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1960/02/09 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第4号
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1960/02/09 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第4号

#1
第038回国会 逓信委員会 第4号
昭和三十六年二月九日(木曜日)
    午前十時二十七分開議
 出席委員
   委員長 山手 滿男君
   理事 秋田 大助君 理事 大上  司君
   理事 佐藤洋之助君 理事 廣瀬 正雄君
 理事 早稻田柳右エ門君 理事 栗原 俊夫君
   理事 松前 重義君 理事 森本  靖君
      大高  康君    大森 玉木君
      上林山榮吉君    小泉 純也君
      寺島隆太郎君   橋本登美三郎君
      大柴 滋夫君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
       (電波監理局長) 西崎 太郎君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
        参  考  人
        (国際電信電話
        株式会社専務取
        締役)     大野 勝三君
        参  考  人
        (国際電信電話
        株式会社取締役
        営業部長)   八藤 東禧君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
     ――――◇―――――
#2
○山手委員長 これより会議を開きます。
 郵政事業、郵政監察、電気通信並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。
 本日は電気通信に関する件について、まず参考人より御意見を聴取することといたします。
 本日御出席の参考人の方は、国際電信電話株式会社専務取締役大野勝三君及び取締役営業部長八藤東禧君のお二方でございます。参考人のお二方には御多用中にもかかわらず御出席下さいまして、まことにありがとうございました。本日は、国際電気通信事業の最近の概況につき、まず参考人より御説明願って、そのあとこれに対し各委員より質疑を行ない、これに答えていただくことといたします。
 それでは大野参考人より御説明願いたいと存じます。大野参考人。
#3
○大野参考人 委員長のお話によりまして、国際電気通信関係の最近の情勢を御報告申し上げます。
 御承知のように国際電気通信は、昭和二十八年の四月に国際電信電話会社が設立されまして以来、そのときまで電電公社で扱っておられましたものをこの会社で運営をいたしておるのでございますが、創業の当初から非常に順調なスタートをいたしまして、逐年業績は上昇いたしておりましたが、たまたま昭和三十年の終わり、秋から三十一年、三十二年にかけまして、一般経済界の情勢を反映いたしましたものですか、電報電話その他の需要が少し下向きになりまして、そのころ一時業績は横ばいからずっと下降の状態をたどったのでございますけれども、昭和三十二年を終わりといたしまして三十三年に移りますと、自来ずっと再び業績は上向きになりまして、最近の状態は依然として順調な足取りを見せておるわけでございます。
 その結果といたしまして、去る三十五年の九月に締め切りました第十五期の決算の状況を御報告申し上げますと、営業収益は三十七億一千二百余万円でございまして、これに営業外収益五千八百余万円を加えまして、合計収入が三十七億七千百余万円となっておりまして、その期の費用は営業費用及び営業外費用を加えまして三十億余りでございましたので、差し引き当期の利益金は七億七千万円ということに相なりました。ちょうどその前の期、つまり第十四期におきましてもこれよりは少し利益金は少のうございましたが、まずまず順調な成績をもって決算を終わることができましたので、その期から配当金も八分より一割に引き上げることができました。との十五期もその配当率をそのまま維持することができたような次第でございます。
 なお、十五期の資産の状況を大体申し上げますと、その期の終わりにおきまして流動資産が十二億九千五百余万円、固定資産が百八億九千五百余万円でございまして、総計いたしまして資産は百二十一億九千三百余万円となっておるのでございます。もっともこれは償却前の資産でございますので、これに対しまして、その期の末までの償却引当金が四十四億六千八百余万円となっておりますから、正味資産はこれだけを差し引いたものになるわけでございます。引き続き最近の国際電気通信事業も順調に伸びを示しておるのでございますので、今期の業績もおそらく前期に比して少しよくなるくらいで、決して悪くなることはないだろうと考えておる次第でございます。
 以上、簡単でございますが、御報告申し上げます。
#4
○山手委員長 これにて説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。
 森本靖君。
#5
○森本委員 簡単な説明がありましたが、まず最初にお聞きしたいと思いますことは、国際電電の会社の中に今度の海底ケーブルに関係しての準備会社みたいなものができておるようなことを聞いておりますが、それの正確な名前はどういうことですか。
#6
○大野参考人 太平洋ケーブルの関係につきましては、会社の中に臨時の調査部を設けておりますが、これは会社の内部の機構でございますので、今お話にありましたような外部の準備的な機関を設けるということはやっておりませんし、考えてもおりません。
#7
○森本委員 この前の社長さんの町田さんがやめられて、どこかケーブルを作成する会社か何かに入られた、そういうようなことが新聞の記事にあったようでございますが、あの会社はどういう会社ですか。
#8
○大野参考人 このケーブル計画を実施いたしますためには、当然ケーブルやリピーターその他必要な器具類をそれぞれの専門の業者から調達をいたさなければなりません。それで御承知のように今回のケーブルは非常に新型のものでございまして、今まで世界のどこにもこの新型ケーブルを製造する工場がございません。いわゆる古い型のケーブルを製造する業者は日本にも相当ございますし、他の諸外国にもございますが、ただいま申しました通り新型のケーブルを作る工場はございませんので、いずれもこのケーブル工事を進めていきますために、新しく機械を設備し工場を設けるというような動きが業界にはあるわけでございます。その一つの動きとしまして、日本でも住友、古河、藤倉という三つの電線工業会社が合体をいたしまして、そうして一つの新会社を作って、この新型ケーブルを製造しようという意欲を示しておられるわけでございます。この会社は、今申しました通り諸外国の会社といわば競合する形になりまして、そうして私どもとアメリカ電話電信会社との共同の企画でございます太平洋ケーブルにつきましても、その所要のケーブル量を調達する相手として、いわば一つの候補の名乗りをあげているというような形に相なっておるわけでございます。
#9
○森本委員 私の聞いておるのは、何か古河とかなんとかいうのが相談をして、そういう発注といいますか、製造するといいますか、そういう会社はできておるのかどうか。
#10
○大野参考人 ただいま候補として名乗りをあげていると申しましたが、実はその会社が合体しまして、大洋海底電線株式会社と申しましたと思いますが、そういう会社が現在できております。しかし、承るところによりますと、この会社は現在新しい工場の中に据え付けます機械類などを、もう発注をいたしておるのですかどうですか、その辺がまだ確かでございませんが、その工場はこれから作るという状況で、会社の形だけができているという状況でございます。
#11
○森本委員 その大洋海底電線株式会社ですか、それについては、国際電電の中には全然その準備機関というものはないわけですね。
#12
○大野参考人 ただいま申し上げましたことで御了解願えるかと思いますが、これは全く業界の会社でございます。国際電電会社とは関係がございません。ただ会社ができました当座、適当な事務所がないということで、事務室を私どものビルの中で一部融通をしておるということはございます。しかしそれはただ貸室というだけの関係でございまして、別に実質的の関係はございません。
#13
○森本委員 それは今でも会社の中にあるのですか。
#14
○大野参考人 ただいまもございます。
#15
○森本委員 だから私は、何かそういうふうな名前の会社があそこのビルの中にあるのじゃないかということを最初に聞いたわけです。回り回ってそこへ答弁がきたわけです。それはいいのですが、この大洋海底電線株式会社に国際電電は貸ビルをやっておるわけですね。
#16
○大野参考人 そういう見方をすればその通りだと思います。
#17
○森本委員 それはやっぱり料金でも取ってやっておるわけですか。
#18
○大野参考人 その通りでございます。
#19
○森本委員 それからこの大洋海底電線株式会社に、国際電電関係におられた方で入っておられる方がありますか。
