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1960/04/29 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第36号
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1960/04/29 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第36号

#1
第038回国会 本会議 第36号
昭和三十六年四月二十九日(土曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程第二十九号
  昭和三十六年四月二十九日
   午後一時開議
 第一 農業基本法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 農業基本法案(内閣提出)
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
  参議院回付)
   午後一時四十五分開議
#2
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 農業基本法案(内閣提出)
#3
○議長(清瀬一郎君) 日程第一、農業基本法案を議題といたします。(拍手)
#4
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。農林水産委員会理事小山長規君。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔小山長規君登壇〕
#5
○小山長規君 ただいま議題となりました、内閣提出、農業基本法案について、農林水産委員会における審査の大要をきわめて簡単に御報告申し上げます。
 本案は、わが農業が、内外の変転する諸情勢のもとに、いわゆる曲がりかどに差しかかっているという事情を背景とし、成長経済に即応して、他産業におくれをとらないよう生産性の向上を期するとともに、農業従事者が他産業従事者と均衡する生活を営むことができるよう諸般の政策を強力に展開すべく、国の農業に関する政策の目標を設定することを目的として提出せられた、いわば農業の憲章とも称すべきものであります。
 本案とほぼ時を同じゅういたしまして、日本社会党からも同名の法律案が提出せられましたので、二月二十三日、本会議においてそれぞれ趣旨の説明を聞き、また、質疑を行ないました後、委員会といたしましても、本案がわが農業の将来を左右する重要法案である事実にかんがみ、その審議にあたっては、しばしば池田総理の御出席をもわずらわし、前後十二回の委員会を開催するとともに、中央、地方において公聴会または調査会を開いて五十数名に達する学識経験者の意見を聴取する等、きわめて慎重を期し、二カ月有半にわたり異常な努力を傾注して参ったのであります。この間要しました審議時間は、公聴会を含み六十数時間に上っております。
 よって、四月二十七日、藤田委員の動議により質疑を打ち切り、引き続き採決を行ないましたところ、本案はこれを多数をもって可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○議長(清瀬一郎君) 討論の通告がございます。順次これを許します。玉置一徳君。(拍手)
  〔玉置一徳君登壇〕
#7
○玉置一徳君 私は、民主社会党を代表いたしまして、政府提案にかかる農業基本法案に対し、反対の討論を行なうものであります。(拍手)
 御承知の通り、近年のわが国工業界の異常な成長ぶりは、内部に幾多の問題をはらんでおるとは申しながら、一応目ざましい勢いであります。しかしながら、これに伴いまして、都市労働者と農業従事者との所得格差、都市と農村の生活水準の差はますます拡大され、年々四十万人に上る農業人口の減少を見つつある現状であります。このままで推移せんか、わが国農業の前途はまことに暗たんたるものがあるのであります。ここにおいてか、政府は、わが国農業の近代化を推進し、その生産性を高めて、ますます増大する農業従事者と他産業の従事者との所得格差をなくし、都市と農村の生活水準を均衡せしめるために、日本農民の期待のうちに、二カ年にわたる基本問題調査会の審議を経、さらに、その土に自民党農林漁業基本政策調査会で仕上げをされ、本年二月下旬、本国会に提案を見だのであります。
 なるほど、本法案は、前文において、国民経済の中で果たして参りました日本農業の歴史的な役割、その使命をうたい、農業と他産業との格差の是正、生活水準の均衡をはかる上に必要な農業の近代化、農業基盤の整備、農業構造の近代化等、必要なる施策を講ずることを約束し、これが予算の計上を政府に義務づける等、いわれるごとく、日本農政史上画期的な法案であることは事実でありまして、その意味におきまして、これが労作に努力された数々の方々には敬意を表するにやぶさかではございません。
