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1960/05/19 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第43号
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1960/05/19 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 本会議 第43号

#1
第038回国会 本会議 第43号
昭和三十六年五月十九日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第三十四号
  昭和三十六年五月十九日
   午後一時開議
 第一 急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部
  を改正する法律案(農林水産委員長提出)
 第二 漁業権存続期間特例法案(内閣提出)
 第三 児童福祉法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 昭和三十六年度特別会計予算補正(特第1号)
 昭和三十六年度政府関係機関予算補正(機第1
  号)
 日程第一 急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の
  一部を改正する法律案(農林水産委員長提
  出)
 日程第二 漁業権存続期間特例法案(内閣提
  出)
 日程第三 児童福祉法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 地方議会議員互助年金法案(地方行政委員長提
  出)
 酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に
  関する法律案(参議院提出)
 日本国とブラジル合衆国との間の文化協定の締
  結について承認を求めるの件(参議院送付)
 航空業務に関する日本国とベルギーとの間の協
  定の締結について承認を求めるの件(参議院
  送付)
 航空業務に関する日本国とドイツ連邦共和国と
  の間の協定の締結について承認を求めるの件
  (参議院送付)
 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
  脱税の防止のための日本国政府とシンガポー
  ル自治州政府との間の条約の実施に伴う所得
  税法の特例等に関する法律案(内閣提出)
   午後二時二十六分開議
#2
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 昭和三十六年度特別会計予算補正(特第1号)
 昭和三十六年度政府関係機関予算補正(機第1号)
#3
○田邉國男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、昭和三十六年度特別会計予算補正(特第1号)、昭和三十六年度政府関係機関予算補正(機第1号)、右両件を一括して議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 昭和三十六年度特別会計予算補正(特第1号)、昭和三十六年度政府関係機関予算補正(機第1号)、右両件を一括して議題といたします。
#6
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。予算委員長船田中君。
    ―――――――――――――
 〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
 〔船田中君登壇〕
#7
○船田中君 ただいま議題となりました、昭和三十六年度特別会計予算補正(特第1号)、及び、同政府関係機関予算補正(機第1号)につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本予算補正二件は、去る五月十三日予算委員会に付託され、十五日より本日まで五日間にわたって審議が行なわれ、本日討論、採決せられたものであります。
 特に、本日、参考人山際日銀総裁より意見を聴取し、審議を一そう慎重にいたしました。
 今回の予算補正は、去る三月二十七日の公共企業体等労働委員会の仲裁裁定を完全に実施するため、造幣局、印刷局、国有林野事業、アルコール専売事業、郵政事業、郵便貯金及び簡易生命保険及郵便年金の七特別会計並びに日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の三政府関係機関の各予算における給与費等を追加するためのものであります。
 この仲裁裁定は、国有林野事業及びアルコール専売事業所属の労働組合員については、その基準内賃金を、昭和三十六年四月一日以降、平均して昭和三十六年一月一日現在における基準内賃金の一二%相当額の原資をもって引き上げ、その他の公共企業体等の労働組合員については一〇%相当額の原資をもって引き上げることをおもな内容としております。
 しこうして、裁定実施に必要な額は、給与総額内三百八十三億一千五百万円、給与総額外三十四億九千三百万円、計四百十八億八百万円でありまして、その財源としては、退官退職手当等、物件費等節約、資産充当、他会計等よりの受け入れ、借入金増その他をもって措置することといたしております。