#20
○大野参考人 一人もございません。
#21
○森本委員 そうすると、前の社長さんも入ってないわけですね。
#22
○大野参考人 その通りでございます。
#23
○森本委員 最初の新聞記事では何かそういうことが載っておりましたけれども、全然入ってないということでございます。しかしだれにいたしましても、やはりこの会社はかなり密接な国際電電との関係を保っていかなければならぬと思いますが、この担当の国際電電の重役の方はだれですか。
#24
○大野参考人 結局、関係と申しますと、調達という関係で出てくるわけでございます。つまりその新会社がケーブルを製造いたしまして、その製造されるケーブルが私どもの規格に合致したものであるということになりますと、そこに調達契約ができます。調達契約の結果、相当厳重なテストをいたしまして、そのテストに合格したものだけが納入ということになって、いよいよ売り買いの関係がそこに出てくるわけでございますが、そういう調達の関係でこの会社は私どもの国際電信電話会社と関係を持つことになりますから、自然担当といえばそういう調達関係の者が関係を持つことになろうかと思います。
#25
○森本委員 だから私の質問に端的にお答えを願いたいのですが、その担当のそういう関係の重役の方がどなたかやることになるのですか、こういう質問です。
#26
○大野参考人 実はこれはお聞き取りになっていて非常に歯がゆいようなお感じがしておられるのじゃないかと思うのですが、実際その通りなんでして、この太平洋ケーブルにつきましては、直接購入契約を結びますのは、大西洋のいろいろな例と同じように、私どもの場合でもアメリカ電信電話会社が直接購入することになるのじゃないかと思うのです。その直接の契約の担当は先方になりますけれども、納入の場所が日本になれば、納入の場合には、たとえば検収に立ち会うとか、あるいはいずれあとで決済をするというようなことが起こって参りますから、かわって決済の関係をするというようなことが起こると思うのであります。ですからこの関係は、国内で物を買うという場合と少し関係が違って参るわけでございます。そういうわけですから、先にいきますと、調達関係といえばそれは経理部長というものがおりますけれども、ただいまのところは、いろいろ会社の関係で話をつける窓口は私自身がやっております。
#27
○森本委員 わかりました。どうせ現在の段階では調達とかなんとかいったところで、実際この大洋海底電線株式会社というものの設立はおそらく国際電電との間に密接な連絡をし関係を持っていかなければこれは仕事にならぬわけでありますから、そういう点ではおそらく専務が当たっていくというのが当然であろうと思いますが、いずれにしてもこの問題については、また時期を見て質問をいたします。
 先ほどの説明の中の剰余金の処分でありますが、その剰余金の処分の中で別途積立金というのが一億五千万円あるわけでありますが、これはどういう形の積立金ですか。
#28
○大野参考人 御承知の通り、国際通信関係の技術の革新が非常に早うございますので、ときどき実際上機能的には――機能的と申しますか、機械的には劣化してない機械設備でも、機能的にはそれは新しいものと取りかえていかなければならぬというような必要が起こって参ります。そういう将来の必要に備えまして必要な資金を特別の別途積立金として用意しておこう、こういう趣旨のものでございます。
#29
○森本委員 その積立金は、営業報告と決算の場合に、純利益金の何割というふうに大体規定しておるのですか。
#30
○大野参考人 この別途積立金は株主総会でそのつどきめておるという形になっております。
#31
○森本委員 そうすると、この積立金というのは現在まで大体どのくらいになっておるわけですか。
#32
○大野参考人 現在で十億になっております。
#33
○森本委員 この剰余金の処分についても私としては非常に意見がありますが、これも別の機会に譲ることにいたします。ただこの株主配当の点については、これは郵政省に聞いておきたいと思いますが、たしか前から見ると上がったわけでありますが、いつからですか。
#34
○松田説明員 十四期、すなわち昨年の三月末の決算で、総会といたしましては五月の末でございますが、そのときの決算からでございます。
#35
○森本委員 それからいわゆるこの三十五年下半期の純益の大体の見通しというものはどの程度見通しておるわけですか。これは国際電電の方から……。
#36
○大野参考人 まだはっきりわかりませんですが、大体の見通しといたしましては、十五期を少し上回るのではないかと考えております。
#37
○森本委員 そこでこの前の株主配当の増配のときにも当委員会でも若干問題にしたこともありまするが、これ以上の利益金が出た場合に、今後の株主配当というような問題について、郵政省としては国際電電が公共的な会社の建前であるというところからしてこれ以上の株主配当というものについては考えておらぬというふうにお考えですか。
#38
○松田説明員 あるいは私からお答え申し上げるのは少しおこがましいかもしれませんですけれども、この前の一割に配当許可いたしましたときの考えといたしましても、結局いろいろほかの公共企業の状況その他を考えて、また会社の業績その他を考えまして、そのときの状況としてはまあ一割が一番適当だろうということで許可をしたわけでございますが、そのときの考えといたしましては、むしろ今後は太平洋海底ケーブルの問題とか、あるいはその後に出て参りますいろいろ新方式の問題とかいう点で相当費用がかかってくる、建設資金も非常に必要になってくるというような点で私どもそのときにいろいろ検討した次第でございますので、むしろそのことが始まります前までには若干ゆとりがそのときの状態より増すということが考えられましても、将来は相当費用がかかってくるのだということで、しかしその場合にも一割は維持していけるだろうということで許可をいたしましたものですから、今後の見通しといたしまして、そういう太平洋ケーブルの問題もまだ現実に資金を出す段階まで至っておりませんですし、今の段階では一割を増配するということは考えられないと思います。
#39
○森本委員 大体それでけっこうでございますが、これは前からもうこれ以上の増配をするならば少なくとも料金の引き下げも考えるべきだ、こういう意見も出ておったわけでありまして、この決算を見ましてもかなりの収益になっていっておるということは当然考えられるわけでありますから、そういう点について郵政省がそういう考え方を持っておるとするならば、おそらく国際電電の方としてもそういう考え方でいくと思います。ただしかし、かりに海底ケーブルの布設ということになりますと、それに対する経費を自己資本あるいは自己収益において当面まかなおうということになりますと、これはかなり問題が違ってくるのじゃないか。だからやはりその問題といわゆるこの決算におけるところの純利益というものについての考え方というものは、おのずから別途にしていかなければならぬ。だから少なくとも海底線の問題についてはこれは外部資金の投融資を行なって、そうしてそれに対するところの支払いなりそれぞれはそれから行なっていくという考え方に立つと思うわけでありまして、そういう方面に要るから今から若干でも節約しておけというふうな考え方は私はこの海底ケーブルに関してはどうか、こう思うわけであります。ただ利益金の配分については、これはそれぞれ職員の厚生福利施設の拡充なりあるいはまた待遇の問題等もあろうと思いますから、そういう問題に使ってもいいわけであります。
 そこで今の海底ケーブルの問題でありますが、この海底ケーブルには大体百億程度が日本側の負担する形になるということが、この監理官から報告された資料には書いてあるわけでありますが、これは大体の数字でありまするが、この百億の資金調達については、具体的にはどういうふうにお考えですか。これはまず国際電電に聞いてみたいと思います。
#40
○大野参考人 ただいませっかくその辺の数字を検討して計画を練っておるところでございますので、まだ的確にお答えいたしかねます。はなはだ申しわけございませんが、そういう段階でございます。
#41
○森本委員 あなたはきのうの委員会へ来てなかったからわからぬ。きのうの委員会では松田監理官からかなり詳しく説明があった。ここに出ておる資料においても、もう今年の中期には大体締結ができるというところまで答弁されておるわけです。そういう段階になって、まだ資金の問題について全然考えが及ばぬということではどうかと思うわけです。もしあなたが郵政省かどっかに遠慮してそういう答弁をしておるということなら別ですけれども、すでにきのう松田監理官からも、きょうわれわれの手元にきておるところのこの資料の内容がかなり詳しく説明されておるわけです。この内容からいっても、もうすでに正式協定の時期に至るまで大体の見通しというものをここに出してきておるわけです。そうなってくると、私が特に聞きたいのは、少なくとも資金の調整については具体的に国際電電はどう考えておるか、これに対して郵政省としてはどう考えておるかということの具体的な内容の質問にきょうは入る、こういうことで、きのうこの資料を早急に作成さしたわけであります。だから今大野さんが言ったような答弁では、あまりにも事務的に過ぎて、慎重過ぎる答弁であって、ちっともこの委員会は進展しない、こういうことになるわけです。
#42