 しかしながら、冒頭にも述べました通り、本基本法が、現在でも工業従事者に対し、すでに三対一の所得格差を有し、さらに年々拡大する成長率にひけ目を持っておる日本農業をして、まず、年々の成長率で工業部面に追いつき、その上、現在の格差を埋めて、文字通りその他の産業の生活水準と均衡させることは、難事中の難事で、並み大ていのことではなく、よほどの覚悟と決意がなければなりません。それは、工業界の成長と発展におんぶしてもらい、人口削減の農業構造近代化であってはならず、また、食管法のがれの選択的拡大生産であってもなりません。農家の八割が望んでおる基本法は、首切りなどを強制しないで他産業並みの所得が確保されるような内容の基本法でなければならないのであります。この点、前文の農民の使命の項が、いきさか、ひっかかりを感ずるのであります。つまり、逆説的に申し上げれば、経済文化の発展につれても、農民は幾多の困難に耐えて勤勉であらねばならない、としているようにもとれるのであります。こういう前提では、せっかくの制約条件の補正にも、旧態依然たる、生かさず殺さずの思想が、具体的な施策展開の道程で発生してくる危険を感ずるのは当然でありましょう。さらに、この思想が、構造改善の章で特に家族経営の発展に力を入れ、協業化の助長という難解な新語の発明につながるものであります。
 政府は、すでに全国各地の農業先進地にほうはいとして芽ばえつつある篤農青年による農業法人、農業共同化等の自然発生的な農業の新しい息吹に故意に目をおおわんとしているといわざるを得ないのであります。このことは、最近の工業の成長に伴う農家人口の年々の著しい減少に着目し、この際、日本農業の、世界に類例を見ない就業人口の過大を直そうとする意図であることはわかりますけれども、統計によりますと、年々農業人口は四十万に上る減少は示しておりますものの、その割合に、農家戸数は微々たる減少を示すのみであります。十年先、二十年先の将来はいざ知らず、当分の間、政府のいう二町五反歩標準自立経営農家の育成はおろか、二町歩、一町五反歩の農家の育成すら、なかなか容易なわざではありません。少なくとも、ここ当分の間は、政府のいう標準自立経営農家の育成は、現実的にははなはだ困難であって、当面の日本農業を根本的に解決して近代化しようとする農業基本法としては、その最も重要なる部分において完全にデッド・ロックに乗り上げるおそれがあるわけであります。また、たとえ近い将来にそのことを解決し得たと仮定いたしましても、そのことは、政府は六百万農家の二割を育成し、自余の兼業農家を初めとする零細農家の離農を期待していることとなり、これを、世間では、農民六割切り捨て、あるいは首切り論と、あしざまに酷評するのだと思われます。かく申しましても、私たち民社党は、農村の現実と農民感情を無視して、今直ちに農民に共同化をしいたり、あるいは所有権の共同化を強制しようとするものではありません。(拍手)私たちは、専業農家が自立経営の規模にまで達し得るよう育成され、強化されることを望みながら、資本主義社会における大規模経営の優位性、すなわち、労働生産性の向上確立のため、自立経営にまで到達している農家も、それにまで達していない、いわゆる中農あるいは零細農家及び兼業農家をも含めて、一部共同から入って漸次高度の共同にまで推し進めていくことによって、経営単位の拡大と生産性の向上をねらうというのであり、このことは、必然的に農家の意識を高め、家族関係の近代化を含む地域社会の民主化にも作用していき、自然に日本農業の近代化を促進し、社会化の基礎条件を整備するのであって、所得の向上と生活水準の均衡に到達する最も近道と信ずるものであります。
 政府案が、自立経営農家育成に目をとらわれて、少なくとも、ここ十年間は、まず大きな変化なしで存続するであろう農家の八割以上にも及ぶ兼業農家、零細農家に対する施策を十分に盛り込んでいない点は、本法案の重大なる欠陥であって、全国の農民が、ことに農村青年諸君が、基本法の国会提案以来、不必要な不安にかられているのも、このゆえんであります。政府が、真に日本農業を近代化し、その目的にいうごとく、農家の所得を向上して、すみやかに生活水準の均衡をはからんとする覚悟があるのならば、まず、日本農業近代化の第一前提である農業基盤の整備を国の責任をもって完遂しなければならないのであります。
 すなわち、私たち民社党の農業基本法の提案に際し、天田勝正参議院議員が提案理由にも申し述べました通り、日本の産業界の発展、ことに、近年隆々たる成長を示しています工業は、明治の当初、官営工場から始まり、政府の厚い庇護を受けて成長し、民間に払い下げられその後、今日に至るまで非常な援助のもとに成長して参りましたもので、いずれも明治政府の地主に対する地租、それはまた、世界に類例のない小作料となって、農民を搾取して今日に至ったのであります。先般、九州博多における公聴会の自民党推薦の公述人からも要望がありましたが、ここ最近五カ年間で、重要産業に与えられた政府の援助だけでも二千数百億円に及んでいる、と述べております。農民には、やみ米百円のときに三十円のマル公で供出させ、国民食糧を確保してきたのであります。ここまで立ちおくれました日本農業の責任は問いませんが、この旧態依然たる日本農業を、一挙に近代農業に転換して、大型トラクターのごとき近代機械と近代技術を導入してその生産性を高めるのには、何をおいても、その圃場を大規模化する区画整理に伴う大規模な基盤整備をしなければなりません。しかも、これは、現在実施されているような補助率であったり、規模であるようなことでは、日本農業の近代化は木によって魚を求めるよりもより困難なことだと言えましょう。本国会提出の建設予算において、二兆数千億に上る道路五カ年計画予算を計上せられました自民党政府であります。この点、本日までの委員会における審議に明らかにされているところでは全く不十分であり、不満足といわざるを得ません。国の責任において、十カ年計画でもって全国の土地改良の可能地の整備を完遂されるごとく、政府の奮起を望んでやまない次第であります。
