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1960/03/02 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 予算委員会第四分科会 第5号
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1960/03/02 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 予算委員会第四分科会 第5号

#1
第038回国会 予算委員会第四分科会 第5号
昭和三十六年三月二日(木曜日)
   午前十時二十五分開議
 出席分科員
   主査 中野 四郎君
      愛知 揆一君    上林山榮吉君
      中村三之丞君    羽田武嗣郎君
      山崎  巖君    井手 以誠君
      島本 虎三君    田邊  誠君
      楯 兼次郎君    松井 政吉君
      森本  靖君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  岩元  巖君
        郵政事務官
        (監察局長)  莊   宏君
        郵政事務官
        (郵務局長)  板野  學君
        郵政事務官
        (貯金局長)  大塚  茂君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      西村 尚治君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
        郵政事務官
        (経理局長)  佐方 信博君
 分科員外の出席者
        大蔵事務官
        (大臣官房財務
        調査官)    大月  高君
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部人事課長)  中田 正一君
        郵政事務官
        (電波監理局経
        理課長)    三枝  豊君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
        (経営調査室
        長)      秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社職員局次長  中山 公平君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  山下  武君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社理事
        (経理局長)  山本 英也君
    ―――――――――――――
三月二日
 分科員松井政吉君委員辞任につき、その補欠と
 して島本虎三君が委員長の指名で分科員に選任
 された。
同日
 分科員島本虎三君委員辞任につき、その補欠と
 して田邊誠君が委員長の指名で分科員に選任さ
 れた。
同日
 分科員田邊誠君委員辞任につき、その補欠とし
 て森本靖君が委員長の指名で分科員に選任され
 た。
同日
 分科員森本靖君委員辞任につき、その補欠とし
 て松井政吉君が委員長の指名で分科員に選任さ
 れた。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十六年度一般会計予算中郵政省所管
 昭和三十六年度特別会計予算中郵政省所管
 昭和三十六年度政府関係機関予算中郵政省所管
     ――――◇―――――
#2
○中野主査 これより会議を開きます。
 昭和三十六年度一般会計予算、同特別会計予算及び同政府関係機関予算中、郵政省所管を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。上林山榮吉君。
#3
○上林山分科員 私はまず第一に郵政大臣にお伺いしたいので、ございます。それは別の機会でも郵政大臣に要請をしておいたわけでありますし、なおそれとあわせて大蔵省に対しても要請をしておいたのでございますが、それはいわゆる金利を引き下げるために今回政府がそれぞれ政策をとられたのでありますが、その一環として郵便貯金の利子の引き下げもやられる準備をしておられるわけでございます。言うまでもなく、郵便貯金は普通の銀行預金とは違いまして、その集められる階層が国民大衆、いわゆる庶民大衆であるということと、集められた金がまた地方公共団体その他の事業に使われていく、あるいは政府の財政資金となっておる。こういうようなことで多少趣を異にしておるのだ。だから郵政大臣はその線に沿って努力をしてもらわなければならぬ、こういうことを私は要請したわけであります。その意味合いから貯金の最高限度の問題も五十万くらいまではいいじゃないか。あるいはまた金利も、旧金利の分は十年間はこれは国民に不利益を与えちゃならぬわけでありますから、旧金利のままでいったらいいじゃないか。なおそういうような性格上からくる意味合いにおいて、これから金利を引き下げたとしても、将来預金者に不利益にならないように処置をしていかなければならぬ。こういう意味から新金利も十年間くらいはよき前例に従ってこれを踏襲したらどうだ、こういうことを申し上げておったのであります。郵政大臣も大体大筋においてはこれを了とせられ、大蔵省においてもこの問題については預金者に不利益にならない処置を将来もとりたい、新金利を制定した後もそういう趣旨でいきたいという大筋の御返事はあったわけでありますけれども、私は今、これは郵便貯金だけではないのでありますけれども、貯金が非常に激減をしつつあるのじゃないか、あるいはまたその懸念が出てきつつあるのじゃないか、こういうような観点から考えまして、今言った、第一段階のいわゆる金利を新たにした後においても、一つよき前例に従って預金者に利益を与えるのだ、政府事業というものは国民にその改正のつど不利益を与えるものではない、いわゆるあとう限りそのときの状態において利益を与うべく、ことに郵便貯金については努力をするのだ、こういう意味のことにならなければならぬと私は思うのでございます。――大蔵省はきょうはお見えになっておりますか。
#4
○中野主査 いません。
#5
○上林山分科員 それならば一つあとで私の質疑中に、大蔵省のこれに対するお話もあわせて伺いたいのでありますが、郵政大臣としてのこれに対する、ことに後段の私の質問に対して重点を置いてお答えが願いたいと思います。
#6
○小金国務大臣 今上林山さんのおっしゃったことは、大筋においてもちろん私同意見でございまして、その線に沿うて努力をいたして参っております。最近の発表によれば、一般の日本人の預金が昨年の同期に比べて、一月などは相当減っておるようであります。これは公社債信託投資というような方に、相当流れていっておるのだということをわれわれも承知いたしております。すなわち国民の貯蓄の形が変わってきております。こういう際に、郵便貯金は預け入れる人の大衆であること、またその資金としての上需要が地方に還元されたり、国民の生活の福祉を増進するという意味から特に気をつけろという、その点は非常に大事でございますので、私も金利の引き下げについては、国の全体としての方針に従うけれども、郵便貯金をする人たちの利益を最大限に考えて進んでいく決心でございます。
#7
○上林山分科員 大筋の御答弁は、私はそれでいいと思うのでございますが、大蔵省と協議の上御答弁願いたいという趣旨で、先般要請申し上げておいた郵便貯金の利子改定後の処置、これはもちろん預金者に不利益を与えるような処置はとらないという、その答弁を私は信頼しておりますが、私が今申し上げるように、たとえば今回の処置によって、大体旧金利によって十年間は保証する。既契約については十年間はそういう趣旨で保証する。しかし新金利改定後のものについては、すでに年限はどれくらいとか、あるいはどういう程度でとかいうようなことを、おきめになっているのでございますか。大蔵省と協議の上、その点は到達されているのかどうか。預金金利の引き下げと、政府に対する信頼感と、激減しつつある郵便貯金の傾向とあわせて考えるときに、もしもう言える段階であるとするならば、私はこの機会にやはりその御決意を国民に知らした方が親切じゃないかと思う。何か特殊な事情があれば、事情があるとおっしゃってもかまいませんが、そういうふうに考えますが、いかがでありますか。
#8
○小金国務大臣 すでにきまっております国として約束した利率は、変えないということでございますが、新しい金利がこれからきまります。それについて何年ぐらい先を保証するかという問題でありますが、私はなるべく長く安定した利率を国民に知らして、国としてはこれを守るという趣旨で、今実は最後の折衝をいたしております。近日中に両方の意見がまとまると思いますので、しばらくの御猶予をお願いしたいと思います。御趣旨を体してやります。
#9
○上林山分科員 郵政大臣の御努力を私は信頼して、国民の期待に沿うように実現することを望んで、この問題はこれでおきます。
 次にお尋ねいたしたいことは、簡易保険の運用金の問題でございます。これは御提案になる改正案を拝見してみますと、従来の方針に相当改正を加えようとしておられるわけでありますが、その一例は、いわゆる民間保険の資金の運用の率は非常に利回りがいい、しかしながら簡易保険の利回りは非常に悪い、だからある程度利子を運用において引き上げて、そして全体としての運営をよくしていこうという方向が見られておるようであります。これは私はある程度了としていいと考えます。しかしながらそれがあまり急である。簡易保険の性質から考えると、言うまでもなく一般国民大衆から集めた金は、あとう限りこれを国民に還元して、ことに地方公共団体に還元して、貧弱市町村の財政の援助をしなければならぬし、今日までもしてきたのであります。どちらかといえばこれが原則でなければならない。原則でなければならぬのでありますが、さっき言ったようにあまりにも運用の利回りが悪いので、全体の運営に支障を来たす、こういうことから、ある程度新しい方向へ顔を向けていこうとされるのだと察することができるのでありますが、私は最近における融資の状況を考えてみましても、地方公共団体においてはやはり要望が非常に熾烈だと思います。郵政省に照会していろいろ調べてみますと、申し込みの金額の大体七割、ところによっては六割くらいしか貸付をしていないようです。こういうようなことから考えますと、やはり地方公共団体は資金のやりくりに非常に困っている。これを忘れて、いわゆる利回りのいい――もちろん民間資金の入っていない、預金部資金と同じような方向のものだけに融資する、こういうことでありましょうけれども、どうもその辺のかね合いというものがおかしい。私は大臣としては大局に立って、原則としてはやはり地方公共団体にウエートを置くのだ、しかしながら利回りというものも考えて運用を考えていかなければならぬから、新しい分野を開拓するのだ、その割合は実施計画なり、あるいはできるならば大蔵省と協議の上一つのルールを作る。それは内輪のルールでもいいし、省令程度のものでもいいから、そういうものを作っていく、こういうふうにされないと、私はやがては本末転倒の行政になる憂いがあると思う。まずこの基本的な態度について伺っておきたいと思います。
#10
○小金国務大臣 御説は全く同感でありまして、簡易生命保険の資金というのは、地方に還元する原則はこれを堅持いたします。ただ、今上林山さんのおっしゃった今まで多少余裕があっても、またその余裕金を有利に利用しようと思っても、その道が開けておらないのでありますから、その有利に利用し得る範囲内において、そして今の原則をくずさないというその鉄則の中で、今までのように操作していきますが、配分の割合とかあるいはまたそのときに応じての方針は、仰せのようにきめておきたいと思っております。
#11
○上林山分科員 私はその御方針を、大蔵省ともよく連携の上で、確たる方針をお立てになっておく必要があると思う。これは大蔵省側にも私は先般要請した問題でございますが、これも先般の貯金の新金利の年限をどこまで持っていくかという問題と同様に、私はしっかりと御協議しておかれたい、こういうふうに要請をしておきます。
 そこで、これに関連して資金の運用について申し上げたいことは、現在地方公共団体に貸し付けておる短期融資の問題でございます。この短期融資は三カ月目ことにただいま切りかえて融資をしておられるわけでありますが、これでも地方公共団体は非常に助かっておるのです。非常に喜んでおります。しかしながらその取り扱い方があまりにも形式的であり、あるいは事務が繁雑である。これは一般の商人と地方公共団体の職員などの考え方、金の貸し借りの考え方というものは、的に非常に違うのです。非常にめんどうがっておるのです。だから、そういうような意味から考えて、せっかく短期融資をして喜ばれておるならば、もう少し六カ月とか、場合によれば特殊のものだけは一カ年とかにして、融資の便宜をはかっていく、こういうふうにしていくと地方公共団体が非常に助かるのです。私は地方公共団体の方々からいろいろ要請もあり、苦情も聞いておりますが、それを最小限度にここでは申し上げておるのでありますから、少なくともその期間をもう少し長くする、こういう行き方をもうしていい時期じゃないか。郵政大臣、ことに資金が豊富でない場合はともかく、資金が豊富になってきたから窓口を広げて、そして利子のいい地方公共団体以外にも貸し付けていこうとしておられるわけでありますから、この際私は、もっと便宜をはかってもいい、こういうふうに考えるのでありますが、この点はいかがでございましょうか。
#12
○小金国務大臣 御趣旨はまことにごもっともでありまして、地方税の上がり工合、あるいは交付税の期限がどうのというような、間のつなぎの意味にだいぶ短期資金は利用があるようでありまして、仰せのように三月でも借りかえを楽に進めるようにすればいいのですが、今上林山さんのおっしゃったように、事務がなかなか繁雑だと思います。しかし御趣旨はごもっともでありますので、その詳細といいますか、もう少し詳しいことは手続その他が加わりますので、政府委員から御説明させます。
#13
○西村政府委員 お答え申し上げます。短期融資と申しまするのは、ただいまも大臣が申し上げましたように、地方税とか、地方交付税交付金を見返り財源にして短期の融通をしておるわけでございます。これは御承知の通りでございます。ところがその地方税、交付金というものが大体年四回に分割して収納されることになっておりまするので、融通しましたものにつきましても、それとの見合いにおきまして区切りをつけようという趣旨から、三カ月以内ということになっておるのでございまして、これは簡保だけではありません。大蔵省の資金運用部でもそういうことでやっておるのであります。ありますが、ただ従来の実績を見ますと、三カ月以内で償還ができないものがだいぶございます。三十五年度の統計で見ますと、三〇数%というものが借りかえをしておるような実情でございまするので、先生の御趣旨もございまするし、できるだけ御趣旨を体して御期待に沿えるように、少なくとも万必要やむを得ないものにつきましては六カ月というような道も開くように、関係の向きとも相談いたしまして善処いたしたいと存じます。
#14
○上林山分科員 大臣、ただいまも政府委員から答弁がありましたように、実際地方で借りかえておるのは三分の一ないし四割くらい形式的に書類を作ってやっておるわけなんです。見せ金をただ見せるだけです。地方公共団体は、その繁雑な仕事をした上に、見せ金を作るために高い金利のものを借りてきて郵政省に見せるわけです。それが済んだらまた継続していくというのが約四割くらいであるとするならば、これはもう死文になりつつあり、実際に即応しないというわけです。私が申し上げるまでもなく、法律というものはそう金科玉条に二十年も三十年も同じことをやらぬでもいいので、ここで資金がだぶついてきて、利回りをよくする上において地方公共団体以外にも貸し付けようとするこの機会に、もう少し地方公共団体に血の通った行政をしてやるあたたかみがほしい。これが政治ですよ。そういうような意味において、特殊なものは一年まではいいじゃないか。それが無理ならば一歩譲るが、短期資金でもせめて六カ月ぐらいにしていいじゃないか。これは長期資金の貸付までの期間のだぶついたものを一応融資するというところにその沿革があるわけです。あるわけですけれども、もう時代が変わってきている。ですからそういうところにこの際もう少し手を加えて、これを大蔵省の方針ともある程度はかね合いを持っていかなければならぬけれども、しかし簡保の資金の、しかも地方に還元する短期融資の性質から考えれば、大蔵省と歩調を合わせるのはよいとしても、郵政省独自の見解というものがある程度は必要である。貯金の利子にしてもほんとうはそうなんです。大体は歩調をそろえていかなければならぬが、ある部分はやはり郵政省独特の自主性というものがなければいかぬのじゃないか、私はこう考えます。この問題は大臣もお考えになっているようだし、事務当局も私の質問の趣旨に沿ってそういう改正をやろうという意図がはっきり見えておりますからこれ以上は申し上げませんが、郵政省が昨日調べた調査によりますと、この短期融資がどれくらいの%で貸し付けられているかと率を見ますと、申し込みの六二%、約六〇%、これを中心にして貸し付けられており、四〇%ないし三七、八%は毎年だめだといって貸し付けていないのですよ。こういう実情も、それは貸し付けられない理由も私はあると思います。やはり政府の金でありますからそう簡単に貸し付けられない、これはわかる、わかるけれども、件数においてはさほどでもありませんが、金額において申し込みの約六〇%強、この程度では――私は少なくとも申し込みの八〇%くらいは貸してよろしいと思う。なぜかというと、地方もやはり議会があるし、公職選挙ですから、その首長がひどいことをやれば、やはり批判を受けるのであります。これは貸付の対象としては健全なところなんですから、何も御心配要らない。これは八
〇%ぐらいは貸し付けてやってもいいじゃないか、こういうように思うわけであります。こういう辺の事悪からも、現在の六カ月とか、場合によれば一年、一年がむずかしければこれはやむを得ないが、少なくとも実情に沿うた改正をしていく、こういうことを私は強く要請をいたしたいと思います。しかも建設的な御意見を拝聴いたしましたから、これ以上この問題については申し上げません。
 その次に私がお伺いしたいのは、関連があるようでございますから、電電公社の総裁にお伺いしておきたい。せっかく電電公社が建設資金調達のために電電債を発行されておるのです。最初は非常に調子がよかったのですが、今日は非常に市場の価格が下がってきつつあるようでございます。これはやはり電電公社の事業に協力しようとする国民の期待に、やむを得ないとはいいながら、少し離れつつあるのじゃないか。だからこれは先ほど貯金の金利等で、いわゆる信託投資の方面に公社債がいくようになったために、貯金が減りつつあるという徴候も見られるという場合もあるのですが、そういうことによって価格の維持というものが電電債においてどれくらい近い将来引き戻されるものであるか。数字はなかなかむずかしいが、その見通しですね。いわゆる電電債を信託投資に回したために、現在の電電債の値段が相当引き上げられるという見込みであるかどうか。これはやはり電電債に投資をしておる国民の聞かんとするところであろうと思いますが、関連してこの問題をお尋ねしておきたいと思います。
#15
○大橋説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。昨年加入者の引受債券の値段が一時下がったことは御指摘の通りであります。その後昨年の何用ごろからでありますか、やや終わり近くになりましてから漸次回復いたしまして、現在は利付債についてはむろん八十数円、そうえらく下がっておることはありません。割引債について一時下がったのでありますが、その後回復しまして額面百円のものが四十円四十銭から五十銭というふうな調子に回復をして現在もおります。従いましてこれを利付債に直してみますと、結局利付の場合は八十一円前後ということに当たるわけであります。まずその程度ならばそう加入者に御迷惑はかけてないのではないか、かように考えておるわけであります。
#16
○上林山分科員 その電電債関係の何%くらい信託投資にお回しする計画でございますか。
#17
○大橋説明員 これは私どもの計画すべきことではないので、自然の市場の趨勢にまかせるより仕方がないことであります。私どもとして計画的に幾ら幾ら回そうということは考えていないわけであります。
#18
○上林山分科員 後刻お伺いしたいと思いましたが、この機会がいいようでございますから、さらに総裁に伺いますが、いわゆる外債の金額は七十二億でございましたか。この七十二億の外債は国際市場の動向から見て可能な方向に近づいておると思われるのか、それともドル防衛その他の関係などからして相当むずかしくなったなあと、こういうようにお考えになっておるのか。私は時間の関係があるのでこの問題はあまり深入りはいたしませんが、その辺のめどだけをこの機会に適当と思いますので、一つお答え願いたいと思います。
#19
○大橋説明員 お答えいたします。実は昨年できるだけ早く募集をいたしたいと考えまして、いろいろ研究して大蔵省方面ともいろいろお打ち合わせいたしまして、昨年の九月公社の経理局長をアメリカの方に派遣いたしまして、引き受けアンダー・ライターの指定をまず行ないまして、ディロン・リード、ファースト・ボストン、スミス・バーネー、この三社を引き受けアンダー・ライターといたしまして、発行のことを協議いたしたわけであります。その三社が十日に東京へ参りまして約一月間いろいろ打ち合わせをし、調べをいたしまして帰ったのであります。それでもし非常に順調にいきますれば、あるいは昨年の十一月ごろ、こちらからさらに向こうへ代表者を出しまして、進行するはずであったのであります。御承知の通り当時アメリカの大統領選挙の関係などで、市場必ずしも順調でないという情勢でもありました。その後、ドル流出問題などの問題もありまして、昨年の年内にはだいぶ一般の外債が下がっておったわけであります。ただその後新年に入りまして、大統領の就任式があり、新しい政策の発表もあり、だいぶその辺の状況が変わって参りまして、最近はよほど回復しまして、外債の値段などだいぶ上がって参ったような状況であります。私どもとしては引き続き引受業者と連絡をとって、でき得る限り早くこれを発行したい、かように考えておりますので、非常にうまくいきますれば年内にあるいはできるかもしれませんが、ただ今日になりますと、もう何分一月足らずでありますので、三月中に発行は相当困難を感じておるわけであります。しかし遠からず私どもは募集し得るもの、発行し得るものと期待をいたしております。
#20
○上林山分科員 ただいま外債七十二億の電電公社の建設資金、これは非常に努力されておられるようでございますが、三月中にはむずかしいのではないか、こういうような総裁のお答えです。これは非常に悪条件であればやむを得ないとしても、まあまあというふうに方向がいい方向に好転しているとするならば、これは大臣、一つ大蔵大臣あるいは外務大臣その他とも協議をされて、一つ政治的に、四月からは年度が始まるわけでありますから、それに間に合うように最善の努力をしてもらわぬと、電電公社の計画が狂い生ずるわけであります。この点は一つ最善の努力を要望したい、こういうわけです。
#21
○小金国務大臣 今ドル市場等の事情もよく勘案いたしまして、だいぶいいのではないかと私ども考えておりますが、御趣旨に従いまして大蔵大臣等とも相談いたしまして万全を期して、電電公社の事業が遂行できるように努力をいたします。
#22
○上林山分科員 ただいまの問題は電電公社のサービス改善というか、建設資金に非常に支障を来たすわけでありますから、今後の御奮闘を強く要請をいたしておきます。
 次に私は角度を少し変えまして大臣にお伺いをいたしますが、一日付の夕刊の読売新聞の「世相パトロール」というところに「春闘だけは速達なみ」、こういう漫画が載っております。大臣、これをごらんになりましたか。これはまことに寸にして全体をよく表わした言葉であり、実に今日の世相を表わした漫画だと私は思います。速達はおくれておる。これは一体どういう事情なのか。それよりも春闘の方が先ばしりしていろいろやっておる、この実情をまず聞かせてほしいのであります。
#23
○小金国務大臣 これはまことに遺憾な事態でありまして、普通郵便物がおくれて、さらにまた速達がおくれるということはまことに残念なことでありますが、この郵政事業の運営の正常化につきましてはせっかく努力をいたしております。今速達のおくれる原因及び実情は、普通郵便がおくれるから速達の部数が非常に急激に増加したり、いろいろな事情もあるようであります。そこで政府委員から今お尋ねの実情を説明させます。
#24
○板野政府委員 お答えいたします。確かに通常郵便物等の遅配が原因いたしまして、速達も最近非常におくれております。これに対しまして私どももできる限り施設その他の面にも手当をしておりますが、まことに不幸ながら東京都内の、あるいは名古屋とか大阪にもございますけれども、従来ともどうも成績のよくないような局につきましてそういう現象が起きておるわけでございまして、私どもただいまそういう局に対しましては指導班等を派遣いたしまして、そしておくれのないようにいろいろ指導をいたしておる現状でございます。
#25
○上林山分科員 これはもう私が解説をするまでもなく、今はどういう時期だと思います。今は青少年にとっては、あるいはその父兄においては入学試験、あるいは卒業生にとっては就職試験、あるいはその採用の成否の通知のくる時期である。これは二つとも人生の門出ですよ。若い人たちの人生の門出だ。こういうときにあたって国民に奉仕をしなければならぬ郵政事業が、春闘だけが先ばしりして、そういうような実情を見のがして、国民に血の通った行政――あたたかみというものを持たないでどうして国民の協力を得ることができますか。一方には郵便料金の値上げ、これはわれわれも最小限度にとどめた方がいいと思っておりますが、しかしながら郵政事業のサービスを改善するためには、万やむを得ずしてある程度はいいと考えております。何でもかんでも反対しなければならない諸君とは、われわれは考え方を違えて持っておりますけれども、しかしながらこういうような考えをもってしては郵政事業の伸張というものはありません。私どもはもう少し国民に奉仕する郵政事業、その時期も方法も考えてもらわなければならぬ。青少年の門出でありますよ。こういうときに管理者側におかれましても、あるいは一線の従業員諸君にされましても、もう少ししゃんとして、口で言うことと行なうこととが一致しなければいけません。私の見方によれば一致していない。だから、これは悪いところの局に人を派遣して、ただ督励をしておるという程度のもので、大臣並びに事務当局の皆さん、これが解決できると思っておられますか。そうしているうちに時期は過ぎてしまうじゃありませんか。この点をどうお考えになりますか。
#26
○小金国務大臣 こうやくばりでこれがなおるとは私は思っておりません。根本的な問題は労働組合と使用者側、政府側にそれぞれ大いに考えなければならぬことがあると思います。その根本問題に解決のメスを入れていかなければ、基本的にはこの問題は片づかないと思います。それにはまず政府側としてなすべきことをなさなければならぬ。予算化すべきもの、法制化すべきものを法制化して、そして従業員が働きいいような状態を作る。これは私どもの方の責任でありまして、もしこれに落ち度があるならば、これはただおしかりを受ける程度で済むべきものでないので、これにはほんとうに必死に取り組んで進んでおります。一方労働組合側におきましても、超過勤務の拒否というのは権利でございます。しかし郵便物というのは毎日数量が平均して来るものでない。季節的な増減がございます。たまたま今が、上林山さんがおっしゃったように、この二月、三月−一月から始まるでしょうが、二月、三月というのは、大事な青少年の運命を決する通知が全国津々浦々から、また津々浦々に通達されなければならぬ時期であります。そういうときでありますので、根本的な解決方針を進めつつあると同時に、今のような巡視班あるいは指導班というものを出しまして、臨機応変の処置の一つとしてそういうものをとっている次第でございます。
#27
○上林山分科員 われわれも国民に奉仕できる郵政事業でなければならぬという観点から、法案の改正についても、あるいは予算の増額についても、あるいは非常勤を定員化する問題についても、及ばずながら協力をして、建設的な方向に協力をして参っておるつもりであります。まだそれは理想的ではないものもあります。率直に認める。けれども事態というものを管理者側も従業員の方々ももう少し認識して、やはり血の通った行政をやっていくというところが前提になるのでなければならぬのではないか、こういうように私は考えます。この問題については私はいろいろな材料を持っておりますので、もっといろいろ申し上げたいと思いますが、現在のような状態では、私は郵政事業が、あるいは労働組合側が正常化されておるという認識を持てというのは、どうも腹の底から賛成するという気が起こりません。郵政大臣はお立場もあるし、いろいろな感覚も手段も持っておられると思うけれども、私は今の段階においては全逓は正常化されているとは思われない。まず藤林あっせん案の裁定でございますが、あの裁定でいわゆる臨時の代行者を選んだが、われわれが外から見たり聞いたりしてみますと、この代理者は単なる飾りもののようにしか見えない。ほんとうはいわゆる正常なる役員でない人々が実権を握って、内においても外においてもいろいろされておるようであるし、大臣交渉などにおいてもそういう傾向が見られるのですね。私はかって石田労働大臣でございましたか、ILO八十七号の改定を前にして、みずから自殺行為をしているようなものではないかと言ったように記憶しておるのでございますが、そういう大事な時期にしかも春闘あるいは今言った遅配というようなものが起こり、しかも労働組合の正常化が十分でないというよりも、これは正常なものではない。ことに国鉄の労組はあの裁定をすなおに認めて、そして改選したでしょう。ところが残念ながら全逓の方は、今申し上げたような実情です。私はこれは正常化されているとは思いませんが、一つ大臣のほんとうのお考えをこの席でお聞かせ願いたい。
#28
○小金国務大臣 今郵便の遅配で、管理者側にもよくない点があるが、第一線の従業員も働かないのではないかという問題がありますが、私の今まで調べたところでは、従業員のほとんど全部に近いものがまじめに働いてくれております。ところが一部、一局、または一局のうちの一部に怠業状態、実質上精を出してない、つまり勤労の充実しない人たちがある、こういう事態が起こっております。そのことだけを私はここで申し上げて、今これを直したいと思っておりますが、全逓という労働組合自体も、三六協定等を結びますと指令は出しておるのでありますが、それが届かない部分があるのじゃないか、また届いてもそれを実行しないという部分もあるようであります。こういう点から、労働組合としては遺憾ではないかというお説をしばしば承っておりますが、全逓という労働組合が正常化したかしないかという、そのものずばりになってきますと、これにはいきさつといろいろな経過がありまして、昭和三十四年十二月二十一日に裁定といいますか、藤林あっせん案をもって一応正常化されたということに政府は認めておりますので、そのときの状態と今の状態とは変わっておらないようでありますから、私どもは一応これは正常化されたという形で進んでいくのであります。ただし内容を完全正常化されたかというお尋ねならば、遺憾の点があるのではないか、こう申し上げたいのであります。
#29
○上林山分科員 郵政大臣は非常に円満に、あるいは社会党側からいえば進歩的に物事をお考えになっておるかもわかりませんが、われわれ健全なる常識のある国民の層から考えますと、今の御答弁は何か歯に衣を着せて、やむを得ず、今の段階においてはそう言わなければならないかのごとく聞こえる。これはそのものずばり、正常化されておるかといえば、なかなかむずかしい、正常化されていると思うが、しかし完全に正常化されているかといえば必ずしもそうではないという御答弁でありますが、私は郵政大臣の非常に苦しい立場がわかる。それならば具体的にお聞きしましよう。まず私が聞きたいことは、いろいろ大臣と交渉される場合に、実情を見たり聞いたりすると、臨時代表者が実権を握ってやっておらない。最初はそういう形もとっておったようであります。あっせん案、裁定が下った当時は……。しかしだんだんやっている間に、実情を見ていると、その人は主でなく、ほかの役員でない。正常化された意味での役員でない者がやはり強い発言権と指導権を持っておる、こういうふうに聞いておるのでありますが、この実情はどうですか、形式的議論は別として……。
#30
○小金国務大臣 全逓の場合は国鉄の場合と違いまして、国鉄のようにはっきりそのときに正常化したといいますか――国鉄と違った形をとってきたようであります。私及び前大臣、前々大臣の全逓との交渉はやはり代表者が――臨時代表者がやはり正面の代表者として確かに参っております。しかし発言は必ずしもその人がするとは限りませんが、これは労働組合の内部の分担その他を考慮して今まで各大臣がやってこられましたから、私はその習慣といいますか、慣行に基づいて、面会をいたし、談話を交換しておりますけれども、実情は今あなたのおっしゃったように、代表者のほかにも来ていろいろお話をされます。
#31
○上林山分科員 代表者のほかも来てやるというのが主じゃありませんか。私どもが見聞するところはそれが主であって、代表者はもう――言葉が過ぎるかもしれぬが、飾り物である、正直なところこういうふうに見られるのです。私どもはそういう点から見て、これは大臣が、苦しい立場にあろうが、正常化されているのではないのに、どうしてああいう苦しい答弁をされなければならぬのだろうか。国鉄の場合と比べてそういうように思うし、また実際の運営の内容を見てみて、正常化されておらぬ、こういうふうに――しかも外の場合でもそうですよ。内に対しても今申し上げた通りでありますが、全逓の実権を握っておるのはその臨時代表者の人じゃございません。ほかの人が外に対しても内に対しても、いわゆる実力を持ち、形式、内容ともに代表者のごとく、いな、代表者としてふるまっておる。私はやはり当局が全逓に――全逓というよりも従業員に対して、協力するところは協力しなければならぬが、しかしながらこういうようなふに落ちないものは、やはりそのものずばりとお互いにやっていくということが、さらに建設的な方向に協力ができるのじゃないか。不必要な摩擦を起こせというわけではありません。ではありませんが、やはり筋だけはお通しになることが必要である。そういう意味からいって正常化されているとは思わない。大臣も、藤林あっせんのあれを一応正常化と見なすが、実質上必ずしも完全に正常化されておるとは思わないというのでありますから、そこで私はこの問題は、実情を閣議にも――私は今重要な、非常な段階であると思う。閣議に対してありのままを御報告になって、さらに閣議としては建設的な方向にお進み下さることを――これはお答えしにくいだろうと思います。社会党の諸君のやじもあるようだし、なかなかお返事を渋っておられるようだから、私は心のうちをお察しして――形式的な正常化ではなくて、形式、内容ともそろった全逓の正常化のために、一皮むいて実情を考えていただかなければならぬ。閣議決定というものは永劫不変のものではございません。時において、途中において正常化されない実情というものが出てきたら、これは私は思い切って閣議決定を修正したらいい、それくらいに考えます。だから一つおじけずに、堂々とおやりなさい。私はそういう意味合いにおいて一つ強く進言をいたして、この問題は打ち切っておきます。