○大野参考人 どうもまことに申しわけありませんが、この資料にもございますように、資金の調達については、「KDDの自己資本によるの外、外部からの借入金、社債の発行等によってこれをまかなう構想で進んでいる。」ということに間違いございませんのですが、はたしてどの程度の資金を外部からの借入金により、その借入金のうち、どのくらいを外国債あるいは外国金融市場から調達するかという問題につきましては、私どものばく然とした希望という程度なら今でも申し上げられますけれども、御承知の通り、こういう計画は相当慎重に数字を固めまして、そしてある程度国内及び国外のそれぞれの金融先についても当たりをつけてみませんと、的確な最後のものはできないわけでございます。ただしかし、現在国際電信電話会社の業績も幸いに順調に伸びております状況、それからまた資産の内容、あるいは収益力、そういう点から考えてみますと、現実にケーブル施設のために資金を必要といたしますころまでには、内部保留の金もある程度蓄積できる見通しが立っております。そういたしますと、その収益力あるいは資本の内容等から考えまして、外部の資金の調達もある程度可能ではないかという見通しは持っておるのでございますけれども、ただいま申しました通り、相手のあることでございますので、最終的に固まったところまではいってない、こういう趣旨に申し上げたわけでございます。どうぞ一つ御了承願いたいと思います。
#43
○森本委員 だから私の聞いておるのも、何も固まった何千何百万円ということを言うておるわけじゃなしに、ただここに郵政省から出ておるのは、目下のところ工事費で八、九十億円の線を予想している。このほかに国内通信系、端局施設そのほかを考えると、百億円前後の資金を必要とする、こうなっておるわけです。その百億円という資金については、外部からの借入金、外債の発行というようなことを考えておる、こうなっておる。これはちょうど予算案も審議をしておるときでありますから、こういう百億円というふうな資金の調整についてはどういう見通しを持っておるのか、社内の資本、それから外部の借入金、そういうものについて、百億というものをどういうふうにまかなっていくという大体の大まかな見通しはどうか、これが私の質問なんです。
#44
○大野参考人 それでは、大体の見通しはどうかというお尋ねでございますので、その線に沿ってお答えを申し上げますが、具体的な数字は将来非常に動きますので、その点はあらかじめ御了承おき願いましてお聞き取りを願いたいと存じますが、大体の見通しといたしましては、百億円程度の資金を必要とするといたしまして、その約半額は社内で自己資本をもってまかなうという考えでございます。そして残りの半額を外部の資金による、これは国内及び外国の金融市場をも対象として考えておる、こういうふうな構想でございます。
#45
○森本委員 そのあとの外部の五十億円の問題については、今年度はたしか電電公社の外部資金もあるわけでありまして、しかしこれは特殊会社でありまするから、そういう関係でできるということになれば別でありますけれども、そういう点について、さらに金利その他の問題についても私はかなり詳しく聞きたいと思いましたが、今の専務の答弁では、きょうは質問をいたしましてもなかなかそういうことに対しては慎重でお答えがないようでありますから、この資金の問題についてはいずれまた日をあらためて聞くことにいたします。
 それから一番大事な点は、このケーブルの使用方法について、一応郵政省からの報告が出ておりまするが、国際電電としての具体的なケーブルの使用方法については、どう考えておるわけですか。
#46
○大野参考人 郵政省からお出しになっております資料にもございますように、このケーブルは百二十八回線という相当容量の大きなものでございますので、これに対米関係の通信の電話、電信、テレックスあるいは賃貸回線、そういうような需要を全部乗せましても、まだ余裕があると考えております。ただ将来このケーブルを中心といたしまして、現在すでに浮かび上がっておりますのは、ハワイにおいて結び合わされました英連邦の太平洋方面のケーブル計画がございます。これはバンクーバーからハワイを通ってニュージーランド、豪州に至るものでございますが、その英連邦のケーブルとハワイで接続することは考えられます。またそのほかにも、このケーブルからさらに大きなネットワークが作られるということも想像ができますので、そういう遠い将来のことを考えてみますと、この電話、電信、テレックス、賃貸回線、あるいは写真、さらにこのごろ盛んになって参りましたデータ通信といったような、いろいろな電気通信関係の需要を乗せるといたしますれば、将来におきましてはこの百二十八回線が十分に活用されることになろうかと考えております。
 なお、百二十八回線でも足りない場合には、この郵政省提出の資料にもございますように、TASIの装置、これは端局に何か特殊な装置を付加いたしまして、その回線の容量を倍加するという、非常に斬新な発明だそうでございますが、そういう装置を付加して、この容量をさらに増すことも考えられるわけでございますから、これができておりますれば、いろいろな電気通信関係の需要をさばくのに当分決して不自由はないだろうと考えておる次第であります。
#47
○森本委員 この回線の中で、日本が端末局になってアメリカとの通信そのものに使うというのは、大体何回線くらいですか。
#48
○大野参考人 それもただいま専門的にいろいろな角度から検討をいたしておりまして、実は今度の太平洋ケーブルの最終的な契約を作ります際に、どうしてもそれまでに解決しなければならない最も重要なポイントも今お尋ねになった点でございます。検討をしておりますが、ただいまのところは、まずさしむき将来十年ぐらいのところを見ますと、この百二十八回線の半分もあれば、日米関係のいろいろな通信需要はさばけるであろうという見通しでございます。
#49
○森本委員 大体今の御答弁で、百二十八回線の中で半分程度は日本が端末局になるということになりますと、あとの半分程度は、先ほど言った世界的な有線通信の一つのネットワークの中継線、こういうことになると考えられるわけでありますが、これは一つ一つやっていくとよくわかりますけれども、おそらくまだ答弁の段階でないということで、答弁しないと思いますから聞きませんが、これをネットワークにして延ばすところの国々の回線網、そういうものが今わかれば非常にいいわけであります。
 そこで私が聞きたいのは、これが、中継でそのまま延ばしたという場合には、一つの契約を取りかわして、実際に日本を通っておっても、その線路の内容その他については、全然われわれは関知しない、こういう形になるわけですね。もっとも技術的にモニターして、調整をするということはあり得ると思いますが、その辺はどうですか。
#50
○大野参考人 御承知のように、無線を主にしてやっております現在の国際通信におきましても、いろいろな中継信を扱っております。それを、別にモニターするというようなこともなしに、ただ無線の施設を経由して、たとえば東南アジアの諸国からヨーロッパの諸国に至る電話、電報あるいはテレックスなどを中継するといったようなことをやっておるわけでございます。有線になりまして、この海底ケーブルを使ってそういった業務をする場合にも、やり方はほぼ同じようにいくのじゃないかと考えております。
#51
○森本委員 そうすると、日本の端末以外の、このネットワークに使われるというのは、どこどこの国々になりますか。具体的に……。
#52
○大野参考人 さしむき日本側の端末を考えました場合には、―――――――――――沖縄、これは特殊の地域でございますけれども、沖縄の通信とか、そういったものは日本の端局を通過していくようになるでしょう。それからさらに、御承知のように一昨年電気通信プラン会議というのが東京にございました。それから昨年は、暮れにインドのニューデリーで同じようなプランの国際会議がございまして、郵政省の松田監理官ほか皆さんおいでになりましたのですが、その席にも出ました、東南アジア・ケーブル計画というのがあります。――――――――――――――――
#53
○森本委員 私がお聞きしておるのは、大西洋ケーブルがすでにできて、アメリカと英国並びにヨーロッパ本国との連絡があると思うのです。それとの接続をして、単に日本が中継だけという形になって、この海底ケーブルを通じて延びる国々はどういう国々になるか。あるいはそれが、欧州からそのままずっと延びるにしても、あるいはアメリカから延びていくにしても、日本が端末局でなくして、日本が単なる素通りの格好になって先に延びていくというのは、どこどこの国々になるか。むろん――沖縄というようなものは、それを延ばさなくてもどうにでもなるが、この海底ケーブルができた場合に、次の延びるところはどこか、その国々はどういう国々であるか、こういうことを聞いておるわけです。
#54
○大野参考人 ただいま申し上げましたのが、私の言い方がちょっとまずかったかもしれませんが、私はそれにお答えしたつもりです。と申しますのは、さしむきすぐ考えられますのは、――と沖縄の二国でございます。それから将来、ただいま申しましたような東南ア・ケーブルの実現をみた暁には、東南ア・ケーブルにつながる諸国が、今お尋ねになったものとして浮き上がってくる、こういうつもりでお答え申し上げたのでございます。
#55