 さて、質疑は、一、仲裁裁定に関する問題、二、国際収支に関する問題、三、ガリオア・エロアに関する問題、その他内政、外交の各般にわたって行なわれましたが、以上三点に関する質疑応答の内容は、議長の御許可を得まして、別に会議録に掲載することに御了承願いたいと存じます。
 かくて、本日質疑を終了し、討論、採決を行ないました結果、本予算補正二案は政府原案の通り可決されました。
 なお、五月十七日、日本社会党より、社会保障関係費及び石炭鉱山保安関係費、総額二百十五億五千万円の予算補正を求めて、昭和三十六年度一般会計予算補正を求めるの動議が提出されましたが、採決の結果、否決されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔参照〕
 次に、委員会における質疑応答について若干申し上げます。
 質疑の一は、「仲裁裁定を実施するについては、国民経済的見地から実施の額がきめられるべきものであるが、今回の補正は、財源があるので完全実施を行なうことにしたものであるのか。また、この仲裁裁定による賃金引き上げは、民間賃金にいかなる影響を及ぼすと考えるか。また、仲裁裁定実施のため、郵政事業においては、債務償還の繰り延べ、印刷事業においては、日本銀行券の売り払い価格の引き上げ、国鉄においては、三十五年度の剰余金見込みの充当及び大幅な物件費の節減等において無理な財源の捻出が行なわれている。国鉄運賃値上げの算定にあたっては、三十五年度十一億円の赤字と見込んでいたのに、今回は、逆に、五十八億円の剰余金ありとして、これを財源にして裁定を実施したことは、国民の納得を得がたいではないか」というのであります。
 これに対し、政府は、「仲裁裁定による賃金の引き上げが高いとか低いとかいうことではなく、仲裁裁定であるから完全実施をすることにしたのである。民間賃金への影響は、今度の賃金引き上げが、さきの人事院勧告に伴う公務員の給与改善に準じたものであることが裁定の理由にうたわれており、また、人事院勧告は、民間賃金とバランスしたものであるから、民間賃金に直ちに影響するとは考えない。ことに、公労法改正後、三十二年以来、政府が前もって仲裁裁定の完全実施を公約して現在に至っていることは、よい労使慣行を確立するためであり、まず、政府が公労法の精神を尊重して、初めて強く違法行為について組合員の反省を求めることができ、あるいは不測の事態から国民を守ることができるのである。また、裁定実施の財源調達については、各会計において苦心したところである。国鉄の剰余金は、七、八月にならないと確定しないし、三十六年度本予算審議の段階では明らかになっていなかったものである。国鉄の運賃引き上げについては、三十六年度から五カ年計画の財源として確保するもので、単年度において剰余があったから運賃引き上げを行なわないでもよいということにはならない」との答弁でありました。
 質疑の第二は、国際収支に関する問題であります。
 「最近の輸出入信用状収支は多額の赤字となっている。経常収支の赤字は、成長政策によって設備投資が拍車をかけられたことなどによるものと思われ、長期にわたるのではないかと懸念される。また、外貨保有の四月末現在高二十億三千万ドルのうち、輸入ユーザンス、ユーロ・ダラー、その他短期借り入れ、蓄積円等を差し引くときは、実質外貨保有高は三億ドル程度となり、楽観を許さないと思はれるが、今後における政府の貿易、外貨事情に関する見通しはどうか。また、積極政策を変更する必要はないか」というのであります。
 これに対して、政府は、「輸出については、東南アジア及び西欧は着実に伸びている。対米貿易の振わない点に問題があるが、米国経済も下半期には回復の期待が持たれる。輸入については、上半期は輸入期であること、綿花、羊毛、鉄くずの在庫補充と、貿易の自由化を控えて設備の近代化、合理化の機械輸入がその増加の要因であり、在庫補充が一服すれば急激な増勢はとまるものと思う。第一・四半期における経常収支は、一億ドル余の赤字が予想されるが、資本収支を含めた総合収支では均衡するものと思われ、年度を通じての経常収支は、最近の趨勢から二億ドル程度の赤字が予想される。設備投資は、貿易の自由化を控えて設備の近代化、合理化をはかり、国際競争力を高めるため必要あるでので、これを押える必要はない。しかし、業界の一部において不急の投資を見込んでいるものもあるので、これについては通産省で検討しているが、まず、日銀を中心とした金融界がその調整を行なうべきである。また、外貨保有は、いわゆる外貨準備のほかに、輸出ユーザンス及び民間分を含め春と二十七億ドル余に達し、短期債務等を差し引いてもネット十二億ドルはあり、昭和三十二年当時とは比較にならぬくらい外貨事情はよいし、また、日本の経済競争力も相当強まっている。経済の動向は長い目で見るべきであり、短期的に経常収支の赤字が出たからといって成長政策の変更を必要とするものではない。政府は、輸出振興に重点を置き、通商航海条約の締結促進、ガット三十五条の適用撤廃への努力など、具体策を講じているのである」との答弁でありました。
 質疑の第三は、ガリオア・エロア資金に関する問題であります。