 なお、これに関連いたしまして、林野、開墾、干拓を含めまして、土地造成の積極的な意欲が政府案並びにその答弁に見受けられないのでありますが、年々住宅地、工場用地に減少をしていく日本農業の農地を考えるとき、政府の積極的な施策を望んでやまない次第であります。かくして、初めて、近代農業も可能であり、土地の集団化も、交換分合も可能となるばかりでなく、数町歩に及ぶ大圃場の上に、自立経営農家も、しからざる専業農家、兼業農家も、経営単位を拡大し得て、協業も共同もひとりでに行なわれ、それぞれが所得の向上を期し得るとともに、農村の老人、婦人の労働も軽減することができるのでありましょう。
 次に、政府案におきましては、従来の米麦作中心の日本農業を転換して、需要の比較的増大を見込まれる成長財たる果樹や酪農生産に切り変えようというのでありまして、いわゆる選択的拡大生産という新語を造成されたのであります。また、このために長期にわたる需給の見通しを公表するというのでありますが、先般の地方公聴会の公述人の陳述に見ましても、何らの計画性のない選択的拡大については、一般農民も過剰生産の混乱という不安を感じており、これは、どの辺で価格を支持するのか明らかでない価格政策の不明確さとあわせて、豊作貧乏に対する何らの補償もないのと相伴いまして、はたしてこのままで農民が政府のいう選択的拡大についてくるかどうか、はなはだ疑わしいといわざるを得ないのであります。
 私たち民社党といたしましては、主要なる成長農産物については、予示価格制度を設ける等の支持価格政策を明らかにし、作付、出荷等、生産、流通についても、地方の特殊性に応じて、地方公共団体や農民団体の協力を得て、これに計画性を持たせ、市場にこれらの団体を参画せしめる等によりまして生産費の補償をなし得るごとく措置することにより、生産の向上を期さねばならないと思うのであります。
 次に、農業近代化についてでありますが、大型の機械を導入し、新時代の技術を取り入れるにいたしましても、莫大な金額を要するほか、果樹、酪農に転換するにも、その資金の調達は容易なことではありません。政府は思い切って財政投融資をする決意が要るわけでありますが、これが利子についても、政府の考えているがごとき、国一分、地方自治体一分、計二分の利子補給によって、七分五厘程度、十カ年間の融資を、農協系統資金三百億円を動員してこれに充てようというがごときは、全く安上がり農政といわざるを得ないのでありまして、このことにつきましては、公聴会における自民党推薦の公述人のことごとくが口をそろえて不満を陳述されているのであります。年成長率二分九厘しか見込み得ない農業に対し、全く採算に合わない投資であって、この点は、全国農民の名において、政府に対し、心より反省を求めたいと思います。すなわち、中小企業に対する五カ年間無利子金融の制度もすでに行なわれているのであり、世界各国の例を見ましても、おおむね三分五厘以下、償還期限も三十年ないし五十年程度が通例であります。自作農創設維持資金についても全く同様のことを言い得るのでありまして、二町五反歩が自立農家の標準だと設定する政府といたしましては、一反歩にも満たない三十万円限度の金融では、全くお話にもならない金額というべきでありましょう。この点、前段の近代化資金と同様の条件で、その貸付限度も、少なくとも二百万ないし三百万程度必要とするのでありまして、これについても、金融制度の強化拡充と、土地価格高騰防止の思い切った政府の措置を要望するものであります。
 最後に、僻地対策でありますが、あるいは離農対策についても、この点、政府案はまことに不徹底で、不満足の意を表明せざるを得ません。僻地につきましては、他のいかなる施策よりも困難なものでありまして、この点、政府案は明確を欠いておるものでありますけれども、よほどの強力な施策を決意しなければ、この基本法は全く僻地には縁のないものになる可能性も考えられるのでありまして、離農対策にいたしましても、生活保障、雇用の保障、あるいは最低賃金制等、社会福祉の完備と相待って、これが施策の遺憾なきを期せられたいのであります。