○森本委員 そうすると、これが西回りにおいて、ずっと欧州まで続いていくという形への中継にはならぬのですか。
#56
○大野参考人 日本側を端末した場合につながる国々を今申し上げたわけですが、これが反対側の端末のことを考えますと、米州大陸を越えて、大西洋のケーブルを経て欧州の諸国につながっておりますから、それは、それぞれ連絡の可能なところへの中継信の出てくる可能性はあると申し上げてよろしいかと思うのです。ただしかし、御承知のように、欧州にはそれぞれまた別に直通の回線も考えられるわけでございます。これは、現在では無線でございますけれども、そういう直通の回線があります。しかし直通の回線だけでは足りない、それ以上の需要が出てきたという場合には、また西回りのみでない、東回りということも考えられるというような意味で、ただいまのようなことが問題になってくると思うのでありまして、それだけが正常のルートになるということではないと考えます。
#57
○森本委員 これは下をずっと――下というのはおかしいが、西回りでくるっとインドの方を回っていく通信網の中継基地になるのじゃないか。御承知の通りに、北回りはウラジオを通り、モスクワを通っていっているわけです。これが南側回りの中継基地になるのじゃないかということを私は言っておるわけであって、これを中心として東南アジアの各方面に延びると同時に、これがずっと西回りに延びていくのじゃないかということを聞いているわけです。もしそういうことになれば、これが今の大西洋ケーブルのところまで延びるという形になると――これはどこまできているか私も忘れましたが、下の方の海底ケーブルがどこかきているはずですが、そこまでつなげば、ずっと全世界をぐるぐるっと回る、こういうことになると思うのですが、どうですか。
#58
○松田説明員 ただいまお話の問題でございますが、下というか、南の方の関係といたしましては、具体的にこういった高性能のケーブルが延びてきているということは、まだございません。ただ計画といたしましては、英連邦は世界一周の海底同軸のケーブルを一昨年秋に発表いたしまして、着々とその実現をはかっているわけでございますが、現実にできておりますのは、まだ大西洋だけでございまして、近くカナダからニュージーランドを経てオーストラリアまでいく線というものを、これは太平洋ケーブルの完成と、あるいは同時ごろになるのじゃないかという感じがいたしますが、計画されております。そのあとの計画といたしましては、オーストラリアからさらにシンガポール、あるいはインドの方をずっと回ってイギリスヘくるという計画を考えておりますが、これは、十年計画ということをいっておりますけれども、具体的にいつできるかということは、まだはっきりしておりません。従いまして、今の問題といたしましては、大西洋の海底同軸ケーブル、それから太平洋ではハワイまできているというだけでありまして、それ以外に具体的に、これだけの容量の大きいケーブルは、現実にできておるということはないのであります。
#59
○山手委員長 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#60
○山手委員長 速記を始めて下さい。
#61
○森本委員 私としては今後の世界の有線通信網というものをこの際どういう具体的な計画を持ち、どういうふうにこれをやっていくつもりかということについて具体的に一つ一つあげていって、そうして世界の有線通信網というものを明らかにしていきたいというふうに考えて、そうしてこれに対してこの百二十八回線、それから先ほどの特殊装置でございますか、そういうものによって将来これの増強できることがあるというふうな話もありましたが、そういう点と、日本の今度作るととろの海底ケーブルというものがはたしてマッチするかどうか、そういう点も考えながら私は質問をして明らかにしていきたいと思っておったわけでありまするが、いろいろ事情があるようでありますので、こういろ問題についてはまた場合によっては理事会あるいはその他で十分に聞くことにしたい、こう思うわけであります。この点は質問が妙に中途半端な形になりましたけれども、国際的に影響するということになりますとそうもいきますまいから、一応この点については私はやめておきたいと思います。
 ただ、時間もだんだん経過してきましたので私がここで言っておきたいことは、この太平洋ケーブルのことについても、今まで当委員におきましても何回も何回も質問をした、ところがそのつど、今慎重に取り運び中でございますという答弁ばかりで、結局次の委員会でかなり具体的な線が出てくるということが繰り返されておるわけでありまして、今後はこういう問題については一つできるだけ詳細に報告を願うということを――われわれもこういう内容についてはかなり関心と知識を持っているつもりでありますから、そういう点についてもあまり慎重過ぎて何か秘密性を持っておるようなことを答弁するものだから、よけいに何かあるだろうというようなことをかんぐられるおそれもあって、今までの国際電電の大野専務さんなんかの答弁を聞いておっても、これは回り回ってくどいくどい答弁をするけれども、肝心のことについてはぼかしたような答弁の形式になっておるわけです。速記録を見れば明らかにそういう形式が出てくるわけであります。そういうことでなしに、端的に聞いたことに対しては、わからなければわからぬ、言えなければ言えない、しかしこういう点についてはこういうふうな段階でございますということを今後は正直に説明ができるようにぜひお願いをしておきたい、こう思うわけであります。この国際電電の問題についてはまだほかに二人の方の質問があるようでありますから、私は国際電電の質問についてはこれで打ち切りまして、あとでその他の郵政関係の質問を行なうことにいたします。
#62
○山手委員長 上林山君。
#63
○上林山委員 私は太平洋ケーブルの問題について昨日郵政当局を相手に質問を重ねたのでありますが、現段階においては不明な点もありましたので、国際電電当局に二、三伺っておきたいと思います。
 第一に伺いたいのは、どこまでが日本とアメリカ両会社の共有になるのか、あるいはどこからどこまでは共有にはならないが、永久使用権を確保できるか、こういう問題について郵政当局から答弁があったのでありますが、その共有というのはもちろんこれは両会社の共有でありますが、言うまでもなくこれは国際的な問題なんです。単に両国の営利会社がただ営業をやっていくという単純なものではなくして、国際性を伴い、あるいは公共性を伴い、場合によっては私の考えでは外交問題も起こる。こういうように考えておるのですが、はたして共有並びに拒否することのできない永久使用権などというものが、ただ両会社の協定のみによって将来確保できる性質のものであるかどうか、私は郵政当局にはもう一皮むいて御研究を願うことにしておるのでありますが、国際電電としてはこの大きな問題に対して思いをめぐらしたことがあるのか、ただ必要性に追われてだんだんと郵政当局や国際電電のあなた方が御答弁になる、そういうものの急のためにこの大事な将来の問題をどういうふうに考慮したか、これは私は非常に重要だと思いますので、まずこの点を伺っておきたい。
#64
○大野参考人 ただいまお話の点はまさにおっしゃる通り非常に重要な問題でございますので、私どもといたしましてもできる限り先例も調べ、また最近のいろいろな諸外国のやり方も調べて政府御当局の御意向も伺いながら、大体こういう問題につきましては商業ベースでやっていくというのが諸外国の例でもございますので、そういう線で今日までやってきたわけでございます。
#65
○上林山委員 諸外国の例が商業ベースであるから、共有なりあるいは拒否することのできない永久の使用権というものも確保できる、国際慣例によって確保できる。だからこれ以上研究しておく必要もない、言いかえますと、日本の政府は国際電電に対して助言をし、あるいは認可をすることができる、アメリカもおそらくそれに類しておるだろうと想像するのでございますが、ただそういう程度のものでいいのか。私は、将来の国際問題が起こらないようにするためには、条約は必要でないでしょうけれども、政府間において何らかの、この両会社の協定に対する覚書といいましょうか、軽い意味のそうしたようなものを確保しておく必要があるのじゃないか、こう思いますので、全然必要がない、こういうのか、あるいはそれも確かに一つの見方であると思うから念を入れてこれから研究をしてみようという考えであるか、この辺を伺っておきたいと思います。
#66
○大野参考人 それはもう仰せの通りだと思います。非常に重要な問題ですから、私も断定を申し上げたわけじゃございませんで、さらに研究をしていかなければならないと考えております。
#67
○上林山委員 これは森本委員からも質問があったのでありますが、私は少し角度を変えてお聞きしたいことは、大洋海底電線株式会社というのが住友、藤倉――これはケーブルについては相当権威のある会社だと思いますが、古河のことは私しろうとであまりよく知りませんが、こういう会社を勝手に作ったんだから国際電電は何も知らないのだという言い方は、これは私はすなおじゃないのじゃないかと思うのです。新型のケーブルであるからこういう会社が合同してやらなければ、あるいは危険分担ができないとか、あるいは過当競争があるからいいものができないとか、そういうようなことのために、あらかじめこれは国際電電あるいはアメリカの電信電話会社等と協議して、日本には新型のケーブルを請け負わせる。そのためには、一ついいものを作るためにこういう方向で進もうじゃないかという打ち合わせの上でこういう会社ができたのと違いますか。私は今あなたに質問しているような気持でできたんじゃないかと思うのですがね。私は、こういうものはやはり率直に国民に知らすことが、それぞれ疑いをなくすることになるのじゃないか、こう思うのでございますが、どうなんです。
