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1960/03/23 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第18号
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1960/03/23 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第18号

#1
第038回国会 本会議 第18号
昭和三十六年三月二十三日(木曜日)
    ―――――――――――――
議事日程第十四号
 昭和三十六年三月二十三日
  午後一時開議
 第一 警察官の職務に協力援助した者の災害給
  付に関する法律の一部を改正する法律案(地
  方行政委員長提出)
 第二 中小企業退職金共済法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 第三 国立学校設置法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 第四 港湾整備特別会計法案(内閣提出)
 第五 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、
  国会の承認を求めるの件
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 東北開発審議会委員の選挙
 日程第二 中小企業退職金共済法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 日程第三 国立学校設置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 日程第四 港湾整備特別会計法案(内閣提出)
 揮発油税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 地方道路税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 物品税法等の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案(
  内閣提出)
 日程第五 放送法第三十七条第二項の規定に基
  づき、国会の承認を求めるの件
 開拓融資保証法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 日程第一 警察官の職務に協力援助した者の災
  害給付に関する法律の一部を改正する法律案
  (地方行政委員長提出)
    午後二時五十九分開議
#2
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 東北開発審議会委員の選挙
#3
○議長(清瀬一郎君) 東北開発審議会委員が一名欠員となっておりますので、この際、同委員の選挙を行ないます。
#4
○田邉國男君 東北開発審議会委員の選挙は、その手続を省略して、議長において指名されんことを望みます。
#5
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。
 議長は、東北開発審議会委員に柳谷清三郎君を指名いたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#7
○田邉國男君 日程第一はあと回しにされんことを望みます。
#8
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一はあと回しといたします。
     ――――◇―――――
 日程第二 中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#10
○議長(清瀬一郎君) 日程第二、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#11
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員長山本猛夫君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔山本猛夫君登壇〕
#12
○山本猛夫君 ただいま議題となりました中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果の大要を御報告申し上げます。
 中小企業退職金共済制度は、中小企業の従業員の福祉の増進と中小企業の振興に資するため、昭和三十四年十一月に発足して以来、中小企業労働福祉対策の重要な柱として普及発展を見てきたのでありますが、中小企業の実情に照らし、このたび適用事業主の範囲の拡大、給付の改善等の合理化を行ない、その一そうの普及発展をはかろうとするものであります、
 次に、本改正法案のおもなる点を申し上げますれば、
 第一は、適用事業者の範囲について、製造業等においては、現行の常用従業員数、百人から二百人へ、商業サービス業等においては、現行の三十人を五十人をこえない事業主にまで拡大することであります。
 第二は、退職金等の給付額について・掛金納付月数二年から掛金相当額を給付することとし、また、掛金納付角数三年から五%の国庫補助を行なうこととして、その給付内容を改善することであります。
 なお、転職の場合における掛金納付月数の通算の条件を緩和するほか、現に実施されている共同退職金積立事業について、本制度に参加する際の所要の引き継ぎ措置を講ずることといたしておるのであります。
