万二千円を計上しております。これによりまして、前年度に引き続き原子力船の開発研究を実施いたしますとともに、昭和三十六年度におきましては新たに電子航法技術の研究に着手し、また、防災技術の研究、運輸機関の高速化近代化に関する研究等を実施し、各種輸送機関と施設の合理化、近代化及び防災強化をはかりたい所存であります。
 最後に航海訓練関係でありますが、第一に遠洋航海の拡充に必要な経費として六千百三十七万六千円を計上しております。これによりまして、いまだ実施できない現状にありました商船高等学校航海科及び機関科の一部に対して遠洋航海を実施し、船舶実習の強化をはかる予定であります。第二に練習船進徳丸の代船建造に必要な経費として八千万円を計上しております。これによりまして船齢三十八年の老朽船であります練習船進徳丸の代船を昭和三十六年度より二カ年計画で建造いたす予定であります。なお、これがため昭和三十六年度国庫債務負担行為五億九千八百八十万円を計上しております。
 以上をもちまして昭和三十六年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わりますが、何とぞ十分御審議の上すみやかに御賛成あらんことを御願い申し上げます。
 次に昭和三十六年度日本国有鉄道予算の概要につきまして御説明申し上げます。
 昭和三十六年度の予算の編成にあたりまして、三十六年度は三十五年度の経済情勢の好況が引き続き持続するものと考えて、収入、支出予算を組みました。また、日本国有鉄道の輸送力は年々増加する輸送需要に対応できず、現状でも国民の輸送需要をまかない切れない実情にあります。従って所得倍増計画とも関連して考えますと、今後の経済発展の見通しから見て、日本国有鉄道の輸送力不足がその隘路とさえなるおそれがありますので、日本国有鉄道の輸送力増強をはかるように配慮いたしました。しかしながら、これに要します資金は莫大なものでありまして、これをすべて借入金でまかなう場合にはとうてい健全な経営を維持することができなくなりますので、極力経営の合理化に努めさせるとともに、外部資金をさらに増加して調達いたしますほかに、最小限度の運賃改訂を行なうことによりまして、経営の基盤を確立しつつ輸送力の増強をはかり得るよう措置いたした次第であります。
 以下収入支出予算につきまして、損益、資本及び工事の各勘定別に御説明申し上げます。
 まず、損益勘定について申し上げます。収入におきましては、鉄道旅客輸送人員は、対前年度七・五%増で五十三億一千万人、輸送人キロは一千二百七十六億人キロとして旅客収入二千五百七十五億円を見込み、また、鉄道貨物輸送トン数は、対前年度八・六%増で二億二百万トン、輸送トンキロは五百五十三億トンキロとして貨物収入一千九百五十八億円を見込んでおります。これらの旅客、貨物輸送に要します列車キロは四億八千八百万キロで、対前年度五・九%増となっております。以上の旅客、貨物収入のほか、雑収入等を含めまして収入合計は四千七百十七億円となっております。次に、経営費について見ますと、人件費につきましては、三十五年五月の仲裁裁定実施による増額のほか、三十六年度の昇給と期末、奨励手当合計二・八五カ月分を見込みまして、給与の総額は一千五百十七億円といたしております。また一物件費につきましては、節約に特段の努力を払うことにいたしておりますが、おもなものといたしましては、動力費三百九十六億円、修繕費五百八十億円を見込んでおります。これらを合わせまして経営費の総額は三千二百四十億円となっております。以上の経営費のほかに、受託工事費四十億円、資本勘定へ繰り入れ一千百八億円、利子及び債務取扱諸費二百四十九億円、予備費八十億円を合わせまして、損益勘定の支出合計は、四千七百十七億円となっております。
 次に、資本勘定について申し上げます。収入といたしましては、先ほど申し上げました損益勘定から受け入れます一千百八億円のほか、不用施設等の売却による十七億円、鉄道債券六百十五億円、資金運用部等からの借入金三百八十一億円、合計二千百二十一億円を計上いたしております。他方、支出といたしましては、このうち一千九百二十一億円を工事勘定に繰り入れ、借入金等の償還百九十五億円、帝都高速度交通営団への出資五億円を予定いたしております。
 最後に、工事勘定について申し上げます。三十六年度は国民所得倍増計画に対応するため輸送力増強に重点を置き、東海道幹線増設工事を推進するとともに、主要幹線の複線化、電化、電化されない区間のディーゼル化、さらには通勤輸送の混雑緩和、車両の増備等をはかるため、三十五年度に比して六百六十九億円増の一千九百二十一億円を計上いたしました。