#68
○大野参考人 その点はおっしゃる通りでございます。先ほどはそういう角度の御質問じゃないと私は心得ましてそのことを触れませんでしたが、ありようはそうでございます。
#69
○上林山委員 そういう性質の新しい会社であって、できるだけ効果を上げるために、あるいはいいものを作るためにお互いが話し合って進んでいくということは、これは私はいいと思う。ただ、ここに政府側においても国際電電側においても注意を要することは、そういう特殊の結びつきであるから、そういうところから悪い品物、高い品物、あるいはこれに伴う利害関係、そういうものが生まれないように、一つ誤解を受けないように主張していく。同時に、こういうことは公式の委員会なりあるいは非公式の懇談会なり等で広く周知徹底をせしめておくべきものである、私はこういうように考えます。答弁を聞いておりますと、何だかもう歯に衣を着せたような御答弁があるので、私はこれの注意を喚起しておきたい、こういうように考えるわけであります。
 続いてお尋ねいたしたいことは、この太平洋海底ケーブルに関連してか、それともマイクロ散乱波の研究施設のためか、私は具体的によく事情を知らないのでありますが、最近国際電電会社は相当広範な土地を買収された、こういうことでありますが、どれくらいの土地で、使用目的は何で、どれくらいの資金を投入したのであるか、この点を一つ伺っておきたい。
#70
○大野参考人 お尋ねになりましたのは、ただいま話が進行中でございます鹿島灘に面しました、たしか神栖村と申しましたところですが、そこの国有地のことだと考えますが、この土地は、現在財務局の方へ交渉をいたしております。面積は約十四万坪くらいと思いますが、まだ払い下げがきまっておりません。しかし多分払い下げていただけるものであろうと期待をいたしております。そういうわけでありますから、まだ値段の点も確定いたしておりませんが、非常にへんぴな、しかもほとんどが砂地で、作物など何にもできない土地だそうでございますので、今のところでは交通もあまりよくございません。いろいろな点でそんなに高い値段ではないだろうと考えております。そういうわけですから、値段は確定いたしておりませんが、面積はその程度です。
 それからこの使用目的でございますが、当初は、だんだんと送信所、受信所などアンテナを拡張いたしますのに面積が足りなくなって参りますので、何かそういう新しいかわりの土地を早目に手当てをしておかなければいけないじゃないかという意味合いで探しておりましたところへ、たまたまそういうよい出ものがあったというので買うことに話を進めているのでありますけれども、その後急速に出て参りました宇宙通信の問題がございます。それで宇宙通信は、現在はヨーロッパ、特にアメリカとソ連が非常にロケット技術で進んでおりますので、そこが非常に先進国となっておるわけでありますが、国際的な商業通信手段として衛星が使われるということは目に見えておりますので、その世界の趨勢におくれをとらないように、われわれとしましても、少なくとも実用化の研究を至急に進めていく必要があるということで、そのように考え、幸いにこの土地がもし入手できましたならば、これを利用いたしましてここに衛星を利用します宇宙通信の送受信関係の研究施設をまず持っていってやってみようか。それには非常に格好の土地でございますので、ただいまそういうふうな計画を持っておるところでございます。
#71
○上林山委員 それが非常に安く想像される国有地であり、しかも目的は、そういう将来発展するであろう、また発展させなければならぬ宇宙通信の研究施設に使いたい、こういうようなことでありますので、私はそれは適当なお考えだ、こういうように思うものでありますが、それに対して郵政省が考えておる、たとえば人工衛星の活用の問題などの研究施設、これとはどういう関連になるのでございますか。共同研究をやろうというのか、それとも別々に独立して研究を進めていこう、こういうのであるか。もう一体になって、設備も総合的に計画をして宇宙通信の未開発地帯の開発に努力をしていく、こういう構想のものですか、この辺を一つ。
#72
○大野参考人 郵政省の方からお答えがあるのが適当なのかも存じませんが、関連でお答えを申し上げますと、たしか郵政省の電波研究所でも、ただいま申しました土地のすぐ隣接のところにある程度の土地を入手する手続を進めておられるように伺っております。そこにやはり宇宙通信関係の研究通信施設を設けられるようになっております。もともと非常に基本的な研究につきましては、金も、それから最高度の技術も必要な部面でございますので、その方面の実力を持っておいでになります特に電波研究所の方々と、われわれ実用化の面を担当すると思われます立場のものとが全く合体して共同に研究を進めていくことの方が一番得策でもございますので、現在までそういう点で進んで参っておりますし、将来もそういうことで進んでいきたいと考えております。
#73
○上林山委員 最後に一言お聞きしたいことは、配当の問題でございますが、これは数年前に、あまり料金が高いというので、一方には料金を引き下げをしてもらい、さらに配当も高いというので、八分配当にしてもらうように当委員会においても、当時の郵政省の考え方においても、そういう考えのもとに八分にしてあったわけです。同時にまた料金も、従ってそのときに引き下げてもらったわけです。幸い業績が上がったことは、これはけっこうでありますが、これを一割の配当に引き上げた。私は決して一割の配当が会社の配当としていい配当であるとは思いません。しかしながら国策会社であるし、半ば公共的な仕事を扱っておる会社です。しかも株主のメンバーを見ると、いわゆる中産階級以下の小口株主というものは、従業員の一部を除いてはほとんど見られないのじゃなかろうか、こういうように考えるのです。ことにこれから太平洋ケーブルその他についても建設資金が要る、外部からの借入金を持ってこなければならぬ、こういうような状態のときに一割の配当に引き上げるということは、はたして適当であるかどうか。しかしこれはできたことだからしようがないとして、将来はこれを一割にとどめるのか、あるいはまたもとの通り八分にするとか九分にするとか、こういうような――株主としても、半ばは国際電電の機関を利用する方々も相当入っておられるようであります。だから、株主の性質が一般の株主と違う、こういうようなことから考えて、私はこの際、一升ますではかったようなことは申し上げませんけれども、これに対しては相当慎重であってよろしい、こういうように考えるのでありますが、いかがなものであるか。
 それからこの株主の中に、公社、銀行、生命保険あるいは損害保険、その他の法人、その次に一般というので二千五百二十三名おられるのですね。との一般というのは一体どういうメンバーでございますか。同時にこれのいわゆる金額は、総資本の幾らに当たるのか、との辺を一つお示しを願いたい。――これは書いてありますが、株主の一般の内容、これも一つついでに御説明願っておきたいと思います。
#74
○大野参考人 一般の株主はこの通りでございまして、いろいろな方がおいでになると思いますが、これは、大体個人で株を持っておいでになる方でございますね。商業をやっておられる方もあり、あるいは勤めをしていらっしゃる方もあり、いろいろだろうと思います。
 それからこの比率は、ここにございますが、株式の比率で三・八九%でございます。こういうふうになっておるわけでございます。
 配当につきましては、先ほど松田監理官からお答えがございましたが、私どもも全く同様に考えております。これをさらに引き上げるということは考えませんで、将来資金の需要は非常に多額でございますが、何とかこの一割の線を維持しながら、株主に対しましてもある程度報いつつ、設備の拡充、改善もやりたい、こういうつもりでおります。
#75
○上林山委員 私の意見と少し違うので、私は不満でありますが、私の言うのは、おっしゃるように建設資金も要る、拡充資金も要る、株主のメンバーを見ると、お困りのメンバーはあまり見当たらない、一般の株主にしても、上場株とはいいながら、八分や一割の会社の配当に目をつけて、争ってこの株を求める人はあまりない、株式市場の常識から大体そうじゃないか、こういうように考えますと、八分でいいじゃないか、あるいは九分でいいじゃないか、こういうように考えて、一割を維持しながらほかのものをやれるということは、なおいいことだけれども、場合によってはそれくらいの考えを持って最も大事な事業というものを拡充していく、こういう方面に力を入れる必要があるんじゃないか、こう言っておるのであって、あなた方が企業努力をされて利益をばうんと上げられて、そうして一割の配当をしながら事業をうんとやっていければよろしい、しかしながら今お話を承って、借入金その他も相当しなければならぬ、こういうような状態のときに、これを維持しながらというのは私はちょっとふに落ちない。そういう意味で、一応一割を考えるが、場合によっては株主にがまん願って九分にするかもしれない。しかし業績が上がった場合は、さらに一割を維持し、それ以上のものを配当することがあるかもしれぬ、こういうような、もう少し融通のきく答弁をなさらないと、われわれはわれわれとして郵政省にやかましく言わなきゃならぬ、こういうことになってくるわけです。いかがです、一口でよろしい。