 本案は、去る二月十五日本委員会に付託せられ、昨二十二日質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致原案の通り可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#14
○議長(清瀬一郎君) 起立総員。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 国立学校設置法の一部
  を改正する法律案(内閣提出)
#15
○議長(清瀬一郎君) 日程第三、国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#16
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。文教委員長濱野清吾君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔濱野清吾君登壇〕
#17
○濱野清吾君 ただいま議題となりました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、本案の内容を簡単に申し上げます。
 第一に、大阪大学に基礎工学部を設置すること。
 第二に、宇都宮工業短期大学、長岡工業短期大学及び宇部工業短期大学を設置すること。
 第三に、広島大学に原爆放射能医学研究所を、名古屋大学に共同利用のプラズマ研究所を設置すること。
 第四に、名古屋工業大学短期大学部及び九州工業大学短期大学部を廃止することでありまして、これは、それぞれ、名古屋工業大学及び九州工業大学の夜間の学部への移行の完了に伴うものであります。
 最後に、国立短期大学にも付属の学校を設置することができる旨の規定を設けること等でありまして、以上の諸点は本年四月一日から施行することになっております。
 さて、本案は、二月二十二日当委員会に付託となり、二月二十四日政府より提案理由の説明を聴取いたしました。
 委員会における質疑のおもなるものとしては、大学卒業程度の科学技術者の養成計画、国立短期大学に付属学校を設置することができる規定を設ける理由、及び当該付属学校の性格、さらに、これと政府の別に計画しているといわれる三年制の一貫教育との関係、また、原爆放射能医学研究所及びプラズマ研究所の設立目的とその内容、私立大学における優秀な研究所に対する援助等、各般にわたりきわめて熱心な論議がなされましたが、その詳細は速記録により御承知願いたいと思います。
 かくて、三月二十二日、本案に対する質疑を終了、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して山中委員より、若干の希望を付して本案に賛成、自由民主党を代表して竹下委員より賛成、民主社会党を代表して受田委員より、条件付賛成の意見が開陳せられました。
 次いで、採決の結果、全会一致をもって原案の通り可決すべきものと決定いたしました。
 右、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#18
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第四 港湾整備特別会計法案(内閣提出)
 揮発油税法の一部を改正する法律・案(内閣提出)
 地方道路税法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 物品税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#20
○田邉國男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、日程第四とともに、内閣提出、揮発油税法の一部を改正する法律案、地方道路税法の一部を改正する法律案、物品税法等の一部を改正する法律案、郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案を追加して五案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#21
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 日程第四、港湾整備特別会計法案、揮発油税法の一部を改正する法律案、地方道路税法の一部を改正する法律案、物品税法等の一部を改正する法律案、郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案、右五案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#23
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。大蔵委員長足立篤郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔足立篤郎君登壇〕
#24
○足立篤郎君 ただいま議題となりました五法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、港湾整備特別会計法案について申し上げます。
 御承知の通り、政府におきましては、港湾整備事業の促進をはかるため昭和三十六年度を初年度とする港湾整備五カ年計画を策定し、これが実施を強力に推進することとし、別途今国会に港湾整備緊急措置法案を提出いたしておりますが、これに伴いまして、右の港湾整備事業に関する収入支出並びにその事業の成果を明らかにするため、新たに港湾整備特別会計を設置しようというのが、この法律案の趣旨であります。
 以下、その内容について簡単に御説明申し上げます。