 以下工事勘定の内容について御説明申し上げます。まず、新線建設につきましては七十五億円を計上いたしております。次に、東海道幹線増設につきましては、昭和三十四年度に着工してから三年目を迎え、工事も最盛期に入りますので、前年度より二百三十三億円を増額いたしまして、四百四十億円を計上し、幹線増設工事の促進をはかり、東海道線の輸送の行き詰まりを早期に解消いたしたい考えであります。次に、通勤輸送対策といたしましては、前年度より三十五億円増額し、東京付近五十六億円、大阪付近十八億円、電車増備百九十両、三十九億円、計百十三億円を計上いたし、輸送需要の増大に対応するとともに混雑緩和をはかることにいたしました。次に、幹線輸送力増強のために前年度より二百八億円増額いたしまして四百六十九億円を計上し、その能力の限界近くまで利用されており、輸送需要の増大に応じ切れなくなっている東北本線、北陸本線、上越線、中央本線、鹿児島本線等の輸送力を増強し、これら線区における輸送隘路をできるだけすみやかに解消することにいたしました。次に、電化及び電車化につきましては、前年度より百二億円増額し、二百二十四億円を計上いたしまして、現在工事中の東北本線、常盤線、信越本線、北陸本線、山陽本線及び鹿児島本線の電化を促進するとともに、既電化区間の電車化を積極的に行ないまして、列車回数を増加し、サービスの改善と経営合理化をはかることといたしました。
 以上のほか、ディーゼル化、諸施設の取りかえ及び改良、総係費等を含めまして、支出合計は一千九百二十一億円となっております。これらに要します財源といたしましては、資本勘定から受け入れます一千九百二十一億円を充てることにいたしております。
 以上御説明申し上げました日本国有鉄道の予算は、これに予定されました収入を上げ、予定の工事計画を完遂するためには格段の努力が必要であろうと考えられますので、公共企業体としていま一そうの経営合理化をはかり、もってわが国経済の発展に資するように指導監督して参りたい考えであります。
 以上、昭和三十六年度日本国有鉄道の予算につきまして御説明申し上げましたが、何とぞ御審議の上御賛成下さるようにお願いいたします。
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#6
○中野主査 次に、郵政省所管について説明を求めます。小金郵政大臣。
#7
○小金国務大臣 昭和三十六年度の郵政省所管予算案の概要について説明を申し上げます。
 まず郵政事業特別会計の予算でございますが、この会計の予算総額は歳入、歳出ともに二千百六十四億五千万円でございます。前年度に比較いたしますと、二百四十八億三千八百万円、すなわち一三%の増加となっております。
 次に、歳出予算の内容について申し上げますが、この予算額の中には、収入印紙、失業保険印紙等の収入をそれぞれの会計に繰り入れるための業務外の支出予算五百五億四千四百万円が含まれておりますので、これを差し引きますと、郵政事業特別会計の実体的予算額は、一千六百五十九億七百万円となります。このうち、郵便、貯金、保険、電気通信等の業務運営に必要な経費が一千六百二億四千三百万円であります。郵便局舎等の建設費が五十六億六千四百万円となっております。
 なお、業務運営経費の中には、かねて問題となっておりました非常勤職員六千六百七十六名の定員への組みかえと、新規の増員として定員二千四百一名の増員に要する経費が含まれております。このほか、主要施設事項といたしましては、無集配特定郵便局二百局、及び簡易郵便局五百局の増置、大都市内の集配度数の増回並びに機械化計画の推進等、郵便事業集配運送施設の増強、それから国民貯蓄の増強については、郵便貯金一千四百五十億円、簡保年金一千五百億円の新規財政資金を確保する。こういうことが重点施策となっておりますが、これを推進いたしますととに、業務の正常運行を確保することを主眼といたしておるのであります。
 また、建設費におきましては、郵便局舎百三十九局の継続工事のほか、新たに百五十五局の新営を行ないまして、郵便局舎緊急改善八カ年計画第七年次の推進をはかるほか、東京中心部における局舎施設については、特に重点を置き、これを実施するよう取り運んでおります。
 次に、歳入予算について申し上げます。
 予算総額は、先ほど申し上げました通り二千百六十四億五千百万円でございまして、この内訳を申し上げますと、郵便及び為替振替等の郵政固有業務収入が八百二十六億九千七百万円、郵便貯金、保険年金、電気通信等の各業務の運営経費に充てるため、それぞれの会計から繰り入れられる他会計からの受け入れ収入が七百八十九億六千四百万円、郵便局舎等の建設財源に充てるため、他会計から受け入れる設備負担金が十二億四千六百万円、借入金が三十億円ということに相なっております。
 なお近年、郵便物の利用形態に著しい変化が起こっております。すなわち第一種、第二種の郵便物の増加に比べまして、採算のとれないダイレクト・メールや小包等の郵便物が激増いたしまして、これを処理するために要員、施設方面において大幅な拡充を余儀なくされる一方、国民生活水準の向上につれまして郵政事業職員の給与水準も増加する等のため毎年度支出が累増いたしまして、三十六年度以降におきましては、収支の均衡が保たれなくなりましたので、郵政審議会等にもお諮りいたしまして、第一種、第二種を除きまして平均一九%くらいの料金改定を行こなうこととし、これによる年度内増収額を六十七億一千五百万円と見込んでおります。