 まず、一、「政府はガリオア・エロアを債務と心得るというが、その根拠となるべき協定はあるのか」二、「ハーグ条約陸戦法規第四十三条は、占領国は被占領国民の疾病、飢餓等の保護の義務がある旨を規定しており、一九四五年十二月十九日、米軍最高司令官マッカーサー元帥は、管下部隊にこの法規の順守を訓令していることから見て、ガリオア・エロアの支出は占領軍の当然なすべき義務と見るべきではないか」、三、「ガリオア支出予算をきめたアメリカの一九四七年支出予算法によると、援助を贈与とクレジットに分け、ガリオアは贈与となっているので、債務として取り扱うことは納得できない」、四、「政府は、西独がこれら資金を債務として返済したことから、わが国も、国際信用上、これにならうべきものとしているが、西独の場合は、占領の初期から債務とする協定が成立している。また、イタリアの場合、米国は、一切の請求権を放棄している事実を注目する必要がある」、五、ガリオア・エロアの品目、数量、金額とも、米国対日援助見返資金特別会計が設置される以前は、援助物資と商業輸入とは特に仕分けられていなかったし、すべて占領軍の一存によって運営され、わずかに第八軍の払い下げ物資六千万ドル、報償物資三千三百万ドルについて明らかにされているにすぎないので、債務としての条件を備えていないのではないか」等の諸点にわたって質問があったのでありますが、これに対する政府の答弁は次の通りであります。
 その一は、「昭和二十四年四月十四日調印の阿波丸協定の了解事項で、日本に供与された信用、借款は、アメリカに対する有効な債務とされるとあり、これにより、日米双方においてガリオア・エロアが有効な債務であることが確認されている。これに基づいて、同年六月十五日、参議院本会議において、吉田首相は、これらの資金について債務と心得るべき趣旨を答弁しているのである」二、「ハーグ条約の規定より、直ちに、民生安定の占領費がすべて贈与であるとする解釈は間違いである。これらに要した資金を債務とした例もあるので、ガリオア・エロアが債務でないと結論することは無理である」三、「米国の予算でグラントであっても、後日返済について協議する断わり書きのあるものもある」四、「イタリアの場合は、降伏前に連合国の協力政権ができているので、日本、西独の場合と事情を異にしている。また、ドイツは、明確な協定があるので、すべて債務として処理しているが、日本の場合は、明らかに事情を異にしているので、機械的に西独方式を適用しない。従って、また、援助の全体が債務ではなく、交渉妥結後の金額が初めて債務となるのである」、五、「昭和二十四年三月までのガリオア・エロア物資の総額、援助物資と商業輸入の仕訳と資料は、占領後、司令部が政府に引き渡した資料、または米国陸軍省の決算資料などによって作成したが、これによって現在米国と交渉中なので、妥結後、党首会談の際、内容を説明し、協力を求めたい考えである」
 その他、内政、外交各般にわたって活発な質疑応答が行なわれましたが、詳細につきましては会議録に譲ることを御了承願いたいと思います。
    ―――――――――――――
#8
○議長(清瀬一郎君) 両件を一括して採決いたします。
 両件の委員長の報告はいずれも可決であります。両件を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#9
○議長(清瀬一郎君) 起立多数。よって、両件とも委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出)
 日程第二 漁業権存続期間特例法案(内閣提出)
#10
○議長(清瀬一郎君) 日程第一は、委員長提出の議案でありまするから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。
 日程第一、急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部を改正する法律案、日程第二、漁業権存続期間特例法案、右両案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#12
○議長(清瀬一郎君) 委員長の趣旨弁明及び報告を求めます。農林水産委員長坂田英一君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔坂田英一君登壇〕
  〔議長退席、副議長着席〕
#13
○坂田英一君 ただいま議題となりました二案について申し上げます。
 まず、農林水産委員長提出、急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 御承知のように、急傾斜地帯農業振興臨時措置法、湿田単作地域農業改良促進法、海岸砂地地帯農業振興臨時措置法及び畑地農業改良促進法の対象となります地域または地帯は、地形が急峻であるとか、農地が常時湿潤であるとか、潮風または飛砂による災害を受けるとが、あるいはしばしば早害を受ける等、自然的条件に恵まれず、農業生産力が著しく劣っている地帯でありまして、その面積は、急傾斜地帯については約四十二万町歩、湿田単作地域については約四十六万町歩、海岸砂地地帯については約二十四万町歩、畑地地域については約六十万町歩に達しているのであります。
 これらの地域または地帯の自然的条件を克服し、農業生産力を高め、農業経営の安定向上をはかるため、昭和二十七年五月に急傾斜法が、また、同年十二月に湿田単作法が制定され、引き続き、翌二十八年三月には海岸砂地法が、また、同年八月には畑地法の制定を見たのでありまして、自来、今日に至るまで、これらの法律によりこれらの地域または地帯の農業生産基盤の整備をはかるため、農業振興計画等に基づき、土地改良事業を中心として農地の保全事業、海岸砂地造林事業等が実施されて参ったのでありまして、これらの法律施行以来実施されました対策事業の総額は、昭和三十六年度実施予定事業を含め、急傾斜地帯については、事業費で約七十七億円、国費で約三十二億円であり、湿田単作地域については、事業費で約二百二億円、国費で約七十三億円、海岸砂地地帯については、事業費で約五十四億円、国費で約二十六億円、畑地地域については、事業費で約三十五億円、国費で約十五億円に上り、相当の成果を上げて参っているのであります。しかしながら、これら対策事業の進捗状況を見ますと、これらの法律制定当初計画されました振興計画等に対し、遺憾ながら相当のおくれを示し、急傾斜地帯については三七%、湿田単作地域については五四%、海岸砂地地帯については三五%、畑地地域については三九%という状況であります。