 この会計におきましては、国が施行する港湾整備事業に関する経理を行なうことを主たる目的としており、あわせて、これに関連のある受託工事の施行、並びに港湾管理者の行なう港湾整備事業に対する国の負担金または補助金の交付等に関する経理を行なうことといたしております。
 次に、この会計は運輸大臣が管理することとし、港湾整備勘定及び特定港湾施設工事勘定という二つの勘定に区分経理することといたしておるのであります。
 なお、この法律案におきましては、この会計の予算及び決算に関して必要な事項を定めますとともに、従来の特定港湾施設工事特別会計法はこれを廃止することといたしております。
 本案につきましては、審議の結果、昨二十二日質疑を終了し、採決を行ないましたところ、全会一致をもって原案の通り可決となりました。
 次に、揮発油税法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、道路整備計画に対する所要財源確保の必要性に顧み、揮発油税の増収をはかるため改正をしようとするものであります。
 すなわち、揮発油税の税率を、一キロリットルにつき、現行の一万九千二百円から二千九百円引き上げて二万二千百円とすることとしております。なお、税率引上げに伴いまして、昭和三十六年四月一日現在に製造場及び保税地域以外の場所で、合計五キロリットル以上の揮発油を所持する製造者または販売業者に対し手持品課税を行うこととしております。この改正により、初年度約百五十四億円の増収を見込んでおります。
 次に、地方道路税法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、揮発油税の税率引き上げと同様、道路整備のための地方財源確保の必要性に顧み、税率を一キロリットルにつき現行の三千五百円から五百円引き上げて四千円とするとともに、地方道路税及び揮発油税の配分率等を改正しようとするものであります。
 この改正により、初年度約二十六億円の増収を見込んでおります。
 以上二法律案について審議の結果、本日質疑を終了し、直ちに討論に入りましたところ、日本社会党を代表して武藤委員より、反対の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決いたしましたところ、いずれも起立多数をもって原案の通り可決いたしました。
 次に、物品税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案による改正の第一点は、小型乗用自動車の範囲の拡張であります。すなわち、現行では、輪距が二百五十四センチメートル以下で、かつ、気筒容積が千五百立方センチメートル以下の乗用車については、これを小型自動車として一五%の税率を適用しておりますが、最近他の法令で小型自動車の範囲が拡張されたこと等に顧み、物品税においても、この範囲について、輪距を二百七十センチメートル以下、気筒容積を二千立方センチメートル以下まで引き上げるとともに、新たに、幅についても、百七十センチメートル以下という制限を設けようとするものであります。
 次に、第二点は、高級乗用自動車の範囲の改正であります。現在、気筒容積が四千立方センチメートルをこえるものにつきましては、これを高級車として五〇%の税率により課税しておりますが、最近の高級車は、その性能が向上してきたことなどを考慮いたしまして、気筒容積三千立方センチメートルをこえるものにつきましても、これを高級乗用自動車の範囲に含めることに改めようとするものであります。
 次に、映画用カラー・フィルムにつきましては、本年三月末日まで、基本税率の三〇%を暫定的に一〇%に軽減する措置が講ぜられておりますが、この軽減措置をさらに一年間延長しようとするものであります。
 本案は、審議の結果、各派共同提案による修正案が提出されました。
 その修正案の内容について申し上げますと昨年末の外貨割当によって輸入される観光及び報道用の自動車のうち、大部分が本月末までに引き取られることとなっておりますところ、一部のものが海難等の事情によって四月及び五月に輸入される予定になっておりますので、このような事情等を考慮いたしまして、税率の引き上げについて負担の激変緩和をはかるため、その施行の期日を六月一日に延期しようとするものであります。
 この修正案につきましては、国会法第五十七条の三の規定により、内閣に対して意見を求めましたところ、政府においては異存ない旨の意見が開陳せられました。
 次いで、修正案並びに修正部分を除く原案について、それぞれ採決いたしましたところ、いずれも全会一致をもって可決され、本案は修正議決いたしました。
 なお、本案に対しましては、全会一致をもって附帯決議を付すべきものと決しました。
 附帯決議の内容は、次の通りであります。すなわち、
  政府は、昭和三十七年度において、間接税減税の一環として物品税の減税を断行することとし、右改正に際しては、課税物件及び課税標準等に関し租税法定主義を貫徹し、法体系を整備すべきである。というのであります。
 なお、これに対して、政府側より、十分その趣旨を尊重して検討する旨の意見の開陳がなされました。
 最後に、郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 御承知の通り、郵便貯金特別会計は、郵便貯金事業の健全な経営をはかるとともに、その経理を明確にするため、昭和二十六年度に設置されたものでありますが、この会計は、発足以来、巨額の赤字を生ずることとなりましたので、臨時措置として、当分の間、この会計の歳入が不足するときは、その不足を補てんするため、一般会計から繰入金をすることができることとし、また、二十九年度からは、別途、資金運用部からも同様の繰入金をすることができることとされたのであります。従いまして、従来から、この会計の赤字処理の問題は重要課題とされてきたところでありますが、今回、別途今国会に提出いたされました資金運用部資金法の一部を改正する法律案によりまして、郵便貯金の長期預託金については特別の利子が付されることとなり、これらの措置等によりまして、郵便貯金特別会計においてもその経理内容の改善がはかられることとなりましたので、この際、右の一般会計及び資金運用部特別会計からの赤字繰り入れ措置を廃止するとともに、あわせて、過去の赤字繰入金約四百九十三億円につきましては今後の郵便貯金事業の経営の健全性の維持に資するため、これが一般会計への返済義務を免除することとしようというのが、本改正案の内容であります。
