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1960/04/06 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第21号
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1960/04/06 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 内閣委員会 第21号

#1
第038回国会 内閣委員会 第21号
昭和三十六年四月六日(木曜日)
   午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 久野 忠治君
   理事 伊能繁次郎君 理事 小笠 公韶君
   理事 草野一郎平君 理事 宮澤 胤勇君
   理事 石橋 政嗣君 理事 石山 權作君
      内海 安吉君    佐々木義武君
      島村 一郎君    辻  寛一君
      福田  一君    藤原 節夫君
      保科善四郎君    牧野 寛索君
      緒方 孝男君    杉山元治郎君
      田口 誠治君    原   茂君
      山内  広君    受田 新吉君
 出席政府委員
        人事院総裁   入江誠一郎君
        人事院事務官
        (管理局長)  岡田 勝二君
        人事院事務官
        (給与局長)  瀧本 忠男君
        総理府総務長官 藤枝 泉介君
        総理府総務副長
        官       佐藤 朝生君
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房公務員制度
        調査室長)   増子 正宏君
 委員外の出席者
        人事院事務官
        (給与局次長) 鈴村 信吾君
        人事院事務官
       (給与局参事官) 今村 久明君
        人事院事務官
        (給与局給与第
        三課長)    藤沼 福雄君
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
四月五日
 委員柳田秀一君及び受田新吉君辞任につき、そ
 の補欠として足鹿覺君及び大矢省三君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員足鹿覺君及び大矢省三君辞任につき、その
 補欠として柳田秀一君及び受田新吉君が議長の
 指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第
 八一号)
 国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び
 薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出第一〇五号)
     ――――◇―――――
#2
○久野委員長 これより会議を開きます。
 この際、人事院総裁より発言を求められておりますので、これを許します。入江人事院総裁。
#3
○入江政府委員 お許しを得まして、一言ごあいさつをさせていただきます。先般、浅井前総裁のあとを受けまして人事院総裁を拝命いたしました。不敏の身を省みまして、責任の重大なことを痛切に感じます次第でございますが、皆さん方の御叱正と御指導のもとに職責を果たしたいと存じます。何とぞ今後ともよろしくお願いいたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#4
○久野委員長 次に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括議題とし、質疑を許します。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。山内広君。
#5
○山内委員 この給与に関しましては、前の国会でもだいぶ議論があったそうでありまして、もちろん重複になる質問かとも思いますが、私の方は新米ですから、若干お聞きいたしたいと思います。
 まず一般職の職員の給与に関する問題でありますが、人事院の勧告に従って同一市町村内の不合理を是正するということで具体的な改正案が出たわけでありまして、そういうでこぼこ是正という意味では一歩進められたという意味で、この点に対しては敬意を表したいと思います。ただ全般的に見ますると、まだこの不合理、不均衡が是正されたとは言えないと思いますので、これから人事院の考え方がどこにあるのか、若干お聞きしておきたいと思うわけです。今度出されました案を見ますると、法律の条文が非常にややこしい書き方になっているのです。法律の文章というものは一つの型があるためにやむを得ないのかもしれませんけれども、提案理由の方はもちろん非常にわかりやすく書かれておりますが、法文そのものは二、三回読んでもちょっとわからぬ点があるわけであります。しかし一般的に申しますと、町村が合併された、あるいは境界が変更された、そういうことで生ずる同一市町村内のでこぼこ是正ということはよくわかるわけです。しかしその是正の仕方が徹底を欠いておるうらみがあります。提案理由の中で御説明になっておりますが、たとえば境界が変更されたために、今まで手当をもらっておらなかったところ、それは自然的にといいますか、一級地を支給すると、こういうような書き方をしておるのでありますけれども、こういうことで同じ地域内に二級、一級というように分かれて入ってくる。私はこういう問題はもう思い切って、同じ町村の中、市町村の行政区域の中にあるものはやはり最高級額をくれてやるべきだ、これは意見でありますけれども、こういう考え方を持っておるわけです。そうでないと、いつまでもその級の低いのが残っておる。またたとえばこのうしろの方に書いてあります官署の指定、こういうものもありますし、あるいは手当のないところへ転勤した場合に六カ月間だけはくれてやる、こういう規定までも設けて、本人の利益をかなり守ってくれておるわけです。そしてこれは六カ月たつと自然に消えて、将来は問題が消えてしまうけれども、この最初の方の規定はいつまでも残っておる。そういうことで、この際思い切って多少の飛躍的な規定ではあるかもしれませんが、同一に同じ市町村である場合には、でこぼこをなくして平均してしまう、そういうお考えに立った方がいいのではないか。しかしこれは財政の問題もあるだろうし、あるいはいろいろそういうことをやって、かえって不合理になる実例も生まれてくるために、こういう苦しい変更をしたのではないか、こういうふうに考えられますので、その間の事情をまず先にお伺いしておきたいと思います。
#6
○入江政府委員 ただいま暫定手当のお尋ねでございますが、確かに御指摘のようにこの問題は国会での御要望もございましたし、結局二つの部面がございまして、一つは同一市町村内における暫定手当の差額を解消するという問題、それから一つは全国的に暫定手当の不均衡をどうするかという問題二つになるのでございますが、ただいまのお尋ねの点は、むしろ前段の同一市町村内の問題でございます。今回は大ざっぱに申しますと、約百七十七、八市町村が暫定手当がついておりまして、そこにはいろいろ、三段階のところもございますし、あるいは四段階のところもあり、二段階のところもあるわけでございます。そこで今回の措置といたしましては、さしあたり一段階を解消いたしまして、それによって約百七十八市町村の中で三分の二というものは、その同一市町村内は解消いたしまして、段階がなくなるわけであります。ただ残りました五、六十市町村をどうするかという問題につきまして、ただいまの御指摘のように最上級の段階と申しますか、そこへ一挙に全部引き上げまして、同一市町村内においては、もう少なくとも何ら段階がないようにするべきではないかというような御意見のようでございますけれども、そういたしますとその市町村内はなだらかになるのでございますが、かりに四段階のところを全部一段階にいたしますと、その市町村の境界以外の土地はゼロ級地でございますから、そこが断崖のようなものになりまして、これは御存じの通り地域的な給与と申しますのは、隣接市町村とそこがどれだけ生計費その他で差があるかということは、なかなかきめ手がございませんから、あまりにそこが断崖になりますとかえってまた不平が起こる。そこで大部分の市町村は今回の処置で解消いたすわけでございますから、一段階を解消いたしまして、それでそのまま足らないところは、転勤の場合は六カ月間は従来の生活ができますような措置を講じて、それが全体的に見て最善の措置ではないかと存じまして、そういうふうにした次第でございます。