 しかるに、これらの法律は昭和三十七年三月三十一日限りで失効することとなっており、この機会に、さらに高い次元の上に立ってこれらの法律を統合する地域立法を行なうべきであるとの意見もありますが、当面、とりあえず、これらの法律の有効期限を四カ年間延長いたしまして、引き続き事業の一そうの推進をはかり、これら法律制定の所期の目的を達成するに遺憾なきを期すべく、ここに本案を提出した次第でございます。
 なお、有効期限の延長期間を四カ年といたしました理由は、昨年五カ年の延長を行ないました積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の有効期限にその終期を一致せしめまして、特殊地域の農業振興のための統合立法の策定に対処しようとの考えに基づくものであることを申し添えておく次第であります。
 以上が提案理由及びその内容であります。
 委員会におきましては、五月十八日、全会一致の賛成をもってこの案を委員会の成案とすることに決定した次第であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。(拍手)
 次に、内閣提出、漁業権存続期間特例法案について、農林水産委員会における審議の経過及び結果について御報告申し上げます。
 漁業権の存続期間は、漁業法により、定置漁業権または区画漁業権は五年、共同漁業権にあっては十年と定められておりますが、現に免許されているこれらの漁業権は、おおむね本年八月及び十二月に集中してその存続期間が満了することとなり・引き続き切りかえ免許を行なわなければならないこととなっているのであります。しかして、政府は、漁業制度調査会の答申に基づいて、漁業権制度等、漁業に関する基本制度の改正案をとりまとめ、次の通常国会に漁業法等関係法律の改正案を提出する予定であり、しかも、その改正漁業法によって漁業権の一斉切りかえ免許を行なう方針でありますので、本年八月一日において現存する漁業権については、昭和三十九年三月三十一日までの間において都道府県知事が指定する三期目まで延長するとともに、今後に免許される漁業権の存続期間を昭和三十九年三月三十一日までに満了させる措置を講ずる必要が生じ、これがため、去る三月十三日、本案が提出されたのであります。
 農林水産委員会におきましては、三月十四日政府から提案理由の説明を聴取し、五月十一日には、特に漁業制度調査会会長等を参考人として招致し、本案と関連深い調査会の答申の内容及び審議経過等について調査を進め、五月十八日質疑を終了いたしました。
 しかして、本案の施行日を改める修正案が自由民主党、日本社会党及び民主社会党三派共同により提出され、その趣旨説明が行なわれました後、討論を省略して修正案及び修正部分を除く原案につきそれぞれ採決いたしましたところ、いずれも全会一致をもって本案は修正議決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔参照〕
   漁業権存続期間特例法案に対する修正案
  漁業権存続期間特例法案の一部を次のように修正する。
  附則中「昭和三十六年五月一日」を「公布の日」に改める。
#14
○副議長(久保田鶴松君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一につき採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
 次に、日程第二につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り決しました。
     ――――◇―――――
 日程第三 児童福祉法の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
#17
○副議長(久保田鶴松君) 日程第三、児童福祉法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#18
○副議長(久保田鶴松君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員長山本猛夫君。
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔山本猛夫君登壇〕
#19
○山本猛夫君 ただいま議題となりました児童福祉法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 児童の資質を、健康の上に、あるいは社会的適性の上において向上させることは、人口の資質向上と将来の経済発展をはかるため緊要の問題でありますが、わが国の新生児、乳幼児の死亡率が欧米に比較してきわめて高く、最近また年少者の非行が著しい実情にかんがみ、本法に若干の改正を行ない、もって児童の福祉をはかろうとするのが、改正案の目的であります。
 そのおもなる内容は、
 まず、第一に、三才の幼児に対して、都道府県知事が毎年健康診査を行ない、また、新生児の保護者に対しては保健所の医師あるいは助産婦等が訪問指導を行なう制度を設けることであります。
 第二は、現在、骨関節結核にかかっている児童に対して行なわれている療育の給付を、その他の結核にかかっている児童にまで拡大しようとすることであります。