 以上、要するに、二月下旬国会に提案されました政府提案にかかる農業基本法は、旧態依然たる日本農業を近代化してその生産性を高め、飛躍的な発展を企図する日本農政史上画期的な重要法案でありまして、日本の農民は、ひとしく、国会におけるその審議、その成立を見守っておるのでありますが、以上申し述べました通り、政府案には不明確、不十分な点が少なからず、遺憾ながら、私たち民社党は、この法案に反対せざるを得ないのであります。(拍手)のことは、宣言立法である本法案の性格上、関連法案の制定を待って初めて実効ありというので、これら法案の一日も早く制定せられることを要望される声も数多いのでありますけれども、私たち民社党といたしましては、これが日本農政の将来をトする日本農政の憲法であるがゆえに、ある意味では、党派を越えて、真に日本農民の農業基本法となり、日本農村の繁栄にそのままつながるものでありますことを、本基本法制定の時期をとらえて十分に政府の真意をただし、誤れるものは改めさせ、しかる上に、なるべくすみやかに本案の成立を期し、六百万農民の要望にこたえたいと努力を重ねてきたのでありますが、一昨日来の国会の審議の経過は、この歴史的な法案の審議には全くふさわしからざざるものがあり、この点、国会運営の正常化をモットーとする私たち民社党の最も遺憾とするところでありまして、六百万農民とともに、心より憤りを感ずるものであります。(拍手)かくて、私たちの日本農民のための努力は、はなはだ遺憾ながら水泡に帰することとなると思いますが、この上は、政府におかれては、以上申し述べました諸点につきまして十分御留意の上、関連法を整備されますとともに、本法案もまた、日本農民の声を聞かれまして、なるべくすみやかな機会をとらえて改正される点は改正されることを望んでやみません。(拍手)
 最後に、政府が一大勇猛心を持って、日本農業の発展と日本農民のしあわせのために積極果敢な施策を講ぜられんことを心から期待して、私の反対討論を終わりたいと存じます。(拍手)
#8
○議長(清瀬一郎君) 本名武君。
  〔本名武君登壇〕
#9
○本名武君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました、内閣提出、農業基本法案に賛成の意を表せんとするものであります。(拍手) 政府提出農業基本法案は、その前文に示されている通り、わが国農業に対する現状の認識と、本法制定の目的と方向が正しくうたわれているものと考えるものでありまして、この際、わが国農業の自然的、経済的、社会的制約による不利を補正いたしまして、近代化と合理化をはかって、農業従事者が国民各層と均衡する、健康で文化的な生活を営むことができるようにすることは、わが党の宿願であり、また、すべての農業従事者の強い願望でもありました。しかしながら、農業をめぐる社会的、経済的環境が必ずしも十分に成熟しておらず、特に、過剰人口をかかえるわが国農業は、解決すべき幾多の問題が横たわっておるのであります。しかるに、第二次大戦後における自由主義諸国家は、いずれも、技術革新の進展と民主主義に徹した勤労者の生産意欲の熱意とを背景に、史上かつて見ない急激な産業の発展を遂げつつあり、特に、わが国の経済成長は、世界列国の驚異の的となっているほどであります。かくのごとき経済の飛躍的発展のもとに増大しつつある農業と他産業との格差を是正し、近代化と生産性の向上を期し、農業者の生活水準を引き上げ、他産業従事者のそれと均衡をとらんとする本法の趣旨には、全く同感いたすのでございます。従いまして、本法案は、経済成長の動向に即しつつ、これにわが党の理想と農業者の要望とを織り込んで立法されたものでありまして、観念的、抽象的イデオロギーにとらわれることなく、実情に即した現実主義の立場に立って、農業者の自主性とその創意と工夫とを十分に生かしつつ、国が適正な保護助長の策を施しつつ、円滑かつ急速に目的の達成を期さんとするものでありまして、巷間に意識的に流布された貧農切り捨てなどでは断じてないのでありまして、専業農家も兼業農家もそれぞれその所を得て、経営の自立、安定をはかり、所得の増大と、さらに、教育並びに環境等を整備し、ともにその家族が豊かな平和な生活を楽しむ農業者を作り出すことこそがこの法案の目的であり、また、それを期待するところが大きいのでございます。(拍手)農業問題を無理に狭い農業部門の中でのみ解決しようとし、そのために、計画経済の上に農業従事者の努力と創意と自主性を減殺し、農業生産の円満な発展をことさら阻害するおそれのある社会主義的構想のものとは本質的に異なるものであると思うのであります。(拍手)
 本法案の早期成立については、農業者大多数の心からなる願望であり、過般の公聴会あるいは国政調査における地方聴聞会におきましても強く要望されたところであります。本法の成立は、まさに、農政史上新機軸を画するはもちろん、これによりまして、わが国農業の近代化の大道が開かれるものでありまして、国民経済の伸展に即応して、農業の発展の中に農業従事者の繁栄と幸福をもたらすことを深く信ずるものであります。(拍手)
 終わりに、本法成立の上は、可及的すみやかに、ただいま審議中の農業関係法案を成立せしめ、さらに、政府においては、必要なる関連法律並びに予算措置と施策の実行に遺憾なきを期し、もって国民の負託にこたえることこそが重大な責務であると痛感するものであります。