#7
○山内委員 これは考え方の相違でありますから、私は全部やった方がいいと思うのですけれども、極端な隣接の町村との不合理がまた生まれるということであれば、これはまたやむを得ない処置かとも思います。そこで暫定手当はその名の示す通り、将来は本俸に繰り入れられて、姿が消えるものと聞いておるのですが、この暫定手当を解消するためにどの程度まで研究を積まれ、どういうように手続をされ、見通しはいつごろになれば本俸繰り入れになるのか、その点をちょっとお聞きしたい。
#8
○入江政府委員 暫定手当の整理の問題は、これまた国会方面の非常な御要望もございますし、非常な大きい問題になっておりますので、私どもといたしましてもいろいろ検討をいたしておるわけであります。ただこの機会にちょっと事情を述べさしていただきまして御了解を得たいと思いますが、先般の国会でおきめになりました暫定手当の一段階の本俸繰り入れ底上げによりまして、全国の大部分の市町村のいわゆる地域的な給与の差額というものは解消いたしまして、現在暫定手当がついておりますのが全国で約三百都市にすぎないわけでございます。たとえば一県内で暫定手当が一つもついていないのが約八県ございますし、それから十八県は、たとえば県庁所在地のような特殊なところにだけ一段階ついておるような状況でございます。これは申し上げるまでもなく本俸繰り入れということは、たとえば今残っております三百の市につきまして本俸に繰り入れただけでは、もちろん隣接その他の地域ともそれだけの差額ができますから、本俸に繰り入れた場合には当然その他の地域も底上げをいたさなければなりません。そこで全国の市町村の中で三百の市の暫定手当を本俸に繰り入れるために、その残った全国の市町村を全部いわゆる一挙に一種のベース・アップに相当する引き上げをいたすことがはたして合理的かどうか、ここに一つの問題がございまして、もちろん物価の方は現在は御存じのごとく都市と地方とそう著しい差はございませんけれども、民間賃金でございますとか、生計費の方はやはり相当差がございますので、とにかく残っております暫定手当のついております地域の方が、生計費あるいは民間賃金等におきまして高い一つの地域になることは事実でございます。そこに国家公務員で申しますと、その地域に国家公務員の約半数というものが勤務しておるわけでございまして、この残った全国のあらゆる地域の底上げをすることによりまして、均霑と申しますか、給与の問題につきまして均霑を受けますのは、それらの地方の方だけで、都市の半分の国家公務員というものは、何ら給与上の待遇改善に浴しないという問題が起こります。もちろん経費のことは人事院としてそう考えるべきことではないかも存じませんけれども、実情を申し上げますと、その一段階を上げますのに、国家公務員、地方公務員を合わせまして約百七、八十億、もしこれを全部底上げいたしますと、約九百億というような状況でございまして、そういう一部の――一部と申しますか、限られた地域の暫定手当を本俸に繰り入れるために、その他の広い地域を一挙に給与を引き上げて、それがむしろ生計費、民間賃金等の高い都市の国家公務員に、何ら給与の恩恵に浴させない、そういうことをいたしますことが、給与の制度として若干考えるべき点があるのではないかということが一つございます。しかしながらこれは国会における御要望もございますので、何とかしてその点をなだらかにと申しますか、そういういろいろな申し上げました線を調整しながら、いずれこれは解決をいたさなければならぬ問題でございますから、いろいろ検討いたしておるわけで、何とか結論は得たいと思っておりますが、現在いつごろまでにこれをお目にかけることができますか、ちょっとその点は見当がつかないのであります。
#9
○山内委員 確かに御説明の通り困難な問題だと思いますけれども、私はやる気ならば今が一番のチャンスのような気がするわけです。今というのは、現在という意味ではなく、政府も所得倍増をうたっております。あなた方の立場からすれば、実質賃金を倍にする、そういう考え方に立って、こういう大きな変革の時期に合わせてこの暫定手当を廃止する、こういう根本的な治療を加える。ことしから来年、ここ二、三年の間に――十年かかれば完全にできる、そういう建前で方針をお立てになった方がいいのではないか、そういう考え方に立っておりますので、参考までに申し上げたいと思います。
 大体今の暫定手当はわかりましたが、次にもう一つお伺いしたいのは、地方自治法の第七条に規定する境界変更によって編入された地域という文句が、この法律案の中に書かれておるわけであります。今ここに六法を持ってきておりませんけれども、地方自治法第七条というのは、いわゆる廃置分合によった場合と境界変更と明らかに二つに分かれているわけです。前段の方を抜いたということ、このお考えはどういうわけか、ちょっとお聞かせ願いたい。
#10
○瀧本政府委員 ただいま御指摘になりました境界変更の場合でございまするが、いわゆる町村合併法に基づきまする町村合併というものも、これは見方によれば一種の境界変更である。問題は町村合併によりまして級地の異なりますものが合一されたという場合に、問題があるわけなのでございます。ところがこれを形式的に見ますると、行政区域の違っておったものが一緒になったということになる。その意味では、境界変更と現象的には同じ現象でございます。ところが境界変更というのは、何かの都合によりまして、いわゆる町村合併ではない。ほんとうに道路を一つこっち側へ入れたとかいうような、ごくささいな地域の編入という例が非常に多いのであります。それでわれわれが考えましたことは、たまたま境界変更によって高い級地の一部分が級地の低い部分に編入されたというような場合をかりに考えてみます。その低い級地の方がさらに二段階くらいにわたっておったというような場合を考えてみますと、それをやはり町村合併の場合と同様だという工合に考えますと、そこに一つ高い級地がほんの申しわけ程度ではあってもあるわけでありますから、一番下の級地の引き上げが、場合によったら押えられるというような場合も出て参るのであります。それは今回やろうとする趣旨から申しますると、どうも工合の悪いことではなかろうか。非常に小さい面積の地域におきまして、それを同等に扱いますと、そういう不合理が起こってきます。また反対の場合もございます。従いましてそういうものは例外的な扱いをいたしまして、原則的に町村合併で相当部分の地域が合一したという場合に問題を限り、そういう場合には例外的に――もしそういうごくわずかな地域でありましても、その中に官署があります場合には、これはほうっておくわけにいきませんから、官署指定という方法によりまして適当に級地の官署を指定していこう、こういうことで、われわれが勧告いたしましたことは、形式的にやれば非常に不合理のある部分を是正して実情に合わすために、ちょっと小めんどうなわけでありまするけれども、そういう境界変更の場合を別にした、こういう次第でございます。
#11