 本案につきましては、審議の結果、本二十三日質疑を終了し、採決いたしましたところ、全会一致をもって原案の通り可決となりました。以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#25
○議長(清瀬一郎君) ただいま議題となっております五案のうちで、揮発油税法の一部を改正する法律案及び地方道路税法の一部を改正する法律案の両案については、討論の通告がございまするから、これを許します。広瀬秀吉君。
  〔広瀬秀吉君登壇〕
#26
○広瀬秀吉君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました五法案のうち、揮発油税法の一部を改正する法律案並びに地方道路税法の一部を改正する法律案に対しまして、反対討論を行ないたいと存じます。(拍手)
 政府が今回行なわんとする法改正は、新道路整備五カ年計画に要する二兆一千億円の財源を充実するために、現行揮発油税に対しまして、一キロリットル当たり二千九百円、地方道路税において同じく五百円、合計三千四百円の増税を行なおうとするものであります。
 私は、これに対し、次の諸点を指摘いたしまして、この不当な法改正に反対をいたすものであります。(拍手)
 まず、第一に、今回政府が行なわんとする揮発油税、地方道路税に対する一キロリットル当たり三千四百円、総額で百八十億円に上る増税は、完全に政府並びに自民党の公約違反であることを指摘いたさなければなりません。(拍手)われわれ国民は、政府が一千億円以上の減税を公約したことは、はっきり記憶いたしております。しかしながら、かって増税を行なうということを聞いたことはないのであります。池田総理は、本国会における施政方針演説の中で、政治の姿勢を正すと述べられましたが、その根本は、うそをつかない政治を行なうことでなければなりません。しかるに、その舌の根のかわかないうちに、うそをつかないはずの総理がうそをついたことになるのであって、まことに遺憾のきわみと申さなければなりません。(拍手)かくして、一千億以上の減税公約は、いつの間にか実質わずかに六百二十一億円の減税と、しりつぼみをいたして参り、一方において、三十五年度の税の自然増収は四千一百億をこえ、国民は、減税を喜ぶどころか、自然増収という名の徴税攻勢におそれおののいているのであります。そればかりではありません。本日も論議になっております国鉄運賃の値上げによって、四百八十六億の増税にひとしい問題が出て参りますし、その他、各種の値上げが多いのであります。今回の揮発油税の百八十億増税は、まさに、国民の減税期待を踏みにじった、不当、不公正の措置といわねばならないのであります。
 第二に、今次増税の前提をなす新道路整備五カ年計画ないし十カ年計画は、わが国産業経済の構造、産業の地域分布、人口分布などの総合的視野のもとに、さらには、計画に見合う建設業界の能力、動員可能の労働力、必要資材の供給力、土地取得の可能性等を勘案した綿密周到な科学的、合理的なものではなくて、圧力団体の予算ぶんどり的要素が目立つのであって、はたして実行可能な計画であるかどうか、まことに疑わしいのであります。かかる不安定、無定見な道路整備計画をもとにいたしまして、きわめて大幅なガソリン税の増税による財源を投入しようとするのでありまして、この面からも、国民大衆と納税者の納得を得られるものではありません。
 ちなみに、昭和三十三年度を初年度とする一兆円規模の五カ年計画は、その進捗状況において、今日までの三カ年でようやく五〇%程度にすぎないのであります。一兆円の規模ですら予定を完遂できなかったのに、二倍以上の二兆一千億をどうして遂行できるか、疑いなきを得ないのであります。結局するところ、いろいろな障害によって工事は進まず、国民の血税だけが乱費される結果に陥ることを心からおそれるのであります。(拍手)
 第三に、今回の揮発油税は、租税の原則をあまりにも無視したものである点を指摘しなければなりません。すなわち、租税は、担税力に見合うものであること、公平であること、この原則が要求されるのでありますが、今回の増税は、このいずれをも踏みにじっておるのであります。
 ガソリン税増徴の近年の推移を見ますと、この十年間にちょうど二倍になり、今次引き上げが行なわれるとするならば二・四倍になるのでありまして、池田内閣は、まさに、所得倍増どころか、もはや運賃値上げ、郵便料金値上げ、電気料金値上げ等、物価倍増内閣となり下がろうといたしておりますが、今回のガソリン税値上げを通じて、今や、さらに税金倍増内閣にならんといたしておるのであります。(拍手)政府は、国民所得に対するガソリン税負担率は、今回の一五%引き上げを見込んでも諸外国とおおむね同様であり、決して高くない、と強弁をいたしております。しかしながら、これは国民所得の水準を無視した数字の魔術であります。今日、ガソリン税の販売価格中に占める割合は、現行でも五一%であります。消費税中、たばこに対する税金に次いで二番目の高税率であることを、この際申し上げなければなりません。