 また、為替、振替の料金につきましても調整を行なうことにいたしたので、このための年度内増収額を五億二千九百万円と予定いたしております。
 以上のほか、収入印紙等の売りさばきに伴う業務外収入が五百五億四千四百万円ありますので、歳入予算の総額は、前にも申し上げました通り二千百六十四億五千百万円となるのであります。
 次に郵便貯金特別会計の予算は、歳入、歳出ともに七百六十七億七千八百万円であります。これを前年度に比較いたしますと六十一億五百万円、すなわち八・六%の増加となっておりますが、この会計におきましては、従来収支の均衡が保たれないため、一般会計等から相当多額の繰入金を受けて、辛うじて事業を運営してきたのでありますが、このような状態を今後も続けていきますときは、事業の進展を阻害するおそれもございますので、収支の均衡が保たれない最大の原因であった資金運用部への預託利率、年六分を三十六年度から六分五厘に改定して収支の均衡を保つことといたしております。
 簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、歳入が千九百五十二億四千万円、歳出が六百四十八億五千二百万円でありまして、前年度と比較しますと、歳入では二百十一億六千二百万円、すなわち一二・二%歳出におきましては二十一億一千百万円、すなわち三・四%の増加となっております。なお、歳入歳出の差額一千三百三億八千八百万円は、法律の定めるところによりまして積立金として処理することになっております。
 次に、一般会計について御説明を申し上げますと、歳出総額は二十四億八千万円でありまして、これを前年度に比較いたしますと、三億六百万円、すなわち一四・一%の増加となっております。この増加の内訳を申し上げますと、職員の人件費が一億三千七百万円増加したほか、有線放送電話施設の改善普及に必要な新規経費千二百万円、並びに海外放送アフリカ向け一方向の新設に必要な経費、宇宙空間通信の研究、未開発周波数帯の開発研究等の経費の増加が一億五千七百万円となっております。
 次に、日本電信電話公社の予算案について申し上げます。
 この予算は損益、資本及び建設の三勘定に分かれておりまして、これらの各勘定の総計は六千二百五十五億二千八百万円になりますが、このうち勘定間の振りかえによる重複額を控除いたしますと、その収入、支出の純計額は三千三百七十一億五千六百万円でありまして、前年度に比べて六百二十四億一千六百万円、すなわち二二・七%の増加になっております。
 損益勘定におきましては、収入は二千六百五十五億円、支出は二千四十一億円となっておるのでありまして、この収入支出の差額六百十四億円は資本勘定に繰り入れられ、そのうち百三十二億円が債務償還等に、残余は建設改良に充てられることとなっております。
 建設勘定につきましては、昭和三十六年度において五十万個の増設を行なって積滞の解消に努めることとし、これに必要な経費は資本勘定から受け入れる千七百三十四億円によってまかなわれるものでありますが、その内容を申し上げますと、公募債券によるものが三十五億円、財政資金引受債券によるものが十五億円、外債によるものが七十二億円、加入者債券等によるものが五百二十億円、設備料等が六十三億円、このほかに自己資金として、損益勘定からの繰入金が減価償却引当金を含めて千十九億円が予定されております。この勘定の支出の面について申し上げますと、一般工事計画に千六百三十億円、町村合併対策に四十五億円、農山漁村電話普及対策に五十九億円がそれぞれ充当されることになっております。
 以上をもちまして、私の説明を終わりますが、なお詳細な点につきましては、御質問をいただきまして、さらにお答えまた御説明申し上げたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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#8
○中野主査 次に建設省所管について説明を求めます。中村建設大臣
#9
○中村国務大臣 それでは建設省関係の昭和三十六年度歳入歳出予算につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 まず総額について申し上げますと、建設省所管の一般会計予算といたしましては、歳入は十億二千六百余万円でありまして、これは国が直轄で行ないます海岸事業及び河川等災害復旧事業の地方公共団体負担金三億一千七百余万円、補助金等の精算による返納金二億六千六百余万円、国土地理院の地図の売り払い代金収入二億余万円等が主要なものであります。歳出は二千三百十五億二千八百余万円でありますが、このほかに予算計上の所管は異なっておりますが、実質上建設省所管の事業として実施される予定の経費が、別途総理府に北海道開発関係として二百九十四億七千二百余万円、離島振興関係として十億一千三百余万円労働省に特別失業対策事業関係として三十三億八千八百万円が計上されておりますので、これらを合わせて前年度に比較いたしますと、前年度二千二百八十五億一千四百余万円に対し、昭和三十六年度二千六百五十四億百余万円でありまして、三百六十八億八千七百余万円の増加となっておりますが、前年度には予算の補正を行なっておりますので、前年度の当初予算額二千百十億六千九百余万円に比べますと、五百四十三億三千二百万円の増加となっております。