○山内委員 お考え方はわかるのですけれども、町村合併した場合と、単なる境界変更の場合と区別されて、境界変更だけを処置されたという考え方には、私反対であります。ということは、ここには自治省の関係の方おいでにならぬのではなはだ残念ですけれども、町村合併は国策として非常に強力な指導のもとに、あるいは強要したものであります。強要という言葉は悪いかもしれませんが、勧奨してやった。ところがこういう問題が是正されないから、それも一つの障害になって、町村合併は至るところで行き詰まっておる。ですからこういう点の不合理というものは、思い切って全般的にやるべきもので、境界変更はむしろ問題が小さい。町村合併の方が規模も大きいし、国策としても取り上げなければならない大きな問題でないか、こういうふうに私は考えるわけです。これは総務長官の領域にもなりますが、この境界変更と町村合併と区別して措置されるということに対するお考え方を一つ。
#12
○藤枝政府委員 今回の法律改正におきまして、境界変更について除いております理由については、ただいま人事院からお答えしたことを政府としましても妥当な処置と考えまして、この法案を提案申し上げた次第でございます。ただいま御指摘のように、そういった問題があるいは将来にわたって、町村合併あるいは境界変更等を阻害するおそれがないかということでございます。この点は、そういうこともあり得るかと存じます。しかし町村合併その他の非常に困難になっておりまする最近の実情につきましては、必ずしもこういう暫定手当の問題ばかりでなくて、その他の、そこにおる住民の意思が錯綜いたしまして、促進ができない点が多いのではないかと思っておる次第でございます。それはそれとして、やはり別途促進するような各種の方途を講じていかなければならないと考えておる次第でございます。
#13
○山内委員 今のお答えの通りで、別にこれだけが障害だと思っておりませんし、ただ将来の課題として御研究いただきたいと思います。
 ではその次に進みますが、この官署の指定の特例、これは人事院ではいつごろお出しになるつもりか。その場合に、いつ指定されるかわかりませんが、もう四月一日は過ぎましたけれども、効力は遡及して適用されるわけですか。その点の考え方を一つ。
#14
○瀧本政府委員 この暫定手当に関します官署指定というものにつきましては、この効力は、本法が成立いたしますと同時にこれはなるわけでございます。われわれの方でも、現在境界変更の地域にありまする官署等につきましては、これは法律が通っておりませんので、従ってその部分について官署があるかどうかを調べるというようなことは、法律の通過以前でございまするので慎んでおるのでございまするが、事実問題といたしましては、境界変更の地域に官署があるかどうかというようなことを調べております。従いまして今までのところあまりないのでございまするが、これはあれば直ちに措置したい、このように考えております。
#15
○山内委員 今の暫定手当のことについては、大体私のお尋ねする点はそれで終わります。
 次に寒冷地手当ほかの問題で若干お聞きしておきたい。提案理由の中にも掲げてあります通り、石炭手当は今度丙地も〇・一トン増額された。このことについての御配慮には私も敬意を表したいと思います。ただこういう不合理、不均衡等の是正の努力はわかりますけれども、他のたとえば公社五現業の人たちのあれも、私も広くは聞いておりませんけれども、国鉄は甲地が三トン八分、乙地が三トン五分、丙地が三トン一分、ところがこっちの方は三トン六分、三トン三分、三トン一分になりました。こういうことで、同じ区域に同じように国のために働いている人の中に差があるということは、これはやはり一つの考え方としては是正さるべきものである。この公務員の方の石炭手当を将来ともどの程度まで上げられるおつもりがあるのか、特に他の現業官庁とのアンバランスをどうするのか、この点を一つ伺っておきたいと思います。
#16
○藤枝政府委員 今回人事院の勧告にありませんでした石炭手当のうちの丙地について〇・一トン上げましたことは、この前石炭手当についての御審議の際等に相当な地方の御要望もありまして、非常に限定されたものでございますので処置いたしたような次第でございますが、全体の国家公務員の石炭手当、それから他の現業関係等の石炭手当との間に差のありますことは御指摘の通りでございます。これらの点につきまして、いろいろ勤務条件その他も多少違いますが、これをどの程度に均衡をとるのがよろしいかというような点につきましては、さらに人事院の御研究を待ちましてやって参りたいと考えておる次第でございます。
#17
○山内委員 人事院の勧告を待って不合理を是正したいというお考えでありますから、一つ人事院の方でも早く結論をお出しいただきたいと思うわけです。
 そこで石炭の単価でありますが、これは現在幾らで支給されておりますか。
#18
○藤枝政府委員 人事院の勧告に基づいておるのでありますが、トン当たり七千百五十円でございます。
#19
○山内委員 わかりましたが、これも何か聞くところによると、よその現業官庁では七千四百三十円という線を出しておる、こういうことで、若干ではありますが上回っておるわけで、石炭の量ばかりではなく単価の是正も当然起こってくると思いますので、これもあわせて御研究いただきたいと思います。
 その次に、石炭手当の支給に差があるわけです。要するに世帯主とか準世帯主というような分け方なのですが、これは公務員の方は給与法でもって扶養親族を決定しておるわけです。ところがそういうことになりますと、世帯主が六十才に達しない母親を養っておるというような場合は、事実世帯主であるけれども世帯主の適用を受けられない。そういうことで当然所得税法にのっとった親族というように改めた方が実情に即するのではないか、このように考えますが、その点のお考え方を承りたいと思います。
#20
○増子政府委員 ただいま御質問の点でございますが、御指摘のように給与法上の扶養親族の概念によって統一をいたしておるわけでございますが、この点につきましては人事院の勧告に基づきまして、そのようにいたしたわけでございます。人事院といたしましては、これらの手当もいわゆる給与の一種でございますので、同一の給与における扶養手当あるいは扶養家族に対する考え方を統一する方がよろしい、こういう考え方で勧告をいただいたわけでございます。従いまして総理府におきましても、それに従って現在のような措置をとっておるわけでございます。
#21
○山内委員 そのことはわかっておるのですが、実情に即さない点があるから、給与法上の扶養親族ということにとらわれないで、もう少し実情に即するように改正したらどうかというのが私の言い方です。これは人事院の方で、統一見解で給与法にのっとった方がいいという強いお考えがあれば別ですが、そうでなかったら御研究を願いたい。
#22
○入江政府委員 その点、人事院の方にも研究させておりますが、御指摘のように給与法上の扶養親族で参りますか、あるいは民法上の扶養親族で参りますか、これは民法の方が範囲が広いと申しますか、確かに公務員としては民法上の扶養親族で参りました方が有利なわけでございます。その点につきましていろいろ御要望もございまして、私どもも検討したのでございますが、ただいま総理府のお答えの通り、一つは給与法全体が一つの扶養手当というものを中心といたしまして、給与法上の扶養親族というふうに参っておりますので、それに統一いたしたということであります。それから民法上の扶養親族はなかなか認定が複雑な点がございまして、税法の場合なんかと違いまして、公務員の給与をきめます場合に、やはり直截といいますか、はっきりいたしておる統一された給与法上の建前でいった方がよろしいのではないかというようなことで、従来そういう見解で参ったわけです。なお一つ十分検討いたします。
#23