 また、国民一人当たり所得に対するキロリットル当たりのガソリン税額は、日本では、国民所得一人当たり九万円に対して二万二千七百円、米国では、七十五万円に対して一万四千四百円、英国では三十五万円に対して一万三千三百円、フランスでは、三十一万円に対して五万二千六百五十円、西ドイツでは、約二十六万円に対して二万五百円、イタリアでは、十四万六千円の所得に対して六万三千七百五十円でありまして、これを日本の国民一人当たりの所得に調整をいたしまして比較をいたしますと、日本の現行ガソリン税二万二千七百円に対し、米国はわずかに千七百四十円、英国は三千四百五十円、フランスは一万五千六百七十円、西ドイツ七千二百三十円、イタリア三万九千六百円でございまして、イタリアを除く諸国のいずれに比較いたしましても、きわめて高額であるのであります。言いかえれば、欧米諸国の場合は、その高いガソリン価格に示されるように、ガソリンの購買力においても、課税の負担力においても、日本にまさっているのでありまして、それとの単純比較を出しましてこの増税を理由づけようとするのはまさにナンセンスであります。
 さらに、より一そう問題なのは、日本では、ガソリン税を負担するものが、今日の情勢、特に重油高のガソリン安という石油価格体系を調整する必要があるといわれる石油業界が、その増税を吸収することは困難であって、従って、その大部分は自動車所有者が負担することとなるでありましょう。そうだとすれば、担税力のある自家用乗用車を持つ者は全自動車数のわずかに一一%、そのガソリン消費量も一四%にすぎない、そういうわが国の現状では、運送業者を初め、砂利屋さんであるとか、魚屋さん、八百屋さん、薪炭屋さんなどの中小企業者、あるいは農林漁業者などの所有する三輪車であるとか、中小型トラック、オートバイ、これらの数はまさに全自動車数の八六%になるのでありますが、それらの所有者がガソリン消費量の六〇%以上を占めておるのでありますから、今次増税は、この担税力のない人たちが大部分これを負担することとなり、耐えがたい重税として大きな負担となることは明らかであります。しかも、これら中小企業、農林漁業者の大部分は、税制改正による一般減税に浴することの少ない人々であります。このことを考え合わせるならば、ガソリン税の増税は、まさに中小企業、農民の血と汗の収奪であり、このガソリン税をもってすべての人が利益を受ける道路整備の主要財源とすることは、ガソリン税総額の六〇%以上を負担する中小企業者や農民の犠牲において日本の道路が整備されるということを意味するのであります。われわれが、道路整備に対する財源は、ガソリン税にその大部分を求めるのでなくて、一般財源の投入割合を大幅にふやし、ガソリン税引き上げを取りやめることを要求するゆえんも、ここにあるのであります。かくのごとくして、今や、中小企業は、ガソリンを燃やすのではなくして、ガソリン税を燃やして毎日営業しておる、このような怨嗟の声がちまたに広がりつつあるのであります。
 さらに問題なのは、ガソリン税は道路整備の目的税だといわれておりまするけれども、農民がたんぼの中あるいは畑の中で使用するトラクターや動力耕転機その他の動力農機具、こういうものに使用するガソリンにまで一律平等にかくのごとき高税率のガソリン税が増徴されることは、断じて納得し得ないところであります。(拍手)さらに、農業の近代化、機械化、このようなことを促進しようとする政府の施策とも全く逆行し、その大きな阻害条件となるのでありまして、このガソリン税増税は、まことに弱い者いじめの重税であるといわなければならないのであります。
 かつて、昭和三十四年度ガソリン税増徴案が出された際、自民党の衆参両院有志議員百五十四名は、連名をもって、揮発油、軽油引取税増徴に対する大蔵省内示は、道路整備に関する財源を他に求むる考慮を払わずして、過酷に過ぎ、業界負担能力の限度を越えるものと認められる、よって、政府の善処を要望する旨の決議を行なって、関係各大臣、衆議院議長等に要望書を提出したのであります。このことを私は今思い起こすのであります。正しく、冷静に、そうして、責任を持って事の本質を見きわめようとする者は、すべて、かくのごとく、ガソリン税の増徴はすでに昭和三十四年度の増税の際において限度に達したと断定し、その不当、不公平を戒めたのであります。しかるに、国民と関係業者のこぞっての反対を押し切って、今回一五%ないし二〇%の値上げを行なうことは断じて認め得ないばかりではなく、税の負担原則を踏みにじる非民主的暴挙といわなければならぬのであります。
 第四に、今次増税が、相次ぐ公共料金引き上げ、物価値上げムードの中で強行された点を指摘し、このことがバス、トラック、ハイヤー、タクシー等の運賃引き上げを誘発いたしまして、物価の値上げの引き金となるであろうことを、真剣に警告せざるを得ないのであります。(拍手)政府は、増税分は経済成長に見合う企業の伸びによって吸収され、運賃値上げに影響なし、と言っているけれども、今日まで、ガソリン税の大幅引き上げにもかかわらず、運賃を上げずに、企業努力と運輸労働者の労働強化、低賃金、副利厚生の切り下げなどにしわ寄せしながら切り抜けて参った関係業界は、今度こそ運賃値上げの絶好のチャンスだとして、今や、強力なかまえをもって、運賃値上げの運動を猛然と開始しようとしているのであります。すでに、バス業者の団体である日乗協の伊能会長は、ガソリン税値上げと引きかえに運賃値上げを政府自民党が暗黙のうちに認めているのだということを理事会に報告をいたしまして、今や、あげて、七%ないし八%の運賃値上げ要求を一斉に出そうとしておる情勢にあります。このことは政府自民党の底意を物語るものでありますし、また、昨日の大蔵委員会における運輸大臣の答弁は、さらにこのことを明らかにいたしておるのでありまして、値上げムードが静まった時期を見て値上げをいたしますということが、はっきり語られておるのであります。国鉄の運賃値上げに引き続いて、その他の運輸機関の運賃値上げは案外に早く認めざるを得ないことになるであろうということをおそれるものであります。