 次に、個々の事業予算について御説明申し上げます。
 第一に、治水事業につきましては、昭和二十八年に策定いたしました治山治水基本対策に基づく残事業のうち、主要な事業を昭和三十五年度以降十カ年で達成することを目途とし、このうち昭和三十五年度から三十九年度までの前期五カ年間に、総事業費四千億円の治水投資を行なう方針のもとに、昨年末治水事業五カ年計画を策定し、新たな構想のもとに治水特別会計を新設して事業の遂行を行なっております。昭和三十六年度におきましては、その第二年度として事業の推進をはかることといたしております。
 昭和三十六年度の治水関係予算は、治水事業費として四百四十六億三千八百万円、海岸事業費として十二億八千七百万円、チリ地震津波災害地域津波対策事業費として三億三千五百余万円、伊勢湾高潮対策事業費として六十三億六千百万円、合計五百二十六億二千百余万円で、前年度の補正後の五百十八億五千三百余万円に比較し七億六千八百余万円、前年度の当初の四百七十九億四千百余万円に比較し四十六億八千余万円の増となっております。
 次に、そのおもな内容について申し上げます。まず河川事業について申し上げますと、直轄河川におきましては、継続施行中の利根川等九十五河川のほか、新規に松浦川、日野川、雲出川及び中川の四河川を加え、合計九十九河川及び北海道の開拓事業に関連する特殊河川十六河川について河川改修事業を実施する予定であります。これらの事業の実施にあたりましては、利根川等経済効果の大きい重要河川並びに最近災害発生の著しい狩野川、太田川、豊川等の放水路工事及び橋梁、水門等の緊急を要する付帯工事の促進をはかりますほか、高潮対策の促進に重点を指向する方針であります。なお、このほか直轄河川の改修事業については財政法第十五条の国庫債務負担行為、十六億円を予定いたしております。
 補助事業におきましては、中小河川改修事業として継続施行中の三百三十九河川のほか、特に緊急に改修を要する二十二河川を新規に採択するとともに、最近の災害発生の現況等にかんがみ、小規模河川改修の促進をはかるため、継続施行中の百三十河川のほか新規に六十一河川の着工を予定いたし、事業の促進をはかることとしております。その他高潮対策の緊急性にかんがみまして、特に東京湾、大阪湾地区における高潮対策事業の促進をはかることといたしております。
 次に、河川総合開発事業につきましては、特に継続工事の早期完成に重点を置いて実施することといたしております。その内容といたしましては、直轄事業については、荒川二瀬ダム等十一ダムの継続施行をはかるほか、新規に利根川下久保ダム及び空知川金山ダムに着工し、合計十三ダムのうち荒川二瀬ダムの完成を予定いたしております。実施計画調査としては、継続中の北上川四十四田ダム及び淀川高山ダムの調査の促進をはかるほか、新規に天竜川、小渋ダムの調査に着工することにしております。なお、このほか多目的ダムの建設及びこれに付帯する工事を実施いたしますために、財政法第十五条の国庫債務負担行為九十九億二千万円を予定いたしております。
 補助事業につきましては、小瀬川ダムの継続施行をはかるほか、新規に有田川二川ダム等六ダムを着工し、合計二十一ダムのうち鮫川高柴ダム等五ダム等十五ダムの完成を予定しております。実施計画調査としては、継続中の沼田川椋梨ダム等三ダムの調査の促進をはかるほか、新規に小阿仁川萩形ダム等五ダム、合計八ダムの調査を実施する予定にいたしております。
 次に、砂防事業について申し上げます。直轄事業につきましては、継続施行中の利根川等二十六水系のほか、新規に黒部川を加え二十七水系を、また地すべり対策事業として手取川について実施する予定であります。特に昭和三十四年の大水害により甚大な被害を受けた富士川等に重点を置いてその促進をはかることとしております。
 補助事業につきましては、特に重要河川水系及び最近災害発生の著しい河川の工事の促進に重点を置いて施行いたしますとともに、最近の災害発生の状況にかんがみ、土砂の崩壊による危険度の高い渓流については、谷口に砂防ダムを施設する等いわゆる予防砂防の推進をはかることといたしております。
 次に、海岸事業について申し上げます。海岸事業につきましては、その進捗は著しくおくれており、このため近年の相次ぐ海岸災害により、各地に多くの被害が発生している現状であり、これに対処いたしますため、防災上緊要な地域における海岸保全施設の整備に重点を置き、直轄事業については、継続施行中の有明海岸等三海岸のほか、新規に東幡及び松任美川の二海岸を追加し、合計五海岸について事業の促進をはかることといたしております。補助事業についても同様の方針に基づいて実施することといたし、高潮対策事業及び海岸侵食対策事業として継続五十一海岸のほか、新規に二十二海岸を予定し、合計七十三海岸について重点的な促進をはかる方針であります。