○山内委員 それからこの手当の支給は八月三十一日現在員ということで押えておられますが、もちろんこれは予算折衝等のことで、夏のうちに現在員を押えて予算措置を講ぜられることはやむを得ないと思うのです。ところが八月三十一日を過ぎて転勤になった。この手当をもらえるところを転勤していってしまえば、その人は適用を受けられない。あるいはまた向こうにおった人が、今ももちろんそこにおるのでありますけれども、石炭は冬に使うものでありますが、夏のうちにたくわえておきませんと、冬季になれば輸送力もなくなってくる。炭価も上がる。人手もない。そういうことでみな夏のうちに買っておくのが事実なんです。もう今ごろから入っておるかもしれませんが、そうしますと、買った人が今度は本州の方へ転勤になった場合に、それを処置していかなければならぬ。こういうようなことで八月三十一日現在で押えるということは、いろいろ実情に沿わない点があると思うのです。これは人事院規則か細則かわかりませんが、何も法律まで変えなくても、あなたの方で向こうに行った者には支給するような方法を講ずる。また帰ってきた者も、事実お前帰ってきて石炭手当をもらえなくなったのだから返せと言っても、先ほども申しました通り夏のうちにもう購入してしまっておるという実情もあるのでありますから、やはり調整の手段というものをお考えになっておかなければ、これは本人にとっては非常に迷惑なことになりますので、そういう点で一つどういうお考えか、この点もちょっとお知らせいただきたい。
#24
○入江政府委員 この点も確かにお話の通り、いかにも不合理と認められる点でございまして、まず第一に支給時期を八月といたしておる関係でございますが、これはただいまお話がございましたが、石炭を購入いたしますのに比較的夏の方が安く買えるということで、むしろ八月前後に早くきめてくれという希望が公務員の方からございましたわけで、八月というものを一応めどにして支給をいたすというのが実情に即するのではないかと思います。問題は八月以後に北海道から転勤いたします者と、八月以後に北海道に転任いたします者との関係が一つございます。八月以後に北海道へ参りました者は、向こうで石炭が要りますにかかわらず支給ができない。そこで弾力性を持たしたらどうか。現業にもそういう措置がとられておるところもあるのでありますが、そういたしますと国の会計といたしましては、北海道へその後に転任いたした者に支給いたしますためには、北海道からその後こちらの方へかわってこられる方には戻していただきませんと、先に行った者はもらい得で、あとから行った者に支給するというのは、会計的に少し無理である。ところが途中からこちらへ転任して参ります者は、先ほどもお話がございましたように向こうで夏購入いたしておりまして、それを一定の期日で戻すということはなかなか事実問題として簡単でないのと、それからやはり会計法上の問題もございまして、なかなか簡単にそれを返戻するということもできないという関係もございまして、いつもそこで壁にぶち当たっておるわけでございます。この問題もいろいろ実情としては御指摘の通りでございますので、これも検討いたしたいと思います。
#25
○山内委員 確かにお話のありました通り、夏のうちに購入しなければならぬことは事実なんです。このことを私は聞いているのではなくて、今お話のあったようにその後の異動に対してどう措置するか。予算にしてもそれほど多額に上るわけでもない。こういうことが人事交流の一つのガンになっていることはいなめない事実だと思います。生活費に占める石炭費の割合は相当高額なのでありまして、これを措置されないことは片手落ちだと思いますので、ぜひ御研究いただきたいと思います。
 その次は寒冷地手当なんですが、これは現在本俸と扶養手当の百分の二十、そして四カ月ということになっておるのでありますけれども、現地はかなりこの率の引き上げを要望されておるし、現在の値上げブームの傾向からいっても、当然これは起こってくる問題だと思います。これについて人事院の方では何かお考えがあるかどうか、この点を一つ伺いたいと思います。
#26
○入江政府委員 寒冷地手当の支給割合と申しますか、最高八〇%の率を引き上げよということは国会でも御要望がございまして、先般勧告の際にもいろいろ考えたのでございますが、寒冷地手当それから薪炭手当を合わせまして現在の暖房増高費と申しますか、いわゆる暖房に相当します生計費の実情から申しますと、大体それで暖房増高費は満たしておるというふうに認めまして、これを引き上げる合理的な根拠が見出せませんでしたのと、それから現業との関係も見まして、大体薪炭手当が現業は七千円ないし八千円でありましたのを、その中間の七千五百円で大体現業とのバランスもとったのでございます。もう一つは、寒冷地手当は御存じの通り普通の手当と違って定率になっておりますので、先般御承認を得ました給与改定によりまして、一二・四%ということで、平均大体八千円の最高額が千円内外と申しますか、一二%前後引き上げられておるわけでございまして、その点も、これは自然増ではございますが考えまして、現在の段階におきましては、薪炭手当を引き上げていただくことによって、寒冷地帯における暖房増高費は満たし得るという見解に立ちました。
#27
○山内委員 私のお聞きしたい点は大体それだけですが、薪炭手当等は石山さんの方からもお尋ねがあろうかと思いますので、最後に一点だけ、これは議案とは直接の関係がありませんけれども、この際お聞きしておきたいというのは、日雇いの冬季の加給、石炭手当の問題なんです。これは実は人事院の方は直接関係がないわけです。労働省でやってることは私承知いたしております。しかし日雇いも特別職ではありますけれども国家公務員で、これはりっぱな国家公務員で見なければならぬことであります。私はここで、労働省がいろいろ苦労されてやっておるのですが、やはり人事院の方でもこの点はもう少し関心を持って御研究いただきたいと思います。法的に身分だけ公務員ということで縛って、いろいろな権利といいますか、いろいろなことを押えながら、事実は労働省だけでやっておるということは、片手落ちのきらいもあります。特に最近のように、御承知かどうかわかりませんが、日雇いも恒常化して十何年もやっておる。ベース・アップにつれての昇給は、もちろんこれは多少はありますけれども、何年やっても同じことだ、こういうことで、最近特に石炭手当に対する失対労務に働く人たちの要望というものは、非常に強くなっておるわけであります。おそらく総務長官は十分御承知だろうと思うのですが、これはこの前の――いつですか忘れましたが、ここで説明があった。それは今度五十二円のベース・アップをやった。そうして一円だけは石炭手当ということでよそに回すのだ。ところがこれが一日二十円になるという説明であった。それでこれはさすがに一日二十円では、石炭手当とは言い切れなかったと思います。ショベル一ぱいもおそらくない額ですから、これは石炭手当とは言いかねて、冬季の手当という表現だったのではないかと思いますけれども、この失対事業に働く人たちへの石炭手当に対して、総務長官はどういうふうにお考えになっておるのか、一つ考え方を聞かせていただきたい。
#28
○藤枝政府委員 失対事業に働く日雇いの方々の問題でございますが、先般当委員会において労働省からお答え申し上げたような経過でございます。もちろんただいま御指摘の通り、今回の処置によっても石炭手当と言えるような額ではございません。もっとも失対事業の性質からいたしまして、他の一般の民間企業における日雇い労務者等との均衡もはからなければならないわけでございますが、もちろん寒冷地に働かれる方々については、そういう暖房等の経費がよけいかさむわけでございますから、その点はさらに十分関係省とも連絡をいたしまして、今後の問題としては十分考えて参りたいと思っておる次第でございます。
#29
○山内委員 今後の課題として早急に一つ解決に乗り出していただきたいと思います。そこでお聞きしておきたいのは、さっきもちょっと触れましたが、この日雇いというのは公務員ということになっておるわけですけれども、特殊の性格であるということはもちろん承知しておるわけです。人事委員会はこれに対して何か勧告とか、そういうことの権限は全然ないものでございますか。その辺をちょっと法的にも伺っておきたいと思います。