 第三は、軽度の非行児等の情緒障害児に対する児童福祉施設として、新たに情緒障害児短期治療施設を加えることであります。
 本案は、二月二十八日当委員会に付託され、昨十八日質疑を終わり、井堀委員の賛成討論の後、採決の結果、全会一致をもって原案の通り可決すべきものと議決いたした次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○副議長(久保田鶴松君) 採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
 地方議会議員互助年金法案(地方
  行政委員長提出)
 酒に酔って公衆に迷惑をかける行
  為の防止等に関する法律案(参
  議院提出)
#22
○田邉國男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、地方行政委員長提出、地方議会議員互助年金法案は、委員会の審査を省略して、参議院提出、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律案とともに一括議題となし、委員長の趣旨弁明及び報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#23
○副議長(久保田鶴松君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 地方議会議員互助年金法案、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為み防止等に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#25
○副議長(久保田鶴松君) 委員長の趣旨弁明及び報告を求めます。地方行政委員長濱田幸雄君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔濱田幸雄君登壇〕
#26
○濱田幸雄君 ただいま議題となりました、地方議会議員互助年金法案の提案理由、及び、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律案の地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、地方議会議員互助年金法案について申し上げます。
 本案は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党の合意に基づき成案を得、国会法第五十条の二の規定により、地方行政委員会の提出にかかる法律案として提出されたものであります。
 以下、その提案の理由並びに内容の概要について御説明申し上げます。
 この法律案立案の趣旨は、地方公共団体の議会の議員及びその遺族の生活安定に資するため、互助の精神にのっとり、年金を給付する制度を設けようとするものであります。
 次に、法律案の内容について御説明いたします。
 まず、第一は、互助会についてであります。地方議会議員は、都道府県、市及び町村の区分により、それぞれ全国組織で地方議会議員互助会を設けることができるものとしております。
 第二は、互助会の行なう互助年金の給付についてであります。互助会が給付する年金は、退職年金、公務傷病年金及び遺族年金であります。
 第三は、掛金についてであります。互助会の会員である地方議会議員は、規約で定めるところにより掛金を納めるものとし、その額は、その者の標準報酬月額に百分の五を乗じて得た額以上の額とするものとしております。
 なお、この制度は、将来新たに地方公務員の統一的な退職年金制度に関する法律が制定されます際には、これに統合することとしております。
 以上が本案提案の理由及びその内容の概要であります。何とぞすみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
 次に、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律案について申し上げます。
 本案は参議院の立法にかかるものでありまして、その趣旨は、めいてい者の行為を規制し、または、めいてい者の保護等の措置を講ずることにより、過度の飲酒による個人的、社会的害悪を防止しようとするものであります。
 その内容について申し上げますれば、まず、国民一般に飲酒についての節度を要請し、公共の場所または乗りものについて、めいてい者が粗野または乱暴な行為をしている場合について、警察官の保護の措置とその事後手続を定めるとともに、必要な処罰規定を設けております。
 次に、めいてい者がみずからの住居内において同居親族の生命、身体、財産に危害を加えんとする場合については、警察官は住居内に立ち入ることもできることとしております。
 第三に、保護しためいてい者で、アルコール慢性中毒者またはその疑いのある者については、警察官は保健所長に通報し、保健所長は医師の診断を受けるよう勧奨しなければならないこととしております。
 本案は、五月十一日、参議院議員紅露みつ君から提案理由の説明を聴取し、審査に入りましたが、その詳細は会議録に譲りたいと思います。
 五月十九日質疑を終了し、討論を省略して採決いたしましたところ、全会一致をもって原案の通り可決すべきものと決定した次第であります。
 なお、本案に対し、自由民主党小澤太郎委員より、自由民主党、日本社会党、民主社会党共同の附帯決議案が提出されましたが、これまた全会一致をもって可決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○副議長(久保田鶴松君) これより採決に入ります。
