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1960/04/04 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第20号
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1960/04/04 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第20号

#1
第038回国会 内閣委員会 第20号
昭和三十六年四月四日(火曜日)
   午前十時二十七分開議
 出席委員
   委員長 久野 忠治君
   理事 小笠 公韶君 理事 草野一郎平君
   理事 宮澤 胤勇君 理事 飛鳥田一雄君
   理事 石橋 政嗣君 理事 石山 權作君
      佐々木義武君    辻  寛一君
      福田  一君    藤原 節夫君
      保科善四郎君    前田 正男君
      牧野 寛索君    緒方 孝男君
      杉山元治郎君    田口 誠治君
      原   茂君    山花 秀雄君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 西村 直己君
 出席政府委員
        防衛庁参事官
        (長官官房長) 加藤 陽三君
        防衛庁参事官
        (防衛局長)  海原  治君
        防衛庁参事官
        (教育局長)  小幡 久男君
        防衛庁参事官
        (経理局長)  木村 秀弘君
        防衛庁参事官
        (装備局長)  塚本 敏夫君
 委員外の出席者
        防衛庁書記官
        (防衛局防衛審
        議官)     麻生  茂君
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 防衛庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第二七号)
 自衛隊法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 二八号)
     ――――◇―――――
#2
○久野委員長 これより会議を開きます。
 防衛庁設置法の一部を改正する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案の両案を一括議題とし、質疑を許します。
 質疑の申し出がありますのでこれを許します。田口誠治君。
#3
○田口(誠)委員 私は防衛庁設置法の一部を改正する法律案並びに自衛隊法の一部を改正する法律案の内容についての説明を承りたいと思うわけでございます。
 具体的な内容に入ります前に、ここで振り返ってみなくてはならないと思いますることは、昭和二十五年の八月に警察予備隊という名前で陸上七万五千名で発足をした。すなわち当時戦力のない防衛力、こういう表現をいたしておりましたけれども、これは日本の憲法九条に違反をしておるというきびしい国民の批判の中において、昭和二十七年の十月には保安隊に改称されて、陸海軍合わせて十一万三百二十三名というように増強されましたし、なお二十九年に至りましては自衛隊に昇格をいたしまして、陸海空合わせて十五万二千百十五名という数字になっております。その後内容的な改正もありましたけれども、今日まで年々増強をいたしまして、現在では二十五万四千七百九十九人というような状態に相なっておるわけでございます。従って現在では陸海空三軍とも、数においても規模におきましても、これは東アの防衛力としては非常に優秀なものになっており、また軍隊化されておるということでございます。従って今度提案されました防衛庁の設置法、自衛隊法の一部を改正する法律案の具体的な説明に入ります前にお伺いをいたしたいことは、御承知の通り昭和三十四年の七月に、当時の赤城防衛庁長官が北海道におきまして発表いたしました次期防衛計画、それはすなわち三十五年度から四十年までの六年間の計画であったわけでございます。そこで今度お出しになりましたこの二法案というものは、防衛庁長官が当時計画をいたしておりましたそのものに、なお安保条約の改定に伴って日米の協力体制が強化されたのでございますから、それにプラス・アルファされた計画のもとに出されたものと判断をするわけでございます。従ってまずもって防衛庁の国防五カ年計画あるいは十年計画をお持ちになっておると思いますので、その全貌を明らかにしていただきたいと思うわけでございます。
#4
○西村国務大臣 ただいま御審議願っておりますものは、主として御審議願いました三十六年度予算案とうらはらであるわけでございます。御存じの通り第一次防衛力整備計画は三十五年度、つまり三月三十一日をもって一応終了した格好になっております。しかしながら全部これがりっぱに完成したわけでありませんで、未充足、未完了の部分も残っております。と同時に第二次防衛力整備計画というものは、従来赤城構想といわれまして、三十六年度を初年度として五カ年間の長期計画を立てる意欲のもとに発表されたものでありますが、御存じの通り昨年一年は安保国会あるいは選挙、政変等の事情から、それが政府として確定を見るに至りませんでした。しかもその間にアメリカにも新政権が発足するというアメリカのいろいろな状況も考えまして、対日援助方針の内容等をいま少し明確にしなければならないというので、三十六年度の予算編成にあたりましては、従って三十五年度までの第一次防衛力整備計画の未充足の部分を中心にしながら、私どもは単年度という関係で防衛力漸増の方式をとったわけであります。そうしてそれに基づきまして予算を御審議願い、同時にそれに関連して法案を提出いたしておるのであります。三十六年度以降、言いかえれば現在は、三十七年度以降の第二次防衛力整備計画はどうなっておるかというのは、現在防衛庁におきましてできるだけ早い機会に成案を得、政府といたしましては国防会議の決定を得たいという考え方のもとに、現在部内におきましてまだ準備検討中の段階でございます。一応そういうように申し上げます。
#5
○田口(誠)委員 防衛庁長官は、私の方から質問を申し上げましたときに計画という表現をいたしましたので、ちょっとかたくなっておられると思いますが、少なくとも昨年あのような日本の国がひっくり返るような大騒動をして、安保条約の改定を行なった後におけるところの日本の防衛計画というものは、ただここ三十六年度、三十七年度の計画ではないと思うのです。それで計画という言葉が妥当でなければ、構想として一つ承りたいわけです。
#6
○西村国務大臣 第一次防衛力整備計画は三十五年度を目標にしました。それから第二次防衛力整備計画は、本来であればただいま御審議を終わりました三十六年度予算と関連をいたしましてあるべきでございますが、昨年一カ年の政治情勢が、三十六年度以降の次期防衛力整備計画というものの決定を見るに至っておりません。そこで三十六年度については、国防会議を開いて、単年度で三十五年までにやり残した部分を中心にして防衛力整備の取り扱いを決定いたし、それに基づいて三十六年度は予算並びに法案を出しております。これがもし御審議を願い、あるいは成立というようなことになりますと、関連いたしまして、次期防衛力整備計画は三十七年度を初年度としたものが、私どもは当然出てくるべきだと思います。そのために、部内において三十七年度を初年度とします第二次防衛力整備計画を目下検討中である、こう申し上げた次第であります。
#7
○田口(誠)委員 それでは三十四年八月に米国国務省の米軍現状調査団と日本の防衛庁との話し合いの中で、第二次防衛力の増強計画については米国の強力な援助を仰いで、日本のミサイル化を完全に実施を行なうのだ、こういうような話し合いがされておるのでございまするが、こういう話し合いに基づいての方針というものはどういうようになっておるのですか。
#8
○西村国務大臣 私の在任以前の問題ではございますが、当時関係しました現在の官房長等もおりますので、あるいは内容を知っておるかもしれませんけれども、私としてはアメリカからどういうサゼスチョンがあったかは存じませんが、いずれにいたしましてもわが国の国情に応じて、長期防衛力整備計画というものはあった方がいい、あるべきが本来だ、こういう考えのもとに装備の近代化、従って装備の近代化の一翼にはある程度のミサイルの導入というようなものも当然登場して参ると考えておるのであります。
#9
○田口(誠)委員 ただいまのミサイルの導入でございまするが、これは最小限度といえども、機構の上においてもミサイルの導入の量の上においても、当時の赤城防衛庁長官が談話で発表された内容の程度のものは完全に行なわれるのか、それともその後できた安保条約の改定に基づいてなおこれを強化する義務が日本に負わされておるのか、そういう面からいってどういうお考えを持っておられるか。
#10
○西村国務大臣 新安保条約と防衛力整備計画とは直接関係ございません。また義務づけられたものでもないわけであります。ただ最初の国防会議で決定いたしました国防の基本方針におきましても、すでに田口さん御存じの通り、国力、国情に応じて増勢をはかる。増勢には人的、質的、物的とございますが、それは中心を質的改善に置く。質的改善ということになりますれば、近代装備という事柄が出て参るわけであります。その近代装備の一つとしてミサイルが出て参るわけでありまして、必ずしも義務づけられたというようなものではないわけであります。あくまでも独自の立場からわが国の自衛のあり方の中で装備を近代化する、その中でミサイルが導入されるという問題は出てくると思うのであります。
#11
○田口(誠)委員 新安保条約の性格そのものは、日本の自衛力の増強と不離密接なものであって、切り離して考えることのできないものであると思うのです。今防衛庁長官の説明からいきますると、新安保条約とは何ら関係を持たずに日本が独自に今度の計画を出したのだ、また今後もそうした計画を考えておるのだということをお話しになったのでございますが、この点は大きく間違っておると思うのです。これは防衛庁長官に限らず、内容を詳細に説明される方はどなたでもよろしゅうございますから、もう少しその点を明確にしていただきたいと思います。
#12
○加藤政府委員 新安保条約と防衛力整備計画との関係についてのお尋ねでございますが、防衛力整備計画そのものは日本独自の判断によってやるべきことは、申し上げるまでもないところでございます。ただ新安保条約の第三条だったかと思いますけれども、「締約国は、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。」という規定がございます。しかしこれは精神的な意味の規定だというふうに考えておるのでございまして、そういうふうな規定がございまするけれども、具体的にどれだけの防衛力を整備するかということは、これは日本が独自に判断をして決定すべき事柄でございます。ミサイルの導入等につきましても、私はそういう立場から考えられるものであると思うのでございます。
#13
○田口(誠)委員 公式な表現でいきますると、日本の国会ヘアメリカの議員が来て審議をするわけではございませんので、日本の自主的という表現は当てはまると思うのです。しかしながら現在日本とアメリカの協定を結んでおるこの実態の上からいって、対等の立場においてものを処理し、話し合いをすることのできないということは、これはだれしも認めておるところであって、やはり日本の防衛力の増強ということは、アメリカの軍事政策の一環であるということは明々白々なものでありまするから、ただいまの御説明でいきますると、単なる形式的に日本が独自に自主的にきめるのだというそのことは、これは日本の国会ヘアメリカの議員が来てやるわけでもなければ、またそのときにアメリカの顧問団が来て表立って采配をふるうわけでありませんので、自主的にということにはなるとは思いますけれども、とにかく日米安保条約の締結と日本の今後の自衛力の増強ということは、絶対に切り離すことのできない内容のものである、こういうように私は信じておるわけなんですが、その点についてもう一度明確にしていただきたいと思います。
#14
○加藤政府委員 この点はただいま御説明をしたところで御了解願えるかと思うのでございますが、アメリカはアメリカとしての軍事政策と申しますか、戦略、戦術を持っておると思います。私どもは大きな意味におきましては、日米の安保条約体制というものによりまして日本の国防を考えているわけでございまするが、しかしあくまでも日本の防衛力整備そのものは、日本の自主的な判断によってやるのでございます。これは事実米国側から干渉せられたことは何も私記憶しておりません。ただ軍事援助の関係におきまして、やはりアメリカ側に相当の援助を受けなければなりませんので、そういう点についての交渉はございまするけれども、日本の防衛力整備計画をどうしよう、あるいはどういうふうにしてほしいというようなことについては示唆を受けたことはないのでございます。
#15