#30
○入江政府委員 これはお話の通り一般職公務員でございますけれども、日々雇い入れの非常勤の公務員につきましては、給与法に一般常勤の公務員との均衡を考慮して、各所属の長においてこれを定めるという規定になっております。そこで私どもといたしましては、一般の常勤といいますか、一般の公務員について勧告さしていただきまして、それとの均衡をとって各省でおきめになる、そういう建前でございます。
#31
○久野委員長 次に石山權作君。
#32
○石山委員 総務長官にお聞きしますが、新聞等によりますと、仲裁裁定を完全に政府は実施なさるということが報じられておりますが、政府の態度としては、今度の公共企業体の労働組合が仲裁裁定に服した。それについて政府は完全実施をするという建前が明確にきまりましたか。
#33
○藤枝政府委員 目下いろいろ計数の整理その他をやっておりますが、方針といたしまして、完全実施をする方針をもって、予算その他の処置をやっているという段階でございます。
#34
○石山委員 あえて念を押しますが、完全実施をするという建前は決定いたしましたか。
#35
○藤枝政府委員 ただいま申しましたように、完全実施をするという方針で、予算上その他の処置を今検討をしておるということでございます。
#36
○石山委員 入江総裁にお聞きいたしますが、去年の八月に勧告なさった公務員の給与につきましては、今もってあの勧告はまことに――これは浅井総裁がそうおっしゃっておりましたが、科学的にも正しい、こういうふうな言葉で表現して自画自賛をしておったわけですが、今振り返ってみて、やはりあの勧告は正当なものであるのだ、こういうふうなお考えをお持ちかどうか。
#37
○入江政府委員 先般八月に勧告さしていただきました人事院勧告は、正しいものと考えております。
#38
○石山委員 そうしますと、ここで政府にも人事院にも思い起こしていただきたいことは、去年の勧告は、公務員の給与は四月一日にさかのぼって、この勧告案をば実施しなさいという勧告でございました。それについて政府はいろいろな理由をあげまして、特に財政措置が中心になっただろうと思っておりますが、十月施行、こういう決定を見ているわけです。その場合に、政府における尊重という言葉が、非常にうわついた尊重という言葉で終わってしまっていると同時に、公務員のスト権をば取り上げ、団結権にひびを入れさして、労働組合としては非常に摩訶不思議な存在になっている公務員の給与を守るにしては、私は人事院の勧告が文字通り通らなかったということは、公務員諸君にとって非常に気の毒だと思う。人事院の総裁にお伺いしたい点は、去年は人事院の努力によって、われわれが長い間唱えてきたところの、三月末の民間の給与調査というものは一番年間において低い個所が採用になっておる。これを四月にすべきだ、高いところを採用すべきだというふうな提案がいれられまして、去年四月をもって調査の基礎数字にしていただきました。その月が今あるわけです。完全にあるわけです。四月が来ました。それで私は人事院の態度をこの場合お聞きしておきたいというふうな気持になるわけでございます。つまり人事院としては、去年の勧告は今日になっても正しいものである、こういう御見解だとすれば、四月一日より施行すべきだという人事院の勧告が、十月に実施されたのでございますから、その間の空白状態というものは結局絵にかいたもちに終わってしまっているわけでございます。今年度所得倍増等の施策が動き始めた結果、かなりに物価も動いておるように思われます。ある統計によれば、すでに四%動いたというふうに言っております。人事院の管掌しておる給与法は、五%の場合にこれをば一つの資料にするというふうにもなっておりますが、これらの点をば勘案しながら、人事院は公務員の給与について今何をお考えになっておるだろうかということは、われわれ担当委員としても、もちろん公務員諸君も刮目して見詰めておるところではないかと思うものですから、この機会において、公共企業体の方々に対しては政府は恩情を持って完全実施をするということに対しまして、発言を二度行なっております。今目前に二度も行なっておるこの場合において、人事院は公務員給与について現在一体何をお考えになっておるだろうか、この点を一つお聞かせ願いたいと思うわけであります。
#39
○入江政府委員 ただいま御指摘の点、非常に大事な問題でございますが、まず調査の問題につきましては、昨年四月を基準として調査いたしたわけでございますが、今年も四月を基準として調査することにいたしまして、現在調査項目というものをまとめております。いずれ確定いたしますればまたお目にかけたいと思っております。それによりまして民間給与調査をいたしまして、大体においてこれは人事院としても確定したわけでございませんけれども、御存じのごとく公務員法なり、あるいは給与法によりまして、民間賃金、生計費その他の条件を考慮して人事院が報告、あるいは勧告をすることになっておりますので、多分この事務手続から申しましても、やはり八月前後になると思いますけれども、昨年勧告いたしましてから一年以内に、そのときの出て参りました計数を基礎といたしまして、協議いたしまして善処したいと考えます。
 そこでもう一つの問題は、現業との関係をどう考えるかという問題だろうと思いますが、現業の方は、ただいま総務長官のお話を伺いましても、完全実施される。そこで人事院の方は昨年の勧告におきまして、五月から実施していただくようにお願いしたのに対して、十月から実施ということになったわけでありまして、これは前の総裁も申しましたように、人事院としては残念に存じたわけでございますが、この問題につきましては、これはあるいはお尋ねの趣旨と若干食い違うかもしれませんけれども、人事院といたしましては、財政権と申しますか、国の財政につきまして権限を持っておりませんので、公務員法二十八条その他の現在の法制の建前から申しますよ人事院は公務員法なり給与法の趣旨に従って勧告してきた。それを政府なり国会が批判し、決定される。これが一つの建前でございますから、かりに仲裁裁定が完全に実施され、人事院の勧告が若干ずれたという点におきまして、私どもとしては、これは現在の建前からきた一つの結果でございまして、いかんともしがたい、これが実情でございます。そこであるいはお尋ねの趣旨はこの次の勧告のときに、それをどういうふうに考えるかというふうなことでないかとも存じまするけれども、今度もやはり従来人事院が長くやって参りました大体の前例を踏襲いたしまして、現在行なわんといたしております四月の民間給与調査の結果によりまして、八月に結論を出すわけでございますから、そのときの結論をいかにいたしますかは、これまた人事院も重要な責任の問題といたしまして、人事官会議でも、そのときの結果によって判断させていただく。現在の段階では、まだどういうふうな方向に考えるかということもちょっと申し上げかねます。
#40
○石山委員 ストライキをかけて問題を提起すれば政府は完全実施をする。公務員の諸君は人事院というとりでによって問題を解決するとすれば、それはバナナのたたき売りのように値切る。これは決して正しいことではないと思う。しかし私は、政府が今回完全実施をしようとする態度はいいことだと思う。去年はそうであったけれども、ことしから池田内閣は考え方をだんだん前進させて、仲裁裁定を完全実施するというふうな方向に、いわゆる前向きの方向に、給与問題については踏み切った、こう私は解釈した方がよろしいと思います。あなたの方もそういう考え方でおそらく実施をなさろうとしていると思います。そうすれば今度人事院はいろいろ苦労して、八月ごろ勧告なさろうというが、今度の公務員給与の場合は値切られないでしょう。値切らないと言って下さい、総務長官。
#41