 他に発言者もおるようでありますので、私はほかの問題も用意しておりますが、一時間ちょっとやったようでございますから、この次の発言者のあとで発言さしていただきます。
#32
○中野主査 島本虎三君。
#33
○島本分科員 私も今質問に入るわけですが、その前に、今質問に対して大臣の答弁がございましたが、答弁そのものが私としてはまことに了解できぬ点が多いのでありますけれども、一つだけこれは確認して、質問に入りたいと思います。これは正常化されていないのじゃないかということに対してなんですけれども、超勤拒否なんかして、これはもう違法ではないかと思われるような意味にとられるような発言があったわけです。私ども考えるには、当然労働協約を結んで、それによってやっていなければ、それはもう違法ということになります。しかしやはりこれはまだ結ばれていない現状では、こういうようなことに対しては、あえてこの問題に対しては違法であるということにきめつけるのもどうかと思うし、これはなりきたりとして当然じゃなかろうか、こういうふうに思われるわけです。この点等についても、大臣としてのお考えも承りましたけれども、あえてもう一回承りたいし、団体交渉の点等につきましても、いろいろと御意見があったようです。これは正当の役員と申しますか、いわゆる役員以外の役員が強い発言をしている点があるのじゃないか、こういう点があったようですが、この点は他の場合と違っているようでございまして、大臣が言ったように全逓の場合は藤林あっせん案に基づいてやっているものであって、あえて特に違法行為であるというきめつけは当たらないのじゃなかろうか、私どもはそう思う。ことに団体交渉の場合では、これは民主的に大臣対全逓の間で行なわれている問題であって、いろいろな問題はその中で解決されるべきものである、こういうように思うわけです。従って、こういうような問題について大臣からいろいろ答弁がございましたけれども、私が今言ったことにつきまして、間違いであるかどうか、もう一回重ねて大臣の意見を承りたいと思います。
#34
○小金国務大臣 三六協定がない限りは、これは超過勤務しないというのも当然であります。しかし長い間の勤務慣行とか、いろいろな良識がございまして、それで協定がなくても時間超過で働いてくれている人もあるようであります。サービスの事業でありますから、サービスの精神に徹してやってもらえば、超過勤務をしなければその時間内に十分働いてもらう、超過勤務があっても働いてもらうのですが、だから私は超過勤務の協約ができていないのに時間通り帰ったというのは違法だと申したことは一度もありません。
 それから団体交渉の点でありますが、これは今私が上林山さんにお答えした通りであります。
#35
○島本分科員 大体その程度にしておきまして、前からのいろいろな答弁や質問等はこれは議事録に載っているはずでございますから、この問題についてのこれ以上の追及は終わりたいと思います。
 私が今聞きたいと思う郵政関係並びに電電公社関係の問題に入りたいと思います。
 郵政大臣は、今回料金改定の面にあたりまして、最近の郵便の慢性的遅延は国民の痛烈な非難の的になっており、ゆゆしい社会的関心事になっているから、この際郵便事業の運行計画、それから労務管理の面に早急に抜本的対策をもって事業の運営改善に全力を傾注していく、こういうふうにおっしゃっておられます。この抜本的対策というようなものはどのようなものであるか、これについて一つ具体的に伺いたい。
#36
○小金国務大臣 抜本的と申しますのは、基本的な、つまり、国民からいろいろ不信を買うような行動あるいはそういう現象をなくすような基本的な問題でありまして、ただいま考究中であります。
#37
○島本分科員 この抜本的対策ということは現在考究中である、こういうような答弁で、ございまするけれども、この抜本的対策ということにつきましては、料金の改定等について含まれるものであるのか、どうか、これを伺いたいと思います。
#38
○小金国務大臣 その基本的な施策を実行するのには、やはり経費もかかりますので、独立採算制といいますか、特別会計の建前から料金が著しく片寄っておるというようなものについて調整いたしますから、それも含まれておると私は申し上げます。
#39
○島本分科員 それで今度郵便料金の値上げの部分が出され、われわれの手元にもすでに郵便法の一部を改正する法律案というものが届けられておるわけでございます。この内容等を見ますと、第一種、第二種は現行通りに据え置いて、第三種、これは新聞、官報並びに雑誌、こういうようなものについては一円を二円、四円を五円ですか、それぞれ上げておる。第四種の場合は現行通りに据え置く。それから第五種の場合、これにつきましては五十グラム単位にいたしまして、五十グラム以内につきましては現行八円のものを十円、また五十グラム以上になりますと、百グラム以内までは現行八円を二十円、こういうように改正されておるようでございます。そのほか現金書留、通常書留、速達、小包、そういうような各般にわたって改定されているようでございます。その内容を見ますと、当初の値上げ案を若干変わってきておる。それで今回のいろいろな説明を見ますと、郵政事業特別会計は従来赤字であったというのは事実であって、特にこれは最近のダイレクト・メール、こういうような広告その他の印刷物の増等によって人員も相当ふやさなければならないような状態にあったのである。しかしながら、そのまま現在までおったので、相当程度の遅配の原因にもなっちゃったし、従って現行料金のままでは三十六年度は五十一億円ほどの赤字になるし、それから四十年度には二百億円ほどの赤字になると推定される、こういうようなこともわれわれは聞かされておるわけでございます。こういうダイレクト・メールというようなものの急増が最近ぐっと目立ってきております。それに対して対策が十分行なわれておらなかった、こういうようなことも言われておるわけです。それにあわせまして、今回の全般的な郵便料金の値上げ、これにつきましては値上げ以外に方法はなかったものか、考えられなかったものか、この点について大臣の御所見を承りたいと思います。
#40
○小金国務大臣 値上げ以外にもいろいろな合理化とかあるいはまた安い長期の財政投融資等を求めて、これを補うというようないろいろな方法もあわせて今度は行なうのでありまして、値上げも全般的でなく、すなわち一種、二種等は据え置き、四種は同じく据え置きまたは、金額は少ないですが、盲人用の点字などはただにいたしまして、その増収をも改善の一つの方策として考えて、値上げばかりにたよったとは私考えておりません。
#41
○島本分科員 そうして国民生活には重大な影響があり、公共料金の値上げがそれぞれ物価の値上げを促進する、こういうようなことから国民か多大の危惧を持ちまして、現在いろいろとこれに対しましての運動が行なわれておるというような現状のもとに、こういうように一挙に上げるような方法をとらないで、一般会計の方からの繰り入れの方法を考えて、これに対処できなかったものであるか、これはどういうようなことですか、大臣の御所見を承りたい。
#42
○小金国務大臣 これは特別会計の建前として、また郵政事業というようなものの今までの運営からいきまして、郵便を利用される人の払われる料金によって大体収支をまかなっていく、そうしてこれは利益を上げる必要はありませんので、そういうような利益があったら一般会計に繰り込むとか、あるいは赤字が出たら税金の方の一般会計からこれに繰り入れるというようなことをしない建前になっておりますので、私は一般会計から補うということは考えていませんでした。
#43
○島本分科員 そうすると、今まではこういうような場合に一般会計から繰り入れたような前例はございませんでしたかどうか、これについてお伺いいたします。
#44
○佐方政府委員 御承知のように、特別会計ができましたあと、特に終戦後におきまして、非常なインフレ時代におきましては、一般会計からの繰り入れがございました。それから昭和二十四年に郵政と電電と分かれて、いわゆる郵政事業特別会計を作りますときから、はっきり独立採算性を打ち出したわけでございまして、法案で料金値上げを予定しておりましたけれども、法案は通らなくて、予算だけ通過いたしましたために、二十四年は一部補給金をもらいました。二十五年、二十六年も一般会計から補給金をもらいました。そして二十六年の秋に料金改正がございましたので、自来一般会計から補給金はもらっておりません。
#45
○島本分科員 こういうふうにして、以前には一般会計からも繰り入れた前例があるということが明確です。従って、現在のようなこういう国民生活に重大な影響があると思われるときに、それの値上げを促進するような公共料金の値上げについては、以前にもあったこの例によって、当然政府の方で国民の生活を考える場合には、何としてもこの値上げを押え、一般会計からの繰り入れ、この点を第一番に考えてこれを強力に推すべきでなかったかと思うのです。これが現在のような値上がりになって現われているという事実に対しましては、われわれとしては納得できない点もあるわけでございまして、どうして大臣としてはこの一般会計からの繰り入れの方法を、職を賭してまでも強力にやらなかったか。おそらくやってもできない、こういうようなことであるならば、その点を明確にしてもらいたいと思いますが、私どもとしては、現在こういうような状態であればあるだけに、一般会計からの繰り入れの方法は前例もあるし、もうすでに何回か行なわれておる。この前例にのっとっても、拒否しなければならないような具体的な反証はないと思います。ぜひこれはやるべきじゃなかったかと思うのです。これは大臣いかがでしょうか。
#46
○小金国務大臣 お説は承りましたが、今経理局長から申し上げましたように、戦後の混乱時代、通貨の安定していないような時代に、これを国民の利用者だけに限って収支をまかなうというのは無理だから、これは補給があった。今日のような状態においては、私は郵便を利用する人がまかなうべきものである。第五種のダイレクト・メールの実態なんかにおきましても、百貨店とか証券会社、こういうようなものからたくさんのあのような物量を出されまして、これを国民の税金によってまかなうことは考えるべきではないという態度で、私は一般会計からの補給は望みません。
#47
○島本分科員 そうすると、現在大臣としては、一般会計から繰り入れるべきではない、繰り入れる方法もあったのだが、値上げの方が正しくて、一般会計からの繰り入ればできない状態であり、やらないのが正しいのだ、こういうような考え方で終始したというふうに承りました。そういうふうに理解してもよろしゅうございますか。
#48
○小金国務大臣 私は一般会計から繰り入れない方がいいと思っておりました。
#49
○島本分科員 そうして、その理由といたしまして、今ダイレクト・メールのようなものが激増した、こういうような問題に対しましての処理を含めて、どうしても値上げが必要なんだというような御意見でございました。そういたしますと、ダイレクト・メールの点につきまして、この予算から見まして、はたしてこういうことで十分やっていけますかどうかという点について、大臣に一、二伺ってみたいと思います。大臣の方では、この予算の説明をなさった際に、この問題に明確に触れてございます。それは、一、二種の郵便物の増加に比べて、採算のとれないダイレクト・メールや小包の郵便物が激増して、これを処理するために、要員、施設面において大幅な拡充を余儀なくされる一方に、国民生活水準の向上につれて、郵政事業職員の給与水準も増加する等のために、毎年度支出が累増しておる。そして三十六年度以降においても収支の均衡が保たれなくなったので、郵政審議会等にも諮って、一、二種を除き平均一九%の料金改定を行なうこととした。これによる年度内増収額を六十七億一千五百万円と見込んでおる。こういうようにはっきり言ってございます。おそらくはその通りだろうと思います。この六十七億一千五百万円と見込んだ金額、こういうようなものに対しても、当然策定の基礎も明らかだろうと思いますが、これについて一つ伺いたいと思います。
#50
○小金国務大臣 経理局長から説明させます。
#51
○佐方政府委員 これだけの値上げをしていって十分まかなっていけるかどうかというお話のようでございますが、御承知の通り、過去五年間の実績を見ますると、人件費がベースアップ、定期昇給等含めて八%ずつ上がってきております。それに対しまして、一般の自然増収というものをもちましてそういう処理をやってきたわけでございますけれども、先ほど大臣のお話にもございましたように、またその説明にもございますように、最近におきましては、一、二種の増勢というものはほとんど伸びていない。御承知のように、一種では相当利益を出しておりますけれども、それが伸びてなくて、第三種、第五種等の、特に小包等の増加というものが非常に大きいわけでございます。これは先生くろうとで御承知の通りでございます。そこで、自然増収だけをもってしては経費増をまかなうことができなくなって、これが去年あたりから非常に大きなカーブになってきておるわけでございます。そこで、これを処理するために一生懸命努力をいたして参りましたけれども、御承知の通り、なかなかすぐ定員にできないということで、非常勤の問題が非常に大きな問題になって参りましたから、私らとしましては、三十六年度の予算を作りますときに二つの大きな目標を掲げておりました。少なくとも一般に郵便の現状において人が隘路となっておるものは、この際予算で解決をしようということが一つでございます。そのために、非常勤者を使っておりましたのを本務者にしていこうということにいたしました。同時に、東京都内初め各地において施設の増強をしなければ、一般の需要に応ずることができない、思い切ってそういう施設もしようじゃないかということになりますと、御承知の通りこの一両年来、郵政財政は、ちょっとした裁定がありましても相当な四苦八苦をしなければならぬということになっておりましたので、この際料金の値上げをして、郵政財政を少しでも豊かにしよう。すなわち非常勤者の定員化ということと、それから料金を値上げして財政を豊かにする、この二つを重要な柱として三十六年度の予算を組んだわけでございます。そうして、これによって少なくとも今後発展していくいろいろな需要に応じていきたいという決意を固めて組んだ次第でございます。そして、結果的には、非常勤者の組みかえにつきましてはほぼ要求通り通るということになりました。料金値上げにつきましても、当初予想されましたものから一、二変更された点もございますけれども、その点は大きな新機軸を一、二遠慮しますれば、現状の隘路を打開するには差しつかえないじゃなかろうかという点で、六十七億年度内見込みということで踏み切っておる実情でございます。
#52
○島本分科員 なるほどただいまの答弁にございましたように、一種とダイレクト・メールが多いと言われる五種、これの比率を見ます場合には、過去十二年間の統計は、郵政省の方からも私の方にちょうだいしてございますが、昭和二十四年のころには、第一種に比べて第五種は三分の一程度の比率しかなかったものが二十五年、六年と差を縮めてきておるようであって、二十七、八年ごろになると、八年ごろから一種を乗り越えておるようなデータになっております。それと、今度は、二十九年、三十年では、完全に乗り越えて、三十一年、二年になって一そう差は開いてきておって、三十五年になりますと、一種の倍のような取り扱い実数を示しておる。こういうようなことになっておりますけれども、私の方にはこの郵政省からの資料がございますから、その点、今の説明は了解いたします。このようにして第五種の方が第一種の倍になってきておりますほかに、第一種の方では、やはり昭和二十四年、五年、六年、七年、このころに比べますと、やはり相当ふえておるのも事実でございます。これは当然でございます。しかし、やはりこの中で、ダイレクト・メールの点が、料金値上げの場合の、大臣の説明にもある重大なポイントでございますから、郵便物の中で、第五種、第三種、第二種、第一種、こういうふうなものの中で、ダイレクト・メールが含まれる種別と申しますか、どれほどのものがこれに利用されておるか、こういうようなことについてちょっと知りたいわけでございますけれども、これに対して、事務当局でけっこうですが、資料がございましたら発表願います。
#53
○板野政府委員 お答えいたします。大体第一種が約十一億通でございます。第二種が約十九億でございます。三種が八億四千万通、それから四種が千四百万通、それから五種が約十七億通でございます。その他年賀はがきの関係が、今年度約十一億でございます。
#54
○島本分科員 ずっとふえている割合に、やはりダイレクト・メールかと思われる部門がずっと増大しているという点は、それで了解できます。そういたしますと、ダイレクト・メールと思われるような的確な判定資料と申しますか、いわゆる今の取り扱い数と、それからダイレクト・メールと思われる郵便物、これらの関係のパーセンテージは、五種、三種、二種、この三つの部門に区切ってけっこうですが、資料がございましたら発表願いたいと思います。
#55
○板野政府委員 そのこまかいパーセンテージを今ここで出しておりませんので、さっそく調べましてお答えいたしたいと思いますが、三十六年度で、三種と五種が大体四七%、一種、二種が五三%程度になっております。ダイレクト・メールと先生がおっしゃいましたものは、大体五種に含まれるのが非常に多うございますけれども、二種の中にもそういうダイレクト・メールを使っておるものもございます。
#56
○島本分科員 そのパーセンテージを聞いたのですが、それは資料であとから出してくれますか。今わかっている分を発表願いたい。
#57
○板野政府委員 資料で、あとでお出しいたします。
#58
○島本分科員 今の大体の発表でもわかる通りに、ダイレクト・メールというのは相当ふえているのは事実のようでございます。それにつきまして、今度その部分に対しての値上げの方法も発表されましたが、私として一つ危惧される点がここにあるわけでございます。それは、このようにふえているダイレクト・メール、これはどのような部分が一番使われておるものであるかというような点から考えて、料金その他についても当然考えられたのじゃなかろうか。たとえば五十グラム以内、五十グラム以上、また百グラム以上、それぞれあろうと思うのです。その場合に、今まで私どもが聞いたところによりますと、普通のもので三十グラム程度じゃなかろうか。カタログ程度のもので、ちょっと気のきいたものは百グラムくらいかかる。週刊朝日でも三百グラムくらいになる。こういうようにわれわれの方としては調べてございます。そういたしますと、ダイレクト・メールというようなものは、日本におきましては、今のような状態で、テレビや新聞やラジオの次に優秀な広告媒介物であるということがはっきりしているわけですが、アメリカでは、もうすでにラジオを乗り越えてこのダイレクト・メールが利用されているというのが現状であるそうでございます。そういたしますと、その部分に対する今度の料金値上げの部分でもって、すでに私どもの方として調べた資料によりますと、五十グラム以内のダイレクト・メールの小型化、こういうようなものを考えて、いわゆる百グラムまたは百グラムをこえるような大型のものは、これは今後は考えないであろうし、そういうような方向をとるであろうということをわれわれの方としては聞かされております。そういたしますと、この料金算定の場合には、現在までのところでは、いろいろ皆さんが調べられた通りです。しかし三分の二ほどまでも五十グラム以内にそれが集中された場合には、当然今発表せられたようなこの六十七億一千万円の見込み額にも相当狂いがくるのじゃなかろうかと思うのです。この点について皆さん方の策定の根拠並びに今私が申しました点で絶対間違いがないという確信のほどをお示し願いたいと思います。
#59
○板野政府委員 お答え申し上げます。第五種におきまする重量別の大体郵便の利用数でございますが、市内特別につきましては、五十グラム以下が約九六%を占めております。それから五十グラム以上百グラム以下が四%、その他では、その他というのは市内特別以外でございますが、五十グラム以内が九〇%近くございます。五十グラム以上百グラム以下が約九%、百グラム以上が約一%程度でございますので、現在におきましても大部分が五十グラム以下ということになっております。私どもといたしましては、この料金の収入につきましてはそう狂いがない、ただ先生がおっしゃいましたように、その他の五十グラム以上のものも、あるいは五十グラム以下に料金の関係上今後なり得る可能性もあると存ずる次第でございます。
#60
○島本分科員 そういうような問題等につきましては、やはり料金の策定並びにこの収入見込み額につきまして、われわれとしては、何となしに、こういうようなはっきりした考え方の上に立って立てられておるならば、一応はそれは了解できるわけでございますけれども、今言ったように、私どもの方としては、この郵便料金の値上げのうちで最も重大な部分を今度占めるであろうと思われるダイレクト・メールの点で、今度は第三種の面ではダイレクト・メールの特徴であるところの調査を兼ねて大量に出さないで、一つ一つの調査をはかった行き方、テスト・メーリングと申しますか、こういうような方法を採用して、量的にやっていたものを、今度はテスト・メーリングの形として、十万出したものを一万によって大体確定度をとって調べた上で、それを今度は利用するというような方法もすでに業者の方では考えられておる。これは値上げに対する一つの対抗策であり、業者間の自衛対策である、こういうようなことを聞かされておるわけであります。そういたしますと、現在のようにこれは優秀な財源であり、有望な財源であると思われる点も、この辺からくずれるおそれがないか、こういうようなことをおそれるわけなんですが、この点についての御所見を承りたいと思います。
#61
○板野政府委員 確かに、今後のダイレクト・メールにおきましては、確実なる相手方を選択するという方法がとられてくると存ずるわけでございますけれども、その反面、また他の広告の媒体等におきましても相当値上がりもございまするので、結局は郵便によるダイレクト・メールというものが、相当確実性あるいは効果を持っておるという意味合いにおいて、また今後そのような商業活動もどんどん発展して参りまするので、今よりも物数の伸び方が減るということは、私ども一応想定をいたしておらない次第でございます。
#62
○島本分科員 私どもの方としては、他の部分はまだしも、ダイレクト・メールの場合は五十グラム以内のものに集中され、それ以上のもの、また他の種類のものに対しては減るのじゃないか、こういうようなことに対してはわれわれの方としても十分危惧しておるところでございますが、いろいろ聞いておりますと、減らないという確信があるようでございます。その確信に基づいて当然料金の策定をされたのでしょうけれども、おそらくはそれがそのまま成功に終わります場合には、この大臣説明も、六十七億一千万円の見込み額も、これは上々であったし、策定も間違いなかったということになろうと思います。これに対して私どもは十分危惧の念を持っておりますが、今後その点については十分に考慮する必要があろうと思います。私は郵便料金の値上げの問題等につきましては以上で終わり、次に電電公社の関係に移りたいと思います。
 まず郵政大臣にお伺い申し上げたいのです。それは今度の電電公社の関係予算で、建設財源と思われる額が千七百三十四億、これは昨年度千三百九十億であったのが三百四十四億の増になっておる。このうち自己資金が千十九億、それから外部資金が七百十五億、その内訳としては、設備料金六十三億を含めて五百九十三億が加入者負担の部分であり、五十億が財政投融資によるものであり、七十二億が前の質問によって明らかのように外債によったものである。この五十億の財政投融資の部分についても公募債が大体三十五億、それからいわゆる簡保、貯金ですか、こういうようなものを含めた額が十五億というふうにここに載せてあるわけです。私の方としてこれを見ます場合には、意外に自己資金によるものが多くて、他の会計と比べて、それから国有鉄道その他に比べてみましても、あまりにも自己資金が多過ぎるのじゃないか、これはいろいろな点でこの部分については考慮しなければならない問題が多いのじゃないか、こういうふうに思うのです。大臣としては、自己資金がこのように千十九億を数えるに至ったということにつきましてどのようなお考えを持っておりますか、一つお伺いしたいと思います。
#63
○小金国務大臣 自己資金と他から導入する資金との割合でございますが、どのくらいがいいかということは、なかなかパーセンテージでは出しにくい問題だと思います。とりあえず自己資金でまかない得るものはまかなっていくというのが、電電公社の従来の方式のようでありますから、私はこれでいいと考えておりますが、なお具体的なことは電電公社の責任者からお答えを願います。
#64
○島本分科員 今は大臣にお伺いしておりますから、電電公社の方はこれが済んでからやっていただきます。
 自己資金千十九億円で、これでいいというふうに考えられておるというような御答弁でございますが、ほんとうにそうだといたしますと、ここに昭和三十五年三月十五日に自民党と民社党との共同で、電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律案に対する附帯決議が衆議院で出されております。同時に参議院でも昭和三十五年四月二十日に附帯決議がつけられてございます。その中で、衆議院の分につきましては「この法律による電信電話債券の市場価格の安定を図るため、債券の利率の設定その他の措置につき格段の考慮を払うこと。」第二は「電信電話債券の引受けを容易ならしめるため、電話加入申込者等が、全国にわたり、簡易に、銀行等から融資を受けることのできる方途を講ずるとともに、その方途の周知徹底に努めること。」第三には「電信電話事業における労働条件の特異性にかんがみ、労務管理、特に給与、配置転換、労働時間等につき、万般の合理的施策を行ない従業員の電信電話拡充計画完遂への協力をかること。」第四番目には「電話売買取引に関する諸種の弊害を根絶するとともに、業者の善導に努めること。」こうありますが、これは直接関係はないようです。また参議院の方では、第二に「長期拡充計画実現の可否はかかって建設資金にある。よって政府は必要な資金調達に対し国家財政資金の増額に努めること。」こういうふうにはっきりうたってございます。その次に第三番目には「電信電話事業の特異性に鑑み、労働条件特に要員の確保並びに賃金、諸給与、労働時間、作業環境、福利厚生施設等の向上について積極的な施策を行ない、拡充計画の完遂を図ること。」とはっきり附帯決議がつけられてあります。これを政府が受けておるわけです。そういたしますと、今大臣は建設資金千十九億円の自己資金はこれでいいのだという答弁がございましたが、これは「長期拡充計画実現の可否はかかって建設資金にある。よって政府は必要な資金調達に対し国家財政資金の増額に努めること。」というこの一項にまさに触れるのじゃないか、こういうふうに私は思うのですが、大臣は今これでいいのだというふうに答弁なさいましたが、この附帯決議との関係において明確な御答弁をお願いいたします。
#65
○小金国務大臣 今仰せのような点につきまして十分努力をいたしました。ところがやはり財政投融資の需要が非常に大きいので、今おっしゃったような五十億程度、また外債の二千万ドルですか、こういうものを見合っておりますので、まずこれで計画の三十六年度五十万個の架設が可能だ、こういう結論に到達いたしましたので、今回はこれでいいのではないか、こう考えておるのでございます。
#66
○島本分科員 そういうような事業計画全体の遂行のために、これでいいのだというふうに今答弁なさいましたが、私の質問は、自己資金がこのようによけい出されることについて、大臣としてこれでいいのかという質問だったのです。そういたしますと、事業を遂行するためにこれでいいのだという答弁をなすっておる。私の方としては、これは昭和三十五年三月十五日にあなたの党から出しておる衆議院の附帯決議にも完全に違反するし、参議院で昭和三十五年四月二十日につけているこの附帯決議にも完全に違反するのではないか、この点についてあなたは堂々と違反をやっていながら、これでいいんだという答弁は私は承れない。これでいいんですか。
#67
○小金国務大臣 増額に努めまして、この程度まで持ってきたのであります。前年度の比較等いろいろ考えますと、もう少しほしいことはほしいのでありますけれども、自己資金もここにありますので、私は附帯決議を尊重いたしましたけれども、その点はこの程度の実現しかできなかった、こういうことでございますが、努力はいたしております。
#68
○島本分科員 私の方は今の答弁でますますわからない状態に相なりましたことは遺憾です。そういたしますと、他の方も全面的にこれは減っているというならば、万やむを得ないということは明確でございますけれども、あなたの方から昭和三十六年度予算の説明書の概要が届いております。これによりますと、国有鉄道関係でも三十六年は三十五年に比べてふえているではございませんか。これはまさに百億近くもふえているでしょう。そのほか郵政事業の方だってふえているでしょう。電電の方は逆に八十億から五十億に減っているでしょう。減っていてこれでいいのだという答弁では、それは大臣としてはまことに不見識な答弁ではなかろうか。この附帯決議はどうしたんだ。あなた自身の党から出された附帯決議を、あなた自身が踏みにじることになるではございませんか。これでいいんですか。他の方の状態から見てしょうがない、それでは他の方ではふえているのに、電電の方だけ減っている、これでいいんだというのは、これはどうなんですか。私どもとしてはわからないわけです。大臣は決議にも違反しているでしょう。それと他の方はふえていながら、電電の方だけ減っているでしょう。この事実、あなたは二つもここで、ミスを犯すことになるんじゃないかと思いますが、これはどうなんです。
#69
○小金国務大臣 そこで、この案につきましては、党の御決意をいただきまして、党でこれでよろしいということでありますから、私はこの案を採択したのであります。
#70
○島本分科員 ここではっきり郵政大臣に答弁を求めているのであります。この附帯決議はあなたの方の党と民社党の共同提案になっている附帯決議です。党がやらせたということになると、なおあなたの方ではおかしくなるのではございませんか。自分がつけておきながら、それと反対のことをやらせるということは、私としてはこういうことはあり得ないんじゃないかと考えられる。特に郵政大臣としてはこの決議に対しては最も忠実に実施しなければならないわけでありますが、あなたは郵政大臣としての職務が大事なのか、自民党からの指示によって郵政行政をやるのが大事なのか、あなたはどっちの方が大事なんですか。
#71
○小金国務大臣 郵政大臣として努力をいたしまして、そうして党の御決意をいただきましたことを私は申し上げたのです。党が作った決議に違反するんじゃないかと言われますから、私は党の了解は得た、こういう答弁を申し上げたのであります。
#72
○島本分科員 私としてはなおさらわからないんです。郵政大臣としては郵政行政全体を見ながら、やはりその点について努力の成果を予算に盛って、ここに実施しなければならない義務があるでしょう。それにもかかわらず、党が、自分が出した決議に違反するようなことをやらしたから、漫然とそれを引き受けてきて、これでやむを得ないんだ、そういうような考え方なら郵政大臣、やめたらどうですか。決議と完全に違反しているんです。――じゃないですか、どうですか。
  〔「不穏当だ、つまらぬことを言う
  な」と呼ぶ者あり〕
#73
○小金国務大臣 私はこれで三十六年度以降の基礎的なものは遂行できるという考えを持ちましたから、総合的に電電公社の予算はこれでいいという決意をしたのであります。
#74
○中野主査 島本君の発言中不穏当な個所がありますれば、後刻速記録を取調べの上適当に処置することといたします。
#75
○島本分科員 ――と言われてもしようがないでしょう。私はこれはほんとうにつまらないことではないと思ってやっているわけでございまして、これはほんとうに重大なことでございますから、大臣に聞いているわけでございます。
 そういたしますと、大臣としては他の方の会計はふえておっても、電電公社の場合は減っておっても、これは当然でやむを得ないのだ、こういうような答弁でございます。私の方としては、これはまさに答弁としてはまことに遺憾である、こういうように思っております。今力が足らざるものという言葉がございましたけれども、ほんとうに力が足りないならば足るような方法を、大臣自身があらゆる衆知を結集して――あなた自身でできるはずなんだから、これは当然決議の精神に違反しないように努めるのがあなたの任務であろう、こういうふうに私は思っているわけです。今後もやはりこういうような決議が出されても、あなたとしては、党から言われた場合には、国会でつけた決議でもあえてこれに違反するということがあることをお認めになりますか、まず聞いておきたいと思います。
#76
○小金国務大臣 電電公社の計画全般について自己資金がこれだけあるというのでありますから、これで私はいいと思ったのでありますが、両院の御決議等はもちろん私は尊重して参るつもりでおります。
#77
○島本分科員 尊重するという言葉で私は安心しました。そうすると今まで尊重しなかった点については、これはやはり遺憾であったという言葉が当然その裏にあるのではないか、こういうふうに思いますが、大臣としてはその点お認めになりますか。
#78
○小金国務大臣 私はこの三十六年度の電電公社の予算については、これでいいと思いますが、今お尋ねのように、両院の決議等を尊重するかという点については、尊重して参ります。
#79