かりに、当面は値上げのストップを強制的に行ないましても、運輸労働者の過酷な労働条件の改善は喫緊の必要事であります。過当競争と、長時間、低賃金労働によるトラックや砂利トラック、ダンプカーの相次ぐ大事故の発生を防ぐことも、まさに放置し得ない社会的大問題である以上、ガソリン税の増税の犠牲を押しつけておきながら、このような運輸労働者、運輸業界等の最低線の要求を押えることは至難のことだと存ずるのであります。しかも、揮発油、軽油を使用する自動車による物資輸送量というものは全輸送量の七四%に達するのでありまして、従って、これに対するガソリン税、軽油引取税一五%、二〇%の大幅な増税は、石油やガソリンのメーカー、販売業者段階での吸収が今日不可能に近い状態であって、おそらく、増税分は、ガソリン販売価格の引き上げ、運賃値上げ、商品への転嫁が行なわれることは必然であります。
 かくして、今次増税が及ぼす影響は、国鉄運賃引き上げにまさる物価値上げへの影響が推定されるのであります。物価値上げへの影響をおそれて、口先だけの物価値上げストップ措置にもかかわらず、次々と物価は値上がりしようといたし、国民消費者大衆の生活を圧迫していることは、厳然たる事実であります。(拍手)つい最近において某新聞社が行なった世論調査は、池田内閣の支持が五一%から三八%に下がったことを発表いたしました。しかも、その原因は、公約を裏切って次々に公共料金、物価の値上げを行なったことに対する、国民の生活に根ざす反撃であるのであります。政府の真剣な反省と、今次増税案の撤回を求むるゆえんであります。
 第五に、新道路整備が、五カ年計画で二兆一千億という超大型のマンモス化した今日、財源の九割以上を揮発油税、軽油引取税に依存することは、さきに申し上げましたごとく、中小企業がその六割以上を負担することから見ても、担税力はすでに限界に達し、納得することはできないのであります。道路がよくなることによる受益者は、これら中小企業に属する自動車所有者ばかりではありません。国民すべてが受益者なのであって、特に、大企業大産業の受益率は、はるかに多いのであります。しかも、長き将来にわたり、貴重な国家的資産として残るものであるから、現在の国民の負担ばかりでなく、将来の国民にもその負担を公平に分配する必要があろうと思います。従って、道路整備の主要財源を直接的受益者や特定産業のみが負担するガソリン税に求めるあり方から、全産業的国家全体の事業として、一般財源を大幅に増額するのでなければ、税負担の公平と受益の公平は期せられないのであります。さらに、道路は後代の国民にとって大きな資産であることにかんがみまして、この際、ガソリン税収の伸びを償還財産とする道路公債の発行にも新財源を求めるべきであります。これらに財源を求めるとともに、今日、大法人、大企業に集中的に片寄った減税利益を与えているところの租税特別措置法を大幅に整理縮小することによっても、ガソリン税を増税せずして道路整備の財源を充実することは可能なのであります。
 以上、私は、ガソリン税増税案に対する幾つかの欠陥を指摘し、反対理由を申し述べて参りました。これを要するに、今回のガソリン税増税は、関係企業、なかんずく、中小企業者の担税力の限界を越える不当なものであること、国民経済、全産業のすべてに利益をもたらす道路整備の主財源としてのガソリン税は、現在の自動車所有者、特定産業のみに課する不公平なものであること、特に、農業用ガソリンに対する増税は、まさに筋違いであること、物価値上げ、運賃値上げの大きな原因となること、道路整備の財源充実は一般財源の投入、道路公債発行、租税特別措置整理等を断行して求めるべきこと、何よりも国民の期待を裏切った公約違反の増税である点を指摘した次第であります。
 今からでもおそくありません。政府は、よろしく、国民の希求するところに従って、すみやかにガソリン税の増税を取りやめ、公約は必ず守るという政治道義の最低線だけは池田内閣も守ったという実績を示して、国民の政治不信を一掃されることを強く要望いたしまして、代表討論を終わる次第であります。(拍手)
#27
○議長(清瀬一郎君) これにて討論は終局いたしました。
 よって、これより採決に入ります。
 ただいま議題となっておりまする諸案のうち、まず、日程第四、すなわち、港湾整備特別会計法案と、物品税法等の一部を改正する法律案の二案を一括して採決いたします。
 日程第四の委員長の報告は可決でございます。物品税法等の一部を改正する法律案の委員長の報告は修正でございます。両案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#28
○議長(清瀬一郎君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告の通り決しました。
 次に、揮発油税法の一部を改正する法律案芝地方道路税法の一部を改正する法律案の二案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#29
○議長(清瀬一郎君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告の通り可決いたしました。
 終わりに、郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第五 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件
#31
○議長(清瀬一郎君) 日程第五、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件を議題といたします。
    ―――――――――――――
#32