○藤枝政府委員 仲裁裁定と国家公務員の人事勧告との法制上のいろいろな問題は、先刻石山さん御承知のことでございますので、くどくど申しませんけれども、とにかく今回三公社五現業等について公労委の仲裁裁定を完全実施をする。申し上げるまでもなく、仲裁裁定は当事者双方を拘束するものでございまして、ただ資金上、予算上、金が出ないときに国会の議決を求めるという手続があるだけでございます。そういう面等も考えまして、完全実施をする方針をもって目下研究している次第でございます。人事院の勧告につきましても、もちろん専門的な機関である人事院が出されました勧告は、当然尊重をしなければならないことは申すまでもございません。できるだけ人事院の勧告が全面的に尊重されるような方向で、ものを考えて参りたいと考えておる次第でございます。
#42
○石山委員 前の浅井人事院総裁は、科学的にもこの勧告は正鵠無比に正しい、こう言っておった。それから今半年余を経て、再度めぐり来た今月は四月、また基礎数字になるわけですが、その場合においても、後任の入江総裁も勧告は正しいと考えておる。その間にいろいろな労働組合の問題等も経過して、その結果においても、今日においても正しいと言っておる。そうしますと、四、五、六、七、八、九、六カ月間は公務員の場合は、いわゆる科学的に推定された数字から受ける恩恵というものを無にしたことになりますね。しかし慣例に従えば、それをまた翌年度持ち出して問題をば起こすということは、今までやっておらぬようでございます。しかし私はいつでも申し上げておるわけですが、それであっては実際からいえば政治でないと思うのです。正しいものだと言っておる。正しいものが実行できないということは、時の政治の貧困さを物語っているものだと私は思うのです。そうすると去年度は損をしたが、少なくとも今年度は、人事院から出される勧告については完全実施はやぶさかでないという言葉がこの際生まれないとするならば、私は非常に片手落ちだと思います。もちろんあなたの言われる労働法による仲裁裁定と一般公務員法による給与の問題とは、差があるということはだれも認めておる。しかし先ほど私は言いたくなかったけれども、片方は実力行使をほのめかし、片方はお上品に黙って、人事院に信頼し政府を信頼して問題を見詰めておる。そうした場合に、問題をほのめかして強い迫力で向かった方が完全実施ができ、信頼の態度を持って紳士的に見詰めている方が損をするという建前であっては、これは正しい姿勢だとは言えません。ですから今年度は少なくとも去年と違った意味の、人事院勧告をば尊重するという政府の態度が打ち出されてこない限りは、私は公務員の諸君にいろいろな問題がこれから起きてくるだろうと思う。建設労組に対しては、きのうの新聞を見ますとかなりな処分がなされております。私はこの処分が、調査をしないうちから弾圧などという表現では申し上げませんけれども、処分をなさり、かなりの人を解雇するという問題これもやはり定員と給与の問題にからんできていると思います。ですから、公労法によれば問題を起こせば厳重に処分をするということが出ているわけですから、少なくとも今年度、公務員諸君に対してその職務に精励をさして、実績を上げさせるという建前をとらせようとするならば、総務長官がこの際、人事院勧告はただ尊重するというような表現では、去年と比べて進歩しないと思う。私はいつも熟語にこだわってあなたとやりとりしておるわけですが、政府の言う尊重という言葉はこの際、別の角度から尊重するという表現をなされなければ、去年と同じだということになります。静かに事態を見守って、人事院と政府当局を信頼している公務員に対しては、総務長官の言う尊重という言葉ではこの際物足りないように思われてなりません。今後の公務員諸君の労働運動、正常な執務等を考えてみても、私はこの際総務長官から、もっと別な意味の人事院勧告を尊重するということをば言っていただかなければならない時期ではないか、こう考えてあえてもう一ぺん御答弁を要求するわけです。
#43
○藤枝政府委員 現業関係の今回の仲裁裁定を完全実施するということは、現業関係の諸君がスト権でおどかしたからそれに屈服したというようなことではございません。仲裁裁定とその性格を十分に理解した上で、完全実施をいたそうとしているわけであります。国家公務員に対する人事院の勧告につきましても、尊重という言葉がいつもいろいろに使われていると申されますが、人事院の勧告を全面的に尊重できるような努力を、前向きの姿勢で考えて参りたいというふうに申し上げた次第であります。
#44
○石山委員 藤枝長官はものわかりのいい長官だが、ただ一つ私は気にかかった言葉があります。ストに屈服した、ストの気配に対して屈服した、これは何か罪悪のようにあなたは考えているようですが、これは私はそうじゃないと思うのです。池田内閣が、たとえば所得倍増をなさろうとするならば、何としましてもその基礎をなす労働者諸君、農民の皆さんの御理解を得なければ、この問題は達成できないと思う。つまり労働者諸君が政府の意図するところあるいは財界の意図するところを理解しないで、自己のいわゆる本能の命ずるままに、皆さんの考え方と別個な方向をとったとするならば、これは幾ら所得倍増論を叫んでもおぼつかないわけです。ですから、労働者諸君の考え方が一体どこにあるのか、働く者の希望が一体どこにあるかということを把握して、それを未然に防ぐということが、いい政治家であり、いい経済家であるわけですね。ですから第三者で、労働運動や政治に対して何ら考えない人ならば、池田内閣は中小企業の労働組合の方々がストを背景にしたことに対して屈服をしたなどと、口さがない批評をするかもしれません。私はそう解釈しない。池田内閣は前向きの姿勢をとって、所得倍増をば民主的に達成するために、その主要部分を占める労働者諸君の意向をば参酌をし、採択をしたいということだと私は思うのだ。そこに総務長官と私の見解の相違があるかもしれぬけれども、あなたは大体において池田内閣のうちでは、数えてみると、新しい考え方には理解の深い何人かのうちの一人だと思っているのです。ところがストの気配に屈服をしたという表現に対しては、私はあえてその理解の仕方に対して疑義を持っているわけです。それでないとすると、これから公務員の人たちが起こすわずかな行動に対しても、強い処罰で臨もうという態勢が自然に生まれてきます。そのことは労働者が求めることでなくて、政治家が上から押しつけるような態勢の中で、対立の中で行なわれる一つの要素だと思う。ですから私はあえて申し上げますが、池田内閣が仲裁裁定を受けたということは、ストライキを背景にしたという権力的なものに屈服したのではなくして、むしろ労働者諸君の考え方、そういうような意向をば事前に察知してそれを受け入れる態勢をとったのだ、こういうふうな解釈をあなたはなさることはできませんか。
#45
○藤枝政府委員 先ほど私が申し上げたのは、先ほどの御質問の中に、何か騒げば政府はそれに従い、黙っている人はいつまでもほうっておくのではないかというような意味を申されたものでありますから、そういうことではなくて、ただいまお話がありましたように、たとい静かに事態を見守っておられる国家公務員の諸君についても、十分それらの公務員の諸君が考えておるところを察知し、また給与については専門的に御調査もいただいて勧告その他をしていただき、人事院の御意見については十分これを尊重してやって参りたいというふうに考えておるのでございます。
#46