○島本分科員 ではこれで、私の方としてははっきり議事録にとどめておきたいところでございますけれども、前後の様子等でわかりますから、この問題についてはこれで終わっておきたいと思います。(「あとは常任委員会でやりますと言えよ」と呼ぶ者あり)それは言ってもいいと思います。あとこれに対しては常任委員会でやります。――私の方ではこのようにして自己資金が千十九億、こういう予算構成で今回の建設財源が組まれておったこのいきさつ等につきましては、大体今まででわかりましたけれども、これだけ多額の自己資金が企業内から出されているということにつきましては、これは当然従業員がそれだけ生産を十分上げることに協力したからこういうことになるのであり、また協力することも認められるものであろう、こういうふうに考えるわけでございますけれども、そういうようにして上げるという努力に対して、今度はやはり大臣としても、待遇改善の方に回す分については十分配慮しておくように、これは電電公社の方に考えさしておくのが至当なところじゃなかろうか。私どもとしてはそういうように思うのですが、そういうような件についてはどのように取り計らってございますか。
#80
○小金国務大臣 特別会計でも、こういう成績のいいものにつきましては、これはそれぞれの分野、分担においてのメリットが出てきたものでありますから、その分に応じてできるだけのことはするように心がけてもらいたいということは通じてございます。
#81
○島本分科員 そういうようにいたしますと、これからは大いに生産を上げなければならぬということが電電公社の側のワクとして与えられることになるのじゃなかろうかと私は思うわけです。そういたしますと、私どもとしては生産を上げるために、それだけの計画を遂行するために、電電公社では人員の要求、こういうようなものも当然今年度はあるのじゃなかろうか。それに対して、はたしてこれを遂行するに足るだけの人員の確保がなされたものであるかどうか。これは公社当局の方から伺いたいと思います。要求定員が何人であって、実際の予算定員が何ぼになっているのか、この点に対して具体的にしていただきたいと思います。
#82
○大橋説明員 三十六年度の予算におきまして、大幅に施設が増加いたしますので、これに見合うべき定員の増加を要求いたしました。しかし一方においてまた施設の自動化なり合理化なりによる生産性の向上に基づいて、定員の減るべき部分もあるわけであります。それを差し引きまして七千百七十一名の新規の増員を認められております。そのほかになお建設勘定要員の増として九百名を認められておりますので、これを加えますと八千七十一名の増員が認められているわけであります。
#83
○島本分科員 八千七十一名増加さしたということは、これはその努力の認められるところであろうと思いますけれども、事業を遂行するために、これだけの八千七十一名の人員の増で十分やっていけるものでございますかどうか、この点の御見解を承ります。
#84
○大橋説明員 いろいろ理想的に考えますれば、必ずしもこれで完全無欠ということを申し上げることははばかりますけれども、まずこの程度の増員がありますれば一応事が足りる、私どもはかように考えております。
#85
○島本分科員 あなたの方で、今度の予算の場合に、職員関係の基礎数字として正式に要求されたのが一万四千三百七十六名、それで今度出てきたのが八千七十一名、そうなりますと、これは少し数字に狂いがございますけれども、半分の人員であるということに相なります。合理化計画を進めるためにも必要な人員の請求をなされた、そのはっきりしたあなたの方の資料によるところが一万四千三百七十六名じゃなかろうか。これが半分に減ったということは、合理化計画をそれだけおくらしてもよろしいのか。また八千名をもって労働強化によってこれを遂行させるというお考えなのか。この点については明確に伺いたいと思います。
#86
○大橋説明員 私、今どのくらい請求したか、資料を持ちませんが、ある程度の査定を受けたことは事実と思います。しかしながら、理想から申しますれば、むろんこれだけで完全無欠とは先ほどからも申していないのでありますが、一応この程度ならば、私どもの今後の努力、生産性向上に対するいろいろな創意工夫、また新技術の導入等によりまして、仕事を支障のないようにやっていける、かような考えでおります。
#87
○島本分科員 まあ支障のないようにやっていくものであるというような決意が述べられております。そういたしますと、自己資金がこのようによけい支出されているというような現状からして、これを完全にやっていくためには、従業員に対して相当程度考えてやるのでなければ、計画の完遂はむずかしいのじゃないか、私はそう思うのです。こういうような問題も考えないでただ単に働け働けといっても、これは働けるような者はないのじゃないか。公社当局としてもこの点は十分考えられておると思うわけですが、従業員の待遇の点なんかは十分考えられておるか、そういうようなはっきりしたデータをお示し願いたいと思いますが、示されましょうか。
#88
○大橋説明員 私どもといたしましては、できるだけあらゆる面で従業員の待遇の改善に努力しなければならぬことは万々承知いたしております。またそのつもりで常に努力をいたしておるつもりでございます。従いまして、厚生施設なりあるいは手当の問題なり、あらゆる方面から待遇の改善に努力をして今日まで参っております。あるいは島本さんの質問された見方からいえば、足りないとおっしゃるかもしれぬけれども、現に生産性手当というものが、一昨年でありましたか仲裁裁定で認められまして、今度も予算のときにやはり要求いたしております。なお生産性手当の一部分は給与の方へ食い込むということも、ある程度今年度の予算に計上されておる次第でございます。
#89
○島本分科員 そういたしますと、すでに手当の点等も十分考慮していきたい、こういうような考えが申し述べられました。それだけ自動化に対する計画が進んでいくものである、そういうようにして利潤もだんだん上がっていくものである、そういうようにした場合には、待遇は手当、給与の増額とかいうようなものと同時に、やはり時間等についても考えて従業員の勤務環境をよくしてやるということも、大臣の答弁ではございませんが、先ほどの附帯決議の中にも明確に盛られておるところなんです。そこまで考えていかないと、これまた公社当局自身が昭和三十五年三月十五日と四月二十日の衆参両院から出されたこの決議に違反するような結果になるのではないかということをおそれるのです。と申しますのは「電信電話事業の特異性に鑑み、労働条件特に要員の確保並びに賃金、諸給与、労働時間、作業環境、福利厚生施設等の向上について積極的な施策を行い、拡充計画の完遂を図ること。」これがつけられた。そういたしますと、今若干わかりましたけれども、労働時間、作業環境等については、まだ何らこれに触れられておらないようですが、この点についても何らかのお考えがありましたら、この附帯決議実施の面と合わして、いかにこれを遂行していこうとするものか、伺いたいと思います。
#90
○大橋説明員 作業環境につきましては、私どもとしては完全だとは申しませんけれども、他の事業官庁の施設に比べまして、むしろよ過ぎるということで私どもは非難を受けているくらいであります。地方に行ってみると、むしろ電話局が非常にりっぱ過ぎるじゃないかという非難を受けているので、私どもは決して環境が他の事業に比べて悪いとは考えておりません。むしろ幾らかいいのじゃないかというふうに考えておるくらいであります。
 それから時間の問題は非常にむずかしい問題でありまして、これも私どもとしてはあらゆる機会にあらゆる角度から検討して、できるだけ御趣旨に沿いたいと努力はいたしております。現に昨年の春闘の際の組合との交渉によりまして、一部改正したところもあることはおそらく御存じだと思います。なお個々の問題について機会あるごとに、できるなら時間の短縮もやっていきたいということで、かようなことに努力は惜しまないつもりでございます。
#91
○島本分科員 大体作業関係並びに労働時間の点についての公社側の意見はわかりました。私としては今後具体的にそれを実施していただきたいということを強力に要請申し上げておきたいと思います。
 なお先ほどからいろいろと問題がございましたが、私自身も一つだけ公社側にお伺いいたしたいと思いますが、いろいろ労働組合との交渉等において、公社側でも気のついている点も多かろうと思います。そのうちで組合員の一人一人の待遇改善の点についていろいろの要請があり、交渉に移されている問題があるのじゃないかと思うのです。この点等について、もうすでにこうするのだという具体的な考えがまとまっておりましたならば、ここで御発表願いたい。
 それから、将来なおオートメーション化することによって、だんだん人が余っていくというような結果になるのじゃないかということをおそれるわけですけれども、これによる首切りということも、当然労働組合の方では考えるところだと思うのです。こういうようなことがないように、安心して働けるような環境を作ってやらなければならない、こういうことになるのじゃないかと思うのです。この公社側で考えられている賃金の引き上げの具体的な数字等を、今持ち合わせがありますならば、御発表願いたいと思います。
#92
○大橋説明員 賃金の引き上げの問題は、御承知の通り、組合の方から要求が出ておりまして、目下団交の途中にありますので、その団交の結果がいかに相なりますか、どういうふうにいたすかを今から申し上げるわけに参りません。これは答弁を許していただきたいと思います。
 それから過去においてすでに裁定の下ったベース・アップの問題もあることは御承知の通りであります。それに基づいてこれをいかに配分するかという問題も組合と二年にわたって交渉中でございますけれども、まだ十分に一致点に達しておりません。この点は今後も引き続いて交渉を続けていきたいと思います。
#93
○島本分科員 あまり時間をかけないで簡単に終わらせようと思いますから、その点で公社側も答弁を御協力願いたいと思います。
 三十五国会で、四十七年度の末までに定員を二十九万にするということをはっきり答弁されておったように私は思いますが、この具体的な計画がおありでしょうか。
#94
○大橋説明員 今の御指摘の点は、私ちょっと記憶にありませんので、局長の方から申し上げます。
#95
○伊藤説明員 お答え申し上げます。昭和四十七年度における要員が二十九万幾らになるということをこの前申し上げましたけれども、これは実際にそういうふうになるということではございませんで、私ども長期の収支の見通しを立てるときにおきまして、計算上そういう計算をやっておるということであります。
#96
○島本分科員 そうすると、私どもの方で伺っておりますところでは、これはここにおられましょうが、どなたかの質問した中で、今後オートメーション化しても人員の削減はするものではないということとあわせて、四十七年度の末までには二十九万にするのであるということを明確に答えられておると記憶しておるのですが、こういうふうなことは全然答えてございませんか。
#97
○伊藤説明員 私は収支計算上ということを前提にしてそういう数字をお答えしたのであります。
#98
○島本分科員 この問題について追及していくとまた先ほどのようなことに相なるわけでございますが、そばにいる人がどうせあとでまた質問をやるのじゃないかと思いますから、この程度にとどめましょうけれども、あとで速記録を調べると私に言う程度ならばそれでいいと思うのですが、質問した御本人がいるのです。その前で今のような答弁ではやはり納得できないのですが、それでいいですか。
#99
○伊藤説明員 私の記憶に間違いがなければ、私は収支計算上そうなるというふうにお答えしておるつもりでございます。
#100
○島本分科員 ではこの問題はあとに譲りまして、とにかく二十九万という答えがはっきりしておるようでございますから、その点等において電電公社の方も十分考えておいていただかなければならないと思います。
 それからなお電電公社の方の今後の計画を遂行する上において、人員の削減、異動というようなものについては、今までの附帯決議等にももとらないように対処されなければならないはずのものであろうと思います。その点につきましては、十分考えて実施する計画を立てられますか。その点、お伺いいたします。
#101
○大橋説明員 電話の改式等に基づく減員につきましては、数年前でありますか、組合との間にたしか了解事項がありまして、その了解事項の定めたところに従って今後も措置していくつもりでございます。首を切るつもりはございません。
#102
○島本分科員 組合との了解事項に基づいてやっていくという御答弁がございましたから、それであるならばその通り円満にやっていただきたい、こういうふうに思います。
 なおこれにあわして、将来の計画の中で今度総括局が全国で八カ所になり、中心局が七十八カ所になり、集中局が五百三十四カ所、これが減らされて五百局くらいになるのですか、こういうようなこととあわせて当然補助集中局が九十二局、端局が六千三百局あるのですが、だんだんオートメーション化されることによって補助集中局、端局に働く人々の就労の場所を解消していく方向を現在すでに計画されておるのじゃないかと思うのです。そういうようなことから現在電話交換に携わっておるような人たち、または委託局に働いておるような人たちが、郵政局の定員になろうが電電公社の定員になろうが、それがいろいろ動かされたり、行く先がはっきりしないために、不安がって全部やめていかれるような結果を招来することは、円満な事業の運営に寄与するゆえんではない、こういうふうに私どもとしては考えられるのです。従ってこの問題につきまして、人員の削減は絶対にないのかどうか、計画に従って首切りは全然考えなくてもいいのだ、こういうようなことであるかどうか、この点を一点伺います。
#103
○大橋説明員 先ほども申し上げましたように、自動化する場合には自然減員はしますけれども、その局は減員するけれどもほかの欠員その他に回すことによってやめさすということはやらないでいくつもりであります。
#104
○島本分科員 A局からB局に移し、B局からまたA局に移すというふうに動かしていたら、自然やめてしまいます。そういうようなことは、間接に首切り作用と同じ結果になると思います。そういうようなことはとるべき方法でないと思います。この附帯決議に対して十分沿うつもりであるというならば、公社側としてはもっともっと考えてもらわなければならないと思うのです。私は最後に要請しておきますが、今言ったような点で四十七年末には二十九万にする、こういうようなことが議事録によって明確であるから、その点を十分守っていただきたいことと、あわせてこの附帯決議等については、郵政省並びに電電公社の方では、十分将来のことも考えて、これを忠実に守っていってくれるように要請いたしまして、時間もきたようですから、残念ながらこれで終わります。
#105
○中野主査 田邊誠君。
#106
○田邊(誠)分科員 私はごく簡明に郵政当局から来年度予算案に関連をする事項について、数項目承りたいと思います。
 最初に、郵政事業特別会計のあり方について、大臣の所見を承りたいのでありまするけれども、御承知の通り郵政事業は国家独占事業でございます。諸外国の例にもあります通り、時代の推移と見合いながら事業は伸展いたしますけれども、しかしなおかつ一種の保存的な役目を果たしておる事業であります。いわば重要文化財とも称すべき性格を実は有しておるのであります。そういった観点から、これをまかなうところの会計は、ただ単に他の一般的な企業と同じような見方でもってこれを見ることは、もちろん誤りであります。その特異な性格、その持つ使命からいいまして、われわれは必ずしもこの会計が独立採算的な行き方を貫くことが正しい行き方であるとは考えられないのであります。長い郵政事業の歴史の中で、戦前、戦後の混乱時はもちろんでありますけれども、それを除きましても、やはり一般会計ないしは一般会計からの繰り入れでもって、その赤字を補てんしたところの歴史を持っておるわけでございます。そういった観点からいいますならば、先ほどの質問にもありましたように、来年度予算案の料金改定等とも関連をいたしまして、大臣は郵政特別会計の独立採算制を強調いたしておりますけれども、しかしそのことが将来にわたるところの郵政事業の発展と、その事業の運営から見まして、あくまでも貫かなければならない大原則であり、方針であるかどうか、私どもとしては疑わなければならぬ点が多いのであります。そういった点で、今政府が料金改定を国会に提出いたしましたこの際に、郵政事業の特別会計のあり方に対して深く考察することは、大へん重要なことであると存じますので、大臣は将来への展望に立ちまして、この特別会計というものはあくまでも独立採算を貫いていく、こういうお考えに立たれるかどうか、まずお伺いしておきたいと思います。
#107
○小金国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、郵政事業は国家的な大事な事業でございまして、国の経費でやることもあるいは実際上あったかと思いますけれども、最近、ことに特別会計になってからの趨勢を見ましても、郵便物の種類がだいぶ違ってきております。ことにその商業的な利用が非常に大きくなっておる。先ほど数字でもお示しした通りに、第五種または二種のうちでも、ダイレクト・メールといわれるような商業ベースに立ったものが、非常に大きなパーセンテージを占めてきておりますので、私はやはり現在のところでは、将来をも考えまして、これは利用者負担、すなわち特別会計で収支が償うような組織がいいのではないか、こう考えております。
#108
○田邊(誠)分科員 今大臣のおっしゃったのは、郵便関係に例をとったようでございますけれども、利用者というものが、きわめて商業的な立場に立ったところの利用が多くなったという観点もございまして、従って利用者負担によって事業の根幹をまかなっていくことが必要だ、こういうお話でありますけれども、そのことと、いわゆる国家独占の企業としての役目というものとの間における矛盾点がないかどうか。第一種、第二種、第三種等を通じてわれわれが考えているところの公共性というものに対して、今まで貫いてこられたところの郵政事業のあり方からいって、いわゆる国家独占というものと、今の大臣のお考えとの間に矛盾がないかどうか、お伺いしておきたい。
#109
○小金国務大臣 矛盾ということはどういうことか私ちょっとわからないのですが、今の特別会計事業でいいと私は考えております。
#110
○田邊(誠)分科員 今の状態でよろしいとは考えていない、こういうお言葉は、今の会計のあり方について、やはり基本的に誤りがあるのだ、こういうお考え方ですか。
#111
○小金国務大臣 今の組織、運営でいいのじゃないか、こう考えております。特別会計の面におけるいきさつ等は経理局長から説明いたさせます。
#112
○佐方政府委員 郵政事業を一般会計でまかなった方がいいか、あるいは特別会計でまかなった方がいいかということについて、大臣からいろいろ政策をお述べになっておりますけれども、事務当局の気持を私から申し上げたいと思います。
 御承知のように通信事業は戦前長く、歳入は一般会計にとられまして歳出は、一般会計からもらってくるという行き方をいたしておりましために、相当多額の通信料の収入というものは、一般の財源に持っていかれまして、その通信収入をもって通信施設の拡充ができないという、非常に長い歴史があったわけでございますが、ここにおられます大橋総裁が、通信事業特別会計を非常な御苦労の中にお作りになりまして、当時一般会計にとられておったものはそのままにしてでも、独立していかなければ事業の発展はできないということで、昭和九年でございますか、特別会計が発足いたしたわけでございます。それから、いろいろな経過がございましたが、先ほど申し上げましたように私たちも特別会計でどうしてもやっていくという気持を、一ぺんも変えたことがございません。ただ戦後、相次ぐインフレのときにおきましては、毎年々々変わっていくのでありますから、一時補給金をもらうということがあったわけであります。そこで二十四年、二十五年、二十六年の補給金をもらったときの実情を申し上げますと、それは大蔵省といたしましては、なけなしの一般会計の中から出すわけでございますので、非常に渋るわけです。同時にまたすべての、たとえば修繕費にしましても何にしましても、全部一般会計の基準において査定して参ります。それから、それは料金改定をしなかったからであるにもかかわらず、至るところに行って、お前は赤字じゃないか赤字じゃないかということを、盛んに言われたわけであります。たまたま私はその当時主計課長をしておりましたから、身にしみて、一般会計から金をもらうことが、企業を伸ばすために非常に困るということを痛感いたしたわけでございます。そういうことから考えまして、自来一般会計からもらうということは、一ぺんも大臣にお願いいたしておりません。公共企業の性格からいっても、やはり事業費というものは利用者負担にすべきだという一つの筋もございますし、同時にまた一般会計でこれをまかないますと、すべて物件費等も事項別に割られてしまうと思いますし、一般会計の適用が全部あるわけでございます。私どもといたしましては企業のうまい運営をしたいということと、同時にまた一般会計、財政法、会計法のそのままを受けないで、やはり企業に即したような特別会計法で、特殊な例外を作っていくということが一番正しいのじゃないかということで、ずっと今まで守ってきておる次第でございます。
#113
○田邊(誠)分科員 今の局長のお話は、特別会計法を独立採算でやらなければならぬという根拠ではなくて、一般会計から繰り入れた場合は大蔵省との折衝の段階において、なかなか容易に郵政省の言い分が通りづらいから、そういった面で予算のぶんどりの面で非常に支障があるという話でありまして、私のお聞きしているのとは幾らか観点が違うのであります。
 そうしますと、独立採算をやるというわけですから、あとでもって逐次お伺いいたしまするけれども、郵政省には御存じの通り郵便事業だけでなくて、郵便貯金、簡易生命保険、郵便年金等の付帯的な事業もやっておるわけです。この方のいわゆる事業の運営上から見た会計のあり方というものは、やはり同じような考え方でいっていいのかどうか、大臣にお伺いいたします。
#114
○小金国務大臣 貯金の特別会計、簡易保険の特別会計、これはやはり同じような考え方で進んでいきたいと私は思っております。
#115
○田邊(誠)分科員 これは私どもが前から関心を持っておりました例の大蔵省の資金運用部資金の運用との関連がございまするけれども、郵政省は前にはこの郵便貯金あるいは保険料、年金等の積立金を自主的に運用するということをやってきた歴史的な経緯があるわけであります。ところが現在は簡易保険の半数を除きまして、あとは大蔵省にすべてこの運用をゆだねるという現状に立ち至っているわけでございますけれども、これはやはり省全体の事業の運営の面から見た場合には、きわめて奇形的なあり方であると私どもは判断をいたしておるわけでございますが、大臣はこの面についてどういう御所見をお持ちですか。
#116
○小金国務大臣 この郵便局を通じて集めました金の使い方、これはもちろん先ほども具体的に申し上げました地方公共団体の還元とか、いろいろなこともございますが、大蔵省の預金部の資金として一括してそちらに預託するとか、いろいろな方法をとっております。これは広く国家財政の一翼をになうというような建前、また国の財政投融資――しかしその国の財政投融資にわれわれとしてはこの金の性質から特例を設けるというような今のやり方で大体いいのじゃないか。これを全部郵政省だけで処理できるということもいかがか。都合のいい場合もありまするし、また都合の悪い場合も出てくるので、今の運用を必要に応じて改めていけばいいのじゃないかと私は考えております。
#117
○田邊(誠)分科員 郵便貯金、保険と別々にながめてみた場合には、これまたいろいろ問題がございまするけれども、郵政省の全体的な事業の運営から見た場合には、今大臣のお言葉にあったように、いわゆる零細な郵便貯金や簡易保険等の集めた金というのは、その運用をほとんど大部分大蔵省にまかせることが、国家財政に寄与する上からいってこれは非常に有意義ではないか、こういうお言葉でありまするけれども、先ほどの郵便を主体としたところの特別会計のあり方から言いますると、これは利用者の利用によってその会計をまかなうことが原則である、こういうことを言われているのでありますけれども、この点に対してやはり考え方の統一がなされておらないのじゃないか、こういうふうに考えまするが、いかがですか。
#118
○小金国務大臣 郵政事業の方は収支大体償えばいい、何年かの先を見越してでありますが、そういう性質でありますが、簡易保険とかあるいは郵便貯金とかは資金を貯蓄する、ためるのでありますから、そのためた金の運用でありますから、これは郵政事業と違った観点から処理していい、こう私は考えておるのであります。
#119
○田邊(誠)分科員 大臣の言われる郵政事業というのは、郵便の事業を主体としてのお言葉のように私は読みかえて判断をいたしますから……。今の考え方が基本的に正しいかどうかというのは、いろいろと論議の余地があると思いますから、私はこれに対して一応おきますけれども、今大臣のおっしゃったような観点で、実は現状の郵政事業特別会計をながめ、そして来年度の予算をながめますと、私どもは内容的に幾多の矛盾があると考えざるを得ないのです。先ほどの経理局長の御答弁にもありましたように、来年度予算案の中の重要なポイントは、一つには、料金の改定であり、一つには人員の増加と定員の首切り、先ほどの質問にもありましたから、私はそのうちで特に重複しない限りにおいて郵便料金の改定の問題と、先ほど来の特別会計のあり方との関連を質問いたしたいと存じます。
 郵政審議会が昨年の十二月二十八日に諮問二十四号で、郵便料金の調整を答申いたしまして、それに基づいて政府はこれを尊重して今回の郵便料金改定の法律案を提出したはずでございますけれども、ちょっとしろうとでございますから郵政審議会の答申の内容と、政府が出された原案との間における食い違いの点だけ御説明願いたい。
#120
○板野政府委員 お答えをいたします。第一点は、第二種郵便に属しまする年賀郵便でございますが、審議会の答申では、現在の四円を五円ということに答申が出されております。この点につきましては年々第二種郵便物の原価というものがだんだん上がってくるということも事実でございますけれども、私ども今回料金改定の基本的態度といたしておりまする国民の生活に影響の多い第二種郵便物というものは、今回は据え置きにする、こういう理由からいたしまして、年賀はがきにつきましてはこれを四円ということに据え置いた次第でございます。その二は、第三種郵便物でございますが、答申におきましては三円ということの答申がございましたが、原価的に見ましてもこれは非常なコスト割れをいたしておるわけでございますけれども、これも昔からとってきた一種の政策料金でございます。政策料金につきましても、私どもといたしましてはでき得れば原価と申しますか、直接原価に属するようなものはこういう場合でも料金に入れる方がいいじゃないか、料金として徴収する方がいいじゃないかということも考えた次第でございますけれども、大体この第三種の低料の郵便物は、大部分農村のへんぴな地方に参るものが郵便として差し出されておる次第でございまして、これは結局利用者の負担にかかってくるわけでございます。御承知のように新聞の料金は、農村地帯は……。
#121
○田邊(誠)分科員 内容はいいですよ。違いだけ聞いている。
#122
○板野政府委員 それから第四種のものにつきましては、農産種苗を二円から六円ということに答申がございましたけれども、これも据え置きのままにいたした次第でございます。それから第五種の市内特別郵便になっておりますようなものの中で、特に印刷書状、一部筆書のものを一種に編入したらどうかということもございましたけれども、これもそのままにいたした次第でございます。それからあとは特殊取り扱いの料金の中で、特別送達という制度がございますが、この特別送達料につきまして現行の五十円が百円ということになっておりましたものを八十円といたしておるわけでございます。大体以上です。
#123
○田邊(誠)分科員 郵政審議会の答申によって、大体三十六年度に見込むところの収益は百十四億円というふうに委員会の答弁の中でもって明らかにされておりますけれども、これに比較をいたしまして政府が出されましたところの原案によりますると、八十九億円、来年度は七月一日実施でございますから六十七億円、こういう形になっておるようでありますけれども、平年度において審議会答申と政府原案との間においては二十五億円、三十六年度においては四十七億円の歳入面におけるところの開きが生ずるはずでございます。そういたしますならば、先ほどの質問にもありましたように、近来まれに見るところの郵便物の物数増加の傾向でございまして、十年前に比較をいたしまして一種、二種におきましても三割六分、三種、五種においても十九割九分という大幅の物量増加でございまして、そういう中で、しかも先ほどから言われておりますように、一種、二種よりも三種、五種の方が増加の傾向にあるという大臣の御答弁がございました。加えていよいよ所得倍増計画の実施という年度に入るわけでございますから、おそらくこれに見合って郵便物の増加もまた今までのカーブ以上の上昇カーブをたどるのではないかというふうにわれわれは考えておるわけであります。そういった面から判断をいたしますと、ただいま政府が出されましたところの料金改定の案によった場合においては、三十六年度においてすでに郵政審議会が郵政事業を円滑に運営をするために、すなわち独立採算の建前からいって、郵便料金を調整しなければならぬという、こういう考え方でもって出された案と比較をいたしまして、約四割の歳入減という形に実はなって参るわけでございますけれども、そういった点から言いますならば、おそらく大臣が先ほど言われました独立採算を貫いていくという方針は、その初年度においてすでにくずれてきているではないか、こういうふうに考えますけれども、その点に対するところのお考え方をまず大臣からお答え願いたい。
#124
○小金国務大臣 郵政審議会の答申は、今申し上げましたようにできるだけ尊重いたしております。金額的に見まして大体平年度八十九億くらいの増加になっております。ことに三十六年度からすでに狂うのじゃないかというようなお話ですが、これは実際五年先くらいを見越しておりますので、しからばその前に出た黒字はどうするかという問題もありますが、これは建設資金だとか、あるいは前の借金を返すとか、いろいろな方法が待っておりますので、これに充当して参りますから、大体収支の見通しでは私は正常に運営していく上において狂いはないと思います。そういう信念のもとにこの改正案を提出いたしたのであります。
#125
○田邊(誠)分科員 これは信念の話ではなくて、実際に郵政事業の運営をする場合における歳入歳出の見合いというものが、はたして最初の大臣のお考え方、原則と将来にわたって一致をするかどうかという点をお伺いをしたわけであります。例を第三種にとりますと、先ほども局長からお話がありましたけれども、おそらく郵政審議会の答申によりましても、十分な意味におけるところのコストの面で採算がとれるとは考えられない点があるわけでございますけれども、政策料金と言われました。これは先ほどの実は経理局長が言われました独立採算の考え方とは、若干食い違う点があるわけでございまして、私どもはみずからその考え方の矛盾点を暴露されたと考えるのであります。しからば第三種は、この郵政審議会の答申による三円でなくして二円という形であります。これは諸外国の例に比べてみましても、独立採算をとるという建前でコストの面を考えれば、これは三円であってもあるいは低いかもしれない。そういう考え方も出るかもしれない。それを政策料金ということでもって二円にされたわけでありますけれども、この面に限ってはたして十分な採算がとれるというふうにお考えですか。これは大臣でなくとも、郵務局長でもけっこうです。お答え願います。
#126
○小金国務大臣 私が信念と申しましたのは、そういういろいろな正確な資料に基づいて信念を持ってこれを出した、こういう意味でございまして、信念を売りものにするわけではありません。
 それから今、一つの郵便物の種類を取り上げてみると、原価を割っておるというような現象がありますけれども、これは郵便物という一種から五種までに今分かれております。そのほか小包等もありますけれども、総合的な郵便事業としての独立採算でありまして、種別ごとの独立採算でない。従って非常に気の毒な人に対しては、やはり国家の事業でありますから、これに恩恵を分かち与える。すなわち盲人用の点字のごときは、わずかでも取っておりましたけれども、これをただにするというような政策も加味しておりますから、郵便物の一種類が赤字になるから独立採算制を傷つけるのではないかという考え方は、私どもは持っておりません。なお数字につきましては局長から説明させます。
#127
○佐方政府委員 第三種につきましては、今のところ個別的に考えますと大体四十億くらい赤字になっております。それから小包等も三十億くらい赤になっております。それを一種だとか特殊料金等でまかなっておりますものですから、先ほど私が申し上げましたように、できるだけ独立採算にしますためには、総体としてのほかに赤の出ておるものをできるだけまかなっていきたいという気持でいきまして、小包、五種等につきましては、大体その赤を解消できる程度の値上げができるわけでございます。しかし第三種につきましては、私たちとしましては相当上げたいわけでございますけれども、過去の長い歴史の積み重なりでございますものですから、この際それは一挙にできなかったということでございます。しかし全体としては非常に困っておりましたところの五種だとか小包等については、累積した赤字を解消するだけの値上げはこの案でいきますとできると思います。
 それから先ほど先生がおっしゃいましたお話の中で、郵政審議会の答申の通りにいったときには幾らの増収になるかということにつきまして、最初百十億という話もございましたが、最終的に大蔵省と打ち合わせいたしましたときには、結局小包料金が、初年度ですから非常に利用が減るのではなかろうかということで利用減を大きく見ましたものですから、大体百四億くらいというふうになっております。そこで平年度を考えますと八十九億との差は十五億くらいの問題になりますが、これは実は遠隔地は一、二種を飛行便にしたいという案が最初ございましたけれども、その案をしばらく見送りますと、最初の計画とそう食い違わなくてやっていけるのではないかというふうに思いますので、念のため申し上げます。
#128
○田邊(誠)分科員 先ほど大臣は、どうもダイレクト・メールや新聞雑誌、印刷書状といったものが多くなってきた。これはいわばもうかっている商売が宣伝を加味して出すことなんだから、そういうことに対してやはり利用者負担という格好でやらなくちゃいかぬ、こういう話をされましたね。ところがその大臣のお言葉と今度の料金改定の内容とは、どうもわれわれ一致していないのじゃないかと思うのです。第三種は郵政審議会の答申を一円下回り、第五種は現状据え置きである。これは諸外国の例と比較しましても、新聞雑誌、印刷物等はあるいは第一種と同じくらい取っている国もかなりあるようでございますけれども、近来の傾向がさらに増加をするという傾向であり、大臣の先ほどの御趣旨をそのままこの料金改定に現わすといたしますならば、そういうふうな据え置きないしは答申よりも下げて料金改定をするということについては、これはいささか考え方に矛盾がありはしないか、こういうふうに考えますが、いかがでしょう。