 チリ地震津波災害地域津波対策事業につきましては、昨年特別立法を行ない、予備費及び追加予算により所要額を計上し、その促進に努めて参っておりますが、昭和三十六度におきましては、引き続いて青森、岩手、宮城、福島、徳島、高知の各県について事業の促進をはかることといたしております。
 伊勢湾高潮対策事業につきましては、昭和三十五年度に引き続き、直轄事業は、木曽川、鍋田川、鈴鹿川、矢作川の各河川堤防及び南陽、海部、鍋田、木曽岬、長島、川越の各海岸堤防について昭和三十七年出水期までに、補助事業は昭和三十八年出水期までに完成することを目途として、その促進をはかることといたしております。
 なお、以上の治水関係事業のうち、河川事業、砂防事業及び海岸事業の補助分中には、八億一千万円の特別失業対策事業費を含んでおり、失業者の吸収をはかることといたしております。
 第二に、災害復旧対策関係予算について申し上げます。災害復旧対策関係の予算総額は三百四十二億七千七百余万円で、その内訳といたしましては、災害復旧事業費三百五億一千九百余万円、災害関連事業費三十六億五千百余万円、鉱害復旧事業費一億七百余万円であります。
 次に、そのおもな内容について申し上げますと、まず災害復旧事業費につきましては、直轄災害は内地二カ年、北海道三カ年復旧の方針に基づき、三十四年災は完了し、三十五年災は内地分は完了し、北海道分は八〇%の進捗をはかることといたしております。補助災害につきましては、緊要事業は三カ年、全体として四カ年で復旧する方針のもとに、三十三年災は完了し、三十四年災は八五%、三十五年災は六五%の復旧をはかることといたしております。
 また災害関連事業につきましては、災害復旧工事と合わせて適切な実施をはかり、再度の災害を防止する効果を確保することといたしております。なお、災害関連事業のうち、五千五百万円の特別失業対策事業費を予定しております。
 第三に、道路整備事業について御説明申し上げます。道路の整備につきましては、現在昭和三十三年度以降五カ年間に総額一兆円を投資する道路整備五カ年計画を実施中でありますが、経済の成長に伴う道路輸送需要の激増は、現行計画策定時の予想をはるかに上廻っている実情であります。
 一方政府におきましては、昨年十二月国民所得倍増計画を決定いたしましたが、この計画を達成するためには、今後の経済の成長に対応した道路計画を策定して、道路の改良と近代化を促進し、輸送隘路を打開するための先行的道路投資を行ない、産業経済の基盤を強化し、国民生活の向上に資する必要があります。このため昭和三十六年度においては、現行の道路整備五カ年計画を拡充し、昭和三十六年度を初年度とする総額二兆一千億円の新道路整備五カ年計画を樹立し、急速に道路の整備を促進することといたしております。
 新しい五カ年計画の内訳といたしましては、一般道路一兆三千億円、有料道路四千五百億円、地方単独三千五百億円を予定いたしておりますが、本計画の遂行により、一級国道については五カ年間、二級国道については十カ年間に改良舗装の概成をはかり、さらに産業資源開発及び観光上重要な都市内の道路その他地方道についても急速な整備を行ない、名神高速自動車国道を完成し、首都高速道路の建設を促進するとともに、新たにその他の高速自動車道にも着工いたしたい考えでおります。その初年度としての昭和三十六年度の道路事業関係予算額は、一般会計分は一千四百九十八億八千九百万円で、前年度の補正後の九百九十億二千百余万円に比し五百八億六千七百余万円、前年度当初の九百八十八億七百万円に比較して五百十億八千二百万円の増となっております。なお、一般会計には後に申し上げます道路整備特別会計に対する繰入金といたしまして、建設省に一千二百四十億九千四百万円、総理府に北海道開発関係として二百十六億三千三百余万円、離島振興関係として八億二千百万円、労働省に特別失業対策事業関係として十六億三千五百万円、合計一千四百八十一億八千三百余万円が計上されております。このほか、長大橋及び隧道等の大規模工事で二カ年以上にわたる契約を必要とするものについて、財政法第十五条の規定に基づく国庫債務負担行為六十八億円を予定いたしております。
 昭和三十六年度における一般道路事業といたしましては、直轄事業の地方負担金等を含め、一級国道に六百四十七億九千二百万円、二級国道に二百六十八億七千八百万円、主要地方道に二百三十一億一千六百万円、一般地方道に百七十四億一千二百余万円、市町村道に百四十三億九千二百余万円、その他機械費、調査費、積雪寒冷特別地域道路事業費等に八十二億二千七百万円を予定し、これにより国道及び地方道を含めて約二千三百キロメートルの改良、約二千キロメートルの舗装を実施することといたしております。なお、従来に引き続き内地の一級国道のうち、交通量の特に多い区間を国が直轄で維持修繕を行なうことといたしておりますが、昭和三十六年度におきましては、さらにこの区間を約六百キロメートル追加いたしまして、合計おおむね三千六百キロメートルといたしますとともに、交通量の多い大都市内において舗装、補修等の工事を実施する場合には極力夜間に行なうことといたし、交通に支障を及ぼさないよう留意して参りたい考えでおります。