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。逓信委員長山手滿男君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔山手滿男君登壇〕
#33
○山手滿男君 ただいま議題となりました、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件に関して、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本議案は、日本放送協会の昭和三十六年度収支予算、事業計画及び資金計画につき国会の承認を求めるために、去る三月九日、内閣より提出されたものであります。
 議案の内容を概略御説明申し上げますと、昭和三十六年度における事業計画は、昭和三十三年度を起点とする放送事業五カ年計画の一環としてその早期達成を期し、計画の重点を、ラジオ放送における難聴地域の解消、混信の防遏、老朽設備の改善、テレビジョン放送における総合、教育両放送網の早期完成、ラジオ及びテレビ番組の刷新、拡充、国際放送の拡充、受信料免除範囲の拡大、集金制度の合理化等、受信者対策の強化、技術、番組両分野における研究の推進等に置いております。
 次に、収支予算におきましては、収入支出ともに総額四百五十六億八千五百六万円を予定しておりますが、これを前年度に比較すれば、収支ともに八一十三億八千六百十三万七千円の増加となっております。なお、受信料については、前年度と同額の、ラジオ月額八十五円、テレビ月額三百円といたしております。
 次に、資金計画は、収支予算及び事業計画に照応する資金の出入に関する計画であります。右の収支予算等について、郵政大臣は、これをおおむね妥当なものと認める旨の意見書を付しております。
 以上が本議案の内容でありますが、逓信委員会におきましては、三月九日本案の付託を受け、翌十日以降数次にわたって会議を開き、政府当局の説明を聴取し、質疑を行なったほか、特に参考人として日本放送協会の会長、副会長及び理事の出席を求め、慎重審議を重ねたのでありますが、質疑応答の詳細については、すべて委員会議録によって御承知願いたいと思います。
 かくして、委員会は三月二十二日質疑を終了し、引き続き討論を行なったのでありますが、その際、自由民主党を代表して秋田大助君、日本社会党を代表して森本靖君、民主社会党を代表して受田新吉君は、いずれも本案に賛成、日本共産党を代表して谷口善太郎君は反対の意見を述べられ、次いで採決の結果、多数をもって本議案はこれに承認を与うべきものと議決をした次第であります。
 なお委員会は、委員大上司君の動議により、本件審査の過程における論議の動向に照らし、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党共同提案にかかる次の附帯決議を全会一致をもって議決いたしたのであります。
    附帯決議
  政府並びに日本放送協会当局は、次に掲げる事項の達成に努むべきである。
 一、最近におけるテレビジョン並びにラジオ受信契約数の変動にかんがみ、速やかに、現行受信料制度及び受信料の額につき再検討を遂げ、来年度以降、適正な受信料制度の確立を期すること。
 二、速やかに、テレビジョン及びラジオの難視聴地域の解消を図り、公共放送全国普及の実を挙げること。
 三、経営の改善、経費の節減を図り、協会従業員の待遇の刷新に努めること。
  右決議する
 これをもって報告を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#34
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本件は委員長報告の通り承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#35
○議長(清瀬一郎君) 起立多数によって、本件は委員長報告の通り承認するに決しました。
     ――――◇―――――
 開拓融資保証法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#36
○田邉國男君 議事日程の追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、開拓融資保証法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#37
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 開拓融資保証法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#39
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。農林水産委員会理事秋山利恭君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔秋山利恭君登壇〕
#40
○秋山利恭君 ただいま議題となりました、内閣提出、開拓融資保証法の一部を改正する法律案について、農林水産委員会における審査の経過及び結果について御報告いたします。
 政府は、開拓者が必要とする肥料、中小家畜、飼料等の購入のための中短期営農資金の融通を円滑ならしめるため、昭和三十五年度までに、中央開拓融資保証協会に対して四億九千万円の出資をして参ったのであります。しかしながら、その後における開拓者のこれら資金の需要はますます増大しいる実情にかんがみまして、昭和三十六年度においても、一般会計からさらに五千万円の追加出資を行ない、その出資金を五億四千万円にしようとするものであります。