○田口(誠)委員 ちょっと角度を変えて申し上げまするが、今度の提案説明の劈頭に政府は、日本の国力国情に応じて防衛力の整備をする必要があることを認めて云々という表現を使っておりまするが、この国力国情に応じてというこの内容につきましては、これは安保条約の改定前と大きな変化があると思うのです。そういう面から、この表現を使われた内容を説明を願いたいと思うのです。
#16
○加藤政府委員 国力国情に応じまして防衛力を整備していくということは、国防の基本方針にもきめられておることでございまして、これは従来から一貫しておる方針でございます。今新しい安保条約ができたことによって、国力国情の点について相違が起こってくるのではないかというふうな御質問であったように思うのでございますが、旧安保条約の時代におきましても、私どもは大きな防衛の面におきましては、今と変わらない。国連の安全保障体制というものに終局的にはたよるのであるが、それができるまでは、実効を上げるに至るまでの間は、日米の共同防衛体制によっていくのだということは、国防の基本方針にうたわれておるのでございまして、その点については安保条約の改定と関係はないというふうに考えております。あまり変化はないというふうに考えております。
#17
○田口(誠)委員 その基本方針でございまするが、あくまでも基本方針といたしましての自衛力の整備にあたっては、これは日米安保体制に基づく戦略構想を基調としての陸海空軍の自衛隊の均衡をはかる防衛力を整備することが基本方針だと思うわけなんですが、その点どうです。
#18
○西村国務大臣 私からお答えいたしますが、昭和三十二年に国防の基本方針というのを立てまして、われわれとしては今日それを中心にすべて考えておるわけでございます。これ自体をお読みいただくとおわかりになると思うわけであります。また御存じと思うのでありますが、これはむしろ中心は国際連合の活動を支持する、そして国際間の協調、世界平和の実現、これがまず第一の眼目であります。その次は日本の国内の問題でありまして、民生安定、愛国心の高揚とか、国家の安全を保障する基盤を確立する。言いかえれば国土防衛の基盤を確立するということに基づきまし、第三項として、三番目の基本方針としては、国力国情に応じた自衛力、こういうことに考えております。最後に外部からの侵略に対して、集団安全保障を基調とするけれども、これも国連が完全に有効にこれを阻止する機能を果たし得るに至るまで、こういう制約のもとに集団の安全保障体制をとる。従って国防の基本方針としましては、集団安全保障よりは、むしろ直接に、わが国の直接の防衛と申しますか、国際連合、世界平和から出て、しかもその上に民生を安定しながら、同時に国力国情に応ずる自衛力の漸増、こういうところを中心に考えて、そうして国連機能が十分でない間は集団の安全保障で外部からの侵略に対する、こういうふうな考え方でございます。
#19
○田口(誠)委員 民生の安定は、あくまでも日本が戦争をしないという平和な民主的な国を築き上げをというところにあると思うわけです。それで日米安保条約は、これは日本が米国に対して軍事協力をするということになっておりまするので、局地戦争の場合なんかは、非常な危険にさらされるわけです。従ってそういうことになりますると、民生の安定ということにはならないと思うので、先ほど申しましたように、あくまでも基本方針といたしましては、安全保障体制を基調として、そうして日本の防衛力を整備されていくのだ、こういうように解釈するより解釈のしようがないと思うのですが、ほかにお考えがあるのですか。
#20
○西村国務大臣 われわれとしましては、もちろん安保体制というものも、日本の国土防衛の一翼にはなっております。しかしながら、その第一としては、国際連合というものをまず考える。これは何としても強化していく。その次には日本の国内としては民生安定、しかし民生安定を考えましても、裏には国土の安全というものがなければ、また一つの基盤がくずれる。国土の安全と民生安定は、ある意味ではうらはらにもなり、ある場合には国土の安全というものがなければ、民生安定を幾ら強調してもあり得ない。と同時に、しかしそれでは国土の安全だけを主張していくならば、民生という国内的な問題がくずれてもいいか、あるいは阻害してもいいか、そこにやはり民生安定というものを不断に考えつつ、国力国情に応じた自衛力、そして外部からの侵略に対しては集団安全保障体制で、国連が十分な機能を発揮するに至るまでは補っていく、こういう構想だと思います。
#21
○田口(誠)委員 どうも今の回答では了解ができないわけでございまするが、角度を変えて申し上げますなれば、日本の場合に、局地戦争の場合に、日本が米国に協力する度合というもの、それから局地戦争というものの戦争の仕方ですね。兵器の使い方、こういうものを、お考えになれば、非常に日本の国が危険にさらされるということは考えられるわけなんですが、こういう点との関連はどのようにお考えになっておりますか。
#22
○加藤政府委員 局地戦争の場合、日本がアメリカに協力をするというような御趣旨、また局地戦争とはどういう兵器を使うかということでございますが、局地戦争という言葉自体は、これは申し上げるまでもないと思いますが、全面的な戦争に対応いたしましていわれている言葉でございます。どういう兵器を使うかということでございますが、やはり局地戦争となりますと、通常兵器を使うのが普通だろうと思います。その場合、日本がアメリカに協力をするかどうかという点でございますが、日本の自衛隊は、自衛隊法にも明瞭に規定してありまするごとく、わが国に対する侵略に対して日本を防衛するという任務を負っておるのでございます。それ以下に出ることはございません。
#23
○田口(誠)委員 そこで安保条約の事前協議の関係が出てくるわけでございますが、これは今長官の方から説明のありました内容では、そういう局地戦争の場合には、日本を自衛するという範囲内よりはみ出ることはあり得ないという御回答でございまするけれども、これは勝手な考え方だろうと思う。今の場合日本とアメリカの場合に力の均衡がとられておらない現状におきましては、あらゆる日本の防衛力の増強そのものは、アメリカの要請にこたえてなされておるというのが実態であって、日本の政府が自主的に日本の防衛力を強化していくということは、これは言葉と実際とは相違があるわけなんです。それで今御回答のありましたようなあり得ないというようなことは、これこそあり得ないと思うのですが、その点どうなんです。
#24
○加藤政府委員 アメリカと日本とが共同防衛体制を立てておることは、これは申し上げるまでもないところでございます。共同防衛体制をやっておりますが、ほかの場合とは違いまして、日本の場合は安保条約におきまして、日本は日本の本土に対する、わが領域に対する攻撃に対してだけ自衛隊は防衛出動をするということでございますので、大きな、相当な範囲の戦争のないことを希望いたすのでありますが、ありました場合は、アメリカの防衛戦略に寄与する場合があるかどうか、これはないことは申し上げられないでありましょう。しかし考え方としては、あくまでも日本は、日本に対する領域を守るのだということでございますので、さように御了承を願いたいと思います。
#25
○田口(誠)委員 結局局地戦争のあった場合は、日本の沿岸においてこれはなされると思うのです。そうしますと、使用される兵器というものは、大規模なものでなくとも、小規模な核兵器が使用されることになると思うのです。そうなりますとこの日本のような小さな島を持っておる国といたしましては、そうした場合に日本の国民の生命や財産が、ほんとうに百パーセント保障されるということはでき得ないものであって、これは全く致命的なもりであろうと思うのです。従ってこういう戦争は、結局日本にとっては全面戦争の内容を意味するものであると思うので、そういう点に対するお考えはどうなんですか。
#26
○加藤政府委員 前提としまして、日本に対する局地戦争の場合には、小さな核兵器が使用されるというお話でございまするけれども、私はそういう場合もないと断言はできかねると思いますけれども、なかなかそういうふうな想像を立てることはむずかしいと思います。御承知のように、アメリカ側におきましても、ケネディ政権になりましていろいろ戦略の転換もあるようでございますが、今までは大量報復力というものを根底としまして、制限的な局地戦争、戦術核兵器を使うところの制限的な局地戦争というものに対処する力を持とうという考え方が根底に流れておる。ところがソ連側の方のいろいろな発表したものを見ますと、制限的な局地戦争であっても。核兵器を使う段階というものは、これは全面戦争に発展する可能性が非常に大きいのだということを、絶えず警告しておるわけでございます。そういう事情から見ますと、相当小さな核兵器でありましても、核兵器を使うかどうかということにつきましては、両国政府とも私は慎重に考えざるを得ない情勢であろうと思うのであります。そういう前提に立ってお考えになりますと、必ずしもそういうことはないというふうに断言できませんけれども、非常に重要な問題であり、また両国政府とも慎重に考えるべき問題であろうということだけは言えると思います。
#27
○田口(誠)委員 ソ連と米国の場合を考えてみましても、現在の場合では科学兵器の競争を行なっておりまして、そうして兵器の競争において、この均衡において平和を維持していこうという考え方が一つあるわけなんです。それでこういう場合には、日本の国のような場合には、一つの兵器の均衡において相手方を恐怖に陥れて、そうしてこの均衡論によって日本の平和を維持していこうというこの考え方というものは、これは日本の場合には実際は通らないと思うのです。それで簡単に申し上げますなれば、日本の自衛というものをよく口にいたしますけれども、自主性のない自衛というものは、真の意味の国民のための自衛にはならないということなんです。アメリカの方から時おりいろいろな注文が出されたり、時おり折衝をして、そうして向こうの言い分を聞いて、日本の防衛力を増強するというような自主性のない今日において、日本の防衛というものは、簡単に口にするけるけれども自主性のない自衛は真の意味の国民に対するところの自衛にはならない、こういうように考えるわけなんですが、この考え方につきましてはどうお考えになりますか。
#28
○西村国務大臣 日本の防衛は自立性がないというふうにお考えになっておられるのは、私としてはいささか違うと思うのであります。実は私ども外部におりました当時は、いま少しアメリカの介入があるのではないかというふうに想像しておったのでありますが、田口さんも防衛庁長官になられるとよくわかると思うのでありますが、案外日本の防衛庁というものは自主的にものをきめておるのでありまして、アメリカから要請を受けたからというのではなくて、あくまでも国防の基本方針に基づいてみずから考える。ただ残念ながら自主防衛ということに対しまして、必ずしも賛成なさらぬ向きもあるのでありますが、われわれとしましても日本全体がもっともっと自主防衛の意欲をつけるべきであると考えております。同時にものを決定いたしますときにも、われわれの政府あるいは国会の御審議を通して、政府がみずから作り上げておるのが今の防衛、自衛の姿でございまして、ただそれが安保の関係におきまして、共同防衛の線を守る、その限度においてはもちろん関連がありますが、中心はあくまでも自主的にものをきめていく、こういうことを考えておる。また自分の体験を通じまして間違いないと考えております。
#29
○田口(誠)委員 長官のお話の防衛というこの表現は、これはその実態そのものは、日本側が自主的に判断をして行動をするのは、現在のところでは不可能であるということなんです。これはこういう席上で質疑応答の場合にははっきり答弁をなさらないのかもわかりませんけれども、日本の場合には、日本の自主判断におけるところの行動だけでは不可能である。アメリカ側の利害によって行動がきめられることが相当に多くあるということなんです。それでまず米国の極東における原子戦略関係でございまするが、これは日米安保条約との関係もありまするが、軍事協力をするということになりますと、米国の極東における原子戦略そのものに協力をするということになりますると、米国の国防政策の一環として日本の防衛力の増強をはからなければならないということに結局相なるわけでございまするので、そういう点で大きく国民は危惧しておるところがあるわけなんです。従ってこの面につきまして一つ明快に御答弁をいただきたいと思います。
#30
○西村国務大臣 これは少し比喩が極端になるかもしれませんが、日本というものから考えますれば、日本の国土の自衛というものが中心でアメリカに協力さしておる、こういう見方も私は日本の国土に関する限りはあり得る。極東の安全ということを考えて参りますと、これは外部の関係でありますから、アメリカがいろいろ直接あるいは間接にやっておると思いますけれども、日本の国土というものから考えますれば、日本自体があるいは日本人の手で自衛する、また現在の自衛隊もある程度それにこたえ得るだけの訓練と技術は不断にやらせておる、かように考えておるのであります。
#31