#129
○小金国務大臣 それは矛盾があるとおとりになればおとりになっても仕方がないのですが、第五種については私はもうかっているからと申しません。商業ベースに乗っている、負担力がある、これで赤字が出たら申しわけないではありませんか、こういう意味であります。それから第三種について外国の例等もおあげになりましたが、私は印刷物、特に新聞等の郵便料を、山間僻地といったところの人が負担するということになりますと、三円か五円か、それがいいのかもしれませんけれども、料金が一挙に三倍とか五倍とかになることは、これは今までがペイしておった料金ならばいいのですけれども、今までやはり政策的に手心を加えておった料金でありますから、せいぜい倍くらいが適当じゃないか、こう考えたので、私は第三種は二円でいいのではないかと思っておるのであります。
#130
○板野政府委員 ちょっと私の説明が不十分でございましたので、つけ加えて御説明いたしたいと思います。第五種の郵便料金につきましては五円から八円、八円から十円、それから重量も百グラムを五十グラムにいたすわけでございます。
#131
○田邊(誠)分科員 そうしますと、大体商業ベースに乗っておる第三種や第五種でもって赤字が出ては申しわけないという大臣のお言葉ではございますけれども、先ほど第三種に限ってみれば四十億の赤字がなおかつ出る、こういうお話になって参るのでありまして、やはり種別的に内容を検討いたしますと、その中で独立採算を貫いていく、あるいはその中でも大衆に迷惑をかけない、こういう観点でもってものを判断されたことと、内容的には若干狂いがきておると思うのです。大臣はこれを漸進的にやるために一挙に答申通り実施できなかった、そこには政策があるというように言われますけれども、私どもはやはり考え方の基本の中に誤りがありはしないか、こういうふうに考えておるわけであります。
 次にお伺いしたいのは、それならば郵便料金が大体郵政事業特別会計の歳入のうちでもって占める割合というのが、一体どのくらいこざいましょうか。それと三十六年度の郵便収入が三十五年度に比較をいたしまして増額をいたしましたのは、郵便料金の改定を含めない場合には約八%というふうに言われておりまするけれども、郵便料金の改定をたいしましたならばどのくらいの増額をいたすのでございましょうか、お伺いしたいと思います。
#132
○佐方政府委員 郵便事業全体としますると、郵政事業特別会計の中で建設だとかそういうのを除きまして、いわゆる業務運営費の中では大体四割ぐらいを占めております。これに為替でありますとか振替でありますと、郵政固有の仕事を考えますと四割五分くらいを占めております。従いまして、たとえば三十五年度の事業収入をごらんいただきますと、前年度は貯金とか保険とか電気通信等から受け入れのお金が七百六十二億でありますのに、郵便業務収入は六百三十八億という数字であったわけであります。ことしはこれに対しまして、他会計からの受け入れは七百八十九億でございますが、郵便の収入は七百五十九億ということで、ほぼとんとんまでいきませんけれども、ややそれに近い数字まで入っておる。この中には六十七億の値上げを含んでおります。それから自然増収としましては八%見ております。雑収入など合計いたしますと、前年度よりも郵便といたしましては百二十億、まるい数字で申し上げますとふえております。
#133
○田邊(誠)分科員 料金の改定をした場合は……。
#134
○佐方政府委員 百二十億ふえました中には、六十七億の料金改定が入っておるわけであります。
#135
○田邊(誠)分科員 何%……。
#136
○佐方政府委員 八%は大体四十五、六億だと思いますから、六十七億ということになりますと、その倍率で一二%になって参ります。
#137
○田邊(誠)分科員 ちょっと時間を急ぎますから、実はこの内容についてお聞きしたいことがございますけれども、委員会に譲りまして、今までお話を承って参りますると、料金改定によって、今まで赤字を生じておった特別会計に一応赤字を解消するところの余裕を与えるというお話であります。先ほど大臣のちょっとした答弁の中に、この料金改定によって大体五年間くらい郵政事業の赤字を解消することができるというようなことがございましたが、私の拝見をしたところでは、昨年の十二月十五日の参議院の逓信委員会において、郵政審議会の答申によって料金改定をした場合に大体五年くらい持つであろうというふうに事務当局はお答えになっておるのでございます。はたしてどちらがほんとうなのですか、お答えいただきたいと思います。
#138
○小金国務大臣 私は前に答えたいきさつは知りませんけれども、一応今年度の基礎で計算していきますと、すぐに赤字が出るというようなことはない、やはり五年くらいの目先を考えましてこれでいいのではないか、こう申し上げたのです。前に申し上げた数字と五年というのとはどういう因縁かわかりませんが、郵政審議会の答申は百四億、それが平年の予想が八十九億となるから五年持たないではないかとおっしゃいますけれども、それはたとえば一種、二種を航空便で飛行機で送るというような計画をやめております。これは十数億かかるのですから、やはり五年くらいこの値上げで持つのじゃないか、こう申し上げたのであります。
#139
○田邊(誠)分科員 料金改定の内容が審議会の答申と変わってきたことによって、事業の内容を変えなくてはならぬというのは当然のことと思うから、そういった工合に今やどんどんと時代の推移に従ってその速度を速めなければならぬ郵政事業、その中の特に郵便事業が実際には戦前と比較をいたしましても、その速度は必ずしも速くない。あるいは集配の度数から見ましてもこれは戦前に追いついていない、こういう状態であるわけです。これらを改善する中でもって郵政事業が運営されるのでなければ、本来の使命達成と時代の推移に合致した進展とならないわけでございますけれども、しかし残念なことに時間がないので、そういった内容は伏せておきまして御質問します。
 郵政審議会の答申でも五年くらい、今の大臣のお話でも五年くらい持つだろう、こういう格好であります。しかしいずれにいたしましても、池田内閣が今回考えております所得倍増計画にいたしましても、大体十年を一単位といたしまして、この所得倍増計画に見合うところの諸政策をやられている格好でありますけれども、郵政事業は残念ながらこの池田内閣の所得倍増十年計画の半分の道中でもって、すでに収支相まかなうことができないという事態が到来するということを、私はまずもって指摘をせざるを得ないわけです。そういった形でありますならば、今まで十年間郵便料金の改定が据え置かれた経緯もございますけれども、しかしわれわれは今回の改定というのはやはり当面を糊塗する一時的なものであって、これは将来郵政事業万般の発展のための抜本的な対策とはなり得なかった、こういうふうに考えざるを得ないけれども、大臣もその点はお認めになるだろうと思うのです。よろしゅうございますね。
#140
○小金国務大臣 池田内閣の経済成長という倍率の上からみれば半分じゃないかというお話ですが、池田内閣の実際手をつけている政策は三年先を見越しておるわけです。公共料金などというものは、鉄道その他水道とか電気とかいろいろな料金等も考えあわせまして、そう十年も先を償うかもしれぬというので計画を立てるのは少し無理じゃないか。そこで今の私どもの計画では、来年または再来年また改定しなければならぬというようなことは避けたい。そこで五年くらいという郵政審議会のお話もありまして、私どもも一応それをめどといたしております。なお今この値上げでは抜本的な政策に取りかかれないじゃないかというようなお話でありますが、それはすべての原因を一ぺんに除去することはできません。基本的な問題として、設備の改善だとか、合理化だとか、集配度数の増加だとか、そういうような基本的なものと、待遇の改善、こういうようなことは、これで十分万全とはいかなくても、私は相当できると考えております。
#141
○田邊(誠)分科員 その他、実は料金改定によって国民生活に及ぼす影響は一体どの程度なのかというようなこともお聞きしたいのでありますけれども、大臣の今のお話の中に抜本的な改正というふうにはならぬかもしれないが、当面いろいろな施策はこれによってできる。特に人員の面、待遇の面においてはこの料金改定というものがかなりのてこになるというお話がございましたので、そちらに問題を移してお伺いしたいと思います。
 郵便事業は本来人の力にたよることが非常に大きい事業でありまして、機械化することの限度というのが実は他の産業と比べて非常に低いのであります。そういった面から言いまするならば、特に郵便物数の増加と見合って、それに配置をする職員の数というのは常に変動しなければならぬ、こういうふうになっておるわけでありますけれども、今まで定員法に縛られて、ほとんど人員の増強ができなかったのであります。大体七四%も十年間にふえた郵便物数に比較して、定員はほとんど七%と変わっていないという状況でございます。そこで三十六年度には新たに業務量の増加に対処するために、二千四百一人、それから非常勤の定員化を六千六百七十六人するということになっておりますけれども、郵便関係について例をとりますならば、このうち郵便が一体どのくらいになるのかお伺いすると同時に、この程度の増員でもってはたして現在の郵便事業の現状から照らして、事業運営に円滑を期するような人員配置になるのかどうか、その点をお伺いしたいと存じます。
 第二番目にお伺いしたいのは、郵便物数の増加が、今後も経済発展と相呼応いたしまして、当然さらに上昇の傾向をたどることは疑いない事実でありますが、これに対して十分対処できるところのお見込みがおありであろうかどうか。もしできないといたしますならば、そのときにどういう措置を適宜にとられるお考えであるか、大臣にその点をお伺いしたい。
 ついでにお伺いいたしますけれども、現在郵便物が非常に遅配をいたしております。これは慢性化いたしておりますけれども、この人員増加によって、この慢性化しつつあるところの郵便物の遅配を解消することになるのかどうか、その点をお伺いしたい。
#142
○小金国務大臣 三十六年度の予算において定員の増はお示しの通りであります。なおほかに賃金で雇う非常勤と申しますか、そういう賃金の予算も取ってあるはずであります。郵便物数がますます増加する。特に経済成長に応じてふえるだろう。これに対してどういう心がまえあるいは用意があるかということでありますが、この値上げを実行していけば、まあ経済の成長率に見合ったサービスはできると考えております。
 遅配の解消につきましては、これは単に人を増すだけではいけません。また局舎その他を機械化するだけでもいけない。やはりサービスをよくすべきものはよくし、管理者も働き、また従業員も勤務内容を充実していただく、こういう点がそろわないと遅配は解消いたしませんので、応急措置としては先ほどもちょっと申し上げましたが、成績のよくないと思われるところに巡視班あるいは指導班というようなものを出して、遅配の解消に努めていきたいと考えておりますが、具体的なことは政府委員から答弁させます。
#143
○佐方政府委員 その増員の中に郵便関係が何人おるかというと、非常勤職員が六千六百余名組みかえになる中で、郵便が四千二百十五名入っております。それから新規の増員といたしまして、二千四百名の中に郵便が千三百十八人入っておるわけでございます。この出し方としましては、過去三年間の物数の増を見まして、過去の年の人間と今日の算出した人間との差額をこれに乗じまして、その中から施設の機械化等によって減員されるものを落としていくということで見ております。なおそういうことで算術の上では全部見てございますけれども、過去数年来、御承知の通り大都会等におきまして高層建築ができて、いろいろ集配難がありましたために、非常勤者をたくさん使っておりました。それを算出と全然別に見てもらっておりますので、現状のものを処理するものにつきましては、非常勤の定員をあわせて処理しておったものが、みんな定員になりますので、十分に処理できると思います。
 第二の年度途中でうんとふえたときにはどうなるかということでございますが、先の見通しもあるので、いろいろ議論があると思いますが、本年は料金値上げがありますので、一応一般的に利用増は七%と見ておりますが、これが減るのかあるいはうんとふえるのか、その辺はいろいろ見方が出てくるだろうと思います。かりに先生がおっしゃいましたように、非常に予想に反してものすごくふえるというようなときには、収入も当然上がって参りますので、予算上弾力条項を発動いたしまして、そういう手配をしていくということは考えられるところだと思います。
#144
○田邊(誠)分科員 この定員の増加が郵政省にとっては理想的な数字でないということは、大蔵省との折衝の段階で私は当然出てきたと思うのです。もしこれが今大臣のお言葉のように、大体当初見込んだ数字だといたしますならば、これによって先ほどの質疑にもありましたけれども、平常時において――いろいろな特殊な郵便物が急増するという場合は別です。平常時において、勤務は当然時間内にやるべきである。超過勤務をすることは原則ではありません。そういう点からいいまするならば、これは組合との間における三六協定のあるなしにかかわらず、今から予想されるところの郵便物の増加というものは、もちろんその毎月々々の変動もありましょうけれども、年度末は若干ふえる期間でございましょう。しかしこれらを除いて、平常時において原則的にはこの定員増加によって、超過勤務はしなくても、現在の成規の勤務時間の中で処理ができる、そして郵便物の遅配も解消できる、こういう確信がおありでございましょうか。
#145
○小金国務大臣 郵政事業の実態からいきまして、十分な人を配置できればけっこうでありますが、しかし普通の状態において勤務時間内に処理し得る程度の定員であって、あとはやはり超過勤務の協約ができれば、それでやっていくのが運営上は一番いいのではないか、こう考えておりますが、勤務時間外の勤務を拒否されて、そのためにものがたまるようなことをなるべく避けたいために、いろいろな方法を今とっておりますが、その詳細につきましては政府委員から答弁をさせていただきたいと思います。
#146
○佐方政府委員 定員で平常時を十分まかなっていくべきで、超過勤務の必要のないようにしなければならぬのじゃないかというお話でございますが、ただ御承知のように郵便の場合には日によって非常にものの出方が違いますし、配達の場合も、天気の関係もあっていろいろ違うのでありまして、ある程度の超過勤務は当然予想しなければならぬのじゃないか。もしも超過勤務を全部予想しないならば、最高ピークを予想した定員を配置しなければならないということで、非常なむだが起こるということは御承知のことだろうと思います。
#147
○田邊(誠)分科員 もちろんいろいろな変動があることはわかりますけれども、しかし平均して超過勤務によらざるところの、成規の労働時間でもって業務を運行することが正しいのでありまして、今の大臣のお言葉は、郵便物の遅配が慢性化したと同じように、何だか超過勤務をすることが普通の観念であるような、こういうお言葉でありますけれども、これはどうもやはり大臣のお答えは現在の時代感覚と相当ずれているし、最初の郵政事業のあり方、あるいは特別会計のあり方の原則とも照らし合わせてみて、これはやはりわれわれとしては了解をしかねる点でございます。その点に対しては再考を促したいと存じます。
 時間がございませんので、実は内容をさらに突き詰めたいのでございますけれども、それならばまあ超過勤務をせざるを得ないという状態であるならば、せめて一つ待遇だけは、人様に負けないものを郵政省の責任者は従業員に与える、こういう熱意と方針、方策をお持ちでなければなりませんけれども、三十六年度の予算の中には――今一般職の公務員が給与が上がった。それに見合いまして、当然公労法適用の職員に対しても、何らかの給与改定をせざるを得ない状態に入ってくると考えますけれども、三十六年度の予算の中には、料金改定もしようとすることだから、これを一つ十分見てやる、こういうような考え方であろうと思いますので、もしお聞かせいただけますならば、一体何ほどの給与改定をあなたは現在予定されておるのか、これを一つお聞かせ願いたい。
#148
○小金国務大臣 できるだけのことはしたいと思っておりますが、まだここで申し上げる時期に達しておりません。
#149
○田邊(誠)分科員 これはもっと突き詰めて言えば、一体それだけの余裕がおありなのか。それからまたこれから先、この料金改定を基幹としたところの予算編成の中で、そういった給与改定というのが十分できるのかどうか、お聞かせをいただきたいと考えておるわけでありますけれども、この点はあとに譲りたいと思います。
 そこで現在問題になっておりますのは、いわゆる定員に繰り入れられておるところの人たちばかりではなくて、いわゆる常勤的非常勤事務補助員といっている人たちの給与は極度に劣悪である、こういうことだろうと思うのです。現在おそらく内勤にいたしましても三百円以下、外勤にいたしましてもその最高が三百円ちょっとという状態であろうと思いますけれども、三十六年度の常勤的非常勤の賃金は一体何ぼになるか、お聞かせいただきたい。
#150
○佐方政府委員 三十五年度は常勤的非常勤の問題が一番大きな問題でございましたけれども、御承知のように先般の三十五年末の国会で四千五百人、また今度の三十六年度の予算で、組みかえも含めて九千余人の増員が見込んでございますので、常勤的非常勤者というものは、局と場所、いろいろございますけれども、ほとんど解決する本務者になっていくというようになろうと思います。従いまして残るものは全くの季節的な臨時繁忙の臨時者だけになりますので、先生のおっしゃいました事務補助員というものは、大半が定員として解決していくのではないかというように考えます。
#151
○田邊(誠)分科員 よけいなことは言わぬでいい。何ぼになるかという……。
#152
○佐方政府委員 先ほど申し上げましたように、長期的な人はなくなるわけであります。
#153
○田邊(誠)分科員 もちろん長期的な人間が少なくなることは、われわれも承知をいたしておるわけでありますけれども、私はその次に聞きたいことは、実は臨時者の給与が劣悪であることが、郵政事業の円滑な運営を阻害しておる、こういう事実が最近もありますし、たとえばそれが長期的な非常勤がなくなるにいたしましても、今大臣が言われましたように、超過勤務はしなければならぬ、あるいは平常でない、物増の場合においては当然臨時も雇わなくちゃならぬ、こういうことになりますので、その点に対する施策が給与の面で講じられておらないと大へんなことになるだろう、こう思って私は申し上げたのでありまして、年末繁忙その他を通じて雇われるところの賃金は、それならば一体何ぼでありますか。
#154
○佐方政府委員 先ほど申しました臨時の者だけ残るわけでございますが、いろいろ職種によって違いますけれども、平均いたしまして大体三百五十円程度で予算を組んでおります。
#155
○田邊(誠)分科員 大体郵政省の要求も三百六十円程度だと聞いておりますけれども、それならば一体三百六十円――大体われわれは少なくとも、職種によって違いますけれども、今の観念からいって、内勤が五百円、外勤が五百円から六百円ぐらいの賃金を払わなければ、いわゆる常識的に判断して仕事をまかせられる人は来ないだろう、こういうふうに考えておるわけでありますけれども、一体三百六十円程度でもって、あなた方がほんとうに仕事をまかせられるところの人が臨時的にも雇える、こういうように思っているのですか。
#156
○佐方政府委員 今申し上げますように全国平均の数字でございます。従いまして東京都におきましてはこの年末でもやはり四百円以上を出してやっているというような実情もございますので、相当な人が雇われております。従いましてこれから時間もあることでございますので、地域的にまた事業別に幾らで現実に雇うか、平均単価としては三百五十円で、ございますけれども、これを地域的にどう配分するかということをこれから内部で研究してきめていきたいと思っております。
#157
○田邊(誠)分科員 監察局長おりますか。――ついせんだっての新聞に、年末年始でもっていわゆる通称アルバイトといわれて郵便局に雇われていたところの高等学校の生徒、十六才と十七才が、封書や小包から現金などを抜き取って警察に補導された、こういうことが報道されておりまするけれども、これはやはり基本的には今局長からお答えをいただきましたけれども、三百五十円程度の賃金でもって人を雇って、この大切な郵政事業をまかせようというところに問題があるわけでございます。従ってそういった観点から、実は現場におけるところの事故が非常にふえてきておりまするし、また悪質になってきている。こういう現状は非常に憂えなければなりませんけれども、たとえば三十五年度には、全体はまだ判明いたしておらないでしょうけれども、最近の大体一カ年間の事故発生の傾向と、その中でもって特に常勤的非常勤なりあるいは臨時の雇い上げの職員が犯したところの事故というのは、一体%にしてどの程度であるか、一つ監察局長にお答え願いたい。
#158
○莊政府委員 お答え申し上げます。三十四年度の数字を申し上げますが、郵政関係の犯罪のために検挙されました被疑者の数について申し上げます。三十四年度総計千六百六十一名の被疑者がありましたが、そのうち千三十二名は部外者、郵政省の人間にあらざる外の人であります。部内者が六百二十九名ということになっております。非常に残念なことでありますが、これだけの数字があります。うち非常勤職員が六百二十九名のうちで百四十七名、二三・四%ということになっております。その中でただいまさらに詳しくという話がありました短期のアルバイト、これが五十九名、総数の約半数に近いというくらいのものであります。
#159
○田邊(誠)分科員 今の監察局長のお答えにもありましたように、実は郵便はもちろんのことでありまするけれども、その他現金を取り扱うところの国家独占事業の郵政事業の中にあって、実はこういう事故がひんぴんとして起こっておるのであります。しかもその中でもって正規の職員と比べていわゆる臨時的な職員は、数の上からいうならば決して多くないわけでありまするけれども、この事故発生の状況は、いわゆる常勤的非常勤ないしは短期のアルバイトがかなりの数を示しておるであります。いろいろほかにも原因がございましょうし、一般的な風潮でもございましょうけれども、しかし事故発生の要因の一つに、何といっても安かろう悪かろうという、賃金の非常に安いということが含まれていることは当然なわけでございまして、これから先、この大切な郵政事業をあずかる大臣として、事故防止の対策の上からいって、この賃金の未来を考えてみた場合に、はたして三百五十円でもってあなたは安心して郵政事業をまかされる賃金であるとお考えであるかどうか、お伺いしたいと思います。
#160
○小金国務大臣 全国平均三百五十円でありまして、具体的にはそのつど、その場所状況等に応じてあんばいをするようでありまして、私は犯罪の絶滅を期するという考え方は持っておりますけれども、これで一切なくするということはここでは公言はできません。人間を使うのでありますから、人間のあやまちでやる場合もたくさんあります。故意でやる場合もあるし、だから今あげました数字、原因等についてもよく調べてみたいと思っております。
#161
○田邊(誠)分科員 大体人員の増加と賃金についても、はたして事業円滑のための十分な対策としてなされておるかどうかという点については、いまだ不明であるというお言葉でありますし、賃金の面についても、これが今の一般的な経済通念からいって十分であるとは当然見受けられないのでありまして、今後の施策をさらに検討されていただかなければならぬと考えているわけであります。
 お約束の時間がもう少しになりましたから、簡単にあと二つだけお伺いをしておきたいと思います。一つは、郵便貯金の最高額の引き上げ、あるいは簡易生命保険の最高額の引き上げが、実はしばしば話題になっておるのでありますけれども、これに対して一体どういうお考え方でもって臨もうとされるのかお伺いしたいと思います。
#162
○小金国務大臣 郵便貯金の方は今最高額は三十万円だと心得ておりますが、これは私どもできるだけ引き上げたいと考えておりました。しかし今年度の予算におきまして減税が七十万円以下に一応きまったものですから、それらを見合わせまして、国民貯蓄組合が今免税点三十万円になっておりますから、これらと見合いで一応本年度は差し控えることになりましたけれども、私は必ず近いうちに郵便貯金の額も引き上げて便益に供し、またその資金を十分に集めて有効に使いたいと考えております。
 簡易保険の方は二十五万円が最高でありますが、三十万円から五十万円ぐらいの線に持っていきたいと思っております。この具体化については今最後の打ち合わせをいたしております。両方の金額が並行した場合もあるし、また多少の食い違いもあります。なるべく私どもとしては国民の要望にこたえてその増額を期していきたいと思っておる次第であります。
#163
○田邊(誠)分科員 最初から、郵政大臣に就任されてからの考え方と、実はだいぶ後退をしているのでありまして、非常に残念でありますけれども、最終的にまだ結論も出ておらないのでありますから、これに対しては結論が出た結果を見ましてお伺いをしたいと思いますけれども、来年度の予算と関連をいたしまして郵便貯金の増加目標額は千四百五十億円、三十五年度に比べて百五十億円の増加目標額を設定いたしておりますけれども、簡易保険については昨年度と同じようでございますが、一体この増加目標額の設定というのは、このそれぞれの最高額引き上げとの関連において考えられたものかどうか、あるいは最高額引き上げとは関係なしにこれを策定いたしたのかどうか。私どもは大体貯金、保険にいたしましてもだんだんと、実は現在の状態の中では、この目標額を達成することは困難になってき、現状の中では従事員の労働強化をしいる結果になっておると考えておるわけでありますけれども、はたして適正な目標額であるといたしまするならば、当然これは最高額の引き上げとも見合いながら策定をしなければならぬし、そうでなければ、実は大へん困難な状況になってくるであろう、こういうふうに考えておるのであります。この点に対してはいかがですか。
#164
○大塚政府委員 来年度の貯金の目標は千四百五十億でございまして、おっしゃられますように三十五年度の千三百億に比べますと、百五十億の増加ということになっております。これは諸般の経済情勢、それから本年度の実績等を考慮しまして、大体その程度は可能であるし、また財政投融資面からの要請にもこたえねばならぬというようなことで決定をいたしたわけでございまして、当時きめます場合に最高制限の引き上げはまだ未定でございましたので、未確定の要素を織り込むわけに参りませんので、増額制限は織り込まないで実はきめた目標でございます。
#165
○田邊(誠)分科員 財政投融資との見合いもあって、実施可能であるかどうかということは別にいたしましても、これだけは策定しなければならなかったのだろうという事務当局の御苦心のほどはよくわかりましたけれども、これが実際の現場の職員に対して十分な適正なものではないというふうに判断をいたしております。
 時間が参りましたから最後に一つだけお伺いしておきますが、来年度に簡易郵便局を五百局、それから特定局を二百局新しく設置するというふうに予定をいたしておるようでありまするけれども、はたして三十五年度に簡易郵便局は一体目標額五百局に対してどのくらい設置をされたのか、お伺いをしたいと存じます。もちろんこれは簡易郵便局法の一部改正がございまして、受託者の範囲を個人にまで拡張するということが今回諮られるようでありまするから、三十五年度とはその基本的な考え方に相違が出て参ることは十分承知いたしておりまするけれども、私はやはり三十五年度の実績が一応の基準になると思いますので、その点についてお伺いをしたいと思います。これは局長でよろしゅうございます。
#166
○板野政府委員 簡易郵便局の三十五年度一カ年の設置数は、ここにちょっと詳細な数字を持っておりませんが、多分三十局程度だったと思いますが、後ほど詳細に申し上げたいと思います。
#167
○田邊(誠)分科員 大臣にお伺いをいたしまするけれども、郵政事業は、先ほど来のいろいろな質問を通じて明らかになったように、国家の独占事業として国民に対してサービスをする、こういうことでもって実は非常に影響を及ぼすところの料金改定もしよう、あるいはその他の施策も講じよう、こういう考え方のようでありまするけれども、はたして来年度の方針として、郵政事業を円滑に運営するために、今まであるところの普通局なり特定局なりを一つ内容を充実し、あるいは人員をふやし、拡充をしていく、こういう考え方を基礎に立たれるのか、既存の郵便局は一応置いておいて、何でも手っとり早く仕事ができるところの簡易郵便局というものを、いわゆる受託者の範囲を、公共性を持っておるところの郵政事業にいたしましてはきわめて危険な個人にまで拡張する、こういうことによってまかなおうとする。すなわちそういう方に力点を置いてこれから郵政事業を運営されようといたしておるのか、その点の考え方を一つお伺いしておきます。
#168
○小金国務大臣 既存の郵便局、すなわち普通、特定通じて、これをほうっておいていいということは考えておりません。これの改善充実にはもちろん力を尽して参ります。また地方的な要望に応じまして、新たな特定局または簡易郵便局を予算の範囲内で設置して参りたい、こういう方針であります。
#169
○田邊(誠)分科員 最後に一つ、それでは個人の範囲まで広げるという形の中で簡易郵便局を五百局目標にいたしておりまするけれども、しかしそれだからといって私は今までの実績に比較いたしまして、急激にこの目標が達成できるとは考えられないのであります。そういたしますると、はたしてこの見通しのない状態の中で郵政事業を運営しようという考え方は、来年度においてはおそらくその実施困難という事態の中でくずれてくるのではないか、こういうふうに考えまするけれども、その点に対してはどういうふうな対処をされようとするのであるか。あくまでもこの簡易郵便局法の一部改正をもくろむ中で、今までの既設の郵便局を、もちろん拡充すると言っておりまするけれども、しかしその考え方の基礎には、こういった郵政事業本来の行き方からいうならば、きわめて危険な要素を持っておるところの状態にまでその設置を拡大しようという中で、事をはかろうとしか考えられないのでありまするけれども、はたしてこの実施が実現できるのかどうか、あるいはできなった場合においてその方向を転換されて、やはり今までの郵便局なり特定局なりを拡充する、あるいはもっとふやしていく、こういうふうにされるのか、この二つについてお伺いしておきます。
#170
○小金国務大臣 今までの既存の郵便局をほうっておくということを私申しておらないのであります。これは予算もありまするし、できるだけ拡充、整備して参ります。簡易郵便局はやはり地方の要望によって設置するのであります。また要望がありましてもいろいろな設置する条件が整わなければ設置できない、思うようにいかないところもあります。私の方針としては、新しい地域で簡易郵便局が適当な設置条件を備えていると認めれば、それをどんどん設置していくという方針で国民へのサービスをくまなくいたしたい、こう考えておるのであります。
#171
○田邊(誠)分科員 要望があればそれにこたえていくというのでは、実際いうと、この郵政事業の運営からいけばきわめて無原則でありまして、そういった点で、これから先いろいろな困難な事態が出てきはしないかと私どもは判断をして、大へんな危険性を実は包在をしていると考えるのでありますけれども、これらの諸点に対してはさらに委員会を通じて承りたいと思います。以上でとどめます。
#172
○中野主査 午前の会議はこの程度にとどめ、午後二時五十分まで休憩いたします。
    午後一時四十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時七分開議
#173
○中野主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。井手以誠君。
#174
○井手分科員 私は郵政事業と公社関係について二、三点ずつお伺いをいたしたいのであります。すでに同僚議員らから問題点の質問が重ねられておりますので、なるべく重複を避けたいと思いますが、あるいは重複する場合もあるかもしれませんのでお許しをいただきたいと思います。
 郵政省にお聞きしたいのは、郵便貯金の問題と料金の問題、公社は建設費のことと集中局の問題について掘り下げてお伺いをしたいのであります。その前に先刻電電公社の計画局長ですか、四十七年度における要員二十九万人になるということに対してどうも不可解な答弁をなさいましたので、その点を明らかにしておきたいと思います。これは昨年三月の九日、逓信委員会における会議録でありますが、私は四十七年度に至る拡充計画のいろいろな点についてお伺いをしたその中で、こういうふうに質問をいたしております。「四十七年度における要員の増加はどのくらい予定されておりますか。」これに対して伊藤説明員は「先ほどの能率で計算いたしまして、四十七年度末における従業員数は大体二十九万になると思います。」私は重ねて、「そうしますと、どのくらいふえることになりますか。」と問いましたところ、伊藤説明員から「現在に比べまして約十一万増加と相なります。」――もちろんこれは計画であります。必ずこれで五人、十人違うことはございません、間違いございませんという数字じゃありませんけれども、計画としては十一万ふえて二十九万になるということがはっきりここで答弁されておるのであります。私はいろいろ申しません。伊藤さんの通りでございますから、先刻の答弁は訂正いたしますとおっしゃっていただきたい。
#175
○伊藤説明員 先ほど島本委員からの御質問に対しまして答弁いたしたのでございますが、私、ただいま井手委員の読み上げられました速記録の中にございます数字につきまして、その数字の性格がそういうふうに四十七年度末において二十九万にするということではなしに、長期の収支見込みを出します際の要員の算定として二十九万になるというふうに実は記憶しておったのでございまして、そういうふうにこの前も御答弁申し上げたと思いましたので、先ほどのような答弁になったのであります。私の前回におきまする答弁の言葉の非常に足らなかったことをおわび申し上げる次第であります。
#176
○井手分科員 それでけっこうです。
 それでは次に料金の方についてお伺いをいたしますが、料金については先刻も二、三人から御質問がありました。現行の料金で参りますと、三十六年度には幾らの赤字の予定であるか、また今度改定される値上げ案によって今後五年先にはどういう結果になるのか、その点を一つ数字で表わしていただきたいと思います。