#76
○大野参考人 御趣旨よく承りました。
#77
○山手委員長 これにて国際電電に対する質疑は終了いたしました。
  ─────────────
#78
○山手委員長 次に、郵政事業等に関する件について質疑を行ないます。森本君。
#79
○森本委員 簡単な問題でちょっと質問しておきたいと思います。
 この間の選挙の前に、鈴木郵政大臣が、自民党の選挙の公約として、郵政省関係のものをいろいろ発表いたしております。その中で、われわれとしてはかなり疑問を持っておりましたが、有線放送電話について公社との接続を行なうという意味の項が載っておったわけであります。これは、政府並びに与党の人々は、その影響力を考えて私はおそらく発表したと思いますが、これは全国的にかなり大きな影響を呼んだわけです。ところが選挙が済んでその後になりますると、この法案については、全然今回の国会に提案するというようなことは触れておりません。私は、大体初めからこういうふうなことについては、かなりむずかしいだろう、事実この法律を作ったときには、私も作ったうちの一人でありまするからよく記憶をいたしておりまするが、かなりむずかしいだろう、こう考えておった。しかし選挙のための政策として発表せられた中には堂々として入っておったわけであります。これはどうなるんだろうというふうに考えておったところ、案の定この国会には提案をしない、こういう形になっておるわけでありますが、これについては一体大臣としてどうお考えですか。
#80
○小金国務大臣 前大臣の時代に、郵政省の政策としていろいろなことが発表になった。その中に有線放送を電電公社の線につなぐというようなことがあったというお話でありますが、実は今、森本さんの仰せの通り、非常に技術上もむずかしい問題があるようでございます。そうして主として前大臣が強調されたのは、農山漁村にまで文化の恵沢を及ぼす一つの方法として有線電話は非常に有益、有効なものである、従いまして、郵政省としてもこれは取り上げて大いに拡大実施したいのだということに重点が置かれたやに私は承知いたしております。ただいまのところ、今、森本さんからおっしゃったように、この有線放送は新農村の建設だとか、あるいは地方自治の問題として普及し始めましたが、今日の段階になりますと、日本の通信政策の一環として考えなければならぬ、こういう見地から、今、森本さんの御指摘になりましたように、技術上も、有線放送電話そのものの実態も改良しなければならぬ点がたくさんあります。そういうような事柄を対象といたしまして、昭和三十六年度は一応千二百万円かの予算を計上いたしまして、問題の解決に進んで参りたい、こういう考えでございます。
#81
○森本委員 今の大臣の大体言われた通りでありますが、私の記憶では、ちょっと違う点は、自民党の公約としては有線放送電話の拡充整備、それから農山漁村の通信網の整備、これはいいわけです。それにやはり公社の線とつなぐという項がちょっと公約の中に入っておったわけです。しかし今大臣が言われたようなことが現状であろうと思いますから、あえて私は深追いはいたしませんけれども、あの政策の発表によってかなり全国的に農協あるいはまた漁業協同組合、市町村が期待を持っておったということは事実なんです。われわれもこれは専門家ということを知っておりますから、普通よくどうなるだろう、こうなるだろうということで聞いてくるわけであります。特にあの公約の反響があって、なぜつながぬかという意見もかなり出てきておるわけでありまして、そういう点については郵政省としても三十六年度にいろいろなことをやるということを言われましたけれども、こういう内容においてできなければできないということをもう一回、私は全国の国民なら国民を対象にしたアピールをする必要があると思う。寝た子を起こしたような格好になっておる、この間のいわゆる選挙の公約で。今盛んにそれぞれの有線放送の大会等においては、この公社線との接続ということについてはやかましい議題になっておる。そういう点については一ぺん出して、都合が悪いからやめたということだけでは非常に工合が悪いので、できなければできない、こういうことでできないということを明らかにしてもらいたい、こう思ってあえて質問するわけであります。
 そこで有線放送電話については御承知の通り、今まで補助金は農林省並びに自治省の方が所管をしていた。それは有線電話を拡充整備する法案を整備すると同時に、そういう補助金も郵政省が一手に持っていってやった方がよろしい、こういうことになって、われわれとしてはこの補助金の問題についてはなるほどその方向がよろしい、こういうことに支持をしておったわけであります。ところが農協関係等の全国大会等においては、これは農林省のなにが非常に大きいわけでありますから、郵政省にこの補助金を移管すること絶対反対、それへ持ってきて、農林関係の人々も絶対反対、こういうことになって、とどのつまり、予算編成の場合に、との補助金は依然として郵政省にはこないということになりまして、今大臣が答弁をしたように千二百万円のお涙式の予算がついたというのが、本年度の有線放送電話のいきさつになるわけです。そうなりますと、本年度のいわゆる実験施設をやるために千二百万円の予算をつけた、こういうことになっておるわけでありますが、この千二百万円の実験施設というのは一体どういうものを具体的に考えておるか、それから先ほどの公社線との問題、将来の有線放送の発達に関して具体的にどう一年の間にこれを検討していこうとするのか、そういう回答を有線放送関係の諸君に与えてやらないことには、なかなか今日は納得しがたい段階にきておるわけです。これは大臣からでなくて、事務当局からでもけっこうでありますが、まず千二百万円の実験施設というのは具体的にどういうことを考えておられるのか。
#82
○松田説明員 お答え申し上げます。
 千二百万円のうち大体四百五十万円は調査のための経費でございまして、実際有線放送電話の現状が今どうなっているか、それから有線放送電話というものについてどういう形のものを希望しているか、要望しているか、あるいは有線放送電話というものは、どういう要望がどの程度にあるのか、こういうような事柄を全国にわたりまして、あるいは現在ある有線放送電話につきましてよく調査をして、十分に実態をつかんで来年度は臨んで参りたいという考えでございます。
 もう一つの七百五十万円の方は、いわゆる実験施設に関するものでございまして、これは現在の有線放送電話ではいろいろと問題もございますので、これに対しまして一体どういうように改善をすれば有線放送電話としての使命もよくなり、また公社の電話との関係もうまくつくのかというようなことを具体的に私どもも一つの線を考えまして、それによって一応やってみて、そこまで、その人たちに線を持ってくるための補助でございますが、それでやってみて、その結果の形というものがどういうふうにすれば一番いいのかということをいろいろと実際やってみた結果によって判断してみたいということで、その有線放送電話施設を持っておる、動かしておる人に対して補助する、こういうことでございます。
#83
○森本委員 そうすると、これは簡単な答弁でいいのですが、その七百五十万円の使途は、新しく公社とつなげるような有線放送電話というものは、こういうふうな技術水準で、こういうふうなものでなければならぬというふうな、新しい技術水準に基づいた有線放送電話をどこかモデル地区ならモデル地区へ、この予算でしたら二カ所くらい作る、こういう形にするのか、あるいは現在の有線放送電話の中からピックアップして、そうして若干の改善をする補助金というような形にするのか、そのいずれであるか、これを端的に聞いておきたいと思うのです。
#84
○松田説明員 その点は実行上の問題としてはいろいろと具体的な事情に合った方法でもって考えて参らなければならないと思うのでございますが、現在の予算の内容の説明といたしましては、今まであるものを利用して、これに対して補助をやって、いろいろやっていくという考えになっております。しかしそれにつきましては、実行上は私どももいろいろ考えなければならないと思います。
#85