○田口(誠)委員 私は重要な問題でございましたので、新聞の切り抜きを保存しておったわけでございまするが、昨年の九月の六日にハーバード大学教授が防衛研修所で、自衛隊の幹部を集めていろいろと講習を行なわれましたときに、そのときに言われました言葉は、相手を完全に打破できる場合は、原子兵器による先制攻撃が有効である、これよりほかにないのだということを指摘しておられるわけなんです。従って日本の自衛隊の核ミサイル化も、これはこうした原子兵器を使用する攻撃部隊として、今後育てていかなければならないというところを裏づけした訓示をされておるのでございまして、今までの答弁から考えますると、今申しましたようなアメリカの軍事通の大学教授が日本へ来て、日本の自衛隊の幹部を集めて講習をされた、その内容からいきますると、考え方に大きな開きがあると思うのですが、この点はどのようにお考えになるか。
#32
○加藤政府委員 おそらくあのキッシンジャー教授のことをお述べになったのだと思います。キッシンジャー教授が防衛研修所で話をしたことは聞いておりますが、どういう話をしたかということは今正確には覚えておりません。しかし先制攻撃というものはやらないのだということを、この間もケネディ大統領の国防予算に関する教書の中にもはっきり述べております。私どもはやはりケネディ大統領の言葉に信頼すべきだと思うのでございます。いま一つ、自衛隊の核ミサイル化とおっしゃいましたけれども、自衛隊はミサイルは取り入れようと思っておりますけれども、核兵器を導入しようという計画はありません。
#33
○田口(誠)委員 今の答弁でいきますると、新聞紙上で発表されたり、私どもが把握しておる内容と相違があるわけなんです。とにかくあの研修所で行なわれた言葉の中には、完全な言葉の表現でいきますると、相手を完全打破できる場合の原子兵器による先制攻撃が有効であるということを指摘されまして、そうしてその裏づけとして、日本の自衛隊が将来は核ミサイル化をしなければならないのだという、またこういうような訓練を行なわなければならないのだというような裏づけをお話しになっておるわけなんですが、この点についてもう少しわかった方から明確にお答えを願いたいと思うのです。今のお答えは違っておると思います。
#34
○西村国務大臣 キッシンジャー博士が防衛研修所で一人の学者として講演をしたという話、私の在任前にも聞いております。また一人の学者の意見でございまして、これは訓辞とかその他のことは絶対にあり得ない。しかも当時新聞に発表された部分には、その前後のおそらく過程といいますか、表現等もあって、そういうような一つの論が出ておるのではないかと思いますが、私当時のそのキッシンジャー博士の原文はまだ見ておりませんが、その原文全体を通ずると、必ずしもあなたのお話のようにはならないのではないか、この点は確かめていただいてけっこうであります。それからキッシンジャー博士の一つの、かりに田口さんのおっしゃるような、日本が核武装しなければ国土自衛ができないというような結論になったといたしましても、これは一人の学者の意見であります。先般のケネディの新しい国防政策教書を拝見いたしましても、世界戦略のアメリカとしても核兵器によって先制攻撃は絶対にしないのだ、いわんやわが国はみずからの自衛をやるのでありまして、アメリカの戦略通りやるわけではありません。そこでわれわれといたしましては国土の自衛、しかもこれは先制なんということはあり得ないのでありまして、国土の自衛である以上はみずから侵略を守る、従ってそれについてはわれわれとしては核兵器という、核装備というものは絶対にいたしません。これは総理大臣以下政府一致して、また歴代の内閣もはっきりその方針は明示申し上げている次第であります。
#35
○田口(誠)委員 日本の自衛隊が軍隊か軍隊でないかというその定義は、核武装をするしないということでその定義がきまるのか。それとも内容設備の状態、こういう点できまるのか。この軍隊か軍隊でないかという定義は何をもってきめるのか。これは今憲法九条違反であるという議論が盛んに出ておるときだけに、こういう防衛二法案が出されて、日本の防衛力を強化される場合には、憲法の九条違反になるかならないかということも、大きなこれは問題であろうと思うのです。従って私はきょうはこの憲法解釈上からの議論はしないつもりでございますけれども、今の答弁に関連をいたしまして、軍隊であるとか軍隊でないとかという、こういう点に対するところの一つの信用ある、国民に信用してもらえる定義というものはどの範囲のものであるか、明確にしてもらいたいのです。
#36
○西村国務大臣 自衛隊が法律上の軍隊であるかどうか、この問題でございまして、これは従来の国会におきましても憲法上の論議としてかわされたのでありまして、自衛隊が外国からの侵略に対処する任務を持っているという点について、この外国侵略を防ぐという性格、任務、これから言って軍隊というなら私は軍隊と言える、こうは思うのでありますが、しかしこの憲法九条二項にはっきり、国の交戦権は認めないということを言っております。あるいは軍法会議とか、その他普通の軍隊で認められておる特別な法的な地位が認められていない面があります。そういう意味におきましては、普通の軍隊とは法律上違う。任務そのものから見ますれば軍隊的な性格を持っており、またそれをあえて軍隊と言うなら言えぬことはないでありましょう。しかしながら法律上軍隊という、国際法上のいろいろな交戦権であるとか、あるいは法律上の特別な軍法会議といいますか、軍事裁判所、そういうものは日本の憲法には認められておりません。そういう意味で、自衛隊というものは一般の世界全体から、インターナショナルな意味からいっての軍隊とは性格が違う、こういうようにわれわれは考えております。
#37
○田口(誠)委員 日本の憲法は戦争放棄をいたしておりまするが、戦争と名のつくものは、日本の場合にはどういう場合を戦争と名をつけるのですか。
#38
○西村国務大臣 われわれは従って自衛隊の行動、言いかえますればこれは憲法の戦力ではない、あくまでも実力である、こういうふうに従来から説明を申し上げてきておるのでありまして、戦力ではない、従ってそれによって起こるものはあくまでも防御的な実力行動である、こういうふうに解釈をいたしております。
#39
○田口(誠)委員 戦争は、これはすべからく自分の国を守るための戦争であるわけです。従ってそういうことからいきますると、今長官の御答弁からいきますると同じようになると思うのですが、その点、何か相違はございますか。
#40
○西村国務大臣 私も専門家ではありませんけれども、もし戦争という、法律解釈としての戦争ということになりますれば、これは交戦権であるとか、それから国際法上その他からくるところの諸般の制約なり保護なりのあれが適用になってくると思います。しかしこの場合はそうでなくして、われわれの解釈あるいは説明といたしましては、憲法九条に抵触しないところの自衛行動である。また従ってそこに位置するところの任務は軍隊的なものでありますから、任務そのものを考えれば、侵略を防ぐという任務から考えれば、軍隊と言っても言えぬことはないでございましょう。しかしながら御存じの通り現在の法律では自衛軍法とは言っておりません。自衛隊法と言っております。そういうふうな説明を申し上げておるわけであります。ただ時おり皆さんも三軍とおっしゃいますが、そういう意味では三軍とおっしゃっていただいても――任務において軍隊的な性格を持っておる、ですからこれをしいて三軍とおっしゃいましても、また一つの通用語であろうと私は考えております。
#41
○田口(誠)委員 過去の太平洋戦争の場合には、日本の場合、侵略という言葉がプラス・アルファされておりまするけれども、プラス・アルファされて軍隊と言っておりましたけれども、これは普通の場合の軍隊というものはあくまでも自国を防衛するためのものであって、軍隊と名づけておるわけです。従って日本の場合の防衛力の関係につきましても、やはりそれと同様な解釈がされるわけですが、何かそこに変わった解釈がありますか。侵略という表現がプラス・アルファされておったのは、これは大体間違っておることであって、こういう無謀な、日本の軍閥が当時権力をふるってやったのだから大いに間違ったことでありまするけれども、普通の場合の軍隊というものは自国を防衛するために備えておるものを軍隊といっておるわけなのでございますから、従ってその軍隊には自国を守るための必要な兵器、設備というものを有しておるわけなのであります。そうなりますと日本の場合には自衛隊という名前であって、軍隊というものと表現は違いましても、内容的に最近においては相違がないと思うわけなのであります。これは警察予備隊のできる当時の全く広範囲なもので、日本の内乱のような場合に役立たせるというようなことも一つの大きな目的であったような場合のものと、今日の場合とは大きな相違ができてきておるわけなのであります。なお今度提案されたところの二法案の内容を見ますると、これは昭和三十六年、三十七年という二カ年を目途としてという御回答でございますけれども、これは第二次五カ年計画なり十年計画にのっとっての一年目の予算措置であり、いろいろな機構の改正であり、内容の充実であろうと思うのです。従ってそういうことからいきますると、今御答弁のありました軍隊と名前をつけておらぬから、これは憲法に違反をしないものであるという、そのことだけで突っぱねられることはどうも間違っておると思うので、その点をもう少し明快に答弁を傾いたいと思うのです。
#42
○西村国務大臣 むしろ法律解釈でございますから、政府委員に法律の専門家もおりますから御説明申し上げてもよろしいのでございますが、なるほど任務から考えますと国土の防衛、外敵に対してこれを防ぐ、これは明らかに各国の軍も持っておる性格でございます。この限度におきましては、私はこれをあえて通称軍と呼んでも言えないことはないと思うのでございます。しかし一方それからくる憲法上の制約としては、交戦権あるいは軍法会議的なものというような一つの特殊な、身分上といいますか、強制力は持たせてない。また憲法上から、従って国土の守りでございますから、海外へも出ないという解釈をとっておるのであります。あくまでも自衛力を発動する自衛行動、この限度において国力国情に応じてそれの調整をはかっていく。この限度において私は御理解いただけるのではないか、こう思うのであります。
#43
○田口(誠)委員 この点につきましては、御回答は了解のできないものがありますので、これはまた同僚が日を変えて質問を申し上げると思います。
 そこで私の主張が全くそのものずばりであるということを自信を持って言えますることは、これは三月二十五日の新聞で見たことでございますが、源田さんが、五月二十三日から六月三日までに、同隊創設以来の大規模な防空演習を行なう。昔でいうと大演習を行なうということを発表いたしておるのです。それでこの内容は御存じでございましょうね。
#44
○加藤政府委員 内容は存じております。航空自衛隊は昭和二十九年に発足をいたしまして、逐次訓練を積み、精度を向上して参っておりまして、今までは三つの地区に分けまして、それぞれの地区ごとの訓練をやっておったのでございますが、今度初めて三つの地区を通じまして、全国的に防空に対する訓練が行なえるような状態になった。それを今度五月の末から実行しようということでございます。
 この演習の目的は、防衛出動がありましたと仮定いたしまして、そのときにおける航空自衛隊の任務の遂行上必要な部隊の指揮、運用並びに各部隊の行動を演練するためのものでございます。その概要といたしましては、要撃機の緊急の整備、それから要撃機のスクランブルと申しておりますが、すぐ機を発進していく訓練、それから整備緊急のスクランブル、これを支援いたしますところの通信、補給等の訓練、それから警報の伝達、離島のレーダー・サイトへの物資の必要な輸送、こういうふうなものをねらいといたしまして演習を行なうわけであります。
#45
○田口(誠)委員 それで私から申しますると、その大演習にはどの程度の飛行機なり、戦車なり、自衛隊が参加をして、どこで行なうのかということを明確にしていただきたい。
#46
○加藤政府委員 この地域は全国でございます。演習に参加いたしまする部隊は、航空総隊、飛行教育集団、輸送航空団、管制教育団、航空保安管制気象群、救難航空隊、こういうものが主力でございまして、これに陸上自衛隊、これは高射砲の部隊でございます。海上自衛隊、これは目標機になる部隊でございます。並びに在日米軍の一部が協力をいたします。参加いたしまする航空機といたしましては、F86F約八十機、F86D約十機、C46約十五機、そのほかT33等約七十五機、こういうふうになっております。
#47
○田口(誠)委員 それだけでございますか。
#48
○加藤政府委員 今のところわかっておりますのはこれだけでございます。このほかに、今申し上げました陸上の高射砲部隊、海上自衛隊の目標機及び在日米軍の一部が協力する予定でございます。
#49
○田口(誠)委員 全国各地といわれても広うございますが、どことどこですか。
#50
○加藤政府委員 これは全国的な規模におきまして想定をいたしまして、たとえば北部なら北部の方に侵入機があったと仮定いたしますると、北部の方で全機能を発揮してその要撃の訓練をする。西部なら西部の方に侵入があったといたしますると、西部の方の部隊が緊急な訓練をする、こういうふうなことで、北部、中部、西部と三地域にわたってやるわけでございます。
#51
○田口(誠)委員 現在あるところの中部方面隊とか西部方面隊というのは、範囲が相当広いのですね。だから演習を行なう場合に、そんな範囲の広いところで演習を行なうということはあり得ないと思うのです。とたえていうなれば、西部ならどこだとか、東部ならおよそどこだということは決定しておりませんですか。