 この歴史的な法案の審議にあたりまして、日本社会党の欠席のままこれを採決せんといたしますことは、われわれといたしまして、まことに遺憾しごくにたえません。(拍手)しかしながら、このことによって、われわれは、との法律の目的に対する熱意はごうも損耗することはないと確信いたすのでございます。いな、それよりも、さらにこの状況を深く胸に秘めて、われわれは、堂々と今後この所期の目的達成のために邁進することを誓い、私は、政府の提案による農業基本法案に賛成の意を表するものでございます。(拍手)
#10
○議長(清瀬一郎君) これにて討論は終局いたしました。
 よって、採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#11
○議長(清瀬一郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#12
○議長(清瀬一郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#13
○議長(清瀬一郎君) これより投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#14
○議長(清瀬一郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百三十三
  可とする者(白票)  二百二十一
  〔拍手〕
  否とする者(青票)     十二
  〔拍手〕
#15
○議長(清瀬一郎君) 右の結果、農業基本法案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
 農業基本法案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    綾部健太郎君
      荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君
      有田 喜一君    有馬 英治君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      井村 重雄君    伊藤 五郎君
      伊藤宗一郎君    伊藤  幟君
      伊能繁次郎君    飯塚 定輔君
      生田 宏一君    池田 清志君
      池田 勇人君    池田正之輔君
      石田 博英君    一萬田尚登君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    遠藤 三郎君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢 辰男君
      小澤佐重喜君    小澤 太郎君
      尾関 義一君    大石 武一君
      大上  司君    大久保武雄君
      大倉 三郎君    大沢 雄一君
      大高  康君    大竹 作摩君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大平 正芳君    大村 清一君
      大森 玉木君    岡崎 英城君
      岡田 修一君    岡本  茂君
      加藤 高藏君    加藤常太郎君
      賀屋 興宣君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    唐澤 俊樹君
      仮谷 忠男君    川村善八郎君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木村 公平君    木村 俊夫君
      木村 守江君    岸  信介君
      岸本 義廣君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    倉石 忠雄君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小枝 一雄君    小金 義照君
      小坂善太郎君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小山 長規君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    佐藤 榮作君
      佐藤虎次郎君    佐藤洋之助君
      坂田 英一君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎熊 三郎君
      椎名悦三郎君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      首藤 新八君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      瀬戸山三男君    田口長治郎君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 彰治君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田邉 國男君    田村  元君