 まず、地方議会議員互助年金法案より採決いたします。
 本案は可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
 次に、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律案につき採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#30
○田邉國男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、参議院送付、日本国とブラジル合衆国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とベルギーとの間の協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、右三件を一括して議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#31
○副議長(久保田鶴松君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 日本国とブラジル合衆国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とベルギーとの間の協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、右三件を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#33
○副議長(久保田鶴松君) 委員長の報告を求めます。外務委員長堀内一雄君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔堀内一雄君登壇〕
#34
○堀内一雄君 ただいま議題となりました、ブラジルとの文化協定並びにドルギー及びドイツ連邦共和国との航空協定の締結について承認を求めるの件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を報告申し上げます。
 わが国とブラジル合衆国との間には文化的協力に関する条約がありますが、昭和三十二年四月、ブラジル側から、これにかわる一そう整った包括的な新協定の締結を申し入れて参りましたので、政府はこの申し出を受諾いたしました。自来、ブラジル側と交渉を続けて参りましたところ、今般妥結を見ましたので、本年一月二十三日、東京で正式署名を行ないました。
 この新協定は、わが国が戦後締結した諸文化協定とほぼ同様の内容と形式を有しており、教授及び学生の交流の助長、相手国の留学生に対する奨学金の給付、相手国の文化機関の援助、混合委員会の設置などを規定しております。この新協定の締結は、両国間の文化関係の一そうの緊密化に資するところ大であると期待されます。
 次に、わが国とベルギーとの間の民間航空協定締結のための交渉は、ベルギー側の要請に基づき、一昨年二月から東京で行なわれ、その結果、協定案文について合意が成立いたしましたので、同年六月二十日に、東京においてこの協定の署名が行なわれました。
 また、わが国とドイツ連邦共和国との間の民間航空協定締結のための交渉は、昨年ドイツ側より交渉開始の申し入れがあり、わが国としても本年末までにドイツを経由する欧州線の開設を計画しておりましたので、政府はこの要請に応じ、昨年九月からボンで交渉を行ないました。その結果、合意が成立いたしましたので、本年一月十八日に、ボンでこの協定の署名が行なわれました。
 この二つの協定は、わが国とベルギー及びドイツ連邦共和国との間に民間航空業務を開設、運営することを目的とし、業務の開始及び運営についての手続と条件を定めますとともに、両国の航空企業が実際に業務を運営する路線を定めているものでありまして、従来、わが国が米国、英国、フランス、スイス、インド等との間に締結した航空協定と、形式においても、内容においても、ほとんど同一であります。この二つの協定の締結により、わが国とベルギー及びドイツ連邦共和国との航空企業は、それぞれ相手国の領域に対し、双務的かつ平等の立場において乗り入れる権利を持つこととなるのみならず、両国間の政治、経済及び文化上の友好関係も一そう促進されるものと期待されます。
 第一のブラジルとの文化協定は二月十四日、また、ベルギー及びドイツ連邦共和国との航空協定は二月二十四日、予備審査のため本委員会に付託され、前者は四月二十一日、後者は五月十二日、それぞれ参議院において承認の上、同日、本委員会に付託されました。
 よって、本委員会は、会議を開き、政府の提案理由の説明を聞き、質疑を行ないましたが、その詳細は会議録により御了承を願います。
 かくて、この三案件は、五月十九日質疑終了の後、討論を省略し、採決の結果、前者は全会一致をもって、後者は多数をもって、承認すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#35
○副議長(久保田鶴松君) これより採決に入ります。
 まず、日本国とブラジル合衆国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件につき採決いたします。
 本件は委員長報告の通り承認するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告の通り承認するに決しました。