#52
○加藤政府委員 これが演習の計画を立てます場合には、守る方の部隊にはいつどういうふうな状況で侵入機が来るということは知らさないのであります。そうしてどこから来ても必要に応じてすぐにそういうふうな訓練ができますような態勢をとらしておるわけでございます。おそらく各基地を中心にいたしまして、それぞれ三地域、日を変えまして、あらゆる方向から――あらゆる方向からといいましては言い過ぎでありますが、思わざる方向から侵入してくるというふうな想定を立って演習をやることになっております。
#53
○田口(誠)委員 なかなか抽象的に上手に答弁をされまするが、新聞では相当に詳細に発表いたしております。それでこの新聞の発表と今の御答弁とは大きな開きがあるわけなんです。抽象的であるわけなんです。従って今御答弁のありましたように、もう初めから準備をさしておくのではなくて、必要に応じてすぐ指令を出して、すぐ行動に移させるという、この行動はとられるかもわかりませんが、しかしそれでも大体どことどこへそういう指令を出すという一つのプランというものは、もう青写真はでき上がっておると思うのですが、この青写真を発表してもらいたいし、それは秘密にしておかなければいかぬというのならば、それはそういうお答えでもよろしいのですが、どうですか。これは新聞には発表されておるのです。
#54
○加藤政府委員 新聞は私が発表いたしましたので、これ以上のことを申し上げておらぬつもりでございます。青写真は、具体的なことは四月中に決定をいたします。ただ今おっしゃいましたお言葉にもありました通り、たとえばどの方向から何時何分ごろに何機、どういうふうに入ってくるということを知らせましては、これは演習にならぬわけでございまするので、その点は御了承願いたいと思います。
#55
○田口(誠)委員 まあこれ以上突っ込んでも、それ以上の答弁はなされないと思いますので、また人がかわっていろいろ御質問申し上げると思います。
 ここで私が確認をしておきたいと思いますことは、あれは何年でございましたか、岡崎外相の当時、あの当時にマーフィーとの書簡がありますね。あの簡書はいまだに生きているという解釈がなされておるようでございまするが、そのように解釈をして間違いございませんか。
#56
○加藤政府委員 その通りでございます。
#57
○田口(誠)委員 そこで防衛庁長官になお念を押してお聞きいたしまするが、実際に今度の二法案の提出に対しましては、五年先とか十年先とかということの構想の上に立ったものでなくして、昭和三十六年と、若干三十七年にひっかかりますが、この範囲においてこれは出されたものであるか、その点一つ正直に答弁してもらいたいと思うのです。
#58
○西村国務大臣 私の方といたしましては、これは三十七年度以降の次期防衛力整備計画を、そのままここへただ計画なしにほうり込んだのではないのであります。第一次防衛力整備計画が充足されていない、またそのワクの中でできることというものを中心にやっておることは間違いないのであります。たとえば法案にあります十三個師団編成がえ、これは別に従来の定員をその面においてふやしておるわけではないのであります。現在の十個単位を十三個に改正をする、こういう形をとっております。それから装備の改善等がございますが、これらにつきましては装備の改善等は、従来の一次整備計画の中でありましたものをやはり継続してやっていく、こういう形であります。ただ御存じの通り船とか飛行機になりますと、一次整備計画のものでも、三十五年度で完了しないで、後年度に当然尾を引いて参るものがございます。たとえば飛行機、船の生産のごときものであります。三十七年度あるいは四十年度に一次計画が完成をするというようなものも、物によってはあるわけであります。それから二次計画には当然これらは織り込まれておるということはまた事実でございます。二次計画をこれから立てます場合に、十三個師団を御審議を願って御賛成をいただきますれば、それらが二次計画の中に当然一つの土台として、あるいは骨組みとして入って参る、その限度におきましては、次期防衛力整備計画において関連性が十分ございます。
#59
○田口(誠)委員 第二次防衛計画との関連はある、しかしそういう構想のもとに第一年目として出したものではないという御答弁ですけれども、この点が私どものふに落ちないところなんです。少なくとも日本の防衛計画をお立てになる場合に、第一次が終了して第二次の防衛計画というものは、当然終了する前から審議されて、大まかな構想というものは決定されておると思うのです。従ってその決定に基づいて第一年目とか第二年目とかという予算化、あるいは機構の改正等を行なうのであって、第二次防衛計画とは別ではないけれども、これは含まれるのだと、こういう答弁の仕方は、これはだれが聞いても納得のできない答弁であるわけなんで、この点の不明確な点を明確にしてもらいたいと思うのです。
#60
○西村国務大臣 基本問題としまして、長期防衛計画、長い防衛力整備の見通しがある方が、あらゆる角度から見て私はけっこうなことだと思います。その意味で昭和三十四年に、赤城長官時代に次期防衛力整備計画構想なるものを試案として発表になりました。それに基づいて部内においては検討は加えられたと思いますが、御存知の通りこれは単に防衛庁がかりにきめただけではいけないのであります。法律に従いまして国防会議で大蔵省なり大蔵大臣、関係大臣あるいは総理大臣の責任において政府の意思を決定しなければなりません。ところが残念ながらその間において政治情勢が昨年一年というものは、ほとんどそれらを決定するような安定した形でなかったわけであります。それでは三十六年度の防衛力整備はどうするのかというので、先般一月の十三日に国防会議を開きまして、当面の防衛力整備の扱い方につきまして決定を見ました重要事項として、特にその中では三十五年度の中のワクの中ではあるが、十個単位を十三個に変えることは重要事項であるので、国防会議の法律に基づきまして、国防会議で十三個師団改編の決定を国防会議として、政府全体の意思として決定をする。そうしてそれに基づきまして現在の法案の中にそれが現われておるのでございます。従って同時にその国防会議において将来三十七年度以降はどうするのかということについては、すみやかに防衛庁において次期防衛力整備計画を立案し、そうして国防会議で慎重審議の上これを決定する、こういうふうにやはり政府の意思を統一して決定しているのが現状でございます。
#61
○田口(誠)委員 そういう決定はいつなされたのですか。
#62
○西村国務大臣 これは新聞等で、また国会においてたびたび御答弁申し上げておるのでございますが、ことしの一月十三日に正式の国防会議を開きまして、十三個師団の改編とそれから次期防衛力整備計画はすみやかに防衛庁で成案を得た上は、国防会議で慎重に審議する、こういう決定を一月の十三日の国防会議で決定をし、政府の意思としてはっきりきめたわけであります。
#63
○田口(誠)委員 それでは第二次計画の発表は、何といっても今の御答弁のように明確にしていただけませんので、これ以上追及をいたしましても時間を食うばかりでございまするので、次に移りたいと思いまするが、ただ私は少なくとも日本の防衛力の増強の計画を立てる場合には、一年々々その計画を決定をして国会の承認を得るというようなものではないと思いまするので、一応赤城官房長官が談話で発表された内容について現在の実態はどうなっておるか、こういう点についてお聞きをいたしたいと思うわけです。
 それでまず第一に、千葉市の高射砲学校でございまするが、これはわが国の初めてのロケット訓練隊でありまして、自衛隊のミサイル化のほんとうの支柱になるものである。従って陸上自衛隊のエキスパートを集めて技術と理論の研究、ミサイル兵器の訓練、技術研究、こういうようなものを行ないまして、このミサイル実験などを行なう中において、三十五年にはテキサス州のナイキ学校へ二百七十一名を留学させて訓練をさせるのだ云々ということを言われておるのですが、今の千葉の高射学校というのはどの程度の規模で運営をされているものであるかということが一つと、それからもう一つは、そこで訓練をされることは、ただいま私の方から質問を申しました内容のものであるかどうかということ、それからナイキ学校へ留学させる云々の点についてはどのようになっておるのか、この三つに分けてお答えを願いたいと思います。
#64
○小幡政府委員 お答えいたします。千葉の高射学校の規模につきましては、現在学生年間の教育量は二百四十名でございます。この学校には、御承知のように高射砲の研究が主でございますが、あわせまして射撃統制、そういった電子工学の点で若干ロケットに関係する部分がございます。
 それからナイキのために米留する予定につきましては、前年度四十五名を予算化しておりましたところ、いろいろな事情によりまして渡米がおくれまして、とりあえず三名を選抜して派遣すべく目下手続き中でございます。なお今年度の予算に計上いたしておりますのは百五十六名でございます。これが渡米いたしまして向こうの武器学校、防空学校あるいは施設学校等へ入りまして、そこで約二カ年教育を受けまして、最後に部隊としての訓練が完成した暁に、ナイキ・アジャックスを装備として受け取りまして日本へ帰りまして部隊になる、かような構想で現在渡米の準備を進めております。
#65
○田口(誠)委員 予定通りいかなかったということは明確でございまするが、留学の関係については三名を手続き中ということですが、一人も行っておりませんか。
#66
○小幡政府委員 ミサイルの集団留学としての要員は一人も行っておりません。
#67
○田口(誠)委員 ミサイルのという表現が中に入りましたが、私が申し上げておるのはテキサス州のナイキ学校に一人も行っておらないかどうかということです。行っておるでしょう。
#68
○小幡政府委員 今度のミサイルの集団留学ではなく、ロケット実験隊関係で短期視察で参った例は昨年度ございます。
#69
○田口(誠)委員 留学と短期視察との相違でございますが、短期視察というのはどういうような目的で、どの程度の期間行って、いつ行っていつ帰ったということなんですか。まだ向こうへ行っておるのかどうか。
#70
○小幡政府委員 今手元に名簿等資料がございませんので、大体のことをお答え申しますと、陸上自衛隊のロケット関係の関係者がたしか七、八名と思いますが、チームを作りまして向こうへ行きまして、約二週間から四週間程度だと思いますが、軍学校等に参りまして、ミサイルの実際のチームとしての研究の仕方だとか、あるいは整備の仕方だとかを研究して帰ったという例はございます。長期間向こうへ留学したという例はまだございません。これから準備中のものがこれだけということであります。
#71
○田口(誠)委員 二週間くらいのものは、沖縄へちょっと行っても二週間くらいかかるのですが、二週間くらいの研究で役立つことになるのかどうかということが疑問になるわけです。その点どうなんでしょうか、ちょっとうそを言っておるように考えられるのですが……。
#72
○小幡政府委員 自衛隊の海外出張の中には、三カ月ないし四カ月以上のいわゆる長期留学と、それからオリエンテーションと申しまして、四週間あるいは五週間程度の短期視察がございます。短期視察は向こうでガイダンスのオフィサーがオリエンテーションの準備をいたしております。非常に期間が短こうございますが、すべての機能のエキスを毎日非常に緻密に朝早くから夕方までやってくれるという手の込んだ講座がございます。これは非常に短期でございますが、効果があるものと考えております。
#73
○田口(誠)委員 まあ回答は回答としてお聞きをいたしておきます。
 先ほど長官からも説明がありまして、ミサイル化はするけれども核弾頭をつけない、核武装はしないのだと言っておられまするが、これは昭和三十四年、立川へサイドワインダーが持ち込まれた当時でございまするが、その当時飛鳥田さんの質問に、核弾頭をも秘密裏に持ち込むこともあり得るという答弁を、おそらく装備局長でしたかがしておられると思うのです。こういう点からいきますと、先ほどの長官の答弁はちょっと矛盾してくると思いまするが、その点どうなんですか、あり得るのですか。
#74
○西村国務大臣 自衛隊が核弾頭を秘密裏に装備するということは絶対にありません。また政府といたしましては、そういうことについては政策として絶対にしないと、公開の席上でたびたび言明をいたしておりますから、あり得ないと思います。また当時そういう答弁が行なわれたということも私は初耳でございまして、おそらくそういうことはあり得ないのではないかと思うのであります。
#75
○田口(誠)委員 これが事実相違があるということならば別問題ですが、私は文章で把握をいたしたのですから、御本人がおいでになりますので、次の機会にでも事実と相違があれば指摘されると思いますけれども、私が文章で把握いたしておりますことは、ちょうど昭和三十四年の十一月九日に――これは七日にサイドワインダーが持ち込まれたんですね。それで九日に交渉団が行きまして、原爆すらわれわれの知らぬ間に持ち込まれる憂いもあるのではないか、こういう指摘をいたしましたら、そのようなこともあり得ると答弁をしておられるわけなんです。この点は御存じないのですか。これは装備局長じゃないですか。