○石山委員 それから人事院の方にお伺いいたしますが、私はおそらく八月は、勧告していただけるだろうという前提がかなり強いいろいろな資料を持っておるわけです。民間でもおそらくこの四月を過ぎれば、昇給を別にしまして大体二千円台の賃上げが出そろうのではないか。私たちの身辺の中企業と目されている民間の組合、ここでも千七、八百円くらいの今度の使用者側のベース・アップの提案に対しては反対をしまして、そうしてストライキをばやっている組合をかなり見受けるのでございます。ですから大ざっぱに申し上げまして、おそらく今度の春闘の民間の相場というものは二千円を下らぬだろう、こういうことは一応言えるのではないか。そこで先ほど私の方の山内委員からも言われている給与の体系というものをば、今までも考えていただいているわけでございますけれども、そろそろ考え直す必要があるのではないか。たとえば今までは、特にこれは民間の技術者を多くかかえている工場と同列にしてはいけないでございましょうけれども、年功を経たからというだけでエスカレーター式に昇給をしていくということは一体どんなものだろう。公務員の中に優秀な人が集まらないという一つの点として、初任給をば高くすることのできないところに問題がある。初任給を高くすることができないということは、技能の成長度が――技能の中にはあるいは地位も入るかもしれません。それにしましても停滞する時期がくるだろうと思います。それにもかかわらず年功でございますから、比率としてはむしろ上がっていくような計数が今までとられているという経緯がございます一そうするとどうしても初任給は安く押えざるを得ない。ここで今度の勧告の場合におきましても、初任給を上げて優秀な人材をば公務員にするという前提があれば、そこから給与体系というものは出発せざるを得ないのではないか。それから最も旺盛に仕事をし、最も仕事をば理解するという年令段階がございます。その年令段階に対しても、われわれは今でも中だるみという言葉を使っているのですが、その中だるみということは最も不遇な人たちが多いだろうと思う。これをば何とかして今度の勧告の場合、体系の中でいじる必要があるのではないか。その中だるみの場合の原資は莫大なお金を要しますが、これはやらなければならないのではないか。その場合暫定手当の問題も考える必要があるだろう。先ほど総裁の御意見を聞いていると、暫定手当の都市中心の考え方について、山内委員の質問に対してあなたがお答えになったのは、底上げの考え方に対する御答弁だと思うのですが、都市中心の公務員は一体どうなるのか。ここで私考えていただきたいことは、都市中心の公務員の方々の生計費が確かに高いということは現実でございます。私は地方のうちの中都市の公務員の方々は、特にこの点になると不幸だろうと思います。つまり暫定手当は低い。しかし物価は、大都市よりも中都市の方が高いということは、これは御理解を願わなければならぬと思います。そうしますと所得が多いから、結局都市の人の消費が多いということは一面の真理だろうと思う。所得のないところで使おうとしたって使えない。中都市の人はそういう意味では暫定手当で押えられ、学歴が浅いというために押えられて、中都市の公務員の給与というものは実態として低いわけです。低いから生計費も従って低いという三段論法がおのずから生まれざるを得ないというのが現実です。この現実だけがいかにも正しい正鵠な資料だというふうに判断なさるとするならば、私は給与体系にとっても暫定手当の問題にとっても大へんに残念なことでございますし、たくさんの欠陥を持って人事院が問題を見詰めているということになるのではないか。実情というもののもう一つ底に隠された真の意味の実態というものをば、人事院は上っつらの現実という問題だけですりかえてしまっているのではないか、それであってはいかぬのではないかというふうに、入江総裁の答弁の中で私は不安を感じておるわけでございます。暫定手当について一番不幸な面を持って現実に立っているものは中都市です。中都市は物価が高い。大都市は御承知のように最近のように交通もよくなりまして人口が多いものですから、集中的に物資が、いわゆる良品で豊富にそして安い品物が大都市に集まってきているわけです。その残りといえば語弊があるが、その残りを農村の中に布石されている中都市の方々が吸収しているものですから、現実にいえばあまりいい品物でなくて、選択権もなく量も不足だ、そして比較的高いものを消費しているというふうなことが行なわれておる。しかしこれは収入に対して高いのですから比較の問題ですけれども、いずれにしても収入にとっては高い生活生計で送らざるを得ないというのが公務員の今の現状でありますから、今度の給与勧告をなさる場合には、この意味を十分に御理解なさって、一つの体系と取り組んでいただきたいというのが私の希望でございます。その点に関しまして御答弁いただきたい。
#47
○入江政府委員 ただいまの御指摘の点は、今回この次の給与改定の意見を申し出させていただく場合に、いわゆる年功賃金と初任給と中だるみとの関係をどうするかということが第一点でございますが、もちろん大筋を申せば御存じのごとく、公務員法なり給与法に、公務員の給与は民間賃金と生計費ということが一つの柱、もう一つは職務と責任に応じて作るようにという趣旨でございますから、さっき申し上げましたようにこの四月を起点といたしまする民間給与の状況によりまして大体の線をきめる。それで職務と責任に応じて体系を作るわけでございますが、年功賃金と申しますのは、御存じのごとく年功賃金という意味につきましてもいろいろございますけれども、公務員の給与はどっちかと申せば職務と責任に応じて体系を作っておりますので、年功賃金であるから初任給が低いというわけではないと思います。これはもちろん御存じのごとく標準生計費ということで十八才のところを押えておりますけれども、その上のカーブは民間の事業場との比較をいたしまして、そのポスト、ポストの線をとって体系を作っておりますから、それを大体職務の等級に分かってやっておりますので、年功賃金と現在の初任給との関係は直接は結びつかぬと思います。しかし初任給の問題につきましては、どちらにいたしましてもこれは現在相当重要な問題でもございますし、国会の御要望もございますので、この八月に給与の勧告を出させていただく場合には、初任給の問題はどうしても何か考えなければならぬと思っております。もちろんこれは民間との均衡をとっての上でございます。そこで一昨年御存じのごとく中だるみの是正をさしていただいたわけでございますが、中だるみということにもいろいろ問題がございますが、これも御存じのごとく俸給体系は初任給と最高額と中とのカーブでございますから、それぞれ等給に応じた民間の賃金との比較を検討しながら十分結論を出すように考えていきたいと思います。
 それから暫定手当でございますが、私申しましたのは、地方の方が生計費が安いから暫定手当をいわゆる底上げすることは疑問だと申したわけではございません。確かに御承知の通りインフレ時代は生計費が先に上昇いたしますけれども、こういうふうに安定いたしますと、賃金と生計費というのは非常に関連がございますから、生計費だけが都市よりも地方の方が安いから、地方はそれだけ実質賃金が安くていいと思っておりません。ただ民間賃金との関係もございまして、民間賃金にとりますと、公務員と民間との差額は、大ざっぱに申しまして統計上都市においては公務員の方が比較的民間より低い傾向にある。地方においては公務員の方が民間よりも高い傾向にある。これは事実でありまして、物価は御指摘のごとくそれほど変わらないと思いますが、そういう物価、生計費及び民間賃金という三つを考慮いたしまして、どっちかと申せば都市の公務員の方が実質賃金は高位にあるべきだという理論的な根拠はあると思います。これがそもそも地域給のある理由でもございますし、先般国会で御指摘があって改正されました給与法の改正においても、生計費の地域差を考慮するものというような法文ができております。しかしそういう理屈は別といたしまして、人事行政とかいろいろな点から、暫定手当の問題を全国的に何とか整理の道を講ずべきではないか。整理をするとすれば、実際問題として底上げ以外になかなか便法がございません。ですから底上げ方法をとるといたしますと、経費のことを申し上げて恐縮でありますが、経費も相当かかる。経費がかかってこれが非常に合理的に参ればよろしいのですが、高位にあるべき都市が全然恩恵に浴さないで地方だけが浴す。浴することもけっこうでありますが、これを一挙に底上げすることは相当慎重に考えなければならぬのではないか。そこで何とかなだらかにそういう矛盾を調整する方法で一つ検討させていただく、これが現在の考えでございます。