 次に、航空業務に関する日本国とベルギーとの間の協定の締結について承認を求めるの件及び航空業務に関する日本国のドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して採決いたします。
 両件は委員長報告の通り承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#37
○副議長(久保田鶴松君) 起立多数。よって、両件は委員長報告の通り承認するに決しました。
     ――――◇―――――
 所得に対する租税に関する二重課
  税の回避及び脱税の防止のため
  の日本国政府とシンガポール自
  治州政府との間の条約の実施に
  伴う所得税法の特例等に関する
  法律案(内閣提出)
#38
○田邉國男君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール自治州政府との間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#39
○副議長(久保田鶴松君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○副議長(久保田鶴松君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール自治州政府との間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案を議題といたします。
#41
○副議長(久保田鶴松君) 委員長の報告を求めます。大蔵委員長足立篤郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔足立篤郎君登壇〕
#42
○足立篤郎君 ただいま議題となりました、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール自治州政府との間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 政府は、今回、シンガポール自治州政府との間に、所得税及び法人税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための条約を締結し、その批准について承諾を求めるため別途提案されましたが、この条約に規定されている事項のうち、特に法律の規定を要すると認められるものについて、所要の立法措置を講じようとするものであります。
 本法案の大要は次の通りであります。
 現行の所得税法では、非居住者または外国法人が日本法人から支払いを受ける配当に対する所得税の税率は二〇%になっておりますが、今回の条約によりますと、シンガポールの居住者である個人または法人が支払いを受ける配当に対する税率は一般的に一五%以内に制限され、特に、シンガポールの法人の子会社の場合は一〇%をこえることができないこととなっておりますので、この条約の規定を受けて、本法律案では、これらの場合における所得税の税率をそれぞれ一五%及び一〇%とすることとしております。
 なお、シンガポール自治州政府からの嘱託に基づく租税の徴収につき必要な事項を定めております。
 本案につきましては、本日質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、全会一致をもって原案の通り可決いたしました。
 右、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#43
○副議長(久保田鶴松君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#44
○副議長(久保田鶴松君) 起立多数。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
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#45
○副議長(久保田鶴松君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時一分散会
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 出席国務大臣
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        法 務 大 臣 植木庚子郎君
        外 務 大 臣 小坂善太郎君
        大 蔵 大 臣 水田三喜男君
        文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
        厚 生 大 臣 古井 喜實君
        農 林 大 臣 周東 英雄君
        通商産業大臣  椎名悦三郎君
        運 輸 大 臣 木暮武太夫君
        郵 政 大 臣 小金 義照君
        労 働 大 臣 石田 博英君
        自 治 大 臣 安井  謙君
        国 務 大 臣 池田正之輔君
        国 務 大 臣 小澤佐重喜君
        国 務 大 臣 迫水 久常君
        国 務 大 臣 西村 直己君
 出席政府委員
        内閣官房長官  大平 正芳君
        総理府総務長官 藤枝 泉介君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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