 次に、日本道路公団の有料道路について御説明申し上げますと、昭和三十六年度における日本道路公団の資金といたしましては、道路整備特別会計からの出資金七十億円、資金運用部資金の借り入れ百億円、民間資金の借り入れ二百十億円を予定いたしておりまして、これに業務収入等四十七億二千百万円を加えると、日本道路公団の昭和三十六年度における予算規模は合計四百二十七億二千百万円と相なりますが、これにより名神高速道路(小牧−西宮間)につきましては、第一順位区間である尼崎−栗東間約七十二キロの建設工事を最重点的に実施するほか、その他の区間についてもこれに準じて工事の促進をはかる予定でおります。また一般有料道路につきましては、第三京浜道路、船橋−千葉道路等の継続事業を促進するほか、新規事業にも着工することをいたしております。
 次に、首都高速道路公団の事業について御説明申し上げますと、昭和三十六年度における首都高速道路公団の資金といたしましては、道路整備特別会計からの出資金五億円、東京都出資金五億円、東京都交付金二十七億二千四百万円、資金運用部資金の借り入れ六十億円、民間資金の借り入れ七十億円を予定いたしておりまして、これに利息収入その他十億四千九百万円を加えますと、首都高速道路公団の昭和三十六年度における予算規模は、合計百七十七億七千三百万円と相なりますが、これにより同公団の行なう事業といたしましては、前年度に引き続き一号線、二号線、三号線、四号線及び八号線の建設を継続実施いたしますとともに、新規に二号分岐線、四号分岐線の建設に着手することといたし、また駐車場については、汐留駐車場の完成をはかるほか、江戸橋駐車場を継続実施し、新たに本町駐車場の建設に着手することといたしております。
 第四に、都市計画事業について御説明申し上げます。昭和三十六年度における都市計画事業関係予算は、総額三百二十四億百万円で、前年度百七十九億五百万円に比し百四十四億九千六百万円の増であります。このうち、新道路整備五カ年計画の実施に要する経費として道路整備特別会計に計上されております街路事業の予算額は、首都高速道路公団に対する出資金を含め二百八十八億九千二百万円でありますが、これによりまして立体交差を含む改良、橋梁及び舗装等の街路事業を実施して都市内交通の円滑化をはかるとともに、人家が密集し、街路の幅員が狭隘で交通に支障を来たしております等、都市の発展上整備を要する地域に対し、土地区画整理による市街地改造事業を推進することといたしております。
 また昭和三十六年度よりは、大都市の人家が密集した地区で、街路の整備とともに、市街地の高度利用をも必要とする地区について、新たな手法により、公共施設の整備に関連する市街地改造事業を実施いたしたいと考えております。一般会計に計上されております都市計画事業の予算額は総額三十五億九百万円でありまして、これにより下水道、公園等の整備をはかることといたしております。下水道関係の予算額は三十一億四千七百万円で、前年度に比し十一億五千一百万円の増でありますが、なお、地方債の増額をもはかることといたし、都市施設中最もおくれている下水道の整備の促進に努める所存でございます。また、事業の実施にあたりましては、公共水の汚濁防止の見地から工場廃水が多量に排出される地域において、これを一括処理するための特別都市、下水路を設けますとともに、道路の堀り返しによる手戻り工事を極力防止するよう道路整備事業の進捗状況を考慮し、下水道事業の先行をはかって参りたいと考えております。公園関係の予算額は三億六千二百万円で、国営公園、一般公園及び墓園の整備をはかることといたしておりますが、特に昭和三十九年に開催されるオリンピック東京大会に対処するため、主競技場のある明治公園の整備を促進いたしたいと考えております。
 なお、一般会計に計上されております都市計画事業予算のうちには、八億五千万円の特別失業対策事業費を予定しております。
 第五に、住宅対策について御説明申し上げます。政府は、最近の住宅事情の実態にかんがみ、また所得倍増計画に即応いたしまして、一世帯一住宅のすみやかな実現をはかるべく、十カ年に約一千万戸の住宅建設を目標とする構想のもとに新たな住宅建設計画を策定いたしました。すなわち昭和三十六年度より五カ年間に約四百万戸の住宅建設を見込み、低家賃住宅の大量供給と不良、老朽、過密居住住宅の一掃を目途といたしております。