#177
○佐方政府委員 お答え申し上げます。先ほど申し上げましたように、本年度の郵便の収入は七百五十九億と見込んでおります。この中には六十七億だけ料金値上げを含んでおるわけでございます。それから料金値上げをしない場合に本年は一体どれくらいの赤字かという御質問でございますが、実はこれは非常にむずかしい質問でございます。実は料金値上げをしたことにいたしまして全部予算を組んでおるわけでございまして、非常にむずかしいわけでございますが、少なくとも一切新規のことは、ベース・アップ等も考えませんで計画いたしますと、郵便だけの直接費で去年よりも六十七億歳出がふえております。たまたま値上げの数字と一致いたしますけれども、六十七億ふえておるわけです。それで自然増収が先ほど話しましたように、百二十億の中から六十七億引きますので、大体五十億程度になろうかと思います。これには雑収入等が入っておりますから、自然増収といたしますと、大体四十四、五億の収入しか増収になっておらないわけです。それで直接の郵便の経費だけ考えましても、六十七億歳出がふえておるのに四十四、五億しか増収がないから、直接費だけで二十余億の赤字になるということがいえるのじゃないかと思います。それから郵便の料金収入で総係費等の支出の増加分も負担いたさなければなりません。総係費が前年度と比べると十六億円ほどふえますが、そのうち十億円ほど負担すると考えれば、特別新規なことを考えませんでも、料金の値上げをしないならば約三十億円の赤になるのではないか、こういうような推計になろうかと思います。それから非常に未決の問題が多いものですから、五年後の数字を申し上げますと非常に困難がございますが、五年後の大体の計数として考えますと、私たちといたしましては、郵便だけで、たとえば昭和四十年度を考えますと八百九十億くらいの収入になる。これは料金値上げをしないで、従って利用減を全然考えないで、ことしの予算の収入を伸ばしていったときの数字であります。これに対しまして支出の方は大体ことしの成立しております予算を基礎といたしましてずっと伸ばしていきますと、四十年度におきまして千六十億円程度ではないか、約千億くらいというふうに考えておるわけであります。そこで収支の差額を考えてみますと、本年度は六十七億の赤字になりまして、四十年度におきましては百七十一億の赤になるだろう、こう推計をいたしました。そこでこの料金値上げを先ほど申し上げましたように年間大体九十億というふうにきまっておりますから、ことしは利用減を見た結果が九十億ですが、それに対しまして翌年は利用減を五%にし、それから三%にしていくと、最後にはちょうど百七十億とんとんになるという計算をいたしたわけであります。
#178
○井手分科員 千億というのは、総係費は入れない直接のものだけですか。
#179
○佐方政府委員 総係費を含ませております。
#180
○井手分科員 これは所得倍増計画にのっとったベース・アップその他もかなり含めてある数字ですか。
#181
○佐方政府委員 ある程度の手配はできるということを考えております。
#182
○井手分科員 五年後における第一種、第二種、第三種、第四種、第五種の種類別に、赤が幾ら黒が幾らになるか、それをお示し願います。
#183
○佐方政府委員 三十五年度の分につきましては、大体事業別の決算の数字を予想しまして分けましたけれども、四十年までの数字は一種、二種、三種ごとには出しておりません。総体としてそういうふうな物数になっていくだろうという計算をいたしておるのであります。だから種目別の原価計算の調査はまだ今日いたしておりません。
#184
○井手分科員 料金改定を行なう場合には、長期にどの種別のものをどのくらい上げなくてはこうなるという基礎がなくては、私は料金改定の基礎にはならぬと思うのです。郵便物が年間に八%ずつくらいふえていくでしょう。ふえていく場合に、現行の料金では五年先、十年先にはどういうことになる、だからこういうふうに料金は改定しなくちゃならぬということになると私は思うのです。そうでなくちゃ、郵政審議会に御諮問にもなっておらぬだろうと思うのです。おわかりでしょう。
#185
○佐方政府委員 ちょっと誤解をいたしておりましたが、いわゆる原価計算上の赤がどうかということであると、作ってありません。しかし各種目ごとに四十年度がどういう数字になるかということは、全部作りまして出しております。これは作ってありますけれども、ここに持ってきておりませんので、別途あとで取り寄せたいと思います。
#186
○井手分科員 四十年度に現行の料金で支出が一千億をこえるというお話でございましたが、そうした場合には百七十一億の赤になるという御説明でございました。今度改定になった場合は、赤はどのくらいになりますか。
#187
○佐方政府委員 ちょうど今の六十七億がことしに入りまして消えるという計算になりますように、百七十一億が五年後においては収支とんとんだという計算をいたしております。
#188
○井手分科員 一千億の支出と申しますと、もう一つ念を押しておきますが、定員増も、ベース・アップも、いわゆる所得倍増計画、経済成長に合わして見込んだのが一千億をちょっと上回る、今度の料金改定で参りますと、五年後の四十年度には収支とんとんになる、こういうことですか。
#189
○佐方政府委員 その通りでございます。ただ料金値上げを見まするときに、いわゆる経済成長率といいますか、それが郵便の場合必ずしもぴしゃっと参りませんものですから、大体過去の郵便物数の伸び方で物数の伸び方を想定した結果、そういうやり方でやっております。しかし結論といたしましては、先生がおっしゃいますように、いろいろなことを見込んでいきまして、幾分の経費を見、定員増加を見、べース・アップのことも考えていって、そうして今の料金値上げをいたしますと、四十年度には百七十一億の収入増になって収支とんとんになる、こういうことでございます。
#190
○井手分科員 ベース・アップを幾ら見込んでおるかについては、なかなか言いにくい問題でしょう。しかし仲裁裁定あるいは昨年暮れのような、ああいうベース・アップが何回かありますと、そういうことまで含めて――幾ら含んであるということは、苦しいでしょうから、私はお聞きしません。そういうかなりのものも含めてありますか。そこまではない、定期昇給にちょっと毛のはえた程度のものでありますか。
#191
○佐方政府委員 御承知のように、一番最初考えましたときには、過去五カ年間に千二百円のときもあり、百五十円も、二百四十円もあり、ことしみたいに八百四十円のときもございましたが、平均いたしますと定期昇給の四・五%を含めまして八%ずつ人件費は上がってきたわけです。それで一ぺん作ってみましたけれども、当面の問題としましては、それもこの初年度から、非常にむずかしい問題なものですから、八%上げるのも相当困難があろうということで、八%でなく、定期昇給だけを一応既定費として先ほど申しましたように見まして、そして幾分のゆとりをもって見ていったということでございます。
#192
○井手分科員 なかなか計画通りにいかないのが世の中でございますが、それは別としまして、大臣にお伺いしたいのは、その四十年度にとんとんになるという内容の検討は別にすることにして、一応あなたの方のものを信用いたしまして考える場合に、今度の料金改定というのはせいぜい四年か五年だ、こういうことになるわけです。まあ将来また小金さんが郵政大臣になられて一般会計から補給金をうんともらえる努力をなさるなら別ですけれども、午前中の説明ではどうもその点は不安でございました。そうすると、一応この料金改定というものは五年程度のものだと理解してよろしゅうございますか。
#193
○小金国務大臣 特別の事情の変化のない限り、今の予定しておる経済成長率でいき、国民生活向上というようなもので参りますれば、大体五年間は安定した措置ができるという考えでございます。
#194
○井手分科員 五年間とおっしゃっておりますけれども、私が見たところでは、三年くらいでまた赤字が出るんじゃないかという心配を持っております。将来のことですから、その点で論議いたしませんが、私はどうもせいぜい三年くらいじゃないかということをこの際申し上げておきますが、五年間の予定で料金改定をなさる――ここに持っております郵政審議会の答申によりますと、「料金の調整に当っては、単に当面の収支相償を図ることのみを目的とせず、なるべく長期にわたって安定を図るよう配意すること。」と書いてある。大体長期といえば十年も――今回の料金改定は十年目ですが、十年くらいは少なくとも大丈夫だというものが私は料金改定だと思う。五年とおっしゃるけれども、今の情勢では三年くらいでまた赤字になるというおそれがある。また料金問題が再燃する。私は今度の料金改定で問題はそこだと思うのです。この点について郵政大臣はどうですか。今私が数字をお聞きしたから、どうも先行き赤字になって五年くらいだとお考えになったかもしれませんけれども、別にいつまでこの料金改定でいけるかということについて確信がございましたか。初めからもっと長い期間をお考えになっておるのなら、もっと根本的な改正をなさるのがほんとうじゃございませんか。
#195
○小金国務大臣 私も就任いたしまして早々でございまして、審議会の答申を見まして、十年くらいを目途にしたいとも考えましたけれども、経済成長率が一応十年で倍になる、しかし池田内閣としてはとりあえず具体的には三年先を目標にするということになりましたので、まず五年でこれはやっていけるんじゃないだろうか、こういうふうな考えを持ちましたから、この案を私決定して国会に提出したのでございますが、いろいろな社会情勢の変化、ことに今後のある程度の機械化とかさらにまた郵便物の種類の内容の増減にも相当問題がかかっておるのではないか。五種をこのように五十グラムにして改定いたしましたけれども、これがどういうふうにふえるか、また一種、二種がどういうふうな状態になっていくか、そういうことをいろいろな要因を調べてみましたが、まず五年間を安定し得るという見込みでこれを提出したようなわけでございます。
#196
○井手分科員 あなたの方から出された資料によりますと、五年先には一種と二種、いわゆる封書、はがき、それに対して三種、四種というようなものは五五対四五であったものが逆に四八対五二とふえていく傾向になっておるのです。この点については午前中も触れられておりますから多くを申し上げませんが、一般の必要やむを得ざる信書、はがきの発送、これは相当の黒字である。そして商業用に利用されるあとの種別のものがどんどんふえていくということであれば、一般大衆の必要欠くべからざるものによって商業用のものを補っていくという、この不合理、たとい五年間でもこの不合理を改めていくことが、私はほんとうの料金改定ではないかと思うのです。なるほど答申案と政府の原案とは若干異なっております。その間にいろいろな圧力のあったことも承っております。ものごとを一気にやるというわけにいかぬことも承知しておりますけれども、しかしこの郵便料金というものは、本来ならば十年以上の長期にわたって安定したものでなくてはならぬということを考えますると、どうも今度の改定案は、私はきわめて不備なものであると思います。不十分というよりも不備である、料金改定に値しないものである。大臣はいかがにお考えですか。完全であるとはおっしゃらぬでしょうけれども、どうでございますか。
#197
○小金国務大臣 今御指摘にありましたように、一種、二種が国民の生活関係に非常に直接的な結びつきを持っておりますから、これが郵便物としては一番大事なものと考えております。そこで今の状態では三種、特に五種が一種、二種の方に非常におんぶしておる。これはどうしても直さなければいかぬ。しかも私の記憶するところでは、一種はまだ幾らか黒字のようでありますが、二種、はがきに至っては原価とんとんくらいに近いんじゃないかというふうに承知しております。そういうようなことで今回の料金の調整と申しますか、それは一種、二種を圧迫しないように十分五種等で原価を償っていって、そうして郵政事業の今のような圧迫といいますか、しわ寄せがないようにしていきたいというようなことが骨子になっておりますから、もちろん御批判はございましょうが、まあまあというところに私は考えております。
#198
○井手分科員 まあまあというお話でございます。不備であるということは言いにくいかもしれませんが、せっかく五年間くらいは安定しようとお考えになるなら、歴然たるこの不合理というものは直して出すべきだ、もしどうしてもこの際何とかしなければならぬということならば、一年くらいは補給金でももらう、時間が必要だとおっしゃるならば、一年くらいは補給金をもらって、一般会計から繰り入れてもらって、そして今後少なくとも十年くらいは動かさぬでいい自信のある郵便料金というものに改定すべきではなかったか。出した以上は、あなたの方も簡単に変えられぬでしょうけれども、もう一ぺん考え直してみてはどうですか。不合理なことは明らかですよ。どうしても必要なものだけは手紙を出す、はがきを出す、その黒字で商売用のものの、企業者の赤字を埋めていくなんて、こんな不合理な話はございません。ほんにサービスの機関ということを大臣がお考えになっておるなら、勇敢に撤回してやり直すというくらいの勇気がほしいと思いますが、どうですか。
#199
○小金国務大臣 この改定案でもこういうふうな調整をしていけば五年間はまず安定するという郵政審議会でいろいろ御審議いただき、多少私ども変えましたけれども、その骨子を貫いておりますから、今せっかくここまで出て、そうして五種等の料金を引き上げて、一種、二種にしわ寄せをしないというような措置がとれますので、今ここでこれを撤回して、あらためて出し直すという考えは今のところ持っておりません。
#200
○井手分科員 幾らか現行料金制度よりもよくなった点もあります。それは認めます。しかし料金改定には値しない不備なものであると私は申し上げて、原案に賛成するわけに参らないことをはっきり申し上げておきたい。私どもは郵政会計、特別会計の事情についてはよく承知しておりますから、別途にその点は論じたいと考えているのであります。
 次に貯金の方を少しお伺いしたいのであります。これは上林山さんからも、島本さんからも、田邊さんからも論ぜられた貯金の問題ですが、貯金の利下げはどういうふうになりましたですか。
#201
○大塚政府委員 政府部内におきましては、関係者の間で話がついておりますけれども、まだ形式的に政府決定というところまでは行っていないという状態でございます。
#202
○井手分科員 主査にお願いしますが、早く主計局の担当の次長なりあるいは課長を呼んでいただきたい。
#203
○中野主査 至急そのように取り計らいます。
#204
○井手分科員 郵便貯金の利下げの問題は単に郵政だけの問題ではないわけであります。これは一兆九千億の予算、それに七千数百億に上る財政投融資の中における大きな問題であります。分科会は予定通りならば本日終了するわけであります。ところがまだ出ていないというのはどういうことになりますか。これは大臣にお聞きしますが、官房長官が隠しておったのか、あなたの方の共同謀議によってこういうことになったか知りませんが、予算関係の法律案が十八件残っていると言いますけれども、どこにも郵便貯金の改正案が載っておらないのです。この点について大臣に今一応お聞きします。あとは主計局が来てから論じますけれども、大臣もこれが分科会までに間に合わねばならぬということは御存じだろうと思う。出さないつもりですか。利下げしないつもりですか。
#205
○小金国務大臣 これは内閣での取り扱いで予算関係法案でないという取り扱いをしておりました。ところが私どもの財政投融資等の関係もありますから、要綱だけは実はきめてございます。成案は急いで出すようにというように関係方面と相談をいたして進んで参りました。私はなるべく早く出すべきものであるという主張で進めて参ったのですが、だいぶんおくれたことは非常に恐縮でありますが、要綱だけは申し上げられる段階になっております。同時にもう今明日じゅうに大体の結論が出ると思います。
#206
○井手分科員 結論が出るというのは何がひっかかっているのですか。何かひっかかっているものがありますか。
#207
○小金国務大臣 郵便貯金法と簡易生命保険法と二つ同じような性質のものですから、簡易生命保険法の方でちょっと問題がありまして折り合いがつかないものがありましたので、大体はきまっておりましたが、最後の詰めがきょうまで残っている、それで二つおくれたわけでまことに申しわけない。もう大体のところは申し上げていいところまで来ております。
#208
○井手分科員 その問題は、政治問題は別個の機会に論じますが、それではきまった要綱をここでお示しをいただきたい。
#209
○大塚政府委員 郵便貯金法の改正の内容は、主たる部分は利率の引き下げでございます。その利率の引き下げといたしましては、大体通常貯金は三分九厘六毛を三分六厘にする。それから積立貯金は四分二厘を四分八毛にする。それから定額貯金の利子につきましては、六分を五分五厘にする。それから五分五厘を五分にする。あと五分を四分七厘、四分五厘を四分二厘にするというような内容でございます。それとともに定額貯金の法律施行までに預入した人たちの取り扱いを、定額の預入期間と申しますか、十年間は旧利率、従前の利子によるのだというような点が主たる内容でございます。
#210
○井手分科員 もう一ぺん念を押しておきますが、一年半以上のいわゆる金額の多い定額貯金御答弁になったのかもしれませんが、それを幾らにするのですか。
#211
○大塚政府委員 定額は二年をこえるものが、現在六分ですが、それが五分五厘になります。それから一年半をこえて二年までの現在五分五厘のものが今回五分になる。そのあとは一年こえるものが四分七厘、それから半年から一年が四分二厘、こういうことになります。
#212
○井手分科員 それから局長にお伺いしますが、昨年一月と二月の貯金の増加の実績、本年一月と二月の計画と実績、特に内訳として金額の多い六分の利子がつくもの、二年以上の定期でございますか、それをお示し願いたい。
#213
○大塚政府委員 概略申し上げますと、去年の一月は黒字でございますが、ことしの一月はそれを上回った黒字が出ております。ところが二月に入りましてからは、去年は黒でございますが、ことしは赤字が出た。従って一月は去年よりよかったが、二月は去年より非常に悪くなったというのが概略でございます。数字的に申し上げますと、去年の一月の増加額は、これは全貯金を合計してでございますが、二百五十八億の黒といいますか増加でございました。ことしの一月が二百六十六億の黒字でございます。ですから、去年よりはことしの方が一月に関しては少しよかったということでございます。それから二月の状況は、昨年の二月は十七億の黒でございます。それが今年の二月は七十九億の赤になっておるということでございます。
#214
○井手分科員 その原因はどんなふうにお考えになっておりますか。
#215
○大塚政府委員 いろいろ考えられると思いますが、最も大きな理由はやっぱりボンド・オープンではなかろうかというふうに考えております。そのほか利下げの関係等もやはり無視し得ないものじゃなかろうかというふうに考える次第でございます。
#216
○井手分科員 大臣、今局長から答弁があった通りですが、これはきょうの新聞にも載っておりました通り、局ばかりじゃなくて、ほかの都市銀行、地方銀行も同じでございます。投資信託の問題についてはここの論議のことではございませんけれども、この郵便貯金が激減するのであろうことは予想しなくてはならぬと思うのです。大臣のお言葉を聞く前に、局長から今後の見通しを聞きましょう。これは非常に重大です。楽観的なことは禁物ですから、慎重にお答えいただきたい。
#217
○大塚政府委員 これはなかなかむずかしい問題でございまして、先ほど申し上げましたように、利下げの問題が新聞紙上に報道されましたのは、昨年の十一月ごろ以来でございます。ところが貯金のふえ方は、先ほど申し上げましたように一月までは大体前年度を上回っております。二月になって急に減ったという点が問題でございまして、二月になって急に減ったという点を考えると、ボンド・オープンの影響が一番大きいのじゃないかというふうに考えられるわけでございます。そういうふうな点をどういうふうに織り込んで今後の見通しを立てたらいいかという問題でございますが、それはなかなかむずかしい問題でございまして、御承知のように、経済成長は依然として、相当の率で続きまして、国民所得の増加というものもあるわけでございます。そういう面から見ますと、貯金にプラスの環境というものが大きくはあるわけでございます。またボンド・オープンというようなものはマイナスというようなことに考えられるわけでございまして、それらをどういうふうに見たらいいかという見方でございますが、ボンド・オープンにいたしましても、また利下げにいたしましても、そのときには相当大きな影響がございます。しかしこれがまた一たん落ちつきますと、それほど大きな影響でなくなるというような点も考えられますので、長い目で見れば必ずしもそう悲観すべきものではなかろう。ただ利下げの当時あるいはボンド・オープンが発足したここしばらくの間には、相当の影響があるのじゃなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
#218
○井手分科員 大臣に聞く前にもう一点局長にお伺いしておきますが、二月が予定よりも七十九億の赤字になった、三月も今のお話では相当な赤字を覚悟しなくちゃならぬ。そうすると予定の財政投融資に回す千三百億というものの確保はいかがですか。
#219
○大塚政府委員 三月も毎年大体赤字でございまして、昨年も三月は六十五億の赤を出しております。その傾向が本年もあるとすれば、やはり本年も相当な赤字になるというふうには考えますけれども、現在までの増加額が二月末で千四百五十二億ございます。従って三月の赤を幾らに見るかということでございますが、機械的に見まして昨年と現金の入ってくる減というものは同じだというふうな見方をいたしまして、ただそれに対して利子を支払うといいますか、振替預入をいたすわけでございますが、その額が三月は相当ふえますので、そういうものを差し引きますと、大体昨年通りの傾向ということになれば、三月はことしは四十二億くらいの赤ではなかろうかというふうに見るわけでございます。そういたしますと、現在までふえた千四百五十二億から四十二億を差し引きますと、年度通算しまして約千四百十億くらいの黒、増加額ということになりますので千三百億は優に突破できるというふうに考えておるわけでございます。
#220
○井手分科員 幸い三十五年度は今後赤字が続いても今までの伸びによって千四百億を上回るということでございますが、一月もやはり伸び方は鈍っていますね。今度も最高制限の三十万は五十万にならない。現行の通りだ。それから利下げがいよいよ本式にきまり提案される。片一方の投資信託の方については優遇措置が講ぜられるということが明らかになって参りますと、あなたの考えておるような楽観的なことでは私は済まぬと思いますが、そういう場合どうですか。
#221
○大塚政府委員 先ほど申し上げましたように、基本的には経済の成長という楽観材料がございますし、今投資信託その他の悲観材料もあるということでなかなかむずかしい問題でございますけれども、私としては、やはり当座の影響は避けられないけれども、長い目で見ればそう悲観したものではないというふうに考えておるわけでございます。
#222
○井手分科員 局長はあまり池田内閣の政治的な立場を考えぬでもいいのです。郵政省の貯金局長の立場でものをおっしゃってもらいたい。
 大臣にお伺いいたしますが、郵便貯金については今お聞きの通り局長の答弁がございましたが、今後については、これは地方銀行も都市銀行もその他の金融機関も同じようなほとんど悲観材料ばかりです。そういうときに千四百五十億確保できるかということは、私は非常に問題があると思うのです。努力するとおっしゃるでしょうけれども、それはなかなか答えにくい問題もありましょうが、千四百億を確保するということは非常に大事なことですから、郵便貯金改正法案がまだ出ていない今日でございますから、何か間違いなく千四百五十億を確保する、それ以上に回るような方法は今度の改正案で盛られないのですか。ただ大蔵省から押し切られたままでもうやむを得ぬということでございますか。
#223
○小金国務大臣 大蔵省から押し切られたということになりますかどうか、一般の低金利政策の線に沿うて金利を下げる、そうすれば地方公共団体その他に投融資される原資のコストがそれだけ下がるのですから、それらを勘案して、ただ利下げをすると同時に、もう一つ相当な要望があります一年の定期五分というような新しい貯金の道も一つ講じまして、それから新しい改正法律案が施行されるまでは、十年の政府が約束した金利は六分でも何でも払うというような措置をとった。そこで問題はやはり今おっしゃったような四月以降の、来年度に入ってからの貯金のふえ工合、これが心配でございますので、これに対してはできるだけの努力を払うということでございます。
#224
○井手分科員 大蔵省がお急ぎのようですから、この機会にお伺いしておきますが、郵便貯金の改正法案、これはさっき大臣の説明によると、予算関係の法案で、ございますということでした。ところが分科会は御承知の通りきょうまでの予定でしたが、あすまではあることになりました。予算関係の法案ですから早く出してもらわぬと審議が進められないのですが、どういう事情でおくれたのか、どうして官房長官が集めた予算関係の法案に入っていなかったのか、その点をお伺いしておきたい。
#225
○小金国務大臣 今の貯金法と簡易保険法を、大平官房長官が示したように、政府としては予算関係からは取り除いてあります。しかし私は、財政投融資との関係もあるから、なるべくこれを予算関係法律案と同様に急ぎたい、こう申したのであります。ですからただいま申し上げたように、まだ決定はしておりませんが、要綱のようなことは御質問があれば申し上げるということで、私がこれを予算関係法案に入れたと御解釈になると困りますから、それだけは御了承願いたいと思います。
#226
○井手分科員 それでは郵政大臣としてではなく、国務大臣としてお聞きいたしますが、これは予算関係議案に間違いないでしょう。このくらいはっきりしたものはないと思うのですよ。利下げによってこの予算が組まれているのですから、これはすべての費目に出ているのですよ。また数字の上からもこれくらいはっきりした予算関係議案はございませんよ。
#227
○小金国務大臣 これは金利の引き下げまた最高額の引き上げを予定とした来年度の貯金の純増加額を組んでおりませんので、しいて言えば、予算関係外ともとれますけれども、しかしこういう法案はなるべく早く一緒に審議していただいた方がいい、こういう考え方でございます。
#228
○井手分科員 それは利子の計算に違いはしませんか。
#229
○大塚政府委員 郵便貯金の利子は、御承知と思いますが、大体前年度年度末の現在高に対しましてその翌年、従いまして三十六年度におきましては三十五年三月三十一日末現在の貯金に対しまして利子を計算いたしまして、利子の分として預託をしていくというやり方をとります関係上、利下げをいたしましても三十六年度におきましてはほとんど影響がないということになるわけでございます。
#230
○井手分科員 そうすると、この予算には利下げの影響というのは全然考えてないということですね。
#231
○大塚政府委員 全然といいますとちょっと不完全かと思いますが、大体影響があっても一億くらいという程度で、その程度の考慮はしてあると思います。
#232
○井手分科員 一億とか二億じゃないでしょう。今までの質疑応答で明らかでしょう。経済成長ならば一千四百五十億をもっと上回るかもしれません。これくらいはっきりしたことはないでしょう。一億くらいの問題じゃないですよ。一億であっても関係があるけれども、それじゃ利下げは予定してない予算案ですか。それならそれでようございますよ。
#233
○大塚政府委員 利下げは予定を織り込んでございます。その額は利子としましては先ほど申し上げました一億程度を織り込んである、こういうことでございます。
#234
○井手分科員 一億というのは特別会計の収支の問題だけでしょう。預金の増加、貯金の増加というものは別の問題でしょう。これは集まるかどうか問題ですよ。私が問うているのは一億とかなんとか収支の計算じゃございませんよ。一千四百五十億という財政投融資の根本中心をなすものに狂いを生じはしないかということで私はお尋ねしているのですが、狂いがあるでしょう。狂いがなければそれでいいですよ、私はまたそれによってお尋ねいたしますから。
#235
○大塚政府委員 私の申し上げましたのは、支払い利子の予算がどうかという点を申し上げたわけでございまして、貯蓄目標千四百五十億というものの中には、やはり利下げというものを考慮してきめた目標でございます。
#236
○井手分科員 それでは大臣、予算関係法案じゃありませんか。一億の問題も含んでおるし、一千四百五十億という目標も利下げを含んでいる。予算関係法案じゃありませんか何も遠慮は要りませんよ。そんなことば政治問題にはなりませんよ。
#237
○小金国務大臣 内閣の取り扱いとしては、今局長も申しましたが、一応予算関係の法案でないということの取り扱いになっております。そこで私どもは、そうでもあるが、関係するところもあるから、なるべく早く、そして法案そのものが間に合わない場合においては要綱でお示しする、こういうことであります。
#238
○森本分科員 関連して。――これは明らかに予算関係法案なんですよ。ただ、先ほど井出さんの方で言われたように、予算委員会の理事会、それから議運の理事会でこれが出されてきたときに、実は私どもの方も、打ちあけた話が、すでにこれは参議院に提案になったということを聞いたものだから、そうならそれでよかろうということで見のがしておったわけです。あとから調べてみると、参議院には提案になっていない。それならやっぱりこれは明らかに予算関係法案だということで、われわれの方は議運を通じて申し入れをしようということになっておる。これは井出さんが今言っておるように、別に政治問題にも何にもするわけではないのであって、われわれとしては、予算関係の法案だというふうに考えておるのだから、そんなにこだわる必要はないと思うのです。一億円の利子の問題についても、率直なところ、それだけ予算に関係してくるわけでありますから、これは明らかに予算関係法案であるというふうに私たちは考えておる。それで、予算関係法案というものを早急に提出せよということを言っておるのです。その中で、まだ提案になっていない法案も相当あるわけで、そのことによって今直ちにどうこうということには、われわれとしては無理があるという情勢判断をしているわけです。大臣が、何か予算関係はないというふうなことで逃げようとしても、現実に予算に関係のある法案であることは間違いないので、われわれとしてもそういうふうに追及しようと考えておったが、そういうような行き違いもあったということも率直に話をしておるわけです。大臣も率直に、予算に関係のある法案だということを認めてもいいと思うのです。どうですか。
#239
○小金国務大臣 今までの取り扱いの経過は、今申し上げた通りでありますが、御指示に基づきまして、直ちに要綱だけでも提出いたしたいと思います。
#240
○井手分科員 小金さん、なかなか遠慮深くて慎重で――大蔵省に対しては慎重で強硬であっていいけれども、ここに対しては、内輪ですからあっさりおっしゃい。
 大月さん、お急ぎのようですが、今お聞きの通りですけれども、あなたの方との貯金法の一部改正法案の調整はいつつきますか。
#241
○大月説明員 実は私は銀行局の担当でございまして、この法案の大蔵省の担当は主計局でございます。今の御質問の関係については、私存じませんが、少なくとも実態につきましては、もうすでに郵政省とお話がついておりまして、特に大蔵省の側としてはおくれる理由はないじゃないかと考えております。
#242
○井手分科員 大臣、今お聞きの通りですから、要綱はきょう一ぱいに出してもらえますか。
#243
○小金国務大臣 きょうじゅうにすぐ出します。
#244
○井手分科員 ほかに定員の問題その他もありますが、これは先刻もお話がありましたし、また逓信委員会もございますので、これはあと回しにいたします。
 郵政省関係で、今のに関連してあと一点だけお伺いいたしますが、郵便貯金特別会計の中に、今度から、資金運用部の利子を、今まで六分であったものを六分五厘に上げてそして、赤字の出ないようにするということになっておるようですが、今までの赤字はどうなるのか、どういう形式で金が入ってきたのか、その金額は幾らになっておるか、今後どうされるつもりか、その点をお伺いいたします。
#245
○大塚政府委員 郵便貯金特別会計は、特別会計として正式に今の制度ができたのは二十六年でございますが、その前からずっと赤字でございまして、最初は一般会計からの繰り入れによって赤字の補てんを受けておったわけでございます、たしか二十六年か二十九年からか、資金運用部資金の方から、赤字の繰り入れを受けるというようなことになりまして、今日に至ったわけでございます。その総額が四百九十四億に達しておりますが、これは資金運用部特別会計法及び郵便貯金特別会計法の規定によりまして、一般会計にいずれ返還をしなければならないという規定があるわけでございます。今回は、その返還しなければならないという規定を削除することによって、返還義務を免除する、こういうことで処理をするということに決定されたわけでございます。
#246
○井手分科員 その削除ということは、決定しておりますか。
#247
○大塚政府委員 すでに決定いたしまして、改正法案が国会に提出せられたはずでございます。
#248
○井手分科員 そうすると、今度の五厘の引き上げによって、赤字の出る見込みはございませんか。
#249
○大塚政府委員 三十六年度の予算は六分五厘と、それから雑収入三億、合わせて六分五厘三毛となって、その収入によりまして、収支ペイするという予算として成立いたしておるわけであります。
#250
○井手分科員 電電公社の方に一、二点お伺いをいたします。午前中に、いろいろ自己資金の質疑応答がございましたが、相当の拡張計画でございます。その中で、建設計画というあなたの方の資料の中に、三十六年度の一般工事費千六百三十億の中に、建設工事と思われるものと、改良工事と考えられるものは、どういう金額になっておりますか。これは事務当局からでもけっこうです。
#251
○横田説明員 ただいまこれを正確に分類いたしておりませんが、この分け方を大ざっぱに申し上げますと、この分け方にもいろいろ判断のしようがありますけれども、五五%ないし六〇%くらいのものが改良に関係がある、こうお考えになって大体間違いないと思います。
#252
○井手分科員 それでは、千六百三十億の中の九百億ぐらいが改良工事でございますか、あと七百三十億ぐらいが建設工事ということになりますか、大体のところ。