○森本委員 これは全国の有線放送電話はかなり注目しておる問題ですから、金額は小さいけれども、その具体的な内容についても、私はあえて聞いておきたいのは、だから一番いい方法としては、この七百五十万円を二カ所程度に分けて、モデル地区を二つ作ってみるということが一番いいのではないか。しかし七百五十万円というものを五十万円程度の補助金か二十万円程度の補助金に分けて、既設の有線放送電話にこれを配るというようなことをやると、ほとんど効果がないのではないか、こう私は考えておるわけであります。具体的にあなたの方は一体どういうことを考えておられるのか。それはつなぐ、つなぐといってあなたの方が宣伝したものですから、今になってつながらぬということになって、全国は怒っておるわけです。これに対して実は郵政省としては、本年一年間研究してみるのだ、こういう課題を与えているわけです。ところが研究課題がわずか七百五十万円ということでは、ほんとうにお笑いぐさになりますけれども、しかし、それにしても七百五十万円を有効に使うということにするならば、今言ったモデル地区でも作って、これを試行的にやってみるというととが一番いい実験段階じゃないか。そのモデル地区を作って、それに今のものを技術水準を合わしてくる。そうすれば、将来の有線放送電話というものの活用がかなり希望通りできるのではないかという点も考えられるわけでありまして、今ごろ、何でもかまわぬから、とにかく千二百万円くらい予算がとれたのだから、あとの使うことはゆっくり考えようということでは、この問題は大き過ぎるということです。金額は小さいけれども、影響力というものは全国的に非常に大きい影響力を持っておる。だから私はあえてもう一ぺん聞いておくわけでありますが、この七百五十万円の使途については、既設施設云々ということを監理官言われましたけれども、既設施設を改善するということになりますと、この予算ではとても効果が上がらぬのではないか。それよりか二カ所くらいのモデル地区でも作ってやった方がすっきりするのじゃないか。それに合わせる、こういう形にもっていった方が一番いいのではないか、こう考えておりますが、これは一つ、私が今言ったことを十分に念頭に置いて、ただ委員会でおざなりに答弁したということでなしに、真剣に一つこの問題を考えてもらいたい、こう思うわけであります。
 それからその残りの四百五十万円の調査でありますが、これも非常に気にかかる。ということは四百五十万円で全国的に調査するということを松田監理官は言われておりましたけれども、四百五十万円で全国的に調査するということになりますと、いつも私が引き合いに出しますが、たとえば松山の電波監理委員会なんかでありますと、二十分の一の金額になりますから二十万円ということになります。二十万円であの四国管内の有線放送電話をピックアップしたにしても、かりに三つ、四つしてもろくな調査はできないわけであります。だからこの四百五十万も金額は非常に小さい金額でありますけれども、今言った重要な問題を含んでおる調査費でありますから、これも全国で、たとえば関東地区なら関東地区の千葉県なら千葉県、あるいはどこそこならどこそこというふうに、有線放送電話の一番古い歴史を持って発達しておるところと、それからまた一番少ないところというふうな重点的な予算の効用というものを考えてもらいたい。これを全国画一にやったら全然効果のない予算の使い方になってしまう、こう思うわけであります。その点一つ御回答願いたいと思うわけであります。
#86
○小金国務大臣 非常にごもっともな御意見でございまして、よくその意を体して具体的に計画を進めます。
#87
○森本委員 時間がありませんのでもう一つちょっと……。これは電波局長でありますが、聞いておきたいと思いますのは、問題になっておりますテレビの第二次チャンネル・プランの問題であります。これはいつも検討しておる検討しておるということで、さっぱり発表にならぬわけであります。それでNHKの中継所については、チャンネル・プランのないところを具体的にやっていこうということをこの前局長が答弁をして、現在でもぽつぽつはやっております。しかし全国的に第二次チャンネル・プランを早く発表するということについては必要だと思うわけであります。そういう点でこの第二次チャンネル・プランについて具体的に今どうなっておるのか、ちょっと説明願いたいと思います。
#88
○西崎政府委員 ただいま御指摘の第二次チャンネル・プランの問題でございますが、大体われわれの方で全国で約百カ所程度の候補地を選びまして、さしあたって候補地としまして現在地方の電波監理局に現地調査させておるわけでありまして、おそらくその結果が今月の半ばごろ出てくると思います。その結果によりましてさっそく二次プランを最終的にまとめまして所要の手続を踏みましてできるだけ早く公表いたしたい、どういうふうに考えております。
#89
○森本委員 それで具体的に波の問題でありますが、VとUの混合ということもよくいわれておりますが、今の百カ所という問題は、これはVの計画だけですか。
#90
○西崎政府委員 できるだけVでやりたいという考え方でございますが、大都市周辺とか、あるいは瀬戸内の周辺とか非常に従来Vのチャンネルを割り当てるのに困難をしておる場所があるのでありますが、そういうところにおきまして、一部Uを使うというところも出てくるかと思います。
#91
○森本委員 そうすると大体これはVの方で使って、そうして一部若干Uを混合する場合もあり得る、こういうことですか。
#92
○西崎政府委員 混合というふうに言われましたけれども、同じ場所にはUとVとは混合しないという考え方であります。
#93
○森本委員 それでこの全国百カ所というのは、今度の第二次チャンネル・プランでVを使ってそれぞれ指定する場合のプランというのが大体百カ所程度、こういう意味ですか。
#94
○西崎政府委員 実は今難視地域に属しておる世帯数というのが約二割あるわけでございます。これを全部救済するために中継局を作るといいますと、おそらく千カ所くらい、あるいはそれ以上要るのではないか。しかしこの計画を一度に作るということは、これは時間的にも許さないと思いますので、さしあたって市制をしいてあるところ、それからそれに準ずるようなところ、こういうところをさしむきの対象として百カ所選んだ。すなわち結局今残されておるところで、比較的世帯数がまとまっておるところ、こういう考え方でございます。
#95
○森本委員 そうすると大体この百カ所というのは、電力にしても微電力とは違った、今やっておるところの中継所の程度だと思うわけでありますが、そうなりますと、今言われました難視地域で全然カバーできないところ、そういう点についての微電力の中継所の設置というような点については、今のところどういうふうに考えておりますか。
#96
○西崎政府委員 今策定を急いでおります二次のプランができ次第、引き続きそれに包含されない、すなわち微電力程度のもので済むものの計画をいたしたい、こういうふうに考えております。
#97
○森本委員 その微電力の場合、非常に簡易なやり方がたくさんあるわけですね。一応百カ所の中継所を作るということも大事でありますけれども、今でも微電力の簡単なやつをやろうとすれば、経費も少なくて済むし、非常に希望も多い。もっともあとの電波の混信の状態が問題になってくるわけでありますから、おそらくそういう点で困難を来たしておるのではないかと思うわけでありますが、いずれにしてもこの第二次チャンネル・プランをこしらえると同時に、われわれの希望としては、簡易微電力中継所と申しますか、どういう名前になりますか、そういうものも全国各地に作って、そうして完全に難視地域がない、こういう形のものを望んでおるわけであります。このごろあっちこっちでメーカーが自己発信できるようなものを作り出して、それで電波法で摘発せられておる。そうなるとせっかく受信機を二十個なら二十個買ったけれども、電波法で摘発せられて元も子ものうなったというので、一体この損害をどこへ持っていったらよいかということで、非常に怒っておる人もおるわけで、これは郵政省のやり方が悪いからこういうことになるのだということで、その飛ばっちりもわれわれのところにくる。特にこの前高知県で二カ所電波監理局が電波法の違反で摘発したわけです。そういう点から申すわけではございませんけれども、第二次チャンネル・プランを早急に作成すると同時に、やはり微電力の簡易中継所の設置等についても、いま少し早急に技術的にも調査して、一つ解答を与えてもらいたい、こう思うわけでありますが、一体、第二次チャンネル・プランの策定、発表はわかりましたが、その次の段階の問題はいつごろになりますか。
#98
○西崎政府委員 今、森本先生がおっしゃいました線で、実は現在検討をいたしておるわけでございまして、いつごろになるかということはちょっと今申し上げる段階に至っておりませんけれども、できるだけ早くその結論を出したいというふうに考えております。
#99
○森本委員 その微電力の簡易中継所の設置というようなものについては、電波局あたりでは具体的に検討を進めておりますか。
#100
○西崎政府委員 いろいろ検討いたしております。
#101
○森本委員 これは具体的に言うと、どういう面で検討しておりますか。私が聞いたところによると、外国でもそういうので非常に金額の少額な簡易徴電力の中継所というようなものをあっちこっちに作って非常に成功しておるところもあるやに聞いておるわけでありますが、そういうようなのはどうなのですか。
#102
○西崎政府委員 この徴電力中継所を、先ほど御指摘になったように野放しに作らせるということは、これはいろいろ差しさわる面がありまして、実はアメリカにおきましても山間部その他でそういったいわばもぐりの微電力局がたくさんできまして、それの跡始末に今困っておるというような状況でありますので、野放しというわけにはいきませんけれども、やはり何かもう少し緩和したやり方はないかということで今検討しておるわけであります。
#103