#76
○塚本政府委員 核弾頭が持ち込まれることもあり得るというようなことは申した覚えはないのですが、よく調べますが、私としてはそういうことは言っておりません。(飛鳥田委員「書いてあるのだよ」と呼ぶ)
#77
○田口(誠)委員 今横から御本人も言っておられまするが、そういう御答弁をなさっておるわけなんです。従ってこれは政府の重要な防衛庁の位置におられる方が発言されておられるのだから、あらためて防衛庁長官がここでそういうことがあり得ないと言われても、これはこういう国会で外部的な関係もあるから、そこは上手な答弁をしておくということで、あり得ないと言われるかもしれませんけれども、事実昭和三十四年の十一月九日にそういう言葉のやりとりがあったということが明確になっておるのですが、どうですか装備局長、この点どうしても考え出せませんか。
#78
○塚本政府委員 三十四年の十一月九日に核弾頭も持ち込み得るのだということは、私としてはそのときの政府の方針といたしましても、絶対核武装をしないということで徹底いたしておりましたので、そういうことを申すはずはないと思うのであります。
#79
○田口(誠)委員 これはあのときの交渉団がいろいろと追及をいたしましたけれども、装備局長はきわめて上手な答弁をされた。上手な答弁とは政府側からいって上手な答弁で、あいまいもことしたものであったわけなんです。そういう答弁がなされておったから交渉団の力から、それならば原爆すらもわれわれの知らぬ問に持ち込まれる憂いがあるのではないか、こういう指摘をいたしましたら、そのようなこともあり得る、こういう御答弁になっておるわけなんです。どうですか。
#80
○塚本政府委員 私としてはそういう答弁をしたことはないと思っておりますが、よく調べましてまたお答えいたします。
#81
○田口(誠)委員 調べてどういうことになるのですか。
#82
○塚本政府委員 調べまして、私の発言の中に核弾頭も持ち込み得るのだということをもし申しておったとすれば、いろいろ前後の関係があるいはあるかと思いますので、そういう点よく調べまして、また御答弁申し上げたいと思います。
#83
○田口(誠)委員 これはその当時相当に問題になりましたサイドワイダーの秘密裏の持ち込み、時間のずれ、こういう点で大きな問題を起こしたわけなんでありまするが、先般も九十発のサイドワインダーが持ち込みされたときには、これは全く秘密裏になされておるということなんです。そうして現在は愛知県の春日井市の高蔵寺の補給倉庫ですか、そこに保管されておるということですね。それでこの中には弾薬が詰まっておらない、いわゆる模型というか、そういうものが三十発とか入っておるということですが、こういう試験というものはもう済んでおるわけなんです。昨年持ち込まれたものによって、実験が済んでデータが出ておるわけなんで、今ごろそうしたものを持ち込まれる必要がないと思うのですが、あえてこうした三十発も含めて持ち込まれたということについては何か事情があるのですか。
#84
○塚本政府委員 それは訓練弾でありまして、実弾と訓練弾と両方ありまして、訓練に使うということでありまして、試験ということでありません。訓練のときちょうど空砲を使って訓練をいたしますのと同じように、サイドワインダーにつきましても、訓練弾の方が幾らか安いわけでございます。そういう意味で訓練弾も合わせて輸入いたしたわけであります。
#85
○田口(誠)委員 当時訓練弾というのは、とにかく飛行機につけてどの程度飛んでどういう――目的通りの成果を得られるかどうかということをためしてみる、訓練をしてみるということで昨年、三十四年に十四発導入したのだということを言っておられたわけなんですが、その訓練が終わってデータがもうできておるわけなんです。それでなおこういう訓練を三十発行なおうとすれば、これは前のものとあとからのものと、だんだんふえていくわけなんですが、そうすると訓練をする場所が相当に範囲が広まったのか。それとも何かはかの事情からアメリカの方からやむを得ずそういうような要らぬものも一緒に買わなければならなかったのか、そういう点についても明確にしてもらいたいと思うのです。どうも理屈が合わないと思うのです。
#86
○塚本政府委員 ただいまも申しましたように訓練弾は、あくまで演習等におきまして訓練に使うわけでありまして、前に輸入いたしました十四発、これにつきましても、まだ飛行機に装着いたしまして実際の発射はまだやっておりません。地上の性能の試験をいろいろやっておりまして、そういった実際の訓練は、特に実行につきましては、射場の関係もありまして、まだ実際の発射もやっておりません。そういう意味におきましてい従来輸入いたしました訓練弾も、まだ実際に発射訓練をやったことはないわけでございます。今後いろいろ演習等におきまして訓練をいたします場合に訓練弾は使うということでありまして、実弾を絶えず訓練のときに使うという必要はないわけであります。そういう意味で、訓練弾も相当数要るというわけであります。
#87
○田口(誠)委員 その訓練というのは、飛行機につけて離陸したり着陸したりするだけのものか、それとも実射をしてみたのか、その点どうなんですか。
#88
○塚本政府委員 訓練弾につきましては、実際飛行機に装着いたしまして発射の訓練もやるわけでございます。発射はまだやっておりません。
#89
○田口(誠)委員 熊野灘でやったのでないですか。
#90
○塚本政府委員 熊野灘でやる準備をいたしておりますが、まだ実行はいたしておりません。
#91
○田口(誠)委員 ただいまの言に相違はございませんですか、確認しておきます。
#92
○塚本政府委員 訓練弾につきましてはまだやっておりません。
#93
○田口(誠)委員 そういう点については、自信を持ってお答えになったのですが、現地との連係というものを密にされて、全く自信のあるものかどうかということなんです。これはただ単に邪推で言っておるのじゃないので、熊野灘でやっておるということから私は質問をしておるのだから、その点一つ自信を持って答弁していただきたいと思います。
#94
○塚本政府委員 擬制弾というのがありまして、これはもちろん発射いたしましても全然爆発しないものであります。訓練弾は、実弾ほどではありませんが、ある程度の火薬を積んでおるわけでございます。そういう意味におきまして、訓練弾はまだやっておりません。擬制弾はそういう意味でもう全然被害がないわけでありますから、擬制弾につきましては実験をやっております。
#95
○田口(誠)委員 サイドワインダーが立川へ来ましたときに、三種類あるというようなことは公表されていなかったのですが、それはどちらかへつくものなんですか。二つしか発表されておらぬですが……。
#96
○塚本政府委員 当時第一次に着きましたものは、実弾が八発と訓練弾が六発、合わせて十四発ということで、十四発という発表をいたしたかと思います。その中に訓練弾が六発あったということであります。そのほかにさらに擬制弾等も輸入いたしておるわけであります。
#97
○田口(誠)委員 その擬制弾というのは十四発のほかに来たのですか。
#98
○塚本政府委員 十四発のほかであります。
#99
○田口(誠)委員 それは立川へ持ち込んだときに同時に持ち込んだのですか。
#100
○塚本政府委員 その点まだ手元に詳しい資料がありませんので、十分調べまして御答弁申し上げたいと思います。
#101
○田口(誠)委員 その点につきましては次の質問者がお聞きをすると思いますので、その点を調査して明快に答弁のできるようにしておいていただきたいと思うわけであります。
 そこで防衛庁長官に関連をしますからお聞きをいたしますが、少なくともミサイルが日本に持ち込まれて、現在のところでは九十発が高蔵寺の倉庫に保管されておる。そうしますと春日井市の高蔵寺の倉庫から何キロ離れたということではないのです。もう倉庫即敷地になって、二万戸の住宅を建てることを市が決定して、あの倉庫に対してはミサイルというようなものは持ち込まぬようにしてもらいたいのだ。ただその他の雑部品なら現在倉庫があるのだからやむを得ないけれども、ミサイルというようなものを持ち込まぬようにしていただきたい。聞くところによると先ほど質問を申しましたように、核弾頭も秘密裏に導入する場合もあり得るというようなことを昨年言われたくらいだから、地元の方ではそういう点を非常に心配して、防衛庁の方へ請願の書類が来ておると思うのですが、これは来ておりますか。
#102
○塚本政府委員 私その請願の書類が来ておるということをまだ承知いたしておりませんが、よく調べまして……。
#103
○田口(誠)委員 内部関係でございますけれども、そういう書類の来ましたときには、結局着信の係の者が着信をして係長さんなり課長さんなり局長さんなり部長さんなりに持っていくわけです。こんなものはそんなに日にちのかるものではないと思いますが、こういう重要な内容のものが、その衝に当たる重要な地位の方に行くまでには、一体全体防衛庁の関係はどのくらい日にちがかかるのですか。これは内部的なことで失礼でございますが……。
#104
○塚本政府委員 そういう重要なものにつきましては、なるべく早くやるようにいたしておりますが、その件につきましては私まだ聞いておりませんで、至急調べまして御答弁申し上げたいと思います。
#105
○田口(誠)委員 その問題について大きく疑惑を生じておりますことは、市がそういう決意をして防衛庁へ要請をするのだということになりましたならば、これは防衛庁のどの係の方がその担当の方かわかりませんけれども、あの近くに病院があるそうです。その病院に防音装置を行なうことになっておるけれども、そんなことをやったら、お前の方の防音装置もちょっと考えなければいかぬというような圧力がかかって、その書類が県庁に行ったりして手間取ったというようなことも聞いておるのですが、そういうようなことが事実あったのかどうか。
#106
○木村(秀)政府委員 ただいまおっしゃいました防音装置とサイドワインダーの保管とは全然関連のない問題でございまして、防音装置は御承知のように航空機によるものでありまして……。
#107
○田口(誠)委員 それはわかっておりますが、今の書類の問題について圧力がかかっておる。
#108
○木村(秀)政府委員 その事情は私全然聞いておりません。承知いたしておりませんので、事実を確かめるために若干時間をおかし願いたいと思います。
#109
○田口(誠)委員 聞いておらなければそれでいいと思いますが、少なくとも自治体がそういう決意をして、正式の請願なり要請書を出そうとする寸前に、それでは困るといって、どの省でも同じでございますけれども、防衛庁が圧力的なものをかけていくというようなことは慎まなければならないことでございますので、ただいまの答弁通りであればまことにけっこうだと思いますけれども、そういうようなこともあったということを聞いておりましたので、念のためにここで確認をいたしたような次第でございます。
 次にお聞きをいたしたいことは、先ほどの国防の基本方針でございまするが、この基本方針につきましては若干御答弁があったのでございまするけれども、これはどこかの会議でやられてきちんと明文化されておるものか、それとも担当の事務官が頭の中にしまい置いて計画を立てられておるものか、こういう基本方針を、決定する場所はどこなんですか。
#110
○西村国務大臣 立ちましたついでで失礼でありますけれども、先ほどの高蔵寺のミサイルでございますが、これは私どもの方でも現地の陳情書がありますのでよく調べます。ただ一言この際申し上げたいのは、ミサイルそのものが、直ちに危険である、こう簡単には解釈できないのではないか。その点は起爆装置その他と一緒になりまして初めて危険を生ずるかどうかという点を明らかにしなければ、ミサイルが置いてあることを火薬が積んであるのと同じような形に直ちに扱うべきかどうか、またその防護の態勢が必要かどうか、その点はさらに私どもで調査してみたい、御陳情の御趣旨について必要があれば地元の方々の御意見も十分に聞いてみたい、こういう考えでございます。
 それから国防の基本方針でございまするが、これは御存じの通り国防会議法というものがございまして、防衛庁設置法にも国防会議の権限が書いてございます。そこで数回練りまして、昭和三十二年五月たしか二十一日と思いますが、最初の国防会議が行なわれまして、まず日本の国防はどうあるべきか、こういうことをたびたび論議しました。そこにもちろん正式の国防会議議員としまして総理大臣、外務大臣、防衛長官、大蔵大臣、経済企画長官、それにオブザーバーとして通産大臣その他が入りまして、そこで決定をみたものでございます。政府といたしましては正式の機関におきまして正式の方法によって決定をする、自来この方針を一応中心に考えておる次第でございます。
#111