 昭和三十六年度はその初年度といたしまして、政府施策住宅二十四万六千戸の建設を計画いたしております。この戸数は、前年度に比較いたしますと二万五千戸の増となっておりますが、特に昭和三十六年度におきましては、低額所得者に対する住宅供給を強化するとともに、老朽危険な住宅の密集した地区の改良の促進、災害を防止するため不燃堅牢な住宅の建設、坪数の増大等質の向上をはかるとともに、宅地取得難の現況に対処いたしまして、宅地供給量の大幅な増加及び大都市内における宅地の高度利用をはかることといたしております。また民間自力によって建設される住宅につきましては、最近の実績より見まして四十二万戸程度の建設が見込まれますので、これらを合わせて昭和三十六年度におきましては、約六十七万戸の住宅の建設を目途といたしております。
 なお、政府施策住宅二十四万六千戸の内訳は、公営住宅は前年度より三千戸増の五万二千戸、改良住宅は前年度より二千戸増の四千戸、公庫融資住宅は前年度より一万戸増の十二万戸、公団住宅は前年度より二千戸増の三万二千戸及び厚生年金融資住宅、災害公営住宅等のその他住宅は前年度より八千戸増の三万八千戸でありまして、これに対する予算措置といたしましては、公営住宅建設費として災害公営住宅分を含めて一般会計予算としては、前年度に比し十三億八百余万円増の百三十四億九千百余万円を予定し、一般公営住宅として第一種住宅二万一千戸、第二種住宅三万一千戸、計五万二千戸及び災害公営住宅として三百七十五戸の建設に対し補助することといたしておりますが、昭和三十六年度におきましては、第二種住宅の一戸当たり規模の増大等質的向上をはかっております。
 住宅地区改良事業といたしましては、一般会計予算として前年度に比し、十一億三千五百余万円増の十九億三千四百余万円を予定し、劣悪な居住環境を改善し、あわせて市街地の合理的利用をはかるため、不良住宅の除却及び改良住宅四千戸の建設に補助するとともに、新たに、昭和三十六年度より次年度以降建設用地の取得に対しましても補助することといたしております。
 次に、住宅金融公庫に対しましては、産業投資特別会計よりの出資金九十億円と政府低利資金三百十億円、合計四百億円を予定いたしておりまして、これに回収金等八十五億円を加えると、住宅金融公庫の昭和三十六年度の資金総額は四百八十五億円となり、これにより十二万戸の住宅建設及び宅地の取得、造成、災害による被災住宅の復興等に要する資金の貸付を行なうことといたしております。
 また日本住宅公団に対しましては、産業投資特別会計からの出資金七十億円、政府低利資金百六十五億円、民間資金二百億円、合計四百三十五億円を予定しており、賃貸住宅二万一千戸、分譲住宅一万一千戸の建設並びに市街地施設及び宅地の取得、造成事業を行なうことといたしておりますが、特に昭和三十六年度におきましては、住宅の一戸当たり坪数の引き上げを行ない質の向上をはかることといたしております。
 また都市における火災その他の災害を防止し、あわせて土地の合理的利用の促進及び環境の整備をはかるため、新たに防災街区造成に対する補助金といたしまして、一般会計予算において前年度に比し、一億三千六百余万円増の二億五千万円を計上いたしております。
 第六に、官庁営繕について御説明申し上げますと、官公庁施設の建設等に関する法律の規定により、建設省で実施いたします官庁営繕のうち、建設省所管予算として計上されておりますのは五十一億九千百余万円でありまして、前年度の二十九億一千余万円に比し二十二億八千百余万円の増額となっております。実施にあたりましては、特に継続施工中の大規模工事である総理府及び大手町第一合同庁舎の完成、札幌地方合同庁舎及び下津、長崎、鹿児島の各港湾合同庁舎の完成その他一般官署の建てかえの促進等に重点を置くことといたしております。
 そのほか、昭和三十六年度予算中おもなるものにつきまして申し上げますと、産業開発青年隊につきましては前年度より八百余万円増の五千八百余万円を計上しており、幹部訓練所及び新規の北海道を含め中央隊九隊において訓練を行なうとともに、新規の青森県を含め、府県二十四隊の運営費等を補助することとし、また海外移住青年隊員の特別訓練を行なうことといたしております。
 水防対策につきましては、前年度より一千三百万円増の六千八百余万円を計上し、水害を未然に防止するために水防態勢の強化充実をはかることとし、無線局の設置及び維持管理を行ない、また近時頻発する水害の状況にかんがみ、水防施設の整備について補助することといたしております。
 また試験研究機関等の予算につきましては、前年度に比べ、三億三千一百余万円を増額し一そうの充実をはかることといたしております。
 特に、国土地理院で行なう国土基本図の整備については、国土の総合開発及び土地の高度利用計画等の基本計画を策定するための大縮尺(二千五百分の一)の基本図を作成するため、市街地について今後三ヶ年間に航空写真の撮影を終了する計画のもとに初年度分として、二億三百余万円を計上いたしております。
 広域都市建設計画調査につきましては、千二百万円を計上いたしておりますが、これは近年の著しい産業構造の変化と工業化の趨勢に対応して、大都市地域においては過大都市の弊害を是正し、地方中核都市地域においては地方開発の中心地域として、その育成、発展をはかる必要がありますので、これらの地域について広域的な都市建設計画を樹立するため必要な調査を実施する経費であります。