 本案は、二月二十八日付託され、三月二日提案理由の説明を聴取し、三月二十二日及び二十三日質疑を行ない、二十三日質疑を終了し、討論を省略して採決いたしましたところ、全員一致をもって原案の通り可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対しましては、開拓金融制度全般にわたる抜本対策の確立、開拓者の政府資金以外の負債償還条件の緩和、開拓融資保証制度の拡充強化等をはかる趣旨の附帯決議が付された次第であります。
 以上をもって報告を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#41
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第一 警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案(地方行政委員長提出)
#43
○議長(清瀬一郎君) この際、さきにあと回しといたしました本日の日程第一に入ります。
 日程第一は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。
 日程第一、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#45
○議長(清瀬一郎君) 提出者の趣旨弁明を許します。地方行政委員長濱田幸雄君。
  〔濱田幸雄君登壇〕
#46
○濱田幸雄君 ただいま議題となりました、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党の合意に基づき成案を得、国会法第五十条の二の規定により、地方行政委員会の提出にかかる法律案として提出せられたものであります。
 以下、その提案の理由並びに内容の概要について御説明申し上げます。
 御承知のごとく、現行の警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律におきまして、その対象となります者は、第一に、職務執行中の警察官に協力援助したため災害を受けた者、第二に、警察官がその現場にいな
 い場合において、職務によらないで、みずから殺人、傷害等の現行犯人の逮捕または被害者の救助に当たったため災害を受けた者に限られております。ところが、他の法律の場合におきましては、広く犯罪に関係のない火災とか海難等に際し、消防吏員及び団員や海上保安官がいない場合でも、職務によらないで人命救助に挺身したため災害を受けた場合におきましては、それぞれ法の定めるところにより公的な救済措置が講ぜられておる実情であります。
 そこで、今回本法を改正して、水難等の変事に際し、警察官がいない場合でも、職務によらないで人命救助に当たった者がそのため災害を受けたときには、本人及びその遺族に対し必要と認められる給付を行ない、とのような勇敢な行為に対する公的な救済手段を確立しようとする次第であります。との法案が成立することにより、人命救助に関してのこれまでの盲点が克服され、今後は、この種事案の発生について全面的に救済手段が講ぜられることとなるわけであります。以上がこの法律案を提出する理由であります。
 次に、本案の内容について申し上げます。
 第一は、警察官がいない場合でも、水難、山岳遭難、交通事故その他の変事に際し、職務によらないで、みずから危難を顧みず人命の救助に当たったため災害を受けた者に対しては、給付を行なうことができるようにしたことであります。
 第二は、国家公務員災害補償法の一部改正に対応して、給付の種類の打ち切り給付を廃止し、疾病の継続する限り療養給付を行なえるように改善したことであります。
 右のほか、との法律の施行の日を公布の日からとしております。
 本案施行に要する経費の総額は約三百万円の見込みでありまして、国はその半額に相当する約百五十万円を都道府県警察に対する国の補助金として予算に計上しておりますが、政府は、この点について了承するとともに、本案の成立に賛成の意を表しております。
 なお、本案立案の過程におきまして、委員より、現行の給付基礎額を引き上げるべきではないか、また、政令における給付対象の排除の規定については再検討を加えるべき点があるのではないかとの意見が述べられたのでありまして、政府が政令の改正を行なわれるにあたっては、本法の立法趣旨にもかんがみ、これらの諸点について善処せられんことを要望いたします。本法は、昭和二十七年、第十三回国会において、議員立法をもって制定され、その後、昭和三十四年の第三十一回国会におきましても衆議院地方行政委員会提案の法律案としてその一部改正が行なわれた経過にかんがみ、今回の改正もまた委員会提案といたした次第であります。
 以上が本案提案の理由及びその内容の概要であります。すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#47
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#49
○議長(清瀬一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時五十七分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        労 働 大 臣 石田 博英君
        自 治 大 臣 安井  謙君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  大久保武雄君
        文部政務次官  纐纈 彌三君
        農林政務次官  井原 岸高君
        郵政政務次官  森山 欽司君
ソース: 国立国会図書館
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