○森本委員 くどいようですけれども、その場合、だから第二次チャンネル・プランの策定と同時に、今言った微電力の簡易中継所みたいなものを作って、それが一体電波の混信に具体的にどういうふうに影響するかというような技術的な検討になるわけでありますので、そういう検討を早急に急いでもらって、今の全国の難視地域を簡易な方法で救えるということの解答を一つ郵政省としてもぜひ国民に与えてもらいたい。こういう点については国会を通じて発表するのもいいわけでありますけれども、一度電波白書というふうな形のものを、もうこの段階においては発表する必要があるのじゃないか。たとえばあなたが電波時報にも書いてあったように、東京、大阪は六チャンネルも見えておる。ところが山間部においてはまだあと五年たとうが、見える見通しがない。そういうことについては、こういう理由において、こういうところの難点があってできないんだ、それについてはしかし、こういうふうにわれわれとしては改善しようと考えておるという、特にテレビの発達に応じて非常にそういう不満が多いわけであって、そういうテレビ・ラジオそれから一般の通信、それから先ほど来もいろいろ話が出て参りました宇宙通信の問題、そういう問題等についても、一度電波の白書という、いわゆる国民にPRするような形のものを郵政省が発表してもいいじゃないかと私は考えるわけであります。それほど今日は電波という問題を重要視しなければならぬ段階じゃないか、こう考えるわけでありますが、これは一つ大臣どうですか。
#104
○小金国務大臣 お説はまことにごもっともでございまして、ただ私自身としては、残念ながらまだ日が浅く、勉強が不十分でございまして、どういうものを骨子にして今おっしゃられた白書のようなものを作るかという具体案を持っておりませんけれども、電波行政の今日の状況から見まして、至急根本的な問題として考えたいと思っております。
#105
○山手委員長 松前君。
#106
○松前委員 私は、国際電信電話株式会社、太平洋ケーブルの設置問題こういう問題が現在非常に重要な国際間の問題として現われてきておると思うのでありまして、こういうのが断片的にやってくるというところに、非常な通信政策としての危険性があるような感じがします。何となれば、日本のアジアにおける立場ということを考えると、通信網が日本の立場に対して占める役割というものは非常に大きいと思っている。それは何も帝国主義的な侵略目的のためのものでなくして、日本の一つの経済的なあるいはまた文化的な高度のレベルを、アジア全体に対して相当な影響を及ぼすというような使命が日本にはあるのじゃないか。そういうことを考えてみますると、太平洋ケーブルがただ国際電信電話会社とアメリカのATTとの間の適当な取りきめでここで設置されるということが、ただ単に簡単な商業的なものであるかどうかということを非常に懸念しております。私の考えでは、少しにおいがいたしまするのは、アメリカのアジアに対する軍用通信網の一端として、これがこのようなある程度の日本に対して有利な条件を与えながらも、最後にはアメリカによってコントロールされる可能性が非常に強い。こういうアメリカのアジア通信網のワン・ブランチとして、一つの枝として、日本というものがそれにぶら下がる、こういう考え方がアメリカのアジア通信政策ではないかと私どもは見ております。それに対して簡単に国際電信電話会社が商業的な立場からのみ考えてこれにぶら下がるということはどうだろうか、こういう点について実は非常に疑問を持っております。
 そこで少なくともグアム島を中心にして、アメリカが台湾は台湾でこれにぶら下げる、フィリピンはフィリピンでまたぶら下げる、あるいはまた東南アジア地域はそれぞれお互いの連絡なしに、すべてグアム島を中心にしてアジア通信網を形成する場合においては、アジアの通信網がアメリカの完全な支配下に置かれる、こういう格好になるのでありまして、われわれはこれが平和の目的のためのみであるならば、何もそう疑いを持ちませんけれども、何においてもこういうような通信網というものは、非常に大きな政治的な軍事的な意味を持つものが多いのでありますから、こういう心配をいたしております。
 そこで私は、いろいろな意味において、日本に通信政策がないというところに問題があると思うのでありまして、総合的な通信政策がない。ただいま郵政大臣の、まだ日なお浅いからというお話が、ほんとうに正直な御答弁だと思います。一々大臣がおかわりになるたびに、こういう総合的な通信政策のエキスパートの人ばかり就任されることはないのでありますから、どうしてもやはり学識経験その他のこれに関連した意見を持っておる方々を集めて、通信政策に関する委員会のごときものを、たとえば鉄道審議会のごとき姿において常置して、それが常に日本の通信政策というものを一応立案し、政府にこれを建言するというような立場をとっていかなければ、私は将来非常に禍根を残すのではないかという心配を持つものであります。何もこのケーブルだけでありませんで、たとえば放送の立場から考えてみまするときには、アジアにおいて日本が今やらなくてはならない問題は、私はやはり中波の大電力放送であると思います。今のようなちっぽけなNHKの電力ではこれはだめだ、これを千キロなり何なり大きくいたしまして、そうしてやるということの意義は、台湾、朝鮮あるいは中国等におきまして日本語というものは少なくともある程度かつては普及しておった。それは日本の帝国主義的な膨張の一つの所産であるかもしれませんけれども、日本が残したもののわずかにたった一つの文化性のあるものは日本語であったと私は思うのです。その日本語の放送を、日本の放送そのままの形で大電力をもって送る、送るわけじゃない、放送する。自然に向こうに電波は到達する。それを向こうでは聞く。とにかくせっかく残したものの芽ばえを消滅させないようにすることが第一、あるいはまた日本語に対するいろいろな好感を持たせるというようなことも大事なことでありまして、そういうふうなところから日本のアジアに対する通信政策というものが考えられなければならないのじゃないか、こういうふうに考えます。これらを総合的に、いかなる順序において、あるいはまたいかなる姿において具現していくか、これが今後のあらゆる、放送ばかりでなく、国際通信ばかりでなく、あるいはまた海外の通信に対する日本の政策、マイクロの問題も直ちに出て参ります。こういうふうに通信は国境だとかあるいはまたその他の民族というようなものは超越して、そうして宇宙までも一緒にしようというときでありますから、そこに着眼した通信政策がここに樹立されなければならないときではないかと私は前から考えておりますが、どうも各郵政大臣がおかわりになりますが、そういう点について一応の、けっこうなお話ではあるという御答弁はありますけれども、委員会等によるたくましい日本の党派を越えた国策、こういうあまり党派的なものでない基本的なものが生まれなければならないのが日本の現状ではないか、こういうふうに考えますので、これに対しまして大臣はどういうお考えをお持ちであるか、きょう御答弁できなければ、いずれ御相談願いまして確実な御所見を伺いたいと思う次第であります。
#107
○小金国務大臣 まことに傾聴すべき御意見でありまして、実は私も郵政省に参りまして、何か郵政省というのは郵便事業やあるいは貯金、それから簡易保険、電波というふうに、縦に分かれた仕事だけが一つの屋根に入っているような気がしておりまして、そこでまず私就任早々、少なくとも今御指摘になりましたような考えのもとに、郵政省という役所は永遠のものでありますから、だれがかわろうと、郵政省行政事務の範囲内においても一貫した、そして総合的な視野の広い政策なりまた考え方がなくちゃならないのじゃないかというので、とりあえず省内だけにつきましてもその措置をとりまして、総合研究をやらせることに発足いたしました。今、松前さんのお述べになりましたところは、私ども非常に大事なところでありまして、さらにもう一歩進めて高い見地からそういうようなことを考えて参りたい。いつも大臣はおざなりに、いや御説ごもっともだということであったそうでありますが、私は少なくとも、省内において事務的にもそういう見地からすでに研究を出発いたさせましたので、この次はさらにアジアにおける日本の地位、世界における日本の立場というような観点から、総合した大きな通信政策を考えていく機構を少なくとも作っておきたい、こういうふうに考えておりますから、また何かと御意見を聞かしていただきたいとお願いを申し上げる次第であります。
#108
○松前委員 なるべく早く一つ具体化して、内閣がかわろうと大臣がかわられようとにかかわらず、日本はこの道を歩くのだという一つの路線をここに打ち立てておく必要があると思うのでありますが、なるべく早く一つ結論をお願いいたしたいと思うのです。いろいろ申し上げたいことはありますけれども、それを期待いたしまして、きょうはこれで質問を終わります。
#109
○山手委員長 お諮りいたします。
 先ほどの参考人への質疑応答中、国際関係上影響を及ぼす点があると思われますので、速記録を調査の上、委員長において善処したいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○山手委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる十六日木曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開くこととし、これにて散会をいたします。
   午後零時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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