#253
○横田説明員 大体今のパーセンテージで申し上げますとそういうことでございますが、改良に関係あるという言葉を使いましたのは、今市外回線の増設にしましても、現在加入者の即時のサービスを維持していくために、当然市外線を延長しなければならぬというようなものは、これはむしろ改良だと私は考えておりますが、今の金額はそういう考えの上に立っての比率とお考え願いたいと思います。
#254
○井手分科員 あなたの方で分類して、サービス工程が改良工事で、基礎工程が建設工事というわけにはっきりしたことは言えるでしょう。その点はどうですか。
#255
○横田説明員 このサービス工程と基礎工程の分け方は、そういう意味ではないのでありまして、基礎工程に入っている設備の資材回転につきまして、今の即時サービスを維持するというようなものも、あるいは即時サービスにしていくというようなものも含んでおりますので、この分け方と今御質問の分け方とは別の観点になると思います。
#256
○井手分科員 御答弁の中にもあったように、この分け方はいろいろ違うでしょう。見方によって違うと思いますが、今お話のあったように、一千六百億のうち、九百億と七百億程度の分類が大体のところではなかろうかと思います。
 総裁にお聞きしたいのは、どういうふうにこの自己資金の性格は考えてやりますか。これは午前中も話がありましたが、自己資金は改良工事に充てる、建設工事は借入金。何かそこに一つの基準というものがなくてはならぬと思うのです。あまり自己資金でまかなうことになりますと、収入をふやす。収入がうんと増してくるということは原価以上に料金が高いということになるわけです。従って、自己資金があるからといって、何でもかんでもまかなうということは、これは間違いだと思います。その点は大体どういうふうに基本的にお考えになっていますか。
#257
○大橋説明員 厳格に将来の建設はすべて借入金でやり、改良なり維持というものだけを自己資金でやるというふうには考えておりません。現に御承知の通り、昭和二十八年でありますか、値上げを一回お願いしたわけでございます。その値上げの際の説明でもこの値上げは、一部は減価償却の繰り入れに充てて、一部は将来の拡張にも充てる、こういう意味の御説明をして当時御議決を願ったというふうに承っております。従いまして、自己資金というものは、一部は改良に用い、一部は建設にも向ける、こういう建前で現在私どもは計画を進めておるわけでございます。
#258
○井手分科員 大臣にお聞きしますが、あなたも同席されて何回もお聞きになっていましょうが、池田総理は、値上げはしたくないけれども、サービス料金その他労賃の引き上げなどによって若干はやむを得ない。しかし、建設工事は当然借入金だ、改良工事は合理化と、一般の御負担もやむを得ないというのが今の内閣の――私どもは反対であるけれども、今の内閣の基本方針だと承知いたしております。その点はいかがでございましょうか。
#259
○小金国務大臣 企業の内容によりましてそこに相違はあると思いますが、電電公社の場合は利益金で相当な建設をやっておりますので、従来の例に従ってこれでいい。今池田内閣の方針は、建設は借金とかあるいは投融資でやるというような方針だとおっしゃいましたが、やはりそれも程度とまた種類にもよるではないか。電電公社の場合は今自己資金を相当多額に使っておるので、これは今井出さんがおっしゃったように将来もっとサービス料を下げるというようなことになれば、やはり建設資金はほかから持ってくるということを考えないといかぬじゃないか。そのときまではなるべくそういうふうにしてサービス料を軽減する、サービスをよくするというような方針にそぐわないではないかというような御意見かと思いますけれども、これは建設を急いでおりますので、このような従来のしきたりを踏襲していいんじゃないか、こう考えておったのであります。
#260
○井手分科員 あなたは池田首相の側近でもあり、有力な閣僚であると思うので聞いておるのですよ。国鉄も公社、電電も公社、同じ公益事業、ものによってとおっしゃいますが、どこに違いがございますか。
#261
○小金国務大臣 建設資金をみな借金とか投融資でやるというような方針ではないのでありまして、場合によってはそういう例外もある――例外というよりもそういう道もあるというので、その一つの道だと私は考えておりまして、電電公社についてはこういう道をとったというのであります。
#262
○井手分科員 午前中もいろいろ同僚委員から質問がありましたが、その基礎の観念に違いがあるからああいうことになると思うのです。新たな地区の人のために建設工事を行なうものであるならば、今までの利用者からうんともうける、高い料金で増収をはかるということは間違いではないかと思う。私はこの前の予算委員会でも申し上げましたけれども、電力料金もそうでしょう。別のアパート新築の費用を、金が要るからと、畳がえもせぬで部屋代を引き上げると同じです。これは不合理です。改善工事はサービスの改良になるでしょう。しかし、建設工事の場合は別です。ようその辺は一つ考えてもらいたい。その考えが違うから、昨年度よりも財政投融資が減っていることになると思います。内輪でまかないがついたからよいというような軽い気持ではいけないと思います。自己資金がどんどんふえている。収入が多いということは、一つには料金が高いということです。電話料を見てごらんなさい。はっきりしている。電信は赤字、電話料はうんと増収になっているということは、原価を上回っているからです。あるいは市内電話料は三円でよいかもしらぬ。それを七円とっておるからこれだけの収入があるというのです。だから、改良工事はいたし方ございません。これはいたし方ないと思うのです。しかし、建設工事の増合に、特別のサービス改善をしないものの料金で建設工事をまかなうというのは不合理でしょう。その点だけは、私ははっきりしてもらいたいと思う。だから、さすがに池田総理です。本会議でもどこでも何回も申しております。建設工事は、やはり自己資金では困難でございますから、これは理論的にも合いませんから、借入金その他外部資金でまかなう、改良資金は料金の引き上げあるいは経営の合理化などによってまかないたいということをはっきりおっしゃっておる。その点は私は、はっきりしてもらいたい。これは大臣にも総裁にも特に私はお答え願いたいと思います。
#263
○大橋説明員 ただいまの御説、そういうお説もむろんあると思います。また、真理が含まれておると思うのであります。私、当時当局におりませんで、聞いた話でありますからあるいは間違いないとはいえませんが、私ども承っておるところでは、昭和二十八年の電話料金の値上げの際に、今お説のような説もいろいろ論議されたように聞いております。あのときに、この値上げは改良にもむろん向ける、減価償却の引当金の足りない部分にも用いる、しかしそのほかに相当部分は、やはり将来の拡張にこれを使うのだ、こういう当時の政府の説明であったように聞いております。その理由は、それではなぜ拡張にそういうものを使うのだ、現在の加入者に将来の人の部分までも一部負担させるということは不合理じゃないかというただいまのような説も当時盛んに論議せられたように承っております。しかし当時の説明といたしましては、電話事業というものは、相手方のあることによって初めて電話交換というものが達成するわけであります。また相手側のふえるに従ってその便利がだんだん増してくるんだから、現在の加入者も便利が増すんだから、将来の加入者を増設することを現在の加入者の料金で一部負担していただくということも必ずしも不都合じゃないじゃないかという答弁で当時御了承を得たように私は思っております。
#264
○井手分科員 それは当時の答弁であって、それで一応は納得してもらったとあなたの方が主観的にお考えになっただけの話です。しかもそのときの事情と今日とは変わっておるし、新たにあなたの方は料金改定をされようとしておるそのとき、事態が変わっておるということ、情勢の変化ということと、それから新たに料金を改定しようという今日ですから、いつまでも二十八年度の御答弁が金科玉条として残るものじゃございません。どうですか、大臣。建設工事というものは、今の加入者の負担で行なうべきものではない、これは公社の会計ですから若干のやりくりはあるでしょうけれども、原則はやはりはっきりしておかなければならぬ。午前中質問があったように、これだけ拡張しなければならぬのに、ほかのものにはどんどん財政投融資がふえておるのに、昨年よりも二千億円近くふえておるのに、電電公社だけは減っておるというのはおかしいじゃございませんか。それもやはり内輪の金がたくさんあるから、まあそれでまかなえるならいいじゃないかというような簡単なお気持じゃないですか。一つ腹をしっかり固めておいてもらいたいと思います。
#265
○横田説明員 先ほどの私の答弁からいろいろ議論が発展いたしましたので、もう一度ちょっと申し上げますが、私、改良に関係するものが約六〇%あると申しました。そのほかのものが大体純拡張的なもの、そういたしますと、六〇%といたしますと約千億くらいのものが改良に関係があるということになるわけであります。お話しのごとく、七百億くらいが純拡張的なもの、純拡張と申しましても、今総裁のおっしゃるように、新たに加入者がふえるということは、市内で相手の加入者がふえるわけですから、利用価値がふえるという意味において、これは同時に、拡張といいながら関係があるという問題もございます。しかしそれは除きましても、改良的なものが六〇%あるということを申し上げた。同時に一言だけ申し上げさしていただきますと、この自己資金の約千億のうちにあります減価償却引当金の五百四十億というものが、これは実は金でずっと持っておくべきものでありますが、こういう際でありますから、これを拡張財源に一時引き当てておるというものでありまして、これは今の事業収支差額から持ってきておるものじゃない。従いまして今自己資金に充当しておるものが、非常に、率からいって改良工事以上に多いじゃないかという問題には、来年度三十六年度の資金計画においてもそうなっていないのでありまして、その点は御了承願います。
#266
○井手分科員 減価償却の話は私この前もお伺いしました。しかし、どの公社でも一応損益計算には減価償却は出さなきゃなりません。これは建設工事で、みな充てておるのでありまして、それは公社だから当然だと思うのです。これは時間を長くとりたくありませんが、その点だけは大臣も一つ十分お考えになっていただきたいと思う。せっかく手腕家といわれる小金大臣が、昨年よりも減るようなことじゃ大へんですよ。来年は倍にしなさいよ、ことしの罪滅ぼしに。あなたはうかつに、ああよしよしとなさったでしょうが、そんなふうな気持で待遇改善の問題もよしよしというつもりで一つおやりなさい。
 次にもう一点お伺いしたいのは集中局の話でありますが、三十七年末、四十二年度末、四十七年度末、第五次計画でございますか、その各計画年度末における集中の見込み、最終年度には何局に集中される予定であるのか。現在交換局が何局あって、それを三十七年度末、四十二年度末、四十七年度末には幾らの局に集中なさるおつもりでございますか。
#267
○伊藤説明員 ただいまの御質問は、私どもが言っている集中局じゃなしに、局の合併がどうなるかというお話のように承ったのでございますが、今第三次の五カ年計画の作業をやっておる最中でございまして、その結果が出れば四十二年度末までのものはわかりますが、今の段階では四十二年度末あるいは四十七年度末が幾らになるかという数字を申し上げるまでには至っておりません。
#268
○井手分科員 市外の即時通話、それから自動化というのは、総裁も何回もお話しになったように、電電公社の目標だと思うのです。それで、それを各計画年度末にはどのくらいにしようということは、それは数字は、実際やってみるといろいろな関係から予定通りにいかないことはわかっておりますけれども、全国にどのくらいにしようという構想があると思うのです。交換局の小さなものは無人局にして、郡市単位くらいにまとめていこうというようなことですが……。
#269
○伊藤説明員 具体的な数字につきましては、先ほどお答え申し上げましたように、今作業をやっておりますので、もうしばらく御猶予いただきたいと思いますが、御質問は相当大幅に局を統合するのではないかというふうにお考えのようでございますけれども、私どもそう多くの局がなくなるということには考えておりませんで、ただ現在の手動局が自動局に変わるということはございますが、それに伴いまして若干局を一緒にすることはございまするけれども、そう多くの局がなくなってしまうというふうには考えておらないのであります。
#270
○井手分科員 自動化の方は計画が立っていますか。
#271
○伊藤説明員 具体的な計画はまだ立っておりませんけれども、大体第二次五カ年計画改定の時期におきまして予想いたしましたものは、大体四十七年度末におきまして加入者の約九五%くらいは自動化されるんじゃないかというふうに考えております。
#272
○井手分科員 私今ここにあなたの方から前に出た資料を持っておりますが、四十二年度末には八級局以上は全部、それから九級局は大体四〇%、十級局以下については一五%くらい、全国平均そのくらいは自動化したいという計画と私承っておりますが、その通りですか。
#273
○伊藤説明員 今お話しの具体的な数字は、ちょっと資料を持っておりませんけれども、おそらくこういうことではないかと思うのでございます。第二次五カ年計画を改定いたしまして、昭和四十七年度末におきます完全に実施の場合の加入者の数が約一千六十万になるだろうというふうに改定して進んできたのでございますけれども、最近の経済情勢の伸び、あるいは所得倍増計画、そういうようなものを勘案いたしまして、さらに長期の見通しを立てなければいけない。その際に大体何級局はいつごろまでに改式いたすならばどういう姿になるか、しかもそういう姿がはたして実現できるかどうかということの検討の目安にいろいろな数字を出しているのでございまして、それは決定的にそういう数字でいこうというのではないのでございます。
#274
○井手分科員 私はいつも言うように、数字をお示しになったから、あとになってからお前違うじゃないかとやかましく言ったことはございませんよ。計画は計画でありますから、よろしゅうございます。若干の数字は違っても、計画通りにいかないことはわかっております。計画通りにいけばみんな大金持です。今私が申しました四十二年の末における計画はそうですか。
#275
○伊藤説明員 計画という段階まではまだ参っておりませんで、計画を作る前の目算と申しますか、そういうような目標でやってみたらどういう姿になるだろうかということを算定するためにやっているのでございまして、そういう算定の結果を集めまして、はたしてこれでいけるかどうかということを見きわめた上であらためて計画を作りたいというふうに考えておるのでございます。
#276
○井手分科員 計画という字を非常にきらっておられますが、目標でもいいですよ。私が承っておるところでは、拡張計画の最終年度、四十二年度末においては全国の交換局は六百くらいを目標になさっておるそうでございますが、そうでございますか。
#277
○伊藤説明員 そういうことはございません。おそらくその六百と申しますのは、私どもは技術的に言っておりますが、集中局と申しまして、市外通話の中心になる局の数であろうと思います。
#278
○井手分科員 そうであれば、大体六百くらいを目標になさっておるわけですか。
#279
○伊藤説明員 集中局の数が即電話局の数ではございませんで、集中局と申しますのは、ただいま申し上まげしたように、市外通話の中心になる局でございまして、そこにほかの電話局からぶら下がってくるのでございまして、従ってその集中局以外に、それにぶら下がる電話局が多数あるわけであります。
#280
○井手分科員 市外を集中するいわゆる集中局と、交換をする局とは若干違いがあるわけですか。
#281
○横田説明員 ちょっと私の方が少ししろうとですから、しろうとの方がかえっていいかと思いますので申し上げますが、実は電話局の数の方からいきますと、集中局にぶら下がっている電話局は端局と申しております。端局もやはり電話局でございます。そういうものを入れますと全国で今約六千数百から七千くらいあるかと思いますが、それはあっても、集中局というのは現在約六百前後のものである。その集中局からまた府県単位に県庁所在地またはそれに類するようなところに回線を集中しまして、それが大体――これもわれわれの中では専門語を使って中心局と呼んでおりますが、その中心局をまた全国たしか八つの総括局に集めて、総括局から今度はまた全国の大総括局、東京、大阪の二局に市外線を集めて、そこで段階的にだんだん集中して市外線をやってきておる。しかし電話局相互の、いわゆる端局相互の間にも通話が多いところは直通線を持っておる、直通線のほかにそういうように帯域的にだんだん市外線を集中してきておる、こういう段階でありまして、決して今の集中局の数に整理してしまおうという意図は毛頭ないわけでございます。
#282
○井手分科員 私が聞きたいのは、方方で聞いておりますと、郡市単位以上に広い区域に市外線を集中してある、いわゆる新しい市なんかが抜けておるということをわれわれ聞くのであります。それで端局というのは結局将来は無人局になる目標じゃないですか。
#283
○横田説明員 端局の中にも無人局のような小さいものもありますけれども、全部を無人局にするという意味ではありません。端局の中にも相当大きな局もあります。だからたとえば藤沢を中心とする集中局ということになりますと、あの中にたしか大船、鎌倉あたりもやはり端局なのですね。そこで集中局は今藤沢になっておる。そういうので藤沢に線が集まっておる。しかし相互の間の端局だから、その場合は鎌倉にしても大船にしても端局だ。その間の通話が多ければ集中局に線を集中するほかに直通線も場合においては持っておる。しかしそういう集中局を作って全国をつないでいった方が市外回線としては経済的にいく、こういう意味でわれわれの中で端局、集中局、中心局、総括局、大総括局というような市外線の連絡系統といたしておるだけでありまして、無人局とかなんとかいう問題とはまた別問題です。
#284
○井手分科員 集中局は幾らぐらいの目標になさるつもりですか。
#285
○伊藤説明員 数のことだと思いますが、大体六百ちょっと欠ける程度になると思います。
#286
○井手分科員 今全国の市はどのくらいになりますか。
#287
○伊藤説明員 ちょっと今全国の市はどれくらいあるか……。
#288
○井手分科員 私もはっきりした数を覚えておりませんが、千前後と思うのです。そうしますと、市制を施行したところにも集中局にならないところがあるわけですか。
#289
○伊藤説明員 そういうところもございます。
#290
○井手分科員 その点に私は疑問を持っておるわけです。電話の回線はあなたの方の運用上、技術上いろいろ便宜な方法を講ぜられることはわかります。わかりますけれども、集中局のない、いわゆる電信電話のサービス機関のない――ないというわけじゃありませんよ、市内にはあるでしょう、交換するところもあるでしょうけれども、千ばかりある都市に集中局が置かれないということ、そうすると郡市一本になって集中局があるところもかなり出てくるでしょう。やはり経済単位というものは、新しい市の市内からイノシシの出るところもあるでしょうけれども、大体市を中心にしてその周辺の住民の経済活動が行なわれるのが普通だと思います。ところがその市が除かれる、こういうことでどうしてそのサービス機関というものが適正でしようか、六百というものが。
#291
○伊藤説明員 市が経済の中心であるというお話はまことにごもっともでございまするけれども、私ども集中局を考えておりますのは、やはり通話の流れと申しますか、そういうものが集まってくる区域だけでございませんで、それからほかへ出ていく通話の流れが集まってくるというようなことも、逆に申しますと、そこに対しまする通話の回線の中心になるというようなことも考慮に入れまして集中局をきめておるのであります。
#292
○森本分科員 ちょっと関連。――公社の方はその集中局の内容について、もっときちんとした説明をしないから応答が宙に迷っておる。実際問題として県庁なら県庁の所在地の付近のA市ならA市、五里なら五里、六里なら六里離れておるところの市は、集中局でなしに実際の自動交換であったり無人の自動交換の形になるわけだ。その下に、場合によっては特定局のまだ市内交換だけでやるところも出てくるかもしれぬ。それが自動で全部集中されるという場合に、実際問題として、集中局でなくても、集中局と同じような衛星都市としての働きをしておるのだという形の説明をしないと、数字の問題と市制施行地が何ぼあるかというようなことになるとおかしげな格好になるわけであって、集中局の概念というものについていいかげんな説明をするから質疑応答が妙な格好になるわけです。それをはっきりしておかぬと質問は進まぬですよ。
#293
○伊藤説明員 説明がまずうございまして大へん申しわけないのでございますが、集中局は先ほどから申し上げていますように、市外通話の流れの中心になるところというふうに考えます。そこから先にありますのが先ほど副総裁から申し上げました中心局、これは全国で七十八局くらいあると思います。それから総括局があるわけです。さらに総括局を経まして、中心局を経まして集中局にいって、その先の端局へ通話が流れていく、こういう通話の回線を集めまして、集めながら先に延ばしていくという市街地の一番末端になるのが集中局でございます。集中局の機能といたしましては、非常に専門的になって恐縮でございますけれども、私どもが電話をかけまして、現在全国で約七千近くの局がございますが、その七千全部を相手にしての通話はできないのでございます。と申しますのは、途中で勢力が落ちまして話が通じないというのが大部分でございまして、それを救済いたしますために、集中局から中心局、総括局あるいは総括局からその次の総括局、中心局、集中局というようなところに対しましてある一定のまた専門語で恐縮でございますが、ロスを救済するためにある一定の勢力を与えまして、集中局から端局に至り、端局から加入者にいきます線路がございます、その線路の損失を幾らにするかというようなことをあわせ考えまして集中局を作っておるわけでございまして、従いまして行政的な面からは通話の交流条件がどうか、通話の流れの中心かどうかということも考慮いたしますけれども、技術的な面から集中局をきめているというのが相当多いのでございます。
#294
○井手分科員 大体わかりました。御説明にならぬところも大体わかりました。私はあまりに広範囲に集中局を置かれるところに問題があると思います。なるほど衛星都市なんかでは意味がわかります。森本君が言ったように、そこまで別個に集中局を置けなどということは、電話の回線上いろいろ不便があるでしょう。あるでしょうけれども、千前後に達する都市があるのに六百くらいしか集中局を置かないということになりますと、千前後の都市のかなりの部分に集中局が置かれないということになる。そういう集中局のやり方というものはあまりに広域経済的と申しますか、範囲が広過ぎると思う。あなたの方には大体半径どのくらいのところに一つの集中局を置くという目安があるのかわかりませんけれども、私どもは少し範囲を縮めて、衛星都市は別にしても、少なくとも市といわれるところには集中局を置くのがほんとうじゃないかと思う。あなたがおっしゃったように回線の流れというものはあろうが、やはり経済の中心は市です。また現在町村合併によって都市の形態をなしていないところもあるかもしれませんけれども、やはり将来は市街地として構成されていくものですから、衛星都市は別としても、市というものには原則として集中局を置くというように、もう少し集中局の範囲を縮める必要がありはしないか。それが実際の経済活動の実態に即するものだという観点から御質問を申し上げておるわけであります。
#295
○横田説明員 ただいま計画局長から技術経済的な意味のことに重点を置いて御説明がありましたので、あるいは少し誤解を与えておるかもしれませんが、集中局というのは市街線の集中局であって、現在集中局は約六百ある。今度この集中局を別に縮めようというのじゃなしに、現在の自然の趨勢で市街線の集中局になっているのが六百、これを今後縮めるというのではないのです。先ほど申し上げましたように、藤沢の場合に茅ヶ崎もあるが、藤沢が集中局になっておる。しかし茅ヶ崎の営業の窓口をなくすとか、あるいはあそこを無人局にするとか、そういう考え方は毛頭ないのです。ただ市街地線を集中する場合に、おのずからあの程度の体系を考えてそこに集中して、その相互間についてある特別なレベルのケーブルを使う。そういうふうにした方がケーブルの敷設上経済的であるというようなことから、自然的にそうなっておるということでありまして、今の藤沢を市街地の集中局と見たからといって、今の茅ヶ崎の電話局を軽んずるというようなつもりは毛頭ないのですから、その点御了承願います。
#296
○井手分科員 東京周辺の場合は別ですけれども、農村関係においてはだいぶその事情は違うと思うのです。たとえば数カ町村が合併して新市を設けた場合、そこに集中局が置かれないということ、私はその点経済の中心であるならば当然置かるべきじゃないかと思う。せっかく市ができても集中局も置かれない。あなたの方では現実には不便は与えないというお気持はあるかもしれませんけれども、やはり都市には集中局があるというのが本来の姿で、これでは人工授精のようにあじけないものだと思う。その点あなたの方にも再考の余地はないかということでお尋ねしておるのですが、どうなんですか。
#297
○横田説明員 お話の趣旨は、単独の電話局として体をなす電話局を設けた方がいいんじゃないかというようにむしろ了解してしかるべきじゃないかと思うのです。そういう趣旨としてわれわれは先生のお話を了解しまして、そういう趣旨であるならばできるだけわれわれもそういうことは考えてやっておるということであります。
#298
○中野主査 森本君。
#299
○森本分科員 まず最初に大臣に聞きたいと思いますことは、このごろ全国で特定郵便局長の任命について、著しく政治家が関与することが多くなったのじゃないか。ここにはだれそれの代議士が、大臣なり政務次官にどういうふうに働きかけておる、どうも部外者が任命されそうだからぜひ御助力を願いたいというふうな陳情が、このごろ毎日のように私の手元に全国至るところからあるわけであります。特定局長の任命が、ややもするとその土地の有力者に左右せられるという非常に大きな弊害が、今日全国的に出てきておるわけであります。特にこういうことが急激に出てきたということについては、私たちとしては非常に疑問に思っておるわけでありますけれども、こういうふうな点について大臣はどうお考えですか。
#300
○小金国務大臣 特定郵便局長の任命について、私はできるだけ現地の実情に適した、また郵便局長としてりっぱな実績が上げ得る人をやるべきだという考えを持っておりまして、私自身は係のものには公平に人選をした方がいい、こういうことを言っておりますが、具体的な例は私あまりたくさんは承知しておりません。御質問によりましては人事課長が来ておりますから、課長から申し上げます。
#301
○森本分科員 この問題はそれぞれ政治家が出て参りますので、私はどこの局、どこそこの局というふうに、具体的に指摘をして質問しようとは考えておりません。ただしかしおそらく政務次官なり事務次官、人事部長の手元に行ったらおわかりだと思います。そこにおられる部局長もほとんど人事部長をやった経験がありますから、みなそういう経験を持っておると思います。全国の特定局長の実情をぶちまけた話をしたところが、全国の特定局長の空席がある、どこそこにはだれそれ、どこそこにはだれそれ、だれそれの政治家のひもつきだという一覧表をちゃんとこしらえておる。その人の了解を得なければなかなか任命ができぬというのが今の実情なんです。特定郵便局長の任命については、こういうふうに政治家が一々口出しをすべきではない。あくまでもそれぞれ各郵政局長に権限を委任しておるわけでありますから、郵政局長が正式に、監察局長の調査を経て任命をすべきだというのが今のあり方でありますけれども、現在の特定郵便局長の任命は、そういう理屈を乗り越えて、現実には全部本省まで上がってきておるというのが今の実情なんであります。私の選挙区なんかでも、これはある部内の課長さんの人でありまするが、正式に監察局も調査をし、さらに郵政局もこれがよろしいということで任命一歩手前になっておったところが、有力な政治家の方から横やりが出て、いまだにそれが任命ができない。そうして郵政省の部局長はそういう政治家の諸君に非常に気がねをして、任命ができないでおろおろしておるというのが今の実情じゃないかと思うのです。こういうふうな特定郵便局長の任命というものは、これは断じていけない。これはいつかおりがあったら私は一覧表でもこしらえて、場合によっては暴露してもいいと思っておりますけれども、そんなことをして問題を起こす必要もない、こう思いますが場合によっては現職の大臣が横やりを入れておるようなところもある。これが問題になっておるところでは、すべて部内から優秀な人が出ておる。そこへ対して無理やりに政治家がその地元の有力者なりあるいは元市会議長とかあるいは元村長とか、元市会議員、そういうものを、その部内から出ておる優秀な人をのけて無理やりに任命さそう、ほとんどそういう横やりのところでこれが問題になっておる。だからこれは非常に郵政事業の将来に対して憂慮にたえない。こういうことが続いていくとすれば、やはり私の持論でありまするけれども、特定郵便局制度というものについては根本的に改革を考えていかなければ、とても郵政省としては持ちこたえられない。地方の郵政局長なんというものは、全くどちらの言うことを聞いていいかわからぬ形になってしまって、非常に困っておるというのが実情なんです。一つ今後こういうふうな問題については、政治家の関与を許さない、こういう方針で、現在はあくまでも監察局長が調査権に基づいて調査し、これを正当に郵政局長が任命する、こういうことになっておりまするから、そういうやり方をぜひとるように、大臣からもそういう指示を願いたいということを考えておるわけでありまするが、そういう点はどうですか。
#302
○小金国務大臣 私、個々の実情実例についてはよく承知いたしておりませんので、今の御趣旨のような方法をとって、なるべく公正にすみやかに任命ができるように心がけます。
#303
○森本分科員 これは大臣、そこで簡単に言われたけれども、それぞれ元大臣とか、現職の大臣がひもをつけているような任命がありますから、相当強力な政治力を発揮しなければできないわけであって、私は憤慨にたえない一、二の例もあるわけでありますが、そんなことをここでぶちまけたところで仕方がない。とにかくもう少し特定郵便局長の任命というものは、郵政省がしっかりした方針を持ってやってもらいたいというふうに私は考えるわけであります。
 そこで大臣にこの際この問題について聞いておきたいと思いますことは、部内者に郵政の現在の従業員で有力な人がおれば、適任な人がおれば、現在の段階においてはそういう人は優先的に任命をすべきではないか、郵政の部内者で適任がだれもないということになって初めて部外者の有力な人を探すというのが、大体の原則であってしかるべきではないか、こう思うわけでありますが、この点一つ大臣、しっかりした答弁をお願いしたいと思います。
#304
○小金国務大臣 部内に優秀な人があれば、それを第一順位にすべきだという御意見でありますが、これは私どものところで判断するのはなかなかむずかしい。やはりどちらがその地方に適し、またそこで実績を上げ得るかということは現地できめるのが一番いいのではないか、そこで郵政局あるいは監察局で選考して、一番いいと認められた者をやはり任命するのがいいのではないかと思っています。原則を部内優先とだけきめてしまうのも、一がいになかなか困難な場合がありはしないかと今考えております。
#305
○森本分科員 今の制度からいったら大臣がそういう答弁をやらせらるるとは思いますけれども、現実の問題としては、部内者に優秀な人がおればやはり部内者を優先的にやってやるべきではないか、こう思うわけであります。そういう点については任命をする際にやはり十分にそういう原則的なことを考えるべきではないかというふうに考えるわけであります。その点は一つ十分に今後の特定郵便局長の任命について考えていただきたいというふうに考えているわけであります。
 それからついででありますので、簡単な事項でありますが、事務当局にちょっと聞いてみたいと思います。現在三名以下の無集配郵便局というのは全国でどの程度ございますか。
#306
○板野政府委員 ここにちょっと正確な数字を持っておりませんので、後ほど調べまして御答弁申し上げます。
#307
○森本分科員 それでは全国で無集配特定郵便局は幾つありますか。
#308
○板野政府委員 無集配郵便局は、三十五年六月末でございますが、九千三十一局ございます。
#309
○森本分科員 特定郵便局長の給与の現在の平均ベースは、どの程度になっておりますか。これは経理局長でないとわからぬ。
#310
○佐方政府委員 これはちょっと経理局ではわかりかねますが、特定局長の分だけというのはちょっとないのではないかと思います。
#311
○森本分科員 これは一度特定局長の分だけ、特に無集配局の局長の給与というものはどの程度になっているか、一ぺんお調べ願っておきたいと思います。いずれ逓信委員会あたりで聞いてみたいと思います。なぜ私がこういうことを持ち出したかと申しますと、先ほど言いましたように、特定郵便局長の任命問題で非常に混乱をし、いまだに局長の任命が二年越し、三年越しにきまらぬところが多い。そこで今郵政省のベースは二万何ぼのベースでありますが、特定局長も同様の給与ベースであります。郵政事業は今回赤字を克服するという意味において、合理化という点で非常にいろいろな点から苦慮している。それからさらに料金の値上げも考えておる。あらゆる点から郵便事業の合理化というものを考えておる。本年もこの予算書を見ますと、特定郵便局を二百局置くことになっております。おそらくこの二百局の中では、やはり二百名の特定郵便局長という定員は含まれておると思います。そこで私が特にこの事業の合理化という点を考えた場合は、こういう二名以下とか三名以下の無集配郵便局というものは、何も特定郵便局にしなくても、その集配郵便局の分室とか出張所とかいう形にすれば、非常に合理的になるのではないかと思う。たとえば局長一名と従業員一名で、やはりそれぞれ別に庶務、会計それから一切のものをやっていかなければならぬ。そこへ持って参って給料も、これは一人前以上出さなければならぬ。そういう場合、それが集配局の出張所もしくは分室という形になっておれば、これは非常に合理化せられる。これは場合によっては、組合はそういう考え方については反対かもしれぬ。しかしほんとうの事業の合理化をするという考え方に立っていくとするならば、忙しいところには大いに定員を回し、そうしてまた経費も大いに回す。それからある程度ひまなところについては、それ相応に、ふさわしい事業の合理化というものをやっていかなければ、ただ赤字の克服々々といったところで、どうにもならぬわけであります。現実にそういうところがあるわけであります。たとえば局長が一人三万五千円くらいの月給を取っておる。それから従業員も二万円くらいの月給を取っておる。もう一人二万円くらいである。三人の定員で、そこへ持って参って貯金が日に三件か四件、こういうところがなきにしもあらずであります。そういう点と比べて、たとえば東京都のように、あるいは県庁所在地のように、無集配郵便局で、五人の定員で、中央郵便局の窓口よりももっと忙しいといった特定郵便局が非常に多い。それを同一に取り扱っておられる。こういう点は、私は無集配郵便局のあり方については、今申し上げましたように、集配郵便局の出張所もしくは分室というふうな形にしていった方がいいのではないか。あくまでもこの特定郵便局の制度のあり方というふうに固執する必要はないのではないか。たとえば本年度も無集配特定郵便局を二百局置くということになっておりますけれども、これなんかおそらく私はそういうふうな例の局が多いのではないか、こう思うわけでありますが、これは予算が通っても、そういうやり方をやろうと思えばできないことはないわけであります。そういうふうな画期的な改正というものを考えておりませんか。経理局長、これは金のことでありますから、あなたに関係があるわけです。