○田口(誠)委員 その点私の聞こうとすることが聞けないのと、それから基本方針としてきめられておるものが先ほどの答弁から抜けておる面もございますが、これはまた他の先生がかわって質問をされると思いますので、私はこの問題はこれで打ち切りまして、さらに赤城さんが談話をいたしました当時に、これも新聞に載っておったことでございますので信用のできるものであろうと思いますが、私は確認をしたいと思います。とにかくこの民間の兵器産業のミサイル生産というものを相当急テンポに行わなければならぬのだということ、それからこれはいつもアメリカの方から買い入れるということでなくして、やはり国内で生産を行なわなくてはならないのだ、こういうことから経団連の防衛生産委員会が三十四年の九月に発表した生産額によりますると、三十五年に金額でいうと二億円、三十六年に七億円、三十八年度に七十一億円、三十九年度に九十一億円、四十年度になりますると九十五億円、四十一年度になりますると百五十億円というような発注が見込まれておるのだ。だから経団連の方ではその態勢をととのうべく、万端の準備をしなくてはならないというように発表いたしておるわけなんですが、こういう点について御存じであるかどうか。やはりそういう計画をお持ちになっておるかどうか。数字は違っておるといたしましても、そうした日本でミサイル生産を行なう意思をお持ちになっておるのかどうか、この点についてお答えを願いたいと思います。
#112
○塚本政府委員 経団連でそういうような、いわゆる経団連のいろいろの目標と申しますようなものを作られたということは聞いております。ただ防衛庁といたしましては、ミサイルを国産化するかどうかという問題はこれからの問題でありまして、二次計画においてミサイルをどう取り上げるか、なおまた将来国産化するかどうかということは、現在のところまだきめておりません。
#113
○田口(誠)委員 民間の会社が全然防衛庁の意向を打診せずに、勝手にそんな計画を立てるということはあり得ないと思うのです。従ってこれにはやはり一つの計画に基づくところの示唆が与えてあると思うのですが、この点はどうなんですか。
#114
○塚本政府委員 経団連に対して防衛庁の計画を示唆したということは私は存じません。またそういうことはないと思います。第二次計画もきまっておりませんので、将来どうするかということは、防衛庁としてまだ言えるような計画というものは持たないのでございます。そういう点で防衛庁の計画を示唆したということはないと思います。
#115
○田口(誠)委員 そうしますると、結局赤城さんの談話から発してこういうような計画がされておるのですから、その当時に赤城さん個人が当時の防衛庁長官として、個人でそういう計画を立てられたのでなくして、これはやはりそれぞれの専門の幕僚会議とか、いろいろなそうした権威ある会議によって計画の立てられたものを、今度の第二次計画として発表されたものであろうと思うので、こういう点について全然御存じでないということはちょっと受け取れないわけなんですが、その点どうなんですか。
#116
○西村国務大臣 ミサイルの国産化というものは、確かに赤城構想といいますか、防衛庁の一つの過去の試案の中に多少顔を出していると思います。私といたしましてもミサイルについてと申しますよりは、兵器の近代装備に伴って国産化ということは、必要限度は推進していかなければならぬと考えております。そこらはもちろん防衛庁として経団連なりその他をつっつくわけではないのでございますが、装備の近代化という面から、産業としてもそれらに対して将来どういうふうにやっていくかというような研究あるいは考え方というものを持つのは、私は当然ではないかと思います。それが経団連の一つの研究として発表になったのではないか、こう考えておる次第でございます。
#117
○田口(誠)委員 御提案になっておりますところの師団に今度改編をしたいというこのことは、考えますに日本の戦前の軍隊そのものに、内容においても規模においても軍隊同様に行なうという計画のようにうかがわれるのですが、この点はどうなんですか。
#118
○西村国務大臣 十三個師団再編の問題についての考え方ということだろうと思いますが、私どもとしましては昔の軍隊に戻るという考えは全然ございません。言いかえますれば、昔の軍隊はゼロになったのであります。ゼロから発足して今日の形態になっておる。従って、その基本が全然違っていると思います。御存じの通り自衛隊の運用は、出動に際しましてはシビル・コントロール、国会の御承認をいただくというような非常にきついシビル・コントロールに立っておりますので、基本がまず昔の軍隊とは全然違うわけであります。こういう点でまず一つの基本が立っていると思いますが、同時に今度は、内部の編成がえの問題につきましては、今まで十単位で混成団というようなものでやって参りましたが、長い間の運用その他を考えまして、体験に基づいて、むしろ小型化して機動力等を発揮させるという意味から、十三の単位に切りかえようということでございまして、昔の旧師団に返る、あるいは旧軍に返るという構想は全然ないわけでございます。
#119
○田口(誠)委員 今持っておられる構想の中で、ミサイルの導入される面は、もちろんサイドワインダーはあると思いますが、その他何と何とありますか。
#120
○西村国務大臣 私が知っておりますところで足りなければ、専門の政府委員の諸君からお答え願いますが、空対空としまして、空の自衛隊の方にはサイドワインダー、それから海の方は、艦船から空へ向けるターター、それからまだ所管ははっきりきまっておらないようでありますが、いずれはナイキというような問題も出て参ると思います。これは先ほど来のお話の通り、アメリカで訓練を受けて初めて二年後に日本の国内において訓練されるわけであります。それ以外に陸上自衛隊としましては、先般御存じの通り小さなものでありますが、対戦車のミサイルというようなものの技術開発をやっておる、こういうようなのが現在の状況ではないかと私は考えております。
#121
○田口(誠)委員 そうしますと昭和三十八年には、とにかく二カ年の訓練を終えた優秀な方が帰ってこられるので、結局そのときにはナイキ・アジャックス、ホークというようなミサイルが発注されるということになるわけですか。
#122
○西村国務大臣 ナイキは御存じの通りアジャックス型とかハーキュリーズ型とありますが、日本で今入れようとするのは、二年後におきましてアメリカからもらうものでナイキ・アジャックス、しかもこれはたくさんなものではございままん。たしか四個大隊の一式程度のものであります。これらは直ちに国産というわけにはいかぬと思います。と申しますのは、ミサイルの開発は、防衛庁の技術研究本部等ではできるだけ日本の国情に適した小型なものをと考えております。同時に国産化いたしますについても、それが継続生産になるかならぬかによって、民間べースでありますれば採算というものも考えなければならぬと思うのでございます。そこらをかね合わせまして、われわれとしては日本でどの程度国産する、それから日本の防衛上どの程度のものが必要であるか、これらを実際に即した考え方で防衛力整備計画等で検討を加えて積み上げをして参りたい、こういう考えでございます。全体が直ちに国産化され、あるいは全体の今言われたようなナイキ等がたくさん置かれるということは考えられませんし、いわんやホークであるとか、それ以上に大きなものは、当分考えられることはないと私は考えておるのであります。
#123
○田口(誠)委員 西村防衛庁長官という優秀な防衛庁長官が着任されて、そうして今度二法案を出される場合に、少なくとも先を見越した、計画のもとに第一次として出されておらないということは、だれ一人として信じられないわけです。ただここで日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法というものがありますが、これに基づいてきまっておっても言えないのか、その点どうなんですか。
#124
○西村国務大臣 ナイキにつきましては私よく存じておりませんが、秘密保護の関係は、現在の秘密保護法で私は十分ではないかと思います。
#125
○田口(誠)委員 今あるところの秘密保護法というものは、個人対個人あるいは政府対国会、それから日本国と他国、いろいろあるわけですが、そういう範囲はどこまで秘密を守らなければならないものであるか。単独立法を作らなくても、現在あるところの保護法によっていけば、どの程度までその秘密保護法の適用ができるのか。
#126
○加藤政府委員 御承知の通り日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法でありまして、米国から相互防衛援助協定、船舶貸借協定及び合衆国の艦艇の貸与に関する協定、これに基づきまして日本が貸与、供与を受けますところの船舶、航空機、武器弾薬その他の装備品及び資材等が、秘密保護法の対象になるわけであります。これは日本の国内法でありますから、日本の国内法としての適用範囲であるわけであります。
#127
○田口(誠)委員 従って政府対国会の場合も適用されるということなんですか。
#128
○加藤政府委員 これは今申し上げました通り、日本の国内法として御制定願ったものでありますから、私は同様に考えております。
#129
○田口(誠)委員 適用されるわけですね。
#130
○加藤政府委員 そうです。
#131
○田口(誠)委員 そこでそういうことになりますと、聞こうとすることを十分に聞いて議案の審議をすることが、困難な面が途中で出てくると思いますが、そういう場合のテクニックとして、そういう場合にはどういうような方法をとられるのか。これは国会対政府の場合です。
#132
○西村国務大臣 条文をお持ちになっておらないかもしれませんが、これをごらんいただきましても、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法の防衛秘密というのは、左に掲げてある事項ということで、「構造又は性能」、「製作保管又は修理に関する技術、使用の方法」というように技術面であります。ですけれどもわれわれとしては、この法律に触れない限度におきまして、御納得のいくような説明方法をとりながら、この法律と真正面にぶつかる部分だけは国会においても御遠慮願っていくのが、普通の建前ではないかと考えております。
#133
○田口(誠)委員 触れる面は全く遠慮願うということであるのか。それとも少数の人に了解の得られるそういう内容の説明ができ得られるものかどうか、この点を一つお示しを願いたいと思います。
#134
○海原政府委員 お答え申し上げます。法律的な解釈問題につきましては、法制局の方とも打ち合わせましてあらためてお答えしたいと思いますが、現在この法律によりまして防衛秘密として指定されておりますものの具体的な実例を申し上げますと、たとえて申しますと哨戒機あるいは警備艇、掃海艇、そういうもに積んでおります装備品、資材のうちのレーダーであるとかあるいは掃海用具、射撃装置あるいは魚雷とか機雷などの部分でございます。そういうものについての文書、図書というものが、一応防衛秘密ということに指定されております。これは三十六年一月で大体一千件程度のものがございますが、すべてそういうきわめて技術的なこまかい特殊的な知識でございますので、国会におきます御審議のあるいは参考ということにならないようなきわめて特殊な部面ではないか、このように考えております。
#135
○田口(誠)委員 そうしますと今のサイドワインダーなどの持ち込みの場合に、全く秘密裏に持ち込まれるというあの秘密というものは、この法を適用されておるのかどうか。
#136
○海原政府委員 適用されておりません。先ほど申し上げましたようにアメリカから援助協定に基づきまして、供貸与されます装備品そのものについての技術的な秘密でございます。そういうものがくるとかこないとかということの秘密は、これによっては関係ございません。
#137
○田口(誠)委員 三十四年の場合でも今年の場合でも全く秘密裏にサイドワインダーが持ち込まれて、非常に国民の疑惑と恐怖をかもし出したわけなんですが、こういうものにつきましては今後は発表をされるものか、それとも全く秘密裏に持ち込まれるものであるかどうか。
  〔委員長退席、草野委員長代理着席〕
#138
○加藤政府委員 この点ににつきましては、今お話がありましたごとく秘密保護法の適用はないわけでございます。サイドワインダーにつきましては、持ち込み後に公表をしておるわけでございます。
#139
○田口(誠)委員 昭和三十四年に立川に十四発持ち込まれた当時は、飛鳥田さんから質問をされたときに、時間的にまだ持ち込んでいないと言われた前に持ち込まれておったというようなことがございました。そういうことから、ミサイル関係の兵器については秘密裏に持ち込まれるということを、国民は常識的に考えておるわけなんです。従って今後はミサイル兵器でも、そういうような秘密的な行為のもとに輸送をしたりあるいは持ち込みをしたりすることがないのかどうか、また国民の疑惑を生ぜしめるようなことをあえてなされるのかなされないのか、この点明確にしていただいて今後の処置をお願いしたいと思うので、一つ明確にしてもらいたいと思う。
#140
○加藤政府委員 サイドワインダーの件につきましては、日本で購入いたします前に国会でサイドワインダーを購入するということは御説明したのでございます。
#141