#48
○石山委員 給与体系に次いでは諸手当の問題が浮かんでくるだろうと思います。諸手当の中で私どもに関係が深く、先ごろも勧告していただいたものは石炭、薪炭の問題でありまして、私はこの勧告の仕方に対しては、一応大どころとしては正鵠を得ておるだろうと考えております。ただいろいろ申せば、何と申しましても今度の薪炭手当の場合には最高が二千五百円の増で合計七千五百円、それは一年分の冬季の公務員の薪炭費としては低いのではないか。特に勧告なさったのが去年でありまして、国会も終わってからでございました。国会が終わったところをねらったというようには私は申し上げません。口やかましい連中がいない間に勧告した方がよかろうというふうには私は申しませんが、やっていただいた。しかし日本の場合には北海道、東北など今までに雪の多いところで、非常に雪が少ない時期がずつと四年、五年続いたのでございます。けれども今年のように、たとえば秋田の例をとってはなんですが、第一次の雪害は十一億、一般の労働者のこうむったいわゆる雪害による特別の支出というものは一万円以上出ておるといわれておる。そういうものを見てみますと、今年を起点にしてここから数年間雪が多いだろう、寒波が訪れる数が多いだろうというふうに長期天気予報が報じておるわけですから、これも一つ給与体系の再検討の場合に、石炭、寒冷地の問題も検討していただきたいというふうに申し上げておきたいわけです。いろいろ言えば、その地域にとりましても個々の矛盾もあるようでございます。しかしそれはさておきまして、大ざっぱに言えばそういうことを言い得るのではないか。それからもう一つは、寒冷地の場合にはきちんと山と平野というふうに違うわけですね。しかし町村合併によってかなり広範囲の合併が行なわれたものですから、やはり行政措置としてこの問題を考えていかなければならない段階もあるようでございます。ですから、御答弁をいただいてもいいわけですが、たとえば暫定手当の場合には今回は特別の措置を講じていただいて、行政的にも転勤の場合にはこうする、こういうふうな措置を講じていただきました。しかし寒冷地手当の場合には残念ながらその項目が出ていないようです。行政指置をとっていただくならば、やはり暫定手当と同じような立場で寒冷地手当も見るべきではないかというのが私たちの言い分でございます。
 それから事のついでに申し上げますが、私は石炭と薪炭の問題ばかり申し上げましたけれども、この際やはり寒冷地の率の引き上げ等も考えておく必要があるのではないか。これは一つ簡単でよろしいですが御答弁をいただきたい。と同時に、総理府に御質問申し上げますが、このたび人事院の勧告にない項目として、石炭手当の〇・一が道南地区の場合法制化されました。これは給与法のうちの寒冷地、石炭、薪炭手当の中の三条二項とどういう関係になるだろうかということです、それで政府に対してお伺いしますが、これからもいいことであれば、人事院のワクを越えてちょいちょい、多めに、問題をばよくして政府提案としてなさる意欲の一端としてこれを今回お示ししていられるのかどうか、この点も合わせて御答を願いたいと思います。
#49
○入江政府委員 寒冷地関係につきましてお答え申し上げますが、まず市町村合併に関係する部分でございます。これはただいま、市町村合併に伴うものは暫定手当のようにやはり一緒にした方がいいのではないかという御見解でございますが、その点は、実は人事院といたしましては、ただいまお話のございましたように寒冷地の方は高地と低地と申しますか、地域が広範になりますと非常に寒冷に関する統計が違いまして、それが暫定手当のように生計費と様子が違いまして、むしろ広範な地域を同一にいたしますよりは、旧市町村の区域といいますか、比較的狭い地域を基準にいたしました方がむしろ合理的ではないかということで、ああいうふうにいたしたわけであります。なおその点は一つ御批判を得たいと思います。
#50
○石山委員 それではちょっとその点に関しまして……。それでは私の申し上げたい点は、残念ながら行政的にものを見た場合に、町村合併をした場合に、いわゆる行政の中心、町役場――市というものは平地にあるわけですね。そして旧町村の居住地は高い、寒いところにある。しかし通勤するところは暖かいところへ通勤するのだ。そうするとここで問題が起きるのは、実際の居住地は寒いのだが、勤め先が暖かいために、暖かいところの給与しかもらえないということになる。それでは実際の真実を伝えたものではないだろうと思う。ですからそういう個所でも――私はあなたの方の言われる科学的という言葉はわかりますよ。しかし勤務地に与える給与であるのか、居住地に与える給与であるのかの判定によつて、そういう不合理が起きてくる。われわれはいわゆる石炭というものは、生計費ですから、ほんとうから言えば居住地に即したものを与えるものだと思うのですが、問題の把握の仕方のためには、居住地では把握できない。ですから把握の仕方としては、勤務地ということで給与を規定しているわけです。そうすると、今みたいな非常な不合理性が起きてくる。町村合併をしたために、居住地としては寒い、しかし勤め先は暖かいというために、暖かいところしかもらえないとすれば、このところは少し上げてやるという方法はとられないとするならば、やはり現実から少しく離れてしまう行政措置になるのではないか。ですから、こういう個所は今後一つ十分に検討していただきまして、そういうことのないようにしてもらえば、初めて勤務地としてと居住地としての不合理が是正されていくのではないか、こういうふうに思うわけです。
#51
○入江政府委員 なお今後十分検討いたします。
#52
○藤枝政府委員 第一に寒冷地手当などの法律の第三条第二項との関係でございますが、この第三条第二項の規定というものは、どういう者に薪炭手当とか石炭手当を出すかというような問題について、人事院の勧告があってそれをやるということだと思います。従いましてこの石炭手当の表の中の丙地の現在三トンでありますのを〇・一トン増すというようなことについて、必ず人事院の勧告がなければやってはならないという意味ではないというふうに解釈いたしまして、提案申し上げたような次第でございます。
 それから人事院の勧告がなくても、いいことはやるか、そういう一つの前提か、こうおっしゃるのでございますが、実はこの丙地の石炭手当については、先般の石炭手当の引き上げの際にいろいろ問題のあったことは御承知の通りでございまして、そういう非常に限定された問題でございますので、この際この法律の改正の際に、人事院の勧告はございませんけれども、御提案申し上げたような次第でございます。従いまして給与の全体の体系に関係するような問題、あるいは諸手当の全体の体系に関するような問題については、やはり専門機関である人事院の勧告に待つということがよろしいのではないかと考えておる次第であります。
#53
○石山委員 私もその通りだと思う。それで限られた地域の問題であれば、政府はわれわれの言い分も受け入れるという態勢を今後とるようになるだろうということを、私はあなたの答弁の中から受け取れるわけです。それでいいと思う。つまり人事院であっても、そのときの政治情勢みたいな関係もあって、取りこぼしもあるだろう。限られた問題で、人事院の権威を失しない、そして些少のことであるのだ、こういうふうな問題に対しては、政府は受け入れるという前提をお作りになった。前向きの前提ですから、私はこれはよろしいと思って、その通り了承したいと思います。以上、終わります。
#54
○久野委員長 両案についての残余の質疑は後日に譲ることといたします。
 次会は明七日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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