#312
○佐方政府委員 どこに局を置くか、またどういう制度にするかということは、経理局の所管でございませんが、できるだけ経済的にやっていくというふうなことはもちろん考えておりますけれども、制度そのものでございますので、ちょっと私でお答えいたすわけには参りません。
#313
○森本分科員 だれかわかる人で答えて下さい。
#314
○板野政府委員 大体そういうふうな無集配の特定局は、ずっといなかのへんぴなところが多いように考えられます。従いましてやはり一つの独立の機関でないと、連絡その他が十分にいかぬのじゃないかというふうに考えますが、なお経済比較等につきましてはまだ私どもやっておりませんので、そういう点については今後いろいろ検討していきたいと思います。
#315
○森本分科員 これはこの前も、今後いろいろ検討しますというふうなことを言うたけれども、一向に検討した覚えはない。これはやはり特定局の制度という問題に触れることをあなた方は非常におそれておるわけです。今日の段階になった場合は、郵便局のあり方については、たとえば本省はどういうふうにあるべきか、郵政局はどういうふうにあるべきか、現業の統轄郵便局はどうあるべきか、集配特定郵便局はどうあるべきか、さらに無集配特定郵便局はどうあるべきか、その下に簡易郵便局はどうあるべきか、こういう総合的な郵政事業の計画というものを立てなければ、単に郵便の集配を合理化する、何を合理化するといったところで、そういう郵政事業の機構そのものに根本的にメスを入れていく考え方を立てなければ、あっちをちょっと抜き、こっちをちょっと抜いては、なかなか郵政事業の合理化というものはいかぬと思うのです。何か特定局の制度の問題に触れると、はれものにさわるように本省内では考えておる。私が今指摘したような問題は、将来郵政事業の合理化という観点からいくと、必ずこれは指摘しなければならぬ問題です。だからこういう問題についてはもっと郵政の当局は、だれが責任者か知りませんけれども、質問すると、みなこれはめんどうくさいことだからということで逃げ回るけれども、こういう問題こそ検討していかなければ、郵政事業の赤字の克服、事業の合理化ということはむずかしい。そういうことを考えて、初めて今度は簡易郵便局のあり方というものについても考えなければならぬ。ただ単に簡易郵便局だけをどうこうしたところで、解決のつく問題じゃない。そういうふうな総合的な郵政事業の機構のあり方について、今予算を組む際にもいま少し積極性を持ってやっていただきたい。これは経理局長、単に数字の上だけで節約々々と言うたところで始まらぬ。事業的に節約するにはどうやったら節約できるかということを考えていかなければならぬ。郵務局長は、今後検討いたしますという答弁をしましたが、これは大臣、一つ省議をして、こういう問題をほんとうに真剣に考究してもらいたい、こう思うわけですが、どうですか。
#316
○小金国務大臣 今森本さんが御指摘になったようなそういう問題をも含めまして、官房長のところで総合的ないろいろな計画とか検討をさせることになっておりますので、大へん参考になる御意見だと存じます。
#317
○森本分科員 参考になる意見で片づけられたが、それはけっこう検討するということなら、私は大いに検討してもらってけっこうだと思います。一つこれは検討するうちにも、あまりあっちこっちに遠慮をした形にせずに、郵政部内として、郵政事業のあり方から言ったならば、今の郵政の機構というものについてはどうあるべきかというふうな考え方をとって、相当研究をしてもらいたい。特に、たとえば今日の電電公社が通信局、通信部という存在になっておる。郵政の場合は、郵政局から普通局にそのままいっている。統轄郵便局という名前はあるけれども、これが何のための統轄郵便局かわからぬという機構になっている。こういうような機構についてはある程度メスを入れるべきではないか。今のように郵政局が八百ないし九百の局を直轄するという制度は、監督もなかなか行きわたらぬのじゃないか、そういう点を根本的に改革していかない限りは、私は郵政事業の、抜本的改正というものはできない、こう思うわけでありますけれども、官房長がやっておるとするならば、官房長は昔からそういうことはよく知り抜いておるわけでありますから、一つそういうよき方向に結論をつけるように、来年の予算委員会においては、――あなた、何になっておるかわからぬけれども、そのときには、こういう具体的な案ができましたということがちゃんと報告ができるように、けりをつけておいてもらいたい。念のために官房長にちょっと聞いておきたい。
#318
○荒卷政府委員 小局の特定局の業務管理方式につきましてのお尋ねがあったように思います。私どもといたしましては特定局制度の根本問題につきましては、すでに数年来、制度調査会の答申をもとにいたしまして、改むべきことは改め、合理化することは合理化するという方針で参っておるわけであります。その意味におきまして、たとえば小局を分室にするかどうかという点については、一応制度調査会の答申としては、さような観点ではなく、現制度を運営していくというふうになっておるわけであります。しかしながらそれだけで問題が解決したというわけではありませんけれども、ただいまも大臣からお話がございましたように、さらに時勢に合うように、また合理化ということは、そのときの諸般の情勢等をさらに加味いたしまして、改むべきことは改めるということでございますから、ただいまのところ、総合政策委員会というような、基本問題を取り扱う組織が省内にできておりますので、今後さらに一歩進めまして、具体的に検討し、はっきりとしたものを出すように進めて参りたいと存じております。
#319
○森本分科員 なるほど特定局制度調査会の答申が出て、それを実施に移したけれども、今私が言ったように、無集配局の定員二名、三名のようなところには、明らかに矛盾があるということはお認めでしょう。今日、郵政事業を合理化しなければならぬ、赤字を克服しなければならぬ、郵便料金は値上げをしなければならぬ、そういうふうに郵政事業の合理化を考えなければならぬというところに、一方は県庁所在地、東京都内のように、無集配郵便局で定員が何ぼあっても足らないという郵便局と、実際に局長は本俸三万五千円くらいもらっておる、従業員は二万円くらいもらっておる、それでさらにもう一名定員がおる、三名の定員という郵便局がある。どんなこまかなところでも、最小限度局長と従業員一名の定員を置かなくてはならぬ。そういう場合に、貯金と合わせて取り扱いの口数がわずかに一日に十件というようなところをそのままに置いておいたのでは、絶対に赤字の克服にはならぬということはあなたも同感ができるでしょう。こういうあり方については何か考えなければならぬということはあなたも考えるでしょう。制度調査会がああいう答申をしたにいたしましても、現実の問題として郵政事業を合理化しなければならぬということになると、こういう点の赤字も考えていかなければならぬということには同感でしょう。
#320
○荒卷政府委員 同感でございます。従いましてこれらの問題も合わせた意味におきまして、簡易郵便局制度の改正ということも目下検討の材料になっておるわけでございます。
#321
○森本分科員 それでは私は、この予算書に応じましてちょっと聞いてみたいと思いますが、まず一般会計の中で、これは電波監理当局か電気通信監理官かどっちか知りませんが、無線の級の検定試験は今どういうふうにやっておりますか。たとえば電波監理局の所在地に人を集めて検定試験をやっておるのか、あるいはまたそれぞれの重要なところに出向いていって試験をやっておるのか、こういう試験のやり方についてちょっと聞いておきたいと思います。
#322
○西崎政府委員 無線従事者の検定の場所の問題かと思いますが、これは原則としましては、今お話のように地方電波監理局の所在地でやっております。いろいろ無線の講習その他がありましたときには、随時そういったところに出張してやる場合もございます。
#323
○森本分科員 その検定試験に要する経費は幾らですか。それから予算書の何ページの何項ですか。
#324
○西崎政府委員 予算書の六百八十二ページ、二つ目に無線従事者の国家試験及び免許に必要な経費として、昭和三十六年度要求額に六百八十四万五千円を計上いたしております。
#325
○森本分科員 これで言うと何ページになりますか。
#326
○西崎政府委員 お手元にある資料では十四ページでございます。ここに9としまして検定試験費。
#327
○森本分科員 この検定試験費というのは、この中に検定試験のための旅費というものはないのですか。これは別の項ですか。
#328
○西崎政府委員 旅費はここではございませんで、別の方に書いてあります。
#329
○森本分科員 旅費がなかったら行けぬじゃないですか。検定試験費の中に旅費が何ぼあるか、こういうことを聞いているのです。
#330
○三枝説明員 地方の検定試験旅費は二百二十八万八千円。
#331
○森本分科員 何ページにありますか。
#332
○三枝説明員 十三ページの一番下の行にあります。
#333
○森本分科員 そういたしますとこの二百二十八万八千円というのが検定試験の旅費、こういうことですか。
#334
○三枝説明員 そうです。
#335
○森本分科員 そうするとこれを各電波監理局に分けると幾らぐらいになりますか、二百二十八万円は。
#336
○三枝説明員 十局でありますから、一局平均二十万程度であります。
#337
○森本分科員 大体そういう旅費というのはどの程度にいくように組んでおりますか、積算根拠が。
#338
○中野主査 ちょっと御注意申し上げますが、数字のことですから落ちついてけっこうですから、発言台の方へ来てやって下さい。あわてんでよろしゅうございますから。
#339
○西崎政府委員 今ちょっと数字をここへ持ち合わせておりませんので、もしお許し願えますればあとで提出さしていただきたいと思います。
#340
○森本分科員 私が特にこういうことを聞いたのは、このごろ全国から私のところにいろいろ陳情があって、検定試験は電波監理局の所在地でやらずに、たとえば漁港なら漁港の所在地において四十人、五十人と集団的に試験を受けたいというのが漁船の関係でたくさんある。ところが電波監理当局が予算がないからだめだということで来ない。そこで電波監理局まで行かなければならぬ。ところが電波監理局まで行くということになりますと、かなりの旅費を使って行かなければならぬので、何とかならぬかというようなことが、全国的に無線の従事者から出ておるわけであります。そういう点について一体どの程度の旅費を組んでおるだろう。まあこれが実際問題としてお茶を濁したような形で組んでおるのじゃないか。二百二十八万円でこれが――たとえば具体的な例をとってみますと、四国の電波監理局あたりになりますと、二十分の一でありますから、おそらくこれが十二万円程度。十二万円程度ということになると、松山から室戸岬と足摺岬に出張したら、もう大体一回きりで終わった。そんな体裁の悪い旅費を組むのだったら、組まぬ方がましだ。初めからございませんということで、全国統一してやればいいけれども、そういうふうに試験場に行ってやるところもあれば、電波監理局に呼んで試験をするというところも出てくる。そこに非常に不公平、不合理な点が出てきておるのじゃないかという点で、私は忠告を申し上げたわけであります。特にその点は一つ今後も十分に御考慮を願いたい、こう思うのであります。特にこれは全国の漁船に乗っておりまする無線従事者の方からの非常に切なる願いでありますので、御記憶をしておいてもらいたい、こう思うわけであります。
 それからもう一つ、これは電気通信監理官に聞いておきたいと思いまするが、今年度の有線放送電話の検査に要する旅費は一体何ぼ組んでおって、どこの項目にありますか。
#341
○松田政府委員 お答え申し上げます。一つは三ページの半分よりちょっと下のところにございますが、8というのがございまして、有線電気通信施設監督旅費百五万円というのが本省経費でございます。それから地方経費といたしまして、十四ページの上から三つ目の項でございますが、同じく8と書いてございまして、有線電気通信施設監督旅費百九十三万九千円、これがその数字であります。
#342
○森本分科員 私はこの点でどうもふに落ちぬのは、三ページの8の項の百五万というのは何に使うのですか。本省から直接というのは……。有線放送電話で本省から直接行くことはないだろう。
#343
○松田政府委員 これは有線放送電話施設を実際に免許いたします場合に、大体地方にまかしてあるわけでございますけれども、地方の実際の状況というものを見まして許可を与えますときに、必要のある場合には実地の調査をしてやる。それからもちろんこの中には有線放送電話のみと限っておりませんで、一般の公社以外の電気通信施設、いわゆる私設の電気通信でございますが、そういうものも実際に監督をしておりますので、これはわずかでは、ございますけれども、そういうものを実際に見て参りますもの、あるいはこれを必要に応じて調査をし、検査をするというふうな旅費が入っております。
#344
○森本分科員 それならはっきり聞きますが、本省の有線電気通信施設監督旅費というのは、有線放送電話には関係ないのだろう。これは公社の施設その他について参事官なりだれかが行くわけでしょう。本省の参事官が直接有線放送電話を見ることはないでしょうが……。
#345
○松田政府委員 これは両方込みになっておりますので、有線放送電話の場合に全然ないとは申しませんで、重要なところには調査に現に行っているところもございますし、また一般の有線電気通信施設にも行くということになっております。
#346
○森本分科員 それではこの百五万円というものの積算根拠はどうなっておりますか。
#347
○松田政府委員 ちょっと今手元にその積算の数字を持ち合わせませんので、後ほど御連絡申し上げます。
#348
○森本分科員 いつでもあなたの方は後ほど後ほどで、これは後ほどというたところで分科会はきようで終わりだから、次の逓信委員会ででもやれば別だけれども、そういうことでいつもごまかされるわけだ。実際これは僕は非常に予算の組み方がおかしいと思うのは、かりにこの百五万の中に有線放送電話施設を見に行く分が三十万なり四十万入っておるとするならば、一方の百九十三万円というものは私は非常に少ないじゃないか、こういう感じがするわけです。今あなたは御承知ないかもしらぬけれども、新規の有線放送電話の許可については、今度は明らかに郵政省の許可権を法律においてわれわれは与えたわけでありますから、あなた方は実際問題としてその施設を見て、許可をする、しないということをきめなければならぬはずだ。ところが今はもうあの有線放送業務の運用の規正に関する法律を越えた施設がどんどん許可をせられておる。普通の市内でもどんどん有線放送電話になっている。それを机上で許可をするから、有線放送電話の実情が電気通信監理官の下部の地方電波監理局においてはさっぱりわからぬという状態が今続いておるわけです。だからたとえば百九十三万九千円でしたら、おそらく私の目の子算用でも四国の電波監理局が一年間で八万円だと思う。試みにあなたに聞いてみたいと思うが、去年四国の電波監理局において、有線放送電話を許可した件数は何ぼあるのですか。おそらく一カ所か二カ所しかこれでは行けないと思う。あとは全部机上の許可になると思う。そういうことだとするならば、われわれが委員会においてあの法律を通すときに、約一カ月半かかって審議をしておることが何にもならぬわけです。この国会において、ああでもないこうでもないといって審議したことが……。法律というものは、一ぺん通ってしまったらあとはどうでもなれというようなやり方は、われわれあの法律を審議した経過からいうとどうも納得いきかねる。この辺の予算折衝というものは一体どうなっているのですか。
#349
○松田政府委員 お答え申し上げます。実はその点につきましては私どもも非常に苦しい立場にございまして、予算といたしましては、実は有線放送電話と申しますか、あるいは有線電気通信といいますか、これを担当しております者で、私どもの仕事の出先に関するものとしては、人員としましては各監理局二名という積算になっております。従いまして実際に調査に出かけます者も、それと若干関連をさせられておるというような感じのところもございます。ただ実際問題といたしましては、地方の電波監理局の人間というのはいろいろな要素の人間が集まりまして電波監理局を構成しているわけでございまして、その間お互いに仕事の融通と申しますか、そういうものもあるわけであり、また経費というものもそれぞれ彼此融通して使用する面もあるわけだから、一つ一つについて個々に見ていくという筋をきちっと通すわけのものでもないというようなものもございまして、実際問題として、地方電波監理局として重要な事柄として特に力を入れて協力してやるということで、どうにか仕事をやっていけるという実情でありますが、予算折衝上にはそういう関係がございますので、この数字というものは中央に交渉いたしましてもいつもなかなか実現が困難であるということに相なっておるわけでございます。
#350
○森本分科員 毎年監理官はそういう答弁をされるけれども、こういうことは一つ一つ事務当局が理詰めでやったならば、やはり了解をしてもらえるのではないか。そうでなかったらあの法律をやめた方がましなんです。実際問題としてそんなものは郵政省が許可せずに、いっそのこと野放しにすればいい。正式に郵政省が許可権を持って許可をする以上は、あの法律に合致しているかどうかということは実際に見てみなければ、机上ではわからぬはずです。それをやらずして許可するくらいなら、法律は空文にひとしい。だからこういう点は法律に基づいて施行するのですから、もっともっと予算折衝なんかにおいては、具体的に理屈をつけてやれば通るのじゃないかと思うのですが、あなた方の折衝ではなかなかいかぬ。次官までが大蔵省の主計官にはぺこぺこ頭を下げなければいかぬということが、どこかの新聞に載っておった。それほど大蔵省がえらいものかどうか知らぬけれども、われわれの方は、理論的にちゃんといかなければならぬと思う。毎年のことです。これは今言ったように、百九十三万円だったら四国の電波監理局で大体八、九万円。八、九万円では今の許可調査の旅費に足りることはないはずです。そういう現実に合わぬような予算というものを組んではいけないと思う。そういう点について大蔵省の方は具体的にどう言っているのですか。これは経理局の方でなければわからぬと思いますが……。
#351
○佐方政府委員 一般会計について一応大蔵省に経理局が交渉しているわけでございますが、御承知のように一般会計というものは、一つの事項ごとに責任者がおってはっきりいたしておりますものですから、直接その責任者と交渉いたしまして、先生おっしゃいましたように、一番所管しておる人が理詰めで話をしておるわけでございます。しかし現実問題として、一般会計の場合には、一ぺん成立いたしましたものは、なかなか翌年ふえないのが実情でございます。新たな政策事項等になりますと、上の段階まで上げて参りますけれども、一ぺん成立いたしましたものは、相当理詰めな説明をいたしておりますけれども、全体のワクがあるといいますか、そういうことで思うにまかせない点があるわけでございます。
#352
○森本分科員 こういう点は毎年忠告をしておったらだんだんよくなっていきますので、あえてまた今年も申し上げたわけです。まだほかにも一般会計でそういう不合理な点がだいぶあるわけでございますけれども、時間の関係上この一般会計の点についてはおいておきますが、この一般会計こそ郵政省の特別会計と違って、現実に要る費用をもらうわけでありますから、少なくとも欲なことを言っているわけではなしに、現実に法律に基づいて行政事務を担当しなければならぬということはやはり理詰めでいって、もう少し来年は検定試験の問題についても、あるいはこの有線放送電話の資格認定に要するところの旅費等についても、もう少しはっきりとした考え方を持ってもらいたい。それから地方の電波監理局の要員にしてももう少し確保していかなければ――これは今日よく新聞なんかに官吏が何ぼでもふえるふえるというようなことをひやかし半分に書きますけれども、電波監理局の仕事としてもどんどんふえていっているわけです。無線の電波監理にしても、たとえば自動車の無線にしても、あるいは有線放送電話にしても、漁業無線についても、検定試験についても、どんどん仕事がふえていっている。だからそれに応じて、経費もふえれば人間もふえていかなければ、仕事が渋滞するのは当然だ。そういう点をいま少しく一般会計では努力しなければならぬ点が多々あると思いますけれども、項目的にあまり小さなことをやりますと、あなたの方も迷惑すると思いますから、きょうは一般会計はその程度でおいておきますけれども、一つそういう観点から来年度は少しは日の目を見たというふうになるように今から御努力願っておきたい、こう思うわけであります。
 それからこの特別会計についてちょっと聞いておきたいと思いますることは、昨年十一月の選挙の前でございましたか、時の郵政大臣の鈴木君が、自民党の政策として発表いたしました中に、航空機を使って郵便を近代化するということをなかなかはなばなしく発表したわけであります。それと有線放送電話なんかも十分行き得ると発表したと思いますが、私はできっこない、あれは選挙政策だ、こう思って見ておったが、案の定あのときにあげた政策は何一つできておらぬ。ただ飛行機の問題については、一体その後話がどうなっているかということを聞いてみたいと思いますが、どうなっておりますか。
#353
○板野政府委員 お答えいたします。日々の郵便物を航空機に積むということは、大体諸外国でも一般にやっておるサービス改善の一つの方法でございまするし、また昭和三十六年度の後半ということを国鉄の方は言っておりましたけれども、国鉄輸送の合理化によりまして、遠距離のものの、たとえば九州と北海道に行きまするような郵便物がどうしてもおくれるということで、私ども郵便物輸送の、いわゆる輸送上のサービスを改善する、こういう意味合いにおきましてああいう案を考えたわけでございますけれども、国鉄の方の輸送合理化も三十六年の後半ということでございましたけれども、これも三十七年度から少し入りまして相当延びるようでございまするし、また九州、北海道等の遠距離のいろいろな輸送の遅延と申しますか、そういうものの救済等も、今度一つ三十七年度以降に考慮すればいいということに大体なりましたので、本年度はこれをあきらめたわけでございます。
#354
○森本分科員 飛行機というものは具体的にどういうふうにやりますか。たとえば郵政省が自分で飛行機をもつのか、あるいはまたそういう特別の郵便運送飛行機株式会社というようなものでも作ってそれにやらすのか、具体的にはどういうことなんですか。
#355
○板野政府委員 そういう点につきましてはまだ具体的に何も考えておらないような次第でございます。
#356
○森本分科員 具体的に考えていなければ、来年度から云々と言ったところで話にならぬじゃないですか。昨年十月選挙の前に政策を発表したのだから、その十月に選挙政策として発表した裏づけのあるはずなんです。たとえば赤い自動車というのが今走っているから、赤い飛行機というのが走るかどうか、そういうふうに赤い郵便飛行機株式会社というようなものを作ってやらすのか、それとも郵政省は自分で飛行機を持ってやるのか、そういう具体的な計画がなければ、ああいうふうな政策というものは発表になれぬはずです。赤いからやめたのか、そうじゃないでしょう。どうです、その点は。
#357
○板野政府委員 当時新聞紙等では、専門の飛行機会社を作ったらどうかというようなことも報ぜられたわけでございまするけれども、私どもはあくまで郵便を中心にして、一番郵便が速達になるような方法であればいいということで、民間の航空会社というものもまた一つの方法であろうという点で、なおいろいろ検討をしておるわけでございますが、まだその結論は出ていないということでございます。
#358
○森本分科員 郵務局長なかなか慎重だから、その程度の答弁しかできぬと思うけれども、これは実際問題としてはああいうふうに選挙政策を発表するなら、その裏づけになる基礎資料というものはちゃんとできていなければならぬはずなんです。あのときはできておったはずなんです。しかし今になって政策が変わったからそれは発表できぬということなら、それも今の段階ではやむを得ないけれども、ああいう政策というものを発表するなら、これからはもっと確固たる資料というものをもって、こういうふうにやるという内容において発展してもらいたい。選挙を目当てに郵政省が軽々にああもやる、こうもやるというようなことを発表せられると、あとで非常に迷惑する。われわれも選挙区へ帰って、あなたは郵政事業の専門家だが、これはどうなっているか、あれはどうなっているかということを聞かれる。あれは自民党の方の政策で、どうもできそうもないというようなことはわれわれとしても言えない。だから、こういうふうな選挙のときの政策を発表するなら、真実のこもった政策を発表するように事務当局も進言をしてもらいたい。大臣が言うから何でもへえへえというようなことではいかぬ。間違っておるなら間違っております。こう言って勇気をふるって時の大臣にも忠言するくらいの部局長でなければならぬはずです。そういう点、私は郵務局長にも特に要望しておきたいと思うわけであります。
 それからこの郵便事業でちょっと大臣に忠言しておきたいことが一つあります。それは一昨日でございましたか、郵政大臣が、全逓が超勤拒否をやって郵便がどうも遅配になりそうだということで、入学試験や就職のものについては朱書して特別扱いをするということを閣議にかけて了解を願ったということを新聞で発表し、ラジオでも言っておったわけです。ちょうどそのとき、物価値上げの反対大会が来るということで、私は郵務局長と一緒に待っておった。それでちょうどあなたのニュースが写っておったから、郵務局長、これはあなたが教えたのか、こういうつまらぬことを教えてはいかぬじゃないか、これは郵便法違反じゃないか、現実にこういうことはできっこないじゃないかと言ったら、郵務局長は何も言わずにノー・コメントでやっておりましたが、現実にそういう取り扱いはできないはずなんですよ。だから、できもしないことをできるように外部に宣伝をすることは、やらぬ方がよろしい。そういうことよりも郵便物全体の遅配をなくし、さらに正常にいくように全逓と話し合いを続けていくというふうな行き方が正しいのじゃないかと思うわけであります。ああいうふうに何か希望を抱くようなことを言っておいて、もしもそのことによってまた国民から非難を受けたのではたまったものでないと思いますから、大臣、どういう気持であれをやられたのか。事務当局がこういう名案があるということであなたに進言したのか、ちょっと聞いておきたいと思います。
#359
○小金国務大臣 郵便の遅配が各所で問題になりまして、特に私に直接訴えられた事柄の一つに、配達される郵便局まで輸送される区間、配達局から御本人に到達するのが時間通りいきましても、郵便物が非常に輻湊していますので、何か入学とか、あるいは試験とかいう表示があった方が、受け取った方も早くそれを見る、そういうことがありました。そこでこれはひとり郵政事業本来の立場からではなく、たとえば親展だとか、原稿だとかいうような表示と同じように、この際そういうことをやった方がいいのじゃないかという御注意もたくさんありましたので、閣議では、今森本さんがおっしゃったように、郵便の遅配の問題を根本的に考えなければいかぬが、さしあたって入学や就職の時期でございますからそういう郵便物もあるので、こういうお勧めをしてみたいということで、別に決してこれを特別に取り扱うという趣旨ではなかったのですが、あるいは言葉が足りなくて、そういう誤解を招いたかもしれませんが、その点は御了承願います。
#360
○森本分科員 今の大臣の言われるように、受け取る方の気持からして、やはりそういうふうに朱書で書かれると、親展というふうな意味と解釈してだいぶ気持が違ってくる。こういうことについては私は賛成ですけれども、しかし一般の民衆は、あなたの放送と閣議決定によって、何か朱書しておいたら特別に扱って早くいくというような誤解と印象を受けておりますので、そういう誤解と印象はないようにしておかないと、おれはせっかく赤で書いたのに一つも届かぬじゃないかということになると、かえってこれは怒られることができるわけです。しかも郵便法に基づいてそういう取り扱いはできぬわけでありますし、今一般に非常に誤解を受けておりますから、そういう点の誤解のないように、ぜひこれは郵務当局が現業の窓口を通じてでも直ちに誤解を解いてもらいたい、こういうふうに思うわけですが、それはいいですか。
#361
○小金国務大臣 私の真意はそうでありますが、もし誤解がありますといけませんから、それは適当な処置をとりますが、私の趣旨は、出す人と受け取る学校なり会社でも全部が注意をしてもらうというような意味を含めてございますから、御了承願います。
#362
○森本分科員 それから郵政事業の雑収入という中に、物件の貸付及び売り払い、医療機関、広告及び収入印紙取り扱いの収入とか、いろいろありますが、この中で去年経理局長が、今の保険局長の西村氏であったと思いますが、私が宿題に出してありましたように、全国のあの赤いポストに広告料を取って広告を出したらどうか、かなりの収入になる、郵政省はあらゆる観点から収入になることを考えなければならぬわけでありますから、それはポストにそういうことをやるのはちょっとどうかと思いますけれども、今郵政省としてはとにかく金をもうけなければなりませんので、とくと研究をいたしますということを去年の分科会で言われたわけであります。その後これがどうなっておるか。あれをやったらかなりの収入になると思うわけでありますが、これは事務当局でもいいですが、どうですか。
#363
○佐方政府委員 本年の予算にはそういうことは考えておりません。見込んでおりません。ただ御承知のように終戦直後、郵政会計が非常に苦しかったときに、全国で郵便局舎等に相当広告いたしました。しかし局舎の周囲をいろいろ飾る割には収入が少ないし、それからはがき等に押すスタンプ等もやりましたけれども、やはり商売がたきのところに別な人の手紙が行くというようなことが起こったりして、評判も悪かったものですから、私としましてはことしの予算にはそれは見込んでございません。
#364
○森本分科員 見込んでないと言われるけれども、そういうふうなことをやるつもりはないのか。今全国に赤いポストが大体何ぼありますか。あれに広告を出して広告料を取れば、かなりの金が入ってくることはこれは明らかです。去年の経理局長の今そこにおる西村保険局長は、十分研究いたしますと答弁をしておるのです。もうあれから一年たったわけですから、どういう研究をしたか、その成果を一つ知らしてもらいたい。今佐方経理局長は研究しておらぬ、こういう話でありますが、これはただ単に私は思いつきでなしに、去年から言っておることであります。著しく品位をそこなうような広告は私は避けるべきだと思います。しかしそうでないようなデザインなりそういうふうなやり方であるとするならば、これは私はやはり真剣に考えていいのじゃないか。局舎の広告なんかよりもかえってこの方がいいのじゃないかというような気もするわけでありますから、もう一年これは宿題にしておきますから、今度こそ、来年の予算委員会の分科会あたりではこれははっきり回答ができるように、このポストに対する広告なんかもぜひ考えてもらいたい、こう思うわけであります。大臣はすぐかわるから、事務当局の各部局長は、だれが将来経理局長になるか、だれが将来郵務局長になるかわからぬけれども、とにかくこの席上で私がこういうことを言っておきますから、一つこれは来年の予算の分科会までに何らかの結論が得られるように研究しておいてもらいたい、こう思うわけであります。だれか部局長の代表が一つ答弁してもらいたいと思います。
#365
○佐方政府委員 重ねてのお話でございますので、真剣に検討いたしたいと思います。
#366
○森本分科員 それからもう一つ重要なことがございまするが、郵政省の郵政事業特別会計で、今回は局舎の建設資金に三十億の金が簡保の会計から入っております。これが三十一年の申し合わせによりまして、大体そのうちの半分程度は特定郵便局舎の建築をしようということで今日まできたわけであります。それは厳格に半分ということにはなりませんけれども、本年の特定郵便局舎の建築予算というものは、この総額五十何億のうちでどの程度でございますか。
#367
○佐方政府委員 約五億でございます。
#368
○森本分科員 これは先ほどの大臣と島本君の質疑応答じゃないけれども、一応国会の決議あるいはまた大臣が表明したことについては、私は尊重していかなければならぬと思うわけであります。松田大臣のときでございました。これを与野党がちゃんと質疑応答、話し合いをいたしまして、質問書と答弁書をこしらえて、そして速記録に載せて、これを実行に移す、こういうことになっております。これははっきり昭和三十一年の国会で、毎年々々そういうことを言ってきておるのでありますから、私は正確に三十億のものを半分に割った十五億とは申しませんけれども、少なくともそれに近い数字に持っていくように努力しなければならぬ政治的な責任はあると思います。それが十二億になったから三億少ないとか、そういうことを私は言っておるわけじゃございません。三十億の半分でしたら十五億でありますから、少なくとも十五億円内外の線は出てこなければならぬと思う。それを五億ということで経理局長は答弁しておるけれども、これは政治的に相当の責任が出てくると思うわけでありまして、これは国会のああいう政治的な取りきめになっておりますから、その取りきめを尊重する方向に実行において努力をしてもらわなければならぬわけであります。だから、私は正確に三十億を二つに割った十五億とは言っておりません。ただそれに近づけるような努力を現実に郵政省としてはやっていかなければならぬ義務があるではないか、こういうことを言っておるわけでありますから、重ねて経理局長から答弁をお願いしたい、こう思うわけであります。