 建設業の合理化対策といたしましては六百余万円を計上し、建設業の生産性向上、指導監督の強化、機械化の推進その他工事施工態勢の整備に努め、建設業者建設コンサルタントによる海外協力の推進をはかることといたしております。
 以上をもちまして建設省関係の一般会計予算の説明を終わりますが、次に特別会計予算の概要を御説明申し上げます。
 治水特別会計の予算総額は、歳入歳出とも六百六十億七千八百余万円でありますが、これを勘定別に申し上げますと、まず治水勘定につきましては総額五百五億六千三百余万円で、その資金内訳といたしましては、一般会計より受け入れ三百九十五億三千七百余万円、地方公共団体工事費負担金収入六十九億四千九百万円、受託工事納付金二十三億円、特定多目的ダム勘定より受け入れ八億四千余万円、予備収入その他九億三千六百余万円を予定しております。
 その歳出の内訳といたしましては、河川改修事業等に二百九十八億三千百余万円、河川総合開発事業に二十億五千余万円、砂防事業に九十八億八千九百万円、建設機械整備に十二億四千百余万円、伊勢湾高潮対策事業直轄事業分に三十三億六千三百万円、付帯工事、受託工事、予備費等に四十一億八千八百余万円を計上いたしております。また特定多目的ダム建設工事勘定につきましては、総額百五十五億一千五百余万円で、その資金内訳といたしましては、一般会計より受け入れ七十五億五千百余万円、地方公共団体工事費負担金収入二十五億八千七百万円、電気事業者等工事費負担金収入四十三億三百余万円、その他十億七千二百余万円を予定しております。その歳出の内訳といたしましては、特定多目的ダム建設事業に百四十四億二千二百余万円、受託工事及び予備費等に十億九千二百余万円を計上いたしております。なお、それぞれの事業内容につきましては、先ほど申し上げた通りであります。
 次に、道路整備特別会計でありますが、本特別会計の昭和三十六年度予算総額は、歳入歳出とも一千六百五十二億七千四百余万円でありまして、その資金の内訳は、さきに申し上げました一般会計からの繰入金一千四百八十一億八千三百余万円のほか、直轄道路事業の地方負担金収入百二十四億二千八百万円、付帯工事納付金、受託工事納付金、雑収入及び予備収入等四十六億六千二百余万円となっております。その歳出の内訳といたしましては、一般道路事業に一千二百四十七億二千万円、街路事業に二百八十三億九千二百万円、日本道路公団出資金として七十億円、首都高速道路公団出資金として五億円、その他付帯工事、受託工事、予備費等に四十六億六千二百余万円を計上いたしております。
 なお、以上のうち一般道路事業及び街路事業の中には、前年度に引き続き臨時就労対策事業として八十三億円、特別失業対策事業として十六億三千五百万円を予定いたしまして、道路事業の執行とあわせて失業者の吸収をはかることとしており、また積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に必要な道路事業費及び機械費等二十四億九千四百万円が含まれております。
 以上が昭和三十六年度の予算の概要でありますが、なお、組織関係の主なものといたしましては、本省においては建政局を新設し、付属機関につきましては、建築研究所に国際地震工学研修部を設け、また地方建設局につきましては、関東地方建設局及び近畿地方建設局に用地部を新設する等所要の整備を行なうことといたしております。
 定員につきましては、本省及び付属機関においては、機構の整備及び道路整備事業の増大等に対処して、振りかえを合わせて六十一人を増員し、地方建設局においては、道路整備事業の伸びに対処し、工事事務所以下において二百三十人を増員することといたしております。なお、多年の懸案であった常勤職員及び常勤的非常勤職員の定員化につきましては、一万一千六百二人の常勤職員及び常勤的非常勤職員を定員に繰り入れることとしておりますが、これに、昭和三十五年度における定員化数八百九十六人を合わせますと一万二千四百九十八人の定員化を行なうことと相なります。なお、残余の職員については、引き続き実態を調査の上、極力定員化をはかるよう努力いたしたいと考えております。
 以上をもちまして、昭和三十六年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算の説明を終わる次第であります。なお、必要に応じまして、御質問等に応じて御説明申し上げたいと思います。何とぞよろしく御審議をいただきたいと思います。
#10
○中野主査 以上をもちまして、本分科会所管の全部についての説明は終わりました。
 明後二十七日は午前十時より開会し、自治省所管予算について審査に入ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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