○田口(誠)委員 予算の場合にそういう点の説明もあったろうし、予算化もされておると思いますけれども、そうしたミサイルの持ち込まれる場合には、相当大きな関心を国民は持っておるわけなんです。それを全く秘密裏に持ち込まれて、しかも昭和三十四年の場合なんかは、国会で質問されたときにはそういうことはあり得ないと言っておった、その時間の前に立川に持ち込まれておったというあの事実からいって、非常にこういうミサイル兵器の持ち込みに対しては大きな疑惑と恐怖心を国民は持っておるわけなんで、ここで明確にしていただきたいことは、今御答弁のありましたように、国会において承認が一括してしてあるのだというようなことでなしに、こういうものの持ち込まれる場合には、秘密裏に持ち込むのでなしに、これは公に持ち込まれるものであり、また公表されるものであるというものであれば、そのように一つ御答弁を願いたいのです。
#142
○加藤政府委員 ただいま申し上げました通り、こういうものを購入するということはあらかじめ御説明をし、御了承を得ておるわけであります。お尋ねはいつ持ち込むかということだろうと思います。これは私は必要に応じ公表をするということでよろしいのではなかろうかというふうに考えております。
#143
○田口(誠)委員 必要に応じというその御回答はきわめて名答弁でございまするが必要ということは、少なくとも国民がミサイルというものに対して一つの恐怖心にかられておるわけなんです。そうしますると、そういうものの持ち込みをされる場合には、当然これは公表をして、そうしてこれは核弾頭がついておらぬものだとか、あるいはこれは弾薬の詰まっておらぬものだとか、こういうようなことを公表をして安心をさせて導入をされるというのが、必要に応じてということになるわけなんです。そうしますと先ほど質問申し上げましたところの幾種類かのミサイル兵器に対しても、同じような考え方ができるわけなんでありまして、その点につきまして明確にしていただきたいと思います。
#144
○加藤政府委員 ミサイルにつきましても、その性能等につきましてはいろいろ御説明をしておるわけであります。また核弾頭は日本としては持ち込む意思はないということも、明瞭に何回か今まで申し上げておる通りでございます。サイドワインダーには核弾頭はつかないものだ、しかも国会で御承認をいただいておるというようなことでございます。その発表につきましては、その当時の状況等を考えまして、適当な措置をとるようにさしていただいていいのではなかろうかというふうに私は思うのでございます。なおこういうふうなミサイルにつきましての一般の恐怖心を除く方法等につきましては、防衛庁としてもさらに努力をいたさなければならぬというふうに考えております。
#145
○田口(誠)委員 ミサイルには核弾頭は現在ついておりませんけれども、これはつけられるものがついておらないということであって、サイドワインダーには核弾頭はつけることができ得ないのだということではないでしょう。
#146
○加藤政府委員 サイドワインダーには、核弾頭は構造上つけ得ないというふうに私どもは承知しております。
#147
○田口(誠)委員 それでは台湾の沖上で米軍が成果を上げたことがありますね、あれはどうなんですか。
#148
○加藤政府委員 これはやはりサイドワインダーは、核弾頭はつかないようでございます。ただこの性能は非常に優秀なものでございまして、具体的に申し上げますと、今われわれが持っております86Fに搭載しております機関銃では、有効射程が千メートルぐらいでございましょうが、サイドワインダーになりますと七千から八千くらいに到達する。しかもこれはいろいろ条件によります。天候の条件とかいろいろございます。これは御承知かと思いますが、熱に吸着をするミサイルでございまして、百メートル先のたばこの火に吸着するくらいの能力を持っておるというふうに聞いておりますので、非常にこれは優秀なものであることは間違いございません。核弾頭をつけなくても相当の実効は上がり得る兵器だと思います。
#149
○田口(誠)委員 ここでサイドワインダーの話に入りましたので、なお防衛庁長官に確認をしておきたいと思いますが、先ほど愛知県の高蔵寺の関係を申し上げましたが、こういうものを持ち込む場合には、地元の人たちの了解を得て――了解といってもそこの度合いがなかなかむずかしいと思いますけれども、とにかく秘密裏に持ち込むということでなしに、やはりある程度地元の人たちの了解を得て行なわれるというのが妥当であろうと思いますし、特に高蔵寺の場合なんかは、倉庫のそばにへっつきもっつきで二万戸の住宅を建てることを市が決議をいたしておりますだけに、高蔵寺におけるそうしたミサイルの持ち込みについては大きな関心を持っておりますので、そういう場合の協定と申しますか、地元の了解といいますか、こういう点について何か考案がございませんか。
#150
○西村国務大臣 実は私は防衛庁長官になるまでは、ミサイルはあまり知らなかったのであります。これは防衛庁自体がもう少し努力をして――うっかりすると世間ではミサイルと原水爆、核弾頭を一緒にした議論が行なわれておるのが案外一般論でないか。むしろミサイルは近代的な兵器で、特に空の場合におきましては音速をこえる飛行機の防空としては、高射砲にかわって使わなければならぬ。これは常識論でありますが、この常識論というものを私どもとしては今後も十分に御理解をいただくように、各方面に働きかけていかなければならぬと思います。従ってサイドワインダーを持ち込む場合でも、私らとして持ち込んだ結果におきましては公表もし、また国会において政策的な面から御質問があれば、できる限り私どもの方としては御説明も申し上げ、御了解を得て御審議をいただきたい、こう考えております。
 ただこれを持ってきて置く場合に、隊内の敷地に入れる場合に、一々地元と協定を結ぶとか、あるいは一々細部にまで地元の了解を求める、そういう考えは今はございません。ことに私どもは、ミサイルを理解しないで反対をなさる方々に対しては、やはり他の面からも努力をしなければなりませんが、そうでない別の御意見のもとにただ強烈に反対運動をなさる、政治闘争に持っていくというような面から考えまして、そこでいたずらな摩擦を起こすということも従来におきましてはあったのであります。そういうような面の結果に陥らぬように、私どもとしては必要に応じ妥当な方法で持っていく。それから先ほど申し上げましたように、サイドワインダーを置いたからといって、それが直ちに危険だ、そう簡単に結論は出ないのではないか。ミサイルが起爆されて初めて弾頭が爆発する、発射される。その起爆装置との関係を、われわれは専門でありませんが、十分に考えた上で、ミサイルそのもの、サイドワインダーが置いてあるから直ちに危険だ、この点は十分検討を加えてみたいと私は考えております。
 それから国会の答弁でございますから、ちょっと手直しをさせていただきたいのは、さっきナイキ四個大隊と申しましたが、中隊のことでありますから訂正申し上げておきます。
#151
○田口(誠)委員 そうしますとサイドワインダーというものの弾薬の詰めてあるものは、輸送その他についての危険性というものは絶対にあり得ないものですか、どうなんですか。
#152
○塚本政府委員 弾頭の部分だけはやはり爆発物が入っておりますので、危険物に扱っております。
#153
○田口(誠)委員 今度高蔵寺に運ばれる場合に、民間輸送を使用されたというようなことを聞いておりますが、こういう面の危険性に伴うところの一つの監督とか準備とか、また補償とかいう面について、どのようになされたのであるか、今後もどうされるか、承りたい。
#154
○塚本政府委員 今度の場合は、立川から自衛隊の飛行機で名古屋まで持っていきまして、それから自衛隊のトラックで輸送いたしております。その場合におきまして、危険物であるところのいろいろの表示をやって運んでおります。
#155
○田口(誠)委員 全部自衛隊のトラックで運んでおりますか。
#156
○塚本政府委員 弾頭の部分は三台で運びましたが、全部自衛隊のトラックであります。
#157
○田口(誠)委員 火薬の入っておらないものを民間でやらしたということなんですか。
#158
○塚本政府委員 火薬の入っていない部分も、たしか全部自衛隊のトラックで運んだと承知いたしておりますが、その点はさらに調査いたしまして御答弁申し上げます。
#159
○田口(誠)委員 今の答弁は十分に把握されておらないわけです。これは民間の輸送の場合でも、自衛隊のトラックで運ばれる場合でも、危険防止に対するところの監督、対策、万が一の場合の補償 こういうものについてはやはり一つの規定がなければならないと思う。こういう規定について試案か何かございますか。
#160
○塚本政府委員 それは火薬類取締法及び自衛隊の場合におきましては自衛隊法によって、火薬類取締法の中に総理府会できめたものがございます。その条項等につきまして、一部警察その他の取り締まり官庁への報告等は自衛隊によって除外されておりますので、危険物の表示の点につきまして、やはり自衛隊としては守らなければならぬわけであります。そういう点は十分やっております。
#161
○田口(誠)委員 万が一の災害の場合の補償の関係は、民間輸送の場合でいきますと労災保険というものがございますけれども、結局それを適用するのか、それとも別に防衛庁としてそうした対策があるのかどうか。
#162
○塚本政府委員 自衛隊がそういうような賠償の責めを負う場合におきましては、国家賠償によって補償するということになります。
#163
○田口(誠)委員 それから防衛庁長官にお尋ねいたしたいと思いますが、この出されておるところの二法案の内容を見ますと、ただ単に人員の増加とか、それから師団に切りかえするとかどうとかいうことが書いてあるだけで、実際の二カ年なら二カ年としての青写真の上にのっとっての提案になっておらないわけです。それでこれを審議するには相当長時間かからなければ審議ができないと思うわけなんですが、こういう点に対するところの準備というようなものに対しては何かおありになるのか、これだけのものなのかどうなのか。
#164
○西村国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、次期防衛力整備計画は、これからわれわれはやがて国防会議で決定をする必要がくると思うのであります。従って今回の防衛二法案というものは、おっしゃる通り定員増、それから編成がえ、それから統幕会議等の権限の強化、こういうような点が中心になっておるのでございます。私どもといたしましては御審議をやっていただきますれば、十分御説明は御納得いただけるように用意いたして参るつもりでございます。
#165
○田口(誠)委員 国力国情に応じて防衛力を整備する必要があるといって定員増を提案されておりますが、この定員増の員数がどこにどう必要であるか、こういう点についての明確なものはないわけなのです。ただ国力国情に応じてということだけて、人間をこれだけふやさなくてはならないのじゃないかというだけでは、切り離してこれは審議ができないわけなのです。従って一つの五カ年計画なら五カ年計画としてこういうようなスタイルを作るのだ、こういうスタイルの上にのっとって、第一年目として、さしあたりこういう機構の内容を変えることにおいてこれだけの人員が必要であるのだ、こういうような説明でなければ、われわれとしては審議をすることができないので、この説明書の内容からいきますと、これは相当に長時間を要するのではないか、かように考えられるわけなんですが、そうした準備は防衛庁の当局の方として十分なされておられますか。
#166
○西村国務大臣 私の方としましては、夜を徹しても、御審議いただきますれば、もう一つ大いに御納得いただくように十分これを御説明申し上げたいと思うのであります。たとえば人員増につきましても、単に何名づかみで持ってきたわけではございません。どういうふうな編成で、どういうふうにこれを配置するかという具体的な御説明も十分できるわけであります。
#167
○田口(誠)委員 そういう場合には必要に応じて、夜を徹してでもそういう準備を行なうという誠意のある回答ではございまするけれども、これはそのときになっていろいろ頭をひねってみたとて、理路整然としたところの回答にはならないと思うので、これはどうしても防衛庁はこの二法案を出される上に立っては、一つの構想があると思うので、この構想はどうしても秘密にわたる面について言えないという個所なれば、その点だけは摘出して除外されても、この際明確にされる必要があると思うのです。ないと言われても、これはないはずはないわけなので、その点を一つ明確にしてもらいたい。そうでなかったら、こんな二法案が今国会に出される道理がないわけなのです。これはだれが常識で考えてみても、こんな重要な国の防衛に関するところの案を出される場合に、この程度の説明書の内容では、どうしてもわれわれとしては了解をしてこれの賛否に加わるということが不可能になるのじゃないか、こういう憂いをするわけなので、夜を徹してというその誠意はわかりまするけれども、とても夜明からやってみたところで、これはにわか作りのものではだめだと思うので、原本があるのだから、その原本を示してもらわなくちゃいかぬと思うのですが、どうですか。
#168