#369
○佐方政府委員 そういうお話がかねてありますことは、十分承知いたしておるのであります。従いまして本年度の概算要求をいたしますときにも、大体運用資金の三%、四十五億を借りようということで進んで参ったわけでございますが、御承知の通りことしは建設勘定ワクといたしましては、前年度よりも約六億ほどふえて参りました。従いまして借入金も在来二十七億でございましたのが、三十億と三億ふえて参ったわけでございます。その中でどれを選ぶかということになりましたときに、実はこの五億の金で、特定局の中には既定が百十局、新規が百二十五局、合わせまして二百三十五局ができるわけでございます。一方普通局の場合におきましては、在来の計画といたしまして、既定が二十四局、新規が十五局ということしかできない。しかも今当面の問題は何かと申しますと、東京、大阪等におきまして非常な物増がございますので、東京都内にいろいろな三種でありますとか、五種でありますとか、そういう特殊な局を作りたいというようなことが出て参りましたもので、ことしといたしましてはどうしてもそういう点をやりませんと、当面の問題の解決になりませんので、やむを得ずそっちにさかざるを得なかった次第でございます。しかし今のお話もございましたし、われわれといたしましては、この問題につきましても今後とも努力を続けていきたい、こういうふうに存じております。
#370
○井手分科員 関連質問。大臣にお伺いしますが、今の話は毎国会予算の分科会に出ないことはございません。答弁も同じことです。もし言われるように、普通局に比重を加えなければならぬということであるならば、国会の決議に沿わぬような事態になるならば、やはり委員会の人に事情を説明して了解を得ることが本筋だと思うのです。いつも来年は考慮します、来年は考慮します。同じことじゃございませんか。それでは私は承知できぬ。だから、私は特定局の改築を急がなければならぬというみんなの気持から、あえてそういう決議と申し合わせをいたしておるのです。これは当局においても確認された問題ですから、毎年同じことを繰り返すならば、国会はどうでもいいじゃないか、おれの自由だというふうに私どもは解釈せざるを得ないのです。だから、もし決議の趣旨に違うようなことにしようと思うならば、そういう部内の事情があるならば、なぜ逓信委員会なりあるいは予算分科会の席上において、事前に了解を求められないのですか。何も私は部内のことをこうだああだと干渉がましいことは申しません。特定局の改築を急ぐから、そういう申し合わせなり決議をしているのですから、今のままでは承知できませんよ。
#371
○小金国務大臣 御審査の途中においてそういう大臣の答弁があったそうでありますが、今経理局長から申し上げました通りに、いろいろないきさつでできなかった。しかしながらそれは事前にすでに承知しておることであるからなぜ話さなかったかというおしかりでありますが、まことに、ごもっともで、私もその点は遺憾に思っております。
#372
○井手分科員 今森本君も申しておりましたが、十五億でなければならぬとはだれも言わないです。また事情の変更ということもありますよ。あるけれども、あまりにも国会の決議なり申し合わせというものを無視し過ぎておる。だから、これは議案ではございませんから、そういう五億を一応目標にしておりましたが、なお国会の御意思もございますから、検討してみましょうという御答弁であれば、私はきょうは引き下がることにいたしたいと思っております。答弁まで申したような格好ですけれども……。
#373
○佐方政府委員 御承知のように局舎関係につきましては、各事業取りまとめまして、建築部の方でやっておりますので、その計画の途中においていろいろなことがあろうかと思いますが、お話の趣旨を体して帰りまして、よく建築部関係とも相談してみたいと思います。
#374
○井手分科員 私が申したように今一応五億ということは目標として申し上げましたが、国会の御意思もありますので、さらに研究をしてみます、こういうわけですか。
#375
○佐方政府委員 この予算の上では、本年度新築、既定合わせまして二百三十五局の金を計上して実行いたしたいと思っております。しかしお話もございましたので、帰りまして、この建築関係を取りまとめております建築部とよく相談して、できるだけ御趣旨に沿うようにしたい、幾らかでも前進するように検討したいと思います。
#376
○森本分科員 その点は今の経理局長の答弁の通り十分にやっていただきたい、こう思います。
 そこで局舎の問題に関連をいたしましてちょっと聞いておきたいと思いますが、これはあなたの御記憶でけっこうでありまするが、特定郵便局舎の中で、年間に大修理で一番多く出ておるところはどの程度ですか。
#377
○佐方政府委員 これは建築部から地方郵政にまかしておりますので、ちょっと調べませんと、ここで即答いたしかねます。
#378
○森本分科員 この程度は建築部長がおったらすぐわかるはずでありますけれども、おらぬので、それではいたし方がございませんが、ただ私がここで特にそういうことを聞いたのは、現在特定郵便局の局舎で、公有の、たとえば市町村が持っておる局舎、あるいはまた互助会が持っておる局舎、あるいは国営局舎、私有局舎、こうなっておるわけでありますが、これは一年間の契約が原則でございます。しかしこの予算書の五百七十ページの丁号の国庫債務負担行為要求書の中に、郵政事業に必要な土地及び建物の借り入れについては、長期にわたる契約で、二億五千万円という数字が出ておるわけであります。そこでかりに七十万円の局舎の大修理を出す。しかしたとえば私が持っておる郵便局舎に対して七十万円の局舎の修理費を出しても、依然として私の郵便局舎でありまするから、現実の問題としては七十万円の局舎の大修理をもらっても、契約は一年しかできていない。そうすると来年の三月三十一日において私は契約はやめましたということになると、七十万円の大修理というものと小修理の十万円ないし五万円というものがまるで宙に浮いた、こういう形になるわけであります。少なくともこういう場合には、この五百七十ページにありますところの土地及び建物の借り入れの条項を生かしまして、ある程度、たとえば二十万円なら二十万円以上、三十万円なら三十万円以上、そこはあなたの方で御検討願ってけっこうでありまするけれども、かなり高額のいわゆる局舎の大修理というものが出た場合においては、それについては、一応局舎の借り入れ契約というものを延長して、そうしてこれを五年なりあるいは十年の借り入れ契約をするように、私はこういう新しいとり方を特定郵便局舎の借り入れ契約についてもとっていいのじゃないか、こう思うわけでありますが、この辺についての御回答を願っておきたい、こう思うわけであります。
#379
○佐方政府委員 お話の通りにいたすべきものだと思います。御承知のように相当長く契約いたしておりますにもかかわりませず、会計法上一年限りで契約しなければならぬということがありましたので、非常に不利だということで数年来国庫債務負担行為をやることによって長く契約できるというふうにしたわけでございます。非常に大きな金をかけて修繕いたしますならば、本年限りで修繕すべきじゃないと私は思います。従いましておっしゃいましたように指導するように建築部の方にもよく連絡いたします。
#380
○森本分科員 そういう点を指導してもらったら、この二億五千万円という場合はもっと下がるのじゃないかという気がするわけであります。この予算を考える場合に、この二億五千万円というものについては、かなり普通局の場合が含まれておると思います、土地建物については。だからそういう点について、たとえば普通局で、一方で新しい普通局を建てるというときに、取りこわして別棟を建てるという場合に、この項が私はおそらく適用されると思うわけです。しかしそういうことだけでなくして、今の特定郵便局舎の借り入れ契約についてもこの項を適用してやれるような道を講じてもらいたいということでありまするから、これはぜひ実行予算の面でやっていただきたい、こう思っておりまするから、この点はぜひ御記憶を願っておきたいと思うわけであります。
 それからちょっと小さい問題でありますけれども、聞いておきたいと思います非常に小さい問題でありますけれども、金の問題でありますから聞いておきたいと思いますが、各現業局で封鉛を回収しておるわけであります。あれは年間に、金額にしてどの程度回収をされておりますか。これは奨励金まで出して回収をしておりますが、一ぺん私は正式に聞いてみたいと思っていたわけであります。あれは一年にどの程度回収されておりますか。
#381
○佐方政府委員 どうもまことに申しわけございませんが、的確な資料を持っておりません。
#382
○森本分科員 今わからぬですか。
#383
○佐方政府委員 これは資材部でやっておりますので、ちょっとここで正式には申し上げかねます。
#384
○森本分科員 これはこまかいようでありますけれども、こういう問題もいかに郵政予算に貢献をしておるかということを明らかにしてやらぬと、ただ現場の従業員に封鉛を回収しろ回収しろということでは、なかなか下部の者が納得しにくい、私はこう思って聞いたわけであります。いずれこれは委員会あたりで明らかにしてもらいたいと思いますから、あとでもけっこうでございますが、この点は調べておいてもらいたい。従業員に対して、そういう内容というものを明らかにしていただきたい、こう思っておるわけであります。
 それから貯金関係でありまするけれども、もう時間がありませんので早口でいきますが、郵便貯金の十年間において失効した場合の金、この金は経理上どういう扱いになりますか。これは郵政特別会計に入りますか、郵便貯金特別会計に入りますか。どうなりますか。
#385
○大塚政府委員 時効によって国庫に没入されますものは、郵便貯金特別会計の収入になります。
#386
○森本分科員 それは郵便貯金特別会計の中に入っておりますか、その予算というものが……。
#387
○大塚政府委員 入っております。来年度はたしか四億程度だったと思います。
#388
○森本分科員 それはどこにありますか。
#389
○大塚政府委員 雑収入というものの大部分がそれでございます。
#390
○森本分科員 それは大体年間四億程度、去年は何ぼありましたか。
#391
○大塚政府委員 昨年度は五億一千八百万円でございます。今年度は先ほど四億程度と申し上げましたが、大体四億七千万円から四億七千八百万円……。
#392
○森本分科員 そうすると、この六百三ページにある雑収入の四億七千八百七十六万四千円というのは、これは全部国庫没収の分ですか。
#393
○大塚政府委員 さようでございます。
#394
○森本分科員 これが昨年より今年減っておるのはどういう意味ですか。
#395
○大塚政府委員 結局ぼやぼやして時効になるものが、少し減ってきたということでございます。
#396
○森本分科員 そういうことかもわからぬけれども、これは予算の組み方として、妙に目の子算用で組んでいるではないかというような気がして聞いたわけでありますが、ぼやぼやしているものが減ってきたというのは名言かもわからぬけれども、各貯金局あたりから全部積算の根拠をとってみたのですか。
#397
○大塚政府委員 とりまして、それを根拠にしてやったのでございます。
#398
○森本分科員 何かほかに減ったということについての理由があろうと思うわけであります。今あなたがそらで答えたような理由以外に、統計的な理由があると思いますが、これはきょうはやめます。私の方も調べております。ぼやぼやしたものということについても、そういうこともあるかもわからぬけれども、これは調査したら数字が出てくると思いますので、いずれこの問題についてもあらためて聞いてみたいと思うわけであります。
 それからもう一つ、これは保険関係でありますけれども、今旧郵便年金の支払いについて、一番少ない金額で郵便局の窓口で支払っているのは最低幾らくらいありますか。二十円か三十円のものがあると思いますが……。
#399
○西村政府委員 まことに申しわけございませんが、そういったデータを今ちょっと持ち合わせておりませんので、これもあとで取り調べまして御報告申し上げたいと思います。
#400
○森本分科員 それはあとでなくても、保険局長ならそらで覚えていなければならぬはずであります。これは予算でございませんから……。というのは、旧郵便年金の昔の契約でいまだに窓口で支払っているのがあるはずであります。昔の金額にすれば二十円もらったらそれで十分生活がささえられた。ところが、今ごろ二十円もらったのではちっとも生活にならぬ、こういうのがあるはずでありますので、現在の金額にして最低幾らであるかということは、保険局長ちょっと答弁を濁されたけれども、わかっていなければならぬ問題であります。――わかっていなければ、昔の契約においてそういうばかげた郵便年金の支払いをやっている金額がどの程度ありますか。
#401
○西村政府委員 戦前の小額年金契約を、一口に申しますと、現在まで有効でありますものが件数にいたしまして九十二万件余りございます。金額にいたしまして一億五千三百万円という程度でございます。
#402
○森本分科員 その一億何ぼというのは契約数ですか、支払い金額ですか。
#403
○西村政府委員 年金額でございますから、支払い金額になるわけであります。
#404
○森本分科員 それを三百六十倍にせよとは言わぬけれども、簡易生命保険、郵便年金の、いわゆる簡易生命保険も同じような条件が出てきているのがあります。たとえば五百円の契約、千円の簡易生命保険の契約、今ごろ三千円の生命保険の契約で死んで、もらったところで何にもならぬし、これは簡易生命保険でありますから、生命保険という趣旨からいきますと、あえて文句は言えないと思うわけであります。しかし年金というものは趣旨が違ってくると思うのであります。郵便年金というのは、政府にこれだけ金を預けたならば、将来あなたが何才以上になったら毎月これだけの金額をやるから、老後の生活が安定するということにおいて、なけなしの土地を売って、それを郵便年金に納めた人もたくさんおるわけであります。そういう人が今ちょうど老齢になって困っておる。そういう人に対して月二十円なり三十円をやるということは、あなた方は本省におってそう思わぬけれども、郵便局の窓口におってこういう人に二十円なり三十円やる従業員にしてみれば、まことにつらいのです。これは簡易生命保険と違って、何らかの方法を一つとらなければならぬ。これこそ年金の特別会計において処理しようといたしましても、これは現実にできません。ただ物価の指数が三百六十倍になっておるから三百六十倍にせよとは申しません。しかし少なくとも政府としては二十倍あるいはまた三十倍程度には、これを払ってやる義務があるのじゃないか。こういう金こそ私は――私の目の子算用によりますと、この金額を今の物価指数にいたしますると総額にして大体千二百億程度かかる。千二百億程度かかるというものを全部やれないといたしましても、そのうちの二十分の一にいたしましても約六十億程度あればできるわけであります。せめてこの六十億程度は一般会計からでもこの会計に繰り入れて、こういう支払いを行なうべきじゃないかということを私は痛切に感ずるわけでありまして、これは国の信用にもかかわりますし、また老後をこの年金にかけて楽しみにしておった人に対しても、私は政府の任務じゃないかというふうに考えるわけであります。特にこれは戦時中に郵便年金に入れ、国のためにもなるし、諸君の老後のためにもなるということで、政府がどんどん奨励して、そうしてこれが軍備に使われたという経緯を持っておるわけであります。これは事務当局でなしに、大臣、この問題を一つあなたが大臣の在職中にぜひ考えてやってもらいたい、私はこう思うわけでありますが、どうですか。
#405
○小金国務大臣 御趣旨はよくわかりますが、私沖繩でもこの郵便貯金のことについて聞いたのです。だからこれは政府全体の責任でやらなければならぬ問題で、一特別会計でやるべきものではないので、御趣旨を承りましたから、私はその点はよく心がけて努力いたしますが、財源その他、一般恩給その他の軍人恩給、それから傷痍軍人の手当とか、いろいろなものと関連させられることも考えられます。しかしこれは現実に年金がもらえるつもりで払ったものですから、御趣旨はなかなかけっこうだと思います。ただここで実現を御約束できないかと思いますけれども、よくわかりました。
#406
○森本分科員 これは非常にむずかしい問題であります。しかし沖繩の旧円の払い戻しが今問題になっておりますけれども、あの問題とはだいぶ違うわけであります。あれは普通郵便貯金の問題でありますから、郵便年金から比べると、私はあれが一ドルが三百六十円というふうな換算にはなかなかならぬと思います。しかしこの郵便年金の場合は、お前の老後を安定させてやると言って、政府が先に金をもらっておるわけでありますから、この点は普通郵便貯金、それから簡易生命保険と郵便年金とはだいぶ違う。これは特に第一線の従業員の諸君が、今の新しい郵便年金を募集する際でも、簡易生命保険を募集する際でも、絶えず痛感することでありまして、また今ごろ七十くらいのじいさんがつえついてきて、郵便局の窓口で、これが今月分の年金ですといって二十円くらいの年金は、気の毒で支払えぬですよ。これは大臣、一ぺん直接その七十幾つのばあさんが大正時代に郵便年金をかけた金額の、二十円くらい支払ってみたらいいと思うのです。まことに気の毒な状態であるわけでありまして、これは私が前から言っておるわけでありますけれども、いまだにこういう問題を解決つけ得る優秀な大臣が見つかりませんので、いまだに解決がつかないわけでありますが、一つ大臣がこういう趣旨を了とせられるならば、まことに財政的に、予算的にむずかしい問題でありますけれども、一つ解決がつけ得るような糸口だけでも見出してもらいたい、そういう方向に政治的な努力を一つぜひお願いをしておきたい、こう思うわけであります。
 それから私は電電公社の分についても、いろいろ聞いてみたいと思っておりましたけれども、もう時間もだんだん迫って参りましたのでやめますけれども、ただ一つちょっと電電公社に聞いておきたいと思います。
 施設局長がおられたらわかると思いますが、私この間ちょっと用事がありまして沼津へ参りましたが、今沼津にすばらしい電報電話局が建っておりますけれども、聞くところによると、あの電報電話局が建っても、いまだに郵便局と一緒におりますところの電報局が全部あの電報局に移るわけにいかぬ、建ったときからはや狭い局舎であるということを聞いておるわけでありますが、これは一体そういう計画をどうして初めからやったのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
#407
○平山説明員 お答え申し上げます。沼津の電話局を自動局に改式する工事を今やっておりますが、それに関連いたしまして、電報局の方をなぜ一緒に考えなかったのか、こういうお尋ねだと思いますが、御承知のように電報局の現在の局舎の利用ということも相当考えなければなりませんでしたし、その当時におきましては電話局を建てておる敷地が、電報局まで収容するだけの敷地がなかったわけであります。最近その問題に関連して少し情勢が変わっているような話も聞いておりまして、実はそういう御趣旨の要望も別途承っておりますので、今検討いたしておるところであります。
#408
○森本分科員 私はこまかい問題をとやかく言おうと思いませんけれども、これは郵政も同じことがあるわけであります。建てたとたんにはやあと増築しなければならぬというようなことがあるし、建てたとたんにまた狭いというようなところがあるかと思えば、全く必要ないところに建ててたなざらしになるというようなところも一、二なきにしもあらずであります。こういう点においてはもっと集中的な努力をするようなことをやるべきではないか。あれもこれもというようなやり方をすると、結局はだめになってしまう。だからどこかの方は若干しんぼうしてもらっても、ここだけは完全に行なう、こういうやり方をやっていかないと、特にこれから先の電通関係の問題については、そういう問題が起きてくるのではないか、こう思ってたまたま沼津の問題も例に出したわけでありますけれども、一つ局舎計画については少なくとも十カ年、十五カ年、そういうふうな大綱的な計画を立てて、一つ大蔵省あたりとも話し合いを進めてもらいたい、こう思うわけであります。
 それからついでに聞いておきたいと思います。これは副総裁でなければ答えられないかもしれません。もちろん総裁でもけっこうでありますが、今の電信電話拡充第二次五カ年計画に基づきまして、先ほど来答弁がありましたようなことをやっておられますが、現実の問題としては、四十七年ごろには今の一体委託業務をどういうふうに持っていこうとしておるのか。集中局から端末局、今ずっと統廃合をやっておりますけれども、たとえば私は必ずしも集中局が市制施行地だけに全部なければならぬということにはならぬと思う。これはやはり集中すれば、同一市内でなくたって、国民の方には大いに便利になるわけです。しかしその場合における従業員の配置転換と合理化という問題については、相当細密な従業員側に立った計画をしてやる必要がある、こう考えますけれども、いずれにいたしましても、最終的な電気通信事業の、現在の委託業務のあり方というものを、電電公社としてはどう考えておられるのか、これをちょっと聞いておきたいと思うわけです。
#409
○横田説明員 お尋ねの点はなかなかむずかしい問題でありまして、御質問の点に満足な御答弁になるかどうかわかりませんが、われわれの方と郵政の委託業務につきましては、郵政省とわれわれの方との間に協定をいたしておりまして、その協定に基づいてただいま進行いたしておるわけでありますが……。
#410
○森本分科員 答弁中でありますが、これは時間の関係でちょっと申し上げますが、私が聞いておるのは、現在のことではございません。現在の状況はあなたに聞かぬでも私は十分知っておる。それだから、将来の昭和四十七年、四十八年というふうに今の拡充計画が完全に遂行されていった場合の電気通信事業のあり方としては、一体どういう構想を持っておられるのか。今の委託業務は最小限度委託業務として委託をするという方向にいくのか、それとも今の委託業務というものを全部なくしてしまって、場合によっては電信電話サービス・センターというふうなものを――一人局というとかうなサービス・センターというようなものを全国津々浦々に作って、もう公社の直営にしてしまって、一切委託業務をなくしてしまうという方向にいくのか、この基本的な構想というものを電電公社はどう考えておられるのか。将来の構想です。
#411
○横田説明員 時間の関係でお急ぎで、私の答弁の途中でありましたが、実は現在の契約から将来のことを申し上げようと思っておったのです。その現在の契約の趣旨も、要は全体から考えまして、われわれの事業も郵政の事業も全体を含めまして、結局国家的な事業だと思います。われわれの方は公共企業体ではありますが、全体を含めましてやはり公益的な事業だと思いますので、そういう全体の国家経済的に考えて、より経済的な運営ができる、それでお客さんに対するサービスとしては別に変わらない、お客さんに対するサービスをよくするためであれば別として、同じようであれば、全体的に考えて経済的な方法を選んでいこうということで現在の契約もできていますし、将来も本来の趣旨はそうあるべきだ、そういうように考えていきますと、やはり将来とも委託業務というものは全廃でなくて残っていく、小さな局におきます運営というものは共通的にやった方が経済的な面が相当あるのじゃないかと思いますので、そういう意味では全体的に共通的に委託局でやっていただいた方がいいという部面は相当残るのではないか、こういうように考えております。
#412
○森本分科員 そうすると、将来の構想としてはやはり委託局というものはある程度残るという考え方ですか。私、個人的な意見とするならば、この電気通信事業というものをすっきりした形にするとするならば、それはなるほど郵便局が電信電話の受付とかそういうものは委託されてもけっこうだと思いますけれども、少なくとも交換業務それから電報配達業務というようなものについては、私は、最終的にそういうふうな企業の分離を行なっていくべきじゃないかという考え方を持つわけなんです。これは今当面の問題ではございません。将来の雄大な構想になるわけです。そういう点について従業員としても非常にとまどっておる点がかなり多いわけであります。そういう点についてどういう構想を持っておられるか。とにかくもうかるところだけは全部電電公社がやって、またもうからないようなところについては委託業務に残していくという考え方に立つのか。将来電気通信事業というものを電電公社が、委託業務でなしに、いわゆる直線的に全部やるのか、やり方は幾らもあろうと思います。少なくとも交換局だけは今の自動方式でいくとするならば私はできると思います。そうして電信電話サービス・センターというようなものをぼつぼつ置いていっても私はこれは採算がとれる、こう思っておるわけであります。その最後的な姿がちっとも明示されておりませんから、従業員としても非常に不安動揺が多いという点もあるわけでありまして、これは将来の研究課題にもなろうと思いますが電電公社だけでなくして、私は、郵政省当局とも十分に一つ話し合いをしてもらって、将来の長期構想というのを早くから明示を願いたい、こう思うわけでありますが、今の副総裁の答弁から見ると、まだ委託業務が若干残るということになっても、これは残った委託業務局もやりにくいし、残した方の電電公社もなかなかやりにくい。まして郵政当局がたったそれだけの残ったところに対して、今の電務かあるいはまた郵務の中にそれぞれの専門部門を持っていくということは、今の拡充五カ年計画がどんどん進んでいった場合は、おそらく不可能に近いと思う。だからこういう点については、郵政省と電電公社とがもっと具体的に将来の長期構想で話をして、その上において従業員とよく話し合いをして、この電通の合理化なら合理化を進めていく、こういう形にならないと、組合側にすれば何か疑心暗鬼で絶対、こういうことにならざるを得ないのであります。その点を十分に考えてやってもらいたい、こう思うと同時に、おそらく私の判断におきましては、郵政省内部におきましても、電通事業の合理化という問題で非常に従業員が神経をとがらしておりますから、これは当然春闘でかなり大きな問題になろう、こう思うわけであります。この問題についても私はあえて本日の予算分科会で言っておきたいと思いますることは、こういう問題についてもどうか郵政省と労働組合が話し合いをして、そうして円満に事前に話し合いができ得るような協約ができて、事業が円満に遂行できるというような方向に、ぜひ私は郵政省もそれからまた電電公社も御努力を願いたい、こう思うわけであります。そういう具体的な話し合いがありまり郵政省と電電公社の間になされずに、ただその場その場でずっと合理化をやっていくので、従業員としては非常に心配になる点が多い。やはり基本的な考え方というものを明確にしてやっていかなければならぬのじゃないかという点を考えるわけでありますが、おそらく春闘でこれが一番大きな問題になろうと思いますので、その点を私は電電公社にも郵政当局にも望んでおきたい、こう思うわけであります。郵政省におきまする電通の合理化問題については、やはり郵務局長が責任者ですか。
#413
○板野政府委員 実際の特定局におきまする委託業務の運営という面につきましては、郵務局でやっております。ただしこれが労働条件なりそういうものになりますると、やはり人事部の関係も出てくるわけでございます。
#414
○森本分科員 もうこれ以上私はこの問題を追及しようとは思いませんけれども、やがてはこの問題は大きな問題になってくるであろうというふうに考えておるわけであります。われわれ社会党といたしましても、決してこの点を無関心に見ておるわけではございませんので、場合によっては政治的にわれわれが動かなければならぬ時期もくるのではないかという点も考えております。大臣も今からこの問題については十分な深甚な考慮を払って、少なくともこれが政府並びに労働組合が激突して不幸な事態を招来しないように、お互いに、私も努力をいたしたい、こう思っておりますので、大臣としてもこういう点については一つ最大の御努力を払ってもらいたい、こう思うわけであります。この点についての大臣のお考え方を最後に聞いておきたい、こう思うわけであります。
#415
○小金国務大臣 私としても最大の努力を払います。
#416
○中野主査 楯兼次郎君。
#417
○楯分科員 私は二つの問題を簡単にお聞きして終わりたいと思いますが、一つは山間部におけるテレビの受像ができないということと、それから不鮮明であるという点です。この点を解決をする方法を何か考えておられるかどうか。山間部へ行きますと、どうにかこうにか入るというところは、共同アンテナというのを金を出し合って作っておりまして、非常に迷惑をしておりますので、NHKあるいは民放と取り扱いについて差異があると思いますが、一つ御説明を願いたいと思います。
#418
○西崎政府委員 御承知のように現在四十九の地区で電波をNHK及び民放から出しておりますが、面積にしまして日本の半分、世帯数にしまして約二割はテレビの見られない地域に属しておるわけでありまして、われわれの方としましても、そういったところを早く救済して、テレビが全国あまねく見られるようにしたいということに、われわれの方の施策の重点を置いておるわけでございます。そういう意味で、こういった地域に対する電波の有効な割当計画というものを現在作成しておるわけでありますが、おそらくごく近いうちにそのうちの一部が確定すると思います。それに引き続きまして今御指摘のような、人口の比較的まばらなところにも局が置けるようにということで、至急その割当計画を確定したいと思っております。ただそれに基づきまして、NHK及び民間放送が建設を進めるわけでござまいすが、全国のあまねく置局するということになりますと、おそらく場所だけにしても千カ所くらいさらに置く必要があるということで、そこにおのずから時期的な問題があるわけでございます。その中継局ができるまでの間、今御指摘のように共同聴視の施設を作るという計画もあり、もちろんそういった実績も相当あるわけでありまして、これらにつきましてはNHKでそのための助成金を本年度から交付するというような措置もなされておるわけでございます。われわれの方としましては、今先生がお話しのような御趣旨に沿って、できるだけ早くそういう御希望を達成するようにして参りたいと考えております。
#419
○楯分科員 中継個所を設置する意図のあることはよくわかりましたが、今審議中の三十六年度予算で具体的に何カ所設置しようとされておるのですか。
#420
○西崎政府委員 先ほどちょっと申し上げましたように、具体的に置局すると申しますか、中継局を作るのはNHKとかあるいは民間放送会社が建設をするのでありまして、われわれの方の予算にはそういう建設費は組み込まれておらないわけでございます。
#421
○楯分科員 民放とNHKでは違うのですが、NHKあたりが具体的に三十六年度何カ所くらい中継個所を作るというようなことを関係の方は知りませんか。
#422
○西崎政府委員 実はNHKの予算は郵政省を経由しまして、国会で御承認いただくことになっておりまして、現在われわれの方で審査中でございます。従いまして、国会の御承認を得るまではまだ何局だということは確定はしておらないわけでございますが、NHKから提出されております予算案の原案におきましては、たしかそういった小電力の中継局は、三十六年度に着工する分も含めまして、すなわち三十六年度中に完成するわけではなくて、三十六年度に着工して完成は三十七年度だといったものも含めまして、四十局と記憶いたしております。
#423
○楯分科員 それでは次にヘルス・センターのことについてお伺いしたいと思います。簡単でけっこうですが、ヘルス・センターというのは一体何を目標にしておるのですか。
#424
○西村政府委員 ヘルス・センターとおっしゃいますのは、簡易保険、郵便年金加入者のための施設のことかと思います。これは実は予算にとれただけで、まだ店開きはしていないわけでございますが、その加入者に対しましての福祉施設、保健施設として実は作りたいということで、三十五年度の予算でとりました分は、現在有馬温泉に土地を購入いたしまして着工準備をいたしておるような状況でございます。
#425
○楯分科員 そういたしますと、過去においては、昨年度有馬温泉一カ所しかないわけですね。
#426
○西村政府委員 三十五年度予算で予算がとれましたものが、今言いましたそれ一カ所、三十六年度予算では一カ所一応予定されておる次第でございます。
#427
○楯分科員 そういたしますと、過去において一カ所しか着手をしておらない、三十六年度のこの予算では、全国で一カ所しか設置しない、こういうことなんですか。
#428
○西村政府委員 予算で認められたものはそうでございますが、私どもといたしましては、全国から相当設置の要望もございますし、全国の加入者にあまねく不公平なく利用していただくべき施設だと思いますので、今後の計画としましては、全国的な整備計画を持っておるわけでありますけれども、予算の事情でそう一挙に何カ所も認められないということですので、予算で許されました範囲内で徐々に設置整備していきたい、かように考えておる次第でございます。
#429
○楯分科員 将来の計画としては、五カ年計画とか十カ年計画というものがあるのかどうか知りませんが、全国でどのくらい設置をされたら適当と思われますか。
#430
○西村政府委員 まだ正確に何カ年計画ということで、大臣の決裁をとったようなものはございませんけれども、最近特に各地から、ほとんど各府県から設置の要望が出ております。これは加入者の方々からの切なる要望だと思われますので、何年かかるかわかりませんけれども、できれば、少なくとも各府県に一カ所くらいは作っていくべきではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
#431
○楯分科員 実は私もヘルス・センターなるものが何だか知らなかったわけですが、地元からぜひ郵政省当局に陳情せよということでしたのでお聞きしたのです。
 これで私の質問は終わります。
#432
○中野主査 ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がなければ、郵政省所管の予算各案に対する質疑は終了いたしました。
 本日はこの程度にとどめ、明日午前十時より開会することとし、散会いたします。
   午後六時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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