      高田 富與君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高橋  等君
      竹内 俊吉君    竹下  登君
      竹山祐太郎君    谷垣 專一君
      千葉 三郎君    中馬 辰猪君
      津雲 國利君    津島 文治君
      塚田十一郎君    塚原 俊郎君
      綱島 正興君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    床次 徳二君
      富田 健治君    内藤  隆君
      中垣 國男君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 梅吉君
      中村 幸八君    中村庸一郎君
      中山 榮一君    中山 マサ君
      永田 亮一君    永山 忠則君
      楢橋  渡君    南條 徳男君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    羽田武嗣郎君
      橋本 龍伍君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱田 幸雄君    濱田 正信君
      濱地 文平君    濱野 清吾君
      原 健三郎君    廣瀬 正雄君
      福田 赳夫君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤田 義光君    藤原 節夫君
      藤本 捨助君    藤山愛一郎君
      古井 喜實君    古川 丈吉君
      保科善四郎君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 義安君
      細田 吉藏君    堀内 一雄君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    前田 義雄君
      牧野 寛索君    益谷 秀次君
      増田甲子七君    松浦周太郎君
      松浦 東介君    松野 頼三君
      松村 謙三君    松本 一郎君
      松本 俊一君    松山千惠子君
      三木 武夫君    三和 精一君
      水田三喜男君    毛利 松平君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      保岡 武久君    山口 好一君
      山口六郎次君    山崎  巖君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      渡邊 良夫君
 否とする議員の氏名
      井堀 繁雄君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    内海  清君
      佐々木良作君    鈴木 義男君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西尾 末廣君    西村 榮一君
      門司  亮君    本島百合子君
     ――――◇―――――
 地方税法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、参議院回付)
#16
○議長(清瀬一郎君) なお、お諮りいたすことがございます。
 参議院から、内閣提出、地方税法の一部を改正する法律案が回付されております。この際、議事日程に追加して、右回付案を議題とするに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 地方税法の一部を改正する法律案の参議院回付案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#18
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
 本案の参議院の修正に同意の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#19
○議長(清瀬一郎君) 起立多数。よって、参議院の修正に同意するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
#20
○議長(清瀬一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時二十八分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
   内閣総理大臣   池田 勇人君
   農 林 大 臣  周東 英雄君
   自 治 大 臣  安井  謙君
ソース: 国立国会図書館
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