○西村国務大臣 別に原本がここにあるわけではございませんで、私さっきから御説明申し上げますように、たとえば陸上で千五百名ふえる。第一次防衛力整備計画は十八万名に対して十七万名でございます。現在一万名余っております。また海、空におきましても、御存じの通り船や飛行機が二年後には出て参ります。それらに配置すべき人員がおのずからここに出ておるわけでございます。当然これは一次計画において完成すべきものが残っておる分が、相当あります。これらを今年度においては整備をして参りたい、こういうことでございます。それが構想になっております。従って簡単に申しますれば、第一次の防衛力整備構想と申しますか、整備計画を補充しながら、第二次計画へ向かって、これは当然つながっていくべきものでありますから、一次計画を基本にして、それの補完というところが中心になっておる、こういうことでございます。ですから二次計画以降は、これから将来に向かってわれわれは作るのでございます。これは政府としては正式に決定するには、国防会議等の議を経なければ正式のものはまだ構想はないわけであります。
#169
○田口(誠)委員 当然国防会議は、艦船の場合の例を引けばよくわかりますが、寿命は何年間ということははっきりいたしておりますので、何年になったら寿命のなくなる艦船がどれだけあって、そうして日本の防衛力の増強に即してどれだけ作らなくてはならぬではないか、それには五年のうちにはさしあたりどれだけ予算も必要であり、どういうような計画を立てなければならないかということは、必然的にこれは出てくることであって、今お話のように場当たり式の二法案であっては、非常に私どもとしても審議をするのに困難性がありまするので、この点は防衛庁としてまとめて一つ説明を願いたいと思うのですが、どうですか。
#170
○西村国務大臣 確かにおっしゃる通り艦艇も、毎年代艦建造と申しまして、艦齢が古くなりましたものを切りかえて参ります。従ってもちろん第一次防衛力整備計画の中でもそれが行なわれてきたわけであります。三十五年までを目標にしております第一次防衛力整備計画で、ただし艦艇の建造等につきましては、第一次防衛力整備計画の中で手をつけましても、完成するのは二年なり三年後になってくる。これは当然でございます。船でございますから、一カ年でぽっとできるわけでございませんから三十五年度に手をつけましても、その完成は三十七年度になる。こういうふうに船や飛行機においては、三十五年までに終了すべきもののうちで、手をつけましても、当然後年度に送られてくるものがございます。同時に三十五年度までに終了すべき防衛力整備計画の中でも、できてないものが相当ございます。それから本年度において予算の、いわゆる財政力の許す範囲内と他の費目とにらみ合わしていろいろ手をつけておるのが本年度の予算であり、同時にそれが今度はまたあわせまして人員増あるいは編成等と関連して、ここに出てきているのが今度の防衛二法案、こういうふうに御解釈いただければいいのであります。
#171
○田口(誠)委員 そうしますと赤城さんが六カ年計画を発表いたしましたが、いろいろ作業の都合と予算審議の関係で成就をしなかった、こういうことから一年ずれた。それで一年ずれた分を今年出したということなのですか。
#172
○西村国務大臣 赤城構想というものは、将来の防衛力整備計画の一つのあれになると思います。三十七年度以降の参考としてはなっていくと思います。われわれといたしましては、この構想ができておりますれば、これ自体を直ちに使ったでありましょう。言いかえれば三十六年度を初年度にして長期防衛計画、ところがむしろその長期防衛計画は今日少しずれております。長期防衛計画は、あまりぞんざいなものを作っては、各方面にいろいろな支障を来たします。従って相当関係者で練ります。また政府部内でも、単に防衛庁だけではございません。経済企画庁その他関連しまして練るわけでございます。従って当年度いわゆる三十六年度といたしましては、三十五年までに終了した第一次防衛力整備計画の補完を中心に単年度で考えていく、こういう構想のもとに立って、防衛二法案として、また法律面からは御審議を願っておるわけであります。
#173
○田口(誠)委員 どうも聞こうと思うことがずばり了解ができないのですけれども、あくまでも私どもの考えておることは、少なくとも日本の防衛計画を立て、その第一年目として提案をされるものは、
  〔草野委員長代理退席、委員長着席〕特に昨年のあの強引な安保条約の単独審議によりて成立をさしたあくる年でございまするから、安保条約との関係の協力体制もこれはあり得ると思う。そういう面からいっても、少なくともここ五カ年ぐらいの構想なくして、こういう案が出されるということはあり得ないと思うのです。どうですか、そういう点は……。
#174
○西村国務大臣 私はもちろん防衛は国力国情に応じて整備していく以上、また国民の貴重な税金を使うのでありますから、長期性を持つ、また同時に防衛生産とかいう産業面も考えましても、計画には長期性があった方がいいと思います。ただ絶対これがなければいかぬというものでもない。かつて昭和三十一年度くらいは、やはり長期計画なくしてやっております。しかし私はあった方がよいし、またあるべきものだとは考えております。しかし長期防衛計画が三十五年で、一応形の上で済んだ。三十六年はすぐ第一年度に入る方がよかったのでありましょうが、昨年一年間というものの政情が、三十六年度を初年度にする長期五カ年計画なり六カ年計画というものを政府として決定し得なかった。そこでこれは御存じの通り、ほとんど前半は安保の問題、それから選挙、政変、その間に政府が変わっております。そこで私どもとしましては、それならば三十六年度にはどうするかというのを、防衛力をどう扱うかということで国防会議をも開かせまして、政府として意思を決定すると同時に、今後五カ年間については、できるだけ早い機会に一つ構想をまとめ上げていこうじゃないか、こういう考えのもとに、今日ずっと防衛力の整備の構想は動かしておるのが現状でございます。
#175
○田口(誠)委員 日米安保条約を締結するときに、もはや日本の防衛力の増強ということは、もう明々白々たるものであったし、そしてその内容そのものというものは、米国の軍事政策に協力をするという内容のものであったので、結局日本の自衛隊が完全な軍隊化されるのだ。軍隊化されるということは憲法九条に違反をするものであるというので、あのようないまだかつて史上に見ないところの国民の排撃を食いながらも、強引な通過をさせたわけなんでございますので、そのときにもはや政府としては、そうした構想というものの大綱はできておらなければならないし、それから効力発効と同時に米国の方からも、日本に対してそういうような要請があるべき筋合いのものであると思うのです。そういうことから考えてみますと、何回申しましても防衛長官は五カ年の構想はないのだ、さしあたり一年間、昭和三十七年にも若干またがるけれども、これだけの法案を提出したのだ、こういうように答弁をされておりますけれども、この点をもう少し深めていかなければ、この案の審議には非常に支障を来たすのではないか、こういうように考えるわけなんですが、もう少し率直に言っていただけませんですか。
#176
○西村国務大臣 私率直に、きわめてすなおに申し上げているのでありまして、安保体制は米国の軍事政策にこっちが協力するというよりは、もちろん向こうには向こうの立場がありましょうが、われわれの立場から申しますれば、日本の国の守り、国防でございます。これに対して日米間で、昨今のように集団安全保障体制で日本の足りないところを守ってもらう、こういう体制でございます。従って日本の自衛、国防自体は日本の自主判断で参る。もちろんそれに軍事援助という面、それから共同防衛という関係で関連して参るところはございますが、しかし主体は日本の自衛でございます。従って日本の自衛、それを長期計画でなるたけいく方がよろしい。ただ三十五年までの一次計画は十分満足でないから、その間の補完をしながら、なるべくすみやかな機会に次の方針と五年なり六年の長期計画を政府として正式に決定していこうじゃないか、今こういう段階にきておるのでございます。ですから安保体制のときに、次はこういうような自衛力を持つのだからということであの条約ができたとは、私何ら考えておりません。
#177
○田口(誠)委員 まあ要領を得ぬままに時間だけたって参りましたが、ここでぼちぼちきょうの私の結論としてつけて終わりたいと思いますが、重要な問題につきましては、継続また日を変えて、これはいつになるかその点はわかりませんけれども、理事さんの方におまかせするといたしまして、私としてはなおこれはほんとうの門口の質問でありまして、重要な問題につきましては、これから質問をいたそうと思っておるわけなんでございます。
 それで軽い面について防衛庁長官に一つだけお聞きしておきますが、先ほど申しましたように春日井市の高蔵寺におけるところのサイドワインダーを持ち込むときの地元の了解云々、こういうことについて質疑応答をいたしましたが、これはかつて北海道におきましては、やはり基地とか演習場、こういうものに対するところの地元の人たちとの協約書というものが結ばれておるわけなんです。従ってそういうものが結ばれないということはあり得ないわけでございますので、それは今後必要に応じてはそうした一つの条件を協定書で結んで、そうして了解を得て、やはりミサイルの持ち運びなんかも行なうのだ、こういう点について明確にお答えをしていただきたいと思います。これは過去に例があるのだから――例のないもので、したらなかなか防衛庁長官がちゅうちょされるかもわかりませんけれども、今までに例があるのだから、その例のように地元の了解を文書で確認し合って、そうして実施に移されるというお考えがあるかないか、この点を最後にお伺いをいたします。
#178
○西村国務大臣 せっかく田口先生の御要望でございますけれども、私としてはそういう考えはないのでございます。北海道におきまして協定とかいうお話があったのでございますが、これは政府の方から詳細御説明してもいいのでありますが、これは射撃場に使われた場合に、損失が発生した場合に、損失補償についてはどうするかという問題であります。全然質が違うのでございます。ミサイルというものが――私どもとしても現地の状況を十分にさらに再調査はいたします。しかし一々そういうことによって地元の協定のもとにものを運ぶということは、自衛隊の使命を非常に制約されまして、遺憾ながら御希望には沿いかねる、こういうふうに考えております。
#179
○久野委員長 先ほど田口君から申し入れのありましたサイドワインダーの持ち込みについての調査の結果について、調査があったそうであります。防衛庁当局から説明をいたしたい、こう言っておりますので、発言を許したいと存じます。塚本装備局長。
#180
○塚本政府委員 さっき田口先生からサイドワインダーを発射したことがあるのではないかとだいぶ念を押されましたが、訓練弾、擬制弾とも実射したことはありません。御了解願います。
#181
○田口(誠)委員 今防衛庁長官の方から、北海道の場合とサイドワインダー持ち込みの場合とは、内容的に違うから、そうした考え方は自衛隊の運営にいろいろと支障を来たす場合があるからやる意思がない、こういうお答えなんですけれども、一般住民の基地に対しての考え方、またミサイルに対しての考え方、こういうものは同じような取り方をしておるわけなんです。従ってその内容に応じては、今防衛庁長官の言われたような点がひっかかる面もあるかと思いまするけれども、一つの精神統一、思想統一としては、やはり地元住民の了解をなるべく得て、万般のそうした計画を行なっていくのだ、こういうことについては、これは民主主義の今日においては当然であろうと思うので、その点を誤解のないように御答弁を願いたいと思います。ただこの秘密保護法に基づくところの内容のもの、そういうものについてはこれは別でございますけれども、その他のものにつきましては地元住民の声というものも十分に聞いて、了解を得させて実施をするということが、最も適切でないか、かように考えておりますので、先ほど私の質問を申し上げましておとりになったことと私がお聞きしょうとしたことと、ちょっとそこにズレがあると思いまするので、その点一つ気楽にお答えを願いたいと思います。
#182
○西村国務大臣 もちろんいかなる理由にしましても、地元民に率直な気持で御不安がありますれば、われわれはその御不安を除く努力をしなければならぬ。これは私ども単に行政面であるから地元民は無視して何でもやる、ただ、そこで文書をかわすとか協定をするとか、あるいは何というようなやかましい問題でなく、私の方も事実その不安感を醸成しているかどうか、また危険がどの程度にあるのか、あるいはないのか、こういった点は十分実態的に見た上でいかないと、私どもとしては現在御質問がありました範囲内におきましては、むしろ協定などは考えない。ただ御陳情なり、また現地にお問い合わせしまして、どういうような地形であるか、また市の方はどういうような御計画になっておるか、そこらの辺は十分調査すべきではないか。また必要に応じてはお目にかかって市の当局者と懇談することは、行政官としての当然の責務であると考えております。
#183
○田口(誠)委員 それでは先ほどお約束いたしましたように腹の虫がちょっとぎゅうぎゅうしてきたようでございますので、私は門口の質問だけで残念でございますけれども次に譲らしていただきまして、今日の私の質問は以上で終わらせていただきます。
#184
○久野委員長 両案についての残余の質疑は後日に譲ることといたします。
 次会は明後六日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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